JP2004170549A - 単板式画像表示装置及び単板式投写型画像表示装置 - Google Patents

単板式画像表示装置及び単板式投写型画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】単一の画像表示素子上を各色の矩形照明領域が走査するカラー画像表示装置において、光の利用効率が良好で、低価格で、実現性の高い画像表示装置を提供する。
【解決手段】光源から白色光を色分解光学系で赤緑青の各色光に分解し、回転多面鏡で反射させた後、色合成光学系で合成して画像表示素子上に各色光による矩形状の照明領域を形成する。回転多面鏡の回転により各矩形照明領域を走査させ、画像表示素子の各画素をその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動する。色分解光学系及び色合成光学系はそれぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーはおよそ平行に配置されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光変調手段であるライトバルブ1枚でカラー表示を行う単板式画像表示装置及び単板式投写型画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、大型映像市場の主力であるプロジェクターとは、画像表示素子(ライトバルブ)の画像を光源ランプと集光レンズと投写レンズとを用いてスクリーン上に拡大、結像させるものである。現在実用化されている方式は3板式と単板式の大きく2つに分けることが出来る。
【0003】
前者の3板式プロジェクターでは、白色光源からの光を色分解光学系により赤緑青の3原色の色光に分光した後、それらの光を3枚のモノクロ表示を行う画像表示素子により変調し、3原色の画像をそれぞれ形成する。その後、これらの画像を色合成光学系で合成して、1つの投写レンズでスクリーン上に投写する。この方式は光源からの白色光の全スペクトルを利用できるため光利用率は高いが、3枚の画像表示素子、色分解光学系、色合成光学系、及び各画像表示素子間のコンバージェンス調整機構を必要とするため比較的高価である。
【0004】
これに対し、従来の単板式プロジェクターとしては、モザイク状のカラーフィルター付き画像表示素子上に形成した画像を単純にスクリーンに拡大投写するものと、光源からの白色光の光路上に回動するカラーホイールを配置して時間的に切り替わる赤、緑、青の各色光で画像表示素子を照明しながら、画像表示素子を入射する色光に応じた映像信号で駆動することでカラー表示を行うものとに大別できる。このような単板式プロジェクターは、コスト的には有利であるが、光の利用効率は3板式に比べて概略1/3程度に低下するという課題があった。
【0005】
この課題を解決するために、特許文献1には、単一の画像表示素子を赤、緑、青のカラーバンド(矩形照明領域)で照明し、このカラーバンドを走査することでカラー表示を行う単板式画像表示装置が提案されている。この構成によれば単板式でありながら光の利用効率を大幅に改善できる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−337286号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1では、カラーバンドを走査するために、回転多面鏡を1つ使用する構成と、3つ使用する構成とが開示されている。
【0008】
前者は装置を小型化できるが、光利用効率を向上させるためには小さな発光部を備えた光源、即ち比較的短アークの光源が必要となり実現性において制限がある。
【0009】
一方、後者に関しては、上記特許文献1に具体的に開示された構成例では、色合成光学系及び色分解光学系を構成する2つのダイクロイックミラーが交差しており、加工が困難であるという課題があった。また、回転多面鏡に対する入射光と反射光とが回転多面鏡の回転軸に直交する平面に対して平行でないために、広がりを有する入射光と反射光とが入射角依存性を有するダイクロイックミラーに異なる位置に入射することになる。その結果、光線高に応じてダイクロイックミラーでの反射・透過の特性が異なり、色分解・色合成の実現性に課題があった。
【0010】
本発明は、単一の画像表示素子が各色光のカラーバンドで走査されるカラー画像表示装置において、光の利用効率が良好で、低価格で、実現性の高い画像表示装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の単板式画像表示装置は、白色光を発する放電管と前記放電管からの白色光を一方向に反射するリフレクタとからなる光源部と、前記光源部からの白色光を3つの色光に分解する色分解光学系と、分解された3つの前記色光をそれぞれ矩形形状に規制する3つの矩形発光面と、3つの前記色光をそれぞれ集光する3つの第1のリレー光学系と、3つの前記第1のリレー光学系の各集光位置にその反射面をおよそ一致させて配置された3つの回転多面鏡と、3つの前記回転多面鏡で反射した色光が入射し、前記入射した色光をその入射角に応じた光線高にて照明位置に導く第2のリレー光学系と、3つの前記回転多面鏡で反射した3つの前記色光を合成する色合成光学系と、前記照明位置に配置され、入射光を変調する多数の画素を備え、前記各画素がその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動される画像表示素子とを備え、前記色分解光学系及び前記色合成光学系はそれぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーはおよそ相互に平行に配置されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の第2の単板式画像表示装置は、白色光を矩形の開口から一方向に発する光源部と、前記光源部からの白色光を3つの色光に分解する色分解光学系と、分解された3つの前記色光をそれぞれ矩形形状に規制する3つの矩形発光面と、3つの前記色光をそれぞれ集光する3つの第1のリレー光学系と、3つの前記第1のリレー光学系の各集光位置にその反射面をおよそ一致させて配置された3つの回転多面鏡と、3つの前記回転多面鏡で反射した色光が入射し、前記入射した色光をその入射角に応じた光線高にて照明位置に導く第2のリレー光学系と、3つの前記回転多面鏡で反射した3つの前記色光を合成する色合成光学系と、前記照明位置に配置され、入射光を変調する多数の画素を備え、前記各画素がその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動される画像表示素子とを備え、前記色分解光学系及び前記色合成光学系はそれぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーはおよそ相互に平行に配置されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の第3の単板式画像表示装置は、白色光を発する放電管と前記放電管からの白色光を一方向に反射するリフレクタとからなる光源部と、前記光源部からの白色光を3つの色光に分解する色分解光学系と、分解された3つの前記色光をそれぞれ矩形形状に規制する3つの矩形発光面と、3つの前記色光をそれぞれ集光する3つの第1のリレー光学系と、3つの前記第1のリレー光学系の各集光位置にその反射面をおよそ一致させて配置された3つのガルバノミラーと、3つの前記ガルバノミラーで反射した色光が入射し、前記入射した色光をその入射角に応じた光線高にて照明位置に導く第2のリレー光学系と、3つの前記ガルバノミラーで反射した3つの前記色光を合成する色合成光学系と、前記照明位置に配置され、入射光を変調する多数の画素を備え、前記各画素がその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動される画像表示素子とを備え、前記色分解光学系及び前記色合成光学系はそれぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーはおよそ相互に平行に配置されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の第4の単板式画像表示装置は、白色光を矩形の開口から一方向に発する光源部と、前記光源部からの白色光を3つの色光に分解する色分解光学系と、分解された3つの前記色光をそれぞれ矩形形状に規制する3つの矩形発光面と、3つの前記色光をそれぞれ集光する3つの第1のリレー光学系と、3つの前記第1のリレー光学系の各集光位置にその反射面をおよそ一致させて配置された3つのガルバノミラーと、3つの前記ガルバノミラーで反射した色光が入射し、前記入射した色光をその入射角に応じた光線高にて照明位置に導く第2のリレー光学系と、3つの前記ガルバノミラーで反射した3つの前記色光を合成する色合成光学系と、前記照明位置に配置され、入射光を変調する多数の画素を備え、前記各画素がその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動される画像表示素子とを備え、前記色分解光学系及び前記色合成光学系はそれぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーはおよそ相互に平行に配置されていることを特徴とする。
