JP2004220288A - 機器状態報知装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子機器100のパネル面101に取り付け可能な機器状態報知装置10によって、電子機器100の表示LED120からの光L1が表す機器状態を電気信号に変換し、ネットワーク機器を介して遠隔の監視装置に送信する。元々、そのような機器状態報知機能を備えていない既存の電子機器においても、ハードウェアやソフトウェアの改変を行うことなく、容易に機器状態報知機能を追加できる。また、機器状態報知装置10は、一旦変換された機器状態信号を再び光に変換して発光素子14により出力する。このため、機器状態報知装置10を取り付けたことによってその電子機器100の状態表示を直接目視により監視することができなくなる、という不都合が回避される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器の状態を遠隔監視装置に報知すること等を可能とする機器状態報知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、LAN(ローカルエリアネットワーク)等の通信ネットワークで用いられるネットワーク機器においては、遠隔の監視装置によって機器状態を知ることができるようになっていることが多い。例えば、ルータやスイッチャ等の通信機器の中には、それ自身の状態を表示するための表示ランプを有すると共に、その表示内容に対応した情報(以下、状態信号という。)をネットワークを介して監視装置に送信する機能を備えたものもある。また、自ら状態信号を発する機能を備えていないネットワーク機器については、監視装置からそのネットワーク機器に監視信号を送信(一種のポーリング)し、それに対する応答の有無によってそのネットワーク機器の概略状態を知ることも可能である。
【0003】
一方、ネットワークに接続されていない、例えば各種の計測機器や空調機器等の電子機器(非ネットワーク機器という。)においては、一般に、自分自身の状態(以下、機器状態という。)を表示するための表示ランプは設けられているものの、ネットワークを利用できないため、機器状態を遠隔の監視装置に報知することはできなかった。
【0004】
なお、電子機器の動作監視装置については、例えば特許文献1に記載がある。この装置は、光ファイバ分布型温度センサを2以上の電気・電子機器にシリーズに組み込み、それぞれの電気・電子機器内の発熱を伴うデバイスに接触または近接させ、その光ファイバ分布型温度センサにより得られる個々の電気・電子機器の位置情報および温度情報から、各電気・電子機器の動作状態をほぼ同時に監視可能としたものである。また、この装置では、その温度情報から各電気・電子機器の劣化や異常を監視することも可能になっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−208887号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、非ネットワーク機器においても、機器状態を示す情報そのものについては機器内部に保有されている場合が多い。したがって、既存の非ネットワーク機器に対して、機器状態を状態信号として取り出すためのハードウェアおよびソフトウェアの改変や、その機器をネットワークに接続するためのインタフェイスやケーブルの追加等を行うことにより、その機器状態を電気的な状態信号として監視装置に送信することは可能である。
【0007】
また、自ら電気的な状態信号を発する自己報知機能を備えていないネットワーク機器においても、機器状態を状態信号として送信するためのソフトウェア変更等を行うことにより、その機器状態を電気的な状態信号として監視装置に送信することは可能であり、これにより、上記したポーリングによる監視と比べて、よりきめの細かい監視が可能になる。
【0008】
しかしながら、非ネットワーク機器および自己報知機能を有しないネットワーク機器のいずれにおいても、既存の機器に関して、その機器状態を監視装置に報知できるようにするためには、上記の特許文献1にあるような機器内部の改変が必要であったり、ケーブルや配線の引出しのために筐体に孔を空けたりしなければならなかった。
【0009】
また、現在一般に普及しているパーソナルコンピュータは、例えばメールの受信等を音および光で利用者に知らせる機能を備えているが、一般的な電子機器、例えば家電製品等においては、必ずしもそうした機能が備えられているわけではなく、音および光のいずれか一方でのみ状態を報知するようになっているものが多い。したがって、例えば聴覚または視覚に障害がある者がそれらの電子機器を使用したり管理するには、不便となる場合が多かった。
【0010】
この不便さを解消するには、そのような障害者の使用を想定して作られた特別仕様の家電製品等を購入するか、機器内部を目的に合わせて改変する必要がある。しかしながら、そのような特別仕様の電子機器は必ずしも普及しておらず入手が容易ではなく高価であるし、また、機器内部の改変するにしても、手間や費用がかかる。
【0011】
以上のように、従来は、自己報知機能を有しない既存の各種電子機器において、その動作状態を遠隔の装置に送信して報知できるようにしたり、所望の態様で表示しようとする場合には、いずれにしても多くの手間や費用がかかるという問題があった。
【0012】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、既存の各種電子機器の動作状態を電子機器に改変を加えることなく報知することを可能とする機器状態報知装置を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、既存の各種電子機器の動作状態を所望の態様で報知することを可能とする機器状態報知装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の機器状態報知装置は、筐体とこの筐体の外面に設けられて機器状態を報知するための知覚可能な第1の物理量を出力する表示出力部とを有する電子機器における、その筐体の外面に、表示出力部に対向して設けられる装置であって、表示出力部より出力された第1の物理量を電気信号に変換する変換手段と、変換された電気信号を外部の装置に伝送する伝送手段とを備えたものである。ここで「知覚可能な物理量」とは、光や音などの五感により認知可能な物理量を意味し、電気信号は含まない。
【0014】
この機器状態報知装置は、電子機器の筐体の外面に設けられた表示出力部に対向して取り付けられて配置される。この表示出力部は、機器状態を報知するための知覚可能な第1の物理量を出力するものである。電子機器の表示出力部より出力された第1の物理量は、変換手段によって電気信号に変換されて、外部の装置に伝送される。すなわち、電子機器の状態を表す第1の物理量が、電子機器の外面に取り付けられた機器状態報知装置によって電気信号に変換されて出力されることにより、電子機器の状態の報知が行われる。
【0015】
本発明の機器状態報知装置では、電気信号を第1の物理量に再変換して外部に向けて出力する第1の状態報知手段をさらに備えることが好ましい。これにより、第1の物理量を電気信号に変換した際に、機器状態報知装置の存在によって第1の物理量の外部への出力が妨げられてしまう、という事態が回避される。
【0016】
本発明の機器状態報知装置は、第1の物理量が光である場合に好適に適用可能である。ここで、第1の物理量としての光の色が機器状態に応じて変化するものである場合には、変換手段が表示出力部より出力される光をその光の色に対応した互いに異なる電気信号に変換し、伝送手段が変換手段によって変換された互いに異なる電気信号を外部の装置に伝送するように構成するのが好ましい。第1の物理量としての光の色は、2通りに変化するものであってもよいし、3通り以上に変化するものであってもよい。
【0017】
