JP2004222969A - 洗濯機の排水制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水溜槽の底部に取り付けられた排水弁をモータ駆動で開閉する洗濯機において、排水弁の開閉異常に確実に対処して信頼性を向上させる。
【解決手段】制御回路10からのモータ回転信号S1を受けてモータ2の回転軸2aを回転させるモータ駆動回路8を設け、排水弁の全開状態および閉状態を検知して回転完了信号S4を出力する検知回路9を設ける。回転完了信号S4を受けてモータ停止信号S2を出力する機能を制御回路10に付加し、モータ停止信号S2を受けてモータ2の回転軸2aを停止させる機能をモータ駆動回路8に付加する。モータ回転信号S1が出力されてから所定の時間が経過しても回転完了信号S4が入力されない場合にモータ初期化信号S3を出力する機能を制御回路10に付加する。モータ初期化信号S3を受けてモータ2を初期化してその回転軸2aを初期位置に戻す機能をモータ駆動回路8に付加する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水溜槽の底部に取り付けられた排水弁をモータ駆動で開閉する家庭用・業務用の全自動洗濯機などに適用するに好適な洗濯機の排水制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の洗濯機の使用中においては、使用者が不注意で運転(洗浄運転、すすぎ運転、脱水運転)を切り換えたり、誤って電源を落としたりする場合があるほか、停電によって電源が落ちる場合も考えられる。こうした場合、排水弁を駆動するモータが予期せぬところで停止して排水弁に開閉異常が発生し、その後の動作が正常に行われなくなる危険性があるため、何らかの異常時対策を講じることが望ましい。
【0003】
従来この異常時対策としては、中立リーフと2つのリーフとを備えたスイッチを設けておき、これら中立リーフ、リーフの接離に基づき、モータを回転させて排水弁の開閉動作を行う際に、モータの回転数をできるだけ上げて半回転の制御時間を短くすることにより、排水弁の開閉状態が異常となる確率を減らそうとする手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特公平4−36040号公報(特許請求の範囲、第2頁右欄第32〜35行)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この手法では次のような不都合があった。
【0006】
第1に、半回転の制御時間を短くしても、排水弁が開閉異常となる確率が減少するに過ぎず、運が悪ければ排水弁の開閉異常に対処できない点で不確実な対策であると言える。
【0007】
第2に、開放指示用回路と閉成指示用回路とを切り換えるたびに中立リーフと2つのリーフとが一時的に接触するよう慎重に組み立てなければならないので、いきおい生産性が劣り、歩留まりも低下する。また、2つのリーフの他に中立リーフをも必要とするため部品点数が多く、コストが高騰するばかりか、故障が生じやすい。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑み、排水弁の開閉異常に確実に対処して信頼性を向上させるとともに、生産性と歩留まりを高め、コストを抑え、さらに故障の発生頻度を減らすことが可能な洗濯機の排水制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
まず、請求項1に記載の本発明は、モータ(2)の回転軸(2a)の回転角度に応じて排水弁(13)を開閉する洗濯機の排水制御装置(1)において、モータ回転信号(S1)を出力する制御回路(10)を有し、この制御回路からのモータ回転信号を受けて前記モータの回転軸を回転させるモータ駆動回路(8)を設け、前記モータの回転軸の回転角度に基づき、前記排水弁の全開状態および閉状態を検知して前記制御回路に回転完了信号(S4)を出力する検知回路(9)を設け、この検知回路からの回転完了信号を受けて前記モータ駆動回路にモータ停止信号(S2)を出力する機能を前記制御回路に付加し、この制御回路からのモータ停止信号を受けて前記モータの回転軸を停止させる機能を前記モータ駆動回路に付加し、モータ回転信号が出力されてから所定の時間(T)が経過しても回転完了信号が入力されない場合に前記モータ駆動回路にモータ初期化信号(S3)を出力する機能を前記制御回路に付加し、この制御回路からのモータ初期化信号を受けて前記モータを初期化してその回転軸を初期位置に戻す機能を前記モータ駆動回路に付加して構成される。ここで、モータの代表例としてはギヤードモータを挙げることができる。
