JP2004212087A - 光学式厚さ測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】取得されたスペクトルデータに対し、予め求めておいた誤差量により波長λの系統誤差を補正した修正波長値λ’を算出した後(S2)、各修正波長値λ’毎に試料膜の屈折率n’を求める(S3)。そして、横軸を、2・n’/λ’に変換した反射スペクトルを作成する(S4)。このスペクトル上ではピークはほぼ等間隔となり、その間隔は膜厚の逆数となるから、ピークを検出した後に隣接ピークからそれぞれ膜厚を求める(S5、S6)。更にその平均値を計算することにより(S7)、波長に含まれていたランダム誤差も軽減される。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分光測定を利用して薄膜の膜厚等、互いに平行な2つの面の間の領域の厚さを測定するための光学式厚さ測定装置に関する。本発明に係る光学式厚さ測定装置は、例えば、半導体製造工程などにおいてウエハ基板上に形成された各種薄膜の膜厚の検査や、液晶のセルギャップの測定等、各種分野で広く利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
互いに平行な2つの面の間隔を測定するために、光波干渉を利用する手法は従来より広く用いられている。一例として、薄膜の厚さを光波干渉を用いて測定する場合について説明する。
【0003】
図6に示すように、薄膜Sに対して単一波長λの測定光L1を入射すると、その一部は薄膜Sの表面S1で反射され、残りは薄膜S内部に入り込んで、その一部は光の入射面とは反対側の境界面S2で反射して薄膜S内部を再び戻り、表面S1から外部へと出射する。前者の反射光L2と後者の透過反射光L3とでは光路差が生じるため、測定光L1の波長λと膜厚dとに応じた干渉が発生する。即ち、表面S1での反射光L2と透過反射光L3との位相が一致した場合には、両者を合成した反射光の強度は強まり、両者の位相がちょうど反転した場合には合成した反射光の強度は弱まる。垂直入射の場合、反射光の強度が強まる条件は次の(1)式である。
2・n・d=(m+k)・λ …(1)
ここで、nは薄膜Sの屈折率、dは薄膜Sの厚さ、mは自然数、kは入射した側の面S1で反射する際にずれる位相と境界面S2で反射する際にずれる位相の差、λは測定光L1の波長である。
【0004】
屈折率nが既知であれば、測定光L1として充分に半値幅の狭い単色光を用い、その単色光を走査して得られた反射スペクトルのデータに基づいて、薄膜Sの厚さdを計算することができる。計算方法の一例として、反射スペクトルが極大となる隣接した2つの波長をλ1、λ2とし、他の各物性値もそれぞれに対応した添字を用いて表すものとすると、(1)式より次の(2)式及び(3)式が得られる。
2・n1・d1=(m+k1)・λ1 …(2)
2・n2・d2=(m+k2+1)・λ2 …(3)
これら2つの式から、次の(4)式が導出できる。
d=(1+k2−k1)・λ1・λ2/2・(λ1・n2−λ2・n1) …(4)
殆どの場合、k2≒k1であるから、(4)式は(5)式に書き換えることができ、これにより厚さdを算出することが可能である。
d=λ1・λ2/2・(λ1・n2−λ2・n1) …(5)
【0005】
反射スペクトルのデータから極大となる波長を求めるためには、該スペクトルのデータを波長で微分し、その微分値がゼロになる波長のうち、スペクトルのデータを波長で2次微分して負になるものを選べばよい。
【0006】
上述のように半値幅の狭い単色光を生成する手段としては、分散素子を用いたモノクロメータが広く用いられている。一例として、最も広く利用されている回折格子を用いたモノクロメータの構成の一例を図7に示す(例えば、特許文献1参照)。多数の溝が刻まれた回折格子21に対して入射角θ1で以て光線が入射すると、出射光は回折格子21表面で回折し、その溝間隔と波長に応じた回折角θ2の方向に出射する。入射光と出射光の方向を固定した定偏角モノクロメータでは、図示するように、送りねじ軸22に沿って平行に移動する滑り面23とサインバー24とから構成される回転機構を用いて回折格子21を回動させれば、所定波長範囲で任意波長の単色光を得ることができる。その波長は、次の(6)式で表すことができる。
