JP2004224500A - 紙葉類搬送装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御用先端検知タイミングを検知する専用のセンサを設けることなく、装置の小型化およびコストダウンができるようにした紙葉類搬送装置および画像形成装置を提供する
【解決手段】紙葉類搬送装置10は、読取手段1、制御部2、原稿給紙ローラ11、原稿搬送ローラ12、原稿排紙ローラ13、レジストセンサSr、スキューセンサS1,S2、および搬送路Rを備えている。原稿dの搬送中に、搬送路R上に設けられた原稿dのスキュー量を検出するためのスキューセンサS1,S2により原稿先端到達タイミングを検知し、この検出結果に基づいて、原稿dの制御用先端検知タイミングを算出することによって、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用センサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサS1,S2の検出結果を利用して、搬送された原稿の制御用先端検知タイミングを得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】紙葉類搬送装置10は、読取手段1、制御部2、原稿給紙ローラ11、原稿搬送ローラ12、原稿排紙ローラ13、レジストセンサSr、スキューセンサS1,S2、および搬送路Rを備えている。原稿dの搬送中に、搬送路R上に設けられた原稿dのスキュー量を検出するためのスキューセンサS1,S2により原稿先端到達タイミングを検知し、この検出結果に基づいて、原稿dの制御用先端検知タイミングを算出することによって、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用センサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサS1,S2の検出結果を利用して、搬送された原稿の制御用先端検知タイミングを得ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、紙葉類搬送機構を有する複写機、プリンタ等に適用して好適な紙葉類搬送装置および画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機など画像形成装置において、原稿読み取り部には原稿搬送手段が設けられ、また画像形成部には転写紙搬送手段が設けられている。これら原稿搬送手段、転写紙搬送手段では、搬送路上に、搬送された原稿または転写紙のスキュー量を検出するためのスキュー量検出センサが2個設けられる。検出したスキュー量に基づいて読み取った画像データのずれを補正する。また、上述したスキュー量検出センサの近くにこれらセンサとは別に制御用先端検出タイミングを検出するための専用の先端検知センサが設けられる。この先端検知センサにより検出された先端検知タイミングに基づいて、搬送された原稿または転写紙に関する以降の制御、例えば、原稿搬送手段の場合は画像読取信号出力制御、転写紙搬送手段の場合は画像書き込み信号出力制御などを実施するようにされている。
【0003】
近年、スキュー量検出センサで検出したスキュー量により画像欠けがないように画像読取領域を設定し、またはスキュー量にょり画像読取を実施するか否かを決定する原稿読取装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図13は、従来の紙葉類搬送装置におけるセンサ配置例を示す図である。ここで、複写機の原稿読み取り部の搬送路の局部展開図を示している。図13に示すように、スキューセンサS1,S2、および先端検知センサKは搬送路Rの上方に搬送方向に対して直交する方向の同一直線上に配置されている。この場合、原稿を搬送する際に、スキューセンサS1によりスキュータイミングT1が検出される。また、スキューセンサS2によりスキュータイミングT2が検出される。スキューセンサS1,S2が原稿先端を検出するタイミングの差Sによりスキュー量を決定する。
【0005】
スキュー量は傾きの大きさを示すものであり、例えば、スキュー角度は、
θ=arctan(S/Sw) (S/Swの逆正接)
により取得可能である。式中:SwはスキューセンサS1とS2との間の距離である。
【0006】
また、原稿幅全体のずれた距離Saは
Sa=W×sinθ
により取得可能である。式中:Wは原稿幅である。
【0007】
また、先端検出センサKは、図13に示すように、搬送路の中心線上方に配置される。この先端検出センサKが原稿dの先端を検知した時点を制御用先端検知タイミングとして、搬送された原稿に関する以降の制御に使用する。例えば、制御用先端検知タイミングを基点にして、所定時間後(原稿が画像読取部まで搬送される時間後)に原稿画像読取を行うための画像読取信号を出力する。
【0008】
上述した紙葉類搬送装置の動作を図14のフローチャートを用いて説明する。例えば、まず、ステップS51で、スキューセンサS1が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS53へ進む。一方、原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS52で、スキュータイミングT1を決定する。
【0009】
次に、ステップS53で、スキューセンサS2が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS55へ進む。一方、原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS54で、スキュータイミングT2を決定する。
【0010】
次に、ステップS55で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2を決定したかを判断する。両方とも決定した場合、ステップS56で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2に基づいて、スキュー量を算出する。
【0011】
スキュー量を算出した後、ステップS57で、算出されたスキュー量が所定値を超えるか否かを判断する。所定値を越える場合、エラーと判断され、ステップS62で、搬送停止処理を行う。そして、ステップS63で、エラー通知を行う。一方、算出されたスキュー量が所定値を越えない場合(即ち、エラーにない場合)、ステップS58で、先端検出センサKが原稿の先端を検出したか否かを判断する。原稿の先端を検出した場合、次のステップS59で、制御用先端検出タイミングを決定する。
【0012】
そして、ステップS60で、スキュータイミングT1,T2および制御用先端検出タイミングが決定したか否かを判断する。スキュータイミングT1,T2および制御用先端検出タイミングが決定した場合、ステップS61で、画像読取処理の開始を要求する。この場合、画像読取処理の開始を要求した後、画像読取開始タイミングと画像読取終了タイミングを決定する。次に、画像読取開始タイミングであるか否かを判断する。画像読取開始タイミングになった場合、画像読取信号ONにし、画像読取を行う。そして、画像読取終了タイミングであるか否かを判断する。画像読取終了タイミングになった場合、画像読取信号OFFにし、画像読取動作を終了する。画像読取動作が終了した後、原稿を排出し、紙葉類搬送装置の動作を終了する。
【0013】
なお、スキュータイミングT1,T2および制御用先端検出タイミングのうちいずれか決定されない場合、ステップS51に戻り、上述した過程を繰り返す。
【0014】
このように、専用のセンサ(先端検出センサK)を用いて制御用先端検出タイミングを検出し、この制御用先端検出タイミングに基づいて画像読取処理の動作を制御していた。
【0015】
【特許文献1】
特開2001−142263号公報(第4,5頁)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような紙葉類搬送装置は、画像読取処理の動作を制御するために、スキュー量検出するためのスキューセンサ以外には、制御用先端検出タイミングを検出するための専用のセンサ、即ち先端検出センサKを設ける必要がある。そのため、装置の部品総点数が多く、取り付け工数の増加や装置の大型化、コストアップの問題があった。
【0017】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、制御用先端検知タイミングを検知する専用のセンサを設けることなく、制御用先端検出タイミングを得ることができ、装置の小型化およびコストダウンができるようにした紙葉類搬送装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る紙葉類搬送装置は、紙葉類を所定位置へ搬送する搬送手段と、搬送手段に配置され、搬送された紙葉類の先端到達位置のずれおよび検知時刻を検出するための複数の検知手段と、検出手段による検出結果に基づいて、搬送された紙葉類の制御用先端検知時刻を算出する算出手段と備えるものである。
