JP2004223720A - スチレン系樹脂積層発泡シートおよびその成形容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】スチレン系樹脂発泡シート層とその上に積層するスチレン系樹脂フィルム層とが良好な接着性を有し、良好な印刷性を維持しながら成形容器強度を向上させ、軽目付化を可能とするスチレン系樹脂積層発泡シートおよびその成形容器を提供する。
【解決手段】スチレン系樹脂発泡シートにスチレン系樹脂フィルムを積層したスチレン系樹脂積層発泡シートであって、その発泡シート層とフィルム層の熱流動温度差がフィルム層に対し発泡シート層が−5〜+10℃の関係にあるスチレン系樹脂発泡シート及びその成形容器。
【解決手段】スチレン系樹脂発泡シートにスチレン系樹脂フィルムを積層したスチレン系樹脂積層発泡シートであって、その発泡シート層とフィルム層の熱流動温度差がフィルム層に対し発泡シート層が−5〜+10℃の関係にあるスチレン系樹脂発泡シート及びその成形容器。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は軽量で、強度、印刷性の優れた成形容器を有利に得るためのスチレン系樹脂積層発泡シートとその成形容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
スチレン系樹脂積層発泡シートは断熱性が高く、成形が容易で高強度の割れ難い成形容器が得られる事より、インスタントラーメン容器等に多量に使用されている。これら容器は通常使い捨てとして使用されており、その為に価格が安い事が要望されている。価格を下げるにはスチレン系樹脂積層発泡シートの総目付を下げる事が必要で、スチレン系樹脂発泡シート層の高強度化による軽量化、積層するスチレン系樹脂フィルム層の薄肉化が課題である。
【0003】
スチレン系樹脂発泡シート層の高強度化に対しては、発泡シート中の発泡剤含量を高める事、発泡シートの表層にスキンを付ける事等が行われている。又、積層するスチレン系樹脂フィルム層の薄肉化に対しては、フィルム樹脂の押出・積層条件等の改善がなされている。しかし、発泡シート中の発泡剤含量を上げる、発泡シートの表層にスキンを付ける方法は、発泡シート層と積層フィルム層間の接着性を低下させ、接着界面に成形時の加熱で気泡が発生する等の問題が生じ、発泡シートの高強度化による軽量化とフィルムの薄肉化が相容されない状況にある。近年、成形容器表面のフィルム層に精密な印刷を施す要望が高まっている。その為にフィルムを積層する発泡シート表面により強いスキンをつけ、成形容器のフィルム積層面下の発泡シート表面に微細セル層が見られる様にする方法がなされ、この事により発泡シート層とフィルム層の接着性が低下する問題が更に起こりやすくなっている。
【0004】
スチレン系樹脂積層発泡シート成形容器に関しては、発泡シート層とフィルム層の基材樹脂のピカット軟化点差を規定し、丼容器などの、深もの成形品のリップ部の皺発生防止を目的とする発明が提案されているが(例えば、特開2002−210891)、廉価な焼きそば容器などに求められる前記物性を満たすのは困難である。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−210891号公報
【0006】
【解決しようとする課題】
本発明は、スチレン系樹脂発泡シート層とその上に積層するスチレン系樹脂フィルム層とが良好な接着性を有し、成形時の加熱で接着界面に気泡が生じる課題を抑え、成形容器表面への良好な印刷性を維持しながら成形容器強度を向上させ、軽目付化を可能とするスチレン系樹脂積層発泡シートおよびその成形容器を得る事を目的にする。
【0007】
【問題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、
(1)スチレン系樹脂発泡シートにスチレン系樹脂フィルムを積層したスチレン系樹脂積層発泡シートであって、その発泡シート層とフィルム層の熱流動温度を、昇温式フローテスターにて測定される20%プラグ降下温度として測定し、その温度差がフィルム層に対し発泡シート層が−5〜+10℃の関係にある事を特徴とするスチレン系樹脂発泡シート(請求項1)、
