JP2004211461A - 縦枠と下枠との取付構造、及び該縦枠、下枠及び床表面材の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】縦枠に合わせて下枠を正確に位置決めして固定することができ、下枠に大きな力が加わっても移動を防止できる縦枠と下枠との取付構造を提供する。
【解決手段】縦枠10の下端に床下地材1に対接するベース部材20を連結し、ベース部材20は下枠30に向けて突出する位置決め突部24を備え、下枠30は位置決め突部24が嵌合する凹部36を備える。また、縦枠10は、開口部を閉塞する扉の縦辺が挿入される段差部12を有し、ベース部材20は段差部12の下端部と下枠30の垂直端面31との隙間を閉じるスペーサ部材25を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】縦枠10の下端に床下地材1に対接するベース部材20を連結し、ベース部材20は下枠30に向けて突出する位置決め突部24を備え、下枠30は位置決め突部24が嵌合する凹部36を備える。また、縦枠10は、開口部を閉塞する扉の縦辺が挿入される段差部12を有し、ベース部材20は段差部12の下端部と下枠30の垂直端面31との隙間を閉じるスペーサ部材25を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の間仕切り壁等に形成された開口部を形成する縦枠と下枠との取付構造に係り、特に、縦枠を固定したあとに敷居等の下枠を位置決めして取付けできる縦枠と下枠との取付構造と、縦枠、下枠及び床表面材の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の開口部等を構成する縦枠と、埋め込みタイプの下枠との取付構造は、上枠と該上枠の両端に固定した縦枠を施工し、門型を形成したあとで2つの縦枠の間に下枠を嵌め込んでから固定している。埋め込みタイプの下枠は、上面から延出する鍔部を有し、この鍔部がフロア材等の床表面材の上部に位置するように施工するため、最後に下枠を固定する順序となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記構造の縦枠と下枠との取付構造は、縦枠を施工したあとで下枠を取付けるため、縦枠と下枠とを連結させることができず位置決めが困難であり、縦枠と下枠とが揃わず見栄えが悪くなるという問題点があった。特に、一方の縦枠と下枠の一端部とが揃っても、他方の縦枠と下枠の他端部とが揃わない場合があり、バランスが取れないという問題点もあった。また、下枠に大きな力がかかった場合、縦枠と下枠がずれる虞があった。
【0004】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、縦枠が施工されたあとで下枠を施工しても、縦枠に合わせて下枠を正確に位置決めして固定することができる縦枠と下枠との取付構造を提供することにある。また、縦枠と下枠とを連結したあと、下枠に衝撃が加わっても容易に移動することのない縦枠と下枠との取付構造を提供することにある。さらに、前記の縦枠、下枠と床表面材との取付が精度よく行え、隙間が生じない縦枠、下枠及び床表面材の取付構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明に係る縦枠と下枠との取付構造は、床下地材上に固定された開口部を形成する縦枠と下枠との取付構造であって、縦枠の下端に床下地材に対接するベース部材を固定し、該ベース部材は下枠に向けて突出する位置決め突部を備え、下枠は該位置決め突部が嵌合する凹部を備えることを特徴とする。
【0006】
前記のごとく構成された本発明の縦枠と下枠との取付構造は、開口部を構成する縦枠が最初に施工されたあとに下枠を固定する場合でも、下枠の下端に固定されたベース部材から突出する位置決め突部に合わせて下枠の下面の凹部を嵌合させることにより、縦枠に下枠を所定の位置関係で正確に固定することができる。そして固定状態が安定するため、下枠に水平方向の衝撃が加わっても、ずれることを回避できる。
【0007】
