JP2004215500A - 超音波駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 デジタル信号処理により簡単且つ確実に、所望の周波数で超音波振動子を駆動する。
【解決手段】 超音波駆動装置1は、超音波振動子2を共振点駆動するためのデジタル発振回路3と、デジタル発振回路3からの駆動信号を増幅するAMP4と、AMP4を介して超音波振動子2に供給される駆動信号から電圧信号位相θvと電流信号位相θiを検出する検出回路5と、θvとθiとの位相差を検出する位相差検出回路6と、デジタル発振回路3の発振周波数を決定するデジタル周波数データを保持し変化させるレジスタ7と、デジタル周波数データをレジスタ7に送出するデータ送出回路8と、位相差検出回路6とレジスタ7との間に設けられたスイッチ回路9とを備えて構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は超音波駆動装置、更に詳しくは超音波振動子の共振周波数駆動での追尾制御部分に特徴のある超音波駆動装置に関する。
一般に、外科用の超音波メスや超音波吸引装置などに使用されている超音波振動子は、その基本共振周波数もしくはその近傍において駆動することが望ましい。このような技術に関し、たとえば超音波振動子への駆動電圧と電流との位相を比較して、超音波振動子の駆動
周波数を共振周波数と一致させるように制御するPLL(フェーズロックループ)方式による駆動装置が公知の技術として知られている。
すなわちこの種の超音波振動子は、その基本共振点近傍において、図9に示すような等価回路として表すことができる。この図に示すように、超音波振動子の制動容量Cdをキャンセルするために、L×C=Ld×CdとなるようなコイルLdを超音波振動子に対して並列に又は直列に接続する。この時、超音波振動子の特性は共振周波数fr=1/2π√(L×C)(=1/2π(L×C)1/2)で純抵抗成分Rのみとなるから、電圧と電流の位相差がゼロとなる。この周波数frを中心とする超音波振動子のインピーダンスZ特性を図10に示す。
しかして、PLL動作によって電圧位相θvと電流位相θiとを比較した際の位相差がゼロに向かうように駆動周波数を上昇させたり下降させたりと制御することにより、装置は共振点frを追尾するようになる。図11にその様子を示す。
ここにおいて、起動時の周波数が共振点追尾可能な範囲であるf1からf2の間に必ずあるようにすることが必要である。特許公報2691011号にて起動時の周波数が上記の範囲になるように改良した技術が示されている。
図12はこの従来技術を説明するもので、frの共振周波数をもつ超音波振動子101と、超音波振動子101の電圧位相と電流位相に基づいて共振点を追尾する為のPLL回路102と、PLL回路102の周波数信号を電力増幅して超音波振動子101を駆動するための駆動電力を生成するアンプ回路(AMP)103と、前記電圧信号と電流信号を検出する検出回路104と、起動時の基準周波数信号を発生する発振回路105と、前記PLL回路102の一方の入力を電流信号と基準信号とで切りかえるスイッチと106とからなり、起動時は発振回路105からの基準周波数(=fref)がPLL回路102に入力されるのでこの周波数にロックした電圧信号が超音波振動子101に印可される。このあとスイッチ106を切り替えてPLL回路102の入力を電流信号にすることで共振点追尾動作が行われる。
発振回路105の発生する基準周波数をf1〜f2の間に調整しておくことでスイッチ106を切りかえる時点で駆動周波数は追尾可能な範囲に必ず存在するので、確実に共振点追尾動作に入ることができるようになっている。
さらに超音波メスなどの手術システムにおいては、超音波振動子に様々な形状のプローブが接続されて用途に応じて使い分けられるようになっている。また複数種類の周波数の異なる超音波振動子を−つの駆動装置で使えるようにする場合もある。この場合、振動子とプローブを組み合わせた各々のハンドピースは共振周波数が異なっており、結果的に共振点追尾範囲であるf1〜f2も異なってくる。そこで起動時の周波数を共振点を含んでスイープさせて、その間に共振点を検出して、その時点からPLLによる追尾動作に切りかえる技術が特許公報2647713号に示されている。
特許公報2691011号 特許公報2647713号
しかしながら、上記に示した従来技術においては、起動時の周波数信号を生成する回路及びPLL回路がアナログ方式であったため、ばらつきの影響を抑えたり、個々の調整が非常に大変であった。またプローブや超音波振動子を追加する場合それらの周波数が新規なものの場合は、駆動装置の内部の周波数設定回路を調整しなおす必要があるといった問題がある。