なお、上記のように光を各色ごとに電気信号に変換する方法は、例えば、回折素子を色分離手段として用いて光を各色ごとに異なる方向に分離すると共に各色ごとに光センサを配してそれぞれ光電変換を行うことで実現される。あるいは、回折素子に代えてダイクロイックミラーと反射ミラーとを組み合わせて色分離手段を構成してもよい。
【0018】
表示出力部の光の色が変化するものである場合には、さらに、第1の状態報知手段によって互いに異なる(2種以上の)電気信号をそれぞれ対応する色の光に再変換して外部に向けて出力するように構成するのが好ましい。また、第1の物理量が、機器の状態に応じて変化する表示点の位置、表示バーの長さまたは表示領域の面積を可視的に表す光である場合には、変換手段が、表示点の位置、表示バーの長さまたは表示領域の面積に対応した電気信号を生成するように構成することも可能である。また、表示出力部が複数設けられている場合には、表示出力部の各々に対応するように変換手段を複数配設すると共に、表示出力部と変換手段との間に、表示出力部から変換手段へ光を伝送する光伝送手段をさらに設け、変換手段の各々が光伝送手段を介して伝送された光を電気信号に変換し、伝送手段が変換された各電気信号を外部の装置に伝送するように構成するのが好ましい。この構成は、複数の変換手段の相互間隔が複数の表示出力部の相互間隔よりも広い場合や、表示出力部のサイズよりも大きい表示デバイスを第1の状態報知手段として用いる場合に特に有用である。
【0019】
本発明の機器状態報知装置において、第1の物理量が光である場合には、表示出力部から出力された第1の物理量としての光を2つに分岐する光分岐手段をさらに備えると共に、光分岐手段により分岐された一方の光を変換手段により電気信号に変換し、光分岐手段により分岐された他方の光をそのまま表示光として出力させるように構成することも可能である。
【0020】
本発明の機器状態報知装置では、電気信号を第1の物理量とは異なる知覚可能な第2の物理量に変換して外部に向けて出力する第2の状態報知手段をさらに備えるように構成することも可能である。この場合の例としては、第1の物理量が光であり第2の物理量が音や振動である場合や、逆に、第1の物理量が音や振動であり第2の物理量が光である場合が考えられる。また、第1の物理量が音であり、第2の物理量が振動である場合も考えられる。なお、電気信号を第2の物理量に変換するだけではなく、元の第1の物理量にも再変換し、両者(すなわち、第1および第2の物理量の双方)を電気信号と共に外部に向けて出力するようにしてもよい。具体的には、例えば第1の物理量が光である場合に、これを電気信号のほかに音と光の両方の形態で出力するような態様や、第1の物理量が音である場合に、これを電気信号のほかに光と音の両方の形態で出力するような態様が考えられる。
【0021】
なお、本発明の機器状態報知装置において、第1の物理量から変換された電気信号を外部の装置に伝送する伝送手段を省略するようにしてもよい。この場合の最低限必要な構成要素は、表示出力部より出力された第1の物理量を電気信号に変換する変換手段と、変換された電気信号を第1の物理量とは異なる知覚可能な第2の物理量に再変換して外部に向けて出力する状態報知手段のみとなる。電子機器の状態を表す第1の物理量は電子機器の外面に取り付けられた機器状態報知装置によって第2の物理量に変換されて出力されるので、電子機器の状態を多様な態様で行うことができる。この場合の機器状態報知装置は、いわば報知態様変換器として機能する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る機器状態報知装置およびこの装置が取り付けられる前の電子機器100の外観斜視構成を表し、図2は、取り付け完了後における図1のII−II 矢視断面を表すものである。電子機器100の前側のパネル面101には、電源のオンオフ状況、動作状態および機器異常等を点灯・消灯・点滅等によって外部に向けて報知するための表示LED(発光ダイオード)120が設けられている。表示LED120は、報知すべき機器状態情報ごとに設けられており、図1の例では2つ設けられている。
【0024】
機器状態報知装置10は、それぞれ、電子機器100の各表示LED120に対応してパネル面101に取り付けられ(外付けされ)ている。この取り付けは、機器状態報知装置10の取付面11(後述)とパネル面101とを、例えば粘着テープを用いて貼り付けることで行われる。但し、粘着テープ以外に接着剤を用いてもよい。あるいは、パネル面101が磁石吸着可能な材料で構成されているときは、磁石を用いて取り付けるようにすることも可能である。
【0025】
機器状態報知装置10は、表示LED120からの光L1(第1の物理量)が表す機器状態を電気信号である機器状態信号に変換し、この機器状態信号を所定のネットワーク機器に伝送できるようにする機能と、機器状態信号を再び第1の物理量である光に変換して出力する機能とを備えている。これらの機能を具現化すべく、機器状態報知装置10は以下のように構成されている。
【0026】
機器状態報知装置10は、配線基板12と、この配線基板12を収容する筐体15と、配線基板12に接続されたケーブル16とを備えている。配線基板12の一方の面には光センサ13が実装され、他方の面には発光素子14が実装されている。ケーブル16は筐体15の外に引き出されており、その他端には、図示しないLAN(ローカルエリアネットワーク)に接続されたネットワーク機器 (図示せず)に接続するためのコネクタ17が設けられている。
【0027】
筐体15はほぼ直方体形状を有する。この直方体の一面をなす取付面11には、機器状態報知装置10の表示LED120から発せられた光L1を取り入れるための光取入窓15Aが設けられている。筐体15における取付面11と反対側の面には、発光素子14の光L2を外部へ取り出すための光取出窓15Bが設けられている。配線基板12は、取付け面11とほぼ平行に配置されている。配線基板12は、光センサ13が光取入窓15Aに正対する位置に配され、かつ発光素子14が光取出窓15Bに正対する位置に配されるように、筐体15に対して位置決めされている。
【0028】
光センサ13は、機器状態報知装置10の表示LED120から光取入窓15Aを通って入射した光L1を受光して電気信号に変換するためのもので、例えばフォトトランジスタ等が用いられる。機器状態報知装置10の取付位置は、光センサ13の出力が最大となるようにするために、光センサ13が表示LED120の正面に対向配置されるように調整される。光センサ13から出力された電気信号は、機器状態信号として、ケーブル16およびコネクタ17を介してネットワーク機器(図示せず)に伝送されるようになっている。
【0029】
発光素子14は、配線基板12や筐体15によって光が遮断されて表示状態が視認できなくなる表示LED120の代わりに点灯表示を行うためのもので、例えばLED等が用いられる。発光素子14は、後述するように、光センサ13により生成された電気信号に応じて発光するようになっている。配線基板12は、光センサ13により得られた電気信号を発光素子14およびケーブル16に供給し得るような配線パターンを有する。
【0030】
ここで、表示LED120が、「表示出力部」の一具体例に対応し、光センサ13が「変換手段」の一具体例に対応し、発光素子14が「第1の状態報知手段」の一具体例に対応し、ケーブル16およびコネクタ17が「伝送手段」の一具体例に対応する。
【0031】
図3は、機器状態報知装置10の具体的な回路構成を表すものである。電源端子TA(Vcc)と接地端子TC(G)との間には、抵抗器R0、光センサ13および発光素子14が、この順に直列に接続されている。図3の例では、光センサ13としてフォトトランジスタが用いられており、光L1を受光するとオン状態になり、受光しないときにはオフ状態となるスイッチとして動作する。この光センサ13のスイッチング動作に応じ、LEDである発光素子14に電流が流れて、光L2を発するようになっている。なお、発光素子14は、光L1と同じ波長(色)の光L2を発するものであってもよいし、異なる波長の光を発するものであってもよい。
【0032】
