JP4216317B2 - スペクトルデータ分析装置、スペクトルデータ分析方法、およびスペクトルデータ分析を実行するためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体 - Google Patents

スペクトルデータ分析装置、スペクトルデータ分析方法、およびスペクトルデータ分析を実行するためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体

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Description

本発明は、スペクトルデータを分析するための装置および方法、並びにサンプルに対するスペクトルデータ分析を実行するためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体とに関する。
分光測定装置は、例えば回折格子等の分散素子と検出器システムとを含む。現在の分光測定装置はコンピュータを含み、コンピュータは検出器からスペクトルデータを受信してスペクトルを分析および比較する。光学装置、検出器およびコンピュータ化が改善されたので、非常に正確な測定を行う能力が生じた。
1つのタイプの分光測定装置は、原子のスペクトル線を実現するためにサンプル注入を有する誘導結合プラズマ(ICP)を使用する。ICPと組合せて使用されるスペクトロメータは、スペクトル線の2次元アレイを形成する交差された格子タイプである。アレイのための検出器は、スペクトル線の予測される個所のみにストラテジ的に配置されている感光性画素のセグメント化されたサブアレイを有する。例えばサブアレイの感光性画素を有する荷電結合装置(CDD)等の固体装置が使用される。このような格子を組込でいる交差格子形スペクトロメータは米国特許第4820048号明細書(Barnard)に開示されている。
精度要求が厳しくなると共に分光測定装置の変動、および(例えば温度および圧力変動からの)それぞれの分光測定装置のドリフトが大きな問題となってきた。米国特許第5303165号明細書(Ganz等の"Ganz特許明細書")は、複数の分光測定装置に共通の1つの特定された線プロフィルから導出された変換フィルタによりスペクトルデータを変換することによる分光測定装置の標準化を開示している。分光測定装置により表示されるスペクトル線は実際には有限の幅およびプロフィルを有し、標準化は、分光測定装置プロフィル中の変動に対する補正を行う。このような標準化は、定量化に関連する校正とは異なる。サンプルの組成的量を求めることは、別個にまたは標準化と組合せて行われる。波長校正は標準化に関連する。しかし測定スペクトルの実際の波長は必ずしも必要ではない。Ganz特許明細書の技術はとりわけ連続アレイ検出器において非常に正確かつ有益であるが、しかし大量のスペクトルデータ収集および相応する長いコンピュータ計算が必要である欠点を有する。Ganz特許明細書は、波長校正のための規則的縞スペクトルピークのソースの使用も開示しているが、しかしこのような使用は、セグメント化されたサブアレイ検出器には適さない。
サンプル中の成分の存在および量は、スペクトルデータへの校正モデルの適用によりコンピュータ計算により求めることが可能であり、モデルはサンプル分析物(個別の原子)の既知量のスペクトルから導出される。モデルデータのアーカイブはコンピュータメモリに記憶されて、サンプル中の成分および量を基本的に自動的に求めるためにサンプルデータに適用される。1つのアプローチは米国特許第5308982号明細書(Ivaldi等)に開示され、このアプローチは、サンプルスペクトルデータの導関数をマトリクスモデルの中に組込で、スペクトルドリフトを補償する。これはスペクトルデータが、モデルの中の導関数の充分な表現を達成するために比較的小さいスペクトルインクリメントで収集されていることを必要とする標準化である。スペクトルデータの波長インクリメントは最初は画素寸法により制限されている。より小さいインクリメントが、スペクトロメータへの入射スリットが画素に結像されるスリット走査により達成される。小さいステップでスリットの横方向位置を変化させることにより効果的にスペクトルを画素にわたり動かすことができ、これにより、より小さいインクリメントでスペクトルデータを得ることができる。アーカイブデータを収集するのに使用されるにもかかわらず、スリット走査は、通常のデータ収集を高速化するためには回避されることが望ましい。
米国特許第4820048号明細書 米国特許第5303165号明細書
本発明の目的は、複数の検出サブアレイを有する分光測定装置におけるスペクトルデータ分析のための新規な方法および新規な手段を提供することにある。
別の目的は、ドリフトを含む分光測定装置変動を補正するためのこのような方法および手段を提供することにある。
別の目的は、サンプルデータ収集により分光測定装置状態にモデル校正データを現在進行的に調整するためのこのような方法および手段を提供することにある。
更なる目的は、分光測定装置のための校正モデルを形成するための新規な方法および新規な手段を提供することにある。
更なる目的は、分光測定装置の中でのスリット走査を調整するための新規な方法および新規な手段を提供することにある。
付加的な目的は、分光測定装置の中のセグメント化されたサブアレイを有する波長校正のための規則的縞スペクトルピークのソースを使用する新規な方法および新規な手段を提供することにある。
更なる目的は、分光測定装置におけるサンプルにおけるスペクトルデータを分析するためのプログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することにある。
上記課題は、分散素子と、前記分散素子からの分散光を受信する検出器とを具備する分光分析装置でスペクトルデータを分析するための方法であって、
前記検出器は複数のサブアレイを有し、当該サブアレイは前記検出器上にそれぞれ異なる位置で配置されている、スペクトルデータ分析方法において、
第1の時間で、元素組成が既知である材料サンプに対する第1のスペクトルデータを、選択されたサブアレイの位置に対して収集するステップと、
第1のオフセットデータを得るために、前記第1のスペクトルデータを、前記選択された各サブアレイに対して前もって指定された基準位置におけるスペクトルデータの推定された集合と比較するステップと、
第2の時間で、元素組成が既知である材料サンプルに対する第2のスペクトルデータを、選択されたサブアレイの位置に対して収集するステップと、
第2のオフセットデータを得るために、前記第2のスペクトルデータを、前記選択された各サブアレイに対する基準位置におけるスペクトルデータの推定された集合と比較するステップと、
前記第1のオフセットデータを使用して第1のオフセット関数を獲得し、
前記第2のオフセットデータを使用して第2のオフセット関数を獲得し、
前記第1のオフセット関数と前記第2のオフセット関数との差を使用して、前記第1の時間に対して選択された時間で、スペクトルシフトをサブアレイ位置に対して獲得するステップと、
前記選択された時間は、前記第1の時間と前記第2の時間との間にあり、
前記スペクトルシフトは、前記第1のオフセット関数と前記第2のオフセット関数を補間することによって得られる、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法によって解決される。
前述のおよびその他の目的は少なくとも部分的には、分散素子と、分散素子からの分散光を受信する検出器とを含む分光測定装置でスペクトルデータを分析することにより達成され、検出器は複数の検出サブアレイを有し、それぞれのサブアレイは検出器におけるそれぞれ異なる位置にある。有利には検出サブアレイは、検出器表面の小さい部分を形成する。選択されたサブアレイの数は、複数検出サブアレイの数に比して大幅に小さいこともある。
第1のスペクトルデータが第1の時間に、選択されたサブアレイ位置におけるドリフト標準のために収集され、それぞれの選択されたサブアレイに対する前もって指定された基準位置と比較され、これにより第1のオフセットデータが得られる。第2のスペクトルデータが第2の時間に、選択されたサブアレイ位置におけるドリフト標準のために収集され、それぞれの選択されたサブアレイに対する基準位置と比較され、これにより第2のオフセットデータが得られる。第1のオフセットデータと第2のオフセットデータは、補間または補外により第1の時間に対して選択された時間におけるサブアレイ位置に対するスペクトルシフトを得るために使用される。有利には第1のオフセットデータは、サブアレイ位置に対するオフセットを定める第1のオフセット関数を得るために使用され、第2のオフセットデータは、サブアレイ位置に対するオフセットを定める第2のオフセット関数を得るために使用され、第1のオフセット関数と第2のオフセット関数との間の差は、スペクトルシフトを得るために使用される。
シフトはテストデータに適用することができるが、有利にはシフトは、データを組成情報に変換するために使用されるマトリクスモデルに適用される。この目的のために基本マトリクスモデルが、少なくとも1つの分析物に対する基本スペクトルデータにより形成される。テストスペクトルデータは、選択された時間にテストサンプルのために収集され、その際、スペクトルシフトを使用して基本スペクトルデータを、選択された時間に対するモデルスペクトルデータにシフトして、選択された時間に分光測定装置状態に相応するシフトされたマトリクスモデルを実現する。シフトされたマトリクスモデルはテストスペクトルデータに適用され、これにより、選択された分析物の濃度を表すパラメータが得られる。
マトリクスモデルのためのアーカイブデータは有利には前述の方法で得られ、データ収集の間のスペクトルシフトを補償する。より有利にはデータは分光測定装置でのスリット走査により収集され、これにより検出器の画素より小さいサブインクリメントが達成され、その際、1つの画素にわたり走査ステップの間に既知の間隔が存在することを保証するためのプロシージャが使用される。
ドリフト標準サンプルは、選択された分析物の化学標準サンプル、または例えば干渉素子等の光学素子であっても良く、それぞれのサブアレイ中のスペクトル位置に対する規則的二次スペクトルピーク(縞)を生成する。干渉素子を使用するために分光測定装置は更に、識別されたスペクトル位置を有する一次スペクトルピークの校正ソースを含む。それぞれの二次スペクトルピークは、(干渉素子の厚さに対する)単一の相関定数に従って1つのピークスペクトル位置に相関関数により識別された整数次数を有する。二次スペクトルピークをスペクトル位置に相応させるために一次スペクトルデータが、第1のサブアレイ位置の一次スペクトルピークに対して収集され、二次スペクトルデータが第1のサブアレイ位置およびその他の選択されたサブアレイ位置の二次スペクトルピークに対して収集される。特定された領域を有する最初の相関定数が推定される。暫定的次数が相関関数、識別されたスペクトル位置、および最初の相関定数により計算される。暫定的次数に最も近い整数次数が選択される。相応する第1の相関定数が、最も近い整数次数により再計算され、これにより第1の数−定数ペアが実現される。別の相関定数が、別の数−定数ペアを実現するために、1だけシフトされた前記の最も近い整数次数を形成する新次数により計算される。計算は、数−定数ペアの集合が、第1のサブアレイに対して相関定数の特定された領域に対して実現されるまで、付加的な1だけシフトされた更なる整数次数により繰返される。
別の1つの選択されたサブアレイで二次スペクトルピークが、規準校正により定められた規準スペクトルピーク位置に識別される。相関関数、規準スペクトルピーク位置、およびペア集合のそれぞれの相関定数により更なる次数がコンピュータ計算され、これにより付加的な数−定数ペアが実現される。非整数である次数に相応する付加的なペアのすべての相関定数が指摘され、このような相応するペアがすべて集合から削除される。前述の3つのステップは、集合のペアにただ1つの相関定数が残り、有効相関定数および相応する残りの整数次数を実現するまで繰返される。相関関数、有効相関定数、および集合中の残りの整数次数により、スペクトル位置が、各選択されたサブアレイ中の各選択された二次スペクトルピークに対してコンピュータ計算される。温度が変動する場合には、相関関数で使用される干渉素子の屈折率を調整するプロシージャを使用しなければならない。
本発明は、赤外線、可視光線および紫外線の一般的領域内のスペクトル分析のための従来の、またはその他の所望の分光測定装置10(図1)により使用される。ここではスペクトル特徴が、ICP光源14から入射レンズ15、スリット17、別の収束レンズ19および例えば格子またはプリズム等の分散素子16を介してアレイ光検出器12により、狭帯域またはスペクトル線で受信される。本分光測定装置は例えば、Perkin−Elmer Optima 3000等の原子またはイオン輝線を発現するために、光源に対するサンプル注入を有する誘導結合プラズマ18を使用する。代替的に本分光測定装置は例えば前述の米国特許第5303165号明細書(Ganz)に説明されているタイプ等の分子分光法のために適用できるが、しかし本発明は、この明細書に説明されている標準化のために使用される。
