JP2004214263A - 半導体装置の製造方法及びその方法で製造した半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】D-FETの障壁層上面にのみしきい値電圧を調整するための調整層を設けて障壁層のゲートコンタクト層の嵩上げを行い、不純物をドーピングして埋め込みゲート領域を形成する。特に、調整層には、障壁層よりもエッチングレートの大きいものを使用する。さらに、調整層には、障壁層よりもバンドギャップの小さいものを使用する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置の製造方法及びその方法で製造した半導体装置に関するものであって、特に2種類の異なる接合型高電子移動度トランジスタを具備する半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話等の移動体通信に用いている高周波用ICであるMMIC(Microwave Monolithic IC)においては、デジタル制御回路を内蔵したRFスイッチICやDCスイッチ付LANなど付加価値を高めたものが要求されている。
【0003】
特に、ロジック回路を内蔵したスイッチICは、ワンチップで複数の信号経路を制御でき、しかも外部端子を削減できることによって同スイッチICを用いた機器の小型化が可能であり、スイッチICの主流となってきている。
【0004】
このような機能を持つスイッチICをモノリシックに実現するためには、互いに異なるしきい値電圧を有する2種類のトランジスタを同一チップ上に形成することが必要不可欠であり、スイッチIC回路では、2種類のトランジスタとして、デプリーション型電界効果トランジスタ(以下「D−FET」とする)と、エンハンスメント型電界効果トランジスタ(以下「E−FET」とする)を用いている。
【0005】
特に、MMICのデバイスとして主流になりつつある高電子移動度トランジスタ(通称HEMT:High Electron Mobility Transistor)のうち、P型埋込みゲート構造を採用することで高性能化を図った接合型高電子移動度トランジスタ(通称JHEMT:Junction HEMT)においては、図8の断面模式図に示すようにD−FETとE−FETとを形成して、D−FETとE−FETとを混載した半導体装置を形成している。
【0006】
すなわち、この半導体装置では、ガリウム・ヒ素(以下「GaAs」とする)からなる半導体基板100上に、エピタキシャル成長によって、アンドープのGaAsからなるバッファ層110、アンドープのGaAsからなるチャネル層120、アルミニウム・ガリウム・ヒ素(以下「AlGaAs」という)からなる障壁層130を順次積層し、障壁層130上面に絶縁膜140を成膜して、D−FET及びE−FETのゲート領域部分における絶縁膜140を除去してD−FETゲート用開口部150d及びE−FETゲート用開口部150eを形成し、この各開口部150d,150eから障壁層130にp型不純物を注入・拡散させてドーピングをおこなうことによりD−FET埋込みゲート領域160d及びE−FET埋込みゲート領域160eを形成し、各埋込みゲート領域160d,160eに接合させてD−FETゲート電極170d及びE−FETゲート電極170eを形成し、その後、D−FET及びE−FETのソース領域部分及びドレイン領域部分における絶縁膜140を除去して、ソース電極180d,180eとドレイン電極190d,190eとをそれぞれ形成している。
【0007】
D−FETとE−FETとの間は、バッファ層110と、チャネル層120と、障壁層130とを積層して形成した後に、エッチングによって障壁層130と、チャネル層120と、バッファ層110とを順次除去することにより、D−FETとE−FETとの素子間分離を行っている。
【0008】
障壁層130は、特に、アンドープのAlGaAsからなるスペーサ層130aと、n型不純物をドープしたAlGaAsからなる電子供給層130bと、アンドープのAlGaAsからなるゲートコンタクト層130cとを順次積層して構成している。
【0009】
D−FETとE−FETとにおいてしきい値電圧を異ならせるために、E−FETでは、p型不純物のドーピングによるE−FET埋込みゲート領域160eの形成前に、エッチングによってゲートコンタクト層130cの薄膜化を行っている。
【0010】
すなわち、絶縁膜140にD−FETゲート用開口部150d及びE−FETゲート用開口部150eを形成する際に、はじめにE−FETゲート用開口部150eを形成し、所要のエッチング液を用いてゲートコンタクト層130cのウエットエッチングを行ってゲートコンタクト層130cのE−FET埋込みゲート領域160eとなる部分の膜厚を薄くしている。
【0011】
