JP2004224734A - 新規な第四アンモニウム塩化合物 - Google Patents

新規な第四アンモニウム塩化合物 Download PDF

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Toshiyuki Nagata
敏幸 永田
Shigeyuki Shibata
茂之 柴田
Yoichi Tanaka
陽一 田中
Hiroki Koma
寛紀 高麗
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Abstract

【課題】高い抗菌活性と広い抗菌スペクトルを示し、且つ長期間繰り返し使用しても菌が耐性を獲得し難く、また既知の抗菌剤に耐性を獲得した菌株に高い抗菌活性を有する抗菌剤を提供する。
【解決手段】下記式(1)で示される第四アンモニウム塩化合物
Figure 2004224734

(式(1)中、Rは炭素数4〜20のアルキル基であり、Rはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数6〜20のアルキル基であり、RおよびRは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Xn−は無機性または有機性のアニオン基であり、nはアニオン基Xn−の価数である。)とその製造方法および、当該化合物を含有する抗菌剤、消毒薬、保存剤または防黴剤を提供するものである。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な第四アンモニウム塩化合物、その製造方法、グラム陽性細菌及びグラム陰性細菌、真菌及び酵母に対する抗菌剤、殺菌剤、消毒薬、保存剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
抗菌活性を有する第四アンモニウム塩化合物は古くから知られ、現在も広く一般に用いられている。しかし、このような化合物は通常、殺菌力、抗菌力が糖質、蛋白質及び脂質などに拮抗され、また繰り返し使用すると、菌がこれら抗菌剤に対して抵抗性を獲得し、抗菌活性が低下するようになる。
【0003】
前述の課題を解決する方法として、第四アンモニウム塩構造を1分子中に2個持つ化合物、即ちビス第四アンモニウム塩化合物からなる抗菌剤が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3など参照)。これら公報記載の化合物は、高い抗菌活性を有しており、一部実際に抗菌剤として利用されている。しかし、これらの化合物は高い抗菌活性を有するものの、まだ不十分であり、また菌の抵抗性獲得や薬剤抵抗性菌に対する効果の点で改善が望まれていた。
【0004】
アンモニウム窒素に2−ヒドロキシエチル基を有するビス型第四アンモニウム塩としてキシリレン型化合物が報告されている(例えば、特許文献4参照)が、これら化合物について抗菌活性に関しては何ら言及されていない。また、2−ヒドロキシスチリル基を有するビス型第四アンモニウム塩の抗菌活性に関する報告(例えば、特許文献5参照)があるが、抗菌活性が低く満足できるものではない。
【0005】
○先行文献
【特許文献1】
特開平6−321902号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開2000−95763号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特開2002−187874号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】
米国特許第3,283,005号明細書(実施例2〜5,クレーム)
【特許文献5】
特開昭57−145196号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高い抗菌活性と広い抗菌スペクトルを示し、且つ長期間繰り返し使用しても菌が耐性を獲得し難く、また既知の抗菌剤に耐性を獲得した菌株に高い抗菌活性を有する抗菌剤を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記式(1)で示される第四アンモニウム塩化合物である。
【0008】
【化7】
Figure 2004224734
【0009】
式(1)中、Rは分岐があってもよい炭素数4〜20のアルキル基であり、Rはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは分岐があってもよい炭素数6〜20のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Xn−は無機性または有機性のアニオン基であり、nはアニオン基Xn−の価数であって、mとnとの積が2である。
【0010】
更に、式(1)を製造するための方法を提供するものであり、当該化合物を含有する抗菌剤、消毒薬、保存剤または防黴剤を提供するものである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
○第四アンモニウム塩化合物
本発明の第四アンモニウム塩化合物は、上記式(1)で表されるものであり、各々のアンモニウム窒素に、水酸基を含有するアルキル基を1個または2個有するものである。
【0012】
式(1)において第四アンモニウム塩がビフェニルに結合する位置はいずれでもよいが、パラ位が好ましく、2個ともパラ位が更に好ましい。
【0013】
本発明の第四アンモニウム塩化合物は、式(1)のRとRとが異なっていてもよく、同一であることが好ましい。また、RとRとが異なっていてもよく、同一であることが好ましく、RとRとが異なっていてもよく、同一であることが好ましい。本化合物が有する水酸基の個数は、1〜4個であり、好ましくは2〜4個であり、更に好ましくは4個である。また、本発明の第四アンモニウム塩化合物のアルキル基は、分岐があってもよいが、好ましくは直鎖のものである。
【0014】
