JP2004211778A - インサートナット及びインサートtナット - Google Patents
インサートナット及びインサートtナット Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004211778A JP2004211778A JP2002381089A JP2002381089A JP2004211778A JP 2004211778 A JP2004211778 A JP 2004211778A JP 2002381089 A JP2002381089 A JP 2002381089A JP 2002381089 A JP2002381089 A JP 2002381089A JP 2004211778 A JP2004211778 A JP 2004211778A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insert
- nut
- shaft portion
- outer peripheral
- female screw
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】所望形状の突起を軸部の外周部に備えたインサートナット及びインサートTナットを提供することにある。
【解決手段】金属材料によって筒状の軸部2が形成され、かつ内周面上には雌ねじ5が形成され、前記軸部2の外周部は、合成樹脂で形成した突起3を備えた樹脂層4で覆われている。
【選択図】 図1
【解決手段】金属材料によって筒状の軸部2が形成され、かつ内周面上には雌ねじ5が形成され、前記軸部2の外周部は、合成樹脂で形成した突起3を備えた樹脂層4で覆われている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、所望の部材どうしを連結固定する場合に使用し、特にテーブル板部材に脚をボルトやネジで固定する場合に使用するインサートナット及びインサートTナットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
先に従来のインサートナット及びTナットについて簡単に説明すると、図21及び図22に示すような一例のインサートナット30は、全体を亜鉛ダイキャストによって形成されていて、中空な円筒状の軸部30aの内周面に雌ねじ30bを形成するとともに、軸部30aの外周部には取り付け部材へ噛み込む多数の突起30cが形成されている。このインサートナット30は、図23に示すように、取り付け部材31に設けた下穴32に取り付けた際に、突起30cが取り付け部材31に噛みこんで容易に抜けない効果をもたらす。
【0003】
また、図24に示すような一例のTナット20は、鉄系の金属板を板金加工することによって一体に得られるもので、軸部20aおよび軸部20aの一方の端部から外方へ張出すフランジ部20bからなる。軸部20aは、中空の円筒状をなし、外周部は平坦面で、内周面には雌ねじ20cが形成してある。フランジ部20bには、軸部20aと同じ方向に沿って4本の爪20d、20e、20f、20gが形成され、また中央部に雌ねじ20cを形成した孔に通じる穴(図示せず)を備えている。なお、Tナットに関しては、本発明者と同一人の発明による種々のTナットが先願の特開平6―323315号公報や、特開平7―116769号公報や、特開平7―27122号公報等に開示されている。
【0004】
さらに本発明者と同一人が先に提案しているTナットには、クリンプロック機能を備えたもの、すなわち前記雌ねじ20cを形成した軸部20aの外周部に凹部(図示せず)を形成して、この凹部を形成した箇所の雌ねじ20cのねじ山の一部を不整化し、ボルトを雌ねじ20cにねじ込んだ時に前記ねじ山の不整化部分が潰されてボルトが緩まないようにした機能(クリンプロック機能)を有するものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダイキャスト製のインサートナットでは、使用時にボルトでねじ山の一部を圧着したり、潰したりすることは全く不可能であり、またボルトの緩み防止機能(クリンプロック機能)を有するようにするために、雌ねじのねじ山の一部を不整化した構成を備えたインサートナットを製作することは全く不可能であった。また、インサートナット自体が成形樹脂からなる製品も、同様にクリンプロック機能を備えた構成にしてもねじ山の強度の点から意味がなかった。
【0006】
また、前記Tナット20の外周部に前記インサートナット30のような突起30cを備えることは、ナットの抜けやボルトねじ付け時の共回り防止の点で有効である。ところが、前記したような板金加工によって形成される従来のTナット20では、亜鉛ダイキャストで成形されるインサートナット30のような複雑な形状の突起30cを外周部に形成することは困難であった。勿論、板金加工によってもTナット20の外周部に簡単な形状の突起を形成することはできるが、製造コストや販売コストが高くつき、またTナットの突起の形状も限られる。また、前記Tナット20やインサートナット30を全て合成樹脂によって形成し、種々形状の突起を備えた前記ナットを形成することはできるが、軸部の内周面に雌ねじを形成するのが困難であり、使用時の雌ねじと金属ボルトとのねじ合わせ強度の点でも問題である。また、全体が金属製の従来のインサートナット30やTナット20では、色もある程度限定された色であった。
【0007】
また、前記したTナット20に更に図示省略するが軸部20aの先端部に雌ねじを形成していないかしめ部を備えた構成のTナットにおいては(便宜上、図24を参照)、フランジ部20bの穴に通じる円筒状の軸部20aの内面に雌ねじ20cが形成してあるため、所望の取り付ける部材に打ち込みかしめ部をかしめた後に、フランジ部20b側の取り付ける部材
の面を発泡スチロールで成形加工したときに、発泡スチロールの樹脂がフランジ部20bの穴から雌ねじ20cに入るといった欠点がある。
【0008】
本発明は前記のような点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、従来の亜鉛ダイキャストによる製造や板金加工による製造では形成することができなかった、所望形状の突起を軸部の外周部に備え、取り付け部材により強固に取り付けできるインサートナット及びインサートTナットを提供し、更にはこのインサートナット及びインサートTナットの特徴を備えるとともに、発泡スチロールの樹脂加工時に雌ねじを形成した筒内(軸部内)に樹脂が流れ込むのを防止でき、また軸部に形成した雌ねじにボルトやネジをねじ込んだときに、前記ボルト等が緩むのを防止できる構成も備えているインサートナット及びインサートTナットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した目的を有効に達成するために、次のような構成にしてある。すなわち、請求項1に記載のインサートナットは、金属材料によって筒状の軸部が形成され、かつ内周面上には雌ねじが形成され、前記軸部の外周部は、合成樹脂で形成した突起を備えた樹脂層で覆われている構成である。
【0010】
請求項2に記載のインサートTナットは、一体の金属材料からなる軸部および前記軸部の一端部から外方へ張出すフランジ部を備え、前記軸部は、筒状をなし、内周面上には雌ねじが形成され、前記フランジ部の少なくとも一部が合成樹脂で形成した樹脂層で覆われると共に前記軸部の外周部の少なくとも1部が突起を備えた前記樹脂層で覆われ、又は少なくとも前記軸部の外周部の少なくとも1部が合成樹脂で形成した突起を備えた樹脂層で覆われている構成である。
【0011】
請求項3に記載のインサートナット及びインサートTナットは、請求項1又は2に記載のインサートナット及びインサートTナットの構成において、前記軸部の雌ねじを形成した箇所の外周部には、凹部が少なくとも1箇所に形成され、かつ前記凹部の形成によって前記雌ねじのねじ山の一部が不整化されている構成である。
【0012】
請求項4に記載のインサートナット及びインサートTナットは、請求項1、2又は3に記載のインサートナット及びインサートTナットの構成において、前記軸部の一端部、又は前記軸部の一端に形成したフランジ部の中央に、六角レンチやドライバー等のねじ込み工具の先端部を係合できる六角穴又は+穴又は−穴等の係合穴を形成し、かつ前記軸部の外周部に、右巻き又は左巻きで連続又は不連続な螺旋状の突起を形成した構成である。
