JP2018060042A - 光源装置およびプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】使用しているDMD表示パネルの画素数を上回る高精細表示を実現するのに好適な光源装置、およびプロジェクタを提供する。【解決手段】光源装置は、励起光を発生する光源101と、励起光により第1の蛍光を発生して励起光とともに出射する第1の蛍光体と、蛍光体以外の部分に形成された非蛍光体部と、を備えた第1の蛍光ホイール110と、非蛍光体部に入射した励起光により第2の蛍光を発生して励起光とともに出射する第2の蛍光体を備えた第2の蛍光ホイール111と、第1の蛍光体より出射された励起光と第1の蛍光を第1の偏光状態に変換して出射する第1の偏光変換素子124と、第2の蛍光体より出射された励起光と第2の蛍光を第2の偏光状態に変換して出射する第2の偏光変換素子125と、第1の偏光変換素子および第2の偏光変換素子の出射光を合成して出射する偏光ビームスプリッタ126と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、光源装置およびプロジェクタに関する。
大画面を得る表示装置として、液晶パネルやDMD(Digital Micromirror Device)などのマイクロディスプレイを表示パネルに用い、該表示パネルによる画像をレンズなどで拡大投射するプロジェクタが知られている。フルカラー表示を可能とするプロジェクタ装置の構成としては、使用する表示パネルの数により単板型と3板型とが知られている。
表示パネルであるマイクロディスプレイデバイスの応答特性に優れるDMDを用いて単板型のプロジェクタを構成することが可能である。典型的には、白色を発光する光源からの光をカラーホイールの色フィルタに入射させ、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色を時分割に形成する。
カラーホイールは、R、G、Bの色フィルタを備えた回転可能な円盤により構成されている。このカラーホイールが所定の周期で回転操作され、光源からの光が、R、G、Bのいずれかの色フィルタを透過することでR、G、Bの単色光を時分割的に得ることができる。
表示パネルとして用いられるDMDは、光源からの光がRの色フィルタを通過しているときには、表示画像のRに相当する光変調を行い、光源からの光がGの色フィルタを通過しているときには、表示画像のGに相当する光変調を行い、光源からの光がBの色フィルタを通過しているときには、表示画像のBに相当する光変調を行う。このような仕組みでフルカラー画像を得ている。単板型は3板型に比べてプロジェクタ装置全体の構成が単純で、何より、表示パネルも単一で済むことから、小型で低コストのプロジェクタに向く。
ところで、プロジェクタの主要な表示性能の1つである解像度は、使用するマイクロディスプレイの画素数で決まることは言うまでもない。総務省の報告によれば、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、4Kとさらに高精細な8K放送サービスの放送スケジュールを2年前倒しする報告案を公表している。2016年の4K放送サービス提供時に8Kの試験放送も開始し、2018年には4Kと8Kの本放送を開始するという計画がある。このような放送の高精細化の流れの中で、プロジェクタに要求される解像度もより高精細となって行くことが容易に推測される。
高精細化の要求に対して、液晶パネルの場合には、配線の確保、開口率という観点から画素サイズの小型化による高精細化という手法は取りにくい。従って、パネルサイズの大型化による高精細化という選択にならざるを得ない。高精細化である画素数の増加は製造コストの増加につながるばかりでなく、パネルの大型化による周囲の光学系の大型化にもつながる。
一方で、DMDの場合にはマイクロミラーを微細化しても開口率の確保は比較的簡単なので、マクロミラーの微細化による高精細化のDMDデバイス開発という方法ができる。しかしながら、プロジェクタ装置全体で考えたときに、DMDミラーの微細化が必ずしもコストパフォーマンスには良い方向には向かわない。DMDミラーの微細化で、従来と同じ装置サイズで高解像度の性能が得られるものの、プロジェクタを構成する光学部品には従来以上の高精度の加工や仕様が要求されることになる。特に画質を左右する投射レンズには、格段に厳しい分解能などが必要になる。これらは、プロジェクタを構成する光学部品のコスト高になるという問題点がある。さらに高精度な組み立ても必要になることから製造コストの上昇にもつながる。
現状入手可能な解像度のDMD表示デバイスを用いて、表示解像度を2倍に増加させる構成例として、4台のプロジェクタをタイリング配置してそれぞれのプロジェクタにより表示画像を4分割した画像を表示させ投射画面上に繋ぎ合わせるという構成が考えられる。確実に表示解像度の増加が見込まれるが、4台のプロジェクタ装置が必要になることからシステム全体の大型化、それに伴うコストの上昇、さらに各表示画像間のつなぎ目を目立たなくする設置調整や画像処理技術などの課題がある。
表示解像度を2倍に増加させる別の方法としてピクセルシフト技術を使ったものが知られている。ピクセルシフト技術では、例えば、2台のプロジェクタを用意し、同一の表示画像に対して2つの画像を用意し、これらを互いに画素をずらして重ねて表示する方法が考えられる。しかしこの方法でもプロジェクタが2台必要なことによるシステム全体の大型化、それに伴うコストの上昇、位置合わせに高精度な調整が必要なこと等の課題がある。
