JP2014226318A - 超音波治療装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波振動子への負荷による超音波振動子の共振周波数の変化にかかわらず、超音波振動子を安定的に発振させて高い処置能力を発揮し続ける。【解決手段】超音波振動子4と、高周波の駆動電力を出力する電力供給部71と、電力供給部71に接続された1次巻線と超音波振動子4に接続された2次巻線とを有し、電力供給部71から1次巻線に入力された駆動電力を2次巻線を介して超音波振動子4に供給するトランス73と、超音波振動子4の無負荷時の共振周波数を含む所定の周波数範囲において超音波振動子4のインピーダンスが最小となる周波数を検出する周波数検出部6と、駆動電力の周波数を周波数検出部6によって検出された周波数に一致させるように電力供給部71を制御する制御部83とを備え、周波数検出部6が、トランス73の2次巻線側において超音波振動子4に接続されている超音波治療装置1を提供する。【選択図】図2
Description
本発明は、超音波治療装置に関するものである。
従来、超音波振動子によって発生された超音波振動をプローブを介して患部に伝達することによって患部を治療する超音波治療装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。プローブと生体の組織との接触によって超音波振動子に負荷が加わると、超音波振動子の見かけの質量が増加することによって、超音波振動子の共振周波数が変化する。超音波振動子の共振周波数と該超音波振動子に供給される駆動信号の周波数とがずれると、超音波振動子は十分な効率で発振することができないため、超音波振動が減衰して処置能力が低下してしまう。
特許文献1には、この超音波振動子の共振周波数の変化に駆動信号の周波数を追従させるための制御方法として、超音波振動子のインピーダンスを利用する方法と、駆動信号の電圧および電流の位相差を利用する方法とが記載されている。前者の制御方法においては、超音波振動子のインピーダンスが極小となる周波数に、駆動信号の周波数を追従させている。後者の制御方法は、超音波振動子に供給される駆動信号の電圧および電流の位相差がゼロになるように、駆動信号の周波数を変化させる、いわゆるPLL制御である。
ところで、超音波治療装置には、通常、超音波振動子と、該超音波振動子を駆動するための駆動装置とを電気的に分離するために、駆動装置と超音波振動子とはトランスを介して接続されている。すなわち、特許文献1の装置は、実際には、トランスの1次側において駆動回路から出力される電圧および電流の大きさを用いて、超音波振動子のインピーダンスを算出する構成となっている。
ところが、超音波振動子のインピーダンスが急激に変化したとしても、このインピーダンスの急激な変化は、トランスの1次側においては緩やかな変化としてしか現れない。さらに、トランスの1次側においては、様々な要因によって電圧および電流の信号波形に歪みが生じやすい。したがって、前者のインピーダンスを利用した制御方法の場合には、超音波振動子の共振周波数の変化を正確に検知することが難しい。その結果、駆動信号の周波数を適切に制御することができず、超音波振動子の発振効率の低下を十分に抑制できないという問題がある。
一方、後者の位相同期を利用した制御方法の場合には、超音波振動子への負荷によって電圧信号に高調波が重畳されたり、信号の波形に歪みが生じたりすることがある。したがって、電圧および電流の位相差を常に正確に検出することが難しい。その結果、前者の制御方法と同様に、駆動信号の周波数を適切に制御することができず、超音波振動子の発振効率の低下を十分に抑制できないという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、超音波振動子への負荷による超音波振動子の共振周波数の変化にかかわらず、超音波振動子を安定的に発振させて高い処置能力を発揮し続けることができる超音波治療装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、超音波振動子と、該超音波振動子を超音波振動させるための高周波の駆動電力を出力する電力供給部と、該電力供給部に接続された1次巻線と前記超音波振動子に接続された2次巻線とを有し、前記電力供給部から前記1次巻線に入力された前記駆動電力を前記2次巻線を介して前記超音波振動子に供給するトランスと、前記超音波振動子の無負荷時の共振周波数を含む所定の周波数範囲において前記超音波振動子のインピーダンスが最小となる周波数を検出する周波数検出部と、該周波数検出部によって検出された周波数に基づき、前記駆動電力の周波数を前記周波数検出部によって検出された周波数に一致させるように前記電力供給部を制御する制御部とを備え、前記周波数検出部が、前記トランスの2次巻線側において前記超音波振動子に接続されている超音波治療装置を提供する。
