JP2004211261A - 被覆pc鋼撚り線 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐薬品性、耐ピンホール性、耐久性、生産性、防錆性に優れた被覆PC鋼撚り線を提供すること。
【解決手段】中心の芯線の周囲に複数の側線を撚り合わせた構成のPC鋼撚り線の外側に、合成樹脂から形成された少なくとも一層の防錆被覆層を有する被覆PC鋼撚り線である。被覆PC鋼撚り線は、防錆被覆層として、変性ポリフェニレンエーテル樹脂を含有する熱可塑性樹脂材料から形成された少なくとも一層の合成樹脂層を有している。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂からなる防錆被覆層を有する被覆PC鋼撚り線に関し、さらに詳しくは、耐薬品性、耐ピンホール性、耐久性、生産性、防錆性に優れた被覆PC鋼撚り線に関する。本発明の被覆PC鋼撚り線は、プレストレストコンクリートの緊張材や各種構造体の緊張材として好適である。
【0002】
【従来の技術】
PC鋼撚り線は、プレストレストコンクリート(以下「PCコンクリート」という)の緊張材として用いられている。PC鋼撚り線は、複数のPC鋼素線を撚り合わせたものであり、一般に、中心の芯線の周囲を複数の側線で撚り合わせた構成を有している。このPC鋼撚り線は、「PCストランド」と呼ばれることがある。
【0003】
PCコンクリート工法は、ピアノ線などのPC鋼材を緊張材として使用して、引張荷重の作用するところに予め圧縮力を与える工法である。この工法により建設された構造物では、周辺の環境により、水や塩水などがコンクリート内部に侵入し、内部の鋼材を腐食させることがある。PC鋼撚り線は、緊張状態で腐食が進行すると、切断の危険が生じる。そのため、PC鋼撚り線には、水、塩水などと接触する環境下であっても、腐食されないことが求められている。同時に、PC鋼撚り線は、アルカリ製のコンクリートと接触するため、優れた耐アルカリ性を有することが求められている。
【0004】
そこで、PC鋼撚り線の腐食を防止するために、耐薬品性に優れた合成樹脂を用いて、PC鋼撚り線の外側に防錆被覆層を形成する方法が提案されている。防錆被覆層は、PC鋼撚り線の外面に密着して形成する必要があるが、これに加えて、PC鋼撚り線は、芯線と側線との間に隙間(空隙部)が存在するため、防錆被覆層の形成に際し、この空隙部も合成樹脂によって充填する必要がある。
【0005】
従来、PC鋼撚り線の防食被覆層を形成する合成樹脂としては、エポキシ樹脂(例えば、特許文献1参照。)や、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂(例えば、特許文献2参照。)が用いられていた。しかし、これらの合成樹脂を用いる方法は、生産性、耐ピンホール性、耐久性などが不十分であった。
【0006】
エポキシ系樹脂を用いてPC鋼撚り線の防錆被覆層を形成する方法は、適切な組成のエポキシ樹脂を用いることにより、耐アルカリ性、耐薬品性、耐水性に優れた被覆層を形成することができる。また、エポキシ樹脂を用いると、エポキシ樹脂自体の剛性と耐クリープ性が高いため、防錆被覆層に高圧の側圧が長期にわたってかかるような使用条件下においても、設置初期はもとより、長期経過後にも被覆層の破壊が発生しないという利点を持っている。
【0007】
他方、エポキシ樹脂は、熱硬化性樹脂であるため、PC鋼撚り線に未硬化のエポキシ樹脂を被覆した後、熱硬化しなければならない。しかし、未硬化のエポキシ樹脂は、低分子量で溶融粘度が低いため、樹脂を溶融押出して被覆する押出被覆法により被覆層を形成することが困難か事実上不可能である。
【0008】
そのため、PC鋼撚り線に未硬化のエポキシ樹脂粉体を常温で静電塗装してから、加熱炉を通して熱硬化させる方法により、被覆層を形成する必要がある。しかし、この方法では、粉体塗装したPC鋼撚り線を、高速で長い加熱炉を通過させれば、エネルギーコストが増大し、短い加熱炉をゆっくり通過させれば、線速が稼げず生産性が低くなるという問題があった。また、エポキシ樹脂粉体の静電塗装法では、被覆層にピンホールが発生したり、被覆厚のバラツキが生じ易い。これらの不良部の除去や手直し等を行うと、生産性がさらに低下する。
【0009】
ポリエチレンは、耐アルカリ性、耐薬品性、遮水性に優れている。また、合成樹脂としてポリエチレンなどの熱可塑性樹脂を用いると、押出被覆法により被覆層を形成することができるため、押出後、溶融押出した樹脂層を冷却するだけで被覆PC鋼撚り線を得ることができる。したがって、熱可塑性樹脂を用いた押出被覆法によれば、低エネルギーコストで高生産性が得られ、しかもピンホールや被覆厚のバラツキも発生し難いという利点が得られる。
【0010】
しかし、ポリエチレンは、樹脂自体の剛性が不足していることやクリープを生じ易いことから、樹脂層にかかる側圧によって、被覆層の破壊が生じることがあり、特に長期経過後には被覆層の破壊が発生し易い。被覆層が破壊すると、破壊部分からPC鋼撚り線の腐食が進行する。したがって、ポリエチレン被覆PC鋼撚り線は、側圧がかからないか、低圧の側圧のみがかる用途に限られていた。
【0011】
一方、熱可塑性樹脂として、ポリカーボネート樹脂や熱可塑性ポリエステル樹脂を用いると、側圧負荷後の被覆破壊がない被覆PC鋼撚り線を製造することができるものの、アルカリ性環境下などに曝されると、被覆層が劣化し、側圧負荷後の被覆破壊も生じ易くなる。
【0012】
【特許文献1】
特表平6−504818号公報 (第1−2頁)
【特許文献2】
特開平8−42061号公報 (第2−3頁)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐薬品性、耐ピンホール性、耐久性、生産性、防錆性に優れた被覆PC鋼撚り線を提供することにある。より具体的に、本発明の目的は、アルカリ性環境下や塩水と接触する環境下でも、被覆層の劣化が生じ難く、側面からの圧縮力が加わる用途に適用しても、被覆層に割れが生じ難く、しかもピンホールのない被覆層を効率的に形成することができる被覆PC鋼撚り線を提供することにある。
【0014】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を行った結果、防錆被覆層として、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(以下、「変性PPE樹脂」と略記することがある)を含有する熱可塑性樹脂材料から形成された少なくとも一層の合成樹脂層を設けた被覆PC鋼撚り線に想到した。
