JP2004206624A - 車両用運転補助装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】種々の運転支援システムに良好に適合し、通信対象を適宜限定することによって移動体間通信を利用した運転支援システムの作動効率及び信頼性を向上させる運転補助装置を提供すること。
【解決手段】移動体間通信を利用して他の移動体との交錯可能性を判断する車両用運転補助装置が、上記交錯可能性に基づいて判定された自車両と他の移動体との衝突の危険度に応じて、上記移動体間通信についての自車両の通信設定を変える。特に、自車両の通信対象が上記危険度が高いエリア又は他移動体に限定されるように上記通信設定を変える。
【選択図】 図1
【解決手段】移動体間通信を利用して他の移動体との交錯可能性を判断する車両用運転補助装置が、上記交錯可能性に基づいて判定された自車両と他の移動体との衝突の危険度に応じて、上記移動体間通信についての自車両の通信設定を変える。特に、自車両の通信対象が上記危険度が高いエリア又は他移動体に限定されるように上記通信設定を変える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して、移動体間通信を利用して他の移動体との交錯可能性を判断する車両用運転補助装置に係り、特に、他の移動体との衝突の危険度に応じて自車両の移動体間通信についての通信設定を変える車両用運転補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体間通信についての通信設定を動的に変えようとする試みとしては、従来、車車間通信において、自車両と他車両との間の通信成立性と、他車両同士の通信の妨害低減とを満足するように自車両の通信強度を変える移動体用通信装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、相手移動体の位置の変動に合わせてアンテナの指向性を変える移動体通信装置も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
さらに、車車間通信において、自車両及び周辺の状況に応じて送信頻度を可変とする移動体通信装置も知られている(例えば、特許文献3参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−64016号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−136565号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2000−311294号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術はいずれも、移動体間通信を利用する運転支援システム(例えば、出会い頭衝突防止サービスや、右左折衝突防止サービスなどの情報提供サービス)の利用・実施については十分に考慮されておらず、運転支援システム作動のために多くの情報が送受信されると、受信側の移動体において処理負荷が増え、その時の状況下で特に重要と考えられる情報を確実に獲得することが困難となる場合が生じ得る。
【0009】
例えば、上記特許文献1に開示された従来技術は、なるべく多くの他車両から情報を集めようとするものであり、不特定多数の他車両と常時通信を成立させていなければならない。また、上記特許文献2に開示された従来技術は、指向性を可変とすることで特定の通信相手先移動体との通信が途絶しないようにするものである。これら2つの従来技術ではいずれも、通信相手と自車両との交錯可能性や衝突の危険度などが考慮されていない。したがって、送受信される情報量が増え、受信側の処理能力を超えたり、処理が遅れたりした場合に、受信側が必要な情報を確実に獲得できない場合が生じ得る。
【0010】
他方、上記特許文献3に開示された従来技術は、送信側における送信頻度を可変とし、通信負荷軽減を図るものであるが、受信対象車両を適宜選別するものではない。したがって、受信側車両は自車両にとって重要な情報を自身で選択することができず、真に重要な情報が確実に獲得されるように制御しているとは言い難い。
【0011】
このように、上記従来技術はいずれも、移動体間通信を利用した運転支援システムが稼動している場合に、各車両が、稼動中の運転支援システムの種類や、自車両の状態、或いは自車両周囲の状況などに鑑みて、自車両にとって重要と考えられる情報を確実に受信できるように通信設定を変えるものではない。したがって、通信の信頼性確保や電波利用効率の観点から、種々の運転支援システムに良好に適合した通信制御とは言い難い。
【0012】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、種々の運転支援システムに良好に適合し、通信対象を適宜限定することによって運転支援システムの作動効率及び信頼性を向上させる運転補助装置を提供することを主たる目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様は、移動体間通信を利用して他の移動体との交錯可能性を判断する車両用運転補助装置であって、上記交錯可能性に基づいて判定された自車両と他の移動体との衝突の危険度に応じて、上記移動体間通信についての自車両の通信設定を変えることを特徴とする車両用運転補助装置である。
【0014】
この態様において、「移動体」とは、例えば、車両、歩行者、自転車、車椅子などを指し、「通信設定」とは、例えば、受信感度レベル、送信出力、送信及び/又は受信アンテナの指向性、通信周波数、同時に通信できる最大通信相手移動体数、などの設定を指す。また、「危険度」は、例えば自車両現在位置を基準に設定された所定範囲の場所(エリア)に対して判断されてもよく、他の移動体に対して例えば一移動体ごとに判断されてもよい。
【0015】
この態様によれば、移動体間通信において、自車両の通信対象を、例えば、自車両が他の移動体と衝突する危険度が高いと考えられるエリアや、自車両との衝突の危険度が高いと考えられる他の移動体、などに絞ることができる。したがって、移動体間通信で送受信される情報が増えた場合であっても、自車両にとって重要な情報の獲得確実性を大幅に高めることができる。
【0016】
なお、この態様において、上記危険度に加えて、その時点での運転支援システムの稼動状況を考慮して上記通信設定を変えることも可能である。
【0017】
また、この態様においては、上記危険度が高まるにつれて自車両の通信対象が徐々に絞られるように、上記通信設定を段階的に変えることが好ましい。これにより、通信対象を絞って自車両にとって重要な情報を確実に獲得することと、自車両周辺の移動体から幅広く情報を集めることとを上記危険度に応じてバランス良く両立させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
【0019】
まず、図1を用いて、本実施形態において車両に備えられる運転補助装置の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る運転補助装置100の機能ブロック図である。
【0020】
本実施形態に係る運転補助装置100は、車両組立時にその一部として組み付けられてもよく、車両組立完成後に後付けされてもよい。また、車両に対して着脱可能に取り付けられてもよい。
【0021】
運転補助装置100は、自車両に関する情報(以下、車両以外の移動体の場合も含めて包括的に「移動体情報」という)を検出する自車両情報検出部101を有する。ここで、移動体情報とは、例えば、位置情報、速度情報、移動方向情報などである。少なくとも位置情報を発信し、受信側では位置情報からその他の情報を推定/算出するようにしてもよい。
【0022】
発信される移動体情報の一例を図3に示す。これは、車両から発信される移動体情報の例であり、位置情報については図示を省略している。各項目について、図示したような内容を示すことが考えられる。移動体が車両以外(例えば、歩行者など)であれば、項目及び内容は適宜異なる。本実施形態では、これら移動体情報の各項目について、自車両情報検出部101が採用する検出方法は任意でよい。
【0023】
自車両情報検出部101によって検出された移動体情報は、通信部102によってアンテナ103を介して発信される。この発信は、ユニキャストで行われてもよく、マルチキャストで行われてもよく、或いは、ブロードキャストで行われてもよい。自車両の状況を周辺の移動体に幅広く提供する観点から、ブロードキャストが特に好ましい。また、移動体情報が複数の項目を含む場合、各項目は組み合わせられて一度に発信されてもよく、別々のデータとして異なるタイミングで発信されてもよい。さらに、この移動体情報の発信は、以下に述べる通信設定制御とは独立して常時行われているものとする。