本発明の第四アンモニウム塩化合物のRとRは、炭素数4〜20のアルキル基であり、好ましくは分岐があってもよい炭素数6〜16のアルキル基であり、特に好ましくは偶数のものである。
【0015】
本発明の第四アンモニウム塩化合物のRは、ヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、好ましくはヒドロキシル基を有する炭素数2〜4のアルキル基であり、更に好ましくはヒドロキシル基を有する炭素数2個アルキル基であり2−ヒドロキシエチル基である。
【0016】
本発明の第四アンモニウム塩化合物のRは、ヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルキル基であり、好ましくはヒドロキシル基を有する炭素数2〜4のアルキル基であり、更に好ましくはヒドロキシル基を有する炭素数2個アルキル基であり2−ヒドロキシエチル基である。
【0017】
本発明の第四アンモニウム塩化合物のRは、ヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルキル基であり、好ましくはヒドロキシル基を有する炭素数2〜4のアルキル基であり、更に好ましくはヒドロキシル基を有する炭素数2のアルキル基であり2−ヒドロキシエチル基である。
【0018】
本発明の第四アンモニウム塩化合物のRは、ヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルキル基であり、好ましくはヒドロキシル基を有する炭素数2〜4のアルキル基であり、更に好ましくはヒドロキシル基を有する炭素数2のアルキル基であり2−ヒドロキシエチル基である。
【0019】
○製造方法
本発明の第四アンモニウム塩化合物は、下記式(2)の化合物に下記式(3)の化合物と下記式(4)とを、または下記式(2)の化合物に下記式(3)の化合物とを反応させて合成することができる。また、下記式(5)の化合物と下記式(6)の化合物との反応により合成することもできる。
【0020】
【化8】
Figure 2004224734
【0021】
式(2)中、Yは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。
【0022】
【化9】
Figure 2004224734
【0023】
式(3)中、Rは炭素数4〜20の分岐があってもよいアルキル基であり、Rはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基を示す。
【0024】
【化10】
Figure 2004224734
【0025】
式(4)中、Rは炭素数4〜20の分岐があってもよいアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基を示す。
【0026】
【化11】
Figure 2004224734
【0027】
式(5)中、Rはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基である。
【0028】
−J (6)
式(6)中、Rは分岐があってもよい炭素数4〜20のアルキル基であり、Jは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子または下記式(7)の基のいずれかを表す。
【0029】
【化12】
Figure 2004224734
【0030】
式(7)中、RおよびRはそれぞれ水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基を表す。
【0031】
式(2)として、2,2’−ビス(クロロメチル)ビフェニル、3,3’−ビス(クロロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル、2,2’−ビス(ブロモメチル)ビフェニル、3,3’−ビス(ブロモメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ブロモメチル)ビフェニル、2,2’−ビス(イオドメチル)ビフェニル、3,3’−ビス(イオドメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(イオドメチル)ビフェニル等のハロゲン化物が例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
式(3)として、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)オクチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)デシルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−オクチルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−デシルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−ドデシルアミンが例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
式(4)として、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)オクチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)デシルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−オクチルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−デシルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−ドデシルアミンが例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