その後、D−FETゲート用開口部150dを形成し、各開口部150d,150eからp型不純物を注入して拡散させることによりドーピングを行い、D−FET埋込みゲート領域160dとE−FET埋込みゲート領域160eとを1回の拡散プロセスで同時に形成している。
【0012】
このように、E−FETにおいてはゲートコンタクト層130cの薄膜化を行ったことにより、E−FET埋込みゲート領域160eから電子供給層130bまでの距離を、D−FETにおけるD−FET埋込みゲート領域160dから電子供給層130bまでの距離よりも小さくし、E−FETとD−FETとのしきい値電圧を異ならせている(例えば、特許文献1参照。)。
【0013】
【特許文献1】
特開平2−148740号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したように、E−FETのゲートコンタクト層を、薬液等によるエッチングによって薄膜化した場合には、エッチングの厳密な制御が困難であるために、エッチング後におけるゲートコンタクト層の膜厚にバラツキが生じやすく、E−FETのしきい値電圧を安定化させることが困難であるという問題があった。特に、このようにE−FETのしきい値電圧が不安定となることにより、製品の歩留まりを向上させることが困難となっていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の半導体装置の製造方法では、半導体基板上に設けた障壁層に不純物をそれぞれドーピングしてゲート領域を形成したしきい値電圧の異なる第1のトランジスタと第2のトランジスタを具備する半導体装置の製造方法において、第1のトランジスタの障壁層上面にのみしきい値電圧を調整するための調整層を設けて不純物をドーピングすることとした。
【0016】
さらには、調整層のエッチングレートを障壁層のエッチングレートよりも大きくしていること、調整層のバンドギャップを障壁層のバンドギャップよりも小さくしていることにも特徴を有するものである。
【0017】
また、本発明の半導体装置では、半導体基板上に設けた障壁層に不純物をそれぞれドーピングしてゲート領域を形成したしきい値電圧の異なる第1のトランジスタと第2のトランジスタを具備する半導体装置において、第1のトランジスタの前記障壁層上面にのみ、しきい値電圧を調整するための調整層を設けた半導体装置とした。
【0018】
さらには、調整層のエッチングレートを障壁層のエッチングレートよりも大きくしたこと、調整層のバンドギャップを障壁層のバンドギャップよりも小さくしたことにも特徴を有するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体装置の製造方法では、しきい値電圧の異なる第1のトランジスタと第2のトランジスタのうち、一方のトランジスタの障壁層上面にのみしきい値電圧を調整するための調整層を設けることにより障壁層の実質的な嵩上げを行い、この調整層による嵩上げを利用してしきい値電圧を調整するものである。
【0020】
すなわち、従来のようにエッチングによって障壁層の厚みを制御するのではなく、障壁層の上面に選択的に追加積層した調整層の厚みによって障壁層の厚みを制御して、しきい値電圧を決定している埋込みゲート電極領域と障壁層内のゲートコンタクト層との距離を制御することにより、しきい値電圧の高精度の調整が可能であり、しかも製造バラツキを抑制することができ、歩留まりの向上を図ることができる。
【0021】
かかる製造方法で製造したしきい値電圧の異なるD−FETとE−FETを具備する半導体装置は、図1の断面模式図に示すように、半導体基板10の上面にバッファ層1、チャネル層2、障壁層3を順次積層してD−FETの形成領域とE−FETの形成領域とをそれぞれ形成し、D−FETの障壁層3の上面にのみ調整層30を積層しているものである。
【0022】
そして、全体を絶縁膜4で被覆して、この絶縁膜4に形成したD−FETゲート用開口部5d及びE−FETゲート用開口部5eから障壁層3に不純物を注入・拡散させることにより、D−FET埋込みゲート領域6d及びE−FET埋込みゲート領域6eを形成している。
【0023】
D−FET側では障壁層3の上面に調整層30を設けたことによって、D−FET埋込みゲート領域6dから障壁層3内の電子供給層3bまでの距離を、E−FETのE−FET埋込みゲート領域6eから障壁層3内の電子供給層3bまでの距離よりも大きくすることができ、この距離の差を利用してD−FETとE−FETのしきい値電圧を異ならせている。
【0024】
ここで、障壁層3内のゲートコンタクト層3cは、E−FETが所定のしきい値電圧となるのに適した厚みとし、調整層30は、同調整層30をゲートコンタクト層3c上に積層することによりD−FETが所定のしきい値電圧となることができる厚みとしている。
【0025】
以下において、この半導体装置の製造方法を詳細に説明する。
【0026】
(1)エピタキシャル成長による所要の層の形成
まず、図2に示すように、GaAsからなる半導体基板10上に、エピタキシャル成長によってアンドープのGaAsからなるバッファ層1、アンドープのGaAsからなるチャネル層2、AlGaAsからなる障壁層3を順次積層する。
【0027】
特に、障壁層3は、アンドープのAlGaAsからなるスペーサ層3aと、n型不純物をドープしたAlGaAsからなる電子供給層3bと、アンドープのAlGaAsからなるゲートコンタクト層3cを順次積層した3層構造で構成している。電子供給層3cにドープするn型不純物としては、例えばシリコンが一般的である。特に、ゲートコンタクト層3cは、前述したように、E−FETが所定のしきい値電圧をなるのに適した厚みとする。
【0028】
障壁層3の形成後、同障壁層3の上面には、エピタキシャル成長によってアンドープのGaAsからなる調整層30を形成する。
【0029】
調整層30には、後述するように、障壁層3のゲートコンタクト層3cとエッチングレートの異なるものを用いることが望ましく、特に、調整層30には、ゲートコンタクト層3cよりもエッチングレートの大きいものを用いることが望ましい。また、調整層30には、後述するように、ゲートコンタクト層3cのバンドギャップよりも小さいバンドギャップとなるものを用いることが望ましい。これらのことを勘案して、調整層30をGaAsとしている。
【0030】
調整層30は、前述したように、同調整層30をゲートコンタクト層3c上に積層することによりD−FETが所定のしきい値電圧となることができる厚みとしており、同調整層30を、例えばMBE(Molecular Beam Epitaxiy)や、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)でエピタキシャル成長させることにより、ナノメートルオーダーの精度で膜厚を確実に制御することができる。
【0031】
調整層30の形成後、同調整層30の上面にはレジストを塗布し、既知のフォトリソグラフィー技術を用いて所要パターンによるパターンニングを行ってレジストパターン31を形成する。
【0032】
(2)素子間分離とE−FET側の調整層30除去
前記のレジストパターン31は、D−FETとE−FETとの素子間分離、あるいは半導体基板10上のその他の素子との素子間分離を行うためのものであり、同レジストパターン31を用いて、素子を形成する領域以外のエピタキシャル成長により形成した各層をエッチングすることによって、図3に示すように素子間分離を行う。ここで、エッチング液には、例えばリン酸と過酸化水素水と水の混合液を用いることができる。素子間分離は、エッチングによって行う場合だけでなく、ホウ素等をイオン注入して素子間分離膜を形成することによって行ってもよい。
【0033】
その後、E−FETの形成領域上面のレジストパターン31を除去し、エッチングによって、図3に示すようにE−FETの形成領域における障壁層3上面の調整層30を除去する。これによって、D−FET側の形成領域の障壁層3上面にのみ調整層30を残存させる。
【0034】
調整層30のエッチングには、エッチング液として例えばクエン酸を用いることができる。前述したように調整層30は障壁層3のゲートコンタクト層3cよりもエッチングレートを大きくしていることによって、調整層30をエッチングによって除去した後、調整層30下面のゲートコンタクト層3cが露出することによって自動的にエッチングを止めることができ、調整層30のみを確実に除去することができる。
【0035】
E−FETの形成領域上面の調整層30を除去した後、D−FETの形成領域上面に残存したレジストパターン31を除去する。
【0036】
(3)絶縁膜4の形成
E−FETの形成領域上面にのみ残存させた調整層30を露出させた後、CVD(Chemical Vapor Deposition)によって、半導体基板10上面に窒化珪素からなる絶縁膜4を成膜する。
【0037】
絶縁膜4の成膜後、同絶縁膜4の上面にはレジストを塗布し、既知のフォトリソグラフィー技術を用いて所要パターンによるパターンニングを行って、図4に示すようにD−FETの形成領域にD−FETゲート用開口部5dを形成するための開口パターン32dと、E−FETの形成領域にE−FETゲート用開口部5eを形成するための開口パターン32eとを設けたレジストパターン32を形成する。
【0038】
(4)ゲート用開口部の形成
レジストパターン32の形成後、同レジストパターン32を用いてRIE(Reactive Ion Etching)により絶縁膜4をパターンニングして、図5に示すように、D−FETの形成領域の絶縁膜4にD−FETゲート用開口部5dを形成するとともに、E−FETの形成領域の絶縁膜4にE−FETゲート用開口部5eを形成する。
【0039】
D−FETゲート用開口部5d及びE−FETゲート用開口部5eの形成後、レジストパターン32は除去する。
【0040】
(5)埋込みゲート領域の形成
レジストパターン32を除去した後、絶縁膜4をマスクとして、例えば気相拡散法によりp型不純物である亜鉛ZnをD−FETゲート用開口部5d及びE−FETゲート用開口部5eから障壁層3に注入・拡散させ、図6に示すように、D−FET埋込みゲート領域6d及びE−FET埋込みゲート領域6eを形成する。
【0041】
このとき、D−FET側では、D−FETゲート用開口部5dから注入したp型不純物の拡散にともなって、まず、p型不純物は調整層30内を拡散して調整層30に調整層内埋込みゲート領域6d'を形成し、次いで、調整層30を通過して障壁層3のゲートコンタクト層3cに達したp型不純物が同ゲートコンタクト層3c内をさらに拡散して、ゲートコンタクト層3c内にD−FET埋込みゲート領域6dを形成している。
【0042】
このように、D−FET側では、はじめに調整層30においてp型不純物が拡散し、次いでゲートコンタクト層3cでp型不純物が拡散するため、D−FET埋込みゲート領域6dから障壁層3内の電子供給層3bまでの距離を、E−FETのE−FET埋込みゲート領域6eから障壁層3内の電子供給層3bまでの距離よりも大きくすることができ、この距離の差を利用してD−FETとE−FETのしきい値電圧を異ならせている。
【0043】
したがって、調整層30の厚みを制御することによって、D−FETとE−FETのしきい値電圧に任意の大きさの差を与えることができる。しかも、前述したように調整層30はナノメートルオーダーの精度で膜厚制御ができ、またゲートコンタクト層3cの膜厚も同様に制御することができるので、高精度でD−FETとE−FETのしきい値電圧を設定することができる。
【0044】
(6)ゲート電極の形成
D−FET埋込みゲート領域6d及びE−FET埋込みゲート領域6eの形成後、例えばチタン、白金及び金を順次蒸着し、パターン形成することによって、図7に示すように、D−FET埋込みゲート領域6dに接合させてD−FETゲート電極7dを形成するとともに、E−FET埋込みゲート領域6eに接合させてE−FETゲート電極7eを形成する。
【0045】
(7)ソース電極及びドレイン電極の形成
D−FETゲート電極7d及びE−FETゲート電極7eの形成後、図示しないレジストパターンを用いて、D−FETの形成領域におけるソース領域部分及びドレイン領域部分における絶縁膜4を除去して所要の開口部を形成するとともに、E−FETの形成領域におけるソース領域部分及びドレイン領域部分における絶縁膜4を除去して所要の開口部を形成し、この開口部を利用して、図1に示すように、D−FETの形成領域では調整層30に接合させてD−FETソース電極8dとD−FETドレイン電極9dを形成するとともに、E−FETの形成領域では障壁層3のゲートコンタクト層3cに接合させてE−FETソース電極8eとE−FETドレイン電極9eを形成する。
【0046】
その後、必要に応じて図示しない絶縁層や導通用配線を形成して半導体装置を形成する。
【0047】
FETの特性として、障壁層3の厚さはスイッチICの挿入損に大きな影響を与えるオン抵抗と相関があることが知られており、障壁層3はできるだけ薄く形成することが望ましい。すなわち、D−FETにおいて調整層30を設けることはD−FETのオン抵抗を増大させることとなるが、前述したように、調整層30には障壁層3よりもバンドギャップの小さいものを用いることにより、オン抵抗の増大を抑制でき、D−FETの特性低下を抑制できる。
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、しきい値電圧の異なる第1のトランジスタと第2のトランジスタのうち、第1のトランジスタの障壁層上面にのみしきい値電圧を調整するための調整層を設けて不純物をドーピングすることによって、異なるしきい値電圧を有するトランジスタを具備した半導体装置を、しきい値電圧を高精度に制御しながら容易に製造することができ、同半導体装置の歩留まりを向上させることができる。
【0049】
請求項2記載の発明によれば、調整層のエッチングレートを障壁層のエッチングレートよりも大きくしていることによって、調整層を設けないトランジスタにおいては、障壁層上面に設けた調整層をエッチングによって容易にかつ確実に除去することができ、複雑な製造工程とすることなく一方のトランジスタには調整層を設けるとともに、他方のトランジスタには調整層を設けないようにすることができる。特に、一方のトランジスタでは、一旦形成した調整層を確実に除去することができるので、しきい値電圧の調整を精度よく行うことができる。
【0050】
請求項3記載の発明によれば、調整層のバンドギャップを障壁層のバンドギャップよりも小さくしていることによって、調整層を設けたトランジスタにおいて、調整層を設けることによって増大するオン抵抗の影響を抑制することができ、同トランジスタの特性低下を抑制できる。
【0051】
請求項4記載の発明によれば、しきい値電圧の異なる第1のトランジスタと第2のトランジスタのうち、第1のトランジスタの障壁層上面にのみしきい値電圧を調整するための調整層を設けたことによって、請求項1記載の発明と同様に、異なるしきい値電圧を有するトランジスタを具備した半導体装置を、しきい値電圧を高精度に制御しながら容易に製造することができ、同半導体装置の歩留まりを向上させることができる。
【0052】
請求項5記載の発明によれば、調整層のエッチングレートを障壁層のエッチングレートよりも大きくしたことによって、請求項2記載の発明と同様に、調整層を設けないトランジスタにおいては、障壁層上面に設けた調整層をエッチングによって容易にかつ確実に除去することができ、複雑な製造工程とすることなく一方のトランジスタには調整層を設けるとともに、他方のトランジスタには調整層を設けないようにすることができる。特に、一方のトランジスタでは、一旦形成した調整層を確実に除去することができるので、しきい値電圧の調整を精度よく行うことができる。
【0053】
請求項6記載の発明によれば、調整層のバンドギャップを障壁層のバンドギャップよりも小さくしたことによって、請求項3記載の発明と同様に、調整層を設けたトランジスタにおいて、調整層を設けることによって増大するオン抵抗の影響を抑制することができ、同トランジスタの特性低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる半導体装置の断面模式図である。
【図2】本発明にかかる半導体装置の断面模式図による製造工程説明図である。
【図3】本発明にかかる半導体装置の断面模式図による製造工程説明図である。
【図4】本発明にかかる半導体装置の断面模式図による製造工程説明図である。
【図5】本発明にかかる半導体装置の断面模式図による製造工程説明図である。
【図6】本発明にかかる半導体装置の断面模式図による製造工程説明図である。
【図7】本発明にかかる半導体装置の断面模式図による製造工程説明図である。
【図8】従来の半導体装置の断面模式図である。
【符号の説明】
10 半導体基板
1 バッファ層
2 チャネル層
3 障壁層
3a スペーサ層
3b 電子供給層
3c ゲートコンタクト層
30 調整層
4 絶縁膜
5d D−FETゲート用開口部
5e E−FETゲート用開口部
6d D−FET埋込みゲート領域
6d' 調整層内埋込みゲート領域
6e E−FET埋込みゲート領域
7d D−FETゲート電極
7e E−FETゲート電極
8d D−FETソース電極
8e E−FETソース電極
9d D−FETドレイン電極
9e E−FETドレイン電極
Claims (6)
- 半導体基板上に設けた障壁層に不純物をそれぞれドーピングしてゲート領域を形成したしきい値電圧の異なる第1のトランジスタと第2のトランジスタを具備する半導体装置の製造方法において、
前記第1のトランジスタの前記障壁層上面にのみしきい値電圧を調整するための調整層を設けて、前記不純物をドーピングすることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記調整層のエッチングレートを、前記障壁層のエッチングレートよりも大きくしていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記調整層のバンドギャップを、前記障壁層のバンドギャップよりも小さくしていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板上に設けた障壁層に不純物をそれぞれドーピングしてゲート領域を形成したしきい値電圧の異なる第1のトランジスタと第2のトランジスタを具備する半導体装置において、
前記第1のトランジスタの前記障壁層上面にのみ、しきい値電圧を調整するための調整層を設けたことを特徴とする半導体装置。 - 前記調整層のエッチングレートを、前記障壁層のエッチングレートよりも大きくしたことを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
- 前記調整層のバンドギャップを、前記障壁層のバンドギャップよりも小さくしたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の半導体装置。
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