【0015】
変性PPE樹脂は、熱可塑性樹脂であるため、溶融押出しながら連続的にPC鋼撚り線を被覆する「押出被覆法」の適用が可能であり、その結果、生産性が高く、実質的にピンホールがない防錆被覆層を有する被覆PC鋼撚り線を製造することができる。変性PPE樹脂は、剛性に優れているため、本発明の被覆PC鋼撚り線は、側圧に対する被覆破壊耐性に優れている。変性PPE樹脂は、耐薬品性に優れているため、本発明の被覆PC鋼撚り線は、アルカリ性環境下や塩水と接触する環境下での防錆効果が顕著に優れている。
【0016】
変性PPE樹脂の多くは、金属材料との接着性が十分ではなく、該樹脂単独では、被覆層とPC鋼撚り線との間が強固に接着していることが望まれる用途には不十分な場合がある。そのような場合には、変性PPE樹脂を接着性樹脂と組み合わせて使用する方法が効果的である。そのような方法の一つとして、熱可塑性樹脂材料として、変性PPE樹脂と接着性樹脂とをブレンドした樹脂組成物を使用する方法が挙げられる。他の方法としては、接着性樹脂または変性PPE樹脂と接着性樹脂とを含有する樹脂組成物により、芯線と側線との隙間、及びPC鋼撚り線の外面を被覆し、さらにその上に、変性PPE樹脂を含有する熱可塑性樹脂材料からなる層を形成する方法が挙げられる。接着性樹脂としては、ポリマーブレンドの技術分野で、高分子相溶化剤として知られている反応型エチレン共重合体、反応型スチレン共重合体、反応型スチレン系熱可塑性エラストマーなどの極性基を有する樹脂が好適である。
【0017】
さらに、変性PPE樹脂を用いる上記方法と組み合わせて、被覆PC鋼撚り線の垂直方向の断面形状を真円形状に近付け、防錆被覆層に加わる側面からの圧縮力を分散させることにより、さらに高圧の側圧に対しても、防錆被覆層の割れを生じ難い被覆PC撚り線を得ることができる。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、中心の芯線の周囲に複数の側線を撚り合わせた構成のPC鋼撚り線の外側に、合成樹脂から形成された少なくとも一層の防錆被覆層を有する被覆PC鋼撚り線において、防錆被覆層として、変性ポリフェニレンエーテル樹脂を含有する熱可塑性樹脂材料から形成された少なくとも一層の合成樹脂層を有することを特徴とする被覆PC鋼撚り線が提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する変性ポリフェニレンエーテル樹脂(「変性PPE樹脂」)とは、ポリフェニレンエーテル樹脂〔すなわち、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル〕と、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、エラストマーなどの他のポリマーとのポリマーアロイである。
【0020】
変性PPE樹脂は、一般に、耐熱性、難燃性、寸法精度、剛性、耐薬品性、耐候性などに優れた熱可塑性樹脂である。変性PPE樹脂は、耐薬品性の中でも、特に耐アルカリ性に優れている。このため、変性PPE樹脂から形成された被覆層は、PCコンクリートの緊張材のように、長期間にわたってコンクリートと接触することを余儀なくされる用途において、コンクリートの成分に起因するアルカリ性環境下で、殆んど劣化することがない。変性PPE樹脂は、剛性が高く、圧縮に対する耐性が高いため、被覆層として用いると、側圧による被覆層の破壊が防止される。変性PPE樹脂は、クリープを起こし難い性能をも有しているため、長期間側圧が加わった状態におかれても、被覆厚が薄くなったり、被覆層が破壊されることがなく、十分な防錆効果を維持することができる。
【0021】
変性PPE樹脂は、ポリフェニレンエーテル樹脂(「PPE樹脂」)と他のポリマー(変性剤)とのポリマーアロイであるが、他のポリマーとしては、耐薬品性、耐候性、剛性、耐クリープ性などに優れ、しかも各種グレードのものを容易に容易することが可能であることから、ポリスチレン(PS)またはハイインパクトポリスチレン(HIPS)などのポリスチレン系樹脂が好ましい。変性剤として、ポリスチレン系樹脂を用いた変性PPE樹脂は、「PPE/PS系」の変性PPE樹脂と呼ぶことがある。PPE樹脂は、ポリスチレンと完全に相溶するため、PPE/PS系変性PPE樹脂のガラス転移温度は、組成比に応じて直線的に変化し、耐熱性を自由に制御することができる。
【0022】
変性PPE樹脂は、市販品の中から本発明に適した特性を有するものを選択して使用することができる。好ましい市販品としては、例えば、三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユピエース」(登録商標)、日本イージープラスチック社製「ノリル」(登録商標)、旭化成社製「ザイロン」(登録商標)、住友化学社製「アートレックス」(登録商標)などのPPE/PS系変性PPE樹脂が挙げられる。
【0023】
本発明で使用する変性PPE樹脂は、耐熱性、耐薬品性、耐候性、剛性、耐クリープ性などの観点から、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)を好ましくは40〜90重量%、より好ましくは60〜80重量%の割合で含有するポリマーアロイであることが望ましい。PPE樹脂の含有比率が低すぎると、耐熱性が不十分となるだけではなく、変性PPE樹脂からなる被覆層が側圧を受けた際に、被覆層に割れが生じ易くなる。PPE樹脂の含有比率が高すぎると、伸びが小さくなりすぎて、被覆PC鋼撚り線をドラムなどに巻回した場合に、被覆層に割れが生じ易くなる。
【0024】
本発明の被覆PC鋼撚り線は、防錆被覆層として、変性ポリフェニレンエーテル樹脂を含有する熱可塑性樹脂材料から形成された少なくとも一層の合成樹脂層を有している。熱可塑性樹脂材料は、樹脂成分として、変性PPE樹脂を単独で含有するものであってもよい。また、本発明の被覆PC鋼撚り線は、被覆層が変性PPE樹脂から形成された単層であってもよい。
【0025】
変性PPE樹脂は、一般に、金属材料との接着性に乏しく、該樹脂単独では、被覆層とPC鋼撚り線との間が強固に接着していることが望まれる用途には不十分な場合がある。そのような場合には、変性PPE樹脂を接着性樹脂と組み合わせて使用する方法を採用することが望ましい。
【0026】
