JP2004212049A - マイコンシステム及び電子機器 - Google Patents
マイコンシステム及び電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004212049A JP2004212049A JP2002345640A JP2002345640A JP2004212049A JP 2004212049 A JP2004212049 A JP 2004212049A JP 2002345640 A JP2002345640 A JP 2002345640A JP 2002345640 A JP2002345640 A JP 2002345640A JP 2004212049 A JP2004212049 A JP 2004212049A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- time
- microcomputer
- event
- information
- time information
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Electric Clocks (AREA)
Abstract
【課題】マイコンにより制御する電子機器の待機状態において、マイコンの消費電力を低減することができるマイコンシステム及び電子機器を提供することである。
【解決手段】マイコンの動作を所定時刻にオン/オフさせるための時刻予約情報を記憶する記憶手段と、マイコンに対して時刻情報を生成して供給すると共に、所定の時間間隔でマイコンを起動するための起動信号を生成して供給できる時刻情報供給手段と、時刻情報供給手段から供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、記憶手段から時刻予約情報を取得するとともに、時刻情報供給手段から時刻情報を取得し、取得した時刻予約情報と時刻情報とを比較して動作クロックの生成/停止を制御できるマイコンとから構成されるマイコンシステム。
【選択図】 図1
【解決手段】マイコンの動作を所定時刻にオン/オフさせるための時刻予約情報を記憶する記憶手段と、マイコンに対して時刻情報を生成して供給すると共に、所定の時間間隔でマイコンを起動するための起動信号を生成して供給できる時刻情報供給手段と、時刻情報供給手段から供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、記憶手段から時刻予約情報を取得するとともに、時刻情報供給手段から時刻情報を取得し、取得した時刻予約情報と時刻情報とを比較して動作クロックの生成/停止を制御できるマイコンとから構成されるマイコンシステム。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイコンにより制御する電子機器の待機状態において、マイコンの消費電力を低減することができるマイコンシステム及び電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術において、所望の時刻に機器を作動/停止させるためのタイマー機能を備えた電子機器では、設定した予約時刻までの間、機器の主電源はオフであるが、機器を制御するためのマイクロコンピュータ(以下、マイコン)は現在時刻と設定した予約時刻との比較を行っているので動作状態であり、例えば、予約時刻が1週間後であれば、1週間後の予約時刻までマイコンは動作状態のままである。
【0003】
このような状態は、通常、待機状態と呼ばれており、電子機器が待機状態であるときのマイコンは、外部あるいは内部で動作クロックを生成し、この動作クロックにより動作を継続させ、RTC(Real Time Clock)から取得した現在の時刻情報とメモリなどに記憶されている予約時刻との比較を行い、予約時刻になると機器に供給される主電源のオン/オフを行う。
【0004】
したがって、電子機器が待機状態でもあってもマイコンは動作しているので、電子機器の消費電力低減のネックになっていた。
【0005】
そこで、現在時刻と予約時刻を比較するための時刻比較機能をマイコン以外の回路(部品)、例えば、上述したマイコンに時刻情報を供給しているRTCに設けて、マイコンの動作クロックを停止状態することにより、電子機器における待機状態の消費電力を低減させる機器もある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−197461号公報(第3頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在時刻と予約時刻を比較するための時刻比較機能をRTCなどマイコン以外の回路(部品)で実行させると、その回路(部品)の設計や構成を変更しなければならなかったり、回路(部品)変更に伴って構成が複雑となる、又、既存の回路(部品)が利用できなくなるというような問題が発生する。
【0008】
従って、現在時刻と予約時刻を比較する時刻比較機能をマイコンで実行し、且つ、待機状態におけるマイコンの消費電力を低減することに解決しなければならない課題を有する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係るマイコンシステム及び電子機器は次のような構成にすることである。
【0010】
(1)記憶手段と、時刻情報供給手段と、マイクロコンピュータと、から構成されるマイコンシステムであって、前記記憶手段は、前記マイクロコンピュータの動作を所定時刻にオン/オフさせるための時刻予約情報を記憶する手段を備え、前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータに対して時刻情報を生成して供給すると共に、所定の時間間隔で該マイクロコンピュータを起動するための起動信号を生成して供給できる手段を備え、前記マイクロコンピュータは、前記時刻情報供給手段から供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、前記記憶手段から時刻予約情報を取得するとともに、前記時刻情報供給手段から時刻情報を取得し、該取得した時刻予約情報と時刻情報とを比較して動作クロックの生成/停止を制御できる手段を備えていること、を特徴とするマイコンシステム。
(2)前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータからの指示に応じて起動信号を供給する時間間隔を変更できることを特徴とする(1)に記載のマイコンシステム。
【0011】
(3)所望の時刻情報を設定し、該設定した時刻情報に基づいて機器の動作を制御できるマイコンシステムを備えた電子機器であって、該マイコンシステムは、記憶手段と、時刻情報供給手段と、マイクロコンピュータと、から構成され、前記記憶手段は、前記マイクロコンピュータの動作を所定時刻にオン/オフさせるための時刻予約情報を記憶する手段を備え、前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータに対して時刻情報を生成して供給すると共に、所定の時間間隔で該マイクロコンピュータを起動するための起動信号を生成して供給できる手段を備え、前記マイクロコンピュータは、前記時刻情報供給手段から供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、前記記憶手段から時刻予約情報を取得するとともに、前記時刻情報供給手段から時刻情報を取得し、該取得した時刻予約情報と時刻情報とを比較して動作クロックの生成/停止を制御できる手段を備えていること、を特徴とする電子機器。
(4)前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータからの指示に応じて起動信号を供給する時間間隔を変更できることを特徴とする(3)に記載の電子機器。
【0012】
このようなマイコンシステム及び電子機器により、マイクロコンピュータは、時刻情報供給手段から供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、動作している一定時間のうちに記憶手段に記憶されている時刻予約情報を取得するとともに、時刻情報供給手段から時刻情報を取得し、取得した時刻予約情報と時刻情報とを比較して動作クロックの停止/継続を制御することができるので、タイマー機能などによって電子機器が待機状態になったとき、時刻情報と予約時刻情報との比較処理を従来通りにマイコンで実行し、且つ、マイコンの消費電力を低減することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るマイコンシステム及び電子機器の実施の形態について図面を参照して説明する。但し、図面は専ら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0014】
図1は、電子機器100が備えているマイコンシステムの構成を略示的に示したブロック図であり、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)110、RTC(Real Time Clock)120、メモリ130、マイコン用電源部140,主電源部150などから構成される。
【0015】
マイコン110は、マイコン用電源部140から電源を供給され、外部あるいは内部で生成する動作クロックで動作し、この動作クロックに基づいてマイコン内部や電子機器100の各部の処理を制御する。また、ユーザの操作やメモリ130の時刻予約情報(イベント情報)に基づいて主電源部150のオン/オフを制御する機能を備えている。
【0016】
また、マイコン110は、主電源部150をオフにすると待機状態となり、RTC120から所定の時間間隔で(間欠的に)送出される起動信号に応じて一定時間だけ作動し、この一定時間のあいだにメモリ130の時刻予約情報(イベント情報)を参照し、この時刻予約情報とRTC120から取得する時刻情報とを比較して動作クロックの生成の再開/停止を制御する、即ち、マイコン110の動作の再開/停止を制御する。
【0017】
更に、マイコン110は、RTC120に対して起動信号を送出する時間間隔の変更を指示する機能を備えている。