(2)積層するスチレン系樹脂フィルムが耐衝撃性スチレン樹脂フィルムであり、50〜130g/m2の目付を有する事を特徴とする(1)記載のスチレン系樹脂積層発泡シート(請求項2)、
(3)フィルム積層面下のスチレン系樹脂発泡シート表層に、成形ヒーターで加熱前の厚みの2倍以上の厚みに発泡させた時に微細セル層が見られる事を特徴とする(1)もしくは(2)記載のスチレン系樹脂積層発泡シート(請求項3)、(4)(1)〜(3)のいずれかに記載のスチレン系樹脂積層発泡シートを加熱成形して製造された事を特徴とする成形容器(請求項4)
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
スチレン系樹脂発泡シートとは、ポリスチレン単独重合樹脂、スチレンを主成分とする(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、アクリロニトリル、アクリル(メタ)アクリレート等のビニル系モノマー及びブタジエン、イソプレン等のジエン系モノマーとの共重合樹脂、及びこれらの樹脂間、並びに、これら樹脂とポリフェニレンオキサイド等との混合樹脂よりなるポリスチレン系樹脂と、タルク等の造核剤、並びに、必要に応じて流動パラフィン等の可塑剤、エチレンビスステアリルアミド等の滑剤等を押出機内で混合・溶融した後ブタン等の発泡剤を圧入し、発泡適正温度に冷却後、サーキュラーダイより押出発泡させた物である。例えば、サーキュラーダイより押出発泡させる際、ダイ出直後の発泡シート表面に冷却エアーを吹き付けて急冷する事でスキンを付与する。冷却エアーの吹き付け量はKg樹脂吐出量あたり400L程度あれば良いが、精密な印刷を可能にする為に、成形容器のフィルム積層面下の発泡シート表層に微細セル層が見られる様にするには、1000L程度の冷却エアーをフィルム積層面側の発泡シート表面に吹き付ける。ここで示す微細セル層とは、セル径50μm以下の微細セルが厚み方向に平均3層以上重なっている事を指し、フィルム積層発泡シートをヒーター加熱前のシートの厚みの2倍以上の厚みに発泡させた時に見られる事が必要である。微細セル層の厚みは厚い程印刷性が良い。又、微細セル層はヒーター加熱で発生しても良いし、ヒーター加熱前の積層発泡シートから存在していても良い。
【0009】
発泡シート表面に積層するスチレン系樹脂フィルムとは、上記スチレン系樹脂発泡シートに使用されるスチレン系樹脂が使用され、発泡シートと同種の樹脂でも異種の樹脂でも良いが、ブタジエンとスチレンのブロック又はグラフト重合樹脂を成分とする耐衝撃性スチレン樹脂が好ましい。しかし、フィルム積層発泡シート又はその成形容器とした時に於いて、発泡シート層と積層フィルム層の熱流動温度を、昇温式フローテスターにて測定される20%プラグ降下温度として測定し、その温度差がフィルム層に対し発泡シート層が−5〜+10℃の関係にある事が必要である。この関係は、スチレン系樹脂積層発泡シートからの成形容器の新規な強度向上策を探索した結果、成形時のヒーター加熱で、フィルム積層面側の加熱を可能な範囲で低下させる事が有効と見出した事によるものである。即ち、発泡シート層に比較して重量が重く、熱容量の大きなフィルム層を流動させて成形できる温度まで加熱した時、フィルム層からの熱によりフィルム層に接着する発泡シート層が加熱過多になり、この部分の発泡シート層の強度が低下し、結果として容器強度が低下するのを緩和する事にある。発泡シート層とフィルム層の熱流動温度差が−5℃よりもマイナス側に大きい時は成形容器の強度向上効果が低く、+10℃よりもプラス側に差が大きい時は、成形時のヒーター加熱でフィルム積層面下に微細セルが発生しにくくなり良好な印刷性の容器が得られ難くなったり、成形不良が出やすくなる。
【0010】