【0013】
請求項5に記載のインサートナット及びインサートTナットは、請求項1、2又は3に記載のインサートナット及びインサートTナットの構成において、前記突起は、前記軸部の外周部の上下方向及び周方向に所定間隔を以って複数形成されている構成である。
【0014】
請求項6に記載のインサートTナットは、請求項2,3、4又は5に記載のインサートTナットの構成において、前記フランジ部の外周部には、軸部の一端部から先端部へ向く方向に延びる爪が形成されている構成である。
【0015】
請求項7に記載のインサートナット及びインサートTナットは、請求項1〜6のいずれかに記載のインサートナット及びインサートTナットの構成において、前記軸部は、一端部から先端部にかけて円筒の外径が漸次縮小した形状の構成である。
【0016】
請求項8に記載のインサートナット及びインサートTナットは、請求項1〜7のいずれかに記載のインサートナット及びインサートTナットの構成において、前記軸部は、先端部においてかしめが予定された比較的肉薄の部分を有し、かつ前記かしめが予定された部分を除く内周面上には前記雌ねじが形成されている構成である。
【0017】
前記のような構成により、雌ねじを形成した筒状の軸部の外周部,又はフランジ部の外周面を合成樹脂で形成することにより、亜鉛ダイキャストで形成できる従来の形状の突起は勿論のこと、亜鉛ダイキャストで形成できなかった形状の突起も軸部の外周部に形成することができる。例えばテーブルの裏面部に形成した下穴に嵌め込むことによって、軸部の合成樹脂層の突起がテーブルの部材に噛み込んで、より強固に固着することができる。そして脚の上部のフランジを介してネジやボルトを金属材料で形成した軸部の雌ねじにねじ付けることにより、強固にテーブルに脚を連結固定することができる。また、前記フランジ部の中央に穴が形成されている場合でも、合成樹脂の樹脂層で前記穴とともにフランジ部の平坦な外面部を被覆するため、前記穴から前記した発泡スチロールが雌ねじ部分に流入することもない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
そこで、図1、図2は本発明に係る一例のインサートナット1を示し、このインサートナット1は、雌ねじ5を備えた内部中空な軸部2を金属板で形成し、外周部を突起3を備えた樹脂層4で被覆形成してある。
【0019】
すなわち、前記軸部2は、例えば鉄系の金属板を板金加工することによって得られるもので、中空なる筒状の内周面に一端から他端まで雌ねじ5を形成してある。なお、軸部2は金属材料を板金加工以外の加工方法で形成したものであってもよい。
【0020】
前記軸部2の外周部(この例では外周全面)は、ポリプロピレン等の合成樹脂で形成した硬い樹脂層4で被覆されている。この樹脂層4には、前記軸部2の円周方向に一定間隔ごとに全周に亘って、かつ軸部2の長手方向に連続凹凸するように形成した突起3が備えられている。突起部分3aは、四角錐形であって取り付ける部材の下穴に嵌入し易くて抜けにくいように形成してある。
【0021】
このインサートナット1は、金属板を加工形成した前記軸部2を型 (図示せず)の中の所定位置に配し、前記したポリプロピレン等の合成樹脂で樹脂層4を成形して形成してある。なお、突起部分以外の樹脂層4の厚さは一定の適宜厚さにすればよい。突起部分3aの大きさ・形状は、他の大きさ形状・配置にしてもよい。また、少なくとも雌ねじ5を形成した部分は、メッキしてある。
【0022】
前記インサートナット1を使用して例えばテーブル(図示せず)と脚とを連結固定する場合は、テーブルに設けた下穴にインサートナット1を打ち込んで先端部9から嵌め入れることにより、突起3がテーブル部材の内部に噛み込んで、強固にインサートナット1をテーブル部材に固着させることができる。そして脚の上部フランジを介してボルトを金属製の軸部2の雌ねじ5にねじ込むことにより、テーブルと脚とを強固に連結固定することができる。
【0023】
図3、図4は本発明に係る他の例のインサートTナット1aであって、このインサートTナット1aは、前記インサートナット1と同じ構成の軸部2と、この軸部2の一端部から外方へ張出するフランジ部6とを金属材料で一体形成し、フランジ部6とともに軸部2の外側を突起3を有する樹脂層4で被覆したものである。なお、このインサートTナット1aにおいては、軸部2の外周部のみを突起3を有する樹脂層4で被覆した構成としてもよい。突起3の形状等は、前記の例と同様であり説明を省略する。また、雌ねじ5に通じる穴がフランジ部6に形成されてある場合は、フランジ部6を樹脂層4で被覆することによって前記穴を完全に封じことができる。
【0024】
図5、図6は本発明に係る他の例のインサートナット(及びインサートTナット)1bであって、前記インサートナット(及びインサートTナット)1と同様に、内部中空で雌ねじ5を備えた軸部2を、前記した例と同様に金属材料で形成し、軸部2の外周部を合成樹脂による突起3を有する樹脂層4に形成し、かつフランジ部6a(このフランジ部6aは幅の短い環状板状の鍔)も合成樹脂で形成してある。さらにフランジ部6aの中央には、六角レンチを係合させることができように、前記軸部2の雌ねじ5を形成した貫通孔7に通じる係合穴である六角穴8が形成してある。この係合穴は六角穴に限らず他の形状の穴であっても良い。またドライバーの先を係合できるように+穴や−穴に形成してもよい。突起3は、軸部2の外周部に右巻き(又は左巻きでもよい)の螺旋状にかつ不連続に個々の突起部3aを配したように形成してある。勿論、このインサートナット(及びインサートTナット)1bは、フランジ部6aと軸部2とを金属材料で一体形成し、軸部2の外周部のみを突起3を備えた樹脂層4で被覆した構成であってもよい。
【0025】
このインサートナット(及びインサートTナット)1bを取り付け部材に形成した下穴に取り付ける場合は、下穴に先端部9から挿入し、前記六角穴8に六角レンチを係合させて回すことにより、突起3が前記取り付け部材に噛み込んで、インサートナット(及びインサートTナット)1bを取り付け部材に強固に取り付けることができる。
【0026】
図7、図8は本発明に係る他の例のインサートナット(及びインサートTナット)1cであって、このインサートナット(及びインサートTナット)1cは、前記した図3、図4に示すインサートナット(及びインサートTナット)1aと略同様の構成で、フランジ部6の中央に、軸部2の雌ねじ5を形成した貫通孔7に通じる穴10を形成した構成である。フランジ部6の厚さがインサートナット(及びインサートTナット)1aより厚く形成してある。他の構成や使用状態は、前記したインサートナット(及びインサートTナット)1aと略同様であり、同一箇所に同一符合を付して説明を省略する。
【0027】
このインサートナット(及びインサートTナット)1cでは、取り付け部材に固着した場合には、ボルトを穴10から挿入して雌ねじ5にねじ付けたり先端部9側から雌ねじ5にねじ付けたりして、所望の部材を連結固定することができる。
【0028】
図9、図10は本発明に係る他の例のインサートナット1dであって、前記した図5、図6に示すインサートナット(及びインサートTナット)1bのフランジ部6aを有さない構成のものである。突起部3aは、前記インサートナット(及びインサートTナット)1bの突起部3aに比べ少し長く合成樹脂で形成してある。他の構成、取り付け方は前記インサートナット(及びインサートTナット)1bと同様であり、同一箇所に同一符合を付して説明を省略する。なお、この例では片側に六角の係合穴を形成してあるが、両側に係合穴を形成してもよい。また、突起3は、軸部2の外周部に右巻き又は左巻きの螺旋状にかつ不連続に形成してもよい。勿論、
突起3は図1のような配置、形状に形成してもよい。
【0029】
図11は本発明に係る他の例のインサートナット(及びインサートTナット)1eであって、このインサートナット(及びインサートTナット)1eは、前記した例と同様に金属材料で形成した軸部2が、一端部から先端部9に漸次外径を縮小した形状に形成し、一端部側に円形のフランジ部6aを有している。軸部2の外周部およびフランジ部6aは、合成樹脂で被覆形成されている。雌ねじ5は、軸部2の一端部から先端部9まで形成されている。合成樹脂で形成した突起3は、個々の突起部3aを不連続に配したようにして螺旋状に形成してある。
【0030】
