JP2004222559A - 魚釣り用リールのハンドル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】釣りをしている途中において大きな魚が掛かったときにもハンドルの作用長さを長くしたり短くしたりの操作が、その時々に応じて自在に変更するための構成を提供するものである。
【解決手段】前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部には、ハンドル軸に形成したネジ部に螺合するボルトネジ部材の非円形部に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔がハンドルアームのその長さ方向に設けられ、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によって生じるボルトネジ部材のハンドル軸への進入によってボルトネジ部材の頭部の押し圧によってハンドルアームがハンドル軸側に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向のハンドルアームの回転によって生じるハンドル軸に対するボルトネジ部材の緩みによってボルトネジ部材に対してハンドルアームがスライド可能となること。
【選択図】 図1
【解決手段】前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部には、ハンドル軸に形成したネジ部に螺合するボルトネジ部材の非円形部に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔がハンドルアームのその長さ方向に設けられ、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によって生じるボルトネジ部材のハンドル軸への進入によってボルトネジ部材の頭部の押し圧によってハンドルアームがハンドル軸側に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向のハンドルアームの回転によって生じるハンドル軸に対するボルトネジ部材の緩みによってボルトネジ部材に対してハンドルアームがスライド可能となること。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、魚釣り用リールに関し、特に、スプールに釣り糸を巻き取るために回転されるハンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまでに、スプールに釣り糸を巻き取るために回転されるハンドル装置のハンドルアームの長さを調節することができる魚釣り用リールが開示されている。その一つとして、ハンドル軸にスリーブがスライド可能に嵌り、スリーブとハンドル軸の先端部との間でハンドルアームを挟持可能に形成し、ネジ部材によってハンドル軸をその軸方向へ締め付けてスリーブの押圧部のハンドルアームに対する圧接によってハンドルアームを所定位置に固定し、ネジ部材を緩めることによってスリーブの押圧部のハンドルアームに対する圧接を解除して、ハンドルアームがスライドできる状態となってハンドルアームの長さが調節できるものがある(特許文献1参照)。
【0003】
また、ハンドルアームの長さ調整をするために、スプールに回転を伝達する連絡部材の鞘筒部に套管を摺動自在に挿通し、套管内にハンドル杆を摺動自在に挿通し、套管に対してハンドル杆を摺動させてハンドルの長さを変更し、この変更に対するバランスをとるために鞘筒部に対して套管を摺動させて套管の一端に取り付けたバランスウェイトの位置を調節する。そして、鞘筒部を貫通して套管に形成した複数の孔又は長孔を通した螺子の先端がハンドル杆に形成した溝を押し付けることによって、鞘筒部に套管とハンドル杆が固定される構成のものがある(特許文献2参照)。
【0004】
また、特許文献2の欠点を改良するためとして、操作レバーを操作してハンドルを逆回転してねじ体を緩めてハンドルの長さを変更し、操作レバーを戻してハンドルを正回転してねじ体を締めてハンドルを固定するものがある(特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
実開平4−62063号公報(第3頁〜第7頁、図1)。
【特許文献2】
実公昭51−31349号公報(第1頁、図1〜図4)。
【特許文献3】
実公平3−10860号公報(第2頁〜第3頁、図1〜図2)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のものは、ハンドルアームの長さを調節するためには、ネジ部材を回転操作しなければならず、釣りをしている途中において大きな魚が掛かったときにハンドルの長さを長くして巻き上げ力を大きくするとか、空の状態で釣り糸をスプールへ巻き取る場合等のときに糸巻きを早くするためにハンドルの長さを短くするとか、仕掛けの錘負荷や水深などに応じて疑似餌や仕掛けを微妙にコントロールするときのように、その時々に応じて素早く自在にハンドルアームの作用長さを変更するための構成ではない。
【0007】
特許文献2のものは、その公報の第1頁左欄35行目以降に記載されているように、釣場所や魚の種類に応じて「あらかじめ」伸縮自在のハンドルの長さを決めて固定しておくものであり、釣りをしている途中において大きな魚が掛かったときにハンドルの長さを長くして巻き上げ力を大きくするとか、空の状態で釣り糸をスプールへ巻き取る場合等のときに糸巻きを早くするためにハンドルの長さを短くするとか、仕掛けの錘負荷や水深などに応じて疑似餌や仕掛けを微妙にコントロールするときのように、その時々に応じて素早く自在にハンドルアームの作用長さを変更するための構成ではない。
【0008】
また特許文献3のものは、特許文献1及び2のように、ネジやナットを締めたり緩めたりの操作によってハンドルをハンドル軸に固定したりハンドルアームの長さを調節するものではなく、操作レバーを操作してハンドルアームのロックを外した後、ハンドルの回転操作によってハンドルアームの長さを調節し、調節後は操作レバーを解除する方式であり、特許文献1及び2のものに比して操作は容易となるが、ハンドルアームの長さ調節ごとに操作レバーの操作が必要となる構造であり、複雑化する問題がある。
【0009】
本発明は、これらの点に鑑みて、釣りをしている途中において大きな魚が掛かったときにハンドルの長さを長くして巻き上げ力を大きくするとか、空の状態で釣り糸をスプールへ巻き取る場合等のときに糸巻きを早くするためにハンドルの長さを短くするとか、仕掛けの錘負荷や水深などに応じて疑似餌や仕掛けを微妙にコントロールするときのように、その時々に応じて素早く自在にハンドルアームの作用長さを変更するための魚釣り用リールのハンドル装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の魚釣り用リールのハンドル装置は、リール本体に回転可能に支持したハンドル装置の回転に基づき竿先側からスプールに釣り糸を巻き取る形態であって、前記ハンドル装置は、前記リール本体のハンドル軸の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアームと、前記ハンドル軸に平行な軸線を中心として回転するよう前記ハンドルアームの一側に取り付けられたハンドルノブと、前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部を備え、前記取り付け部には、前記ハンドル軸に形成したネジ部に螺合するボルトネジ部材と、前記ボルトネジ部材の非円形部又は前記ボルトネジ部材と協働するカバー部材の非円形部に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔が前記ハンドルアームのその長さ方向に設けられ、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によって生じる前記ボルトネジ部材の前記ハンドル軸への進入によって前記ボルトネジ部材の頭部の押し圧によって前記ハンドルアームが前記ハンドル軸側に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向の前記ハンドルアームの回転によって生じる前記ハンドル軸に対する前記ボルトネジ部材の緩みによって前記ボルトネジ部材又は前記カバー部材に対して前記ハンドルアームがスライド可能となることを特徴とする。
【0011】
これによって、スプールに釣り糸を巻き取る操作状態において、ハンドル軸に対するハンドルアームの作用長さ調節は、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転させることによって、ハンドルアームの締め付けが緩むためハンドルアームの長さ調節が可能となり、所定の位置においてハンドルアームの釣り糸巻き取り方向へ回転させることによって、ハンドルアームの締め付けが得られる。このため、釣り糸巻き取り状態ではハンドルアームの締め付けが緩むことはなく安定した固定となる。このように、ハンドルアームの逆転によって釣り糸の巻き取り状態に適した作用長さに随時変更することができるものとなる。
【0012】
また本発明の魚釣り用リールのハンドル装置は、リール本体に回転可能に支持したハンドル装置の回転に基づき竿先側からスプールに釣り糸を巻き取る形態であって、前記ハンドル装置は、前記リール本体のハンドル軸の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアームと、前記ハンドル軸に平行な軸線を中心として回転するよう前記ハンドルアームの一側に取り付けられたハンドルノブと、前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部を備え、前記取り付け部は、前記ハンドルアームにその長さ方向に形成した長孔と、前記長孔に沿って前記ハンドルアームの前記リール本体側に設けた第1の噛み合い歯と、前記第1の噛み合い歯に噛み合う第2の噛み合い歯を形成した可動噛み合い部材と、前記長孔と前記可動噛み合い部材を貫通して前記ハンドル軸の中心軸方向に形成したネジ孔に螺合するボルトネジ部材と、前記ハンドル軸と前記可動噛み合い部材との間に介在された前記ボルトネジ部材の緩み防止用付勢部材とを備え、前記ハンドルアームは前記ボルトネジ部材に対して周り止め状態でもって長さ方向にスライド自在なるように前記長孔で嵌合され、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によって生じる前記ボルトネジ部材の前記ハンドル軸への進入によって前記付勢部材が押し圧されると共に前記第1の噛み合い歯に前記可動噛み合い部材が噛み合って前記ハンドルアームが固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向の前記ハンドルアームの回転によって生じる前記ハンドル軸に対する前記ボルトネジ部材の緩みによって前記第1の噛み合い歯に対する前記可動噛み合い部材の噛み合いが解除されて前記ボルトネジ部材に対する前記ハンドルアームのスライドが可能となることを特徴とする。
【0013】
これによって、スプールに釣り糸を巻き取る操作状態において、ハンドル軸に対するハンドルアームの作用長さ調節は、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転させることによって、前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材との噛み合いが解除され、ハンドルアームの作用長さ調節が可能となる。そして、所定の作用長さに調節した後、ハンドルアームを釣り糸巻き取り方向へ回転させることによって、前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材とが噛み合い、ハンドルアームの締め付けが得られる。このため、釣り糸巻き取り状態ではハンドルアームの締め付けが緩むことはなく安定した固定となる。このように、ハンドルアームの逆転によって釣り糸の巻き取り状態に適した作用長さに随時変更することができるものとなる。
【0014】