スチレン系樹脂積層発泡シートまたはその成形容器からの発泡シート層及びフィルム層の熱流動温度の測定は、積層発泡シート及び成形容器から、発泡シート層とフィルム層を分離して試料とする。積層発泡シートとその成形容器間では成形加工による樹脂の熱劣化が殆どないので、熱流動温度測定値に差が見られず、どちらを試料としても良い。しかし、発泡シート層及びフィルム層とそれらの原料樹脂との間では、押出加工時の熱劣化度合いが樹脂種により異なるため、(特許文献1)が提案するような原料樹脂で求められるメルトフロー値、ビカット軟化点等の流動性・耐熱性値はそのまま発泡シート及びフィルム層の熱流動性の指標として適用出来ない。特に発泡シート層の場合に大きな差が見られる事が多い。
【0011】
熱流動温度の測定は昇温式フローテスター(島津製作所製島津フローテスターCFT−500等)を用い、一定速度で昇温するシリンダー内の樹脂を定荷重のプラグで細孔より押出、樹脂の流出量又はプラグ降下量を基に測定される。熱流動温度の指標として、樹脂流出が開始される温度、一定の流出速度が得られる温度等があるが、本発明では20%プラグ降下温度を採用する。本発明で示す20%プラグ降下温度とは、試料の密度を1.0g/cm3とし、シリンダー内に空間なく緊密に樹脂を充填した時のプラグ位置から樹脂全量が流出された時までのプラグ降下量の20%分プラグが降下した時のシリンダー温度をさす。使用樹脂の種類等により流出が開始しても一定流出速度にするまでの温度差が大きい物等があり、成形加工では樹脂全体が明らかに流動する必要がある事を考慮し、試料の約20%が流出するプラグ降下温度を適用した。
【0012】
積層するフィルム層はTダイを使用し、発泡シート上にフィルム状に押出し積層する。フィルム層の目付は薄い方が、成形時のフィルム積層面側の加熱を低くし、フィルム積層面下の発泡シート層の強度を強く維持する上で好ましいが、薄すぎると発泡シート層との接着性を確保する事が困難になる。従って、積層フィルム層の目付は50〜130g/m2が好ましい。
【0013】
この様にして得られた、スチレン系樹脂積層発泡シートは汎用のシート成形機を使用し、成形可能な温度までヒーターでシートの両面を加熱した後、雌雄嵌合金型にて容器に成形する。この際、本発明における発泡シートはフィルム積層面側の加熱を抑える事が可能で、得られる容器の強度が向上し、積層発泡シート及びその成形容器の軽量化が可能となる。又、成形時のフィルム積層面側のヒーター加熱を抑える事により、接着界面に発生する気泡が出来難くなる。
【0014】
更に、この様な関係範囲の熱流動温度を示すフィルム層樹脂と発泡シート層樹脂を選定する事により、フィルム層と発泡シート層の接着性が向上でき、積層フィルム層の薄肉化が可能となり、より軽量化が可能となる。
【0015】
【実施例】
以下に具体的な実施例を掲げて発明を説明する。尚、実施例で示す発泡シート層及びフィルム層の熱流動温度の測定は、島津製作所製島津フローテスターCFT−500Dを使用した。断面積1cm2の円筒状のシリンダー底部に内径1.00mmで10mm長のダイを取り付けて160℃にシリンダーを昇温、温度が十分安定した後シリンダーに1.25gの樹脂を投入、196N(20Kgf)荷重のプラグをシリンダーに挿入し、400秒間160℃に維持し、樹脂を予熱するとともに、空気抜きを行った。予熱終了後3℃/分の昇温速度でシリンダーを昇温し、予熱終了時のプラグ位置を原点とし、20%プラグ降下に相当する2.5mmプラグ降下時のシリンダー温度を測定した。
(実施例−1,比較例−1)
A&M社製のスチレン樹脂S685を使用し、造核剤としてタルク、発泡剤としてn−ブタン15%、i−ブタン85%の混合ブタンを使用して目付250g/m2、平均厚み2.0mmの発泡シートを押出した。押出しに当たり、ダイ出直後の発泡シート表面のフィルム積層面側にはKg樹脂吐出量当たり1000L、フィルム非積層面側には同400Lの30℃の冷却エアーを吹き付けた。300Mの巻き反として20日間室温で保管した後の発泡シートの表面に、A&M社製耐衝撃性スチレン樹脂EXG−11(実施例−1)及び475D(比較例−1)樹脂をT−ダイより押出し、目付90g/m2のフィルムを積層した。