λ=2・D・cosK/N・M・L …(6)
ここで、Dは滑り面23の平行移動量、Kは偏角の1/2、Nは回折格子21の溝本数、Mは回折次数、Lはサインバー24の長さである。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−326045号公報(図2、図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなモノクロメータから出力される単色光の波長には、組立て上や調整上などの要因で除去しきれない誤差が残存し、こうした誤差を含む単色光を用いて測定された厚さの測定値にも誤差が発生する。モノクロメータでの波長誤差の波長依存性の一例を図8に示す。また、図9〜図13はこうした波長誤差の要因となり得る各種の誤差を個別に示した例であり、図9は、例えば滑り面23の原点位置のずれ等によって発生する平行移動誤差、図10は例えばサインバー24の長さの誤差等によって発生する長さ誤差、図11は例えばサインバー24と回折格子21法線の直角度のずれ等によって発生する角度誤差、図12は例えば滑り面23の構造に起因する移動誤差等によって発生する周期誤差である。これらはいずれも、モノクロメータの機構上の誤差に基づく系統誤差であり、長時間に亘る経時的な変化を除けば、高い再現性を有している。これに対し、図13は上記系統誤差とは無関係なランダム(偶然)誤差である。図8に示したような波長誤差は、図9〜図13に示したような各種誤差が重畳して形成されているとみることができる。
【0009】
上記のように光学的に膜厚を測定する場合、光検出器や光源の波長帯域による同様の制限条件下において膜厚が薄ければ、(1)式によりmの値が相対的に大きくなり、隣接する極大ピーク波長の間隔は広くなる。この場合、厚さの計算に使用される極大ピーク波長の点数は少なくなるものの、上述したようなモノクロメータの波長誤差の影響は相対的に小さくなるため、その波長精度が問題となることはあまりない。一方、膜厚が厚ければmの値が相対的に小さくなり、隣接する極大ピーク波長の間隔は狭くなる。この場合、モノクロメータの波長誤差の影響が相対的に大きくなり、厚さの計算値の誤差が無視できなくなる。従来、こうした波長誤差の影響を軽減するために、最小二乗法などによる演算処理が利用されている。しかしながら、そのためには演算量が膨大になり、高性能なコンピュータを必要とし、コストも高くなる。
【0010】
上述したように系統誤差は機構由来のものであり、こうした誤差が大きなモノクロメータは、機構的な精度が低い反面、コストが安いという利点を有する。そのため、こうした系統誤差の影響を軽減するためにコストの高い信号処理装置を必要とするのは、装置のバランスからみても不適当であり、より簡便な処理により高い精度で厚さを算出できる装置が望まれている。
【0011】
本発明はかかる点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、簡便な演算処理により厚さの算出精度を向上させることができる光学式厚さ測定装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明は、分光器から取り出した単色光を互いに略平行な2つの面を有する測定対象に照射し、手前側の面で反射する反射光と2面で挟まれる領域を透過して反対側の面で反射する透過反射光とによる干渉光を測定し、その測定結果に基づいて前記2面間の領域の厚さを求める光学式厚さ測定装置において、
a)前記単色光の波長を走査したときの測定結果として得られた各波長に対し、予め取得した波長の系統誤差量を補正してそれぞれ修正波長値を算出する波長誤差補正手段と、
b)前記各修正波長値に対し、該修正波長値における前記領域の屈折率を該修正波長値で除する演算を含む軸変換処理を行って反射スペクトルを求める波長軸変換手段と、
c)前記反射スペクトルに現れるピークの間隔に基づいて前記領域の厚さを算出する厚さ算出手段と、