本発明は、超音波振動子と、該超音波振動子を超音波振動させるための高周波の駆動電力を出力する電力供給部と、該電力供給部に接続された1次巻線と前記超音波振動子に接続された2次巻線とを有し、前記電力供給部から前記1次巻線に入力された前記駆動電力を前記2次巻線を介して前記超音波振動子に供給するトランスと、前記超音波振動子の無負荷時の共振周波数を含む所定の周波数範囲において前記超音波振動子のインピーダンスが最小となる周波数を検出する周波数検出部と、該周波数検出部によって検出された周波数に基づき、前記駆動電力の周波数を前記周波数検出部によって検出された周波数に一致させるように前記電力供給部を制御する制御部とを備え、前記周波数検出部が、前記トランスの2次巻線側において前記超音波振動子に接続されている超音波治療装置を提供する。
本発明によれば、電力供給部からトランスを介して超音波振動子へ駆動電力が供給されることによって、超音波振動子が発振し、発生された超音波振動が、超音波振動子から直接または他の部材を介して組織に与えられることによって、組織が治療される。
ここで、超音波振動子が、直接または他の部材を介して組織と接触することによって負荷を受けると、超音波振動子の共振周波数が変化する。この共振周波数の変化に伴い、超音波振動子のインピーダンスが最小となる周波数が変化する。すなわち、周波数検出部によって検出される周波数は、負荷によって変化した超音波振動子の共振周波数となる。制御部は、周波数検出部によって検出された共振周波数の変化に追従するように、駆動電力の周波数を補正する。
この場合に、周波数検出部は、トランスの2次巻線側において超音波振動子の正確なインピーダンスを得ることができるので、超音波振動子4の共振周波数の変化が感度良く検出される。その結果、制御部によって制御される駆動電力の周波数が、超音波振動子の共振周波数の変化に正確に追従する。これにより、超音波振動子への負荷による超音波振動子の共振周波数の変化にかかわらず、超音波振動子を安定的に発振させて高い処置能力を発揮し続けることができる。
上記発明においては、前記周波数検出部が、前記所定の周波数範囲の各周波数における前記超音波振動子のインピーダンスを測定するインピーダンス測定器を備え、該インピーダンス測定器が、周波数を、前記超音波振動子の無負荷時の共振周波数またはその近傍の周波数から漸次低下させながら、前記超音波振動子のインピーダンスを測定してもよい。
このようにすることで、通常、超音波振動子の共振周波数は、負荷を受けることによって低下するので、負荷によって変化した共振周波数を、確実にかつ効率的に検出することができる。
このようにすることで、通常、超音波振動子の共振周波数は、負荷を受けることによって低下するので、負荷によって変化した共振周波数を、確実にかつ効率的に検出することができる。
また、上記発明においては、前記電力供給部から前記超音波振動子に供給された前記駆動電力の周波数と、前記周波数検出部によって検出された周波数との差分が、所定の時間にわたって継続して所定の正常範囲を逸脱した場合に、または、前記インピーダンス測定器によって測定された前記インピーダンスの、前記周波数の低下量に対する変化量が、所定の閾値よりも大きい場合に、異常を検知する異常検知部を備えていてもよい。
このようにすることで、超音波振動子やその周辺の部材に異常が発生した場合には、超音波振動子のインピーダンスの周波数特性に顕著な異常が現れる。このインピーダンスの周波数特性を利用することによって、異常を高感度に検出することができる。
このようにすることで、超音波振動子やその周辺の部材に異常が発生した場合には、超音波振動子のインピーダンスの周波数特性に顕著な異常が現れる。このインピーダンスの周波数特性を利用することによって、異常を高感度に検出することができる。
また、上記発明においては、前記電力供給部は、前記異常検知部によって異常が検知された場合に、前記超音波振動子への前記駆動電力の供給を停止してもよい。
このようにすることで、何らかの異常が発生した場合に、迅速に超音波振動子の発振を停止させることができる。
このようにすることで、何らかの異常が発生した場合に、迅速に超音波振動子の発振を停止させることができる。
また、上記発明においては、前記異常検知部によって異常が検知されたことをユーザに通知する通知部を備えていてもよい。
このようにすることで、異常の発生をユーザに迅速に認識させることができる。
