JP2004218969A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】情報通信機器などの冷却を効率的に行なうことのできる、小型の熱交換器を提供する。
【解決手段】縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管11と、これら複数の微細管11の上部及び下部を固定するとともに、複数の微細管11に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口14及び排出口15を有する一対のヘッダー12及び13とから熱交換器を構成し、レイノルズ数Reを50〜500に設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管11と、これら複数の微細管11の上部及び下部を固定するとともに、複数の微細管11に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口14及び排出口15を有する一対のヘッダー12及び13とから熱交換器を構成し、レイノルズ数Reを50〜500に設定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータ及びプロジェクタなどの情報通信機器、並びにモバイル型のパーソナルコンピュータ(PC)及びパーソナルディジタル補助装置(PDA)などの小型のモバイル情報通信機器などに好適に用いることのできる熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報通信機器は、高速化高性能化などのニーズが強く、それに伴って発熱量も増大する傾向が強くなっている。したがって、前記発熱量に起因した前記情報通信機器の発熱を抑制すべく、前記情報通信機器に対する冷却手段の開発が重要な課題となっている。従来の情報通信機器では、冷却のための放熱器はアルミフィンや空調機及びカーエアコンなどで用いられている熱交換器が転用されていた。これらの熱交換器の冷却効率は十分なものとは言えず、上述した発熱量に起因した前記情報通信機器の発熱を抑制するには、前記熱交換器を大型化する必要が生じていた。
【0003】
一方、近年においては、情報通信機器の小型軽量化が求められており、上述したような熱交換器の大型化はこのような近年の要求にも反するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、情報通信機器などの冷却を効率的に行なうことのできる、小型の熱交換器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は、
縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管と、これら複数の微細管の上部及び下部を固定するとともに、前記複数の微細管に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口及び排出口を有する一対のヘッダーとを具える熱交換器であって、
レイノルズ数Reが50〜500であることを特徴とする、熱交換器(第1の熱交換器)に関する。
【0006】
また、本発明は、
縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管と、これら複数の微細管の上部及び下部を固定するとともに、前記複数の微細管に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口及び排出口を有する一対のヘッダーと、前記複数の微細管の配列面に対して略平行に設けた軸流ファンとを具えることを特徴とする、熱交換器(第2の熱交換器)に関する。
【0007】
さらに、本発明は、
縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管と、これら複数の微細管を上下方向において固定するとともに、前記複数の微細管に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口及び排出口を有する一対のヘッダーと、前記複数の微細管の内部に設けた遠心ファンとを具えることを特徴とする、熱交換器(第3の熱交換器)に関する。
【0008】
上記第1の熱交換器によれば、上述のような従来の熱交換器に代えて、複数の微細管を縦横に所定のピッチで配置しているので、前記熱交換器の放熱面積が増大し、所定の熱源を循環する冷却媒の冷却効率が増大する。したがって、前記熱源からの発熱に伴う機器全体の発熱を抑制することができ、長期間の安定した運転が可能となる。また、レイノルズ数Re(空気流速×微細管の外径÷動粘性係数)が50〜500であり、一般の熱交換器(レイノルズ数1000以上)に比較して極めて小さいので、圧力損失が小さく、ポンプ動力を低減させつつ、熱交換量を増大させることができる。
【0009】