このような装置中の検出器16(図2)は(本譲受人の前述の米国特許第4820048号明細書(Barnard)に開示されており本明細書に引用によりその全体が取込まれているものとする)、自己走査されたフォトダイオードアレイ、電荷注入装置または有利には荷電結合装置(CCD)である。これらのデバイスは、予期されるスペクトル線の選択された位置における画素のセグメント化されたサブアレイ26としての2次元面に分散配置されている感光性画素22を有する。この場合のスペクトル線は、例えば一対の格子または1つの格子と1つのプリズム等の交差された分散素子により実現される。別の用途ではアレイ中の画素は、線形または2次元検出器の検出表面全体を覆う。
本明細書および請求の範囲の中での"サブアレイ"との表現は、線形または2次元表面にわたり分散配置されている画素の選択されたグループか、または選択された位置における画素のセグメント化されたサブアレイを意味する。"画素位置"との用語は、アレイ光検出器の有限インクリメントのスペクトル位置を意味する。セグメント化されたアレイ光検出器は例えば245のサブアレイ中に7000の画素を含むこともあり、それぞれのサブアレイは10〜40の画素を含み、通常は約16の画素を含む。検出器から信号線28(図1)を介して得られ、本分光測定装置のコンピュータ32のメモリセクション30に記憶されているスペクトル特徴23のためのスペクトルデータ21(図3)は、1サイクル期間の間にサブアレイ26中のそれぞれの画素22により受信された光エネルギーを表す。本分光測定装置はしばしば、画素位置に対して波長(または波数)が校正される。しかし後述するようにこれは、本分光測定装置が波長データを必要とせずに組成情報を提供する本発明のいくつかの態様では必須ではない。本発明は、時間による装置ドリフトを補償するためにコンピュータと組合せて使用され、この場合、スペクトル特徴は少なくとも複数の画素にわたり(またはスペクトル位置の有限インクリメントで)僅かにシフトする。別の異なる説明がなされていない場合には、本明細書および請求の範囲で使用されている場合には"波長"および"波数"との用語は実際の波長または波数または周波数を意味するか、または検出器アレイまたはサブアレイ中の(例えば画素ユニット中の)スペクトル位置を意味する。
コンピュータ32は、例えばDigital Equipment Corporaton model 5100のメーカにより本分光測定装置の中に組込まれているDigital Equipment Corporaton model 5100等の従来のものである。コンピュータは、(所望のように内蔵および/または外付けの)適切なアナログ/ディジタル変換器を有する中央演算装置(CPU)32、ディスクを含むこともあるメモリセクション30、オペレータ入力のためのキーボード、およびモニター36および/または例えばサンプル組成等の所望の出力の表示のためのプリンタを有しなければならない。プログラミングは本コンピュータまたは本分光測定装置のメーカにより本コンピュータの中に通常は組込まれている"C++"等によるもののように従来のものである。本発明へのプログラミングの適応は当業者により容易に理解および達成される。
ドリフト標準サンプルは、本発明の実施形態では、既知の固定されている元素組成の混合元素標準サンプルである。このドリフト標準サンプルは本分光測定装置の中に導入される。例えばICP14の中に注入される(20)。この標準サンプルの元素の組成の量的値を知る必要はない。ただしこれらの量的値が適切なSN比を提供することが必要である。この組成における原子元素は、検出器でのこれらの原子元素のスペクトル活性の領域が分布されるように選択されている。1つの例が図4に示され、この図は、指定されたドリフト標準サンプルによりターゲットにされているサブアレイ位置38の選択された部分集合を示す。検出器における位置は、それぞれの選択されたサブアレイのx座標およびy座標により定められる。
適切な標準サンプルは例えば、17のスペクトル線を供給する8つ共通の元素から形成される。この部分集合中に選択された数は、サブアレイの全数より大幅に少ないこともある(例えば245の全数に比して部分集合の中に17)。
フローチャート(図5)を参照すると、それぞれのサブアレイには基準点または基準位置48が割当てられている。基準位置は仮想データに関連付けされていることもあり、仮想データは、それぞれの画素に対して任意に選択されたスペクトルデータであっても良い。このようなデータは、最初に収集されたデータであることもあり、またはそれぞれのアレイにおけるスペクトル特徴のための位置および形状の理論的な推定値またはその他の良好な推定値であることもある。しかし有利には基準位置は単に、例えばサブアレイの中央とすることのできるサブアレイの任意の位置である。
スペクトルデータ(図6)の第1の集合(40)は、ドリフト標準サンプル(44)に対して第1の時間(43)で選択されたサブアレイ位置の部分集合のために収集される(42)。これらのデータはスペクトルピーク個所45(図6)を定め、スペクトルピーク個所45は、通常は減算により基準位置(48)と比較され(46)、これにより第1のオフセットデータ(50)が得られる。これらのデータは検出器における位置に依存し、ひいてはサブアレイのxy座標38(図4)の関数である。位置座標値はサブアレイまたはそれぞれの画素の平均値であり、前者で十分である。数学的オフセット関数(52)("第1のオフセット関数")は第1のオフセットデータからコンピュータ計算される(54)。これにより"画素オフセット"0(基準位置に対する真の線位置)が、すべてのサブアレイに対して検出器でのxおよびy位置の関数として定められる。この関数は方程式の形であることもあり、例えばオフセット0=ax+by+cである。ここでパラメータa,bおよびcはこの関数を定める。この数学的関数における変化は、検出器におけるxおよびy位置の関数としての、画素中のスペクトルドリフト程度を(例えば0.01画素ドリフトの大きさまで)予測するのに使用される。このようにして画素ドリフトは、xおよびyの関数として計算された画素オフセットにおける変化として定義される。オフセット方程式の使用により標準化プロセスが簡単化される。このことは、ただ1つの部分集合が測定されているにもかかわらず、検出すべきすべてのサブアレイに対してドリフトを定めることにより可能となる。より高い次元の方程式を使用することも可能であるが、しかしこれは通常は必要ではない。
ドリフトを検出するためにスペクトルデータの第2の集合(56)が、後の第2の時間(60)でドリフト標準サンプル(44)に対して収集される(42)。第2の標準サンプルおよび選択されたアレイ位置(38)は有利には(しかし必須でない)第1のアレイ位置と同じである。これらのデータも同様に基準位置(48)と比較され(46)、これにより第2のオフセットデータ(62)が得られる。第2のオフセットデータ(62)は、第2の時間でのアレイ位置におけるオフセットを定める第2のオフセット関数(64)を計算するために使用される(54)。第1のオフセット関数(52)と第2のオフセット関数(64)の間の差(66)は、このインターバル中のxy位置(38)の関数としてスペクトルシフトを表す差関数(68)を提供する。補間(70)または補外によりスペクトルシフト(72)を、選択された(第3の)時間に対して得ることができる。
選択された時間("時間3")(80)で収集された(典型的には未知の)テストサンプル(78)に対するスペクトルデータ(76)は、スペクトルシフト(72)を適用することにより(74)、例えば第1の時間(43)であるタイムベースに標準化することができる(82)。精度を改善するためには、選択された時間は補間のために第1の時間と第2の時間との間でなければならない。この形式の標準化は、図5に破線により示されているオプションである。(後述するがシフトされていない)モデルを、標準化されたデータに適用することができる。
標準化は有利には、サンプルデータに適用された校正データのマトリクスモデルの適用と組合せて使用される。このような適用では、従来のマトリクスモデルはまず、引用により本明細書に取込まれている前述の米国特許第5308982号明細書(Ivaldi等の"Ivaldi特許")と、J.C.IvaldiおよびT.W.Barnard著"多変量データ整理技術を誘導結合プラズマ光学発光スペクトルと結合することの利点"(Spectrochimica Acta,48B,1265(1993))とに教示されている方法で得られる。
マトリクスは、アーカイブスペクトルデータにより形成される。このアーカイブデータは、テストサンプル中に発見されることが予期される1つまたは複数の分析物の既知の濃度に対する正確な基本データである。このマトリクスはスペクトルデータ列により形成され、それぞれの列は1つの分析物のためのものである。このマトリクスは、直接的には重要でない別の分析物および漂遊特徴である干渉の1つ以上の列と、背景を表す1つの列を含む。この列の垂直位置は画素を表す。通常は、マトリクスモデルを形成するためにそれぞれのサブアレイに対して1つの別個のサブマトリクスが存在する。しかしそれらのサブマトリクスに対する1つの大きいマトリクスも代替的に可能である。Ivaldi特許はマトリクスに1つ以上の導関数を含めることも教示している。しかしこのような導関数はこの特許明細書でスペクトルシフトの補正のためのものであると教示されているので、補正を異なる方法で達成する本発明の場合にこのような導関数は必要でない。しかしその他の点では本明細書でのマトリクスの使用は本質的に同一である(しかし異なる記号で使用されている)。
Figure 0004216317
[C]=[R][U]。
ただし、
Mは既知の分析物データa、背景データbおよび干渉データi(ただしkは1〜16である)のモデルマトリクス、
Rにおいて上付き記号Tは括弧内での転置操作を示し、上付き記号−1は括弧内での逆マトリクス操作を示し、
Uはテストサンプルにおけるスペクトルデータuのベクトルであり、
Cはコンピュータ計算されたベクトルである。
この例は16の画素に対するものである。ベクトルCはパラメータcを含み、パラメータcは、テストサンプル中の対応する元素の量的測定値を表す。このモデルは、最小自乗法による多重線形回帰を使用するテストサンプルのスペクトルデータに適用される。
(前述のIvaldi特許の導関数が無く、本発明による変更が無い)マトリクスモデルによるこの方法は基本的に、例えば米国特許第5218553号明細書(de Loos−Vollebregt等)およびE.H.van VeenおよびM.T.C.de Loos−Vllebregt著"誘導結合プラズマ原子発光分光測定法でのデータ整理のためのカルマンフィルタリング"(Anal.Chem.63 1441(1991)およびこの論文に引用されている先行の論文に開示されているようなカルマンフィルタリングに類似である。このようにして本発明をカルマンフィルタフォーマットに適応することができる。
本発明の有利な実施態様(図5)では、マトリクスモデルをテストスペクトルデータに適用する前にマトリクスモデル(84)が、サンプルデータ(76)の収集時間(時間3)にシフトされる。従って、補間されたスペクトルシフト(72)は、シフトされたマトリクスモデル(88)を実現するためにマトリクスモデルに適用される(86)。このシフトされたモデルは次に(時間3で収集された)サンプルデータ(76)にで適用される(90)。その結果はテストサンプルの組成(94)を表わし、ディスプレイ92で表示される。別のテストサンプルに対してはモデルの補間およびシフトが、新たなデータ収集のための新たな時間のために実現される。ドリフト標準サンプルのためのスペクトルデータは、新たな補間のために必要である場合には更新される。
マトリクスモデルを展開する際、オフセットが(潜在的に長い)アーカイブ収集フェーズ中にドリフトすることがある限り、前述の方法でドリフト標準サンプルを繰返し使用することにより定められた現在のシステム状態を周期的に更新しなければならない。このことにより、各サブアレイにおけるスペクトルに対して画素オフセット数が得られる。この画素オフセット数が、そのサブアレイにおけるすべての更なる測定で参照され、ドリフトが求められる。このようにして、サブアレイで収集された各スペクトル(スペクトルデータ)は、それに関連したオフセットを有する。いくつかの分析物のスペクトルがドリフト標準サンプル測定の間に収集される場合、オフセット量は補間法により(例えば線形に)分析物のそれぞれに、経過時間の端数部分として割当てられる。モデルのための基本スペクトルデータは、それぞれのスペクトルをオフセットに従ってシフトして1つの共通の初期時間に戻すことにより形成することができる。代替的にかつ有利にはオフセットはアーカイブモデルデータと共に保存され、後に適用される。