【0024】
運転補助装置100は、更に、アンテナ103及び通信部102を介して他の移動体から発信された移動体情報を受信し、受信された移動体情報を分析して自車両と他の移動体との衝突の危険度を判定する危険度判定部104を有する。この危険度判定部104が行う処理については後にフローチャートを用いて詳述する。
【0025】
運転補助装置100は、更に、危険度判定部104の判定結果に基づいて、その時点で自車両にとって最適な移動体間通信を行うための通信設定を判断する最適通信設定判断部105を有する。この最適通信設定判断部105の行う処理についても後にフローチャートと共に詳述する。
【0026】
運転補助装置100は、更に、最適通信設定判断部105によって最適と判断された通信設定に従って通信部102の通信設定を制御する通信制御部106を有する。本実施形態において、通信制御部106は、図示するように、受信感度レベル変更部107、送受信アンテナ指向性変更部108、通信周波数変更・選定部109、及び同時通信数設定・変更部110を有する。
【0027】
運転補助装置100は、更に、運転支援システムに基づいて自車両と交錯する可能性のある他移動体の存在について運転者に情報及び/又は警報を提供する情報提供部(図示せず)を有するが、この運転者への具体的な情報提供については本願発明の主要部分ではなく、既に様々な提案が為されているため図示及び詳しい説明を省略する。
【0028】
このような構成を前提として、以下、図2を用いて、本実施形態に係る運転補助装置100の動作について、特に危険度判定部104及び最適通信設定判断部105において行われる危険度判定処理及び最適通信設定判断処理の内容について説明する。図2は、本実施形態に係る運転補助装置100の処理の流れを示すフローチャートである。
【0029】
まず、危険度判定部104は、移動体間通信を利用して、他の移動体から発信された移動体情報をサーチし、収集する(S201)。そして、収集した情報及びその分析から、自車両周辺の移動体の動向や道路形状・交通状況などを把握する。なお、この収集工程においては、可能であれば、路車間通信を利用して、インフラ側から道路形状・交通状況などの情報を得てもよい。
【0030】
収集及び/又は分析された周辺情報の一例を図4に示す。各項目について、図示したような内容を示すことが考えられる。
【0031】
次いで、危険度判定部104は、自車両情報検出部101から自車両についての移動体情報を取得する(S202)。これにより、自車両の走行状況や走行環境を把握する。
【0032】
次いで、危険度判定部104は、S201及びS202において得られた情報を分析し、自車両と他の移動体との交錯可能性を判定する。さらに、この交錯可能性に基づいて自車両がいずれかの移動体と衝突する可能性があるか、それはどの程度のものか、を「危険度」として判定する(S203)。なお、ここで、本実施形態では、交錯可能性の定義や具体的な算出手法は不問である。
【0033】
S203において判定された危険度は最適通信設定判断部105へ出力される。最適通信設定判断部105は、まず、自車両について何らかの運転支援システムが稼動中であるか否かを判断する(S204)。何らの運転支援システムも稼動していない場合(S204の「NO」)、S205へ進み、危険度のみを用いて、その時点で自車両にとって最適な通信設定が判断される。このS205における処理は後に詳述する。
【0034】
他方、1以上の運転支援システムが稼動中の場合(S205の「YES」)、稼動している運転支援システムの種類及びその稼動状況を取得する(S206)。S206において取得される情報の一例を図5に示す。各項目について、図示したようなデータ内容が考えられる。
【0035】
そして、運転支援システムが通信設定の変更を許容しない場合もあり得るため、変更が可能であるか否かをシステム側に問い合わせる(S207)。通信設定変更が不可能であれば(S207の「NO」)、現在の通信設定を維持することが決定され(S208)、S213へ進む。通信設定を変更することが可能であれば(S207の「YES」)、S205へ進み、今回は危険度に加えて運転支援システムの稼動状況をも加味して最適な通信設定が判断される。具体的な判断手法は後述する。
【0036】
最適通信設定判断部105は、S205において最適な通信設定を判断すると、通信制御部106から現在の通信制御状態を取得し(S209)、いずれの項目に変更が必要か、及び/又はどのタイミングで変更すべきかを判断し(S210)、通信制御部106へ指示する。
【0037】
ここで、通信制御部106はフェールセーフやバックアップなどを理由に通信設定をデフォルトに戻す指示があるか否かを判断し(S211)、なければ(S211の「NO」)、通信部102の通信設定を最適通信設定判断部105の指示に従って変更する(S212)。
【0038】
通信設定の変更後又は維持決定後、例えば運転者による電源オフやエンジン停止などにより移動体間通信が終了しなければ(S213の「NO」)、サーチ状態(S201)へ戻る。
【0039】
このように、本実施形態に係る運転補助装置100は、自車両が他の移動体と衝突する危険度と、運転支援システムの稼動状況とに基づいて、自車両の通信設定を変更する。
【0040】
次に、本実施形態では、上記S205の処理において、いかなる場合にいかなる通信設定を最適と判断するのかを具体例を挙げながら説明する。本実施形態では、基本的に、危険度(S203)が高まるほど、自車両にとって重要な情報の獲得確実性を高めるために、通信対象、すなわち通信が成立する範囲、を危険度が高いエリア又は他の移動体に絞るように通信設定を制御する。換言すれば、自車両にとって危険度が比較的低いと考えられるエリア又は他の移動体については通信対象から除外し、不要な情報は極力受信しないように制御する。
【0041】
最初に、通信設定を制御する際に実際に変更されるパラメータについて説明する。本実施形態では、変更し得る通信設定パラメータとして、A)受信感度レベル、B)送受信アンテナの指向性、C)通信周波数、及びD)同時に通信可能な移動体数、を考える。各項目について、図6に示したような設定を採り得るものとする。以下、各項目について順に説明する。
【0042】
通信部102のA)受信感度レベルは、受信感度レベル変更部107によって変更される。具体的には、通信部102の受信感度閾値が変更される。
【0043】
本実施形態では、受信信号を受信強度の強弱に関わらず受信し、所定周波数の受信強度をマイコンやDSP(Digital Signal Processor:デジタル・シグナル・プロセッサ)等で常時測定する。そして、測定された受信強度が設定された受信強度閾値以下の場合には、該受信信号を以降の回路(変調回路等)に伝達しないようにフィルタリングする。
【0044】
ここで閾値を高くすれば、受信強度が比較的強い自車両から近距離に位置すると考えられる移動体からの信号のみを受信することが可能となる。また、閾値を徐々に低くしていくことによって、通信可能エリアを徐々に広げることができる。図7に一例を示す。対応する閾値を設定することによって、通信エリアをa1以内、a2以内、a3以内、又はa4以内に設定することができる。また、a1に対応する閾値から徐々に閾値を下げていくことによって、通信エリアをa2、a3、a4へと広げることができる。
【0045】
このように、受信感度レベルの変更により、最大通信可能エリアの拡大・縮小が実現される。これは、図8に一例を示すように、前方に指向性が設定されている場合(通信エリアb1〜b4)であっても同様である。
【0046】
なお、測定された受信強度と共に発信元移動体の車種・位置・ロケーションなどを学習しておき、後の通信時に反映させることも可能である。
【0047】
また、本実施形態において、受信感度レベル変更部107に代えて又は加えて、送信出力変更部(図示せず)が設けられてもよい。送信出力変更は、受信可能距離を制限する受信感度変更とは逆に、自車両から発信する電波が到達し得る距離を制限する。例えば、移動体間通信確立前のブロードキャスト時に、送信出力を制御することによって、通信相手を制限することができる。或いは、例えば、受信感度レベル制御を用いて通信が確立された後、その制限された通信範囲内において送信出力制御により必要最小限の送信出力で通信することも可能となる。
【0048】
通信部102のB)送受信アンテナの指向性は、送受信アンテナ指向性変更部108によって、自車両が通信したい方向に設定される。換言すれば、通信したくない或いは通信が不要と考えられる方向を避けて設定される。アンテナ指向性設定・変更の具体的な構成や方法は当業者には既知であるため、説明を省略する。
【0049】