【0019】
本発明に係る紙葉類搬送装置によれば、紙葉類を搬送する際に、複数の検知手段により紙葉類の先端が所定位置に到達する時刻が検出され、例えば、複数の検知手段は、紙葉類を搬送する搬送路の中心線に対して対称に配置された2個のセンサから構成され、各々の前記センサにより前記紙葉類の先端を検知し、基準クロックに基づいて先端検知時刻を決定する。この検出結果に基づいて、算出手段により搬送された紙葉類の制御用先端検知タイミングが算出されるようになされる。
【0020】
従って、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用のセンサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の制御用先端検知タイミングを得ることができる。これにより、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンが可能となる。
【0021】
本発明に係る画像形成装置は、紙葉類を搬送する紙葉類搬送部と、画像データに基づいて用紙上に画像を形成する画像形成部とを備える画像形成装置であって、紙葉類搬送部は、紙葉類を所定位置へ搬送する搬送手段と、搬送手段に配置され、搬送された紙葉類の先端到達位置のずれおよび検知時刻を検出するための複数の検知手段と、検出手段による検出結果に基づいて、搬送された紙葉類の制御用先端検知時刻を算出する算出手段と備えるものである。
【0022】
本発明に係る画像形成装置によれば、紙葉類搬送部には本発明に係る紙葉類搬送装置が応用され、紙葉類を搬送する際に、複数の検知手段により紙葉類の先端が所定位置に到達する時刻が検出され、例えば、複数の検知手段は、紙葉類を搬送する搬送路の中心線に対して対称に配置された2個のセンサから構成され、各々の前記センサは基準クロックに基づいて前記紙葉類の先端を検知して検知時刻を出力する。この検出結果に基づいて、算出手段により搬送された紙葉類の制御用先端検知タイミングが算出されるようになされる。
【0023】
従って、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用のセンサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の制御用先端検知タイミングを得ることができる。これにより、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態としての紙葉類搬送装置および画像形成装置について説明をする。
(1)紙葉類搬送装置
本発明の実施の形態としての紙葉類搬送装置は、搬送された紙葉類の先端が所定位置に到達する時刻を検出するための複数の検知手段による検出結果に基づいて、搬送された紙葉類の制御用先端検知時刻(タイミング)を算出する算出手段を備えることによって、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用センサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の先端検知タイミングを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができるようにしたものである。
【0025】
図1は、本発明に係る実施の形態としての紙葉類搬送装置10の構成例を示す図である。この紙葉類搬送装置10は、紙葉類搬送機構を備えた原稿画像を読み取る装置である。図1に示すように、紙葉類搬送装置10は、読取手段1、制御部2、原稿給紙ローラ11、原稿搬送ローラ12、原稿排紙ローラ13、レジストセンサSr、検出手段としてのスキューセンサS1,S2、および搬送路Rを備えている。
【0026】
図2は、紙葉類搬送装置10の制御系の構成例を示す図である。図2に示すように、操作部21より外部指令が状態管理部2bに入力される。状態管理部2bはこの指令をCPU部2aに転送する。スキューセンサS1,S2の検知信号がCPU部に入力される。CPU部2aは、制御信号をスキャナー駆動部22に出力し、原稿の搬送を制御する。なお、CPU部2aは、スキューセンサS1,S2の検知結果に基づいて、制御用先端検出タイミングを算出し、そして画像読取信号を状態管理部に出力することにより、原稿画像の読取動作を制御する。例えば、制御用先端検出タイミングから所定の時間後に画像読取開始するように制御する。
【0027】
読取手段1は、原稿dの情報を読み取る処理を行うものである。例えば、CCD(Charge Coupled Device)を利用したイメージスキャナ等が利用されている。
【0028】
制御部2は、CPU部(メインCPUとサブCPUを含む)2aと、状態管理部2bと、画像処理部2cとを有している。CPU部2aは、ROM(図示せず)に格納された制御プログラムに従って、RAM(図示せず)をワークエリアとして使用しながら、紙葉類搬送装置10の全体の動作を制御する。この制御部2は、スキューセンサS1,S2の原稿先端検出タイミングからスキュー量(原稿の先端到達位置のずれ量)を算出するようになされる。また、制御部2は紙葉類の制御用先端検知時刻を算出する算出手段としても機能する。例えば、スキューセンサS1,S2の原稿先端検出タイミングから制御用先端検知タイミングを算出するようになされる。そして、算出された原稿の制御用先端検知タイミングに基づいて、原稿読み取り部1の読み取り動作を制御するようになされる。なお、制御部2は、レジストセンサSrの検出結果に基づいて、給紙のタイミングを制御するようになされる。
【0029】
原稿給紙ローラ11、原稿搬送ローラ12、原稿排紙ローラ13は、原稿dを搬送する搬送手段として機能する。給紙ローラ11は原稿トレイ中の原稿dを1枚ずつ搬送路Rに搬送する。搬送ローラ12は、搬送路Rに搬送された原稿dを搬送路Rに沿って読み取り位置まで搬送する。排紙ローラ13は読み取り処理後の原稿dを読み取り位置から排紙トレイまで搬送する。
【0030】
スキューセンサS1,S2は、搬送中の原稿dの先端を検知するセンサである。図3は、搬送路R上にスキューセンサS1,S2の配置位置を示す図である。図3に示すように、スキューセンサS1,S2は、搬送路の中心線に対して対称に配置されている。
【0031】
原稿搬送中に、スキューセンサS1,S2は基準クロックに基づいて原稿の先端を検知して検知時刻を出力する。この検知結果に基づいて、制御部2が制御用先端検知タイミングを算出する。この際に、原稿の搬送状態によって以下の二つの算出方法が用いられる。
【0032】
▲1▼ 原稿先端中点が搬送路の中心線と一致する状態で、原稿が搬送される場合(図3参照)。
この場合に、制御部2は、スキューセンサS1とスキューセンサS2により検知された先端検知タイミングの平均値を制御用先端検知タイミングとして算出する。
【0033】
図4は、制御用先端検知タイミングの算出方法の説明図である。図4に示すように、スキューセンサS1によりスキュータイミングT1が検出される。スキューセンサS2によりスキュータイミングT2が検出される。これらの検出結果に基づいて、制御用先端検知タイミングの算出は下式に基づいて行われる。
Ts=(T1+T2)/2
式中Tsは原稿の制御用先端検知タイミングである。
【0034】
続いて、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致する状態で、原稿が搬送される場合に、本発明に係る紙葉類搬送装置10の動作例を説明する。図5は紙葉類搬送装置10における動作例を示すフローチャートである。
【0035】
ここで、原稿を搬送する際に、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致する場合に、スキューセンサS1,S2の検知結果を用いて制御用先端検知タイミングを算出する場合を前提とする。
【0036】
これを動作条件にして、制御部2は次のように紙葉類搬送装置10を制御する。まず、図5に示すフローチャートのステップS11で、スキューセンサS1が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS13へ進む。また、ステップS11で原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS12で、スキュータイミングT1を決定する。
【0037】
次に、ステップS13で、スキューセンサS2が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS15へ進む。また、ステップS13で原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS14で、スキュータイミングT2を決定する。