また、本発明に係る縦枠と下枠との取付構造の好ましい具体的な態様としては、前記縦枠は、開口部を閉塞する扉の縦辺が挿入される段差部を有し、ベース部材は該段差部の下端部と前記下枠の垂直端面との隙間を閉じるスペーサ部材を備えることを特徴としている。扉は引戸でも回転戸でもよい。この構成によれば、縦枠に引戸等の縦辺が挿入する戸じゃくり溝等の段差部が形成され、この段差部と下枠の垂直端面との間に隙間が形成されている場合でも、スペーサ部材が隙間を閉じるため見栄えが向上し、隙間に小物が落ち込むことを防止でき、ゴミやほこり等が溜まるのを防止できる。
【0008】
さらに、本発明に係る縦枠、下枠及び床表面材の取付構造は、床下地材上に固定された開口部を形成する縦枠、下枠及び床表面材の取付構造であって、縦枠の下端に床下地材に対接するベース部材を固定し、該ベース部材は下枠に向けて突出する位置決め突部を備え、下枠は該位置決め突部が嵌合する凹部を備え、下枠は、上面から長手方向と直交する方向に鍔部を延出しており、該鍔部の下面と縦枠の下端面とが一致したレベルにあり、このレベルと床表面材の上面とが一致することを特徴としている。
【0009】
このように構成された本発明の縦枠、下枠及び床表面材の取付構造は、縦枠と下枠とを正確に位置決めして取付けでき、さらに下枠から水平方向に延出する鍔部の下面と縦枠の下端面とが一致し、このレベルに床表面材の上面が一致するため、各部材間に隙間が発生せず見栄えを向上することができ、隙間に小物やほこりが入り込むのを防止できる。
【0010】
本発明に係る縦枠、下枠及び床表面材の取付構造の好ましい具体的な態様としては、前記縦枠は、開口部を閉塞する扉の縦辺が挿入される段差部を有し、ベース部材は該段差部の下端部と下枠の垂直端面との隙間を閉じるスペーサ部材を備えることを特徴とする。この構成によれば、縦枠に戸じゃくり溝等の段差部が形成され、この段差部と下枠の垂直端面との間に隙間が形成されている場合でも、スペーサ部材が隙間を閉じるため見栄えが向上し、隙間に小物が落ち込むことを防止でき、ゴミやほこり等が溜まるのを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る縦枠と下枠との取付構造の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1(a)は、本実施形態に係る縦枠と下枠との取付構造を示す要部斜視図、(b)はその底面図、図2は、図1に使用する縦枠とベース部材との位置関係を示す分解斜視図、図3は、図1に使用するベース部材と下枠との位置関係を示す分解斜視図、図4は図1の下枠の長手方向に沿う床表面材及び床下地材の取付状態を示す断面図、図5は、図4のA−A線断面図である。
【0012】
図1〜5において、本実施形態の縦枠と下枠との取付構造は、開口部を形成する例えば間仕切り壁(図示せず)に合わせて縦枠と下枠とを取付けるものであって、床下地材1(図4,5参照)に固定された開口部等を形成する縦枠10には、ベース部材20を介して下枠30が取付けられる。開口部は図示していないが、2つの縦枠と、この縦枠を上下で連結する上枠及び下枠から構成され、図1では一方の縦枠10の下端部と下枠30の一端部とを示している。縦枠10は例えば無垢の木材、合板、木質繊維板、パーティクルボード、高密度繊維板(HDF)等の木材を使用した板材の他に、合成樹脂の押出し材等、適宜の材料で形成される。
【0013】
縦枠10は、対向する内面11から掘り込んで形成した段差部12を有し、この段差部には開口部を閉塞する扉として引戸(図示せず)の縦辺が挿入される。なお、扉として、回転戸を使用する場合は、段差部は縦枠の一方の側面側に開口する形状となる。段差部の深さは数mm〜5mm程度に設定され、その幅は引戸の厚さより僅かに大きく設定される。
【0014】
ベース部材20は床下地材1に対接するブロック状をしており、その長さは縦枠10の幅より小さく、奥行は縦枠の厚さと同等に、上下方向の高さは床表面材2(図4,5参照)の厚さと一致しており、縦枠10の下端面13に連結して固定される。すなわち、ベース部材20は縦枠10の下端に固定されてもよく、床下地材1上にベース部材20を載置し、その上に縦枠10を載置して連結してもよい。固定する場合は、下方よりベース部材に釘を打ち込んで固定するか、ビスをねじ込んで固定することができる。