【0015】
本発明の第5の単板式画像表示装置は、相互に異なる色光を矩形の開口から一方向に発する3つの光源部と、3つの前記色光をそれぞれ矩形形状に規制する3つの矩形発光面と、3つの前記色光をそれぞれ集光する3つの第1のリレー光学系と、3つの前記第1のリレー光学系の各集光位置にその反射面をおよそ一致させて配置された3つのガルバノミラーと、3つの前記ガルバノミラーで反射した色光が入射し、前記入射した色光をその入射角に応じた光線高にて照明位置に導く第2のリレー光学系と、3つの前記ガルバノミラーで反射した3つの前記色光を合成する色合成光学系と、前記照明位置に配置され、入射光を変調する多数の画素を備え、前記各画素がその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動される画像表示素子とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の単板式投写型画像表示装置は、上記第1〜第5のいずれかの単板式画像表示装置と、前記画像表示素子上の画像を拡大投写する投写レンズとを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の第1〜第5の単板式画像表示装置では、画像表示素子を各色の矩形照明領域で順に走査し、画像表示素子の各画素をその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動する。これにより、カラーフィルターを備えず、各色光専用の画素を持たない画像表示素子を用いてカラー表示を行うことが可能となる。従って、高解像度表示を可能にするだけでなく、白色光源を用いた場合には常に赤、緑、青の色光を表示していることから光源からの光利用の高効率化を実現することが出来る。しかも、画像表示素子は単板であることから装置の小型化を図ることが出来る。
【0018】
また、本発明の第1〜第4の単板式画像表示装置では、白色光を発する光源部からの光を各色光に分解する色分解光学系と、各色光を合成する色合成光学系とが、それぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーがおよそ相互に平行に配置されている。これにより、従来のように、ダイクロイックミラーを交差させないので、製造が容易で、且つ色分解・色合成の特性が改善される。
【0019】
また、本発明の第5の単板式画像表示装置では、各色光ごとの光源部を備えるので、色分解光学系が不要となる。これにより、従来のように、ダイクロイックミラーを交差させて配置する必要がなくなるので、製造が容易で、且つ色合成の特性が改善される。
【0020】
本発明の上記第5の単板式画像表示装置において、前記色合成光学系はおよそ相互に平行に配置された2枚のダイクロイックミラーからなることが好ましい。
これにより、一般的なダイクロイックミラーを使用することができる。
【0021】
本発明の上記第1〜第2の単板式画像表示装置において、3つの前記回転多面鏡が同一平面上に配置されていることが好ましい。これにより、回転中心軸方向の装置の寸法を小さくでき、また、光学部品の配置が容易になり、光学系の設計が簡単になる。
【0022】
また、本発明の上記第3〜第5の単板式画像表示装置において、3つの前記ガルバノミラーが同一平面上に配置されていることが好ましい。これにより、揺動中心軸方向の装置の寸法を小さくでき、また、光学部品の配置が容易になり、光学系の設計が簡単になる。
【0023】
本発明の上記第1〜第2の単板式画像表示装置において、3つの前記回転多面鏡は、回転中心軸に対して1つの反射面が回転方向においてなす角αの1/3づつ相互に位相がずれて回転することが好ましい。これにより、画像表示パネルに入射する赤緑青の各色光の主光線間には走査方向に相互に一定の間隔が維持される。その結果、混色なく、良好なカラー表示が実現できる。
【0024】
また、本発明の上記第3〜第5の単板式画像表示装置において、3つの前記ガルバノミラーは、反射光の有効走査角βの1/3づつ相互に位相がずれて揺動することが好ましい。これにより、画像表示パネルに入射する赤緑青の各色光の主光線間には走査方向に相互に一定の間隔が維持される。その結果、混色なく、良好なカラー表示が実現できる。
【0025】
本発明の上記第1〜第5の単板式画像表示装置において、前記光源部の発光位置から3つの前記矩形発光面までの距離は、3つの前記色光についておよそ等しいことが好ましい。これにより、光学部品の共用化又は仕様の共通化を図ることができる。
【0026】
また、本発明の上記第1〜第5の単板式画像表示装置において、3つの前記矩形発光面から前記画像表示素子までの距離は、3つの前記色光についておよそ等しいことが好ましい。これにより、光学部品の共用化又は仕様の共通化を図ることができる。
【0027】
本発明の上記第1〜第5の単板式画像表示装置において、前記画像表示素子は、検光子と偏光子を兼ねる偏光ビームスプリッターと反射型液晶素子とから構成されていても良い。あるいは、偏光子である入射側偏光板と、透過型液晶素子と、検光子である出射側偏光板とから構成されていても良い。あるいは、デジタルミラーデバイスで構成されていても良い。
【0028】
本発明の上記第3〜第5の単板式画像表示装置において、前記ガルバノミラーの回帰動作中に前記ガルバノミラーで反射された色光が前記画像表示素子に至らないように、光遮断手段を更に備えることが好ましい。これにより、混色がない良好なカラー画像を表示できる。
【0029】
本発明の上記第1〜第5の単板式画像表示装置において、前記画像表示素子上に一方向に走査される3つの前記矩形発光面の像が形成され、前記走査方向における3つの前記像の寸法は、前記画像表示素子の有効表示領域の前記走査方向における寸法のおよそ1/3であることが好ましい。これにより、画像表示パネルの有効表示領域のほぼ全てを常に照明することができ、高輝度の画像を表示できる。
【0030】
本発明の上記第1〜第5の単板式画像表示装置において、前記画像表示素子上に一方向に走査される3つの前記矩形発光面の像が形成され、前記走査方向において隣り合う前記像はその一部において相互に重畳することが好ましい。これにより、高輝度の画像を表示できる。
【0031】
本発明の単板式投写型画像表示装置は、本発明の上記第1〜第5のいずれかの単板式画像表示装置と、前記画像表示素子上の画像を拡大投写する投写レンズとを備える。これにより、単板式でありながら効率よく光源部からの光を利用できることから、低コストで明るい画像を得ることが出来る。
【0032】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る単板式画像表示装置の概略構成図である。
本実施の形態の画像表示装置は、光源部101、色分解光学系102、第1の光学系(第1のリレー光学系)103、回転多面鏡104、第2の光学系(第2のリレー光学系)105、色合成光学系106、画像表示パネル(画像表示素子)107、図示しない画像表示パネル駆動回路からなっている。
【0033】
光源部101は、電極間に放電を行って白色光を生じる放電管109と、放電管109からの光を一方向に出射するリフレクター110と、リフレクター110の出射面側に配置された第1のマイクロレンズアレイ111及び第2のマイクロレンズアレイ112とからなっている。第1のマイクロレンズアレイ111は矩形の開口を持つマイクロレンズの集合体であり、第2のマイクロレンズアレイ112は前記第1のマイクロレンズアレイ111のマイクロレンズに1対1に対応するマイクロレンズの集合体である。
【0034】
光源部101から出射された白色光は色分解光学系102に入射する。色分解光学系102は、第1のダイクロイックミラー113と、前記第1のダイクロイックミラー113と平行に配置された第2のダイクロイックミラー114とからなっている。ここで、第一のダイクロイックミラー113は赤透過の波長選択性を有していることから、第一のダイクロイックミラー113に入射した白色光のうち青緑の波長の光は反射され、赤の波長の光は透過される。
【0035】
透過された赤色光は第1の光学系103の第1の集光レンズ115Rを経て矩形形状の開口を有する絞り(矩形発光面)116R、第1の光学系103の第2の集光レンズ117Rを透過して回転多面鏡118Rに入射する。
【0036】
回転多面鏡118Rで反射せしめられた赤色光(光線119として示している)は、第2の光学系105の第1の走査レンズ120R、第2の走査レンズ121R、第3の走査レンズ122Rを透過後、色合成光学系106の第1のダイクロイックミラー123に入射する。前記第1のダイクロイックミラー123は赤反射の波長選択性を有しているため、ここで反射される(光線124として示している)。
【0037】
また、色分解光学系102の第1のダイクロイックミラー113で反射された青緑の波長の光は、更に色分解光学系102の第2のダイクロイックミラー114に入射する。第2のダイクロイックミラー114は青反射の特性を有していることから、青色光は第2のダイクロイックミラー114で反射せしめられ、第1の光学系103の第1の集光レンズ115Bを経て矩形形状の開口を有する絞り(矩形発光面)116B、第1の光学系103の第2の集光レンズ117Bを透過して回転多面鏡118Bに入射する。
