JP2004205917A - 投射型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】「フィールドシーケンシャル表示方式」の投射型表示装置において、光源の光利用率を改善し、いわゆる「色割れ現象」を改善し、構成を簡素化し製造コストを低廉化し、かつ、高精細な画像表示を行えるようにする。
【解決手段】白色光を発する光源1と、この光源1より発せられた光から特定の色成分を選択する色選択フィルタ5と、この色選択フィルタ5を経た光を偏光状態に応じて分離させるワイヤグリッド6と、このワイヤグリッド6により分離された光がそれぞれ入射する第1及び第2の表示パネル9,14と、これら第1及び第2の表示パネル9,14を経た光を合成する偏光ビームスプリッタ10と、この偏光ビームスプリッタ10により合成された光を投射する投射レンズ15とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】白色光を発する光源1と、この光源1より発せられた光から特定の色成分を選択する色選択フィルタ5と、この色選択フィルタ5を経た光を偏光状態に応じて分離させるワイヤグリッド6と、このワイヤグリッド6により分離された光がそれぞれ入射する第1及び第2の表示パネル9,14と、これら第1及び第2の表示パネル9,14を経た光を合成する偏光ビームスプリッタ10と、この偏光ビームスプリッタ10により合成された光を投射する投射レンズ15とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像信号に応じて空間変調された光をスクリーンに投射して画像表示を行う投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示パネルの如き空間光変調素子を用いて投射光を画像信号に応じて空間変調し、この投射光をスクリーンに投射して画像表示を行う投射型表示装置が提案されている。
【0003】
このような投射型表示装置としては、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の各原色成分に対応した3枚の空間光変調素子を備えて構成されたいわゆる「3板方式」のものが提案されている。
【0004】
また、このような投射型表示装置として、図6に示すように、1枚の空間光変調素子(表示デバイス)101により、各原色成分を時分割して表示することによりカラー表示を実現したいわゆる「フィールドシーケンシャル表示方式」のものが提案されている。
【0005】
このような投射型表示装置においては、白色光を発する光源102から発せられた光は、放物面鏡103により反射され集光レンズ104を経て集光され、ライトパイプ105に導かれて、カラーホイール106の色フィルタ部に入射される。このカラーホイール106は、中心軸回りに回転操作可能な円盤状に構成され、この円盤の周縁側に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の色フィルタ部を有している。このカラーホイール106の色フィルタ部を透過した光は、ミラー107、リレーレンズ108を経て、全反射プリズム109に入射する。
【0006】
全反射プリズム109に入射した光は、この全反射プリズム109内の反射面109aにより反射されてこの全反射プリズム109より出射し、空間光変調素子101に入射する。空間光変調素子101に入射した光は、この空間光変調素子101により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム109を透過して投射レンズ(プロジェクションレンズ)110に入射する。そして、投射レンズ110に入射した光は、スクリーン111に投射されて、画像を表示する。
【0007】
この投射型表示装置においては、カラーホイール106が所定の周期で回転操作され、光源102からの光は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれかの色フィルタ部を時分割的に透過することとなる。そして、空間光変調素子101は、光源102からの光が赤色(R)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の赤色成分に相当する光変調を行い、光源102からの光が緑色(G)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の緑色成分に相当する光変調を行い、光源102からの光が青色(B)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の青色成分に相当する光変調を行う。このようにして、スクリーン111上にカラー画像が表示される。
【0008】
このような「フィールドシーケンシャル表示方式」の投射型表示装置は、用いている空間変調素子が1枚であり、また、この空間変調素子の像を投射するための光学系の構成を簡素化できるため、小型、軽量、かつ、安価な装置として構成することができる。
【0009】
また、このような「フィールドシーケンシャル表示方式」においては、各原色成分に対応する画素を1枚のパネル上に平面的に集積する場合に比べて、表示画像の画素数を3倍にできるという利点がある。
【0010】
なお、この投射型表示装置においては、光源102から発せられた光は、カラーホイールの色フィルタ部において、二原色に相当する2/3がカットされるため、光利用率は、一の原色に相当する1/3以下となる。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−241916号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような投射型表示装置においては、光源としては、キセノンランプや超高圧水銀(UHP)ランプなど、白色光を発するものが一般的に用いられている。しかし、白色光源を用いた「フィールドシーケンシャル表示方式」においては、色フィルタにより、使用しない二原色に相当する光を吸収し、いわば捨ててしまうので、光利用率が低いという問題がある。この場合の光利用率は、原理的には、「3板方式」の1/3以下となる。このような光利用率の低さは、特に、大画面表示を行う投射型表示装置においては、重大な問題である。
【0013】
また、「フィールドシーケンシャル表示方式」においては、瞬きをしたときなどに、白色の部分にいずれかの原色が見えてしまうといういわゆる「色割れ現象」が問題となる。
【0014】
この「色割れ現象」を解消するには、表示画像のフレーム周波数を高くすればよい。しかし、フレーム周波数は、空間光変調素子の応答速度により制限される。しかも、この「色割れ現象」は、フレーム周波数を、例えば、300Hz以上の周波数としても、瞬きのタイミングがフレームの切替時に合うと見えてしまう。そのため、このような「色割れ現象」は、「フィールドシーケンシャル表示方式」においては、解決できない宿命であると考えられていた。
【0015】
ところで、投射型表示装置に用いられる空間光変調素子としては、変調物質に液晶を用いた液晶表示デバイスや、マイクロミラーを用いた「DMD」(マイクロミラーデバイス)が知られている。
【0016】
液晶表示デバイスは、すでに長い実績があり、比較的容易に製造できるという利点がある。また、液晶表示デバイスは、パネル面を大きくすれば、高精細化(高解像度化)が可能である。解像度(表示画素数)は表示装置の重要な性能の一つである。
【0017】
しかし、液晶表示デバイスは、応答速度が遅く、「フィールドシーケンシャル表示方式」にそのまま用いるには十分な性能とはいえない。また、液晶表示デバイスに入射させる光は、必ず偏光光でなければならず、偏光ロスや複屈折によるコントラスト比の低下や、表示画像内の照度(濃度)ムラという問題がある。さらに、液晶表示デバイスを用いることには、光学系を含めてコストが高くなるという問題がある。
【0018】
比較的応答速度が速く高精細化にも有利な液晶デバイスとして、反射型液晶デバイスが知られている。しかし、この反射型液晶デバイスを用いる場合には、光学系の構成が複雑になり、また、この光学系に含まれる偏光ビームスプリッタ(PBS)の分光特性や光学材料の複屈折により、表示画像の特性が左右されるという問題がある。
【0019】
一方、「DMD」は、画素に相当するマイクロミラーの方向を個々に変えることにより入射光を直接強度変調する素子であり、入射光を偏光光とする必要がなく、応答速度も十分に速い。そのため、この「DMD」は、「フィールドシーケンシャル表示方式」に用いる空間光変調素子として最適のものである。
【0020】
しかし、この「DMD」は、製造が困難であり、特に、高精細化が難しいという問題がある。現状で生産可能な「DMD」を用いて、投射型表示装置における表示画像の解像度を2倍に上げる構成としては、図7に示すように、例えば4台の投射型表示装置112を設置し、それぞれの投射型表示装置112により表示画像を4分割した画像を表示させて、これら各画像をスクリーン111上でつなぎ合わせるという構成が考えられる。
【0021】
このような構成においては、装置の大きさや価格が1台の投射型表示装置112の約4倍になるだけでなく、4台の投射型表示装置112の表示特性を揃えることや、各画像間のつなぎ目を目立たなくするといった調整が困難であり、経時変化に対応させるのも容易ではない。
【0022】
なお、表示画像を高精細化するための構成としては、特開2000−241916号公報に開示されているように、同一の表示画像について2以上の画像を用意し、これらを互いに画素をずらして重ねて表示するという構成が考えられる。しかし、この場合には、空間光変調素子の数が多くなるため、製造コストの上昇以外にも、空間光変調素子相互の空間的位置の調整が困難であるという問題がある。