接着性樹脂を併用する方法としては、熱可塑性樹脂材料として、変性PPE樹脂と接着性樹脂とをブレンドした樹脂組成物を使用する方法がある。また、接着性樹脂を併用する他の方法としては、(A1)接着性樹脂、(A2)変性ポリフェニレンエーテル樹脂と接着性樹脂とを含有する樹脂組成物または(A3)ポリスチレン系樹脂と接着性樹脂とを含有する樹脂組成物により、芯線と側線との間の隙間、及びPC鋼撚り線の外面を被覆する内層(A)を形成し、さらにその上に、変性PPE樹脂を含有する熱可塑性樹脂材料からなる外層(B)を形成する方法が挙げられる。ポリスチレン系樹脂としては、変性ポリフェニレンエーテル樹脂の調製に用いられる前記のものが好適に使用される。
【0027】
接着性樹脂としては、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、及びエステル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の極性基を有する共重合体が挙げられる。このような共重合体は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、またはグラフト共重合体である。
【0028】
このような接着性樹脂としては、ポリマーブレンドの技術分野において、「高分子相溶化剤」として公知の樹脂材料を使用することが好ましい。具体的には、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、及びエステル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の極性基を有するランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、またはグラフト共重合体であって、反応型エチレン共重合体、反応型スチレン共重合体、反応型スチレン系熱可塑性エラストマーなどとして公知の各種高分子相溶化剤を挙げることができる。
【0029】
高分子相溶化剤は、ポリマーブレンドの技術分野では、相溶性が不十分な2種以上のポリマーをブレンドする際に、相溶化剤として使用されているものであるが、本発明では、変性PPE樹脂の金属材料に対する接着性を改善するために、変性PPE樹脂にブレンドして用いたり、金属材料であるPC鋼撚り線の各素線と密着する内層の樹脂成分として、高分子相溶化剤を使用する。また、「反応型高分子相溶化剤」とは、2種以上のポリマーをブレンドする際に相溶化剤として添加すると、いずれか一方または両方のポリマーと反応を起こすタイプの高分子相溶化剤を意味しているが、接着性樹脂として使用する本発明では、必ずしもそのような反応が実際に生じている必要はない。
【0030】
高分子相溶化剤として知られている反応型エチレン共重合体、反応型スチレン共重合体、及び反応型スチレン系熱可塑性エラストマーは、エチレンまたはスチレンを必須のモノマー成分とし、その他のコモノマーと共重合して得られる共重合体である。コモノマーとしては、極性基を有するコモノマーが用いられ、必要に応じて、その他のコモノマーも用いられる。共重合体のタイプとしては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、及びグラフト共重合体のいずれかである。また、グラフト共重合体の場合などは、モノマーだけではなく、オリゴマーやマクロモノマーなどをも用いることができる。
【0031】
エチレンやスチレンと共重合させる典型的な極性基含有コモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。共重合体中の極性基含有コノモマー単位の含有割合は、通常、1〜40重量%程度である。グラフト共重合体の場合、幹ポリマーと枝ポリマーとの重量比は、通常、50:50〜90:10、好ましくは60:40〜80:20程度である。
【0032】
極性基としては、カルボキシル基、酸無水物基(例えば、無水マレイン酸基など)、エポキシ基(例えば、グリシジル基など)、エステル基(例えば、アルキルエステル基、ビニルエステル基、ヒドロキシアルキルエステル基、アミノアルキルエステル基など)などが挙げられる。これらの極性基を1種以上有する高分子相溶化剤は、接着性樹脂として好適である。
【0033】
反応型エチレン共重合体としては、例えば、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体にメチルメタクリレートをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体にメチルメタクリレートをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体にメチルメタクリレートをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体にスチレンとアクリロニトリルとをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体にスチレンとアクリロニトリルとをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体にスチレンとアクリロニトリルとをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体にスチレンとアクリロニトリルとをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体にメチルメタクリレートをグラフト重合したグラフト共重合体、及びこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。
【0034】
反応型スチレン共重合体としては、例えば、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート共重合体、スチレン−ジエチルアミノエチルメタクリレート共重合体、及びこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。
【0035】
反応型スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、無水マレイン酸変性スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体(すなわち、無水マレイン酸変性水添SEBS)を挙げることができる。
【0036】
接着性樹脂として用いられる反応型高分子相溶化剤としては、アルカリ性条件下で加水分解を受ける結合を持たない樹脂が好ましく、具体的には、主鎖骨格中にアミド結合やエステル結合を持たない樹脂が好ましい。接着性樹脂(高分子相溶化剤)として、主鎖骨格中にアルカリ加水分解を受ける結合を持たない樹脂を選択使用すれば、被覆層全体がアルカリ性環境に侵されることを防止することができる。
【0037】
アルカリ性条件下で加水分解を受ける結合を持たない高分子相溶化剤(接着性樹脂)としては、前述の反応型エチレン共重合体、反応型スチレン共重合体、及び反応型スチレン系熱可塑性エラストマーを挙げることができるが、これらの中でも代表的なものとしては、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、無水マレイン酸変性スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体などが挙げられる。
【0038】
また、接着性樹脂としては、変性PPE樹脂との相溶性に優れ、接着力の向上に効果的なスチレン系共重合体が好ましい。スチレン系共重合体は、スチレンモノマーを必須成分として、極性基含有モノマーやその他のモノマーと共重合させて得られる共重合体である。共重合体のタイプとしては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などがある。
【0039】
接着性樹脂として好適なスチレン系共重合体としては、前述の高分子相溶化剤として知られている共重合体の中から、主鎖骨格中またはグラフト鎖中にスチレン単位を含有するものを選択すればよい。接着性樹脂として好ましいスチレン系共重合体の代表例としては、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体にスチレンとアクリロニトリルとをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体にスチレンとアクリロニトリルとをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体にスチレンとアクリロニトリルとをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体にスチレンとアクリロニトリルとをグラフト重合したグラフト共重合体、
エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体にメチルメタクリレートをグラフト重合したグラフト共重合体などの反応型エチレン系共重合体;前述の反応型スチレン系共重合体;無水マレイン酸変性スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体などの反応型スチレン系熱可塑性エラストマー;などを挙げることができる。これらの中でも、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、無水マレイン酸変性スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体などが特に好ましい。
【0040】
変性PPE共重合体と接着性樹脂(高分子相溶化剤を含む)とをブレンドした樹脂組成物から形成された被覆層を単層で用いる場合や、外層として用いる場合には、接着性樹脂の使用割合は、変性PPE樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは3〜80重量部、特に好ましくは5〜60重量部である。接着性樹脂の使用割合が過小であると、接着性の改善効果が小さく、過大であると、変性PPE樹脂の優れた特性が損なわれ易くなる。
【0041】
他方、接着性樹脂を内層として用いる場合には、接着性樹脂を単独で使用することができるほか、変性PPE樹脂とブレンドして用いる場合には、任意の配合割合で使用することができる。ただし、変性PPE樹脂と接着性樹脂とのブレンド物を内層に使用する場合、変性PPE樹脂の特性を活かすには、接着性樹脂の使用割合を、変性PPE樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは3〜80重量部、特に好ましくは5〜60重量部の範囲内とすることが望ましい。
【0042】
同様に、ポリスチレン系樹脂と接着性樹脂とを含む樹脂組成物を内層に使用する場合、接着性樹脂は、任意の配合割合で使用することができる。ただし、ポリスチレン系樹脂の特性を活かすには、接着性樹脂の使用割合を、ポリスチレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは3〜80重量部、特に好ましくは5〜60重量部の範囲内とすることが望ましい。
【0043】
本発明の被覆PC鋼撚り線を製造するには、常法に従って、押出被覆成形用の押出機に樹脂材料を供給し、溶融し、加圧する。PC鋼撚り線を押出機に連続的に導入しながら、その外側に溶融・加圧した樹脂材料を押し出して被覆する。本発明において、PC鋼撚り線の「外側」に、樹脂材料からなる防錆被覆層を形成するとは、樹脂材料によって、PC鋼撚り線全体の外周面を被覆する場合だけではなく、それに加えて、芯線と側線との間の隙間(空隙部)をも樹脂材料で充填する場合を含んでいる。
【0044】
PC鋼撚り線は、撚りを広げた状態で押出機内に導入して、樹脂材料が芯線と側線との間の隙間に充填し易くなるようにしてもよい。押出被覆後、被覆PC鋼撚り線は、成形用ダイを通過させて、断面形状を整え、次いで、冷却して樹脂被覆層を固化させる。二層以上の被覆層を形成する場合には、多層押出機を用いるか、複数の押出機を使用する。
【0045】
このようにして、中心の芯線の周囲に複数の側線を撚り合わせた構成のPC鋼撚り線の外側に、合成樹脂から形成された少なくとも一層の防錆被覆層を有する被覆PC鋼撚り線を製造する。樹脂材料は、通常、芯線と側線との間の隙間を充填すると共に、PC鋼撚り線の外周面を全面的に被覆する。
【0046】
本発明の被覆PC鋼撚り線の典型的な層構成としては、例えば、(i)変性PPE樹脂から形成された単層構成、(ii)変性PPE樹脂と接着性樹脂とを含有する樹脂組成物から形成された単層構成、(iii)接着性樹脂から形成された内層と、変性PPE樹脂から形成された外層とからなる二層構成、(iv)接着性樹脂から形成された内層と、変性PPE樹脂と接着性樹脂とを含有する樹脂組成物から形成された外層との二層構成、(v)変性PPE樹脂と接着性樹脂とを含有する樹脂組成物から形成された内層と、変性PPE樹脂から形成された外層との二層構成、(VI)ポリスチレン系樹脂と接着性樹脂とを含有する樹脂組成物から形成された内層と、変性PPE樹脂から形成された外層との二層構成などが挙げられる。
【0047】
本発明の被覆PC鋼撚り線は、必ずしも最外層が変性PPE樹脂を含有する熱可塑性樹脂材料から形成された層である必要はなく、必要に応じて、他の樹脂から形成された樹脂層が一層以上付加的に配置されていてもよい。また、前記の如き内層と外層との間に、他の樹脂から形成された一層以上の中間層が配置されていてもよい。多くの場合、経済性や生産性の観点から、被覆層の層構成は、一層または二層とすることが好ましく、それによって、十分な特性を得ることができる。
【0048】
防錆被覆層の厚みは、PC鋼素線やPC鋼撚り線の太さなどによって適宜選択することができるが、通常、200〜2,000μm、好ましくは300〜1,500μm、より好ましくは400〜1,300μm程度である。二層構成の場合、内層(A)と外層(B)との厚み比率(A:B)は、クラウン部(側線の外周面が突出している被覆箇所)において、通常、1:99〜70:30程度である。変性PPE樹脂から形成された被覆層を外層とする場合、その厚みは、好ましくは50μm以上、より好ましくは100μm以上とすることが望ましい。
【0049】
以上に述べた材料及び構造からなる被覆PC鋼撚り線は、全ての樹脂材料が熱可塑性を有するため、熱可塑性樹脂用の押出機を用い、溶融状態にて加圧下に押出被覆加工することが可能であり、被覆層中にピンホールを生じることがなく、また、高線速にて製造することができるため、高い生産性で製造することができる。
【0050】
本発明の被覆PC鋼撚り線は、1NのNaOH水溶液、飽和Ca(OH)水溶液、及び濃度3mol/LのNaCl水溶液に、それぞれ浸漬する耐薬品性テストにおいて、外観の変化がなく、側圧負荷後の被覆破壊も発生しない。また、本発明の被覆PC鋼撚り線は、被覆層のピンホール発生個数がゼロである。
【0051】
さらに、本発明者らは、被覆PC鋼撚り線の断面形状と耐側面圧縮性との関係についても研究した結果、防錆被覆後の被覆PC鋼撚り線の長手方向に対して垂直の断面形状が円形に近い場合、耐側面圧縮性が最も高くなることを見出した。これは、PC鋼撚り線の「撚り形状」が被覆層の表面に突き出した場合、側面からの圧縮力が撚り線の山と山の接点に集中してしまうため、この部分での被覆層の割れが生じ易いのに対し、円形に近い断面形状の場合は、突出部がないため圧縮力が分散するためであると考えられる。
【0052】
被覆PC鋼撚り線の垂直断面の真円度(実測断面積/外接円面積)は、好ましくは0.94以上、より好ましくは0.95以上とした場合、同じ被覆組成であっても、側圧負荷後の被覆層の割れが顕著に減少することが判明した。このような作用効果は、側圧として負荷する荷重と割れ発生との関係を調べることによって、客観的に評価することができる。断面形状の真円度を0.95以上とすることにより、われ発生荷重を、例えば、好ましくは3.4トン以上、より好ましくは3.5トン以上に増大させることができる。被覆PC鋼撚り線の断面形状を円形に近づけるには、成形用ダイまたは補助ダイとして、開口部が真円状のものを使用する方法がある。
【0053】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。評価方法は、下記の通りである。
(1)耐薬品性:
1N濃度のNaOH水溶液、飽和Ca(OH)水溶液、及び濃度3mol/LのNaCl水溶液に、それぞれ両端を封止したサンプルを浸漬した。サンプルを各薬品溶液に常温にて6週間浸漬した後、取り出して、目視にて浸漬前後の外観変化を調べた。また、側圧負荷後の被覆破壊の有無も評価した。各種薬品溶液への浸漬品の側圧負荷後の被覆破壊の評価は、側圧に対する被覆破壊耐性と同じ手順で評価した。
【0054】
(2)ピンホール発生頻度:
各サンプルとして、長さ1000mの試作品を用いて、その全長での外観を目視にて観察し、ピンホール発生個数を数えた。
【0055】
(3)側圧に対する被覆破壊耐性:
20cmに切断した被覆PC鋼撚り線2本を互いに平行に並べ、各PC鋼撚り線の中心を結ぶ直線の延長線の両側から、負荷荷重を3.4トン、負荷領域を被覆PC鋼撚り線の長手方向の中心部10cmとして圧縮荷重を負荷し、24時間の負荷後、被覆層の状態を目視にて観察し、被覆層の破壊の有無を評価した。
【0056】
(4)耐側面圧縮性:
20cmに切断した被覆PC鋼撚り線2本を互いに平行に並べ、各PC鋼撚り線の中心を結ぶ直線の延長線の両側から、負荷荷重を3.4トン、負荷領域を被覆PC鋼撚り線の長手方向の中心部10cmとして圧縮荷重を負荷し、24時間の負荷後、被覆層の状態を観察した。
【0057】
(5)生産性:
1分間当たり試作できた最大の生産量(長さ)で評価した。
(6)被覆厚:
被覆PC鋼撚り線を長手方向に対して垂直方向に切断し、断面における被覆層の厚みを実測した。
【0058】
[実施例1]
変性PPE樹脂〔三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユピエースAH60」(登録商標);PPE/PS系アロイ;PPE樹脂の含有率約60重量%〕を押出機に供給して、250℃にて溶融し、加圧した。この押出機内に、250℃に加熱したPC鋼撚り線を撚りを拡げた状態で連続的に導入しながら、変性PPE樹脂を連続的に溶融押出して、変性PPE樹脂を各PC鋼線間の隙間に充填すると共に、PC鋼撚り線の外面に付着させた。PC鋼撚り線は、押出機を通過させる間に撚りを閉じた状態とした。引き続き、変性PPE樹脂が付着したPC鋼撚り線をダイに通して、外側の余剰の樹脂を除去した。その後、水冷により樹脂を固化させて、厚さ約800μmの被覆層を有し、図1に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表1に示す。
【0059】
[実施例2]
変性PPE樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユピエースAH60」)100重量部及びエチレン−メタクリル酸共重合体〔三井デュポンポリケミカル社製「ニュクレルN1525」(登録商標)〕40重量部を、ダイ温度230℃の2軸混練押出機にて溶融混練し、押し出して、樹脂組成物のペレットを作製した。変性PPE樹脂に代えて、このペレットを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ約800μmの被覆層を有し、図1に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表1に示す。
【0060】
[実施例3]
変性PPE樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユピエースAH60」)100重量部及びエチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体〔住友化学工業社製「ボンダインHX8140」(登録商標)〕40重量部を、ダイ温度230℃の2軸混練押出機にて溶融混練し、押し出して、樹脂組成物のペレットを作製した。変性PPE樹脂に代えて、このペレットを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ約800μmの被覆層を有し、図1に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表1に示す。
【0061】
[実施例4]
変性PPE樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユピエースAH60」)100重量部及び無水マレイン酸変性スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体〔旭化成工業社製「タフテックM1913」(登録商標);無水マレイン酸変性SEBS;S/EBの重量比=30/70〕20重量部を、ダイ温度230℃の2軸混練押出機にて溶融混練し、押し出して、樹脂組成物のペレットを作製した。変性PPE樹脂に代えて、このペレットを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ約800μmの被覆層を有し、図1に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表1に示す。
【0062】
[実施例5]
変性PPE樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユピエースAH60」)100重量部及びポリオレフィン系樹脂〔日本油脂社製「モディパーA8100」(登録商標);エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体にスチレンをグラフト共重合させた樹脂;E/EA/MAH−g−S〕20重量部を、ダイ温度230℃の2軸混練押出機にて溶融混練し、押し出して、樹脂組成物のペレットを作製した。変性PPE樹脂に代えて、このペレットを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ約800μmの被覆層を有し、図1に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表1に示す。
【0063】
[比較例1]
PC鋼撚り線を撚りを拡げた状態で静電塗装機内に導入し、日本ペイント社製の静電塗装用エポキシ樹脂粉体を静電塗装して、各PC鋼線間の隙間に充填すると共に、PC鋼撚り線の外側に付着させた。PC鋼撚り線は、静電塗装機を通過させる間に撚りを閉じた状態とした。引き続き、エポキシ樹脂を熱硬化して、厚さ約800μmの被覆層を有し、図1に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表1に示す。
【0064】
[比較例2]
エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)〔ダウケミカル社製「プリマコール3440」(登録商標)〕を押出機に供給し、270℃にて溶融し、加圧した。この押出機内に、270℃に加熱したPC鋼撚り線を撚りを拡げた状態で連続的に導入しながら、該樹脂を連続的に溶融押出して、該樹脂を各PC鋼線間の隙間に充填すると共に、PC鋼撚り線の外面に付着させた。PC鋼撚り線は、押出機を通過させる間に撚りを閉じた状態とした。引き続き、該樹脂が付着したPC鋼撚り線をダイに通して、外側の余剰の樹脂を除去した。その後、水冷により樹脂を固化させて、厚さ約800μmの被覆層を有し、図1に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表1に示す。
【0065】
[比較例3]
ポリカーボネート樹脂〔三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユーピロンE2000」(登録商標)〕を押出機に供給して、280℃にて溶融し、加圧した。この押出機内に、280℃に加熱したPC鋼撚り線を撚りを拡げた状態で連続的に導入しながら、該樹脂を連続的に溶融押出して、該樹脂を各PC鋼線間の隙間に充填すると共に、PC鋼撚り線の外面に付着させた。PC鋼撚り線は、押出機を通過させる間に撚りを閉じた状態とした。引き続き、該樹脂が付着したPC鋼撚り線を、ダイに通して外側の余剰の樹脂を除去した。その後、水冷により樹脂を固化させ、厚さ約800μmの被覆層を有し、図1に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表1に示す。
【0066】
[比較例4]
ポリブチレンテレフタレート樹脂〔三菱エンジニアリングプラスチック社製「ノバデュラン5020S」(登録商標)〕を押出機に供給し、260℃にて溶融し、加圧した。この押出機内に、260℃に加熱したPC鋼撚り線を撚りを拡げた状態で連続的に導入しながら、該樹脂を連続的に溶融押出して、該樹脂を各PC鋼線間の隙間に充填すると共に、PC鋼撚り線の外面に付着させた。PC鋼撚り線は、押出機を通過させる間に撚りを閉じた状態とした。引き続き、該樹脂が付着したPC鋼撚り線をダイに通して、外側の余剰の樹脂を除去した。その後、水冷により樹脂を固化させて、厚さ約800μmの被覆層を有し、図1に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
Figure 2004211261
【0068】
[実施例6]
エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(住友化学工業社製「ボンダインHX8140」)を押出機に供給して、190℃にて溶融し、加圧した。この押出機内に、250℃に加熱したPC鋼撚り線を連続的に導入しながら、該共重合体を各PC鋼線間の隙間に充填すると共に、PC鋼撚り線の外面に付着させた。引き続き、ダイを通して外側の余剰の樹脂を除去した後、さらに、別の押出機内に導入し、変性PPE樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック製「ユピエースAH40」;PPE/PS系アロイ;ポリフェニレンエーテル樹脂の含有率約40重量%)を押出成型により、共重合体層の表面に付着させ、厚さ約800μmの被覆層を形成した。クラウン部において、外層の変性PPE樹脂層の厚さは、約800μmであり、また、内層の厚さは、10〜20μm程度であった。以上の方法により、図2に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表2に示す。