【0038】
回転多面鏡118Bで反射せしめられた青色光(光線125として示している)は、第2の光学系105の第1の走査レンズ120B、第2の走査レンズ121Bを透過後、色合成光学系106の第2のダイクロイックミラー126に入射する。第2のダイクロイックミラー126は青反射の特性を有していることからここで反射され(光線127として示している)、第2の光学系105の第3の走査レンズ122BGを透過後、色合成光学系106の第1のダイクロイックミラー123に入射する。第1のダイクロイックミラー123は赤反射の波長選択性を有しているため、ここを透過する。
【0039】
更に、色分解光学系102の第2のダイクロイックミラー114を透過した緑色光は、第1の光学系103の第1の集光レンズ115Gを経て矩形形状の開口を有する絞り(矩形発光面)116G、第1の光学系103の第2の集光レンズ117Gを透過して回転多面鏡118Gに入射する。
【0040】
回転多面鏡118Gで反射せしめられた緑色光(光線128として示している。図ではシステム光軸と一致している。)は、第2の光学系105の第1の走査レンズ120G、第2の走査レンズ121Gを透過後、色合成光学系106の第2のダイクロイックミラー126に入射する。第2のダイクロイックミラー126は青反射の特性を有していることからここを透過し、第3の走査レンズ122BGを透過後、色合成光学系106の第1のダイクロイックミラー123に入射する。第1のダイクロイックミラー123は赤反射の波長選択性を有しているため、ここを透過する。
【0041】
その後、赤緑青の各色光は第2の光学系105の第4の走査レンズ129、第5の走査レンズ130を経て画像表示パネル107に至る。画像表示パネル107は、入射側の偏光板131と、出射側の検光子133と、これらの間の液晶パネル132とからなる。液晶パネル132は二次元平面に配列された多数の画素を備える。液晶パネル132の各画素は、図示しない画像表示パネル駆動回路により独立して駆動されて、各画素への入射光の偏光方向を変調して出射する。画像表示パネル107を透過した光は観察者134に至る。
【0042】
上記の構成において、前記第1のマイクロレンズアレイ111は図2のように短辺/長辺の長さ比率がおよそ1/4の矩形の開口を持つマイクロレンズの集合体である。この矩形形状の像が、第2のマイクロレンズアレイ112上のマイクロレンズ、及び第1の光学系103の第1の集光レンズ115R、115B、115Gにより矩形形状の開口を持つ絞り116R、116B、116G上に形成される。絞り116R、116B、116Gの開口形状は第1のマイクロレンズアレイ111のマイクロレンズの開口形状とおよそ相似形である。絞り116R、116B、116Gにて不要光は除かれる。絞り116R、116B、116Gの開口形状の像は、第1の光学系103の第2の集光レンズ117R、117B、117G、回転多面鏡118R、118B、118G、第2の光学系105により画像表示パネル107上に形成される。
【0043】
回転多面鏡118R、118B、118Gは同一形状を有し、その1つの反射面の回転方向における幅が回転中心軸に対してなす角度(中心角)をαとしたとき、回転多面鏡118R、118B、118Gは、それぞれへの入射光に対して常にα/3の回転位相差を相互に維持しながら回転する。したがって、回転多面鏡118R、118B、118Gで反射された各色光の主光線は、対応する第2の光学系105に、第2の光学系105の光軸に対して互いに異なる角度で入射する。第2の光学系105は入射光の入射角度に比例して画像表示パネル107上に形成される像の高さが決まるFシーターレンズの機能を有している。従って、各色光は、画像表示パネル107上の異なる位置に、絞り116R、116B、116Gの開口形状の像(矩形状の照明領域)を形成する。回転多面鏡118R、118B、118Gが同方向に同速度で回転するので、各色光の矩形照明領域は画像表示パネル107上を同方向に移動(走査)する。
【0044】
回転多面鏡118R、118B、118Gの回転による反射光の変化の様子、及び画像表示パネル107上の各色光による矩形照明領域が走査される様子について図3(A)〜図3(F)を用いて説明する。
【0045】
図3(A)〜図3(F)は、回転多面鏡118R、118B、118Gの回転と、これに伴う画像表示パネル107の各色光による照明状態の変化とを一定時間間隔おきに示したものである。それぞれにおいて、最も上に画像表示パネル107の照明状態を示しており、図中R、G、Bはそれぞれ赤色光による照明領域、緑色光による照明領域、及び青色光による照明領域を示している。また、その下に、上から順に、回転多面鏡118R、118B、118Gにおける各色光の反射状態を示しており、図中R、G、Bはそれぞれ赤色光主光線、緑色光主光線、青色光主光線を示し、これに付された矢印は光の進行方向を示している。また、矢印118R’、118B’、118G’は、それぞれ回転多面鏡118R、118B、118Gの回転方向を示す。
【0046】
時間T=t1においては(図3(A))、赤色光は回転多面鏡118Rの反射面118Raに入射し、緑色光は回転多面鏡118Gの反射面118Gaに入射し、青色光は回転多面鏡118Bの反射面118Baに入射する。ここで、反射面118Ra、反射面118Ga、及び反射面118Baは、この順に位相がずれている。従って、青色光が最も大きな反射角で反射し、緑色光は青色光よりもやや小さい反射角で反射し、赤色光は緑色光よりも更に小さな反射角で反射する。従って、各色光の主光線は第2の光学系105の光軸に対して互いに異なる角度で、それぞれの第2の光学系105に入射する。第2の光学系105は、走査方向においては、入射する光の入射角度に応じて照明位置(画像表示パネル107)での光線高が決まる光学系である。従って、各色光は画像表示パネル107上の異なる位置に絞り116R、116B、116Gの矩形開口の像(照明領域)を図示したように形成する。即ち、画像表示パネル107上には、上から順に青色光照明領域、緑色光照明領域、赤色光照明領域が形成される。
【0047】
時間T=t1から回転多面鏡118R、118B、118Gが所定角度だけ回転した時間T=t2においては(図3(B))、赤色光及び緑色光は時間T=t1と同じ反射面118Ra、反射面118Gaにそれぞれ入射するが、青色光は回転してきた新たな反射面118Bbに入射する。このとき特に青色光は反射面118Bbへの入射角が最も小さくなることから反射角も最も小さくなる。よって、緑色光が最も大きな反射角で反射し、赤色光は緑色光よりもやや小さい反射角で反射し、青色光は赤色光よりもさらに小さな反射角で反射する。従って、各色光は画像表示パネル107上の異なる位置に絞り116R、116B、116Gの矩形開口の像(照明領域)を図示したように形成する。即ち、画像表示パネル107上には、上から順に緑色光照明領域、赤色光照明領域、青色光照明領域が形成される。
【0048】
時間T=t2から回転多面鏡118R、118B、118Gが更に所定角度だけ回転した時間T=t3においては(図3(C))、赤色光のみが時間T=t1,t2と同じ反射面118Raに入射し、緑色光は回転してきた新たな反射面118Gbに入射し、青色光は時間T=t2と同じ反射面118Bbに入射する。
このとき特に緑色光は反射面118Gbへの入射角が最も小さくなることから反射角も最も小さくなる。よって、赤色光が最も大きな反射角で反射し、青色光は赤色光よりもやや小さい反射角で反射し、緑色光は青色光よりもさらに小さな反射角で反射する。従って、各色光は画像表示パネル107上の異なる位置に絞り116R、116B、116Gの矩形開口の像(照明領域)を図示したように形成する。即ち、画像表示パネル107上には、上から順に赤色光照明領域、青色光照明領域、緑色光照明領域が形成される。
【0049】
時間T=t3から回転多面鏡118R、118B、118Gが更に所定角度だけ回転した時間T=t4においては(図3(D))、赤色光は回転してきた新たな反射面118Rbに入射し、緑色光及び青色光は時間T=t3と同じ反射面118Gb、反射面118Bbにそれぞれ入射する。これは上記時間T=t1(図3(A))と同じ位置関係となり、画像表示パネル107の各色光による照明状態も同じとなる。
【0050】
さらに、回転多面鏡118R、118B、118Gが所定角度だけ回転した時間T=t5においては(図3(E))、赤色光及び緑色光は時間T=t4と同じ反射面118Rb、反射面118Gbにそれぞれ入射するが、青色光は回転してきた新たな反射面118Bcに入射する。これは上記時間T=t2(図3(B))と同じ位置関係となり、画像表示パネル107の各色光による照明状態も同じとなる。
【0051】
さらに、回転多面鏡118R、118B、118Gが所定角度だけ回転した時間T=t6においては(図3(F))、赤色光は時間T=t5と同じ反射面118Rbに入射し、緑色光は回転してきた新たな反射面118Gcに入射し、青色光は時間T=t5と同じ反射面118Bcに入射する。これは上記時間T=t3(図3(C))と同じ位置関係となり、画像表示パネル107の各色光による照明状態も同じとなる。
【0052】