抵抗器R0と光センサ13との接続点は出力端子TBに接続され、ここから回路の出力電圧Vout が出力されるようになっている。この出力電圧Vout は、光センサ13がオフのときは、電源電圧Vccと等しい電圧(=“High”信号)となる一方、光センサ13がオンのときには、流れる電流に応じて抵抗器R0で生ずる電圧降下分を電源電圧Vccから差し引いたレベルの“Low”信号となり、出力端子TBからケーブル16上に送出されるようになっている。その詳細は後述する。なお、電源端子TA(Vcc)には、ケーブル16から所定の電源電圧Vccが供給されて印加されるようになっている。
【0033】
次に、図1および図2を参照して、機器状態報知装置10の取り付け方法を説明する。
【0034】
機器状態報知装置10の取付面11に貼り付けられた粘着テープ(図示せず)から保護シート(図示せず)を剥がし、取付面11を電子機器100のパネル面101に向けた状態で、パネル面101に接近させる。次に、機器状態報知装置10の光取入窓15Aの位置( すなわち、光センサ13の位置) をパネル面101の表示LED120の位置に一致させるようにしながら、発光素子14の発光強度が最大となる位置を探す。発光素子14の発光強度最大位置が見つかったら、その位置で機器状態報知装置10をパネル面101に押し付け、貼り付ける。これにより、取り付けを完了する。
【0035】
次に、図2および図3を参照して機器状態報知装置10の動作を説明する。
【0036】
電子機器100の表示LED120が点灯していない状態では、光センサ13としてのフォトトランジスタには光が入射せず、オフ状態となる。このため、図3の回路には電流が流れず、発光素子14は発光しない。このときの出力端子TBの出力電圧Vout は電源電圧Vccと等しくなり、この電圧が機器状態信号としてケーブル16を介して“High”信号として出力される。
【0037】
電子機器100の表示LED120が点灯すると、その光L1は、光取入窓15Aから筐体5の内部に進み、光センサ13に入射する。光センサ13としてのフォトトランジスタは、光L1を受光するとオン状態となる。これにより、電源端子TAから接地端子TCの方向へ電流が流れ、発光素子14が光L2を発する。すなわち、電子機器100の表示LED120からの光L1の代わりに、光L2が表示光として出力される。このため、機器状態報知装置10を配置したことによって電子機器100の状態を直接視認できなくなる事態が回避される。このときの出力端子TBの出力電圧Vout は、電源電圧Vccから抵抗器R0による電圧降下分を減じた電圧となり、この電圧が“Low”レベルの機器状態信号としてケーブル6を介して出力される。
【0038】
“High”または“Low”の機器状態信号は、ケーブル16によって伝送され、コネクタ17を介して、図示しないネットワーク機器に入力される。ネットワーク機器は、機器状態信号をディジタルの監視信号に変換して、図示しないLANを経由して、遠隔の監視装置(図示せず)へと送る。監視装置は、ネットワーク機器から受けた監視信号に基づいて電子機器100の状態を確認することができる。具体的には、監視信号が、機器状態信号“High”に対応したものであるときは、電子機器100の表示LED120がオフ状態であると判断し、機器状態信号“Low”に対応したものであるときは、表示LED120がオン状態であると判断する。
【0039】
このような動作が図1における個々の機器状態報知装置10について行われる。なお、図1では、表示LED120が2つの場合を示しているが、3以上の場合には、表示LED120の数だけ機器状態報知装置10を用意して、各表示LED120に対応して機器状態報知装置10をそれぞれ取り付け、各ケーブル16のコネクタ17をそれぞれネットワーク機器に接続するようにすればよい。この場合には、ケーブルを1本にまとめると共に、コネクタも1つに集約するようにしてもよい。
【0040】
このように本実施の形態によれば、電子機器100の外面(パネル面101)に取り付け可能な機器状態報知装置10によって、表示LED120からの光L1が表す機器状態を電気信号である機器状態信号に変換し、この機器状態信号をネットワーク機器を介して遠隔の監視装置に送信できるようにしたので、そのような機器状態報知機能を備えていない既存の電子機器においても、ハードウェアやソフトウェアの改変を行うことなく、極めて容易に機器状態報知機能を追加することが可能になる。しかも、機器状態報知装置10は、一旦変換された機器状態信号を再び光に変換して出力するようにしたので、利用者は点灯状態によってその機器状態を直接視認することができる。すなわち、機器状態報知装置10を取り付けたことによってその電子機器100の近くにいる者にとって、機器状態を直接監視することが妨げられるという不都合を回避することができる。
【0041】
[第2の実施の形態]
次に、図4および図5を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0042】
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る機器状態報知装置20の断面構造を表し、図5は機器状態報知装置20の回路構成を表すものである。この機器状態報知装置20は、電子機器200のパネル面201に設けられた多色発光型の表示LED220に適用可能なように構成されたものである。この表示LED220は、互いに発光波長の異なる2つのPN接合(後述する赤色発光部24Rおよび緑色発光部24G)を樹脂内に封入して構成されたもので、電子機器の状態に応じて異なる色の光(ここでは、例えば赤色光L1Rと緑色光L1G)を発することができるもので、各発光色により機器状態を表示可能である。
【0043】
本実施の形態の機器状態報知装置20は、表示LED220からの赤色光L1Rまたは緑色光L1Gが表す機器状態を電気信号である機器状態信号にそれぞれ変換し、この機器状態信号をネットワーク機器に伝送できるようにする機能と、機器状態信号を再び第1の物理量である各色の光に変換して出力する機能とを備えている。これらの機能を具現化すべく、機器状態報知装置20は以下のように構成されている。
【0044】
機器状態報知装置20は、水平に配置された配線基板22と、この配線基板22を収容する筐体25と、筐体25に収容された集光レンズ21および反射型の回折素子28と、配線基板22に接続されたケーブル26とを備えている。配線基板22の一方の面には、2つの光センサ23R,23Gと、多色発光型の発光素子24とが実装されている。集光レンズ21は、筐体25の光取入窓25Aを介して表示LED220の正面に位置し、表示LED220からの光L1R,L1Gを集光するようになっている。回折素子28は、集光レンズ21の光軸上に配置され、集光レンズ21を通過した光L1R,L1Gを、各波長に応じた方向に回折反射する色分離手段として機能するものである。光L1R,L1Gが回折反射された方向には、それぞれ、光センサ23R,23Gが配置されている。光センサ23R,23Gは、それぞれ、光L1R,L1Gを受光するとオン状態となるフォトトランジスタ等により構成されている。発光素子24は、筐体25の光取出窓25Bに対応した位置に配置されている。ケーブル26は筐体25の外に引き出されており、その他端には、図示しないLANに接続されたネットワーク機器(図示せず)に接続するためのコネクタ27が設けられている。
【0045】
ここで、表示LED220が「表示出力部」の一具体例に対応し、光センサ23R,23Gが「変換手段」の一具体例に対応し、発光素子24が「第1の状態報知手段」の一具体例に対応し、ケーブル26およびコネクタ27が「伝送手段」の一具体例に対応する。
【0046】
