JP2004216230A - 中空糸膜及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】モジュール化した場合に、洗浄液や洗浄気体による逆圧洗浄性、さらにはエアースクラビングによる洗浄性も向上することが可能となる中空糸膜及びその製造方法を提供する。
【解決手段】中空糸膜を加熱しながら部分的に延伸して、細孔の大きさを中空糸膜の長手方向に関して傾斜的に変化させる。
【選択図】 図1
【解決手段】中空糸膜を加熱しながら部分的に延伸して、細孔の大きさを中空糸膜の長手方向に関して傾斜的に変化させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は流体を分離するための中空糸膜に関する。特に、エアースクラビングや逆圧洗浄等を行う、精密ろ過、或いは限外ろ過に好適に用いられる中空糸膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、河川水や地下水の除濁、工業用水の清澄化、或いは排水の高度処理などの分野に精密ろ過膜、或いは限外ろ過膜の適用が進んでいる。例えば、外圧型の精密ろ過用中空糸膜の場合、中空糸膜の外側に原水を加圧下に供給して濁質分、微粒子、菌体などを外表面で分離・除去し、目詰まりが起こるとエアースクラビングや透過液による逆圧洗浄や薬品洗浄を行うことで再生使用する方法が一般的になっている。
【0003】
しかしながら、中空糸膜モジュールの物理洗浄では、モジュール容器内の中空糸充填密度が高いとエアーの散気に偏流が起き易くなり、スクラビング性が低下する。さらに透過液による逆圧洗浄では、中空糸膜の内径や細孔の寸法が長手方向に亘って実質的に一定であるため、中空糸膜の開口端に近付くに従い単位膜面積当たりの透過液量の累積によって透過流速が最大になる。そのため、開口端からの長さがある一定の値を越えると、十分な有効差圧をとることができず洗浄水や空気が膜を透過しない部分が発生する。つまり、透過側からの有効差圧が十分に取れずに洗浄水や圧縮空気などによる逆圧洗浄が完全にできない。特に大型モジュールでは、長尺の中空糸膜を使用とすると逆圧洗浄性が低下して再生使用が困難になり、ひいては運転コストの増加や中空糸膜寿命の短縮化が問題になる。
【0004】
これに対して、エアースクラビングによる洗浄性を効率的に行うためにモジュールに充填する中空糸膜本数を減らす方法や、中空糸膜の流動抵抗を軽減するため糸内径を大きくする方法など試みられている(非特許文献1)。しかしながら、このような方法では、モジュール内に充填する中空糸膜本数が少なくなって、中空糸膜モジュールの特長であるろ過面積を大きくするという利点がなくなる。さらに、膜厚を薄くすることでろ過抵抗を下げることもできるが、膜壁を薄くし過ぎると圧力(外圧)による変形や閉塞を起こす原因になる。
【0005】
また、特許文献1には、中空糸膜モジュールのエアースクラビング性を改善するために、中空糸膜の一部を閉塞して、その閉塞部でU字状に曲げたものをモジュール容器内に挿入する方法が記載されている。しかしながら、この方法はエアーの散気効率を高め汚れの堆積を軽減するものであるが、透過液などによる逆圧洗浄性に関しては課題が残る。
【0006】
さらに、特許文献2には、中空糸膜の長さ方向に透過係数を変化させて、透過水の流動抵抗を小さくする技術が記載されている。しかしながら、具体的には、疎水性中空糸膜に親水性材料を塗布する際の濃度、架橋時間などを変えてその目的を達成するものであるために、中空糸膜の長さ方向に透過係数を合わせる複雑なプロセスを必要とし、煩雑である。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−38168号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平4−11927号公報
【0009】
【非特許文献1】
泰平伸夫、末岡明伯共、「膜分離プロセスの設計法」 日本膜学会編集、1985年1月、P17〜24