【0069】
[実施例7]
変性PPE樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチック製「ユピエースAH40」に代えて、同社製「ユピエースAH60」(ポリフェニレンエーテル樹脂の含有率約60重量%)を用いたこと以外は、実施例6と同様にして、厚さ約800μmの被覆層を有し、図2に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表2に示す。
【0070】
[実施例8]
変性PPE樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチック製「ユピエースAH40」に代えて、同社製「ユピエースAH80」(PPE/PS系アロイ;ポリフェニレンエーテル樹脂の含有率約80重量%)を用いたこと以外は、実施例6と同様にして、厚さ約800μmの被覆層を有し、図2に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表2に示す。
【0071】
[実施例9]
変性PPE樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチック製「ユピエースAH40」に代えて、同社製「ユピエースAH90」(PPE/PS系アロイ;ポリフェニレンエーテル樹脂の含有率約90重量%)を用いたこと以外は、実施例6と同様にして、厚さ約800μmの被覆層を有し、図2に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表2に示す。
【0072】
[実施例10]
エチレン−酢酸ビニル共重合体〔三井デュポンポリケミカル社製「エバフレックスEVA」(登録商標)〕を押出機に供給して、170℃にて溶融し、加圧した。この押出機内に、250℃に加熱したPC鋼撚り線を連続的に導入しながら、EVAを各PC鋼線間の隙間に充填すると共に、PC鋼撚り線の外面に付着させた。引き続き、EVAを付着させたPC鋼撚り線をダイに通して、外側の余剰の樹脂を除去した後、さらに、別の押出機内に導入し、変性PPE〔三菱エンジニアリングプラスチック製「ユピエースAH80」)を押出成型により付着させて、厚さ約800μmの樹脂層を形成した。以上の方法により、図2に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表2に示す。
【0073】
[実施例11]
三井デュポンポリケミカル社製「エバフレックスEVA」に代えて、エチレン−エチルアクリレート共重合体〔三井デュポンポリケミカル社製「エバフレックスEEA」(登録商標)〕を用いたこと以外は、実施例10と同様にして、図2に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表2に示す。
【0074】
[実施例12]
変性PPE樹脂〔三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユピエースAH40」)100重量部及び無水マレイン酸変性SEBS(旭化成製「タフテックM1913」)20重量部を押出機に供給して、230℃で溶融し、加圧した。この押出機内に、250℃に加熱したPC鋼撚り線を連続的に導入しながら、樹脂組成物を各PC鋼線間の隙間に充填すると共に、PC鋼撚り線の外面に付着させた。引き続き、樹脂組成物を付着させたPC鋼撚り線をダイに通して、外側の余剰の樹脂を除去した後、さらに、別の押出機内に導入し、変性PPE樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユピエースAH80」)を押出成型により付着させ、厚さ約800μmの樹脂層を形成した。以上の方法により、図2に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表2に示す。
【0075】
[実施例13]
旭化成製「タフテックM1913」の代わりに、日本油脂製「モディパーA8100」を用いたこと以外は、実施例12と同様にして、厚さ約800μmの被覆層を有し、図2に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表2に示す。
【0076】
[実施例14]
ハイインパクトポリスチレン(HIPS)〔大日本インキ化学工業製「ディックスチレンGH6300」(登録商標)〕100重量部及び無水マレイン酸変性SEBS(旭化成製「タフテックM1913」)20重量部を押出機に供給して、230℃で溶融し、加圧した。この押出機内に、250℃に加熱したPC鋼撚り線を連続的に導入しながら、樹脂組成物を各PC鋼線間の隙間に充填すると共に、PC鋼撚り線の外面に付着させた。引き続き、樹脂組成物を付着させたPC鋼撚り線をダイに通して、外側の余剰の樹脂を除去した後、さらに、別の押出機内に導入し、変性PPE樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユピエースAH80」)を押出成型により付着させ、厚さ約800μmの樹脂層を形成した。以上の方法により、図2に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表2に示す。
【0077】
【表2】
Figure 2004211261
【0078】
[実施例15]
エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(住友化学工業社製「ボンダインHX8140」)を押出機に供給して、190℃にて溶融し、加圧した。この押出機内に、250℃に加熱したPC鋼撚り線を連続的に導入しながら、該共重合体を各PC鋼線間の隙間に充填すると共に、PC鋼撚り線の外面に付着させた。引き続き、ダイを通して外側の余剰の樹脂を除去するに際し、開口部が真円の円形型ダイを用いて、ダイ通過後の共重合体被覆PC鋼撚り線の断面形状を円形にした。その後、さらに、別の押出機内に導入し、変性PPE樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック製「ユピエースAH60」)を押出成型により、共重合体層の表面に付着させ、厚さ約800μmの被覆層を形成した。クラウン部に相当する被覆部での変性PPE樹脂層の厚さは、約800μmであり、また、内層の厚さは、10〜20μm程度であった。以上の方法により、図3に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表3に示す。