【0018】
RTC120は、時刻情報を生成してマイコン110に供給するとともに、待機状態(動作クロックが停止中)のマイコン110を動作させるための起動信号を生成し、所定の時間間隔でマイコン110に送出する。なお、マイコン110が主電源部150をオフしたときから起動信号を送出するようにしてもよい。
【0019】
また、RTC120は、マイコン110からの制御に従って起動信号を送出する時間間隔を変更する機能を備えている。
【0020】
メモリ130は、電子機器100を所定の時刻(日時)で動作させるため、機器を動作させるための主電源部150をオンにする時刻(以下、イベント開始時間という)及び主電源部150をオフにする時刻(以下、イベント終了時間という)を設定した時刻予約情報(以下、イベント情報という)を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)や不揮発性メモリなどであり、イベント情報を記憶できるものであれば、これ以外の記憶手段であってもよい。
【0021】
マイコン用電源部140は、マイコン110が動作するために必要な電力を供給するものである。また、マイコン110の停止中でも電源を供給し、マイコン110内部のメモリ(RAMなど)データの消失を防ぐことにより再起動時の時間短縮を可能とする。なお、図1に示すようにRTC120へ電源を供給するようにしてもよい。
【0022】
主電源部150は、電子機器100を動作させるために必要な電力を供給するものであり、マイコン110の制御に従って電源の供給のオン/オフを行う。
【0023】
次に、上述したような構成を備えた電子機器におけるマイコンシステムの基本的な動作について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
【0024】
マイコン110は、ユーザの操作やタイマー機能などによって電子機器100の主電源部150がオフになると、動作クロックを停止するため、RTC120から送出される起動信号の受信待ち状態(スタンバイ)となる(ST100)。
【0025】
そして、マイコン110がRTC120から所定の時間間隔で送出されている起動信号を受信すると起動し、メモリ130を参照して所定範囲の時間(以下、イベント調査期間という)内にイベント情報が存在するか否かを確認する(ST110、ST120、ST130)。
【0026】
イベント調査期間内にイベント情報が存在していない場合は、マイコン110は動作クロックの生成を停止する(ST130→ST140)。
【0027】
そして、マイコン110は、RTC120から送出される次の起動信号の受信待ち状態(スタンバイ)となる(ST140→ST100)。
【0028】
マイコン110は、次の起動信号を受信すると、受信した起動信号に応じて一定時間だけ動作クロックを生成して動作し、この動作クロックにより起動している一定時間(以下、イベント確認時間という)に、メモリ130を参照して所定のイベント調査期間内にイベント情報が存在するか否かを確認する(ST100→ST110、ST120、ST130)。
【0029】
このように、マイコン110はイベント情報(時刻予約情報)が存在していない場合、動作クロックの生成を停止して起動信号の受信待ち状態(スタンバイ)となり、次の起動信号を受信するたびに、一定時間だけ動作クロックを生成して動作し、次のイベント調査期間内にあるイベント情報の確認処理を繰り返す(ST110→ST120→ST130→ST140→ST100→・・・)。
【0030】
もし、所定のイベント調査期間内にイベント情報が存在している場合は、動作クロックを停止させずにマイコン110の動作を継続する(ST150)。
【0031】
そして、マイコン110は、イベント情報で設定されているイベント開始時間の検出を開始し、設定されたイベント開始時間になると、主電源部150をオンにして、電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行させる(ST151、ST152)。
【0032】
また、マイコン110は、主電源部150がオンになると、イベント情報で設定されているイベント終了時間の検出を開始し、設定されたイベント終了時間を検出すると、主電源部150をオフにする(ST153→ST154)。
【0033】
マイコン110は、主電源部150をオフにすると動作クロックを停止し、RTC120から送出される起動信号の受信待ち状態(スタンバイ)となる(ST155→ST100)。
【0034】
なお、マイコン110は、上述した所定のイベント調査期間内にイベント情報が存在している場合において、イベント開始時間までの時間が所定の時間間隔より長いときは、RTC120に対して起動信号を送出する時間間隔の変更を指示し、動作クロックの生成を停止して、マイコン110の動作を停止することができる。
【0035】
続いて、上述したマイコンシステムにおける具体的な動作について図3を参照しながら説明する。
【0036】
ユーザの操作やタイマー機能などによって電子機器100の主電源部150がオフになると、マイコン110はRTC120から送出される起動信号の受信待ち状態(スタンバイ)となっており、RTC120は、図3(c)で示すように、所定の時間間隔tごと(t、2t、3t、4t・・・)にマイコン110を起動するための起動信号を生成して送出している。
【0037】
マイコン110は、例えば、図3(b)で示すように時間[t]でRTC120から送出された起動信号を受信すると、この起動信号に応じて起動し、所定のイベント確認時間[t〜t1]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、図3(a)で示す所定のイベント調査期間[T1〜T2]内にイベント情報が存在するか否かを確認する。
【0038】
ここで、イベント調査期間[T1〜T2]内にイベント情報が存在していない場合、マイコン110は、図3(b)で示すように、時間[t1]で動作クロックを停止して待機状態となり、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの間、マイコン110の動作は停止する。
【0039】
そして、マイコン110が図3(b)で示す時間[2t]で次の起動信号を受信すると、この起動信号に応じて動作クロックを生成して一定の動作時間[2t〜2t1]だけ動作する。
【0040】
マイコン110は、この動作時間[2t〜2t1]内にメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、図3(a)で示す次のイベント調査期間[T2〜T3]内にイベント情報が存在するか否かを確認する。
【0041】
このように、マイコン110は、RTC120から送出される起動信号を受信するたびに一定の動作時間だけ動作してイベント情報の確認処理を繰り返す。
【0042】
一方、イベント調査期間にイベント情報が存在している場合について図4を参照しながら説明する。
【0043】
図4(a)に示すように、イベント調査期間[T1〜T2]内にイベント情報(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])が存在している場合、イベント確認時間[t〜t1]内にRTC120から時刻情報を取得し、取得した時刻情報とイベント情報とを比較する。
【0044】
そして、イベント情報に設定してあるイベント開始時間までの時間が所定の時間間隔より短いとき、マイコン110は、図4(b)のように動作クロックを時間[t1]で停止させずに動作を継続し、イベント開始時間の検出を開始する。
【0045】
そして、マイコン110がイベント開始時間[ta]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオンにして、電子機器100の各部を制御して所定の処理を実行するとともに、イベント情報で設定されているイベント終了時間の検出を開始する。
【0046】
マイコン110が、イベント情報で設定されたイベント終了時間[tb]を検出すると電子機器100の主電源部150をオフにし、イベント調査期間[T1〜T2]内に他のイベント情報が存在していないので動作クロックの生成を停止して待機状態となり、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの時間[tb〜2t]の間、マイコン110の動作は停止する。
【0047】
このように、マイコン110がRTC120からの起動信号に応じて所定のイベント調査期間内のイベント情報を確認し、イベント情報に従って機器の主電源をオン/オフし、主電源がオフになると次の起動信号を受信するまで動作クロックを停止させることで、マイコンの消費電力を低減することができる。
【0048】
一方、イベント調査期間にイベント情報が存在している場合であって、イベント情報のイベント開始時間までの時間間隔が、所定の間隔と比べて長い場合について図5を参照しながら説明する。
【0049】
マイコン110において、例えば、図5(b)で示すように時間[t]でRTC120から送出された起動信号を受信し、所定のイベント確認時間[t〜t1]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照したとき、図5(a)で示す所定のイベント調査期間[T1〜T2]内にイベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])が存在しているものとする。
【0050】
また、次のイベント調査期間[T2〜T3]内には、イベント情報▲2▼(イベント開始時間[tc]〜イベント終了時間[td])が存在しているものとする。
【0051】
ここで、マイコン110は、イベント確認時間[t〜t1]内にRTC120から時刻情報を取得し、取得した時刻情報とイベント情報とを比較する。
【0052】
マイコン110は、イベント確認時間[t〜t1]が終了する時間[t1]とイベント情報▲1▼のイベント開始時間[ta]との時間間隔が、所定の時間間隔と比べて長い場合、イベント調査期間[T1〜T2]における適当な時間[t’]を算出し、RTC120に対して算出した時間[t’]に起動信号を送出するように指示を送る。
【0053】