図7では、類似のステップまたは操作に対して図5と同一の参照番号を使用している。マトリクスモデルを得ることは、図5の最初のプロシージャに類似する。このプロシージャは、最初の時間(時間1)(43)で、選択されたアレイ位置(38)(図4)においてドリフト標準サンプル(44)のための最初のスペクトルデータ(96)を収集する(42)ことにより開始する。最初のスペクトルデータは(前述の)基準位置(48)と比較され(46)、これにより初期オフセットデータ(98)が得られる。初期オフセットデータは、アレイ位置におけるオフセットを定める初期オフセット関数(100)をコンピュータ計算する(54))ために使用される。次いで予備スペクトルデータ(102)が中間の時間(時間3)(80)で、選択された分析物(104)の既知の濃度に対して収集される。選択されたアレイ位置に対する後続のスペクトルデータ(106)が、ドリフト標準サンプル(44)に対して後続の時間(時間2)(60)に収集され(42)、後続のスペクトルデータ(106)は基準位置(48)と比較され(46)、これにより後続のオフセットスペクトルデータ(108)が得られる。後続のオフセットスペクトルデータは、アレイ位置におけるオフセットを定める後続のオフセット関数(110)をコンピュータ計算(54)するために使用される。初期オフセット関数(100)と後続のオフセット関数(110)との差(66)からコンピュータ計算された差関数(68)は補間(70)に使用され、これにより中間の時間(80)に対する中間スペクトルシフト(112)が得られる。この中間スペクトルシフトは予備スペクトルデータ(102)に適用され(74)、これによりアーカイブスペクトルデータ(114)が得られる。アーカイブスペクトルデータ(114)は、最初の時間に補間または補外により戻された分光測定装置状態に関連する基本マトリクスモデル(120)のために記憶される。
前述のように中間スペクトルシフトを、初期オフセットスペクトルデータと後続のオフセットスペクトルデータとの差により得ることができる。モデルを得るための図7の前述ステップが図5の方法では、第1の時間を最初の時間として、第2の時間を後続の時間として、選択された時間を中間の時間として識別することにより達成される。シフトを適用する際の択一的手段は、収集されたデータのすべてを、サンプルデータをテストするためにマトリクスモデルを適用する時点で、シフトを将来的にコンピュータ計算するために記憶することにある。本明細書および請求の範囲に記載のステップおよび手段はこの択一的手段を含む。
より多くの分析物(116)が存在するか?(通常は多数存在する)との質問(115)に基づき、このプロシージャは、モデルマトリクス(120)に対するアーカイブデータの収集が終了するまで、これらの分析物および干渉並びに背景に対して繰返される。それぞれのドリフト測定で、このドリフトがプリセットされた標準サンプルより小さい値として求められた場合には補正は行われない。それぞれの分析物の後にドリフト標準サンプルを使用することは必要無いが、ドリフト標準サンプルをどの程度の頻度で使用するかを、ドリフトの早期レート、または装置安定化に作用するその他の既知のファクタに依存して、とりわけ温度安定化に関して判断しなければならない。スペクトルデータのそれぞれの集合を、ドリフト標準サンプルによる周期的データ収集から(適切な時間に)補間されたオフセット補正と一緒に収集および保存すると有利である。
アーカイブデータの検出が終了する(118)と、最終収集が、最終補間のためにドリフト標準サンプルにより行われ、次いでコンピュータ計算が基本マトリクスモデル(120)に対して行われる。代替的に最後のスペクトルシフトの状態を、後のドリフト測定からの処理を待たずにルーチンとして使用することもできる。このような状況では後のドリフト測定は、リアルタイム結果をどの程度容認するか推定するために実行することができる。すなわち最終結果がコンピュータ計算され、後でドリフト測定に基づいて妥当化され、これによりこのような結果が許容誤差内にあるかどうかが確定される。
スペクトルデータは、画素寸法の所定スペクトルインクリメントでの画素位置により記憶される。波長(または波数)の代わりに画素位置(または画素数)を使用すると有利であり、この場合、本分光測定装置の最終出力は組成情報であり、スペクトル情報は不要である。例えば温度変化によるドリフト等の小さいシフトは、隣接画素中のデータレベルにおける小さい変化として現れる。マトリクスモデルのために基本スペクトルデータのアーカイブデータを収集するためにはより高い感度が望まれる。この目的のために本分光測定装置は有利には"高密度"構成で作動され、この"高密度"構成は例えば1画素当り4インターバルの分解能でスリット走査することにより達成できる。そのために入射スリット17(図1)はステッピングモータ125により増分的に位置決めされる。これにより基準スペクトルを、数学的操作に適する点間隔で収集することができる。
図5を参照すると、モデルがスペクトルデータをテストするために適用される(90)と、このモデルの基本スペクトルデータ(84)が前述のようにシフトされる(88)。しかし、画素インクリメントにおけるモデルデータを使用するだけでよい、すなわち、より高い分解能モデルの4番目毎のデータポイントを使用するだけでよい。総括するとこのようにして、テストスペクトルデータが、関連するサブアレイにおいて所定インクリメント(画素)で収集されるにもかかわらず、モデルのための予備スペクトルデータが、各所定インクリメント内で複数(例えば4つ)のインクリメントに対して得られ(そしてシフトがモデルアーカイブ収集の間にドリフトに対して補正され)、シフトされたマトリクスモデルに、所定のインクリメントで選択されたモデルスペクトルデータが適用される。
最初に、未知のテストサンプルに対して予測されるすべての分析物、干渉および背景を含むスペクトルのデータベースすなわちアーカイブが大量に収集される。これらのスペクトルは、純粋な元素標準サンプルに対して次のような濃度で1度に1つ得られる。すなわちこの濃度は、最大SN比がそれらのスペクトルに対して得られ、かつスペクトル特徴がもっとも顕著であり、しかし異なる分析物からのオーバラップが無い濃度である。個々の原子元素(または分子分光測定においては選択された物質)の典型的には60〜70の分析物が測定され、マトリクスモデルのためにアーカイブが収集される。アーカイブのために使用される個々の分析物サンプルは、ドリフトサンプルと同じである必要はない。ドリフトサンプルは一般的にいくつかの分析物のコレクションである。
すべてのアーカイブスペクトルは、1つの共通の分光測定装置状態に適合調整することができる。例えば定義により零オフセットを有する初期状態を選択することができる。次いで、有限オフセットを有するすべてのスペクトルが、開始状態においてそれらがセンタリングされた画素へシフトされる。代替的にかつ有利には、アーカイブスペクトルおよび関連のオフセットを、収集された状態で記憶することができ、要求されるシフティングを、ランタイムで定められたオフセット(ドリフト)条件に任せることができる。その成功にとって重要な点は、分析すべき混合物中のすべての成分のスペクトルを正確に表す能力である。これらの混合物を正しい波長(または画素個所)で記録しなければならないので、これらのスペクトルのすべてが、ドリフト標準サンプルの周期的使用により決定され、ランタイムサンプルが収集された条件へシフトされる場合に最適な構成が得られる。ランタイムデータはスリット走査される必要がない(しかし可能である)ことに注意されたい。
補間によるオフセット補正は、例えばA.SavitzkyおよびM.J.E.Golay著の論文"簡単化された最小自乗プロシージャによるデータの平滑化および導関数"(Analytical Chemistry 36,1627(1964年7月)に教示されているSavitzky−Golay技術等の従来技術を使用して適用される。4インターバルスリット走査を有する本例では5つの点で通常は充分である。データの補間の後にマトリクスモデルは4番目毎の点とアセンブルされ、画素位置に相関される。すなわち第1の点、第5の点、第9の点等である。その他の補間オプションは、従来のラグランジュおよびフーリエ技術を含む。
代替的なドリフト標準サンプル
ドリフト標準サンプルに関して、分析物の標準サンプルに対する1つの代替手段は、一連の規則的スペクトルピーク122(図8)を実現するための光学干渉素子である。これには例えば、それぞれのサブアレイ26中の位置を含むスペクトル帯域にわたり規則的に間隔を置いて位置する複数の干渉縞または二次的スペクトルピークを有する縞パターン等がある。"低フィネスエタロン"の形態で縞標準を使用することは、前述の米国特許第5303165号明細書("Ganz特許明細書")に開示され、このようなエタロンに関係する部分は本明細書中に引用により取込まれている。このような縞標準は本発明の1つの実施形態で使用され、その際、以下に説明するようにプロシージャは変更されている。
各二次スペクトルピークは、スペクトルピーク波長に対して識別可能な整数の次数を有する。適切な縞標準は従来のファブリ・ペロー低フィネスエタロンであり、有利には分散システム(例えば格子)への入射スリットの前に配置されている、コーティングされない溶融シリカプレートである。("フィネス(Finesse)"は従来は、規則的に間隔を置いて配置されている一連の干渉計縞線におけるスペクトル線間隔対線幅の比として定義されている。)図1の光学トレーンでは、例えば白熱フィラメントまたはサンプル無しのプラズマ18からの広帯域("白色")光源が、入射レンズ15によりスリット17に収束される。適切な視準化のために光学トレーン中のエタロン124(図9)は、2つの互いに近傍のレンズ126,128の間にサンドイッチに配置され、この群は入射レンズとスリットとの間に配置されている。第1の凹レンズ126で光線は平行にされ、エタロンを通過し、第2の凸レンズ128により再収斂されて入射スリットに収束される。
低フィネスエタロンは光線を干渉縞パターンに通過させ、複数の縞スペクトルピークを形成する。この素子は、例えばハンドブックの表からかまたはG.Ghosh,M.EndoおよびT.Iwasaki著"いくつかの光ファイバガラスにおける温度に依存するセルマイヤー係数および色分散"(Lichtwave Technology誌,12,1338,1994年8月)に説明されているセルマイヤー方程式等の標準方程式から確認され明瞭に定義されている既知の関係で波数σ(波長の逆数)および温度Tに依存する屈折率n(σ,T)を有する。
整数次数mは次の標準縞式によりエタロン厚tに応じてそれぞれのスペクトルピーク波数に対して同定される。
σ=m/[2n(σ,T)t] 式1a
ただし括弧は波数σおよび温度Tへの屈折率nの依存性を示す。オフピークでは次数は非整数である。有効厚tは、本明細書で開示されているプロシージャにより非常に正確に求めることが可能であるから、実際の厚さは正確に知る必要はない。これらのプロシージャは非均一な厚さと、温度により誘発される変化とを平均化し、時間的に変化する分光測定装置中のエタロンの僅かな配向誤りを補償する。より一般的には、Ganz特許明細書の用語を用いて説明すると式1は相関関数であり、2tは相関定数である。
本分光測定装置は低フィネス("LF")エタロン124で作動され(図10A)、これにより二次スペクトルデータ129が得られ(131)、この二次スペクトルデータ129は縞("二次")スペクトルピークを表す。縞スペクトルピークは、画素に対して確定されたスペクトルピーク個所122(図8)を有する。式1aは、既知のスペクトルピーク130(またはその重心等価)の正確に既知の波長に対して収集された(42)データと組合せて使用される。既知のスペクトルピーク130とは例えば、既知の標準サンプル133、本分光測定装置中の特別なランプ、または図9の光学トレーン中の低フィネスエタロン124を置換する内部波長標準(例えばGanz特許明細書に教示されているNd:YAG結晶)からの既知の鋭い吸収線等である。これにより、同定された(絶対)波数を有する明瞭に定義された一次スペクトルピーク130を表す一次スペクトルデータ132が生成される。一次スペクトルピークはサブアレイ位置のうちの1つになければならない。このサブアレイ位置の1つは校正サブアレイとなり、好適には、選択されたサブアレイ位置のうちの1つである。スペクトルピークソースは校正ソースとして動作し、これにより、画素個所に対して縞スペクトルピークを最初は正確に位置決めする。
ここまではプロシージャは前述のGanz特許明細書に記載のプロシージャに類似である。このプロシージャは連続アレイ検出器と共に使用され、エタロンの厚さを求めるための関連するプロシージャを開示する。この場合、縞次数は、縞を計数することにより求められる。本明細書はスペクトルピークに関連して説明されているにもかかわらず、縞の谷を、Ganz特許明細書に開示されている方法の代りに使用することが可能であり、この目的のために谷をスペクトルピークと見なすことができる。本発明が連続アレイ検出器に適用される場合には、次数、エタロンの厚さ、およびその結果のスペクトルピーク波長のためのGanz特許明細書に記載のその他のプロシージャに従うことができる。しかし縞計数は、本発明では有用な、セグメント化されたサブアレイによる検出器に対しては実行できないので、代替的なプロシージャが必要である。