また、上記の本発明の魚釣り用リールは、前記付勢部材の存在によって、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によって前記ボルトネジ部材が前記ハンドル軸への進入し、前記第1の噛み合い歯に前記可動噛み合い部材が噛み合い締め付けられたとき、前記付勢部材の付勢力によって前記ハンドル軸のネジ部と前記ボルトネジ部材のネジ部との噛み合い抵抗が強くなり、前記ボルトネジ部材の緩みが防止される。また前記付勢部材を皿状バネ部材としたことを特徴とする。これによって、前記付勢部材の厚さを薄く制限できるため、ハンドルアームがリール本体から離れる距離を小さくでき、ハンドルアームがリール本体から遠く離れることによる釣り糸の巻き取り操作の不安定さを解決できる。
【0015】
また、前記ハンドル軸と前記付勢部材との間には、前記付勢部材の押し圧用座金部材を前記ボルトネジ部材が貫通する状態に設けたことを特徴とする。これによって、前記付勢部材の保持と付勢部材の押し圧が均一化され、前記可動噛み合い部材を略均一均に押すことができ、前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材との噛み合いがスムースに行える。
【0016】
更に、前記ボルトネジ部材の外周には、前記座金部材の抜け止めリングを設けたことを特徴とする。これによって、ハンドルアームと可動噛み合い部材と付勢部材と座金部材は、ボルトネジ部材が貫通した状態で保持されるため、組立て時や分解時にこれらの部品がバラバラにならず、便利である。
【0017】
更にまた、前記ボルトネジ部材と前記長孔との接触部分には、前記ボルトネジ部材の頭部内側の首部と前記長孔の縁部にそれぞれ同方向に傾斜した傾斜面を設け、両傾斜面が面接触することを特徴とする。これによって、ハンドルアームに対する前記ボルトネジ部材の締め付け力の伝達が傾斜面で行われるため、ハンドルアームの変形が抑止され、且つ、大きい噛み合い力によって前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材との噛み合いが得られる。
【0018】
また本発明の魚釣り用リールのハンドル装置は、リール本体に回転可能に支持したハンドル装置の回転に基づき竿先側からスプールに釣り糸を巻き取る形態であって、前記ハンドル装置は、前記リール本体のハンドル軸の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアームと、前記ハンドル軸に平行な軸線を中心として回転するよう前記ハンドルアームの一側に取り付けられたハンドルノブと、前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部を備え、前記取り付け部は、前記ハンドル軸外周のネジ部に螺合する筒部を備えたボルトネジ部材と、前記ハンドル軸に回転自在に取り付けられ前記ボルトネジ部材と協働回転するように前記筒部の外側に嵌合した環状のカバー部材と、前記ハンドルアームにその長さ方向に形成され前記カバー部材の非円形部に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔を備え、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転による前記カバー部材の回転に伴って前記ボルトネジ部材が回転して前記ボルトネジ部材の頭部の押し圧によって前記ハンドルアームが前記カバー部材に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向の前記ハンドルアームの回転によって前記ハンドルアームの押し圧固定が解除されて前記ハンドルアームがスライド可能となることを特徴とする。
【0019】
これによって、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転により、ボルトネジ部材の頭部の押し圧によってハンドルアームがカバー部材に強圧保持されて安定し、またハンドルアームを逆に回すことによってこのハンドルアームの押し圧が解除されるため、ハンドルアームをカバー部材に対してスライドして、その作用長さを変更できる。また、両軸受けタイプリールのドラッグ機構軸と同軸にハンドル装置を設けることができ、コンパクト構成にできる効果がある。
【0020】
また本発明の魚釣り用リールのハンドル装置は、前記カバー部材内側に前記ハンドル軸が貫通状態に配置され、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転により押し圧される前記ボルトネジ部材の緩み防止用バネ部材を設けたことを特徴とする。
【0021】
これによって、ボルトネジ部材の緩み防止用バネ部材はカバー部材で覆われて露出しないので、リールの操作時にこのバネ部材に指が当たって怪我することもなく安全である。また、全体的にコンパクト構成となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
各図は本発明の魚釣り用リールの実施形態を示しており、図1は本発明魚釣り用リールのハンドル装置部分を背後から見た図、図2は本発明のハンドルアーム締め付け状態を示す断面図、図3は本発明のハンドルアームの締め付け解除状態を示す断面図、図4は本発明のハンドルアームとボルトネジ部材との位置関係を示す説明図、図5は本発明の他の実施形態を示す断面図、図6は本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図、図7の(イ)及び(ロ)は図6のハンドルアーム部の平面図及び一部断面の側面図、図8は本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図、図9の(イ)及び(ロ)は図8のハンドルアーム部の平面図及び一部断面の側面図、図10は本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図、図11は図10のハンドルアーム部の平面図、図12の(イ)(ロ)(ハ)は図6乃至図11の構成におけるスクリューボルトの抜け止め構成の説明図、図13はカバー部材の断面図、図14はクリック音発生部などの他の構成図である。
【0023】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。先ず図1乃至図4に基づいて本発明を説明する。魚釣り用リール1は、両軸受けタイプリールのリール本体2の略センターに設けたスプール軸4Aには、釣り糸を巻き取るスプール4が回転自在に取り付けられている。スプール軸の軸線4Aと平行にリール本体2に支持したハンドル軸5には、ハンドル装置3が取り付けられており、リール本体2に対するハンドル装置3の回転によってスプール4を回転させて竿先側から釣り糸を巻きとる操作を行う。ハンドル装置3は、ハンドル軸5に取り付けたハンドルアーム6と、ハンドルアーム6の一側にハンドル軸5の軸線5Aに平行な軸線7A上の軸7を中心として回転するよう軸支持された掌で覆う形状のノブ8を備えている。
【0024】
リール本体2内には、ハンドル軸5を中心としてワンウェイクラッチ機構9、ドラッグ機構10及びメインギア11が設けられている。ハンドル装置3を釣り糸巻き取り方向へ回転することによってハンドル軸5が回転し、ワンウェイクラッチ機構9とドラッグ機構10を介してメインギア11が回転し、このメインギア11と噛み合うピニオンギア(図示せず)の回転によってスプール4が回転して釣り糸を巻き取る仕組みである。
【0025】
仕掛けを投げて釣りをしているときは、ワンウェイクラッチ機構9によってハンドル軸5の逆転が阻止されている。この状態において、魚が仕掛けにかかった場合、その魚が引く力が釣り糸を通してスプール4に伝達される。この場合、魚が引く力がドラッグ機構10によって設定した抵抗力よりも小さい場合はスプール4が回転せず、釣り糸がスプール4から繰り出されることはない。しかし、魚による引きが強くドラッグ機構10によって設定した抵抗力を上回る場合は、ドラッグ機構10部分での滑りによってスプール4が回転するため、スプール4からの釣り糸の繰り出しが行われる。このような構成は従来から公知である。ドラッグ機構10による抵抗設定は、ドラッグノブ10Aの回転によって行われる。
【0026】
図2乃至図4には本発明魚釣り用リールのハンドル装置の実施形態の一つがしめされており、以下これについて説明する。これは、リール本体2に回転可能に支持したハンドル装置3の回転に基づき竿先側からスプール4に釣り糸を巻き取る形態であって、ハンドル装置3は、リール本体2のハンドル軸5の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアーム6と、ハンドル軸5に平行な軸線7Aを中心として回転するようハンドルアーム6の一側に取り付けられたハンドルノブ8と、ハンドルアーム6をハンドル軸5に取り付ける取り付け部100を備えている。
【0027】
この取り付け部100は、ハンドルアーム6にその長さ方向に形成した長孔20と、長孔20に沿ってハンドルアーム6のリール本体2側に設けた第1の噛み合い歯21と、第1の噛み合い歯21に噛み合う第2の噛み合い歯22を形成した可動噛み合い部材23と、長孔20と可動噛み合い部材23を貫通してハンドル軸5内にその中心軸5A方向に形成したネジ孔24に螺合するボルトネジ部材25と、ハンドル軸5と可動噛み合い部材23との間に介在されたボルトネジ部材25の緩み防止用付勢部材26とを備えている。この付勢部材26はバネ部材で構成されればよいが、狭い部分において十分な機能を果たすためには、皿状バネ部材が好適である。
【0028】
第1の噛み合い歯21は、ハンドルアーム6に直接形成してもよいが、製造のし易さ及び他の異質補強材の組み込みにより可動接合部の強度を増すことを考慮して、ハンドルアーム6に第1の噛み合い歯21を形成した歯部材35をハンドルアーム6に取り付ける構成としている。即ち、ハンドルアーム6の長孔20の周囲には長孔20に沿った矩形状の窪み36を形成し、この窪み36に矩形状の歯部材35を嵌め込み、螺子37にてハンドルアーム6に固定している。そしてこの歯部材35には、長孔20と同形状の長孔20が形成されている。この構成によって、長孔20は実質的にハンドルアーム6に形成された状態である。
【0029】
ボルトネジ部材25は、ハンドル軸5内のネジ孔24に螺合するネジ部27を形成した軸部28が頭部25Aに連結しており、ハンドルアーム6はボルトネジ部材25に対して周り止め状態でもって長さ方向にスライド自在なるように長孔20で嵌合された構成である。具体的には、ボルトネジ部材25は、その軸部28の頭部25Aに近い部分には長孔20の幅T1よりも僅かに小さい寸法に形成した非円形部である平行面29を形成しており、この平行面29が長孔20にスライド自在に嵌合してハンドルアーム6はボルトネジ部材25に対して周り止め状態である。即ち、ハンドルアーム6はボルトネジ部材25に対して長孔20の長さ方向にスライド自在である。
【0030】
更に、ボルトネジ部材25と長孔20との接触部分には、ボルトネジ部材25の頭部25A内側の首部30と長孔20の縁部にそれぞれ同方向に傾斜した傾斜面31、32を設け、両傾斜面31、32が面接触するように構成している。またハンドル軸5と皿状バネ部材26との間には、皿状バネ部材26の押し圧用座金部材33をボルトネジ部材25が貫通する状態に設けている。更に、ボルトネジ部材の外周には、座金部材33の抜け止めリング34を取り付けている。ハンドルアーム6と可動噛み合い部材23と皿状バネ部材26と座金部材33は、ボルトネジ部材25の軸部28が貫通した状態であり、これらの部品は頭部25A又は首部30とこの抜け止めリング34との間に保持されて、ボルトネジ部材25から外れない状態を保つことができる。
【0031】