そして、図5(b)に示すように、マイコン110は、イベント確認時間が終了する時間[t1]となると、動作クロックを停止し、先ほどのイベント確認時間[t〜t1]内でRTC120に指示した時間[t’]に送出される次の起動信号を受信するまでの間、マイコン110の動作クロックを停止して待機状態とする。
【0054】
RTC120は、図5(d)で示すように、マイコン110に指示された時間[t’]に起動信号を生成して出力する。
【0055】
マイコン110は、図5(c)で示すように、時間[t’]でRTC120から送出された起動信号を受信すると、この起動信号に応じて動作クロックを生成して、一定の動作時間[t’〜t1’](イベント確認時間)だけ動作する。
【0056】
そして、この動作時間[t’〜t1’]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、時間[t’]に基づいたイベント調査期間[T1〜T2]内の残りのイベント調査期間[T’〜T2]に存在するイベント情報を確認する。
【0057】
ここでは、イベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])のみ存在し、時間[t’]は適当な時間として算出されているので、動作クロックを時間[t1’]で停止させずにマイコン110の動作を継続し、イベント情報▲1▼のイベント開始時間の検出を開始し、イベント開始時間[ta]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオンにして、電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行するとともに、イベント情報▲1▼のイベント終了時間の検出を開始する。
【0058】
そして、イベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオフにし、この主電源部150をオフにする際に、RTC120の起動信号を送出する時間間隔を、あらかじめ設定してある所定の時間間隔にリセットする。
【0059】
マイコン110は、電子機器100の主電源部150をオフにすると、イベント調査期間[T1〜T2]の間に他のイベント情報が存在していないので動作クロックを停止し、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの時間[tb〜2t]までの間、動作を停止する。
【0060】
そして、図5(d)で示すように、RTC120が所定の時間間隔で設定されている時間[2t]で起動信号を送出すると、図5(c)で示すように、マイコン110は、この起動信号に応じて動作クロックを生成してマイコンを一定の動作時間[2t〜2t1]だけ動作させ、メモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、次のイベント調査期間[T2〜T3]の間のイベント情報の確認を行う。
【0061】
このように、イベント確認時間が終了してからイベント開始時間までの時間間隔が所定の間隔と比べて長い場合、マイコンは、イベント調査期間内の適当な時間を算出し、RTCに対して算出した時間に起動信号を送出するように指示する。
【0062】
続いて、イベント調査期間に複数のイベント情報が存在している場合について図6を参照しながら説明する。
【0063】
マイコン110が、例えば、図6(b)で示すように時間[t]でRTC120から送出された起動信号を受信し、この起動信号に応じて動作クロックを生成してマイコンを一定の動作時間[t〜t1](イベント確認時間)だけ動作させ、メモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照したとき、図6(a)で示す所定のイベント調査期間[T1〜T2]内にイベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])とイベント情報▲2▼(イベント開始時間[tc]〜イベント終了時間[td])が存在しているものとする。
【0064】
このような場合、マイコン110は、一定の動作時間、即ち、イベント確認時間[t〜t1]内でRTC120から時刻情報を取得し、取得した時刻情報とイベント情報とを比較する。
【0065】
ここで、イベント情報▲1▼のイベント開始時間が近い場合、図6(b)で示すように、動作クロックを時間[t1]で停止させずにマイコン110の動作を継続してイベント開始時間の検出を開始する。
【0066】
マイコン110は、イベント開始時間[ta]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオンにして電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行するとともに、イベント情報▲1▼のイベント終了時間の検出を開始する。
【0067】
そして、マイコン110がイベント終了時間[tb]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオフにする。
【0068】
従って、起動信号の受信時間[t]〜イベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]の間も動作クロックは停止せずにマイコン110の動作は継続することになる。
【0069】
ここで、マイコン110がイベント確認時間[t〜t1]内でイベント情報▲1▼とイベント情報▲2▼を比較した結果、次のイベント情報▲2▼のイベント開始時間がイベント情報▲1▼のイベント終了時間と近い(所定の時間間隔と比べて短い)とすると、更に、図6(c)のように動作クロックをイベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]で停止させずにマイコン110の動作を継続してイベント情報▲2▼のイベント開始時間の検出を開始する。
【0070】
マイコン110は、イベント情報▲2▼のイベント開始時間[tc]を検出すると、再び電子機器100の主電源部150をオンにして電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行するとともに、イベント情報▲2▼のイベント終了時間の検出を開始し、イベント情報▲2▼のイベント終了時間[td]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオフにする。
【0071】
従って、起動信号の受信時間[t]〜イベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])〜イベント情報▲2▼(イベント開始時間[tc]〜イベント終了時間[td])の間も動作クロックは停止せずにマイコン110の動作は継続している。
【0072】
マイコン110は、電子機器100の主電源部150を時間[td]でオフにすると、イベント調査期間[T1〜T2]の間に他のイベント情報が存在していないので動作クロックを停止し、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの時間[td〜2t]までの間、動作を停止する。
【0073】
一方、イベント調査期間にイベント情報が複数存在し、イベント情報同士の時間間隔が所定の時間間隔と比べて長い場合について図7を参照しながら説明する。
【0074】
マイコン110が、図7(b)に示す一定の動作時間、即ち、イベント確認時間[t〜t1]内でイベント調査期間[T1〜T2]に存在するイベント情報▲1▼とイベント情報▲2▼を比較した結果、イベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]と、イベント情報▲2▼のイベント開始時間[tc]が所定の時間間隔と比べて長いと判定したとする。
【0075】
このような場合、マイコン110は、イベント確認時間[t〜t1]内で図7(a)に示すイベント調査期間[T1〜T2]における適当な時間[t’]を算出し、RTC120に対して算出した時間[t’]に起動信号を送出するように指示を送る。
【0076】
そして、マイコン110は、イベント▲1▼が終了する時間[tb]になると、動作クロックを停止し、先ほどのイベント確認時間[t〜t1]内でRTC120に指示した時間[t’]に送出される次の起動信号を受信するまでの間、動作を停止する。
【0077】
RTC120は、図7(d)で示すように、マイコン110に指示された時間[t’]に起動信号を生成して出力する。
【0078】
マイコン110は、図7(c)で示すように、時間[t’]でRTC120から送出された起動信号を受信すると、この起動信号に応じて動作クロックを生成して、一定の動作時間[t’〜t1’](イベント確認時間)だけ動作する。
【0079】
そして、この動作時間[t’〜t1’]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、時間[t’]に基づいたイベント調査期間[T1〜T2]内の残りのイベント調査期間[T’〜T2]に存在するイベント情報を確認する。
【0080】
ここでは、イベント情報▲2▼(イベント開始時間[tc]〜イベント終了時間[td])のみ存在し、時間[t’]は適当な時間として算出されているので、動作クロックを時間[t1’]で停止させずにマイコン110の動作を継続し、イベント情報▲2▼のイベント開始時間の検出を開始し、イベント開始時間[tc]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオンにして、電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行するとともに、イベント情報▲2▼のイベント終了時間の検出を開始する。
【0081】
そして、イベント情報▲2▼のイベント終了時間[td]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオフにし、この主電源部150をオフにする際に、RTC120の起動信号を送出する時間間隔を、あらかじめ設定してある所定の時間間隔にリセットする。
【0082】