図5は、図4に示した機器状態報知装置20の回路構成を表すものである。電源端子TAと出力端子TBとの間には、抵抗器R0が設けられている。出力端子TBと接地端子TCとの間には、抵抗器R1と光センサ23Rと発光素子24の赤色発光部24Rとがこの順に直列に配置接続されている。出力端子TBと接地端子TCとの間にはまた、抵抗器R2と光センサ23Gと発光素子24の緑色発光部24Gとがこの順に直列に配置接続されている。すなわち、抵抗器R1、光センサ23Rおよび赤色発光部24Rからなる組と、抵抗器R2、光センサ23Gおよび緑色発光部24Gからなる組とは、出力端子TBと接地端子TCとの間において並列接続されている。抵抗器R1,R2は、互いに異なる抵抗値を有している。
【0047】
図5の例においても、フォトトランジスタ等からなる光センサ23R,23Gは、それぞれ、光L1R,L1Gを受光するとオン状態になり、受光しないときにはオフ状態となる。これらの光センサ23R,23Gのスイッチング動作に応じて、それぞれ、発光素子24の赤色発光部24Rまたは緑色発光部24Gに電流が流れ、赤色の光L2Rまたは緑色の光L2Gを発するようになっている。
【0048】
抵抗器R0と抵抗器R1,R2との接続点は出力端子TBに接続され、ここから回路の出力電圧Vout が出力されるようになっている。この出力電圧Vout は、光センサ23R,23Gがともにオフ状態であるときは電源電圧Vcc(=“High”信号)となる一方、光センサ23Rまたは光センサ23Gがオンのときには、流れる電流に応じて抵抗器R0と抵抗器R1または抵抗器R2との抵抗値比により定まる分圧となり、“Middle”,“Low”のいずれかのレベルをとるようになっている。例えば、R1>R2とすると、出力電圧Vout は、光センサ23Rがオンのときに“Middle”レベルとなり、光センサ23Gがオンのときに“Low”レベルとなる。その他の構成は、上記第1の実施の形態と同様である。
【0049】
次に、機器状態報知装置20の動作を説明する。
【0050】
電子機器200の表示LED220が点灯していない状態では、光センサ23R,23Gとしてのフォトトランジスタには光が入射せず、オフ状態となる。このため、図5の回路には電流が流れず、発光素子24は発光しない。このときの出力端子TBの出力電圧Vout は電源電圧Vccと等しくなり、この電圧が機器状態信号としてケーブル26を介して“High”信号として出力される。
【0051】
電子機器200の表示LED220が赤色に点灯すると、その光L1Rは、光取入窓25Aから筐体25の内部に進み、集光レンズ21で集光されたのち、回折素子28によって回折されて光センサ23Rに入射する。光センサ23Rとしてのフォトトランジスタは、光L1Rを受光するとオン状態となる。これにより、電源端子TAから接地端子TCの方向へ電流が流れ、発光素子24の赤色発光部24Rが赤色の光L2Rを発する。すなわち、電子機器200の表示LED220からの光L1Rの代わりに、光L2Rが表示光として出力される。このため、機器状態報知装置20を配置したことによって電子機器200の状態を直接視認できなくなる事態が回避される。このときの出力端子TBの出力電圧Vout は、流れる電流に応じて電源電圧Vccから抵抗器R0による電圧降下分を減じた電圧(抵抗器R0と抵抗器R1との抵抗値比により定まる分圧)となり、この電圧が機器状態信号としてケーブル26を介して例えば“Middle”信号として出力される。
【0052】
電子機器200の表示LED220が緑色に点灯すると、その光L1Gは、光取入窓25Aから筐体25の内部に進み、集光レンズ21で集光されたのち、回折素子28によって回折されて光センサ23Gに入射する。光センサ23Gとしてのフォトトランジスタは、光L1Gを受光するとオン状態となる。これにより、電源端子TAから接地端子TCの方向へ電流が流れ、発光素子24の緑色発光部24Gが光L2Gを発する。すなわち、電子機器200の表示LED220からの光L1Gの代わりに、緑色の光L2Gが表示光として出力される。このため、機器状態報知装置20を配置したことによって電子機器200の状態を直接視認できなくなる事態が回避される。このときの出力端子TBの出力電圧Vout は、流れる電流に応じて電源電圧Vccから抵抗器R0による電圧降下分を減じた電圧(流れる電流に応じて抵抗器R0と抵抗器R2との抵抗値比により定まる分圧)となり、この電圧が機器状態信号としてケーブル26を介して例えば“Low”信号として出力される。
【0053】
“High”,“Middle”または“Low”の機器状態信号は、ケーブル26によって伝送され、コネクタ27を介して、図示しないネットワーク機器に入力される。ネットワーク機器は、機器状態信号をディジタルの監視信号に変換し、図示しないLANを経由して遠隔の監視装置(図示せず)へと送る。監視装置は、ネットワーク機器から受けた監視信号に基づいて、電子機器200の表示LED220の表示状態(すなわち、電子機器200の動作状態)を確認することができる。具体的には、例えば監視信号が機器状態信号“High”に対応したものであるときは、電子機器200の表示LED220がオフ状態であると判断し、機器状態信号“Middle”に対応したものであるときは、表示LED220が赤色表示状態であると判断し、機器状態信号“Low”に対応したものであるときは、表示LED220が緑色表示状態であると判断する。
【0054】
このように本実施の形態によれば、電子機器200のパネル面201に設けられた表示LED220が多色発光型のものである場合に、発光色ごとに回折素子28によって光路を分離して光センサ23R,23Gに導くようにしたので、機器状態に応じて発光色が変化しても、その発光色に応じて機器状態を遠隔の監視装置に正確に報知することができる。しかも、一旦変換された機器状態信号を多色発光型の発光素子24によって再び元の色光に変換して出力するようにしたので、その発光色によって機器状態を直接視認することも可能である。すなわち、機器状態報知装置20を取り付けたことによってその電子機器200の近くにいる者が機器状態を直接監視することができなくなるという不都合を回避することができる。
【0055】
次に、上記第2の実施の形態に関する変形例について説明する。
【0056】
「変形例2−1]
図6は、上記第2の実施の形態の変形例に係る機器状態報知装置30の断面構造を表すものである。本変形例は、色分離手段としての回折素子28に代えて、赤色光のみを選択的に反射するダイクロイックミラー29Rと、入射光を全反射する反射ミラー29Gとを用いるようにしたものである。その他の構成は上記第2の実施の形態(図4)と同様である。
【0057】
この機器状態報知装置30では、電子機器200の表示LED220が赤色に点灯すると、その光L1Rは、光取入窓25Aから筐体25の内部に進み、集光レンズ21で集光されたのち、ダイクロイックミラー29Rによって反射されて、光センサ23Rに入射する。また、電子機器200の表示LED220が緑色に点灯すると、その光L1Gは、光取入窓25Aから筐体25の内部に進み、集光レンズ21で集光されたのち、ダイクロイックミラー29Rを通過し、さらに、反射ミラー29Gで反射されて光センサ23Gに入射する。これ以降の動作および作用・効果は上記第2の実施の形態の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0058】
[第3の実施の形態]
次に、図7を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0059】
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る機器状態報知装置40の断面構造を表すものである。この機器状態報知装置40は、上記第1の実施の形態の機器状態報知装置10(図1)に集光レンズ41およびハーフミラー49を追加する一方、発光素子14を除いて構成したものである。すなわち、この機器状態報知装置40では、水平に配置された配線基板42上に光センサ13のみが実装されており、発光素子14は実装されていない。その他の、例えば回路構成等は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。ここで、ハーフミラー49が「光分岐手段」の一具体例に対応する。なお、図7において、図1の要素と同一部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0060】