なお、フランジ部6aは、図3のように雌ねじ5に通じる穴を有さない構成、または図5のような六角穴や図7に示すような丸い穴、或いは−穴や+穴であってもよい。また、図9に示すようなフランジ部を有さずに一端部に六角穴等の係合穴を形成した構成であってもよい。使用状態等は前記した例と同様であり説明を省略する。また、突起3は連続した螺旋状に形成するも自由である。
【0031】
図12は本発明に係る他の例のインサートTナット1fであって、このインサートTナット1fは、前記した例と同様に金属部分と合成樹脂部分からなる。金属部分は、例えば鉄系の金属板を板金加工することにより一体形成した、中空な筒状の軸部2と、この軸部2の一端部から外方へ張出すフランジ部10と、このフランジ部10の外周縁の一部を外方から内方に向かって押潰すことにより成形された複数(この例の場合は4本)の爪11と、軸部2の先端部側に形成されたかしめ予定部分12と、かつかしめ予定部分12を除く内周面上に形成された雌ねじ5とからなる。前記かしめ予定部分12は、好ましくは、雌ねじ5が形成される部分に比べて肉薄とされる。これにより、雌ねじ5を形成する場合、そのねじ切りを軸部2の一端部からでも先端部側からでも行なうことができる。また、合成樹脂部分は、軸部2の外周部を被覆する樹脂層4である。この樹脂層4には、例えば図示のような円周方向に所定間隔を以てかつ長手方向に複数の四角錐の突起部分3aが連続するように形成されている。
【0032】
前記爪11には、フック形状が与えられている。勿論、図15のようなストレートな形状とするも、図16に示した爪11のようにギザギザの形状とするも、或いは図示省略するがその他の形状にするも自由であり、爪の形状は特に限定されるものではない。また、フランジ部10の中央には、雌ねじ5に通じる穴が形成されている。なお、この穴は合成樹脂で被覆すれば、前記した従来のように穴から雌ねじ部分に発泡スチロールの樹脂が入り込むこともない。勿論、この穴を有さないフランジ部であってもよい。
【0033】
このインサートTナット1fでは、取り付け部材に固着された状態で突起3と爪11とが取り付け部材に噛み込み、取り付け部材に対して回転することが禁止されるとともに、かしめ予定部分12をかしめることにより、かしめ部分12とフランジ部10とで取り付け部材を挟む状態となり、取り付け部材から脱落したり、爪11が取り付け部材から抜けたりすることが禁止される。
【0034】
図13は、前記した図12のインサートTナット1fのかしめ予定部分12も合成樹脂による樹脂層4で被覆し、また爪11はギザギザの形状であり、その他の構成は図12のインサートTナット1fの構成と同様であり、同一箇所に同一符合を付して説明を省略する。
【0035】
図17は本発明に係る他の例のインサートTナット1hであって、このインサートTナット1hは、図12に示すインサートTナット1fとフランジ部10の形状と爪11の形状が異なるが、他の構成は前記インサートTナット1fと同様であり同一箇所に同一符合を付して説明を省略し、相違する部分について説明する。
【0036】
このインサートTナット1hは、金属材料によって軸部2と一体に形成された円形状のフランジ部10の径方向に対向する位置に、フランジ部10に対して垂直方向に金属材料を隆起させたようにして爪11が形成されている。
【0037】
図18に示す金属板を板金加工することにより形成した軸部2では、雌ねじ5を形成した部分の外周部の一部は、内方へ押し潰され、それによって、前記外周部の一部には、2個の凹部13および14が、たとえば180度の角度間隔をもって形成されている。これらの凹部13および14は、雌ねじ形成部分の所定の箇所を1対の適当な工具で挟む状態としながら、工具を雌ねじ形成部分に向かって強く押圧することにより形成される。凹部13および14が形成される位置は、フランジ部を有するインサートナット及びインサートTナットではフランジ部に近い方が好ましい。なぜなら、フランジ部から遠い位置において1対の工具を作用させた場合、凹部13および14をほとんど形成することなく、軸部2の断面が偏平状に変形しやすいためである。また、凹部13および14は、フランジ部に図12の例のインサートTナット1fのように爪11が形成される前の段階で形成されるのが好ましい。なぜなら、爪11の存在が、フランジ部10の近くで凹部13および14を形成することを妨害することもあるからである。
【0038】
なお、この例では、2個の凹部13および14が設けられたが、凹部の数は、2個に限らず、たとえば、1個または3個以上であってもよい。
【0039】
前記凹部13および14の形成の結果、雌ねじ5のねじ山の一部が不整化される。この不整化部分15および16の存在のため、図示しないボルトが雌ねじ5に螺合するとき、不整化部分15および16において、ボルトを比較的強く回さなければ、不整化部分15および16を通過し得ない。このとき、不整化部分15および16において、ねじ山の一部が潰されることもあり得る。その結果、ボルトの雌ねじ5に対する螺合状態がロックされ、ボルトがインサートナット及びインサートTナットから緩むことが防止される。
【0040】
軸部2に前記のように凹部13および14を備える構成は、図19、図20a及び図20bのインサートナット及びインサートTナットをはじめ、本発明に係る全てのインサートナット及びインサートTナットに備えるのが好ましい。
【0041】
なお、本発明のインサートナット及びインサートTナットは、軸部2の外周部の外側を合成樹脂によって形成するため、所望の文字や数字、記号等も容易に形成することができる。さらに、使用する合成樹脂の色を変えることにより、樹脂層4を所望の色に形成することができて商品価値を高めることができる。また、本発明に係る樹脂層4を形成する合成樹脂は、特に限定した樹脂に限定されるものではない。
【0042】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、樹脂層は雌ねじを形成した軸部の外側を被覆するように突起とともに形成すればよい。勿論、インサートナット及びインサートTナットは、軸部以外の部分(例えば前記した例でも示したような金属材料で形成したフランジ部等)も同時に合成樹脂で被覆してもよい。
【0043】
また、フランジ部に爪を備えたインサートTナットにおいて、フランジ部の形状は公知のTナットの形状のそれぞれの形状であってよい。フランジ部の縦・横長さは、同じでも、または縦が長く横が短くとも、或いは縦が短く横が長くともよい。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように本発明のインサートナット及びインサートTナットは、ボルトやネジをねじ込む雌ねじを形成した軸部を金属材料で形成し、雌ねじを形成した軸部の外周部を、突起を形成した樹脂層で被覆した構成であるので、板金加工で形成されていた従来の板金加工によるTナットでは困難であった形状の突起を、合成樹脂で形成して軸部の外周部に備えることができる。そして本発明のインサートナット及びインサートTナットでは、いろいろな形状の突起を合成樹脂で容易に形成できて、突起を備えたインサートナット及びインサートTナットを製造するにおいてコストダウンを達成でき、商品価値を高めることができる。また、所望の用途に使用する際のインサートナット及びインサートTナットの本来の機能における強度の点でも何ら問題なく使用することができる。また、合成樹脂で外部が形成されているので外面をメッキしなくとも錆びを防止できる。
【0045】
また、本発明のインサートTナットにおいて、フランジ部の少なくとも一部が合成樹脂で形成した樹脂層で覆われると共に前記軸部の外周部の少なくとも1部が突起を備えた前記樹脂層で覆われ、又は少なくとも前記軸部の外周部の少なくとも1部が合成樹脂で形成した突起を備えた樹脂層で覆われているものも、前記したインサートナットと同様の効果を奏することができる。また軸部の雌ねじに通じる穴が金属材料で形成したフランジ部に形成されていても、樹脂層で前記穴も封じれば、インサートTナットを使っての椅子やテーブルの組み立て施工時、使用される発泡スチロールが前記穴から軸部の雌ねじ部分に流入するのを防止できる。
【0046】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、軸部の雌ねじを形成した箇所の外周部に凹部を形成して、凹部を形成した雌ねじのねじ山の一部を不整化することにより、ボルトが不整化部分を通過する際にねじ山の一部を潰し、ボルトの雌ねじに対する螺合状態がロックされボルトの緩みを防止できる。