以上のように、画像表示パネル107に形成される、赤緑青の各色光による矩形照明領域は、走査方向107aの向きに順に移動する。図3(A)〜図3(F)では特定の期間(時間T=t1〜t6)のみを示したが、回転多面鏡118R、118B、118Gは連続回転していることから、各色光の照明領域は画像表示パネル107上を下から上に(走査方向107aの向きに)連続的に移動し(走査され)、上端に到達した色光の照明領域は下端に戻って再度左から右への移動を行う。上記の時間t1〜t6の切り替えを同じ時間間隔で連続的に行なうことにより、色ムラ、輝度ムラ、フリッカーが抑えられた照明を行なうことができる。
【0053】
このとき、液晶パネル132の各画素を、その画素に入射する光の色に対応した映像信号で駆動して、各画素毎に変調を行なうことで、単色の画像が形成される。画像表示パネル107を透過した光は観察者に至る。図3(A)〜図3(F)に示した各色光の走査は高速で行なわれるから(1フィールド時間内に図3(A)〜図3(F)からなる1単位が少なくとも1回以上行なわれることが好ましい)、観察者の網膜上には各色ごとの画像が合成されて、色分離のないカラー画像として認識される。
【0054】
また、3つの回転多面鏡118R、118B、118Gが相互にα/3の位相を維持しながら回転するので、画像表示パネル107に入射する赤緑青の各色光の主光線間には走査方向107aに相互に一定の間隔が維持される。その結果、混色なく、良好なカラー表示が実現できる。
【0055】
また、画像表示パネル107に形成される、赤緑青の各色光による矩形照明領域の走査方向107aにおける寸法は、画像表示パネル107の有効表示領域の走査方向107aにおける寸法の約1/3である。この結果、画像表示パネル107の有効表示領域のほぼ全てを常に照明することができ、高輝度の画像を表示できる。
【0056】
また、画像表示パネル107上において、走査方向107aに隣り合う赤緑青の各色光による矩形照明領域は、離間していても良いが、相互に一部が重畳していることが好ましい。隣り合う照明領域が離間しているとその離間部分は黒表示となるが、重畳部分を例えば白表示することにより、高輝度の画像を表示できる。
【0057】
以上の様に構成することで、高価な画像表示パネル107を1枚のみ用いて低コストでカラー表示が可能となる。しかも、画像表示パネル107の個々の画素が赤緑青の3色分の画素として機能するので、画像表示パネル107の画素数と得られる表示画像の画素数とが一致する。従って、表示画像の所望する解像度以上に画像表示パネル107を高解像度化する必要がなく、また、表示画像を拡大しても赤緑青の各色に色分離して見えることもない。さらに、光源部101からの白色光は色分解及び色合成されて常に有効に画像表示パネル107へ導かれることから光利用率が高く高輝度の画像表示を実現できる。
【0058】
本実施の形態では、色分解光学系102を構成する第1のダイクロイックミラー113と第2のダイクロイックミラー114と、色合成光学系106を構成する第1のダイクロイックミラー123と第2のダイクロイックミラー126とは、互いに略平行に配置されている。4枚のダイクロイックミラー113,114,123,126を互いに略平行に配置することにより、各色光に対応する光学部品の光学的位置関係を色光間で同一にすることができる(但し、時間的には回転多面鏡において色光間で位相のずれが設けられているが)。即ち、ダイクロイックミラーに対する入射角が色光間で同一になる。従って、ダイクロイックミラー113,114,123,126の反射膜は従来の一般的な方法で形成されたものでよく、低コスト化に貢献する。また、従来のようにダイクロイックミラーを交差させる必要がないので製造が容易である。
【0059】
上記において、回転多面鏡118R、118B、118Gは、その回転中心軸を相互に平行とし、且つ、同一平面上に配置されている。これにより、回転中心軸方向の装置の寸法を小さくでき、また、光学部品の配置が容易になり、光学系の設計が簡単になる。
【0060】
また、光源部101の放電管109の発光位置から絞り(矩形発光面)116R、116B、116Gまでの距離は、赤青緑の各色光について同一である。これにより、第1のマイクロレンズアレイ111及び第2のマイクロレンズアレイ112からなるインテグレータ光学系を共通化できる。また、これら以外の光学部品についても仕様を共通化できる。
【0061】
同様に、絞り(矩形発光面)116R、116B、116Gから画像表示パネル107までの距離は、赤青緑の各色光について同一である。これにより、第2の光学系105の第4,第5の走査レンズ129,130を共通化できる。また、これら以外の光学部品についても仕様を共通化できる。
【0062】
なお、図1に示した光学系では回転多面鏡118R、118B、118Gの基準入射角は45度となっているが、ダイクロイックミラー113,114,123,126の傾きを変えて構成することでこの基準入射角は任意に設定でき、45度に限定されるものではない。
【0063】
上記の実施の形態では光源部101に2枚のレンズアレイによるインテグレータ光学系を採用したが、これに凸レンズを加えた構成でもよく、あるいは後述のロッドタイプのインテグレータ光学系(図6参照)を用いた構成であってもよい。
【0064】
また、図1の色配置は一例であり、色分解光学系及び色合成光学系の特性を変更することで任意に変えることが出来ることは言うまでもない。
【0065】
さらに、図1の例では画像表示パネル107として透過型液晶パネルを用いたが、照明光を変調して画像表示出来るライトバルブあれば構成可能であり、反射型液晶パネルやデジタルミラーデバイス(DMD)でも応用可能である。ここで、デジタルミラーデバイスとは、2次元的に配列された多数の画素のそれぞれが微小なミラーから構成されており、各画素ごとに微小ミラーの直下に配置されたメモリー素子の静電界作用によって微小ミラーの傾きを制御し、反射光の反射角度を変化させることによってON/OFF状態をつくる反射型画像表示素子である。
【0066】
また、図1のレンズ配置は一案であり、目的が達成されるので有ればレンズ枚数や位置を変更することができる。
【0067】
図4は、図1に示した画像表示装置を応用して構成された投写型画像表示装置の概略構成図である。図4の投写型画像表示装置では、色分解光学系及び色合成光学系のミラー配置を図1の画像表示装置と変更したが、その変更内容は図1及び図4を対比すれば容易に理解できるので、ここでは光路に関する詳細な説明は割愛する。図1の画像表示装置に対する図4の投写型画像表示装置の特徴は、第2の光学系105の第5の走査レンズ130より後段の光学系の構成にある。
【0068】
即ち、第5の走査レンズ130を出射した各色光は、検光子と偏光子を兼ねる偏光ビームスプリッター200を通過した後、画像表示素子である反射型液晶パネル201上に、図1の場合と同様に絞り116R、116B、116Gの開口形状の像(矩形状の照明領域)を形成する。反射型液晶パネル201で反射された表示されるべき光は偏光方向を変えられることで前記偏光ビームスプリッター200を通過し、投写レンズ202により図示しないスクリーンに至る。投写レンズ202は反射型液晶パネル201の有効部の画素構造を拡大投写出来るように設けられていることから、スクリーン上に前記各色光の矩形照明領域が表示される。反射型液晶パネル201は、二次元平面に配列された多数の画素を備え、各画素は、図示しない画像表示パネル駆動回路により独立して駆動されて、各画素への入射光の偏光方向を変調する。図1の場合と同様に、各画素をその画素に入射する光の色に対応した映像信号で駆動することにより、スクリーン上にカラー拡大画像を得ることができる。
【0069】
この投写型画像表示装置では、第2の光学系105の出射光が画像表示素子を経て投写レンズ202の入射瞳に入射されるように構成されているので、効率よく光を利用することができる。
【0070】
図4では画像表示素子として反射型液晶パネル201を用いたが、本発明の投写型画像表示装置はこれに限定されず、前述の透過型液晶パネルや微小ミラーの集合体であるDMD(デジタルミラーデバイス)のようなライトバルブでも構成可能なことは言うまでもない。液晶パネルを用いる場合は光源装置に自然光を一方向の偏光光に変換出来る偏光変換素子を導入することで光利用率を高めることが可能であることは言うまでもない。
【0071】
図5は画像表示素子としてDMD(デジタルミラーデバイス)を用いた投写型画像表示装置の概略構成図である。図4の投写型画像表示装置との相違点は以下の通りである。第1に、各色光がDMD300上に矩形照明領域を形成後、投写レンズ301の入射瞳位置(この場合は後玉付近)に集光するように、第2の光学系105が変更されている。第2に、光源部302の構成が変更されている。
即ち、放電管304からの光は、反射面形状が楕円形状のリフレクタ303によりロッドインテグレータ305の入射面306上に集光される。ロッドインテグレータ305の出射面307からの光は、集光レンズ308により前方の絞り116R、116B、116G上に出射面307の像として導かれる。ここで、ロッドインテグレータ305は、図6に示すように、四角柱形状のプリズムからなり、その入射面306及び出射面307の形状は、絞り116R、116B、116Gの開口形状と相似形であることが望ましい。
【0072】
上記の投写型画像表示装置は、図1の画像表示装置と同様に、単板式でありながら効率よく光源部からの光を利用できることから、低コストで明るい画像を得ることが出来る。