また、上記第2の熱交換器によれば、縦横に所定のピッチで配置した複数の微細管に加えて、前記複数の微細管の配列面と略平行に軸流ファンを設けているので、前記複数の微細管の放熱面積増大による冷却効果と前記軸流ファンによる冷却効果との相乗効果によって、小型かつ冷却効率に優れた熱交換器を提供できるようになる。
【0010】
さらに、上記第3の熱交換器によれば、縦横に所定のピッチで配置した複数の微細管に加えて、前記複数の微細管の内部に設けたの配列面と略平行に軸流ファンを設けているので、前記複数の微細管の放熱面積増大による冷却効果と前記軸流ファンによる冷却効果との相乗効果によって、小型かつ冷却効率に優れた熱交換器を提供できるようになる。
【0011】
なお、本発明においては、上記第1の熱交換器から第3の熱交換器をそれぞれ単独で使用することもできるが、2以上を組み合わせて用いることもできる。
【0012】
以下、本発明の熱交換器の特徴、及び具体例について詳述する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の熱交換器の一例を示す構成図であり、図2は、図1に示す第1の熱交換器の複数の微細管の一部を拡大して示す、長さ方向と略垂直な平面に沿って切った場合の断面図である。また、図3は、図1に示す熱交換器を用いた冷却システムの一例を概略的に示す図である。
【0014】
図1に示す熱交換器10は、縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管11と、これら複数の微細管11の上部及び下部を固定する一対のヘッダー12及び13とを具えている。ヘッダー12には、複数の微細管11内に冷却媒を導入するための導入口14が設けられており、ヘッダー13には、前記冷却媒を複数の微細管11から外部へ放出するための排出口15が設けられている。
【0015】
図3に示すように、熱交換器10の、複数の微細管11から排出された冷却媒は、例えば発熱源であるチップなどに隣接して設けられたヒートシンクとしてのアルミブロック20内に設けられた流路21中を通り、アルミブロック20内に蓄えられた熱を吸収する。その後、前記冷却媒は再び熱交換器10の複数の微細管11内に導入され、その大きな放熱面積を利用することによって、前記熱を効果的に放熱する。このような工程が連続的に繰り返されることによって、前記チップなどの発熱源からの発熱を効果的に除去することができ、機器全体の発熱を抑制して、長期間安定した動作を行なうことができるようになる。
【0016】
なお、前記冷却媒の循環は、図示しないポンプなどを用いて行なう。
【0017】
本発明においては、熱交換器10のレイノルズReが50〜500である。すなわち、圧力損失が十分に小さいため、複数の微細管11内を通じて前記冷却媒を循環させる際にポンプ動力を十分に保持することができ、従来同様のポンプ動力によって前記冷却媒を複数の微細管11内を通じて循環させることができる。したがって、特別な装置などを用いることなく、従来の冷却システム中に、従来の熱交換器に代えて本発明の熱交換器を組み込むことによって、優れた冷却効率を有する冷却システムを確立することができるようになる。
【0018】
また、微細管11それぞれの径dは例えば0.1mm〜1mmに設定する。これによって、熱交換器10の冷却効率をさらに向上させることができる。
【0019】
なお、微細管11の長さLを大きくするほど熱交換器10の放熱面積が増大し、熱交換器10の絶対的な冷却能力を増大させることができるが、熱交換器10の絶対的な大きさが増大してしまうため、前記長さLは熱交換器10の設計値を考慮して、適宜設定する。
【0020】
また、0数の微細管11の縦方向のピッチPLは1.1〜2に設定することが好ましく、横方向のピッチPTは2〜4に設定することが好ましい。これによって、複数の微細管11からの放熱効率を増大させ、熱交換器10全体の冷却効率を効果的に増大することができるようになる。
【0021】
なお、ヘッダー12及び13は所定の樹脂材から構成することができる。これによって、複数の微細管11を簡易に固定することができるようになる。例えば、ヘッダー12及び13を熱可塑性樹脂などから構成した場合においては、溶融状態にある前記熱可塑性樹脂を所定の型内に充填するとともに、前記型内に複数の微細管11を所定のピッチで配列し、その後冷却することによって、複数の微細管11を熱可塑性樹脂からなるヘッダー12及び13によって簡易に固定できるようになる。
【0022】
また、ヘッダー12及び13のみならず、複数の微細管11の全体を所定の樹脂材から構成することができる。これによって、複数の微細管11、さらにはヘッダー12及び13を一体成形することができ、熱交換器10の作製が容易になるとともに、低コスト化を達成することができるようになる。
【0023】
図4は、本発明の第2の熱交換器の一例を示す構成図である。図4に示す第2の熱交換器40においては、図1に示すような複数の微細管11の配列面に対して略平行に軸流ファン30を設けている。これによって、複数の微細管11の放熱面増大による冷却効果と、軸流ファン30の冷却効果との相乗効果によって、熱交換器40の冷却効率を大きく向上させることができるようになる。