【0038】
次に、ステップS15で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2を決定したかを判断する。両方とも決定した場合には、ステップST6で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2に基づいて、スキュー量を算出する。
【0039】
ステップS17で、算出されたスキュー量が所定値を超えるか否かを判断する。所定値を越える場合、エラーと判断され、ステップS18で、搬送停止処理を行う。そして、ステップS19で、エラー通知を行う。一方、算出されたスキュー量が所定値を越えない場合(即ち、エラーにない場合)、ステップS20で、制御用先端検知タイミングTsを算出する。この場合、制御部2では、上述した式:Ts=(T1+T2)/2で制御用先端検知タイミングを算出する。
【0040】
次に、ステップS21で、算出された制御用先端検知タイミングTsに基づいて、画像読取処理の開始を要求する。そして、ステップS22で、原稿画像の読取処理を行う。読取完了後、原稿を排出して動作を終了する。
【0041】
以下、画像読取処理(ステップS22)の動作を図6のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS221で、画像読取開始タイミングと画像読取終了タイミングを決定する。図7は、画像読取開始タイミングと画像読取終了タイミングの設定例を示す図である。
【0042】
ここで、画像読取開始タイミングは、原稿先端がステップS20にて算出した制御用先端検知タイミングTsから読取手段1に到達する時間を設定する。スキューセンサS1またはスキューセンサS2から読取手段1までの距離は予め分かっており、その距離と原稿の搬送速度により原稿先端がスキューセンサS1またはスキューセンサS2から読取手段1まで到達するために必要な時間Tonは設定する。従って、制御用先端検知タイミングTsかたTonまでの時間であるTon−(Ts−T1)を画像読取開始タイミングとして設定する。
【0043】
画像読取終了タイミングは、原稿長さ分の搬送時間を画像読取開始タイミングに加算して設定する。例えば、原稿長さ分の搬送時間をTdとした場合、Ton−(Ts−T1)+Tdを画像読取終了タイミングとして設定する。
【0044】
次に、ステップS222で、画像読取開始タイミングであるか否かを判断する。画像読取開始タイミングになった場合、ステップS223で、画像読取信号ONにし、画像読取を行う。そして、ステップS224で、画像読取終了タイミングであるか否かを判断する。画像読取終了タイミングになった場合、ステップS225で、画像読取信号OFFにし、画像読取動作を終了する。
【0045】
▲2▼ 原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない状態で、原稿が搬送される場合(図8参照)。
図8は、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない場合の搬送状態を示す図である。この場合に、制御部2は、スキューセンサS1とスキューセンサS2により検知された先端検知タイミングT1とT2の差Sと距離取得手段により取得した距離Wdに基づいて制御用先端検知タイミングTsを算出する(図9参照)。図9は、制御用先端検出タイミングの算出を説明する図である。図中の破線は原稿先端中点の軌跡線である。
【0046】
この場合、例えば、スキューセンサS1,S2のうち原稿dを2番目に検知したスキューセンサS2と原稿先端中点の軌跡線との距離Wdを取得し、スキューセンサS1およびスキューセンサS2が検知した先端検知タイミングの差SとスキューセンサS1,S2の間隔Swと距離Wdの関係から、Tv(図9参照)を算出する。
Tv:Wd=S:Sw
即ち、Tv=S×Wd/Sw
【0047】
上式を用いて算出されたTvを1番目に原稿の先端を検知した検知タイミング(図9ではスキューセンサS1の検知タイミングT1となる)に加算して制御用先端検知タイミングTsを算出する。
【0048】
なお、距離Wdは、スキューセンサS2の設置位置、原稿サイズ(原稿幅)、搬送路Rに配置された固定搬送ガイドおよび可動搬送ガイドの位置関係により算出することができる。
【0049】
続いて、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない状態で、原稿が搬送される場合に、本発明に係る紙葉類搬送装置10の動作例を説明する。図10は紙葉類搬送装置10における動作例を示すフローチャートである。
【0050】
ここで、原稿を搬送する際に、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない場合に、スキューセンサS1,S2の検知結果を用いて制御用先端検知タイミングTsを算出する場合を前提とする。
【0051】
これを動作条件にして、制御部2は次のように紙葉類搬送装置10を制御する。まず、図10に示すフローチャートのステップS31で、スキューセンサS1が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS33へ進む。また、ステップS11で原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS32で、スキュータイミングT1を決定する。
【0052】
次に、ステップS33で、スキューセンサS2が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS35へ進む。また、ステップS33で原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS34で、スキュータイミングT2を決定する。
【0053】
次に、ステップS35で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2を決定したかを判断する。両方とも決定した場合には、ステップS36で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2に基づいて、スキュー量を算出する。
【0054】
ステップS37で、算出されたスキュー量が所定値を超えるか否かを判断する。所定値を越える場合、エラーと判断され、ステップS38で、搬送停止処理を行う。そして、ステップS39で、エラー通知を行う。一方、算出されたスキュー量が所定値を越えない場合(即ち、エラーにない場合)、ステップS40で、Tvを算出する。この場合、制御部2では、上述した式:Tv=S×Wd/SwでTvを算出する。そして、ステップS41で、制御用先端検知タイミングTsを算出する。この場合、制御部2では、ステップS40で算出されたTvをスキュータイミングT1に加算して制御用先端検知タイミングTsを算出する。
【0055】
次に、ステップS42で、算出された制御用先端検知タイミングTsに基づいて、画像読取処理の開始を要求する。そして、ステップS43で、画像読取処理を行う。この場合、画像読取動作は上述した図5のフローチャートと同様である。
【0056】
この実施の形態では、原稿搬送中に、スキューセンサS1,S2によりスキュータイミングT1,T2を検知し、この検出結果に基づいて、制御部2は原稿の制御用先端検知タイミングを算出することによって、制御用先端検知タイミングを検知する專用センサを設けることなく、スキュー量検出するためのセンサS1,S2の検出結果を利用して搬送された原稿の制御用先端検知タイミングTsを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができる。
【0057】
(2)画像形成装置
図11は、本発明に係る実施の形態としての画像形成装置100の構成例を示している。
本発明の実施の形態としての画像形成装置100は、本発明に係る紙葉類搬送装置10が応用され、原稿搬送中に、原稿のスキュー量を検出するための複数の検知手段による検出結果に基づいて、原稿の制御用先端検知タイミングを算出することによって、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用センサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の先端検知タイミングを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができるようにしたものである。
【0058】
図11に示すように、画像形成装置100は、紙葉類搬送部10Aと画像形成部20から構成される。