【0073】
(実施の形態2)
図7は本発明の実施の形態2に係る単板式画像表示装置の概略構成図である。
図7の単板式画像表示装置が実施の形態1の図1に示した単板式画像表示装置と異なるのは光源部401の構成のみである。図7では、図1と同一の機能を有する要素には同一の符号を付しており、それらについての詳細な説明を省略する。
【0074】
光源部401は、開口部409から白色光を前方に射出する無電極光源410と、無電極光源410からの光を集光する集光レンズ411,412とからなっている。無電極光源410は、例えばSID99でフュージョンライティング社が発表しているような白色光を開口部からのみ射出する光源である。厳密には図示した管球部を励起する装置が更に必要であるが、ここでは図示を省略している。
【0075】
光源部401から出射された白色光は、図1の場合と同様に色分解光学系102に入射した後、画像表示パネル107上にカラー画像を形成する。
【0076】
無電極光源410は図8のように短辺/長辺の長さ比率がおよそ1/4の矩形の開口409を有する。この矩形形状の像が、集光レンズ411,412、及び第1の光学系103の第1の集光レンズ115R、115B、115Gにより矩形形状の開口を持つ絞り116R、116B、116G上に形成される。絞り116R、116B、116Gの開口形状は無電極光源410の開口409の形状とおよそ相似形である。絞り116R、116B、116Gにて不要光は除かれる。絞り116R、116B、116Gの開口形状の像は、第1の光学系103の第2の集光レンズ117R、117B、117G、回転多面鏡118R、118B、118G、第2の光学系105により画像表示パネル107上に形成される。
【0077】
なお、図7に示した光学系では回転多面鏡118R、118B、118Gの基準入射角は45度となっているが、ダイクロイックミラー113,114,123,126の傾きを変えて構成することでこの基準入射角は任意に設定でき、45度に限定されるものではない。
【0078】
また、図7の色配置は一例であり、色分解光学系及び色合成光学系の特性を変更することで任意に変えることが出来ることは言うまでもない。
【0079】
さらに、図7の例では画像表示パネル107として透過型液晶パネルを用いたが、照明光を変調して画像表示出来るライトバルブあれば構成可能であり、反射型液晶パネルやデジタルミラーデバイス(DMD)でも応用可能である。
【0080】
また、図7のレンズ配置は一案であり、目的が達成されるので有ればレンズ枚数や位置を変更することができる。
【0081】
上記に説明した本実施の形態2の画像表示装置を、実施の形態1で説明したのと同様に投写型画像表示装置へ応用することができることは言うまでもない。投写型画像表示装置への応用においては、画像表示素子として、反射型・透過型液晶パネルの他にDMD(デジタルミラーデバイス)のようなライトバルブでも構成可能なことは言うまでもない。液晶パネルを用いる場合は光源装置に自然光を一方向の偏光光に変換出来る偏光変換素子を導入することで光利用率を高めることが可能であることは言うまでもない。
【0082】
なお、上記の例では光源部401の光源として無電極光源410を使用したが、これに限定されず、矩形の開口部409から略均一な白色光を発する光源であればよく、例えば、半導体レーザ又はLEDの集合体や、高輝度のEL(エレクトロルミネッセンス)素子等で構成しても良い。
【0083】
本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に単板式でありながら効率よく光源部からの光を利用できることから、低コストで明るい画像を得ることが出来る。
【0084】
更に、光源部に長寿命な無電極光源を使用できることから、装置価格は実施の形態1よりも上昇するが、管理メンテナンスやランニングコストの削減が可能になる。
【0085】
(実施の形態3)
図9は本発明の実施の形態3に係る単板式画像表示装置の概略構成図である。
図9の単板式画像表示装置が実施の形態1の図1に示した単板式画像表示装置と異なるのは、各色光を反射時に走査させるために、回転多面鏡118R、118B、118Gに代えて、それぞれガルバノミラー518R,518B,518Gを用いている点のみである。図9では、図1と同一の機能を有する要素には同一の符号を付しており、それらについての詳細な説明を省略する。
【0086】
ガルバノミラー518R,518B,518Gは、その反射面が一定角度範囲内において揺動することにより、反射面に入射する光の反射方向を一定角度範囲内で走査させる。
【0087】
図10にガルバノミラーの走査角と時間との関係を示した。ここで、走査角とは、ガルバノミラーからの反射光の主光線が光軸に対してなす角度を意味する。
図10に示したように、走査角は、有効走査時間内においてほぼ直線状に変化する。この有効走査時間に対応する走査角を有効走査角βとすると、赤、青、緑の各色光に対応するガルバノミラー518R,518B,518Gは、常にβ/3の角度位相差を相互に維持しながら揺動する。したがって、ガルバノミラー518R,518B,518Gで反射された各色光の主光線は、対応する第2の光学系105に、第2の光学系105の光軸に対して互いに異なる角度で入射する。
従って、実施の形態1と同様に、各色光は、画像表示パネル107上の異なる位置に、絞り116R、116B、116Gの開口形状の像(矩形状の照明領域)を形成する。ガルバノミラー518R,518B,518Gが同一の走査周期で相互にβ/3の角度位相差を維持しながら揺動するので、各色光の矩形照明領域は画像表示パネル107上を同方向に移動(走査)する。
【0088】
なお、図10に示した帰還時間内の反射光は画像表示のために有効に使用できない。しかしながら、帰還時間は有効走査時間に比べて短く、従って、帰還時間内の反射光は高速で画像表示素子上を走査することになるので、実際には混色しても実用上問題にならない。但し、画質に厳しい用途においては帰還時間内には反射光が画像表示素子上に到達しないように一時的に遮光できる機構を備えることが望ましい。この遮光機構としては、例えば液晶素子を利用した光学シャッタを用いることができる。
【0089】
ガルバノミラー518R,518B,518Gの揺動による反射光の変化の様子、及び画像表示パネル107上の各色光による矩形照明領域が走査される様子について図11(A)〜図11(F)を用いて説明する。
【0090】
図11(A)〜図11(F)は、ガルバノミラー518R,518B,518Gの揺動と、これに伴う画像表示パネル107の各色光による照明状態の変化とを一定時間間隔おきに示したものである。それぞれにおいて、最も上に画像表示パネル107の照明状態を示しており、図中R、G、Bはそれぞれ赤色光による照明領域、緑色光による照明領域、及び青色光による照明領域を示している。また、その下に、上から順に、ガルバノミラー518R,518B,518Gにおける各色光の反射状態を示しており、図中R、G、Bはそれぞれ赤色光主光線、緑色光主光線、青色光主光線を示し、これに付された矢印は光の進行方向を示している。
【0091】
時間T=t1においては(図11(A))、ガルバノミラー518R,518B,518Gはそれぞれ図示しように傾斜しており、これらに入射する色光の入射角は、大きい方から順に、青、緑、赤である。よって、各色光の反射角も、大きい方から順に、青、緑、赤となる。従って、各色光の主光線は第2の光学系105の光軸に対して互いに異なる角度で、それぞれの第2の光学系105に入射する。第2の光学系105は、走査方向においては、入射する光の入射角度に応じて照明位置(画像表示パネル107)での光線高が決まる光学系である。従って、各色光は画像表示パネル107上の異なる位置に絞り116R、116B、116Gの矩形開口の像(照明領域)を図示したように形成する。即ち、画像表示パネル107上には、上から順に青色光照明領域、緑色光照明領域、赤色光照明領域が形成される。
【0092】
時間T=t1からガルバノミラー518R,518B,518Gがそれぞれ所定角度だけ揺動した時間T=t2においては(図11(B))、ガルバノミラー518R,518B,518Gはそれぞれ図示しように傾斜しており、これらに入射する色光の入射角は、大きい方から順に、緑、赤、青である。よって、各色光の反射角も、大きい方から順に、緑、赤、青となる。従って、各色光は画像表示パネル107上の異なる位置に絞り116R、116B、116Gの矩形開口の像(照明領域)を図示したように形成する。即ち、画像表示パネル107上には、上から順に緑色光照明領域、赤色光照明領域、青色光照明領域が形成される。
【0093】
時間T=t2からガルバノミラー518R,518B,518Gがそれぞれ更に所定角度だけ揺動した時間T=t3においては(図11(C))、ガルバノミラー518R,518B,518Gはそれぞれ図示しように傾斜しており、これらに入射する色光の入射角は、大きい方から順に、赤、青、緑である。よって、各色光の反射角も、大きい方から順に、赤、青、緑となる。従って、各色光は画像表示パネル107上の異なる位置に絞り116R、116B、116Gの矩形開口の像(照明領域)を図示したように形成する。即ち、画像表示パネル107上には、上から順に赤色光照明領域、青色光照明領域、緑色光照明領域が形成される。
【0094】