式(2)のハロゲン化合物に対する第3アミンの使用割合は、ハロゲン化合物1モルに対して2モル以上、例えば2〜2.3モルの割合で用いれば良い。
【0035】
合成時の反応溶媒は特に限定されないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール及び2−メトキシエタノールなどのアルコール類、水とアルコールとの混合溶液、又はクロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素などのハロゲン系溶媒、更にはN、N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ニトロメタン、ニトロエタン、アセトニトリルなどを用いることができる。
【0036】
反応雰囲気については、特に限定されず、反応温度については、一般に60℃以上であれば、1時間から40時間にて反応は完了する。
また、上記の反応は、上記記載の適当な溶媒存在下で、オートクレーブ中で加圧下、好ましくは10〜100MPa(メガパスカル)において50〜100℃の温度で行うこともできる。仕込み時間を含め反応時間は通常5時間から120時間とすることができる。
【0037】
式(5)として、4,4’−ビス(ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−エチルアミノメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−プロピルアミノメチル)ビフェニル、3,3’−ビス(ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル)ビフェニル、3,3’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノメチル)ビフェニル、3,3’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−エチルアミノメチル)ビフェニル、3,3’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−プロピルアミノメチル)ビフェニル、2,2’−ビス(ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル)ビフェニル、2,2’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノメチル)ビフェニル、2,2’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−エチルアミノメチル)ビフェニル、2,2’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−プロピルアミノメチル)ビフェニルなどが例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
上記式(6)の化合物の例としては、塩化ヘキサン、塩化オクタン、塩化デカン、塩化ドデカン、塩化テトラデカン、塩化ヘキサデカン、塩化オクタデカン、塩化エイコサン、臭化ヘキサン、臭化オクタン、臭化デカン、臭化ドデカン、臭化テトラデカン、臭化ヘキサデカン、臭化オクタデカン、臭化エイコサン、ヨウ化ヘキサン、ヨウ化オクタン、ヨウ化デカン、ヨウ化ドデカン、ヨウ化テトラデカン、ヨウ化ヘキサデカン、ヨウ化オクタデカン等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
上記式(5)の第3アミンに対して、上記式(6)の四級化剤化合物は過剰に用いることが望ましい。2倍モル以上、より好ましくは2.5倍モル以上が好適である。
このときの反応溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール及び2−メトキシエタノールなどのアルコール類、水とアルコールとの混合溶液、又はクロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン系溶媒、更にはN、N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ニトロメタン、ニトロエタン、アセトニトリルなどの非プロトン性溶媒等が好適に用いられる。
【0040】
反応雰囲気については、特に限定されず、反応温度については、一般に60℃以上であれば、1時間から40時間にて反応は完了する。
また、上記の反応は、上記記載の適当な溶媒存在下で、オートクレーブ中で加圧下、好ましくは10〜100MPa(メガパスカル)において50〜100℃の温度で行うこともできる。反応時間は通常5時間から120時間とすることができる。
【0041】
○化合物の精製方法
前述の方法により生成された化合物は、必要により、通常の分離精製手段、例えば、カラムクロマト分離や再結晶操作などにより容易に精製することが出来る。
【0042】
○アニオンの交換
前述の方法により合成された第四アンモニウム塩化合物は、必要に応じその中に含まれるアニオンを、イオン交換により別の特定のアニオンに変えることができる。イオン交換は、例えば、カチオンやアニオン交換樹脂を充填したカラムにて処理をすることなどにより、容易に行うことが出来る。
【0043】
即ち本発明における第四アンモニウム塩化合物は、イオン交換により、ヨウ素イオン、臭素イオン、塩素イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン等の無機系イオン、及び酢酸イオン、シュウ酸イオン、アジピン酸イオン等の有機系アニオンに置き換えることによって製造できる。安全性および使用上問題がなければ、ここに記載したアニオンに限定されるものではない。
【0044】
○抗菌性
本発明の化合物は、後記に示すとおり、種々の細菌、真菌に対して広い抗菌スペクトルを有している。
本発明の化合物は、従来の市販の第四アンモニウム塩化合物等に比べて、1/10以下の最小殺菌濃度という優れた殺菌活性を示す。従って、本発明の化合物は、従来市販の同種の殺菌剤よりもはるかに少ない使用濃度で従来の殺菌剤と同等の殺菌効果を発揮することができる。
