JP2004218239A - 立体駐車設備付建築物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建築物にコア部を形成し、該コア部の下層部を立体駐車設備空間として立体駐車設備を配設し、その周辺部を共用部を介して居住部とし、上層部のコア部はその周辺部を共用部を介して居住部とし、該下層部の立体駐車設備空間が位置する上層部を共用部或いは居住部とし、且つ該上層部と下層部との間にエレベータの乗換階を形成してなることを特徴とする立体駐車設備付建築物。
【選択図】 図1
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、高層建築物や超高層建築物等において必要とする多くの駐車スペースを当該建築物内の下層部に確保し、且つ上層部を眺望、採光、通風等に優れた居住部とした立体駐車設備付建築物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、建築物は益々高層化、超高層化及び高密度化され、当該建築物に関連して多くの駐車スペースを確保することが極めて重要となってきている。
従来の高層・超高層建築物の建築計画においては、駐車スペースは当該建築物の地下階に計画されるか、その近接した位置に別棟として計画されるか、或いは当該建築物内の上層階にまで至るビル組み込み形式として建築物の一部に計画されていた。
【0003】
上記地下階に計画される駐車スペースにあっては、当該地下建築物を構築することは地上建築物より割高であり、且つ当該地下建築物だけでは高層建築物の居住者等に対応可能な多くの駐車スペースを確保することは困難であった。
更に、当該建築物と近接した位置に別棟の駐車スペースを計画することがあるが、当該駐車スペースと居住者等の建築物との間に距離が生じ、居住者等のアクセスに不便であった。
【0004】
また、ビル組み込み形式のものとして、一例として特公平7ー116858号公報がある。上記公報は、建築物の中央部に吹き抜け空間(換気、採光の目的のために設けられるもので、天井部分が閉鎖されていないか或いはガラス等で仕切られている程度の開放空間をいう。以下「ボイド部」という。)を形成し、該ボイド部に立体駐車設備を構築し、その外周部分を耐火壁で仕切り、該耐火壁を界壁としてその外周に居住部を配設している。
【0005】
この場合、居住者等は、移動のためにエレベータや階段等の縦方向の移動手段を用いるが、上記ボイド部が建築物の中央部分に形成されているので、上層部においても当該部分を避けて、その外周部に上記縦方向の移動手段を設けている。
上記のように上層部においても立体駐車設備及びエレベータ、階段等の共用部を設けているため、住環境の優れている居住空間を増加させて最適な建築計画とすることはできなかった。
【0006】
また、特開平2002ー97804号公報のように、居住部をコの字型に配置し、その内側のボイド部に縦動線用の立体駐車設備のシャフトを設けることにより一部に開放端のある建築物を配置している例もあるが、この場合においても、上層部における該シャフトが居住空間の増加を阻害し、最適な居住環境となる建築計画を得ることはできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記欠点を解決したもので、建築物における下層部は住環境がさほど良好とはいえないので、当該部分の居住スペースを小さくし、広く残されたスペースを駐車スペースとして集中配置し、眺望、採光及び通風等に優れた上層部においては、該駐車スペースの無い居住空間として有効な居住スペース空間のみを多く配置することのできる建築物を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建築物を中央部にボイド部が上下方向に形成された筒状の居住棟としてなるコア部を形成し、該コア部の下層部を立体駐車設備空間として立体駐車設備を配設し、その周辺部を共用部を介して居住部とし、上層部のコア部はその周辺部を共用部を介して居住部とし、該下層部の立体駐車設備空間が位置する上層部を共用部或いは居住部とし、且つ該上層部と下層部との間にエレベータの乗換階を形成してなる立体駐車設備付建築物を特徴とする。
【0009】
上記共用部をエレベータ、階段及び共用廊下とし、該エレベータは上層部への乗換階において該上層部のみを停止階としてなる上層部用の専用エレベータとし、且つ該上層部用エレベータの配置を下層部用エレベータの配置と異なる位置とした立体駐車設備付建築物を特徴とする。