時間T=t3からガルバノミラー518R,518B,518Gがそれぞれ更に所定角度だけ揺動した時間T=t4においては(図11(D))、ガルバノミラー518R,518B,518Gの傾斜角度は上記時間T=t1(図11(A))と同じとなる。従って、画像表示パネル107の各色光による照明状態も時間T=t1と同じとなる。
【0095】
さらに、ガルバノミラー518R,518B,518Gがそれぞれ更に所定角度だけ揺動した時間T=t5においては(図11(E))、ガルバノミラー518R,518B,518Gの傾斜角度は上記時間T=t2(図11(B))と同じとなる。従って、画像表示パネル107の各色光による照明状態も時間T=t2と同じとなる。
【0096】
さらに、ガルバノミラー518R,518B,518Gがそれぞれ更に所定角度だけ揺動した時間T=t6においては(図11(F))、ガルバノミラー518R,518B,518Gの傾斜角度は上記時間T=t3(図11(C))と同じとなる。従って、画像表示パネル107の各色光による照明状態も時間T=t3と同じとなる。
【0097】
以上のように、画像表示パネル107に形成される、赤緑青の各色光による矩形照明領域は、走査方向107aの向きに順に移動する。図11(A)〜図11(F)では特定の期間(時間T=t1〜t6)のみを示したが、ガルバノミラー518R,518B,518Gは一定周期で揺動を繰り返すことから、各色光の照明領域は画像表示パネル107上を下から上に(走査方向107aの向きに)連続的に移動し(走査され)、上端に到達した色光の照明領域は下端に戻って再度下から上への移動を行う。上記の時間t1〜t6の切り替えを同じ時間間隔で連続的に行なうことにより、色ムラ、輝度ムラ、フリッカーが抑えられた照明を行なうことができる。
【0098】
従って、実施の形態1と同様に、液晶パネル132の各画素を、その画素に入射する光の色に対応した映像信号で駆動することにより、カラー画像を形成することができる。
【0099】
また、3つのガルバノミラー518R,518B,518Gが相互にβ/3の位相を維持しながら揺動するので、画像表示パネル107に入射する赤緑青の各色光の主光線間には走査方向107aに相互に一定の間隔が維持される。その結果、混色なく、良好なカラー表示が実現できる。
【0100】
上記において、ガルバノミラー518R,518B,518Gは、その揺動中心軸を相互に平行とし、且つ、同一平面上に配置されている。これにより、揺動中心軸方向の装置の寸法を小さくでき、また、光学部品の配置が容易になり、光学系の設計が簡単になる。
【0101】
なお、図9に示した光学系ではガルバノミラー518R,518B,518Gの基準入射角は45度となっているが、ダイクロイックミラー113,114,123,126の傾きを変えて構成することでこの基準入射角は任意に設定でき、45度に限定されるものではない。
【0102】
上記の実施の形態では光源部101に2枚のレンズアレイによるインテグレータ光学系を採用したが、これに凸レンズを加えた構成でもよく、あるいはロッドタイプのインテグレータ光学系(図6参照)を用いた構成であってもよい。
【0103】
また、図9の色配置は一例であり、色分解光学系及び色合成光学系の特性を変更することで任意に変えることが出来ることは言うまでもない。
【0104】
さらに、図9の例では画像表示パネル107として透過型液晶パネルを用いたが、照明光を変調して画像表示出来るライトバルブあれば構成可能であり、反射型液晶パネルやデジタルミラーデバイス(DMD)でも応用可能である。
【0105】
また、図9のレンズ配置は一案であり、目的が達成されるので有ればレンズ枚数や位置を変更することができる。
【0106】
上記に説明した本実施の形態3の画像表示装置を、実施の形態1で説明したのと同様に投写型画像表示装置へ応用することができることは言うまでもない。投写型画像表示装置への応用においては、画像表示素子として、反射型・透過型液晶パネルの他にDMD(デジタルミラーデバイス)のようなライトバルブでも構成可能なことは言うまでもない。液晶パネルを用いる場合は光源装置に自然光を一方向の偏光光に変換出来る偏光変換素子を導入することで光利用率を高めることが可能であることは言うまでもない。
【0107】
本実施の形態3によれば、実施の形態1と同様に単板式でありながら効率よく光源部からの光を利用できることから、低コストで明るい画像を得ることが出来る。
【0108】
更に、回転多面鏡を用いる構成に比べて小型で済むことから、装置全体を小型化することが可能になる。
【0109】
(実施の形態4)
図12は本発明の実施の形態4に係る単板式画像表示装置の概略構成図である。図12の単板式画像表示装置が実施の形態2の図7に示した単板式画像表示装置と異なるのは、各色光を反射時に走査させるために、回転多面鏡118R、118B、118Gに代えて、それぞれガルバノミラー518R,518B,518Gを用いている点のみである。また、図12の単板式画像表示装置が実施の形態3の図9に示した単板式画像表示装置と異なるのは、光源部として放電管109を備えた光源部101に代えて、実施の形態2と同じ無電極光源410を備えた光源部401を用いている点のみである。図12では、図1,図7,図9と同一の機能を有する要素には同一の符号を付しており、それらについての詳細な説明を省略する。
【0110】
図12に示す本実施の形態の単板式画像表示装置においては、実施の形態2と同様の光源部401から出射された白色光が、色分解光学系102に入射して赤青緑の各色光に分解された後、実施の形態3と同様にガルバノミラー518R,518B,518Gにより走査されて、絞り116R、116B、116Gの開口形状の像が画像表示パネル107に形成される。実施の形態1〜3と同様に、液晶パネル132の各画素を、その画素に入射する光の色に対応した映像信号で駆動することにより、カラー画像を形成することができる。
【0111】
なお、図12に示した光学系ではガルバノミラー518R,518B,518Gの基準入射角は45度となっているが、ダイクロイックミラー113,114,123,126の傾きを変えて構成することでこの基準入射角は任意に設定でき、45度に限定されるものではない。
【0112】
また、図12の色配置は一例であり、色分解光学系及び色合成光学系の特性を変更することで任意に変えることが出来ることは言うまでもない。
【0113】
さらに、図12の例では画像表示パネル107として透過型液晶パネルを用いたが、照明光を変調して画像表示出来るライトバルブあれば構成可能であり、反射型液晶パネルやデジタルミラーデバイス(DMD)でも応用可能である。
【0114】
また、図12のレンズ配置は一案であり、目的が達成されるので有ればレンズ枚数や位置を変更することができる。
【0115】
上記に説明した本実施の形態4の画像表示装置を、実施の形態1で説明したのと同様に投写型画像表示装置へ応用することができることは言うまでもない。投写型画像表示装置への応用においては、画像表示素子として、反射型・透過型液晶パネルの他にDMD(デジタルミラーデバイス)のようなライトバルブでも構成可能なことは言うまでもない。液晶パネルを用いる場合は光源装置に自然光を一方向の偏光光に変換出来る偏光変換素子を導入することで光利用率を高めることが可能であることは言うまでもない。
【0116】
なお、上記の例では光源部401の光源として無電極光源410を使用したが、これに限定されず、矩形の開口部409から略均一な白色光を発する光源であればよく、例えば、半導体レーザ又はLEDの集合体や、高輝度のEL(エレクトロルミネッセンス)素子等で構成しても良い。
【0117】
本実施の形態4によれば、実施の形態1と同様に単板式でありながら効率よく光源部からの光を利用できることから、低コストで明るい画像を得ることが出来る。
【0118】
また、実施の形態2と同様に、光源部に長寿命な無電極光源を使用できることから、装置価格は実施の形態1よりも上昇するが、管理メンテナンスやランニングコストの削減が可能になる。
【0119】
更に、回転多面鏡を用いる構成に比べて小型で済むことから、実施の形態3と同様に、装置全体を小型化することが可能になる。
【0120】
(実施の形態5)
図13は本発明の実施の形態5に係る単板式画像表示装置の概略構成図である。図13の単板式画像表示装置が実施の形態3の図9に示した単板式画像表示装置と異なるのは、光源部からガルバノミラー518R,518B,518Gに至るまでの光学系のみである。図9では、図1と同一の機能を有する要素には同一の符号を付しており、それらについての詳細な説明を省略する。
【0121】
本実施の形態では、光源部として、赤、青、緑の各色光を出射する各色光源部701R、701B、701Gを用いる。従って、実施の形態3で用いた色分解光学系102が不要である。各色光源部701R、701B、701Gからの各色光は、各色光に対応する第1の光学系103を通過した後、ガルバノミラー518R,518B,518Gに入射する。以下、これを説明する。
【0122】
光源部701Rは、赤色光を開口部708Rから前方に射出するEL(エレクトロルミネッセンス)709Rと、前記EL709Rからの光を集光する集光レンズ710R,711Rからなる。光源部701Rから出射された赤色光は第1の光学系103の第1の集光レンズ115Rを経て矩形形状の開口を持つ絞り116R、第1の光学系103の第2の集光レンズ117Rを透過してガルバノミラー518Rに入射する。