さらにまた別の方法として、画像フィールドを時間的に分割した複数のサブフィールド毎に表示パネルと投射レンズなどの間に光軸をずらす光路変更手段を備え、光路変更手段によりサブフィールド毎の光軸ずれに応じて投射画面位置がずれた画像パターンを表示させることで表示パネルの見かけの画素数を倍増するものであって、特許文献1(特開2004−70365号公報)に開示されている技術では、光路変更手段としては光学要素が光軸に対して傾斜され、その傾斜状態が変化することで光軸がずれ、投射画面の位置が変動する仕組みである。その傾斜に応じてサブフィールド駆動を同期制御することでみかけの解像度増加を達成する。
また、特許文献2(特開2008−139700号公報)には、表示パネルと投射レンズとの間に複屈折素子を設けることが開示されている。複屈折素子は入射するP偏光とS偏光とで光軸をずらす効果があることが知られている。P偏光を発光する光源とS偏光を発光する光源を備え、それらの光を偏光ビームスプリッタ(PBS:Polarizing Beam Splitter)で合成し、表示パネルに照射している。このときに光源の点灯制御を間欠的にすることで表示パネルにはP偏光とS偏光とが時分割的に供給される。表示パネルの駆動はサブフィールド駆動とし、光源からのP偏光とS偏光との照射を同期制御することで画素ずらしが行われ、見かけの上での高解像度化が達成される。
特開2004−70365号公報 特開2008−139700号公報
特許文献1に開示される技術では、機械的な駆動を必要とする画素シフトデバイスが必要になる。この画素シフトデバイスを備えるための十分な物理的な空間を投射レンズと表示パネルの間に設けることが必要になり、小型化に対して不利である。また、シフトデバイスは機械的な駆動が要求されることからプロジェクタ構成部品のコストアップが懸念される。
一方、特許文献2に開示される技術では画素シフトデバイスが不動であるため、これを配置する空間の問題や部品コストの問題は大幅に軽減されるが、P偏光とS偏光を発生するための2つの光源が必要になるので、光源コストの増加が課題である。さらに、2つの光源を備えているものの点灯しているのはどちらか一方で、同時に点灯している訳でない。そのため光源の利用率としては不十分であり、光源のパワーに見合った輝度が得られないという課題もある。
本発明の目的とするところは、装置の構成が小型、低コストになる単板型のDLPプロジェクタにおいて、使用しているDMD表示パネルの画素数を上回る高精細表示を実現するのに好適な光源装置、これによるプロジェクタを提供することにある。
本発明による光源装置は、励起光を発生する光源と、
前記励起光により第1の蛍光を発生して前記励起光および前記第1の蛍光を出射する第1の蛍光体と、前記蛍光体以外の部分に形成された非蛍光体部と、を備えた第1の蛍光ホイールと、
前記非蛍光体部に入射した前記励起光により第2の蛍光を発生して前記励起光および前記第2の蛍光を出射する第2の蛍光体を備えた第2の蛍光ホイールと、
前記第1の蛍光体より出射された前記励起光と第1の蛍光を第1の偏光状態に変換して出射する第1の偏光変換素子と、
前記第2の蛍光体より出射された前記励起光と第2の蛍光を第2の偏光状態に変換して出射する第2の偏光変換素子と、
前記第1の偏光変換素子および前記第2の偏光変換素子の出射光を合成して出射する偏光ビームスプリッタと、を備える。
本発明によるプロジェクタは、上記の光源装置と、
前記光源装置の出射光を入射し、複数の色光を時系列に出射するカラーホイールと、
前記複数の色光を変調して各色の画像光を作成するDMDと、
前記DMDによる各色の画像光を拡大投写する投写レンズと、
前記DMDと投写レンズの間に設けられた複屈折素子と、を有する。
上記の構成を備える本発明では、使用しているDMD表示パネルの画素数を上回る高精細表示を実現するのに好適な光源装置、これによるプロジェクタを提供できる。
本発明によるプロジェクタの光源装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。 (a)〜(c)は蛍光ホイールの構成を示す図である。 本発明によるプロジェクタの光源装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明によるプロジェクタの光源装置の第3の実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明によるプロジェクタの構成を示すブロック図である。 複屈折素子による光路シフトを説明する図である。 (a),(b)はライトトンネルの構成を示す図である。 ダイクロイックミラーの透過/反射特性を示す図である。 (a),(b)は蛍光ホイールの構成を示す図である。 ダイクロイックミラーの構成を示す図である。 に拡大投射されるP偏光とS偏光とによる画像は互いに水平方向と垂直方向に1/2画素ずれた画像を示す図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
第1の実施形態
図1は本発明によるプロジェクタの光源装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
本実施形態は、レーザー光源101と、レンズ102,103と、偏光ビームスプリッタ104と、位相差板105と、レンズ106,107,108,109と、第1の蛍光ホイール110と、第2の蛍光ホイール111と、レンズ112,113,114,115,116,117と、反射ミラー118,119と、フライアイレンズ120,121,122,123と、偏光変換素子124,125と、偏光ビームスプリッタ126を備える。
レーザー光源101はB色の波長域を発光する半導体レーザーを使用した。波長の範囲としては、430nm〜470nm程度のものが利用できる。レーザー光源101は、1個を用いても良いし、図示するように複数用いることも可能である。