【0010】
また、上記下層部の立体駐車設備空間は、その側面周囲を耐火隔壁とし、且つ上層部の最下階の床下天井部を耐火天井部としてなる立体駐車設備付建築物を特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、高層・超高層建築物を上層部と下層部とに分けて計画し、該下層部のコア部分に駐車スペースを設け、縦動線となるエレベータや階段等は該駐車スペースの外周部に配置し、該上層部のコア部分には駐車スペースを設けることなく居住者等の縦動線のみを設け、その外周部に居住部を配置し、上層部の居住者等は当該階層を外的空間と接する外壁面の多い居住空間及びそれに関連した共用部としてのみ使用することを特徴としている。
本発明により、上層部では居住環境に優れた居住部を得ることができるようになった。
【0012】
【実施例1】
図1〜図3は本発明の立体駐車設備付建築物の1実施例を示し、図1はその立断面図、図2は該建築物の下層部の平面図及び図3は上層部の平面図を示している。
本実施例1は60階建の超高層建築物を示し、その縦方向の中間位置となる30階部分を境として1〜30階までを下層部1とし、31〜60階までを上層部2とし、建築計画上、該上・下層部により異なる配置計画をしている。
【0013】
図2の下層部1の平面図に示すように、該建築物はほぼ4角形状を有し、その中央部にはコア部3が形成され、該コア部3を囲むようにしてその周辺部に居住部4を形成している。
上記コア部3の中心部には、立体駐車設備空間5を形成し、その周辺部に共用部6を形成している。該共用部6は、縦方向にエレベータ7及び階段8等の共用部並びに各階における各居住部4への案内通路となる共用廊下9となる共用部とより構成されている。居住者等は1階或いは地下階等から建築物に入り、エレベータ7及び階段8等を利用して所定階へ行き、該所定階においての共用廊下9を利用して各居住部4へ出入することになる。
【0014】
上記コア部3の立体駐車設備空間5には、機械式立体駐車場10が独立して形成されている。該機械式立体駐車場10の周囲の隔壁11及び上・下層部1、2との境となる31階の床下の天井部12は、耐火性及び遮音性に優れた耐火部として形成される。
【0015】
従って、立体駐車設備空間5はその周囲全体を耐火隔壁11及び耐火天井部12によって囲繞され、下層部1における立体駐車設備空間5は、共用部6及び居住部4等と該耐火部11、12によって隔絶状態として形成されることになる。
【0016】
上記立体駐車設備空間5への車の出入口となる外部通路と建築物との連結は、本実施例1では外部通路より連続した車路が形成されている地下部より行うように計画されている。
【0017】
図3は、該下層部1に連続する上層部2の平面図を示しており、その中央部にはコア部13が形成され、該コア部13を囲むようにしてその周辺部に居住部14を形成している。
上記コア部13は共用部16とされ、該共用部16は、縦方向のエレベータ17及び階段18等の共用部並びに各階における各居住部14への案内通路となる共用廊下19となる共用部とより構成されている。居住者等は、1階或いは地下階等から建築物に入り、エレベータ7及び階段8等により乗換階へ行き、該乗換階で他の上層部用エレベータ17に移動し、或いは階段18へ移動し、上層部2の所定階の該共用廊下19より各居住部14へ出入することになる。
【0018】
本実施例1では、下層部1及び上層部2において一部のエレベータ7’、17’及び階段8’、18’は非常用或いは荷物用を目的として縦方向にわたって連続的に形成されているが、主として該31階を上層部2への乗換階としているので、下層部1のエレベータ7及び階段8の位置と上層部2のそれらの位置とをずらしている。これにより、上層部2へ行く居住者等はその途中で乗り換えることになりエレベータや階段内での閉鎖された空間の圧迫感から開放され、該乗換階において開放された空間内を歩行し、異なった平面位置に配置されたエレベータや階段へ移動することにより精神的ストレスを解消すことが可能となった。
【0019】
上記上層部2のコア部13におけるエレベータ17、階段18、及び共用廊下19は、上記上・下層部にわたって連続した一部のエレベータ7’、17’や階段8’、18’を除いて自由に計画できることになり、上記エレベータ17、階段18と共用廊下19等の共用部16との壁として隔壁20が形成される。
また、居住部14は、共用部16である共用廊下19と面することになる。
【0020】