得られたスチレン系樹脂積層発泡シートの成形は、浅野研究所製の汎用成形機FLC415を用い、フィルム積層側面を上面(成形容器外面)にして成形機に供給、ほぼ同一加熱時間で上下両面に焼け現象(表面がケロイド状になる)が発生する様に上面・下面のヒーター温度を調整した上で、加熱発泡厚みが4.5〜4.7mmになる加熱時間を選定し、外径141mmφ、深さ75mmの丼形状容器を成形した。
【0016】
得られた積層発泡シートの発泡シート層及びフィルム層の熱流動温度、成形加熱条件並びに成形品等の評価結果を表−1に示す。表示する接着性、フィルム下微細セル層有無の判定は、成形と同一加熱条件で加熱した積層発泡シートの状態より判定した。又、容器強度は容器口元を20mm圧縮する時の荷重として求めた。
【0017】
【表1】
表で示す如く、発泡シート層とフィルム層の熱流動温度差が0.3℃の実施例−1の場合、差が−7.5℃の比較例−1に比較して、フィルム側のヒーター加熱を抑える事が出来て容器強度が明らかに向上した。又、実施例−1のフィルム層と発泡シート層の接着性も良好であり、成形品の表面も繊細な印刷が可能なレベルであった。しかし、比較例−1の場合、成形と同一加熱条件で発泡シート層とフィルム層の界面に微細な気泡が発生しており、フィルム接着に不良が認められた。又、比較例−1の成形品表面は、この気泡の影響もあり、印刷可能レベルであるが実施例−1より劣るものであった。
【0018】
尚、使用原料樹脂の熱流動温度を同様に測定すると、S685樹脂:203.8℃、EXG−11樹脂:197.7℃、475D樹脂:204.2℃であり、発泡シート化による樹脂の劣化が激しい事が判る。
(実施例−2、比較例−2)
発泡シート層の原料樹脂をA&M社製G−0002(実施例−2)、東洋スチレン社製HRM−4(比較例−2)に変更し、実施例−1と同様にして目付220g/m2、平均厚み2.1mmの発泡シートを作成、実施例−1と同様にA&M社製耐衝撃性スチレン樹脂EXG−11の目付120g/m2フィルムを積層した。得られた積層発泡シートを実施例−1と同様に成形し、評価した結果を表−2に示す。
【0019】
【表2】
発泡シート層とフィルム層の熱流動温度差が5.3℃である実施例−2では、接着性、成形性、容器強度、印刷性とも良好であった。熱流動温度差が13.9℃と大きい比較例−2では、容器強度は良好であったが、接着性が劣り、フィルム下に微細セル層が見られず容器表面も悪かった。更に、成形時にフィルム側に成形伸び不良が見られた。
(実施例−3)
懸濁重合方法で製造したホモスチレン樹脂を使用し、実施例−1と同様にして目付225g/m2、平均厚み2.0mm発泡シートを得、耐衝撃性スチレン樹脂EXG−11に流動パラフィン1.0%を添加した樹脂を実施例−1と同様に発泡シート上に押出し、目付75g/m2のフィルムを積層した。得られた積層発泡シートの発泡シート層の熱流動温度は198.1℃、フィルム層の温度は193.0℃であり発泡シート層の方が5.1℃高かった。尚、各原料樹脂の熱流動温度はホモスチレン樹脂:214.1℃、流動パラフィン1.0%入り耐衝撃性スチレン樹脂:194.3℃であった。
【0020】
積層発泡シートは、発泡シート側290℃、フィルム側360℃のヒーター温度で9.0秒加熱し、4.7mm厚みまで発泡させた後、実施例−1の容器を成形した。成形時の加熱でフィルム層と発泡シート間の接着性は良好で、フィルム下に微細セル層があり、成形性も良好であった。得られた容器の強度は4.8Nであり、比較例−1の容器と近似する強度が得られ、積層発泡シートの目付(実施例−3 300g/m2、比較例−1 340g/m2)を考慮すると非常に強い結果であった。又、容器の表面性も精密な印刷が可能なレベルであった。
【発明の属する技術分野】
本発明は軽量で、強度、印刷性の優れた成形容器を有利に得るためのスチレン系樹脂積層発泡シートとその成形容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
スチレン系樹脂積層発泡シートは断熱性が高く、成形が容易で高強度の割れ難い成形容器が得られる事より、インスタントラーメン容器等に多量に使用されている。これら容器は通常使い捨てとして使用されており、その為に価格が安い事が要望されている。価格を下げるにはスチレン系樹脂積層発泡シートの総目付を下げる事が必要で、スチレン系樹脂発泡シート層の高強度化による軽量化、積層するスチレン系樹脂フィルム層の薄肉化が課題である。