紙葉類搬送部10Aは、上述した紙葉類搬送装置10を応用したものである。紙葉類搬送部10Aの構成は紙葉類搬送装置10と同様であり、その詳細説明を省略する。この場合、制御部2は、画像形成装置100の全体の動作を制御する。例えば、原稿を搬送し、読取手段1により画像情報を読み取って、この画像データに基づいて、用紙上に画像を形成するように制御する。
【0059】
画像形成部20は、画像書き込み部3、画像生成部4、カセット給紙部5、給紙ローラ部6、定着装置7、排紙部8、自動両面コピー給紙部(ADU)9を備えている。
【0060】
画像形成装置100を用いて原稿画像を読み取り、読み取った画像データを用紙上に形成する処理を行う際に、画像形成装置100の上部に搭載されている自動原稿送り装置ADFの原稿台上に載置された原稿dは搬送路に搬送され、紙葉類搬送部10Aの光学系により原稿の片面または両面の画像が読みとられ、読取手段1に読み込まれる。
【0061】
読取手段1により光電変換されたアナログ信号は、A/D変換され、画像処理部2bでシェーディング補正およびライン間補正処理を行った後、画像圧縮処理等を行い、そして画像書き込み部3へ出力する。
【0062】
画像書き込み部3においては、半導体レーザからの出力光が画像生成部4の感光体ドラム4Aに照射され、潜像を形成する。画像生成部4においては、帯電、露光、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われ、カセット給紙部5または給紙ローラ部6から搬送された用紙Pに画像が転写される。
画像を担持した用紙Pは、定着装置7により定着され、排紙部8から排出される。
【0063】
以下、画像形成装置100において画像形成時の動作について、図12を参照しながら説明する。図12は、画像形成時の動作例を示すフローチャートである。
【0064】
ここで、画像形成装置100において、原稿を搬送する際に、スキューセンサS1,S2の検知結果を用いて制御用先端検知タイミングを算出する場合を前提とする。
これを動作条件にして、画像形成装置100の制御部2は次のように紙葉類搬送部10A、画像形成部20を制御する。
【0065】
まず、図12に示すフローチャートのステップS51で、原稿画像の読取を行う。このステップS51での動作は、上述した図5、図6および図10に示すフローチャートに従って処理する。この場合、原稿のスキュー量を検出するためのスキューセンサS1,S2による検出結果T1,T2に基づいて、搬送された原稿dの制御用先端検知タイミングTsを算出する。そして、算出された制御用先端検知タイミングTsに基づいて、該原稿dの読取動作を制御する。
【0066】
制御用先端検知タイミングTsを算出する際に、例えば、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致する状態で、原稿が搬送される場合(図3参照)、制御部2は、スキューセンサS1とスキューセンサS2により検知された先端検知タイミングの平均値を制御用先端検知タイミングとして算出する。また、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない状態で、原稿が搬送される場合(図7参照)、制御部2は、スキューセンサS1とスキューセンサS2により検知された先端検知タイミングT1とT2の差Sと距離取得手段により取得した距離Wdに基づいて制御用先端検知タイミングTsを算出する。
【0067】
次に、ステップS52で、画像圧縮等の処理を行う。処理した画像データを画像書き込み部3に供給する。ステップS53で、画像形成処理を行う。ここで、画像生成部4の感光体ドラム4Aに潜像が生成され、そして、画像生成部4においては、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われ、カセット給紙部5または給紙ローラ部6から搬送された用紙Pに画像が転写される。
【0068】
次に、ステップS54で、用紙Pに転写された画像を定着装置7により定着する。
ステップS55で、画像が定着された用紙Pを排紙部8から排出する。用紙Pが排出された後、動作を終了する。
【0069】
このように本発明に係る実施形態としての画像形成装置100においては、上述した紙葉類搬送装置10が応用されるので、制御用先端検知タイミング用センサを設ける必要がなく、スキュー量検出するためのセンサS1,S2の検出結果を利用して搬送された原稿の制御用先端検知タイミングTsを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができる。
【0070】
なお、上述実施の形態においては、スキュー量検出するためのセンサが2個を配置する場合について説明したが、これに限定されるものではない。2以上のセンサを用いる場合にもこの発明を適用できる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る紙葉類搬送装置によれば、搬送された紙葉類の先端が所定位置に到達時刻を検出するための複数の検知手段による検出結果に基づいて、搬送された紙葉類の制御用先端検知時刻を算出する算出手段を備えものである。
【0072】
この構成によって、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用センサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の先端検知タイミングを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができる。
【0073】
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る紙葉類搬送装置が応用されるので、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用センサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の先端検知タイミングを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができる。
【0074】
この発明は、紙葉類搬送機構を有する複写機、プリンタ等に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としての紙葉類搬送装置10の構成例を示す図である。
【図2】紙葉類搬送装置10の制御系構成例を示す図である。
【図3】スキューセンサの配置位置例を示す図である。
【図4】制御用先端検出タイミングの算出の説明図(その1)である。
【図5】原稿先端中点が搬送路の中心線と一致する場合の紙葉類搬送装置10の動作フローチャート図である。
【図6】原稿読取処理の動作フローチャートである。
【図7】画像読取開始タイミングと画像読取終了タイミングの設定例を示す図である。
【図8】原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない場合の搬送状態を示す図である。
【図9】制御用先端検出タイミングの算出の説明図(その2)である。
【図10】原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない場合の動作フローチャートである。
【図11】実施の形態としての画像形成装置100の構成例を示す図である。
【図12】画像形成時の動作フローチャートである。
【図13】従来の紙葉類搬送装置におけるセンサ配置例を示す図である。
【図14】従来の紙葉類搬送装置の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 読取手段
2 制御部
2a CPU部
2b 状態管理部
2c 画像処理部
3 画像書き込み部
4 画像生成部
5 カセット給紙部
6 給紙ローラ
7 定着装置
8 排紙部
10 紙葉類搬送装置
10A 紙葉類搬送部
11 原稿給紙ローラ
12 原稿搬送ローラ
13 原稿排紙ローラ
20 画像形成部
d 原稿
R 搬送路
S1,S2 スキューセンサ
100 画像形成装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、紙葉類搬送機構を有する複写機、プリンタ等に適用して好適な紙葉類搬送装置および画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機など画像形成装置において、原稿読み取り部には原稿搬送手段が設けられ、また画像形成部には転写紙搬送手段が設けられている。これら原稿搬送手段、転写紙搬送手段では、搬送路上に、搬送された原稿または転写紙のスキュー量を検出するためのスキュー量検出センサが2個設けられる。検出したスキュー量に基づいて読み取った画像データのずれを補正する。また、上述したスキュー量検出センサの近くにこれらセンサとは別に制御用先端検出タイミングを検出するための専用の先端検知センサが設けられる。この先端検知センサにより検出された先端検知タイミングに基づいて、搬送された原稿または転写紙に関する以降の制御、例えば、原稿搬送手段の場合は画像読取信号出力制御、転写紙搬送手段の場合は画像書き込み信号出力制御などを実施するようにされている。