【0047】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、軸部の端部又はフランジ部に六角レンチやドライバー等のねじ込み工具の係合穴を形成し、軸部の外周部に右巻き又は左巻きで連続又は不連続な螺旋状の突起を形成したことによって、この係合穴にねじ込み工具を係合させて取り付け部材にねじ込むことにより、容易にねじ込んで取り付けることができる。
【0048】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、軸部の外周部の上下方向及び周方向に所定間隔を以って突起を複数形成することにより、これらの突起が取り付け部材にかみ込み、ボルト等のねじ込みの際に共回りするといったことがない。
【0049】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、前記フランジ部に軸部の先端部へ向く方向に延びる爪を形成したことにより、取り付け部材に取り付けたときに前記爪が取り付け部材に噛み込み、抜け落ちやボルト等のねじ込みの際の共回りを防止できる。
【0050】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、軸部を一端部から先端部にかけて円筒の外径が漸次縮小した形状とすることにより、取り付け部材の筒状の下穴に挿着し易い。
【0051】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、軸部の先端部にかしめ部分を形成したことにより、取り付け部材の下穴に取り付け後に、かしめ部分をかしめることにより、前記突起の噛み込みと相まって取り付け部材からの抜け落ちや、ボルト等のねじ込みの際の共回りを防止できる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例のインサートナットの斜視図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】本発明の他の例のインサートナット(又はインサートTナット)の斜視図である。
【図4】図3の縦断面図である。
【図5】本発明の他の例のインサートナット(又はインサートTナット)の斜視図である。
【図6】図5の縦断面図である。
【図7】本発明の他の例のインサートナット(又はインサートTナット)の斜視図である。
【図8】図7の縦断面図である。
【図9】本発明の他の例のインサートナットの斜視図である。
【図10】図9の縦断面図である。
【図11】本発明の他の例のインサートナット(又はインサートTナット)の一部を切欠いた正面図である。
【図12】本発明の他の例のインサートTナットの一部を切欠いた斜視図である。
【図13】本発明の別の例のインサートTナットの一部を切欠いた正面図である。
【図14】図13の底面図である。
【図15】爪の説明図である。
【図16】他の例の爪の説明図である。
【図17】本発明の他の例のインサートTナットの一部を切欠いた斜視図である。
【図18】本発明の軸部の他の例を示した縦断の説明図である。
【図19】凹部を備えた一例のインサートナットの縦断面図である。
【図20】図20aは凹部を備えた一例のインサートTナットの一部を切欠いた斜視図であり、図20bは図20aの凹部を形成した部分の拡大断面図である。
【図21】従来のインサートナットの説明図である。
【図22】図21の縦断面図である。
【図23】従来のインサートナットの使用状態の説明図である。
【図24】従来のTナットの説明図である。
【符号の説明】
1 インサートナット及びインサートTナット
2 軸部
3 突起
4 樹脂層
5 雌ねじ
6 フランジ部
8 六角穴(係合穴)
10 フランジ部
11 爪
12 かしめ予定部
13 凹部
14 凹部
【産業上の利用分野】
本発明は、所望の部材どうしを連結固定する場合に使用し、特にテーブル板部材に脚をボルトやネジで固定する場合に使用するインサートナット及びインサートTナットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
先に従来のインサートナット及びTナットについて簡単に説明すると、図21及び図22に示すような一例のインサートナット30は、全体を亜鉛ダイキャストによって形成されていて、中空な円筒状の軸部30aの内周面に雌ねじ30bを形成するとともに、軸部30aの外周部には取り付け部材へ噛み込む多数の突起30cが形成されている。このインサートナット30は、図23に示すように、取り付け部材31に設けた下穴32に取り付けた際に、突起30cが取り付け部材31に噛みこんで容易に抜けない効果をもたらす。
【0003】
また、図24に示すような一例のTナット20は、鉄系の金属板を板金加工することによって一体に得られるもので、軸部20aおよび軸部20aの一方の端部から外方へ張出すフランジ部20bからなる。軸部20aは、中空の円筒状をなし、外周部は平坦面で、内周面には雌ねじ20cが形成してある。フランジ部20bには、軸部20aと同じ方向に沿って4本の爪20d、20e、20f、20gが形成され、また中央部に雌ねじ20cを形成した孔に通じる穴(図示せず)を備えている。なお、Tナットに関しては、本発明者と同一人の発明による種々のTナットが先願の特開平6―323315号公報や、特開平7―116769号公報や、特開平7―27122号公報等に開示されている。
【0004】
さらに本発明者と同一人が先に提案しているTナットには、クリンプロック機能を備えたもの、すなわち前記雌ねじ20cを形成した軸部20aの外周部に凹部(図示せず)を形成して、この凹部を形成した箇所の雌ねじ20cのねじ山の一部を不整化し、ボルトを雌ねじ20cにねじ込んだ時に前記ねじ山の不整化部分が潰されてボルトが緩まないようにした機能(クリンプロック機能)を有するものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダイキャスト製のインサートナットでは、使用時にボルトでねじ山の一部を圧着したり、潰したりすることは全く不可能であり、またボルトの緩み防止機能(クリンプロック機能)を有するようにするために、雌ねじのねじ山の一部を不整化した構成を備えたインサートナットを製作することは全く不可能であった。また、インサートナット自体が成形樹脂からなる製品も、同様にクリンプロック機能を備えた構成にしてもねじ山の強度の点から意味がなかった。
【0006】
また、前記Tナット20の外周部に前記インサートナット30のような突起30cを備えることは、ナットの抜けやボルトねじ付け時の共回り防止の点で有効である。ところが、前記したような板金加工によって形成される従来のTナット20では、亜鉛ダイキャストで成形されるインサートナット30のような複雑な形状の突起30cを外周部に形成することは困難であった。勿論、板金加工によってもTナット20の外周部に簡単な形状の突起を形成することはできるが、製造コストや販売コストが高くつき、またTナットの突起の形状も限られる。また、前記Tナット20やインサートナット30を全て合成樹脂によって形成し、種々形状の突起を備えた前記ナットを形成することはできるが、軸部の内周面に雌ねじを形成するのが困難であり、使用時の雌ねじと金属ボルトとのねじ合わせ強度の点でも問題である。また、全体が金属製の従来のインサートナット30やTナット20では、色もある程度限定された色であった。
【0007】
また、前記したTナット20に更に図示省略するが軸部20aの先端部に雌ねじを形成していないかしめ部を備えた構成のTナットにおいては(便宜上、図24を参照)、フランジ部20bの穴に通じる円筒状の軸部20aの内面に雌ねじ20cが形成してあるため、所望の取り付ける部材に打ち込みかしめ部をかしめた後に、フランジ部20b側の取り付ける部材
の面を発泡スチロールで成形加工したときに、発泡スチロールの樹脂がフランジ部20bの穴から雌ねじ20cに入るといった欠点がある。
【0008】