ここで、図6にも示したように、無指向性の場合及び指向性有りの場合のみならず、無指向性と指向性有りとが適宜組み合わせられてもよい。指向性には、前後方向の指向性、左右方向の指向性、特定部位に限定した狭指向性などがある。
【0050】
図9は、無指向性アンテナを用いた場合の通信エリアの一例(通信エリアc1)を示している。また、図10は、指向性アンテナを用いた場合の指向性組み合わせの一例を示し、通信エリアd1は前方狭角指向性を示し、d2は前方広角指向性を示す。d1及びd2は適宜必要な方が用いられればよい。動的に切り替えることも可能である。通信エリアd3は、後続車・接近車両用の指向性であり、d1又はd2と組み合わせて用いることができる。さらに、図11は、複数の指向性アンテナを合成した場合の一例であり、複数の前方指向性(通信エリアe1〜e3)に後方指向性(通信エリアe4)を組み合わせたものと左右指向性(通信エリアe5)が組み合わせられている。通信エリアe1〜e4と通信エリアe5とは動的に切り替えられてもよい。また、通信エリアe1〜e3は、1本のアンテナで順次切り替えられるように時分割的に設定されてもよい。
【0051】
このような指向性について、例えば、出会い頭衝突事故が多い(と考えられる)地点に接近する際には前方に加えて左右方向にも指向性を持たせることが好ましい。また、山岳道路走行時にセンターラインを逸脱して走行する車両が予測される場合にはカーブ方向に指向性を持たせることが好ましい。
【0052】
なお、送信用のアンテナと受信用のアンテナとが別個に設けられている場合、送信時と受信時で異なるアンテナ指向性を設定することができる。例えば、送信時(ブロードキャスト時)には自車両についての移動体情報を幅広く伝達するために無指向性とし、受信時には上述のように危険度の高いエリア又は移動体へ指向性を持たせるようにする、といった態様が考えられる。
【0053】
通信部102のC)通信周波数は、通信周波数変更・選定部109によって変更される。通信に用いる周波数を変える具体的な構成や方法は当業者には明らかであるので説明を省略する。
【0054】
ここで、本実施形態では、稼動中の運転支援システムを問わず、移動体間通信において車種ごとに異なる周波数(帯域)が割り当てられていることを前提とする。したがって、通信周波数(帯域)を状況に応じて変えることによって、自車両が通信したい車種のみと通信することを可能にする。すなわち、車種に応じた通信対象の絞込みを可能にする。ここで、車種とは、例えば、大型車(トラック、バス)、乗用車(3ナンバー、5ナンバー)、二輪車、原動機付自転車、自転車、歩行者、などである。
【0055】
或いは、運転支援システム(提供サービス)ごとに異なる周波数(帯域)が割り当てられている場合、状況に応じて自車両が利用したいサービスを選択することを可能にする。すなわち、運転支援システムに応じた通信対象の絞込みを可能にする。
【0056】
例えば、常時行っている情報のブロードキャスト及び対象車両のサーチにおいて、モニタリングする周波数を予め特定しておき、対象車両又は支援システムが検出された場合に、その車種又はサービスに割り当てられた周波数(帯域)へ通信周波数を移動させてもよい。或いは、予め決められた周波数(帯域)を事前に設定した上でブロードキャスト及びサーチを行ってもよい。
【0057】
また、例えば、タイミング・スロットごとに周波数を決めておき、時分割的に異なる車種を順次通信対象としてもよい。当然、受信機が複数個備えてあれば、複数の車種を同時に監視できる。
【0058】
通信部102のD)同時通信数は、同時通信数設定・変更部110によって設定・変更される。ここでは、移動体情報の一部として発信元移動体に固有のID情報が発信されることを前提としている。このID情報は、全車種を通じた識別子であってもよく、車種情報と当該車種内での識別子との組み合わせであってもよい。
【0059】
ID情報を識別することによって、現在通信対象となっている発信元移動体の数を把握し、フィルタリングによってその数を例えば所定数以下に制限する。通信対象に含まれた中に危険度が高いという判断から低いという判断へ変わった移動体が存在する場合、例えば、該移動体を通信対象から除外し、新たに別の移動体を通信対象に含めるようにする。
【0060】
当業者には明らかなように、この同時通信移動体数の制限は、上述の制御A)〜C)と適宜組み合わせることができる。すなわち、特定の通信エリア又は特定の車種の中で更に通信対象とする移動体を数で絞ることができる。例えば、運転者が目視しやすいバスやトラックなどの大型車については小さい値とし、歩行者については大きい値とする、などの態様が考えられる。また、この同時通信移動体数は0とすることも可能であり、特定の車種について受信を拒絶することも可能となる。全車種について同時通信移動体数を0とすれば、移動体間通信を一時的に停止状態とすることができる。
【0061】
また、運転支援システムによってID情報に優先順位が設定されている場合、優先順位の高いものから優先的に通信対象に含まれるようにして通信対象移動体数を制限してもよい。
【0062】
さらに、送信タイミング(或いは送信頻度)が移動体ごとに異なる場合、通信対象となる移動体数を制限しても、受信される情報量が減らない場合が生じ得る。そこで、上記のようなID識別による移動体数制限に加えて、各移動体からの受信タイミングを監視し、過度に頻繁に発信している移動体からの情報は一定間隔ごとにしか受信しないようにする、などの制御を行って受信される情報量の削減を図ってもよい。
【0063】
以上、本実施形態において変更し得る通信設定のパラメータについて説明した。以下、これらのパラメータが具体的にどのように設定されるかを具体的な交通状況例(1)〜(5)を挙げて説明する。なお、以下の説明において、括弧内のA〜Dは、上述の4つのパラメータのうち、いずれに着目した制御であるかを示している。
【0064】
状況例(1)として、「自車両が対向4車線以上の道路で渋滞の中を走行している時(稼動中の運転支援システム:無し)」を考える。
【0065】
移動体間通信からこのような状況を検知した危険度判定部104は、移動体情報を発信している車両は非常に多いが、全体的にいわゆるノロノロ運転であり、交差点もないことから、エリアについて言えば、前方及び後方の危険度が比較的高く、左右側方は危険度が比較的低く、さらに渋滞中であることから危険度が比較的高いエリアは自車両近辺に限られる、と判断できる。また、他の移動体について言えば、大型車や乗用車などが前後の追突や割り込みなどについて比較的高い危険度を有し、二輪車がすり抜けについて比較的高い危険度を有し、さらに歩行者や自転車などは比較的低い危険度しか持たない、と判断できる。
【0066】
このような危険度の判定に基づき、最適通信設定判断部105は、まず、受信感度レベル(及び/又は送信電力)(A)を制御して通信可能エリアを狭くする(例えば、図7でa4→a1とする、或いは、図8でb4→b1とする、など)ことを通信制御部106に指示する。
【0067】
また、アンテナ指向性(B)を前方及び後側方に設定・変更するように指示し、情報リレーやすり抜け車両検知に備える。
【0068】
さらに、通信周波数(C)の設定について、(例えば、順次周波数を切り替える際の時間配分を大きくして)車両に重点を置き、歩行者や自転車についてはあまり重きを置かないように指示する。
【0069】
状況例(2)として、「自車両が都心部の繁華街付近を走行している時(出会い頭衝突防止系のサービスが稼動中)」を考える。
【0070】
移動体間通信からこのような状況を検知した危険度判定部104は、自車両周辺の環境には歩行者や自転車などが多く存在し、側道や道路脇から飛び出してくることもあり得ることから、エリアについて言えば前左右方向の危険度が比較的高いと判断でき、車種について言えば歩行者や自転車などが左右側方からの飛び出しについて比較的高い危険度を有している、と判断できる。
【0071】
このような危険度の判定に基づき、最適通信設定判断部105は、まず、前方左右方向からの歩行者や自転車などの不意の飛び出しに備え、アンテナ指向性(B)を左右広角(例えば、図10のd2など)や左右楕円(例えば、図11のe5など)に変更するように通信制御部106に指示する。
【0072】
また、通信周波数(C)の設定について、歩行者や自転車などに重点を置くように指示する。道路幅などの道路状況によっては、トラックやバスなどの大型車についてその周波数を通信対象外とすることも考えられる。車種ごとに(C)同時通信移動体数を制御する(D)ようにし、大型車について同時通信数を0又は0に近い値にすることも可能である。
【0073】
なお、ここで、歩行者や自転車などの飛び出しに備えるために歩行者や自転車など(C)について同時通信移動体数(D)を無制限に設定すると、付近に大規模な商店街や大型店舗などがあった場合に受信される情報が多くなり過ぎる場合が生じるおそれがある。このような場合は、通信可能エリア(A)の縮小で対応する。
【0074】
また、ここで、稼動中の運転支援システムによって各移動体のID情報に優先順位が設定されている場合、該優先順位の高い移動体から順に通信対象に含まれるように同時通信移動体数を制限(D)してもよい。
【0075】
状況例(3)として、「自車両が両方向が一般国道である交差点で右折待ちのために停止している時(右左折衝突防止系/正面衝突防止系のサービスが稼動中)」を考える。
【0076】
移動体間通信からこのような状況を検知した危険度判定部104は、右斜め前方エリア及び自車両後方の危険度が比較的高く、逆に左側方エリアについては前方から後方まで危険度が比較的低い、と判断できる。また、車種ごとに言えば、対向直進車両の陰から直進してくる二輪車・原動機付自転車と、右折方向の横断歩道上の自転車・歩行者が比較的高い危険度を有すると判断できる。
【0077】
このような危険度の判定に基づき、最適通信設定判断部105は、まず、アンテナ指向性(B)を、直進してくる車両・二輪車・原動機付自転車を監視すると共に、横断歩道上の自転車・歩行者を監視するために、前方・右側方に設定・変更するように指示する。また、後方からの追突に備え、自車両後方(例えば、図10のd3や、図11のe4など)にも設定・変更させる。
【0078】
また、通信周波数(C)の設定について、二輪車・原動機付自転車・自転車・歩行者に重点を置くように指示する。
【0079】
さらに、ここで、稼動中の運転支援システムによって各移動体のID情報に優先順位が設定されている場合、該優先順位の高い移動体から順に通信対象に含まれるように同時通信移動体数を制限(D)してもよい。
【0080】
状況例(4)として、「自車両が停止規制の無い交差点が点在する閑散地の単路を走行している時(出会い頭衝突防止系/正面衝突防止系のサービスが稼動中)」を考える。
【0081】
移動体間通信からこのような状況を検知した危険度判定部104は、移動体情報を発信している移動体(特に車両)が極めて少なく、また交差点の目視も難しいことから、具体的に危険度が比較的高いエリア又は移動体を特定できない。
【0082】
このような場合、最適通信設定判断部105は、まず、なるべく多くの情報収集を図る目的で、受信感度レベル(A)(若しくは、送信電力)を最大とし(制限を無くし)、通信可能エリアを最大(例えば、図7のa4や、図8のb4、など)にするように通信制御部106に指示する。
【0083】
また、アンテナ指向性(B)については、とりあえず前方遠方(例えば、図10のd1など)へ設定・変更するように指示し、まずは前方から接近してくる車両や、交差点を往来する車両・二輪車などの検知を図る。交差点や接近車両との距離が縮まってきた場合、アンテナ指向性(B)を前方左右広角(例えば、図10のd2など)や無指向性(例えば、図9のc1など)に切り替えるように指示する。
【0084】
同じくなるべく多くの情報を収集する目的で、車種(C)及び同時通信移動体数(D)についても制限は少ない方が好ましい。受信される情報量が多くなり過ぎた場合、例えば車種ごと(C)に同時通信移動体数(D)を制限させることが可能である。
【0085】
さらに、ここで、稼動中の運転支援システムによって各移動体のID情報に優先順位が設定されている場合、該優先順位の高い移動体から順に通信対象に含まれるように同時通信移動体数を制限(D)してもよい。
【0086】
最後に、状況例(5)として、「自車両が都市間高速道路を走行している時(稼動中の運転支援システム:無し)」を考える。
【0087】
移動体間通信からこのような状況を検知した危険度判定部104は、エリアについては、自車両周囲と前方遠方の危険度が比較的高いと判断でき、左右方向は危険度が比較的低いと判断できる。また、車種については、前後を走行する大型車・乗用車・二輪車が比較的高い危険度を有し、歩行者や自転車などは比較的低い危険度を有する、と判断できる。
【0088】
このような危険度の判定に基づき、最適通信設定判断部105は、まず、車両の移動速度が速いことから、なるべく遠方からの情報も取得するために、受信感度レベル(A)(若しくは、送信電力)を最大とし、通信可能エリアを最大とするように通信制御部106に指示する。
【0089】
また、左右方向からの交差車両が存在しないことから、アンテナ指向性(B)を前方(例えば、図10のd1など)・後方(例えば、図10のd3など)・周囲(例えば、図11のe5など)に設定・変更するように指示する。
【0090】
さらに、通信対象車種(C)を大型車・乗用車・二輪車のみに絞るように指示する。
【0091】
以上、自車両が遭遇すると考えられる交通状況の具体例を挙げて、その時点で自車両にとって最適となる通信設定の例を説明した。
【0092】
このように、本実施形態によれば、自車両が他の移動体と衝突する危険度に応じて重要と考えられるエリア及び/又は移動体に通信対象を絞ることによって、移動体間通信によって送受信される情報量が増えた場合であっても、受信側において処理負荷が過大となることが回避できると共に、重要な情報を確実に獲得できる可能性を大幅に高めることができる。
【0093】
通信対象が限定され、受信側における処理負荷が軽減されることにより、移動体間通信や運転支援システムの高速化・高効率化・省電力化、並びに電波利用効率の向上が図られる。また、自車両にとって重要な情報の獲得確実性が高まるため、交錯可能性のある他の移動体の検知漏れ・検知遅れ・誤検知が防止でき、移動体間通信の信頼性が向上する。
【0094】
なお、当業者には明らかなように、図1の機能ブロック図に示した構成要素及び当業者には明らかであるために図示を省略したその他の既知の構成要素は、1つ又は複数のハードウェアによって実現されてもよく、ソフトウェアによって実現されてもよく、1つ又は複数のハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
【0095】
また、図1の機能ブロック図では、自車両についての移動体情報を発信するための送信系と、他の移動体から受信した移動体情報に基づいて通信設定を制御する受信系と、を双方備えた運転補助装置100について説明したが、当業者には明らかなように、本発明は、上記送信系又は受信系のいずれか一方だけを有する運転補助装置についても包含することが意図されている。
【0096】
ここで、当業者には明らかなように、上記送信系だけを備えた装置は、上述の歩行者や自転車などが所持・携帯・装着する発信機として用いることができる。当然、車両以外の移動体であっても、上記送信系及び受信系を双方備えた装置を携帯してもよい。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、種々の運転支援システムに良好に適合し、通信対象を適宜限定することによって移動体間通信を利用した運転支援システムの作動効率及び信頼性を向上させる運転補助装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る運転補助装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る運転補助装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係る移動体情報の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る周辺情報の一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る運転支援システム稼動状況情報の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る通信設定パラメータの一例を示す図である。
【図7】無指向性で受信感度レベルを変えた場合の通信エリアの変化の一例を示す図である。
【図8】前方指向性で受信感度レベルを変えた場合の通信エリアの変化の一例を示す図である。
【図9】無指向性の場合の通信エリアの一例を示す図である。
【図10】複数の指向性を組み合わせた場合の通信エリアの一例を示す図である。
【図11】複数の指向性を組み合わせた場合の通信エリアの一例を示す図である。
【符号の説明】
100 運転補助装置
101 自車両情報検出部
102 通信部
103 アンテナ
104 危険度判定部
105 最適通信設定判断部
106 通信制御部
107 受信感度レベル変更部
108 送受信アンテナ指向性変更部
109 通信周波数変更・選定部
110 同時通信数設定・変更部
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して、移動体間通信を利用して他の移動体との交錯可能性を判断する車両用運転補助装置に係り、特に、他の移動体との衝突の危険度に応じて自車両の移動体間通信についての通信設定を変える車両用運転補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体間通信についての通信設定を動的に変えようとする試みとしては、従来、車車間通信において、自車両と他車両との間の通信成立性と、他車両同士の通信の妨害低減とを満足するように自車両の通信強度を変える移動体用通信装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、相手移動体の位置の変動に合わせてアンテナの指向性を変える移動体通信装置も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
さらに、車車間通信において、自車両及び周辺の状況に応じて送信頻度を可変とする移動体通信装置も知られている(例えば、特許文献3参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−64016号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−136565号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2000−311294号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術はいずれも、移動体間通信を利用する運転支援システム(例えば、出会い頭衝突防止サービスや、右左折衝突防止サービスなどの情報提供サービス)の利用・実施については十分に考慮されておらず、運転支援システム作動のために多くの情報が送受信されると、受信側の移動体において処理負荷が増え、その時の状況下で特に重要と考えられる情報を確実に獲得することが困難となる場合が生じ得る。
【0009】
例えば、上記特許文献1に開示された従来技術は、なるべく多くの他車両から情報を集めようとするものであり、不特定多数の他車両と常時通信を成立させていなければならない。また、上記特許文献2に開示された従来技術は、指向性を可変とすることで特定の通信相手先移動体との通信が途絶しないようにするものである。これら2つの従来技術ではいずれも、通信相手と自車両との交錯可能性や衝突の危険度などが考慮されていない。したがって、送受信される情報量が増え、受信側の処理能力を超えたり、処理が遅れたりした場合に、受信側が必要な情報を確実に獲得できない場合が生じ得る。
【0010】
他方、上記特許文献3に開示された従来技術は、送信側における送信頻度を可変とし、通信負荷軽減を図るものであるが、受信対象車両を適宜選別するものではない。したがって、受信側車両は自車両にとって重要な情報を自身で選択することができず、真に重要な情報が確実に獲得されるように制御しているとは言い難い。
【0011】
このように、上記従来技術はいずれも、移動体間通信を利用した運転支援システムが稼動している場合に、各車両が、稼動中の運転支援システムの種類や、自車両の状態、或いは自車両周囲の状況などに鑑みて、自車両にとって重要と考えられる情報を確実に受信できるように通信設定を変えるものではない。したがって、通信の信頼性確保や電波利用効率の観点から、種々の運転支援システムに良好に適合した通信制御とは言い難い。
【0012】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、種々の運転支援システムに良好に適合し、通信対象を適宜限定することによって運転支援システムの作動効率及び信頼性を向上させる運転補助装置を提供することを主たる目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様は、移動体間通信を利用して他の移動体との交錯可能性を判断する車両用運転補助装置であって、上記交錯可能性に基づいて判定された自車両と他の移動体との衝突の危険度に応じて、上記移動体間通信についての自車両の通信設定を変えることを特徴とする車両用運転補助装置である。
【0014】
この態様において、「移動体」とは、例えば、車両、歩行者、自転車、車椅子などを指し、「通信設定」とは、例えば、受信感度レベル、送信出力、送信及び/又は受信アンテナの指向性、通信周波数、同時に通信できる最大通信相手移動体数、などの設定を指す。また、「危険度」は、例えば自車両現在位置を基準に設定された所定範囲の場所(エリア)に対して判断されてもよく、他の移動体に対して例えば一移動体ごとに判断されてもよい。
【0015】
この態様によれば、移動体間通信において、自車両の通信対象を、例えば、自車両が他の移動体と衝突する危険度が高いと考えられるエリアや、自車両との衝突の危険度が高いと考えられる他の移動体、などに絞ることができる。したがって、移動体間通信で送受信される情報が増えた場合であっても、自車両にとって重要な情報の獲得確実性を大幅に高めることができる。
【0016】
なお、この態様において、上記危険度に加えて、その時点での運転支援システムの稼動状況を考慮して上記通信設定を変えることも可能である。
【0017】
また、この態様においては、上記危険度が高まるにつれて自車両の通信対象が徐々に絞られるように、上記通信設定を段階的に変えることが好ましい。これにより、通信対象を絞って自車両にとって重要な情報を確実に獲得することと、自車両周辺の移動体から幅広く情報を集めることとを上記危険度に応じてバランス良く両立させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
【0019】
まず、図1を用いて、本実施形態において車両に備えられる運転補助装置の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る運転補助装置100の機能ブロック図である。
【0020】
本実施形態に係る運転補助装置100は、車両組立時にその一部として組み付けられてもよく、車両組立完成後に後付けされてもよい。また、車両に対して着脱可能に取り付けられてもよい。
【0021】
運転補助装置100は、自車両に関する情報(以下、車両以外の移動体の場合も含めて包括的に「移動体情報」という)を検出する自車両情報検出部101を有する。ここで、移動体情報とは、例えば、位置情報、速度情報、移動方向情報などである。少なくとも位置情報を発信し、受信側では位置情報からその他の情報を推定/算出するようにしてもよい。
【0022】
発信される移動体情報の一例を図3に示す。これは、車両から発信される移動体情報の例であり、位置情報については図示を省略している。各項目について、図示したような内容を示すことが考えられる。移動体が車両以外(例えば、歩行者など)であれば、項目及び内容は適宜異なる。本実施形態では、これら移動体情報の各項目について、自車両情報検出部101が採用する検出方法は任意でよい。
【0023】
自車両情報検出部101によって検出された移動体情報は、通信部102によってアンテナ103を介して発信される。この発信は、ユニキャストで行われてもよく、マルチキャストで行われてもよく、或いは、ブロードキャストで行われてもよい。自車両の状況を周辺の移動体に幅広く提供する観点から、ブロードキャストが特に好ましい。また、移動体情報が複数の項目を含む場合、各項目は組み合わせられて一度に発信されてもよく、別々のデータとして異なるタイミングで発信されてもよい。さらに、この移動体情報の発信は、以下に述べる通信設定制御とは独立して常時行われているものとする。
【0024】
運転補助装置100は、更に、アンテナ103及び通信部102を介して他の移動体から発信された移動体情報を受信し、受信された移動体情報を分析して自車両と他の移動体との衝突の危険度を判定する危険度判定部104を有する。この危険度判定部104が行う処理については後にフローチャートを用いて詳述する。
【0025】
運転補助装置100は、更に、危険度判定部104の判定結果に基づいて、その時点で自車両にとって最適な移動体間通信を行うための通信設定を判断する最適通信設定判断部105を有する。この最適通信設定判断部105の行う処理についても後にフローチャートと共に詳述する。
【0026】
運転補助装置100は、更に、最適通信設定判断部105によって最適と判断された通信設定に従って通信部102の通信設定を制御する通信制御部106を有する。本実施形態において、通信制御部106は、図示するように、受信感度レベル変更部107、送受信アンテナ指向性変更部108、通信周波数変更・選定部109、及び同時通信数設定・変更部110を有する。
【0027】
運転補助装置100は、更に、運転支援システムに基づいて自車両と交錯する可能性のある他移動体の存在について運転者に情報及び/又は警報を提供する情報提供部(図示せず)を有するが、この運転者への具体的な情報提供については本願発明の主要部分ではなく、既に様々な提案が為されているため図示及び詳しい説明を省略する。
【0028】
このような構成を前提として、以下、図2を用いて、本実施形態に係る運転補助装置100の動作について、特に危険度判定部104及び最適通信設定判断部105において行われる危険度判定処理及び最適通信設定判断処理の内容について説明する。図2は、本実施形態に係る運転補助装置100の処理の流れを示すフローチャートである。
【0029】
まず、危険度判定部104は、移動体間通信を利用して、他の移動体から発信された移動体情報をサーチし、収集する(S201)。そして、収集した情報及びその分析から、自車両周辺の移動体の動向や道路形状・交通状況などを把握する。なお、この収集工程においては、可能であれば、路車間通信を利用して、インフラ側から道路形状・交通状況などの情報を得てもよい。
【0030】
収集及び/又は分析された周辺情報の一例を図4に示す。各項目について、図示したような内容を示すことが考えられる。
【0031】
次いで、危険度判定部104は、自車両情報検出部101から自車両についての移動体情報を取得する(S202)。これにより、自車両の走行状況や走行環境を把握する。
【0032】
次いで、危険度判定部104は、S201及びS202において得られた情報を分析し、自車両と他の移動体との交錯可能性を判定する。さらに、この交錯可能性に基づいて自車両がいずれかの移動体と衝突する可能性があるか、それはどの程度のものか、を「危険度」として判定する(S203)。なお、ここで、本実施形態では、交錯可能性の定義や具体的な算出手法は不問である。
【0033】
S203において判定された危険度は最適通信設定判断部105へ出力される。最適通信設定判断部105は、まず、自車両について何らかの運転支援システムが稼動中であるか否かを判断する(S204)。何らの運転支援システムも稼動していない場合(S204の「NO」)、S205へ進み、危険度のみを用いて、その時点で自車両にとって最適な通信設定が判断される。このS205における処理は後に詳述する。
【0034】
他方、1以上の運転支援システムが稼動中の場合(S205の「YES」)、稼動している運転支援システムの種類及びその稼動状況を取得する(S206)。S206において取得される情報の一例を図5に示す。各項目について、図示したようなデータ内容が考えられる。
【0035】
そして、運転支援システムが通信設定の変更を許容しない場合もあり得るため、変更が可能であるか否かをシステム側に問い合わせる(S207)。通信設定変更が不可能であれば(S207の「NO」)、現在の通信設定を維持することが決定され(S208)、S213へ進む。通信設定を変更することが可能であれば(S207の「YES」)、S205へ進み、今回は危険度に加えて運転支援システムの稼動状況をも加味して最適な通信設定が判断される。具体的な判断手法は後述する。
【0036】
最適通信設定判断部105は、S205において最適な通信設定を判断すると、通信制御部106から現在の通信制御状態を取得し(S209)、いずれの項目に変更が必要か、及び/又はどのタイミングで変更すべきかを判断し(S210)、通信制御部106へ指示する。
【0037】
ここで、通信制御部106はフェールセーフやバックアップなどを理由に通信設定をデフォルトに戻す指示があるか否かを判断し(S211)、なければ(S211の「NO」)、通信部102の通信設定を最適通信設定判断部105の指示に従って変更する(S212)。
【0038】
通信設定の変更後又は維持決定後、例えば運転者による電源オフやエンジン停止などにより移動体間通信が終了しなければ(S213の「NO」)、サーチ状態(S201)へ戻る。
【0039】
このように、本実施形態に係る運転補助装置100は、自車両が他の移動体と衝突する危険度と、運転支援システムの稼動状況とに基づいて、自車両の通信設定を変更する。
【0040】
次に、本実施形態では、上記S205の処理において、いかなる場合にいかなる通信設定を最適と判断するのかを具体例を挙げながら説明する。本実施形態では、基本的に、危険度(S203)が高まるほど、自車両にとって重要な情報の獲得確実性を高めるために、通信対象、すなわち通信が成立する範囲、を危険度が高いエリア又は他の移動体に絞るように通信設定を制御する。換言すれば、自車両にとって危険度が比較的低いと考えられるエリア又は他の移動体については通信対象から除外し、不要な情報は極力受信しないように制御する。
【0041】
最初に、通信設定を制御する際に実際に変更されるパラメータについて説明する。本実施形態では、変更し得る通信設定パラメータとして、A)受信感度レベル、B)送受信アンテナの指向性、C)通信周波数、及びD)同時に通信可能な移動体数、を考える。各項目について、図6に示したような設定を採り得るものとする。以下、各項目について順に説明する。
【0042】
通信部102のA)受信感度レベルは、受信感度レベル変更部107によって変更される。具体的には、通信部102の受信感度閾値が変更される。
【0043】
本実施形態では、受信信号を受信強度の強弱に関わらず受信し、所定周波数の受信強度をマイコンやDSP(Digital Signal Processor:デジタル・シグナル・プロセッサ)等で常時測定する。そして、測定された受信強度が設定された受信強度閾値以下の場合には、該受信信号を以降の回路(変調回路等)に伝達しないようにフィルタリングする。
【0044】
ここで閾値を高くすれば、受信強度が比較的強い自車両から近距離に位置すると考えられる移動体からの信号のみを受信することが可能となる。また、閾値を徐々に低くしていくことによって、通信可能エリアを徐々に広げることができる。図7に一例を示す。対応する閾値を設定することによって、通信エリアをa1以内、a2以内、a3以内、又はa4以内に設定することができる。また、a1に対応する閾値から徐々に閾値を下げていくことによって、通信エリアをa2、a3、a4へと広げることができる。
【0045】
このように、受信感度レベルの変更により、最大通信可能エリアの拡大・縮小が実現される。これは、図8に一例を示すように、前方に指向性が設定されている場合(通信エリアb1〜b4)であっても同様である。
【0046】
なお、測定された受信強度と共に発信元移動体の車種・位置・ロケーションなどを学習しておき、後の通信時に反映させることも可能である。
【0047】
また、本実施形態において、受信感度レベル変更部107に代えて又は加えて、送信出力変更部(図示せず)が設けられてもよい。送信出力変更は、受信可能距離を制限する受信感度変更とは逆に、自車両から発信する電波が到達し得る距離を制限する。例えば、移動体間通信確立前のブロードキャスト時に、送信出力を制御することによって、通信相手を制限することができる。或いは、例えば、受信感度レベル制御を用いて通信が確立された後、その制限された通信範囲内において送信出力制御により必要最小限の送信出力で通信することも可能となる。
【0048】
通信部102のB)送受信アンテナの指向性は、送受信アンテナ指向性変更部108によって、自車両が通信したい方向に設定される。換言すれば、通信したくない或いは通信が不要と考えられる方向を避けて設定される。アンテナ指向性設定・変更の具体的な構成や方法は当業者には既知であるため、説明を省略する。
【0049】
ここで、図6にも示したように、無指向性の場合及び指向性有りの場合のみならず、無指向性と指向性有りとが適宜組み合わせられてもよい。指向性には、前後方向の指向性、左右方向の指向性、特定部位に限定した狭指向性などがある。
【0050】
図9は、無指向性アンテナを用いた場合の通信エリアの一例(通信エリアc1)を示している。また、図10は、指向性アンテナを用いた場合の指向性組み合わせの一例を示し、通信エリアd1は前方狭角指向性を示し、d2は前方広角指向性を示す。d1及びd2は適宜必要な方が用いられればよい。動的に切り替えることも可能である。通信エリアd3は、後続車・接近車両用の指向性であり、d1又はd2と組み合わせて用いることができる。さらに、図11は、複数の指向性アンテナを合成した場合の一例であり、複数の前方指向性(通信エリアe1〜e3)に後方指向性(通信エリアe4)を組み合わせたものと左右指向性(通信エリアe5)が組み合わせられている。通信エリアe1〜e4と通信エリアe5とは動的に切り替えられてもよい。また、通信エリアe1〜e3は、1本のアンテナで順次切り替えられるように時分割的に設定されてもよい。
【0051】
このような指向性について、例えば、出会い頭衝突事故が多い(と考えられる)地点に接近する際には前方に加えて左右方向にも指向性を持たせることが好ましい。また、山岳道路走行時にセンターラインを逸脱して走行する車両が予測される場合にはカーブ方向に指向性を持たせることが好ましい。
【0052】