【0023】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、光源の光利用率が改善されるとともに、「フィールドシーケンシャル表示方式」の欠点でもあるいわゆる「色割れ現象」が改善されながらも、構成が簡素化され製造コストが低廉化され、かつ、高精細(高解像度)な画像表示を行うことができる投射型表示装置を提供しようとするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係る投射型表示装置は、白色光源と、前記光源から発した光から特定の色成分を時分割的に択一するとともに、前記択一した色成分の光を第1及び第2の偏光状態に分離する偏光分離手段と、前記偏光分離手段によって分離された第1及び第2の偏光光がそれぞれ入射する第1及び第2の空間光変調素子と、前記第1及び第2の空間光変調素子でそれぞれ光変調された光を合成する光合成手段と、前記光合成手段により合成された光を投射する投射手段とを備えている。
【0025】
本発明に係る投射型表示装置は、白色光源と、前記光源より発した光を第1の偏光成分にする第1の偏光変換手段と、前記第1の偏光変換手段を経た光から特定の色成分の第1の偏光状態を第2の偏光状態として出力する第2の偏光変換手段と、前記第1及び第2の偏光変換手段を経た光を第1及び第2の偏光状態によって分離する偏光分離手段と、前記偏光分離手段により分離された光がそれぞれ入射する第1及び第2の空間光変調素子と、前記第1及び第2の空間光変調素子でそれぞれ光変調された光を合成する光合成手段と、前記光合成手段により合成された光を投射する投射手段とを備えていることが好ましい。
【0026】
前記第1及び第2の空間光変調素子はマトリックス状の複数の画素で構成されており、前記第1の空間変調素子に対して前記第2の空間光変調素子の位置を調整する位置調整手段によって、投射画像に画素ずらしを生ぜしめることが好ましい。
【0027】
第1及び第2の空間光変調素子を用いていることにより、これら空間光変調素子として「DMD」(マイクロミラーデバイス)を用いた場合においても、構成を複雑化することなく、高精細(高解像度)な画像表示を行うことが可能となる。また、第1及び第2の空間光変調素子を経た光を合成する光合成手段を用いていることにより、スクリーン上において画像の合成をする必要がなく、装置の設置、調整が容易となる。
【0028】
色選択手段及び分離手段が光源より発せられた光から特定の色成分を選択して分離させ、分離された光がそれぞれ第1及び第2の空間光変調素子に入射するので、光源の光利用率が改善されるとともに、「フィールドシーケンシャル表示方式」の欠点でもあるいわゆる「色割れ現象」が改善される。また、高精細(高解像度)な画像表示を行うことが可能となるとともに、スクリーン上において画像の合成をする必要がなく、装置の設置、調整が容易となる。
【0029】
前記第1及び第2の空間光変調素子は、前記投射手段により投射されるこれら各空間光変調素子の画像において、この画像を構成する画素が斜め45°方向に半画素ピッチ分ずれる位置に配置されていることであることが好ましい。
【0030】
第1及び第2の空間光変調素子により表示される画像の画素が斜め45°方向に半画素ピッチ分ずれるようになっているので、高精細(高解像度)な画像表示を行うことができることが好ましい。
【0031】
前記第1及び第2の空間光変調素子の少なくとも一方は、移動機構によって支持され、光入射面に平行な方向について、少なくとも半画素ピッチ分移動可能となされていることであることが好ましい。
【0032】
第1及び第2の空間光変調素子により表示される画像の画素が斜め45°方向に半画素ピッチ分ずれている状態を容易に達成、維持することができ、高精細(高解像度)な画像表示を行うことができる状態を容易に維持することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0034】
〔第1の実施の形態〕
本発明に係る投射型表示装置は、図1に示すように、光源1を有している。この光源1は、キセノンランプや超高圧水銀(UHP)ランプなど、白色光を発するものを用いることができるが、分光成分が均一な白色光でなくとも、少なくとも赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の成分を含む光を発するものであればよい。
【0035】
この光源1から発せられた光は、放物面鏡2により反射され集光レンズ3を経て集光され、ライトパイプ4に導かれて、カラーホイール5の色フィルタ部に入射される。このカラーホイール5は、中心軸回りに回転操作可能な円盤状に構成され、この円盤の周縁側に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の色フィルタ部を有している。赤色の色フィルタ部は、赤色成分を透過させ、緑色及び青色成分を吸収する。緑色の色フィルタ部は、緑色成分を透過させ、青色及び赤色成分を吸収する。青色の色フィルタ部は、青色成分を透過させ、赤色及び緑色成分を吸収する。このカラーホイール5の色フィルタ部を透過した光は、ワイヤグリッド型PBS6に入射される。
【0036】
このワイヤグリッド型PBS6は、入射光のうちのP偏光成分及びS偏光成分のいずれか一方を反射し、他方を透過させる。ワイヤグリッド型PBS6がP偏光成分及びS偏光成分のいずれを反射するかは、このワイヤグリッド型PBS6の光軸に対する傾斜方向を基準とした設置のしかた(グリッドの方向)によって決まる。この実施の形態においては、ワイヤグリッド型PBS6の入射光のうちのP偏光成分がこのワイヤグリッド型PBS6によって反射され、S偏光成分がこのワイヤグリッド型PBS6を透過する。
【0037】
ワイヤグリッド型PBS6において反射されたP偏光成分は、リレーレンズ7を経て、全反射プリズム8に入射する。全反射プリズム8に入射した光は、この全反射プリズム8内の反射面8aにより反射されてこの全反射プリズム8より出射し、第1の空間光変調素子9に入射する。この第1の空間光変調素子9に入射した光は、この第1の空間光変調素子9により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム8を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。
【0038】
第1の空間光変調素子9は、いわゆる「DMD」であって、画素に相当する多数のマイクロミラーを有して構成されている。この「DMD」においては、表示画像に応じて、各マイクロミラーの方向を個々に変えることにより、入射光を直接強度変調する。「DMD」への入射光は偏光光である必要はなく、応答速度は十分に速い。
【0039】
第1の空間光変調素子9から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、この偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してP偏光となっており、この反射面を透過する。
【0040】
一方、ワイヤグリッド型PBS6を透過したS偏光成分は、ミラー11及びリレーレンズ12を経て、全反射プリズム13に入射する。全反射プリズム13に入射した光は、この全反射プリズム13内の反射面13aにより反射されてこの全反射プリズム13より出射し、第2の空間光変調素子14に入射する。この第2の空間光変調素子14に入射した光は、この第2の空間光変調素子14により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム13を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。第2の空間光変調素子14も、第1の空間光変調素子9と同様に、いわゆる「DMD」である。
【0041】
第2の空間光変調素子14から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、この偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してS偏光となっており、この反射面によって反射される。
【0042】
したがって、この偏光ビームスプリッタ10の反射面10aにおいて、第1の空間光変調素子9からの光と第2の空間光変調素子14からの光とが合成される。このようにして偏光ビームスプリッタ10において合成された光は、この偏光ビームスプリッタ10より出射されて、投射レンズ(プロジェクションレンズ)15に入射する。そして、投射レンズ15に入射した光は、スクリーン16に投射されて、画像を表示する。
【0043】
この投射型表示装置は、いわゆる「フィールドシーケンシャル表示方式」の表示装置であって、カラーホイール5が所定の周期で回転操作され、光源1からの光は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれかの色フィルタ部を時分割的に透過することとなる。そして、第1及び第2の空間光変調素子9,14は、光源1からの光が赤色(R)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の赤色成分に相当する光変調を行い、光源1からの光が緑色(G)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の緑色成分に相当する光変調を行い、光源1からの光が青色(B)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の青色成分に相当する光変調を行う。このようにして、スクリーン16上にカラー画像が表示される。
【0044】
ところで、この投射型表示装置においては、第1及び第2の空間変調素子9,14は、それぞれが表示する画像がスクリーン16上で所定の精度で重なり合うように位置決めされて固定されている。ここで、この投射型表示装置における第1及び第2の空間変調素子9,14を位置決めして固定する構成について説明する。
【0045】