本発明は前記のような点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、従来の亜鉛ダイキャストによる製造や板金加工による製造では形成することができなかった、所望形状の突起を軸部の外周部に備え、取り付け部材により強固に取り付けできるインサートナット及びインサートTナットを提供し、更にはこのインサートナット及びインサートTナットの特徴を備えるとともに、発泡スチロールの樹脂加工時に雌ねじを形成した筒内(軸部内)に樹脂が流れ込むのを防止でき、また軸部に形成した雌ねじにボルトやネジをねじ込んだときに、前記ボルト等が緩むのを防止できる構成も備えているインサートナット及びインサートTナットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した目的を有効に達成するために、次のような構成にしてある。すなわち、請求項1に記載のインサートナットは、金属材料によって筒状の軸部が形成され、かつ内周面上には雌ねじが形成され、前記軸部の外周部は、合成樹脂で形成した突起を備えた樹脂層で覆われている構成である。
【0010】
請求項2に記載のインサートTナットは、一体の金属材料からなる軸部および前記軸部の一端部から外方へ張出すフランジ部を備え、前記軸部は、筒状をなし、内周面上には雌ねじが形成され、前記フランジ部の少なくとも一部が合成樹脂で形成した樹脂層で覆われると共に前記軸部の外周部の少なくとも1部が突起を備えた前記樹脂層で覆われ、又は少なくとも前記軸部の外周部の少なくとも1部が合成樹脂で形成した突起を備えた樹脂層で覆われている構成である。
【0011】
請求項3に記載のインサートナット及びインサートTナットは、請求項1又は2に記載のインサートナット及びインサートTナットの構成において、前記軸部の雌ねじを形成した箇所の外周部には、凹部が少なくとも1箇所に形成され、かつ前記凹部の形成によって前記雌ねじのねじ山の一部が不整化されている構成である。
【0012】
請求項4に記載のインサートナット及びインサートTナットは、請求項1、2又は3に記載のインサートナット及びインサートTナットの構成において、前記軸部の一端部、又は前記軸部の一端に形成したフランジ部の中央に、六角レンチやドライバー等のねじ込み工具の先端部を係合できる六角穴又は+穴又は−穴等の係合穴を形成し、かつ前記軸部の外周部に、右巻き又は左巻きで連続又は不連続な螺旋状の突起を形成した構成である。
【0013】
請求項5に記載のインサートナット及びインサートTナットは、請求項1、2又は3に記載のインサートナット及びインサートTナットの構成において、前記突起は、前記軸部の外周部の上下方向及び周方向に所定間隔を以って複数形成されている構成である。
【0014】
請求項6に記載のインサートTナットは、請求項2,3、4又は5に記載のインサートTナットの構成において、前記フランジ部の外周部には、軸部の一端部から先端部へ向く方向に延びる爪が形成されている構成である。
【0015】
請求項7に記載のインサートナット及びインサートTナットは、請求項1〜6のいずれかに記載のインサートナット及びインサートTナットの構成において、前記軸部は、一端部から先端部にかけて円筒の外径が漸次縮小した形状の構成である。
【0016】
請求項8に記載のインサートナット及びインサートTナットは、請求項1〜7のいずれかに記載のインサートナット及びインサートTナットの構成において、前記軸部は、先端部においてかしめが予定された比較的肉薄の部分を有し、かつ前記かしめが予定された部分を除く内周面上には前記雌ねじが形成されている構成である。
【0017】
前記のような構成により、雌ねじを形成した筒状の軸部の外周部,又はフランジ部の外周面を合成樹脂で形成することにより、亜鉛ダイキャストで形成できる従来の形状の突起は勿論のこと、亜鉛ダイキャストで形成できなかった形状の突起も軸部の外周部に形成することができる。例えばテーブルの裏面部に形成した下穴に嵌め込むことによって、軸部の合成樹脂層の突起がテーブルの部材に噛み込んで、より強固に固着することができる。そして脚の上部のフランジを介してネジやボルトを金属材料で形成した軸部の雌ねじにねじ付けることにより、強固にテーブルに脚を連結固定することができる。また、前記フランジ部の中央に穴が形成されている場合でも、合成樹脂の樹脂層で前記穴とともにフランジ部の平坦な外面部を被覆するため、前記穴から前記した発泡スチロールが雌ねじ部分に流入することもない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
そこで、図1、図2は本発明に係る一例のインサートナット1を示し、このインサートナット1は、雌ねじ5を備えた内部中空な軸部2を金属板で形成し、外周部を突起3を備えた樹脂層4で被覆形成してある。
【0019】
すなわち、前記軸部2は、例えば鉄系の金属板を板金加工することによって得られるもので、中空なる筒状の内周面に一端から他端まで雌ねじ5を形成してある。なお、軸部2は金属材料を板金加工以外の加工方法で形成したものであってもよい。
【0020】
前記軸部2の外周部(この例では外周全面)は、ポリプロピレン等の合成樹脂で形成した硬い樹脂層4で被覆されている。この樹脂層4には、前記軸部2の円周方向に一定間隔ごとに全周に亘って、かつ軸部2の長手方向に連続凹凸するように形成した突起3が備えられている。突起部分3aは、四角錐形であって取り付ける部材の下穴に嵌入し易くて抜けにくいように形成してある。
【0021】
このインサートナット1は、金属板を加工形成した前記軸部2を型 (図示せず)の中の所定位置に配し、前記したポリプロピレン等の合成樹脂で樹脂層4を成形して形成してある。なお、突起部分以外の樹脂層4の厚さは一定の適宜厚さにすればよい。突起部分3aの大きさ・形状は、他の大きさ形状・配置にしてもよい。また、少なくとも雌ねじ5を形成した部分は、メッキしてある。
【0022】
前記インサートナット1を使用して例えばテーブル(図示せず)と脚とを連結固定する場合は、テーブルに設けた下穴にインサートナット1を打ち込んで先端部9から嵌め入れることにより、突起3がテーブル部材の内部に噛み込んで、強固にインサートナット1をテーブル部材に固着させることができる。そして脚の上部フランジを介してボルトを金属製の軸部2の雌ねじ5にねじ込むことにより、テーブルと脚とを強固に連結固定することができる。
【0023】
図3、図4は本発明に係る他の例のインサートTナット1aであって、このインサートTナット1aは、前記インサートナット1と同じ構成の軸部2と、この軸部2の一端部から外方へ張出するフランジ部6とを金属材料で一体形成し、フランジ部6とともに軸部2の外側を突起3を有する樹脂層4で被覆したものである。なお、このインサートTナット1aにおいては、軸部2の外周部のみを突起3を有する樹脂層4で被覆した構成としてもよい。突起3の形状等は、前記の例と同様であり説明を省略する。また、雌ねじ5に通じる穴がフランジ部6に形成されてある場合は、フランジ部6を樹脂層4で被覆することによって前記穴を完全に封じことができる。
【0024】
図5、図6は本発明に係る他の例のインサートナット(及びインサートTナット)1bであって、前記インサートナット(及びインサートTナット)1と同様に、内部中空で雌ねじ5を備えた軸部2を、前記した例と同様に金属材料で形成し、軸部2の外周部を合成樹脂による突起3を有する樹脂層4に形成し、かつフランジ部6a(このフランジ部6aは幅の短い環状板状の鍔)も合成樹脂で形成してある。さらにフランジ部6aの中央には、六角レンチを係合させることができように、前記軸部2の雌ねじ5を形成した貫通孔7に通じる係合穴である六角穴8が形成してある。この係合穴は六角穴に限らず他の形状の穴であっても良い。またドライバーの先を係合できるように+穴や−穴に形成してもよい。突起3は、軸部2の外周部に右巻き(又は左巻きでもよい)の螺旋状にかつ不連続に個々の突起部3aを配したように形成してある。勿論、このインサートナット(及びインサートTナット)1bは、フランジ部6aと軸部2とを金属材料で一体形成し、軸部2の外周部のみを突起3を備えた樹脂層4で被覆した構成であってもよい。
【0025】
このインサートナット(及びインサートTナット)1bを取り付け部材に形成した下穴に取り付ける場合は、下穴に先端部9から挿入し、前記六角穴8に六角レンチを係合させて回すことにより、突起3が前記取り付け部材に噛み込んで、インサートナット(及びインサートTナット)1bを取り付け部材に強固に取り付けることができる。
【0026】