【0123】
光源部701Bは、青色光を開口部708Bから前方に射出するEL(エレクトロルミネッセンス)709Bと、前記EL709Bからの光を集光する集光レンズ710B,711Bからなる。光源部701Bから出射された青色光は第1の光学系103の第1の集光レンズ115Bを経て矩形形状の開口を持つ絞り116B、第1の光学系103の第2の集光レンズ117Bを透過してガルバノミラー518Bに入射する。
【0124】
光源部701Gは、緑色光を開口部708Gから前方に射出するEL(エレクトロルミネッセンス)709Gと、前記EL709Gからの光を集光する集光レンズ710G,711Gからなる。光源部701Gから出射された緑色光は第1の光学系103の第1の集光レンズ115Gを経て矩形形状の開口を持つ絞り116G、第1の光学系103の第2の集光レンズ117Gを透過してガルバノミラー518Gに入射する。
【0125】
ガルバノミラー518R,518B,518Gから画像表示パネル107に至る光学系は実施の形態3と同様である。なお、図13では、ガルバノミラー518Gの入射光の向きが実施の形態3の図9と異なるが、その機能は同一である。
【0126】
光源部701R、701B、701GのEL709R、709B、709Gの出射面に設けられた開口部708R、708B、708Gの開口形状は、短辺/長辺の長さ比率がおよそ1/4の矩形である。この矩形形状の像が、集光レンズ710R、710B、710G、及び711R、711B、711G、第1の光学系103の第1の集光レンズ115R、115B、115Gにより矩形形状の開口を持つ絞り116R、116B、116G上に転写される。絞り116R、116B、116Gの開口形状は光源部701R、701B、701Gの開口部708R、708B、708Gの形状とおよそ相似形である。絞り116R、116B、116Gにて不要光は除かれる。絞り116R、116B、116Gの開口形状の像は、第1の光学系103の第2の集光レンズ117R、117B、117G、ガルバノミラー518R,518B,518G、第2の光学系105により画像表示パネル107上に形成される。
【0127】
実施の形態3と同様に、ガルバノミラー518R,518B,518Gが同一の走査周期で相互にβ/3の角度位相差を維持しながら揺動するので、各色光による絞り116R、116B、116Gの開口形状の像(矩形状の照明領域)は画像表示パネル107上を同方向に移動(走査)する。
【0128】
従って、実施の形態1と同様に、液晶パネル132の各画素を、その画素に入射する光の色に対応した映像信号で駆動することにより、カラー画像を形成することができる。
【0129】
本実施の形態において、各色光源部のEL709R、709B、709Gから絞り(矩形発光面)116R、116B、116Gまでの距離は、赤青緑の各色光について同一である。これにより、各色に用いる光学部品の仕様を共通化でき、光学系の設計が容易になる。
【0130】
なお、図13に示した光学系ではガルバノミラー518R,518B,518Gの基準入射角は45度となっているが、ダイクロイックミラー123,126の傾きを変えて構成することでこの基準入射角は任意に設定でき、45度に限定されるものではない。
【0131】
また、図13の色配置は一例であり、色合成光学系の特性を変更することで任意に変えることが出来ることは言うまでもない。
【0132】
さらに、図13の例では画像表示パネル107として透過型液晶パネルを用いたが、照明光を変調して画像表示出来るライトバルブあれば構成可能であり、反射型液晶パネルやデジタルミラーデバイス(DMD)でも応用可能である。
【0133】
また、図13のレンズ配置は一案であり、目的が達成されるので有ればレンズ枚数や位置を変更することができる。
【0134】
上記に説明した本実施の形態5の画像表示装置を、実施の形態1で説明したのと同様に投写型画像表示装置へ応用することができることは言うまでもない。投写型画像表示装置への応用においては、画像表示素子として、反射型・透過型液晶パネルの他にDMD(デジタルミラーデバイス)のようなライトバルブでも構成可能なことは言うまでもない。液晶パネルを用いる場合は光源装置に自然光を一方向の偏光光に変換出来る偏光変換素子を導入することで光利用率を高めることが可能であることは言うまでもない。
【0135】
なお、上記の例では光源部701R、701B、701Gの光源としてELを使用したが、これに限定されず、矩形の略均一な色光を発する光源であればよく、例えば、高輝度のレーザ又はLEDの集合体等で構成しても良い。
【0136】
本実施の形態5によれば、実施の形態1と同様に単板式でありながら効率よく光源部からの色光を常に画像表示に利用できることから、低コストで明るい画像を得ることが出来る。
【0137】
また、回転多面鏡を用いる構成に比べて小型で済むことから、実施の形態3と同様に、装置全体を小型化することが可能になる。
【0138】
更に、光源部に小型なELを使用していることから、実施の形態1〜4に比べて装置全体を小型に形成することが出来る。
【0139】
【発明の効果】
以上のように、本発明の第1〜第5の単板式画像表示装置では、画像表示素子を各色の矩形照明領域で順に走査し、画像表示素子の各画素をその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動する。これにより、カラーフィルターを備えず、各色光専用の画素を持たない画像表示素子を用いてカラー表示を行うことが可能となる。従って、高解像度表示を可能にするだけでなく、白色光源を用いた場合には常に赤、緑、青の色光を表示していることから光源からの光利用の高効率化を実現することが出来る。しかも、画像表示素子は単板であることから装置の小型化を図ることが出来る。
【0140】
また、本発明の第1〜第4の単板式画像表示装置では、白色光を発する光源部からの光を各色光に分解する色分解光学系と、各色光を合成する色合成光学系とが、それぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーがおよそ相互に平行に配置されている。これにより、従来のように、ダイクロイックミラーを交差させないので、製造が容易で、且つ色分解・色合成の特性が改善される。
【0141】
また、本発明の第5の単板式画像表示装置では、各色光ごとの光源部を備えるので、色分解光学系が不要となる。これにより、従来のように、ダイクロイックミラーを交差させて配置する必要がなくなるので、製造が容易で、且つ色合成の特性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る単板式画像表示装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る単板式画像表示装置に使用される第1のマイクロレンズアレイの正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る単板式画像表示装置において、回転多面鏡による各色光の反射、及び画像表示パネル上の各色光による矩形照明領域の走査を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る単板式投写型画像表示装置の概略構成図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る別の単板式投写型画像表示装置の概略構成図である。
【図6】図5の単板式投写型画像表示装置に用いられるロッドインテグレータ光学系の外観斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る単板式画像表示装置の概略構成図である。
【図8】図8の単板式画像表示装置に用いられる無電極光源の開口を示した正面図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る単板式画像表示装置の概略構成図である。
【図10】図8の単板式画像表示装置に用いられるガルバノミラーの動作説明図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る単板式画像表示装置において、ガルバノミラーによる各色光の反射、及び画像表示パネル上の各色光による矩形照明領域の走査を説明するための図である。
【図12】本発明の実施の形態4に係る単板式画像表示装置の概略構成図である。
【図13】本発明の実施の形態5に係る単板式画像表示装置の概略構成図である。
【符号の説明】
101、302、401 光源部
102 色分解光学系
103 第1の光学系
104、118R、118B、118G 回転多面鏡
105 第2の光学系
106 色合成光学系
107 画像表示パネル
109、304 放電管
110、303 リフレクター
111 第1のマイクロレンズアレイ
112 第2のマイクロレンズアレイ
113 色分解光学系の第1のダイクロイックミラー
114 色分解光学系の第2のダイクロイックミラー
115R、115B、115G 第1の集光レンズ
116R、116B、116G 絞り
117R、117B、117G 第2の集光レンズ
119、124、125、127、128 光線
120R、120B、120G 第1の走査レンズ