マイコン110は、電子機器100の主電源部150をオフにすると、イベント調査期間[T1〜T2]の間に他のイベント情報が存在していないので動作クロックを停止し、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの時間[td〜2t]までの間、動作を停止する。
【0083】
そして、図7(d)で示すように、RTC120が所定の時間間隔で設定されている時間[2t]で起動信号を送出すると、図7(c)で示すように、マイコン110は、この起動信号に応じて動作クロックを生成してマイコンを一定の動作時間[2t〜2t1]だけ動作させ、メモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、次のイベント調査期間[T2〜T3]の間のイベント情報の確認を行う。
【0084】
次に、イベント調査期間にイベント情報が複数存在し、そのうちのあるイベント情報のイベント終了時間が次のイベント調査期間にまたがっている場合について図8を参照しながら説明する。
【0085】
図8(a)に示すように、マイコン110が、イベント確認時間[t〜t1]内に所定のイベント調査期間[T1〜T2]でイベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])を確認し、イベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]が次のイベント調査期間[T3〜T4]にまたがっていたとする。
【0086】
このような場合、上述の説明と同様に、マイコン110は、イベント確認時間[t〜t1]内で図8(a)に示すイベント調査期間[T1〜T2]における適当な時間[t’]を算出し、RTC120に対して算出した時間[t’]に起動信号を送出するように指示を送る。
【0087】
そして、マイコン110は、イベント確認時間が終了する時間[t1]となると、動作クロックを停止し、先ほどのイベント確認時間[t〜t1]内でRTC120に指示した時間[t’]に送出される次の起動信号を受信するまでの間、動作を停止する。
【0088】
RTC120は、図8(d)で示すように、マイコン110に指示された時間[t’]に起動信号を生成して出力する。
【0089】
マイコン110は、図8(c)で示すように、時間[t’]でRTC120から送出された起動信号を受信すると、この起動信号に応じて動作クロックを生成して、一定の動作時間[t’〜t1’](イベント確認時間)だけ動作する。
【0090】
そして、イベント確認時間[t’〜t1’]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、時間[t’]に基づいたイベント調査期間[T1〜T2]内の残りのイベント調査期間[T’〜T2]と、次のイベント調査期間[T2〜T3]を含めたイベント調査期間[T’〜T3]間に存在するイベント情報を確認する。
【0091】
ここでは、イベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])のみが存在し、時間[t’]は適当な時間として算出されているので、動作クロックを時間[t1’]で停止させずにマイコン110の動作を継続し、イベント情報▲1▼のイベント開始時間の検出を開始する。
【0092】
そして、イベント開始時間[ta]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオンにして電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行とともに、イベント情報▲1▼のイベント終了時間の検出を開始する。
【0093】
なお、本来であれば、マイコン110は、時間[2t]でRTC120から送出される起動信号を受信してイベント確認時間[2t〜2t1]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、次のイベント調査期間[T2〜T3]の間のイベント情報の確認を行うが、先ほどのイベント調査期間[T’〜T3]内のイベント情報を確認しているので、本来のイベント確認処理をスキップする。
【0094】
そして、マイコン110は、イベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオフし、この主電源部150をオフにする際に、RTC120の起動信号を送出する時間間隔を、あらかじめ設定してある所定の時間間隔にリセットする。
【0095】
マイコン110は、電子機器100の主電源部150をオフにすると、イベント調査期間[T2〜T3]の間に他のイベント情報が存在していないので動作クロックを停止し、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの時間[tb〜3t]までの間、動作を停止する。
【0096】
マイコン110は、電子機器100の主電源部150をオフにすると、イベント調査期間[T’〜T3]内に他のイベント情報が存在していないので動作クロックを停止し、RTC120から次の起動信号を受信する時間[3t]まで間、動作を停止する。
【0097】
なお、上述で説明してきたマイコンシステムの構成は、図9(a)に示すようにマイコン110、RTC120、メモリ130がそれぞれ別体のもので構成したシステムであってもよく、また、図9(b)に示すようにマイコン110内にメモリ130を内蔵するような構成のシステム、図9(c)に示すようにRTC120とメモリ130をマイコン110内に含んだ構成のシステムであってもよい。
【0098】
このようなマイコンシステムによって電子機器を制御することにより、例えば、タイマー機能を備えたVTR(ビデオテープレコーダ)、テレビ、ラジオ、エアコン等の家電機器、ある時間帯だけ定期的に通信(交信)する電子機器、一定時間だけ動作する電子機器の待機状態における消費電力を大幅に低減できる。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したマイコンシステムにより、マイコンは、RTCから供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、動作している一定時間内にメモリに記憶されている所定期間内のイベント情報(時刻予約情報)参照し、RTCから得た時刻情報とイベント情報との比較を行って動作クロックの停止/継続を制御するので、タイマー予約などの待機状態においてマイコンの動作クロックを停止させることができる。
【0100】
また、時刻情報と予約時刻情報との比較処理を従来通りマイコンで行うことにより、例えば、RTCなどの既存の回路(部品)の設計や構成を変更せず、プログラム(ソフトウェア)を変更するだけで、マイコンの待機状態の消費電力を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイコンシステムの構成例を略示的に示したブロック図である。
【図2】本発明に係るマイコンシステムにおける動作フローの一例を示したフローチャートである。
【図3】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図4】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図5】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図6】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図7】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図8】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図9】本発明に係るマイコンシステムにおける別の構成例を略示的に示したブロック図である。
【符号の説明】
100;電子機器、110;マイコン(マイクロコンピュータ)、120;RTC(Real Time Clock)、130;メモリ、140;マイコン用電源部、150;主電源部
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイコンにより制御する電子機器の待機状態において、マイコンの消費電力を低減することができるマイコンシステム及び電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術において、所望の時刻に機器を作動/停止させるためのタイマー機能を備えた電子機器では、設定した予約時刻までの間、機器の主電源はオフであるが、機器を制御するためのマイクロコンピュータ(以下、マイコン)は現在時刻と設定した予約時刻との比較を行っているので動作状態であり、例えば、予約時刻が1週間後であれば、1週間後の予約時刻までマイコンは動作状態のままである。
【0003】
このような状態は、通常、待機状態と呼ばれており、電子機器が待機状態であるときのマイコンは、外部あるいは内部で動作クロックを生成し、この動作クロックにより動作を継続させ、RTC(Real Time Clock)から取得した現在の時刻情報とメモリなどに記憶されている予約時刻との比較を行い、予約時刻になると機器に供給される主電源のオン/オフを行う。
【0004】
したがって、電子機器が待機状態でもあってもマイコンは動作しているので、電子機器の消費電力低減のネックになっていた。
【0005】
そこで、現在時刻と予約時刻を比較するための時刻比較機能をマイコン以外の回路(部品)、例えば、上述したマイコンに時刻情報を供給しているRTCに設けて、マイコンの動作クロックを停止状態することにより、電子機器における待機状態の消費電力を低減させる機器もある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−197461号公報(第3頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在時刻と予約時刻を比較するための時刻比較機能をRTCなどマイコン以外の回路(部品)で実行させると、その回路(部品)の設計や構成を変更しなければならなかったり、回路(部品)変更に伴って構成が複雑となる、又、既存の回路(部品)が利用できなくなるというような問題が発生する。
