JP2004218008A - 蒸着方法および蒸着装置 - Google Patents

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王彦 木谷
Hironobu Inoue
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Abstract

【課題】蒸着膜を形成した後の基板の湾曲を抑制することができる、および/または、基板における蒸着面とは反対側の面への蒸着物質の汚染を抑制することができる蒸着方法および蒸着装置を提供する。
【解決手段】蒸着源を備えた蒸着部5と、帯状の基板1を蒸着部5に送り出す基板巻出し部6と、蒸着部5を通過した基板1を巻取る基板巻取り部7とを備え、基板巻出し部6は、蒸着部5を通過する前の基板1を支持する巻出し側基板支持ローラー8を備え、基板巻取り部7は、蒸着部5を通過した後の基板1を支持する巻取り側基板支持ローラー9を備え、巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9から選ばれる少なくとも一方のローラーが、ローラーの回転軸方向で見た場合に、基板1が通過する領域における外径が連続的に変化している蒸着装置とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸着方法および蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子デバイスの薄膜化が進みつつあり、金属箔や樹脂フィルムなどの帯状の基板上に連続的に薄膜電子デバイスを形成する方法の1つであるロール・トゥ・ロールプロセスの重要性が高まっている。
【0003】
以下、ロール・トゥ・ロールプロセスを用いた従来の蒸着装置の一例として、帯状のステンレス(SUS)基板上にCIS系太陽電池の光吸収層であるCuInSe化合物薄膜(以下、CIS化合物薄膜)を形成する蒸着装置について、図13を参照しながら説明する。図13に示す例では、帯状の基板102(例えば、幅150mm、厚さ50μm、SUS304製)が、巻出しロール101から巻出され、巻出し側基板支持ローラー103および巻取り側基板支持ローラー104を介して、巻取りロール105に接続されている。基板102には、巻出しロール101および巻取りロール105によって張力を加えることができる。また、巻出し側基板支持ローラー103および巻取り側基板支持ローラー104の支持によって、基板102を蒸着室106の内部にほとんど撓まないように張ることができる。その他、図13に示す蒸着装置は、蒸着室106の内部に蒸着源と、基板102を加熱するヒーター110とを備えており、全体が、真空容器107の内部に配置されている。蒸着室106には、巻出し側スリット108と巻取り側スリット109が設けられている。真空容器107には、真空装置の一例であるターボ分子ポンプ(TMP)114が接続されており、真空容器107内部を高真空に保つことができる。
【0004】
図13に示す蒸着装置を用いて、基板102の表面にCIS化合物薄膜を蒸着する方法について説明する。まず、真空容器107の内部をTMP114によって所定の真空度に保つ。次に、基板102を巻出しロール101から一定の速度で供給する。供給された基板102は、蒸着室106内部に入り、上部からヒーター110によって加熱される(例えば、300℃〜700℃程度に加熱)。基板102の加熱と同時に、基板102の下部に設置されたCu蒸着源111、In蒸着源112およびSe蒸着源113を加熱することによって、基板102上にCu、In、およびSeからなるCIS化合物薄膜を連続的に蒸着、形成することができる(例えば、非特許文献1、参照)。
【0005】
【非特許文献1】
平成13年度 新エネルギー・産業技術総合開発機構委託業務成果報告書「CIS系薄膜太陽電池モジュール製造技術開発(高品質薄膜製造高速化技術)」、太陽光発電技術研究組合 松下電器産業株式会社、平成14年3月
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の蒸着装置では、300℃〜700℃に加熱された基板102の表面にCIS化合物薄膜を形成した場合、上記薄膜形成後、基板102が冷える際に、図14に示すような湾曲を起こす場合があった。これは、基板102の線熱膨張係数とCIS化合物薄膜120の線熱膨張係数とが異なるためと考えられる。例えば、基板102としてSUS304製の基板(幅150mm、厚さ50μm)を用いた場合、図14に示すように、CIS化合物薄膜120側を凸面として、基板102の幅方向の中央部が最大15mm持ち上がる程度の湾曲が起きる場合がある。このような湾曲は、後に基板102を平坦に矯正する際に、CIS化合物薄膜120が剥離する原因にもなる。なお、図14は、CIS化合物薄膜120が表面に形成された基板102を、その幅方向に切断した断面図である。
【0007】
また、上記従来の蒸着装置では、基板102における蒸着面(CIS化合物薄膜が形成される面、図13に示す例では基板102の蒸着源側の面)とは反対側の面にまでSeの蒸気が回り込み、ヒーター110による加熱と併せて、上記反対側の面がSeによって腐食され、Se化合物からなるダストで覆われてしまう場合がある。この場合、基板102を巻取りローラー105に巻取る際に、CIS化合物薄膜がSe化合物からなるダストで汚染されてしまう可能性がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の蒸着方法は、
(i)帯状の基板を連続して移送しながら、前記基板の移送方向に垂直な方向に前記基板を湾曲させる工程と、
(ii)湾曲させた前記基板の一主面上に物質を蒸着することによって、前記基板上に前記物質を含む蒸着膜を形成する工程とを含み、
前記(i)の工程において、
前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着膜の線熱膨張係数より大きい場合は、前記一主面が凹面となるように前記基板を湾曲させ、
前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着膜の線熱膨張係数より小さい場合は、前記一主面が凸面となるように前記基板を湾曲させる蒸着方法である。
【0009】
上記蒸着方法では、前記(ii)の工程において、前記基板を加熱してもよい。
【0010】
上記蒸着方法では、前記(i)の工程において、前記基板の湾曲高さHと前記基板の幅Lとが、式、0.01<H≦0.3×L、に示す関係を満たすように前記基板を湾曲させてもよい。ただし、HおよびLの単位は、長さを示す同一の単位である。
【0011】
上記蒸着方法では、前記(i)の工程が、ローラーによって行われ、前記ローラーは、前記ローラーの回転軸方向で見た場合に、前記基板が通過する領域の外径が連続的に変化していてもよい。
【0012】
上記蒸着方法では、前記(i)の工程が、端部と中央部とで外径の異なるローラーによって行われてもよい。
【0013】