【0003】
近年、スキュー量検出センサで検出したスキュー量により画像欠けがないように画像読取領域を設定し、またはスキュー量にょり画像読取を実施するか否かを決定する原稿読取装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図13は、従来の紙葉類搬送装置におけるセンサ配置例を示す図である。ここで、複写機の原稿読み取り部の搬送路の局部展開図を示している。図13に示すように、スキューセンサS1,S2、および先端検知センサKは搬送路Rの上方に搬送方向に対して直交する方向の同一直線上に配置されている。この場合、原稿を搬送する際に、スキューセンサS1によりスキュータイミングT1が検出される。また、スキューセンサS2によりスキュータイミングT2が検出される。スキューセンサS1,S2が原稿先端を検出するタイミングの差Sによりスキュー量を決定する。
【0005】
スキュー量は傾きの大きさを示すものであり、例えば、スキュー角度は、
θ=arctan(S/Sw) (S/Swの逆正接)
により取得可能である。式中:SwはスキューセンサS1とS2との間の距離である。
【0006】
また、原稿幅全体のずれた距離Saは
Sa=W×sinθ
により取得可能である。式中:Wは原稿幅である。
【0007】
また、先端検出センサKは、図13に示すように、搬送路の中心線上方に配置される。この先端検出センサKが原稿dの先端を検知した時点を制御用先端検知タイミングとして、搬送された原稿に関する以降の制御に使用する。例えば、制御用先端検知タイミングを基点にして、所定時間後(原稿が画像読取部まで搬送される時間後)に原稿画像読取を行うための画像読取信号を出力する。
【0008】
上述した紙葉類搬送装置の動作を図14のフローチャートを用いて説明する。例えば、まず、ステップS51で、スキューセンサS1が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS53へ進む。一方、原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS52で、スキュータイミングT1を決定する。
【0009】
次に、ステップS53で、スキューセンサS2が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS55へ進む。一方、原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS54で、スキュータイミングT2を決定する。
【0010】
次に、ステップS55で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2を決定したかを判断する。両方とも決定した場合、ステップS56で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2に基づいて、スキュー量を算出する。
【0011】
スキュー量を算出した後、ステップS57で、算出されたスキュー量が所定値を超えるか否かを判断する。所定値を越える場合、エラーと判断され、ステップS62で、搬送停止処理を行う。そして、ステップS63で、エラー通知を行う。一方、算出されたスキュー量が所定値を越えない場合(即ち、エラーにない場合)、ステップS58で、先端検出センサKが原稿の先端を検出したか否かを判断する。原稿の先端を検出した場合、次のステップS59で、制御用先端検出タイミングを決定する。
【0012】
そして、ステップS60で、スキュータイミングT1,T2および制御用先端検出タイミングが決定したか否かを判断する。スキュータイミングT1,T2および制御用先端検出タイミングが決定した場合、ステップS61で、画像読取処理の開始を要求する。この場合、画像読取処理の開始を要求した後、画像読取開始タイミングと画像読取終了タイミングを決定する。次に、画像読取開始タイミングであるか否かを判断する。画像読取開始タイミングになった場合、画像読取信号ONにし、画像読取を行う。そして、画像読取終了タイミングであるか否かを判断する。画像読取終了タイミングになった場合、画像読取信号OFFにし、画像読取動作を終了する。画像読取動作が終了した後、原稿を排出し、紙葉類搬送装置の動作を終了する。
【0013】
なお、スキュータイミングT1,T2および制御用先端検出タイミングのうちいずれか決定されない場合、ステップS51に戻り、上述した過程を繰り返す。
【0014】
このように、専用のセンサ(先端検出センサK)を用いて制御用先端検出タイミングを検出し、この制御用先端検出タイミングに基づいて画像読取処理の動作を制御していた。
【0015】
【特許文献1】
特開2001−142263号公報(第4,5頁)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような紙葉類搬送装置は、画像読取処理の動作を制御するために、スキュー量検出するためのスキューセンサ以外には、制御用先端検出タイミングを検出するための専用のセンサ、即ち先端検出センサKを設ける必要がある。そのため、装置の部品総点数が多く、取り付け工数の増加や装置の大型化、コストアップの問題があった。
【0017】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、制御用先端検知タイミングを検知する専用のセンサを設けることなく、制御用先端検出タイミングを得ることができ、装置の小型化およびコストダウンができるようにした紙葉類搬送装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る紙葉類搬送装置は、紙葉類を所定位置へ搬送する搬送手段と、搬送手段に配置され、搬送された紙葉類の先端到達位置のずれおよび検知時刻を検出するための複数の検知手段と、検出手段による検出結果に基づいて、搬送された紙葉類の制御用先端検知時刻を算出する算出手段と備えるものである。
【0019】
本発明に係る紙葉類搬送装置によれば、紙葉類を搬送する際に、複数の検知手段により紙葉類の先端が所定位置に到達する時刻が検出され、例えば、複数の検知手段は、紙葉類を搬送する搬送路の中心線に対して対称に配置された2個のセンサから構成され、各々の前記センサにより前記紙葉類の先端を検知し、基準クロックに基づいて先端検知時刻を決定する。この検出結果に基づいて、算出手段により搬送された紙葉類の制御用先端検知タイミングが算出されるようになされる。
【0020】
従って、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用のセンサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の制御用先端検知タイミングを得ることができる。これにより、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンが可能となる。
【0021】
本発明に係る画像形成装置は、紙葉類を搬送する紙葉類搬送部と、画像データに基づいて用紙上に画像を形成する画像形成部とを備える画像形成装置であって、紙葉類搬送部は、紙葉類を所定位置へ搬送する搬送手段と、搬送手段に配置され、搬送された紙葉類の先端到達位置のずれおよび検知時刻を検出するための複数の検知手段と、検出手段による検出結果に基づいて、搬送された紙葉類の制御用先端検知時刻を算出する算出手段と備えるものである。
【0022】
本発明に係る画像形成装置によれば、紙葉類搬送部には本発明に係る紙葉類搬送装置が応用され、紙葉類を搬送する際に、複数の検知手段により紙葉類の先端が所定位置に到達する時刻が検出され、例えば、複数の検知手段は、紙葉類を搬送する搬送路の中心線に対して対称に配置された2個のセンサから構成され、各々の前記センサは基準クロックに基づいて前記紙葉類の先端を検知して検知時刻を出力する。この検出結果に基づいて、算出手段により搬送された紙葉類の制御用先端検知タイミングが算出されるようになされる。
【0023】
従って、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用のセンサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の制御用先端検知タイミングを得ることができる。これにより、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態としての紙葉類搬送装置および画像形成装置について説明をする。
(1)紙葉類搬送装置