レンズ102、103はレーザー光の光束径を調整するために用いた。凸レンズのレンズ102と凹レンズのレンズ103の組み合わせとしたがこれに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
偏光ビームスプリッタ104はP偏光のB色帯域の光を透過しS偏光のB色光を反射する特性のものを使用している。ガラスキューブ製のほか、板状のワイヤグリッド偏光子などが利用できる。
位相差板105には1/4波長板を用いた。レンズ106,107,108,109はレーザー光を集光するように、その曲率や大きさなどを定めた。構成枚数や材質などは設計に応じて変形可能である。
第1の蛍光ホイール110と第2の蛍光ホイール111の構造は基本的に同じである。どちらの蛍光ホイールも透明な円形基板が回転可能なモーターに組み合わされている。具体的な第1の蛍光ホイール110の構成を図2(a)に示す。図示されるように第1の蛍光ホイール110は、基板201と、モーター部205と、蛍光体202、と反射部203からなる。
基板201としては透明基板を用いることが出来る。蛍光体202は励起光であるB色レーザーを照射したときにY色を発光する特性を使用している。また、円形の基板201に関して、蛍光体が形成されている箇所の裏面には、B色を透過しY色を反射する特性のコーティングが施されている。このような特性のコーティングは周知の技術で作製可能である。反射部203はアルミ蒸着などによって得られるミラー面である。この反射部203は少なくともB色帯域の光を反射する特性を有する。蛍光体202が形成されている面と同一面上に反射部203を形成することもできるし、反射部203を蛍光体202が形成されている面の裏面に形成することもできる。なお、図2(a)に示される例では蛍光体202が形成されている面積と反射部203が形成されている面積の割合が1:1となっているが、面積比はこれに限定されず、任意に変更可能である。
第2の蛍光ホイール111の構成としては、第1の蛍光ホイールと同じ仕様のものを利用できるが、そうでないものを用いることも可能である。例えば、図2(b)に示すように基板201と、モーター部205と、蛍光体202、と透過部204とを備えるものとしてもよい。基板201としては透明基板を用いることが出来る。蛍光体202は励起光としてB色を照射したときにY色を発光する特性を使用している。また、蛍光体202が形成されている箇所の基板裏面には、B色を透過し、Y色を反射する特性のコーティングが施されている。このような特性のコーティングは周知の技術で作製可能である。透過部204は特別なコートを必要としていないが、反射防止のコートをしておくことは好ましい。なお、図2(a)に示される例では蛍光体202が形成されている面積と透過部204が形成されている面積の割合が1:1となっているが、面積比はこれに限定されず、任意に変更可能である。
第2の蛍光ホイール111としては、図2(b)に示した構成の他、さらに図2(c)に示す構成とすることもできる。図2(c)に示す例では、基板201と、モーター部205と、蛍光体202を備えている。蛍光体202は円形ドーナツ形状に形成した。基板201としては透明基板を用いることが出来る。基板の裏面には蛍光を反射し、B色光を透過する特性のコーティングが施されている。また、蛍光体202には励起光としてB色を照射したときにY色を発光する特性のものを使用している。この他、第1の蛍光ホイール110、第2の蛍光ホイール111ともに同一のものを使用することもできる。その場合には図2(a)に示した構成のものを用いることが好ましい。
レンズ112,114,116は蛍光ホイール110からの光を平行化するためのレンズ系である。図1に示した3枚構成が最適という訳ではなく、設計変更可能である。レンズ113,115,117は蛍光ホイール111からの光を平行化するためのレンズ系である。このレンズ系についても図1に示した3枚構成が最適という訳ではなく設計変更可能である。
反射ミラー118,119は光の進行方向を曲げるもので、プロジェクタでごく一般的に使われる反射ミラーが利用可能である。フライアイレンズ120,122は偏光変換素子124と組み合わされて使用されている。これらはいずれも液晶プロジェクタで頻繁に使われる周知技術であり、偏光統一と輝度均一化が実施される。
フライアイレンズ121,123は偏光変換素子125と組み合わされて使用されている。偏光変換素子125はアレイ状のPBSと1/2波長板とを組み合わせた光学部品である。PBSアレイに近接配置する1/2波長板の配置如何により、射出する光束の偏光方向に関し、P偏光またはS偏光のどちらにも偏光統一可能なように構成できる。偏光変換素子124と偏光変換素子125とでは偏光統一される直線偏光が異なっている。これは先に説明したように1/2波長板の配置場所に応じて異なった偏光が得られるからである。なお、フライアイレンズ121,123、偏光変換素子125は商用の液晶パネルを表示デバイスに用いたプロジェクタにおいてごく一般に使われている技術であり、これ以上の説明はしない。偏光ビームスプリッタ126はP偏光とS偏光を合成して同一の進行経路にするために使用している。周知技術で作製可能である。
レーザー光源101は、3個の半導体レーザーが離散的に配置され、複数の略平行のB色のレーザー光を発している。各レーザー光は、レンズ102,103により光束径が縮小されてレンズ106,108に対して略平行光として入射する。この入射光はレンズ106,108により第1の蛍光ホイール110の基板表面近傍に集光する。