図7、図8は本発明に係る他の例のインサートナット(及びインサートTナット)1cであって、このインサートナット(及びインサートTナット)1cは、前記した図3、図4に示すインサートナット(及びインサートTナット)1aと略同様の構成で、フランジ部6の中央に、軸部2の雌ねじ5を形成した貫通孔7に通じる穴10を形成した構成である。フランジ部6の厚さがインサートナット(及びインサートTナット)1aより厚く形成してある。他の構成や使用状態は、前記したインサートナット(及びインサートTナット)1aと略同様であり、同一箇所に同一符合を付して説明を省略する。
【0027】
このインサートナット(及びインサートTナット)1cでは、取り付け部材に固着した場合には、ボルトを穴10から挿入して雌ねじ5にねじ付けたり先端部9側から雌ねじ5にねじ付けたりして、所望の部材を連結固定することができる。
【0028】
図9、図10は本発明に係る他の例のインサートナット1dであって、前記した図5、図6に示すインサートナット(及びインサートTナット)1bのフランジ部6aを有さない構成のものである。突起部3aは、前記インサートナット(及びインサートTナット)1bの突起部3aに比べ少し長く合成樹脂で形成してある。他の構成、取り付け方は前記インサートナット(及びインサートTナット)1bと同様であり、同一箇所に同一符合を付して説明を省略する。なお、この例では片側に六角の係合穴を形成してあるが、両側に係合穴を形成してもよい。また、突起3は、軸部2の外周部に右巻き又は左巻きの螺旋状にかつ不連続に形成してもよい。勿論、
突起3は図1のような配置、形状に形成してもよい。
【0029】
図11は本発明に係る他の例のインサートナット(及びインサートTナット)1eであって、このインサートナット(及びインサートTナット)1eは、前記した例と同様に金属材料で形成した軸部2が、一端部から先端部9に漸次外径を縮小した形状に形成し、一端部側に円形のフランジ部6aを有している。軸部2の外周部およびフランジ部6aは、合成樹脂で被覆形成されている。雌ねじ5は、軸部2の一端部から先端部9まで形成されている。合成樹脂で形成した突起3は、個々の突起部3aを不連続に配したようにして螺旋状に形成してある。
【0030】
なお、フランジ部6aは、図3のように雌ねじ5に通じる穴を有さない構成、または図5のような六角穴や図7に示すような丸い穴、或いは−穴や+穴であってもよい。また、図9に示すようなフランジ部を有さずに一端部に六角穴等の係合穴を形成した構成であってもよい。使用状態等は前記した例と同様であり説明を省略する。また、突起3は連続した螺旋状に形成するも自由である。
【0031】
図12は本発明に係る他の例のインサートTナット1fであって、このインサートTナット1fは、前記した例と同様に金属部分と合成樹脂部分からなる。金属部分は、例えば鉄系の金属板を板金加工することにより一体形成した、中空な筒状の軸部2と、この軸部2の一端部から外方へ張出すフランジ部10と、このフランジ部10の外周縁の一部を外方から内方に向かって押潰すことにより成形された複数(この例の場合は4本)の爪11と、軸部2の先端部側に形成されたかしめ予定部分12と、かつかしめ予定部分12を除く内周面上に形成された雌ねじ5とからなる。前記かしめ予定部分12は、好ましくは、雌ねじ5が形成される部分に比べて肉薄とされる。これにより、雌ねじ5を形成する場合、そのねじ切りを軸部2の一端部からでも先端部側からでも行なうことができる。また、合成樹脂部分は、軸部2の外周部を被覆する樹脂層4である。この樹脂層4には、例えば図示のような円周方向に所定間隔を以てかつ長手方向に複数の四角錐の突起部分3aが連続するように形成されている。
【0032】
前記爪11には、フック形状が与えられている。勿論、図15のようなストレートな形状とするも、図16に示した爪11のようにギザギザの形状とするも、或いは図示省略するがその他の形状にするも自由であり、爪の形状は特に限定されるものではない。また、フランジ部10の中央には、雌ねじ5に通じる穴が形成されている。なお、この穴は合成樹脂で被覆すれば、前記した従来のように穴から雌ねじ部分に発泡スチロールの樹脂が入り込むこともない。勿論、この穴を有さないフランジ部であってもよい。
【0033】
このインサートTナット1fでは、取り付け部材に固着された状態で突起3と爪11とが取り付け部材に噛み込み、取り付け部材に対して回転することが禁止されるとともに、かしめ予定部分12をかしめることにより、かしめ部分12とフランジ部10とで取り付け部材を挟む状態となり、取り付け部材から脱落したり、爪11が取り付け部材から抜けたりすることが禁止される。
【0034】
図13は、前記した図12のインサートTナット1fのかしめ予定部分12も合成樹脂による樹脂層4で被覆し、また爪11はギザギザの形状であり、その他の構成は図12のインサートTナット1fの構成と同様であり、同一箇所に同一符合を付して説明を省略する。
【0035】
図17は本発明に係る他の例のインサートTナット1hであって、このインサートTナット1hは、図12に示すインサートTナット1fとフランジ部10の形状と爪11の形状が異なるが、他の構成は前記インサートTナット1fと同様であり同一箇所に同一符合を付して説明を省略し、相違する部分について説明する。
【0036】
このインサートTナット1hは、金属材料によって軸部2と一体に形成された円形状のフランジ部10の径方向に対向する位置に、フランジ部10に対して垂直方向に金属材料を隆起させたようにして爪11が形成されている。
【0037】
図18に示す金属板を板金加工することにより形成した軸部2では、雌ねじ5を形成した部分の外周部の一部は、内方へ押し潰され、それによって、前記外周部の一部には、2個の凹部13および14が、たとえば180度の角度間隔をもって形成されている。これらの凹部13および14は、雌ねじ形成部分の所定の箇所を1対の適当な工具で挟む状態としながら、工具を雌ねじ形成部分に向かって強く押圧することにより形成される。凹部13および14が形成される位置は、フランジ部を有するインサートナット及びインサートTナットではフランジ部に近い方が好ましい。なぜなら、フランジ部から遠い位置において1対の工具を作用させた場合、凹部13および14をほとんど形成することなく、軸部2の断面が偏平状に変形しやすいためである。また、凹部13および14は、フランジ部に図12の例のインサートTナット1fのように爪11が形成される前の段階で形成されるのが好ましい。なぜなら、爪11の存在が、フランジ部10の近くで凹部13および14を形成することを妨害することもあるからである。
【0038】
なお、この例では、2個の凹部13および14が設けられたが、凹部の数は、2個に限らず、たとえば、1個または3個以上であってもよい。
【0039】
前記凹部13および14の形成の結果、雌ねじ5のねじ山の一部が不整化される。この不整化部分15および16の存在のため、図示しないボルトが雌ねじ5に螺合するとき、不整化部分15および16において、ボルトを比較的強く回さなければ、不整化部分15および16を通過し得ない。このとき、不整化部分15および16において、ねじ山の一部が潰されることもあり得る。その結果、ボルトの雌ねじ5に対する螺合状態がロックされ、ボルトがインサートナット及びインサートTナットから緩むことが防止される。
【0040】
軸部2に前記のように凹部13および14を備える構成は、図19、図20a及び図20bのインサートナット及びインサートTナットをはじめ、本発明に係る全てのインサートナット及びインサートTナットに備えるのが好ましい。
【0041】
なお、本発明のインサートナット及びインサートTナットは、軸部2の外周部の外側を合成樹脂によって形成するため、所望の文字や数字、記号等も容易に形成することができる。さらに、使用する合成樹脂の色を変えることにより、樹脂層4を所望の色に形成することができて商品価値を高めることができる。また、本発明に係る樹脂層4を形成する合成樹脂は、特に限定した樹脂に限定されるものではない。
【0042】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、樹脂層は雌ねじを形成した軸部の外側を被覆するように突起とともに形成すればよい。勿論、インサートナット及びインサートTナットは、軸部以外の部分(例えば前記した例でも示したような金属材料で形成したフランジ部等)も同時に合成樹脂で被覆してもよい。
【0043】