【0003】
スチレン系樹脂発泡シート層の高強度化に対しては、発泡シート中の発泡剤含量を高める事、発泡シートの表層にスキンを付ける事等が行われている。又、積層するスチレン系樹脂フィルム層の薄肉化に対しては、フィルム樹脂の押出・積層条件等の改善がなされている。しかし、発泡シート中の発泡剤含量を上げる、発泡シートの表層にスキンを付ける方法は、発泡シート層と積層フィルム層間の接着性を低下させ、接着界面に成形時の加熱で気泡が発生する等の問題が生じ、発泡シートの高強度化による軽量化とフィルムの薄肉化が相容されない状況にある。近年、成形容器表面のフィルム層に精密な印刷を施す要望が高まっている。その為にフィルムを積層する発泡シート表面により強いスキンをつけ、成形容器のフィルム積層面下の発泡シート表面に微細セル層が見られる様にする方法がなされ、この事により発泡シート層とフィルム層の接着性が低下する問題が更に起こりやすくなっている。
【0004】
スチレン系樹脂積層発泡シート成形容器に関しては、発泡シート層とフィルム層の基材樹脂のピカット軟化点差を規定し、丼容器などの、深もの成形品のリップ部の皺発生防止を目的とする発明が提案されているが(例えば、特開2002−210891)、廉価な焼きそば容器などに求められる前記物性を満たすのは困難である。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−210891号公報
【0006】
【解決しようとする課題】
本発明は、スチレン系樹脂発泡シート層とその上に積層するスチレン系樹脂フィルム層とが良好な接着性を有し、成形時の加熱で接着界面に気泡が生じる課題を抑え、成形容器表面への良好な印刷性を維持しながら成形容器強度を向上させ、軽目付化を可能とするスチレン系樹脂積層発泡シートおよびその成形容器を得る事を目的にする。
【0007】
【問題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、
(1)スチレン系樹脂発泡シートにスチレン系樹脂フィルムを積層したスチレン系樹脂積層発泡シートであって、その発泡シート層とフィルム層の熱流動温度を、昇温式フローテスターにて測定される20%プラグ降下温度として測定し、その温度差がフィルム層に対し発泡シート層が−5〜+10℃の関係にある事を特徴とするスチレン系樹脂発泡シート(請求項1)、
(2)積層するスチレン系樹脂フィルムが耐衝撃性スチレン樹脂フィルムであり、50〜130g/m2の目付を有する事を特徴とする(1)記載のスチレン系樹脂積層発泡シート(請求項2)、
(3)フィルム積層面下のスチレン系樹脂発泡シート表層に、成形ヒーターで加熱前の厚みの2倍以上の厚みに発泡させた時に微細セル層が見られる事を特徴とする(1)もしくは(2)記載のスチレン系樹脂積層発泡シート(請求項3)、(4)(1)〜(3)のいずれかに記載のスチレン系樹脂積層発泡シートを加熱成形して製造された事を特徴とする成形容器(請求項4)
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
スチレン系樹脂発泡シートとは、ポリスチレン単独重合樹脂、スチレンを主成分とする(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、アクリロニトリル、アクリル(メタ)アクリレート等のビニル系モノマー及びブタジエン、イソプレン等のジエン系モノマーとの共重合樹脂、及びこれらの樹脂間、並びに、これら樹脂とポリフェニレンオキサイド等との混合樹脂よりなるポリスチレン系樹脂と、タルク等の造核剤、並びに、必要に応じて流動パラフィン等の可塑剤、エチレンビスステアリルアミド等の滑剤等を押出機内で混合・溶融した後ブタン等の発泡剤を圧入し、発泡適正温度に冷却後、サーキュラーダイより押出発泡させた物である。