このような代替のプロシージャでは、最も近い縞スペクトルピーク134が同定され(136)、標準スペクトルピークに対して縞スペクトルピークの正確な位相を求めるために適合される。この最も近い縞スペクトルピーク134は、波数σを有する標準スペクトルピークを含むサブアレイ中の画素にオーバラップする。線スペクトルピークにおける縞のこの部分の位置は次数m+δmにある。ここでmは(近傍の縞スペクトルピークに対して)整数であり、δmは次数の端数部分である。式1aは次式になる。
+δm=2n(σ,T)tσ 式1b
エタロンの厚さtの138においての初期推定は、可能な厚さ領域のために特定された精度領域で行われ、これにより初期最小厚さt=t−δtが得られる。初期δmも(位相から)推定され(140)、これにより式1bおよび既知σから最小厚さに対する(通常は整数でない)暫定m′を計算することができる(142)。最も近い整数値がmに対して求められ(144)、次いで、相応する厚さtが式1aから計算され(146)、これにより第1のt,mペアが得られる(147)。後続の整数mが相応する厚さtと共に144にリストアップされ、最大厚さt=t+δtまで計算される。例えばこの波数および温度T=26℃において溶融シリカに対してσ=3.7707391×10cm−1、n=1.50023であり、厚さはδt=10μmの場合にt=500μmと推定され、初期δm=0.25μmと推定される。次いでt=490に対してm′=5543.586であり、その際、最も近くの整数m=5544および対応するt=490.0366である。次の整数は、t=490.125によりm=5545と計算される。このことはt=510(近似的)まで継続され、これにより、最初は多数の波数・厚さ(m,t)ペアの集合が得られる(147)。第1の計算を、推定された領域+/−δt内で任意の厚さに対して行うことができ、後続の整数を第1の厚さより厚いまたは薄い厚さに対してリストアップすることが可能であることを認識されたい。請求の範囲に関して、プロシージャにおけるこのようなバリエーションは、前述のバリエーションに等価と見なされる。屈折率は遠紫外線スペクトル中でより急速に変化するので、長い波長で厚さ測定を行うほうが良い。長い波長では、温度により誘発される標準テーブル値からの変動がさほど重要でないからである。
選択を狭める(図10B)ために別のサブアレイが選択される。この目的のために別の波長における別の線を使用できる。この場合、正確性はさほど必要でなく、規準装置校正または設計、または既知の分析物の標準サンプル等の等価物から得ることができる。1つの画素に対する正確性で充分である。新サブアレイにおいて二次(縞)データ150が得られ(148)、正弦曲線がこのデータに適合され、縞スペクトルピーク152が、規準校正またはサブアレイ中の既知スペクトルピークから知られる波数σを有する画素中で選択される(154)。ペアの第1リストからの厚さ値tが、縞不確定性の端数領域内で相応するスペクトルピーク次数mを計算するために使用される(156)。1つの画素の不確定性は縞の端数に相応する。この端数を、適合の後に計算することができる。(先行するステージから渡された)試験された厚さから推定されたm個の値はすべて、現在のテストを通過するためには、縞のこの端数領域内に入る整数でなければならない。
整数次数mのみが正しいので、非整数(160)が多数のペアを除去するために求められ(158)、残りのt,mペア(164)は大幅に減少される。("非整数"は精度の所定レベルまでである。)このプロセスは、ただ1つのペアが見つけられる(168)まで、1つ以上のその他のサブアレイに対して(必要ならば)繰返され(166)、これにより有効エタロン厚さt(または相関定数2t)が形成される。次に相応する次数mが選択され、正確に対応する波数が式1aから計算される。ただ3つのサブアレイしか唯一の解に収斂するために必要でないことが分かった。厚さが一度既知になれば、いくつかの既知の線が、屈折率の変動と視準化の不充分を補償するために測定される。
エタロンの真の厚さは、屈折率および校正線の双方が正確に既知である程度までしか求めることができない。両方のパラメータが正確であると仮定される場合でも、例えばエタロンにおける視準化が不充分である等の光学設定の不確定性が、結果を僅かに変化させる。厚さを求める場合の僅少な誤差を含むこのような不確定性の補正方法は、前述のように求められた厚さtと屈折率とを使用することにある。ただしこの屈折率は、n=n+δnであるように調整され、波数に依存する。ここでnは、最初に推定された屈折率nとこの屈折率に対する補正δnとから導出され、調整された屈折率である。このような補正を実施する方法では、既知の輝線を有する少数の付加的標準サンプルを使用し、これらの線のそれぞれに対してδn値をコンピュータ計算する。これにより次数が、厚さ推定値に対して実際に観察されたものとなる。この補正は、適度な拡がりの線に対してプロットすることができ、連続関数がデータに適合され、これにより屈折率が、直接に測定されない領域に対して推定される。この補正は、波長が減少するにつれてシリカに対する屈折率が大幅に増加する遠紫外線(UV)領域で最も重要となる。水銀ランプは当該領域中に線を生成するのに適する。
エタロンまたは類似物により、選択された分析物の標準サンプルを置換する場合、ドリフト補正のプロシージャは、基本マトリクスモデルに対してアーカイブデータをアセンブルする場合でも、現在の条件にモデルをシフトする場合でも、標準サンプルに対する場合と同じである。選択された縞スペクトルピークデータはある特定のスペクトルデータとして同定される。このようにして、モデルに対し基本スペクトルデータを実現する場合には、最初のスペクトルデータが、選択されたサブアレイのために選択された正弦曲線に対して、エタロンにより最初の時間で得られ、この最初のデータは基準位置と比較され、モデルに対する予備スペクトルデータが、選択された分析物の既知の濃度に対して得られ、後続のスペクトルデータはエタロンにより後続の時間で得られ、基準位置と比較され、予備データはオフセット関数による補間によって最初の時間にシフトして戻される。次いでテストサンプルに対するデータ収集の前および後に、第1および第2のスペクトルデータがエタロンドリフト標準サンプルを用いて収集され、スペクトルシフトが求められ、マトリクスモデルデータがテストデータの時間に相応してシフトされ、このモデルがテストデータに適用される。エタロンデータの"絶対的"性質を認識すれば、本発明のこの実施形態ではスペクトルデータの基準として、分析物ドリフト標準サンプルに対する画素位置ではなく、波数(または波長)を選択することが望ましい。この場合、基準位置との比較は省略される。
温度補正
本分光測定装置を形成する材料の熱膨張または熱収縮から発生するスペクトロメータ自体の変化に加えて、温度は、屈折率を変化させることによりエタロンに影響し、ひいては縞パターンにも影響する。この場合、2つの情報が必要とされる。すなわちエタロンにおける温度の推定値と、温度の関数としての、屈折率における補正度である。これらは一連のステップで求めることができる。データが(少なくともエタロンにおける)2つの動作温度レベルで、例えば互いに2℃離れている2つのレベルで収集され、それぞれのレベルで一定に保持される。エタロンは厚さを変化したかもしれないので、その有効厚をそれぞれの温度において前述のプロシージャにより求めなければならない(その際、前の値はおそらくは最初の10μmの精度に比して例えば1μm以内に位置することを考慮する)。屈折率が変化していても、屈折率推定値nは、厚さを求める双方の場合に使用することができる。
双方の温度においてプロシージャは、複数の線に対するデータを収集することによりnに対して実行され、2つの曲線(またはコンピュータフォーマット中の対応するデータ)が導出される。この2つの曲線により波長の関数として有効屈折率が、これら2つの温度におけるスペクトルピークの最初の個所と後続の個所の両方に対して記述される。スペクトルピークは、屈折率が温度に対して比較的に敏感である遠紫外線中に少なくとも1つの線を含まなければならない。このUV線は"サーモメータ"として使用される。何故ならばこのUV線は温度と共にエタロンピークに対して相対的にシフトし、その推定値から離れて見掛けの波長へと移動するからである。最初の屈折率曲線と後続の屈折率曲線とが互いに減算され、これにより屈折率の変化が温度変化に対する波長の関数として得られる。(波長についての)変化は、遠紫外線中のスペクトルピークに対するスペクトルシフトの程度により割り算され、これにより、"温度"線でのシフトに対して、波長についての屈折率の変化を表す勾配の集合(または関数)が得られる。この情報は将来的使用のために記憶される。次いで通常の操作では"サーモメータ"線が周期的に観察され、そのシフトが求められ、屈折率δnの変化が勾配から計算され、変化が規準屈折率nに加算され、これにより、エタロンの調整された屈折率nが波長の関数として形成される。
1つのプロシージャ(図11)を温度補正に使用することができる。この温度補正では、相関関数が干渉素子の屈折率に依存し、屈折率が温度およびサブアレイ位置に依存し、一次スペクトルピークが、温度を表すスペクトル位置を有する。干渉素子を第1の温度に維持する間(170)、図10のAと図10のBと式1aに関して説明したプロシージャが、所定の規準屈折率nにより実行される(172)。これにより、関連する第1の一次スペクトルピーク位置(波数σを有する)を定める第1の一次スペクトルデータ、第1の有効相関定数2tおよび関連する次数mが確認される。屈折率nの第1の値は、第1の有効相関定数および関連する次数を使用して相関関数(式1a)によりコンピュータ計算される(174)。この第1の値は、選択されたサブアレイに対する規準スペクトル位置に依存する。干渉素子を第2の温度に維持している間、図10のAおよびBに関して説明されたプロシージャが規準屈折率により反復され(172)、これにより、関連する第2の一次スペクトルピーク位置σを定める第2の一次スペクトルデータ、第2の有効相関定数2tおよび関連する次数mが確認される。屈折率nの第2の値は、第2の有効相関定数および相応する次数を使用して相関関数によりコンピュータ計算される(174)。この第2の値はサブアレイ位置に依存する。各第1の屈折率値とその関連する第2の値との間の値差n−nが、相応するサブアレイ位置に対してコンピュータ計算され(176)、第1の一次ピークスペクトル位置と第2の一次ピークスペクトル位置との間の位置差σ−σがコンピュータ計算され(178)、それぞれの値差対位置差の差比R=(n−n)/(σ−σ)がコンピュータ計算される(180)。その結果の差比集合は、サブアレイ位置の関数として記憶される(182)。
データがエタロンにより未知の温度で収集される選択された時点で、後続の一次スペクトルデータが収集され(184)、これにより、関連する後続の一次スペクトルピーク位置σが定められる。後続の一次スペクトルピーク位置と第1の一次スペクトルピーク位置との間の差σ−σは、温度変化の尺度としてコンピュータ計算される(186)。前記差σ−σとそれぞれの相応する差比(182)との積δn=(σ−σ)*Rがコンピュータ計算される(188)。これにより屈折率の補正が実現され、変化と規準屈折率との総計n+δnがコンピュータ計算され(190)、記憶される(191)。これにより選択されたサブアレイ位置の各々に対して、温度補正された屈折率nが実現される。次に補正された屈折率は、図10のAおよびBに示されているようにそれぞれ選択されたサブアレイ中の選択された二次スペクトルピークに対してスペクトル位置(または波数または波長)をコンピュータ計算するために相関関数で使用される。
拡大
前述のようにスリット走査等は、通常の画素寸法により可能であるより多くの点を供給するために望ましい。これはなかんずく、マトリクスモデルのためのアーカイブデータを開発するために使用され、一方、テストデータは通常は全画素インクリメントで収集される。より一般的にはテストスペクトルデータも第1および第2のスペクトルデータも、関連するサブアレイ中で所定のインターバル(例えば画素)で収集される。予備スペクトルデータは、所定のインクリメントより小さい複数のサブインクリメントごとに収集され、シフトされたマトリクスモデルに、所定インクリメントごとに選択されたモデルスペクトルデータが適用される。