レンズ103とレンズ106との間には偏光ビームスプリッタ104と位相差板105とが配置されている。レーザー光源101からの光は一般に直線偏光であって、偏光ビームスプリッタ104を透過する(例えばP偏光)光が発するようにレーザー光源101は配置されている。位相差板105は1/4波長板で、この位相差板105によりレーザー光源101の出射光の偏光状態は円偏光となって蛍光体ホイール110上の蛍光体202に集光している。
第1の蛍光ホイール110には、例えば図2(a)に示すようにY色の蛍光を発生する蛍光体202と反射部203とが形成されている。したがって蛍光体202が形成されている箇所に励起光が当たっているときには、第1の蛍光ホイール110からはY色の蛍光と、一部の励起光であるB色とが混合した光が発生している。この光はY+Bの白色光である。なお、Y色蛍光は非偏光である。Y+Bの光はレンズ112,114,116を通り、そして反射ミラー118で進行方向を90度曲げられ、フライアイレンズ120,122と偏光変換素子124に達する。偏光変換素子124でP偏光に偏光統一されて偏光ビームスプリッタ126を透過する。
一方、第1の蛍光ホイール110で反射部203に入射した励起光は反射する。その後の進行経路としては逆戻りの経路である。レンズ108,106で略平行光となり、1/4波長板105で円偏光から直線偏光に変換される。この偏光はS偏光であるため、偏光ビームスプリッタ104で反射されて第2の蛍光ホイール111に向かい、レンズ107,109により第2の蛍光ホイール111の基板表面近傍に集光される。
このとき、第1の蛍光ホイール110が図2(a)に示したように反射部203が部分的に形成されたものであり、反射光も間欠的に発生することから、第1の蛍光ホイール110にて発生した反射光が第2の蛍光ホイール111の蛍光体202が形成されている箇所、例えば、図2(b)に示したY色の蛍光体202に入射するように第1の蛍光ホイール110および第2の蛍光ホイール111の回転を制御することが好ましい。もし、第2の蛍光ホイール111として、図2(c)に示したようなドーナツ円形状の蛍光体202を用いるのであれば、第2の蛍光ホイール111の回転位置の制御に関しては特別な制限は発生しない。
この第2の蛍光ホイール111からは、Y色と、一部の励起光であるB色とが同時に発生する。この光はY+Bの白色光である。なお、Y色蛍光は非偏光である。Y+Bの光はレンズ113,115,117を通り、そして反射ミラー119で進行方向を90度曲げられ、フライアイレンズ121,123と偏光変換素子125に達する。偏光変換素子125でS偏光に偏光統一されて偏光ビームスプリッタ126で第1の蛍光ホイール110にて発生したP偏光の光と経路合流する。
第1の蛍光ホイール110に着目すると、第1の蛍光ホイール110に形成されている蛍光体202が半ドーナツ形状で、残りの半ドーナツ部分が反射部203であるから、ホイール1周に対して、励起光が蛍光体を照射する時間と反射する時間は均等である。また、第1の蛍光ホイール110で反射された励起光は第2の蛍光ホイール111の蛍光体202を照射しているので、本実施形態の光源装置からは、第1の蛍光ホイール110からのY+Bの光と第2の蛍光ホイール111からのY+Bの光が時間的に重なることがなく発生している。しかもこの光は個別の光学系統において異なる直線偏光に偏光統一されて、再度進行経路が合成されているので、P偏光とS偏光とを繰り返し発光する光源装置となっている。さらに、励起のB色レーザー光は常時発光する全体として単一の光源部であれば良く、小型化や点灯駆動回路の設計にかかる負担が小さくコスト的な優位性がある。
上記のような直交する直線偏光を繰り返し発生する光源装置を用い、図5に示すような空間画素ずらしによる見かけの解像度の増加をするプロジェクタについて説明する。
図5に示すプロジェクタは、図1および図2を用いて説明した構成を備える光源装置51と、レンズ501と、ライトトンネル502と、カラーホイール502と、レンズ504,505と、TIRプリズム506と、DMD表示パネル507と、複屈折素子508と、投射レンズ509とを備える。
先に説明したように、光源装置51はP偏光とS偏光を時分割的に繰り返し発生する。
レンズ501は光源装置51からの光を集光するためのレンズであって、必ずしも1枚が最適という訳ではなく複数レンズで構成しても構わない。ライトトンネル503は光源装置51からの光の照度分布を均一にするための光学部品である。ライトトンネル503としては、中空で4面が反射面を持つものの他、中実ガラス製の6面光学研磨のロッドインテグレータなども利用できる。どちらを用いても同様の効果がある。
カラーホイール502はライトトンネル503の入射端付近に設けられる。光源装置51からの白色光がカラーホイール502により、R、G、Bの光に時間選択されて照明光となる。カラーホイール502は単板型のDLPプロジェクタでは周知技術である。照明レンズ504,505は、ライトトンネル503の射出端の光学情報を表示パネルであるDMDパネル507面上に結像するためのレンズであり、それぞれを複数枚構成のレンズ系としてもよい。TIRプリズム506はDMDパネルを用いたプロジェクタで利用されている周知のものである。DMD表示パネル507は米テキサスインスツルメント社製の、微小ミラーを画素数分備えたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)により形成された空間光変調器である。このDMD表示パネル507による光変調により画像光が作られる。複屈折素子508は平板状の一軸性結晶を利用した。このような結晶としては水晶や方解石などが知られている。
