JP2004211026A - 難燃性シームレスベルト、難燃性シームレスベルトの製造方法、及び該難燃性シームレスベルトを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とし、全重量に対してメラミンシアヌレートを15重量%〜40重量%の割合で含有すると共に、全ポリマー成分100重量部に対して化学式1に記載の陰イオンを備えた塩を0.01重量部〜3重量部の割合で含有し、体積抵抗率を1.0×106Ω・cm〜1.0×1012Ω・cmとした熱可塑性組成物を用いて複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に用いられる中間転写ベルト33等のシームレスベルトを成形する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性シームレスベルト、難燃性シームレスベルトの製造方法、及び難燃性シームレスベルトを備えた画像形成装置に関し、詳しくは、複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子写真方式または静電印刷方式にて画像形成を行う画像形成装置に用いられるシームレスベルトを形成する配合材料を改良し、シームレスベルトに難燃性を付与すると共に、抵抗値のバラツキを低減し、安定して良好な画像を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子写真方式または静電印刷方式にて画像形成を行う画像形成装置内で、搬送ベルト、転写ベルト、中間転写ベルト、定着ベルト、現像ベルト、感光体基体用ベルト等には、導電性シームレスベルトが用いられている。
【0003】
このような導電性シームレスベルトには、適度の安定した電気抵抗値を持たせる必要がある。このため、この種のベルトに導電性を付与する方法として、ポリマー中に金属酸化物の粉末やカーボンブラック等を配合した電子導電を用いる方法と、イオン導電性を有する充填剤をポリマー中に配合するイオン導電を用いる方法がある。その他、この種のベルトの抵抗値を制御するために種々の提案がなされている。
【0004】
例えば、特開2002−304064号において、少なくとも1種の熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂とは非相溶性である少なくとも1種の親水性樹脂とを配合してなる樹脂組成物を押出成形して得られ、押出成形時の成形温度における該熱可塑性樹脂の粘度が該親水性樹脂の粘度より高くしたエンドレスベルト(シームレスベルト)が提案されている。
【0005】
また、近年、上記のような導電性シームレスベルトにおいて、その使用上の環境を考慮し、難燃性を有することが要求されている。導電性シームレスベルトは、上述したような画像形成装置等の機器や装置内で使用されるのが一般的である。このような装置内では、ベルトが高電圧、高温環境下に置かれる場合があるため、ベルトの燃焼性について考慮する必要がある。従って、ベルトが可燃性であり燃えやすく、難燃性が不十分であると、装置内の環境条件によってはその使用状態が制限される恐れがある。このように、現状のシームレスベルトは、導電性、耐久性等の性能には優れており、通常の使用には影響ないものの、難燃性対策が不十分なものがあり、未だ改善の余地がある。
【0006】
上記のような熱可塑性樹脂等からなる導電性シームレスベルトを難燃化するには、難燃剤の添加が一般的である。従来、上記ベルトに添加される一般的な難燃剤としては、ハロゲン系の難燃剤、リン酸エステル系の難燃剤等が挙げられる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−304064号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ハロゲン系の難燃剤を添加した場合には、ベルトが高温下にさらされると、使用条件によってはダイオキシン等の有毒ガスが発生することも考えられる。また、上記リン酸エステル系の難燃剤を添加した場合には、ベルトが高温下で長期間使用されると、時間の経過とともにベルト内部から、添加剤等がベルト表面にしみ出したりして感光体などを汚染することがある。
【0009】
また、この種のベルトに導電性を付与するにあたり、カーボンブラックに代表される電子導電とすると、各粒子の分散状態により、電子の移動に伴う電流の流れ方が左右されるため、粒子の分散状態にバラツキがあると、抵抗値の制御が困難となり、ベルトの面内での抵抗値のバラツキが大きくなりやすい。粒子の2次凝集がある場合はさらにバラツキが大きくなる。また、カーボンブラックを用いるとベルトが黒色となり、トナー等によるベルトの汚れを目視しにくくなる。
【0010】
また、金属酸化物を用いた電子導電とすると、例えば、導電性亜鉛華を用いた場合、低抵抗化のために充填量が多くなると、ベルトの脆化を招くこととなる。さらに、粒子の分散が課題となり、抵抗調整が困難である。特に、1.0×104Ω・cm〜1.0×1012Ω・cmのような抵抗値に調整するのが困難である。
【0011】
一方、イオン導電とした場合でも、低分子量の界面活性剤的な静電気防止剤等を用いると、ブリードによりOPC(有機光導電体)汚染を引き起こす恐れがある。また、吸湿性が大きいと湿度変化による電気抵抗の変化が大きくなってしまう。さらには、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)等は、熱可塑性エラストマーとの混練時の取り扱いが難しかったり、また、一般的に高価なものが多い。さらに、一般的にイオン導電によるベルトでは体積抵抗率の環境依存性が大きいことが多い。この場合、転写電圧のコントロールが困難となり画像形成装置の機構が複雑になるという問題がある。
【0012】
このように、画像形成装置等に使用されるシームレスベルトの開発時の要望として、難燃性の付与は優先度が高くなっている。また、具体的に、上記のように導電性シームレスベルトに難燃性を付与する際には、ノンハロゲンで環境に良く、使用時に非汚染性にて実現することが望まれている。さらに、導電性シームレスベルトの抵抗値の調整やベルト面内での抵抗値のバラツキが小さいことが要求され、特に、抵抗値の環境依存性が小さいことが要求されている。