一方の空間変調素子、この実施の形態においては第1の空間変調素子9は、光学ステージに固定して配設されている。他方の空間変調素子、この実施の形態においては第2の空間変調素子14は、図2に示すように、図示しない光学ステージ上に固定して配設されたフレーム17内に移動可能に支持されたパネルホルダ18に装着されている。このパネルホルダ18は、フレーム17内において、パネル面(表示面)の一側縁部及び下縁部を、フレーム17に取付けられた押しバネ19,20によって押圧支持されるとともに、パネル面の他側縁部及び上縁部を、フレーム17に取付けられたステッピングモータ21,22のスクリュー軸21a,22aの先端部によって支持されている。ステッピングモータ21,22のスクリュー軸21a,22aは、各ステッピングモータ21,22が駆動することにより、フレーム17内において、パネルホルダ18に対する進退方向に移動操作されるようになっている。
【0046】
すなわち、このフレーム17においては、各ステッピングモータ21,22の駆動により第2の空間変調素子14を光学ステージに対して移動操作するアクチュエータが構成されている。各ステッピングモータ21,22が駆動されると、パネルホルダ18は、X方向(図2中横方向)についてステッピングモータ21のスクリュー軸21aと押しバネ19とに挟まれ、また、Y方向(図2中縦方向)についてもステッピングモータ22のスクリュー軸22aと押しバネ20とに挟まれた状態で、X方向及び/又はY方向に移動操作される。
【0047】
なお、図2においては、X方向、Y方向ともに、それぞれ2個のステッピングモータを設けた構成を示している。これら2個のステッピングモータを個別に駆動することにより、ローテーション、すなわち、パネル面に垂直な軸を中心とする回転(傾き)調整も可能である。
【0048】
実際の作製においては、まず、フレーム17について、第2の空間変調素子14による画像表示をしながら位置を合わせをし、光学ステージに対して半田付け等により固定する。このときの位置合わせは、他方の空間変調素子(第1の空間変調素子9)の画素に対して正確に合わせる必要がないが、1画素ピッチ以内のずれに収めるのが好ましい。
【0049】
そして、この投射型表示装置において、各空間光変調素子9,14に対して入力される画像信号は、表示されるべき元画像の解像度の1/2の解像度に間引かれた画像を表示する信号となっている。各空間光変調素子9,14に入力される画像信号は、互いに補完して元画像を構成するものとなっている。すなわち、元画像の画像信号について、行と列とのそれぞれの情報が交互に振り分けられて各空間光変調素子9,14に供給される。例えば、第1の空間光変調素子9には、元画像の第1行、第3行、第5行・・・(奇数行)の第1列、第3列、第5列・・・(奇数列)の情報が供給され、第2の空間光変調素子14には、元画像の第2行、第4行、第6行・・・(偶数行)の第2列、第4列、第6列・・・(偶数列)の情報が供給されることになる。
【0050】
これら各空間光変調素子9,14によって表示される画像は、偏光ビームスプリッタ10において合成されることにより互いに補完し、投射レンズ15を介して、スクリーン16上に元画像を表示する。
【0051】
なお、この投射型表示装置において、空間光変調素子9,14の取り付け精度が十分でないと、実際に投影した画像において、所定の解像度が出ない場合がある。例えば、空間光変調素子9,14における画素ピッチが13.8μmである場合、元画像の画素ピッチは6.9μmである。したがって、一方の空間光変調素子が所定の位置より6.9μm(空間光変調素子における画素ピッチの半ピッチ分)縦、または、横にずれると、解像度を向上させる効果は、原理的にも全く無くなってしまう。実際には、所定位置からのずれが3μm以下である位置精度が確保されていれば、解像度を向上させる効果がある。
【0052】
この実施の形態においては、表示装置内の温度が安定した状態で、例えば、図3に示すように、空間光変調素子の画素に対応した所定のパターンAを表示する画像信号を各空間光変調素子9,14に供給し、この画像信号に基づく画像をスクリーン16に表示させ、この画像を見ながらアクチュエータを駆動して調整する。すなわち、一方の空間光変調素子によって表示されるパターンAと他方の空間光変調素子によって表示されるパターンA´とが、空間光変調素子の半画素分ずれるように、空間光変調素子の位置を調整する。
【0053】
空間変調素子の位置は、温度変化によってもずれが生じる。しかし、空間変調素子を支持する部材の材質や、固定方法を適宜工夫することにより、空間変調素子の位置精度を数μm程度以内に抑えることは可能である。この場合、定常状態で一旦調整されていれば、実用上間題がない。
【0054】
経時変化や衡撃により、空間光変調素子の位置がずれた場合には、再調整が必要となる。この投射型表示装置においては、少なくとも一方の空間光変調素子がアクチュエータによって移動可能に支持されているので、容易に位置の調整、修正が可能であり、常に最高の解像度を維持できるようになっている。
【0055】
〔第2の実施の形態〕
図4により、本発明に係る投射型表示装置の第2の実施の形態を示す。
【0056】
この投射型表示装置においては、光源1から発せられた光は、放物面鏡2により反射され集光レンズ3を経て集光され、偏光変換素子23により所定の一方向の偏光光となされてから、色分離素子24に入射する。
【0057】
偏光変換素子23は、偏光分離プリズムアレイと、λ/2位相差板とを有して、全体として平板状に構成されている。すなわち、この偏光変換素子23に表面側より入射した光は、まず、偏光分離プリズムアレイにおいて、この偏光分離プリズムアレイが有する偏光ビームスプリッタ膜面により、この偏光ビームスプリッタ膜面に対するP偏光成分とS偏光成分とに分離される。偏光ビームスプリッタ膜面は、偏光変換素子23において、平行なストライプ状に複数設けられており、それぞれが偏光変換素子23の主面に対して45°の傾斜を有している。この偏光ビームスプリッタ膜面において、P偏光成分は透過して偏光変換素子23の裏面側に出射され、S偏光成分は反射される。一の偏光ビームスプリッタ膜面によって反射されたS偏光成分は、光路を90°曲げられ、隣接する他の偏光ビームスプリッタ膜面によって再び反射されて光路を90°曲げられて、偏光変換素子23の裏面側に出射される。そして、このようなS偏光成分が出射される領域には、λ/2位相差板が設けられている。このλ/2位相差板を透過したS偏光成分は、偏光方向を90°回転され、偏光ビームスプリッタ膜面を透過したP偏光成分と同一の偏光方向となされる。
【0058】
このようにして、偏光変換素子23を透過した光は、所定の一方向の偏光光となされている。
【0059】
そして、色分離素子24は、分離したい原色成分の偏光軸を入射光束の偏光軸に対して直交する方向に変換する機能を有している。すなわち、この色分離素子24は、入射光のうちの一の原色成分と他の一の原色成分とを、互いに直交する偏光方向の光として透過させることができる。また、この色分離素子24においては、所定の電圧をかけることにより、偏光方向を変えて透過させる原色成分及び偏光方向を変えずに透過させる原色成分を選ぶことができる。
【0060】
このような色分離素子は、位相差板を積層することで構成することができる。このような色分離素子については、例えば、「SlD99ダイジェスト(1072頁乃至1075頁)」に報告されており、また、例えば、カラーリンク(Color Link)社から「カラーセレクト(Color Select)」(商品名)として販売されているものは、このような色分離素子である。
【0061】
色分離素子24からの出射光は、ワイヤグリッド型PBS6に入射される。このワイヤグリッド型PBS6は、上述したように、入射光のうちのP偏光成分及びS偏光成分のいずれか一方を反射し、他方を透過させる。この実施の形態においては、ワイヤグリッド型PBS6の入射光のうちのP偏光成分がこのワイヤグリッド型PBS6によって反射され、S偏光成分がこのワイヤグリッド型PBS6を透過する。
【0062】
色分離素子24からの出射光は、一の原色成分の偏光方向と他の一の原色成分の偏光方向とが互いに直交する状態となっているので、ワイヤグリッド型PBS6においては、一の原色成分が反射(または、透過)され、他の一の原色成分が透過(または、反射)される。
【0063】
ワイヤグリッド型PBS6において反射されたP偏光成分である一の原色成分は、リレーレンズ7を経て、全反射プリズム8に入射する。全反射プリズム8に入射した光は、この全反射プリズム8内の反射面8aにより反射されてこの全反射プリズム8より出射し、第1の空間光変調素子9に入射する。この第1の空間光変調素子9に入射した光は、この第1の空間光変調素子9により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム8を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。第1の空間光変調素子9は、上述したように、いわゆる「DMD」である。
【0064】
第1の空間光変調素子9から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、この偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してP偏光となっており、この反射面を透過する。
【0065】
一方、ワイヤグリッド型PBS6を透過したS偏光成分である他の一の原色成分は、ミラー11及びリレーレンズ12を経て、全反射プリズム13に入射する。全反射プリズム13に入射した光は、この全反射プリズム13内の反射面13aにより反射されてこの全反射プリズム13より出射し、第2の空間光変調素子14に入射する。この第2の空間光変調素子14に入射した光は、この第2の空間光変調素子14により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム13を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。第2の空間光変調素子14も、第1の空間光変調素子9と同様に、いわゆる「DMD」である。
【0066】