【0008】
従って、現在時刻と予約時刻を比較する時刻比較機能をマイコンで実行し、且つ、待機状態におけるマイコンの消費電力を低減することに解決しなければならない課題を有する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係るマイコンシステム及び電子機器は次のような構成にすることである。
【0010】
(1)記憶手段と、時刻情報供給手段と、マイクロコンピュータと、から構成されるマイコンシステムであって、前記記憶手段は、前記マイクロコンピュータの動作を所定時刻にオン/オフさせるための時刻予約情報を記憶する手段を備え、前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータに対して時刻情報を生成して供給すると共に、所定の時間間隔で該マイクロコンピュータを起動するための起動信号を生成して供給できる手段を備え、前記マイクロコンピュータは、前記時刻情報供給手段から供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、前記記憶手段から時刻予約情報を取得するとともに、前記時刻情報供給手段から時刻情報を取得し、該取得した時刻予約情報と時刻情報とを比較して動作クロックの生成/停止を制御できる手段を備えていること、を特徴とするマイコンシステム。
(2)前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータからの指示に応じて起動信号を供給する時間間隔を変更できることを特徴とする(1)に記載のマイコンシステム。
【0011】
(3)所望の時刻情報を設定し、該設定した時刻情報に基づいて機器の動作を制御できるマイコンシステムを備えた電子機器であって、該マイコンシステムは、記憶手段と、時刻情報供給手段と、マイクロコンピュータと、から構成され、前記記憶手段は、前記マイクロコンピュータの動作を所定時刻にオン/オフさせるための時刻予約情報を記憶する手段を備え、前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータに対して時刻情報を生成して供給すると共に、所定の時間間隔で該マイクロコンピュータを起動するための起動信号を生成して供給できる手段を備え、前記マイクロコンピュータは、前記時刻情報供給手段から供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、前記記憶手段から時刻予約情報を取得するとともに、前記時刻情報供給手段から時刻情報を取得し、該取得した時刻予約情報と時刻情報とを比較して動作クロックの生成/停止を制御できる手段を備えていること、を特徴とする電子機器。
(4)前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータからの指示に応じて起動信号を供給する時間間隔を変更できることを特徴とする(3)に記載の電子機器。
【0012】
このようなマイコンシステム及び電子機器により、マイクロコンピュータは、時刻情報供給手段から供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、動作している一定時間のうちに記憶手段に記憶されている時刻予約情報を取得するとともに、時刻情報供給手段から時刻情報を取得し、取得した時刻予約情報と時刻情報とを比較して動作クロックの停止/継続を制御することができるので、タイマー機能などによって電子機器が待機状態になったとき、時刻情報と予約時刻情報との比較処理を従来通りにマイコンで実行し、且つ、マイコンの消費電力を低減することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るマイコンシステム及び電子機器の実施の形態について図面を参照して説明する。但し、図面は専ら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0014】
図1は、電子機器100が備えているマイコンシステムの構成を略示的に示したブロック図であり、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)110、RTC(Real Time Clock)120、メモリ130、マイコン用電源部140,主電源部150などから構成される。
【0015】
マイコン110は、マイコン用電源部140から電源を供給され、外部あるいは内部で生成する動作クロックで動作し、この動作クロックに基づいてマイコン内部や電子機器100の各部の処理を制御する。また、ユーザの操作やメモリ130の時刻予約情報(イベント情報)に基づいて主電源部150のオン/オフを制御する機能を備えている。
【0016】
また、マイコン110は、主電源部150をオフにすると待機状態となり、RTC120から所定の時間間隔で(間欠的に)送出される起動信号に応じて一定時間だけ作動し、この一定時間のあいだにメモリ130の時刻予約情報(イベント情報)を参照し、この時刻予約情報とRTC120から取得する時刻情報とを比較して動作クロックの生成の再開/停止を制御する、即ち、マイコン110の動作の再開/停止を制御する。
【0017】
更に、マイコン110は、RTC120に対して起動信号を送出する時間間隔の変更を指示する機能を備えている。
【0018】
RTC120は、時刻情報を生成してマイコン110に供給するとともに、待機状態(動作クロックが停止中)のマイコン110を動作させるための起動信号を生成し、所定の時間間隔でマイコン110に送出する。なお、マイコン110が主電源部150をオフしたときから起動信号を送出するようにしてもよい。
【0019】
また、RTC120は、マイコン110からの制御に従って起動信号を送出する時間間隔を変更する機能を備えている。
【0020】
メモリ130は、電子機器100を所定の時刻(日時)で動作させるため、機器を動作させるための主電源部150をオンにする時刻(以下、イベント開始時間という)及び主電源部150をオフにする時刻(以下、イベント終了時間という)を設定した時刻予約情報(以下、イベント情報という)を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)や不揮発性メモリなどであり、イベント情報を記憶できるものであれば、これ以外の記憶手段であってもよい。
【0021】
マイコン用電源部140は、マイコン110が動作するために必要な電力を供給するものである。また、マイコン110の停止中でも電源を供給し、マイコン110内部のメモリ(RAMなど)データの消失を防ぐことにより再起動時の時間短縮を可能とする。なお、図1に示すようにRTC120へ電源を供給するようにしてもよい。
【0022】
主電源部150は、電子機器100を動作させるために必要な電力を供給するものであり、マイコン110の制御に従って電源の供給のオン/オフを行う。
【0023】
次に、上述したような構成を備えた電子機器におけるマイコンシステムの基本的な動作について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
【0024】
マイコン110は、ユーザの操作やタイマー機能などによって電子機器100の主電源部150がオフになると、動作クロックを停止するため、RTC120から送出される起動信号の受信待ち状態(スタンバイ)となる(ST100)。
【0025】
そして、マイコン110がRTC120から所定の時間間隔で送出されている起動信号を受信すると起動し、メモリ130を参照して所定範囲の時間(以下、イベント調査期間という)内にイベント情報が存在するか否かを確認する(ST110、ST120、ST130)。
【0026】
イベント調査期間内にイベント情報が存在していない場合は、マイコン110は動作クロックの生成を停止する(ST130→ST140)。
【0027】
そして、マイコン110は、RTC120から送出される次の起動信号の受信待ち状態(スタンバイ)となる(ST140→ST100)。
【0028】
マイコン110は、次の起動信号を受信すると、受信した起動信号に応じて一定時間だけ動作クロックを生成して動作し、この動作クロックにより起動している一定時間(以下、イベント確認時間という)に、メモリ130を参照して所定のイベント調査期間内にイベント情報が存在するか否かを確認する(ST100→ST110、ST120、ST130)。
【0029】
このように、マイコン110はイベント情報(時刻予約情報)が存在していない場合、動作クロックの生成を停止して起動信号の受信待ち状態(スタンバイ)となり、次の起動信号を受信するたびに、一定時間だけ動作クロックを生成して動作し、次のイベント調査期間内にあるイベント情報の確認処理を繰り返す(ST110→ST120→ST130→ST140→ST100→・・・)。
【0030】
もし、所定のイベント調査期間内にイベント情報が存在している場合は、動作クロックを停止させずにマイコン110の動作を継続する(ST150)。
【0031】
そして、マイコン110は、イベント情報で設定されているイベント開始時間の検出を開始し、設定されたイベント開始時間になると、主電源部150をオンにして、電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行させる(ST151、ST152)。
【0032】
また、マイコン110は、主電源部150がオンになると、イベント情報で設定されているイベント終了時間の検出を開始し、設定されたイベント終了時間を検出すると、主電源部150をオフにする(ST153→ST154)。
【0033】
マイコン110は、主電源部150をオフにすると動作クロックを停止し、RTC120から送出される起動信号の受信待ち状態(スタンバイ)となる(ST155→ST100)。
【0034】
なお、マイコン110は、上述した所定のイベント調査期間内にイベント情報が存在している場合において、イベント開始時間までの時間が所定の時間間隔より長いときは、RTC120に対して起動信号を送出する時間間隔の変更を指示し、動作クロックの生成を停止して、マイコン110の動作を停止することができる。
【0035】
続いて、上述したマイコンシステムにおける具体的な動作について図3を参照しながら説明する。
