JP2004210954A - 結晶成長抑制方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)下記式(I):NaMO・x(SiO2 )・y(H2 O)(式中、Mはナトリウム及び/又は水素を表し、xは1.5〜2.6の数を表し、yは0〜20の数を表す。)及び/又は式(II):z(NaMO) ・w(SiO2 )・v( MemOn) ・u(H2 O)(式中、Mはナトリウム又は水素を表し、Meはカルシウム及び/又はマグネシウムを表し、w/zは1.5〜2.6の数であり、v/zは0.001〜1.0の数であり、n/mは0.5〜2.0の数であり、uは0〜20の数を表す。)で表される結晶性層状珪酸ナトリウム及び(b)炭酸ナトリウムを含有する組成物に(c)分子中にヒドロキシル基を2個以上有し、分子量をヒドロキシル基の数で除した値が80以下である化合物を含有させることにより、該組成物中において生成する無機化合物の結晶成長を抑制する、結晶成長抑制方法。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、結晶性層状珪酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムを含有する組成物が、保存環境中に含まれる二酸化炭素及び水と反応して生成する無機化合物の結晶成長を抑制する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルカリ金属珪酸塩は、カチオン交換能を有するイオン交換体であり、古くから洗浄剤用のビルダー等に利用されている。その特徴はアルミノケイ酸塩系の洗浄剤用ビルダーであるゼオライトと異なり、水に対して溶解性を持つことである。このため洗浄後のすすぎ性が良好で、衣類への残留性が低い等といった利点がある。またアルカリ緩衝能を有している点もゼオライトにはない機能である。このようなことから、近年Caイオン交換能にすぐれたケイ酸塩の開発が活発になっている。
【0003】
例えば、特定構造の結晶性アルカリ金属珪酸塩(例えば、特許文献1、2、3参照。)は、優れたアルカリ能を有するばかりでなく、ゼオライトに匹敵しうるカチオン交換容量をも有するマルチビルダーであるとして、高嵩密度化や低使用量化等の消費者の指向とあいまって、商品化されている。これら結晶性アルカリ金属珪酸塩の性能を十分に発揮させる方法として、その平均粒径が0.1〜10μm 程度に調整されたものを用いることが好ましいことが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
しかしながら、特に特定構造の結晶性層状珪酸ナトリウムは、炭酸ナトリウムと併用した場合、吸湿性や吸炭酸ガス性が高いため、保存環境中に含まれる二酸化炭素及び水と反応して生成する無機化合物の結晶により流動性が低下したり、固化しやすい等、保存安定性に大いに課題があった。この現象は、比表面積が高まる微粒化された状態において顕著であった。
【0005】
【特許文献1】
特開昭60―227895号公報
【特許文献2】
特開平5―279013号公報
【特許文献3】
特開平7―089712号公報
【非特許文献1】
第28回洗浄に関するシンポジウム講演要旨集167頁
(日本油化学協会、1996年)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、結晶性層状珪酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムを含有する組成物が、保存環境中に含まれる二酸化炭素及び水と反応して生成する無機化合物の結晶成長による、流動性の劣化や固化を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 (a)下記式(I)及び/又は(II)で表される結晶性層状珪酸ナトリウム及び(b)炭酸ナトリウムを含有する組成物に(c)分子中にヒドロキシル基を2個以上有し、分子量をヒドロキシル基の数で除した値が80以下である化合物を含有させることにより、該組成物中において生成する無機化合物の結晶成長を抑制する、結晶成長抑制方法
NaMO・x(SiO2 )・y(H2 O) (I)
(式中、Mはナトリウム及び/又は水素を表し、xは1.5〜2.6の数を表し、yは0〜20の数を表す。)
z(NaMO) ・w(SiO2 )・v( MemOn) ・u(H2 O)(II)
(式中、Mはナトリウム又は水素を表し、Meはカルシウム及び/又はマグネシウムを表し、w/zは1.5〜2.6の数であり、v/zは0.001〜1.0の数であり、n/mは0.5〜2.0の数であり、uは0〜20の数を表す。)、並びに
〔2〕 (a)上記式(I)及び/又は(II)で表される結晶性層状珪酸ナトリウム、(b)炭酸ナトリウム、及び(c)分子中にヒドロキシル基を2個以上有し、分子量をヒドロキシル基の数で除した値が80以下である化合物を、(a)成分100質量部に対して、(b)成分10〜1000質量部、(c)成分1〜100質量部含有する、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見かけ密度が0.5〜1.2g/mlの洗浄剤組成物
に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の結晶成長抑制方法は、前記のように、(a)成分及び(b)成分を含有する組成物に(c)成分を含有させることに一つの大きな特徴がある。
NaMO・x(SiO2 )・y(H2 O) (I)
(式中、Mはナトリウム及び/又は水素を表し、xは1.5〜2.6の数を表し、yは0〜20の数を表す。)
z(NaMO) ・w(SiO2 )・v( MemOn) ・u(H2 O)(II)
(式中、Mはナトリウム又は水素を表し、Meはカルシウム及び/又はマグネシウムを表し、w/zは1.5〜2.6の数であり、v/zは0.001〜1.0の数であり、n/mは0.5〜2.0の数であり、uは0〜20の数を表す。)
【0009】
かかる特徴を有する本発明の結晶成長抑制方法を用いることにより、該組成物中において生成する無機化合物の結晶成長を効率的に抑制することができるという効果が発現される。なお、本発明において結晶成長する無機物としては、前記組成物を保存した際に、保存環境中に含まれる二酸化炭素及び水と反応して生成するセスキ炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等の水和塩結晶等が挙げられる。
【0010】
<(a)成分>
本発明に用いられる組成物は、(a)成分として下記式(I)及び/又は(II)で表される結晶性層状珪酸ナトリウムを含有する。
NaMO・x(SiO2 )・y(H2 O) (I)
(式中、Mはナトリウム及び/又は水素を表し、xは1.5〜2.6(好ましくは1.7〜2.2)の数を表し、yは0〜20(好ましくは実質的に0)の数を表す。)
z(NaMO) ・w(SiO2 )・v( MemOn) ・u(H2 O)(II)
(式中、Mはナトリウム又は水素を表し、Meはカルシウム及び/又はマグネシウムを表し、w/zは1.5〜2.6(好ましくは1.7〜2.2)の数であり、v/zは0.001〜1.0(好ましくは0.005〜0.6)の数であり、n/mは0.5〜2.0(好ましくは実質的に1.0)の数であり、uは0〜20(好ましくは実質的に0)の数を表す。)
【0011】
洗浄性能、安定性の点で、粒子径1 〜50μmが好ましく、1〜30μmがより好ましく、5〜20μmが更に好ましい。
【0012】
洗浄性能、安定性の点で、式(I)及び/又は(II)で表される結晶性層状珪酸ナトリウム中の(a)成分は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
【0013】
洗浄性能、安定性の点で、(a)成分は組成物表面に存在することが好ましく、組成物表面上の(a)成分の量は、(a)成分全量中の50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
【0014】
<(b)成分>
本発明に用いられる組成物は、(b)成分として炭酸ナトリウムを含有する。洗浄性能、安定性の点で、(a)成分100質量部に対して、(b)成分は10〜1000質量部が好ましく、20〜500質量部がより好ましく、50〜300質量部が更に好ましい。
【0015】
<(c)成分>
本発明に用いられる組成物は、(c)成分として分子中にヒドロキシル基を2個以上有し、分子量をヒドロキシル基の数で除した値が80以下(好ましくは60以下、より好ましくは40以下)である化合物を含有する。
【0016】
(c)成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ヘキサンジオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、グルコサミン、エリスリトール、キシロース、ガラクチトール、ガラクトース、タガトース、スクロース等が挙げられる。中でも安定性の点で、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、が好ましく、エチレングリコール、グリセリン、ジグリセリンがより好ましい。
【0017】
洗浄性能、安定性の点で、(a)成分100質量部に対して、(c)成分は1〜100質量部が好ましく、2〜80質量部がより好ましく、3〜50質量部が更に好ましい。
【0018】
<その他成分>
本発明に用いられる組成物には、洗剤の分野で公知の界面活性剤、ビルダー、アルカリ剤、水溶性ポリマー、再汚染防止剤、柔軟化剤、蛍光増白剤、泡コントロール剤、酵素、酵素安定化剤、着色剤、香料等を含有させることができる。例えば、特許庁公報 周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)平成10年3月26日発行を参考にできる。
【0019】
<組成物>
本発明に用いられる(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する組成物としては、安定性、洗浄性能の点で、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見かけ密度が0.5〜1.2g/mlのものが好ましく、0.6〜1.1g/mlがより好ましく、0.7〜1.0g/mlが更に好ましい。
【0020】
また、洗浄性能、安定性の点で、(a)成分が前記組成物の表面に存在することが好ましい。
【0021】
本発明の結晶成長抑制方法は、(a)成分、(b)成分を含有する洗浄剤組成物の製造に好適に使用することができる。例えば、前記組成物に、酵素含有粒子、漂白剤含有粒子、漂白活性化剤含有粒子、香料含有粒子、ビルダー粒子、柔軟剤粒子、界面活性剤粒子等を添加して、洗浄剤組成物にすることができる。
【0022】
<洗浄剤組成物>
本発明に用いられる組成物が洗浄剤組成物である場合、洗浄性能、安定性の点で、(a)成分は洗浄剤組成物中の1〜30質量%が好ましく、5〜25質量%がより好ましく、8〜23質量%が更に好ましい。
【0023】
保存安定性の点で、洗浄剤組成物の水分は5 質量%以下が好ましく、0.1 〜5 質量%がより好ましく、0.5 〜3 質量%が更に好ましく、0.5 〜2.5 質量%が特に好ましい。
【0024】
前記洗浄剤組成物は、洗浄性能、損傷性の点で、JIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液とした場合、該水溶液のpHは8〜12が好ましく、9〜11.5がより好ましく、9.5〜11が更に好ましく、10〜11が特に好ましい。
【0025】
安定性、洗浄性能の点で、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される前記洗浄剤組成物の見かけ密度は0.5〜1.2g/mlが好ましく、0.6〜1.1g/mlがより好ましく、0.7〜1.0g/mlが更に好ましい。
【0026】
洗浄力、溶解性の点で、JIS Z 8801の標準篩を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる質量分率から求める前記洗浄剤組成物の平均粒径は150〜700μmが好ましく、より好ましくは150〜600μm、更に好ましくは180〜500μmである。
【0027】
<平衡相対湿度>
前記洗浄剤組成物の40℃における平衡相対湿度は、保存安定性の点で15〜35%が好ましく、18〜32%がより好ましく、20〜30%が更に好ましい。平衡相対湿度の測定は、2.4 リットルの防湿容器に(a)成分600 gと高分子幕湿度センサ(好適にはティアンドディ社製、Thermo Recorder おんどとり RH TR−72SとTR−3110 温湿度センサの組み合わせ)を入れ密閉する。これを40℃に維持し、24時間保存する。30分ごとに湿度測定値を読み取り、変化がなくなった値を平衡相対湿度とする。