第2の空間光変調素子14から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、この偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してS偏光となっており、この反射面によって反射される。
【0067】
このようにして、偏光ビームスプリッタ10の反射面10aにおいて、第1の空間光変調素子9からの光と第2の空間光変調素子14からの光とが合成される。偏光ビームスプリッタ10において合成された光は、この偏光ビームスプリッタ10より出射され、投射レンズ15によりスクリーン16に投射され、画像を表示する。
【0068】
この投射型表示装置は、いわゆる「フィールドシーケンシャル表示方式」の表示装置であるが、色分離素子24は、例えば、ワイヤグリッド型PBS6に対するP偏光成分を、R(赤)−G(緑)−B(青)−R−G−B・・・・という順に切替えて出射させる場合に、ワイヤグリッド型PBS6に対するS偏光成分を、G(緑)−B(青)−R(赤)−G−B−R・・・・となるよう駆動する。
【0069】
色分離素子24からの出射光がこのように切替えられると、光源1からの光のうちのいずれか二の原色成分が常に画像表示に利用されていることになり、光利用率は、通常の「フィールドシーケンシャル表示方式」に比較して、約2倍となる。
【0070】
したがって、この投射型表示装置においては、明るく高精細な画像を表示することができ、また、一の原色成分についての表示時間が通常の「フィールドシーケンシャル表示方式」に比較して2倍(すなわち、消失時間は1/2)となっているため、いわゆる「色割れ現象」を軽減させることができる。
【0071】
この実施の形態においても、第1及び第2の空間変調素子9,14は、それぞれが表示する画像がスクリーン16上で所定の精度で重なり合うように位置決めされて固定されている。また、少なくともいずれか一方の空間変調素子は、上述の実施の形態におけると同様に、アクチュエータにより移動操作可能に支持されている。
【0072】
〔第3の実施の形態〕
図5により、本発明に係る投射型表示装置の第3の実施の形態を示す。
【0073】
この投射型表示装置においては、光源1から発せられた光は、放物面鏡2により反射され集光レンズ3を経て集光され、ライトパイプ4に導かれて、カラーホイール5の色フィルタ部に入射される。このカラーホイール5は、中心軸回りに回転操作可能な円盤状に構成され、この円盤の周縁側に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の色フィルタ部を有している。各フィルタ部の特性としては、一の原色成分を透過させ、他の一の原色成分を反射し、残る一の原色成分を吸収するものとなっている。例えば、赤色の色フィルタ部は、赤色成分を透過させ、青色成分を反射し、緑色成分を吸収する。緑色の色フィルタ部は、緑色成分を透過させ、赤色成分を反射し、青色成分を吸収する。青色の色フィルタ部は、青色成分を透過させ、緑色成分を反射し、赤色成分を吸収する。
【0074】
このカラーホイール5の色フィルタ部により反射された一の原色成分は、偏光変換素子25により所定の一方向の偏光光となされてから、リレーレンズ7を経て、全反射プリズム8に入射する。全反射プリズム8に入射した光は、この全反射プリズム8内の反射面8aにより反射されてこの全反射プリズム8より出射し、第1の空間光変調素子9に入射する。この第1の空間光変調素子9に入射した光は、この第1の空間光変調素子9により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム8を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。第1の空間光変調素子9は、上述したように、いわゆる「DMD」である。
【0075】
第1の空間光変調素子9から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、例えばこの偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してP偏光となされており、この反射面を透過する。
【0076】
一方、カラーホイール5の色フィルタ部を透過した他の一の原色成分は、ミラー11を経て、偏光変換素子26により所定の一方向の偏光光となされてから、リレーレンズ12を経て、全反射プリズム13に入射する。全反射プリズム13に入射した光は、この全反射プリズム13内の反射面13aにより反射されてこの全反射プリズム13より出射し、第2の空間光変調素子14に入射する。この第2の空間光変調素子14に入射した光は、この第2の空間光変調素子14により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム13を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。第2の空間光変調素子14も、第1の空間光変調素子9と同様に、いわゆる「DMD」である。
【0077】
第2の空間光変調素子14から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、例えばこの偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してS偏光となされており、この反射面によって反射される。
【0078】
このようにして、偏光ビームスプリッタ10の反射面10aにおいて、第1の空間光変調素子9からの光と第2の空間光変調素子14からの光とが合成される。偏光ビームスプリッタ10において合成された光は、この偏光ビームスプリッタ10より出射され、投射レンズ15によりスクリーン16に投射され、画像を表示する。
【0079】
この投射型表示装置も、いわゆる「フィールドシーケンシャル表示方式」の表示装置であるが、上述したようなカラーホイール5の色フィルタ部の特性により、光源1からの光のうちのいずれか二の原色成分が常に画像表示に利用されている。そのため、この投射型表示装置における光利用率は、通常の「フィールドシーケンシャル表示方式」に比較して、約2倍となっている。
【0080】
したがって、この投射型表示装置においては、明るく高精細な画像を表示することができ、また、一の原色成分についての表示時間が通常の「フィールドシーケンシャル表示方式」に比較して2倍(すなわち、消失時間は1/2)となっているため、いわゆる「色割れ現象」を軽減させることができる。
【0081】
この実施の形態においても、第1及び第2の空間変調素子9,14は、それぞれが表示する画像がスクリーン16上で所定の精度で重なり合うように位置決めされて固定されている。また、少なくともいずれか一方の空間変調素子は、上述の実施の形態におけると同様に、アクチュエータにより移動操作可能に支持されている。
【0082】
上述した各実施の形態においては、画素を半画素ピッチ分ずらすための移動操作機構を設けているが、高解像度化が必要ない場合には、このような移動操作機構は不要となる。この場合にも、光利用率を向上させることができるとともに、いわゆる「色割れ現象」を軽減させることができる。
【0083】
なお、本発明に係る投射型表示装置においては、光源からの光を偏光成分に応じて分離させたり、または、分離された光の偏光方向を揃えたりしているが、これは、分離させた光を再び合成するときのロスを防ぐためである。もともと偏光光を入射させることを必要としない「DMD」では、液晶表示デバイスとは異なり、偏光状態の質によって表示性能が変わることはない。すなわち、この投射型表示装置においては、偏光ビームスプリッタなどの光学部品の特性によって、表示画像のコントラスト比の劣化が起こることはほとんどない。したがって、この投射型表示装置においては、高精度な偏光特性を有する高価な光学部品を用いずとも、高品位な画像表示ができる。
【0084】
上述のように、本実施の形態の投射型表示装置においては、「フィールドシーケンシャル表示方式」によりフルカラー画像が表示できる空間光変調素子を2枚用いており、これらの表示画像の画素を互いにずらすことにより、容易に表示画像の解像度を約2倍にすることができる。さらに、二原色成分を2枚の空間光変調素子に振り分けることにより、「フィールドシーケンシャル表示方式」の欠点である光利用率の劣化といわゆる「色割れ現象」を改善することができる。
【0085】
また、本実施の形態によれば、複数台の投射型表示装置からの投射光をスクリーン上で合成する方式と異なり、一台の投射型表示装置においてすでに2枚の空間光変調素子からの光が合成された光が一の投射レンズにより投射されるので、投射距離を変えても、焦点調整(ピント)以外の調整は不要であり、装置の移動も容易となる。
【0086】
【発明の効果】
本発明は、光源の光利用率が改善されるとともに、「フィールドシーケンシャル表示方式」の欠点でもあるいわゆる「色割れ現象」が改善されながらも、構成が簡素化され製造コストが低廉化され、かつ、高精細(高解像度)な画像表示を行うことができる投射型表示装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る投射型表示装置の構成(第1の実施の形態)を示す平面図である。
【図2】前記投射型表示装置において空間光変調素子を支持する機構の構成を示す正面図である。
【図3】前記投射型表示装置における第1及び第2の空間光変調素子からの画像の画素の位置関係を示す正面図である。
【図4】本発明に係る投射型表示装置の構成(第2の実施の形態)を示す平面図である。
【図5】本発明に係る投射型表示装置の構成(第3の実施の形態)を示す平面図である。
【図6】従来の投射型表示装置の構成を示す平面図である。
【図7】従来の投射型表示装置の構成の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 光源
5 カラーホイール
6 ワイヤグリッド型PBS
9 第1の空間光変調素子
10 偏光ビームスプリッタ
14 第2の空間光変調素子