【0036】
ユーザの操作やタイマー機能などによって電子機器100の主電源部150がオフになると、マイコン110はRTC120から送出される起動信号の受信待ち状態(スタンバイ)となっており、RTC120は、図3(c)で示すように、所定の時間間隔tごと(t、2t、3t、4t・・・)にマイコン110を起動するための起動信号を生成して送出している。
【0037】
マイコン110は、例えば、図3(b)で示すように時間[t]でRTC120から送出された起動信号を受信すると、この起動信号に応じて起動し、所定のイベント確認時間[t〜t1]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、図3(a)で示す所定のイベント調査期間[T1〜T2]内にイベント情報が存在するか否かを確認する。
【0038】
ここで、イベント調査期間[T1〜T2]内にイベント情報が存在していない場合、マイコン110は、図3(b)で示すように、時間[t1]で動作クロックを停止して待機状態となり、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの間、マイコン110の動作は停止する。
【0039】
そして、マイコン110が図3(b)で示す時間[2t]で次の起動信号を受信すると、この起動信号に応じて動作クロックを生成して一定の動作時間[2t〜2t1]だけ動作する。
【0040】
マイコン110は、この動作時間[2t〜2t1]内にメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、図3(a)で示す次のイベント調査期間[T2〜T3]内にイベント情報が存在するか否かを確認する。
【0041】
このように、マイコン110は、RTC120から送出される起動信号を受信するたびに一定の動作時間だけ動作してイベント情報の確認処理を繰り返す。
【0042】
一方、イベント調査期間にイベント情報が存在している場合について図4を参照しながら説明する。
【0043】
図4(a)に示すように、イベント調査期間[T1〜T2]内にイベント情報(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])が存在している場合、イベント確認時間[t〜t1]内にRTC120から時刻情報を取得し、取得した時刻情報とイベント情報とを比較する。
【0044】
そして、イベント情報に設定してあるイベント開始時間までの時間が所定の時間間隔より短いとき、マイコン110は、図4(b)のように動作クロックを時間[t1]で停止させずに動作を継続し、イベント開始時間の検出を開始する。
【0045】
そして、マイコン110がイベント開始時間[ta]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオンにして、電子機器100の各部を制御して所定の処理を実行するとともに、イベント情報で設定されているイベント終了時間の検出を開始する。
【0046】
マイコン110が、イベント情報で設定されたイベント終了時間[tb]を検出すると電子機器100の主電源部150をオフにし、イベント調査期間[T1〜T2]内に他のイベント情報が存在していないので動作クロックの生成を停止して待機状態となり、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの時間[tb〜2t]の間、マイコン110の動作は停止する。
【0047】
このように、マイコン110がRTC120からの起動信号に応じて所定のイベント調査期間内のイベント情報を確認し、イベント情報に従って機器の主電源をオン/オフし、主電源がオフになると次の起動信号を受信するまで動作クロックを停止させることで、マイコンの消費電力を低減することができる。
【0048】
一方、イベント調査期間にイベント情報が存在している場合であって、イベント情報のイベント開始時間までの時間間隔が、所定の間隔と比べて長い場合について図5を参照しながら説明する。
【0049】
マイコン110において、例えば、図5(b)で示すように時間[t]でRTC120から送出された起動信号を受信し、所定のイベント確認時間[t〜t1]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照したとき、図5(a)で示す所定のイベント調査期間[T1〜T2]内にイベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])が存在しているものとする。
【0050】
また、次のイベント調査期間[T2〜T3]内には、イベント情報▲2▼(イベント開始時間[tc]〜イベント終了時間[td])が存在しているものとする。
【0051】
ここで、マイコン110は、イベント確認時間[t〜t1]内にRTC120から時刻情報を取得し、取得した時刻情報とイベント情報とを比較する。
【0052】
マイコン110は、イベント確認時間[t〜t1]が終了する時間[t1]とイベント情報▲1▼のイベント開始時間[ta]との時間間隔が、所定の時間間隔と比べて長い場合、イベント調査期間[T1〜T2]における適当な時間[t’]を算出し、RTC120に対して算出した時間[t’]に起動信号を送出するように指示を送る。
【0053】
そして、図5(b)に示すように、マイコン110は、イベント確認時間が終了する時間[t1]となると、動作クロックを停止し、先ほどのイベント確認時間[t〜t1]内でRTC120に指示した時間[t’]に送出される次の起動信号を受信するまでの間、マイコン110の動作クロックを停止して待機状態とする。
【0054】
RTC120は、図5(d)で示すように、マイコン110に指示された時間[t’]に起動信号を生成して出力する。
【0055】
マイコン110は、図5(c)で示すように、時間[t’]でRTC120から送出された起動信号を受信すると、この起動信号に応じて動作クロックを生成して、一定の動作時間[t’〜t1’](イベント確認時間)だけ動作する。
【0056】
そして、この動作時間[t’〜t1’]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、時間[t’]に基づいたイベント調査期間[T1〜T2]内の残りのイベント調査期間[T’〜T2]に存在するイベント情報を確認する。
【0057】
ここでは、イベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])のみ存在し、時間[t’]は適当な時間として算出されているので、動作クロックを時間[t1’]で停止させずにマイコン110の動作を継続し、イベント情報▲1▼のイベント開始時間の検出を開始し、イベント開始時間[ta]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオンにして、電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行するとともに、イベント情報▲1▼のイベント終了時間の検出を開始する。
【0058】
そして、イベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオフにし、この主電源部150をオフにする際に、RTC120の起動信号を送出する時間間隔を、あらかじめ設定してある所定の時間間隔にリセットする。
【0059】
マイコン110は、電子機器100の主電源部150をオフにすると、イベント調査期間[T1〜T2]の間に他のイベント情報が存在していないので動作クロックを停止し、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの時間[tb〜2t]までの間、動作を停止する。
【0060】
そして、図5(d)で示すように、RTC120が所定の時間間隔で設定されている時間[2t]で起動信号を送出すると、図5(c)で示すように、マイコン110は、この起動信号に応じて動作クロックを生成してマイコンを一定の動作時間[2t〜2t1]だけ動作させ、メモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、次のイベント調査期間[T2〜T3]の間のイベント情報の確認を行う。
【0061】
このように、イベント確認時間が終了してからイベント開始時間までの時間間隔が所定の間隔と比べて長い場合、マイコンは、イベント調査期間内の適当な時間を算出し、RTCに対して算出した時間に起動信号を送出するように指示する。
【0062】
続いて、イベント調査期間に複数のイベント情報が存在している場合について図6を参照しながら説明する。
【0063】
マイコン110が、例えば、図6(b)で示すように時間[t]でRTC120から送出された起動信号を受信し、この起動信号に応じて動作クロックを生成してマイコンを一定の動作時間[t〜t1](イベント確認時間)だけ動作させ、メモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照したとき、図6(a)で示す所定のイベント調査期間[T1〜T2]内にイベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])とイベント情報▲2▼(イベント開始時間[tc]〜イベント終了時間[td])が存在しているものとする。
【0064】
このような場合、マイコン110は、一定の動作時間、即ち、イベント確認時間[t〜t1]内でRTC120から時刻情報を取得し、取得した時刻情報とイベント情報とを比較する。
【0065】
ここで、イベント情報▲1▼のイベント開始時間が近い場合、図6(b)で示すように、動作クロックを時間[t1]で停止させずにマイコン110の動作を継続してイベント開始時間の検出を開始する。
【0066】
マイコン110は、イベント開始時間[ta]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオンにして電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行するとともに、イベント情報▲1▼のイベント終了時間の検出を開始する。
【0067】