【0015】
ベース部材20の上面21は縦枠10の下端面13と対接し、下面22は床下地材1と対接する。ベース部材20は、その内面23と縦枠10の内面11とが一致するように固定され、内面23の下端から下枠30に向けて突出する2本の位置決め突部24,24を備えている。位置決め突部は角棒状をしており、角棒の下面は床下地材1と対接している。
【0016】
また、ベース部材20は、その上面から突出する状態でスペーサ部材25を固定してある。このスペーサ部材25は縦枠10の段差部12の下端部と、下枠30の垂直端面31との隙間を閉じるものであり、その長さは段差部12の幅と一致し、幅は段差部12の深さと一致している。スペーサ部材25の厚さは、後述する下枠30から水平方向に延出する鍔部の厚さと一致している。ベース部材20は、例えば木製のブロックの下面に凹溝を形成し、この凹溝に木製あるいは樹脂製の位置決め突部24を嵌合固定し、ブロックの上面に木製あるいは樹脂製のスペーサ部材25を固定して形成することができるが、合成樹脂で一体的に形成してもよい。また、位置決め突部は1本でもよく、本数は限定されない。
【0017】
下枠30は縦枠10と同様の材料から形成され、下面32は床下地材1に対接し、上面33には引き戸用の溝部34が形成されている。下枠30には、その長手方向と交差する方向に上面33から延出する薄肉の鍔部35,35が形成され、鍔部の上の角部はアール面取りが形成されている。鍔部の厚さは3〜5mm程度が好ましい。また、下枠30の下面には、ベース部材20から突出する位置決め突部24,24が嵌合する凹部36,36が形成されている。位置決め突部24と凹部36とは、下枠30の長手方向に沿っては隙間があってもよいが、長手方向と直交する方向には隙間がなく固く嵌合することが望ましい。
【0018】
前記のように、開口部は縦枠10と下枠30、及び図示していない他方の縦枠と上枠により形成され、これらの縦枠10、下枠30と床表面材2との位置関係について、図4,5を参照して説明する。床下地材1は、例えば捨て張りした合板であり、床表面材2は床下地材1上に留め釘等により固定され、開口部を形成する縦枠10に合わせて床表面材2,2は間隔を有して対向し、床下地材1が露出している。下枠30は床表面材2,2の間隔に上方から嵌め込まれて床下地材1に固定される。
【0019】
前記したように、ベース部材20の高さは床表面材2の厚さと一致しており、床表面材2の上面と縦枠10の下面とが同じレベルとなって、両方の面が対接している。このため、縦枠10と床表面材2とは隙間無く対接する構成となっている。また、下枠30の鍔部35,35は、その下面と縦枠10の下端面とが一致したレベルとなっており、鍔部下面と床下地材1との間隔が床表面材2の厚さと一致している。このため、下枠30を床下地材1上に固定すると、鍔部35,35の下面と床表面材2,2の上面が対接して隙間の無い状態となるように設定されている。
【0020】
前記の如く構成された本実施形態の縦枠と下枠との取付構造と、さらに床表面材の取付動作について以下に説明する。床下地材1上に開口部に合わせて間隔を有して床表面材2,2が留め釘等により固定される。そして、開口部を形成する例えば間仕切り壁に2本の縦枠と上枠が固定される。縦枠10は、図2に示すように下端にベース部材20が連結され、段差部12の下端がスペーサ部材25で塞がれた状態となる。
【0021】
そして、ベース部材20の下面22を床下地材1に対接させて、縦枠10を垂直状態に立設する。縦枠10は1本のみ示しているが、実際には2本が対向してベース部材20の位置決め突部24は開口部の内側に向けて対向突出している。この後、下枠30を床表面材2,2の間隔に合わせて縦枠10の間に嵌め込む。このとき、下枠30の下面の凹部36内に位置決め突部24を嵌合させるため、下枠30は縦枠10に対して正確な位置関係で位置決めできる。
【0022】
この後、例えば下枠30の上方より留め釘を打ち込んで、下枠を床下地材1上に固定する。これにより、下枠30の固定は完了し、鍔部35,35の下面は床表面材2,2の上面に対接して隙間は形成されない。また、下枠30はベース部材20の位置決め突部24,24が凹部36に嵌合しているため、水平方向に大きな力が加わっても移動することが防止される。そして、鍔部35は薄肉で形成され、しかも上方の角部にアール面取り加工が施されているため、歩行中に躓くことを防止でき、車椅子等の通過を容易にできる。