15 投射レンズ
21,22 ステッピングモータ
24 色分離素子
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像信号に応じて空間変調された光をスクリーンに投射して画像表示を行う投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示パネルの如き空間光変調素子を用いて投射光を画像信号に応じて空間変調し、この投射光をスクリーンに投射して画像表示を行う投射型表示装置が提案されている。
【0003】
このような投射型表示装置としては、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の各原色成分に対応した3枚の空間光変調素子を備えて構成されたいわゆる「3板方式」のものが提案されている。
【0004】
また、このような投射型表示装置として、図6に示すように、1枚の空間光変調素子(表示デバイス)101により、各原色成分を時分割して表示することによりカラー表示を実現したいわゆる「フィールドシーケンシャル表示方式」のものが提案されている。
【0005】
このような投射型表示装置においては、白色光を発する光源102から発せられた光は、放物面鏡103により反射され集光レンズ104を経て集光され、ライトパイプ105に導かれて、カラーホイール106の色フィルタ部に入射される。このカラーホイール106は、中心軸回りに回転操作可能な円盤状に構成され、この円盤の周縁側に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の色フィルタ部を有している。このカラーホイール106の色フィルタ部を透過した光は、ミラー107、リレーレンズ108を経て、全反射プリズム109に入射する。
【0006】
全反射プリズム109に入射した光は、この全反射プリズム109内の反射面109aにより反射されてこの全反射プリズム109より出射し、空間光変調素子101に入射する。空間光変調素子101に入射した光は、この空間光変調素子101により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム109を透過して投射レンズ(プロジェクションレンズ)110に入射する。そして、投射レンズ110に入射した光は、スクリーン111に投射されて、画像を表示する。
【0007】
この投射型表示装置においては、カラーホイール106が所定の周期で回転操作され、光源102からの光は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれかの色フィルタ部を時分割的に透過することとなる。そして、空間光変調素子101は、光源102からの光が赤色(R)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の赤色成分に相当する光変調を行い、光源102からの光が緑色(G)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の緑色成分に相当する光変調を行い、光源102からの光が青色(B)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の青色成分に相当する光変調を行う。このようにして、スクリーン111上にカラー画像が表示される。
【0008】
このような「フィールドシーケンシャル表示方式」の投射型表示装置は、用いている空間変調素子が1枚であり、また、この空間変調素子の像を投射するための光学系の構成を簡素化できるため、小型、軽量、かつ、安価な装置として構成することができる。
【0009】
また、このような「フィールドシーケンシャル表示方式」においては、各原色成分に対応する画素を1枚のパネル上に平面的に集積する場合に比べて、表示画像の画素数を3倍にできるという利点がある。
【0010】
なお、この投射型表示装置においては、光源102から発せられた光は、カラーホイールの色フィルタ部において、二原色に相当する2/3がカットされるため、光利用率は、一の原色に相当する1/3以下となる。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−241916号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような投射型表示装置においては、光源としては、キセノンランプや超高圧水銀(UHP)ランプなど、白色光を発するものが一般的に用いられている。しかし、白色光源を用いた「フィールドシーケンシャル表示方式」においては、色フィルタにより、使用しない二原色に相当する光を吸収し、いわば捨ててしまうので、光利用率が低いという問題がある。この場合の光利用率は、原理的には、「3板方式」の1/3以下となる。このような光利用率の低さは、特に、大画面表示を行う投射型表示装置においては、重大な問題である。
【0013】
また、「フィールドシーケンシャル表示方式」においては、瞬きをしたときなどに、白色の部分にいずれかの原色が見えてしまうといういわゆる「色割れ現象」が問題となる。
【0014】
この「色割れ現象」を解消するには、表示画像のフレーム周波数を高くすればよい。しかし、フレーム周波数は、空間光変調素子の応答速度により制限される。しかも、この「色割れ現象」は、フレーム周波数を、例えば、300Hz以上の周波数としても、瞬きのタイミングがフレームの切替時に合うと見えてしまう。そのため、このような「色割れ現象」は、「フィールドシーケンシャル表示方式」においては、解決できない宿命であると考えられていた。
【0015】
ところで、投射型表示装置に用いられる空間光変調素子としては、変調物質に液晶を用いた液晶表示デバイスや、マイクロミラーを用いた「DMD」(マイクロミラーデバイス)が知られている。
【0016】
液晶表示デバイスは、すでに長い実績があり、比較的容易に製造できるという利点がある。また、液晶表示デバイスは、パネル面を大きくすれば、高精細化(高解像度化)が可能である。解像度(表示画素数)は表示装置の重要な性能の一つである。
【0017】
しかし、液晶表示デバイスは、応答速度が遅く、「フィールドシーケンシャル表示方式」にそのまま用いるには十分な性能とはいえない。また、液晶表示デバイスに入射させる光は、必ず偏光光でなければならず、偏光ロスや複屈折によるコントラスト比の低下や、表示画像内の照度(濃度)ムラという問題がある。さらに、液晶表示デバイスを用いることには、光学系を含めてコストが高くなるという問題がある。
【0018】
比較的応答速度が速く高精細化にも有利な液晶デバイスとして、反射型液晶デバイスが知られている。しかし、この反射型液晶デバイスを用いる場合には、光学系の構成が複雑になり、また、この光学系に含まれる偏光ビームスプリッタ(PBS)の分光特性や光学材料の複屈折により、表示画像の特性が左右されるという問題がある。
【0019】
一方、「DMD」は、画素に相当するマイクロミラーの方向を個々に変えることにより入射光を直接強度変調する素子であり、入射光を偏光光とする必要がなく、応答速度も十分に速い。そのため、この「DMD」は、「フィールドシーケンシャル表示方式」に用いる空間光変調素子として最適のものである。
【0020】
しかし、この「DMD」は、製造が困難であり、特に、高精細化が難しいという問題がある。現状で生産可能な「DMD」を用いて、投射型表示装置における表示画像の解像度を2倍に上げる構成としては、図7に示すように、例えば4台の投射型表示装置112を設置し、それぞれの投射型表示装置112により表示画像を4分割した画像を表示させて、これら各画像をスクリーン111上でつなぎ合わせるという構成が考えられる。
【0021】
このような構成においては、装置の大きさや価格が1台の投射型表示装置112の約4倍になるだけでなく、4台の投射型表示装置112の表示特性を揃えることや、各画像間のつなぎ目を目立たなくするといった調整が困難であり、経時変化に対応させるのも容易ではない。
【0022】
なお、表示画像を高精細化するための構成としては、特開2000−241916号公報に開示されているように、同一の表示画像について2以上の画像を用意し、これらを互いに画素をずらして重ねて表示するという構成が考えられる。しかし、この場合には、空間光変調素子の数が多くなるため、製造コストの上昇以外にも、空間光変調素子相互の空間的位置の調整が困難であるという問題がある。
【0023】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、光源の光利用率が改善されるとともに、「フィールドシーケンシャル表示方式」の欠点でもあるいわゆる「色割れ現象」が改善されながらも、構成が簡素化され製造コストが低廉化され、かつ、高精細(高解像度)な画像表示を行うことができる投射型表示装置を提供しようとするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係る投射型表示装置は、白色光源と、前記光源から発した光から特定の色成分を時分割的に択一するとともに、前記択一した色成分の光を第1及び第2の偏光状態に分離する偏光分離手段と、前記偏光分離手段によって分離された第1及び第2の偏光光がそれぞれ入射する第1及び第2の空間光変調素子と、前記第1及び第2の空間光変調素子でそれぞれ光変調された光を合成する光合成手段と、前記光合成手段により合成された光を投射する投射手段とを備えている。
【0025】
本発明に係る投射型表示装置は、白色光源と、前記光源より発した光を第1の偏光成分にする第1の偏光変換手段と、前記第1の偏光変換手段を経た光から特定の色成分の第1の偏光状態を第2の偏光状態として出力する第2の偏光変換手段と、前記第1及び第2の偏光変換手段を経た光を第1及び第2の偏光状態によって分離する偏光分離手段と、前記偏光分離手段により分離された光がそれぞれ入射する第1及び第2の空間光変調素子と、前記第1及び第2の空間光変調素子でそれぞれ光変調された光を合成する光合成手段と、前記光合成手段により合成された光を投射する投射手段とを備えていることが好ましい。