また、上記アナログ方式の欠点を補うものとして、これまでにいくつかのCPU制御方式によるデジタル式の共振点追尾回路が提案されているが、追尾動作がソフトウェアによる演算に頼っているため、制御が遅いと言う欠点があり、またそれを解決するために高速なCPUを用いると装置自体が高価なシステムになってしまうという問題がある。
さらに、超音波手術装置に応用する場合は発振起動時のレスポンスが重要であり、レスポンスを早める必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、デジタル信号処理により簡単且つ確実に、所望の周波数で超音波振動子を駆動することのできる超音波駆動装置を提供することを目的としている。
本発明の超音波駆動装置は、デジタル周波数データを入力する周波数入力部を有し前記デジタル周波数データに基づいて前記超音波振動子を駆動する超音波駆動信号を発振する超音波駆動信号発振手段と、前記超音波駆動信号発振手段から前記超音波振動子に供給される前記超音波駆動信号に基づき前記超音波駆動信号発振手段の発振周波数を可変するための周波数可変データを生成する周波数制御手段と、前記超音波振動子に応じて予め定められた周波数初期データを送出するデータ送出手段と、前記周波数初期データに対して前記周波数可変データを加算あるいは減算して前記デジタル周波数データを算出する演算手段と、前記周波数初期データを保持する保持手段と、前記保持手段で保持した前記周波数初期データと前記デジタル周波数データとを比較してこの比較結果から前記超音波駆動子の駆動を制御する手段とを備えて構成される。
本発明によれば、デジタル信号処理により簡単且つ確実に、所望の周波数で超音波振動子を駆動することができるという効果がある。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について述べる。
図1及び図2は本発明の実施例1に係わり、図1は超音波駆動装置の構成を示すブロック図、図2は図1の超音波駆動装置の作用を説明するフローチャートである。
(構成)
本実施例の超音波駆動装置1は、図1に示すように、超音波振動子2を共振点駆動するための駆動信号を発生するデジタル回路方式による例えばダイレクトデジタルシンセサイザからなるデジタル発振回路3と、このデジタル発振回路3からの駆動信号を増幅するアンプ回路(AMP)4と、このアンプ回路4を介して前記超音波振動子2に供給される駆動信号からフィードバック信号として電圧信号位相θvと電流信号位相θiを検出する検出回路5と、この検出回路5からのフィードバック信号である電圧信号位相θvと電流信号位相θiとの位相差を検出する位相差検出回路6と、前記デジタル発振回路3の発振周波数を決定するデジタル周波数データを保持し外部信号によってデジタル周波数データを変化させることができるレジスタ7と、前記超音波振動子2の共振周波数fr又はその近傍の周波数を示すデジタル周波数データを前記レジスタ7に送出するデータ送出回路8と、前記位相差検出回路6と前記レジスタ7との間に設けられたスイッチ回路9と、このスイッチ回路9とデータ送出回路8の動作を制御する制御回路10によって構成されている。
ここで、上記超音波振動子2は、超音波手術システムにおけるハンドピースに用いることできる。
(作用)
このような構成において、制御回路10は、図2に示すような処理を行う。すなわち、ステップS1で発振起動時にはスイッチ回路9を切断状態のままで前記データ送出回路8のデジタル周波数データをレジスタ7に送出し、ステップS2でデジタル発振回路3の発振周波数を超音波振動子2の共振周波数frとほぼ一致させるようにする。
超音波振動子2にはその基本共振周波数frあるいはそれに近い周波数の駆動信号が供給されるので、検出回路5からは超音波振動子2の基本共振点駆動時に得られるフィードバック信号にごく近い出力、すなわち電流位相信号と電圧位相信号が検出される。
ここで図9ないし図11を用いて、上記フィードバック信号について説明する。図9は超音波振動子とそれに並列にマッチング用のコイルを接続したときの一般的な電気的等価回路を示している。一般に、超音波振動子の共振周波数frは、fr=1/2π√(L×C)(=1/2π(L×C)1/2)で現される。
そして超音波振動子を効率よく駆動するために、直列又は並列にコイルLdを接続する。このコイルLdは超音波振動子の制動容量Cdと共振させるように設定する。すなわち、fr=1/2π√(Ld×Cd)となるように設定する。この時のインピーダンス特性を示したのが図10であり、周波数f1とf2は、反共振点である。基本共振点frでインピーダンスの大きさは最低値Rとなり、電圧と電流の位相差はゼロとなる。このポイントで、超音波振動子に供給される電気エネルギーは全て抵抗成分Rにて消費され、すなわち振動エネルギーに変換される。