【0023】
このように、本実施形態の縦枠と下枠との取付構造と、さらに床表面材の取付構造によれば、縦枠10間に下枠30を後付けで容易に固定でき、縦枠10に対して下枠30を精度よく固定でき、縦枠10と下枠30とが揃って見栄えが向上する。また、縦枠10と下枠30は位置決め突部24が凹部36に嵌合しているため、水平方向に大きな衝撃等が加わっても下枠30が移動することはない。そして、縦枠10に段差部12があってもスペーサ部材25で隙間を隠すことができる。床表面材の上面2は下枠30の鍔部35の下面と対接するとともに、縦枠10の下端面13と対接して隙間ができないため、見栄えが向上してほこり等が侵入するのを防止できる。
【0024】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、位置決め突部は角棒状の例を示したが、上面が半円状のかまぼこ状でも、あるいは上方に突出した三角柱状でもよい。このような形状の場合、凹部は同様の形状にして嵌合させることが好ましい。また、下枠には1本の溝部が形成される例を示したが、引き違い戸の場合は2本の溝部が形成され、三枚引戸の場合は3本の溝部が形成される。下枠の鍔部上部の面取りはアール面取りに限らず、45度のコーナ面取りや傾斜の緩い面取りでもよいことは勿論である。
【0025】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の縦枠と下枠との取付構造は、縦枠に下枠を所定の位置関係で正確に固定することができ、下枠に水平方向の衝撃が加わっても、ずれることを回避することができる。また、縦枠に引戸等が挿入される段差部が形成される場合、段差部と下枠の垂直端面との隙間をスペーサ部材で閉じるため見栄えが向上し、隙間に小物が落ち込むことを防止でき、ゴミやほこり等が溜まるのを防止できる。さらに、縦枠、下枠と床表面材との各部材間に隙間が発生せず、見栄えを向上することができ、隙間に小物やほこりが入り込むのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る縦枠と下枠との取付構造の一実施形態を示す要部斜視図、(b)はその底面図。
【図2】図1の縦枠とベース部材との関係を示す分解斜視図。
【図3】図1の縦枠、ベース部材及び下枠との関係を示す分解斜視図。
【図4】図1の下枠の長手方向に沿う床表面材及び床下地材の取付状態を示す断面図。
【図5】図4のA−A線断面図。
【符号の説明】
1…床下地材、2…床表面材、10…縦枠、11…縦枠の内面、12…段差部、13…縦枠の下端面、20…ベース部材、24…位置決め突部、25…スペーサ部材、30…下枠、31…下枠の垂直端面、35…鍔部、36…凹部、
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の間仕切り壁等に形成された開口部を形成する縦枠と下枠との取付構造に係り、特に、縦枠を固定したあとに敷居等の下枠を位置決めして取付けできる縦枠と下枠との取付構造と、縦枠、下枠及び床表面材の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の開口部等を構成する縦枠と、埋め込みタイプの下枠との取付構造は、上枠と該上枠の両端に固定した縦枠を施工し、門型を形成したあとで2つの縦枠の間に下枠を嵌め込んでから固定している。埋め込みタイプの下枠は、上面から延出する鍔部を有し、この鍔部がフロア材等の床表面材の上部に位置するように施工するため、最後に下枠を固定する順序となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記構造の縦枠と下枠との取付構造は、縦枠を施工したあとで下枠を取付けるため、縦枠と下枠とを連結させることができず位置決めが困難であり、縦枠と下枠とが揃わず見栄えが悪くなるという問題点があった。特に、一方の縦枠と下枠の一端部とが揃っても、他方の縦枠と下枠の他端部とが揃わない場合があり、バランスが取れないという問題点もあった。また、下枠に大きな力がかかった場合、縦枠と下枠がずれる虞があった。