スリット走査では、入射スリット123(図1)がステッピングモータ125により横方向にシフトされ、これによりスペクトル特徴が、1つのサブアレイにある1つの画素の選択されたサブインクリメント(端数)だけ、例えば1画素当たり4つのサブインクリメントだけ移動される。実質的に等価の走査を、固定されたスリットを使用して光学トレーン中のレンズまたはリフレクタを動かすこと等のその他の手段により達成することができる。すべての画素における全スペクトルは各サブインクリメントで収集され、これらのスペクトルは後で組み合わされ、これにより実際のサブインクリメントスペクトルデータが実現される。すべてのサブインクリメントは整数で間隔を置いて配置されるか、または既知のインターバルだけ間隔を置いて配置される。このことはステッピングモータの動作が非常に正確に選択されることを必要とする。すなわちスリットサブインクリメントの量の正確な知識が重要である。いかなる誤差も、データの有効軸シフトにつながる。スペクトル位置における相応する補正係数は、"拡大"と呼称される。この補正係数は可能な限り1の近傍に定められなければならず、さもないと誤差が波長シフトの測定において発生する。軸シフトすなわち拡大を求めることが可能な場合、軸シフトすなわち拡大は走査手段(例えばステッピングモータインターバル)と一緒に使用され、これによりスリット走査間隔が補正される。拡大(補正係数)は基本スペクトルデータに適用され、これにより、基本マトリクスモデル中に軸補正された基本スペクトルデータが実現される。
システムが例えば1つの画素を動かすために正確にスリットの40ステップを有する場合、1つの画素当り4つのサブインクリメントであれば、10ステップ間隔で収集されたデータは正確に0.25画素互いに離れている。しかしシステムは通常は、1画素当り僅かに異なる所定の非整数、例えば40+ε(εは端数)の数のスリット走査を有する。この場合、10ステップだけ分離されている4つの走査は1つの画素を網羅せず、従って4つのスリット走査されたスペクトルの組合せの全体的スペクトルへの正味の作用は、間隔において非均一である。何故ならば個々のスペクトルは、各画素に0,10,20および30ステップの変位で配置されるからである。次の画素と正確に一致することは、特別のε端数的ステップを必要とする。1つの画素を覆うための正確なステップ数を求めることにより、スリット走査されたスペクトルのより正確な表現が得られる。
走査サブインクリメントを補正し、整数的総計を実現するために使用される拡大を求めるにはいくつかの方法がある。1つの実施形態(図12)ではスリットは有利には、通常のスリット走査に比してより小さいサブインクリメントまたはインターバルで、例えば通常に比して1/2または1/5または1/10のサブインクリメントまたはインターバルで走査される。スリットステップの数は、規準開始位置から少なくとも1画素だけ横方向に動かなければならない。例えば4つのサブインクリメントでの通常のスリット走査では、1画素当り40インターバルまたは40ステップの規準総計を、所定の数の近似として選択することができる(192)。これを基礎にして規準総計より大きいおよび小さい補助総数の集合が選択され、この集合は一連の多様なサブインクリメントを定める。この多様なサブインクリメント("インデックス数"とも呼称される)は、規準総計に比して数においてより小さいおよび大きい領域内に、例えば30〜50ある。この例でそれぞれのシリーズの走査は2つの画素のインクリメントステップ毎に行われる、すなわち1画素当り30,32,34・・・50までのサブインターバルである。
サブアレイのスリット走査(193)は、インデックス数の各シリーズに対して、サンプルからの顕著な特徴(有利にはスペクトルピーク)を有する選択された画素に基づき実行される。これにより、相応するスペクトルデータが収集される。(例えば30,32等に対する)それぞれの走査は、当該画素にわたり別個のデータシリーズ(第1のデータ194a,第2のデータ194b,第3のデータ194c等)を生成する。各オリジナルのデータシリーズは、1つの画素だけ数学的に画素−軸シフトされ(196)、これにより第1、第2、第3等のシフトされたデータシリーズが実現される(197)。次にこのデータは、その相応するシフトされたデータ(または等価物)から減算される(198)。差(199)は実際にそのままで提供されるか、または有利には実際の差の標準二乗平均(rss)の形で求められる。インデックス数が、1つの画素を網羅する走査ステップの実際の数(例えば近似的に40)に近づくとrssは減少する。例えば実際の数が正確に40の場合、rssはそのインデックス数に対して零であり、39および41に対して正である。しかし通常は1画素当りで整数の走査ステップは存在しない。
走査ステップの実際の数(通常は非整数)を確認するために、rssデータとインデックス数が2つの直線に適合される(200)。1つの直線は、規準インデックス(例えば40)より小さいインデックス数により決定され、他方の直線は規準インデックスより大きいインデックス数により決定される。これらの2つの直線は互いに反対の勾配を有し、零rssの点で互いに交差する(202)。これらの直線は同一の点で軸に交差しなければならないが、小さい誤差が存在する場合、平均位置を選択することもできる。この点は1画素当りのスリット走査の実際の数を定める(203)。実際の数と規準数との比は拡大を定める。
検査を別の画素、有利には規準開始位置における隣接画素により行うことができる。従ってこの場合の走査は、規準開始位置から開始して反対の方向に行われる。
前述の方法は効果的であるにもかかわらず、走査の数が大きいことに起因して緩慢である。これに代わるアプローチは通常のスペクトルデータ収集を使用し、その際、波長シフトに対して導関数による補正が行われる。簡単なテイラー級数近似は次式により表される。
y(x+δx)=y(x)+δx(dy/dx) 式2a
ただしyはスペクトルデータ、xは波長(または等価な画素またはサブインクリメント位置)である。スペクトルの離散数値による実施形態では次式の関数が存在する。
=aY+b(dY+dX)+e 式2b
ただしY′はスペクトルデータベクトル、Yは1つのスペクトル特徴に対して新たに測定された(装置ドリフトによりシフトされていることもある)スペクトルデータ、Yは、マトリクスモデルの特徴に対する、シフトされていないオリジナルアーカイブデータに対するデータとして選択されデータであり、Xはサブアレイのスペクトル位置である。測定されたデータ(下付き記号"1")は好適には(しかし必要不可欠ではないが)、走査されない画素データであり、これに対してアーカイブデータ(下付き記号"0")は、サブインクリメントにおいてより高い(スリット走査された)密度とすることもできる(例えば1画素当り4)。(Yに対するデータは、アーカイブデータの画素間隔におけるデータであることもある。)上の式を適用するためには、アーカイブデータを、この式へのデータ適合のために測定データ(1画素当り1つの点)と同じ濃度に"薄め"なければならない。導関数dY/dXは高濃度で収集され、次いで薄められるか、または薄められたデータから収集することができる。パラメータaおよびbは共働して、スペクトル位置(波長)でのシフトをパラメータ比b/aとして表す。パラメータeは適合残余である。
1からずれる軸拡大に関連する軸シフトは、トライ&エラーにより求めることができる。暫定的な拡大が推定され、有利には1.00であると仮定される。見掛けのシフトb/aは、複数のサブアレイに対して式2bによりコンピュータ計算される。サブアレイは、オフセットデータを求めるために使用されたのと同じに選択されたサブアレイでよく、従って新しいデータは必要でない。正しい拡大が使用される場合、これらのシフトはスリット走査ステップの大きさに比例する。直線がb/aとこの大きさとに適合されると、選択されたすべてのサブアレイに対して、適合の二乗平均(rms)は、正しい拡大からの偏差を示す。このrmsは、正しい拡大が使用される前の開始時には大きいこともある。
これを補正するために、補正された拡大が推定され、これは例えば1.00からずれている。スペクトル位置Xサブインクリメントの大きさは拡大により調整され、これにより、調整されたスペクトルデータが実現される。式2bが再び適用され、パラメータ比b/a対ステップの大きさが直線に再び適合される。これは、rmsが最小になるまで繰返される。トライ&エラーは例えば従来の二等分探求法(bisectional search)等のアルゴリズム法により置換することができる。代替的に複数の計算を拡大の範囲で実行し、誤差が最小である計算を選択することができる。拡大は通常は、オフセットに関してはサブアレイのxy座標の関数である。
詳細には(図13)サブインクリメント(ステップ)の暫定的大きさ(204)と、相応する暫定的総計(206)とが、選択されたサブアレイのそれぞれに対して推定される(208)。これらは一般的に、x,y位置におけるサブアレイに依存する。導関数のためのスペクトルデータはこの時点で収集されるか(212)、または有利には先行のアーカイブデータ(114)として収集され(212)、導関数(210)が計算される(212)。現在のスペクトルデータYは、選択されたサブアレイおよび暫定的ステップのそれぞれに対して収集される(214)。現在のデータおよび導関数は式2bに適合され(216)、これにより見掛けのシフトb/aがコンピュータ計算される。見掛けのシフトb/aと、選択されたサブアレイに対するサブインクリメントの暫定的大きさ(204)は、曲線に適合され(218)、これにより、直線から導関数が形成される。その際、この"曲線"は有利には、偏差の二乗平均(rms)(220)をコンピュータ計算した直線である。このrmsに基づき、補正された拡大(222)(1.00からの変動)が推定される(224)。この補正された拡大は、サブインクリメントの以前に推定された大きさ(204)と乗算され(225)、これにより新たな暫定的大きさおよび総計(206)が得られる。このシーケンスは、質問(228)に応じて、rmsが前もって選択されたレベルに入るまで最小化され、この時点で最後の暫定的総計(208)が、最後の総計(232)として求められる(230)。
本発明に使用される分光測定装置の概略図である。 図1の装置の検出器の前面を示す概略図であり、感光性画素のサブアレイを示す。 図2の検出器の画素により受信された光エネルギーのスペクトル特徴の形状と相応するレベルとを示す略線図である。 図2の検出器における位置座標を有する選択されたサブアレイの部分集合を示す略線図である。 本発明による図1の装置に関連したコンピュータ計算の実施形態のステップおよび手段のフローチャートである。 図5のフローチャートに相応するスペクトル特徴を示す略線図である。 本発明による図1の装置に関連するコンピュータ計算の別の実施形態のステップおよび手段のフローチャートである。 本発明で使用されるドリフト標準サンプルから得られた規則的スペクトルピークの連続と、図5および7のフローチャートに相応してインポーズされたスペクトル特徴とを示す略線図である。 図1の装置に、図8のドリフト標準サンプルを組込む光学トレーンの概略図である。 AおよびBは、本発明による図8のドリフト標準サンプルを使用するステップおよび手段を示すフローチャートである。 図10のAおよびBに組合せて使用される温度補正のフローチャートである。 図1に組込まれた1つのスリット走査の実施形態における拡大を調整するフローチャートである。 図1に組込まれた1つの代替的なスリット走査の実施形態における拡大を調整するフローチャートである。

Claims (40)

  1. 分散素子と、前記分散素子からの分散光を受信する検出器とを具備する分光分析装置でスペクトルデータを分析するための方法であって、
    前記検出器は複数のサブアレイを有し、当該サブアレイは前記検出器上にそれぞれ異なる位置で配置されている、スペクトルデータ分析方法において、
    第1の時間で、元素組成が既知である材料サンプに対する第1のスペクトルデータを、選択されたサブアレイの位置に対して収集するステップと、
    第1のオフセットデータを得るために、前記第1のスペクトルデータを、前記選択された各サブアレイに対して前もって指定された基準位置におけるスペクトルデータの推定された集合と比較するステップと、
    第2の時間で、元素組成が既知である材料サンプルに対する第2のスペクトルデータを、選択されたサブアレイの位置に対して収集するステップと、
    第2のオフセットデータを得るために、前記第2のスペクトルデータを、前記選択された各サブアレイに対する基準位置におけるスペクトルデータの推定された集合と比較するステップと、
    前記第1のオフセットデータを使用して第1のオフセット関数を、前記サブアレイのすべてに対して画素オフセットが定義されるように計算するステップと
    前記第2のオフセットデータを使用して第2のオフセット関数を、前記サブアレイのすべてに対して画素オフセットが定義されるように計算するステップと
    前記第1のオフセット関数と前記第2のオフセット関数との差を使用して、前記第1の時間に対して選択された時間で、スペクトルシフトをサブアレイ位置に対して獲得するステップとを有し、
    ただし前記第1のスペクトルデータと第2のスペクトルデータは、前記サブアレイのxy座標からなり、
    前記第1のオフセット関数は前記第1の時間でのサブアレイ位置におけるオフセットを定め、前記第2のオフセット関数は前記第2の時間でのサブアレイ位置におけるオフセットを定め、
    前記選択された時間は、前記第1の時間と前記第2の時間との間にあり、