図11に、共振点の前後での電圧と電流の位相関係について示す。図から分かるように、周波数frを中心にして駆動周波数が低い場合は電流位相が遅れており、駆動周波数が高い場合は電流位相が進んでいる状態になる。よって電圧位相と電流位相との位相差を元に駆動周波数を調整することで、超音波振動子の共振周波数frが負荷変動や温度変化により変動した場合でも周波数f1とf2との間で追従して、常に共振周波数で駆動する追尾制御が可能となる。
検出回路5によりこれらのフィードバック信号を得られる状態を維持した後、つまり超音波振動子2を起動した後、図2に戻り、ステップS3で制御回路10によってスイッチ回路9が導通状態となる。すると、ステップS4で位相差検出回路6に入力された電圧位相信号θvと電流位相信号θiの位相差に基づいてレジスタ7に保持されているデジタル周波数データを上昇または下降させるフィードバック信号(U/D)がレジスタ7に入力されて、デジタル発振回路3の周波数が変化することになり、PLL動作がデジタル的に行われる。
(効果)
このように本実施例の超音波駆動装置1では、起動時には超音波振動子2の共振周波数fr又はその近傍の周波数を示すデジタル周波数データによりデジタル発振回路3を発振させ、その後、位相差検出回路6に入力された電圧位相信号θvと電流位相信号θiの位相差に基づいくフィードバック信号(U/D)によりレジスタ7に保持されているデジタル周波数データを上昇または下降させて、デジタル発振回路3の発振周波数を可変させるので、超音波振動子2に与えられる駆動信号が調整されて、確実に共振周波数frで超音波振動子2を駆動することができる。
なお、ここでもし、データ送出回路8から送り出される周波数データがf1以下又はf2以上の場合は、起動時に得られるフィードバック信号を元にした上記構成手段からなる周波数調整機構による共振点frの追尾制御は最初から不可能となる。その場合には、データ送出回路8から送り出す周波数データを改めてfr近傍に設定した上で、レジスタ7に送出し、デジタル発振回路3で発生させる駆動信号の周波数をfr近傍にすることで再び共振点の追尾動作が行われることになる。
図3は本発明の実施例2に係る超音波駆動装置の構成を示すブロック図である。
実施例2は、実施例1とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
(構成)
実施例2においては、異なる共振周波数frを有する各種の超音波振動子2a、2b、2cの各共振周波数frに応じたデジタル周波数データが得られるように構成されている。
すなわち、図3に示すように、各種の超音波振動子2a、2b、2cには超音波駆動装置1に選択的に接続するためのプラグ21a、21b、21cが設けられ、これらプラグ21a、21b、21cの内部には超音波振動子を識別する識別部(ID)22a、22b、22cが設けられている。
一方、超音波駆動装置1にはプラグ21a、21b、21cが接続可能なコネクタ23と、前記識別部(ID)22a、22b、22cを認識して接続された超音波振動子2a、2b、2cを判別する認識回路24とが設けられ、データ送出回路8は認識回路24による判別結果に基づいて、予め格納されている超音波振動子2a、2b、2cの共振周波数fr又はその近傍の周波数を示すデジタル周波数データを選択的にレジスタ7に送出するように構成されている。
(作用)
本実施例では、起動時に接続された超音波振動子2a、2b、2cに応じた共振周波数fr又はその近傍の周波数を示すデジタル周波数データによりデジタル発振回路3を発振させる。
ここで、上記超音波振動子2a、2b、2cは、超音波手術システムにおける用途に応じた複数種類のハンドピースに用いることできる。
(効果)
このように本実施例によれば、実施例1の効果に加え、超音波振動子2a、2b、2cの種類によって共振周波数frが異なる場合、その超音波振動子に対応したデジタル周波数データを予めデータ送出回路8に持たせておき、認識回路24の結果を用いて、レジスタ7に選択的に送出し起動させることで、各超音波振動子にて確実に共振点追尾制御を行うことができる。
図4は本発明の実施例3に係る超音波駆動装置の構成を示すブロック図である。
実施例3は、実施例2とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
(構成)
実施例3においては、各種の超音波振動子2a、2b、2cの共振周波数frに応じた周波数データが各超音波振動子から直接的に得られるように構成されている。