【0013】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、導電性等の他の性能に影響を与えることなく優れた難燃性を有すると共に、ベルトの抵抗調整が容易でベルト面内の抵抗値のバラツキが小さく抵抗値の環境依存性も小さい難燃性シームレスベルトを提供すると共に、電気特性が良好であり、画質のムラがない画像形成装置を提供することを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、ポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とし、全重量に対して難燃剤であるメラミンシアヌレートを15重量%〜40重量%の割合で含有すると共に、全ポリマー成分100重量部に対して下記の化学式1に記載の陰イオンを備えた塩を0.01重量部〜3重量部の割合で含有し、体積抵抗率を1.0×106Ω・cm〜1.0×1012Ω・cmとした熱可塑性組成物を用いて成形されてなることを特徴とする難燃性シームレスベルトを提供している。
【化1】
(式中、X1,X2は、C,−F,−SO2−を含む、炭素数が1〜8の官能基)
【0015】
本発明者は、鋭意研究の結果、ポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とするシームレスベルトに難燃剤としてメラミンシアヌレートを含有させても、ベルトの体積抵抗率及びその環境依存性に影響を及ぼすことはなく、ベルトの電気抵抗は変化しないため、導電性を維持したままベルトに難燃性を付与できることを見出した。また、メラミンシアヌレートは分解温度300℃以上であるため、この温度領域までは粉末状で存在する。このため、画像形成装置等の使用環境程度の温度であれば、ベルト表面からのブリードやブルーミングを生じることはなく、感光体を汚染することもない。さらには、メラミンシアヌレートは窒素系の難燃剤であり、燃焼熱で熱分解し、窒素系のガスで酸素を置換し燃焼を妨げる働きをするものであるため、ハロゲンに起因する有毒ガス等の発生の心配もなく、環境にも良いベルトを得ることができる。
【0016】
さらに、ポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とするシームレスベルトに導電性を付与するために、上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩を用いると、抵抗値の調整が容易となる上に、ベルトの電気抵抗値の面内ムラがなくなり、かつ環境依存性も低減できることを見出した。従って、上記のようにポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とする熱可塑性組成物を用い、難燃剤として窒素系難燃剤であるメラミンシアヌレートと、導電剤として上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩とを上記規定重量にて各々含有させてシームレスベルトを成形している。
【0017】
これにより、本発明の難燃性シームレスベルトは、優れた難燃性を有するため、画像形成装置において、高電圧、高温条件下でも、使用状態に制限を受けることなく使用することができ、高画質化を達成することができる。また、ベルトの抵抗調整が容易である上に、ベルト面内の抵抗値のバラツキが小さく抵抗値の環境依存性も低減することができる。例えば、中間転写ベルトとして用いた場合には、転写ズレや転写不良を発生することなく良好な転写性能を長期に亘って得ることができる。また、搬送ベルト、現像ベルト、定着ベルト、ベルト状感光体の基体ベルト等にも使用することができ、各々従来よりも良好な性能を得ることができる。
【0018】
メラミンシアヌレートの含有量は、難燃性シームレスベルト全重量に対して、15重量%〜40重量%、好ましくは20重量%〜35重量%としている。上記範囲としているのは、15重量%より少ないとベルトに十分な難燃性を付与することができないという問題があるためであり、一方、40重量%より多いと成形したベルトが脆くなるという問題があるためである。
【0019】
本発明の難燃性シームレスベルトの体積抵抗率は1.0×106Ω・cm〜1.0×1012Ω・cm、好ましくは1.0×106Ω・cm〜1.0×1011Ω・cmとしている。これにより、中間転写、シート材搬送ベルト等の導電性シームレスベルトとして、幅広い用途に使用することができる。上記範囲としているのは、上記範囲より抵抗値が小さいと電流が流れやすくなるため、電荷の保持が困難となる等、画像形成装置の部材として機能しなくなることがあるためであり、一方、上記範囲より大きいと、転写や帯電、トナー供給等のプロセスに高電圧が必要となったり効率が低下したりすることで実用に適さなくなるという問題があるためである。
【0020】
1.0×106Ω・cm〜1.0×1012Ω・cmの範囲に抵抗値を調整するには、上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩を全ポリマー成分100重量部に対して0.01重量部〜3重量部、好ましくは0.05重量部〜2.7重量部の割合で含有している。
上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩を使用すると、微量の添加によりベルトの抵抗値を低下させる効果に優れるが、上記範囲より少ないと抵抗値の調整等が困難なためである。一方、上記範囲より多く含有しても電気抵抗値の低減効果がほぼ飽和状態となり、さらなる電気抵抗の低下が難しくなったり、ベルト使用時に電界がかかったり、OPCと接触したりすることで塩が染み出しを起こしたりするためである。また、ベルトの押出成形時に金型のダイリップ及びサイジング用型に粘着しやすくなり、成形が困難になるためである。上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩は、熱可塑性組成物中に均一に分散しており、ベルト中に均一に存在しているのが良い。
【0021】