【0045】
更に本発明の化合物は、既存の抗菌剤に対して耐性を獲得した菌に対しても、強い抗菌活性を有する。また、同じ抗菌剤を長期間使用すると菌は耐性を獲得し、抗菌活性が弱くなるが、本発明化合物はこのようなことが起こらない。従って、本発明の化合物は、従来の抗菌剤に比べ耐性菌の出現を心配することなく長期間使用することができる。
【0046】
○用途
本発明の化合物は、抗菌剤として広範囲の分野で利用でき、例えば、防菌防臭加工繊維製品、皮革製品、建材、木材、塗料、接着剤、プラステック、フィルム、紙、パルプ、金属加工油、食品、医薬品、医療・環境消毒剤、眼科治療剤、コンタクトレンズケア用品、点眼剤、口腔洗浄剤、歯磨き、洗浄剤、化粧品、文房具、農薬、畜産分野等における抗菌剤および防腐剤として有用である。
【0047】
本発明の化合物は、単独で優れた抗菌性を発揮するものであるが、適宜固体又は液体の担体に担持させて使用することができる。例えば、界面活性剤等の他の成分を配合して、エマルジョン、水和剤、ペースト、スプレー、エアゾール等として利用できる。また、賦形剤や界面活性剤等の他の成分を配合して、粒状剤、粉末等としても利用できる。
【0048】
本発明の化合物を抗菌剤および消毒剤等として使用する際の好ましい配合割合は、抗菌剤の全質量を基準にして、0.0001〜100質量%であり、より好ましくは0.001〜10質量%である。また、他の抗菌剤たとえば塩化ベンザルコニウム等と配合し使用することもできる。
【0049】
【実施例】
以下、本発明を実施例、比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0050】
<実施例1>
4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル(1.26g、5.02mmol)とN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)オクチルアミン(2.73g、12.5mmol)を15mlのエタノールに加え、加熱還流下で12時間反応させた後、溶媒のエタノールを減圧除去した。残渣を酢酸エチルで洗浄後、アセトニトリル/酢酸エチル混合溶液にて再結晶し、減圧乾燥により、白色の4,4’−ビス(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−オクチルアンモニオメチル)ビフェニル ジクロリド(4B2OH−8と略す)を3.44g得た。目的化合物の収率は91%であった。
【0051】
4B2OH−8のH−NMR(溶媒DMSO−d)分析結果を次に示す。
δ(ppm):7.88(4H,d,J=8.0Hz),7.74(4H,d,J=8.0Hz),5.60(4H,t),4.79(4H,s),3.95(8H,m),3.42(8H,m),3.34(4H,m),1.82(4H,m),1.27(20H,m),0.86(6H,t,J=6.8Hz).
【0052】
また元素分析の結果を下記に示す(4B2OH−8の分子式はC3866Cl)。
Figure 2004224734
以上の結果より、得られた物質が目的化合物であることを確認した。
【0053】
<実施例2>
4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル(2.51g、10.0mmol)とN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)デシルアミン(7.36g、30.0mmol)を15mlのイソプロピルアルコールに加え、加熱還流下で10時間反応させた後、溶媒のイソプロパノールを減圧除去した。残渣を酢酸エチルで洗浄後、アセトニトリル/酢酸エチル混合溶液にて再結晶し、減圧乾燥により、白色の化合物4,4’−ビス(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−デシルアンモニオメチル)ビフェニル ジクロリド(4B2OH−10と略す)を6.08g得た。目的化合物の収率は82%であった。
【0054】
4B2OH−10のH−NMR(溶媒DMSO−d)分析結果を次に示す。δ(ppm):7.88(4H,d,J=8.2Hz),7.74(4H,d,J=8.2Hz),5.57(4H,t,J=5.2Hz),4.78(4H,s),3.95(8H,m),3.42(8H,m),3.28(4H,m),1.82(4H,m),1.26(28H,m),0.86(6H,t,J=6.8Hz).
また元素分析の結果を表2に示す(4B2OH−10の分子式はC4274Cl)。
Figure 2004224734
以上の結果より、得られた物質が目的化合物であることを確認した。
【0055】
<実施例3>
4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル(1.50g=5.97mmol)とN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミン(4.10g=14.6mmol)を10mlのイソプロピルアルコールに加え、加熱還流下で10時間反応させた後、溶媒のイソプロパノールを減圧除去した。残渣を酢酸エチルで洗浄後、アセトニトリル/酢酸エチル混合溶液から再結晶し、減圧乾燥により、白色の化合物4,4’−ビス(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−ドデシルアンモニオメチル)ビフェニル ジクロリド(4B2OH−12と略す)を4.05g得た。目的化合物の収率は85%であった。
【0056】
4B2OH−12のH−NMR(溶媒DMSO−d)分析結果を次に示す。δ(ppm):7.88(4H,d,J=8.4Hz),7.74(4H,d,J=8.4Hz),5.60(4H,t),4.79(4H,s),3.94(8H,m),3.41(8H,m),3.29(4H,m),1.82(4H,m),1.25(36H,m),0.86(6H,t,J=6.8Hz).