【0026】
前記第1及び第2の空間光変調素子はマトリックス状の複数の画素で構成されており、前記第1の空間変調素子に対して前記第2の空間光変調素子の位置を調整する位置調整手段によって、投射画像に画素ずらしを生ぜしめることが好ましい。
【0027】
第1及び第2の空間光変調素子を用いていることにより、これら空間光変調素子として「DMD」(マイクロミラーデバイス)を用いた場合においても、構成を複雑化することなく、高精細(高解像度)な画像表示を行うことが可能となる。また、第1及び第2の空間光変調素子を経た光を合成する光合成手段を用いていることにより、スクリーン上において画像の合成をする必要がなく、装置の設置、調整が容易となる。
【0028】
色選択手段及び分離手段が光源より発せられた光から特定の色成分を選択して分離させ、分離された光がそれぞれ第1及び第2の空間光変調素子に入射するので、光源の光利用率が改善されるとともに、「フィールドシーケンシャル表示方式」の欠点でもあるいわゆる「色割れ現象」が改善される。また、高精細(高解像度)な画像表示を行うことが可能となるとともに、スクリーン上において画像の合成をする必要がなく、装置の設置、調整が容易となる。
【0029】
前記第1及び第2の空間光変調素子は、前記投射手段により投射されるこれら各空間光変調素子の画像において、この画像を構成する画素が斜め45°方向に半画素ピッチ分ずれる位置に配置されていることであることが好ましい。
【0030】
第1及び第2の空間光変調素子により表示される画像の画素が斜め45°方向に半画素ピッチ分ずれるようになっているので、高精細(高解像度)な画像表示を行うことができることが好ましい。
【0031】
前記第1及び第2の空間光変調素子の少なくとも一方は、移動機構によって支持され、光入射面に平行な方向について、少なくとも半画素ピッチ分移動可能となされていることであることが好ましい。
【0032】
第1及び第2の空間光変調素子により表示される画像の画素が斜め45°方向に半画素ピッチ分ずれている状態を容易に達成、維持することができ、高精細(高解像度)な画像表示を行うことができる状態を容易に維持することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0034】
〔第1の実施の形態〕
本発明に係る投射型表示装置は、図1に示すように、光源1を有している。この光源1は、キセノンランプや超高圧水銀(UHP)ランプなど、白色光を発するものを用いることができるが、分光成分が均一な白色光でなくとも、少なくとも赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の成分を含む光を発するものであればよい。
【0035】
この光源1から発せられた光は、放物面鏡2により反射され集光レンズ3を経て集光され、ライトパイプ4に導かれて、カラーホイール5の色フィルタ部に入射される。このカラーホイール5は、中心軸回りに回転操作可能な円盤状に構成され、この円盤の周縁側に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の色フィルタ部を有している。赤色の色フィルタ部は、赤色成分を透過させ、緑色及び青色成分を吸収する。緑色の色フィルタ部は、緑色成分を透過させ、青色及び赤色成分を吸収する。青色の色フィルタ部は、青色成分を透過させ、赤色及び緑色成分を吸収する。このカラーホイール5の色フィルタ部を透過した光は、ワイヤグリッド型PBS6に入射される。
【0036】
このワイヤグリッド型PBS6は、入射光のうちのP偏光成分及びS偏光成分のいずれか一方を反射し、他方を透過させる。ワイヤグリッド型PBS6がP偏光成分及びS偏光成分のいずれを反射するかは、このワイヤグリッド型PBS6の光軸に対する傾斜方向を基準とした設置のしかた(グリッドの方向)によって決まる。この実施の形態においては、ワイヤグリッド型PBS6の入射光のうちのP偏光成分がこのワイヤグリッド型PBS6によって反射され、S偏光成分がこのワイヤグリッド型PBS6を透過する。
【0037】
ワイヤグリッド型PBS6において反射されたP偏光成分は、リレーレンズ7を経て、全反射プリズム8に入射する。全反射プリズム8に入射した光は、この全反射プリズム8内の反射面8aにより反射されてこの全反射プリズム8より出射し、第1の空間光変調素子9に入射する。この第1の空間光変調素子9に入射した光は、この第1の空間光変調素子9により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム8を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。
【0038】
第1の空間光変調素子9は、いわゆる「DMD」であって、画素に相当する多数のマイクロミラーを有して構成されている。この「DMD」においては、表示画像に応じて、各マイクロミラーの方向を個々に変えることにより、入射光を直接強度変調する。「DMD」への入射光は偏光光である必要はなく、応答速度は十分に速い。
【0039】
第1の空間光変調素子9から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、この偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してP偏光となっており、この反射面を透過する。
【0040】
一方、ワイヤグリッド型PBS6を透過したS偏光成分は、ミラー11及びリレーレンズ12を経て、全反射プリズム13に入射する。全反射プリズム13に入射した光は、この全反射プリズム13内の反射面13aにより反射されてこの全反射プリズム13より出射し、第2の空間光変調素子14に入射する。この第2の空間光変調素子14に入射した光は、この第2の空間光変調素子14により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム13を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。第2の空間光変調素子14も、第1の空間光変調素子9と同様に、いわゆる「DMD」である。
【0041】
第2の空間光変調素子14から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、この偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してS偏光となっており、この反射面によって反射される。
【0042】
したがって、この偏光ビームスプリッタ10の反射面10aにおいて、第1の空間光変調素子9からの光と第2の空間光変調素子14からの光とが合成される。このようにして偏光ビームスプリッタ10において合成された光は、この偏光ビームスプリッタ10より出射されて、投射レンズ(プロジェクションレンズ)15に入射する。そして、投射レンズ15に入射した光は、スクリーン16に投射されて、画像を表示する。
【0043】
この投射型表示装置は、いわゆる「フィールドシーケンシャル表示方式」の表示装置であって、カラーホイール5が所定の周期で回転操作され、光源1からの光は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれかの色フィルタ部を時分割的に透過することとなる。そして、第1及び第2の空間光変調素子9,14は、光源1からの光が赤色(R)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の赤色成分に相当する光変調を行い、光源1からの光が緑色(G)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の緑色成分に相当する光変調を行い、光源1からの光が青色(B)の色フィルタ部を透過しているときには、表示画像の青色成分に相当する光変調を行う。このようにして、スクリーン16上にカラー画像が表示される。
【0044】
ところで、この投射型表示装置においては、第1及び第2の空間変調素子9,14は、それぞれが表示する画像がスクリーン16上で所定の精度で重なり合うように位置決めされて固定されている。ここで、この投射型表示装置における第1及び第2の空間変調素子9,14を位置決めして固定する構成について説明する。
【0045】
一方の空間変調素子、この実施の形態においては第1の空間変調素子9は、光学ステージに固定して配設されている。他方の空間変調素子、この実施の形態においては第2の空間変調素子14は、図2に示すように、図示しない光学ステージ上に固定して配設されたフレーム17内に移動可能に支持されたパネルホルダ18に装着されている。このパネルホルダ18は、フレーム17内において、パネル面(表示面)の一側縁部及び下縁部を、フレーム17に取付けられた押しバネ19,20によって押圧支持されるとともに、パネル面の他側縁部及び上縁部を、フレーム17に取付けられたステッピングモータ21,22のスクリュー軸21a,22aの先端部によって支持されている。ステッピングモータ21,22のスクリュー軸21a,22aは、各ステッピングモータ21,22が駆動することにより、フレーム17内において、パネルホルダ18に対する進退方向に移動操作されるようになっている。
【0046】
すなわち、このフレーム17においては、各ステッピングモータ21,22の駆動により第2の空間変調素子14を光学ステージに対して移動操作するアクチュエータが構成されている。各ステッピングモータ21,22が駆動されると、パネルホルダ18は、X方向(図2中横方向)についてステッピングモータ21のスクリュー軸21aと押しバネ19とに挟まれ、また、Y方向(図2中縦方向)についてもステッピングモータ22のスクリュー軸22aと押しバネ20とに挟まれた状態で、X方向及び/又はY方向に移動操作される。
【0047】