    前記スペクトルシフトは、前記第1のオフセット関数と前記第2のオフセット関数を補間することによって得られる、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  2. 請求項1記載のスペクトルデータ分析方法において、
    第2のスペクトルデータに対する材料サンプルは、第1のスペクトルデータに対する材料サンプルであり、
    第2のスペクトルデータに対して選択されたサブアレイ位置は、前記第1のスペクトルデータに対して選択されたサブアレイ位置である、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  3. 請求項1記載のスペクトルデータ分析方法において、
    検出器は検出器表面を有し、
    サブアレイは、前記検出器の一部を形成する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  4. 請求項記載のスペクトルデータ分析方法において、
    選択されたサブアレイの数は、複数の検出サブアレイの数より小さい、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  5. 請求項1記載のスペクトルデータ分析方法において、
    前記選択された時間で、テストサンプルに対するテストスペクトルデータを収集し、前記スペクトルシフトを使用して、仮想分光測定装置状態に前記テストスペクトルデータを標準化することを含む、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  6. 請求項1記載のスペクトルデータ分析方法において、
    少なくとも1つの選択された分析物に対する基本スペクトルデータから形成される基本マトリクスモデルを獲得するステップと、
    前記選択された時間で、テストサンプルに対するテストスペクトルデータを収集するステップと、
    前記基本スペクトルデータをシフトするためにスペクトルシフトを使用し、前記選択された時間で分光測定装置状態に関連するシフトされたマトリクスモデルを実現するステップと、
    前記シフトされたマトリクスモデルを前記テストスペクトルデータに適用し、前記選択された分析物の濃度を表すパラメータを生成するステップとを含む、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  7. 請求項1記載のスペクトルデータ分析方法において、
    少なくとも1つの選択された分析物に対する基本スペクトルデータから形成される基本マトリクスモデルを得るため、マトリクスモデルをテストスペクトルデータと共に使用し、これにより、選択された分析物の濃度を表すパラメータを生成し、
    当該方法は、
    第1の時間を最初の時間として、第2の時間を後続の時間として、前記選択された時間を中間の時間として識別し、
    前記中間の時間で、選択された各分析物に対する予備スペクトルデータを収集し、
    スペクトルシフトを、前記中間の時間に対する中間スペクトルシフトとして獲得するために、収集、比較および使用のステップを実行し、
    前記中間スペクトルシフトを前記予備スペクトルデータに適用し、これにより、基本スペクトルデータを基本マトリクスモデルに対して、前記最初の時間での分光測定装置状態に関連してシフトする、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  8. 請求項記載のスペクトルデータ分析方法において、
    テストスペクトルデータを所定インクリメントで、関連するサブアレイで収集し、
    予備スペクトルデータを前記所定のインクリメントより小さい複数のサブインクリメントで収集し、
    シフトされたマトリクスモデルに、前記予備スペクトルデータから所定のインクリメントで選択されたモデルスペクトルデータを適用する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  9. 請求項記載のスペクトルデータ分析方法において、
    サブアレイは複数の感光性画素から成り、
    該感光性画素には所定の数のインクリメントが存在し、前記インクリメントは分光測定装置によるスリット走査により決定される、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  10. 請求項記載のスペクトルデータ分析方法において、
    複数のサブインクリメントはスリット走査により実現され、
    前記所定の数は非整数であり、
    前記所定の数が非整数であることに起因するスペクトル位置の軸シフトを求めるステップと、
    前記軸シフトを使用して、前記所定数が非整数であることに起因する補正を行うステップと、
    を含む、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  11. 請求項10記載のスペクトルデータ分析方法において、
    前記軸シフトを求めるステップでは、
    前記所定数に近似する規準整数と、サブインクリメントの規準数と補助数とに対する一連の複数のサブインクリメントとを選択し、
    規準整数の選択に基づき、規準総数より大きい補助総数の集合および小さい補助総数の集合を選択し、
    該補助総数の集合は一連の複数のサブインクリメントを定め、この複数は、規準総数の数より小さい領域と大きい領域内にあり、
    選択されたスペクトル特徴に対するスペクトルデータを、前もって選択された画素にわたり一連の複数サブインクリメントに対して収集し、これにより、関連する一連のオリジナルデータを実現し、
    前記一連のオリジナルデータをスペクトル位置に関して1つの画素だけシフトし、これにより、相応にシフトされた一連のデータを実現し、
    前記一連のオリジナルデータを、前記相応するシフトされた一連のデータからそれぞれ減算し、これにより、比較的少数の前記補助数に対する差からなる第1の集合と、比較的多数の前記補助数に対する差からなる第2の集合とを実現し、
    差の前記第1の集合を第1の直線に適合し、差の前記第2の集合を第2の直線に適合し、
    前記第1の直線と前記第2の直線との交点を確認し、前記交点は軸シフトを決定する変位を有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  12. 請求項10記載のスペクトルデータ分析方法において、
    軸シフトを使用するに際し、軸シフトから補正係数を求め、前記補正係数を前記基本スペクトルデータに適用し、これにより、基本マトリクスモデル対して補正された基本スペクトルデータを実現する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  13. 請求項11記載のスペクトルデータ分析方法において、
    スペクトルデータが次式により表され、
    Y1=a0Y0+b(dY0/dX0)+e
    ただしY0は、暫定的総数に相応するインクリメントの大きさを有するサブインクリメントに対する導関数スペクトルデータであり、Y1は前記サブインクリメントにおけるインクリメントスペクトルデータであり、X0は前記サブインクリメント中のスペクトル位置であり、dY0/dX0は導関数であり、aとbは、パラメータ比b/aが暫定的軸シフトを表すパラメータであり、eは適合残余であり、
    本方法は、
    (a) 選択された各サブアレイにおいて推定された暫定的総数に相応する暫定的サブインクリメントの大きさを推定するステップと、
    (b) 導関数スペクトルデータを収集し、前記暫定的インクリメントの大きさを使用してインクリメントスペクトルデータを、前記選択された各サブアレイに対して収集するステップと、
    (c) 前記導関数スペクトルデータと前記インクリメントスペクトルデータとを前記関数に適合し、これにより、選択された前記各サブアレイに対して前記パラメータ比をコンピュータ計算するステップと、
    (d) 前記インクリメントの大きさと前記パラメータ比を曲線に適合し、直線からの前記曲線の偏差を確認するステップと、
    (e) 前記偏差を使用して、前記軸シフトに相応する補正された拡大を推定するステップと、
    (f) 前記ステップ(b)〜(e)を繰返し、ステップ(d)での直線からの偏差を前もって選択されたリミットより小さくし、これにより整数総計を実現するステップとを含む、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  14. 請求項1記載のスペクトルデータ分析方法において、
    材料サンプルは、選択されたサブアレイ位置のそれぞれにスペクトルピークを実現するために少なくとも1つの分析物を含む標準サンプルである、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  15. 請求項1記載のスペクトルデータ分析方法において、
    材料サンプルは、規則的二次スペクトルピークのシリーズを実現するために光源を受信する光学干渉素子であり、
    各二次スペクトルピークは、選択された各サブアレイ位置中のスペクトル位置に相応する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  16. 請求項15記載のスペクトルデータ分析方法において、
    分光測定装置は、識別されたスペクトル位置を有する一次スペクトルピークの校正源を含み、
    各二次スペクトルピークは整数次数を有し、
    該整数次数は、相関関数により補正定数と光学干渉素子の所定屈折率とに従って1つのピークスペクトル位置に識別され、
    前記二次スペクトルピークをスペクトル位置に対応させるために、本方法は、
    (a) 第1のサブアレイ位置における前記一次スペクトルピークに対して一次スペクトルデータを収集し、第1のサブアレイ位置および他の選択されたサブアレイ位置における前記二次スペクトルピークに対して二次スペクトルデータを収集し、
    (b) 前記相関関数の最初の相関定数およびその領域を推定し、
    (c) 前記相関関数、前記識別されたスペクトル位置、および前記最初の相関定数により、暫定的次数を計算し、前記暫定的次数に最も近い整数次数を選択し、
    (d) 前記相関関数、前記識別されたスペクトル位置、および前記最も近い整数次数により、相応する第1の相関定数を計算し、これにより、前記最も近い整数次数と前記第1の相関定数とから成る数−定数ペアを実現し、
    (e) 新しい次数により相応する相関定数を再計算し、これにより、シフトされた次数および相応する相関定数から成る更なる数−定数ペアを実現し、
    ただし前記新しい次数は、前記最も近い整数次数が1だけシフトされた次数であり、
    (f) 前記ステップ(e)を、付加的に1だけシフトされた更なる整数次数により繰返し、数−定数ペアの集合が、相関定数の特定の領域に対して実現されるようにし、
    (g) 別の選択されたサブアレイで、前記二次スペクトルデータの二次スペクトルピークを規準ピークスペクトル位置に識別し、
    (h) 前記相関関数、前記規準ピークスペクトル位置、および前記集合の各相関定数により、更なる次数をコンピュータ計算し、これにより、付加的な数−定数ペアを実現し、
    (i) 非整数である次数に関連する付加的なペアにあるすべて相関定数を指定し、
    前記指定された相関定数を有する集合からすべての数−定数ペアを削除し、これにより、数−定数ペアの集合を縮小し、
    (j) 前記集合のペアにただ1つの相関定数が残るまで、前記ステップ(g),(h)および(i)を繰返し、有効相関定数および相応する残りの整数次数を、前記校正サブアレイおよび選択された各サブアレイに対して確定し、
    (k) 前記相関関数、前記有効相関定数、および前記集合の残りの整数次数により、選択された各サブアレイ中に選択された各二次スペクトルピークに対する前記スペクトル位置をコンピュータ計算する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  17. 請求項16記載のスペクトルデータ分析方法において、
    光学干渉素子の屈折率は温度およびサブアレイ位置に依存し、
    一次スペクトルピークは、温度を表すスペクトル位置を有し、
    本方法は、
    光学干渉素子を第1の温度に維持している間、第1の一次スペクトルピーク位置、第1の有効相関定数および関連する次数を確認するために、推定規準屈折率によりステップ(a)〜(k)を実行し、
    前記第1の一次スペクトルピーク位置、前記第1の有効相関定数および関連する次数を使用して、相関関数により前記屈折率の第1の値をコンピュータ計算し、
    前記光学干渉素子を第2の温度に維持している間、第2の一次スペクトルピーク位置、第2の有効相関定数および関連する次数を確認するために、規準屈折率によりステップ(a)〜(k)を実行し、
    前記第2の一次スペクトルピーク位置、前記第2の有効相関定数および関連する次数を使用して、相関関数により前記屈折率の第2の値をコンピュータ計算し、