以上の結果より、得られた物質が目的化合物であることを確認した。
【0057】
<実施例4>
4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル(1.52g=6.05mmol)とN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−オクチルアミン(2.84g=15.2mmol)を10mlのイソプロパノールに加え、2時間還流した。反応液を室温に戻し、溶媒のイソプロパノールを減圧除去し、残渣を酢酸エチルで洗浄し粗晶を得た。この粗晶をクロロホルム/酢酸エチル混合溶液から再結晶し、減圧乾燥により、白色の4,4’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−オクチルアンモニオメチル)ビフェニル ジクロリド(4B1OH−8と略す)を3.41g得た。目的化合物の収率は90%であった。
【0058】
4B1OH−8のH−NMR(溶媒DMSO−d)分析結果を次に示す。
δ(ppm):7.88(4H,d,J=8.0Hz),7.73(4H,d,J=8.0Hz),5.64(2H,t,J=5.2Hz),4.71(4H,dd,J=12.8Hz),3.92(4H,m),3.49−3.28(8H,m),3.02(6H,s),1.80(4H,m),1.30−1.27(20H,m),0.87(6H,t,J=6.8Hz).
以上の結果より、得られた物質が目的化合物であることを確認した。
【0059】
<実施例5>
4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル(1.56g=6.21mmol)とN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−デシルアミン(3.39g=15.7mmol)を10mlのイソプロパノールに加え、2時間還流した。反応液を室温に戻し、溶媒のイソプロパノールを減圧除去し、残渣を酢酸エチルで洗浄し粗晶を得た。この粗晶をクロロホルム/酢酸エチル混合溶液から再結晶し、減圧乾燥により、白色の4,4’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−デシルアンモニオメチル)ビフェニル ジクロリド(4B1OH−10と略す)を4.05g得た。目的化合物の収率は96%であった。
また元素分析の結果を下記に示す(4B1OH−10の分子式はC4070Cl)。
Figure 2004224734
【0060】
4B1OH−10のH−NMR(溶媒DMSO−d)分析結果を次に示す。δ(ppm):7.88(4H,d,J=8.4Hz),7.74(4H,d,J=8.4Hz),5.66(2H,t,J=5.2Hz),4.72(4H,dd,J=13.2Hz),3.92(4H,m),3.49−3.28(8H,m),3.02(6H,s),1.80(4H,m),1.26(28H,m),0.86(6H,t,J=6.8Hz).
以上の結果より、得られた物質が目的化合物であることを確認した。
【0061】
<実施例6>
4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル(1.54g=6.13mmol)とN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−ドデシルアミン(3.81g=15.7mmol)を10mlのイソプロパノールに加え、3時間還流した。反応液を室温に戻し、溶媒のイソプロパノールを減圧除去し、残渣を酢酸エチルで洗浄し粗晶を得た。この粗晶をクロロホルム/酢酸エチル混合溶液から再結晶し、減圧乾燥により、白色の4,4’−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−N−ドデシルアンモニオメチル)ビフェニル ジクロリド(4B1OH−12と略す)を4.43g得た。目的化合物の収率は98%であった。
4B1OH−12のH−NMR(溶媒DMSO−d)分析結果を次に示す。δ(ppm):7.88(4H,d,J=8.4Hz),7.73(4H,d,J=8.4Hz),5.64(2H,t,J=5.2Hz),4.71(4H,dd,J=12.8Hz),3.92(4H,m),3.49−3.28(8H,m),3.02(6H,s),1.80(4H,m),1.27(36H,m),0.87(6H,t,J=6.8Hz).