上記の複屈折素子508においては、図6に示すように、結晶の光軸が板面の法線方向に対してある角度θだけ傾いているときに、光軸を含む面に電界ベクトルの方向が平行な偏光を板面に対して垂直入射させると、結晶の厚さ、光軸の角度、結晶の常光、異常光屈折率に応じた光路シフトが起きる。この光路シフト量Δdは結晶の厚さt、光軸の角度θ、常光屈折率no、異常光屈折率neを用いると以下の式で表すことが出来る。
Figure 2018060042
投射レンズ509はDMD上に表示される画像を不図示のスクリーンなどに拡大投射するためのレンズである。
本実施形態のプロジェクタにおいて、光源装置51からはP偏光とS偏光とが時分割的に繰り返し射出されている。この射出光はY色とB色とが混合した白色光であり、集光レンズ501でライトトンネル503の入射端付近に集光するようにレンズ501の焦点距離は定めている。ライトトンネル503の手前にはカラーホイール502が設けられ、このカラーホイール502が回転することにより、入射した白色光が、R、G、B、そして場合によってはさらにWに時分割される。例えばR(P偏光)⇒G(P偏光)⇒B(P偏光)⇒W(P偏光)⇒R(S偏光)⇒G(S偏光)⇒B(S偏光)⇒W(S偏光)・・・という具合である。
なぜなら、光源部51から、白色P偏光と白色S偏光とが時分割に射出しているからである。このようにして時分割的にRGB(W)の色光のP偏光とS偏光がライトトンネル503から射出され、表示パネルであるDMD表示パネル507を照明する。
照明レンズ504、505は、ライトトンネル503の射出端面とDMD表示パネル507とが光学的に共役になるように緒元が定められている。また、DMD表示パネル507の画素に相当するミラー表面に照明光が向かうようにライトトンネル503の射出光の進路を折り曲げるTIRプリズム506が用いられている。
DMD表示パネル507には、照明光としてP偏光とS偏光とが交互に、しかも、所定の色光で照射されており、照射光に対応した光変調が実施され、投射レンズ509により拡大投射される。そのときに投射レンズ509の手前に設けられた複屈折素子508を通過している。
複屈折素子508は、例えば、常光線であるS偏光と異常光線であるP偏光とに分ける結晶軸を持っており、S偏光をそのまま透過させ、P偏光は屈折させて射出する。複屈折素子508の厚みや光学軸は、DMD表示パネル507の画素に関して、P偏光とS偏光とが水平方向および垂直方向にそれぞれ1/2画素分の間隔ずれるように設定されている。
従って、図11の模式図のように拡大投射されるP偏光とS偏光とによる画像は互いに水平方向と垂直方向に1/2画素ずれた画像が得ることができる。
画像信号源としては、オリジナルの高解像度の画像信号から生成する画素ずらし表示用の2種の画像信号、S偏光用とP偏光用を準備し、これらを奇数フレームと偶数フレームとに充てることで、所定のフレーム毎に交互に画像が表示され、結果的にオリジナルの高解像度が得られるということになる。例えばオリジナルの画像の画素数が水平4,000画素、垂直2,000画素であるならば、水平2,000画素×垂直1,000画素のDMD表示デバイスとすることができる。
また、DMDの1画素を例えば5.4μmx5.4μmとするならば、図11に示したように水平および垂直方向に1/2画素分シフトさせようとすると、対角方向には(√2/2)画素となることから、複屈折素子による光軸のシフト量Δdは3.8μmとなる。光学軸を45度とする。もし複屈折素子が水晶ならλ=589nmに対する異常光線の屈折率ne=1.5534で、常光線の屈折率no=1.5443であることが分かっている。従って(数式1)を用いて複屈折素子の厚さtは約0.65mmと計算される。
上記のように本実施形態によれば、時分割で偏光方向が直交する直線偏光を発する光源からの光をDMD表示パネル507に照射する。そこで光変調された光は複屈折素子を通過させ、さらに投射レンズ509で拡大投射して大画面を得る。このとき、投射画面上では時分割で投射画面位置のシフトが繰り返し起きている。反復シフトの量としては垂直、水平方向として半画素の大きさとなっている。このシフト前後で画像信号を高解像度画像から生成した所定の2画像とし、各々交互に対応させることで、もともとDMD表示パネル507が有している解像度以上の高解像度表示が可能になるという効果がある。
第2の実施形態
次に、発明による光源装置の第2の実施形態について説明する。本実施形態と第1の実施形態との相違点は、蛍光ホイールとして反射型の蛍光ホイールを用いている点である。反射型の蛍光ホイールを利用することでレンズ部品の削減が可能になり低コスト化が期待できる。
図3は本発明によるプロジェクタの光源装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
本実施形態の光源装置は、レーザー光源301と、レンズ302,303と、ダイクロイックミラー304と、位相差板305と、レンズ306,307と、第1の蛍光ホイール308と、レンズ310、311と、位相差板312、314と、ダイクロイックミラー313と、レンズ315,316と、蛍光ホイール317と、レンズ309,318と、反射ミラー319と、フライアイレンズ320,322,321,323と、偏光変換素子324,325と、偏光ビームスプリッタ326と、を備える。
レーザー光源301として、3個の半導体レーザーが離散的に配置され、複数の略平行のB色レーザー光を発している。レーザー光源301からの光はレンズ302,303により光束径が縮小されてレンズ306,307に略平行光として入射し、第1の蛍光ホイール308の基板表面近傍に集光する。