この機器状態報知装置40では、電子機器100の表示LED120が点灯すると、その光L1は、光取入窓45Aから筐体45の内部に進み、集光レンズ41で集光されたのち、ハーフミラー49に入射する。ハーフミラー49は、光L1の一部をそのまま通過させる一方、残りを反射する。ハーフミラー49を通過した光L1Aは、そのまま光取出窓45Bから出力され、利用者により視認される。一方、ハーフミラー49で反射された光L1Bは、光センサ13に入射し、電気信号に変換される。それ以降の動作は上記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0061】
本実施の形態によれば、電子機器100の表示LED120からの光の一部がそのまま表示光として利用されるようにしたので、発光素子を改めて設ける必要がない。したがって、回路構成がより簡単になる。
【0062】
[第4の実施の形態]
次に、図8および図9を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0063】
図8は、本発明の第4の実施の形態に係る機器状態報知装置50の断面構造を表し、図9は機器状態報知装置50の回路構成を表すものである。本実施の形態は、電子機器300のパネル面301に多数の小さな表示LED(図8では3個の表示LED321〜323)が狭い間隔で設けられている場合に好適に適用されるものである。
【0064】
この機器状態報知装置50は、フォトトランジスタ等からなる3つの光センサ531〜533とLED等からなる3つの発光素子541〜543とが実装された配線基板52と、電子機器300のパネル面301の表示LED321〜323と光センサ531〜533との間をそれぞれ光学的に結合するための光ファイバ591〜593とを備えている。光ファイバ591〜593は、各一端面が筐体55の光取入窓55Aを介して表示LED321〜323にそれぞれ対向するように支持部材55Bによって支持されると共に、各他端面が光センサ531〜533にそれぞれ対向するように支持部材55Cによって支持されている。支持部材55B,55Cは、筐体55に固定されている。発光素子541〜543は、それぞれ、筐体55に設けられた光取出窓551〜553に対応して配置されている。配線基板52は、支持部材55Cおよび光取出窓551〜553に対してほぼ平行に配置され、その一部には、一端側にコネクタ(図示せず)を有するケーブル56が接続されている。ここで、光ファイバ591〜593が「光伝送手段」の一具体例に対応する。
【0065】
図9に示したように、電源端子TAと接地端子TCとの間には、抵抗器R11,光センサ531および発光素子541がこの順に直列に接続配置されている。電源端子TAと接地端子TCとの間にはまた、抵抗器R12,光センサ532および発光素子542がこの順に直列に接続配置されている。電源端子TAと接地端子TCとの間にはさらに、抵抗器R13,光センサ533および発光素子543がこの順に直列に接続配置されている。抵抗器R11と光センサ531との接続点は出力端子TB1に接続され、抵抗器R12と光センサ532との接続点は出力端子TB2に接続され、抵抗器R13と光センサ533との接続点は出力端子TB3に接続されている。出力端子TB1,TB2,TB3からは、それぞれ、抵抗器R11,R12,R13の値に応じた電圧Vout1,Vout2,Vout3が出力されるようになっている。なお、抵抗器R11,R12,R13の抵抗値は、互いにほぼ等しく設定されている。
【0066】
次に、この機器状態報知装置50の動作を説明する。
【0067】
表示LED321が点灯すると、そこから発せられた光L11が光ファイバ591を通って光センサ531としてのフォトトランジスタに入射する。これにより、光センサ531はオン状態となり、電流が抵抗器R11、光センサ531および発光素子541を通って接地へと流れる。これにより、発光素子541が光L21を発する。このとき、出力端子TB1からは、抵抗器R11を流れる電流によって生じた電圧降下分を電源電圧Vccから差し引いた電圧(Vout1)が出力される。
【0068】
表示LED322,323が点灯した場合も同様である。すなわち、表示LED322,323が点灯すると、それらから発せられた光L12,13がそれぞれ光ファイバ592,593を通って、光センサ532,533としてのフォトトランジスタにそれぞれ入射する。これにより、光センサ532がオン状態となって、電流が抵抗器R12、光センサ532および発光素子542を通って接地へと流れ、発光素子542が光L22を発する。また、光センサ533がオン状態となって、電流が抵抗器R13、光センサ533および発光素子543を通って接地へと流れ、発光素子543が光L23を発する。このとき、出力端子TB2からは、抵抗器R12を流れる電流によって生じた電圧降下分を電源電圧Vccから差し引いた電圧(Vout2)が出力され、出力端子TB3からは、抵抗器R13を流れる電流によって生じた電圧降下分を電源電圧Vccから差し引いた電圧 (Vout3)が出力される。
【0069】
一方、表示LED321〜323が消灯している場合は、電流が流れないので、出力電圧Vout1〜Vout3はいずれも電源電圧Vccと等しくなる。
【0070】
出力端子TB1〜TB3からそれぞれ出力された出力電圧Vout1〜Vout3は、機器状態信号としてケーブル56によって伝送され、図示しないネットワーク機器に入力される。ネットワーク機器は、これらの機器状態信号をディジタルの監視信号に変換して、図示しないLANを経由して、遠隔の監視装置(図示せず)へと送る。監視装置は、ネットワーク機器から受けた監視信号に基づいて、電子機器300の表示LED321〜323の表示状態(すなわち、電子機器300の動作状態)を認識することができる。
【0071】
このように、本実施の形態の機器状態報知装置50によれば、1つの機器状態報知装置50の中に、電子機器300のパネル面301の複数の(ここでは3個の)表示LED321〜323に対応する機構を集積化して内蔵するようにしたので、電子機器300のパネル面301に多数の表示LED321〜323が配置されている場合においても、1つの機器状態報知装置50を設置するだけで済む。したがって、上記第1の実施の形態(図1〜図3)で述べたように機器状態報知装置10を複数設置する場合と比べて、設置の手間がかからず、コストも低減できると共に、電子機器300のパネル面301が多数のケーブルによって混雑することがなく、計装がコンパクトになる。
【0072】
また、本実施の形態によれば、電子機器300のパネル面301の複数の表示LED321〜323が狭い間隔で設けられている場合においても、光ファイバ591〜593を利用することによって、光センサ531〜533をより広い間隔で配置することができるので、光センサ531〜533のサイズが表示LED321〜323の間隔に比べて大きい場合であっても、光センサ531〜533間の干渉等の問題が生じることがない。さらに、発光素子541〜543として、より大きなサイズと輝度の発光素子を用いることも可能になるので、視認性が向上する。
【0073】
[第5の実施の形態]
次に、図10および図11を参照して、本発明の第5の実施の形態について説明する。
【0074】
図10は、本発明の第5の実施の形態に係る機器状態報知装置60の取り付け前における外観斜視構造を表し、図11は機器状態報知装置60の回路構成を表すものである。本実施の形態の機器状態報知装置60は、電子機器400のパネル面401に設けられている表示デバイスが、輝点や輝線からなる発光セグメントの位置によって機器状態を表示するものである場合に好適に適用されるものである。図10に示した例では、電子機器400のパネル面401に、線型LED420が設けられている。この線型LED420は、多数のLEDセグメント421からなるLEDアレイであり、このLEDセグメント421の左右方向における発光位置によって、所定の物理量(例えば、空調機における風量、設定温度あるいは室温等)を表示することができるものである。