また、フランジ部に爪を備えたインサートTナットにおいて、フランジ部の形状は公知のTナットの形状のそれぞれの形状であってよい。フランジ部の縦・横長さは、同じでも、または縦が長く横が短くとも、或いは縦が短く横が長くともよい。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように本発明のインサートナット及びインサートTナットは、ボルトやネジをねじ込む雌ねじを形成した軸部を金属材料で形成し、雌ねじを形成した軸部の外周部を、突起を形成した樹脂層で被覆した構成であるので、板金加工で形成されていた従来の板金加工によるTナットでは困難であった形状の突起を、合成樹脂で形成して軸部の外周部に備えることができる。そして本発明のインサートナット及びインサートTナットでは、いろいろな形状の突起を合成樹脂で容易に形成できて、突起を備えたインサートナット及びインサートTナットを製造するにおいてコストダウンを達成でき、商品価値を高めることができる。また、所望の用途に使用する際のインサートナット及びインサートTナットの本来の機能における強度の点でも何ら問題なく使用することができる。また、合成樹脂で外部が形成されているので外面をメッキしなくとも錆びを防止できる。
【0045】
また、本発明のインサートTナットにおいて、フランジ部の少なくとも一部が合成樹脂で形成した樹脂層で覆われると共に前記軸部の外周部の少なくとも1部が突起を備えた前記樹脂層で覆われ、又は少なくとも前記軸部の外周部の少なくとも1部が合成樹脂で形成した突起を備えた樹脂層で覆われているものも、前記したインサートナットと同様の効果を奏することができる。また軸部の雌ねじに通じる穴が金属材料で形成したフランジ部に形成されていても、樹脂層で前記穴も封じれば、インサートTナットを使っての椅子やテーブルの組み立て施工時、使用される発泡スチロールが前記穴から軸部の雌ねじ部分に流入するのを防止できる。
【0046】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、軸部の雌ねじを形成した箇所の外周部に凹部を形成して、凹部を形成した雌ねじのねじ山の一部を不整化することにより、ボルトが不整化部分を通過する際にねじ山の一部を潰し、ボルトの雌ねじに対する螺合状態がロックされボルトの緩みを防止できる。
【0047】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、軸部の端部又はフランジ部に六角レンチやドライバー等のねじ込み工具の係合穴を形成し、軸部の外周部に右巻き又は左巻きで連続又は不連続な螺旋状の突起を形成したことによって、この係合穴にねじ込み工具を係合させて取り付け部材にねじ込むことにより、容易にねじ込んで取り付けることができる。
【0048】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、軸部の外周部の上下方向及び周方向に所定間隔を以って突起を複数形成することにより、これらの突起が取り付け部材にかみ込み、ボルト等のねじ込みの際に共回りするといったことがない。
【0049】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、前記フランジ部に軸部の先端部へ向く方向に延びる爪を形成したことにより、取り付け部材に取り付けたときに前記爪が取り付け部材に噛み込み、抜け落ちやボルト等のねじ込みの際の共回りを防止できる。
【0050】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、軸部を一端部から先端部にかけて円筒の外径が漸次縮小した形状とすることにより、取り付け部材の筒状の下穴に挿着し易い。
【0051】
また、本発明のインサートナット及びインサートTナットにおいて、軸部の先端部にかしめ部分を形成したことにより、取り付け部材の下穴に取り付け後に、かしめ部分をかしめることにより、前記突起の噛み込みと相まって取り付け部材からの抜け落ちや、ボルト等のねじ込みの際の共回りを防止できる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例のインサートナットの斜視図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】本発明の他の例のインサートナット(又はインサートTナット)の斜視図である。
【図4】図3の縦断面図である。
【図5】本発明の他の例のインサートナット(又はインサートTナット)の斜視図である。
【図6】図5の縦断面図である。
【図7】本発明の他の例のインサートナット(又はインサートTナット)の斜視図である。
【図8】図7の縦断面図である。
【図9】本発明の他の例のインサートナットの斜視図である。
【図10】図9の縦断面図である。
【図11】本発明の他の例のインサートナット(又はインサートTナット)の一部を切欠いた正面図である。
【図12】本発明の他の例のインサートTナットの一部を切欠いた斜視図である。
【図13】本発明の別の例のインサートTナットの一部を切欠いた正面図である。
【図14】図13の底面図である。
【図15】爪の説明図である。
【図16】他の例の爪の説明図である。
【図17】本発明の他の例のインサートTナットの一部を切欠いた斜視図である。
【図18】本発明の軸部の他の例を示した縦断の説明図である。
【図19】凹部を備えた一例のインサートナットの縦断面図である。
【図20】図20aは凹部を備えた一例のインサートTナットの一部を切欠いた斜視図であり、図20bは図20aの凹部を形成した部分の拡大断面図である。
【図21】従来のインサートナットの説明図である。
【図22】図21の縦断面図である。
【図23】従来のインサートナットの使用状態の説明図である。
【図24】従来のTナットの説明図である。
【符号の説明】
1 インサートナット及びインサートTナット
2 軸部
3 突起
4 樹脂層
5 雌ねじ
6 フランジ部
8 六角穴(係合穴)
10 フランジ部
11 爪
12 かしめ予定部
13 凹部
14 凹部
Claims (8)
- 金属材料によって筒状の軸部が形成され、かつ内周面上には雌ねじが形成され、前記軸部の外周部は、合成樹脂で形成した突起を備えた樹脂層で覆われているインサートナット。
- 一体の金属材料からなる軸部および前記軸部の一端部から外方へ張出すフランジ部を備え、前記軸部は、筒状をなし、内周面上には雌ねじが形成され、前記フランジ部の少なくとも一部が合成樹脂で形成した樹脂層で覆われると共に前記軸部の外周部の少なくとも1部が突起を備えた前記樹脂層で覆われ、又は少なくとも前記軸部の外周部の少なくとも1部が合成樹脂で形成した突起を備えた樹脂層で覆われているインサートTナット。
- 前記軸部の雌ねじを形成した箇所の外周部には、凹部が少なくとも1箇所に形成され、かつ前記凹部の形成によって前記雌ねじのねじ山の一部が不整化されている構成である請求項1又は2に記載のインサートナット及びインサートTナット。
- 前記軸部の一端部、又は前記軸部の一端に形成したフランジ部の中央に、六角レンチやドライバー等のねじ込み工具の先端部を係合できる六角穴又は+穴又は−穴等の係合穴を形成し、かつ前記軸部の外周部に、右巻き又は左巻きで連続又は不連続な螺旋状の突起を形成した請求項1、2又は3に記載のインサートナット及びインサートTナット。
- 前記突起は、前記軸部の外周部の上下方向及び周方向に所定間隔を以って複数形成されている請求項1、2又は3に記載のインサートナット及びインサートTナット。
- 前記フランジ部の外周部には、軸部の一端部から先端部へ向く方向に延びる爪が形成されている請求項2,3,4又は5に記載のインサートTナット。
- 前記軸部は、一端部から先端部にかけて円筒の外径が漸次縮小した形状である請求項1〜6のいずれかに記載のインサートナット及びインサートTナット。
- 前記軸部は、先端部においてかしめが予定された比較的肉薄の部分を有し、かつ前記かしめが予定された部分を除く内周面上には前記雌ねじが形成されている請求項1〜7のいずれかに記載のインサートナット及びインサートTナット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002381089A JP2004211778A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | インサートナット及びインサートtナット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002381089A JP2004211778A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | インサートナット及びインサートtナット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004211778A true JP2004211778A (ja) | 2004-07-29 |