レンズ303とレンズ306との間にはダイクロイックミラー304と位相差板305とが配置されている。半導体レーザー301の光は一般に直線偏光である。もし、このレーザー光からの光がP偏光とするなら、ダイクロイックミラー304の構成としては、例えば、図10に示すように、B色帯域の光に対してP偏光を通過させ、S偏光を反射する偏光ビームスプリッタ1001と、B色帯域の光を透過し、Y色帯域の光を反射する特性のダイクロイックミラー1002を2枚構成にしたものを利用できる。偏光ビームスプリッタ1001としては、米Moxtek社のProFlux PBSと呼ばれる製品などを用いればよい。ダイクロイックミラー1002は周知技術である。
また、ダイクロイックミラー313としては、透過/反射特性が図8に示すようにB色帯域の励起光に対してP偏光を透過し、S偏光を反射し、さらに例えば500nm以上の可視光を透過するような特性のものを使用するのが好ましい。このような特性のダイクロイックミラーを設計、製作することは周知技術である。励起光は1/4波長板である位相差板305を通り、円偏光とされ、蛍光ホイール308上の蛍光体901に集光する。
第1の蛍光ホイール308の構成例を図9(a)に示す。また第2の蛍光ホイール317の構成例を図9(b)に示す。透明もしくは金属の基板901上に、蛍光体902が形成されている。蛍光体902としてはY色を発光するものが好ましい。基板901の中央にはモーター904が取り付けられており、該モーター904により基板901は回転可能である。
第1の蛍光ホイール308には図9(a)に示すように蛍光体が形成されていない透過部903があり、透過部903は透明か、あるいは、基板901を切り欠いてある。基板901は蛍光体902の形成面の反対側の面には励起光およびY色蛍光を反射するミラーが形成されていることが好ましい。
第2の蛍光ホイール317としては、図9(b)に示すようにドーナツ状に蛍光体902が形成されているものを使用した。基板901は金属製で可視光に対して反射面加工されたものを使用することができ、この反射面上に蛍光体902を形成することが好ましい。
励起光が第1の蛍光ホイール308の蛍光体が形成されている箇所に当たっているときには、ミラーの反射により、第1の蛍光ホイール308からはY色と、一部の励起光であるB色とが混合した光が励起光の入射方向に出射される。この光はY+Bの白色光である。なお、Y色蛍光は非偏光である。Y+Bの光はレンズ307,306を通りダイクロイックミラー304に達する。ダイクロイックミラー304は2枚構成となっており、図10に示したダイクロイックミラー1002でY色帯域の光を反射する。B色光はS偏光であって図10に示した偏光ビームスプリッタ1001で反射され、Y色光と同様の経路に合流する。この光はレンズ109を通った後に反射ミラー319で進行方向が曲げられ、フライアイレンズ321,323と偏光変換素子325に達し、偏光変換素子325でS偏光に偏光統一されて偏光ビームスプリッタ326に入射する。
一方、第1の蛍光ホイール308の透過部903に入射した励起光は直進する。レンズ310,311で略平行光束となり、位相差板である1/4波長板312を通過することでS偏光に変わり、ダイクロイックミラー313で反射され、1/4波長板314で円偏光となり、レンズ315,316で第2の蛍光ホイール317に集光する。第2の蛍光ホイール317で発生した蛍光と励起光の一部のB光とが再びレンズ316,315、位相差板314、ダイクロイックミラー313を透過し、レンズ318を通過した後に、フライアイレンズ320,322と偏光変換素子324に達する。
上記の工程で励起光であるS偏光のB色光はダイクロイックミラー313を透過可能なP偏光となり、その後、偏光変換素子324で蛍光もすべてP偏光に偏光統一されて偏光ビームスプリッタ326に達する。このようにして偏光ビームスプリッタ326で進行経路が合成され、P偏光とS偏光とを繰り返し発生する光源を得ることが出来る。
本実施形態においては、第2の蛍光ホイール317を反射型としているので、励起光の入射および蛍光の取出しに関し、光学系としては共通のレンズ315や316を利用できるので部品点数の削減や光学構成の簡素化が促進される。
上記の光源装置は第1の実施形態と同様に、図5に示したプロジェクタの光源として動作する。
第3の実施形態
次に、発明による光源装置の第3の実施形態について説明する。図4は本発明によるプロジェクタの光源装置の第3の実施形態の構成を示すブロック図である。
本実施形態は、レーザー光源401と、レンズ402,403と、偏光ビームスプリッタ404と、位相差板405と、レンズ406,407,408,409と、第1の蛍光ホイール410と、第2の蛍光ホイール411と、レンズ412,413,414,415,416,417と、反射ミラー418,419と、偏光ビームスプリッタ426を備える。これらの構成および動作は図1に示した、レーザー光源101と、レンズ102,103と、偏光ビームスプリッタ104と、位相差板105と、レンズ106,107,108,109と、第1の蛍光ホイール110と、第2の蛍光ホイール111と、レンズ112,113,114,115,116,117と、反射ミラー118,119と、偏光ビームスプリッタ126と同様であるため、説明は省略する。
図1に示した第1の実施形態では、照明光の輝度分布の均一化に、フライアイレンズ120,121,122,123と、PBSアレイからなる偏光変換素子124,125と、を用いていたのに対し、本実施形態では、照明均一化のためのライトトンネルと偏光変換機能を合わせ持たせたライトトンネル422,423を用いた。