このような構成において、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向(図1で紙面方向)へ回転することにより、図2のように、ボルトネジ部材25がハンドル軸5のネジ孔24へねじ込まれてハンドル軸5内へ進入した状態では、ハンドル軸5の先端が座金部材33を押して、皿状バネ部材26を介して第1の噛み合い歯21に可動噛み合い部材23が噛み合い、皿状バネ部材26が平板状に押し圧された状態である。この状態は、ボルトネジ部材25の頭部25A内側の首部30と長孔20の縁部に形成した傾斜面31、32が面接触しており、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態である。この状態において、ボルトネジ部材25の平行面29が長孔20に周り止め状態の嵌め合わせであるため、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向(図1で紙面方向)へ回転することにより、ハンドル軸5が回転して竿先から釣り糸をスプール4に巻き取ることができる。
【0032】
次に、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向とは逆方向(図1で紙面の手前方向)へ回転させる。この回転方向は、ハンドル軸5に対してボルトネジ部材25が緩む方向である。上記のようにボルトネジ部材25の平行面29が長孔20に周り止め状態の嵌め合わせであるため、このボルトネジ部材25が緩む方向の回転によって、図3のように第1の噛み合い歯21に対する可動噛み合い部材23の噛み合いが解除される。この状態において、ボルトネジ部材25に対してハンドルアーム6は長孔20の長さの範囲でスライド可能となるため、ハンドルアーム6の実質的作用長さを変更することができる。図3の位置は図2の位置からハンドルアーム6の実質的作用長さが最大になるようにハンドルアーム6をスライドさせた状態である。
【0033】
このようにしてハンドルアーム6の実質的作用長さを設定した後、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向(図1で紙面方向)へ回転することによって、ボルトネジ部材25がハンドル軸5のネジ孔24へねじ込まれてハンドル軸5内へ進入する。そして、ハンドル軸5の先端が座金部材33を押して、皿状バネ部材26を介して第1の噛み合い歯21に可動噛み合い部材23が噛み合い、皿状バネ部材26が平板状に押し圧された状態となる。この状態では、ボルトネジ部材25の頭部25A内側の首部30と長孔20の縁部に形成した傾斜面31、32が圧接して、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態となる。そして、ボルトネジ部材25の平行面29が長孔20に周り止め状態の嵌め合わせであるため、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向(図1で紙面方向)へ回転することにより、ハンドル軸5が回転して竿先から釣り糸をスプール4に巻き取ることができる。また、座金部材33の反発付勢力が生じてボルトネジ部材25のネジ部27とハンドル軸5のネジ部24との摩擦抵抗が増加し、ボルトネジ部材25の緩みが防止される。
【0034】
本発明は上記のように、ハンドルアーム6をハンドル軸5に取り付ける取り付け部には、ハンドル軸5に形成したネジ部24に螺合するボルトネジ部材25と、ボルトネジ部材25の非円形部29に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔20がハンドルアーム6のその長さ方向に設けられ、ハンドルアーム6の釣り糸巻き取り方向回転によって生じるボルトネジ部材25のハンドル軸5への進入によってボルトネジ部材25の頭部25Aの押し圧によってハンドルアーム6がハンドル軸5側に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向のハンドルアーム6の回転によって生じるハンドル軸5に対するボルトネジ部材25の緩みによってボルトネジ部材25に対してハンドルアーム6がスライド可能となる構成である。
【0035】
図5には図3の構成において、座金部材33が皿状バネ部材26と可動噛み合い部材23の一部を覆うように、座金部材33に環状のカバー部33Aを形成し、また、ボルトネジ部材25の頭部25A内側の首部30と長孔20の縁部には傾斜面31、32を形成しない構成である。その他の部分は図3の構成と同様であり、図3の構成と同様の部分には同符合を付しており、その作用も上記で記載したことと同様である。
【0036】
図6及び図7にはハンドルアーム6をハンドル軸5に取り付ける取り付け部100の他の実施形態を示している。この構成では、リール本体2から突出したハンドル軸5の外周面にネジ部40が形成され、ボルトネジ部材25の頭部25Aから延びた筒状軸部28には、このネジ部40に螺合するネジ部41を形成している。ハンドル軸5の非円形外径部72には軸受け45が取り付けられ、ボルトネジ部材25の筒状軸部28の外側には、ボルトネジ部材25と協働するカバー部材42が軸受け45によってハンドル軸5に回転可能に取り付けられている。カバー部材42は、ハンドルアーム6のその長さ方向に設けられた長孔20と相互に周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する非円形部として平行面29を形成している。また、ハンドル軸5の外形に形成した非円形部72には、受け座金70がその段部71に支えられた状態で回転しないように取り付けられており、カバー部材42と軸受け45とをこの受け座金70が受けて、カバー部材42と軸受け45が軸方向の移動を制限された構成である。
【0037】
ボルトネジ部材25の軸部28とカバー部材42との組み合わせ構成部分は、カバー部材42の内周面に180°間隔に配置した軸方向の溝43を形成し、この溝43に嵌合するように筒状軸部28の外周面に180°間隔に配置した突起部44を形成し、この溝43と突起部44との嵌合によって、ボルトネジ部材25はカバー部材42に対して軸方向にスライド可能であって、ハンドル軸5に対するハンドルアーム6の回転によってボルトネジ部材25とカバー部材42は協働して回転する関係となる。皿状バネ部材26はカバー部材42で覆われるように軸受け45とボルトネジ部材25の筒状軸部28との間に配置されている。
【0038】
このような構成において、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転することにより、カバー部材42を介してボルトネジ部材25がハンドル軸5へねじ込まれてリール本体2方向へ進入する。この進入した状態ではボルトネジ部材25の頭部25Aがハンドルアーム6を押して、ハンドルアーム6をカバー部材42の平行面29部分の段部46に押し圧保持する。この状態は、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態である。このため、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転することにより、ハンドル軸5が回転して竿先から釣り糸をスプール4に巻き取ることができる。これと共にボルトネジ部材25の軸部28によって皿状バネ部材26が押圧され、皿状バネ部材26の反発付勢力が生じてボルトネジ部材25のネジ部41とハンドル軸5のネジ部40との摩擦抵抗が増加し、ボルトネジ部材25の緩みが防止される。
【0039】
次に、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転させる。この回転方向は、ハンドル軸5に対してボルトネジ部材25が緩む方向である。上記のようにカバー部材42の平行面29が長孔20に周り止め状態の嵌め合わせであるため、ボルトネジ部材25が緩む方向の回転によって、ハンドル軸5に対してボルトネジ部材25が緩み、ボルトネジ部材25の頭部25Aによるハンドルアーム6の押し圧が解除される。この解除状態において、カバー部材42に対してハンドルアーム6は長孔20の長さの範囲でスライド可能となるため、ハンドルアーム6の実質的作用長さを変更することができる。
【0040】
このようにしてハンドルアーム6の実質的作用長さを設定した後、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転することによって、カバー部材42を介してボルトネジ部材25がハンドル軸5へねじ込まれてリール本体2方向へ進入する。この進入した状態ではボルトネジ部材25の頭部25Aがハンドルアーム6を押して、ハンドルアーム6をカバー部材42の平行面29部分の段部46に押し圧保持する。この状態は、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態である。このため、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転することにより、ハンドル軸5が回転して竿先から釣り糸をスプール4に巻き取ることができる。
【0041】
本発明は上記のように、ハンドルアーム6をハンドル軸5に取り付ける取り付け部には、ハンドル軸5に形成したネジ部40に螺合するボルトネジ部材25と、ボルトネジ部材25と協働するカバー部材42の非円形部29に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔20がハンドルアーム6のその長さ方向に設けられ、ハンドルアーム6の釣り糸巻き取り方向回転によって生じるボルトネジ部材25のハンドル軸5への進入によってボルトネジ部材25の頭部25Aの押し圧によってハンドルアーム6がハンドル軸5側に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向のハンドルアーム6の回転によって生じるハンドル軸5に対するボルトネジ部材25の緩みによってカバー部材42に対してハンドルアーム6がスライド可能となる構成である。
【0042】
図8及び図9には、図6及び図7に示す構成の座金部材33に代わるボルトネジ部材25の緩み防止構成を示している。図8及び図9では、ボルトネジ部材25の頭部25Aに対向したカバー部材42には、180°間隔に配置した窪み47を形成し、この窪み47内にコイルバネ48でボルトネジ部材25の頭部25Aへ向けて付勢されたボール49を設けている。一方、ボルトネジ部材25の頭部25Aには、このボール49が選択的に嵌る凹部50が所定間隔で円周上に配置された構成である。図8及び図9の構成において、図6及び図7に示す構成と同様の部分には同符合を付しており、その作用も上記で記載したことと同様である。
【0043】
この構成において、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転することによって、カバー部材42を介してボルトネジ部材25がハンドル軸5へねじ込まれてリール本体2方向へ進入する。この進入に伴ってボルトネジ部材25の頭部25Aの凹部50の一つに嵌ったボール49がコイルバネ48を圧縮しつつ、ボルトネジ部材25の頭部25Aがハンドルアーム6を押して、ハンドルアーム6をカバー部材42の平行面29部分の段部46に押し圧保持する。この状態は、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態である。図6及び図7に示す構成と同様の部分には同符合を付しており、その作用も上記で記載したことと同様であり、カバー部材42に対してハンドルアーム6は長孔20の長さの範囲でスライド可能となるため、ハンドルアーム6の実質的作用長さを変更することができる点も上記と同様である。
【0044】
このように、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態で、コイルバネ48が圧縮されるため、このコイルバネ48の反発力によって、ボルトネジ部材25のネジ部41とハンドル軸5のネジ部40との摩擦抵抗が増加し、ボルトネジ部材25の緩みが防止される。
【0045】
図10及び図11には、図6及び図7に示す構成において、カバー部材42に対してハンドルアーム6を長孔20の長さの範囲でスライドさせるとき、クリック音を発生させるクリック音発生装置80を設けたものである。クリック音発生装置80は、ハンドルアーム6のその長さ方向に設けられた長孔20の側壁に沿って所定間隔の凹部51が多数形成され、一方、カバー部材42の平行面29には窪み52が形成され、この窪み52内にコイルバネ53によって長孔20の側壁へ向けて付勢されたボール54を設けている。
【0046】