【0004】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、縦枠が施工されたあとで下枠を施工しても、縦枠に合わせて下枠を正確に位置決めして固定することができる縦枠と下枠との取付構造を提供することにある。また、縦枠と下枠とを連結したあと、下枠に衝撃が加わっても容易に移動することのない縦枠と下枠との取付構造を提供することにある。さらに、前記の縦枠、下枠と床表面材との取付が精度よく行え、隙間が生じない縦枠、下枠及び床表面材の取付構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明に係る縦枠と下枠との取付構造は、床下地材上に固定された開口部を形成する縦枠と下枠との取付構造であって、縦枠の下端に床下地材に対接するベース部材を固定し、該ベース部材は下枠に向けて突出する位置決め突部を備え、下枠は該位置決め突部が嵌合する凹部を備えることを特徴とする。
【0006】
前記のごとく構成された本発明の縦枠と下枠との取付構造は、開口部を構成する縦枠が最初に施工されたあとに下枠を固定する場合でも、下枠の下端に固定されたベース部材から突出する位置決め突部に合わせて下枠の下面の凹部を嵌合させることにより、縦枠に下枠を所定の位置関係で正確に固定することができる。そして固定状態が安定するため、下枠に水平方向の衝撃が加わっても、ずれることを回避できる。
【0007】
また、本発明に係る縦枠と下枠との取付構造の好ましい具体的な態様としては、前記縦枠は、開口部を閉塞する扉の縦辺が挿入される段差部を有し、ベース部材は該段差部の下端部と前記下枠の垂直端面との隙間を閉じるスペーサ部材を備えることを特徴としている。扉は引戸でも回転戸でもよい。この構成によれば、縦枠に引戸等の縦辺が挿入する戸じゃくり溝等の段差部が形成され、この段差部と下枠の垂直端面との間に隙間が形成されている場合でも、スペーサ部材が隙間を閉じるため見栄えが向上し、隙間に小物が落ち込むことを防止でき、ゴミやほこり等が溜まるのを防止できる。
【0008】
さらに、本発明に係る縦枠、下枠及び床表面材の取付構造は、床下地材上に固定された開口部を形成する縦枠、下枠及び床表面材の取付構造であって、縦枠の下端に床下地材に対接するベース部材を固定し、該ベース部材は下枠に向けて突出する位置決め突部を備え、下枠は該位置決め突部が嵌合する凹部を備え、下枠は、上面から長手方向と直交する方向に鍔部を延出しており、該鍔部の下面と縦枠の下端面とが一致したレベルにあり、このレベルと床表面材の上面とが一致することを特徴としている。
【0009】
このように構成された本発明の縦枠、下枠及び床表面材の取付構造は、縦枠と下枠とを正確に位置決めして取付けでき、さらに下枠から水平方向に延出する鍔部の下面と縦枠の下端面とが一致し、このレベルに床表面材の上面が一致するため、各部材間に隙間が発生せず見栄えを向上することができ、隙間に小物やほこりが入り込むのを防止できる。
【0010】
本発明に係る縦枠、下枠及び床表面材の取付構造の好ましい具体的な態様としては、前記縦枠は、開口部を閉塞する扉の縦辺が挿入される段差部を有し、ベース部材は該段差部の下端部と下枠の垂直端面との隙間を閉じるスペーサ部材を備えることを特徴とする。この構成によれば、縦枠に戸じゃくり溝等の段差部が形成され、この段差部と下枠の垂直端面との間に隙間が形成されている場合でも、スペーサ部材が隙間を閉じるため見栄えが向上し、隙間に小物が落ち込むことを防止でき、ゴミやほこり等が溜まるのを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る縦枠と下枠との取付構造の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1(a)は、本実施形態に係る縦枠と下枠との取付構造を示す要部斜視図、(b)はその底面図、図2は、図1に使用する縦枠とベース部材との位置関係を示す分解斜視図、図3は、図1に使用するベース部材と下枠との位置関係を示す分解斜視図、図4は図1の下枠の長手方向に沿う床表面材及び床下地材の取付状態を示す断面図、図5は、図4のA−A線断面図である。