なお、図2においては、X方向、Y方向ともに、それぞれ2個のステッピングモータを設けた構成を示している。これら2個のステッピングモータを個別に駆動することにより、ローテーション、すなわち、パネル面に垂直な軸を中心とする回転(傾き)調整も可能である。
【0048】
実際の作製においては、まず、フレーム17について、第2の空間変調素子14による画像表示をしながら位置を合わせをし、光学ステージに対して半田付け等により固定する。このときの位置合わせは、他方の空間変調素子(第1の空間変調素子9)の画素に対して正確に合わせる必要がないが、1画素ピッチ以内のずれに収めるのが好ましい。
【0049】
そして、この投射型表示装置において、各空間光変調素子9,14に対して入力される画像信号は、表示されるべき元画像の解像度の1/2の解像度に間引かれた画像を表示する信号となっている。各空間光変調素子9,14に入力される画像信号は、互いに補完して元画像を構成するものとなっている。すなわち、元画像の画像信号について、行と列とのそれぞれの情報が交互に振り分けられて各空間光変調素子9,14に供給される。例えば、第1の空間光変調素子9には、元画像の第1行、第3行、第5行・・・(奇数行)の第1列、第3列、第5列・・・(奇数列)の情報が供給され、第2の空間光変調素子14には、元画像の第2行、第4行、第6行・・・(偶数行)の第2列、第4列、第6列・・・(偶数列)の情報が供給されることになる。
【0050】
これら各空間光変調素子9,14によって表示される画像は、偏光ビームスプリッタ10において合成されることにより互いに補完し、投射レンズ15を介して、スクリーン16上に元画像を表示する。
【0051】
なお、この投射型表示装置において、空間光変調素子9,14の取り付け精度が十分でないと、実際に投影した画像において、所定の解像度が出ない場合がある。例えば、空間光変調素子9,14における画素ピッチが13.8μmである場合、元画像の画素ピッチは6.9μmである。したがって、一方の空間光変調素子が所定の位置より6.9μm(空間光変調素子における画素ピッチの半ピッチ分)縦、または、横にずれると、解像度を向上させる効果は、原理的にも全く無くなってしまう。実際には、所定位置からのずれが3μm以下である位置精度が確保されていれば、解像度を向上させる効果がある。
【0052】
この実施の形態においては、表示装置内の温度が安定した状態で、例えば、図3に示すように、空間光変調素子の画素に対応した所定のパターンAを表示する画像信号を各空間光変調素子9,14に供給し、この画像信号に基づく画像をスクリーン16に表示させ、この画像を見ながらアクチュエータを駆動して調整する。すなわち、一方の空間光変調素子によって表示されるパターンAと他方の空間光変調素子によって表示されるパターンA´とが、空間光変調素子の半画素分ずれるように、空間光変調素子の位置を調整する。
【0053】
空間変調素子の位置は、温度変化によってもずれが生じる。しかし、空間変調素子を支持する部材の材質や、固定方法を適宜工夫することにより、空間変調素子の位置精度を数μm程度以内に抑えることは可能である。この場合、定常状態で一旦調整されていれば、実用上間題がない。
【0054】
経時変化や衡撃により、空間光変調素子の位置がずれた場合には、再調整が必要となる。この投射型表示装置においては、少なくとも一方の空間光変調素子がアクチュエータによって移動可能に支持されているので、容易に位置の調整、修正が可能であり、常に最高の解像度を維持できるようになっている。
【0055】
〔第2の実施の形態〕
図4により、本発明に係る投射型表示装置の第2の実施の形態を示す。
【0056】
この投射型表示装置においては、光源1から発せられた光は、放物面鏡2により反射され集光レンズ3を経て集光され、偏光変換素子23により所定の一方向の偏光光となされてから、色分離素子24に入射する。
【0057】
偏光変換素子23は、偏光分離プリズムアレイと、λ/2位相差板とを有して、全体として平板状に構成されている。すなわち、この偏光変換素子23に表面側より入射した光は、まず、偏光分離プリズムアレイにおいて、この偏光分離プリズムアレイが有する偏光ビームスプリッタ膜面により、この偏光ビームスプリッタ膜面に対するP偏光成分とS偏光成分とに分離される。偏光ビームスプリッタ膜面は、偏光変換素子23において、平行なストライプ状に複数設けられており、それぞれが偏光変換素子23の主面に対して45°の傾斜を有している。この偏光ビームスプリッタ膜面において、P偏光成分は透過して偏光変換素子23の裏面側に出射され、S偏光成分は反射される。一の偏光ビームスプリッタ膜面によって反射されたS偏光成分は、光路を90°曲げられ、隣接する他の偏光ビームスプリッタ膜面によって再び反射されて光路を90°曲げられて、偏光変換素子23の裏面側に出射される。そして、このようなS偏光成分が出射される領域には、λ/2位相差板が設けられている。このλ/2位相差板を透過したS偏光成分は、偏光方向を90°回転され、偏光ビームスプリッタ膜面を透過したP偏光成分と同一の偏光方向となされる。
【0058】
このようにして、偏光変換素子23を透過した光は、所定の一方向の偏光光となされている。
【0059】
そして、色分離素子24は、分離したい原色成分の偏光軸を入射光束の偏光軸に対して直交する方向に変換する機能を有している。すなわち、この色分離素子24は、入射光のうちの一の原色成分と他の一の原色成分とを、互いに直交する偏光方向の光として透過させることができる。また、この色分離素子24においては、所定の電圧をかけることにより、偏光方向を変えて透過させる原色成分及び偏光方向を変えずに透過させる原色成分を選ぶことができる。
【0060】
このような色分離素子は、位相差板を積層することで構成することができる。このような色分離素子については、例えば、「SlD99ダイジェスト(1072頁乃至1075頁)」に報告されており、また、例えば、カラーリンク(Color Link)社から「カラーセレクト(Color Select)」(商品名)として販売されているものは、このような色分離素子である。
【0061】
色分離素子24からの出射光は、ワイヤグリッド型PBS6に入射される。このワイヤグリッド型PBS6は、上述したように、入射光のうちのP偏光成分及びS偏光成分のいずれか一方を反射し、他方を透過させる。この実施の形態においては、ワイヤグリッド型PBS6の入射光のうちのP偏光成分がこのワイヤグリッド型PBS6によって反射され、S偏光成分がこのワイヤグリッド型PBS6を透過する。
【0062】
色分離素子24からの出射光は、一の原色成分の偏光方向と他の一の原色成分の偏光方向とが互いに直交する状態となっているので、ワイヤグリッド型PBS6においては、一の原色成分が反射(または、透過)され、他の一の原色成分が透過(または、反射)される。
【0063】
ワイヤグリッド型PBS6において反射されたP偏光成分である一の原色成分は、リレーレンズ7を経て、全反射プリズム8に入射する。全反射プリズム8に入射した光は、この全反射プリズム8内の反射面8aにより反射されてこの全反射プリズム8より出射し、第1の空間光変調素子9に入射する。この第1の空間光変調素子9に入射した光は、この第1の空間光変調素子9により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム8を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。第1の空間光変調素子9は、上述したように、いわゆる「DMD」である。
【0064】
第1の空間光変調素子9から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、この偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してP偏光となっており、この反射面を透過する。
【0065】
一方、ワイヤグリッド型PBS6を透過したS偏光成分である他の一の原色成分は、ミラー11及びリレーレンズ12を経て、全反射プリズム13に入射する。全反射プリズム13に入射した光は、この全反射プリズム13内の反射面13aにより反射されてこの全反射プリズム13より出射し、第2の空間光変調素子14に入射する。この第2の空間光変調素子14に入射した光は、この第2の空間光変調素子14により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム13を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。第2の空間光変調素子14も、第1の空間光変調素子9と同様に、いわゆる「DMD」である。
【0066】
第2の空間光変調素子14から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、この偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してS偏光となっており、この反射面によって反射される。
【0067】
このようにして、偏光ビームスプリッタ10の反射面10aにおいて、第1の空間光変調素子9からの光と第2の空間光変調素子14からの光とが合成される。偏光ビームスプリッタ10において合成された光は、この偏光ビームスプリッタ10より出射され、投射レンズ15によりスクリーン16に投射され、画像を表示する。
【0068】
この投射型表示装置は、いわゆる「フィールドシーケンシャル表示方式」の表示装置であるが、色分離素子24は、例えば、ワイヤグリッド型PBS6に対するP偏光成分を、R(赤)−G(緑)−B(青)−R−G−B・・・・という順に切替えて出射させる場合に、ワイヤグリッド型PBS6に対するS偏光成分を、G(緑)−B(青)−R(赤)−G−B−R・・・・となるよう駆動する。
【0069】
色分離素子24からの出射光がこのように切替えられると、光源1からの光のうちのいずれか二の原色成分が常に画像表示に利用されていることになり、光利用率は、通常の「フィールドシーケンシャル表示方式」に比較して、約2倍となる。
【0070】