以上の結果より、得られた物質が目的化合物であることを確認した。
【0062】
比較のために、先ず、従来の抗菌剤を4種類調整した。
【0063】
<比較例1>
市販の第四アンモニウム塩化合物系抗菌剤である塩化ベンザルコニウム(和光純薬社製)を調整した。以下、BACと略す。
【0064】
<比較例2>
比較例2として、市販の第四アンモニウム塩化合物系抗菌剤であるジデシルジメチルアンモニウムブロミド(Aldrich社製)を調整した。以下、BBABと略す。
【0065】
<比較例3>
特開平10−114604号公報で提案された抗菌剤を合成し使用した。即ち、ハロゲン化合物としてα、α’−ジクロロ−p−キシレン20mmolを、第3アミンとしてN,N−ジメチルデシルアミン42mmolを、溶媒としてエタノール100mlをそれぞれ300ml反応容器中に仕込み加熱還流下で5時間反応させた後、溶媒のエタノールを減圧除去することにより粗晶を得た。この粗晶をアセトニトリル/酢酸エチル混合溶媒から再結晶し目的の白色の化合物1,4−ビス(N,N−ジメチルデシルアンモニオメチル)ベンゼン ジクロリド(4BADMP−10と略す)を6.5g得た。
【0066】
<比較例4>
特開2002−187874号に記載された抗菌剤を合成した。即ち、ハロゲン化合物として4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル20mmolを、第3アミンとしてN,N−ジメチルオクチルアミン42mmolを、溶媒としてエタノール100mlを300ml反応容器中に仕込み加熱還流下で5時間反応させた後、溶媒のエタノールを減圧除去することにより粗晶を得た。この粗晶を酢酸エチルで洗浄後、アセトニトリル/酢酸エチル混合溶媒にて再結晶し、白色の化合物4,4’−ビス(N,N−ジメチル−N−オクチルアンモニオメチル)ビフェニルジクロリド(4BADMB−8と略す)を7.4g得た。
【0067】
<実施例7>
○細菌に対する最小殺菌濃度(MBC)
一般的な無菌水希釈法に従い、ニュートリエントブロスを用いて培養した対数増殖期初期状態の菌体を、無菌水にて菌懸濁液濃度が約10cell/mlになるように調整した。段階希釈した薬剤溶液を各0.5ml分注後、調整した菌体懸濁液をそれぞれ0.5mlずつ接種し、30℃で30分間接触後、試験液0.1mlをニュトリエントブロス2mlに移植し、37℃で24時間静置培養後、増殖の有無により、MBC値を決定した。
供試菌として、下記のグラム陰性細菌5種及びグラム陰性細菌4種を用いた。
Pseudomonas aeruginosa ATCC 27583(P. aeruginosaと略す)
Klebsiella pneumoniae ATCC 13883(K. pneumoniaeと略す)
Proteus rettgeri NIT 96(P. rettgeriと略す)
Escherichia coli K12 OUT 8401(E. coli outと略す)
Escherichia coli K12 W 3110(E. coli Wと略す)
Bacillus subtilis IFO 3134(B. subtilis IFOと略す)
Bacillus subtilis ATCC 6633(B. subtilis ATCCと略す)
Bacillus cereus IFO 3001(B. cereusと略す)
Staphylococcus aureus IFO 12732(S. aureusと略す)
試験サンプルとして、4B2OH−8、4B2OH−10、4B1OH−10及び塩化ベンザルコニウムを用いた。結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
Figure 2004224734
【0069】
<実施例8>
○細菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)
供試菌として、E. coli Wを用い、一般的なブロス希釈法に従い、ニュトリエントブロスを用いて菌懸濁濃度が、10cell/mlになるように調整した定常期状態の菌液を、段階希釈した薬剤溶液に添加し、37℃で24時間静置培養後、濁りの認められない化合物の最小濃度をMICとした。
試験サンプルは実施例1〜6にて得られた化合物並びに比較例1〜4にて調整した化合物を用いた。結果を表2に示す。
【0070】
【表2】
Figure 2004224734
【0071】
上記表1および表2の結果から、本発明化合物の細菌に対するMBC値又はMIC値は、比較例の化合物と同等以下であることから、本発明の化合物は比較例の化合物に対して細菌に対する抗菌力が同等以上であることが明らかである。
【0072】
<実施例9>
○最小発育阻止濃度(MIC)の変化試験
抗菌剤耐性菌を取得する方法に準じて試験を実施した。供試菌としてE. coli Wを用い、上記実施例8のMIC測定と同様の操作を行った。MICより一段化合物濃度の低い検定液中の菌(即ち、濁りが認められた検定液の菌)を用いて、次の試験菌液とした。この操作を10回繰り返した。表3に1回目から10回目の各化合物におけるMIC値を表に示す。
【0073】
【表3】
Figure 2004224734
【0074】
上記表3の結果から比較例の化合物は、菌が死滅しない程度の濃度で菌と接触させ続けると、MIC値が4倍以上に上昇する。しかし、本発明の化合物では、このようなことが認められず、10回繰り返し接触させても、極めて低濃度で菌の増殖を抑制する。
【0075】
<実施例10>
比較例の化合物に抵抗性を示した菌株に対する4B2OH−10と4B1OH−10の抗菌活性
