JP2004221724A - サンプリングパルス発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小遅延可能な微小遅延手段と正負のサンプリングパルス供給手段を一体の回路構成とするサンプリングパルス発生装置を提供する。
【解決手段】SRDは極性の異なる急峻な正インパルスと負インパルスを発生し、所定パルス幅生成手段はSRDの両端で発生した正ステップパルスと負ステップパルスが伝送線路を進行波として各々伝搬させ、進行波が反射して戻ってくる反射波との合成波形に基づいて所定パルス幅のサンプリングパルスを生成し、電流方向スイッチング手段は外部からサンプリング用の基準クロックを受けて基準クロックに対応してSRDに流れる電流の方向を反転させるものであり、順方向電流量可変手段はSRDに流れる順方向電流IFの電流量を外部から可変可能に制御し、逆方向電流量可変手段はSRDに流れる逆方向電流IRの電流量を外部から可変可能に制御する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、サンプリング装置のサンプリングタイミングを可変にする可変遅延手段を備えるサンプリングパルス発生装置に関する。特に、微小遅延可能な微小遅延手段と正負のサンプリングパルス供給手段を一体の回路構成で実現してより安価に構成できるサンプリングパルス発生装置の実現に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【特許文献1】
特開平10−112636号公報(第1図)
【0004】
特開平10−112636号公報では、共鳴トンネル・ダイオードを用いて極めて幅の狭い相反のパルスを発生させ、極めて広い周波数帯域を有する高速サンプリング回路の実現である。
【0005】
本願の、図1は従来のサンプリング装置の原理構成図である。サンプリング装置は繰り返し発生する高周波の被測定信号S1を、所望のタイミング(位相)に順次変更しながら低速な周期で連続的にサンプリングしたサンプリング信号S2を出力するものである。この構成要素例としてはサンプリングヘッドSHと、パルサー回路14と、微小遅延手段(位相シフト手段)20とがある。ここで、外部から入力される基準クロックRclkは被測定信号S1に同期した関係のクロックであり、且つ1/Nの低速なクロックと仮定する。
【0006】
微小遅延手段(位相シフト手段)20は基準クロックRclkを受けて所望の位相量に微小遅延したサンプリングクロック20clkを出力する可変遅延手段である。可変とする遅延量(位相量)は被測定信号S1の少なくとも1サイクル時間が必要である。また、必要とされる遅延分解能(位相分解能)は被測定信号によっても異なるが、例えば5pS(ピコ秒)程度が要求される。
【0007】
パルサー回路14は、微小遅延手段20からのサンプリングクロック20clkを受けて、鋭い狭パルスの正負のサンプリングパルスSP+、SP−に変換した後、サンプリングヘッドSHへ供給する。
【0008】
サンプリングヘッドSHは、パルサー回路14からの正負のサンプリングパルスSP+、SP−による一瞬のタイミングで、被測定信号S1のアナログ電圧をサンプリングしてホールドした結果のサンプリング信号S2を出力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述説明したように、従来のサンプリング装置ではサンプリングヘッドSHへ所望に遅延した正負のサンプリングパルスを供給する為に、微小遅延が可能な微小遅延手段20とパルサー回路14とを備える構成で実現していた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、微小遅延可能な微小遅延手段と正負のサンプリングパルス供給手段を一体の回路構成で実現してより安価に構成できるサンプリングパルス発生装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の解決手段を示す。ここで第2図(a)と第3図は、本発明に係る解決手段を示している。
上記課題を解決するために、サンプリング装置のサンプリングヘッドSHへ所定周期の正負の差動のサンプリングパルスを供給し、且つ前記サンプリングパルスのタイミングを連続的に可変可能な遅延手段を備えるサンプリングパルス発生装置であって、ステップリカバリ・ダイオード(SRD)D1と、所定パルス幅生成手段と、電流方向スイッチング手段と、順方向電流量可変手段と、逆方向電流量可変手段とを備え、