図7は、ライトトンネル422,423の構成を説明するための図である。ライトトンネル422,423は、図7(a)の側面図に示すように、ライトトンネル本体701と、入射側に設けられた穴あきミラー702、および、位相差板703と、出射側に設けられた反射型偏光板704とを備える。
穴あきミラー702は、図7(b)の正面図および側面図に示すように、ガラス基板706により構成される。ガラス基板706の中央に設けられた円形部705にはミラーが形成されてなく、円形部705以外の箇所に反射面707が形成されている。
位相差板703は1/4波長板である。反射型偏光板704の編光軸はライトトンネル422用とライトトンネル423用とで直交したものを利用する。具体的にはライトトンネル422からはP偏光が出射され、ライトトンネル423からはS偏光が射出されるように反射型偏光板704を設ける。ライトトンネル422から出射されたP偏光が、ライトトンネル423から出射されたS偏光は、それぞれレンズ424,5を通って偏光ビームスプリッタ426に入射する。このような構成にすることでインテグレータ光学系と偏光変換素子を小型にすることが可能になる。
上記の光源装置は第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、図5に示したプロジェクタの光源として動作する。
以上説明した各実施形態における光源は単板型のDLPプロジェクタに用いるのが効果的であるがこれに限定されるものではない。例えば3板型のDLPプロジェクタの光源として用いた場合にも投写レンズの前に複屈折素子を配置することにより以上説明した効果が得られる。
本発明のポイントとしては、レーザー励起の蛍光を利用した光源装置であって、光源部から直交する直線偏光(複屈折素子に対しては常光と異常光)が時分割で発光している。
プロジェクタにおける具体的な使用について言うと、例えば、光源装置の構成としては少なくとも2系統の蛍光ホイール光学系統を有し、DMDの映像サブフィールドの時間毎に励起光が照射する蛍光ホイール光学系が切り替わるように光源装置光学系を構成してもよい。
本発明では、各蛍光ホイール光学系統に個別の偏光変換素子を備えており、各々異なる直線偏光(P偏光とS偏光)に偏光統一されている。さらにそれらを合成する偏光ビームスプリッタを備えられている。こうすることで、光源装置からはP偏光とS偏光の光が交互に発生する。
特に励起の光源(例えばB色レーザー)の駆動としては連続点灯(CW駆動)とすることで、光源駆動回路をシンプルとし、かつ、常時点灯ということで光源の光利用効率の無駄を少なくすることができる。さらにまた、蛍光ホイール系統が2つであるにも関わらず単一の励起光源部で済むので励起光部の小型、低コスト化にも向く。
見かけ上の解像度の増加を実施すべく、投射部である投射レンズと表示パネルの間に固定(非可動)の複屈折素子を備えた。複屈折素子は挿入のみで機械的な動作は一切ない。
表示パネルで光変調されたP偏光とS偏光の照明光が時分割的に複屈折素子を通過したあと投射レンズで拡大投射され大画面映像を得る。
上記構成により、複屈折素子の緒元を適切に選定することで投射される画像の表示位置を照明光の偏光成分(P偏光およびS偏光)に応じて任意の方向かつ任意の移動量でシフトすることが可能になる。
光源で形成される時分割で偏光方向が異なった直線偏光が複屈折素子を通過し投射画面位置の反復シフト(繰り返している)を与えることになる。このシフト前後の表示画像に関し、DMDの駆動信号と表示画像とを同期制御してやれば、いわゆる空間画素ずらしによる見かけの解像度の増加が達成される。それは、安価高画質、高信頼で省エネの単板型のDLPプロジェクタを提供するものである。
上述したように、DMD表示パネルの駆動に関しては、映像フレームの奇数フレームと偶数フレームを各々の蛍光ホイール光学系統に対応させ、励起光源となるB色レーザーは常時発光が望ましい。この励起光が第1の蛍光ホイールを照射し、プロジェクタの映像表示における奇数フレームの時間にわたって蛍光および励起光の一部が混ざった白色光を発光する。偶数フレームの期間に対しては、この第1の蛍光ホイールからは蛍光を発光しない。この時間は励起光が第2の蛍光ホイールを照射し第2の蛍光ホイールから蛍光および励起光の一部が混ざった白色光を発光する。そうなるように第1の蛍光ホイールには蛍光体が形成されている箇所と、そうでいない箇所(例えば反射面)が設けてあるからである。励起光の駆動は常時点灯のもとでフレーム毎に第1の蛍光ホイールと第2の蛍光ホイールとからの光が交互に発光している。
第1の蛍光ホイールおよび第2の蛍光ホイールからの光は各々の光学系統の中で偏光変換素子を備えている。各々の蛍光ホイール光学系統は異なる直線偏光(P偏光とS偏光)に偏光統一される。このあと、各偏光は偏光ビームスプリッタで合成され光源部からは時分割的にP偏光とS偏光の白色光が発生している。
光源は時分割でP偏光(水平偏波)とS偏光(垂直偏波)が発光している。これらの光束は表示パネルであるDMDに対してP偏光とS偏光とを交互に照射しており、この照射光がDMDで光変調されて複屈折素子を通過した上で投射レンズによりスクリーンなどに拡大表示して画像を得ている。この複屈折素子には交互にP偏光とS偏光とが通過する。P偏光が通過したときと、S偏光が通過したときで、複屈折素子においては、その緒元に応じた光軸のシフトが実施される。この動作はP偏光とS偏光との切り替えに対応し反復して実行されていることになる。なぜなら、複屈折素子による光軸シフトの作用を受けているからである。従って、P偏光が不屈折素子を通過している時間に拡大表示されている画像とS偏光が不屈折素子を通過している時間に拡大表示されている画像とは、スクリーン上での表示位置が複屈折素子の緒元に基づいて光軸シフトした分だけずれている。このずれを表示パネルであるDMD画素サイズに対応する所定の量にしてやり、さらに各々の偏光が照射している時間とDMDの駆動とを同期制御してやれば、表示パネルの持つ画素数を上回る解像度の表示(空間画素ずらし)が可能になる。