【0075】
機器状態報知装置60は、筐体65と、この筐体65内に収容された配線基板62とを備えている。配線基板62上には、線型位置センサ63と、線型発光素子64と、コントローラ68(図10では図示せず)とが実装されている。線型位置センサ63は、電子機器400の線型LED420に対応した検出長さ(横幅)を有する、例えばPSD(Position Sensitive Detector )等の位置検出センサであり、その検出位置に対応した大きさの電圧(または電流)を検出信号としてコントローラ68に出力するようになっている。コントローラ68は、線型位置センサ63から入力された検出信号(機器状態信号)をケーブル66によってネットワーク機器(図示せず)に送出する機能を有する。ケーブル66は、線型位置センサ63、コントローラ68および線型発光素子64に対して電源電圧Vccを供給するようになっている。線型発光素子64は、例えば、電子機器400の線型LED420と同様の素子構造を有するLEDアレイからなり、コントローラ68からの制御によって指定されたLEDセグメント641のみが発光するようになっている。なお、線型位置センサ63としては、上記したPSDのほか、線型のCCD(Charge Coupled Device )アレイやフォトトランジスタアレイ等を用いることも可能である。
【0076】
線型位置センサ63は、筐体65に設けられた光取入窓65Aに対応した位置に配置され、線型発光素子64は、筐体65に設けられた光取出窓65Bに対応した位置に配置されている。電子機器400のパネル面401に対する機器状態報知装置60の取付け位置は、線型位置センサ63が筐体65の光取入窓65Aを介して電子機器400の線型LED420に正対した位置に配置されるように調整される。
【0077】
次に、このような構成の機器状態報知装置60の動作を説明する。
【0078】
電子機器400の線型LED420は、LEDセグメント421の左右方向における発光位置によって、所定の物理量を表示する。機器状態報知装置60は、ケーブル66から供給された電源電圧Vccに基づいて動作する。具体的には、機器状態報知装置60の線型位置センサ63は、LEDセグメント421の発光位置を検出し、この検出信号をコントローラ68に出力する。コントローラ68は、線型LED420から入力された検出信号を機器状態信号としてケーブル66によってネットワーク機器(図示せず)に送出すると共に、線型発光素子64にも検出信号を供給する。これにより、線型発光素子64の多数のセグメント641のうち、検出信号によって指定されたLEDセグメント641のみが発光する。したがって、電子機器400の利用者は、線型LED420の代わりに、線型発光素子64を見ることによって、電子機器400の状態を確認することができる。一方、機器状態報知装置60から検出信号を受けた図示しないネットワーク機器は、この検出信号をディジタルの監視信号に変換し、図示しないLANを介して遠隔の監視装置に送信する。監視装置は、ネットワーク機器からの監視信号に基づき、線型LED420の表示状態を確認し、電子機器400の動作状態を認識することができる。
【0079】
このように、本実施の形態の機器状態報知装置60によれば、線型位置センサ63によって電子機器400の線型LED420により表示された物理量を読み取ってネットワーク機器に出力するようにしたので、電子機器400の単なる定性的状態ではなく、定量的状態を遠隔の監視装置に報知することができる。しかも、読み取った物理量を線型発光素子64によって再表示するようにしたので、電子機器400の利用者が直接視認することも妨げられない。なお、定性的状態とは、装置の動作状態を定性的に表したものであり、例えば、電源のオンオフ状態、正常/エラーの区別、アラームの有無、あるいは、実行中/待ち状態の区別等のように、表示出力部の単なる点灯・消灯・点滅や表示色等によって表示されるものである。また、定量的状態とは、装置の動作状態を定量的に表したものであり、例えば、通信速度、バッテリ残量、記憶容量の残量、処理経過時間、あるいは機器の周囲環境の温度や湿度等のように、表示点の位置、表示バーの長さまたは表示領域の面積等によって表現されるものである。
【0080】
なお、本実施の形態では、パネル面の表示出力部が線型LED420である場合について説明したが、これに代えてLCD(Liquid Crystal Display)やEL(Electro−Luminescence)等の他の表示素子からなる場合にも適用可能である。
【0081】
次に、第5の実施の形態に関するいくつかの変形例について説明する。
【0082】
[変形例5−1]
上記第5の実施の形態では、輝点または輝線の位置によって物理量を表示するタイプの表示デバイス(線型LED420)に適用される機器状態報知装置60について説明したが、本発明は、それ以外の方法で物理量を表示する表示デバイスにも適用可能である。例えば図12に示したように、バッテリの残量や記憶容量の残量等の物理量をバー521の長さによって表示するタイプの線型LED520にも適用が可能である。この図12に示した機器状態報知装置70には、図10に示した線型位置センサ63および線型発光素子64に代えて、それぞれ、線型センサ73および線型発光素子74が設けられている。線型センサ73は、線型LED520のバー521の長さを検出可能なものであり、例えば線型のCCDアレイやフォトトランジスタアレイ等を用いることが可能である。線型発光素子74は、線型発光素子64と同様の構造を有するものである。その他の構成は図10と同様である。
【0083】
本変形例では、線型LED520のバー521の長さが線型センサ73によって読み取られて、ケーブル66を介してネットワーク機器に送られると共に、線型LED520のバー521の長さに対応した長さのバー741が線型発光素子74に表示される。
【0084】
[変形例5−2]
図13(A),(B)は、電子機器のパネル面に設けられた表示LEDの表示領域が、図10や図12に示したような帯状のものではなく、扇状であるような場合を表すものである。ここで、図13(A)は、細い扇型のセグメント621の発光位置によって回転速度や温度等の物理量を表示する表示LED620を表し、図13(B)は、扇型の発光領域721の面積によって物理量を表示する表示LED720を表している。これらの例においても、例えば図13(C)に示したような位置検出用または面積検出用の円弧状センサ731を電子機器のパネル面の表示LEDに対向させて配置することにより、表示LEDにおけるセグメント621の発光位置や、扇型の発光領域721の面積を読み取ってネットワーク機器に送ることができる。位置検出用の円弧状センサ731としては、例えばPSD、CCDアレイまたはフォトトランジスタアレイ等が用いられる。面積検出用の円弧状センサ731としては、例えばCCDアレイやフォトトランジスタアレイ等が用いられる。なお、本実施の形態においても、表示LED620,720と同様の構成の発光素子を設け、円弧状センサ731によって読み取った検出信号をこれらの発光素子に供給することにより、表示LED620,720と同等の態様で機器状態を表示することができる。その他の構成および作用は、上記第5の実施の形態および変形例5−1の場合と同様である。
【0085】
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されず、種々の変形が可能である。例えば、第1の物理量から変換した電気信号を再び元の第1の物理量に変換するのではなく、第1の物理量とは異なる第2の物理量に変換して外部に向けて出力するようにしてもよい。具体的には、図14に回路構成を示したように、電子機器の表示LEDからの光L1 (第1の物理量)を光センサ83によって電気信号Vout に変換して出力端子TBから出力すると共に、この電気信号をブザー84によって第2の物理量である音響SOに変換するようにしてもよい。こうすることにより、電子機器の利用者は、本来は目で状態確認をするように構成された電子機器の状態を耳で確認できるようになり、特に、利用者が視覚障害者である場合に極めて有用である。この変形例では、ブザー84が「第2の状態報知手段」の一具体例に対応する。なお、ブザー84による音響SOは、単調に連続するブザー音であってもよいし、所定の間隔で断続する断続音であってもよいし、あるいは、所定のパターンで変化するパターン音であってもよい。さらには、ブザー84による音響に代えて、音声合成装置を用いたアナウンス情報として機器状態を表示出力するようにしてもよい。