    ただし前記第2の値は前記サブアレイ位置に依存しており、
    第1の屈折率値とそれに相応する第2の値との間の値差を相応するサブアレイ位置に対してコンピュータ計算し、前記第1の一次スペクトルピーク位置と前記第2の一次スペクトルピーク位置との間の位置差をコンピュータ計算し、前記値差と前記位置差との差比をコンピュータ計算し、
    前記差比をサブアレイ位置の関数として記憶し、
    前記記憶した差比を、選択された各サブアレイ中に選択された各二次スペクトルピークに対するスペクトル位置をコンピュータ計算するのに使用する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  18. 請求項17記載のスペクトルデータ分析方法において、
    引き続き、光学干渉素子を相応に選択された温度に維持することと関連して、後続の一次スペクトルピーク位置を定める後続の一次スペクトルデータを収集し、
    前記後続の一次スペクトルピーク位置と前記第1の一次スペクトルピーク位置との間の後続の差をコンピュータ計算し、
    前記後続の差とそれぞれの差比との積をコンピュータ計算し、これにより、屈折率を補正をし、
    変化と規準屈折率との総和をコンピュータ計算し、これにより、選択されたサブアレイ位置に対して屈折率を温度補正し、
    光学干渉素子を後続の温度に維持する間、ステップ(k)を補正された屈折率により実行し、これにより、選択された各サブアレイ中に選択された各二次スペクトルピークに対してスペクトル位置をコンピュータ計算する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析方法。
  19. 分散素子と、該分散素子からの分散光を受信する検出器とを有する分光測定装置を具備するスペクトルデータ分析装置であって、
    前記検出器は複数のサブアレイを有し、当該サブアレイは前記検出器上にそれぞれ異なる位置で配置されている形式の、スペクトルデータ分析装置において、
    第1の時間で、元素組成が既知である材料サンプルに対する第1のスペクトルデータを、選択されたサブアレイ位置に対して収集する手段と、
    第1のオフセットデータを得るために、前記第1のスペクトルデータを、前記選択された各サブアレイに対して前もって指定された基準位置におけるスペクトルデータの推定された集合と比較する手段と、
    第2の時間で、元素組成が既知である材料サンプルに対する第2のスペクトルデータを、選択されたサブアレイ位置に対して収集する手段と、
    第2のオフセットデータを得るために、前記第2のスペクトルデータを、前記選択された各サブアレイに対する基準位置におけるスペクトルデータの推定された集合と比較する手段と、
    前記第1のオフセットデータを使用して第1のオフセット関数を、前記サブアレイのすべてに対して画素オフセットが定義されるように計算するための手段と、
    前記第2のオフセットデータを使用して第2のオフセット関数を、前記サブアレイのすべてに対して画素オフセットが定義されるように計算するための手段と、
    前記第1のオフセット関数と前記第2のオフセット関数との差を使用して、前記第1の時間に対して選択された時間で、サブアレイ位置に対するスペクトルシフトを得るための手段とを有し、
    ただし前記第1のスペクトルデータと第2のスペクトルデータは、前記サブアレイのxy座標からなり、
    前記第1のオフセット関数は前記第1の時間でのサブアレイ位置におけるオフセットを定め、前記第2のオフセット関数は前記第2の時間でのサブアレイ位置におけるオフセットを定め、
    前記選択された時間は、前記第1の時間と前記第2の時間との間にあり、
    前記スペクトルシフトは、前記第1のオフセット関数と前記第2のオフセット関数を補間することによって得られる、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  20. 請求項19記載のスペクトルデータ分析装置において、
    第2のスペクトルデータに対する材料サンプルは、第1のスペクトルデータに対する材料サンプルであり、
    前記第2のスペクトルデータに対して選択されたサブアレイ位置は、前記第1のスペクトルデータに対して選択されたサブアレイ位置である、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  21. 請求項19記載のスペクトルデータ分析装置において、
    検出器は検出器表面を有し、
    サブアレイは、前記検出器表面の一部を形成する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  22. 請求項21記載のスペクトルデータ分析装置において、
    選択されたサブアレイの数は、複数の検出サブアレイの数より小さい、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  23. 請求項19記載のスペクトルデータ分析装置において、
    前記選択された時間で、テストサンプルに対するテストスペクトルデータを収集する手段と、
    前記スペクトルシフトを使用して、仮想分光測定装置状態に前記テストスペクトルデータを標準化する手段とを有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  24. 請求項19記載のスペクトルデータ分析装置において、
    少なくとも1つの選択された分析物に対する基本スペクトルデータから形成される基本マトリクスモデルを形成する手段と、
    前記選択された時間で、テストサンプルに対するテストスペクトルデータを収集する手段と、
    前記基本スペクトルデータをシフトするためにスペクトルシフトを使用し、前記選択された時間で分光測定装置状態に関連するシフトされたマトリクスモデルを実現する手段と、
    前記シフトされたマトリクスモデルを前記テストスペクトルデータに適用し、前記選択された分析物の濃度を表すパラメータを生成する手段とを有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  25. 請求項19記載のスペクトルデータ分析装置において、
    少なくとも1つの選択された分析物に対する基本スペクトルデータから形成される基本マトリクスモデルを得るため、マトリクスモデルをテストスペクトルデータと共に使用し、これにより、選択された分析物の濃度を表すパラメータを生成し、
    第1の時間が最初の時間であり、第2の時間が後続の時間であり、選択された時間が中間の時間であり、
    分光測定装置はさらに、
    前記中間の時間で、選択された各分析物に対する予備スペクトルデータを収集する手段と、
    スペクトルシフトを、前記中間の時間に対する中間スペクトルシフトとして獲得するために、収集、比較および使用のステップを実行する手段と、
    前記中間スペクトルシフトを前記予備スペクトルデータに適用し、これにより、基本スペクトルデータを基本マトリクスモデルに対して、前記最初の時間での分光測定装置状態に関連してシフトするための手段とを有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  26. 請求項25記載のスペクトルデータ分析装置において、
    テストスペクトルデータが所定インクリメントで、関連するサブアレイで収集され、
    予備スペクトルデータが所定インクリメントより小さい複数のサブインクリメントに対して収集され、
    シフトされたマトリクスモデルに、前記予備スペクトルデータから所定インクリメントのために選択されたモデルスペクトルデータが適用される、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  27. 請求項26記載のスペクトルデータ分析装置において、
    サブアレイは複数の感光性画素から成り、
    該感光性画素には所定の数のインクリメントが存在し、前記インクリメントは分光測定装置によるスリット走査により決定される、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  28. 請求項27記載のスペクトルデータ分析装置において、
    複数のサブインクリメントはスリット走査により実現され、
    前記所定の数は非整数であり、
    分光分析装置は、
    前記所定の数が非整数であることに起因するスペクトル位置の軸シフトを求める手段と、
    前記軸シフトを使用して、前記所定数が非整数であることに起因する補正を行う手段とを有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  29. 請求項28記載のスペクトルデータ分析装置において、
    前記軸シフトを求める手段は、
    選択されたスペクトル特徴に対するスペクトルデータを、前もって選択された画素にわたり一連の複数サブインクリメントに対して収集する手段を有し、
    前記一連の複数サブインクリメントの1つは、所定数を近似するサブインクリメントの規準整数を有し、他の一連の複数サブインクリメントはサブインクリメントの補助数を有し、
    規準整数の選択に基づき、規準総数より大きい補助整数および小さい補助総数の集合が選択され、
    該補助総数の集合は一連の複数サブインクリメントを定め、この複数は、規準総数の数より小さい領域および大きい領域内にあり、
    このようなスペクトルデータは関連する一連のオリジナルデータを実現し、
    さらに、一連のオリジナルデータをスペクトル位置に関して1つの画素だけシフトし、これにより、相応にシフトされた一連のデータを実現する手段と、
    前記一連のオリジナルデータを、前記相応にシフトされた一連のデータからそれぞれ減算し、これにより、比較的少数の前記補助数に対する差からなる第1の集合と、比較的多数の前記補助数に対する差からなる第2の集合とを実現する手段と、
    差の前記第1の集合を第1の直線に適合し、差の前記第2の集合を第2の直線に適合する手段と、
    前記第1の直線と前記第2の直線における交点を確認する手段とを具備し、
    前記交点は、前記軸シフトを決定する変位を有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  30. 請求項28記載のスペクトルデータ分析装置において、
    前記軸シフトを使用する手段は、
    軸シフトから補正係数を求める手段と、
    前記補正係数を前記基本スペクトルデータに適用し、これにより、基本マトリクスモデル対して補正された基本スペクトルデータを実現する手段とを有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  31. 請求項28記載のスペクトルデータ分析装置において、
    スペクトルデータが次式により表され、
    Y1=a0Y0+b(dY0/dX0)+e
    ただしY0は、暫定的総数に相応するインクリメントの大きさを有するサブインクリメントに対する導関数スペクトルデータであり、Y1は前記サブインクリメントにおけるインクリメントスペクトルデータであり、X0は前記サブインクリメント中のスペクトル位置であり、dY0/dX0は導関数であり、aとbは、パラメータ比b/aが暫定的軸シフトを表すパラメータであり、eは適合残余であり、
    分光測定装置は、記憶された関数を有し、さらに
    (a) 選択された各サブアレイにおいて推定された暫定的総数に相応する暫定的サブインクリメントの大きさを推定する手段と、
    (b) 導関数スペクトルデータを収集し、前記暫定的インクリメントの大きさを使用してインクリメントスペクトルデータを、前記選択された各サブアレイに対して収集する手段と、
    (c) 前記導関数スペクトルデータと前記インクリメントスペクトルデータとを前記関数に適合し、これにより、選択された前記各サブアレイに対して前記パラメータ比をコンピュータ計算する手段と、
    (d) 前記インクリメントの大きさと前記パラメータ比を曲線に適合し、直線からの前記曲線の偏差を確認する手段と、
    (e) 前記偏差を使用して、前記軸シフトに相応する補正された拡大を推定する手段と、
    (f) 前記ステップ(b)〜(e)を繰返し、ステップ(d)での直線からの偏差を前もって選択されたリミットより小さくし、これにより整数総計を実現する手段とを有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  32. 請求項19記載のスペクトルデータ分析装置において、
    材料サンプルは、選択されたサブアレイ位置のそれぞれにスペクトルピークを実現するために少なくとも1つの分析物を含む標準サンプルである、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  33. 請求項19記載のスペクトルデータ分析装置において、