上記蒸着方法では、前記基板が、ステンレスの薄板、または、前記ステンレスの薄板上にMo層、SiO層、Al層、TiO層およびソーダライムガラス層から選ばれる少なくとも1種の層を積層させた基板であり、前記物質がInおよびGaから選ばれる少なくとも1種の元素と、SeおよびSから選ばれる少なくとも1種の元素と、Cuとを含み、前記(i)の工程において、前記一主面が凹面となるように前記基板を湾曲させてもよい。
【0014】
本発明のまた別の蒸着方法は、
(I)帯状の基板を連続して移送しながら、前記基板の一方の面に、物質の蒸着を防ぐための被覆層を積層する工程と、
(II)前記基板に前記物質を蒸着することによって、前記基板の前記一方の面とは反対側の他方の面上に前記物質を含む蒸着膜を形成する工程と、
(III)前記基板と前記被覆層とを分離する工程とを含んでいる。
【0015】
上記蒸着方法では、前記(II)の工程において、前記基板を加熱してもよい。
【0016】
上記蒸着方法では、前記被覆層がステンレスの薄板であってもよい。
【0017】
上記蒸着方法では、前記(I)の工程と前記(II)の工程との間に、
(A)前記基板の移送方向に垂直な方向に前記基板を湾曲させる工程を含み、
前記(A)の工程において、
前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着膜の線熱膨張係数より大きい場合は、前記他方の面が凹面となるように前記基板を湾曲させ、
前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着層の線熱膨張係数より小さい場合は、前記他方の面が凸面となるように前記基板を湾曲させてもよい。
【0018】
上記蒸着方法では、前記基板が、ステンレスの薄板、または、前記ステンレスの薄板上にMo層、SiO層、Al層、TiO層およびソーダライムガラス層から選ばれる少なくとも1種の層を積層させた基板であり、前記物質がInおよびGaから選ばれる少なくとも1種の元素と、SeおよびSから選ばれる少なくとも1種の元素と、Cuとを含み、前記(A)の工程において、前記他方の面が凹面となるように前記基板を湾曲させてもよい。
【0019】
本発明の蒸着装置は、蒸着源を備えた蒸着部と、帯状の基板を前記蒸着部に送り出す基板巻出し部と、前記蒸着部を通過した前記基板を巻取る基板巻取り部とを備え、
前記基板巻出し部は、前記蒸着部を通過する前の前記基板を支持する巻出し側基板支持ローラーを備え、
前記基板巻取り部は、前記蒸着部を通過した後の前記基板を支持する巻取り側基板支持ローラーを備え、
前記巻出し側基板支持ローラーおよび前記巻取り側基板支持ローラーから選ばれる少なくとも一方のローラーが、前記ローラーの回転軸方向で見た場合に、前記基板が通過する領域における外径が連続的に変化している。
【0020】
上記蒸着装置では、前記少なくとも一方のローラーが、端部と中央部とで外径が異なってもよい。
【0021】
上記蒸着装置では、前記巻出し側基板支持ローラーおよび前記巻取り側基板支持ローラーから選ばれる少なくとも一方のローラーが、端部の外径よりも中央部の外径が小さくてもよい。
【0022】
上記蒸着装置では、前記巻出し側基板支持ローラーおよび前記巻取り側基板支持ローラーから選ばれる少なくとも一方のローラーが、端部の外径よりも中央部の外径が大きくてもよい。
【0023】
上記蒸着装置では、前記巻出し側基板支持ローラーに前記基板を押し付けるための巻出し側押えローラーをさらに備えてもよい。
【0024】
上記蒸着装置では、前記巻取り側基板支持ローラーに前記基板を押し付けるための巻取り側押えローラーをさらに備えてもよい。
【0025】
上記蒸着装置では、前記巻出し側基板支持ローラーおよび前記巻取り側基板支持ローラーから選ばれる少なくとも1種のローラーが、前記基板が通過する領域における前記ローラーの最大外径と最小外径との差をD、前記ローラー上を通過する基板の幅をLとしたときに、式、0<D≦0.3×L、に示す関係を満たしてもよい。ただし、DおよびLは、長さを示す同一の単位である。
【0026】
本発明のまた別の蒸着装置は、蒸着源を備えた蒸着部と、帯状の基板を前記蒸着部に送り出す基板巻出し部と、前記蒸着部を通過した前記基板を巻取る基板巻取り部と、前記基板の表面を被覆する被覆層を前記基板の一方の面に積層する被覆層積層部と、前記被覆層を積層した前記基板から前記被覆層を分離する被覆層分離部とを備え、
前記基板巻出し部は、前記蒸着部を通過する前の前記基板を支持する巻出し側基板支持ローラーを備え、
前記基板巻取り部は、前記蒸着部を通過した後の前記基板を支持する巻取り側基板支持ローラーを備える。
【0027】
上記蒸着装置では、前記巻出し側基板支持ローラーおよび前記巻取り側基板支持ローラーから選ばれる少なくとも一方のローラーが、前記ローラーの回転軸方向で見た場合に、前記基板が通過する領域における外径が連続的に変化していてもよい。
【0028】
上記蒸着装置では、前記少なくとも一方のローラーが、端部と中央部とで外径が異なってもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態において、同一の部分については同一の符号を付して重複する説明を省略する場合がある。
【0030】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の蒸着方法について説明する。
【0031】
本発明の蒸着方法は、
(i)帯状の基板を連続して移送しながら、前記基板の移送方向に垂直な方向に前記基板を湾曲させる工程と、
(ii)湾曲させた前記基板の一主面上に前記物質を蒸着することによって、前記基板上に前記物質を含む前記蒸着膜を形成する工程とを含んでいる。このとき、前記(i)の工程において、前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着膜の線熱膨張係数より大きい場合は、前記一主面が凹面となるように前記基板を湾曲させ、前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着膜の線熱膨張係数より小さい場合は、前記一主面が凸面となるように前記基板を湾曲させればよい。
【0032】
このような蒸着方法とすることで、蒸着膜を形成した後における基板の湾曲を抑制することができる。また、蒸着膜を形成した後に基板が湾曲した場合、基板を平坦化する工程が後に必要になることがあるのに対し、本発明の蒸着方法では、湾曲が抑制された基板を得ることができるため、基板を平坦化する工程を省略することも可能である。さらに、湾曲した基板を平坦化する際に基板から蒸着膜が剥離することがあるが、このような問題の発生も抑制することができる。そのため、本発明の蒸着方法によれば、表面に蒸着膜が形成された基板を、より生産性よく製造することができる。基板を湾曲させる度合いは、基板の線熱膨張係数と蒸着膜の線熱膨張係数との差に応じて定めればよい(例えば、基板と蒸着膜との線熱膨張係数の差が大きいほど、基板を湾曲させる度合いを大きくすればよい)。具体例については、後述する。
【0033】