【0028】
【実施例】
(比較例1:空実験相当サンプル)
(a)成分として結晶性層状珪酸ナトリウム(トクヤマシルテック社製プリフィード)、および(b)成分として炭酸ナトリウム(セントラル化学社製デンス灰)の同重量ずつの共粉砕物(平均粒径15μm)3gを用い、以下のようにエージング試験を行った。その結果を表1に示す。
【0029】
(エージング試験)
試料(共粉砕物)3gを、85mmφシャーレに広げて入れ、40℃/80%RHの環境調整室で12h、ついで40℃/50%RHの環境調整室で24h放置する操作を3回反復し、エージング試験とした。結晶成長の判定には、X線回折の測定を行い、観察された回折強度の有無(強弱)でおこなった。
判定基準 ○:空実験と比較して、明らかに結晶成長の抑制効果が認められる
△:効果がある
×:空実験と比較して同程度である
【0030】
(実施例1〜5)
比較例1に記載した共粉砕物100重量部と、表1に記載の(c)成分1重量部とを、均一に混合したものを試料として用い、比較例1と同様にエージング試験を行った。その結果を表1に示す。
【0031】
(比較例2、3)
比較例1に記載した共粉砕物100重量部と、ポリエチレングリコール(200)(比較例2)1重量部とを、均一に混合したものを試料として用い、エージング試験を行った。同様にして、ポリエチレングリコール(200)に変えて、ポリプロピレングリコール(1000)(比較例3)を混合した試料を用い、エージング試験を行った。その結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
表1の結果より、(c)分子中にヒドロキシル基を2個以上有し、分子量をヒドロキシル基の数で除した値が80以下である化合物を用いた実施例1〜5では、かかる(c)成分を用いていない比較例1〜3と比べ、セスキ炭酸ナトリウムの成長がみられなかった。
【0034】
(洗剤調製例)
(ベース顆粒群Aの調製)
下記の手順にてベース顆粒群Aを作製した。
水458kgを攪拌翼を有した1m3 の混合槽に加え、水温が50℃に達した後に、硫酸ナトリウム80kg、亜硫酸ナトリウム5kg、炭酸ナトリウム130kg、蛍光染料2kg、40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液65kg、結晶性アルミノ珪酸塩220kgを順次添加した後、30分攪拌して均質なスラリーを得た。
このスラリーを60℃に保持し、噴霧乾燥塔の塔頂付近に設置した圧力噴霧ノズルから噴霧圧力2.5MPaで噴霧を行った。噴霧乾燥塔に供給する高温ガスは塔下部より温度が210℃で供給され、塔頂より105℃で排出された。得られたベース顆粒群Aの組成及び物性を表2に示す。なお、使用した原料を以下に示す。
【0035】
〔使用した原料〕結晶性アルミノ珪酸塩(トヨビルダー、東ソー(株)製)、炭酸ナトリウム(デンス灰:セントラル硝子(株)製)、硫酸ナトリウム(無水中性芒硝:四国化成(株)製)、亜硫酸ナトリウム(亜硫酸ソーダ:三井東圧(株)製)、ポリアクリル酸ナトリウム水溶液(分子量1万、花王(株)製)、蛍光染料(チノパールCBS−X :チバスペシャリティケミカルス社製)
【0036】
【表2】
【0037】
(界面活性剤の調製)
下記の手順にて界面活性剤aを作製した。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル1000gと60重量%のポリエチレングリコール水溶液167gを攪拌翼を有した3Lの混合槽に加え、温度が60℃に達した後に、ジャケットに10℃の水を流して冷却しながら、アルキルベンゼンスルホン酸1217gと48重量%の水酸化ナトリウム水溶液330gを同時に20分間で添加した。混合液の温度は90℃であった。該混合液にパルミチン酸46gを添加した。得られた界面活性剤aの組成及び物性を表3に示す。なお、使用した原料を以下に示す。
【0038】
〔使用した原料〕ポリオキシエチレンレンアルキルエーテル(エマルゲン108KM(エチレンオキサイド平均付加モル数:8.5、アルキル鎖の炭素数:12〜14、融点:18℃):花王(株)製)、ポリエチレングリコール(XG−1300(平均分子量:13000):花王(株)製)、アルキルベンゼンスルホン酸(ネオペレックスFS:花王(株)製)、パルミチン酸(ルナックP−95:花王(株)製)