上記SRDは流れる電流が順方向から逆方向に切替えて当該ダイオードの少数キャリアライフタイムτの直後において、アノードとカソードの両端から極性の異なる急峻な正インパルスP+と負インパルスP−を発生するものであり、
前記所定パルス幅生成手段は上記SRDの両端で発生した正ステップパルスと負ステップパルスが伝送線路を進行波として各々伝搬させ、当該進行波が反射して戻ってくる反射波との合成波形に基づいて所定パルス幅のサンプリングパルスを生成するもの(例えば第2伝送線路L2と第3伝送線路L3とショート用コンデンサC1)であり、
上記電流方向スイッチング手段は外部からサンプリング用の基準クロックRclkを受けて当該基準クロックのハイ/ローレベルに対応して上記SRDに流れる電流の方向を反転させるもの(例えば差動パルス駆動回路110とトランジスタQ1、Q2、Q3、Q4)であり、
上記順方向電流量可変手段は上記SRDに流れる順方向電流IFの電流量を外部から可変可能に制御するもの(例えばDA変換器121とトランジスタQ5と抵抗R1)であり、
上記逆方向電流量可変手段は上記SRDに流れる逆方向電流IRの電流量を外部から可変可能に制御するもの(例えばDA変換器122とトランジスタQ6と抵抗R2)である、ことを特徴とするサンプリングパルス発生装置である。
【0011】
次に、第2の解決手段を示す。ここで第3図は、本発明に係る解決手段を示している。
上述所定パルス幅生成手段の一態様は、第1伝送線路L1と第2伝送線路L2と第3伝送線路L3と第4伝送線路L4と第1コンデンサ(ショート用コンデンサC1)とを備え、
上記電流方向スイッチング手段に基づいて2値の電圧レベルに切り替え制御する一方の第1電圧レベル切替端(トランジスタQ2のコレクタ端)と他方の第2電圧レベル切替端(トランジスタQ3のエミッタ端)との両端の間に対して第1伝送線路L1、第2伝送線路L2、SRD、第3伝送線路L3、第4伝送線路L4の順番で直列接続し、
第1伝送線路L1と第2伝送線路L2の接続点と、第3伝送線路L3と第4伝送線路L4の接続点との間に、上記ステップパルスに対するインピーダンスが十分に低いショート状態に近い容量値の第1コンデンサ(ショート用コンデンサC1)を接続し、
上記第2伝送線路L2と第3伝送線路L3とは生成すべきパルス幅の時間に対して1/2程の伝搬遅延量を示す所定特性インピーダンスの伝送線路であり、
上記第1伝送線路L1と第4伝送線路L4とは上記SRDへ直流電流を供給でき、且つ第2伝送線路L2又は第3伝送線路L3でステップパルスを反射させるときの反射波形に影響を与えない程度にハイインピーダンスの伝送線路(又はパルス通過阻止用インダクタンス要素)である、ことを特徴とする上述サンプリングパルス発生装置がある。
【0012】
次に、第3の解決手段を示す。ここで第3図は、本発明に係る解決手段を示している。
上述電流方向スイッチング手段の一態様は、差動パルス駆動回路110と第1トランジスタQ1と第2トランジスタQ2と第3トランジスタQ3と第4トランジスタQ4とを備え、
上記差動パルス駆動回路110は外部からサンプリング用の基準クロックRclkを受けて、当該基準クロックがローレベルのときには上記第2トランジスタQ2と第3トランジスタQ3とを動作状態にバイアスする所定バイアス電圧を発生し、当該基準クロックがハイレベルのときには上記第1トランジスタQ1と第4トランジスタQ4とを動作状態にバイアスする所定バイアス電圧を発生するものであり、
上記第1トランジスタQ1のエミッタ端と第2トランジスタQ2のコレクタ端とが接続されて伝送線路を介してSRDのカソード端へ接続し、
上記第3トランジスタQ3のエミッタ端と第4トランジスタQ4のコレクタ端とが接続されて伝送線路を介してSRDのアノード端へ接続し、
上記第1トランジスタQ1と第3トランジスタQ3のコレクタ端は正電源+Vへ接続し、
上記第2トランジスタQ2のエミッタ端は上記順方向電流量可変手段に接続し、
上記第4トランジスタQ4のエミッタ端は上記逆方向電流量可変手段に接続し、
第2トランジスタQ2と第3トランジスタQ3とは動作状態にバイアスされているときにSRDに対して順方向電流IFが流れるように電流スイッチさせるものであり、
上記第1トランジスタQ1と第4トランジスタQ4とは動作状態にバイアスされているときにSRDに対して逆方向電流IRが流れるように電流スイッチさせるものである、ことを特徴とする上述サンプリングパルス発生装置がある。
【0013】
次に、第4の解決手段を示す。ここで第3図は、本発明に係る解決手段を示している。
上述順方向電流量可変手段の一態様は、第1DA変換器121と第5トランジスタQ5と第1抵抗R1とを備え、
上記第1DA変換器121は外部からの第1制御データを受けて対応する直流電圧121sを発生するものであり、
上記第5トランジスタQ5はベース端に上記直流電圧121sを受け、エミッタ端に第1抵抗を接続してコレクタ端から上記第1制御データに対応する順方向電流IFをシンクするものである、ことを特徴とする上述サンプリングパルス発生装置がある。
【0014】
次に、第5の解決手段を示す。ここで第3図は、本発明に係る解決手段を示している。
上述逆方向電流量可変手段の一態様は、第2DA変換器122と第6トランジスタQ6と第2抵抗R2とを備え、
上記第2DA変換器122は外部からの第2制御データを受けて対応する直流電圧122sを発生するものであり、
上記第6トランジスタQ6はベース端に上記直流電圧122sを受け、エミッタ端に第2抵抗を接続してコレクタ端から上記第2制御データに対応する逆方向電流IRをシンクするものである、ことを特徴とする上述サンプリングパルス発生装置がある。
【0015】
尚、本願発明手段は、所望により、上記解決手段における各要素手段を適宜組み合わせて、実用可能な他の構成手段としても良い。また、上記各要素に付与されている符号は、発明の実施の形態等に示されている符号に対応するものの、これに限定するものではなく、実用可能な他の均等物を適用した構成手段としても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を適用した実施の形態の一例を図面を参照しながら説明する。また、以下の実施の形態の説明内容によって特許請求の範囲を限定するものではないし、更に、実施の形態で説明されている要素や接続関係等が解決手段に必須であるとは限らない。更に、実施の形態で説明されている要素や接続関係等の形容/形態は、一例でありその形容/形態内容のみに限定するものではない。
【0017】
本発明について、図2〜図4とを参照して以下に説明する。尚、従来構成に対応する要素は同一符号を付し、また必要がない限り同一符合の要素は説明を省略する。
【0018】
図2は本発明のサンプリング装置の原理構成図である。この構成要素はサンプリングヘッドSHと、差動パルス発生/パルス遅延手段100とを備える。
【0019】
差動パルス発生/パルス遅延手段100は微小遅延が可能な微小遅延手段と正負のサンプリングパルス供給手段を一体回路に構成したものである。図3は差動パルス発生/パルス遅延手段の具体的な構成例である。
【0020】
図3の構成例に示す構成要素は差動パルス駆動回路110と、DA変換器121、122と、トランジスタQ1〜Q6と、抵抗R1、R2と、伝送線路L1〜L4と、ショート用コンデンサC1と、ステップリカバリ・ダイオードD1と、出力コンデンサC2、C3とを備える。
【0021】
ステップリカバリ・ダイオード(SRD)D1は、本回路構成により、対称的で急峻な正パルスSP+と負パルスSP−とを発生させるものである。ここで、図2(b)のSRDが有する遅れ時間tsの関係式と、図4の遅れ時間tsの説明図について説明する。
遅れ時間tsとは順方向電流IFによってSRDに蓄積された少数キャリアが消失するまでの時間である。図2(b)に示す遅れ時間tsのパラメータとしては、順方向電流IFと逆方向電流IRと少数キャリアライフタイムτと順方向伝達時間tfとがあり、式1のような関係式となっている。特に、サンプリング装置に適用する場合、tf>>τの条件となる結果、遅れ時間tsはIFとIRによってほぼ決まることになる。
【0022】
図4(a)はSRDへパルスを印加する原理図であり、図4(b)はSRDに流れる電流と遅れ時間tsの関係を示す応答特性である。SRDに流れる電流量を変更することにより、遅れ時間tsは図4D、E、Fの応答特性のように変化することが知られている。従って、SRDに流れる電流を外部から制御可能にすることにより、サンプリングパルスSPの発生タイミングを微調整することが可能となる。図3の構成例はその具体的な回路構成例である。また、遅れ時間ts経過後にSRDは急激にOFFする結果、SRDの両端には正負の急峻なステップ電圧が発生するので、従来のようなパルサー回路14は不要である。
【0023】
図3に戻り、差動パルス駆動回路110はトランジスタQ1〜Q4のON/OFFを制御するスイッチ信号の発生部であって、定常時はトランジスタQ2、Q3をON状態に制御して、ステップリカバリ・ダイオードD1に順方向電流IFを流している。次に、基準クロックRclkが立ち上がり(若しくは立下がり)に変化したら、トランジスタQ2、Q3をOFF状態に制御し、トランジスタQ1、Q4をON状態に制御して、ステップリカバリ・ダイオードD1に逆方向電流IRを流すように切り替え制御する。これによれば、図3Aの経路に示す順方向電流IFが流れた後において、図3Bの経路に示す逆方向電流IRが流れるが、この切替動作後、遅れ時間tsの後にSRDの両端からサンプリングパルスSP+、SP−が発生する。
尚、ONされるトランジスタは、完全に飽和状態に制御してしまうと、高速なスイッチ動作に支障となってくるので、能動状態を維持できる程度(例えばコレクタ電流>hFE×ベース電流)のバイアス条件で当該トランジスタをON状態に制御することが望ましい。
【0024】
トランジスタQ1〜Q4はステップリカバリ・ダイオードD1に流れる電流方向を切り替える為のスイッチであって、図3Aの経路に示す順方向電流IFを流すときにはトランジスタQ3、Q2をON状態にする。逆に、図3Bの経路に示す逆方向電流IRを流すときにはトランジスタQ1、Q4をON状態にする。
【0025】
次に、一方のDA変換器121とトランジスタQ5と抵抗R1とは第1の可変定電流源であって、ステップリカバリ・ダイオードD1に流す順方向電流IFを規定するものである。即ち、DA変換器121が外部からの制御データを受けてこれに対応した直流電圧121sをトランジスタQ5のベース端へ供給する。前記電圧とエミッタ端に接続されている抵抗R1とによって決まる定電流をコレクタ端でシンクできる。このシンク電流IFsはステップリカバリ・ダイオードD1に流れる順方向電流IFとなる。
【0026】
他方のDA変換器122とトランジスタQ6と抵抗R2とは第2の可変定電流源であって、ステップリカバリ・ダイオードD1に流す逆方向電流IRを規定するものである。即ち、DA変換器122が外部からの制御データを受けてこれに対応した直流電圧122sをトランジスタQ6のベース端へ供給する。前記電圧とエミッタ端に接続されている抵抗R2とによって決まる定電流をコレクタ端でシンクできる。このシンク電流IRsはステップリカバリ・ダイオードD1に流れる逆方向電流IRとなる。
【0027】
ここで、図4(c)の遅延時間の特性例を説明する。図4Aの試験条件は順方向電流IF=100〜200mAに変化させ、逆方向電流IR=300mA固定とした場合の遅延時間特性であり、図4Bの試験条件は順方向電流IF=170mA固定とし、逆方向電流IR=250〜350mAに変化させた場合の遅延時間特性である。図の横軸はIF/IRの比率であり、縦軸が遅延時間(ns)である。
第1に、図4Aの試験条件では、順方向電流IFの変化に対して遅延時間は約50ps/mAの遅延変化を示している。第2に、図4Bの試験条件では、逆方向電流IRの変化に対して遅延時間は約15ps/mAの遅延変化を示している。
【0028】
ここで10bitのDA変換器121、122を使用したときの分解能について試算する。一方のDA変換器121の順方向電流IFを0〜250 mAの範囲で変化できるとすると、電流設定値の分解能は約0.24 mAとなる。したがって、遅延時間の分解能は3.6 psとなる。他方のDA変換器122の逆方向電流IRを0〜500 mAの範囲で変化できるとすると、電流設定値の分解能は約0.49 mAとなり、遅延時間の分解能は25 psとなる。この結果、10bit程度の分解能を持つD/A変換回路により25 ps、および4ps程度という2つの遅延時間分解能を持つサンプリングパルス発生回路を実現することができる。
【0029】
上記のことから、粗い時間分解能で遅延時間を調整したい場合には、順方向電流IFを変化させるのが適当であり、逆に、細かい時間分解能で遅延時間を調整したい場合には、逆方向電流IRを変化させるのが適当であることが判る。尚、図4(c)において、両者による遅延量の総合可変範囲は5ns程度が実現できる。従って、被測定信号の周波数は200MHz(1/5ns)以上であれば、外部に可変遅延手段を必要としない。これは大きな利点である。