【0010】
こうした構成を採用することにより、洗濯機の使用中に使用者が不注意で運転を切り換えたりして排水弁に開閉異常が発生しても、その後の動作を正常に行うことができ、また、洗濯機の使用中に使用者が誤って電源を落としたり、停電によって電源が落ちたりしても、排水弁は常に閉状態からの開閉動作が保証されるように作用する。
【0011】
また、請求項2に記載の本発明は、周縁部に凸部(3a)が形成された円形カム(3)を前記モータ(2)の回転軸(2a)に装着し、一対の接片(6、7)を互いに接離自在に支持して、その一方の接片(7)を前記円形カムの周縁部に当接させ、前記円形カムの回転に伴う前記一対の接片の接離に基づいて前記排水弁(13)の全開状態および閉状態を検知するようにして構成される。かかる構成により、排水弁の全開状態および閉状態を検知するのに一対の接片のみで足りるため、2つのリーフの他に中立リーフをも必要とする従来の排水制御装置と比べて部品点数が少なくて済むように作用する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る洗濯機の排水制御装置の一実施形態を示す図であって、(a)はその正面図、(b)はその右側面図、(c)はその底面図、
図2はOFF信号とON信号の入力状態を示すチャート図、
図3は円形カムの動きを示す図であって、(a)は初期位置の状態図、(b)は半回転時(180°)の状態図、(c)は1回転時(360°)の状態図である。
【0013】
この洗濯機の排水制御装置1は、図1に示すように、ギヤードモータ2を有しており、ギヤードモータ2の回転軸2aには円形カム3が装着されている。円形カム3の周縁部には、その半周(180°)にわたって凸部3aが形成されており、円形カム3の上側には一対の接片6、7が互いに接離自在に配設されている。ここで、上側の接片6は中空で支持されており、下側の接片7は円形カム3の周縁部に当接している。そして、これらの接片6、7には検知回路9が接続されており、検知回路9には制御回路10が接続されている。さらに、制御回路10にはモータ駆動回路8が接続されている。なお、制御回路10にはタイマー10aが内蔵されている。
【0014】
また、ギヤードモータ2の回転軸2aにはプーリー5が装着されており、プーリー5にはピン12がギヤードモータ2の回転軸2aから偏心して突設されている。ピン12の上方には、図1(b)に示すように、水溜槽11の底部に取り付けられた排水弁13が位置しており、排水弁13は弁座14および弁体15を備えている。すなわち、水溜槽11の底部には弁座14が固着されており、弁座14の下方には弁体15がその昇降動作によって弁座14に接離するように設けられている。さらに、弁体15はワイヤ16を介してピン12に連結されている。
【0015】
洗濯機の排水制御装置1は以上のような構成を有するので、水溜槽11内の水をその底部から排出するときの動作は次のとおりである。
【0016】
まず、図3(a)に示すように、ギヤードモータ2の回転軸2aが初期位置(回転角度が0°の位置)にある状態で、制御回路10はモータ駆動回路8にモータ回転信号S1を出力し、モータ駆動回路8はギヤードモータ2に通電を開始する。すると、ギヤードモータ2の回転軸2aは初期位置から反時計方向(矢印M方向)に所定の回転数(例えば、5rpm、6rpmなど)で回転し始める。その結果、プーリー5がピン12とともに同方向に回転し、このピン12に引っ張られる形で弁体15が弁座14から離れるため、排水弁13が開き始めて水溜槽11内の水が排出される。なお、このとき円形カム3も同方向に回転し始めるが、一対の接片6、7は開いた状態を維持する。
【0017】
そして、ギヤードモータ2の回転軸2aが180°回転して半回転位置(回転角度が180°の位置)に位置決めされると、図3(b)に示すように、弁体15を引っ張り下げているピン12が下死点に達するので、排水弁13は全開状態となる。それと同時に、下側の接片7が円形カム3の凸部3aに押し上げられ、上側の接片6に接触して短絡するため、図2に示すように、検知回路9にOFF信号が入力され、検知回路9から制御回路10に回転完了信号S4が入力される。これを受けて制御回路10はモータ駆動回路8にモータ停止信号S2を出力し、モータ駆動回路8はギヤードモータ2への通電を遮断する。すると、ギヤードモータ2の回転軸2aがその回転を停止するので、排水弁13は全開状態を維持することとなり、排水動作はそのまま継続される。