例えば、サーキュラーダイより押出発泡させる際、ダイ出直後の発泡シート表面に冷却エアーを吹き付けて急冷する事でスキンを付与する。冷却エアーの吹き付け量はKg樹脂吐出量あたり400L程度あれば良いが、精密な印刷を可能にする為に、成形容器のフィルム積層面下の発泡シート表層に微細セル層が見られる様にするには、1000L程度の冷却エアーをフィルム積層面側の発泡シート表面に吹き付ける。ここで示す微細セル層とは、セル径50μm以下の微細セルが厚み方向に平均3層以上重なっている事を指し、フィルム積層発泡シートをヒーター加熱前のシートの厚みの2倍以上の厚みに発泡させた時に見られる事が必要である。微細セル層の厚みは厚い程印刷性が良い。又、微細セル層はヒーター加熱で発生しても良いし、ヒーター加熱前の積層発泡シートから存在していても良い。
【0009】
発泡シート表面に積層するスチレン系樹脂フィルムとは、上記スチレン系樹脂発泡シートに使用されるスチレン系樹脂が使用され、発泡シートと同種の樹脂でも異種の樹脂でも良いが、ブタジエンとスチレンのブロック又はグラフト重合樹脂を成分とする耐衝撃性スチレン樹脂が好ましい。しかし、フィルム積層発泡シート又はその成形容器とした時に於いて、発泡シート層と積層フィルム層の熱流動温度を、昇温式フローテスターにて測定される20%プラグ降下温度として測定し、その温度差がフィルム層に対し発泡シート層が−5〜+10℃の関係にある事が必要である。この関係は、スチレン系樹脂積層発泡シートからの成形容器の新規な強度向上策を探索した結果、成形時のヒーター加熱で、フィルム積層面側の加熱を可能な範囲で低下させる事が有効と見出した事によるものである。即ち、発泡シート層に比較して重量が重く、熱容量の大きなフィルム層を流動させて成形できる温度まで加熱した時、フィルム層からの熱によりフィルム層に接着する発泡シート層が加熱過多になり、この部分の発泡シート層の強度が低下し、結果として容器強度が低下するのを緩和する事にある。発泡シート層とフィルム層の熱流動温度差が−5℃よりもマイナス側に大きい時は成形容器の強度向上効果が低く、+10℃よりもプラス側に差が大きい時は、成形時のヒーター加熱でフィルム積層面下に微細セルが発生しにくくなり良好な印刷性の容器が得られ難くなったり、成形不良が出やすくなる。
【0010】
スチレン系樹脂積層発泡シートまたはその成形容器からの発泡シート層及びフィルム層の熱流動温度の測定は、積層発泡シート及び成形容器から、発泡シート層とフィルム層を分離して試料とする。積層発泡シートとその成形容器間では成形加工による樹脂の熱劣化が殆どないので、熱流動温度測定値に差が見られず、どちらを試料としても良い。しかし、発泡シート層及びフィルム層とそれらの原料樹脂との間では、押出加工時の熱劣化度合いが樹脂種により異なるため、(特許文献1)が提案するような原料樹脂で求められるメルトフロー値、ビカット軟化点等の流動性・耐熱性値はそのまま発泡シート及びフィルム層の熱流動性の指標として適用出来ない。特に発泡シート層の場合に大きな差が見られる事が多い。
【0011】
熱流動温度の測定は昇温式フローテスター(島津製作所製島津フローテスターCFT−500等)を用い、一定速度で昇温するシリンダー内の樹脂を定荷重のプラグで細孔より押出、樹脂の流出量又はプラグ降下量を基に測定される。熱流動温度の指標として、樹脂流出が開始される温度、一定の流出速度が得られる温度等があるが、本発明では20%プラグ降下温度を採用する。本発明で示す20%プラグ降下温度とは、試料の密度を1.0g/cm3とし、シリンダー内に空間なく緊密に樹脂を充填した時のプラグ位置から樹脂全量が流出された時までのプラグ降下量の20%分プラグが降下した時のシリンダー温度をさす。使用樹脂の種類等により流出が開始しても一定流出速度にするまでの温度差が大きい物等があり、成形加工では樹脂全体が明らかに流動する必要がある事を考慮し、試料の約20%が流出するプラグ降下温度を適用した。
【0012】
積層するフィルム層はTダイを使用し、発泡シート上にフィルム状に押出し積層する。フィルム層の目付は薄い方が、成形時のフィルム積層面側の加熱を低くし、フィルム積層面下の発泡シート層の強度を強く維持する上で好ましいが、薄すぎると発泡シート層との接着性を確保する事が困難になる。従って、積層フィルム層の目付は50〜130g/m2が好ましい。