この構成において、カバー部材42に対してハンドルアーム6を長孔20の長さの範囲でスライドさせるとき、ボール54がコイルバネ53によって順次凹部51に嵌りそして脱する動作時にクリック音が発生する。これと共に、このボール54が凹部51に嵌まるごとに、カバー部材42に対するハンドルアーム6がその位置で一次保持されるため、ハンドルアーム6の位置決め機能もある。
【0047】
図10及び図11の構成において、図6及び図7に示す構成と同様の部分には同符合を付しており、その作用も上記で記載したことと同様であり、カバー部材42に対してハンドルアーム6は長孔20の長さの範囲でスライド可能となるため、ハンドルアーム6の実質的作用長さを変更することができる点も上記と同様である。
【0048】
図14には、図8及び図9のボルトネジ部材25の緩み防止構成におけるコイルバネ48とボール49の関係、及び図10及び図11のクリック音発生装置80のコイルバネ53とボール54の関係についての他の構成を示している。即ちボール49、54を付勢するバネ48、53に代わって、反発し合う一対のマグネット60を窪みに収納し、常時マグネット60の反発力によってボール49、54が窪みから突出するように構成した形態である。
【0049】
図12及び図13には、ボルトネジ部材25の軸部28とカバー部材42との組み合わせ構成の他の形態を示している。図12及び図13において、カバー部材42の内周面に180°間隔に配置した軸方向の溝43は、その奥側で円周方向の弧状溝65に連通している。ボルトネジ部材25の軸部28の外周面に180°間隔に形成した突起部44が、図12の(イ)のようにこの溝43に軸方向に嵌合した状態において、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転するときは突起部44が軸方向の溝43に位置した図12(イ)の状態のままである。しかし、ボルトネジ部材25がハンドル軸5へねじ込まれてリール本体2方向へ進入する状態であるため、ボルトネジ部材25の脱落は生じない。
【0050】
一方、ボルトネジ部材25の頭部25Aがハンドルアーム6を押し圧して、ハンドル軸5にハンドルアームが固定された状態において、ハンドルアーム6の作用長さを変更すべくハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転すれば、図12の(イ)の状態から突起部44が移動して、図12の(ロ)から(ハ)のように突起部44が弧状溝65に順次入り込む。図12の(ハ)のように突起部44が弧状溝65に入り込んだ状態で、更にハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転することによって、カバー部材42を介してボルトネジ部材25がハンドル軸5から緩み、上記同様にハンドルアーム6をスライドさせてその作用長さの調節が可能な状態となる。
【0051】
図12の(ロ)又は(ハ)に示すように突起部44が弧状溝65に入り込んだ状態では、弧状溝65の屋根部66の存在によってボルトネジ部材25はカバー部材42から外れない状態である。このため、ハンドルアーム6の締め付けを緩めた状態でのボルトネジ部材25の脱落を防止できる。
【0052】
本発明は、上記のように、ハンドル軸に対するハンドルアームの作用長さ調節は、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向とは逆方向の回転によって、ハンドルアームの締め付けが緩み、ハンドルアームの長さ調節が可能となり、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向への回転によって、ハンドルアームの締め付けが得られる。このため、ハンドルアームの逆転によって釣り糸の巻き取り状態に適した作用長さに随時変更することができるものとなる。
【0053】
本発明は上記実施形態の両軸受けタイプのリールに限定されるものではなく、その他のタイプのリールにも適用可能であり、特許請求の範囲を逸脱しない範囲における種種の実施形態を包含するものである。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、スプールに釣り糸を巻き取る操作状態において、ハンドル軸に対するハンドルアームの作用長さ調節は、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転させることによって、ハンドルアームの締め付けが緩むためハンドルアームの長さ調節が可能となり、所定の位置においてハンドルアームの釣り糸巻き取り方向へ回転させることによって、ハンドルアームの締め付けが得られる。このため、釣り糸巻き取り状態ではハンドルアームの締め付けが緩むことはなく安定した固定となる。このようにハンドルアームの逆転によって釣り糸の巻き取り状態に適した作用長さに随時変更することができるものとなる。
【0055】
請求項2の発明によれば、スプールに釣り糸を巻き取る操作状態において、ハンドル軸に対するハンドルアームの作用長さ調節は、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転させることによって、前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材との噛み合いが解除され、ハンドルアームの作用長さ調節が可能となる。そして、所定の作用長さに調節した後、ハンドルアームを釣り糸巻き取り方向へ回転させることによって、前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材とが噛み合い、ハンドルアームの締め付けが得られる。このため、釣り糸巻き取り状態ではハンドルアームの締め付けが緩むことはなく安定した固定となる。このように、ハンドルアームの逆転によって釣り糸の巻き取り状態に適した作用長さに随時変更することができるものとなる。
【0056】
本発明によれば、付勢部材の存在によって、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によってボルトネジ部材がハンドル軸への進入し、第1の噛み合い歯に可動噛み合い部材が噛み合い締め付けられたとき、付勢部材の付勢力によってハンドル軸のネジ部とボルトネジ部材のネジ部との噛み合い抵抗が強くなり、ボルトネジ部材の緩みが防止される。そして、請求項3の本発明によれば、付勢部材を皿状バネ部材としたことによって付勢部材の厚さを薄く制限できるため、ハンドルアームがリール本体から離れる距離を小さくでき、ハンドルアームがリール本体から遠く離れることによる釣り糸の巻き取り操作の不安定さを解決できる。
【0057】
また、請求項4の発明によれば、ハンドル軸と付勢部材との間には、付勢部材の押し圧用座金部材をボルトネジ部材が貫通する状態に設けたことによって、付勢部材の保持と付勢部材の押し圧が均一化され、可動噛み合い部材を略均一均に押すことができ、第1の噛み合い歯と可動噛み合い部材との噛み合いがスムースに行える。
【0058】
更に、請求項5の発明によれば、ボルトネジ部材の外周には、座金部材の抜け止めリングを設けたことによって、ハンドルアームと可動噛み合い部材と付勢部材と座金部材は、ボルトネジ部材が貫通した状態で保持されるため、組立て時や分解時にこれらの部品がバラバラにならず、便利である。
【0059】
更にまた、請求項6の発明によれば、ボルトネジ部材と長孔との接触部分には、ボルトネジ部材の頭部内側の首部と長孔の縁部にそれぞれ同方向に傾斜した傾斜面を設け、両傾斜面が面接触するものである。これによって、ハンドルアームに対するボルトネジ部材の締め付け力の伝達が傾斜面で行われるため、ハンドルアームの変形が抑止され、且つ、大きい噛み合い力によって第1の噛み合い歯と可動噛み合い部材との噛み合いが得られる。
【0060】
また請求項7の発明によれば、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転により、ボルトネジ部材の頭部の押し圧によってハンドルアームがカバー部材に強圧保持されて安定し、またハンドルアームを逆に回すことによってこのハンドルアームの押し圧が解除されるため、ハンドルアームをカバー部材に対してスライドして、その作用長さを変更できる。また、両軸受けタイプリールのドラッグ機構軸と同軸にハンドル装置を設けることができ、コンパクト構成にできる効果がある。
【0061】
また請求項8の発明によれば、ボルトネジ部材の緩み防止用バネ部材はカバー部材で覆われて露出しないので、リールの操作時にこのバネ部材に指が当たって怪我することもなく安全である。また、全体的にコンパクト構成となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明魚釣り用リールのハンドル装置部分を背後から見た図である。
【図2】本発明のハンドルアーム締め付け状態を示す断面図である。
【図3】本発明のハンドルアームの締め付け解除状態を示す断面図である。
【図4】本発明のハンドルアームとボルトネジ部材との位置関係を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図である。
【図7】(イ)及び(ロ)は図6のハンドルアーム部の平面図及び一部断面の側面図である。
【図8】本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図である。
【図9】(イ)及び(ロ)は図8のハンドルアーム部の平面図及び一部断面の側面図である。
【図10】本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図である。
【図11】図10のハンドルアーム部の平面図である。
【図12】(イ)(ロ)(ハ)は図6乃至図11の構成におけるスクリューボルトの抜け止め構成の説明図である。
【図13】カバー部材の断面図である。
【図14】クリック音発生部などの他の構成図である。
【符号の説明】
1……魚釣り用リール
2……リール本体
3……ハンドル装置
4……スプール
5……ハンドル軸
6……ハンドルアーム
7A……ハンドル軸に平行な軸線
20……長孔
21……第1の噛み合い歯
22……第2の噛み合い歯
23……可動噛み合い部材
25……ボルトネジ部材
26……緩み防止用付勢部材(皿状バネ部材)
28……軸部
29……非円形部
31、32……傾斜面
33……座金部材
34……抜け止めリング
42……環状カバー部材
70……受け座金
100……取り付け部
【発明の属する技術分野】
本発明は、魚釣り用リールに関し、特に、スプールに釣り糸を巻き取るために回転されるハンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまでに、スプールに釣り糸を巻き取るために回転されるハンドル装置のハンドルアームの長さを調節することができる魚釣り用リールが開示されている。その一つとして、ハンドル軸にスリーブがスライド可能に嵌り、スリーブとハンドル軸の先端部との間でハンドルアームを挟持可能に形成し、ネジ部材によってハンドル軸をその軸方向へ締め付けてスリーブの押圧部のハンドルアームに対する圧接によってハンドルアームを所定位置に固定し、ネジ部材を緩めることによってスリーブの押圧部のハンドルアームに対する圧接を解除して、ハンドルアームがスライドできる状態となってハンドルアームの長さが調節できるものがある(特許文献1参照)。
【0003】
また、ハンドルアームの長さ調整をするために、スプールに回転を伝達する連絡部材の鞘筒部に套管を摺動自在に挿通し、套管内にハンドル杆を摺動自在に挿通し、套管に対してハンドル杆を摺動させてハンドルの長さを変更し、この変更に対するバランスをとるために鞘筒部に対して套管を摺動させて套管の一端に取り付けたバランスウェイトの位置を調節する。そして、鞘筒部を貫通して套管に形成した複数の孔又は長孔を通した螺子の先端がハンドル杆に形成した溝を押し付けることによって、鞘筒部に套管とハンドル杆が固定される構成のものがある(特許文献2参照)。
【0004】
また、特許文献2の欠点を改良するためとして、操作レバーを操作してハンドルを逆回転してねじ体を緩めてハンドルの長さを変更し、操作レバーを戻してハンドルを正回転してねじ体を締めてハンドルを固定するものがある(特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