また、熱可塑性組成物はポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分としている。これにより、ベルトとしての適度な弾性及び柔軟性と、適度な硬度とを両立することができ、さらには。繰り返し曲げられても優れた耐久性を実現することができる。また、ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、耐衝撃性、耐熱性、成形性も良好である上に、耐油性も良好であるため、トナー等により変質しにくく感光体汚染も生じにくい。さらには、着色性も良好であるため、メラミンシアヌレートの体質顔料としての作用と合わせることにより、白色のベルトや、他の色に着色したベルトを得ることができる。なお、潤滑剤等を添加することにより、さらに成形性を向上することができる。従って、厚み方向には適度な柔軟性を有する一方、長さ方向には伸びにくく、しかも、振動性にも優れた難燃性シームレスベルトを得ることができる。ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、全ポリマー成分の60重量%以上、さらには65重量%以上とするのが良い。
【0022】
上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩は、化学式1のX1,X2の官能基にあるフルオロ基、スルホニル基の電子吸引性により、陰イオンとして安定化され、イオンがより高い解離度を示す。これにより、少量の添加で非常に低い電気抵抗値を得ることができる。また、この塩は、電極等に対する化学的・電気化学的安定性が高く、安全性も高い。また、使用可能温度領域が広い上に、電気抵抗の調整が容易で、ベルト面内での抵抗値のバラツキが少なく、特に、ポリエーテルセグメント中に取り込まれやすいため、環境依存性が小さく、OPC汚染を起こしにくいベルトとすることができる。さらに、低価格で入手しやすく、常温で粉体であり、混練しやすく、押出成形しても表面肌を平滑にすることができる。特に、ポリエーテルポリエステル系のポリマー等を押出成形する際の押出肌を平滑にすることができる。
【0023】
上記化学式1に記載の陰イオンにおいて、式中、X1,X2は各々、C,−F,−SO2−の全てを含む、炭素数が1〜8の官能基であれば良く、安定性、コスト、取り扱い性の点から、さらには、化学式1中のX1−がCn1Hm1F(2n1−m1+1)−SO2−であり、X2−がCn2Hm2F(2n2−m2+1)−SO2−である(n1,n2は1以上の整数、m1,m2は0以上の整数)ことが好ましい。
【0024】
上記化学式1に記載の陰イオンと対になり塩を構成する陽イオンがアルカリ金属、2A族、遷移金属、両性金属のいずれかの陽イオンであることが好ましく、特に、陽イオンを構成する金属は導電度の高いリチウムであることが好ましい。アルカリ金属は、特に、イオン化エネルギーが小さいため安定な陽イオンを形成しやすいので好ましい。その他、金属の陽イオン以外にも、下記の化学式2、化学式3で示されるような陽イオンを備えた塩とすることもできる。式中、R1〜R6は、各々炭素数1〜20のアルキル基またはその誘導体であり、R1〜R4、及び、R5とR6は同じものでも別々のものでも良い。これらの中でも、R1〜R4の内の3つがメチル基、その他の1つが炭素数7〜20のアルキル基またはその誘導体からなる、トリメチルタイプの第4級アンモニウム陽イオンからなる塩は、電子供与性の強い3つのメチル基により窒素原子上の正電荷を安定化でき、他のアルキル基またはその誘導体によりポリマーとの相容性を向上できることから特に好ましい。また、化学式2の形式の陽イオンにおいては、R5あるいはR6は電子供与性を有する方が、同じく窒素原子上の正電荷を安定化させることにより、陽イオンとしての安定度を高め、より解離度が高く、よって導電性付与性能に優れた塩にすることができる。
【0025】
【化2】
【0026】
【化3】
【0027】
上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩の中でも、リチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド((CF3SO2)2NLi)は融点が228℃と混練り及びベルト加工温度(200℃〜240℃)の範囲に入り、ポリエーテルセグメント中へより取り込まれやすくなるため、特に好ましい。その他、(C2F5SO2)2NLi、(C4F9SO2)(CF3SO2)NLi、(FSO2C6F4)(CF3SO2)NLi、(C8F17SO2)(CF3SO2)NLi、(CF3CH2OSO2)2NLi、(CF3CF2CH2OSO2)2NLi、(HCF2CF2CH2OSO2)2NLi、((CF3)2CHOSO2)2NLi等を用いることができ、複数種を併用しても良い。
【0028】
上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩は、分子量1万以下の低分子量ポリエーテル化合物や低分子量極性化合物からなる群から選択される媒体を介さずに配合されていることが好ましい。このような媒体を用いると、長時間連続して用いた場合に電気抵抗値が大きく上昇したり、媒体がイオンと共に析出し、感光体汚染を起こしやすくなったりする場合がある。上記した媒体を介さずに上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩を配合する方法は、公知の手法を用いることができる。例えば、ヘンシェルミキサー、タンブラー等でドライブレンドを行った後、化学式1に記載の陰イオンを備えた塩とポリマーを含むブレンド物、単軸または二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等で溶融混合を行う等の方法を用いることができる。この他、ポリエステル系熱可塑性エラストマーに化学式1に記載の陰イオンを備えた塩を高温で配合する場合、ポリマーの劣化を防ぐ目的で、必要に応じて窒素等の不活性ガス雰囲気下で配合(混合)を行うこともできる。
【0029】
上記熱可塑性組成物を材料として成形されたベルトの低温低湿環境(10℃、相対湿度15%)における体積抵抗率RLLと、高温高湿環境(32.5℃、相対湿度90%)における体積抵抗率RHHが、log10RLL−log10RHH≦2.5の関係を満たしていることが好ましい。また、ベルトの面内の体積抵抗率の最大値の常用対数値と最小値の常用対数値の差が0.5以下であることが好ましい。
【0030】
本発明の難燃性シームレスベルトは、外周側に少なくとも1層のコーティング層を有していても良い。例えば、本発明のシームレスベルトを画像形成装置の中間転写ベルトとして使用した際に、転写時に残ったトナーをかき取りやすくするため、トナーの着脱性を変化させるため、表面エネルギーをコントロールするため等、目的に応じ、ウレタン、アクリル、ゴムラテックス等を主ポリマーとし、フッ素系樹脂を分散させたような公知の材料を静電塗装、吹き付け塗装、ディッピング、刷毛塗り塗装等公知の方法によってコーティング処理することができる。コーティング層の厚みは1μm〜20μmが好ましい。これにより、更なるベルトの高機能化を実現することができる。コーティング層等の被覆層は、2層、3層等の複層構造としても良く、シームレスベルトの外周面側あるいは/及び内周面側とすることができ、要求性能に応じて各層の材料、積層順序、積層厚み等を適宜設定することができる。
【0031】
押出成形されるシームレスベルトの肉厚は50μm〜500μmとするのが良い。押出成形する際にダイリップの間隙を調整すること、また、熱可塑性組成物の吐出量とベルトの引き取り速度を調整することで可変とすることができる。
上記範囲としているのは、50μmより薄いと伸びやすくなり、カラーの画像形成装置で多色トナーを重ねて作像する際にズレが生じやすくなるためである。一方、500μmより厚いとベルトの曲げ剛性が高くなり、ベルトを駆動軸に懸架しにくくなくなる。また、シームレスベルト外面の表面粗さRzは2.0μm以下、さらには1.8μm以下であることが好ましい。これにより転写効率や搬送性、トナークリーニング性を良好なものとすることができる。
【0032】
また、メラミンシアヌレートは体質顔料としても作用するため、ベルトを着色しやすくすることができる。メラミンシアヌレートを含有させることにより白色のベルトを得ることができる。白色のベルトとすると、特に中間転写ベルトとして用いる場合には、トナーの付着が簡単に目視可能となるため、クリーニング性能の評価に好ましい。白色ベルトとする場合には、カーボンブラック等の配合すると黒色となる添加剤等は配合しないことが好ましい。
【0033】
なお、融点が80℃以上のリン酸エステルを、全重量に対するリンの重量割合が0.1重量%以上0.4重量%以下となるように含有することもできる。メラミンシアヌレートと上記リン酸エステルを併用することにより、メラミンシアヌレートを必要以上に増量することなく難燃性をより上昇させることができ、良好な強度を有すると共に、残炎時間が短いシームレスベルトを得ることができる。
【0034】
ポリエステル系熱可塑性エラストマーは要求されるベルトの特性に応じて、硬度、弾性率、成形性など適当なグレードのものを使用することができ、例えば、ポリエステルポリエーテル系、ポリエステルポリエステル系等が挙げられ、複数種を混合しても良い。
ポリエーテルのエーテル結合付近やポリエステルのエステル結合付近に陽イオンが捕捉されたような形で取り込まれるため、塩が系外に染み出しにくく、良好な導電性を発現することができる。また、ポリエーテルポリエステル系では、ソフトセグメントであるこの分子鎖は、低温低湿状態と高温高湿状態との間で弾性率の変化が小さく安定しているため、抵抗値の環境依存性がより小さくなる。
【0035】
ポリエステル系熱可塑性エラストマーとは、芳香環を有するポリエステルからなるハードセグメントとポリエーテル及び/又はポリエステルからなる低融点ソフトセグメントからなる共重合体であることが好ましい。また、高融点ポリエステル構成成分だけで高重合体を形成した場合の融点が150℃以上であり、低融点ソフトセグメント構成成分のみで測定した場合の融点ないし軟化点が80℃以下の構成成分からなるポリエステル系熱可塑性エラストマーであることが好ましい。
【0036】
上記の芳香環を有する高融点ポリエステルセグメント構成成分として、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸又はそのエステルと炭素数が1〜25のグリコール及びそのエステル形成性誘導体を用いることができる。なお、高融点ポリエステルセグメント構成成分の酸性分として、テレフタル酸が全酸成分の70モル%以上であることが好ましい。また、炭素数が1〜25のグリコールとしてはエチレングリコール、1,4−ブタンジオール及びこれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。その他の酸成分も必要に応じて用いることができるが、これらの量は全酸成分の30モル%以下であることが好ましく、より好ましくは25モル%以下である。
【0037】
本発明におけるポリエーテルからなる低融点ソフトセグメントとしては、例えば、ポリ(エチレンオキサイド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキサイド)グリコール等のポリアルキレンエーテルグリコールを示すことができる。高融点化や成形性の面から、ポリ(テトラメチレンオキサイド)グリコールが好ましく、分子量800〜1500が低温特性から特に好ましく、ポリエステル系熱可塑性エラストマーの全重量の15%〜75%であることが好ましい。
【0038】
本発明におけるポリエステルからなる低融点ソフトセグメントとしては、ラクトン類を用いることが好ましい。また、ラクトン類としては、カプロラクトンが最も好ましいが、その他としてエナンラクトン、カプリロラクトン等も使用することができ、これらのラクトン類も2種以上を併用することができる。芳香族ポリエステルとラクトン類との共重合割合は、用途に応じて両者の共重合割合が選定され得るが、標準的な比率としては、重量比で芳香族ポリエステル/ラクトン類が97/3〜5/95、より一般的には95/5〜30/70の範囲であることが好ましい。
【0039】
上記熱可塑性組成物には、ポリエステル系熱可塑性エラストマー以外にも、必要に応じて公知の熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂等のポリマー成分を単独あるいは複数組み合わせて使用可能である。
【0040】
また、機械的強度を向上させるために、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、タルク、硫酸バリウム、ケイ藻土などの充填剤を配合しても良い。さらに、ベルト表面からの添加剤等の遊離、ブリード、ブルーミングや感光体汚染性などの接触物への移行などを起こさない範囲で、かつ難燃性や導電性に悪影響を及ぼさない範囲で、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸、綿実油、トール油、アスファルト物質、パラフィンワックスなどの軟化剤を配合しても良い。これによりベルトの硬度や柔軟性を適度に調整することができる。さらには、イミダゾール類、アミン類、フェノール類などの老化防止剤を配合しても良い。
【0041】
また、本発明は、ポリエステル系熱可塑性エラストマーに下記の化学式1に記載の陰イオンを備えた塩が1重量%〜20重量%配合された導電性マスターバッチと、難燃剤と、ポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とする熱可塑性組成物とを押出機で溶融混練したものを材料とし、該材料を環状ダイスから押し出し、サイジング用型に沿わさせてベルト状に成形することを特徴とする難燃性シームレスベルトの製造方法を提供している。
【化1】
(式中、X1,X2は、C,−F,−SO2−を含む、炭素数が1〜8の官能基)
【0042】
本発明者は、鋭意研究の結果、化学式1に記載の陰イオンを備えた塩は、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリマー中に予め練り込み導電性マスターバッチとすることで、分散性が高まり、特に、組成物中への上記塩の配合量が少量である場合、抵抗値の調整が容易になることを見出した。上記導電性マスターバッチと難燃剤、熱可塑性組成物とを混練し、押出成形することで、上記塩が均一に分散され、抵抗値のバラツキが少ない上に、適度な弾性と難燃性を有するシームレスベルトを容易に得ることができる。
【0043】
導電性マスターバッチ中において、化学式1に記載の陰イオンを備えた塩の配合量が1重量%より少ないと導電性マスターバッチとする効果を得にくくなる。一方、20重量%より多いと上記塩の練り込みが困難となる。混練は、バンバリーミキサー、ニーダー等の公知の方法により可能であるが、2軸押出機でストランドを引くことにより行うのが好ましい。
【0044】
上記難燃剤と上記ポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とする熱可塑性組成物とは予め混練した難燃性マスターバッチとして上記押出機に投入されると共に、上記材料は、上記環状ダイスから鉛直方向に押し出されることが好ましい。
【0045】
押出機で溶融された熱可塑性組成物を環状ダイスに導き、ダイリップより押し出して、溶融状態のままダイリップ下流に設けたサイジング用型に接触冷却硬化させてベルト形状に成形することができる。サイジングされた連続円筒状成形品が、さらに下流に設けられたカット装置でカットされ、所定の幅のベルトを得ることができる。押出機での溶融温度は200℃〜250℃が好ましい。具体的には、導電性マスターバッチと難燃性マスターバッチとポリエステル系熱可塑性エラストマーとをドライブレンドし、2軸押出機で混練してベルト用材料とする。その後、ストランドを引き、ペレット化し、乾燥する。このペレットを単軸押出機のホッパーに投入して、押出成形する。このように押出成形により成形することで、例えば、φ168mm、肉厚250μm、幅400mmのような大径薄肉のベルトでも容易に成形することができる。
【0046】
ダイリップから出てくる溶融物は鉛直方向に押し出されることで重力による影響を受けず、残留ひずみも低減され、円筒状態を維持したままサイジング用型へ導かれ、寸法精度を高めることができる。特に、押出方向が鉛直下向きである方が好ましい。
【0047】
メラミンシアヌレート等の難燃剤は、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリマー中に予め練り込み難燃性マスターバッチとすることで、難燃剤の分散性が向上し、ベルト成形時に発生する可能性がある難燃剤の凝集によるブツをなくすことができる。難燃性マスターバッチを使わない方法でも、混練り効果を上げればブツの発生は防止できるが、マスターバッチ方式の方が容易であり好ましい。難燃性マスターバッチ中、難燃剤は30重量%〜70重量%、さらには40重量%〜60重量%配合されているのが良い。
【0048】
配合材料の混合は1軸押出機、2軸押出機、密閉式混練機、オープンロール、ニーダー等を用いた従来の方法で良いが、2軸押出機が混練り効率が良く好適である。なお、本発明の難燃性シームレスベルトは、上記押出成形による製法以外にも、インジェクション成形等により成形することが可能である。
【0049】
さらに、本発明は、本発明の難燃性シームレスベルトを備えたことを特徴とする画像形成装置を提供している。上述したように本発明の難燃性シームレスベルトは、抵抗値のばらつきを低減している上に非常に小さい環境依存性を実現している。よって、これを用いた複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置は、均一な画像を得られると共に、抵抗値の環境依存性が小さいため、抵抗値変化をカバーするためにより大きな電源にする必要がなく、装置全体としての消費電力も小さくできる。さらに制御系をより簡略化できたり、開発時の環境試験を軽減することにより、開発の時間やコストを抑えることもできる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の難燃性シームレスベルトを中間転写ベルト33として用いた形態を示す。
【0051】
本発明の難燃性シームレスベルトを備えた画像形成装置として、図1に示すように、本発明の難燃性シームレスベルトを中間転写ベルトとして用いたカラープリンター用の構造が挙げられる。本発明の画像形成装置であるカラー用プリンターは、転写ローラ30a、30b、帯電ローラ31、感光体32、中間転写ベルト33、定着ローラ34、4色のトナー35(35a、35b、35c、35d)、鏡36を備えている。
【0052】
このカラー用画像形成装置によって画像が形成される場合、まず、感光体32が図中の矢印の方向に回転し、帯電ローラ31によって感光体32が帯電された後に、鏡36を介してレーザー37が感光体32の非画像部を露光して除電され、画線部に相当する部分が帯電した状態になる。次に、トナー35aが感光体32上に供給されて、帯電画線部にトナー35aが付着し1色目の画像が形成される。このトナー画像は一次転写ローラ30aに電界がかけられることにより中間転写ベルト33上へ転写される。同様にして、感光体32上に形成されたトナー35b〜35dの各色の画像が中間転写ベルト33上に転写され、中間転写ベルト33上に4色のトナー35(35a〜35d)からなるフルカラー画像が一旦形成される。このフルカラー画像は二次転写ローラ30bに電界がかけられることにより被転写体(通常は紙)38上へ転写され、所定の温度に加熱されている定着ローラ34を通過することで被転写体38の表面へ定着される。なお、両面印刷を行う場合には、定着ローラ34を通過した被転写体38がプリンター内部で反転され、上記画像形成工程を繰り返し、再度裏面に画像が形成される。
【0053】
本発明の難燃性シームレスベルトである中間転写ベルト33は、ポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とし、全重量に対してメラミンシアヌレートを25重量%の割合で含有しており、上述した化学式1に記載の陰イオンを備えた塩であるリチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを全ポリマー成分100重量部に対して0.5重量部含有し、体積抵抗率を1.0×108.7Ω・cmとした熱可塑性組成物を2軸押出機を用い混練りした後、押出成形により成形している。また、低温低湿環境(10℃、相対湿度15%)における体積抵抗率RLLと、高温高湿環境(32.5℃、相対湿度90%)における体積抵抗率RHHとの関係は、log10RLL−log10RHH=2.0となっている。なお、リチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドは、分子量1万以下の低分子量ポリエーテル化合物や低分子量極性化合物からなる媒体を介さずに配合されている。
【0054】
中間転写ベルト33は、優れた難燃性を有し、感光体汚染もない上に、厚み方向には適度な柔軟性を有する一方、長さ方向には伸びにくく、かつ環境に良い実用性に非常に優れたシームレスベルトである。また、体積抵抗率に影響を及ぼすことなくベルトに難燃性が付与されており、抵抗値の面内バラツキや環境依存性が小さく、押出肌も平滑である。従って、本発明の難燃性シームレスベルトは、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置内において、ベルトが高電圧、高温環境下に置かれる場合でも、使用状態に制限を受けることなく使用することができ、均一な画像を得ることができる。
【0055】
以下、本発明の難燃性シームレスベルトの製造方法について詳述する。
まず、ポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とし上述した化学式1に記載の陰イオンを備えた塩が10重量%配合された導電性マスターバッチを作製すると共に、ポリエステル系熱可塑性エラストマーとメラミンシアヌレートとを同量ずつ配合された難燃性マスターバッチを作製する。導電性マスターバッチと、難燃性マスターバッチと、ポリエステル系熱可塑性エラストマーとを2軸押出機で混練し、ベルト成形用の熱可塑性組成物からなる材料を得る。
【0056】
導電性マスターバッチの混練温度は200℃〜250℃、混練時間は1分〜20分が好ましく、難燃性マスターバッチの混練温度は200℃〜250℃、混練時間は1分〜20分が好ましい。
【0057】
図2はベルト製造装置10を示す。ベルト製造装置10は、材料を投入するホッパー11と、投入された材料を溶融押出する押出機12と、押出機12の中心軸とダイの中心軸が直角になり環状ダイス構成としたクロスヘッドダイ13と、押出機12とクロスヘッドダイ13の間に配置され押出量を調整するギヤポンプ14と、押し出された環状物Bを内周面側から整形するサイジング用型であるインサイドサイジング15と、整形された環状物Bを鉛直方向に引き取る引取機16と、連続的に成形される環状物Bを所定長さにカットする自動カット機17とを備えている。クロスヘッドダイ13は、環状ダイスのダイリップ13aから溶融物を鉛直下向きに押し出す構成としている。
【0058】
上記ベルト成形用材料を押出機12のホッパー11から投入して200℃〜250℃で溶融し、溶融物をギヤポンプ14で押出量を調整しながらクロスヘッドダイ13へ送り込む。溶融物は、クロスヘッドダイ13の環状ダイスのダイリップ13aから環状に鉛直下向きに押出速度133mL/minで押し出す。ダイリップ13aから押し出された環状物Bはインサイドサイジング15に沿わさせて70℃〜100℃で冷却してベルト状に整形し、引取機16により鉛直下方へ引き取られ、自動カット機17により所定の長さにカットされ難燃性シームレスベルトを製造する。
【0059】
上記第1実施形態では、本発明の難燃性シームレスベルトを中間転写ベルトとして用いた場合について記載したが、その他、画像形成装置等に用いられる定着ベルト、現像ベルト、搬送ベルト等としても用いることができる。特に、白色のベルトとすると、トナーの付着が簡単に目視可能となるため、クリーニング性能の評価に適し、中間転写ベルトとして好適に用いることができる。
【0060】
上記実施形態では、上記熱可塑性組成物を用いて成形された1層のみの構造としているが、外周面側に少なくとも1層のコーティング層を有しても良い。コーティング層等の被覆層は、2層、3層等の複層構造としても良く、シームレスベルトの外周面側あるいは/及び内周面側とすることができる。
【0061】
ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ポリエステルポリエーテル系あるいはポリエステルポリエステル系等を用いることができる。また、化学式1に記載の陰イオンを備えていれば上記塩に限定されず、陽イオンの種類等を変更しても良い。なお、上記押出成形による製法以外にも、インジェクション成形等により成形することも可能であり、マスターバッチを用いずに成形することもできる。
【0062】
以下、本発明の難燃性シームレスベルトの実施例、比較例について詳述する。
【0063】
(実施例1)
上述した化学式1に記載の陰イオンを備えた塩であるリチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドをポリエステル系熱可塑性エラストマー(ペルプレンP90BD、東洋紡績製:ポリエステルポリエーテル系)に10重量%の割合になるようにドライブレンドし、これを2軸押出機のホッパーに投入し、210℃設定にて混練りすることで導電性マスターバッチを得た。この時の樹脂温度実測値は230℃であった。
メラミンシアヌレート(MC640:日産化学製)をペルプレンP90BDに50重量%の割合になるようにドライブレンドし、これを2軸押出機のホッパーに投入し、210℃設定にて混練りすることで難燃性マスターバッチを得た。この時の樹脂温度実測値は230℃であった。
【0064】
ペルプレンP90BDと導電性マスターバッチと難燃性マスターバッチの各ペレットをリチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの含有量がペルプレンP90BD100重量部に対し0.5重量部となるように、また、メラミンシアヌレートの含有量が全重量の25重量%になるような割合でドライブレンドした。これを2軸押出機のホッパーに投入し210℃にて混練りすることでベルト形成用の材料を得た。この時の樹脂温度実測値は230℃であった。
【0065】
作製したベルト形成用の材料を、上述した図2に示す製造装置の押出機のホッパーへ投入し、押出機を運転して溶融し、ダイ温度235℃で内径185mm、間隙0.5mmの環状ダイスより溶融物を鉛直方向へ押し出した。その後、外径170mmのインサイドサイジングに沿わせることで80℃で冷却し、固化成形し、引き取り速度1m/minで鉛直下向きに引っ張り、自動カット機で400mm幅にカットすることで連続的に難燃性シームレスベルトを得た。ベルト内径=169.5mm、平均肉厚=250μm、幅=400mmとした。
【0066】
実施例1のベルトの性能を下記に示す。各性能は後述する方法により測定した。
体積抵抗率:10の8.7乗(Ω・cm)
面内バラツキ:0.4
環境依存性:2.0
表面粗さ:Rz=1.6μm
画像出し:良好
難燃性:○
【0067】
(体積固有抵抗値(体積抵抗率)の測定)
アドバンテストコーポレーション社製の超高抵抗微小電流計R−8340Aを用いて、23℃相対湿度55%の恒温恒湿条件下で測定した。測定方法は、JIS K6911に記載の体積抵抗率(体積固有抵抗)の測定方法に従い、また測定時の印加電圧は500Vとした。
【0068】
(面内バラツキ)
各ベルトの面内30点の体積抵抗率(Ω・cm)を測定し、30点の最大値の常用対数値−最小値の常用対数値=面内バラツキとした(測定環境:23℃×55%、測定方法:ハイレスタ、URSプローブ、10s、250V)。この面内バラツキの値は0.5以下が好ましい。
【0069】
(環境依存性)
500Vの電圧印加時のLL条件(温度10℃、相対湿度15%)の体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値と、HH条件(温度32.5℃、相対湿度90%)の体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値の差を環境依存性とした。この環境依存性の値は2.5以下が好ましい。
【0070】
(表面粗さ)
JIS B0601に基づき、表面粗さRzを測定した。測定条件は、カットオフ値0.25mm、測定長さ2.0mm、測定速度0.3mm/sとした。
【0071】
(画像出し)
各ベルトをフルカラー電子写真装置(セイコーエプソン製、インターカラーLP−8300C)の中間転写ベルトとして装着し、画像出しテストを行い、転写性能を評価した。
【0072】
(難燃性)
難燃性試験:VTM2
UL−94;プラスチック材料の燃焼性試験に準ずる。薄膜サンプルを対照とした「薄手材料垂直燃焼試験:VTM−0、VTM−1、VTM−2」の方法により試験を行った。VTM−2のレベルに達しているものを「○」、達していないものを「×」とした。
【0073】
(実施例2)
実施例1と同様に導電性マスターバッチ及び難燃性マスターバッチを作製し、ベルト用材料中のリチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの割合がペルプレンP90BD100重量部に対し2.5重量部となるように配合した以外は全て実施例1と同様の方法で材料を混練りし、難燃性シームレスベルトを形成した。ベルト内径、平均肉厚、幅も実施例1と同様とした。
体積抵抗率:10の7.2乗(Ω・cm)
面内バラツキ:0.4
環境依存性:2.4
表面粗さ:Rz=1.1μm
画像出し:良好
難燃性:○
【0074】
(実施例3)
実施例1で得られたベルトの外周面に、水溶性ウレタン樹脂(バイヒジュールTPLS2186:住化バイエルウレタン製)を水希釈しレベリング剤を添加して塗料化した材料を静電塗装装置により静電塗装を行いコーティング層を設けた。この時のコーティング層の厚みは5μmであった。
体積抵抗率:10の9.4乗(Ω・cm)
面内バラツキ:0.4
環境依存性:1.6
表面粗さ:Rz=1.6μm
画像出し:良好(コーティング層の効果により、画像出しテスト時のトナー転写効率が向上し、トナーの転写残りが減った。また、クリーニングブレードによる残留トナーのかき取り効率も良くなった。)
難燃性:○
【0075】
(比較例1)
ペルプレンP90BD100重量部に対し、カーボンブラック(アセチレンブラック)が15重量部、メラミンシアヌレートの割合が全重量に対し25重量%となるように、ペルプレンP90BD、カーボンブラック、実施例1の難燃性マスターバッチをドライブレンドし、実施例1と同様にして難燃性シームレスベルトを得た。サイズも実施例1と同様とした。
体積抵抗率:部分的に低抵抗となる部分が生じ、抵抗測定不能領域〜10の12乗(Ω・cm)付近まで抵抗値がばらついた。
面内バラツキ:上記のように抵抗値が非常にばらついたため測定不能。
環境依存性:上記のように抵抗値が非常にばらついたため測定不能。
表面粗さ:部分的にカーボンブラックの凝集塊によるブツブツ(凹凸)が発生した。
画像出し:不可能
難燃性:○
【0076】
(比較例2)
ペルプレンP90BDとメラミンシアヌレートを重量比で75/25となるように実施例1と同様に2軸押出機で混合し、実施例1と同様にして難燃性シームレスベルトを得た。
体積抵抗率:10の12.4乗(Ω・cm)
面内バラツキ:0.4
環境依存性:1.4
表面粗さ:Rz=1.8μm
画像出し:抵抗値が大きく、転写時に高電圧が必要となり、実用できない。
難燃性:○
【0077】
(比較例3)
リチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの含有量がペルプレンP90BD100重量部に対し4.0重量部となるようにした以外は全て実施例1と同様にしてベルト成形用材料を得た。押出機で同様に押出成形を試みたが、環状ダイスから押し出された溶融物がインサイドサイジングに粘着し、ベルト状に成形することができなかった。