基板としては、可撓性を有する帯状の基板であれば、特に限定されない。例えば、ステンレスやアルミニウムなどの金属からなる薄板状の基板や、ポリイミドなどの樹脂からなる基板を用いることができる。ステンレスを用いる場合、その種類は特に限定されない。例えば、SUS304製の基板を用いればよい。基板の厚さは、例えば、5μm〜500μmの範囲である。基板を連続して移送するためには、例えば、予め基板をロール状に巻いておき、そのロールから基板を巻出してもよい。巻出された基板は、蒸着膜を形成した後、再びロール状に巻取ってもよい。
【0034】
蒸着する物質としては、基板に蒸着可能な物質であれば、特に限定されない。例えば、Cu、In、Se、Ga、S、Al、Zn、Naなどを蒸着することができる。特に、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とを蒸着することによって、それらの元素からなるカルコパイライト構造の化合物半導体(以下、CIS系半導体ともいう)を形成できる。このCIS系半導体は、CIS系太陽電池の光吸収層として適用できる。このとき、Ib族元素としてはCuを用いることができ、IIIb族元素としてはInおよびGaから選ばれる少なくとも1つの元素を用いることができ、VIb族元素としてはSeおよびSから選ばれる少なくとも1つの元素を用いることができる。具体的には、例えば、CuInSe、Cu(In,Ga)SeまたはこれらのSeの一部をSで置換した化合物半導体を形成できる。
【0035】
また、物質を蒸着する際に、基板を加熱してもよい。例えば、ステンレスの薄板からなる基板上に、上記CIS系半導体を蒸着により形成する場合には、基板を300℃〜700℃程度に加熱してもよい。基板の加熱は、例えば、上記一主面、即ち、基板における蒸着膜が形成される面(以下、蒸着面、という)とは反対側の面から行えばよい。
【0036】
基板の湾曲方法としては、特に限定されない。例えば、ローラーを用いて基板を湾曲させてもよい。また、この場合、ローラーへの基板の供給方法などは特に限定されない。例えば、後述の実施の形態3に示す蒸着装置を用いればよい。
【0037】
基板の湾曲の形状としては、基板の蒸着面が凹面または凸面である限り、特に限定されない。例えば、図1(a)に示すように、左右対称の形状に基板1を湾曲させてもよい。また、図1(b)に示すように、左右非対称の形状に基板1を湾曲させてもよい。なお、図1(a)および(b)は、基板1をその幅方向に切断した断面図である。また、図中の破線は、基板1が左右対称または左右非対称であることを分かりやすくするための破線である。
【0038】
上記蒸着方法では、前記(i)の工程において、前記基板の湾曲高さHと前記基板の幅Lとが、式、0.01<H≦0.3×L、に示す関係を満たすように前記基板を湾曲させてもよい。なかでも、式、0.1≦H≦0.3×L、に示す関係を満たすように前記基板を湾曲させることが好ましい。ただし、HおよびLの単位は、長さを示す同一の単位である。このような蒸着方法とすることで、蒸着膜を形成した後における基板の湾曲をより抑制することができる。
【0039】
ここで、湾曲高さHについて説明する。湾曲高さHとは、図2に示すように、基板1をその凸面が上面になるように水平面(図2における破線)に置いた場合に、基板1の凹面と水平面との最大距離のことである。湾曲高さHが大きいほど、基板1は湾曲しているといえる。なお、図2は、基板1をその幅方向で切断した断面図である。
【0040】
また、上記蒸着方法では、前記(i)の工程が、ローラーによって行われ、前記ローラーは、前記ローラーの回転軸方向で見た場合に、前記基板が通過する領域の外径が連続的に変化していてもよい。また、上記蒸着方法では、前記(i)の工程が、端部と中央部とで外径の異なるローラーによって行われてもよい。なお、本明細書におけるローラーの端部および中央部とは、ローラー上の基板が通過する領域のうち、基板の端部および中央部が通過する領域を意味している。基板の端部および中央部とは、基板をその幅方向で見た場合の端部および中央部である。このようなローラーの具体例や、ローラーを用いて基板を湾曲させる具体的な方法などについては、実施の形態3に後述する。
【0041】
また、上記蒸着方法では、前記基板が、ステンレスの薄板、または、前記ステンレスの薄板上にMo層、SiO層、Al層、TiO層およびソーダライムガラス層から選ばれる少なくとも1種の層を積層させた基板であり、前記物質がInおよびGaから選ばれる少なくとも1種の元素と、SeおよびSから選ばれる少なくとも1種の元素と、Cuとを含み、前記(i)の工程において、前記一主面が凹面となるように前記基板を湾曲させてもよい。このような蒸着方法とすることで、CIS化合物薄膜を形成した後における基板の湾曲をより抑制することができる。また、CIS化合物薄膜が形成され、かつ、湾曲の抑制された基板を得ることができる。
【0042】
ステンレス、例えば、SUS304の線膨張係数は約16×10−6/℃、CIS化合物薄膜の線膨張係数は約8×10−6/℃である。よって、基板の線熱膨張係数の方が蒸着膜の線熱膨張係数よりも大きい。そのため、基板の蒸着面を凹面にすることによって、CIS化合物薄膜を形成した後における基板の湾曲を抑制することができる。CIS化合物薄膜を形成する際の基板の湾曲高さHとしては、例えば、基板の幅Lの1%〜30%の範囲に設定(即ち、基板の幅Lが150mmの場合、湾曲高さHが1.5mm〜45mmの範囲に設定)すればよい。また、幅Lが150mmの基板を湾曲高さHにして1.5mm〜45mm湾曲させるためには、例えば、端部と中央部とで外径が1.5mm〜45mm異なるローラーを用いればよい。
【0043】
なお、本発明の蒸着方法は、帯状の基板に物質を蒸着させる方法を示したものであるが、同時に、蒸着膜が表面に形成された基板を製造する製造方法をも示している。
【0044】
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明における別の蒸着方法について説明する。
【0045】
本発明の蒸着方法は、
(I)帯状の基板を連続して移送しながら、前記基板の一方の面に、物質の蒸着を防ぐための被覆層を積層する工程と、
(II)前記基板に前記物質を蒸着することによって、前記基板の前記一方の面とは反対側の他方の面上に前記物質を含む蒸着膜を形成する工程と、
(III)前記基板と前記被覆層とを分離する工程とを含んでいる。
【0046】
このような蒸着方法とすることで、蒸着時に、基板の上記一方の面(即ち、基板における蒸着面とは反対側の面)にまで上記物質が回り込み、蒸着するのを抑制することができる。そのため、本発明の蒸着方法によれば、表面に蒸着膜の形成された基板をより生産性よく製造することができる。
【0047】
被覆層としては、基板表面を被覆できる限り特に限定されない。例えば、ステンレス、ポリイミド、ポリカーボネートなどからなるシートを用いればよい。なかでも、被覆層としてステンレス、ポリイミドなどを用いた場合、蒸着膜形成時に基板を加熱することができる。なお、被覆層の厚さとしては、例えば、10μm〜500μmの範囲である。