    材料サンプルは、規則的二次スペクトルピークのシリーズを実現するために光源を受信する光学干渉素子であり、
    各二次スペクトルピークは、選択された各サブアレイ位置中のスペクトル位置に相応する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  34. 請求項33記載のスペクトルデータ分析装置において、
    当該分光分析装置は、識別されたスペクトル位置を有する一次スペクトルピークの校正源を含み、
    各二次スペクトルピークは整数次数を有し、
    該整数次数は、相関関数により補正定数と光学干渉素子の所定屈折率とに従ってピークスペクトル位置に識別され、
    前記二次スペクトルピークをスペクトル位置に対応させるために、分光測定装置は、
    (a) 第1のサブアレイ位置における前記一次スペクトルピークに対して一次スペクトルデータを収集し、第1のサブアレイ位置および他の選択されたサブアレイ位置における前記二次スペクトルピークに対して二次スペクトルデータを収集する手段と、
    (b) 相関関数、前記識別されたスペクトル位置、前記相関関数の前もって推定された最初の相関定数およびその領域により暫定的次数を計算する手段と、
    (c) 該暫定的次数に最も近い整数次数を選択する手段と、
    (d) 前記相関関数、前記識別されたスペクトル位置および前記最も近い整数次数により相応する第1の相関定数を計算し、これにより、前記最も近い整数次数および前記第1の相関定数から成る数−定数ペアを実現するための手段と、
    (e) 1だけシフトされた前記最も近い整数次数を形成する新たな次数により、相応する相関定数を再計算し、これにより、シフトされた次数および相応する相関定数から成る更なる数−定数ペアを実現するための手段と、
    (f) 付加的に1だけシフトされた更なる整数次数を前記手段(e)に適用することを繰返し、これにより、数−定数ペアの集合を相関定数の前記特定された領域で実現するための手段と、
    (g) 別の選択されたサブアレイで、規準ピークスペクトル位置に前記二次スペクトルデータの二次スペクトルピークを識別する手段と、
    (h) 更なる次数をコンピュータ計算し、これにより、付加的な数−定数ペアを実現するためにする手段であって、そのために前記相関関数、前記規準ピークスペクトル位置および前記集合の各相関定数を使用する手段と、
    (i) 非整数である次数に関連する付加的なペアにあるすべての相関定数を指定し、指定された相関定数を有する集合からすべての数−定数ペアを削除して、数−定数ペアの集合を縮小する手段と、
    (j) 前記集合のペアにただ1つの相関定数が残るまで、前記手段(g),(h)および(i)を繰返し適用し、有効相関定数および相応する残りの整数次数を、前記校正サブアレイおよび選択された各サブアレイに対して確定する手段と、
    (k) 選択された各サブアレイ中に選択された各二次スペクトルピークに対するスペクトル位置を計算する手段であって、そのために前記相関関数、前記有効相関定数、および前記集合の中の残りの整数次数を使用する手段とを有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  35. 請求項34記載のスペクトルデータ分析装置において、
    光学干渉素子の屈折率は温度およびサブアレイ位置に依存し、
    一次スペクトルピークは、温度を表すスペクトル位置を有し、
    当該スペクトルデータ分析装置は、
    光学干渉素子を第1の温度に維持している間、前記手段(a)〜(k)に推定規準屈折率を繰返し適用し、これにより、関連の第1の1次スペクトルピーク位置を定める第1の一次スペクトルデータ、第1の有効相関定数および関連する次数を確認する手段と、
    前記第1の一次スペクトルピーク位置、前記第1の有効相関定数および関連する次数を使用して、相関関数により前記屈折率の第1の値をコンピュータ計算する手段と、
    前記光学干渉素子を第2の温度に維持している間、前記手段(a)〜(k)に規準屈折率を繰返し適用し、これにより、関連の第2の一次スペクトルピーク位置を定める第2の一次スペクトルデータ、第2の有効相関定数および関連する次数を確認する手段と、
    前記第2の一次スペクトルピーク位置、前記第2の有効相関定数および関連する次数を使用して、相関関数により前記屈折率の第2の値をコンピュータ計算する手段と、
    ただし前記第2の値は前記サブアレイ位置に依存しており、
    第1の屈折率値とそれに相応する第2の値との間の値差を相応するサブアレイ位置に対してコンピュータ計算し、前記第1の一次スペクトルピーク位置と前記第2の一次スペクトルピーク位置との間の位置差をコンピュータ計算し、前記値差と前記位置差との差比をコンピュータ計算する手段と、
    前記差比をサブアレイ位置の関数として記憶し、前記記憶した差比を、選択された各サブアレイ中に選択された各二次スペクトルピークに対するスペクトル位置をコンピュータ計算するのに使用する手段とを有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  36. 請求項35記載のスペクトルデータ分析装置において、
    選択された時間で、後続の一次スペクトルピーク位置を定める後続の一次スペクトルデータを収集する手段と、
    前記後続の一次スペクトルピーク位置と前記第1の一次スペクトルピーク位置との間の後続の差をコンピュータ計算し、前記後続の差とそれぞれの差比との積をコンピュータ計算し、これにより、屈折率を補正をし、変化と規準屈折率との総和をコンピュータ計算し、これにより、選択されたサブアレイ位置に対して屈折率を温度補正する手段と、
    光学干渉素子を後続の温度に維持する間、前記手段(a)〜(k)に規準屈折率を繰返し適用し、これにより、選択された各サブアレイ中に選択された各二次スペクトルピークに対してスペクトル位置をコンピュータ計算する手段とを有する、ことを特徴とするスペクトルデータ分析装置。
  37. 分散素子と、前記分散素子からの分散光を受信する検出器とを有する分光測定装置におけるサンプルのスペクトルデータを分析するためのプログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記録媒体であって、前記検出器は複数のサブアレイを有し、当該サブアレイは前記検出器上にそれぞれ異なる位置で配置されている形式のコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    前記記録媒体は、データコードおよびプログラムコードを記録しており、
    前記プログラムコードはコンピュータを、
    第1の時間で、元素組成が既知である材料サンプルに対する第1のスペクトルデータを、選択されたサブアレイ位置に対して収集する手段、
    第2の時間で、元素組成が既知である材料サンプルに対する第2のスペクトルデータを、選択されたサブアレイサブアレイ位置に対して収集する手段、
    前記サンプルを表す相応のスペクトル情報をコンピュータ計算するために、スペクトルデータを受信するコンピュータ計算手段として機能させ、
    前記データコードは、選択された各サブアレイに対して前もって指定された基準位置におけるスペクトルデータの推定された集合を含み、
    前記プログラムコードはさらにコンピュータを、
    第1のオフセットデータを得るために、前記第1のスペクトルデータを、前記選択された各サブアレイに対して前もって指定された基準位置におけるスペクトルデータの推定された集合と比較する手段、
    第2のオフセットデータを得るために、前記第2のスペクトルデータを、前記選択された各サブアレイに対する基準位置におけるスペクトルデータの推定された集合と比較する手段、
    前記第1のオフセットデータを使用して第1のオフセット関数を、前記サブアレイのすべてに対して画素オフセットが定義されるように計算するための手段、
    前記第2のオフセットデータを使用して第2のオフセット関数を、前記サブアレイのすべてに対して画素オフセットが定義されるように計算するための手段、
    前記第1のオフセット関数と前記第2のオフセット関数との差を使用して、前記第1の時間に対して選択された時間で、サブアレイ位置に対するスペクトルシフトを得るための手段
    として機能させ、
    ただし前記第1のスペクトルデータと第2のスペクトルデータは、前記サブアレイのxy座標からなり、
    前記第1のオフセット関数は前記第1の時間でのサブアレイ位置におけるオフセットを定め、前記第2のオフセット関数は前記第2の時間でのサブアレイ位置におけるオフセットを定め、
    前記選択された時間は、前記第1の時間と前記第2の時間との間にあり、
    前記スペクトルシフトは、前記第1のオフセット関数と前記第2のオフセット関数を補間することによって得られる、ことを特徴とする記録媒体。
  38. 請求項37記載の記録媒体において、
    プログラムコードはさらにコンピュータを、
    選択された時間でテストサンプルに対するテストスペクトルデータを収集する手段、
    スペクトルシフトを使用して前記テストスペクトルデータを仮想分光測定装置状態に標準化する手段として機能させる、ことを特徴とする記録媒体。
  39. 請求項37記載の記録媒体において、
    データコードはさらに、少なくとも1つの選択された分析物における基本スペクトルデータから成る基本マトリクスモデルを含み、
    プログラムコードはさらにコンピュータを、
    選択された前記時間で、分光測定装置状態に関連するするシフトされたマトリクスモデルを生成するために、基本スペクトルデータをシフトするためにスペクトルシフトを使用する手段、
    選択された分析物の濃度を表すパラメータを供給するために、前記シフトされたマトリクスモデルを前記テストスペクトルデータに適用する手段として機能させる、ことを特徴とする記録媒体。
  40. 請求項37記載の記録媒体において、
    分光測定装置は、識別されたスペクトル位置を有する一次スペクトルピークの校正ソースを含み、
    材料サンプルは、選択された各サブアレイ位置におけるスペクトル位置に対する規則的な一連の二次スペクトルピークを実現するために光源を受信する光学部材であり、
    各二次スペクトルピークは、相関関数により相関定数と光学干渉素子の所定屈折率に従ってピークスペクトル位置に対して識別される整数次数を有し、
    前記プログラムコードはさらにコンピュータを、
    (a) 第1のサブアレイ位置における前記一次スペクトルピークに対して一次スペクトルデータを収集し、第1のサブアレイ位置および他の選択されたサブアレイ位置における二次スペクトルピークに対して二次スペクトルデータを収集する手段、
    (b) 相関関数、前記識別されたスペクトル位置、前記相関関数の前もって推定された最初の相関定数およびその領域により暫定的次数を計算する手段、
    (c) 前記暫定的次数に対して最も近い整数次数を選択する手段、
    (d) 前記相関関数、識別された前記スペクトル位置および前記最も近い整数次数により相応する第1の相関定数を計算し、これにより、前記最も近い整数次数および前記第1の相関定数から成る数−定数ペアを実現する手段、
    (e) 1だけシフトされた最も近い前記整数次数を形成する新たな次数により、相応する相関定数を再計算し、これにより、シフトされた次数および相応する相関定数から成る更なる数−定数ペアを実現する手段、
    (f) 付加的な1だけシフトされた更なる整数次数を前記手段(e)を繰返し適用し、これにより、数−定数ペアの集合を相関定数の前記特定された領域で実現する手段、
    (g) 別の選択されたサブアレイで、規準ピークスペクトル位置に二次スペクトルデータの二次スペクトルピークを識別する手段、
    (h) 更なる次数をコンピュータ計算し、これにより、付加的な数−定数ペアを実現するための手段であって、そのために前記相関関数、前記規準ピークスペクトル位置および前記集合の各相関定数を使用する手段、
    (i) 非整数である次数に関連する付加的なペアにあるすべての相関定数を指定し、指定された相関定数を有する集合からすべての数−定数ペアを削除して、前記数−定数ペアを縮小する手段、
    (j) 前記集合のペアにただ1つの相関定数が残るまで、前記手段(g),(h)および(i)を繰返し適用し、有効相関定数および相応する残りの整数次数を、前記校正サブアレイ及びそれぞれの選択された前記サブアレイに対して確定する手段、
    (k) 選択された各サブアレイ中に選択された各二次スペクトルピークに対するスペクトル位置をコンピュータ計算する手段であって、そのために前記相関関数、前記有効相関定数、および前記集合の中の残りの整数次数を使用する手段として機能させる、ことを特徴とする記録媒体。
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