【0078】
以上のように、実施例1〜3は、いずれの評価結果も良好であり、実用性に優れた難燃性シームレスベルトであることが確認できた。一方、比較例1はカーボンブラックを配合したため、抵抗値のばらつきが大きかった。比較例2は体積抵抗値が大きすぎるため画像形成装置での実用に適さなかった。比較例3は塩の含有量が多すぎたため、押出成形による成形ができず不適であった。
【0079】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、ポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とし、難燃剤としてメラミンシアヌレートを、導電剤として上述した化学式1に記載の陰イオンを備えた塩を上記規定重量にて含有させて成形している。このため、ベルトの体積抵抗率に影響を及ぼすことなくベルトに優れた難燃性を付与することができると共に、抵抗値の面内バラツキや環境依存性が小さく、押出肌が平滑でOPC汚染がなく、かつ、適度な弾性により駆動性、耐久性に優れたベルトを得ることができる。
【0080】
難燃性が十分であるため、画像形成装置等の機器や装置内で、ベルトが高電圧、高温環境下に置かれる場合でも、その使用状態が制限されることもなく、種々の条件下で好適に用いることができる。また、画像形成装置等の使用環境程度の温度であれば、ベルト表面からのブリードやブルーミングを生じることもなく、感光体汚染を防止することもできる。さらに、メラミンシアヌレートは窒素系の難燃剤であるため、ハロゲンに起因する有毒ガス等の発生の心配もなく、環境にも良いベルトを得ることができる。
【0081】
また、メラミンシアヌレートは体質顔料としても作用するため、ベルトの着色を自由にすることができる。特に、添加剤等を調整することにより、白色のベルトを得ることができるため、中間転写ベルトとして好適に用いることができる。
【0082】
従って、本発明の難燃性シームレスベルトを転写ベルトや中間転写ベルトとして用いた場合には、転写ズレや転写不良を発生することなく良好な転写性能を長期に亘って得ることができる。また、シート搬送ベルト、現像ベルト、定着ベルト、ベルト状感光体の基体ベルト等にも使用することができる。
【0083】
また、本発明の難燃性シームレスベルトの製造方法によれば、上述した化学式1に記載の陰イオンを備えた塩がベルト中に均一に分散させることができ、上記のような本発明の難燃性シームレスベルトを容易に高性能で製造することができる。
【0084】
さらに、本発明の難燃性シームレスベルトを備えた複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置は、主としてイオン導電により低抵抗化されているにもかかわらず、ベルトの電気抵抗値の環境依存性が小さく、ベルトの面内バラツキが小さいため、均一な画像が得られるだけでなく、小さな電源で対応できることから画像形成装置全体としての消費電力を抑えることができる。さらには、制御系の簡略化が可能となり、開発時の環境試験を軽減することができるため、開発に要する時間やコストを抑制することができる。また、周囲の部材への負担が小さい上に長期に渡って安定した画像を得ることができる。さらには、ベルトが難燃性であるため、画像形成装置の安全性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】難燃性シームレスベルトを備えたカラー用画像形成装置の模式的正面図である。
【図2】難燃性シームレスベルトの製造装置の概略図である。
【符号の説明】
12 押出機
13 クロスダイヘッド
15 インサイドサイジング
33 中間転写ベルト
Claims (11)
- 上記化学式1中のX1−がCn1Hm1F(2n1−m1+1)−SO2−であり、X2−がCn2Hm2F(2n2−m2+1)−SO2−である(n1,n2は1以上の整数、m1,m2は0以上の整数)請求項1に記載の難燃性シームレスベルト。
- 上記化学式1に記載の陰イオンと対になり塩を構成する陽イオンがアルカリ金属、2A族、遷移金属、両性金属のいずれかの陽イオンである請求項1または請求項2に記載の難燃性シームレスベルト。
- 上記陽イオンを構成する金属がリチウムである請求項3に記載の難燃性シームレスベルト。
- 上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩がリチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドである請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の難燃性シームレスベルト。
- 上記化学式1に記載の陰イオンを備えた塩は、分子量1万以下の低分子量ポリエーテル化合物や低分子量極性化合物からなる媒体を介さずに配合されている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の難燃性シームレスベルト。
- 低温低湿環境(10℃、相対湿度15%)における体積抵抗率RLLと、高温高湿環境(32.5℃、相対湿度90%)における体積抵抗率RHHが、log10RLL−log10RHH≦2.5の関係を満たしている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の難燃性シームレスベルト。
- 外周面側に少なくとも1層のコーティング層を有している請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の難燃性シームレスベルト。
- 上記難燃剤と上記ポリエステル系熱可塑性エラストマーを主成分とする熱可塑性組成物とは予め混練した難燃性マスターバッチとして上記押出機に投入されると共に、上記材料は上記環状ダイスから鉛直方向に押し出される請求項9に記載の難燃性シームレスベルトの製造方法。
- 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の難燃性シームレスベルトを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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