なお、送信用のアンテナと受信用のアンテナとが別個に設けられている場合、送信時と受信時で異なるアンテナ指向性を設定することができる。例えば、送信時(ブロードキャスト時)には自車両についての移動体情報を幅広く伝達するために無指向性とし、受信時には上述のように危険度の高いエリア又は移動体へ指向性を持たせるようにする、といった態様が考えられる。
【0053】
通信部102のC)通信周波数は、通信周波数変更・選定部109によって変更される。通信に用いる周波数を変える具体的な構成や方法は当業者には明らかであるので説明を省略する。
【0054】
ここで、本実施形態では、稼動中の運転支援システムを問わず、移動体間通信において車種ごとに異なる周波数(帯域)が割り当てられていることを前提とする。したがって、通信周波数(帯域)を状況に応じて変えることによって、自車両が通信したい車種のみと通信することを可能にする。すなわち、車種に応じた通信対象の絞込みを可能にする。ここで、車種とは、例えば、大型車(トラック、バス)、乗用車(3ナンバー、5ナンバー)、二輪車、原動機付自転車、自転車、歩行者、などである。
【0055】
或いは、運転支援システム(提供サービス)ごとに異なる周波数(帯域)が割り当てられている場合、状況に応じて自車両が利用したいサービスを選択することを可能にする。すなわち、運転支援システムに応じた通信対象の絞込みを可能にする。
【0056】
例えば、常時行っている情報のブロードキャスト及び対象車両のサーチにおいて、モニタリングする周波数を予め特定しておき、対象車両又は支援システムが検出された場合に、その車種又はサービスに割り当てられた周波数(帯域)へ通信周波数を移動させてもよい。或いは、予め決められた周波数(帯域)を事前に設定した上でブロードキャスト及びサーチを行ってもよい。
【0057】
また、例えば、タイミング・スロットごとに周波数を決めておき、時分割的に異なる車種を順次通信対象としてもよい。当然、受信機が複数個備えてあれば、複数の車種を同時に監視できる。
【0058】
通信部102のD)同時通信数は、同時通信数設定・変更部110によって設定・変更される。ここでは、移動体情報の一部として発信元移動体に固有のID情報が発信されることを前提としている。このID情報は、全車種を通じた識別子であってもよく、車種情報と当該車種内での識別子との組み合わせであってもよい。
【0059】
ID情報を識別することによって、現在通信対象となっている発信元移動体の数を把握し、フィルタリングによってその数を例えば所定数以下に制限する。通信対象に含まれた中に危険度が高いという判断から低いという判断へ変わった移動体が存在する場合、例えば、該移動体を通信対象から除外し、新たに別の移動体を通信対象に含めるようにする。
【0060】
当業者には明らかなように、この同時通信移動体数の制限は、上述の制御A)〜C)と適宜組み合わせることができる。すなわち、特定の通信エリア又は特定の車種の中で更に通信対象とする移動体を数で絞ることができる。例えば、運転者が目視しやすいバスやトラックなどの大型車については小さい値とし、歩行者については大きい値とする、などの態様が考えられる。また、この同時通信移動体数は0とすることも可能であり、特定の車種について受信を拒絶することも可能となる。全車種について同時通信移動体数を0とすれば、移動体間通信を一時的に停止状態とすることができる。
【0061】
また、運転支援システムによってID情報に優先順位が設定されている場合、優先順位の高いものから優先的に通信対象に含まれるようにして通信対象移動体数を制限してもよい。
【0062】
さらに、送信タイミング(或いは送信頻度)が移動体ごとに異なる場合、通信対象となる移動体数を制限しても、受信される情報量が減らない場合が生じ得る。そこで、上記のようなID識別による移動体数制限に加えて、各移動体からの受信タイミングを監視し、過度に頻繁に発信している移動体からの情報は一定間隔ごとにしか受信しないようにする、などの制御を行って受信される情報量の削減を図ってもよい。
【0063】
以上、本実施形態において変更し得る通信設定のパラメータについて説明した。以下、これらのパラメータが具体的にどのように設定されるかを具体的な交通状況例(1)〜(5)を挙げて説明する。なお、以下の説明において、括弧内のA〜Dは、上述の4つのパラメータのうち、いずれに着目した制御であるかを示している。
【0064】
状況例(1)として、「自車両が対向4車線以上の道路で渋滞の中を走行している時(稼動中の運転支援システム:無し)」を考える。
【0065】
移動体間通信からこのような状況を検知した危険度判定部104は、移動体情報を発信している車両は非常に多いが、全体的にいわゆるノロノロ運転であり、交差点もないことから、エリアについて言えば、前方及び後方の危険度が比較的高く、左右側方は危険度が比較的低く、さらに渋滞中であることから危険度が比較的高いエリアは自車両近辺に限られる、と判断できる。また、他の移動体について言えば、大型車や乗用車などが前後の追突や割り込みなどについて比較的高い危険度を有し、二輪車がすり抜けについて比較的高い危険度を有し、さらに歩行者や自転車などは比較的低い危険度しか持たない、と判断できる。
【0066】
このような危険度の判定に基づき、最適通信設定判断部105は、まず、受信感度レベル(及び/又は送信電力)(A)を制御して通信可能エリアを狭くする(例えば、図7でa4→a1とする、或いは、図8でb4→b1とする、など)ことを通信制御部106に指示する。
【0067】
また、アンテナ指向性(B)を前方及び後側方に設定・変更するように指示し、情報リレーやすり抜け車両検知に備える。
【0068】
さらに、通信周波数(C)の設定について、(例えば、順次周波数を切り替える際の時間配分を大きくして)車両に重点を置き、歩行者や自転車についてはあまり重きを置かないように指示する。
【0069】
状況例(2)として、「自車両が都心部の繁華街付近を走行している時(出会い頭衝突防止系のサービスが稼動中)」を考える。
【0070】
移動体間通信からこのような状況を検知した危険度判定部104は、自車両周辺の環境には歩行者や自転車などが多く存在し、側道や道路脇から飛び出してくることもあり得ることから、エリアについて言えば前左右方向の危険度が比較的高いと判断でき、車種について言えば歩行者や自転車などが左右側方からの飛び出しについて比較的高い危険度を有している、と判断できる。
【0071】
このような危険度の判定に基づき、最適通信設定判断部105は、まず、前方左右方向からの歩行者や自転車などの不意の飛び出しに備え、アンテナ指向性(B)を左右広角(例えば、図10のd2など)や左右楕円(例えば、図11のe5など)に変更するように通信制御部106に指示する。
【0072】
また、通信周波数(C)の設定について、歩行者や自転車などに重点を置くように指示する。道路幅などの道路状況によっては、トラックやバスなどの大型車についてその周波数を通信対象外とすることも考えられる。車種ごとに(C)同時通信移動体数を制御する(D)ようにし、大型車について同時通信数を0又は0に近い値にすることも可能である。
【0073】
なお、ここで、歩行者や自転車などの飛び出しに備えるために歩行者や自転車など(C)について同時通信移動体数(D)を無制限に設定すると、付近に大規模な商店街や大型店舗などがあった場合に受信される情報が多くなり過ぎる場合が生じるおそれがある。このような場合は、通信可能エリア(A)の縮小で対応する。
【0074】
また、ここで、稼動中の運転支援システムによって各移動体のID情報に優先順位が設定されている場合、該優先順位の高い移動体から順に通信対象に含まれるように同時通信移動体数を制限(D)してもよい。
【0075】
状況例(3)として、「自車両が両方向が一般国道である交差点で右折待ちのために停止している時(右左折衝突防止系/正面衝突防止系のサービスが稼動中)」を考える。
【0076】
移動体間通信からこのような状況を検知した危険度判定部104は、右斜め前方エリア及び自車両後方の危険度が比較的高く、逆に左側方エリアについては前方から後方まで危険度が比較的低い、と判断できる。また、車種ごとに言えば、対向直進車両の陰から直進してくる二輪車・原動機付自転車と、右折方向の横断歩道上の自転車・歩行者が比較的高い危険度を有すると判断できる。
【0077】
このような危険度の判定に基づき、最適通信設定判断部105は、まず、アンテナ指向性(B)を、直進してくる車両・二輪車・原動機付自転車を監視すると共に、横断歩道上の自転車・歩行者を監視するために、前方・右側方に設定・変更するように指示する。また、後方からの追突に備え、自車両後方(例えば、図10のd3や、図11のe4など)にも設定・変更させる。
【0078】
また、通信周波数(C)の設定について、二輪車・原動機付自転車・自転車・歩行者に重点を置くように指示する。
【0079】