すなわち、図4に示すように、各種の超音波振動子2a、2b、2cには装置に選択的に接続するためのプラグ21a、21b、21cの内部に超音波振動子の共振周波数の値を示すデジタル周波数データを保持しているデータ保持部(DATA)31a、31b、31cが設けられている。そして、超音波駆動装置1では、データ送出回路8がデータ保持部(DATA)31a、31b、31cのデジタル周波数データを読み出して周波数データをレジスタ7に送出するように構成されている。
(作用)
超音波振動子2a、2b、2cの種類によって共振周波数frが異なる場合、その超音波振動子に対応したデジタル周波数データを各超音波振動子が持っており、そのデジタル周波数データをデータ送出回路8に転送して持たせておき、レジスタ7に送出し起動させる。
(効果)
このように本実施例でも実施例2と同様な効果を得ることができる。
図5ないし図7は本発明の実施例4に係わり、図5は超音波駆動装置の構成を示すブロック図、図6は図5の超音波駆動装置の作用を説明するフローチャート、図7は図6の処理における周波数のスイープ(掃引)動作を説明する説明図である。
実施例4は、実施例1とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
(構成)
実施例4においては、図5に示すように、超音波手術システムでの手術を行う処置器具であるハンドピース41が、超音波振動子2と、超音波振動子2にネジ構造にて締結して使用するプローブ42からなっており、このプローブ42は用途によって複数種類を選択的に使用できる。たとえば一般的なストレート型のプローブ42aや屈曲型プローブ42bがあり、超音波振動子2に各プローブ42を締結することにより、その際のハンドピース41の共振周波数が異なっている。
本実施例の超音波駆動装置1は、ハンドピース41の共振点を検出する共振点検出回路51と、レジスタ7に伝達してレジスタ7の保持しているデジタル周波数データを任意の割合で比例的に上昇または下降させるための信号を発生するパルス発生回路52と、共振点検出回路51の検出結果に基づいて位相差検出回路6の出力またはパルス発生回路52の出力を選択的に切り替えてレジスタ7に供給するスイッチ53と、ハンドピース41の共振周波数に対してある一定量だけ高いまたは低い周波数データをレジスタ7に送出するデータ送出回路54と、パルス発生回路52とデータ送出回路54の操作を制御する制御回路55とを備えて構成されている。
(作用)
図6を用いて、上記構成の本実施例における動作を説明する。まず起動時には、ステップS11でデータ送出回路54からハンドピース41の共振周波数近傍の周波数frに対してある一定の周波数Δf分だけ高い周波数データfr+Δfをレジスタ7に送出する。するとステップS12で発振回路3はレジスタ7からのデータで示される周波数の駆動信号を発生しアンプ回路4を介して超音波振動子2に供給される。
ここでは、図7に示すように、プローブ42aを超音波振動子2に締結した場合のハンドピースの共振周波数をfr1、同じくプローブ42bを超音波振動子2に締結した場合の共振周波数をfr2とし、fr+Δf>f2>f1とすると、超音波振動子2には図7に示す「スタート」のポイントの周波数が印可されることになる。
なお、この状態では、スイッチ53がパルス発生回路52の出力をレジスタ7に供給するように選択されており、検出回路5からのフィードバック信号がレジスタ7に入力されていないので、フィードバック信号による共振点追尾は行われない。
図6に戻り、次に、ステップS13でパルス発生回路52からパルス信号を発生させてレジスタ7内のデジタル周波数データを順次低下させていく。例えば、1つの立ち上がりパルスでレジスタ内の周波数データを1Hz低下させるようにしておく。パルスを周期的に1000個送出すればレジスタ内の周波数データは滑らかに1kHz低下することになる。よってデジタル発振回路3の周波数すなわち超音波振動子2に供給される周波数が一定の変化の割合をもってスイープ(掃引)することになる(図7参照)。
このように超音波振動子2にはその共振点より高い周波数から順次、共振周波数に向かって変化する周波数信号が供給されるが、その間、ステップS14で検出回路5からの検出信号に基づいて供給されている周波数が共振周波数かどうかを共振点検出回路51で監視しておき、共振点でなければ上記スイープ動作を続けて、共振点を検出したら、ステップS15でスイッチ53を切り替え、位相差検出回路6の出力をレジスタ7に供給するように選択する。
するとステップS16でレジスタ7への制御信号は位相差検出回路6からの信号に切り替わり、それ以後は電圧信号位相θvと電流信号位相θiとの位相差に基づくフィードバック信号(U/D)によってレジスタ7の周波数データを上昇または下降させて共振点を追尾する制御動作に入る。