繰り返しになるが、光源装置からのP偏光とS偏光とが繰り返し射出し、DMDパネルを照明後に複屈折素子により片方の光の光軸をシフトさせ、投射画像を高速で更新しながら、その更新の度に投射画像の位置を所定の距離の間で交互にずらすことで、視聴者の残像効果によって表示パネルの画素数を増やすことなく投射画像の解像度を向上させるのである。
以上説明したように、本発明の光源装置は励起光が二基の蛍光ホイールに時間的に重なることがなく集光され、蛍光ホイールで白色光源が形成されて、各々の白色光は別系統で直交する直線偏光に偏光変換されたあと、最終的に偏光ビームスプリッタで一つになって、P偏光、S偏光と、が繰り返し発光する光源であって、複数のレーザー光源を備えるとしても全体として1つの励起光源部が連続点灯しているだけの点灯駆動回路がシンプルかつ励起光源の利用効率に優れた光源装置であって、この光源装置を用いたプロジェクタは時分割で偏光方向が直交する直線偏光を発する光源からの光をDMD表示パネルに照射する。そこで光変調された光は複屈折素子を通過させ、さらに投射レンズで拡大投射して大画面を得る。このとき、投射画面上では時分割で投射画面位置のシフトが繰り返し起きている。反復シフトの量としては垂直、水平方向として半画素の大きさとなっている。このシフト前後で画像信号を高解像度画像から生成した所定の2画像とし、各々交互に対応させることで、もともとDMD表示パネルが有している解像度以上の高解像度表示が可能になるという効果がある。
さらにまた、時分割の2種類の偏光が形成され、単一のDMD表示パネルで光変調され、常光および異常光が固定の複屈折素子の通過過程で光軸のシフトおよびそれに起因する画面のシフトが起こっているので、もしも複屈折素子の挿入および非挿入を切り替え可能にすれば、高解像度表示と低解像度(もともとの表示パネル固有の画素数表示)とを用途に応じて変更することが可能になる。そうすることで多様な映像入力に対応できるという効果がある。
101、301、401 光源部
102、103、106、108、107、109、112、113、114、115、116、117、302、303、306、307、310、311、315、306、309、318、402、403、406、407、408、409、412、414、413、415、416、418、417、419、424、425、501、504、505 レンズ
104偏光ビームスプリッタ
105、306、314、405 位相差板
110、308、410 第1の蛍光ホイール
111、317、411 第2の蛍光ホイール
118、119 反射ミラー
120、121、122、123、320、321、322、323 フライアイレンズ
124、125、324、325、422、423 偏光変換素子
126、326、426 偏光ビームスプリッタ
201 透明基板
202、902 Y色蛍光体
203、319、420、421 反射ミラー
204 透過部
205、904 モーター
315 ダイクロイックミラー
51 光源装置
509 投射レンズ
503 ライトトンネル
502 カラーホイール
506 TIRプリズム
507 DMD
508 複屈折素子
1001 偏光ビームスプリッタ
1002 ダイクロイックミラー

Claims (5)

  1. 励起光を発生する光源と、
    前記励起光により第1の蛍光を発生して前記励起光および前記第1の蛍光を出射する第1の蛍光体と、前記蛍光体以外の部分に形成された非蛍光体部と、を備えた第1の蛍光ホイールと、
    前記非蛍光体部に入射した前記励起光により第2の蛍光を発生して前記励起光および前記第2の蛍光を出射する第2の蛍光体を備えた第2の蛍光ホイールと、
    前記第1の蛍光体より出射された前記励起光と第1の蛍光を第1の偏光状態に変換して出射する第1の偏光変換素子と、
    前記第2の蛍光体より出射された前記励起光と第2の蛍光を第2の偏光状態に変換して出射する第2の偏光変換素子と、
    前記第1の偏光変換素子および前記第2の偏光変換素子の出射光を合成して出射する偏光ビームスプリッタと、を備える光源装置。
  2. 請求項1記載の光源装置において、
    前記非蛍光体部が入射した励起光を反射する、光源装置。
  3. 請求項1記載の光源装置において、
    前記非蛍光体部が入射した励起光を透過する、光源装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光源装置と、
    前記光源装置の出射光を入射し、複数の色光を時系列に出射するカラーホイールと、
    前記複数の色光を変調して各色の画像光を作成するDMDと、
    前記DMDによる各色の画像光を拡大投写する投写レンズと、
    前記DMDと投写レンズの間に設けられた複屈折素子と、を有するプロジェクタ。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光源装置と、
    前記光源装置の出射光を入射し、複数の色光を時系列に出射するカラーホイールと、
    前記複数の色光を変調して各色の画像光を作成するDMDと、
    前記DMDによる各色の画像光を拡大投写する投写レンズと、
    前記DMDと投写レンズの間に挿抜可能に設けられた複屈折素子と、を有するプロジェクタ。
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