実施例9において比較例の化合物に対して抵抗性を示した各Escherichia coliを用い(10回目の抵抗菌株を使用)、4B2OH−10と4B1OH−10のMICを測定した。なお、MICの測定は実施例8と同様に行った。結果を表4に示す。
【0076】
【表4】
Figure 2004224734
【0077】
表4より、本発明の化合物は、比較例の化合物に対して抵抗性を獲得したEscherichia coli株に対しても、抵抗性を有していないEscherichia coli株と同等の高い抗菌活性を示すことが分かる。本結果は、本発明の化合物は耐性菌に対しても有効な抗菌剤、消毒剤として有用であることを示している。
【0078】
<実施例11>
○真菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)
一般的なブロス希釈法に従い、前培養した供試菌を湿潤剤添加殺菌水で胞子液を調整した。段階希釈した薬剤溶液1mlと胞子液1mlとを混合し、インキュベーター内で、30℃で一週間培養後、増殖の有無を濁度で判定し、濁度の生じていない最小濃度をMICとした。
供試菌として、Aspergillus niger IFO6341(A.nigerと略す)及びCandida albicans ATCC 10231(C.albicansと略す)を用いた。
試験サンプルとして、4B2OH−8と4B2OH−10及び塩化ベンザルコニウムを用いた。結果を表5に示す。
【0079】
【表5】
Figure 2004224734
【0080】
上記表5の結果から、本発明の化合物を用いたときのMIC値は塩化ベンザルコニウムを用いた場合より小さいことから、本発明の化合物は塩化ベンザルコニウムに比較して真菌に対する抗菌力が高いことが明らかである。
【0081】
【発明の効果】
本発明の化合物は、式(1)で示される新規な第四アンモニウム塩化合物であり、当該化合物は、優れた殺菌効果と広い抗菌スペクトルを有し、抗菌剤として有用である。既知の抗菌剤に耐性を獲得した菌株に高い抗菌活性を有すること、及び長期間繰り返し使用しても菌が耐性を獲得し難いことから、他の抗菌剤に比べて耐性株の出現を心配することなく長期間使用することができる。

Claims (6)

  1. 下記式(1)で示される第四アンモニウム塩化合物。
    Figure 2004224734
    (式(1)中、Rは分岐があってもよい炭素数4〜20のアルキル基であり、Rはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは分岐があってもよい炭素数4〜20のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Xn−は無機性または有機性のアニオン基であり、nはアニオン基Xn−の価数であって、mとnとの積が2である。)
  2. 式(1)のRとRとが同一であり、RとRとがヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、RとRとが同一である請求項1記載の第四アンモニウム塩化合物。
  3. 式(1)のRとRとが炭素数6〜16のアルキル基、RとRとが2−ヒドロキシエチル基、RとRとが2−ヒドロキシエチル基または炭素数1〜4のアルキル基である請求項1〜2にそれぞれ記載の第四アンモニウム塩化合物。
  4. 下記式(2)の化合物に下記式(3)の化合物と下記式(4)とを、または下記式(2)の化合物に下記式(3)の化合物とを反応させて合成することを特徴とする請求項1〜4にそれぞれ記載のビス第四アンモニウム塩化合物の製造方法。
    Figure 2004224734
    [式(2)中、Yは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。]
    Figure 2004224734
    [式(3)中、Rは炭素数4〜20の分岐があってもよいアルキル基であり、Rはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
    Figure 2004224734
    [式(4)中、Rは炭素数4〜20の分岐があってもよいアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
  5. 下記式(5)の化合物と下記式(6)の化合物との反応により合成することを特徴とする請求項1〜4にそれぞれ記載のビス第四アンモニウム塩化合物の製造方法。
    Figure 2004224734
    [式(5)中、Rはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、
    は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基である。]
    −J (6)
    [式(6)中、Rは分岐があってもよい炭素数4〜20のアルキル基であり、Jは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子または下記式(7)の基のいずれかを表す。]
    Figure 2004224734
    [式(7)中、RおよびRはそれぞれ水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基を表す。]
  6. 請求項1〜4にそれぞれ記載の第四アンモニウム塩化合物を含有する抗菌剤、消毒薬、保存剤または防黴剤。
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