本発明の実施の形態としての紙葉類搬送装置は、搬送された紙葉類の先端が所定位置に到達する時刻を検出するための複数の検知手段による検出結果に基づいて、搬送された紙葉類の制御用先端検知時刻(タイミング)を算出する算出手段を備えることによって、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用センサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の先端検知タイミングを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができるようにしたものである。
【0025】
図1は、本発明に係る実施の形態としての紙葉類搬送装置10の構成例を示す図である。この紙葉類搬送装置10は、紙葉類搬送機構を備えた原稿画像を読み取る装置である。図1に示すように、紙葉類搬送装置10は、読取手段1、制御部2、原稿給紙ローラ11、原稿搬送ローラ12、原稿排紙ローラ13、レジストセンサSr、検出手段としてのスキューセンサS1,S2、および搬送路Rを備えている。
【0026】
図2は、紙葉類搬送装置10の制御系の構成例を示す図である。図2に示すように、操作部21より外部指令が状態管理部2bに入力される。状態管理部2bはこの指令をCPU部2aに転送する。スキューセンサS1,S2の検知信号がCPU部に入力される。CPU部2aは、制御信号をスキャナー駆動部22に出力し、原稿の搬送を制御する。なお、CPU部2aは、スキューセンサS1,S2の検知結果に基づいて、制御用先端検出タイミングを算出し、そして画像読取信号を状態管理部に出力することにより、原稿画像の読取動作を制御する。例えば、制御用先端検出タイミングから所定の時間後に画像読取開始するように制御する。
【0027】
読取手段1は、原稿dの情報を読み取る処理を行うものである。例えば、CCD(Charge Coupled Device)を利用したイメージスキャナ等が利用されている。
【0028】
制御部2は、CPU部(メインCPUとサブCPUを含む)2aと、状態管理部2bと、画像処理部2cとを有している。CPU部2aは、ROM(図示せず)に格納された制御プログラムに従って、RAM(図示せず)をワークエリアとして使用しながら、紙葉類搬送装置10の全体の動作を制御する。この制御部2は、スキューセンサS1,S2の原稿先端検出タイミングからスキュー量(原稿の先端到達位置のずれ量)を算出するようになされる。また、制御部2は紙葉類の制御用先端検知時刻を算出する算出手段としても機能する。例えば、スキューセンサS1,S2の原稿先端検出タイミングから制御用先端検知タイミングを算出するようになされる。そして、算出された原稿の制御用先端検知タイミングに基づいて、原稿読み取り部1の読み取り動作を制御するようになされる。なお、制御部2は、レジストセンサSrの検出結果に基づいて、給紙のタイミングを制御するようになされる。
【0029】
原稿給紙ローラ11、原稿搬送ローラ12、原稿排紙ローラ13は、原稿dを搬送する搬送手段として機能する。給紙ローラ11は原稿トレイ中の原稿dを1枚ずつ搬送路Rに搬送する。搬送ローラ12は、搬送路Rに搬送された原稿dを搬送路Rに沿って読み取り位置まで搬送する。排紙ローラ13は読み取り処理後の原稿dを読み取り位置から排紙トレイまで搬送する。
【0030】
スキューセンサS1,S2は、搬送中の原稿dの先端を検知するセンサである。図3は、搬送路R上にスキューセンサS1,S2の配置位置を示す図である。図3に示すように、スキューセンサS1,S2は、搬送路の中心線に対して対称に配置されている。
【0031】
原稿搬送中に、スキューセンサS1,S2は基準クロックに基づいて原稿の先端を検知して検知時刻を出力する。この検知結果に基づいて、制御部2が制御用先端検知タイミングを算出する。この際に、原稿の搬送状態によって以下の二つの算出方法が用いられる。
【0032】
▲1▼ 原稿先端中点が搬送路の中心線と一致する状態で、原稿が搬送される場合(図3参照)。
この場合に、制御部2は、スキューセンサS1とスキューセンサS2により検知された先端検知タイミングの平均値を制御用先端検知タイミングとして算出する。
【0033】
図4は、制御用先端検知タイミングの算出方法の説明図である。図4に示すように、スキューセンサS1によりスキュータイミングT1が検出される。スキューセンサS2によりスキュータイミングT2が検出される。これらの検出結果に基づいて、制御用先端検知タイミングの算出は下式に基づいて行われる。
Ts=(T1+T2)/2
式中Tsは原稿の制御用先端検知タイミングである。
【0034】
続いて、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致する状態で、原稿が搬送される場合に、本発明に係る紙葉類搬送装置10の動作例を説明する。図5は紙葉類搬送装置10における動作例を示すフローチャートである。
【0035】
ここで、原稿を搬送する際に、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致する場合に、スキューセンサS1,S2の検知結果を用いて制御用先端検知タイミングを算出する場合を前提とする。
【0036】
これを動作条件にして、制御部2は次のように紙葉類搬送装置10を制御する。まず、図5に示すフローチャートのステップS11で、スキューセンサS1が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS13へ進む。また、ステップS11で原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS12で、スキュータイミングT1を決定する。
【0037】
次に、ステップS13で、スキューセンサS2が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS15へ進む。また、ステップS13で原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS14で、スキュータイミングT2を決定する。
【0038】
次に、ステップS15で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2を決定したかを判断する。両方とも決定した場合には、ステップST6で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2に基づいて、スキュー量を算出する。
【0039】
ステップS17で、算出されたスキュー量が所定値を超えるか否かを判断する。所定値を越える場合、エラーと判断され、ステップS18で、搬送停止処理を行う。そして、ステップS19で、エラー通知を行う。一方、算出されたスキュー量が所定値を越えない場合(即ち、エラーにない場合)、ステップS20で、制御用先端検知タイミングTsを算出する。この場合、制御部2では、上述した式:Ts=(T1+T2)/2で制御用先端検知タイミングを算出する。
【0040】
次に、ステップS21で、算出された制御用先端検知タイミングTsに基づいて、画像読取処理の開始を要求する。そして、ステップS22で、原稿画像の読取処理を行う。読取完了後、原稿を排出して動作を終了する。
【0041】
以下、画像読取処理(ステップS22)の動作を図6のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS221で、画像読取開始タイミングと画像読取終了タイミングを決定する。図7は、画像読取開始タイミングと画像読取終了タイミングの設定例を示す図である。
【0042】
ここで、画像読取開始タイミングは、原稿先端がステップS20にて算出した制御用先端検知タイミングTsから読取手段1に到達する時間を設定する。スキューセンサS1またはスキューセンサS2から読取手段1までの距離は予め分かっており、その距離と原稿の搬送速度により原稿先端がスキューセンサS1またはスキューセンサS2から読取手段1まで到達するために必要な時間Tonは設定する。従って、制御用先端検知タイミングTsかたTonまでの時間であるTon−(Ts−T1)を画像読取開始タイミングとして設定する。
【0043】
画像読取終了タイミングは、原稿長さ分の搬送時間を画像読取開始タイミングに加算して設定する。例えば、原稿長さ分の搬送時間をTdとした場合、Ton−(Ts−T1)+Tdを画像読取終了タイミングとして設定する。
【0044】
次に、ステップS222で、画像読取開始タイミングであるか否かを判断する。画像読取開始タイミングになった場合、ステップS223で、画像読取信号ONにし、画像読取を行う。そして、ステップS224で、画像読取終了タイミングであるか否かを判断する。画像読取終了タイミングになった場合、ステップS225で、画像読取信号OFFにし、画像読取動作を終了する。
【0045】
▲2▼ 原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない状態で、原稿が搬送される場合(図8参照)。