このようにすることで、異常の発生をユーザに迅速に認識させることができる。
本発明によれば、超音波振動子への負荷による超音波振動子の共振周波数の変化にかかわらず、超音波振動子を安定的に発振させて高い処置能力を発揮し続けることができるという効果を奏する。
以下に、本発明の一実施形態に係る超音波治療装置1について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る超音波治療装置1は、図1および図2に示されるように、超音波振動子4を内部に有する超音波処置具(以下、単に処置具という。)2と、該処置具2にケーブル9,10を介して接続され、超音波振動子4に高周波の駆動電力を供給するとともにこの駆動電力を制御する制御ユニット3とを備えている。
本実施形態に係る超音波治療装置1は、図1および図2に示されるように、超音波振動子4を内部に有する超音波処置具(以下、単に処置具という。)2と、該処置具2にケーブル9,10を介して接続され、超音波振動子4に高周波の駆動電力を供給するとともにこの駆動電力を制御する制御ユニット3とを備えている。
超音波振動子4は、圧電体および内部電極を交互に積層してなる積層体と、該積層体の中心を圧電体および内部電極の積層方向に貫通するボルトと、積層体の両側においてボルトに締結されて積層体を両側から締め付けるナットとを備えるボルト締めランジュバン型振動子である。符号5は、基端が超音波振動子4に固定されたプローブである。
処置具2には、制御ユニット3から超音波振動子4への駆動電力の供給の開始および停止を指示するためのハンドスイッチ2aが設けられている。ユーザによってハンドスイッチ2aがON操作されると、制御ユニット3からケーブル9を介して駆動電力が供給されることによって超音波振動子4が超音波振動を発生し、その超音波振動がプローブ5を伝わって該プローブ5の先端部が振動する。これにより、プローブ5の先端部と接触している組織に摩擦熱を発生させ、組織を凝固または切開することができるようになっている。
なお、処置具2として、超音波振動子4の先端に設けられたホーンを直接組織に接触させる方式のものを採用してもよい。
なお、処置具2として、超音波振動子4の先端に設けられたホーンを直接組織に接触させる方式のものを採用してもよい。
また、処置具2は、超音波振動子4のインピーダンスを検出するインピーダンス検出部(周波数検出部、インピーダンス測定器)6を備えている。インピーダンス検出部6は、超音波振動子4の無負荷時の共振周波数を含む所定の周波数範囲において、超音波振動子4のインピーダンスが最小となる周波数f_minを検出する。
図3は、インピーダンス検出部6の構成の一例を示す回路図である。図3に示されるように、インピーダンス検出部6は、一般に自動平衡ブリッジと呼ばれる回路を備えている。具体的には、インピーダンス検出部6は、超音波振動子4に測定電流Iを供給する電源61と、反転入力端子(−)が超音波振動子4に接続されるとともに非反転入力端子(+)が接地されたオペアンプ62と、該オペアンプ62の反転入力端子(−)と出力端子との間に接続された帰還抵抗63と、電源61の出力電圧Vinおよびオペアンプ62の出力電圧Voutが入力される演算器64とを備えている。
この自動平衡ブリッジにおいて、超音波振動子4のインピーダンスZと、電源61の出力電圧Vinと、オペアンプ62の出力電圧Voutと、帰還抵抗63の抵抗値Rsとの間には、次の関係式が成立する。
Z=Vin×R/Vout
Z=Vin×R/Vout
すなわち、帰還抵抗63によりオペアンプ62の出力端子から反転入力端子(−)に負帰還が作用することによって、反転入力端子(−)の電圧(図中、点Pにおける電圧)は常にゼロになる。また、オペアンプ62の入力インピーダンスが十分に大きいために、超音波振動子4を流れた測定電流Iは、ほぼ全て帰還抵抗63に流れ込む。その結果、超音波振動子4に加わる電圧は、電源61の出力電圧Vinと略同一になり、オペアンプ62からの出力電圧Voutは、超音波振動子4を流れる電流Iと帰還抵抗63の抵抗値Rsとの積になる。よって、上記関係式が導かれる。
演算器64は、電源61およびオペアンプ62の出力電圧Vin,Voutを検出し、これら2つの出力電圧Vin,Voutと、既知の抵抗値Rsとから、上記関係式に基づいて超音波振動子4のインピーダンスZを算出する。
ここで、電源61は、測定電流Iの周波数を掃引する。演算器64は、各周波数における超音波振動子4のインピーダンスを検出および記憶することによって、超音波振動子4のインピーダンスの最小値Z_minとこれに対応する周波数f_minとを検出する。
