JP2004222553A - Method for agrochemical-free cultivation of prunus tomentosa - Google Patents

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a cultivation method with which Prunus tomentosa as a safe food is obtained without an agrochemical. <P>SOLUTION: The method for cultivating Prunus tomentosa comprises retaining tree bodies of Prunus tomentosa and harvesting fruits having a high commercial value by applying an agrochemical to the tree bodies of Prunus tomentosa at proper periods throughout the year. The trees of Prunus tomentosa are covered by a greenhouse by measuring the accumulated time of dormancy so that Prunus tomentosa flowers and bears fruits at a period when the natural environment of each production district of Prunus tomentosa has a low temperature and insect pests wintering at an open field. Before and/or after covering a greenhouse, a source of disease and insect pest such as molds, insect pests during wintering in fallen leaves, withered branches, old bark, weeds, etc., in the green house is disposed of out of the greenhouse. After the greenhouse is covered, the leaf-free tress of Prunus tomentosa before sprout are sprayed with an agrochemical to exterminate insect pests. Prunus tomentosa is harvested without applying an agrochemical to fruits and trees of Prunus tomentosa once from the the sprout to the completion of the harvesting of Prunus tomentosa to harvest Prunus tomentosa having no residual agrochemical at all. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００４】
表１に示す防除基準は、長野県の気候に合わせて決められているものであり、地域によって農薬散布時期は異なり、病害虫の種類もさまざまであることから使用する農薬も異なってくる。たとえば、サクランボの害虫には、オウトウショウジョウバエといったきわめて小さな害虫がある。この害虫はサクランボに卵を産み付けて繁殖するもので、オウトウショウジョウバエが活発に活動して繁殖しはじめるとサクランボに被害が発生するから、病害虫が発生しはじめたら農薬を散布してサクランボに被害が発生しないようにする。現在の果樹栽培では、このように病害虫の防除・駆除を前提として農薬を散布することが常法として定着している。前述した防除基準も、病害虫が発生することを前提とし、これに備えることを目的として示されているものである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
桜桃栽培では開花後、結実して収穫するまでに最低６回程度は農薬散布が必要である。このように何回も農薬を散布するのは、外気温が高くなるとともに病原菌や害虫類が発生して活発に活動しはじめるから、その発生を未然に防止するため、あるいは発生状態に応じて適宜駆除する必要があるからである。もちろん、サクランボの見栄え等を問題にしない場合には農薬散布を控えても構わないが、商品として提供する場合には、病害虫による被害を抑えて商品価値のあるサクランボを一定量収穫するために、従来の栽培方法では農薬散布が必須の作業となっている。
【０００６】
ところで、露地栽培ではなくハウス栽培による場合は、年間をとおして農薬散布する回数が露地栽培よりも多くなる。ハウス栽培の場合はハウス内の温度が必然的に高温になるから、ハウス内に存在しているダニ類や灰星菌といった菌類、オウトウショウジョウバエ等の害虫が発生しやすくなること、ハウス栽培の場合は、露地栽培よりも早くサクランボを収穫するから、収穫後、翌年までの期間が長くなり、この期間には外気温が高温になってダニ類（乾燥、高温を好む）が発生しやすくなるといったことから、何回も農薬散布をしなければならなくなるからである。
したがって、ハウス栽培においては露地栽培における病害虫防除基準よりもさらに多数回の農薬散布を行っているのが現状である。
【０００７】
桜桃栽培に限らず果樹栽培では、このように多数回の農薬散布を行って果実を収穫することがあたりまえの方法として行われている。このため、収穫した果実には必然的に農薬が残留することとなる。このため、残留農薬によって健康が害されることがないよう、安全基準として使用できる農薬が制限されている。しかしながら、使用されている農薬は安全基準を満たすものであるとしても、食品に農薬が残留していることは無農薬食品とくらべると安全性の点で差があり、商品価値の点においても大きな相違がある。
【０００８】
近年は、多くの外国産の食品が提供されるようになっていることから、食品の安全性について消費者の注意が払われるようになってきており、無農薬食品は商品価値、安全性の点からも消費者の要望がきわめて高いものとなっている。
りんご、梨、桃等では皮をむいて食することが普通であるが、サクランボは表皮ごと実を食するから、無農薬とする価値が高い商品となる。
本発明者は、これら無農薬食品に対する要望の高さに鑑みて本発明をなしたものであり、本発明は、残留農薬のない安全な桜桃の果実（サクランボ）を収穫することを可能とする桜桃の栽培方法を提供することを目的とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
すなわち、桜桃の樹体に年間を通じ、適宜時期に農薬散布を行うことにより、樹体保持を図るとともに商品価値の高い果実を収穫することを可能とする桜桃の栽培方法であって、各々の桜桃生産地の自然環境が低温で、露地において病害虫が越冬している時期に桜桃が開花して結実するよう、休眠積算時間を計ってハウスにより桜桃の木を被覆し、ハウスを被覆する前および／または被覆した後に、ハウス内の落ち葉、枯れ枝、古樹皮、草等の菌類や越冬中の害虫等の病害虫の発生源となるものをハウス外に処分し、ハウスを被覆した後、萌芽前の葉のない桜桃の木に農薬を散布して病害虫を駆除し、萌芽以後、サクランボの収穫が完了するまでは、果実や木には農薬を一度も散布せずにサクランボを収穫することにより、残留農薬のまったくないサクランボを収穫することを特徴とする。
【００１０】
また、桜桃の木をコンテナに植え、コンテナごと桜桃の木を冷蔵庫に収容し、一定期間、桜桃の木を冷蔵して休眠積算温度が経過した後、ハウス内にコンテナごと桜桃の木を移し、開花、結実させることによりサクランボを収穫するコンテナ栽培による桜桃の栽培方法であって、コンテナごと桜桃の木を冷蔵庫から出した後、コンテナに植えられた桜桃の木を消毒するとともに、コンテナおよび桜桃の木に付着する落ち葉、枯れ枝、古樹皮等の病害虫の発生源となるものを処分して栽培することを特徴とする。
また、前記コンテナ栽培において、コンテナごと桜桃の木を冷蔵庫に収容して休眠を開始する時期を、長野県の気候で１１月から３月までの間に開花する時期に設定し、桜桃の果実の収穫時期を１月から５月までとすることを特徴とする。
また、休眠期間を経過した地植えの桜桃の木にハウスを被覆し、露地栽培よりも早い時期にサクランボを収穫する桜桃の栽培方法であって、桜桃の木をハウスにより被覆する時期を、長野県の気候で１月から３月までの間に開花する時期に設定し、桜桃の果実の収穫時期を３月から５月までとすることを特徴とする。
【００１１】
【発明の概要】
本発明に係る桜桃の栽培方法は、地植え加温栽培ハウスあるいはコンテナ栽培を利用し、露地において病害虫が越冬している時期に桜桃が開花して結実するように桜桃の木の開花、結実時期を調節することにより、萌芽後、サクランボを収穫するまでの期間において農薬を散布せずにサクランボを収穫するという考え方に基づく。
すなわち、地植え加温栽培ハウスやコンテナ栽培においては、戸外が低温でもハウス内は温められて季節が進んだ状態にあり、露地よりも早く開花してサクランボが結実するようにハウス内の環境が制御される。
ここで、ハウスは換気等によって戸外と連絡しているから、戸外からハウス内に病害虫が侵入してくることは可能である。しかしながら、産地の自然環境が低温で病害虫が越冬している時期であれば、病害虫は活発に活動できないから、ハウス内に病害虫が侵入することが抑制されるし、仮にハウス内に病害虫が侵入するとしても、侵入する病害虫の数は少ないから、ハウス内で世代交代して繁殖したとしても被害を十分に抑制することができる。したがって、このような時期に開花させ結実させれば、病害虫による被害が受けにくくなり、農薬を散布等することなくサクランボを収穫することが可能になる。本発明に係る桜桃の栽培方法は、このような桜桃生産地の自然環境を考慮して開花時期を調節し、結実させることで残留農薬のないサクランボを収穫するものである。
【００１２】
たとえば、長野県の気候を基準にすると、桜桃の開花時期が１１月から３月までで、サクランボの収穫時期が１月から５月のものであれば、サクランボを病害虫から護ることができ、萌芽後、サクランボを収穫する時期までの間に、一切、病害虫を防除する農薬を散布することなくサクランボを収穫することが可能である。これによって残留農薬がまったくないサクランボを収穫することができる。
長野県以外で栽培する場合は、その桜桃生産地での気候条件（自然環境）に合わせて開花時期を設定する。暖地では病害虫は１１月といった遅い時期まで活動していることがあり、また年初の早い時期から活動が活発化するから、本発明の栽培方法によるサクランボの収穫期は２月〜３月の期間といったように、寒冷地にくらべて短くなる。
【００１３】
桜桃栽培ではサクランボの傷みといったことが品質上、最も問題となるのであるが、収穫されたサクランボの品質が問題になるのは、ハウス内でダニが大量発生したり、害虫が活動に活発して繁殖を繰り返す状態になるといった場合である。すなわち、商品としてのサクランボに被害が発生するのは、ダニが大量発生したり、害虫が短い期間で世代交代して繁殖数が増大してきた場合である。このような状態になった場合には、サクランボの品質に大きな影響が及ぶから、農薬を散布して病害虫を駆除することになる。桜桃栽培に限らず、従来の果樹栽培においては、このような病害虫の被害が発生することを予測して農薬を散布し、病害虫の防除・駆除を行うことをその栽培方法の前提としている。したがって、その年の気候や作物の生長度合いに応じて、適時に農薬を散布している。
【００１４】
本発明に係る桜桃栽培方法において、農薬がまったく残留しないサクランボが収穫できるのは、病害虫による影響がサクランボに及ばない期間、すなわち病害虫の活動が抑制される越冬期に桜桃を開花させ、結実させるようにするからである。このため、本栽培方法では露地栽培よりも早い時期に桜桃を開花させる必要がある。地植え加温栽培ハウスあるいはコンテナ栽培を利用するのはそのためである。
病害虫は気温が上昇するとともに一気に活動が活発化する一方、夜間気温が低い日があったりすると、活動をまったく停止するという性質がある。すなわち、病害虫は繁殖できて子孫が残せる自然条件にならないと活動を活発化しない。したがって、病害虫が活発に活動しない時期に開花・結実させれば病害虫を駆除するための農薬散布を行う必要はなくなる。前述したように、ハウスは外部（露地）と連絡しているから、ハウス内に病害虫が侵入することはあり得るが、病害虫の活動が活発化していない時期であれば、繁殖にいたる前にサクランボを収穫することができ、その間に農薬を散布する必要はない。
【００１５】
なお、ハウス内は露地より気温が高い状態になってくるから、ハウス内の気温が上昇するとともに、ハウス内は戸外と違って病害虫が繁殖しやすい環境になっていく。したがって、事前にハウス内を病害虫が発生しにくい環境に整備しておくことは重要である。
本発明において、ハウスを被覆する前および／または被覆した後に、ハウス内の落ち葉、枯れ枝、古樹皮、草等の菌類の病気や越冬中の害虫等の病害虫の発生源となるものをハウス外に処分するようにしているのは、ハウス内の環境をハウス内からできるだけ病害虫が発生しない環境とするためである。ハウス内の消毒をしっかり行うこと、桜桃の木を植えたコンテナ等にも病害虫が付着してハウス内に運び込まれないように十分注意してハウス内を清浄な環境にする必要がある。このように、ハウス内の環境を少なくともハウス内からは病害虫が発生しにくい環境とすることで、はじめて無農薬のサクランボを収穫することが可能となる。
【００１６】
本発明において、萌芽後、サクランボを収穫するまでの間に農薬を一切散布せずに良品のサクランボを収穫することが可能であるのは、桜桃が開花から収穫までの期間が約２か月と短い作物であることもその理由である。開花後収穫までに半年以上といった長期間を要する作物の場合には、いくら早く開花させたとしても、収穫時期までには、害虫が活発に活動する期間と重なってくるから、開花後収穫までの期間に農薬を使用しない、といったことは実際上、不可能である。
本発明に係る桜桃の栽培方法では、開花後、病害虫の被害をなるべく受けないようにするため、開花後短期間のうちに収穫できる品種、たとえば、ハウスでの加温栽培に適し、開花から収穫までの期間が２ヶ月程度である「高砂」（品種名）が適している。
【００１７】
（地植え加温栽培ハウスによる栽培方法）
地植え加温栽培ハウスとは、休眠期間を経過した地植えの桜桃の木にハウスをかけ、露地栽培よりも早くサクランボを収穫して出荷する栽培方法である。
桜桃が開花して結実するためには、桜桃の木が一定の温度以下に冷却されて休眠する必要があり、結実に必要な一定の休眠期間を経過する必要がある。休眠積算温度とは、桜桃の木が休眠している温度とその期間（時間）とを積算したもので、結実するためにはこの休眠積算温度が一定以上になる必要がある。休眠積算温度は温度と期間（時間）との積であるから、気温が大きく下がる寒冷地であれば、早く休眠期間があけることになる。したがって、その年の天候等によって早く休眠期間があければ、ハウスを早く被覆することができて早く収穫することができる。
【００１８】
長野県の気候を基準とした場合、地植え加温栽培ハウスによる場合は、３月から５月までであれば無農薬のサクランボを収穫することが可能である。地植え加温栽培ハウスによる栽培方法は、上述したように、自然条件で桜桃の木が休眠あけをした時期をみてハウスを被覆するから、コンテナ栽培による桜桃の栽培方法にくらべてサクランボの出荷時期は遅くなる。
【００１９】
地植え加温栽培ハウスによる場合は、休眠期間が経過した後、ハウスをかける前に、まず、病害虫の発生源となる園地の枯れ枝、落ち葉、草をきれいに処分し、次いで、桜桃の木に農薬（石灰硫黄合剤）を散布する。この期間における農薬の散布は、落葉している間（休眠期）に、木に付着している病原菌の消毒、害虫（卵やさなぎなど）の駆除を目的とするものである。ダニおよび菌類は、圃場から発生することがほとんどであるから、これらの発生を極力抑えるように、前年度のうちから圃場をできるだけきれいに管理することが重要である。また、木等にさなぎなどの状態で付着している害虫も、ハウスをかけて加温されると害虫として発生してくるから圃場外に処分する。
【００２０】
ハウスを被覆した後、２、３週間経過してハウス内が徐々に暖かくなって（２０℃程度）きた時期に、害虫の防除を目的として殺虫剤（たとえば、マシン油）を散布する。この時期は、害虫は動き出すが、桜桃の芽はまだ動かない時期にあたっている。
次いで、萌芽直前に殺ダニ剤と殺菌剤と殺虫剤を散布する。萌芽直前に農薬を散布した後は、サクランボの収穫が終了するまでは一切、農薬を散布しない。開花後、２か月程度で結実してサクランボの実がなるから、収穫して出荷する。萌芽後、収穫までの期間内には農薬を散布しないから、完全に無農薬の状態のサクランボを収穫することができる。
【００２１】
サクランボを収穫した後は、随時、殺ダニ剤や殺虫剤等の農薬を散布して病害虫が発生しないようにする。
なお、ハウス栽培では、ダニ類の世代交代を遅くするため、ハウス内の温度を栽培ステージにおける基準温度よりも絶対に高くしないで、低い温度で栽培管理することが重要である。とくにハウス内の上部には高温になるとダニが大量に発生するから、ダニの大量発生には十分に気を付けて、換気を十分に行う必要がある。
【００２２】
（コンテナによる栽培方法）
コンテナ栽培とは、桜桃の木をコンテナに植えておき、コンテナごと桜桃の木を冷蔵庫に収容して、一定期間、木を冷蔵し、所要の休眠積算温度が経過したところで、加温用のハウスにコンテナごと桜桃の木を移し、加温して、開花、結実させ、サクランボを収穫する方法である。
このコンテナ栽培では、まず、桜桃の木が植えられているコンテナを冷蔵庫に収容する際に、コンテナおよび桜桃の木に殺菌剤、殺虫剤を散布して、コンテナおよび木ともに病害虫がない状態として冷蔵庫に収容する。
【００２３】
冷蔵庫内でコンテナと桜桃の木を冷蔵して、所要の休眠積算温度が得られた後、冷蔵庫からコンテナごと桜桃の木を取り出し、ハウスに収容する前に、コンテナおよび木に病害虫を駆除する農薬（石灰硫黄合剤）を散布する。また、ハウスに収容する前に、コンテナ内および木に付いている落ち葉、枯れ枝、古樹皮等の病害虫の発生源となるものを取り除く。
次いで、コンテナごと木をハウスに入れ、萌芽前に害虫駆除の農薬（マシン油）を散布し、次いで、萌芽直前に殺ダニ剤と殺菌剤と殺虫剤を散布する。
なお、コンテナを収容するハウス内は、病害虫の発生源となる枯れ枝、落ち葉、草を事前にきれいに処分しておき、ダニや病害虫がいない状態として、コンテナを収容する。
この後、開花、結実させるが、開花後、サクランボを収穫するまでは一切、農薬を散布せずに経過させる。こうして、完全に無農薬のサクランボを収穫することができる。なお、収穫時期までに青虫などの害虫が発見されたときは、人手でつかまえて処分する。
【００２４】
このコンテナ栽培の場合は、冷蔵庫にコンテナごと桜桃の木を収容する際に、事前にコンテナおよび桜桃の木を消毒して、病害虫を冷蔵庫内に持ち込まないようにすること、冷蔵庫からコンテナごと桜桃の木を取り出してハウスに収容する際にも、病害虫がコンテナや桜桃の木に付着していないように注意して処分し、消毒しておくことによって、地植え加温栽培ハウスによる場合よりも病害虫の発生を確実に防止することができる。これによって、より確実な無農薬桜桃の栽培が可能となる。
桜桃の木を矮化樹としておくと、農薬散布や害虫の駆除が容易にでき、コンテナによる管理が容易にできるという利点がある。
なお、長野県の気候を基準とした場合、コンテナ栽培の方法であれば、１月から５月まで無農薬桜桃の栽培が可能である。
【００２５】
（菌類の防除について）
菌類の病気を予防するには、地植え加温栽培ハウスの場合もコンテナ栽培の場合も、ハウス内の湿度を下げる方法が最も有効である。冬の期間は換気が非常に重要で、１日１回以上の換気をするようにする。
また、ハウスの被覆フィルムやカーテンは、新品で流滴性の良い製品を使用する。これは、ハウスの内側に付着した水滴がじかにサクランボの上に落下しないようにするためである。フィルムの内側に付着した水滴は病気の発生源となり、じかにサクランボの上に落下すると、その部位から傷んでしまう。湿度を下げるために、地面にカーテンフィルムの古いものを敷き詰めると、地温の上昇にも効果があり良い方法である。カーテンも勾配の強い傾斜張りとし、水滴が木の上に落ちないように管理するのがよい。
【００２６】
（ダニ類の防除について）
ダニ類は土の中で越冬する種類もあるので、コンテナ栽培の場合には、発生源となるコンテナの周辺や木にダニが棲息していないように、冷蔵庫にコンテナを収容する前から、完全に防除するようにするのがよい。
地植え加温栽培ハウスの場合は、前年度の栽培時にダニが大量発生しないように管理しておく必要がある。
【００２７】
（栽培の適地について）
コンテナ栽培は、長野県よりも南の太平洋側の暖地で、冬の時期に天気の良い乾燥地帯であって、地植え栽培では冬期の温度が高く休眠積算温度が不足で結実を確保することが難しい地方が栽培適地である。たとえば、愛媛、高知、和歌山、静岡等の地方がこのコンテナ栽培に適する。なお、コンテナ栽培方法については、桜桃周年栽培方法（特許２７１０２５９号）の技術を利用することができる。
地植え加温栽培ハウスによる栽培方法は、長野県の中部のように、冬の寒さがあり、休眠あけが早く、冬季の日照時間が長い地域が適している。
【００２８】
【実施例】
（コンテナ栽培による無農薬桜桃の栽培方法）
コンテナ栽培によってサクランボを無農薬で収穫する場合の栽培例について説明する。
サクランボを３月に出荷した後、７月まで養成した桜桃の木を８月から冷蔵庫に入れて休眠操作を行う。コンテナごと桜桃の木を冷蔵庫に収容する際には、前述したように、コンテナや桜桃の木にダニや菌が付着していないように消毒して冷蔵庫に収容する。休眠操作は、徐々に冷蔵庫の庫内温度を下げていきながら、所要の休眠積算温度が得られるようにする。
【００２９】
１２月にコンテナごと冷蔵庫から出し、すぐに石灰硫黄合剤１０倍液を散布して、ハウスに配置する。ハウスに配置した後、約二週間経過した頃にマシン油１００倍液を散布する。ハウス内にコンテナを配置した後、２０日前後で萌芽直前になる。この時期に殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤の混合液の１０００〜２０００倍液を散布する。これ以後、サクランボを収穫するまでは一切、消毒を行わない。
【００３０】
１月の上旬になると開花がはじまるので、人工授粉を行い、１月下旬から摘果をはじめて２月中旬に葉切り仕上げ摘果する。これによって、３月の初めからサクランボの収穫がはじまる。
なお、栽培基準温度よりも高い温度で管理すること、冷蔵庫の休眠操作温度が異なると、サクランボの収穫時期が若干違ってくる。サクランボの収穫が完了した後は、園地の木の状態を良く見て、必要な農薬を適宜散布する。
上記栽培例は３月にサクランボを出荷する例であるが、２月出荷、１月出荷の場合は、それぞれ、冷蔵庫に入れる時期を１か月ずつ早め、休眠開始時期を早めるようにする。
【００３１】
（地植え加温栽培ハウスによる無農薬桜桃の栽培方法）
地植え加温栽培ハウスによる無農薬桜桃の栽培方法により、サクランボを無農薬で収穫する栽培例について説明する。
桜桃の木にハウスを被覆する前に、石灰硫黄合剤１０倍液を散布し、１月の上旬にハウスをかける。ハウスを被覆した後、３週間程度経過した時期にマシン油５０倍液を散布する。萌芽直前になったら、殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤の混合液１０００〜２０００倍液を散布する。前年にダニが多く発生した園地の場合は、ダニ剤のみの散布を１回余計にする。
【００３２】
２月の中旬になると、開花がはじまるので、人工授粉を行い、３月の中旬から摘果をはじめ、４月上旬に葉切り仕上げ摘果をする。これによって４月の中旬頃からサクランボの収穫がはじまる。なお、栽培基準温度よりも高い温度で管理したり、その年の休眠積算時間が異なると、サクランボの収穫時期が若干違ってくる。地植え加温栽培ハウスによる栽培の場合は、ダニ類の農薬散布が非常に大切で、サクランボを収穫した後、すぐに殺ダニ剤を散布する。また、園地の木の状態を良く見て、必要な農薬を適宜散布する。
【００３３】
【発明の効果】
本発明に係る無農薬桜桃の栽培方法によれば、上述したように、残留農薬の無いサクランボを収穫することが可能となり、これによってきわめて商品価値が高いとともに、安全な食品としてのサクランボを提供することが可能となる。とくに、本発明に係る無農薬桜桃の栽培方法は、開花後、サクランボを収穫するまでの期間内においてはまったく農薬を使用しないことから、完全無農薬であることが特徴である。また、本栽培方法によれば、露地栽培品にくらべて収穫・出荷時期が早く、この点においても商品価値の高いサクランボとして提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for cultivating pesticide-free cherry, and more particularly to a method for cultivating pesticide-free cherry that enables safe harvest of peach fruits without residual pesticides.
[0002]
[Prior art]
In fruit tree cultivation, it is common practice to spray pesticides for the purpose of controlling pests, and cultivation is performed by spraying pesticides many times a year. Fruit trees, unlike vegetables that are harvested in the middle of growth, such as vegetables, are long-lasting crops, so it is important to keep the tree.If left undisinfected, the tree will die. This is because a fruit having high commercial value may not be obtained.
In Nagano Prefecture, it is instructed that pesticides should be applied 9 times a year, 13 times for peaches, 14 times for apples, 15 times for pears, and 8 times for cherry blossoms, as control standards for grapes and peaches. I have. Table 1 shows the standards for spraying pesticides in open-field cultivation of cherry in Nagano Prefecture.
[0003]
[Table 1]

[0004]
The control standards shown in Table 1 are determined according to the climate in Nagano Prefecture. The time of application of pesticides differs depending on the region, and the types of pests vary, so the pesticides used also differ. For example, cherry pests include extremely small pests such as Drosophila melanogaster. This pest breeds by laying eggs on cherries, and when the Drosophila is active and begins to breed, the cherries will be damaged. Avoid it. In current fruit tree cultivation, it is common practice to spray pesticides on the premise of controlling and controlling pests. The above-mentioned control standards are also based on the premise that pests will occur, and are provided for the purpose of preparing for them.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In cherry cultivation, it is necessary to spray pesticides at least 6 times after flowering until fruiting and harvesting. Spraying pesticides many times in this way causes the pathogens and pests to be generated and starts to be active actively as the outside temperature increases, so to prevent the occurrence beforehand, or appropriately according to the state of occurrence It is necessary to get rid of them. Of course, you can refrain from spraying pesticides if you do not care about the appearance of the cherries, but if you want to provide them as a product, in order to reduce the damage caused by pests and harvest a certain amount of cherries with commercial value, In the conventional cultivation method, pesticide spraying is an essential operation.
[0006]
By the way, in the case of house cultivation instead of open-field cultivation, the frequency of spraying pesticides throughout the year is larger than in open-field cultivation. In the case of house cultivation, the temperature inside the house is inevitably high, so fungi such as mites and ash bacteria existing in the house, and pests such as Drosophila melanogaster are likely to occur. Means that cherries are harvested earlier than open-field cultivation, so after harvesting, the period until the next year is longer, and during this period the outside temperature becomes higher and ticks (drying, preferring higher temperatures) are more likely to occur. This means that pesticides must be sprayed many times.
Therefore, in house cultivation, at present, pesticides are sprayed more times than the pest control standard in open-field cultivation.
[0007]
In fruit tree cultivation as well as cherry cultivation, it is a common practice to harvest fruits by spraying pesticides many times as described above. For this reason, pesticides will inevitably remain in the harvested fruits. Therefore, pesticides that can be used as safety standards are restricted so that health is not harmed by residual pesticides. However, even if the pesticides used meet the safety standards, the pesticide residues in the food are different in terms of safety compared to non-pesticide-free foods, and the commercial value is large. There are differences.
[0008]
In recent years, many foreign food products have been provided, and consumers have been paying attention to food safety. From this point of view, the demands of consumers are extremely high.
Apples, pears, peaches, etc. are usually peeled and eaten, but cherries are eaten with the whole epidermis, making them valuable products without pesticides.
The present inventor has made the present invention in view of the high demand for these pesticide-free foods, and the present invention makes it possible to harvest safe peach fruits (cherry) without pesticide residues. The purpose is to provide a method of growing cherry.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has the following configuration to achieve the above object.
That is, by applying pesticides to the cherry tree at appropriate times throughout the year, it is a method of cultivating cherry that enables the tree to be retained and allows the harvest of fruits with high commercial value. In order for the cherry blossoms to bloom and to bear fruit when the natural environment of the production area is low and the pests are overwintering in the open field, the dormancy time is measured and the cherry tree is covered with a house, and before the house is covered and / or Or, after covering, dispose of fungi such as fallen leaves, dead branches, old bark, grasses, etc. in the house and pests such as pests during wintering, outside the house, cover the house, and cover the leaves before sprouting. Spraying pesticides on cherry trees without trees to control pests and, after sprouting, harvesting cherries without spraying pesticides on fruits and trees, until the harvest of cherries is completed. Calmed down And wherein the harvesting no cherries.
[0010]
Also, plant cherry blossom trees in containers, store the cherry blossom trees together with the container in a refrigerator, refrigerate the cherry blossom trees for a certain period of time, and after the cumulative temperature of dormancy has elapsed, transfer the cherry trees together with the container into the house, This is a method of cultivating cherry by container cultivation, which harvests cherries by flowering and fruiting.After removing the peach tree from the refrigerator with the container, disinfect the peach tree planted in the container, It is characterized by disposing and cultivating those which cause pests such as fallen leaves, dead branches and old bark attached to trees.
In the above-mentioned container cultivation, the time when the cherry blossom trees are housed in the refrigerator together with the container and the dormancy starts is set to the time when the flowers bloom between November and March in the climate of Nagano Prefecture, and The harvest time is from January to May.
In addition, Nagano is a method of cultivating cherry blossoms in which the house is covered with locally planted cherry trees after a dormant period, and cherries are harvested earlier than in open-field cultivation. The season of flowering is set between January and March due to the climate of the prefecture, and the cherry tree is harvested from March to May.
[0011]
Summary of the Invention
The cultivation method of peaches according to the present invention utilizes land planting and warming cultivation house or container cultivation, and flowering of peach trees, fruiting time so that cherry blossoms and bears fruit when pests are overwintering in the open field. By adjusting the amount of cherries, cherries are harvested without spraying pesticides during the period from germination to harvest of cherries.
In other words, in the case of land planting and warming cultivation houses and container cultivation, the environment inside the house is warmed and the season is advanced even if the outdoor temperature is low, so that the environment inside the house will flower earlier than the open field and cherries cherries. Controlled.
Here, since the house is connected to the outside by ventilation or the like, it is possible for pests to enter the house from outside. However, when the natural environment of the production area is at a low temperature and the pests are overwintering, the pests cannot be actively activated, so that the pests are suppressed from entering the house, and if the pests enter the house temporarily. However, since the number of invading pests is small, damage can be sufficiently suppressed even if the breeding is carried out alternately in the house. Therefore, if the flowering and fruiting are carried out at such a time, the damage by the pests is less likely to occur, and the cherries can be harvested without spraying pesticides or the like. The cultivation method of cherry according to the present invention is to harvest cherries without pesticide residues by adjusting the flowering time in consideration of the natural environment of such a cherry production area and bringing the fruits into fruit.
[0012]
For example, based on the climate in Nagano Prefecture, if cherry blossoms bloom from November to March and cherries harvest from January to May, cherries can be protected from pests and germination. Thereafter, the cherry can be harvested without spraying pesticides for controlling pests at any time before the cherry is harvested. This makes it possible to harvest cherries without any pesticide residues.
When cultivating outside Nagano Prefecture, the flowering time is set according to the climatic conditions (natural environment) in the cherry production area. In warm regions, pests may be active until late, such as November, and the activity becomes active early in the year. Therefore, the cultivation method of the present invention may be used to harvest cherry during the period of February to March. It is shorter than in cold regions.
[0013]
In cherry cultivation, damage to cherries is the most problematic in terms of quality, but the quality of harvested cherries is a problem because a large number of mites and pests are active in the house. This is the case where breeding is repeated. That is, damage to cherries as a product occurs when a large number of mites are generated, or when the number of harmful insects is changed over a short period of time and the number of breeding insects is increased. In such a state, the quality of the cherries is greatly affected, so that pesticides are sprayed to control pests. Not only cherry cultivation but also conventional fruit cultivation is based on the premise of the cultivation method of spraying pesticides to predict the occurrence of such pest damage and controlling and controlling pests. Therefore, pesticides are applied in a timely manner according to the climate of the year and the growth of the crop.
[0014]
In the peach cultivation method according to the present invention, cherries having no pesticides at all can be harvested during the period in which the effects of pests do not affect cherries, that is, during the overwintering period when the activity of pests is suppressed, so that cherry blossoms can be produced. This is because For this reason, in this cultivation method, cherry blossoms need to be flowered earlier than in open-field cultivation. That is why we use land-grown heated cultivation houses or container cultivation.
Pests have the property that their activity rises at a stretch as the temperature rises, while their activity stops at all at night when the temperature is low. In other words, pests do not become active unless they are able to breed and have natural conditions that can leave their offspring. Therefore, if flowering and fruiting are carried out at a time when the pests are not actively active, there is no need to apply pesticides to control the pests. As mentioned above, the house is in communication with the outside (open field), so the pests can enter the house, but if the pest activity is not active, cherries will be collected before breeding. Can be harvested without the need to spray pesticides.
[0015]
Since the temperature inside the house becomes higher than the temperature in the open field, the temperature inside the house rises and the inside of the house becomes an environment where pests and insects can easily propagate unlike the outdoors. Therefore, it is important to prepare the house in advance in an environment where pests are unlikely to occur.
In the present invention, before and / or after coating the house, a source of fungal diseases such as fallen leaves, dead branches, old bark, grasses and other fungi in the house, and pests such as pests during wintering are put out of the house. The purpose of disposal is to make the environment in the house as free of pests as possible from inside the house. It is necessary to thoroughly disinfect the inside of the house, and to make the inside of the house clean with sufficient care so that the pests do not adhere to the container where the cherry tree is planted and are carried into the house. As described above, by setting the environment in the house to an environment in which pests and insects are hardly generated from at least the house, it is possible to harvest cherries without pesticides for the first time.
[0016]
In the present invention, it is possible to harvest good quality cherries without sprinkling any pesticides between the time of germination and the time of harvesting cherries, because the period from flowering of cherry to harvesting is about two months. The short crop is also the reason. In the case of crops that require a long period of time, such as six months or more, before flowering and harvesting, no matter how early flowering occurs, by the time of harvesting, the period during which the pests are active will overlap. It is virtually impossible to not use pesticides during the period.
In the cultivation method of cherry blossoms according to the present invention, varieties that can be harvested within a short period of time after flowering, for example, suitable for warming cultivation in a house and harvesting from flowering, in order to minimize damage to pests after flowering. "Takasago" (variety name), which lasts about 2 months, is suitable.
[0017]
(Cultivation method by land planting and heating cultivation house)
The land planting warming cultivation house is a cultivation method in which a house is placed on a locally planted cherry tree after a dormant period, and cherries are harvested and shipped earlier than in the open field cultivation.
In order for cherry blossoms to bloom and set fruit, the cherry tree must be cooled to a certain temperature or less and dormant, and a certain dormant period required for fruit set must elapse. The dormant cumulative temperature is a value obtained by integrating the temperature at which the cherry tree is dormant and the period (time), and the cumulative dormant temperature must be equal to or higher than a certain value in order to be fruitful. Since the dormant accumulated temperature is the product of the temperature and the period (hour), the dormant period can be opened earlier in a cold region where the temperature drops significantly. Therefore, if there is an early dormant period due to the weather or the like of the year, the house can be covered earlier and harvested earlier.