を備えることを特徴としている。
【0013】
なお、ここでの「測定対象」は、表面と裏面との2面を有する膜体である場合もあるが、2面間が空隙であるものや、2面間に液体等が充填されているものなど、様々な形態が考え得る。
【0014】
【発明の実施の形態】
上記(5)式は、次の(7)式のように変形することができる。
1/d=(2・n2/λ2)−(2・n1/λ1) …(7)
即ち、この(7)式より、通常、横軸が波長λ(又は波数1/λ)である反射スペクトルの横軸を、2・n/λに変換してスペクトルの曲線をプロットし直せば、スペクトルが極大値をとる値2・n0/λ0を基準にして、その隣の極大値をとる値2・n1/λ1との間隔が測定対象とする領域の厚さdの逆数であることが判る。更に、2・n1/λ1とその隣の極大値をとる値2・n2/λ2との間隔も同様に厚さdの逆数であり、2・n2/λ2とその隣の極大値をとる値2・n3/λ3との間隔も厚さdの逆数である。このように、理論的には横軸変換後の反射スペクトルの極大値は等間隔に並び、その間隔は常に測定対象の領域の厚さdの逆数となる。
【0015】
実際に分光器から取り出された単色光の波長には波長誤差が含まれているが、上記のような系統誤差(平行移動誤差、長さ誤差、角度誤差、周期誤差など)は一定条件下では常に同じ値を示す。そこで、本発明に係る光学式厚さ測定装置では、この系統誤差量を波長に対応して予め保持しておく。この誤差量は本装置の工場出荷前での測定値を用いてもよいが、通常、ユーザ側で波長校正が行われるので、その際に取得される測定値を用いると都合がよい。波長誤差補正手段は、分光器で単色光の波長を走査したときの測定結果として得られた各波長に対し、上記系統誤差量を補正してそれぞれ修正波長値を求める。そして、波長軸変換手段は、その修正波長値における上記領域の屈折率を該修正波長値で除する演算を含む軸変換処理を行い、それによる反射スペクトルデータを取得する。
【0016】
波長の系統誤差は補正されているため、横軸変換後の反射スペクトルの極大値はほぼ等間隔に並ぶ筈である(換言すれば、間隔が略等間隔でないような場合には、測定自体に何らかの不具合があったと想定し得る)。この間隔が直接的に領域の厚さに対応するから、厚さ算出手段はその極大(又は極小でもよい)ピークの間隔に基づいて厚さを求める。上記のように、ここではランダム誤差以外の系統誤差要因は解消されているので、厚さの算出結果は正確なものとなる。また、誤差補正や波長軸変換のための演算処理はきわめて簡単な計算であって、演算量も少なくて済む。
【0017】
また、この場合には厚さの算出値にランダム誤差の影響が残る。そこで、本発明に係る光学式厚さ測定装置では、上記厚さ算出手段は、異なる複数のピーク間隔を平均化処理することにより、又はそれら複数のピーク間隔に基づいて求まる複数の厚さ算出値を平均化処理することにより、前記領域の厚さを算出する構成とすることが好ましい。
【0018】
具体的には、例えば2・n0/λ0からtだけ離れた極大値を持つ値2・nt/λtまでの間隔をtで除することにより平均化処理した厚さを算出すれば、ランダム誤差の影響を1/tに低減することができる。また、隣接する極大値から算出した厚さの測定値を順に加算してtで除して平均化しても、同様のランダム誤差低減効果が得られる。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る光学式厚さ測定装置によれば、性能のあまり高くない安価な分光器を使用し、測定点数が少なくなるような比較的厚い2面間の領域の厚さを測定した場合でも、高い精度で厚さを算出することができる。また、厚さを算出する際の演算量が少なくて済むので、処理時間が短縮化される、或いは、より性能の劣る処理装置でも短時間での処理が可能となるといった効果を奏する。こうした処理時間の短縮効果は、或る一点のみの厚さの測定時にはあまり顕著ではないが、例えば厚さの2次元分布を調べるといった多数点の測定時には非常に有効である。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の一実施例である光学式厚さ測定装置について、図面を参照して説明する。図1は本実施例による光学式厚さ測定装置の概略構成図である。