【0086】
図14の場合とは逆に、電子機器に元々備えられている報知機能がブザーのような音響によるものである場合には、例えば図15に回路構成を示したように、電子機器のブザー音SI(第1の物理量)をマイクロフォン等の音響センサ93によって電気信号Vout に変換して出力端子TBから出力すると共に、この電気信号をLED等の発光素子94によって第2の物理量である光L2に変換するようにしてもよい。この場合には、電子機器の利用者は、本来は音で状態確認をするように構成された電子機器の状態を目で確認できるようになり、特に、利用者が聴覚障害者である場合に極めて有用である。この変形例では、発光素子94が「第2の状態報知手段」の一具体例に対応する。なお、第1の物理量である音が所定のパターンで変化するパターン音であり、これを第2の物理量である光に変換する場合には、音のパターンに応じて光の色を変化させるようにしてもよい。
【0087】
このように、電気信号を第1の物理量(例えば光または音)とは異なる知覚可能な第2の物理量(例えば音または光)に変換して外部に向けて出力する第2の状態報知手段をさらに備えるように構成した場合には、元々、電子機器が有している報知態様とは異なる所望の態様での報知が可能となる。
【0088】
なお、電気信号を第2の物理量に変換して外部に向けて出力する例としては、上記のほかに、例えば、第1の物理量が光であり第2の物理量が振動である場合や、第1の物理量が音であり第2の物理量が振動である場合等が考えられる。
【0089】
また、以下のような変形も可能である。例えば、電気信号を第2の物理量に変換すると共に元の第1の物理量にも再変換し、両者(すなわち、第1および第2の物理量の双方)を電気信号と共に外部に向けて出力するようにしてもよい。具体的には、例えば第1の物理量が光である場合に、これを電気信号のほかに音と光の両方の形態で出力するような態様や、第1の物理量が音である場合に、これを電気信号のほかに光と音の両方の形態で出力するような態様が考えられる。
【0090】
また、第1の物理量を電気信号に変換したのち元の第1の物理量に再変換するに際して、物理量の特性変換を行うようにしてもよい。例えば、第1の物理量が目立ちにくい色の光(例えば緑色光)である場合に、これを電気信号に変換して出力すると共に、異なる波長の光(例えば赤色光)に変換して表示出力するようにしてもよい。この場合には、視認性を高めることができる。あるいは、例えば、第1の物理量がブザーによる周波数の高い音である場合に、これを電気信号に変換して出力すると共に、より低い周波数の音に変換して表示出力するようにしてもよい。この例は、特に難聴障害をもつ者のように利用者の聴力障害に周波数依存性がある場合に有効である。もちろん、その逆(低周波数から高周波数への変換)も可能である。
【0091】
また、入出力間で物理量の種類を変更せずに、表示素子の種類のみを変更することも可能である。例えば、図1に示したように、第1の物理量を表示する表示出力部がLEDである場合、これを電気信号に変換して出力すると共に、EL素子やLCD素子等の他の種類の表示素子を第1の状態報知手段として用いて再表示するようにしてもよい。さらに、これらの素子を用いた場合には、発光素子の単なる点灯や消灯によって状態を表示するのではなく、文字情報(例えば、「電源オン中」,「アクセス中」,「エラー発生」等々)を用いて可視的に状態表示を行うようにしてもよい。この場合には、誰が見ても容易に状態を認識することが可能となる。
【0092】
また、第1の物理量を電気信号に変換したのち元の第1の物理量に再変換するに際して、物理量のレベル変換を行うようにしてもよい。例えば、第1の物理量が比較的光量の小さい光である場合に、これを電気信号に変換して出力すると共に、より大きい光量の光に変換して表示出力するようにしてもよい。あるいは、例えば、第1の物理量が比較的小さい音量のブザー音である場合に、これを電気信号に変換して出力すると共に、より大きい音量のブザー音に変換して表示出力するようにしてもよい。これにより、より明瞭な状態報知が可能となる。
【0093】
また、上記の各実施の形態および変形例では、ネットワーク機器を介して遠隔の監視装置に機器状態を報知する機能を備えるようにしたが、この機能を省いて、第1の物理量(光または音等)から第2の物理量(音または光等)への変換のみを行うようにしてもよい。例えば図14および図15において、出力端子TB,TCを省けばよい。この場合、機器状態報知装置は、専ら、表示態様変換器として機能することとなり、元々、電子機器が有していた報知態様(光表示または音響表示等)とは異なる態様(音響表示または光表示等)での報知が可能となる。このため、上記の図14および図15の場合と同様に、視覚障害者や聴覚障害者にとって極めて便利である。しかも、そのような表示態様変換機能が、機器状態報知装置を電子機器の外面に取り付けるだけで実現されるので、大がかりな装置の改変や買い換え等が不要である。なお、この場合においても、第1の物理量から電気信号を介して再び元の第1の物理量に変換する際に、上記のように物理量の特性やレベルの変換を伴うようにすることが可能である。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の機器状態報知装置によれば、電子機器の状態を表す第1の物理量を電気信号に変換し、この電気信号を外部の装置に伝送するようにしたので、電子機器の状態が電気信号の形で例えば遠隔の監視装置に報知される。したがって、元々、電子機器が電気信号による報知機能を備えていない場合であっても、電気信号による機器状態の報知が可能になる。しかも、そのような機能が、機器状態報知装置を電子機器の外面に取り付けるだけで実現されるので、大がかりな装置の改変や買い換え等が不要である。すなわち、既存の各種電子機器の動作状態を、電子機器に改変を加えることなく報知することが可能である。しかも、監視カメラや画像処理装置等の大がかりな装置を必要とすることなく、極めて簡単な装置構成で機器状態報知を実現できるので、極めて低いコストで済む。
【0095】
本発明の機器状態報知装置において、電気信号を第1の物理量に再変換して外部に向けて出力する第1の状態報知手段をさらに備えるようにした場合には、第1の物理量の電気信号への変換に伴い、元の第1の物理量の形での機器状態表示が妨げられるという事態が回避される。すなわち、電気信号による機器状態の報知と、元の第1の物理量の形での機器状態の報知とを並行して行うことができる。
【0096】
また、表示出力部より出力される第1の物理量としての光の色が機器状態に応じて変化するものである場合において、変換手段が表示出力部より出力される光をその光の色に対応した互いに異なる電気信号に変換し、伝送手段が変換手段によって変換された互いに異なる電気信号を外部の装置に伝送するように構成した場合には、電子機器の多色発光型表示器の表示状態を電気信号として外部に報知することも可能になる。この場合において、さらに、第1の状態報知手段によって、互いに異なる電気信号を対応する色の光に再変換して出力するように構成すれば、電気信号の形での報知に加え、元の多色光表示の形での報知も可能となる。
【0097】
また、第1の物理量が、機器の状態に応じて変化する表示点の位置、表示バーの長さまたは表示領域の面積を可視的に表す光である場合において、その光を変換手段によって表示点の位置、表示バーの長さまたは表示領域の面積に対応した電気信号に変換するように構成すれば、電子機器の単なる定性的状態だけではなく、定量的状態を電気信号の形で遠隔の監視装置に報知することも可能になる。
