JP2004217015A - 操舵装置 - Google Patents

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良信 向
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Abstract

【課題】ステアバイワイヤ方式の操舵装置において、駆動モータと反力モータとの間の制御の遅れをなくして、通常運転時の操舵上の違和感を解消する。
【解決手段】ステアバイワイヤ方式の操舵装置においては、操舵ハンドル2を備え、その操舵ハンドル2の操作量を操舵角センサ11及び操舵トルクセンサ12によって制御装置4に出力し、制御装置4がその操作量を処理し、その処理結果に基づいて駆動モータ5を駆動させる。転舵輪W、Wの転舵は、ラック軸7の直線運動をタイロッド8、8を介して転舵輪W、Wの転舵運動に変換することにより行われており、ラック軸7の直線運動は、駆動モータ5及びボールねじ機構9により行われている。反力モータ13と駆動モータ5とを導通させる接続線14が設けられており、制御装置4は、接続線14に設けられたFETに対してPWM制御を行う。接続線14は駆動モータと反力モータの双方向に電流が流れるように制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵ハンドルと駆動モータとが機械的に切り離されたステアバイワイヤ式操舵装置に関し、特に、その駆動モータと操舵ハンドルに反力を与える反力モータとの間で電力を提供し合うステアバイワイヤ式操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
運転者が車両の転舵輪を操作する操舵装置としては、ステアリングホイール(操舵ハンドル)を用いたものが知られている。これは、ステアリングホイールの回転運動が機械的に接続されたステアリングギアボックスを介してラック軸の直線運動に変換され、ラック軸に連結されたリンク機構を駆動させることで転舵輪を転舵するものである。
【0003】
一方、近年になって、操舵側である運転操作装置と転舵側であるステアリング装置機構とが機械的には切り離され、ステアリング装置機構に設けられた駆動モータを運転操作装置から電気的に制御するいわゆるステアバイワイヤ(Steer By Wire、以下SBWで表す)方式を用いることが研究されている。この方式では、例えば、左右への操作力を与える場合、運転操作装置からの指示値に基づいて制御装置でタイヤ角の目標値が算出され、そのタイヤ角の目標値に追従するように、駆動モータを作動させてタイヤ角が決定される。更に、運転操作装置に反力を与えるために反力モータが設けられる。これによって、運転操作装置とステアリング装置機構とを別々の位置に配置することができるため、車両設計の自由度が大幅に改善される。このようなSBW方式の操舵装置では、操舵ハンドルを回すと(操作すると)、操舵ハンドルの回転量(操作量)が操舵角センサにより検出され、又は、操舵ハンドルの操舵トルクが操舵トルクセンサにより検出されて、これらの検出量が制御装置に入力される。制御装置は、これらの検出量をもとに反力モータの出力を制御して操舵ハンドルに反力を与えると共に、駆動モータの出力も制御してラック軸を直線運動させて転舵輪を転舵する。これによって、従来の機械的に接続されたステアリングシステムと同じような反力が操舵ハンドルに伝わると共に転舵輪の転舵が行われる。
【0004】
以上のようなSBW方式の操舵装置の一例として、制御装置に異常が発生したとき、反力モータと駆動モータとを電気的に導通させ、操舵ハンドルを回すことで反力モータを回転させ、反力モータからの発電電流を駆動モータに流して転舵を行わせる操舵装置が報告されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第3072800号公報(段落[0013]〜[0015]、[図1]等参照)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、今までのSBW方式の操舵装置において、制御装置が正常な状態で通常運転を行うときには、反力モータと駆動モータとが制御装置により別々に制御されるため、制御装置におけるセンサ読み取りや演算等の処理の遅れによって、曲線走行時のステアリング戻り等で転舵輪からの入力を操舵ハンドルに作用させようとすると、操舵に違和感が生じることがあった。また、直進走行時、転舵輪からのキックバックを操作部の操舵ハンドルに作用させようとした場合、転舵輪のタイヤ角及び操舵ハンドルの操舵角の精度を高くしないと作用しなかったり、逆に作用し過ぎたりして操舵に違和感が生じることがあった。更に、操舵ハンドルの操舵角と転舵輪のタイヤ角とのねじれを検出してアシストしようとすると、高速走行では操舵の遅れが生じ、やはり操舵に違和感があった。これを改善するための様々な手法があるが、いずれもセンサが多くなったり、付帯部品が増えたりしてしまう。
【0007】
そこで、本発明は、前記問題に鑑み、SBW方式の操舵装置において、駆動モータと反力モータとの間の制御の遅れをなくして、通常運転時の操舵上の違和感を解消することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、転舵輪を駆動する駆動モータと、その駆動モータとは機械的に切り離されており制御装置を介して電気信号によってその駆動モータを操作する操舵ハンドルと、その操舵ハンドルに反力を与える反力モータとを有するステアバイワイヤ式操舵装置であって、駆動モータと反力モータとは接続線によって電気的に接続され、その接続線は駆動モータと反力モータとの間において双方向に電流が流れるように制御すると共にその電流量を調整する能動素子を有し、駆動モータ及び反力モータのうち、一方のモータが発電した電力を他方のモータの動力として利用することを特徴とする。この構成によれば、駆動モータと反力モータとの間において、一方の回転による発電で供給された電流を他方に流すことができると共に、その電流量をコントロールすることができるので、駆動モータと反力モータとの間の制御の遅れや応答の遅れをなくすことができる。
【0009】
請求項2に係る発明は、駆動モータと反力モータとを接続する接続線において、制御装置が正常であるときに開き、制御装置が異常であるときに閉じるように動作するスイッチ機構が前記能動素子と並列に設けられていることを特徴とする。この構成によれば、制御装置に異常が発生した場合、接続線上のスイッチ機構が閉じるように動作するので、駆動モータと反力モータとの接続状態を維持することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
≪操舵装置の構成と動作概要≫
まず、操舵装置の全体構成と動作概要を説明する。図1は、本発明の実施形態に係るステアバイワイヤ式操舵装置の構成図である。図1に示すように、この操舵装置は、SBW(ステアバイワイヤ)を実現するものであり、操舵ハンドル2を備え、この操舵ハンドル2の操作量を制御装置4で処理し、この処理結果に基づいて駆動モータ5を駆動させて転舵輪W、Wを転舵する。ここで、転舵輪W、Wの転舵は、ラック軸7の直線運動をタイロッド8、8を介して転舵輪W、Wの転舵運動に変換することにより行われており、ラック軸7の直線運動は、従来のラックアンドピニオン機構の代わりとなる駆動モータ5及びボールねじ機構9により行われている。なお、直線運動時のラック軸7の位置は、転舵角センサ10により検出され、制御装置4にフィードバックされている。ちなみに転舵角センサ10は、ラック軸に沿って設けられたリニアエンコーダやポテンショメータ等の公知のセンサが用いられ、複数のセンサを組み合わせて使用することも可能である。
【0012】
操作部1の操舵軸3には操舵ハンドル2が取り付けられ、操舵軸3を回転駆動することで操舵ハンドル2に操舵反力を発生させる反力モータ13と、操舵ハンドル2の操舵角を検出する操舵角センサ11と、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ12が設けられている。操舵ハンドル2と反力モータ13とは一定のギヤ比で結合されている。運転者による操舵ハンドル2の操作量は、操舵角センサ11と操舵トルクセンサ12によって検出され、ハーネスを通じて制御装置4に入力される。この検出値に応じて制御装置4が転舵輪W、Wの転舵量を設定する。
【0013】
制御装置4は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び所定の電気回路を備えたECU(電子制御装置)から構成され、操作部1と駆動モータ5とは信号伝達ケーブルであるハーネスを介して電気的に連結されている。この制御装置4は、操作部1の操舵角センサ11及び操舵トルクセンサ12からの検出値を受け取って、その検出値に基づいて駆動モータ5を駆動させると共に、操作部1の反力モータ13を制御して操舵反力を与える役割を果たしている。また、制御装置4は、接続線14に設けられたFET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)に対してPWM(Pulse Width Modulation)制御を行う機能を持つ。
【0014】
転舵輪W、W側には、転舵輪W、Wを変位駆動する転舵力を発生する駆動モータ5が設けられており、この駆動モータ5の回転は、ボールねじ機構9によってラック軸7の直線運動に変えられ、更に、ラック軸7の直線運動は、タイロッド8、8を介して転舵輪W、Wの転舵運動に変換される。ラック軸7にはこのラック軸7の直線運動を検出して転舵輪Wの転舵角を認識する転舵角センサ10が設けられている。なお、転舵輪W、Wと駆動モータ5とは一定のギヤ比で結合されている。更に、反力モータ13と駆動モータ5とを導通させる接続線14が設けられている。
【0015】
図2は、本発明の実施形態に係る反力モータ及び駆動モータを制御するHブリッジの回路図である。反力モータ13及び駆動モータ5は、共にDCモータで構成されていて、これらの制御は図2に示すようなHブリッジによって行われる。このHブリッジは、上側(図2のQ3及びQ4の素子)にpnp型のパワートランジスタやpチャネル型のFETなどの駆動素子を用い、下側(図2のQ1及びQ2の素子)にnpn型のパワートランジスタかnチャネル型のFETなどの駆動素子を用い、すべての駆動素子にパワーダイオードD1〜D4を背中合わせに接続してブリッジを形成し、上側のラインをバッテリ等の電源に、下側のラインをグランドに接続する。この状態で、素子Q1と素子Q4とを導通するとモータに左から右へ電流が流れ、モータが時計回りに回転する。一方、素子Q2と素子Q3とを導通するとモータに右から左へ電流が流れ、モータが反時計回りに回転する。また、素子Q1〜Q4をPWMで制御することによりモータを流れる電流量を制御できるため、モータの回転数をコントロールすることができる。なお、このPWM制御は、制御装置4が行うものとする。また、ここで記載した「モータ」は、反力モータ13及び駆動モータ5を示すものとする。
ここで、図2の素子Q1を用いてPWM制御について説明する。素子Q1をFETであるとすれば、素子Q1は、3つの端子、すなわち、ドレイン(D)、ソース(S)及びゲート(G)を持つ。素子Q1においては、ドレイン(D)からソース(S)に電流が流れるが、その条件としてゲート(G)が所定の電位以上であることが必要になる。換言すれば、ゲート(G)にかかる電圧をコントロールすることにより、ドレイン(D)からソース(S)に流れる電流の有無及びその電流の量を調整することができる。その電流の有無は、ゲート(G)のオン(所定の電位以上)及びオフ(所定の電位以下)によって制御することができる。ここで、ゲート(G)がオンになる電位の最小値は、ゲート(G)がオフになる電位の最大値より大きいものとする。また、その電流量は、ゲート(G)のオンとオフのパルス電圧において、パルスの1周期に対するゲート(G)がオンになっている時間の比率(デューティ比)を変えることによって調整することができる。その素子Q1のゲート(G)電圧の制御については、前記のように制御装置4が行うものとする。
【0016】
≪接続線による反力モータ及び駆動モータの動作≫
次に、接続線による反力モータ及び駆動モータの動作について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る接続線による反力モータ及び駆動モータの動作原理を示すシステムブロック図である。図3を参照しながら、その動作原理を説明する。
図3において、
θs:操舵角
θr:駆動モータの転舵角
Fs:操舵力
Fr:ラック推力
Is:反力モータ電流
Ir:駆動モータ電流
Rs:反力モータの抵抗値
Rr:駆動モータの抵抗値
Ls:反力モータのインダクタンス
Lr:駆動モータのインダクタンス
Vs:反力モータの電圧
Vr:駆動モータの電圧
SAT:セルフアライニングトルク(Self Aligning Torque)
である。
【0017】
運転者の操舵ハンドル2への操舵は、操舵角θsとなって現れ、この操舵角θsの微分値である操舵速度に所定の起電力定数Kesをかけた値となる電圧Vsが反力モータ13にかかり、この電圧Vsと反力モータ13のインダクタンスLsと抵抗Rsとから反力モータ13に流れる電流Isが算出される。一方、駆動モータ5の転舵角θrから駆動モータ5のインダクタンスLr、抵抗Rr及び所定の起電力定数Kerを用いて駆動モータ5に流れる電流Irが算出される。
この電流Isと電流Irとの差が、反力モータ13において反力を発生させ、駆動モータ5において転舵力を発生させる。反力モータ13では、電流Isと電流Irとの差に所定のトルク係数Kts、イナーシャ係数J及びダンピング係数Dを用いて反力による角度が計算されて、運転者入力による操舵角とその計算された角度との差が新たなる操舵角θsとして入力される。駆動モータ5では、電流Isと電流Irとの差に所定のトルク係数Ktr、イナーシャ係数J及びダンピング係数Dを用いて反力による角度が計算されて、その計算された角度が新たなる転舵角θrとして入力される。なお、曲線走行によって車両のヨーレートγに基づくSAT(曲線走行時のタイヤからの復元トルク)が発生したときは、ラック推力FrとSATとの差が、転舵角θrを計算する際の入力値となる。
【0018】
反力モータ13及び駆動モータ5のモータ端子が接続線14によって直接接続されている場合、操舵ハンドル2が回されると、反力モータ13の端子間に電圧Vsが発生する。この電圧Vsが駆動モータ5に印加され、駆動モータ5に電流Irが流れラック推力Frが発生する。駆動モータ5の端子間に発生する電圧をVrとすると、
Ir=(Vs−Vr)/(Rs+Rr)
Vs=反力モータの回転速度×Kes
Vr=駆動モータの回転速度×Ker
したがって、走行中にIrが数Aあれば転舵可能であるため、
Rs+Rr=120mΩ
Vs−Vr>数V
とすると、操舵側で操舵ハンドル2と駆動モータ5のギヤ比が
操舵ハンドル:駆動モータ=1:10
の場合、操舵ハンドル2を1回転すると駆動モータ5が10回転することになる。
また、逆にSAT(曲線走行時のタイヤからの復元トルク)が発生したとき、そのSATによってラック軸7が移動して駆動モータ5が回転し、駆動モータ5の発電力が反力モータ13にトルクを発生させ、操舵ハンドル2に対して反力が伝わる。
【0019】
反力モータ13と駆動モータ5とを導通させる接続線14は、図4及び図5に示すようにHブリッジの上側と下側にそれぞれ設けられている。図6に、この接続線14をFETで構成した場合の詳細図を示す。1つの接続線14は2組の直列に接続されたn型FETQ5、Q6とダイオードD5、D6の組(能動素子)及び常開のリレー接点(スイッチ機構)S2が並列に接続された形で構成されている。
n型FETQ5、Q6とダイオードD5、D6の組は、FETのドレイン(D)からソース(S)へ電流を流すように設けられている。FETにおいては、ソース(S)からドレイン(D)へ電流が流れると不具合を起こしてしまうので、それを防止するために、ダイオードを併設して必ずドレイン(D)からソース(S)へ電流が流れるようにしている。これらのFETQ5、Q6においては、ゲート(G)の電圧をPWM制御して、ドレイン(D)からソース(S)へ流れる電流値をコントロールすることができる。このPWM制御は、制御装置4が行うものとする(PWM制御については、前記図2の説明を参照)。常開のリレー接点S2は、制御装置4が正常に働いているときは開いており、制御装置4に異常が起きて動作しなくなると閉じて反力モータ13と駆動モータ5とを導通させる。これにより、制御装置4が正常な場合は、制御装置4のPWM制御によって、反力モータ13と駆動モータ5との間を流れる電流がコントロールされる。また、制御装置4が異常な場合でも、操舵ハンドル2を回し続けると反力モータ13が回転し、反力モータ13からの発電で駆動モータ5が駆動することによって、操舵性が確保される。なお、図6ではn型FETを用いているが、一方にp型FETを用いても良い。
【0020】
この接続線14の動作を図4及び図5を用いて更に説明する。
まず、反力モータ13と駆動モータ5との回転方向が同一の場合について図4により説明する。例えば、反力モータ13と駆動モータ5との間に回転の位相差が発生した場合、その差分が発電分として働き、位相が進んでいるモータから遅れているモータに接続線14を介して電流が流れる。図4の破線が分流電流の流れる経路を示す。また、例えば、駆動モータ5の位相が操舵ハンドル2に比べて遅れている場合等、片側のモータだけの通電量を増やしたい場合は、接続線14内のFETQ5〜Q8のデューティ比(PWM制御でパルスがオンになる時間比率)を変えることにより、片側のモータだけ電源からの電流を増やすことができる。
このようにすることで、位相が遅れているモータが進んでいるモータに追いつくことができ、制御の遅れや応答の遅れをなくすことができ、操舵の違和感を解消することができる。また、モータを駆動する必要がある場合に他のモータから電流が得られるので電源電圧を少なくすることができる。車両においては12Vバッテリでモータを作動するため、この効果は期待できるものである。なお、ここで記載した「モータ」は、反力モータ13と駆動モータ5のいずれか一方を示すものとする。
【0021】