【0024】
図4に示す熱交換器40においては、軸流ファン30を複数の微細管11の左側、すなわち軸流ファン30によって形成される流速が複数の微細管11によって妨げられないようにして配置している。しかしながら、軸流ファン30は、複数の微細管11の右側、すなわち軸流ファン30によって形成される流速が複数の微細管11によって妨げられるような位置に配置することもできる。冷却効率の観点からは、このような右側配置の方が好ましいが、流速の乱れに起因した騒音が発生し、熱交換器40から発せられる雑音が大きくなってしまう場合がある。
【0025】
なお、複数の微細管11、並びにヘッダー12及び13などは図1に示す熱交換器10に要求される特性、例えば内部体積全体の合計や管径などの要件を満足することが好ましいが、必ずしもこれらの要件を満足する必要はない。
【0026】
図5は、本発明の第3の熱交換器の一例を示す構成図であり、図6は、図5に示す熱交換器に用いられている遠心ファンの一例を示す概略構成図である。図6(a)は遠心ファンの側面図であり、図6(b)は遠心ファンの上平面図である。
【0027】
図5に示す熱交換器70においては、複数の微細管51を放射状に配列するとともに、複数の微細管51に形成された内部空間の中心部において遠心ファン60を設けている。これによって、複数の微細管51の放熱面増大による冷却効果と、遠心ファン60の冷却効果との相乗効果によって、熱交換器70の冷却効率を大きく向上させることができるようになる。
【0028】
なお、複数の微細管51、並びにヘッダー52及び53などは図1に示す熱交換器10に要求される特性、例えば内部体積全体の合計や管径などの要件を満足することが好ましいが、必ずしもこれらの要件を満足する必要はない。
【0029】
上述した本発明の熱交換器は、小型で高い冷却効率を有するとともに、従来のポンプ動力を用いて行なうことができるので、種々の情報通信機器に対して好適に用いることができる。例えば、可動式のパーソナルコンピュータ、サーバ、液晶プロジェクター、パーソナルディジタル補助装置(PDA)、ネットワークルーター、及び小型ゲーム機などに好適に用いることができる。
【0030】
前記パーソナルコンピュータ及び前記サーバなどのCPUは大きな熱源であるため、前記CPUにアルミブロックなどのヒートシンクを隣接して配置し、前記ヒートシンクに対して図3に示すような構成で冷却媒を流すことにより、前記熱源からの熱を効果的に吸収することができ、前記パーソナルコンピュータや前記サーバ全体の加熱を抑制することができ、それらの長期間に亘る安定的な使用が可能となる。
【0031】
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、情報通信機器などの冷却を効率的に行なうことのできる、小型の熱交換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の熱交換器の一例を示す構成図である。
【図2】図1に示す第1の熱交換器の複数の微細管の一部を拡大して示す、長さ方向と略垂直な平面に沿って切った場合の断面図である。
【図3】図1に示す熱交換器を用いた冷却システムの一例を概略的に示す図である。
【図4】本発明の第2の熱交換器の一例を示す構成図である。
【図5】本発明の第3の熱交換器の一例を示す構成図である。
【図6】図5に示す熱交換器に使用する遠心ファンの概略図である。
【符号の説明】
10、40、70 熱交換器
11、51 複数の微細管
12、13、52、53 ヘッダー
14 導入口
15 排出口
20 ヒートシンク(アルミブロック)
21 流路
30 軸流ファン
60 遠心ファン
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータ及びプロジェクタなどの情報通信機器、並びにモバイル型のパーソナルコンピュータ(PC)及びパーソナルディジタル補助装置(PDA)などの小型のモバイル情報通信機器などに好適に用いることのできる熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報通信機器は、高速化高性能化などのニーズが強く、それに伴って発熱量も増大する傾向が強くなっている。したがって、前記発熱量に起因した前記情報通信機器の発熱を抑制すべく、前記情報通信機器に対する冷却手段の開発が重要な課題となっている。従来の情報通信機器では、冷却のための放熱器はアルミフィンや空調機及びカーエアコンなどで用いられている熱交換器が転用されていた。これらの熱交換器の冷却効率は十分なものとは言えず、上述した発熱量に起因した前記情報通信機器の発熱を抑制するには、前記熱交換器を大型化する必要が生じていた。
【0003】