【0012】
図1〜5において、本実施形態の縦枠と下枠との取付構造は、開口部を形成する例えば間仕切り壁(図示せず)に合わせて縦枠と下枠とを取付けるものであって、床下地材1(図4,5参照)に固定された開口部等を形成する縦枠10には、ベース部材20を介して下枠30が取付けられる。開口部は図示していないが、2つの縦枠と、この縦枠を上下で連結する上枠及び下枠から構成され、図1では一方の縦枠10の下端部と下枠30の一端部とを示している。縦枠10は例えば無垢の木材、合板、木質繊維板、パーティクルボード、高密度繊維板(HDF)等の木材を使用した板材の他に、合成樹脂の押出し材等、適宜の材料で形成される。
【0013】
縦枠10は、対向する内面11から掘り込んで形成した段差部12を有し、この段差部には開口部を閉塞する扉として引戸(図示せず)の縦辺が挿入される。なお、扉として、回転戸を使用する場合は、段差部は縦枠の一方の側面側に開口する形状となる。段差部の深さは数mm〜5mm程度に設定され、その幅は引戸の厚さより僅かに大きく設定される。
【0014】
ベース部材20は床下地材1に対接するブロック状をしており、その長さは縦枠10の幅より小さく、奥行は縦枠の厚さと同等に、上下方向の高さは床表面材2(図4,5参照)の厚さと一致しており、縦枠10の下端面13に連結して固定される。すなわち、ベース部材20は縦枠10の下端に固定されてもよく、床下地材1上にベース部材20を載置し、その上に縦枠10を載置して連結してもよい。固定する場合は、下方よりベース部材に釘を打ち込んで固定するか、ビスをねじ込んで固定することができる。
【0015】
ベース部材20の上面21は縦枠10の下端面13と対接し、下面22は床下地材1と対接する。ベース部材20は、その内面23と縦枠10の内面11とが一致するように固定され、内面23の下端から下枠30に向けて突出する2本の位置決め突部24,24を備えている。位置決め突部は角棒状をしており、角棒の下面は床下地材1と対接している。
【0016】
また、ベース部材20は、その上面から突出する状態でスペーサ部材25を固定してある。このスペーサ部材25は縦枠10の段差部12の下端部と、下枠30の垂直端面31との隙間を閉じるものであり、その長さは段差部12の幅と一致し、幅は段差部12の深さと一致している。スペーサ部材25の厚さは、後述する下枠30から水平方向に延出する鍔部の厚さと一致している。ベース部材20は、例えば木製のブロックの下面に凹溝を形成し、この凹溝に木製あるいは樹脂製の位置決め突部24を嵌合固定し、ブロックの上面に木製あるいは樹脂製のスペーサ部材25を固定して形成することができるが、合成樹脂で一体的に形成してもよい。また、位置決め突部は1本でもよく、本数は限定されない。
【0017】
下枠30は縦枠10と同様の材料から形成され、下面32は床下地材1に対接し、上面33には引き戸用の溝部34が形成されている。下枠30には、その長手方向と交差する方向に上面33から延出する薄肉の鍔部35,35が形成され、鍔部の上の角部はアール面取りが形成されている。鍔部の厚さは3〜5mm程度が好ましい。また、下枠30の下面には、ベース部材20から突出する位置決め突部24,24が嵌合する凹部36,36が形成されている。位置決め突部24と凹部36とは、下枠30の長手方向に沿っては隙間があってもよいが、長手方向と直交する方向には隙間がなく固く嵌合することが望ましい。
【0018】
前記のように、開口部は縦枠10と下枠30、及び図示していない他方の縦枠と上枠により形成され、これらの縦枠10、下枠30と床表面材2との位置関係について、図4,5を参照して説明する。床下地材1は、例えば捨て張りした合板であり、床表面材2は床下地材1上に留め釘等により固定され、開口部を形成する縦枠10に合わせて床表面材2,2は間隔を有して対向し、床下地材1が露出している。下枠30は床表面材2,2の間隔に上方から嵌め込まれて床下地材1に固定される。
【0019】