【0098】
また、電子機器の外面に表示出力部が複数設けられている場合において、表示出力部の各々に対応するように変換手段を複数配設すると共に、表示出力部と変換手段との間に光伝送手段をさらに設け、光伝送手段を介して伝送されたそれぞれの光を電気信号に変換して外部の装置に伝送するように構成した場合には、電子機器の外面に多数の表示出力部が配置されている場合においても、1つの機器状態報知装置を設置するだけで済む。このため、機器状態報知装置を複数並べて設置する場合と比べて、設置スペース、設置の手間および設置コストを低減することができる。また、光伝送手段を設けたことにより、たとえ変換手段のサイズが機器外面の表示出力部の相互間隔よりも大きいためにそのままでは変換手段を設置できないような場合であっても対応することができ、いわば、表示部の間隔変換も可能である。また、第1の状態報知手段のサイズが機器外面の表示出力部の相互間隔よりも大きいためにそのままでは第1の状態報知手段を設置できないような場合にも対応でき、いわば表示部のサイズ変換も可能である。さらには、表示部の再配置(例えば、配置の順序等)も可能になる。また、1つの機器の複数の表示出力部からの表示光や複数の機器の表示出力部からの表示光を光伝達手段によって1箇所に導いてまとめて表示するように構成することも可能である。
【0099】
また、表示出力部から出力された第1の物理量としての光を2つに分岐する光分岐手段をさらに備えると共に、光分岐手段により分岐された一方の光を変換手段により電気信号に変換し、光分岐手段により分岐された他方の光をそのまま表示光として出力させるように構成した場合には、電気信号を元の光に再変換するための手段(第1の状態報知手段)が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る機器状態報知装置を電子機器に取り付ける際の状態を表す斜視図である。
【図2】図1の機器状態報知装置を電子機器に取り付けた状態を表す断面図である。
【図3】図1の機器状態報知装置の回路構成を表す回路図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る機器状態報知装置を電子機器に取り付けた状態を表す断面図である。
【図5】図4の機器状態報知装置の回路構成を表す回路図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の変形例に係る機器状態報知装置を電子機器に取り付けた状態を表す断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る機器状態報知装置を電子機器に取り付けた状態を表す断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る機器状態報知装置を電子機器に取り付けた状態を表す断面図である。
【図9】図8の機器状態報知装置の回路構成を表す回路図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係る機器状態報知装置を電子機器に取り付ける際の状態を表す断面図である。
【図11】図10の機器状態報知装置の回路構成の概略を表す回路図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態の変形例に係る機器状態報知装置を電子機器に取り付ける際の状態を表す断面図である。
【図13】本発明の第5の実施の形態の他の変形例に係る機器状態報知装置が適用される電子機器のパネル面に設けられた表示LED等を表す断面図である。
【図14】本発明のさらに他の変形例に係る機器状態報知装置の回路構成を表す回路図である。
【図15】本発明のさらに他の変形例に係る機器状態報知装置の回路構成を表す回路図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60,70,80,90…機器状態報知装置
12,22,42,52,62,72…配線基板
13,23R,23G,83,531〜533…光センサ
14,24,94,541〜543…発光素子
16,26,56,66,76…ケーブル
17,27…コネクタ
28…回折素子
29R…ダイクロイックミラー、
29G…反射ミラー
49…ハーフミラー
63…線型位置センサ
64,74…線型発光素子
73…線型センサ
84…ブザー
93…音響センサ
100,200、300,400,500…電子機器
120,220,321〜323…表示LED
420,520…線型LED
591〜593…光ファイバ
731…円弧状センサ
TA…電源端子
TB,TB1〜TB3…出力端子
TC…接地端子。
Claims (10)
- 筐体と、この筐体の外面に設けられて機器状態を報知するための知覚可能な第1の物理量を出力する表示出力部と、を有する電子機器における前記筐体の外面に、前記表示出力部に対向して設けられる装置であって、
前記表示出力部より出力された前記第1の物理量を電気信号に変換する変換手段と、
変換された電気信号を外部の装置に伝送する伝送手段と
を備えたことを特徴とする機器状態報知装置。 - 前記電気信号を前記第1の物理量に再変換して外部に向けて出力する第1の状態報知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の機器状態報知装置。
- 前記第1の物理量は光であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の機器状態報知装置。
- 前記表示出力部より出力される前記第1の物理量としての光は、その色が前記機器状態に応じて変化するものであって、
前記変換手段は、前記表示出力部より出力される光を、その光の色に対応した互いに異なる電気信号に変換し、
前記伝送手段は、前記変換手段によって変換された互いに異なる電気信号を外部の装置に伝送する
ことを特徴とする請求項3に記載の機器状態報知装置。 - 前記第1の状態報知手段は、前記互いに異なる電気信号を、対応する色の光に再変換して外部に向けて出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の機器状態報知装置。 - 前記第1の物理量は、機器の状態に応じて変化する表示点の位置、表示バーの長さまたは表示領域の面積を可視的に表す光であって、
前記変換手段は、前記表示点の位置、表示バーの長さまたは表示領域の面積に対応した電気信号を生成する
ことを特徴とする請求項3に記載の機器状態報知装置。 - 前記表示出力部が複数設けられている場合において、
前記表示出力部の各々に対応するように前記変換手段が複数配設され、
前記表示出力部と前記変換手段との間に、前記表示出力部から前記変換手段へ光を伝送する光伝送手段がさらに設けられ、
前記変換手段の各々は、前記光伝送手段を介して伝送された光を電気信号に変換し、
前記伝送手段は、変換された各電気信号を外部の装置に伝送する
ことを特徴とする請求項3に記載の機器状態報知装置。 - 前記複数の変換手段の相互間隔が、前記複数の表示出力部の相互間隔よりも広いことを特徴とする請求項7に記載の機器状態報知装置
- 前記第1の物理量は光であり、
前記表示出力部から出力された前記第1の物理量としての光を2つに分岐する光分岐手段をさらに備え、
前記光分岐手段により分岐された一方の光は、前記変換手段により電気信号に変換され、
前記光分岐手段により分岐された他方の光は、そのまま表示光として出力される
ことを特徴とする請求項1に記載の機器状態報知装置。 - 前記電気信号を前記第1の物理量とは異なる知覚可能な第2の物理量に変換して外部に向けて出力する第2の状態報知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の機器状態報知装置。
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