121R、121B、121G 第2の走査レンズ
122R、122BG 第3の走査レンズ
123 色合成光学系の第1のダイクロイックミ ラー
126 色合成光学系の第2のダイクロイックミ ラー
129 第4の走査レンズ
130 第5の走査レンズ
131 偏光板
132 液晶パネル
133 検光子
134 観察者
200 偏光ビームスプリッター
201 反射型液晶パネル
202 投写レンズ
300 DMD
305 ロッドインテグレータ
306 ロッドインテグレータの入射面
307 ロッドインテグレータの出射面
308、411,412、710R、710G、710B、711R、711G、711B 集光レンズ
409、708R、708G、708B 光源開口部
410 無電極光源
518R、518B、518G ガルバノミラー
701R、701B、701G各色光源部
709R、709G、709B EL

Claims (19)

  1. 白色光を発する放電管と前記放電管からの白色光を一方向に反射するリフレクタとからなる光源部と、
    前記光源部からの白色光を3つの色光に分解する色分解光学系と、
    分解された3つの前記色光をそれぞれ矩形形状に規制する3つの矩形発光面と、
    3つの前記色光をそれぞれ集光する3つの第1のリレー光学系と、
    3つの前記第1のリレー光学系の各集光位置にその反射面をおよそ一致させて配置された3つの回転多面鏡と、
    3つの前記回転多面鏡で反射した色光が入射し、前記入射した色光をその入射角に応じた光線高にて照明位置に導く第2のリレー光学系と、
    3つの前記回転多面鏡で反射した3つの前記色光を合成する色合成光学系と、前記照明位置に配置され、入射光を変調する多数の画素を備え、前記各画素がその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動される画像表示素子と
    を備え、
    前記色分解光学系及び前記色合成光学系はそれぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーはおよそ相互に平行に配置されていることを特徴とする単板式画像表示装置。
  2. 白色光を矩形の開口から一方向に発する光源部と、
    前記光源部からの白色光を3つの色光に分解する色分解光学系と、
    分解された3つの前記色光をそれぞれ矩形形状に規制する3つの矩形発光面と、
    3つの前記色光をそれぞれ集光する3つの第1のリレー光学系と、
    3つの前記第1のリレー光学系の各集光位置にその反射面をおよそ一致させて配置された3つの回転多面鏡と、
    3つの前記回転多面鏡で反射した色光が入射し、前記入射した色光をその入射角に応じた光線高にて照明位置に導く第2のリレー光学系と、
    3つの前記回転多面鏡で反射した3つの前記色光を合成する色合成光学系と、前記照明位置に配置され、入射光を変調する多数の画素を備え、前記各画素がその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動される画像表示素子と
    を備え、
    前記色分解光学系及び前記色合成光学系はそれぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーはおよそ相互に平行に配置されていることを特徴とする単板式画像表示装置。
  3. 白色光を発する放電管と前記放電管からの白色光を一方向に反射するリフレクタとからなる光源部と、
    前記光源部からの白色光を3つの色光に分解する色分解光学系と、
    分解された3つの前記色光をそれぞれ矩形形状に規制する3つの矩形発光面と、
    3つの前記色光をそれぞれ集光する3つの第1のリレー光学系と、
    3つの前記第1のリレー光学系の各集光位置にその反射面をおよそ一致させて配置された3つのガルバノミラーと、
    3つの前記ガルバノミラーで反射した色光が入射し、前記入射した色光をその入射角に応じた光線高にて照明位置に導く第2のリレー光学系と、
    3つの前記ガルバノミラーで反射した3つの前記色光を合成する色合成光学系と、
    前記照明位置に配置され、入射光を変調する多数の画素を備え、前記各画素がその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動される画像表示素子と
    を備え、
    前記色分解光学系及び前記色合成光学系はそれぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーはおよそ相互に平行に配置されていることを特徴とする単板式画像表示装置。
  4. 白色光を矩形の開口から一方向に発する光源部と、
    前記光源部からの白色光を3つの色光に分解する色分解光学系と、
    分解された3つの前記色光をそれぞれ矩形形状に規制する3つの矩形発光面と、
    3つの前記色光をそれぞれ集光する3つの第1のリレー光学系と、
    3つの前記第1のリレー光学系の各集光位置にその反射面をおよそ一致させて配置された3つのガルバノミラーと、
    3つの前記ガルバノミラーで反射した色光が入射し、前記入射した色光をその入射角に応じた光線高にて照明位置に導く第2のリレー光学系と、
    3つの前記ガルバノミラーで反射した3つの前記色光を合成する色合成光学系と、
    前記照明位置に配置され、入射光を変調する多数の画素を備え、前記各画素がその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動される画像表示素子と
    を備え、
    前記色分解光学系及び前記色合成光学系はそれぞれ2枚のダイクロイックミラーからなり、これら4枚のダイクロイックミラーはおよそ相互に平行に配置されていることを特徴とする単板式画像表示装置。
  5. 相互に異なる色光を矩形の開口から一方向に発する3つの光源部と、
    3つの前記色光をそれぞれ矩形形状に規制する3つの矩形発光面と、
    3つの前記色光をそれぞれ集光する3つの第1のリレー光学系と、
    3つの前記第1のリレー光学系の各集光位置にその反射面をおよそ一致させて配置された3つのガルバノミラーと、
    3つの前記ガルバノミラーで反射した色光が入射し、前記入射した色光をその入射角に応じた光線高にて照明位置に導く第2のリレー光学系と、
    3つの前記ガルバノミラーで反射した3つの前記色光を合成する色合成光学系と、
    前記照明位置に配置され、入射光を変調する多数の画素を備え、前記各画素がその画素に入射する光の色に応じた信号で駆動される画像表示素子と
    を備えることを特徴とする単板式画像表示装置。
  6. 前記色合成光学系はおよそ相互に平行に配置された2枚のダイクロイックミラーからなる請求項5に記載の単板式画像表示装置。
  7. 3つの前記回転多面鏡が同一平面上に配置されている請求項1又は2に記載の単板式画像表示装置。
  8. 3つの前記ガルバノミラーが同一平面上に配置されている請求項3〜5のいずれかに記載の単板式画像表示装置。
  9. 3つの前記回転多面鏡は、回転中心軸に対して1つの反射面が回転方向においてなす角αの1/3づつ相互に位相がずれて回転する請求項1又は2に記載の単板式画像表示装置。
  10. 3つの前記ガルバノミラーは、反射光の有効走査角βの1/3づつ相互に位相がずれて揺動する請求項3〜5のいずれかに記載の単板式画像表示装置。
  11. 前記光源部の発光位置から3つの前記矩形発光面までの距離は、3つの前記色光についておよそ等しい請求項1〜5のいずれかに記載の単板式画像表示装置。
  12. 3つの前記矩形発光面から前記画像表示素子までの距離は、3つの前記色光についておよそ等しい請求項1〜5のいずれかに記載の単板式画像表示装置。
  13. 前記画像表示素子は、検光子と偏光子を兼ねる偏光ビームスプリッターと反射型液晶素子とからなる請求項1〜5のいずれかに記載の単板式画像表示装置。
  14. 前記画像表示素子は、偏光子である入射側偏光板と、透過型液晶素子と、検光子である出射側偏光板とからなる請求項1〜5のいずれかに記載の単板式画像表示装置。
  15. 前記画像表示素子は、デジタルミラーデバイスである請求項1〜5のいずれかに記載の単板式画像表示装置。
  16. 前記ガルバノミラーの回帰動作中に前記ガルバノミラーで反射された色光が前記画像表示素子に至らないように、光遮断手段を更に備える請求項3〜5のいずれかに記載の単板式画像表示装置。
  17. 前記画像表示素子上に一方向に走査される3つの前記矩形発光面の像が形成され、
    前記走査方向における3つの前記像の寸法は、前記画像表示素子の有効表示領域の前記走査方向における寸法のおよそ1/3である請求項1〜5のいずれかに記載の単板式画像表示装置。
  18. 前記画像表示素子上に一方向に走査される3つの前記矩形発光面の像が形成され、
    前記走査方向において隣り合う前記像はその一部において相互に重畳する請求項1〜5のいずれかに記載の単板式画像表示装置。
  19. 請求項1〜18のいずれかに記載の単板式画像表示装置と、前記画像表示素子上の画像を拡大投写する投写レンズとを備える単板式投写型画像表示装置。
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