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、モジュール化した場合に、洗浄液や洗浄気体による逆圧洗浄性、さらにはエアースクラビングによる洗浄性を向上することが可能となる中空糸膜及びその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、細孔の大きさが中空糸膜の長手方向に関して傾斜的に変化している中空糸膜を特徴とするものである。
【0012】
また、本発明は、中空糸膜を加熱しながら部分的に延伸する中空糸膜の製造方法を特徴とするものである。
【0013】
さらに、本発明は、一方の端部に原液流入口を有し、他方の端部に透過液流出口を有するケースと、請求項1に記載の中空糸膜とを備えた外圧型の中空糸膜モジュールであって、中空糸膜は、原液流入口を設けた端部の側で透過液流出口を設けた端部の側よりも細孔が大きくなるように配設されている中空糸膜モジュールを特徴とするものである。
【0014】
さらにまた、本発明は、一方の端部に原液流入口を有し、他方の端部に透過液流出口を有するケースと、請求項1に記載の中空糸膜とを備えた内圧型中空糸膜モジュールであって、中空糸膜は、原液流入口を設けた端部の側で透過液流出口を設けた端部の側よりも細孔が小さくなるように配設されている中空糸膜モジュールを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の中空糸膜は、細孔の大きさが中空糸膜の長手方向に関して傾斜的に変化していることを特徴とするものであって、たとえば図1に示すように、中空糸膜1の端部Aから端部Bに向かって、細孔が傾斜的に拡張するとともに、外径および内径が小さくなっている。このような本発明に係る中空糸膜は、たとえば図2に示す外圧型の中空糸膜モジュールに好適に適用することができる。
【0016】
図2に示す、外圧型の片端集水型の中空糸膜モジュール7は、一方の端部に原水口2(原液流入口)を有し、他方の端部に透過水口3(透過液流出口)を有する容器6(ケース)に、上述の中空糸膜1を配設してなるもので、使用時には中空糸膜が縦置きとなるように配置される。中空糸膜1は、相対的に、原水口2側で細孔の大きさが大きく、中空糸膜の開口端側である透過水口3側で細孔の大きさが小さくなるように配設されている。中空糸膜1の端部は、上端部9および下端部8のそれぞれにおいて樹脂で固定されており、原水口2側の端部である下端部8においては端面が封止されるように、透過水口3側の端部である上端部9においては端面が開口されるように固定されている。また、容器6には、逆圧洗浄時の空気やエアバブリングの空気を逃がすためのエアーベント口5や、逆圧洗浄時の洗浄水を排出するための排水口10が設けられている。
【0017】
この中空糸膜モジュール7において、原水は、原水口2から容器6内に供給され、中空糸膜1の外表面から中空部へ透過した水が透過水口3から流出する。中空糸膜1を逆圧洗浄する際には、原水供給を止めエアーベント口5を開放して、透過水口3側から透過水、或いは加圧エアーを中空糸膜1の中空部に供給し、細孔に詰まった汚濁物質などを除去して排水口10から排出する。
【0018】
このとき、本発明においては、上端部8から下端部9にかけて中空糸膜1の細孔が徐々に大きくなっている、すなわち、透過水口3を設けた端部(上端部8)の側よりも原水口2を設けた端部(下端部9)の側で細孔が大きくなっているので、透過水口3側から透過液やエアーを供給して逆圧洗浄する際に、原水口2を設けた端部の側でも膜間での有効差圧を大きくとることができ、逆圧洗浄性が向上する。
【0019】
さらに、図2に示すように、原水口2を設けた端部の側で中空糸膜1の細孔が大きくなるようにするとともに、原水口2を設けた端部の側で中空糸膜の外径および内径が小さくなるように、すなわち、細くなるように中空糸膜1を配設すると、上端部8の集束密度より相対的に下端部9の集束密度を下げることができる。集束密度が下がると中空糸膜同士の間隙が拡がるので、上昇エアーの散気効率が良くなり、また偏流が起こりにくくなり、スクラビング性が向上する。
【0020】