Family
ID=32817128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002381089A Pending JP2004211778A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | インサートナット及びインサートtナット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004211778A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1779942A2 (en) * | 2005-07-11 | 2007-05-02 | Nagayama Electric Co., Ltd. | Insert nut and insert T-nut |
JP2008275165A (ja) * | 2007-05-04 | 2008-11-13 | Gi Jeong Jeong | 締結用ボス |
JP2010007771A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Nagayama Denshi Kogyo Kk | インサートtナット |
JP2010062156A (ja) * | 2009-11-10 | 2010-03-18 | Mitsubishi Motors Corp | 電気自動車用バッテリケースの構造 |
US7731464B2 (en) | 2007-09-26 | 2010-06-08 | Nagayama Electric Co., Ltd. | Insert nut |
JP2011028969A (ja) * | 2009-07-24 | 2011-02-10 | Yazaki Corp | 金属板及びボルトの合成樹脂部材への固定構造、及び、それを有するコネクタ |
KR200465412Y1 (ko) * | 2007-12-31 | 2013-02-18 | 한국단자공업 주식회사 | 인서트너트 |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002381089A patent/JP2004211778A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1779942A2 (en) * | 2005-07-11 | 2007-05-02 | Nagayama Electric Co., Ltd. | Insert nut and insert T-nut |
EP1779942A3 (en) * | 2005-07-11 | 2007-05-16 | Nagayama Electric Co., Ltd. | Insert nut and insert T-nut |
US7465136B2 (en) | 2005-07-11 | 2008-12-16 | Nigayama Electric Co., Ltd. | Insert nut and insert t-nut |
JP2008275165A (ja) * | 2007-05-04 | 2008-11-13 | Gi Jeong Jeong | 締結用ボス |
US7731464B2 (en) | 2007-09-26 | 2010-06-08 | Nagayama Electric Co., Ltd. | Insert nut |
KR200465412Y1 (ko) * | 2007-12-31 | 2013-02-18 | 한국단자공업 주식회사 | 인서트너트 |
JP2010007771A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Nagayama Denshi Kogyo Kk | インサートtナット |
JP2011028969A (ja) * | 2009-07-24 | 2011-02-10 | Yazaki Corp | 金属板及びボルトの合成樹脂部材への固定構造、及び、それを有するコネクタ |
CN102405559A (zh) * | 2009-07-24 | 2012-04-04 | 矢崎总业株式会社 | 用于将金属板及螺栓固定于合成树脂构件的固定结构 |
CN102405559B (zh) * | 2009-07-24 | 2013-10-02 | 矢崎总业株式会社 | 用于将金属板及螺栓固定于合成树脂构件的固定结构 |
JP2010062156A (ja) * | 2009-11-10 | 2010-03-18 | Mitsubishi Motors Corp | 電気自動車用バッテリケースの構造 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20010031188A1 (en) | Clinch nut assembly and method of producing clinch nut | |
JP4710089B1 (ja) | 緩み止めワッシャーおよびこれを用いた緩み止め締結具 | |
US6807882B2 (en) | Wrench with a simplified structure | |
WO2000073668A3 (en) | Self-locking threaded fastener assembly | |
JPH04341606A (ja) | Tナット | |
JP2004504568A (ja) | 改良されたホイールナット装置 | |
JP2014523829A5 (ja) | ||
US20080292428A1 (en) | License plate fastener | |
WO2008073147A2 (en) | An improved threaded fastener with retainer and method of making such fastener | |
JP2004211778A (ja) | インサートナット及びインサートtナット | |
JP2008051269A (ja) | 緩み止めナット | |
US5934851A (en) | Staked fastener having wrenchable flats | |
US20070212191A1 (en) | Two piece weld nut | |
JP2010007771A (ja) | インサートtナット | |
US1450583A (en) | Fastening device | |
JP3176207U (ja) | ねじ部材及びソケットレンチ | |
JP2001041216A (ja) | 座金並びにこれを取付けた自己穿孔式ねじ | |
JP3175390U (ja) | ロックナット | |
JPS6243130Y2 (ja) | ||
JP2001082436A (ja) | 右、左ねじとその製造方法および右、左ねじを用いたナットの緩み止め装置 | |
JP2004125128A (ja) | ノブ付きボルト・ナット | |
JP3120730U (ja) | ポップナット付金具およびポップナット取付用金具 | |
JP2704508B2 (ja) | 掬い網用の枠杆の開放端部連結構造 | |
WO2016103495A1 (ja) | 締結キット | |
JP3198543U (ja) | ホイール取付け用ボルトおよびホイール取付け構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060404 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060602 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061219 |