上層部2は眺望、採光及び通風等に優れている箇所であるが、上記の通り、それらを居住部14より多く得ることが可能となり、また、奥行きを大きくする等により個々の居住空間を広くすることもでき、優れた住環境スペースとすることが可能となった。
【0021】
【実施例2】
図4〜図6は本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例を示し、図4はその立断面図、図5は該建築物の下層部の平面図及び図6は上層部の平面図を示している。
本実施例2は上記実施例1と同様、60階建の超高層建築物を示し、その縦方向の中間位置となる30階部分を境として1〜30階までを下層部21とし、31〜60階までを上層部22とし、建築計画上、該上・下層部により異なる配置計画をしている。
【0022】
図5の下層部21の平面図に示すように、該建築物はほぼ4角形状を有し、その中央部及び該中央部に連続する一部側面部とによりT字型をしたコア部23が形成され、該T字型コア部23に接して該中央部側のコア部を囲むようにしてコ字型状に居住部24を形成している。
上記コア部23の内、一部側面部側に立体駐車設備空間25を形成し、中央部側には共用部26を形成している。該共用部26は、縦方向にエレベータ27及び階段28等の共用部並びに各階における各居住部24への案内通路となる共用廊下29となる共用部とより構成されている。居住者等は1階或いは地下階等から建築物に入り、エレベータ27及び階段28等を利用して所定階へ行き、該所定階において該共用廊下29を利用して各居住部24へ出入することになる。
【0023】
上記コア部23の立体駐車設備空間25には、機械式立体駐車場30が独立して形成されている。該機械式立体駐車場30の周囲の隔壁31及び上・下層部21、22との境となる31階の床下の天井部32は、耐火性及び遮音性に優れた耐火部として形成される。
【0024】
従って、立体駐車設備空間25は、その周囲全体を耐火隔壁31及び耐火天井部32によって囲繞され、下層部21における立体駐車設備空間25は、共用部26及び居住部24等と該耐火部31、32によって隔絶状態として形成されることになる。
【0025】
上記立体駐車設備空間25への車の出入口となる外部通路と建築物との連結は、本実施例2では外部通路より連続した車路が形成されている地下部より行うように計画されている。
【0026】
図6は、該下層部21に連続する上層部22の平面図を示しており、その中央部にはコア部33が形成され、該コア部33をコ字型状に囲むようにして居住部34を形成している。
上記コア部33は共用部36とされ、該共用部36は、縦方向のエレベータ37及び階段38等の共用部並びに各階における各居住部34への案内通路となる共用廊下39となる共用部とより構成されている。居住者等は、1階或いは地下階等から建築物に入り、エレベータ27及び階段28等により乗換階へ行き、該乗換階で他の上層部用エレベータ37に移動し、或いは階段38へ移動し、上層部22の所定階の該共用廊下39より各居住部34へ出入することになる。
【0027】
本実施例2では、居住者等は乗換階までは下層部用エレベータ27を使用し、上層部22の居住者等は乗換階において乗り換え、上層部用エレベータ37を使用して各居住部34へアクセスすることになる。
また、下層部21において立体駐車設備空間25が位置する上層部22の空間には、居住部34を計画させることができ、上層部22において居住空間を増加させることが可能となる。
【0028】
上記上層部22のコア部33においては、下層部21の立体駐車設備空間25が位置する上層部22側を居住空間として有効に利用することになるので、下層部21のコア部23と比較して上層部22のコア部23は縮小することになる。
また、上記下層部21において低層用エレベータ27が設置された上層部22の部分は設備シャフトS等とされ、該設備シャフトS等と接する共用部36との壁として隔壁41が形成される。
【0029】
上層部22は眺望、採光及び通風等に優れている箇所であるが、上記の通り、それらを居住部34としてより多く得ることが可能であり、また、奥行きを大きくする等により個々の居住空間を広くすることもでき、優れた住環境スペースとすることが可能となった。
【0030】
【実施例3】
図7〜図9は本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例を示し、図7はその立断面図、図8は該建築物の下層部の平面図及び図9は上層部の平面図を示している。