【0048】
また、被覆層として可撓性を有する材料を用いてもよい。被覆層が可撓性を有する場合には、例えば、予め被覆層をロール状に巻いておき、そのロールから被覆層を巻出してもよい。巻出された被覆層は、基板の一方の面(蒸着面とは反対側の面)に積層され、基板の上記一方の面とは反対側の面(即ち、蒸着面)に蒸着膜が形成される。その後、被覆層は基板から分離されるが、その際、再びロール状に巻取ってもよい。可撓性を有する被覆層としては、例えば、膜厚が10μm〜500μmの範囲であるステンレスの薄板を用いればよい。
【0049】
基板に被覆層を積層する方法および基板と被覆層とを分離する方法については、それぞれ特に限定されない。例えば、後述の実施の形態4に示す蒸着装置を用いればよい。
【0050】
上記蒸着方法では、前記(I)の工程と前記(II)の工程との間に、(A)前記基板の移送方向に垂直な方向に前記基板を湾曲させる工程を含んでいてもよい。このとき、前記(A)の工程において、前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着膜の線熱膨張係数より大きい場合は、前記他方の面が凹面となるように前記基板を湾曲させ、前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着膜の線熱膨張係数よりも小さい場合は、前記他方の面が凸面となるように前記基板を湾曲させればよい。
【0051】
このような蒸着方法とすることで、基板における蒸着面とは反対側の面にまで上記物質が回り込み、蒸着するのを抑制することができるだけでなく、さらに、蒸着膜を形成した後における基板の湾曲を抑制することができる。また、基板を湾曲させるためにローラーを用いれば、基板と被覆層との密着性をより向上させることもできる。
【0052】
上記蒸着方法では、前記基板が、ステンレスの薄板、または、前記ステンレスの薄板上にMo層、SiO層、Al層、TiO層およびソーダライムガラス層から選ばれる少なくとも1種の層を積層させた基板であり、前記物質がInおよびGaから選ばれる少なくとも1種の元素と、SeおよびSから選ばれる少なくとも1種の元素と、Cuとを含み、前記(A)の工程において、前記他方の面が凹面となるように前記基板を湾曲させてもよい。このような蒸着方法とすることで、CIS化合物薄膜を形成した後における基板の湾曲を抑制することができる。また、CIS化合物薄膜が形成される際に、基板における蒸着面とは反対側の面が被覆層によって被覆されているため、上記反対側の面がSeによって腐食し、Se化合物が形成するのを抑制することができる。そのため、CIS化合物薄膜が形成された基板をより生産性よく製造することができる。
【0053】
なお、基板に用いられる材料や基板の厚さ、蒸着する物質、蒸着方法、基板を湾曲させる方法、基板を湾曲させた場合における基板の湾曲高さなどについては、実施の形態1に記載した内容と同一である。
【0054】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の蒸着装置について説明する。
【0055】
図3は、本発明の蒸着装置の一例を示す模式図である。図3に示す蒸着装置は、蒸着源としてCu蒸着源2、In蒸着源3およびSe蒸着源4を備えた蒸着部5と、帯状の基板1を蒸着部5に送り出す基板巻出し部6と、蒸着部5を通過した基板1を巻取る基板巻取り部7とを備えている。基板巻出し部6は、蒸着部5を通過する前の基板1を支持する巻出し側基板支持ローラー8を備えている。基板巻取り部7は、蒸着部5を通過した後の基板1を支持する巻取り側基板支持ローラー9を備えている。また、巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9から選ばれる少なくとも一方のローラーは、その回転軸方向で見た場合に、基板1が通過する領域における外径が連続的に変化しているローラーである。
【0056】
このような蒸着装置とすることで、基板1に蒸着膜を形成する際に、基板1の移送方向に垂直な方向に基板1を湾曲させることができる、即ち、基板1の蒸着面を凹面または凸面にすることができる。そのため、蒸着膜を形成した後における基板の湾曲を抑制することができる。また、表面に蒸着膜が形成され、かつ、湾曲の抑制された基板を得ることができる。
【0057】
基板1を湾曲させる方向は、次のように設定すればよい。基板1の線熱膨張係数が、基板1上に形成される蒸着膜の線熱膨張係数よりも大きい場合、基板1の蒸着面(図1における蒸着源側の面)が凹面となるように基板1を湾曲させればよい。逆に、基板1の線熱膨張係数が、基板1上に形成される蒸着膜の線熱膨張係数よりも小さい場合は、基板1の蒸着面が凸面となるように基板1を湾曲させればよい。
【0058】
図3に示す蒸着装置では、蒸着部5は、蒸着室10とヒーター11とをさらに備えている。基板1への蒸着膜の形成は、蒸着室10の内部で行われる。そのため、蒸着室10の外部にまで基板1に蒸着する物質が飛散するのを防ぐことができる。ヒーター11は、基板1に対して蒸着源の反対側に備えられており、基板1に蒸着膜を形成する際に、基板1を加熱することができる。ヒーター11としては、例えば、ランプヒーターを用いればよい。また、基板巻出し部6は、基板1が予めロール状に巻かれた巻出しロール14を、基板巻取り部7は、蒸着膜が形成された基板1を巻取る巻取りロール15を備えている。また、図3に示す例では、ターボ分子ポンプ(TMP)17が接続された真空容器16の内部に全体が収められており、真空蒸着法により基板1に蒸着膜を形成することができる。なお、図3は、全体の構成を表現するために、一部(真空容器16および蒸着室10について)断面図となっているが、図を分かりやすくするために、ハッチは省略する。図3以降における蒸着装置の例を示す模式図においても同様である。
【0059】
巻出しロール14より送り出された帯状の基板1は、巻出し側基板支持ローラー8を通った後、巻出し側スリット12より蒸着室10に入り、巻取り側スリット13より蒸着室10から送り出される。蒸着室10を通過する間に基板1の蒸着面に蒸着膜が形成される。蒸着膜を形成する際には、Cu、InおよびSeのそれぞれの蒸着源を所定の温度に加熱すればよい。蒸着室10を通過した後、基板1は巻取り側基板支持ローラー9を通り、巻取りロール15によって巻取られる。その際、巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9によって、基板1が支持されている。そのため、基板1は、その長尺方向の撓みが最小限の状態、かつ、その移送方向に垂直な方向に湾曲した状態で蒸着室10内部を通過することができる。
【0060】
図3に示す蒸着装置では、巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9から選ばれる少なくとも一方のローラーが、その回転軸方向で見た場合に、基板1が通過する領域における外径が連続的に変化しているローラーであればよい。また、上記少なくとも一方のローラーが、端部と中央部とで外径が異なるローラーであってもよい。このようなローラーの一例を、図4に示す。