【0013】
この様にして得られた、スチレン系樹脂積層発泡シートは汎用のシート成形機を使用し、成形可能な温度までヒーターでシートの両面を加熱した後、雌雄嵌合金型にて容器に成形する。この際、本発明における発泡シートはフィルム積層面側の加熱を抑える事が可能で、得られる容器の強度が向上し、積層発泡シート及びその成形容器の軽量化が可能となる。又、成形時のフィルム積層面側のヒーター加熱を抑える事により、接着界面に発生する気泡が出来難くなる。
【0014】
更に、この様な関係範囲の熱流動温度を示すフィルム層樹脂と発泡シート層樹脂を選定する事により、フィルム層と発泡シート層の接着性が向上でき、積層フィルム層の薄肉化が可能となり、より軽量化が可能となる。
【0015】
【実施例】
以下に具体的な実施例を掲げて発明を説明する。尚、実施例で示す発泡シート層及びフィルム層の熱流動温度の測定は、島津製作所製島津フローテスターCFT−500Dを使用した。断面積1cm2の円筒状のシリンダー底部に内径1.00mmで10mm長のダイを取り付けて160℃にシリンダーを昇温、温度が十分安定した後シリンダーに1.25gの樹脂を投入、196N(20Kgf)荷重のプラグをシリンダーに挿入し、400秒間160℃に維持し、樹脂を予熱するとともに、空気抜きを行った。予熱終了後3℃/分の昇温速度でシリンダーを昇温し、予熱終了時のプラグ位置を原点とし、20%プラグ降下に相当する2.5mmプラグ降下時のシリンダー温度を測定した。
(実施例−1,比較例−1)
A&M社製のスチレン樹脂S685を使用し、造核剤としてタルク、発泡剤としてn−ブタン15%、i−ブタン85%の混合ブタンを使用して目付250g/m2、平均厚み2.0mmの発泡シートを押出した。押出しに当たり、ダイ出直後の発泡シート表面のフィルム積層面側にはKg樹脂吐出量当たり1000L、フィルム非積層面側には同400Lの30℃の冷却エアーを吹き付けた。300Mの巻き反として20日間室温で保管した後の発泡シートの表面に、A&M社製耐衝撃性スチレン樹脂EXG−11(実施例−1)及び475D(比較例−1)樹脂をT−ダイより押出し、目付90g/m2のフィルムを積層した。
得られたスチレン系樹脂積層発泡シートの成形は、浅野研究所製の汎用成形機FLC415を用い、フィルム積層側面を上面(成形容器外面)にして成形機に供給、ほぼ同一加熱時間で上下両面に焼け現象(表面がケロイド状になる)が発生する様に上面・下面のヒーター温度を調整した上で、加熱発泡厚みが4.5〜4.7mmになる加熱時間を選定し、外径141mmφ、深さ75mmの丼形状容器を成形した。
【0016】
得られた積層発泡シートの発泡シート層及びフィルム層の熱流動温度、成形加熱条件並びに成形品等の評価結果を表−1に示す。表示する接着性、フィルム下微細セル層有無の判定は、成形と同一加熱条件で加熱した積層発泡シートの状態より判定した。又、容器強度は容器口元を20mm圧縮する時の荷重として求めた。
【0017】
【表1】
表で示す如く、発泡シート層とフィルム層の熱流動温度差が0.3℃の実施例−1の場合、差が−7.5℃の比較例−1に比較して、フィルム側のヒーター加熱を抑える事が出来て容器強度が明らかに向上した。又、実施例−1のフィルム層と発泡シート層の接着性も良好であり、成形品の表面も繊細な印刷が可能なレベルであった。しかし、比較例−1の場合、成形と同一加熱条件で発泡シート層とフィルム層の界面に微細な気泡が発生しており、フィルム接着に不良が認められた。又、比較例−1の成形品表面は、この気泡の影響もあり、印刷可能レベルであるが実施例−1より劣るものであった。
【0018】
尚、使用原料樹脂の熱流動温度を同様に測定すると、S685樹脂:203.8℃、EXG−11樹脂:197.7℃、475D樹脂:204.2℃であり、発泡シート化による樹脂の劣化が激しい事が判る。
(実施例−2、比較例−2)