図8は、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない場合の搬送状態を示す図である。この場合に、制御部2は、スキューセンサS1とスキューセンサS2により検知された先端検知タイミングT1とT2の差Sと距離取得手段により取得した距離Wdに基づいて制御用先端検知タイミングTsを算出する(図9参照)。図9は、制御用先端検出タイミングの算出を説明する図である。図中の破線は原稿先端中点の軌跡線である。
【0046】
この場合、例えば、スキューセンサS1,S2のうち原稿dを2番目に検知したスキューセンサS2と原稿先端中点の軌跡線との距離Wdを取得し、スキューセンサS1およびスキューセンサS2が検知した先端検知タイミングの差SとスキューセンサS1,S2の間隔Swと距離Wdの関係から、Tv(図9参照)を算出する。
Tv:Wd=S:Sw
即ち、Tv=S×Wd/Sw
【0047】
上式を用いて算出されたTvを1番目に原稿の先端を検知した検知タイミング(図9ではスキューセンサS1の検知タイミングT1となる)に加算して制御用先端検知タイミングTsを算出する。
【0048】
なお、距離Wdは、スキューセンサS2の設置位置、原稿サイズ(原稿幅)、搬送路Rに配置された固定搬送ガイドおよび可動搬送ガイドの位置関係により算出することができる。
【0049】
続いて、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない状態で、原稿が搬送される場合に、本発明に係る紙葉類搬送装置10の動作例を説明する。図10は紙葉類搬送装置10における動作例を示すフローチャートである。
【0050】
ここで、原稿を搬送する際に、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない場合に、スキューセンサS1,S2の検知結果を用いて制御用先端検知タイミングTsを算出する場合を前提とする。
【0051】
これを動作条件にして、制御部2は次のように紙葉類搬送装置10を制御する。まず、図10に示すフローチャートのステップS31で、スキューセンサS1が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS33へ進む。また、ステップS11で原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS32で、スキュータイミングT1を決定する。
【0052】
次に、ステップS33で、スキューセンサS2が原稿先端を検出したか否かを判断する。原稿先端が検出されなかった場合(NOの場合)、ステップS35へ進む。また、ステップS33で原稿先端を検出したと判断された場合、次のステップS34で、スキュータイミングT2を決定する。
【0053】
次に、ステップS35で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2を決定したかを判断する。両方とも決定した場合には、ステップS36で、スキュータイミングT1およびスキュータイミングT2に基づいて、スキュー量を算出する。
【0054】
ステップS37で、算出されたスキュー量が所定値を超えるか否かを判断する。所定値を越える場合、エラーと判断され、ステップS38で、搬送停止処理を行う。そして、ステップS39で、エラー通知を行う。一方、算出されたスキュー量が所定値を越えない場合(即ち、エラーにない場合)、ステップS40で、Tvを算出する。この場合、制御部2では、上述した式:Tv=S×Wd/SwでTvを算出する。そして、ステップS41で、制御用先端検知タイミングTsを算出する。この場合、制御部2では、ステップS40で算出されたTvをスキュータイミングT1に加算して制御用先端検知タイミングTsを算出する。
【0055】
次に、ステップS42で、算出された制御用先端検知タイミングTsに基づいて、画像読取処理の開始を要求する。そして、ステップS43で、画像読取処理を行う。この場合、画像読取動作は上述した図5のフローチャートと同様である。
【0056】
この実施の形態では、原稿搬送中に、スキューセンサS1,S2によりスキュータイミングT1,T2を検知し、この検出結果に基づいて、制御部2は原稿の制御用先端検知タイミングを算出することによって、制御用先端検知タイミングを検知する專用センサを設けることなく、スキュー量検出するためのセンサS1,S2の検出結果を利用して搬送された原稿の制御用先端検知タイミングTsを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができる。
【0057】
(2)画像形成装置
図11は、本発明に係る実施の形態としての画像形成装置100の構成例を示している。
本発明の実施の形態としての画像形成装置100は、本発明に係る紙葉類搬送装置10が応用され、原稿搬送中に、原稿のスキュー量を検出するための複数の検知手段による検出結果に基づいて、原稿の制御用先端検知タイミングを算出することによって、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用センサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の先端検知タイミングを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができるようにしたものである。
【0058】
図11に示すように、画像形成装置100は、紙葉類搬送部10Aと画像形成部20から構成される。
紙葉類搬送部10Aは、上述した紙葉類搬送装置10を応用したものである。紙葉類搬送部10Aの構成は紙葉類搬送装置10と同様であり、その詳細説明を省略する。この場合、制御部2は、画像形成装置100の全体の動作を制御する。例えば、原稿を搬送し、読取手段1により画像情報を読み取って、この画像データに基づいて、用紙上に画像を形成するように制御する。
【0059】
画像形成部20は、画像書き込み部3、画像生成部4、カセット給紙部5、給紙ローラ部6、定着装置7、排紙部8、自動両面コピー給紙部(ADU)9を備えている。
【0060】
画像形成装置100を用いて原稿画像を読み取り、読み取った画像データを用紙上に形成する処理を行う際に、画像形成装置100の上部に搭載されている自動原稿送り装置ADFの原稿台上に載置された原稿dは搬送路に搬送され、紙葉類搬送部10Aの光学系により原稿の片面または両面の画像が読みとられ、読取手段1に読み込まれる。
【0061】
読取手段1により光電変換されたアナログ信号は、A/D変換され、画像処理部2bでシェーディング補正およびライン間補正処理を行った後、画像圧縮処理等を行い、そして画像書き込み部3へ出力する。
【0062】
画像書き込み部3においては、半導体レーザからの出力光が画像生成部4の感光体ドラム4Aに照射され、潜像を形成する。画像生成部4においては、帯電、露光、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われ、カセット給紙部5または給紙ローラ部6から搬送された用紙Pに画像が転写される。
画像を担持した用紙Pは、定着装置7により定着され、排紙部8から排出される。
【0063】
以下、画像形成装置100において画像形成時の動作について、図12を参照しながら説明する。図12は、画像形成時の動作例を示すフローチャートである。
【0064】
ここで、画像形成装置100において、原稿を搬送する際に、スキューセンサS1,S2の検知結果を用いて制御用先端検知タイミングを算出する場合を前提とする。
これを動作条件にして、画像形成装置100の制御部2は次のように紙葉類搬送部10A、画像形成部20を制御する。
【0065】
まず、図12に示すフローチャートのステップS51で、原稿画像の読取を行う。このステップS51での動作は、上述した図5、図6および図10に示すフローチャートに従って処理する。この場合、原稿のスキュー量を検出するためのスキューセンサS1,S2による検出結果T1,T2に基づいて、搬送された原稿dの制御用先端検知タイミングTsを算出する。そして、算出された制御用先端検知タイミングTsに基づいて、該原稿dの読取動作を制御する。
【0066】
制御用先端検知タイミングTsを算出する際に、例えば、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致する状態で、原稿が搬送される場合(図3参照)、制御部2は、スキューセンサS1とスキューセンサS2により検知された先端検知タイミングの平均値を制御用先端検知タイミングとして算出する。また、原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない状態で、原稿が搬送される場合(図7参照)、制御部2は、スキューセンサS1とスキューセンサS2により検知された先端検知タイミングT1とT2の差Sと距離取得手段により取得した距離Wdに基づいて制御用先端検知タイミングTsを算出する。