尚、上記総合可変範囲が不足する場合には、例えば5ns単位に遅延量を可変にできる遅延手段を外部に備えて、入力される基準クロックRclkを5ns単位に遅延させても良い。
【0030】
図3に戻り、伝送線路L1〜L4は、伝搬遅延量を付与する例えば50Ωの特性インピーダンスの遅延線路である。伝送線路L2、L3は発生するサンプリングパルスSPの要求パルス幅に対応し、SRD逆バイアス時の端子間容量も入れた伝搬遅延量が、例えば50ピコ秒となるよう適用する。伝送線路L1、L4は50Ωのインピーダンスで伝送線路L2、L3を駆動する為の線路であり、例えば数百ピコ秒程度の伝搬遅延量を適用する。
【0031】
ショート用コンデンサC1は、SRD両端に生じたパルスが通過できる程度に低いインピーダンス値にするものである。これによれば、SRDの遅れ時間ts経過後にONからOFFに急峻に電流変化した瞬間に、SRDの両端子から発生する正負の両ステップ電圧は各々伝送線路L2、L3を進行波として伝搬してショート用コンデンサC1へ到達し、正負の両パルスは当該ショート用コンデンサC1を各々通過した後、各々の伝送線路L2、L3を反射波として伝搬してSRDの端子に到達する。
この結果、SRDの両端子の電圧は、当該端子のステップ電圧と伝送線路L2、L3の遅延時間後に到達する逆電圧の反射波の合成によって、例えば50+50=100ピコ秒のパルス幅のインパルスが生成される。生成された急峻な正のインパルスP+と負のインパルスP−は出力コンデンサC2、C3を介してサンプリングパルスSP+、SP−としてサンプリングヘッドSHへ供給される。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、上述の説明内容からして、下記に記載される効果を奏する。
上述説明した図3の発明構成例及び図4(c)の特性例によれば、一方の10bitのDA変換器121による順方向電流IFの制御によって、例えば25 ps程度の遅延時間分解能の比較的粗い遅延時間の調整が可能であり、他方の10bitのDA変換器122による逆方向電流IRの制御によって、例えば4ps程度の遅延時間分解能の比較的細かい遅延時間の調整が可能となる大きな利点が得られることとなる。
更に、両者による遅延量の総合可変範囲は5ns程度が実現できるからして、被測定信号の周波数は200MHz(1/5ns)以上に適用できる結果、外部に可変遅延手段を備えること無く所望の位相へ遅延させてサンプリングすることが実用的に可能である。従って、簡単で安価な回路構成で高分解能で実用的な可変遅延手段が実現できる大きな利点が得られる。
従って、本発明の技術的効果は大であり、産業上の経済効果も大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のサンプリング装置の原理構成図である。
【図2】本発明のサンプリング装置の原理構成図と、SRDが有する遅れ時間tsの関係式を説明する図である。
【図3】図2の差動パルス発生/パルス遅延手段の具体的な構成例である。
【図4】遅れ時間tsの説明図と、遅延時間の特性例である。
【符号の説明】
C1 ショート用コンデンサ
D1 ステップリカバリ・ダイオード(SRD)
L1,L2,L3,L4 伝送線路
Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6 トランジスタ
R1,R2 抵抗
C2,C3 出力コンデンサ
14 パルサー回路
20 微小遅延手段(位相シフト手段)
100 差動パルス発生/パルス遅延手段
110 差動パルス駆動回路
121,122 DA変換器
IF 順方向電流
IR 逆方向電流
SH サンプリングヘッド

Claims (5)

  1. サンプリング装置のサンプリングヘッドSHへ所定周期の正負の差動のサンプリングパルスを供給し、且つ該サンプリングパルスのタイミングを連続的に可変可能な遅延手段を備えるサンプリングパルス発生装置であって、ステップリカバリ・ダイオード(SRD)と、所定パルス幅生成手段と、電流方向スイッチング手段と、順方向電流量可変手段と、逆方向電流量可変手段とを備え、
    該SRDは流れる電流が順方向から逆方向に切替えた直後において、アノードとカソードの両端から極性の異なる急峻な正インパルスと負インパルスを発生するものであり、