実開平4−62063号公報(第3頁〜第7頁、図1)。
【特許文献2】
実公昭51−31349号公報(第1頁、図1〜図4)。
【特許文献3】
実公平3−10860号公報(第2頁〜第3頁、図1〜図2)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のものは、ハンドルアームの長さを調節するためには、ネジ部材を回転操作しなければならず、釣りをしている途中において大きな魚が掛かったときにハンドルの長さを長くして巻き上げ力を大きくするとか、空の状態で釣り糸をスプールへ巻き取る場合等のときに糸巻きを早くするためにハンドルの長さを短くするとか、仕掛けの錘負荷や水深などに応じて疑似餌や仕掛けを微妙にコントロールするときのように、その時々に応じて素早く自在にハンドルアームの作用長さを変更するための構成ではない。
【0007】
特許文献2のものは、その公報の第1頁左欄35行目以降に記載されているように、釣場所や魚の種類に応じて「あらかじめ」伸縮自在のハンドルの長さを決めて固定しておくものであり、釣りをしている途中において大きな魚が掛かったときにハンドルの長さを長くして巻き上げ力を大きくするとか、空の状態で釣り糸をスプールへ巻き取る場合等のときに糸巻きを早くするためにハンドルの長さを短くするとか、仕掛けの錘負荷や水深などに応じて疑似餌や仕掛けを微妙にコントロールするときのように、その時々に応じて素早く自在にハンドルアームの作用長さを変更するための構成ではない。
【0008】
また特許文献3のものは、特許文献1及び2のように、ネジやナットを締めたり緩めたりの操作によってハンドルをハンドル軸に固定したりハンドルアームの長さを調節するものではなく、操作レバーを操作してハンドルアームのロックを外した後、ハンドルの回転操作によってハンドルアームの長さを調節し、調節後は操作レバーを解除する方式であり、特許文献1及び2のものに比して操作は容易となるが、ハンドルアームの長さ調節ごとに操作レバーの操作が必要となる構造であり、複雑化する問題がある。
【0009】
本発明は、これらの点に鑑みて、釣りをしている途中において大きな魚が掛かったときにハンドルの長さを長くして巻き上げ力を大きくするとか、空の状態で釣り糸をスプールへ巻き取る場合等のときに糸巻きを早くするためにハンドルの長さを短くするとか、仕掛けの錘負荷や水深などに応じて疑似餌や仕掛けを微妙にコントロールするときのように、その時々に応じて素早く自在にハンドルアームの作用長さを変更するための魚釣り用リールのハンドル装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の魚釣り用リールのハンドル装置は、リール本体に回転可能に支持したハンドル装置の回転に基づき竿先側からスプールに釣り糸を巻き取る形態であって、前記ハンドル装置は、前記リール本体のハンドル軸の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアームと、前記ハンドル軸に平行な軸線を中心として回転するよう前記ハンドルアームの一側に取り付けられたハンドルノブと、前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部を備え、前記取り付け部には、前記ハンドル軸に形成したネジ部に螺合するボルトネジ部材と、前記ボルトネジ部材の非円形部又は前記ボルトネジ部材と協働するカバー部材の非円形部に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔が前記ハンドルアームのその長さ方向に設けられ、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によって生じる前記ボルトネジ部材の前記ハンドル軸への進入によって前記ボルトネジ部材の頭部の押し圧によって前記ハンドルアームが前記ハンドル軸側に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向の前記ハンドルアームの回転によって生じる前記ハンドル軸に対する前記ボルトネジ部材の緩みによって前記ボルトネジ部材又は前記カバー部材に対して前記ハンドルアームがスライド可能となることを特徴とする。
【0011】
これによって、スプールに釣り糸を巻き取る操作状態において、ハンドル軸に対するハンドルアームの作用長さ調節は、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転させることによって、ハンドルアームの締め付けが緩むためハンドルアームの長さ調節が可能となり、所定の位置においてハンドルアームの釣り糸巻き取り方向へ回転させることによって、ハンドルアームの締め付けが得られる。このため、釣り糸巻き取り状態ではハンドルアームの締め付けが緩むことはなく安定した固定となる。このように、ハンドルアームの逆転によって釣り糸の巻き取り状態に適した作用長さに随時変更することができるものとなる。
【0012】
また本発明の魚釣り用リールのハンドル装置は、リール本体に回転可能に支持したハンドル装置の回転に基づき竿先側からスプールに釣り糸を巻き取る形態であって、前記ハンドル装置は、前記リール本体のハンドル軸の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアームと、前記ハンドル軸に平行な軸線を中心として回転するよう前記ハンドルアームの一側に取り付けられたハンドルノブと、前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部を備え、前記取り付け部は、前記ハンドルアームにその長さ方向に形成した長孔と、前記長孔に沿って前記ハンドルアームの前記リール本体側に設けた第1の噛み合い歯と、前記第1の噛み合い歯に噛み合う第2の噛み合い歯を形成した可動噛み合い部材と、前記長孔と前記可動噛み合い部材を貫通して前記ハンドル軸の中心軸方向に形成したネジ孔に螺合するボルトネジ部材と、前記ハンドル軸と前記可動噛み合い部材との間に介在された前記ボルトネジ部材の緩み防止用付勢部材とを備え、前記ハンドルアームは前記ボルトネジ部材に対して周り止め状態でもって長さ方向にスライド自在なるように前記長孔で嵌合され、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によって生じる前記ボルトネジ部材の前記ハンドル軸への進入によって前記付勢部材が押し圧されると共に前記第1の噛み合い歯に前記可動噛み合い部材が噛み合って前記ハンドルアームが固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向の前記ハンドルアームの回転によって生じる前記ハンドル軸に対する前記ボルトネジ部材の緩みによって前記第1の噛み合い歯に対する前記可動噛み合い部材の噛み合いが解除されて前記ボルトネジ部材に対する前記ハンドルアームのスライドが可能となることを特徴とする。
【0013】
これによって、スプールに釣り糸を巻き取る操作状態において、ハンドル軸に対するハンドルアームの作用長さ調節は、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転させることによって、前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材との噛み合いが解除され、ハンドルアームの作用長さ調節が可能となる。そして、所定の作用長さに調節した後、ハンドルアームを釣り糸巻き取り方向へ回転させることによって、前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材とが噛み合い、ハンドルアームの締め付けが得られる。このため、釣り糸巻き取り状態ではハンドルアームの締め付けが緩むことはなく安定した固定となる。このように、ハンドルアームの逆転によって釣り糸の巻き取り状態に適した作用長さに随時変更することができるものとなる。
【0014】
また、上記の本発明の魚釣り用リールは、前記付勢部材の存在によって、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によって前記ボルトネジ部材が前記ハンドル軸への進入し、前記第1の噛み合い歯に前記可動噛み合い部材が噛み合い締め付けられたとき、前記付勢部材の付勢力によって前記ハンドル軸のネジ部と前記ボルトネジ部材のネジ部との噛み合い抵抗が強くなり、前記ボルトネジ部材の緩みが防止される。また前記付勢部材を皿状バネ部材としたことを特徴とする。これによって、前記付勢部材の厚さを薄く制限できるため、ハンドルアームがリール本体から離れる距離を小さくでき、ハンドルアームがリール本体から遠く離れることによる釣り糸の巻き取り操作の不安定さを解決できる。
【0015】
また、前記ハンドル軸と前記付勢部材との間には、前記付勢部材の押し圧用座金部材を前記ボルトネジ部材が貫通する状態に設けたことを特徴とする。これによって、前記付勢部材の保持と付勢部材の押し圧が均一化され、前記可動噛み合い部材を略均一均に押すことができ、前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材との噛み合いがスムースに行える。
【0016】
更に、前記ボルトネジ部材の外周には、前記座金部材の抜け止めリングを設けたことを特徴とする。これによって、ハンドルアームと可動噛み合い部材と付勢部材と座金部材は、ボルトネジ部材が貫通した状態で保持されるため、組立て時や分解時にこれらの部品がバラバラにならず、便利である。
【0017】
更にまた、前記ボルトネジ部材と前記長孔との接触部分には、前記ボルトネジ部材の頭部内側の首部と前記長孔の縁部にそれぞれ同方向に傾斜した傾斜面を設け、両傾斜面が面接触することを特徴とする。これによって、ハンドルアームに対する前記ボルトネジ部材の締め付け力の伝達が傾斜面で行われるため、ハンドルアームの変形が抑止され、且つ、大きい噛み合い力によって前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材との噛み合いが得られる。
【0018】
また本発明の魚釣り用リールのハンドル装置は、リール本体に回転可能に支持したハンドル装置の回転に基づき竿先側からスプールに釣り糸を巻き取る形態であって、前記ハンドル装置は、前記リール本体のハンドル軸の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアームと、前記ハンドル軸に平行な軸線を中心として回転するよう前記ハンドルアームの一側に取り付けられたハンドルノブと、前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部を備え、前記取り付け部は、前記ハンドル軸外周のネジ部に螺合する筒部を備えたボルトネジ部材と、前記ハンドル軸に回転自在に取り付けられ前記ボルトネジ部材と協働回転するように前記筒部の外側に嵌合した環状のカバー部材と、前記ハンドルアームにその長さ方向に形成され前記カバー部材の非円形部に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔を備え、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転による前記カバー部材の回転に伴って前記ボルトネジ部材が回転して前記ボルトネジ部材の頭部の押し圧によって前記ハンドルアームが前記カバー部材に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向の前記ハンドルアームの回転によって前記ハンドルアームの押し圧固定が解除されて前記ハンドルアームがスライド可能となることを特徴とする。
【0019】
これによって、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転により、ボルトネジ部材の頭部の押し圧によってハンドルアームがカバー部材に強圧保持されて安定し、またハンドルアームを逆に回すことによってこのハンドルアームの押し圧が解除されるため、ハンドルアームをカバー部材に対してスライドして、その作用長さを変更できる。また、両軸受けタイプリールのドラッグ機構軸と同軸にハンドル装置を設けることができ、コンパクト構成にできる効果がある。