なお、図1には、横断面形状が円形である中空糸膜を示しているが、本発明においては、横断面形状が楕円や偏平形状の中空糸膜でもよい。
【0021】
また、膜細孔の大きさは、膜表面で観測すればよく、具体的に細孔径を測定してもよい。細孔径を測定する場合、中空糸膜を一定の間隔でサンプルングして、任意の倍率で外表面の走査型電子顕微鏡写真の形態から開孔部の長径を測定する。。
【0022】
本発明の中空糸膜は、上述の外圧型の中空糸膜モジュールに限られず、中空糸膜を開口端面側の細孔が小さくなるように配する限り、内圧型の中空糸膜モジュールにも適用することができる。すなわち、本発明の中空糸膜を、原液流入口を設けた端部の側で透過液流出口を設けた端部の側よりも細孔が小さくなるように配設させればよい。このようにすることで、内圧側の中空糸膜モジュールにおいても、中空糸膜の長手方向における膜間差圧の偏りが軽減され透過性能が向上する。
【0023】
さらに、図2の中空糸膜モジュールにおいては、一方向に引き揃えた複数本の中空糸膜1の両端部を容器6の両端部に対応させるように固定しているが、一方向に引き揃えた複数本の中空糸膜をU字状に曲げて、中空糸膜の両端部を容器の片端に固定するように構成してもよい。
【0024】
上述した本発明の中空糸膜は、たとえば通常の相分離法を用いて得られた中空糸膜に延伸を施すことで製造することができる。例えば高分子溶液を2重管ノズルなどから凝固液中に紡出させ、非溶媒相分離、或いは熱誘起相分離させて得られる中空糸膜を、加熱しながら、繊維工業で常法なロール延伸方式により倍率を変化させて部分的に延伸することで達成される。
【0025】
膜素材としては、限外ろ過膜または精密ろ過膜に使用できるポリマーであればよく、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカボネート、芳香族ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイドなどを適用することができる。
【0026】
上述した膜素材に使用できる溶媒として、例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフラン、テトラメチル尿素、リン酸トリメチル、シクロヘキサノン、イソホロン、γ−ブチロラクトン、メチルイソアミルケトン、フタル酸ジメチル、プロピレングリコールメチルエーテール、プロピレンカーボネート、ジアセトンアルコール、グリセロールトリアセテートなどを例示することができる。
【0027】
図3に、本発明に係わる中空糸膜の製造装置の模式図を示す。浴中ロール11と引取ロール12が設けられた凝固浴13に、紡糸ヘッド14に収納された2重管状ノズル15からポリマー溶液を注入液と同時に吐出して凝固(固化)させ、得られた中空糸膜23を引き取る。ポリマー溶液の押出に際しては、溶液送液ポンプ16および注入液送液ポンプ17によってポリマー溶液および注入液を2重管状ノズル15に送液し紡出する。
【0028】
中空糸膜23は、引取ロール12を経由してた後、各水洗浴18で溶媒の抽出が行われる。その後、熱水浴およびスチームバスを含む延伸浴19に導かれて加熱され、延伸ロール20で引取速度を経時的に変化させることで中空糸膜を部分的に延伸する。部分的に延伸された中空糸膜は、ロール21によって引取張力が調整されながら引き取られ、ラインカッター22にて所望の長さに切断される。
【0029】
ここで、延伸は、延伸ロール20の駆動軸やベルトなどにサーボモーターと連結したサーボ機構と回転部を検出する光電管型検出器などを組み込み、延伸ロール20の回転速度を調整することで行う。このとき、中空糸の供給速度に対して引取(延伸)速度が低いと表面細孔や形状の変化が小さく、また、引取(延伸)速度が高過ぎると膜細孔の閉塞や空隙率の縮小などの問題が生じる。また、加熱温度が低いと過大な引取張力がかかったり、延伸ムラになり易い。
【0030】
加熱に使用する熱媒としては、熱水、蒸気、ポリエチレングリコール、グルセリン、加熱空気或いは窒素などから選択して取り扱うことが好ましい。なお、延伸後の中空糸膜の応力歪みを除くために弛緩工程を採用することは好ましい