【0039】
【表3】
【0040】
次いで、界面活性剤a100重量部に対して、エチレングリコール5 重量部を添加し、充分に混合して、表4の組成の界面活性剤bを得た。
【0041】
【表4】
【0042】
実施例6
(洗浄剤組成物の調製)
前記ベース顆粒群A、55重量部に、前記界面活性剤b、25重量部を添加して担持させた後、結晶性層状アルカリ金属珪酸ナトリウムで表面被覆を行い、本発明の洗浄剤組成物を得た。
先ず、レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記ベース顆粒群A、55重量部を投入し、主軸:60r/mim、チョッパー:停止の攪拌条件にて攪拌を開始した。なお、ジャケットには80℃の温水を流した。そこに、80℃に保温した界面活性剤b、25重量部を噴霧ノズル(スプレーイングシステムスジャパン製、TP80015−SS)を用いて噴霧圧力0.28MPaで噴霧した。噴霧時間は2分間で、その後4分間攪拌を行い洗剤生地粒子群を得た。続いて、ジャケットへの温水の供給を続けながら、このミキサー内に結晶性アルカリ金属珪酸塩20重量部を投入し、主軸:120r/mim、チョッパー:3600r/minの攪拌条件にて1分間攪拌を行った後、洗剤粒子を排出した。ここで、結晶性層状アルカリ金属珪酸ナトリウムはトクヤマシルテック社製、商品名:プリフィード(粉末)を、ローラーミル(石川島播磨重工業(株)製)にて平均粒径9μmに粉砕したものを用いた。その組成式は、Na2 O・2.0 SiO2 であった。得られた洗浄剤組成物の組成及びその物性を表5に示す。
【0043】
洗浄剤組成物の嵩密度については、JIS K 3362により規定された方法で測定した。また、平衡相対湿度は、前記の方法で測定した。結晶成長については、前記エージング試験により判定した。
【0044】
【表5】
【0045】
【発明の効果】
本発明は、洗剤用ビルダーの流動性等の保存安定性を向上するものであり、洗剤原料としてのこれらの貯蔵安定性のみならず、かかる手段を洗浄剤組成物系で用いることで、組成物の流動性及び洗浄性を長期に安定化するという効果が奏される。
Claims (5)
- (a)下記式(I)及び/又は(II)で表される結晶性層状珪酸ナトリウム及び(b)炭酸ナトリウムを含有する組成物に(c)分子中にヒドロキシル基を2個以上有し、分子量をヒドロキシル基の数で除した値が80以下である化合物を含有させることにより、該組成物中において生成する無機化合物の結晶成長を抑制する、結晶成長抑制方法。
NaMO・x(SiO2 )・y(H2 O) (I)
(式中、Mはナトリウム及び/又は水素を表し、xは1.5〜2.6の数を表し、yは0〜20の数を表す。)
z(NaMO) ・w(SiO2 )・v( MemOn) ・u(H2 O)(II)
(式中、Mはナトリウム又は水素を表し、Meはカルシウム及び/又はマグネシウムを表し、w/zは1.5〜2.6の数であり、v/zは0.001〜1.0の数であり、n/mは0.5〜2.0の数であり、uは0〜20の数を表す。) - (a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する組成物の、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見かけ密度が0.5〜1.2g/mlである請求項1記載の結晶成長抑制方法。
- (a)成分100質量部に対して、(b)成分10〜1000質量部、(c)成分1〜100質量部である、請求項1又は2何れか記載の結晶成長抑制方法。
- (a)下記式(I)及び/又は(II)で表される結晶性層状珪酸ナトリウム、(b)炭酸ナトリウム、及び(c)分子中にヒドロキシル基を2個以上有し、分子量をヒドロキシル基の数で除した値が80以下である化合物を、(a)成分100質量部に対して、(b)成分10〜1000質量部、(c)成分1〜100質量部含有する、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見かけ密度が0.5〜1.2g/mlの洗浄剤組成物。
- 平衡相対湿度15〜35%(40℃)である請求項4記載の洗浄剤組成物。
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