【0061】
図4(a)および図4(b)に示すローラー18およびローラー19は、その回転軸方向で見た場合に、基板1が通過する領域における外径が連続的に変化している。また、図4(a)および図4(b)に示すローラー18およびローラー19は、端部と中央部とで外径が異なるローラーであるともいえる(図4(a)に示す糸巻き型のローラー18は、中央部よりも端部の外径が大きく、図4(b)に示す樽型のローラー19は、中央部よりも端部の外径が小さい)。このようなローラーを、図3に示す巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9から選ばれる少なくとも一方に用いれば、蒸着膜を形成する際に基板1をより確実に湾曲させることができる。
【0062】
図4(a)に示すローラー18を、図3に示す巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9から選ばれる少なくとも一方に用いた場合、基板1の蒸着面が凹面となるように基板1を湾曲させることができる。また、図4(b)に示すローラー19を、図3に示す巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9から選ばれる少なくとも一方に用いた場合、基板1の蒸着面が凸面となるように基板1を湾曲させることができる。なお、図4(a)および図4(b)は、ローラーの回転軸に沿って幅方向で切断した断面図であるが、図を分かりやすくするためにハッチは省略する。また、図中の破線は、ローラーの回転軸を示している。基板についても、その幅方向で切断した断面図となっているが、基板の厚さに関しては表現を省略する。以下、ローラーの形状を示す断面図において、すべて同様の表記方法とする。
【0063】
図3に示す蒸着装置では、巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9の双方が、端部と中央部とで外径が異なるローラーであってもよい。このような蒸着装置とすることで、蒸着膜を形成する際に、より確実に基板1を湾曲させることができる。そのため、蒸着膜を形成した後における基板1の湾曲をより抑制することができる。また、蒸着膜が形成され、かつ、より湾曲の抑制された基板を得ることができる。
【0064】
なお、巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9における、端部と中央部との大小関係は互いに同一であることが好ましい。また、巻出し側基板支持ローラー8と巻取り側基板支持ローラー9とが同一の形状であってもよい。
【0065】
図3に示す蒸着装置では、巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9から選ばれる少なくとも一方のローラーが、基板1が通過する領域における前記ローラーの最大外径と最小外径との差をD、前記ローラー上を通過する基板1の幅をLとしたときに、式、0<D≦0.3×L、に示す関係を満たしてもよい。なかでも、式、0.1≦D≦0.3×L、に示す関係を満たすことが好ましい。ただし、DおよびLは、長さを示す同一の単位である。このような蒸着装置とすることで、蒸着膜を形成する際に、より確実に基板1を湾曲させることができる。そのため、蒸着膜を形成した後における基板1の湾曲をより抑制することができる。また、蒸着膜が形成され、かつ、より湾曲の抑制された基板を得ることができる。
【0066】
図5に、上記Dおよび上記Lの求め方の一例を示す。図5に示すローラー18は、図4(a)に示した糸巻き型のローラー18である。図5に示すローラー18において、基板1が通過する領域とは、斜線で示す領域である。よって、ローラー18の最大外径Dmaxおよび最小外径Dminは、図5に示すように定めることができる。
【0067】
なお、図5に示す例では、基板1が通過する領域の幅よりもローラー18の幅Wの方が大きいが、基板1を湾曲させることができる限り、ローラー18の幅Wは特に限定されない。例えば、基板1が通過する領域の幅とローラー18の幅Wとが同一であってもよい。また、基板1の幅Lがローラー18の幅Wよりも大きく、基板1の端部がローラー18からはみ出していてもよい。図4(b)に示すような樽型のローラー19においても同様である。
【0068】
図3に示す蒸着装置を用いて、基板上に蒸着膜を形成する一例を示す。
【0069】
まず、真空容器16の内部をTMP17により、1×10−3Pa以下の圧力になるまで減圧した後に、ヒーター11により帯状のステンレスからなる基板1(SUS304製、幅150mm、厚さ50μm)を300℃〜700℃程度に加熱する。次に、Cu蒸着源2、In蒸着源3およびSe蒸着源4を、それぞれ1200℃、900℃、200℃に加熱して、Cu、InおよびSeの蒸気を放出させる。そして、巻出しロール14から基板1を所定の速度で蒸着室10に供給し、基板1上にCIS化合物薄膜を蒸着する。CIS化合物薄膜が蒸着した基板1は、巻取りロール15によって巻取られる。このとき、巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9として、図4(a)に示したような糸巻き型のローラー(ローラーの幅と基板1が通過する領域の幅が同一、最大外径と最小外径との差Dは30mm)を用い、蒸着面が凹面となるように基板1を湾曲させたところ、冷却後における基板1の湾曲高さHは2mm以下となり、CIS化合物薄膜が形成された、ほぼ平坦な形状の基板を得ることができた。
【0070】
また、図3に示す蒸着装置では、巻出し側基板支持ローラーに基板を押し付けるための巻出し側押えローラーをさらに備えていてもよい。また、巻取り側基板支持ローラーに基板を押し付けるための巻取り側押えローラーをさらに備えていてもよい。巻出し側押えローラーおよび巻取り側押えローラーの双方を備えていてもよい。このような蒸着装置とすることで、蒸着膜を形成する際に、より確実に基板を湾曲させることができる。そのため、蒸着膜を形成した後における基板の湾曲をより抑制することができる。また、蒸着膜が形成され、かつ、より湾曲の抑制された基板を得ることができる。また、このような蒸着装置では、巻出しロールおよび巻取りロールによる張力だけでは、巻出し側基板支持ローラーおよび巻取り側基板支持ローラーによって基板を十分に湾曲させることが困難な場合にも、より確実に基板を湾曲させることができる。
【0071】
このような蒸着装置の一例を図6に示す。図6に示す蒸着装置は、巻出し側押えローラー21と巻取り側押えローラー22とをさらに備えている。巻出し側押えローラー21によって、基板1を巻出し側基板支持ローラー8に押し付けることができ、巻取り側押えローラー22によって、基板1を巻取り側基板支持ローラー9に押し付けることができる。
【0072】
巻出し側押えローラー21の位置、形状、基板に対する大きさなどは、巻出し側基板支持ローラー21に基板1を押し付けることができれば、特に限定されない。巻取り側押えローラー22についても同様である。