【0018】
このとき、ギヤードモータ2の回転軸2aが初期位置から半回転位置まで180°回転する途中で、使用者が不注意で運転を切り換えたりして排水弁13に開閉異常が発生する場合がありうるので、これに対処すべく、制御回路10はモータ回転信号S1を出力してからの経過時間をタイマー10aでカウントし、ギヤードモータ2の正常時の半回転時間tに少し調整時間αを加えた所定の時間T(=t+α)が経過するまでに回転完了信号S4が入力されるか否かを監視している。例えば、ギヤードモータ2の回転数が5rpmである場合、半回転時間tは6秒となるので、調整時間αを1秒とすれば、所定の時間Tは7秒となる。また、ギヤードモータ2の回転数が6rpmである場合、半回転時間tは5秒となるので、調整時間αを1秒とすれば、所定の時間Tは6秒となる。
【0019】
そして、モータ回転信号S1を出力してから所定の時間Tが経過するまでに回転完了信号S4が入力されれば、制御回路10は、円形カム3が正常に回転し、排水弁13が通常どおり動作していると判断する。逆に、モータ回転信号S1を出力してから所定の時間Tが経過しても回転完了信号S4が入力されない場合、制御回路10は、何らかの異常によって円形カム3の回転が途中で止まり、排水弁13が中途半端な開閉状態となっている恐れがあると判断し、モータ駆動回路8にモータ初期化信号S3を出力する。これを受けてモータ駆動回路8はギヤードモータ2を初期化(イニシャライズ)してその回転軸2aを初期位置に戻す。これにより、たとえ排水弁13に開閉異常が発生しても、その後の動作を正常に行うことが可能となるので、排水弁13としての信頼性が向上する。
【0020】
こうして水溜槽11内の水の排出動作が終了した時点で、制御回路10は再びモータ駆動回路8にモータ回転信号S1を出力し、モータ駆動回路8はギヤードモータ2に通電を開始する。すると、ギヤードモータ2の回転軸2aは半回転位置から反時計方向(矢印M方向)に所定の回転数(例えば、5rpm、6rpmなど)で再回転し始める。その結果、プーリー5がピン12とともに同方向に回転して弁体15が弁座14に近付くため、排水弁13が閉まり始めると同時に、円形カム3が同方向に回転し始めるが、一対の接片6、7は閉じた状態を維持する。
【0021】
そして、ギヤードモータ2の回転軸2aが360°回転して初期位置に戻ると、図3(c)に示すように、ピン12が上死点に達するので、排水弁13は閉状態となる。それと同時に、それまで上側の接片6に接触していた下側の接片7がその弾性力によって上側の接片6から離反するため、図2に示すように、検知回路9にON信号が入力され、検知回路9から制御回路10に回転完了信号S4が入力される。これを受けて制御回路10はモータ駆動回路8にモータ停止信号S2を出力し、モータ駆動回路8はギヤードモータ2への通電を遮断する。すると、ギヤードモータ2の回転軸2aがその回転を停止するので、排水弁13は閉状態を維持することとなり、水溜槽11内に新たに給水して洗浄運転、すすぎ運転を行うことが可能となる。
【0022】
このときも、ギヤードモータ2の回転軸2aが半回転位置から初期位置まで180°回転する途中で、使用者が不注意で運転を切り換えたりして排水弁13に開閉異常が発生する場合がありうるので、これに対処すべく、制御回路10はモータ回転信号S1を出力してからの経過時間をタイマー10aでカウントし、ギヤードモータ2の正常時の半回転時間tに少し調整時間αを加えた所定の時間T(=t+α)が経過するまでに回転完了信号S4が入力されるか否かを監視している。
【0023】
そして、モータ回転信号S1を出力してから所定の時間Tが経過するまでに回転完了信号S4が入力されれば、制御回路10は、円形カム3が正常に回転し、排水弁13が通常どおり動作していると判断する。逆に、モータ回転信号S1を出力してから所定の時間Tが経過しても回転完了信号S4が入力されない場合、制御回路10は、何らかの異常によって円形カム3の回転が途中で止まり、排水弁13が中途半端な開閉状態となっている恐れがあると判断し、モータ駆動回路8にモータ初期化信号S3を出力する。これを受けてモータ駆動回路8はギヤードモータ2を初期化(イニシャライズ)してその回転軸2aを初期位置に戻す。これにより、たとえ排水弁13に開閉異常が発生しても、その後の動作を正常に行うことが可能となるので、排水弁13としての信頼性が向上する。