前記したように、ベース部材20の高さは床表面材2の厚さと一致しており、床表面材2の上面と縦枠10の下面とが同じレベルとなって、両方の面が対接している。このため、縦枠10と床表面材2とは隙間無く対接する構成となっている。また、下枠30の鍔部35,35は、その下面と縦枠10の下端面とが一致したレベルとなっており、鍔部下面と床下地材1との間隔が床表面材2の厚さと一致している。このため、下枠30を床下地材1上に固定すると、鍔部35,35の下面と床表面材2,2の上面が対接して隙間の無い状態となるように設定されている。
【0020】
前記の如く構成された本実施形態の縦枠と下枠との取付構造と、さらに床表面材の取付動作について以下に説明する。床下地材1上に開口部に合わせて間隔を有して床表面材2,2が留め釘等により固定される。そして、開口部を形成する例えば間仕切り壁に2本の縦枠と上枠が固定される。縦枠10は、図2に示すように下端にベース部材20が連結され、段差部12の下端がスペーサ部材25で塞がれた状態となる。
【0021】
そして、ベース部材20の下面22を床下地材1に対接させて、縦枠10を垂直状態に立設する。縦枠10は1本のみ示しているが、実際には2本が対向してベース部材20の位置決め突部24は開口部の内側に向けて対向突出している。この後、下枠30を床表面材2,2の間隔に合わせて縦枠10の間に嵌め込む。このとき、下枠30の下面の凹部36内に位置決め突部24を嵌合させるため、下枠30は縦枠10に対して正確な位置関係で位置決めできる。
【0022】
この後、例えば下枠30の上方より留め釘を打ち込んで、下枠を床下地材1上に固定する。これにより、下枠30の固定は完了し、鍔部35,35の下面は床表面材2,2の上面に対接して隙間は形成されない。また、下枠30はベース部材20の位置決め突部24,24が凹部36に嵌合しているため、水平方向に大きな力が加わっても移動することが防止される。そして、鍔部35は薄肉で形成され、しかも上方の角部にアール面取り加工が施されているため、歩行中に躓くことを防止でき、車椅子等の通過を容易にできる。
【0023】
このように、本実施形態の縦枠と下枠との取付構造と、さらに床表面材の取付構造によれば、縦枠10間に下枠30を後付けで容易に固定でき、縦枠10に対して下枠30を精度よく固定でき、縦枠10と下枠30とが揃って見栄えが向上する。また、縦枠10と下枠30は位置決め突部24が凹部36に嵌合しているため、水平方向に大きな衝撃等が加わっても下枠30が移動することはない。そして、縦枠10に段差部12があってもスペーサ部材25で隙間を隠すことができる。床表面材の上面2は下枠30の鍔部35の下面と対接するとともに、縦枠10の下端面13と対接して隙間ができないため、見栄えが向上してほこり等が侵入するのを防止できる。
【0024】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、位置決め突部は角棒状の例を示したが、上面が半円状のかまぼこ状でも、あるいは上方に突出した三角柱状でもよい。このような形状の場合、凹部は同様の形状にして嵌合させることが好ましい。また、下枠には1本の溝部が形成される例を示したが、引き違い戸の場合は2本の溝部が形成され、三枚引戸の場合は3本の溝部が形成される。下枠の鍔部上部の面取りはアール面取りに限らず、45度のコーナ面取りや傾斜の緩い面取りでもよいことは勿論である。
【0025】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の縦枠と下枠との取付構造は、縦枠に下枠を所定の位置関係で正確に固定することができ、下枠に水平方向の衝撃が加わっても、ずれることを回避することができる。また、縦枠に引戸等が挿入される段差部が形成される場合、段差部と下枠の垂直端面との隙間をスペーサ部材で閉じるため見栄えが向上し、隙間に小物が落ち込むことを防止でき、ゴミやほこり等が溜まるのを防止できる。さらに、縦枠、下枠と床表面材との各部材間に隙間が発生せず、見栄えを向上することができ、隙間に小物やほこりが入り込むのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る縦枠と下枠との取付構造の一実施形態を示す要部斜視図、(b)はその底面図。
【図2】図1の縦枠とベース部材との関係を示す分解斜視図。
【図3】図1の縦枠、ベース部材及び下枠との関係を示す分解斜視図。
【図4】図1の下枠の長手方向に沿う床表面材及び床下地材の取付状態を示す断面図。