【0021】
この厚さ測定装置は、分光測定部として、光源1、モノクロメータ2、測定光学系3、光検出器4を含み、光検出器4による検出信号は信号処理部5に与えられ、ここで干渉光による反射スペクトルが作成されるとともに、後述するような所定の演算処理が実行されることにより膜厚が算出される。なお、信号処理部5の実体は、CPUを中心に構成されるパーソナルコンピュータであって、該コンピュータ上で所定のプログラムを実行することにより演算処理が達成される。
【0022】
上記構成の動作を説明すると、まず光源1から発した白色光の中から、モノクロメータ2により特定の波長を有する単色光が取り出され、測定光学系3を介して測定対象である薄膜Sに測定光として照射される。薄膜Sの表面や裏面などで反射した光は測定光学系3を介して光検出器4に導入され、これら反射光の強度に応じた電気信号が信号処理部5に送られる。前述したように薄膜Sからの反射光は干渉光となるから、信号処理部5は、測定光の波長走査に対応して光検出器4で得られる信号に基づいて、横軸が波長(又は波数)、縦軸が反射率である干渉スペクトルを作成する。これが通常の反射スペクトルである。
【0023】
従来の厚さ測定装置では、この反射スペクトルに現れているピークから薄膜Sの膜厚を計算するが、本実施例の装置では、図2のフローチャートに示したような特徴的な処理を実行することで膜厚を求める。即ち、モノクロメータ2で順次波長を走査しながら光検出器4で強度信号を得ることにより、波長λと反射率Rとの対応関係を表すスペクトルデータを取得する(ステップS1)。次に、誤差量メモリ6に格納してある波長対誤差量のデータを用いて、各波長λ毎に系統誤差量を補正した修正波長値λ’を算出する(ステップS2)。
【0024】
上述したように系統誤差は機構由来のものであるから、非常に再現性が高い。そこで、図8に示すような波長誤差を予め測定し、これに基づいてランダム誤差を除いた誤差量データを作成しておくことができる。機構部品の摩耗などによる経時的変化が殆ど無視できるような場合には、例えば本装置の工場出荷前の調整工程時に測定したデータを誤差量メモリ6に格納しておくようにすることができる。また、経時的変化やモノクロメータ2の分解調整(部品の交換など)などによる機構的な変化を考慮する場合には、ユーザ側で波長校正を行う際に取得したデータを誤差量メモリ6に記憶しておくようにすればよい。上記ステップS2の処理により、波長の系統誤差要因は解消される。
【0025】
次いで、上記のようにして求めた修正波長値λ’毎に、それぞれ薄膜Sの屈折率n’を取得する(ステップS3)。これは、予め保存しておいた、波長と屈折率との関係を表すテーブルや演算式などを用いて求めることができる。そして、反射スペクトルの横軸について、各修正波長値λ’における薄膜Sの屈折率n’を当該修正波長値λ’で除し2倍した値(2・n’/λ’)に変換し、それに基づいて各スペクトルデータをプロットし直した変換後反射スペクトルを作成する(ステップS4)。このスペクトルが、本実施例の装置で作成される従来にない新たなスペクトルである。
【0026】
このスペクトルを例えば既知のアルゴリズムであるサビツキ・ゴーレイ(Savitzky-Golay)法等で微分し、極大ピークを補間法等によって求める(ステップS5)。このとき、ピークはほぼ等間隔で並んでいる筈である。そこで、多数のピークのうちの隣接する2個のピークの間隔を求める。この間隔は膜厚dの逆数になっているから、複数の隣接ピーク間隔からそれぞれ膜厚値を求めることができる(ステップS6)。そして、これら複数の膜厚値の平均値を計算することにより、最終的な膜厚値を算出する(ステップS6)。このような平均化処理により、波長に含まれるランダム誤差の影響も軽減される。
【0027】