【0073】
巻出し側押えローラー21の一例を図7に示す。図7(a)に示す例では、糸巻き型の巻出し側基板支持ローラー8に対して、巻出し側押えローラー21は樽型である。図7(b)に示す例では、樽型の巻出し側基板支持ローラー8に対して、巻出し側押えローラー21は糸巻き型である。このように、巻出し側基板支持ローラー8と巻出し側押えローラー8とが互いを補完する形状にある場合、基板1は、巻出し側押えローラー21によって巻出し側基板支持ローラー8に、より確実に押し付けられる。即ち、基板1をより確実に湾曲させることができる。巻取り側押えローラー22についても同様である。
【0074】
図6に示す蒸着装置では、巻出し側基板支持ローラー8、巻取り側基板支持ローラー9、巻出し側押えローラー21および巻取り側押えローラー22から選ばれる少なくとも1種のローラーが、基板1が通過する領域における前記ローラーの最大外径と最小外径との差をD、前記ローラー上を通過する基板1の幅をLとしたときに、式、0<D≦0.3×L、に示す関係を満たしてもよい。なかでも、式、0.1≦D≦0.3×L、に示す関係を満たすことが好ましい。ただし、DおよびLは、長さを示す同一の単位である。このような蒸着装置とすることで、蒸着膜を形成する際に、より確実に基板1を湾曲させることができる。そのため、蒸着膜を形成した後における基板1の湾曲をより抑制することができる。また、蒸着膜が形成され、かつ、より湾曲の抑制された基板を得ることができる。
【0075】
なお、本実施の形態で示した蒸着装置において、基板や、基板に蒸着する物質などについては、実施の形態1で示した内容と同様のものを用いることができる。
【0076】
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の蒸着装置のまた別の例について説明する。
【0077】
図8に示す蒸着装置は、蒸着源としてCu蒸着源2、In蒸着源3およびSe蒸着源4を備えた蒸着部5と、帯状の基板1を蒸着部5に送り出す基板巻出し部6と、蒸着部5を通過した基板1を巻取る基板巻取り部7と、基板1の表面を被覆する被覆層27を基板1の一方の面に積層する被覆層積層部28と、被覆層27を積層した基板1から被覆層27を分離する被覆層分離部29とを備えている。また、基板巻出し部6は、蒸着部5を通過する前の基板1を支持する巻出し側基板支持ローラー23を備えている。基板巻取り部7は、蒸着部5を通過した後の基板1を支持する巻取り側基板支持ローラー24を備えている。
【0078】
このような蒸着装置とすることで、基板における蒸着面(図8における蒸着源側の面)とは反対側の面に被覆層が積層された状態で蒸着膜を形成することができる。よって、基板における蒸着面とは反対側の面に蒸着源からの物質が回り込み、蒸着するのを抑制することができる。そのため、図8に示す蒸着装置によれば、表面に蒸着膜の形成された基板をより生産性よく製造することができる。
【0079】
図8に示す蒸着装置では、巻出し側基板支持ローラー23は、基板巻出し部6の一部であると同時に被覆層積層部28の一部でもある。即ち、巻出し側基板支持ローラー23によって、基板1の長尺方向の撓みが最小限の状態で、基板1の一方の面に被覆層27を積層することができる。ただし、図8に示す例のように、巻出し側基板支持ローラーに上記双方の役割を与える必要は必ずしもなく、巻出し側基板支持ローラーとは別に、基板に被覆層を積層する機構を設けてもよい。同様に、巻取り側基板支持ローラー24は、基板巻取り部7の一部であると同時に被覆層分離部29の一部である。
【0080】
また、図8に示す蒸着装置では、蒸着部5は、蒸着室10とヒーター11とをさらに備えている。基板1への蒸着膜の形成は、蒸着室10の内部で行われる。そのため、蒸着室10の外部にまで基板1に蒸着する物質が飛散するのを防ぐことができる。ヒーター11は、基板1に対して蒸着源とは反対側に備えられており、基板1に蒸着膜を形成する際に、基板1を加熱することができる。また、基板巻出し部6は、基板1が予めロール状に巻かれた巻出しロール14を、基板巻取り部7は、蒸着膜が形成された基板1を巻取る巻取りロール15を備えている。被覆層積層部28は、被覆層27が予めロール状に巻かれた被覆層巻出しロール25を、被覆層分離部29は、基板1に蒸着膜が形成された後に、基板1から分離した被覆層27を巻取る被覆層巻取りロール26を備えている。また、図8に示す例では、ターボ分子ポンプ(TMP)17が接続された真空容器16の内部に全体が収められており、真空蒸着法により基板1に蒸着膜を形成することができる。
【0081】
巻出しロール14より送り出された帯状の基板1は、巻出し側基板支持ローラー8によって、その一方の面(蒸着面とは反対側の面)に、被覆層巻出しロール25から送り出された帯状の被覆層27が積層される。基板1と被覆層27との積層体は、巻出し側スリット12より蒸着室10に入り、巻取り側スリット13より蒸着室10から送り出される。蒸着室10を通過する間に基板1の蒸着面に蒸着膜が形成される。蒸着膜を形成する際には、Cu、InおよびSeのそれぞれの蒸着源を所定の温度に加熱すればよい。蒸着室10を通過した後、巻取り側基板支持ローラー9によって、上記積層体から被覆層27が分離される。蒸着膜が形成された基板1は巻取りロール15によって巻取られ、分離した被覆層27は被覆層巻取りロール26によって巻取られる。その際、巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9によって基板1が支持されているため、基板1は、その長尺方向の撓みが最小限の状態で蒸着室10内部を通過することができる。
【0082】
図8に示す蒸着装置において、巻出し側基板支持ローラー23としては、基板1を支持することができ、かつ、基板1上に被覆層27を積層することができれば、その形状、大きさなどは特に限定されない。巻取り側基板支持ローラー24としては、基板1を支持することができ、かつ、基板1と被覆層27との積層体から被覆層27を分離することができれば、その形状、大きさなどは特に限定されない。それぞれ、例えば、回転軸方向に外径がほぼ一定である円柱状のローラーを用いればよい。
【0083】
図8に示す蒸着装置を用いて、基板上に蒸着膜を形成する一例を示す。
【0084】
まず、真空容器16の内部をTMP17により、1×10−3Pa以下の圧力になるまで減圧した後に、ヒーター11により帯状のステンレスからなる基板1(SUS304製、幅150mm、厚さ50μm)を300℃〜700℃程度に加熱する。次に、Cu蒸着源2、In蒸着源3およびSe蒸着源4を、それぞれ1200℃、900℃、200℃に加熱して、Cu、InおよびSeの蒸気を放出させる。そして、巻出しロール14から基板1を所定の速度で供給し、巻出し側基板支持ローラー23によって、基板1における蒸着面とは反対側の面に、帯状のステンレスからなる被覆層27(SUS304製、幅150mm、厚さ50μm)を積層する。基板1と被覆層27との積層体は蒸着室10の内部に入り、基板1の蒸着面にCIS化合物薄膜が形成される。CIS化合物薄膜が蒸着した基板1は、巻出し側基板支持ローラー29によって被覆層27が分離された後、巻取りロール15によって巻取られる。このとき、基板1における蒸着面とは反対側の面に、ステンレスのSe化物からなるダストによる汚染はほとんどみられなかった。これは、CIS化合物薄膜が形成する際、基板1における蒸着面とは反対側の面は、被覆層27によってSeの蒸気に曝されにくくなっており、300℃以上の加熱雰囲気下においてもSeの蒸気による腐食が起きにくかったためと推定される。