そして、マイコン110がイベント終了時間[tb]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオフにする。
【0068】
従って、起動信号の受信時間[t]〜イベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]の間も動作クロックは停止せずにマイコン110の動作は継続することになる。
【0069】
ここで、マイコン110がイベント確認時間[t〜t1]内でイベント情報▲1▼とイベント情報▲2▼を比較した結果、次のイベント情報▲2▼のイベント開始時間がイベント情報▲1▼のイベント終了時間と近い(所定の時間間隔と比べて短い)とすると、更に、図6(c)のように動作クロックをイベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]で停止させずにマイコン110の動作を継続してイベント情報▲2▼のイベント開始時間の検出を開始する。
【0070】
マイコン110は、イベント情報▲2▼のイベント開始時間[tc]を検出すると、再び電子機器100の主電源部150をオンにして電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行するとともに、イベント情報▲2▼のイベント終了時間の検出を開始し、イベント情報▲2▼のイベント終了時間[td]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオフにする。
【0071】
従って、起動信号の受信時間[t]〜イベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])〜イベント情報▲2▼(イベント開始時間[tc]〜イベント終了時間[td])の間も動作クロックは停止せずにマイコン110の動作は継続している。
【0072】
マイコン110は、電子機器100の主電源部150を時間[td]でオフにすると、イベント調査期間[T1〜T2]の間に他のイベント情報が存在していないので動作クロックを停止し、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの時間[td〜2t]までの間、動作を停止する。
【0073】
一方、イベント調査期間にイベント情報が複数存在し、イベント情報同士の時間間隔が所定の時間間隔と比べて長い場合について図7を参照しながら説明する。
【0074】
マイコン110が、図7(b)に示す一定の動作時間、即ち、イベント確認時間[t〜t1]内でイベント調査期間[T1〜T2]に存在するイベント情報▲1▼とイベント情報▲2▼を比較した結果、イベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]と、イベント情報▲2▼のイベント開始時間[tc]が所定の時間間隔と比べて長いと判定したとする。
【0075】
このような場合、マイコン110は、イベント確認時間[t〜t1]内で図7(a)に示すイベント調査期間[T1〜T2]における適当な時間[t’]を算出し、RTC120に対して算出した時間[t’]に起動信号を送出するように指示を送る。
【0076】
そして、マイコン110は、イベント▲1▼が終了する時間[tb]になると、動作クロックを停止し、先ほどのイベント確認時間[t〜t1]内でRTC120に指示した時間[t’]に送出される次の起動信号を受信するまでの間、動作を停止する。
【0077】
RTC120は、図7(d)で示すように、マイコン110に指示された時間[t’]に起動信号を生成して出力する。
【0078】
マイコン110は、図7(c)で示すように、時間[t’]でRTC120から送出された起動信号を受信すると、この起動信号に応じて動作クロックを生成して、一定の動作時間[t’〜t1’](イベント確認時間)だけ動作する。
【0079】
そして、この動作時間[t’〜t1’]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、時間[t’]に基づいたイベント調査期間[T1〜T2]内の残りのイベント調査期間[T’〜T2]に存在するイベント情報を確認する。
【0080】
ここでは、イベント情報▲2▼(イベント開始時間[tc]〜イベント終了時間[td])のみ存在し、時間[t’]は適当な時間として算出されているので、動作クロックを時間[t1’]で停止させずにマイコン110の動作を継続し、イベント情報▲2▼のイベント開始時間の検出を開始し、イベント開始時間[tc]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオンにして、電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行するとともに、イベント情報▲2▼のイベント終了時間の検出を開始する。
【0081】
そして、イベント情報▲2▼のイベント終了時間[td]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオフにし、この主電源部150をオフにする際に、RTC120の起動信号を送出する時間間隔を、あらかじめ設定してある所定の時間間隔にリセットする。
【0082】
マイコン110は、電子機器100の主電源部150をオフにすると、イベント調査期間[T1〜T2]の間に他のイベント情報が存在していないので動作クロックを停止し、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの時間[td〜2t]までの間、動作を停止する。
【0083】
そして、図7(d)で示すように、RTC120が所定の時間間隔で設定されている時間[2t]で起動信号を送出すると、図7(c)で示すように、マイコン110は、この起動信号に応じて動作クロックを生成してマイコンを一定の動作時間[2t〜2t1]だけ動作させ、メモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、次のイベント調査期間[T2〜T3]の間のイベント情報の確認を行う。
【0084】
次に、イベント調査期間にイベント情報が複数存在し、そのうちのあるイベント情報のイベント終了時間が次のイベント調査期間にまたがっている場合について図8を参照しながら説明する。
【0085】
図8(a)に示すように、マイコン110が、イベント確認時間[t〜t1]内に所定のイベント調査期間[T1〜T2]でイベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])を確認し、イベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]が次のイベント調査期間[T3〜T4]にまたがっていたとする。
【0086】
このような場合、上述の説明と同様に、マイコン110は、イベント確認時間[t〜t1]内で図8(a)に示すイベント調査期間[T1〜T2]における適当な時間[t’]を算出し、RTC120に対して算出した時間[t’]に起動信号を送出するように指示を送る。
【0087】
そして、マイコン110は、イベント確認時間が終了する時間[t1]となると、動作クロックを停止し、先ほどのイベント確認時間[t〜t1]内でRTC120に指示した時間[t’]に送出される次の起動信号を受信するまでの間、動作を停止する。
【0088】
RTC120は、図8(d)で示すように、マイコン110に指示された時間[t’]に起動信号を生成して出力する。
【0089】
マイコン110は、図8(c)で示すように、時間[t’]でRTC120から送出された起動信号を受信すると、この起動信号に応じて動作クロックを生成して、一定の動作時間[t’〜t1’](イベント確認時間)だけ動作する。
【0090】
そして、イベント確認時間[t’〜t1’]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、時間[t’]に基づいたイベント調査期間[T1〜T2]内の残りのイベント調査期間[T’〜T2]と、次のイベント調査期間[T2〜T3]を含めたイベント調査期間[T’〜T3]間に存在するイベント情報を確認する。
【0091】
ここでは、イベント情報▲1▼(イベント開始時間[ta]〜イベント終了時間[tb])のみが存在し、時間[t’]は適当な時間として算出されているので、動作クロックを時間[t1’]で停止させずにマイコン110の動作を継続し、イベント情報▲1▼のイベント開始時間の検出を開始する。
【0092】
そして、イベント開始時間[ta]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオンにして電子機器100の各部の制御して所定の処理を実行とともに、イベント情報▲1▼のイベント終了時間の検出を開始する。
【0093】
なお、本来であれば、マイコン110は、時間[2t]でRTC120から送出される起動信号を受信してイベント確認時間[2t〜2t1]内でメモリ130のイベント情報(時刻予約情報)を参照し、次のイベント調査期間[T2〜T3]の間のイベント情報の確認を行うが、先ほどのイベント調査期間[T’〜T3]内のイベント情報を確認しているので、本来のイベント確認処理をスキップする。
【0094】
そして、マイコン110は、イベント情報▲1▼のイベント終了時間[tb]を検出すると、電子機器100の主電源部150をオフし、この主電源部150をオフにする際に、RTC120の起動信号を送出する時間間隔を、あらかじめ設定してある所定の時間間隔にリセットする。
【0095】
マイコン110は、電子機器100の主電源部150をオフにすると、イベント調査期間[T2〜T3]の間に他のイベント情報が存在していないので動作クロックを停止し、RTC120から送出される次の起動信号を受信するまでの時間[tb〜3t]までの間、動作を停止する。
【0096】
マイコン110は、電子機器100の主電源部150をオフにすると、イベント調査期間[T’〜T3]内に他のイベント情報が存在していないので動作クロックを停止し、RTC120から次の起動信号を受信する時間[3t]まで間、動作を停止する。
【0097】