一方、近年においては、情報通信機器の小型軽量化が求められており、上述したような熱交換器の大型化はこのような近年の要求にも反するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、情報通信機器などの冷却を効率的に行なうことのできる、小型の熱交換器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は、
縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管と、これら複数の微細管の上部及び下部を固定するとともに、前記複数の微細管に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口及び排出口を有する一対のヘッダーとを具える熱交換器であって、
レイノルズ数Reが50〜500であることを特徴とする、熱交換器(第1の熱交換器)に関する。
【0006】
また、本発明は、
縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管と、これら複数の微細管の上部及び下部を固定するとともに、前記複数の微細管に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口及び排出口を有する一対のヘッダーと、前記複数の微細管の配列面に対して略平行に設けた軸流ファンとを具えることを特徴とする、熱交換器(第2の熱交換器)に関する。
【0007】
さらに、本発明は、
縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管と、これら複数の微細管を上下方向において固定するとともに、前記複数の微細管に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口及び排出口を有する一対のヘッダーと、前記複数の微細管の内部に設けた遠心ファンとを具えることを特徴とする、熱交換器(第3の熱交換器)に関する。
【0008】
上記第1の熱交換器によれば、上述のような従来の熱交換器に代えて、複数の微細管を縦横に所定のピッチで配置しているので、前記熱交換器の放熱面積が増大し、所定の熱源を循環する冷却媒の冷却効率が増大する。したがって、前記熱源からの発熱に伴う機器全体の発熱を抑制することができ、長期間の安定した運転が可能となる。また、レイノルズ数Re(空気流速×微細管の外径÷動粘性係数)が50〜500であり、一般の熱交換器(レイノルズ数1000以上)に比較して極めて小さいので、圧力損失が小さく、ポンプ動力を低減させつつ、熱交換量を増大させることができる。
【0009】
また、上記第2の熱交換器によれば、縦横に所定のピッチで配置した複数の微細管に加えて、前記複数の微細管の配列面と略平行に軸流ファンを設けているので、前記複数の微細管の放熱面積増大による冷却効果と前記軸流ファンによる冷却効果との相乗効果によって、小型かつ冷却効率に優れた熱交換器を提供できるようになる。
【0010】
さらに、上記第3の熱交換器によれば、縦横に所定のピッチで配置した複数の微細管に加えて、前記複数の微細管の内部に設けたの配列面と略平行に軸流ファンを設けているので、前記複数の微細管の放熱面積増大による冷却効果と前記軸流ファンによる冷却効果との相乗効果によって、小型かつ冷却効率に優れた熱交換器を提供できるようになる。
【0011】
なお、本発明においては、上記第1の熱交換器から第3の熱交換器をそれぞれ単独で使用することもできるが、2以上を組み合わせて用いることもできる。
【0012】
以下、本発明の熱交換器の特徴、及び具体例について詳述する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の熱交換器の一例を示す構成図であり、図2は、図1に示す第1の熱交換器の複数の微細管の一部を拡大して示す、長さ方向と略垂直な平面に沿って切った場合の断面図である。また、図3は、図1に示す熱交換器を用いた冷却システムの一例を概略的に示す図である。
【0014】
図1に示す熱交換器10は、縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管11と、これら複数の微細管11の上部及び下部を固定する一対のヘッダー12及び13とを具えている。ヘッダー12には、複数の微細管11内に冷却媒を導入するための導入口14が設けられており、ヘッダー13には、前記冷却媒を複数の微細管11から外部へ放出するための排出口15が設けられている。
【0015】
図3に示すように、熱交換器10の、複数の微細管11から排出された冷却媒は、例えば発熱源であるチップなどに隣接して設けられたヒートシンクとしてのアルミブロック20内に設けられた流路21中を通り、アルミブロック20内に蓄えられた熱を吸収する。その後、前記冷却媒は再び熱交換器10の複数の微細管11内に導入され、その大きな放熱面積を利用することによって、前記熱を効果的に放熱する。このような工程が連続的に繰り返されることによって、前記チップなどの発熱源からの発熱を効果的に除去することができ、機器全体の発熱を抑制して、長期間安定した動作を行なうことができるようになる。