(効果)
このように本実施例によれば、実施例1の効果に加え、超音波振動子2に締結されるプローブの共振周波数が異なっていても、プローブ毎にスイープの途中で共振点を見つけた時点でスイッチ53が切り替わり、共振点を追尾できる範囲(図11におけるf1〜f2)のフィードバック信号が得られているので、確実にPLLによる周波数追尾制御が可能になる。
図8は本発明の実施例5に係る超音波手術システムの構成を示すブロック図である。
実施例5は、実施例2及び実施例4の超音波駆動装置のそれぞれの構成を超音波手術システムに適用したものであって、実施例2及び実施例4とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
(構成・作用)
図8に示すように、本実施例の超音波手術システム61は、出力をオンオフ操作するためのフットスイッチ62と、超音波駆動装置が含まれている装置本体63と、複数の種類からなり各々共振周波数をもつ用途に応じたハンドピース64とから構成されている。
ハンドピース64は、それぞれ用途に応じて、プローブが交換可能なハンドピース64aや、屈曲型のプローブが取り付けられているハンドピース64bや、はさみ型のプローブをもつハンドピース64cなどがある。それぞれには装置本体63に選択的に接続できるようにプラグ21が設けられており、そのプラグ21a、21b、21cの内部には、それぞれのハンドピースを識別するための識別部識別部(ID)22a、22b、22c(以下、符号を22とする)が設けられている。
装置本体63は、前記ハンドピース64のプラグ22を取り付けるためのコネクタ23と、各プラグ21内に設けられている識別部22を認識してコネクタ23にどのハンドピース64が接続されたかを認識する認識回路24と、認識回路24の判別結果によってあらかじめ保持させてあるデジタル周波数データを選択してレジスタ7に送出するデータ送出回路8と、データ送出回路8からのデジタル周波数データを受け取るもう一つのサブレジスタ66と、レジスタ7とサブレジスタ66のデータを比較する比較回路67とがあり、実施例2で説明したように、複数種類のハンドピースから認識回路24でコネクタ23に接続されたハンドピース64を判別し、判別結果に基づいてデータ送出回路8からデジタル周波数データがレジスタ7に伝送されて、その周波数の駆動信号がハンドピース64の超音波振動子に供給される。
このとき、データ送出回路8から出力されるデジタル周波数データは、実施例4で説明したように、ハンドピース64の共振周波数frに対してある一定の周波数Δf分だけ高い周波数データfr+Δfである。
そして、実施例4と同様に、パルス発生回路52からのパルス信号によってレジスタ7内のデジタル周波数データが順次変更され、デジタル発振回路3の周波数が変化して、ハンドピース64の超音波振動子に供給される駆動信号の周波数がスキャンされる。その間、共振点検出回路51によってハンドピース64の共振点が監視され、見つかった時点でスイッチ53を切り替えて、位相差検出回路6からのフィードバック信号(U/D)に基づいたPLL動作による共振点追尾制御が行われる。
装置本体63には、さらに、検出回路5からのハンドピース64の超音波振動子に流れる電流の大きさを示す信号を受けてそれを整流して直流電圧に変換する変換回路71と、制御回路78からのハンドピース64の超音波振動子に流れる電流の大きさを設定する信号をアナログ信号に変換するD/A変換回路72と、変換回路71とD/A変換回路72との信号を比較する差動増幅回路73と、差動増幅回路73の出力信号の大きさに比例してデジタル発振回路3からの周波数信号を増幅する乗算型の電圧制御増幅回路74とを備えており、すなわちハンドピース64の超音波振動子に流れる電流値が一定になるように定電流制御回路75を構成している。
さらに、駆動装置63には、デジタル発振回路3が発生する周波数のデジタル周波数データを保持するレジスタ7の他に、上述したようにデータ送出回路8から受け取った周波数データをそのまま保持しているサブレジスタ66が設けられており、起動後の位相追尾制御により刻々と変化したデジタル周波数データを持っているレジスタ7のデジタル周波数データと、サブレジスタ66が持っている初期のデジタル周波数データとを比較回路67で比較監視するようにしている。
また、装置本体63には、LEDバーグラフなどで構成されるインジケータ77が設けられており、超音波振動子に印可されている電圧または電流の大きさをバーグラフで示すことで超音波振動子の駆動状態を表示させることができるようになっている。