なお、上述で説明してきたマイコンシステムの構成は、図9(a)に示すようにマイコン110、RTC120、メモリ130がそれぞれ別体のもので構成したシステムであってもよく、また、図9(b)に示すようにマイコン110内にメモリ130を内蔵するような構成のシステム、図9(c)に示すようにRTC120とメモリ130をマイコン110内に含んだ構成のシステムであってもよい。
【0098】
このようなマイコンシステムによって電子機器を制御することにより、例えば、タイマー機能を備えたVTR(ビデオテープレコーダ)、テレビ、ラジオ、エアコン等の家電機器、ある時間帯だけ定期的に通信(交信)する電子機器、一定時間だけ動作する電子機器の待機状態における消費電力を大幅に低減できる。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したマイコンシステムにより、マイコンは、RTCから供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、動作している一定時間内にメモリに記憶されている所定期間内のイベント情報(時刻予約情報)参照し、RTCから得た時刻情報とイベント情報との比較を行って動作クロックの停止/継続を制御するので、タイマー予約などの待機状態においてマイコンの動作クロックを停止させることができる。
【0100】
また、時刻情報と予約時刻情報との比較処理を従来通りマイコンで行うことにより、例えば、RTCなどの既存の回路(部品)の設計や構成を変更せず、プログラム(ソフトウェア)を変更するだけで、マイコンの待機状態の消費電力を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイコンシステムの構成例を略示的に示したブロック図である。
【図2】本発明に係るマイコンシステムにおける動作フローの一例を示したフローチャートである。
【図3】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図4】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図5】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図6】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図7】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図8】図1に示すマイコンシステムにおける動作の一例を説明するための説明図である。
【図9】本発明に係るマイコンシステムにおける別の構成例を略示的に示したブロック図である。
【符号の説明】
100;電子機器、110;マイコン(マイクロコンピュータ)、120;RTC(Real Time Clock)、130;メモリ、140;マイコン用電源部、150;主電源部
Claims (4)
- 記憶手段と、時刻情報供給手段と、マイクロコンピュータと、から構成されるマイコンシステムであって、
前記記憶手段は、前記マイクロコンピュータの動作を所定時刻にオン/オフさせるための時刻予約情報を記憶する手段を備え、
前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータに対して時刻情報を生成して供給すると共に、所定の時間間隔で該マイクロコンピュータを起動するための起動信号を生成して供給できる手段を備え、
前記マイクロコンピュータは、前記時刻情報供給手段から供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、前記記憶手段から時刻予約情報を取得するとともに、前記時刻情報供給手段から時刻情報を取得し、該取得した時刻予約情報と時刻情報とを比較して動作クロックの生成/停止を制御できる手段を備えていること、
を特徴とするマイコンシステム。 - 前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータからの指示に応じて起動信号を供給する時間間隔を変更できること
を特徴とする請求項1に記載のマイコンシステム。 - 所望の時刻情報を設定し、該設定した時刻情報に基づいて機器の動作を制御できるマイコンシステムを備えた電子機器であって、
該マイコンシステムは、記憶手段と、時刻情報供給手段と、マイクロコンピュータと、から構成され、
前記記憶手段は、前記マイクロコンピュータの動作を所定時刻にオン/オフさせるための時刻予約情報を記憶する手段を備え、
前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータに対して時刻情報を生成して供給すると共に、所定の時間間隔で該マイクロコンピュータを起動するための起動信号を生成して供給できる手段を備え、
前記マイクロコンピュータは、前記時刻情報供給手段から供給される起動信号に応じて一定時間だけ動作し、前記記憶手段から時刻予約情報を取得するとともに、前記時刻情報供給手段から時刻情報を取得し、該取得した時刻予約情報と時刻情報とを比較して動作クロックの生成/停止を制御できる手段を備えていること、
を特徴とする電子機器。 - 前記時刻情報供給手段は、前記マイクロコンピュータからの指示に応じて起動信号を供給する時間間隔を変更できること
を特徴とする請求項3に記載の電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002345640A JP2004212049A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-28 | マイコンシステム及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002330690 | 2002-11-14 | ||
JP2002345640A JP2004212049A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-28 | マイコンシステム及び電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004212049A true JP2004212049A (ja) | 2004-07-29 |
Family
ID=32828444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002345640A Pending JP2004212049A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-28 | マイコンシステム及び電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004212049A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016096079A (ja) * | 2014-11-14 | 2016-05-26 | 第一精工株式会社 | 基板接続用電気コネクタ及び基板接続用電気コネクタ装置 |
-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002345640A patent/JP2004212049A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016096079A (ja) * | 2014-11-14 | 2016-05-26 | 第一精工株式会社 | 基板接続用電気コネクタ及び基板接続用電気コネクタ装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6163851A (en) | Data processor | |
JPWO2006109581A1 (ja) | 映像音声処理装置及びそれに接続する機器 | |
JP2006134325A (ja) | 給電装置及び供給モジュール | |
WO2013099339A1 (ja) | 制御装置、被制御装置、これらの制御方法、遠隔操作システム、ならびに、記録媒体 | |
JP2007221397A (ja) | リモコン受信回路を備えた電子機器 | |
JP5182463B2 (ja) | 投写装置および制御方法 | |
JP2009027637A (ja) | 電子機器、遠隔操作装置、送受信システム、及び電子機器の制御方法 | |
JP2004212049A (ja) | マイコンシステム及び電子機器 | |
JP2002190996A (ja) | 電子機器及び電子機器の起動方法 | |
JPH11272371A (ja) | 遠隔操作装置付電子機器の省電力装置 | |
JP2004355171A (ja) | ホームネットワークシステムおよびその制御方法 | |
JP6008557B2 (ja) | 通信装置及びテレビジョン受信機 | |
KR101014612B1 (ko) | 고광도 방전 램프에 파워를 인가하기 위한 시스템 및 방법 | |
JP2007218453A (ja) | 空気調和機制御装置および空気調和機制御方法ならびに空気調和機制御プログラムを記録した記録媒体 | |
JP2010212939A (ja) | 信号受信装置 | |
JP2009088906A (ja) | 情報処理装置 | |
JP5034787B2 (ja) | 電子機器、電子機器の起動方法およびコンピュータプログラム | |
JP2005201494A (ja) | 空気調和装置 | |
KR960011302B1 (ko) | 텔레비젼 수상기의 자동오프장치 및 그 방법 | |
JP2010268620A (ja) | 電源制御回路、電子機器、電源回路の制御方法 | |
KR100950773B1 (ko) | 가전 시스템의 전력 저감 제어 장치 및 그 방법 | |
JP2007052734A (ja) | テストシステム、テスト装置、及びテスト方法 | |
JP2004289451A (ja) | 処理装置 | |
JP3067211U (ja) | 電子機器の特殊モ―ド設定システム | |
JP2005210885A (ja) | 電気機器、電気機器の自動起動装置および電気機器の自動起動方法 |