【0020】
また本発明の魚釣り用リールのハンドル装置は、前記カバー部材内側に前記ハンドル軸が貫通状態に配置され、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転により押し圧される前記ボルトネジ部材の緩み防止用バネ部材を設けたことを特徴とする。
【0021】
これによって、ボルトネジ部材の緩み防止用バネ部材はカバー部材で覆われて露出しないので、リールの操作時にこのバネ部材に指が当たって怪我することもなく安全である。また、全体的にコンパクト構成となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
各図は本発明の魚釣り用リールの実施形態を示しており、図1は本発明魚釣り用リールのハンドル装置部分を背後から見た図、図2は本発明のハンドルアーム締め付け状態を示す断面図、図3は本発明のハンドルアームの締め付け解除状態を示す断面図、図4は本発明のハンドルアームとボルトネジ部材との位置関係を示す説明図、図5は本発明の他の実施形態を示す断面図、図6は本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図、図7の(イ)及び(ロ)は図6のハンドルアーム部の平面図及び一部断面の側面図、図8は本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図、図9の(イ)及び(ロ)は図8のハンドルアーム部の平面図及び一部断面の側面図、図10は本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図、図11は図10のハンドルアーム部の平面図、図12の(イ)(ロ)(ハ)は図6乃至図11の構成におけるスクリューボルトの抜け止め構成の説明図、図13はカバー部材の断面図、図14はクリック音発生部などの他の構成図である。
【0023】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。先ず図1乃至図4に基づいて本発明を説明する。魚釣り用リール1は、両軸受けタイプリールのリール本体2の略センターに設けたスプール軸4Aには、釣り糸を巻き取るスプール4が回転自在に取り付けられている。スプール軸の軸線4Aと平行にリール本体2に支持したハンドル軸5には、ハンドル装置3が取り付けられており、リール本体2に対するハンドル装置3の回転によってスプール4を回転させて竿先側から釣り糸を巻きとる操作を行う。ハンドル装置3は、ハンドル軸5に取り付けたハンドルアーム6と、ハンドルアーム6の一側にハンドル軸5の軸線5Aに平行な軸線7A上の軸7を中心として回転するよう軸支持された掌で覆う形状のノブ8を備えている。
【0024】
リール本体2内には、ハンドル軸5を中心としてワンウェイクラッチ機構9、ドラッグ機構10及びメインギア11が設けられている。ハンドル装置3を釣り糸巻き取り方向へ回転することによってハンドル軸5が回転し、ワンウェイクラッチ機構9とドラッグ機構10を介してメインギア11が回転し、このメインギア11と噛み合うピニオンギア(図示せず)の回転によってスプール4が回転して釣り糸を巻き取る仕組みである。
【0025】
仕掛けを投げて釣りをしているときは、ワンウェイクラッチ機構9によってハンドル軸5の逆転が阻止されている。この状態において、魚が仕掛けにかかった場合、その魚が引く力が釣り糸を通してスプール4に伝達される。この場合、魚が引く力がドラッグ機構10によって設定した抵抗力よりも小さい場合はスプール4が回転せず、釣り糸がスプール4から繰り出されることはない。しかし、魚による引きが強くドラッグ機構10によって設定した抵抗力を上回る場合は、ドラッグ機構10部分での滑りによってスプール4が回転するため、スプール4からの釣り糸の繰り出しが行われる。このような構成は従来から公知である。ドラッグ機構10による抵抗設定は、ドラッグノブ10Aの回転によって行われる。
【0026】
図2乃至図4には本発明魚釣り用リールのハンドル装置の実施形態の一つがしめされており、以下これについて説明する。これは、リール本体2に回転可能に支持したハンドル装置3の回転に基づき竿先側からスプール4に釣り糸を巻き取る形態であって、ハンドル装置3は、リール本体2のハンドル軸5の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアーム6と、ハンドル軸5に平行な軸線7Aを中心として回転するようハンドルアーム6の一側に取り付けられたハンドルノブ8と、ハンドルアーム6をハンドル軸5に取り付ける取り付け部100を備えている。
【0027】
この取り付け部100は、ハンドルアーム6にその長さ方向に形成した長孔20と、長孔20に沿ってハンドルアーム6のリール本体2側に設けた第1の噛み合い歯21と、第1の噛み合い歯21に噛み合う第2の噛み合い歯22を形成した可動噛み合い部材23と、長孔20と可動噛み合い部材23を貫通してハンドル軸5内にその中心軸5A方向に形成したネジ孔24に螺合するボルトネジ部材25と、ハンドル軸5と可動噛み合い部材23との間に介在されたボルトネジ部材25の緩み防止用付勢部材26とを備えている。この付勢部材26はバネ部材で構成されればよいが、狭い部分において十分な機能を果たすためには、皿状バネ部材が好適である。
【0028】
第1の噛み合い歯21は、ハンドルアーム6に直接形成してもよいが、製造のし易さ及び他の異質補強材の組み込みにより可動接合部の強度を増すことを考慮して、ハンドルアーム6に第1の噛み合い歯21を形成した歯部材35をハンドルアーム6に取り付ける構成としている。即ち、ハンドルアーム6の長孔20の周囲には長孔20に沿った矩形状の窪み36を形成し、この窪み36に矩形状の歯部材35を嵌め込み、螺子37にてハンドルアーム6に固定している。そしてこの歯部材35には、長孔20と同形状の長孔20が形成されている。この構成によって、長孔20は実質的にハンドルアーム6に形成された状態である。
【0029】
ボルトネジ部材25は、ハンドル軸5内のネジ孔24に螺合するネジ部27を形成した軸部28が頭部25Aに連結しており、ハンドルアーム6はボルトネジ部材25に対して周り止め状態でもって長さ方向にスライド自在なるように長孔20で嵌合された構成である。具体的には、ボルトネジ部材25は、その軸部28の頭部25Aに近い部分には長孔20の幅T1よりも僅かに小さい寸法に形成した非円形部である平行面29を形成しており、この平行面29が長孔20にスライド自在に嵌合してハンドルアーム6はボルトネジ部材25に対して周り止め状態である。即ち、ハンドルアーム6はボルトネジ部材25に対して長孔20の長さ方向にスライド自在である。
【0030】
更に、ボルトネジ部材25と長孔20との接触部分には、ボルトネジ部材25の頭部25A内側の首部30と長孔20の縁部にそれぞれ同方向に傾斜した傾斜面31、32を設け、両傾斜面31、32が面接触するように構成している。またハンドル軸5と皿状バネ部材26との間には、皿状バネ部材26の押し圧用座金部材33をボルトネジ部材25が貫通する状態に設けている。更に、ボルトネジ部材の外周には、座金部材33の抜け止めリング34を取り付けている。ハンドルアーム6と可動噛み合い部材23と皿状バネ部材26と座金部材33は、ボルトネジ部材25の軸部28が貫通した状態であり、これらの部品は頭部25A又は首部30とこの抜け止めリング34との間に保持されて、ボルトネジ部材25から外れない状態を保つことができる。
【0031】
このような構成において、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向(図1で紙面方向)へ回転することにより、図2のように、ボルトネジ部材25がハンドル軸5のネジ孔24へねじ込まれてハンドル軸5内へ進入した状態では、ハンドル軸5の先端が座金部材33を押して、皿状バネ部材26を介して第1の噛み合い歯21に可動噛み合い部材23が噛み合い、皿状バネ部材26が平板状に押し圧された状態である。この状態は、ボルトネジ部材25の頭部25A内側の首部30と長孔20の縁部に形成した傾斜面31、32が面接触しており、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態である。この状態において、ボルトネジ部材25の平行面29が長孔20に周り止め状態の嵌め合わせであるため、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向(図1で紙面方向)へ回転することにより、ハンドル軸5が回転して竿先から釣り糸をスプール4に巻き取ることができる。
【0032】
次に、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向とは逆方向(図1で紙面の手前方向)へ回転させる。この回転方向は、ハンドル軸5に対してボルトネジ部材25が緩む方向である。上記のようにボルトネジ部材25の平行面29が長孔20に周り止め状態の嵌め合わせであるため、このボルトネジ部材25が緩む方向の回転によって、図3のように第1の噛み合い歯21に対する可動噛み合い部材23の噛み合いが解除される。この状態において、ボルトネジ部材25に対してハンドルアーム6は長孔20の長さの範囲でスライド可能となるため、ハンドルアーム6の実質的作用長さを変更することができる。図3の位置は図2の位置からハンドルアーム6の実質的作用長さが最大になるようにハンドルアーム6をスライドさせた状態である。
【0033】
このようにしてハンドルアーム6の実質的作用長さを設定した後、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向(図1で紙面方向)へ回転することによって、ボルトネジ部材25がハンドル軸5のネジ孔24へねじ込まれてハンドル軸5内へ進入する。そして、ハンドル軸5の先端が座金部材33を押して、皿状バネ部材26を介して第1の噛み合い歯21に可動噛み合い部材23が噛み合い、皿状バネ部材26が平板状に押し圧された状態となる。この状態では、ボルトネジ部材25の頭部25A内側の首部30と長孔20の縁部に形成した傾斜面31、32が圧接して、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態となる。そして、ボルトネジ部材25の平行面29が長孔20に周り止め状態の嵌め合わせであるため、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向(図1で紙面方向)へ回転することにより、ハンドル軸5が回転して竿先から釣り糸をスプール4に巻き取ることができる。また、座金部材33の反発付勢力が生じてボルトネジ部材25のネジ部27とハンドル軸5のネジ部24との摩擦抵抗が増加し、ボルトネジ部材25の緩みが防止される。
【0034】
本発明は上記のように、ハンドルアーム6をハンドル軸5に取り付ける取り付け部には、ハンドル軸5に形成したネジ部24に螺合するボルトネジ部材25と、ボルトネジ部材25の非円形部29に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔20がハンドルアーム6のその長さ方向に設けられ、ハンドルアーム6の釣り糸巻き取り方向回転によって生じるボルトネジ部材25のハンドル軸5への進入によってボルトネジ部材25の頭部25Aの押し圧によってハンドルアーム6がハンドル軸5側に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向のハンドルアーム6の回転によって生じるハンドル軸5に対するボルトネジ部材25の緩みによってボルトネジ部材25に対してハンドルアーム6がスライド可能となる構成である。
【0035】
図5には図3の構成において、座金部材33が皿状バネ部材26と可動噛み合い部材23の一部を覆うように、座金部材33に環状のカバー部33Aを形成し、また、ボルトネジ部材25の頭部25A内側の首部30と長孔20の縁部には傾斜面31、32を形成しない構成である。その他の部分は図3の構成と同様であり、図3の構成と同様の部分には同符合を付しており、その作用も上記で記載したことと同様である。
【0036】
図6及び図7にはハンドルアーム6をハンドル軸5に取り付ける取り付け部100の他の実施形態を示している。この構成では、リール本体2から突出したハンドル軸5の外周面にネジ部40が形成され、ボルトネジ部材25の頭部25Aから延びた筒状軸部28には、このネジ部40に螺合するネジ部41を形成している。ハンドル軸5の非円形外径部72には軸受け45が取り付けられ、ボルトネジ部材25の筒状軸部28の外側には、ボルトネジ部材25と協働するカバー部材42が軸受け45によってハンドル軸5に回転可能に取り付けられている。カバー部材42は、ハンドルアーム6のその長さ方向に設けられた長孔20と相互に周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する非円形部として平行面29を形成している。また、ハンドル軸5の外形に形成した非円形部72には、受け座金70がその段部71に支えられた状態で回転しないように取り付けられており、カバー部材42と軸受け45とをこの受け座金70が受けて、カバー部材42と軸受け45が軸方向の移動を制限された構成である。
【0037】
ボルトネジ部材25の軸部28とカバー部材42との組み合わせ構成部分は、カバー部材42の内周面に180°間隔に配置した軸方向の溝43を形成し、この溝43に嵌合するように筒状軸部28の外周面に180°間隔に配置した突起部44を形成し、この溝43と突起部44との嵌合によって、ボルトネジ部材25はカバー部材42に対して軸方向にスライド可能であって、ハンドル軸5に対するハンドルアーム6の回転によってボルトネジ部材25とカバー部材42は協働して回転する関係となる。皿状バネ部材26はカバー部材42で覆われるように軸受け45とボルトネジ部材25の筒状軸部28との間に配置されている。
【0038】
このような構成において、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転することにより、カバー部材42を介してボルトネジ部材25がハンドル軸5へねじ込まれてリール本体2方向へ進入する。この進入した状態ではボルトネジ部材25の頭部25Aがハンドルアーム6を押して、ハンドルアーム6をカバー部材42の平行面29部分の段部46に押し圧保持する。この状態は、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態である。このため、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転することにより、ハンドル軸5が回転して竿先から釣り糸をスプール4に巻き取ることができる。これと共にボルトネジ部材25の軸部28によって皿状バネ部材26が押圧され、皿状バネ部材26の反発付勢力が生じてボルトネジ部材25のネジ部41とハンドル軸5のネジ部40との摩擦抵抗が増加し、ボルトネジ部材25の緩みが防止される。
【0039】
次に、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転させる。この回転方向は、ハンドル軸5に対してボルトネジ部材25が緩む方向である。上記のようにカバー部材42の平行面29が長孔20に周り止め状態の嵌め合わせであるため、ボルトネジ部材25が緩む方向の回転によって、ハンドル軸5に対してボルトネジ部材25が緩み、ボルトネジ部材25の頭部25Aによるハンドルアーム6の押し圧が解除される。この解除状態において、カバー部材42に対してハンドルアーム6は長孔20の長さの範囲でスライド可能となるため、ハンドルアーム6の実質的作用長さを変更することができる。
【0040】
このようにしてハンドルアーム6の実質的作用長さを設定した後、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転することによって、カバー部材42を介してボルトネジ部材25がハンドル軸5へねじ込まれてリール本体2方向へ進入する。この進入した状態ではボルトネジ部材25の頭部25Aがハンドルアーム6を押して、ハンドルアーム6をカバー部材42の平行面29部分の段部46に押し圧保持する。この状態は、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態である。このため、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転することにより、ハンドル軸5が回転して竿先から釣り糸をスプール4に巻き取ることができる。
【0041】
本発明は上記のように、ハンドルアーム6をハンドル軸5に取り付ける取り付け部には、ハンドル軸5に形成したネジ部40に螺合するボルトネジ部材25と、ボルトネジ部材25と協働するカバー部材42の非円形部29に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔20がハンドルアーム6のその長さ方向に設けられ、ハンドルアーム6の釣り糸巻き取り方向回転によって生じるボルトネジ部材25のハンドル軸5への進入によってボルトネジ部材25の頭部25Aの押し圧によってハンドルアーム6がハンドル軸5側に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向のハンドルアーム6の回転によって生じるハンドル軸5に対するボルトネジ部材25の緩みによってカバー部材42に対してハンドルアーム6がスライド可能となる構成である。
【0042】
図8及び図9には、図6及び図7に示す構成の座金部材33に代わるボルトネジ部材25の緩み防止構成を示している。図8及び図9では、ボルトネジ部材25の頭部25Aに対向したカバー部材42には、180°間隔に配置した窪み47を形成し、この窪み47内にコイルバネ48でボルトネジ部材25の頭部25Aへ向けて付勢されたボール49を設けている。一方、ボルトネジ部材25の頭部25Aには、このボール49が選択的に嵌る凹部50が所定間隔で円周上に配置された構成である。図8及び図9の構成において、図6及び図7に示す構成と同様の部分には同符合を付しており、その作用も上記で記載したことと同様である。
【0043】
この構成において、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転することによって、カバー部材42を介してボルトネジ部材25がハンドル軸5へねじ込まれてリール本体2方向へ進入する。この進入に伴ってボルトネジ部材25の頭部25Aの凹部50の一つに嵌ったボール49がコイルバネ48を圧縮しつつ、ボルトネジ部材25の頭部25Aがハンドルアーム6を押して、ハンドルアーム6をカバー部材42の平行面29部分の段部46に押し圧保持する。この状態は、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態である。図6及び図7に示す構成と同様の部分には同符合を付しており、その作用も上記で記載したことと同様であり、カバー部材42に対してハンドルアーム6は長孔20の長さの範囲でスライド可能となるため、ハンドルアーム6の実質的作用長さを変更することができる点も上記と同様である。
【0044】
このように、ボルトネジ部材25がハンドルアーム6をハンドル軸5に固定した状態で、コイルバネ48が圧縮されるため、このコイルバネ48の反発力によって、ボルトネジ部材25のネジ部41とハンドル軸5のネジ部40との摩擦抵抗が増加し、ボルトネジ部材25の緩みが防止される。
【0045】
図10及び図11には、図6及び図7に示す構成において、カバー部材42に対してハンドルアーム6を長孔20の長さの範囲でスライドさせるとき、クリック音を発生させるクリック音発生装置80を設けたものである。クリック音発生装置80は、ハンドルアーム6のその長さ方向に設けられた長孔20の側壁に沿って所定間隔の凹部51が多数形成され、一方、カバー部材42の平行面29には窪み52が形成され、この窪み52内にコイルバネ53によって長孔20の側壁へ向けて付勢されたボール54を設けている。
【0046】
この構成において、カバー部材42に対してハンドルアーム6を長孔20の長さの範囲でスライドさせるとき、ボール54がコイルバネ53によって順次凹部51に嵌りそして脱する動作時にクリック音が発生する。これと共に、このボール54が凹部51に嵌まるごとに、カバー部材42に対するハンドルアーム6がその位置で一次保持されるため、ハンドルアーム6の位置決め機能もある。
【0047】
図10及び図11の構成において、図6及び図7に示す構成と同様の部分には同符合を付しており、その作用も上記で記載したことと同様であり、カバー部材42に対してハンドルアーム6は長孔20の長さの範囲でスライド可能となるため、ハンドルアーム6の実質的作用長さを変更することができる点も上記と同様である。
【0048】
図14には、図8及び図9のボルトネジ部材25の緩み防止構成におけるコイルバネ48とボール49の関係、及び図10及び図11のクリック音発生装置80のコイルバネ53とボール54の関係についての他の構成を示している。即ちボール49、54を付勢するバネ48、53に代わって、反発し合う一対のマグネット60を窪みに収納し、常時マグネット60の反発力によってボール49、54が窪みから突出するように構成した形態である。
【0049】
図12及び図13には、ボルトネジ部材25の軸部28とカバー部材42との組み合わせ構成の他の形態を示している。図12及び図13において、カバー部材42の内周面に180°間隔に配置した軸方向の溝43は、その奥側で円周方向の弧状溝65に連通している。ボルトネジ部材25の軸部28の外周面に180°間隔に形成した突起部44が、図12の(イ)のようにこの溝43に軸方向に嵌合した状態において、ハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向へ回転するときは突起部44が軸方向の溝43に位置した図12(イ)の状態のままである。しかし、ボルトネジ部材25がハンドル軸5へねじ込まれてリール本体2方向へ進入する状態であるため、ボルトネジ部材25の脱落は生じない。
【0050】
一方、ボルトネジ部材25の頭部25Aがハンドルアーム6を押し圧して、ハンドル軸5にハンドルアームが固定された状態において、ハンドルアーム6の作用長さを変更すべくハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転すれば、図12の(イ)の状態から突起部44が移動して、図12の(ロ)から(ハ)のように突起部44が弧状溝65に順次入り込む。図12の(ハ)のように突起部44が弧状溝65に入り込んだ状態で、更にハンドルアーム6を釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転することによって、カバー部材42を介してボルトネジ部材25がハンドル軸5から緩み、上記同様にハンドルアーム6をスライドさせてその作用長さの調節が可能な状態となる。
【0051】
図12の(ロ)又は(ハ)に示すように突起部44が弧状溝65に入り込んだ状態では、弧状溝65の屋根部66の存在によってボルトネジ部材25はカバー部材42から外れない状態である。このため、ハンドルアーム6の締め付けを緩めた状態でのボルトネジ部材25の脱落を防止できる。
【0052】
本発明は、上記のように、ハンドル軸に対するハンドルアームの作用長さ調節は、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向とは逆方向の回転によって、ハンドルアームの締め付けが緩み、ハンドルアームの長さ調節が可能となり、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向への回転によって、ハンドルアームの締め付けが得られる。このため、ハンドルアームの逆転によって釣り糸の巻き取り状態に適した作用長さに随時変更することができるものとなる。
【0053】
本発明は上記実施形態の両軸受けタイプのリールに限定されるものではなく、その他のタイプのリールにも適用可能であり、特許請求の範囲を逸脱しない範囲における種種の実施形態を包含するものである。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、スプールに釣り糸を巻き取る操作状態において、ハンドル軸に対するハンドルアームの作用長さ調節は、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転させることによって、ハンドルアームの締め付けが緩むためハンドルアームの長さ調節が可能となり、所定の位置においてハンドルアームの釣り糸巻き取り方向へ回転させることによって、ハンドルアームの締め付けが得られる。このため、釣り糸巻き取り状態ではハンドルアームの締め付けが緩むことはなく安定した固定となる。このようにハンドルアームの逆転によって釣り糸の巻き取り状態に適した作用長さに随時変更することができるものとなる。
【0055】
請求項2の発明によれば、スプールに釣り糸を巻き取る操作状態において、ハンドル軸に対するハンドルアームの作用長さ調節は、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向とは逆方向へ回転させることによって、前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材との噛み合いが解除され、ハンドルアームの作用長さ調節が可能となる。そして、所定の作用長さに調節した後、ハンドルアームを釣り糸巻き取り方向へ回転させることによって、前記第1の噛み合い歯と前記可動噛み合い部材とが噛み合い、ハンドルアームの締め付けが得られる。このため、釣り糸巻き取り状態ではハンドルアームの締め付けが緩むことはなく安定した固定となる。このように、ハンドルアームの逆転によって釣り糸の巻き取り状態に適した作用長さに随時変更することができるものとなる。
【0056】
本発明によれば、付勢部材の存在によって、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によってボルトネジ部材がハンドル軸への進入し、第1の噛み合い歯に可動噛み合い部材が噛み合い締め付けられたとき、付勢部材の付勢力によってハンドル軸のネジ部とボルトネジ部材のネジ部との噛み合い抵抗が強くなり、ボルトネジ部材の緩みが防止される。そして、請求項3の本発明によれば、付勢部材を皿状バネ部材としたことによって付勢部材の厚さを薄く制限できるため、ハンドルアームがリール本体から離れる距離を小さくでき、ハンドルアームがリール本体から遠く離れることによる釣り糸の巻き取り操作の不安定さを解決できる。
【0057】
また、請求項4の発明によれば、ハンドル軸と付勢部材との間には、付勢部材の押し圧用座金部材をボルトネジ部材が貫通する状態に設けたことによって、付勢部材の保持と付勢部材の押し圧が均一化され、可動噛み合い部材を略均一均に押すことができ、第1の噛み合い歯と可動噛み合い部材との噛み合いがスムースに行える。
【0058】
更に、請求項5の発明によれば、ボルトネジ部材の外周には、座金部材の抜け止めリングを設けたことによって、ハンドルアームと可動噛み合い部材と付勢部材と座金部材は、ボルトネジ部材が貫通した状態で保持されるため、組立て時や分解時にこれらの部品がバラバラにならず、便利である。
【0059】
更にまた、請求項6の発明によれば、ボルトネジ部材と長孔との接触部分には、ボルトネジ部材の頭部内側の首部と長孔の縁部にそれぞれ同方向に傾斜した傾斜面を設け、両傾斜面が面接触するものである。これによって、ハンドルアームに対するボルトネジ部材の締め付け力の伝達が傾斜面で行われるため、ハンドルアームの変形が抑止され、且つ、大きい噛み合い力によって第1の噛み合い歯と可動噛み合い部材との噛み合いが得られる。
【0060】
また請求項7の発明によれば、ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転により、ボルトネジ部材の頭部の押し圧によってハンドルアームがカバー部材に強圧保持されて安定し、またハンドルアームを逆に回すことによってこのハンドルアームの押し圧が解除されるため、ハンドルアームをカバー部材に対してスライドして、その作用長さを変更できる。また、両軸受けタイプリールのドラッグ機構軸と同軸にハンドル装置を設けることができ、コンパクト構成にできる効果がある。
【0061】
また請求項8の発明によれば、ボルトネジ部材の緩み防止用バネ部材はカバー部材で覆われて露出しないので、リールの操作時にこのバネ部材に指が当たって怪我することもなく安全である。また、全体的にコンパクト構成となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明魚釣り用リールのハンドル装置部分を背後から見た図である。
【図2】本発明のハンドルアーム締め付け状態を示す断面図である。
【図3】本発明のハンドルアームの締め付け解除状態を示す断面図である。
【図4】本発明のハンドルアームとボルトネジ部材との位置関係を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図である。
【図7】(イ)及び(ロ)は図6のハンドルアーム部の平面図及び一部断面の側面図である。
【図8】本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図である。
【図9】(イ)及び(ロ)は図8のハンドルアーム部の平面図及び一部断面の側面図である。
【図10】本発明の更に他の実施形態を示す部分断面図である。
【図11】図10のハンドルアーム部の平面図である。
【図12】(イ)(ロ)(ハ)は図6乃至図11の構成におけるスクリューボルトの抜け止め構成の説明図である。
【図13】カバー部材の断面図である。
【図14】クリック音発生部などの他の構成図である。
【符号の説明】
1……魚釣り用リール
2……リール本体
3……ハンドル装置
4……スプール
5……ハンドル軸
6……ハンドルアーム
7A……ハンドル軸に平行な軸線
20……長孔
21……第1の噛み合い歯
22……第2の噛み合い歯
23……可動噛み合い部材
25……ボルトネジ部材
26……緩み防止用付勢部材(皿状バネ部材)
28……軸部
29……非円形部
31、32……傾斜面
33……座金部材
34……抜け止めリング
42……環状カバー部材
70……受け座金
100……取り付け部
Claims (8)
- リール本体に回転可能に支持したハンドル装置の回転に基づき竿先側からスプールに釣り糸を巻き取る形態であって、前記ハンドル装置は、前記リール本体のハンドル軸の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアームと、前記ハンドル軸に平行な軸線を中心として回転するよう前記ハンドルアームの一側に取り付けられたハンドルノブと、前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部を備え、前記取り付け部には、前記ハンドル軸に形成したネジ部に螺合するボルトネジ部材と、前記ボルトネジ部材の非円形部又は前記ボルトネジ部材と協働するカバー部材の非円形部に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔が前記ハンドルアームのその長さ方向に設けられ、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によって生じる前記ボルトネジ部材の前記ハンドル軸への進入によって前記ボルトネジ部材の頭部の押し圧によって前記ハンドルアームが前記ハンドル軸側に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向の前記ハンドルアームの回転によって生じる前記ハンドル軸に対する前記ボルトネジ部材の緩みによって前記ボルトネジ部材又は前記カバー部材に対して前記ハンドルアームがスライド可能となることを特徴とする魚釣り用リールのハンドル装置。
- リール本体に回転可能に支持したハンドル装置の回転に基づき竿先側からスプールに釣り糸を巻き取る形態であって、前記ハンドル装置は、前記リール本体のハンドル軸の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアームと、前記ハンドル軸に平行な軸線を中心として回転するよう前記ハンドルアームの一側に取り付けられたハンドルノブと、前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部を備え、前記取り付け部は、前記ハンドルアームにその長さ方向に形成した長孔と、前記長孔に沿って前記ハンドルアームの前記リール本体側に設けた第1の噛み合い歯と、前記第1の噛み合い歯に噛み合う第2の噛み合い歯を形成した可動噛み合い部材と、前記長孔と前記可動噛み合い部材とを貫通して前記ハンドル軸の中心軸方向に形成したネジ孔に螺合するボルトネジ部材と、前記ハンドル軸と前記可動噛み合い部材との間に介在された前記ボルトネジ部材の緩み防止用付勢部材とを備え、前記ハンドルアームは前記ボルトネジ部材に対して周り止め状態でもって長さ方向にスライド自在なるように前記長孔で嵌合され、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転によって生じる前記ボルトネジ部材の前記ハンドル軸への進入によって前記付勢部材が押し圧されると共に前記第1の噛み合い歯に前記可動噛み合い部材が噛み合って前記ハンドルアームが固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向の前記ハンドルアームの回転によって生じる前記ハンドル軸に対する前記ボルトネジ部材の緩みによって前記第1の噛み合い歯に対する前記可動噛み合い部材の噛み合いが解除されて前記ボルトネジ部材に対する前記ハンドルアームのスライドが可能となることを特徴とする魚釣り用リールのハンドル装置。
- 前記付勢部材を皿状バネ部材としたことを特徴とする請求項2に記載の魚釣り用リールのハンドル装置。
- 前記ハンドル軸と前記付勢部材との間には、前記付勢部材の押し圧用座金部材を前記ボルトネジ部材が貫通する状態に設けたことを特徴とする請求項2または3に記載の魚釣り用リールのハンドル装置。
- 前記ボルトネジ部材の外周に、前記座金部材の抜け止めリングを設けたことを特徴とする請求項4に記載の魚釣り用リールのハンドル装置。
- 前記ボルトネジ部材と前記長孔との接触部分には、前記ボルトネジ部材の頭部内側の首部と前記長孔の縁部にそれぞれ同方向に傾斜した傾斜面を設け、両傾斜面が面接触することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の魚釣り用リールのハンドル装置。
- リール本体に回転可能に支持したハンドル装置の回転に基づき竿先側からスプールに釣り糸を巻き取る形態であって、前記ハンドル装置は、前記リール本体のハンドル軸の一端部に交差状態に取り付けられるハンドルアームと、前記ハンドル軸に平行な軸線を中心として回転するよう前記ハンドルアームの一側に取り付けられたハンドルノブと、前記ハンドルアームを前記ハンドル軸に取り付ける取り付け部を備え、前記取り付け部は、前記ハンドル軸外周のネジ部に螺合する筒状軸部を備えたボルトネジ部材と、前記ハンドル軸に回転自在に取り付けられ前記ボルトネジ部材と協働回転するように前記筒状軸部の外側に嵌合した環状のカバー部材と、前記ハンドルアームにその長さ方向に形成され前記カバー部材の非円形部に対して周り止め状態でもってスライド自在に嵌合する長孔を備え、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転による前記カバー部材の回転に伴って前記ボルトネジ部材が回転して前記ボルトネジ部材の頭部の押し圧によって前記ハンドルアームが前記カバー部材に固定され、釣り糸巻き取り方向とは逆方向の前記ハンドルアームの回転によって前記ハンドルアームの押し圧固定が解除されて前記ハンドルアームがスライド可能となることを特徴とする魚釣り用リールのハンドル装置。
- 前記カバー部材内側に前記ハンドル軸が貫通状態に配置され、前記ハンドルアームの釣り糸巻き取り方向回転により押し圧される前記ボルトネジ部材の緩み防止用付勢部材を設けたことを特徴とする請求項7に記載の魚釣り用リールのハンドル装置。
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