なお、制御回路78は装置本体63の全体の動作をつかさどる制御回路であり、操作パネル79とのデータのやり取りや、D/A変換回路72にデータを送出して超音波振動子に流す電流値すなわち振幅の大きさを設定したりする。また、操作パネル79から各ハンドピースに対応したデジタル周波数データをマニュアルで入力することで、制御回路78からデータ送出回路8に初期値として入力したデジタル周波数データを設定するようにすることも可能である。
(効果)
このように本実施例によれば、実施例2及び実施例4の効果に加え、定電流制御回路75によって、超音波振動子の振動振幅が流れる電流の大きさに比例することを利用して、電流値を一定に制御することによって安定した振幅で超音波振動子を駆動することが可能となる。
また、比較回路67で刻々と変化したデジタル周波数データを持っているレジスタ7のデジタル周波数データと、サブレジスタ66が持っている初期のデジタル周波数データとを比較監視しており、もしこれらのデータの差が所定の値より大幅に越えてしまった場合は、何らかの異常が発生したと判断できるので、その結果をデジタル発振回路3に送出して発振を停止したり、制御回路78に伝達して操作パネル79にて警告を発したり全体の動作を停止させたりすることができる。この動作によっては、たとえば超音波振動子やプローブに異常が発生して共振点が極端に大きく変動したり、断線や破壊によって共振点が存在しなくなったりした状態を検出することが可能となる。
本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
本発明の実施例1に係る超音波駆動装置の構成を示すブロック図 図1の超音波駆動装置の作用を説明するフローチャート 本発明の実施例2に係る超音波駆動装置の構成を示すブロック図 本発明の実施例3に係る超音波駆動装置の構成を示すブロック図 本発明の実施例4に係る超音波駆動装置の構成を示すブロック図 図5の超音波駆動装置の作用を説明するフローチャート 図6の処理における周波数のスイープ(掃引)動作を説明する説明図 本発明の実施例5に係る超音波駆動装置の構成を示すブロック図 超音波振動子とそれに並列にマッチング用のコイルを接続したときの一般的な電気的等価回路を示す図 図9の等価回路のインピーダンス特性を示す図 超音波振動子の駆動時の共振点の前後での電圧と電流の位相関係を示す図 従来の超音波駆動装置の構成を示すブロック図
符号の説明
1…超音波駆動装置
2…超音波振動子
3…デジタル発振回路
4…アンプ回路(AMP)
5…検出回路
6…位相差検出回路
7…レジスタ
8…データ送出回路
9…スイッチ回路
10…制御回路
代理人 弁理士 伊藤 進

Claims (2)

  1. デジタル周波数データを入力する周波数入力部を有し、前記デジタル周波数データに基づいて前記超音波振動子を駆動する超音波駆動信号を発振する超音波駆動信号発振手段と、
    前記超音波駆動信号発振手段から前記超音波振動子に供給される前記超音波駆動信号に基づき、前記超音波駆動信号発振手段の発振周波数を可変するための周波数可変データを生成する周波数制御手段と、
    前記超音波振動子に応じて予め定められた周波数初期データを送出するデータ送出手段と、
    前記周波数初期データに対して前記周波数可変データを加算あるいは減算して前記デジタル周波数データを算出する演算手段と、
    前記周波数初期データを保持する保持手段と、
    前記保持手段で保持した前記周波数初期データと前記デジタル周波数データとを比較して、この比較結果から前記超音波駆動子の駆動を制御する手段と
    を備えたことを特徴とする超音波駆動装置。
  2. デジタル周波数データを入力する周波数入力部を有し、前記デジタル周波数データに基づいて前記超音波振動子を駆動する超音波駆動信号を発振する超音波駆動信号発振手段と、
    前記超音波駆動信号発振手段から前記超音波振動子に供給される前記超音波駆動信号に基づき、前記超音波駆動信号発振手段の発振周波数を可変するための周波数可変データを生成する周波数制御手段と、
    前記超音波振動子に応じて予め定められた周波数初期データを送出するデータ送出手段と、
    前記周波数初期データに対して前記周波数可変データを加算あるいは減算して前記デジタル周波数データを算出する演算手段と、
    前記周波数初期データを保持するデータ保持手段と、
    前記保持手段で保持した前記周波数初期データと前記デジタル周波数データとを比較して、前記超音波手術装置の異常を判断する異常判断手段と、
    前記異常判断手段の判断結果に基づき、異常告知する告知手段と
    を具備したことを特徴とする超音波駆動装置。
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