【0079】
[実施例16]
円形型ダイの真円度を微調整したこと以外は、実施例15と同様にして、図3に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表3に示す。
【0080】
[実施例17]
円形型ダイに代えて、図4に示す開口部が花びら型ダイを用いて、ダイ通過後の共重合体被覆PC鋼撚り線の断面形状に撚り線の山が突き出るようにしたこと以外は、実施例15と同様にして、図5に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表3に示す。
【0081】
[実施例18]
円形型ダイに代えて、図4に示す花びら型ダイを用いて、ダイ通過後の共重合体被覆PC鋼撚り線の断面形状に撚り線の山が突き出るようにし、その際に、実施例17よりも撚り線の山が若干大きく突出するようにダイ押出条件を微調整したこと以外は、実施例17と同様にして、図5に示す構造の被覆PC鋼撚り線を得た。結果を表3に示す。
【0082】
【表3】
Figure 2004211261
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば、耐薬品性、耐ピンホール性、耐久性、生産性、防錆性に優れた被覆PC鋼撚り線が提供される。特に、本発明によれば、アルカリ性環境下や塩水と接触する環境下でも、被覆層の劣化が生じ難く、側面からの圧縮力が加わる用途に適用しても、被覆層に割れが生じ難く、しかもピンホールのない被覆層を有する被覆PC鋼撚り線を生産性良く提供することができる。本発明の被覆PC鋼撚り線は、プレストレストコンクリートの緊張材や各種構造体の緊張材として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被覆PC鋼撚り線の一例の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の被覆PC鋼撚り線の他の一例の構造を示す断面図である。
【図3】本発明の被覆PC鋼撚り線の他の一例の構造を示す断面図である。
【図4】開口部が花びら型のダイの形状を示す断面図である。
【図5】花びら型ダイを用いて形成された被覆PC鋼撚り線を示す断面図である。
【符号の説明】
1:PC鋼素線からなる芯線、
2:PC鋼素線からなる側線、
3:防錆被覆層、
21:被覆層(内層)、
22:被覆層(外層)、
31:被覆層(内層)、
32:被覆層(外層)、
41:花びら型ダイ、
51:被覆層。

Claims (12)

  1. 中心の芯線の周囲に複数の側線を撚り合わせた構成のPC鋼撚り線の外側に、合成樹脂から形成された少なくとも一層の防錆被覆層を有する被覆PC鋼撚り線において、防錆被覆層として、変性ポリフェニレンエーテル樹脂を含有する熱可塑性樹脂材料から形成された少なくとも一層の合成樹脂層を有することを特徴とする被覆PC鋼撚り線。
  2. 変性ポリフェニレンエーテル樹脂が、ポリフェニレンエーテル樹脂を40〜90重量%の割合で含有するポリマーアロイである請求項1記載の被覆PC鋼撚り線。
  3. 変性ポリフェニレンエーテル樹脂が、ポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン系樹脂とのポリマーアロイである請求項1または2記載の被覆PC鋼撚り線。
  4. 変性ポリフェニレンエーテル樹脂を含有する熱可塑性樹脂材料が、樹脂成分として、変性ポリフェニレンエーテル樹脂のみを含有するものである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の被覆PC鋼撚り線。
  5. 変性ポリフェニレンエーテル樹脂を含有する熱可塑性樹脂材料が、変性ポリフェニレンエーテル樹脂と接着性樹脂とを含有する樹脂組成物である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の被覆PC鋼撚り線。
  6. 防錆被覆層が、(A1)接着性樹脂、(A2)変性ポリフェニレンエーテル樹脂と接着性樹脂とを含有する樹脂組成物または(A3)ポリスチレン系樹脂と接着性樹脂とを含有する樹脂組成物から形成された内層(A)と、変性ポリフェニレンエーテル樹脂を含有する熱可塑性樹脂材料から形成された外層(B)の少なくとも二層を有するものである請求項1乃至5のいずれか1項に記載の被覆PC鋼撚り線。
  7. 接着性樹脂が、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、及びエステル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の極性基を有するランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、またはグラフト共重合体である請求項5または6記載の被覆PC鋼撚り線。
  8. 接着性樹脂が、反応型エチレン共重合体、反応型スチレン共重合体、及び反応型スチレン系熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも一種の高分子相溶化剤である請求項7記載の被覆PC鋼撚り線。
  9. 反応型エチレン共重合体が、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、またはこれらの2種以上の混合物である請求項8記載の被覆PC鋼撚り線。
  10. 反応型スチレン共重合体が、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート共重合体、スチレン−ジエチルアミノエチルメタクリレート共重合体、またはこれらの2種以上の混合物である請求項8記載の被覆PC鋼撚り線。
  11. 反応型スチレン系熱可塑性エラストマーが、無水マレイン酸変性スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体である請求項8記載の被覆PC鋼撚り線。
  12. 長手方向に対して垂直方向の断面の真円度(実測断面積/外接円面積)が0.95以上である請求項1乃至11のいずれか1項に記載の被覆PC鋼撚り線。
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