次に、具体的な測定例を挙げて説明する。図3は図8に示すような波長誤差を含むモノクロメータで、厚さ1000[nm]の酸化珪素膜の反射光を0°入射で測定したときの、通常の反射スペクトルの測定例である。波長のサンプリング間隔は1[nm]間隔である。このスペクトルの横軸は、モノクロメータの波長の直読値であり、上述したような系統誤差とランダム誤差とを含んでいる。このような反射スペクトルに現れているピークに基づいて、波長誤差を軽減した膜厚を計算するには、最小二乗法などの複雑な計算を行う必要がある。
【0028】
図3の反射スペクトルの波長λの系統誤差を上記のように補正して修正波長値λ’を求め、その修正波長値λ’でそれぞれの波長に対する屈折率n’を除して2倍した値を横軸として描き直した反射スペクトルを図4に示す。また、この反射スペクトルに現れている各極大ピークの位置を算出した結果を図5に示す。この結果より、極大ピークはほぼ等間隔で並んでいることが判る。図5には、隣接する極大ピークの間隔の逆数をとって求めた膜厚dの値も示している。上述したように、ここで求まる膜厚には系統誤差の影響は殆ど残存していない。一方、ランダム誤差の影響は残っているが、この膜厚の平均値を計算することによりランダム誤差の影響も軽減することができる。本発明者の検討によれば、測定を繰り返して統計的な結果を求めたところ、膜厚の標準偏差を0.4[nm]と非常に小さな値に抑えることができることが確認できた。
【0029】
なお、上記実施例は本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜変形や修正、追加を行ってもよいことは明らかである。例えば、上記実施例では分光器がモノクロメータである場合について説明したが、ポリクロメータであっても同様の手法を適用することができることは当然である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による光学式厚さ測定装置の概略構成図。
【図2】本実施例の光学式厚さ測定装置における膜厚算出処理手順を示すフローチャート。
【図3】通常の反射スペクトルの一例を示す図。
【図4】横軸の変換処理を行って得られる反射スペクトルの一例を示す図。
【図5】図4の反射スペクトルにおけるピーク位置と膜厚との算出結果を示す図。
【図6】光波干渉を利用した膜厚測定の原理を説明するための図。
【図7】モノクロメータの構成の一例を示す図。
【図8】モノクロメータで得られる単色光の波長誤差の一例を示す図。
【図9】モノクロメータで発生する誤差の一例を示す図。
【図10】モノクロメータで発生する誤差の一例を示す図。
【図11】モノクロメータで発生する誤差の一例を示す図。
【図12】モノクロメータで発生する誤差の一例を示す図。
【図13】モノクロメータで発生する誤差の一例を示す図。
【符号の説明】
1…光源
2…モノクロメータ
21…回折格子
22…送りねじ軸
23…滑り面
24…サインバー
3…測定光学系
4…光検出器
5…信号処理部
6…誤差量メモリ
S…薄膜
Claims (2)
- 分光器から取り出した単色光を互いに略平行な2つの面を有する測定対象に照射し、手前側の面で反射する反射光と2面で挟まれる領域を透過して反対側の面で反射する透過反射光とによる干渉光を測定し、その測定結果に基づいて前記2面間の領域の厚さを求める光学式厚さ測定装置において、
a)前記単色光の波長を走査したときの測定結果として得られた各波長に対し、予め取得した波長の系統誤差量を補正してそれぞれ修正波長値を算出する波長誤差補正手段と、
b)前記各修正波長値に対し、該修正波長値における前記領域の屈折率を該修正波長値で除する演算を含む軸変換処理を行って反射スペクトルを求める波長軸変換手段と、
c)前記反射スペクトルに現れるピークの間隔に基づいて前記領域の厚さを算出する厚さ算出手段と、
を備えることを特徴とする厚さ測定装置。 - 前記厚さ算出手段は、異なる複数のピーク間隔を平均化処理することにより、又はそれら複数のピーク間隔に基づいて求まる複数の厚さ算出値を平均化処理することにより、前記領域の厚さを算出することを特徴とする請求項1に記載の光学式厚さ測定装置。
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2002
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