具体的には、電源61は、図4に示されるように、出力電圧Vinの周波数を、所定の初期値f1から、f2、f3、f4、…と漸次低下させる。通常、超音波振動子4のインピーダンスの最小値Zminは、超音波振動子4の無負荷時の共振周波数か、またはそれよりも低い周波数において現れる。したがって、初期値f1は、超音波振動子4の共振周波数またはその近傍の周波数に設定される。
演算器64は、各周波数fn(n=1,2,3,…)における超音波振動子4のインピーダンスZn(n=1,2,3,…)を測定および記憶する。そして、演算器64は、周波数fnにおけるインピーダンスZnと、その次に測定された周波数fn+1におけるインピーダンスZn+1とを比較し、Zn<Zn+1の関係が満たされたときに、Znを最小インピーダンスとして検出し、これに対応する周波数fnを周波数f_minとして検出する。これにより、周波数f_minが、確実にかつ効率的に検出される。演算器64は、検出した周波数f_minを、ケーブル10を介して制御ユニット3内の周波数比較部81に出力する。
制御ユニット3は、図2に示されるように、処置具2とケーブル9を介して接続され、超音波振動子4に駆動電力を供給する駆動回路7と、処置具2とケーブル10を介して接続され、駆動電力の駆動周波数f_outを制御する高周波制御回路8とを備えている。
駆動回路7は、順番に直列に接続された、電力発生部(電力供給部)71と電力増幅部72とトランス73とを備えている。
電力発生部71は、高周波制御回路8から入力される制御信号(後述)に応じて駆動周波数f_outを設定する。そして、電力発生部71は、設定された駆動周波数f_outを有する駆動電力を発生するとともに、その駆動周波数f_outを高周波制御回路8内の周波数比較部81に出力する。電力発生部71は、制御信号の内容が変更される度に、駆動周波数f_outを再設定する。
電力増幅部72は、電力発生部71から出力された駆動電力を増幅する。
電力発生部71は、高周波制御回路8から入力される制御信号(後述)に応じて駆動周波数f_outを設定する。そして、電力発生部71は、設定された駆動周波数f_outを有する駆動電力を発生するとともに、その駆動周波数f_outを高周波制御回路8内の周波数比較部81に出力する。電力発生部71は、制御信号の内容が変更される度に、駆動周波数f_outを再設定する。
電力増幅部72は、電力発生部71から出力された駆動電力を増幅する。
トランス73は、図5に示されるように、電力増幅部72に接続された1次巻線731と、ケーブル9を介して超音波振動子4およびインピーダンス検出部6に接続された2次巻線732とを有している。トランス73は、電力増幅部72と処置具2との間で直流電力が流れることを防ぎつつ、電力増幅部72から1次巻線731に入力される駆動電力を、2次巻線732およびケーブル9を介して超音波振動子4へ伝達する。図5において、符号11は、インピーダンス整合コイルを示している。
高周波制御回路8は、周波数比較部81と、異常検知部82と、周波数制御部(制御部)83と、通知部84とを備えている。
周波数比較部81は、電力発生部71から入力された駆動周波数f_outと、インピーダンス検出部6から入力された周波数f_minとを比較し、これら2つの周波数f_out,f_minの差分Δfを計算し、算出された差分Δfを周波数制御部83に出力する。
周波数比較部81は、電力発生部71から入力された駆動周波数f_outと、インピーダンス検出部6から入力された周波数f_minとを比較し、これら2つの周波数f_out,f_minの差分Δfを計算し、算出された差分Δfを周波数制御部83に出力する。
異常検知部82は、周波数比較部81によって算出された差分Δfを監視し、この差分Δfが、所定の時間にわたって継続して所定の正常範囲から逸脱したときに、異常を検知する。処置具2が正常に動作している場合、差分Δfは、十分に小さく、例えば、10Hz以下の範囲で変動する。一方、プローブ5にひびが入るなどの異常が処置具2に発生している場合、差分Δfは大きくなる。したがって、異常検知部82は、例えば、差分Δfが、1分間にわたって継続して100Hz以上であったときに、異常を検知し、異常の発生を示す異常検知信号を周波数制御部83および通知部84に送る。