【0016】
なお、前記冷却媒の循環は、図示しないポンプなどを用いて行なう。
【0017】
本発明においては、熱交換器10のレイノルズReが50〜500である。すなわち、圧力損失が十分に小さいため、複数の微細管11内を通じて前記冷却媒を循環させる際にポンプ動力を十分に保持することができ、従来同様のポンプ動力によって前記冷却媒を複数の微細管11内を通じて循環させることができる。したがって、特別な装置などを用いることなく、従来の冷却システム中に、従来の熱交換器に代えて本発明の熱交換器を組み込むことによって、優れた冷却効率を有する冷却システムを確立することができるようになる。
【0018】
また、微細管11それぞれの径dは例えば0.1mm〜1mmに設定する。これによって、熱交換器10の冷却効率をさらに向上させることができる。
【0019】
なお、微細管11の長さLを大きくするほど熱交換器10の放熱面積が増大し、熱交換器10の絶対的な冷却能力を増大させることができるが、熱交換器10の絶対的な大きさが増大してしまうため、前記長さLは熱交換器10の設計値を考慮して、適宜設定する。
【0020】
また、0数の微細管11の縦方向のピッチPLは1.1〜2に設定することが好ましく、横方向のピッチPTは2〜4に設定することが好ましい。これによって、複数の微細管11からの放熱効率を増大させ、熱交換器10全体の冷却効率を効果的に増大することができるようになる。
【0021】
なお、ヘッダー12及び13は所定の樹脂材から構成することができる。これによって、複数の微細管11を簡易に固定することができるようになる。例えば、ヘッダー12及び13を熱可塑性樹脂などから構成した場合においては、溶融状態にある前記熱可塑性樹脂を所定の型内に充填するとともに、前記型内に複数の微細管11を所定のピッチで配列し、その後冷却することによって、複数の微細管11を熱可塑性樹脂からなるヘッダー12及び13によって簡易に固定できるようになる。
【0022】
また、ヘッダー12及び13のみならず、複数の微細管11の全体を所定の樹脂材から構成することができる。これによって、複数の微細管11、さらにはヘッダー12及び13を一体成形することができ、熱交換器10の作製が容易になるとともに、低コスト化を達成することができるようになる。
【0023】
図4は、本発明の第2の熱交換器の一例を示す構成図である。図4に示す第2の熱交換器40においては、図1に示すような複数の微細管11の配列面に対して略平行に軸流ファン30を設けている。これによって、複数の微細管11の放熱面増大による冷却効果と、軸流ファン30の冷却効果との相乗効果によって、熱交換器40の冷却効率を大きく向上させることができるようになる。
【0024】
図4に示す熱交換器40においては、軸流ファン30を複数の微細管11の左側、すなわち軸流ファン30によって形成される流速が複数の微細管11によって妨げられないようにして配置している。しかしながら、軸流ファン30は、複数の微細管11の右側、すなわち軸流ファン30によって形成される流速が複数の微細管11によって妨げられるような位置に配置することもできる。冷却効率の観点からは、このような右側配置の方が好ましいが、流速の乱れに起因した騒音が発生し、熱交換器40から発せられる雑音が大きくなってしまう場合がある。
【0025】
なお、複数の微細管11、並びにヘッダー12及び13などは図1に示す熱交換器10に要求される特性、例えば内部体積全体の合計や管径などの要件を満足することが好ましいが、必ずしもこれらの要件を満足する必要はない。
【0026】
図5は、本発明の第3の熱交換器の一例を示す構成図であり、図6は、図5に示す熱交換器に用いられている遠心ファンの一例を示す概略構成図である。図6(a)は遠心ファンの側面図であり、図6(b)は遠心ファンの上平面図である。
【0027】
図5に示す熱交換器70においては、複数の微細管51を放射状に配列するとともに、複数の微細管51に形成された内部空間の中心部において遠心ファン60を設けている。これによって、複数の微細管51の放熱面増大による冷却効果と、遠心ファン60の冷却効果との相乗効果によって、熱交換器70の冷却効率を大きく向上させることができるようになる。
【0028】
なお、複数の微細管51、並びにヘッダー52及び53などは図1に示す熱交換器10に要求される特性、例えば内部体積全体の合計や管径などの要件を満足することが好ましいが、必ずしもこれらの要件を満足する必要はない。
【0029】
上述した本発明の熱交換器は、小型で高い冷却効率を有するとともに、従来のポンプ動力を用いて行なうことができるので、種々の情報通信機器に対して好適に用いることができる。例えば、可動式のパーソナルコンピュータ、サーバ、液晶プロジェクター、パーソナルディジタル補助装置(PDA)、ネットワークルーター、及び小型ゲーム機などに好適に用いることができる。
【0030】