さらに、ここで、稼動中の運転支援システムによって各移動体のID情報に優先順位が設定されている場合、該優先順位の高い移動体から順に通信対象に含まれるように同時通信移動体数を制限(D)してもよい。
【0080】
状況例(4)として、「自車両が停止規制の無い交差点が点在する閑散地の単路を走行している時(出会い頭衝突防止系/正面衝突防止系のサービスが稼動中)」を考える。
【0081】
移動体間通信からこのような状況を検知した危険度判定部104は、移動体情報を発信している移動体(特に車両)が極めて少なく、また交差点の目視も難しいことから、具体的に危険度が比較的高いエリア又は移動体を特定できない。
【0082】
このような場合、最適通信設定判断部105は、まず、なるべく多くの情報収集を図る目的で、受信感度レベル(A)(若しくは、送信電力)を最大とし(制限を無くし)、通信可能エリアを最大(例えば、図7のa4や、図8のb4、など)にするように通信制御部106に指示する。
【0083】
また、アンテナ指向性(B)については、とりあえず前方遠方(例えば、図10のd1など)へ設定・変更するように指示し、まずは前方から接近してくる車両や、交差点を往来する車両・二輪車などの検知を図る。交差点や接近車両との距離が縮まってきた場合、アンテナ指向性(B)を前方左右広角(例えば、図10のd2など)や無指向性(例えば、図9のc1など)に切り替えるように指示する。
【0084】
同じくなるべく多くの情報を収集する目的で、車種(C)及び同時通信移動体数(D)についても制限は少ない方が好ましい。受信される情報量が多くなり過ぎた場合、例えば車種ごと(C)に同時通信移動体数(D)を制限させることが可能である。
【0085】
さらに、ここで、稼動中の運転支援システムによって各移動体のID情報に優先順位が設定されている場合、該優先順位の高い移動体から順に通信対象に含まれるように同時通信移動体数を制限(D)してもよい。
【0086】
最後に、状況例(5)として、「自車両が都市間高速道路を走行している時(稼動中の運転支援システム:無し)」を考える。
【0087】
移動体間通信からこのような状況を検知した危険度判定部104は、エリアについては、自車両周囲と前方遠方の危険度が比較的高いと判断でき、左右方向は危険度が比較的低いと判断できる。また、車種については、前後を走行する大型車・乗用車・二輪車が比較的高い危険度を有し、歩行者や自転車などは比較的低い危険度を有する、と判断できる。
【0088】
このような危険度の判定に基づき、最適通信設定判断部105は、まず、車両の移動速度が速いことから、なるべく遠方からの情報も取得するために、受信感度レベル(A)(若しくは、送信電力)を最大とし、通信可能エリアを最大とするように通信制御部106に指示する。
【0089】
また、左右方向からの交差車両が存在しないことから、アンテナ指向性(B)を前方(例えば、図10のd1など)・後方(例えば、図10のd3など)・周囲(例えば、図11のe5など)に設定・変更するように指示する。
【0090】
さらに、通信対象車種(C)を大型車・乗用車・二輪車のみに絞るように指示する。
【0091】
以上、自車両が遭遇すると考えられる交通状況の具体例を挙げて、その時点で自車両にとって最適となる通信設定の例を説明した。
【0092】
このように、本実施形態によれば、自車両が他の移動体と衝突する危険度に応じて重要と考えられるエリア及び/又は移動体に通信対象を絞ることによって、移動体間通信によって送受信される情報量が増えた場合であっても、受信側において処理負荷が過大となることが回避できると共に、重要な情報を確実に獲得できる可能性を大幅に高めることができる。
【0093】
通信対象が限定され、受信側における処理負荷が軽減されることにより、移動体間通信や運転支援システムの高速化・高効率化・省電力化、並びに電波利用効率の向上が図られる。また、自車両にとって重要な情報の獲得確実性が高まるため、交錯可能性のある他の移動体の検知漏れ・検知遅れ・誤検知が防止でき、移動体間通信の信頼性が向上する。
【0094】
なお、当業者には明らかなように、図1の機能ブロック図に示した構成要素及び当業者には明らかであるために図示を省略したその他の既知の構成要素は、1つ又は複数のハードウェアによって実現されてもよく、ソフトウェアによって実現されてもよく、1つ又は複数のハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
【0095】
また、図1の機能ブロック図では、自車両についての移動体情報を発信するための送信系と、他の移動体から受信した移動体情報に基づいて通信設定を制御する受信系と、を双方備えた運転補助装置100について説明したが、当業者には明らかなように、本発明は、上記送信系又は受信系のいずれか一方だけを有する運転補助装置についても包含することが意図されている。
【0096】
ここで、当業者には明らかなように、上記送信系だけを備えた装置は、上述の歩行者や自転車などが所持・携帯・装着する発信機として用いることができる。当然、車両以外の移動体であっても、上記送信系及び受信系を双方備えた装置を携帯してもよい。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、種々の運転支援システムに良好に適合し、通信対象を適宜限定することによって移動体間通信を利用した運転支援システムの作動効率及び信頼性を向上させる運転補助装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る運転補助装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る運転補助装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係る移動体情報の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る周辺情報の一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る運転支援システム稼動状況情報の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る通信設定パラメータの一例を示す図である。
【図7】無指向性で受信感度レベルを変えた場合の通信エリアの変化の一例を示す図である。
【図8】前方指向性で受信感度レベルを変えた場合の通信エリアの変化の一例を示す図である。
【図9】無指向性の場合の通信エリアの一例を示す図である。
【図10】複数の指向性を組み合わせた場合の通信エリアの一例を示す図である。
【図11】複数の指向性を組み合わせた場合の通信エリアの一例を示す図である。
【符号の説明】
100 運転補助装置
101 自車両情報検出部
102 通信部
103 アンテナ
104 危険度判定部
105 最適通信設定判断部
106 通信制御部
107 受信感度レベル変更部
108 送受信アンテナ指向性変更部
109 通信周波数変更・選定部
110 同時通信数設定・変更部
Claims (6)
- 移動体間通信を利用して他の移動体との交錯可能性を判断する車両用運転補助装置であって、
前記交錯可能性に基づいて判定された自車両と他の移動体との衝突の危険度に応じて、前記移動体間通信についての自車両の通信設定を変えることを特徴とする車両用運転補助装置。 - 請求項1記載の車両用運転補助装置であって、
自車両の前記移動体間通信が成立するエリアが、前記危険度が高いと判定されたエリアを含む所定範囲のエリア内に制限されるように、前記通信設定を変えることを特徴とする車両用運転補助装置。 - 請求項1記載の車両用運転補助装置であって、
自車両の前記移動体間通信が成立するエリアが、前記危険度が低いと判定されたエリアを含む所定範囲のエリアを含まないエリア内に制限されるように、前記通信設定を変えることを特徴とする車両用運転補助装置。 - 請求項1記載の車両用運転補助装置であって、
自車両と前記移動体間通信が成立する通信相手先移動体が、前記危険度が高いと判定された他の移動体を含む所定範囲の移動体群内に制限されるように、前記通信設定を変えることを特徴とする車両用運転補助装置。 - 請求項1記載の車両用運転補助装置であって、
自車両と前記移動体間通信が成立する通信相手先移動体が、前記危険度が低いと判定された他の移動体を含む所定範囲の移動体群を含まない移動体群内に制限されるように、前記通信設定を変えることを特徴とする車両用運転補助装置。 - 請求項1記載の車両用運転補助装置であって、
前記危険度と前記移動体間通信を利用する運転支援システムの稼動状況とに応じて、前記通信設定を変えることを特徴とする車両用運転補助装置。
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