【0085】
図8に示す蒸着装置において、巻出し側基板支持ローラー23および巻取り側基板支持ローラー24から選ばれる少なくとも一方のローラーが、その回転軸方向で見た場合に、基板1が通過する領域における外径が連続的に変化していてもよい。また、上記少なくとも一方のローラーが、端部と中央部とで外径が異なっていてもよい。このような蒸着装置の一例を、図9に示す。
【0086】
図9に示す蒸着装置では、巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9が、その回転軸方向で見たばあいに、基板1が通過する領域における外径が連続的に変化している。また、それぞれ、端部と中央部とで外径が異なっている。このような蒸着装置とすることで、基板1における蒸着面とは反対側の面に蒸着源からの物質が回り込み、蒸着するのを抑制することができる。また、蒸着膜を形成した後における基板の湾曲を抑制することができる。そのため、図8に示す蒸着装置によれば、表面に蒸着膜が形成された基板をより生産性よく製造することができる。
【0087】
巻出し側基板支持ローラー8および巻取り側基板支持ローラー9としては、実施の形態3に示したローラーを用いればよい。その一例を図10に示す。
【0088】
図10に示す巻出し側基板支持ローラー8は、端部の外径が中央部外径よりも大きい糸巻き型のローラーである。このようなローラーを用いることによって、基板1における蒸着面とは反対側の面に被覆層27を積層することができ、また、蒸着膜を形成する際に基板1を湾曲させることができる。
【0089】
また、図9に示す蒸着装置では、巻出し側基板支持ローラー8に基板1を押し付けるための巻出し側押えローラーをさらに備えていてもよい。また、巻取り側基板支持ローラー9に基板1を押し付けるための巻取り側押えローラーをさらに備えていてもよい。巻出し側押えローラーおよび巻取り側押えローラーの双方を備えていてもよい。このような蒸着装置とすることで、蒸着膜を形成する際に、より確実に基板を湾曲させることができる。そのため、蒸着膜を形成した後における基板の湾曲をより抑制することができる。また、このような蒸着装置では、巻出しロールおよび巻取りロールによる張力だけでは、巻出し側基板支持ローラーおよび巻取り側基板支持ローラーによって基板を十分に湾曲させることが困難な場合にも、より確実に基板を湾曲させることができる。さらに、被覆層を基板により密着させることができる。
【0090】
このような蒸着装置の一例を図11に示す。図11に示す蒸着装置は、巻出し側押えローラー21と巻取り側押えローラー22とをさらに備えている。巻出し側押えローラー21によって、基板1を巻出し側基板支持ローラー8に押し付けることができ、巻取り側押えローラー22によって、基板1を巻取り側基板支持ローラー9に押し付けることができる。また、その際に、被覆層27と基板1とをより密着させることができる。
【0091】
巻出し側押えローラー21および巻取り側押えローラー22としては、実施の形態3に示したローラーを用いればよい。その一例を図12に示す。
【0092】
図12に示す巻出し側押えローラー21は樽型であり、糸巻き型の巻出し側基板支持ローラー8を補完する形状である。このような巻出し側押えローラーを用いることによって、基板1をより確実に湾曲させることができ、また、被覆層27と基板1とをより密着させることができる。
【0093】
なお、本実施の形態で示した蒸着装置において、基板や、基板に蒸着する物質などについては、実施の形態1で示した内容と同様のものを用いることができる。また、被覆層については、実施の形態2で示した内容と同様のものを用いることができる。
【0094】
以上のように説明した本発明の蒸着方法および蒸着装置は、CIS系太陽電池の半導体層の形成に好適である。すなわち、本発明は、CIS系太陽電池の製造に適用することができる。以下に、CIS系太陽電池の製造方法の一例を示す。まず、Moなどの金属からなる電極層が形成された可撓性の基板(例えば、ステンレス基板)上に、本発明の蒸着方法によってCIS系半導体(光吸収層)を形成する。その後、CIS系半導体の上に、CdSやZnOといった材料からなる窓層を蒸着法やスパッタ法によって形成する。最後に、上記窓層の上に、ITO(Indium Tin Oxide)などからなる電極層をスパッタ法などによって形成する。このようにして、太陽電池を製造することができる。この方法では、ロール・トゥー・ロール方式で光吸収層などを形成できることに加え、基板を巻き取る際に基板が撓むことを防止できるため、生産性および歩留まりよく太陽電池を製造することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、蒸着膜が形成され、かつ、湾曲の抑制された基板を得ることができる。また、基板における蒸着面とは反対側の面に対する汚染を抑制することができるなど、蒸着膜が形成された基板をより生産性よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸着方法における基板の形状の一例を示す断面図である。
【図2】基板の湾曲高さHを説明するための断面図である。
【図3】本発明の蒸着装置の一例を示す模式図である。
【図4】本発明の蒸着装置に用いられるローラーの形状の例を示す断面図である。
【図5】ローラーの端部および中央部を説明するための断面図である。
【図6】本発明の蒸着装置の一例を示す模式図である。
【図7】本発明の蒸着装置に用いられるローラーの形状の例を示す断面図である。
【図8】本発明の蒸着装置の一例を示す模式図である。
【図9】本発明の蒸着装置の一例を示す模式図である。
【図10】本発明の蒸着装置に用いられるローラーの形状の例を示す断面図である。
【図11】本発明の蒸着装置の一例を示す模式図である。
【図12】本発明の蒸着装置に用いられるローラーの形状の例を示す断面図である。
【図13】従来の蒸着装置の一例を示す模式図である。
【図14】従来の蒸着装置によって得られた、CIS化合物薄膜が形成された基板の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1、102 基板
2、111 Cu蒸着源
3、112 In蒸着源
4、113 Se蒸着源
5 蒸着部
6 基板巻出し部
7 基板巻取り部
8、23、103 巻出し側基板支持ローラー
9、24、104 巻取り側基板支持ローラー
10、106 蒸着室
11、110 ヒーター
12、108 巻出し側スリット
13、109 巻取り側スリット
14、101 巻出しロール