前記パーソナルコンピュータ及び前記サーバなどのCPUは大きな熱源であるため、前記CPUにアルミブロックなどのヒートシンクを隣接して配置し、前記ヒートシンクに対して図3に示すような構成で冷却媒を流すことにより、前記熱源からの熱を効果的に吸収することができ、前記パーソナルコンピュータや前記サーバ全体の加熱を抑制することができ、それらの長期間に亘る安定的な使用が可能となる。
【0031】
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、情報通信機器などの冷却を効率的に行なうことのできる、小型の熱交換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の熱交換器の一例を示す構成図である。
【図2】図1に示す第1の熱交換器の複数の微細管の一部を拡大して示す、長さ方向と略垂直な平面に沿って切った場合の断面図である。
【図3】図1に示す熱交換器を用いた冷却システムの一例を概略的に示す図である。
【図4】本発明の第2の熱交換器の一例を示す構成図である。
【図5】本発明の第3の熱交換器の一例を示す構成図である。
【図6】図5に示す熱交換器に使用する遠心ファンの概略図である。
【符号の説明】
10、40、70 熱交換器
11、51 複数の微細管
12、13、52、53 ヘッダー
14 導入口
15 排出口
20 ヒートシンク(アルミブロック)
21 流路
30 軸流ファン
60 遠心ファン
Claims (17)
- 縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管と、これら複数の微細管の上部及び下部を固定するとともに、前記複数の微細管に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口及び排出口を有する一対のヘッダーとを具える熱交換器であって、
レイノルズ数Reが50〜500であることを特徴とする、熱交換器。 - 前記微細管の径が0.1mm〜1mmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の熱交換器。
- 前記複数の微細管は、縦方向において1.1〜2のピッチで配列し、横方向において2〜4のピッチで配列したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の熱交換器。
- 前記ヘッダーは、所定の樹脂材から構成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の熱交換器。
- 前記複数の微細管は、所定の樹脂材から構成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の熱交換器。
- 前記複数の微細管の配列面に対して略平行に軸流ファンを設けたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載の熱交換器。
- 前記複数の微細管よって形成された内部空間の中心部において遠心ファンを設けたことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載の熱交換器。
- 縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管と、これら複数の微細管の上部及び下部を固定するとともに、前記複数の微細管に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口及び排出口を有する一対のヘッダーと、前記複数の微細管の配列面に対して略平行に設けた軸流ファンとを具えることを特徴とする、熱交換器。
- 縦横に一定ピッチで配列してなる複数の微細管と、これら複数の微細管を上下方向において固定するとともに、前記複数の微細管に対して外部から冷却媒を導入し排出するための導入口及び排出口を有する一対のヘッダーと、前記複数の微細管の内部に設けた遠心ファンとを具えることを特徴とする、熱交換器。
- 前記ヘッダーは、所定の樹脂材から構成されることを特徴とする、請求項8又は9に記載の熱交換器。
- 前記複数の微細管は、所定の樹脂材から構成されることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか一に記載の熱交換器。
- 請求項1〜11のいずれか一に記載の熱交換器を具えることを特徴とする、可動式のパーソナルコンピュータ。
- 請求項1〜11のいずれか一に記載の熱交換器を具えることを特徴とする、サーバ。
- 請求項1〜11のいずれか一に記載の熱交換器を具えることを特徴とする、液晶プロジェクター。
- 請求項1〜11のいずれか一に記載の熱交換器を具えることを特徴とする、パーソナルディジタル補助装置。
- 請求項1〜11のいずれか一に記載の熱交換器を具えることを特徴とする、ネットワークルーター。
- 請求項1〜11のいずれか一に記載の熱交換器を具えることを特徴とする、小型ゲーム機。
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