【図5】図4のA−A線断面図。
【符号の説明】
1…床下地材、2…床表面材、10…縦枠、11…縦枠の内面、12…段差部、13…縦枠の下端面、20…ベース部材、24…位置決め突部、25…スペーサ部材、30…下枠、31…下枠の垂直端面、35…鍔部、36…凹部、
Claims (4)
- 床下地材上に固定する開口部の縦枠と下枠との取付構造であって、前記縦枠の下端に前記床下地材に対接するベース部材を連結し、該ベース部材は前記下枠に向けて突出する位置決め突部を備え、前記下枠は該位置決め突部が嵌合する凹部を備えることを特徴とする縦枠と下枠との取付構造。
- 前記縦枠は、前記開口部を閉塞する扉の縦辺が挿入される段差部を有し、前記ベース部材は該段差部の下端部と前記下枠の垂直端面との隙間を閉じるスペーサ部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の縦枠と下枠との取付構造。
- 床表面材を固定した床下地材上に固定する開口部の縦枠、下枠及び床表面材の取付構造であって、前記縦枠の下端に前記床下地材に対接するベース部材を固定し、該ベース部材は前記下枠に向けて突出する位置決め突部を備え、前記下枠は該位置決め突部が嵌合する凹部を備え、前記下枠は、上面から長手方向と直交する方向に鍔部を延出しており、該鍔部の下面と前記縦枠の下端面とが一致したレベルにあり、該レベルと前記床表面材の上面とが一致することを特徴とする縦枠、下枠及び床表面材の取付構造。
- 前記縦枠は、前記開口部を閉塞する扉の縦辺が挿入される段差部を有し、前記ベース部材は該段差部の下端部と前記下枠の垂直端面との隙間を閉じるスペーサ部材を備えることを特徴とする請求項3に記載の縦枠、下枠及び床表面材の取付構造。
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---|---|---|---|
JP2003001267A JP2004211461A (ja) | 2003-01-07 | 2003-01-07 | 縦枠と下枠との取付構造、及び該縦枠、下枠及び床表面材の取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003001267A JP2004211461A (ja) | 2003-01-07 | 2003-01-07 | 縦枠と下枠との取付構造、及び該縦枠、下枠及び床表面材の取付構造 |
Publications (1)
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JP2004211461A true JP2004211461A (ja) | 2004-07-29 |
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ID=32819336
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2004211461A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015172313A (ja) * | 2014-03-12 | 2015-10-01 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 引戸枠および引戸枠構造 |
JP2018135637A (ja) * | 2017-02-20 | 2018-08-30 | 戸田建設株式会社 | 扉の下枠および沓摺の構造 |
-
2003
- 2003-01-07 JP JP2003001267A patent/JP2004211461A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20051116 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070327 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20070327 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |