JP2004216440A - レーザ加工機 - Google Patents

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JP2004216440A
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Ken Fujita
憲 藤田
Toshiaki Shoji
利明 小路
Atsushi Shimono
厚嗣 下野
Yasushi Takeuchi
康 竹内
Yoshinobu Watanabe
栄伸 渡邉
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】倣い制御の可能なレーザ加工装置を提供する。倣い制御に加えて、加工中における被加工物の歪を可及的に抑制することが可能なレーザ加工装置を提供する。
【解決手段】被加工物(1)の未加工部を撮像し、その未加工部の画像とレーザ加工ヘッド(5)を移動させる所定の経路を示す画像とに基づいて加工位置のずれを検出し、このずれがなくなるようにレーザ加工ヘッド(5)の位置を補正する。レーザ加工部位の熱変形歪を検出する熱変形歪検出手段(17,19,21)を更に設け、熱変形歪が抑制されるように熱変形歪抑制要素を制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の経路に沿ってレーザ加工手段を移動させながらワークにレーザ加工を施すレーザ加工機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アーク溶接装置では、溶接線に対するトーチの位置ずれをアークセンサによって検出し、このずれがなくなるように上記トーチの位置を補正する制御、つまり、トーチを溶接線に沿わせて移動させるいわゆる倣い制御が実行されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭58−112661号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記アークセンサは溶接電流に基づいてトーチの位置ずれを検出するものであるから、溶接電流を流さないレーザ加工装置にこのアークセンサを適応することはできない。しかし、加工精度を向上するには、レーザ加工装置においても倣い制御を必要とする。
本発明の目的は、このような状況に鑑み、倣い制御の可能なレーザ加工装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、倣い制御に加えて、加工中における被加工物の歪を可及的に抑制することが可能なレーザ加工装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定の経路に沿ってレーザ加工ヘッドを移動させるレーザ加工機において、
被加工物の未加工部を撮像し、その未加工部の画像と前記所定の経路を示す画像とに基づいて加工位置のずれを検出するずれ検出手段を設け、前記ずれがなくなるように前記レーザ加工ヘッドの位置を補正するようにしたことを特徴としている。
【0006】
レーザ加工部位の熱変形歪を検出する熱変形歪検出手段を更に設け、前記熱変形歪が抑制されるように該熱変形歪の抑制要素を制御してもよい。
前記熱変形歪検出手段は、例えば、前記レーザ加工ヘッドから前記加工位置周辺の3以上の位置までの各距離に基づいて前記熱変形歪を検出するように構成される。この場合、前記各距離はレーザ距離センサで計測することができる。
前記熱変形歪の抑制要素は、前記レーザ加工ヘッドから投射されるレーザ光の強度、入射角度および入射位置の内の少なくとも1つである。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るレーザ加工装置の実施の形態を概略的に示す要部斜視図である。同図において、円筒状ワーク(例えば、タービンの尾筒)1は、その突合せ部に形成された溶接線3をレーザ溶接すべく、図示していないポジショナによって支持されている。
溶接線3の上方には、図2に示すレーザ加工ヘッド5が位置している。このレーザ加工ヘッド5は、COレーザ、YAGレーザ等を発生するレーザ発振装置7(図3参照)から出力されたレーザ光9を、レンズ11で集光して上記溶接線3に照射するものであり、図示していない多軸位置決め機構によって支持されている。
【0008】
レーザ加工ヘッド5には、図示していないフィラワイヤホルダが取り付けられ、このフィラワイヤホルダからフィラワイヤ13がレーザ光9の入射位置に送給される。また、レーザ加工ヘッド5には、撮像装置(例えば、CCDカメラ)15と、3個のレーザ距離センサ17,19および21が取り付けられている。
【0009】
撮像装置(例えば、CCDカメラ)15は、これから加工しようとする部位の溶接線3が視野に入るように、レーザ光9の光軸よりもヘッド5の進行方向に所定距離Lだけ先行する位置に配設されている。
一方、レーザ距離センサ17,19および21は、つぎのように配設されている。図5は、ワーク1へのレーザ光9の入射位置P,PおよびPとを2次元平面に示したものである。レーザ距離センサ17,19および21は、上記位置P,PおよびPを頂点とする三角形状面23内にレーザ光9の入射位置Pが含まれるように配設されている。
上記撮像装置15およびレーザ距離センサ17,19,21は、図3に示すコントローラ25に接続される。
【0010】
溶接線3をレーザ溶接するためには、レーザ加工ヘッド5の移動経路を予め設定する必要があるが、これは例えば上記ワークのCADデータに基づいて、あるいはティーチング操作に基づいて設定することができる。上記移動経路が設定されると、コントローラ25は、レーザ加工ヘッド5が上記移動経路に沿って移動するようにヘッド駆動系27を制御するとともに、撮像装置15およびレーザ距離センサ17,19および21の出力を取り込む。
【0011】
予め設定された上記移動経路と実際の溶接線3とは、ワーク1のセッティングずれ、ワーク1の寸法誤差、溶接加工に伴うワーク1の熱変形等のために必ずしも一致しない。
図4は、上記撮像装置15によって撮像された溶接線3の画像(これから加工しようとする部位の溶接線3の画像)と、予め設定された上記移動経路3´の画像(点線で示す)とを画面上に例示したものである。
コントローラ25は、例えば画像フレーム中の中央部における上記両画像のずれを溶接線3に対するレーザヘッド5の位置ずれとして検出し、このずれがなくなるようにレーザヘッド5の位置をリアルタイムで補正する。
【0012】
上記ずれの検出、および、このずれに基づくレーザヘッド5の位置補正は所定の微小時間間隔で実行される。したがって、この実施の形態によれば、レーザ光9を実際の溶接線3に倣って移動させて溶接の品質を向上することができる。
なお、上記撮像装置15は、溶接線3の撮像に支障を受けない範囲で、できるだけレーザ光9の入射ポイントに近接した部位の溶接線を視野に入れるように配設することが望ましい。
【0013】
一方、コントローラ25は、レーザ距離センサ17,19,21の計測結果に基づいて溶接部の熱変形歪を検出する。
各レーザ距離センサ17,19および21と上記レーザ光入射位置P,PおよびPとのなす3つの距離は、いずれも前記ワーク1のCADデータや上記予定移動経路のデータに基づいて予め知られる。以下、この予め知られる各距離を基準距離という。
溶接が開始されて、溶接部に熱変形歪が発生すると、少なくとも上記基準距離の内のいずれかが変化することになる。そして、上記各基準距離の変化は、上記三角形状面23のZ方向についての位置と角度の変化をもたらすことになる。
【0014】
上記熱変形歪を抑制するには、その抑制に寄与する要素、例えば、レーザ光9の強度、入射角度、入射位置等を熱変形歪の形態に応じて変化すればよい。
さまざまの形態の熱変形歪の抑制に適応した上記各歪抑制要素の変化量は、実測やシミュレーション等によって予め知ることができる。そこで、コントローラ25は、個々の形態の熱変形歪を抑制するための上記各要素の変化量を内蔵するメモリ(図示せず)に予め記憶させてある。
【0015】
コントローラ25は、溶接中に発生した上記熱変形歪の形態を上記レーザ距離センサ17,19,21の出力に基づいて検出し、その熱変形歪の形態に対応する上記各要素の変化量を上記メモリから読み出す。そして、上記各歪抑制要素がこの読み出した変化量だけ変化されるようにそれらの要素を制御する。この結果、この実施の形態によれば、上記熱変形歪を抑制して、溶接品質を向上することができる。
【0016】
レーザヘッド5を溶接線に追従させる前述の倣い制御や、上記熱変形歪の抑制制御は、上記レーザ溶接装置だけでなく、レーザ切断装置にも有効に適用することができる。レーザ切断装置に上記倣い制御を適用する場合には、予めワーク1に適宜な手段で切断ラインをマーキングし、このマーキングした切断ラインを上記撮像装置15に撮像させる。
なお、上記実施の形態においては、熱変形歪を検出するために3個のレーザ距離センサ17,19および21を設けているが、3個よりも多い数のレーザ距離センサを設けても良い。
【0017】
【発明の効果】
本発明に係るレーザ加工機によれば、未加工部の画像と予め設定されたレーザ加工ヘッドの経路を示す画像とに基づいて加工位置のずれを検出し、このずれがなくなるように前記レーザ加工ヘッドの位置を補正するので、つまり、レーザ加工ヘッドの倣い制御を実行するので、質の高いレーザ加工を施すことが可能になる。
また、レーザ加工部位の熱変形歪を検出する熱変形歪検出手段を更に設けて、熱変形歪が抑制されるように熱変形歪抑制要素を制御すれば、より良好なレーザ加工結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ加工装置の実施の形態を概略的に示す要部斜視図である。
【図2】レーザ加工ヘッドからのレーザ光が溶接線に投射されている状態を示す断面図である。
【図3】制御系の構成を例示したブロック図である。
【図4】撮像装置によって撮像された溶接線の画像と、予め設定された移動経路の画像とが例示された画面の概念図である。
【図5】各レーザ距離センサから投射されたレーザ光の入射位置を例示した平面図である。
【符号の説明】
1 ワーク
3 溶接線
5 レーザ加工ヘッド
7 レーザ発振装置
9 レーザ光
15 撮像装置
17,19,21 距離センサ

Claims (5)

  1. 所定の経路に沿ってレーザ加工ヘッドを移動させるレーザ加工機において、
    被加工物の未加工部を撮像し、その未加工部の画像と前記所定の経路を示す画像とに基づいて加工位置のずれを検出するずれ検出手段を設け、
    前記ずれがなくなるように前記レーザ加工ヘッドの位置を補正するようにしたことを特徴とするレーザ加工機。
  2. レーザ加工部位の熱変形歪を検出する熱変形歪検出手段を更に設け、前記熱変形歪が抑制されるように熱変形歪抑制要素を制御するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工機。
  3. 前記熱変形歪検出手段は、前記レーザ加工ヘッドから前記加工位置周辺の3以上の位置までの各距離に基づいて前記熱変形歪を検出することを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工機。
  4. 前記各距離をレーザ距離センサで計測するようにしたことを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工機。
  5. 前記熱変形歪抑制要素は、前記レーザ加工ヘッドから投射されるレーザ光の強度、入射角度および入射位置の内の少なくとも1つであることを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工機。
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