したがって、この投射型表示装置においては、明るく高精細な画像を表示することができ、また、一の原色成分についての表示時間が通常の「フィールドシーケンシャル表示方式」に比較して2倍(すなわち、消失時間は1/2)となっているため、いわゆる「色割れ現象」を軽減させることができる。
【0071】
この実施の形態においても、第1及び第2の空間変調素子9,14は、それぞれが表示する画像がスクリーン16上で所定の精度で重なり合うように位置決めされて固定されている。また、少なくともいずれか一方の空間変調素子は、上述の実施の形態におけると同様に、アクチュエータにより移動操作可能に支持されている。
【0072】
〔第3の実施の形態〕
図5により、本発明に係る投射型表示装置の第3の実施の形態を示す。
【0073】
この投射型表示装置においては、光源1から発せられた光は、放物面鏡2により反射され集光レンズ3を経て集光され、ライトパイプ4に導かれて、カラーホイール5の色フィルタ部に入射される。このカラーホイール5は、中心軸回りに回転操作可能な円盤状に構成され、この円盤の周縁側に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の色フィルタ部を有している。各フィルタ部の特性としては、一の原色成分を透過させ、他の一の原色成分を反射し、残る一の原色成分を吸収するものとなっている。例えば、赤色の色フィルタ部は、赤色成分を透過させ、青色成分を反射し、緑色成分を吸収する。緑色の色フィルタ部は、緑色成分を透過させ、赤色成分を反射し、青色成分を吸収する。青色の色フィルタ部は、青色成分を透過させ、緑色成分を反射し、赤色成分を吸収する。
【0074】
このカラーホイール5の色フィルタ部により反射された一の原色成分は、偏光変換素子25により所定の一方向の偏光光となされてから、リレーレンズ7を経て、全反射プリズム8に入射する。全反射プリズム8に入射した光は、この全反射プリズム8内の反射面8aにより反射されてこの全反射プリズム8より出射し、第1の空間光変調素子9に入射する。この第1の空間光変調素子9に入射した光は、この第1の空間光変調素子9により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム8を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。第1の空間光変調素子9は、上述したように、いわゆる「DMD」である。
【0075】
第1の空間光変調素子9から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、例えばこの偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してP偏光となされており、この反射面を透過する。
【0076】
一方、カラーホイール5の色フィルタ部を透過した他の一の原色成分は、ミラー11を経て、偏光変換素子26により所定の一方向の偏光光となされてから、リレーレンズ12を経て、全反射プリズム13に入射する。全反射プリズム13に入射した光は、この全反射プリズム13内の反射面13aにより反射されてこの全反射プリズム13より出射し、第2の空間光変調素子14に入射する。この第2の空間光変調素子14に入射した光は、この第2の空間光変調素子14により強度変調を受けて反射され、全反射プリズム13を透過して、偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入射する。第2の空間光変調素子14も、第1の空間光変調素子9と同様に、いわゆる「DMD」である。
【0077】
第2の空間光変調素子14から偏光ビームスプリッタ10に入射した光は、例えばこの偏光ビームスプリッタ10の反射面10aに対してS偏光となされており、この反射面によって反射される。
【0078】
このようにして、偏光ビームスプリッタ10の反射面10aにおいて、第1の空間光変調素子9からの光と第2の空間光変調素子14からの光とが合成される。偏光ビームスプリッタ10において合成された光は、この偏光ビームスプリッタ10より出射され、投射レンズ15によりスクリーン16に投射され、画像を表示する。
【0079】
この投射型表示装置も、いわゆる「フィールドシーケンシャル表示方式」の表示装置であるが、上述したようなカラーホイール5の色フィルタ部の特性により、光源1からの光のうちのいずれか二の原色成分が常に画像表示に利用されている。そのため、この投射型表示装置における光利用率は、通常の「フィールドシーケンシャル表示方式」に比較して、約2倍となっている。
【0080】
したがって、この投射型表示装置においては、明るく高精細な画像を表示することができ、また、一の原色成分についての表示時間が通常の「フィールドシーケンシャル表示方式」に比較して2倍(すなわち、消失時間は1/2)となっているため、いわゆる「色割れ現象」を軽減させることができる。
【0081】
この実施の形態においても、第1及び第2の空間変調素子9,14は、それぞれが表示する画像がスクリーン16上で所定の精度で重なり合うように位置決めされて固定されている。また、少なくともいずれか一方の空間変調素子は、上述の実施の形態におけると同様に、アクチュエータにより移動操作可能に支持されている。
【0082】
上述した各実施の形態においては、画素を半画素ピッチ分ずらすための移動操作機構を設けているが、高解像度化が必要ない場合には、このような移動操作機構は不要となる。この場合にも、光利用率を向上させることができるとともに、いわゆる「色割れ現象」を軽減させることができる。
【0083】
なお、本発明に係る投射型表示装置においては、光源からの光を偏光成分に応じて分離させたり、または、分離された光の偏光方向を揃えたりしているが、これは、分離させた光を再び合成するときのロスを防ぐためである。もともと偏光光を入射させることを必要としない「DMD」では、液晶表示デバイスとは異なり、偏光状態の質によって表示性能が変わることはない。すなわち、この投射型表示装置においては、偏光ビームスプリッタなどの光学部品の特性によって、表示画像のコントラスト比の劣化が起こることはほとんどない。したがって、この投射型表示装置においては、高精度な偏光特性を有する高価な光学部品を用いずとも、高品位な画像表示ができる。
【0084】
上述のように、本実施の形態の投射型表示装置においては、「フィールドシーケンシャル表示方式」によりフルカラー画像が表示できる空間光変調素子を2枚用いており、これらの表示画像の画素を互いにずらすことにより、容易に表示画像の解像度を約2倍にすることができる。さらに、二原色成分を2枚の空間光変調素子に振り分けることにより、「フィールドシーケンシャル表示方式」の欠点である光利用率の劣化といわゆる「色割れ現象」を改善することができる。
【0085】
また、本実施の形態によれば、複数台の投射型表示装置からの投射光をスクリーン上で合成する方式と異なり、一台の投射型表示装置においてすでに2枚の空間光変調素子からの光が合成された光が一の投射レンズにより投射されるので、投射距離を変えても、焦点調整(ピント)以外の調整は不要であり、装置の移動も容易となる。
【0086】
【発明の効果】
本発明は、光源の光利用率が改善されるとともに、「フィールドシーケンシャル表示方式」の欠点でもあるいわゆる「色割れ現象」が改善されながらも、構成が簡素化され製造コストが低廉化され、かつ、高精細(高解像度)な画像表示を行うことができる投射型表示装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る投射型表示装置の構成(第1の実施の形態)を示す平面図である。
【図2】前記投射型表示装置において空間光変調素子を支持する機構の構成を示す正面図である。
【図3】前記投射型表示装置における第1及び第2の空間光変調素子からの画像の画素の位置関係を示す正面図である。
【図4】本発明に係る投射型表示装置の構成(第2の実施の形態)を示す平面図である。
【図5】本発明に係る投射型表示装置の構成(第3の実施の形態)を示す平面図である。
【図6】従来の投射型表示装置の構成を示す平面図である。
【図7】従来の投射型表示装置の構成の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 光源
5 カラーホイール
6 ワイヤグリッド型PBS
9 第1の空間光変調素子
10 偏光ビームスプリッタ
14 第2の空間光変調素子
15 投射レンズ
21,22 ステッピングモータ
24 色分離素子
Claims (3)
- 白色光源と、
前記光源から発した光から特定の色成分を時分割的に択一するとともに、前記択一した色成分の光を第1及び第2の偏光状態に分離する偏光分離手段と、
前記偏光分離手段によって分離された第1及び第2の偏光光がそれぞれ入射する第1及び第2の空間光変調素子と、
前記第1及び第2の空間光変調素子でそれぞれ光変調された光を合成する光合成手段と、
前記光合成手段により合成された光を投射する投射手段とを備えていることを特徴とする投射型表示装置。 - 白色光源と、
前記光源より発した光を第1の偏光成分にする第1の偏光変換手段と、
前記第1の偏光変換手段を経た光から特定の色成分の第1の偏光状態を第2の偏光状態として出力する第2の偏光変換手段と、
前記第1及び第2の偏光変換手段を経た光を第1及び第2の偏光状態によって分離する偏光分離手段と、
前記偏光分離手段により分離された光がそれぞれ入射する第1及び第2の空間光変調素子と、
前記第1及び第2の空間光変調素子でそれぞれ光変調された光を合成する光合成手段と、
前記光合成手段により合成された光を投射する投射手段とを備えていることを特徴とする投射型表示装置。 - 前記第1及び第2の空間光変調素子はマトリックス状の複数の画素で構成されており、前記第1の空間光変調素子に対して前記第2の空間光変調素子の位置を調整する位置調整手段によって、投射画像に画素ずらしを生ぜしめることを特徴とする請求項1又は2記載の投射型表示装置。
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