[0018]
Based on the climate of Nagano prefecture, it is possible to harvest pesticide-free cherries from March to May in the case of land-planted and heated cultivation houses. As described above, the cultivation method using the land planting and heating cultivation house covers the house when the cherry blossom tree is dormant under natural conditions, so the cherries are shipped in comparison with the container cultivation method. Slows down.
[0019]
In the case of a land-planted and heated cultivation house, after the dormancy period elapses, before the house is put on, first, cleanly dispose of dead branches, fallen leaves and grasses of the garden, which is a source of pests, and then apply pesticides to the cherry tree. (Lime and sulfur mixture). Spraying of pesticides during this period is intended for disinfection of pathogenic bacteria attached to trees and control of pests (eggs and pupae) while leaves are falling (dormant period). Since ticks and fungi mostly occur from fields, it is important to manage the fields as cleanly as possible during the previous year so as to minimize their occurrence. Also, pests attached to trees and the like in the form of pupae, etc., are generated as pests when heated in a house and disposed of outside the field.
[0020]
After the house is covered, a few weeks later, when the inside of the house gradually warms up (about 20 ° C.), an insecticide (for example, machine oil) is sprayed for the purpose of controlling pests. At this time, the pests begin to move, but the buds of the cherry blossoms have not yet moved.
Next, immediately before the germination, the acaricide, fungicide and insecticide are sprayed. After spraying pesticides just before sprouting, do not spray pesticides at all until the cherries are harvested. After about two months after flowering, the cherries and cherries are formed, so they are harvested and shipped. After the germination, the pesticides are not sprayed until the harvest, so that the cherries in a completely pesticide-free state can be harvested.
[0021]
After harvesting the cherries, pesticides such as acaricides and insecticides are sprayed as necessary to prevent the occurrence of pests.
In house cultivation, in order to delay the alternation of generations of mites, it is important that the temperature in the house is not absolutely higher than the reference temperature in the cultivation stage, but is cultivated and managed at a lower temperature. In particular, large amounts of ticks are generated at high temperatures in the upper part of the house, so it is necessary to pay sufficient attention to the occurrence of ticks and to provide sufficient ventilation.
[0022]
(Cultivation method by container)
Container cultivation means that peach trees are planted in containers, the peach trees are stored in a refrigerator together with the containers, the trees are refrigerated for a certain period of time, and when the required dormant cumulative temperature has elapsed, a house for heating is used. This is a method of transferring cherry blossom trees together with their containers, heating them, blooming and fruiting them, and harvesting cherries.
In this container cultivation, first, when storing a container in which a cherry tree is planted in a refrigerator, a disinfectant and an insecticide are sprayed on the container and the cherry tree so that both the container and the tree are free of pests. Housed in
[0023]
After the container and peach tree are refrigerated in the refrigerator and the required dormant cumulative temperature is obtained, the peach tree is removed from the refrigerator with the container and removed from the refrigerator before removing the pests into the container and the tree. (Lime and sulfur mixture). In addition, before housed in a house, objects that become a source of pests, such as fallen leaves, dead branches, and old bark, inside the container and on the trees are removed.
Next, the tree is put into the house together with the container, and a pesticide (machine oil) for controlling pests is sprayed before sprouting, and then acaricide, fungicide and insecticide are sprayed immediately before sprouting.
In the house that houses the container, dead branches, fallen leaves, and grass, which are sources of the pests, are disposed of in advance, and the containers are housed without any mites or pests.
After that, the plants are flowered and fruited. After the flowering, the cherries are allowed to elapse without being sprayed with any pesticides until harvesting. In this way, completely pesticide-free cherries can be harvested. If pests such as green worms are discovered by the time of harvest, they will be caught manually and disposed of.
[0024]
In the case of container cultivation, when storing peach trees together with containers in the refrigerator, disinfect the containers and peach trees in advance so that pests are not brought into the refrigerator. When removing trees and storing them in the house, dispose and disinfect the pests carefully so that they do not adhere to the container or peach tree. Can be reliably prevented from occurring. This enables more reliable cultivation of pesticide-free cherry.
If the cherry tree is dwarfed, there is an advantage that it is easy to spray pesticides and control pests, and it is easy to manage with containers.
When the climate of Nagano Prefecture is used as a reference, pesticide-free cherry blossoms can be cultivated from January to May if container cultivation is used.
[0025]
(About the control of fungi)
In order to prevent fungal diseases, it is most effective to lower the humidity in the house in the case of the land-grown heated cultivation house and the container cultivation. Ventilation is very important during the winter, so make sure to ventilate at least once a day.
Also, for the coating film and curtain of the house, use a new product having a good drip property. This is to prevent water droplets attached to the inside of the house from directly falling on the cherries. Water droplets attached to the inside of the film are a source of disease, and if they fall directly onto cherries, they will be damaged. Spreading an old curtain film on the ground to reduce humidity is an effective and effective method for raising the ground temperature. Curtains should also be made with strong slopes and managed so that water drops do not fall on the trees.
[0026]
(About control of mites)
Since some mites can winter in the soil, in case of container cultivation, they must be completely removed before storing the container in the refrigerator so that mites do not inhabit the source container and trees. It is better to control.
In the case of land-planted and heated cultivation houses, it is necessary to manage so that ticks do not occur in large quantities during the previous year's cultivation.
[0027]
(About suitable place for cultivation)
Container cultivation is a warm region on the Pacific Ocean side south of Nagano Prefecture, and is a dry zone with good weather in the winter.In planting cultivation, the temperature in winter is high and the cumulative dormant temperature is insufficient, so that fruiting can be secured. Difficult areas are suitable for cultivation. For example, regions such as Ehime, Kochi, Wakayama and Shizuoka are suitable for this container cultivation. In addition, about the container cultivation method, the technique of the cherry tree anniversary cultivation method (Japanese Patent No. 27210259) can be used.