    該所定パルス幅生成手段は該SRDの両端で発生した正ステップパルスと負ステップパルスが伝送線路を進行波として各々伝搬させ、当該進行波が反射して戻ってくる反射波との合成波形に基づいて所定パルス幅のサンプリングパルスを生成するものであり、
    該電流方向スイッチング手段は外部からサンプリング用の基準クロックを受けて当該基準クロックのハイ/ローレベルに対応して該SRDに流れる電流の方向を反転させるものであり、
    該順方向電流量可変手段は該SRDに流れる順方向電流IFの電流量を外部から可変可能に制御するものであり、
    該逆方向電流量可変手段は該SRDに流れる逆方向電流IRの電流量を外部から可変可能に制御するものである、ことを特徴とするサンプリングパルス発生装置。
  2. 該所定パルス幅生成手段は、第1伝送線路と第2伝送線路と第3伝送線路と第4伝送線路と第1コンデンサとを備え、
    該電流方向スイッチング手段に基づいて2値の電圧レベルに切り替え制御する一方の第1電圧レベル切替端と他方の第2電圧レベル切替端との両端の間に対して第1伝送線路、第2伝送線路、SRD、第3伝送線路、第4伝送線路の順番で直列接続し、
    第1伝送線路と第2伝送線路の接続点と、第3伝送線路と第4伝送線路の接続点との間に、該ステップパルスに対するインピーダンスが十分に低い容量値の第1コンデンサを接続し、
    該第2伝送線路と第3伝送線路とは生成すべきパルス幅の時間に対して1/2程の伝搬遅延量を示す所定特性インピーダンスの伝送線路であり、
    該第1伝送線路と第4伝送線路とは該SRDへ直流電流を供給でき、且つ第2伝送線路又は第3伝送線路でステップパルスを反射させるときの反射波形に影響を与えない程度にハイインピーダンスの伝送線路である、ことを特徴とする請求項1記載のサンプリングパルス発生装置。
  3. 該電流方向スイッチング手段は、差動パルス駆動回路と第1トランジスタと第2トランジスタと第3トランジスタと第4トランジスタとを備え、
    該差動パルス駆動回路は外部からサンプリング用の基準クロックを受けて、当該基準クロックがローレベルのときには該第2トランジスタと第3トランジスタとを動作状態にバイアスする所定バイアス電圧を発生し、当該基準クロックがハイレベルのときには該第1トランジスタと第4トランジスタとを動作状態にバイアスする所定バイアス電圧を発生するものであり、
    該第1トランジスタのエミッタ端と第2トランジスタのコレクタ端とが接続されて伝送線路を介してSRDのカソード端へ接続し、
    該第3トランジスタのエミッタ端と第4トランジスタのコレクタ端とが接続されて伝送線路を介してSRDのアノード端へ接続し、
    該第1トランジスタと第3トランジスタのコレクタ端は正電源へ接続し、
    該第2トランジスタのエミッタ端は該順方向電流量可変手段に接続し、
    該第4トランジスタのエミッタ端は該逆方向電流量可変手段に接続し、
    第2トランジスタと第3トランジスタとは動作状態にバイアスされているときにSRDに対して順方向電流IFが流れるように電流スイッチさせるものであり、
    該第1トランジスタと第4トランジスタとは動作状態にバイアスされているときにSRDに対して逆方向電流IRが流れるように電流スイッチさせるものである、ことを特徴とする請求項1記載のサンプリングパルス発生装置。
  4. 該順方向電流量可変手段は、第1DA変換器と第5トランジスタと第1抵抗とを備え、
    該第1DA変換器は外部からの第1制御データを受けて対応する直流電圧を発生するものであり、
    該第5トランジスタはベース端に該直流電圧を受け、エミッタ端に第1抵抗を接続してコレクタ端から該第1制御データに対応する順方向電流IFをシンクするものである、ことを特徴とする請求項1記載のサンプリングパルス発生装置。
  5. 該逆方向電流量可変手段は、第2DA変換器と第6トランジスタと第2抵抗とを備え、
    該第2DA変換器は外部からの第2制御データを受けて対応する直流電圧を発生するものであり、
    該第6トランジスタはベース端に該直流電圧を受け、エミッタ端に第2抵抗を接続してコレクタ端から該第2制御データに対応する逆方向電流IRをシンクするものである、ことを特徴とする請求項1記載のサンプリングパルス発生装置。
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