本実施例3は上記実施例1、2と同様、60階建の超高層建築物を示し、その縦方向の中間位置となる30階部分を境として1〜30階までを下層部51とし、31〜60階までを上層部52とし、建築計画上、該上・下層部により異なる配置計画をしている。
更に、上層部52の各階における平面計画を居住部がセットバックする形式を採用し、従って、各階の水平投影面積は下層部51の水平投影面積より狭く形成している。
【0031】
図8の下層部51の平面図に示すように、該建築物はほぼ4角形状を有し、その中央部及び該中央部に連続する一部側面部とによりコア部53が形成され、該コア部53に接して該コア部をコ字型状に囲むようにして居住部54を形成している。
上記コア部53の内、中央部には立体駐車設備空間55を形成し、一部側面部を形成する側には共用部56を形成している。該側面部を形成する共用部56としては、縦方向にエレベータ57及び階段58等が形成され、各階においては各居住部54への案内通路となる共用廊下59が該コア部53の該立体駐車設備空間55を囲むようにして構成されている。居住者等は、1階或いは地下階等から建築物に入り、エレベータ57、或いは階段58等を利用して所定階へ行き、該所定階において該共用廊下59を利用して各居住部54へ出入することになる。
【0032】
上記コア部53の中央部に形成した立体駐車設備空間55には、機械式立体駐車場60が独立して形成されている。該機械式立体駐車場60はその周囲の隔壁61及び上・下層部51、52との境となる31階の床下の天井部62は、耐火性及び遮音性に優れた耐火部として形成される。
【0033】
従って、立体駐車設備空間55は、その周囲全体を耐火隔壁61及び耐火天井部62によって囲繞され、下層部51における該立体駐車設備空間55は、共用部56及び居住部54等と該耐火部61、62によって隔絶状態として形成されることになる。
【0034】
上記立体駐車設備空間55への車の出入口となる外部通路と建築物との連結は、本実施例3では外部通路より連続した車路が形成されている地下部より行うように計画されている。
【0035】
図9は、該下層部51に連続する上層部52の平面図を示しており、その中央部及び該中央部に連続する一部側面部とによりコア部63が形成され、該コア部63をコ字型状に囲むようにして居住部64を形成している。
上記コア部63は共用部66とされ、該共用部66は、縦方向にエレベータ67、及び階段68等の共用部並びに各階における各居住部64への案内通路となる共用廊下69となる共用部とより構成されている。居住者等は、1階或いは地下階等から建築物に入り、エレベータ57及び階段58等により乗換階へ行き、該乗換階で他の上層部用エレベータ67に移動し、或いは階段68へ移動し、上層部52の所定階の該共用廊下59より各居住部64へ出入することになる。
【0036】
本実施例3では、居住者等は乗換階までは下層階用エレベータ57を使用し、上層部52の居住者等は乗換階において乗り換え、上層部用エレベータ67を使用して各居住部64へアクセスすることになる。
【0037】
上記上層部52の一部エレベータ67、階段68及び共用廊下69等は、非常用或いは荷物用として下層部51のそれらの配置とほぼ同一位置とすることが可能である。
また、上層部52のコア部63のエレベータ67、階段68と共用廊下69等の間には壁として隔壁70を形成している。
【0038】
上層部52は眺望、採光及び通風等に優れている箇所であるが、上記の通り、それらを居住部64より多く得ることが可能であり、また、奥行きを大きくする等により個々の居住空間を広くすることもでき、優れた住環境スペースとすることが可能となった。
更に、本実施例3では上層部52においては、各階における水平投影面積を小さくしているので、容積率の不足している地域に対応して高層化することが可能である。
【0039】
【実施例4】
図10、図11は本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例を示し、図10は建築物の下層部の平面図及び図11は上層部の平面図を示している。
本実施例4は上記実施例1〜3と同様、60階建の超高層建築物を示し、その縦方向の中間位置となる30階部分を境として1〜30階までを下層部71とし、31〜60階までを上層部72とし、建築計画上、該上・下層部により異なる配置計画をしている。
更に、上層部72の各階における水平投影面積を、下層部71の水平投影面積より狭く形成している。
【0040】