発泡シート層の原料樹脂をA&M社製G−0002(実施例−2)、東洋スチレン社製HRM−4(比較例−2)に変更し、実施例−1と同様にして目付220g/m2、平均厚み2.1mmの発泡シートを作成、実施例−1と同様にA&M社製耐衝撃性スチレン樹脂EXG−11の目付120g/m2フィルムを積層した。得られた積層発泡シートを実施例−1と同様に成形し、評価した結果を表−2に示す。
【0019】
【表2】
発泡シート層とフィルム層の熱流動温度差が5.3℃である実施例−2では、接着性、成形性、容器強度、印刷性とも良好であった。熱流動温度差が13.9℃と大きい比較例−2では、容器強度は良好であったが、接着性が劣り、フィルム下に微細セル層が見られず容器表面も悪かった。更に、成形時にフィルム側に成形伸び不良が見られた。
(実施例−3)
懸濁重合方法で製造したホモスチレン樹脂を使用し、実施例−1と同様にして目付225g/m2、平均厚み2.0mm発泡シートを得、耐衝撃性スチレン樹脂EXG−11に流動パラフィン1.0%を添加した樹脂を実施例−1と同様に発泡シート上に押出し、目付75g/m2のフィルムを積層した。得られた積層発泡シートの発泡シート層の熱流動温度は198.1℃、フィルム層の温度は193.0℃であり発泡シート層の方が5.1℃高かった。尚、各原料樹脂の熱流動温度はホモスチレン樹脂:214.1℃、流動パラフィン1.0%入り耐衝撃性スチレン樹脂:194.3℃であった。
【0020】
積層発泡シートは、発泡シート側290℃、フィルム側360℃のヒーター温度で9.0秒加熱し、4.7mm厚みまで発泡させた後、実施例−1の容器を成形した。成形時の加熱でフィルム層と発泡シート間の接着性は良好で、フィルム下に微細セル層があり、成形性も良好であった。得られた容器の強度は4.8Nであり、比較例−1の容器と近似する強度が得られ、積層発泡シートの目付(実施例−3 300g/m2、比較例−1 340g/m2)を考慮すると非常に強い結果であった。又、容器の表面性も精密な印刷が可能なレベルであった。
Claims (4)
- スチレン系樹脂発泡シートにスチレン系樹脂フィルムを積層したスチレン系樹脂積層発泡シートであって、その発泡シート層とフィルム層の熱流動温度を、昇温式フローテスターにて測定される20%プラグ降下温度として測定し、その温度差がフィルム層に対し発泡シート層が−5〜+10℃の関係にある事を特徴とするスチレン系樹脂積層発泡シート。
- 積層するスチレン系樹脂フィルムが耐衝撃性スチレン樹脂フィルムであり、50〜130g/m2の目付を有する事を特徴とする請求項1記載のスチレン系樹脂積層発泡シート。
- フィルム積層面下のスチレン系樹脂発泡シート表層に、成形ヒーターで加熱前の厚みの2倍以上の厚みに発泡させた時に微細セル層が見られる事を特徴とする請求項1または2項記載のスチレン系樹脂積層発泡シート。
- 請求項1〜3項のいずれかに記載のスチレン系樹脂積層発泡シートを加熱成形して製造された成形容器。
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JP2003010402A JP2004223720A (ja) | 2003-01-17 | 2003-01-17 | スチレン系樹脂積層発泡シートおよびその成形容器 |
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Publications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015182385A (ja) * | 2014-03-25 | 2015-10-22 | 積水化成品工業株式会社 | ポリスチレン系樹脂積層発泡シート及び発泡樹脂成形品 |
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2003
- 2003-01-17 JP JP2003010402A patent/JP2004223720A/ja active Pending
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