The cultivation method using the land planting and warming cultivation house is suitable for areas such as the central part of Nagano Prefecture where the winter is cold, dormancy is early, and the sunshine hours in winter are long.
[0028]
【Example】
(Cultivation method of pesticide-free cherry by container cultivation)
A cultivation example in the case where cherries are harvested without pesticides by container cultivation will be described.
After the cherries are shipped in March, the cherry trees that have been trained until July are put into the refrigerator from August and dormant operation is performed. When storing the cherry blossom trees together with the containers in the refrigerator, as described above, the containers and the cherry blossom trees are disinfected so that mites and fungi do not adhere thereto, and then stored in the refrigerator. In the sleep operation, a required accumulated sleep temperature is obtained while gradually lowering the refrigerator temperature.
[0029]
In December, the entire container is taken out of the refrigerator and immediately sprayed with a 10-fold solution of lime-sulfur mixture and placed in the house. About two weeks after the placement in the house, a 100-fold solution of machine oil is sprayed. After placing the container in the house, it will be about 20 days before the sprouting. At this time, a 1000- to 2000-fold solution of a mixture of a fungicide, an insecticide, and a miticide is sprayed. After this, no further disinfection will be performed until the cherries are harvested.
[0030]
Since flowering begins in early January, artificial pollination is carried out, and thinning is started in late January and then cut and finished in mid-February. This will start the harvest of cherries from the beginning of March.
If the temperature is controlled at a temperature higher than the cultivation reference temperature, and the dormant operation temperature of the refrigerator is different, the harvest time of the cherry will be slightly different. After the harvest of cherries is completed, carefully observe the condition of the trees in the garden and spray the necessary pesticides as appropriate.
The above cultivation example is an example in which cherries are shipped in March. In the case of February shipment and January shipment, respectively, the time to put them in the refrigerator is advanced by one month, and the time to start dormancy is advanced.
[0031]
(Method of cultivating pesticide-free peaches by using a locally planted heated cultivation house)
A cultivation example of harvesting cherries without pesticides by a method for cultivating pesticide-free cherry by a planting and warming cultivation house will be described.
Before covering the cherry blossom trees with the house, spray a 10-fold solution of lime sulfur mixture and cover the house in early January. After the house is covered, a 50-fold liquid of machine oil is sprayed about three weeks later. Immediately before germination, a 1000- to 2000-fold mixed solution of a fungicide, an insecticide, and an acaricide is sprayed. In gardens where a large number of ticks occurred in the previous year, spraying only the tick agent will be added once.
[0032]
In mid-February, flowering begins, so artificial pollination is carried out, starting with mid-March harvesting, and cutting and finishing in early April. This will start the harvest of cherries from mid-April. If the temperature is controlled to be higher than the cultivation reference temperature, or if the total number of diapauses of the year is different, the harvest time of cherries will be slightly different. In the case of cultivation by a land planting and warming cultivation house, it is very important to spray mite pesticides, and after the cherries are harvested, the acaricide is sprayed immediately. Also, carefully observe the condition of the trees in the garden, and spray the necessary pesticides appropriately.
[0033]
【The invention's effect】
According to the method for growing pesticide-free cherry blossoms according to the present invention, as described above, it is possible to harvest cherries without residual pesticides, thereby providing cherries with extremely high commercial value and safe food. It becomes possible. In particular, the method for cultivating pesticide-free cherry blossoms according to the present invention is characterized by being completely pesticide-free because pesticides are not used at all during the period from flowering to harvest of cherries. Further, according to the present cultivation method, the harvesting / shipping time is earlier than that of the open-field cultivated product, and in this respect, it can be provided as a cherry having high commercial value.

Claims (4)

A method of cultivating cherry trees that enables the maintenance of the tree bodies and the harvesting of fruits with high commercial value by spraying pesticides on the cherry tree bodies at appropriate times throughout the year,
The natural environment of each cherry blossom production area is low temperature, so that the cherry blossoms bloom and bear fruit during the period when the pests are overwintering in the open field, cover the cherry blossom tree with a house by measuring the dormant cumulative time,
Before and / or after covering the house, dispose of fungi such as fallen leaves, dead branches, old bark and grass in the house and pests such as pests during wintering outside the house,
After covering the house, the pesticides are sprayed on the leafless cherry tree before germination to control pests,
Until the harvest of cherries is completed after germination, the cherries are harvested without spraying pesticides on fruits and trees, and cherries without pesticide residue are harvested. Cultivation method. After planting cherry trees in containers, storing the cherry trees together in a refrigerator, and chilling the cherry trees for a certain period of time and elapse of the dormant cumulative temperature, transferring the cherry trees together with the containers into the house, flowering, A method of cultivating cherry by container cultivation that harvests cherries by fruiting,
After removing the peach tree from the refrigerator with the container, disinfect the peach tree planted in the container and dispose of sources of pests such as fallen leaves, dead branches, old bark, etc. attached to the container and peach tree. The cultivation method of pesticide-free cherry blossoms according to claim 1, wherein the cultivation is performed. The period when the cherry blossom trees are stored in the refrigerator together with the container and the dormancy starts is set to the time of flowering between November and March in the climate of Nagano Prefecture,
3. The method for cultivating pesticide-free cherry according to claim 2, wherein the harvest time of the cherry is from January to May. A cultivation method of cherry blossoms that covers the house on a locally planted cherry tree after a dormant period and harvests cherries earlier than open-field cultivation,
The time when the cherry blossom trees are covered by the house is set to be the time to bloom between January and March in the climate of Nagano Prefecture,
The method for cultivating pesticide-free cherry blossoms according to claim 1, wherein the harvest time of cherry blossoms is from March to May.