周波数制御部83は、駆動電力の駆動周波数f_outを指示する制御信号と、電力発生部71を作動させるための電力とを、電力発生部71に出力する。ここで、周波数制御部83は、最初に、超音波振動子4の共振周波数またはその近傍の周波数を指示する制御信号を出力する。次に、周波数制御部83は、周波数比較部81から差分Δfを受け取ると、この差分Δfに基づいて制御信号の内容を変更する。すなわち、駆動周波数f_outを差分Δfだけシフトさせる制御信号を出力する。以下、周波数制御部83は、周波数比較部81から受け取った差分Δfに基づき、駆動周波数f_outを差分Δfだけシフトさせる制御信号を電力発生部71に出力する。これにより、電力発生部71は、インピーダンス検出部6によって検出される周波数f_minが変化したときに、この周波数f_minの変化に駆動周波数f_outが追従するように駆動周波数f_outの再設定を繰り返す。
また、周波数制御部83は、異常検知部82から異常検知信号を受け取ったときに、電力発生部71への電力および制御信号の送信を停止する。これと同時に、通知部84が、異常検知部82から異常検知信号を受け取り、異常が検知されたことをユーザに通知する。通知部84は、例えば、アラーム音を出力するか、または、図示しないディスプレイに警告表示を出力することによって、異常の発生をユーザに通知する。
次に、このように構成された超音波治療装置1の作用について説明する。
本実施形態に係る超音波治療装置1を用いて患部を治療するには、ユーザは、処置具2を体内に挿入し、プローブ5の先端を患部に接触させる。この状態で、ユーザは、ハンドスイッチ2aをON操作することによって、制御ユニット3から超音波振動子4への駆動電力の供給を開始させる。
本実施形態に係る超音波治療装置1を用いて患部を治療するには、ユーザは、処置具2を体内に挿入し、プローブ5の先端を患部に接触させる。この状態で、ユーザは、ハンドスイッチ2aをON操作することによって、制御ユニット3から超音波振動子4への駆動電力の供給を開始させる。
図6は、制御ユニット3による駆動電力の駆動周波数f_outの制御方法を示すフローチャートである。
まず、周波数制御部83から電力発生部71へ、駆動周波数f_outとして超音波振動子4の共振周波数またはその近傍の周波数を指示する制御信号と、電力とが送られる(ステップS1)。これにより、電力発生部71から超音波振動子4への駆動電力の供給が開始され(ステップS2)、超音波振動子4が発振し、発生された超音波振動がプローブ5を介して患部に伝達される。患部においては、超音波振動による摩擦熱が発生し、患部が凝固または切開される。
まず、周波数制御部83から電力発生部71へ、駆動周波数f_outとして超音波振動子4の共振周波数またはその近傍の周波数を指示する制御信号と、電力とが送られる(ステップS1)。これにより、電力発生部71から超音波振動子4への駆動電力の供給が開始され(ステップS2)、超音波振動子4が発振し、発生された超音波振動がプローブ5を介して患部に伝達される。患部においては、超音波振動による摩擦熱が発生し、患部が凝固または切開される。
ここで、プローブ5が組織と接触することによってプローブ5を介して超音波振動子4に負荷が加わると、この負荷の大きさ応じて超音波振動子4の見かけの質量が変化し、超音波振動子4の共振周波数が変化する。通常、超音波振動子4の共振周波数は、見かけの質量の増加によって低下する。
インピーダンス検出部6は、超音波振動子4のインピーダンスが最小となる周波数f_min、すなわち、負荷によって変化した超音波振動子4の共振周波数を検出し、検出された周波数f_minを周波数比較部81に送る(ステップS3)。周波数f_minは、周波数比較部81において、超音波振動子4に供給されている駆動電力の駆動周波数f_outと比較され、周波数f_minと周波数f_outとの差分Δfが周波数制御部83に送られる(ステップS4)。周波数制御部83においては、差分Δfを用いて、周波数f_outを周波数f_minに一致させるような制御信号が生成されて電力発生部71へ送られる。これにより、電力発生部71から超音波振動子4に供給される駆動電力の駆動周波数f_outが、変化した周波数f_minに補正される(ステップS5)。以上のステップS3からステップS5は、ハンドスイッチ2aがOFF操作されるまで(ステップS6,S7)繰り返される。
なお、図6のフローチャートには示されていないが、もし、ステップS4において算出された差分Δfが、所定の時間にわたって継続して所定の正常範囲から逸脱した場合には、異常検知部82によって異常が検知され、超音波振動子4の超音波振動が停止されると同時に通知部84によって異常の発生がユーザに通知される。
この場合に、本実施形態によれば、インピーダンス検出部6は、超音波振動子4と同じくトランス73の2次巻線732側に接続されており、超音波振動子4の実際のインピーダンスを直接検出する構成となっている。したがって、超音波振動子4のインピーダンスの変化がインピーダンス検出部6によって高い感度で検出され、周波数f_minも正確に検出される。
したがって、患部の治療中にプローブ5と組織との接触およびその強さに応じて超音波振動子4の共振周波数が変化したとしても、駆動周波数f_outが、超音波振動子4の共振周波数の変化に正確に追従し、その結果、超音波振動子4は、常に高効率で安定して発振し続ける。これにより、処置具2の高い処置能力を安定して発揮し続けることができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、異常検知部82が、差分Δfに基づいて異常を検知することしたが、これに代えて、インピーダンス検出部6によって検出されたインピーダンスZnの変化量に基づいて異常を検知してもよい。
例えば、異常検知部82は、演算器64によって測定されたインピーダンスZnとその直前に測定されたインピーダンスZn−1との差分ΔZnが、インピーダンスZn−1の10倍よりも大きい場合に(すなわち、ΔZn>10×Zn−1を満たすときに)、異常を検知する。プローブ5にひびが入るなどの異常が処置具2に発生した場合、差分ΔZnが、急激に大きくなる。したがって、異常検知部82は、上記の条件が満たされる場合に、異常を検知し、異常の発生を示す異常検知信号を周波数制御部83および通知部84に送る。このようにしても、処置具2の異常を高い感度で迅速に検出することができる。
1 超音波治療装置
2 超音波処置具
2a ハンドスイッチ
3 制御ユニット
4 超音波振動子
5 プローブ
6 インピーダンス検出部(周波数検出部)
61 電源
62 オペアンプ
63 帰還抵抗
64 演算器
7 駆動回路
71 電力発生部(電力供給部)
72 電力増幅部
73 トランス
731 1次巻線
732 2次巻線
8 高周波制御回路
81 周波数比較部
82 異常検知部
83 周波数制御部(制御部)
84 通知部
9,10 ケーブル
11 インピーダンス整合コイル
2 超音波処置具
2a ハンドスイッチ
3 制御ユニット
4 超音波振動子
5 プローブ
6 インピーダンス検出部(周波数検出部)
61 電源
62 オペアンプ
63 帰還抵抗
64 演算器
7 駆動回路
71 電力発生部(電力供給部)
72 電力増幅部
73 トランス
731 1次巻線
732 2次巻線
8 高周波制御回路
81 周波数比較部
82 異常検知部
83 周波数制御部(制御部)
84 通知部
9,10 ケーブル
11 インピーダンス整合コイル
Claims (6)
- 超音波振動子と、
該超音波振動子を超音波振動させるための高周波の駆動電力を出力する電力供給部と、
該電力供給部に接続された1次巻線と前記超音波振動子に接続された2次巻線とを有し、前記電力供給部から前記1次巻線に入力された前記駆動電力を前記2次巻線を介して前記超音波振動子に供給するトランスと、
前記超音波振動子の無負荷時の共振周波数を含む所定の周波数範囲において前記超音波振動子のインピーダンスが最小となる周波数を検出する周波数検出部と、
該周波数検出部によって検出された周波数に基づき、前記駆動電力の周波数を前記周波数検出部によって検出された周波数に一致させるように前記電力供給部を制御する制御部とを備え、
前記周波数検出部が、前記トランスの2次巻線側において前記超音波振動子に接続されている超音波治療装置。 - 前記周波数検出部が、前記所定の周波数範囲の各周波数における前記超音波振動子のインピーダンスを測定するインピーダンス測定器を備え、
該インピーダンス測定器が、周波数を、前記超音波振動子の無負荷時の共振周波数またはその近傍の周波数から漸次低下させながら、前記超音波振動子のインピーダンスを測定する請求項1に記載の超音波治療装置。 - 前記電力供給部から前記超音波振動子に供給された前記駆動電力の周波数と、前記周波数検出部によって検出された周波数との差分が、所定の時間にわたって継続して所定の正常範囲を逸脱した場合に、異常を検知する異常検知部を備える請求項1または請求項2に記載の超音波治療装置。
- 前記インピーダンス測定器によって測定された前記インピーダンスの、前記周波数の低下量に対する変化量が、所定の閾値よりも大きい場合に、異常を検知する異常検知部を備える請求項2に記載の超音波治療装置。
- 前記電力供給部は、前記異常検知部によって異常が検知された場合に、前記超音波振動子への前記駆動電力の供給を停止する請求項3または請求項4に記載の超音波治療装置。
- 前記異常検知部によって異常が検知されたことをユーザに通知する通知部を備える請求項3から請求項5のいずれかに記載の超音波治療装置。
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