図10の下層部71の平面図に示すように、該建築物は長方形状を有し、その1隅部にコア部73が形成され、該コア部73に接して該コア部73をL字型状に囲むようにして居住部74を形成している。
上記コア部73には立体駐車設備空間75を形成し、また、共用部76としては縦方向のエレベータ77、階段78及び各階においては各居住部74への案内通路となる立体駐車設備空間75の周囲の居住部74に沿って形成された共用廊下79とより構成されている。居住者等は、1階或いは地下階等から建築物に入り、エレベータ77或いは階段78等を利用して所定階へ行き、該所定階において該共用廊下79を利用して各居住部74へ出入することになる。
【0041】
上記コア部73に形成した立体駐車設備空間75には、機械式立体駐車場80を独立して形成している。該機械式立体駐車場80はその周囲全体を隔壁81及び上・下層部71、72との境となる31階の床下の天井部とにより囲って構成し、該隔壁81及び天井部を耐火性及び遮音性に優れた耐火部として形成している。
【0042】
従って、立体駐車設備空間75は、その周囲全体を耐火隔壁81及び耐火天井部によって囲繞され、下層部71における該立体駐車設備空間75は、共用部76及び居住部74等と該耐火部によって隔絶状態として形成されることになる。
【0043】
上記立体駐車設備空間75への車の出入口となる外部通路と建築物との連結は、本実施例4では外部通路より連続した車路が形成されている地下部より行うように計画されている。
【0044】
図11は、該下層部71に連続する上層部72の平面図を示しており、その1隅部にコア部83が形成され、該コア部83をL字型状に囲むようにして居住部84を形成している。
上記コア部83は共用部86とされ、該共用部86は、縦方向にエレベータ87及び階段88等の共用部並びに各階における各居住部84への案内通路となる共用廊下89となる共用部とより構成されている。居住者等は、1階或いは地下階等から建築物に入り、乗換階まではエレベータ77及び階段78等を利用して乗換階へ行き、上層部の居住者等は該乗換階で乗り換えて上層部用エレベータ87に移動し、或いは階段88へ移動し、上層部72の所定階の該共用廊下89より各居住部84へ出入することになる。
【0045】
本実施例4では、下層部71の居住者等は下層部用エレベータ77を使用し、上層部72の居住者等は下層部用及び上層部用エレベータ77、87を使用して各居住部84へアクセスすることになる。
【0046】
上記上層部72の一部のエレベータ、階段88及び共用廊下89等は、非常用或いは荷物用として下層部71のそれらの配置とほぼ同一位置とすることが可能である。
上記上層部72のコア部83における上記エレベータ87、階段88と共用廊下89等の間の壁として隔壁90を形成している。
また、居住部84は、共用部86である共用廊下89と面することになる。
【0047】
従って、上層部72は眺望、採光及び通風等に優れた住環境を得ることができることになった。
【0048】
【実施例5】
上記実施例1〜4では、高層・超高層建築物を60階建として説明したが、階数はそれに限定されず様々な階数の建築物に適用することが可能である。
また、階層における平面計画の異なる階数を建築物の中間位置としたが、建物の階数、必要とする居戸数や駐車台数等により、上層部に立体駐車場設備を設けることの無い範囲内において適宜変更することが可能である。
【0049】
更に、上記実施例1〜4では、建築物の平面計画を略4角形状及び長方形状としたが、それらに限定されることなく、三角形、五角形、六角形及びその他の多角形とすることができるし、それらを不等辺の変形外壁面とすることも可能である。また、円形、楕円形、変形円形、変形楕円形等とすることも可能である。更に、H型形、ハート型形、月型形、切欠ドーナツ型形、波型形等の様々な形状の平面計画のものが考えられる。
【0050】
また、上記実施例1〜4では、コア部の形状を四角形状及びT字型形状としたが、L字型、コ字型、I字型、円形、楕円形、変形形状等様々な形状の平面計画のものが考えられる。
更に、立体駐車場設備への外部通路からのアプローチは、1階或いは地下階の他、様々な箇所からが考えられ、また、その建築物内における駐車位置へのアプローチも様々な方法が考えられる。
【0051】
更に、上記実施例1〜4では、その平面計画において下層部の居住部空間を上層部の居住部空間と同等か広い空間としたが、下層部の居住部空間を狭くして立体駐車場設備空間を広くし、上層部の居住部空間を下層部より広く形成することも可能である。
【0052】
【発明の効果】
上記構成よりなる本発明の立体駐車設備付建築物は、上層階に居住上有効な面積を多く配置することが可能となった。また、上層階においては奥行きを大きく取ることができるので個々の住戸における居住空間を広くすることが可能となった。
また、眺望、採光及び通風等に優れた外周長を生かすことのできる居住空間を得ることが可能となった。
【0053】
更に、上層部の居住者は途中必ず乗換階において乗り換えることになり、エレベータや階段内での閉鎖された空間の圧迫感から開放され、該乗換階において開放された空間内を歩行し、異なった平面位置に配置されたエレベータや階段へ移動することにより精神的ストレスを解消すことが可能となった。
また、建築物の下層部部分に大型の昇降式リフトによる立体駐車場設備を配設することが可能となるので、建築物として必要となる駐車場の約7割近くを効率的に得ることが可能となり、従来駐車場として占有されていた敷地、或いは地下階を他の有効な空間として利用することが可能となった。従って、地下階に要していた割高な建設料金を大幅に低減することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立体駐車設備付建築物の立断面図である。
【図2】本発明の立体駐車設備付建築物の下層部の平面図である。
【図3】本発明の立体駐車設備付建築物の上層部の平面図である。
【図4】本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例の立断面図である。
【図5】本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例の下層部の平面図である。
【図6】本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例の上層部の平面図である。
【図7】本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例の立断面図である。
【図8】本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例の下層部の平面図である。
【図9】本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例の上層部の平面図である。
【図10】本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例の下層部の平面図である。
【図11】本発明の立体駐車設備付建築物の他の実施例の上層部の平面図である。
【符号の説明】
1、21、51、71・・・下層部
2、22、52、72・・・上層部
3、13、23、33、53、63、73、83・・・コア部
4、14、24、34、54、64、74、84・・・居住部
5、 25、 55、 75 ・・・立体駐車設備空間
6、16、26、36、56、66、76、86・・・共用部
7、17、27、37、57、67、77、87・・・エレベータ
8、18、28、38、58、68、78、88・・・階段
9、19、29、39、59、69、79、89・・・共用廊下
10、 30、 60、 80・・・機械式立体駐車場
11、20、31、41、61、70、81、90・・隔壁
12、 32、 62 ・・天井部
Claims (3)
- 建築物にコア部を形成し、該コア部の下層部を立体駐車設備空間として立体駐車設備を配設し、その周辺部を共用部を介して居住部とし、上層部のコア部はその周辺部を共用部を介して居住部とし、該下層部の立体駐車設備空間が位置する上層部を共用部或いは居住部とし、且つ該上層部と下層部との間にエレベータの乗換階を形成してなることを特徴とする立体駐車設備付建築物。
- 共用部をエレベータ、階段及び共用廊下とし、該エレベータは上層部への乗換階において該上層部のみを停止階としてなる上層部用の専用エレベータとし且つ上層部用エレベータの配置を下層部用エレベータの配置と異なる位置としたことを特徴とする請求項1に記載の立体駐車設備付建築物。
- 下層部の立体駐車設備空間は、その側面周囲を耐火隔壁とし、且つ該立体駐車設備空間を覆う天井部を耐火構造としてなることを特徴とする請求項1又は請求項2の何れか1に記載の立体駐車設備付建築物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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