次に、反力モータ13と駆動モータ5との回転方向が逆の場合について図5により説明する。この場合は、接続線14内のFETQ5〜Q8のデューティ比を0として、反力モータ13と駆動モータ5との接続を断つようにする。もし、この場合に、FETQ5〜Q8のデューティ比が0よりも大きいとすると、図5の破線で示すような分流電流が流れてしまい、電流のロスを生じてしまう。このため、デューティ比を0とすることによって反力モータ13と駆動モータ5との接続を断って分流が発生しないようにする。そして、少なくとも反力モータ13の回転方向と一致するまで、駆動モータ5が回転するのを待ち、反力モータ13と駆動モータ5との回転方向が一致すれば、FETQ5〜Q8のデューティ比を上げて両モータ5、13の断絶状態を解除する。
【0022】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でさまざまな対応を採り得ることは勿論である。例えば、前記実施形態では接続線のPWM制御にFETを用いているが、PWM制御が可能な他の能動素子であるパワートランジスタ等に置き換えることも可能である。また、例えば、前記実施形態では丸ハンドルで説明したが、ジョイスティック等の操作ハンドルでもよい。
【0023】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、駆動モータ及び反力モータを電気的に接続することによって、駆動モータと反力モータとの間の制御の遅れや応答の遅れをなくすことができるので、操舵の違和感を解消することができる。また、モータ駆動の際、他のモータから電流が供給されるので、電源電圧を少なくすることができる。このため、バッテリ等の電源の負荷を下げることが可能になり、省電力の効果が出ると共に、駆動モータの容量を下げることも可能になる。更に、駆動モータと反力モータとの間に流れる電流量をコントロールすることができるので、駆動モータと反力モータとの回転方向が異なった場合に起きる電流ロスをなくしたり、片方のモータの通電量だけを増やすことが実現でき、より効果的なモータの制御を行うことができる。請求項2に係る発明によれば、制御装置に不具合が発生したとしても、駆動モータと反力モータとの接続状態を維持することができるので、操舵入力によって転舵輪を駆動することができ、操舵性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るステアバイワイヤ式操舵装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る反力モータ及び駆動モータを制御するHブリッジの回路図である。
【図3】本発明の実施形態に係る接続線による反力モータ及び駆動モータの動作原理を示すシステムブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る反力モータ及び駆動モータを制御するHブリッジ回路の動作の説明図である。
【図5】本発明の実施形態に係る反力モータ及び駆動モータを制御するHブリッジ回路の動作の説明図である。
【図6】本発明の実施形態に係る反力モータ及び駆動モータ間の接続線をFETで構成した場合の詳細図である。
【符号の説明】
1…操作部
2…操舵ハンドル
3…操舵軸
4…制御装置
5…駆動モータ
7…ラック軸
8、8…タイロッド
9…ボールねじ機構
10…転舵角センサ
11…操舵角センサ
12…操舵トルクセンサ
13…反力モータ
14…接続線
D1〜D8…ダイオード
Q1〜Q8…FET
W、W…転舵輪

Claims (2)

  1. 車両の転舵輪を駆動する駆動モータと、その駆動モータとは機械的に切り離されており制御装置を介して電気信号によってその駆動モータを操作する操舵ハンドルと、その操舵ハンドルに反力を与える反力モータとを有するステアバイワイヤ式操舵装置であって、
    前記駆動モータと前記反力モータとは接続線によって電気的に接続され、
    その接続線は、前記駆動モータと前記反力モータとの間において双方向に電流が流れるように制御すると共にその電流量を調整する能動素子を有し、
    前記駆動モータ及び前記反力モータのうち、一方のモータが発電した電力を他方のモータの動力として利用することを特徴とするステアバイワイヤ式操舵装置。
  2. 前記接続線において、前記制御装置が正常であるときに開き、前記制御装置が異常であるときに閉じるように動作するスイッチ機構が前記能動素子と並列に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のステアバイワイヤ式操舵装置。
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