【0067】
次に、ステップS52で、画像圧縮等の処理を行う。処理した画像データを画像書き込み部3に供給する。ステップS53で、画像形成処理を行う。ここで、画像生成部4の感光体ドラム4Aに潜像が生成され、そして、画像生成部4においては、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われ、カセット給紙部5または給紙ローラ部6から搬送された用紙Pに画像が転写される。
【0068】
次に、ステップS54で、用紙Pに転写された画像を定着装置7により定着する。
ステップS55で、画像が定着された用紙Pを排紙部8から排出する。用紙Pが排出された後、動作を終了する。
【0069】
このように本発明に係る実施形態としての画像形成装置100においては、上述した紙葉類搬送装置10が応用されるので、制御用先端検知タイミング用センサを設ける必要がなく、スキュー量検出するためのセンサS1,S2の検出結果を利用して搬送された原稿の制御用先端検知タイミングTsを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができる。
【0070】
なお、上述実施の形態においては、スキュー量検出するためのセンサが2個を配置する場合について説明したが、これに限定されるものではない。2以上のセンサを用いる場合にもこの発明を適用できる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る紙葉類搬送装置によれば、搬送された紙葉類の先端が所定位置に到達時刻を検出するための複数の検知手段による検出結果に基づいて、搬送された紙葉類の制御用先端検知時刻を算出する算出手段を備えものである。
【0072】
この構成によって、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用センサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の先端検知タイミングを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができる。
【0073】
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る紙葉類搬送装置が応用されるので、従来のように制御用先端検知タイミングを検知する専用センサを設けることなく、スキュー量検知するためのセンサの検出結果を利用して、搬送された紙葉類の先端検知タイミングを得ることができる。従って、部品総点数を削減することで、センサの取り付け工数の削減や装置の小型化、コストダウンができる。
【0074】
この発明は、紙葉類搬送機構を有する複写機、プリンタ等に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としての紙葉類搬送装置10の構成例を示す図である。
【図2】紙葉類搬送装置10の制御系構成例を示す図である。
【図3】スキューセンサの配置位置例を示す図である。
【図4】制御用先端検出タイミングの算出の説明図(その1)である。
【図5】原稿先端中点が搬送路の中心線と一致する場合の紙葉類搬送装置10の動作フローチャート図である。
【図6】原稿読取処理の動作フローチャートである。
【図7】画像読取開始タイミングと画像読取終了タイミングの設定例を示す図である。
【図8】原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない場合の搬送状態を示す図である。
【図9】制御用先端検出タイミングの算出の説明図(その2)である。
【図10】原稿先端中点が搬送路の中心線と一致しない場合の動作フローチャートである。
【図11】実施の形態としての画像形成装置100の構成例を示す図である。
【図12】画像形成時の動作フローチャートである。
【図13】従来の紙葉類搬送装置におけるセンサ配置例を示す図である。
【図14】従来の紙葉類搬送装置の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 読取手段
2 制御部
2a CPU部
2b 状態管理部
2c 画像処理部
3 画像書き込み部
4 画像生成部
5 カセット給紙部
6 給紙ローラ
7 定着装置
8 排紙部
10 紙葉類搬送装置
10A 紙葉類搬送部
11 原稿給紙ローラ
12 原稿搬送ローラ
13 原稿排紙ローラ
20 画像形成部
d 原稿
R 搬送路
S1,S2 スキューセンサ
100 画像形成装置
Claims (8)
- 紙葉類を所定位置へ搬送する搬送手段と、
前記搬送手段に配置され、搬送された紙葉類の先端到達位置のずれ量および検知時刻を検出するための複数の検知手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて、搬送された前記紙葉類の制御用先端検知時刻を算出する算出手段と
を備えることを特徴とする紙葉類搬送装置。 - 前記複数の検知手段は、前記紙葉類を搬送する搬送路の中心線に対して対称に配置された2個のセンサから構成され、
各々の前記センサにより前記紙葉類の先端を検知し、基準クロックに基づいて先端検知時刻を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類搬送装置。 - 前記紙葉類の先端の中点が前記搬送路の中心線と一致する状態で当該紙葉類が搬送される場合に、
前記算出手段は、各々の前記センサから得られた検知時刻の平均値を制御用先端検知時刻として算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の紙葉類搬送装置。 - 前記2個のセンサのうち何れかと前記紙葉類の先端中点の軌跡線との距離を取得する距離取得手段をさらに備え、
前記紙葉類の先端中点が前記搬送路の中心線と一致しない状態で前記紙葉類が搬送される場合に、
前記算出手段は、各々の前記センサから得られた検知時刻の差および前記距離取得手段により取得した距離に基づいて前記制御用先端検知時刻を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の紙葉類搬送装置。 - 紙葉類を搬送する紙葉類搬送部と、画像データに基づいて用紙上に画像を形成する画像形成部とを備える画像形成装置であって、
前記紙葉類搬送部は、
紙葉類を所定位置へ搬送する搬送手段と、
前記搬送手段に配置され、搬送された紙葉類の先端到達位置のずれおよび検知時刻を検出するための複数の検知手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて、搬送された前記紙葉類の制御用先端検知時刻を算出する算出手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数の検知手段は、前記紙葉類を搬送する搬送路の中心線に対して対称に配置された2個のセンサから構成され、
各々の前記センサにより前記紙葉類の先端を検知し、基準クロックに基づいて先端検知時刻を決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記紙葉類の先端の中点が前記搬送路の中心線と一致する状態で当該紙葉類が搬送される場合に、
前記算出手段は、各々の前記センサから得られた検知時刻の平均値を制御用先端検知時刻として算出する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記2個のセンサのうち何れかと前記紙葉類の先端中点の軌跡線との距離を取得する距離取得手段をさらに備え、
前記紙葉類の先端中点が前記搬送路の中心線と一致しない状態で前記紙葉類が搬送される場合に、
前記算出手段は、各々の前記センサから得られた検知時刻の差および前記距離取得手段により取得した距離に基づいて前記制御用先端検知時刻を算出する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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JP2006165857A (ja) * | 2004-12-06 | 2006-06-22 | Pfu Ltd | 画像入力装置 |
JP2006352054A (ja) * | 2005-05-19 | 2006-12-28 | Lintec Corp | 貼付装置 |
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- 2003-01-22 JP JP2003013783A patent/JP2004224500A/ja active Pending
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