【0024】
また、洗濯機の使用中に使用者が誤って電源を落としたり、停電によって電源が落ちたりした場合は、通電開始直後に制御回路10はモータ駆動回路8にモータ初期化信号S3を出力する。これを受けてモータ駆動回路8はギヤードモータ2を初期化してその回転軸2aを初期位置に戻す。すると、排水弁13は常に閉状態からの開閉動作が保証されることになるので、排水弁13の開閉異常に確実に対処して信頼性を向上させることができる。
【0025】
なお、上述の実施形態においては、ギヤードモータ2を用いた場合について説明したが、ギヤードモータ2以外のモータ(例えば、ステッピングモータ)を代用することもできる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明によれば、洗濯機の使用中に使用者が不注意で運転を切り換えたりして排水弁に開閉異常が発生しても、その後の動作を正常に行うことができ、また、洗濯機の使用中に使用者が誤って電源を落としたり、停電によって電源が落ちたりしても、排水弁は常に閉状態からの開閉動作が保証されることから、排水弁の開閉異常に確実に対処して信頼性を向上させることが可能な洗濯機の排水制御装置を提供することができる。
【0027】
また、請求項2に記載の本発明によれば、排水弁の全開状態および閉状態を検知するのに一対の接片のみで足りるため、2つのリーフの他に中立リーフをも必要とする従来の排水制御装置と比べて部品点数が少なくて済むことから、生産性と歩留まりを高め、コストを抑え、さらに故障の発生頻度を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洗濯機の排水制御装置の一実施形態を示す図であって、(a)はその正面図、(b)はその右側面図、(c)はその底面図である。
【図2】OFF信号とON信号の入力状態を示すチャート図である。
【図3】円形カムの動きを示す図であって、(a)は初期位置の状態図、(b)は半回転時(180°)の状態図、(c)は1回転時(360°)の状態図である。
【符号の説明】
1……洗濯機の排水制御装置
2……ギヤードモータ(モータ)
2a……回転軸
3……円形カム
3a……凸部
6、7……接片
8……モータ駆動回路
9……検知回路
10……制御回路
13……排水弁
S1……モータ回転信号
S2……モータ停止信号
S3……モータ初期化信号
S4……回転完了信号
T……所定の時間

Claims (2)

  1. モータ(2)の回転軸(2a)の回転角度に応じて排水弁(13)を開閉する洗濯機の排水制御装置(1)において、
    モータ回転信号(S1)を出力する制御回路(10)を有し、
    この制御回路からのモータ回転信号を受けて前記モータの回転軸を回転させるモータ駆動回路(8)を設け、
    前記モータの回転軸の回転角度に基づき、前記排水弁の全開状態および閉状態を検知して前記制御回路に回転完了信号(S4)を出力する検知回路(9)を設け、
    この検知回路からの回転完了信号を受けて前記モータ駆動回路にモータ停止信号(S2)を出力する機能を前記制御回路に付加し、
    この制御回路からのモータ停止信号を受けて前記モータの回転軸を停止させる機能を前記モータ駆動回路に付加し、
    モータ回転信号が出力されてから所定の時間(T)が経過しても回転完了信号が入力されない場合に前記モータ駆動回路にモータ初期化信号(S3)を出力する機能を前記制御回路に付加し、
    この制御回路からのモータ初期化信号を受けて前記モータを初期化してその回転軸を初期位置に戻す機能を前記モータ駆動回路に付加したことを特徴とする洗濯機の排水制御装置。
  2. 周縁部に凸部(3a)が形成された円形カム(3)を前記モータ(2)の回転軸(2a)に装着し、
    一対の接片(6、7)を互いに接離自在に支持して、その一方の接片(7)を前記円形カムの周縁部に当接させ、
    前記円形カムの回転に伴う前記一対の接片の接離に基づいて前記排水弁(13)の全開状態および閉状態を検知するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機の排水制御装置。
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