【0031】
【実施例】
<実施例1>
ジメチルスルホキシドにポリアクリロニトリルポリマー(平均分子量:約30万)を90℃で溶解し13重量パーセントの製膜紡糸原液を得た。この紡糸原液を、温度25℃の二重環状ノズル(外側環状ノズル外径2.1mm、内側環状ノズル外径0.7mm、内側環状ノズル内径0.5mm)の外側環状ノズルから11.3g/分で押出した。このとき、同時に、内側環状ノズルから、ジメチルスルホキシドを80重量%含む水溶液を凝固液として2.2g/分で押し出した。二重環状ノズルと凝固浴との間に形成されるエアーギャップは5cmとし、凝固浴はジメチルスルホキシド20重量%水溶液とした。中空糸膜の凝固浴からの引取速度は7m/分とし、引き続き、水洗浴で溶媒抽出を行った。
【0032】
その後、中空糸膜を、80℃の熱水が入った延伸浴に7m/分の速度で導入し、熱水およびスチームバスにより加熱し、延伸ロールにより2.4倍にまで延伸した。このとき、延伸ロールの引取速度は、12秒間で17m/分まで加速してその0.5秒後に12秒間で7m/分まで減速し、さらにその0.5秒後にこのサイクルを繰り返すように設定した。その後、2.4倍にまで延伸した中空糸膜23をラインカッターで長さが約2.4mとなるように切断した。
【0033】
得られた中空糸膜は、両端部の細孔径(長径)が0.012μmと0.034μmであり、ほぼ中央部の細孔経が0.022μであった。
【0034】
この中空糸膜を使って図2の示す外圧側の中空糸膜モジュール(充填膜面積12m2)を作製し、このモジュールを用いて、濁度20の供給原水を10L/分でポンプにより供給するろ過運転を行い、エアースクラビングと透過液の逆圧洗浄を2時間毎に以下の手順で行った。
【0035】
▲1▼20L/分のエアースクラビング(60秒)
▲2▼圧力300kPaの透過水による逆洗(30秒)
▲3▼排水口からの自然排水(30秒)
▲4▼原水供給口からエアーベント口に原水を通すオバーフロー(60秒)
この結果、ろ過差圧が初期値の2倍になるまでには、58日間が経過した。
<比較例1>
延伸ロールの引取速度を7m/分と一定にした以外は実施例1と同様にして、中空糸膜を得た。得られた中空糸膜の細孔径は、両端で0.012μm、0.013μm、ほぼ中央で0.012μmであった。
【0036】
この膜を用いて、実施例1と同様に図2に示すモジュールを作製しろ過運転を行った。
【0037】
この結果、運転開始から34日でろ過差圧が初期値の2倍になった。
【0038】
【発明の効果】
本発明の中空糸膜は、細孔の大きさが中空糸膜の長手方向に関して傾斜的に変化しているので、液体やエアーによって逆圧洗浄する際に膜間での有効差圧を大きくとることができ、、逆圧洗浄性が向上する。さらに、中空糸膜の細孔を傾斜的に変化させるとともに、外径および内径も変化させる場合には、モジュールでの集束密度を一方の端部で下げることができる
すなわち、中空糸膜同士の間隙を拡げることができるので、エアーの散気効率が良くなり、また偏流が起こりにくくなり、スクラビング性が向上する。
【0039】
また、本発明に係る中空糸膜の製造方法においては、従来の製造方法に部分延伸を付加するだけで上述の中空糸膜を簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中空糸膜の一実施態様を示す模式図である。
【図2】本発明に係る中空糸膜モジュールの一実施態様を示す概略断面図である。
【図3】本発明に係る中空糸膜の製造工程のフロー図である。
【符号の説明】
1:中空糸膜
2:原水口
3:透過水口
4:エアー供給口
5:エアーベント口
6:容器
7:中空糸膜モジュール
8:上端部
9:下端部
10:排水口
11:浴中ロール
12:引取ロール
13:凝固浴
14:紡糸ヘッド
15:2重管状ノズル
16:溶液送液ポンプ
17:注入液送液ポンプ
18:水洗浴
19:延伸浴
20:延伸ロール
21:ロール
22:ラインカッター
23:中空糸膜
【発明の属する技術分野】
本発明は流体を分離するための中空糸膜に関する。特に、エアースクラビングや逆圧洗浄等を行う、精密ろ過、或いは限外ろ過に好適に用いられる中空糸膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、河川水や地下水の除濁、工業用水の清澄化、或いは排水の高度処理などの分野に精密ろ過膜、或いは限外ろ過膜の適用が進んでいる。例えば、外圧型の精密ろ過用中空糸膜の場合、中空糸膜の外側に原水を加圧下に供給して濁質分、微粒子、菌体などを外表面で分離・除去し、目詰まりが起こるとエアースクラビングや透過液による逆圧洗浄や薬品洗浄を行うことで再生使用する方法が一般的になっている。
【0003】
しかしながら、中空糸膜モジュールの物理洗浄では、モジュール容器内の中空糸充填密度が高いとエアーの散気に偏流が起き易くなり、スクラビング性が低下する。さらに透過液による逆圧洗浄では、中空糸膜の内径や細孔の寸法が長手方向に亘って実質的に一定であるため、中空糸膜の開口端に近付くに従い単位膜面積当たりの透過液量の累積によって透過流速が最大になる。そのため、開口端からの長さがある一定の値を越えると、十分な有効差圧をとることができず洗浄水や空気が膜を透過しない部分が発生する。つまり、透過側からの有効差圧が十分に取れずに洗浄水や圧縮空気などによる逆圧洗浄が完全にできない。特に大型モジュールでは、長尺の中空糸膜を使用とすると逆圧洗浄性が低下して再生使用が困難になり、ひいては運転コストの増加や中空糸膜寿命の短縮化が問題になる。
【0004】
これに対して、エアースクラビングによる洗浄性を効率的に行うためにモジュールに充填する中空糸膜本数を減らす方法や、中空糸膜の流動抵抗を軽減するため糸内径を大きくする方法など試みられている(非特許文献1)。しかしながら、このような方法では、モジュール内に充填する中空糸膜本数が少なくなって、中空糸膜モジュールの特長であるろ過面積を大きくするという利点がなくなる。さらに、膜厚を薄くすることでろ過抵抗を下げることもできるが、膜壁を薄くし過ぎると圧力(外圧)による変形や閉塞を起こす原因になる。
【0005】
また、特許文献1には、中空糸膜モジュールのエアースクラビング性を改善するために、中空糸膜の一部を閉塞して、その閉塞部でU字状に曲げたものをモジュール容器内に挿入する方法が記載されている。しかしながら、この方法はエアーの散気効率を高め汚れの堆積を軽減するものであるが、透過液などによる逆圧洗浄性に関しては課題が残る。
【0006】
さらに、特許文献2には、中空糸膜の長さ方向に透過係数を変化させて、透過水の流動抵抗を小さくする技術が記載されている。しかしながら、具体的には、疎水性中空糸膜に親水性材料を塗布する際の濃度、架橋時間などを変えてその目的を達成するものであるために、中空糸膜の長さ方向に透過係数を合わせる複雑なプロセスを必要とし、煩雑である。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−38168号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平4−11927号公報
【0009】
【非特許文献1】
泰平伸夫、末岡明伯共、「膜分離プロセスの設計法」 日本膜学会編集、1985年1月、P17〜24
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、モジュール化した場合に、洗浄液や洗浄気体による逆圧洗浄性、さらにはエアースクラビングによる洗浄性を向上することが可能となる中空糸膜及びその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、細孔の大きさが中空糸膜の長手方向に関して傾斜的に変化している中空糸膜を特徴とするものである。
【0012】
また、本発明は、中空糸膜を加熱しながら部分的に延伸する中空糸膜の製造方法を特徴とするものである。
【0013】
さらに、本発明は、一方の端部に原液流入口を有し、他方の端部に透過液流出口を有するケースと、請求項1に記載の中空糸膜とを備えた外圧型の中空糸膜モジュールであって、中空糸膜は、原液流入口を設けた端部の側で透過液流出口を設けた端部の側よりも細孔が大きくなるように配設されている中空糸膜モジュールを特徴とするものである。
【0014】
さらにまた、本発明は、一方の端部に原液流入口を有し、他方の端部に透過液流出口を有するケースと、請求項1に記載の中空糸膜とを備えた内圧型中空糸膜モジュールであって、中空糸膜は、原液流入口を設けた端部の側で透過液流出口を設けた端部の側よりも細孔が小さくなるように配設されている中空糸膜モジュールを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の中空糸膜は、細孔の大きさが中空糸膜の長手方向に関して傾斜的に変化していることを特徴とするものであって、たとえば図1に示すように、中空糸膜1の端部Aから端部Bに向かって、細孔が傾斜的に拡張するとともに、外径および内径が小さくなっている。このような本発明に係る中空糸膜は、たとえば図2に示す外圧型の中空糸膜モジュールに好適に適用することができる。
【0016】
図2に示す、外圧型の片端集水型の中空糸膜モジュール7は、一方の端部に原水口2(原液流入口)を有し、他方の端部に透過水口3(透過液流出口)を有する容器6(ケース)に、上述の中空糸膜1を配設してなるもので、使用時には中空糸膜が縦置きとなるように配置される。中空糸膜1は、相対的に、原水口2側で細孔の大きさが大きく、中空糸膜の開口端側である透過水口3側で細孔の大きさが小さくなるように配設されている。中空糸膜1の端部は、上端部9および下端部8のそれぞれにおいて樹脂で固定されており、原水口2側の端部である下端部8においては端面が封止されるように、透過水口3側の端部である上端部9においては端面が開口されるように固定されている。また、容器6には、逆圧洗浄時の空気やエアバブリングの空気を逃がすためのエアーベント口5や、逆圧洗浄時の洗浄水を排出するための排水口10が設けられている。
【0017】
この中空糸膜モジュール7において、原水は、原水口2から容器6内に供給され、中空糸膜1の外表面から中空部へ透過した水が透過水口3から流出する。中空糸膜1を逆圧洗浄する際には、原水供給を止めエアーベント口5を開放して、透過水口3側から透過水、或いは加圧エアーを中空糸膜1の中空部に供給し、細孔に詰まった汚濁物質などを除去して排水口10から排出する。
【0018】
このとき、本発明においては、上端部8から下端部9にかけて中空糸膜1の細孔が徐々に大きくなっている、すなわち、透過水口3を設けた端部(上端部8)の側よりも原水口2を設けた端部(下端部9)の側で細孔が大きくなっているので、透過水口3側から透過液やエアーを供給して逆圧洗浄する際に、原水口2を設けた端部の側でも膜間での有効差圧を大きくとることができ、逆圧洗浄性が向上する。
【0019】
さらに、図2に示すように、原水口2を設けた端部の側で中空糸膜1の細孔が大きくなるようにするとともに、原水口2を設けた端部の側で中空糸膜の外径および内径が小さくなるように、すなわち、細くなるように中空糸膜1を配設すると、上端部8の集束密度より相対的に下端部9の集束密度を下げることができる。集束密度が下がると中空糸膜同士の間隙が拡がるので、上昇エアーの散気効率が良くなり、また偏流が起こりにくくなり、スクラビング性が向上する。
【0020】
なお、図1には、横断面形状が円形である中空糸膜を示しているが、本発明においては、横断面形状が楕円や偏平形状の中空糸膜でもよい。
【0021】
また、膜細孔の大きさは、膜表面で観測すればよく、具体的に細孔径を測定してもよい。細孔径を測定する場合、中空糸膜を一定の間隔でサンプルングして、任意の倍率で外表面の走査型電子顕微鏡写真の形態から開孔部の長径を測定する。。
【0022】
本発明の中空糸膜は、上述の外圧型の中空糸膜モジュールに限られず、中空糸膜を開口端面側の細孔が小さくなるように配する限り、内圧型の中空糸膜モジュールにも適用することができる。すなわち、本発明の中空糸膜を、原液流入口を設けた端部の側で透過液流出口を設けた端部の側よりも細孔が小さくなるように配設させればよい。このようにすることで、内圧側の中空糸膜モジュールにおいても、中空糸膜の長手方向における膜間差圧の偏りが軽減され透過性能が向上する。
【0023】
さらに、図2の中空糸膜モジュールにおいては、一方向に引き揃えた複数本の中空糸膜1の両端部を容器6の両端部に対応させるように固定しているが、一方向に引き揃えた複数本の中空糸膜をU字状に曲げて、中空糸膜の両端部を容器の片端に固定するように構成してもよい。
【0024】
上述した本発明の中空糸膜は、たとえば通常の相分離法を用いて得られた中空糸膜に延伸を施すことで製造することができる。例えば高分子溶液を2重管ノズルなどから凝固液中に紡出させ、非溶媒相分離、或いは熱誘起相分離させて得られる中空糸膜を、加熱しながら、繊維工業で常法なロール延伸方式により倍率を変化させて部分的に延伸することで達成される。
【0025】
膜素材としては、限外ろ過膜または精密ろ過膜に使用できるポリマーであればよく、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカボネート、芳香族ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイドなどを適用することができる。
【0026】
上述した膜素材に使用できる溶媒として、例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフラン、テトラメチル尿素、リン酸トリメチル、シクロヘキサノン、イソホロン、γ−ブチロラクトン、メチルイソアミルケトン、フタル酸ジメチル、プロピレングリコールメチルエーテール、プロピレンカーボネート、ジアセトンアルコール、グリセロールトリアセテートなどを例示することができる。
【0027】
図3に、本発明に係わる中空糸膜の製造装置の模式図を示す。浴中ロール11と引取ロール12が設けられた凝固浴13に、紡糸ヘッド14に収納された2重管状ノズル15からポリマー溶液を注入液と同時に吐出して凝固(固化)させ、得られた中空糸膜23を引き取る。ポリマー溶液の押出に際しては、溶液送液ポンプ16および注入液送液ポンプ17によってポリマー溶液および注入液を2重管状ノズル15に送液し紡出する。
【0028】
中空糸膜23は、引取ロール12を経由してた後、各水洗浴18で溶媒の抽出が行われる。その後、熱水浴およびスチームバスを含む延伸浴19に導かれて加熱され、延伸ロール20で引取速度を経時的に変化させることで中空糸膜を部分的に延伸する。部分的に延伸された中空糸膜は、ロール21によって引取張力が調整されながら引き取られ、ラインカッター22にて所望の長さに切断される。
【0029】
ここで、延伸は、延伸ロール20の駆動軸やベルトなどにサーボモーターと連結したサーボ機構と回転部を検出する光電管型検出器などを組み込み、延伸ロール20の回転速度を調整することで行う。このとき、中空糸の供給速度に対して引取(延伸)速度が低いと表面細孔や形状の変化が小さく、また、引取(延伸)速度が高過ぎると膜細孔の閉塞や空隙率の縮小などの問題が生じる。また、加熱温度が低いと過大な引取張力がかかったり、延伸ムラになり易い。
【0030】
加熱に使用する熱媒としては、熱水、蒸気、ポリエチレングリコール、グルセリン、加熱空気或いは窒素などから選択して取り扱うことが好ましい。なお、延伸後の中空糸膜の応力歪みを除くために弛緩工程を採用することは好ましい
【0031】
【実施例】
<実施例1>
ジメチルスルホキシドにポリアクリロニトリルポリマー(平均分子量:約30万)を90℃で溶解し13重量パーセントの製膜紡糸原液を得た。この紡糸原液を、温度25℃の二重環状ノズル(外側環状ノズル外径2.1mm、内側環状ノズル外径0.7mm、内側環状ノズル内径0.5mm)の外側環状ノズルから11.3g/分で押出した。このとき、同時に、内側環状ノズルから、ジメチルスルホキシドを80重量%含む水溶液を凝固液として2.2g/分で押し出した。二重環状ノズルと凝固浴との間に形成されるエアーギャップは5cmとし、凝固浴はジメチルスルホキシド20重量%水溶液とした。中空糸膜の凝固浴からの引取速度は7m/分とし、引き続き、水洗浴で溶媒抽出を行った。
【0032】