15、105 巻取りロール
16、107 真空容器
17、114 ターボ分子ポンプ
18、19 ローラー
21 巻出し側押えローラー
22 巻取り側押えローラー
25 被覆層巻出しロール
26 被覆層巻取りロール
27 被覆層
28 被覆層積層部
29 被覆層分離部
120 CIS化合物薄膜

Claims (21)

  1. (i)帯状の基板を連続して移送しながら、前記基板の移送方向に垂直な方向に前記基板を湾曲させる工程と、
    (ii)湾曲させた前記基板の一主面上に物質を蒸着することによって、前記基板上に前記物質を含む蒸着膜を形成する工程とを含み、
    前記(i)の工程において、
    前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着膜の線熱膨張係数より大きい場合は、前記一主面が凹面となるように前記基板を湾曲させ、
    前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着膜の線熱膨張係数より小さい場合は、前記一主面が凸面となるように前記基板を湾曲させる蒸着方法。
  2. 前記(ii)の工程において、前記基板を加熱する請求項1に記載の蒸着方法。
  3. 前記(i)の工程において、前記基板の湾曲高さHと前記基板の幅Lとが、式、0.01<H≦0.3×L、に示す関係を満たすように前記基板を湾曲させる請求項1に記載の蒸着方法。
    ただし、HおよびLの単位は、長さを示す同一の単位である。
  4. 前記(i)の工程が、ローラーによって行われ、前記ローラーは、前記ローラーの回転軸方向で見た場合に、前記基板が通過する領域の外径が連続的に変化している請求項1に記載の蒸着方法。
  5. 前記(i)の工程が、端部と中央部とで外径の異なるローラーによって行われる請求項4に記載の蒸着方法。
  6. 前記基板が、ステンレスの薄板、または、前記ステンレスの薄板上にMo層、SiO層、Al層、TiO層およびソーダライムガラス層から選ばれる少なくとも1種の層を積層させた基板であり、前記物質がInおよびGaから選ばれる少なくとも1種の元素と、SeおよびSから選ばれる少なくとも1種の元素と、Cuとを含み、
    前記(i)の工程において、前記一主面が凹面となるように前記基板を湾曲させる請求項1〜5のいずれかに記載の蒸着方法。
  7. (I)帯状の基板を連続して移送しながら、前記基板の一方の面に、物質の蒸着を防ぐための被覆層を積層する工程と、
    (II)前記基板に前記物質を蒸着することによって、前記基板の前記一方の面とは反対側の他方の面上に前記物質を含む蒸着膜を形成する工程と、
    (III)前記基板と前記被覆層とを分離する工程とを含む蒸着方法。
  8. 前記(II)の工程において、前記基板を加熱する請求項7に記載の蒸着方法。
  9. 前記被覆層がステンレスの薄板である請求項7または8に記載の蒸着方法。
  10. 前記(I)の工程と前記(II)の工程との間に、
    (A)前記基板の移送方向に垂直な方向に前記基板を湾曲させる工程を含み、
    前記(A)の工程において、
    前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着膜の線熱膨張係数より大きい場合は、前記他方の面が凹面となるように前記基板を湾曲させ、
    前記基板の線熱膨張係数が前記蒸着層の線熱膨張係数より小さい場合は、前記他方の面が凸面となるように前記基板を湾曲させる請求項7〜9のいずれかに記載の蒸着方法。
  11. 前記基板が、ステンレスの薄板、または、前記ステンレスの薄板上にMo層、SiO層、Al層、TiO層およびソーダライムガラス層から選ばれる少なくとも1種の層を積層させた基板であり、前記物質がInおよびGaから選ばれる少なくとも1種の元素と、SeおよびSから選ばれる少なくとも1種の元素と、Cuとを含み、
    前記(A)の工程において、前記他方の面が凹面となるように前記基板を湾曲させる請求項10に記載の蒸着方法。
  12. 蒸着源を備えた蒸着部と、帯状の基板を前記蒸着部に送り出す基板巻出し部と、前記蒸着部を通過した前記基板を巻取る基板巻取り部とを備え、
    前記基板巻出し部は、前記蒸着部を通過する前の前記基板を支持する巻出し側基板支持ローラーを備え、
    前記基板巻取り部は、前記蒸着部を通過した後の前記基板を支持する巻取り側基板支持ローラーを備え、
    前記巻出し側基板支持ローラーおよび前記巻取り側基板支持ローラーから選ばれる少なくとも一方のローラーが、前記ローラーの回転軸方向で見た場合に、前記基板が通過する領域における外径が連続的に変化している蒸着装置。
  13. 前記少なくとも一方のローラーが、端部と中央部とで外径が異なる請求項12に記載の蒸着装置。
  14. 前記巻出し側基板支持ローラーおよび前記巻取り側基板支持ローラーから選ばれる少なくとも一方のローラーが、端部の外径よりも中央部の外径が小さい請求項12または13に記載の蒸着装置。
  15. 前記巻出し側基板支持ローラーおよび前記巻取り側基板支持ローラーから選ばれる少なくとも一方のローラーが、端部の外径よりも中央部の外径が大きい請求項12または13に記載の蒸着装置。
  16. 前記巻出し側基板支持ローラーに前記基板を押し付けるための巻出し側押えローラーをさらに備える請求項12〜15のいずれかに記載の蒸着装置。
  17. 前記巻取り側基板支持ローラーに前記基板を押し付けるための巻取り側押えローラーをさらに備える請求項12〜15のいずれかに記載の蒸着装置。
  18. 前記巻出し側基板支持ローラーおよび前記巻取り側基板支持ローラーから選ばれる少なくとも1種のローラーが、前記基板が通過する領域における前記ローラーの最大外径と最小外径との差をD、前記ローラー上を通過する前記基板の幅をLとしたときに、式、0<D≦0.3×L、に示す関係を満たす請求項12〜17のいずれかに記載の蒸着装置。
    ただし、DおよびLは、長さを示す同一の単位である。
  19. 蒸着源を備えた蒸着部と、帯状の基板を前記蒸着部に送り出す基板巻出し部と、前記蒸着部を通過した前記基板を巻取る基板巻取り部と、前記基板の表面を被覆する被覆層を前記基板の一方の面に積層する被覆層積層部と、前記被覆層を積層した前記基板から前記被覆層を分離する被覆層分離部とを備え、
    前記基板巻出し部は、前記蒸着部を通過する前の前記基板を支持する巻出し側基板支持ローラーを備え、
    前記基板巻取り部は、前記蒸着部を通過した後の前記基板を支持する巻取り側基板支持ローラーを備える蒸着装置。
  20. 前記巻出し側基板支持ローラーおよび前記巻取り側基板支持ローラーから選ばれる少なくとも一方のローラーが、前記ローラーの回転軸方向で見た場合に、前記基板が通過する領域における外径が連続的に変化している請求項19に記載の蒸着装置。
  21. 前記少なくとも一方のローラーが、端部と中央部とで外径が異なる請求項20に記載の蒸着装置。
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