その後、中空糸膜を、80℃の熱水が入った延伸浴に7m/分の速度で導入し、熱水およびスチームバスにより加熱し、延伸ロールにより2.4倍にまで延伸した。このとき、延伸ロールの引取速度は、12秒間で17m/分まで加速してその0.5秒後に12秒間で7m/分まで減速し、さらにその0.5秒後にこのサイクルを繰り返すように設定した。その後、2.4倍にまで延伸した中空糸膜23をラインカッターで長さが約2.4mとなるように切断した。
【0033】
得られた中空糸膜は、両端部の細孔径(長径)が0.012μmと0.034μmであり、ほぼ中央部の細孔経が0.022μであった。
【0034】
この中空糸膜を使って図2の示す外圧側の中空糸膜モジュール(充填膜面積12m2)を作製し、このモジュールを用いて、濁度20の供給原水を10L/分でポンプにより供給するろ過運転を行い、エアースクラビングと透過液の逆圧洗浄を2時間毎に以下の手順で行った。
【0035】
▲1▼20L/分のエアースクラビング(60秒)
▲2▼圧力300kPaの透過水による逆洗(30秒)
▲3▼排水口からの自然排水(30秒)
▲4▼原水供給口からエアーベント口に原水を通すオバーフロー(60秒)
この結果、ろ過差圧が初期値の2倍になるまでには、58日間が経過した。
<比較例1>
延伸ロールの引取速度を7m/分と一定にした以外は実施例1と同様にして、中空糸膜を得た。得られた中空糸膜の細孔径は、両端で0.012μm、0.013μm、ほぼ中央で0.012μmであった。
【0036】
この膜を用いて、実施例1と同様に図2に示すモジュールを作製しろ過運転を行った。
【0037】
この結果、運転開始から34日でろ過差圧が初期値の2倍になった。
【0038】
【発明の効果】
本発明の中空糸膜は、細孔の大きさが中空糸膜の長手方向に関して傾斜的に変化しているので、液体やエアーによって逆圧洗浄する際に膜間での有効差圧を大きくとることができ、、逆圧洗浄性が向上する。さらに、中空糸膜の細孔を傾斜的に変化させるとともに、外径および内径も変化させる場合には、モジュールでの集束密度を一方の端部で下げることができる
すなわち、中空糸膜同士の間隙を拡げることができるので、エアーの散気効率が良くなり、また偏流が起こりにくくなり、スクラビング性が向上する。
【0039】
また、本発明に係る中空糸膜の製造方法においては、従来の製造方法に部分延伸を付加するだけで上述の中空糸膜を簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中空糸膜の一実施態様を示す模式図である。
【図2】本発明に係る中空糸膜モジュールの一実施態様を示す概略断面図である。
【図3】本発明に係る中空糸膜の製造工程のフロー図である。
【符号の説明】
1:中空糸膜
2:原水口
3:透過水口
4:エアー供給口
5:エアーベント口
6:容器
7:中空糸膜モジュール
8:上端部
9:下端部
10:排水口
11:浴中ロール
12:引取ロール
13:凝固浴
14:紡糸ヘッド
15:2重管状ノズル
16:溶液送液ポンプ
17:注入液送液ポンプ
18:水洗浴
19:延伸浴
20:延伸ロール
21:ロール
22:ラインカッター
23:中空糸膜
Claims (4)
- 細孔の大きさが中空糸膜の長手方向に関して傾斜的に変化していることを特徴とする中空糸膜。
- 中空糸膜を加熱しながら部分的に延伸することを特徴とする中空糸膜の製造方法。
- 一方の端部に原液流入口を有し、他方の端部に透過液流出口を有するケースと、請求項1に記載の中空糸膜とを備えた外圧型の中空糸膜モジュールであって、中空糸膜は、原液流入口を設けた端部の側で透過液流出口を設けた端部の側よりも細孔が大きくなるように配設されていることを特徴とする中空糸膜モジュール。
- 一方の端部に原液流入口を有し、他方の端部に透過液流出口を有するケースと、請求項1に記載の中空糸膜とを備えた内圧型中空糸膜モジュールであって、中空糸膜は、原液流入口を設けた端部の側で透過液流出口を設けた端部の側よりも細孔が小さくなるように配設されていることを特徴とする中空糸膜モジュール。
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