JP2004205248A - 引張り試験方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像解析により試験片の各部の伸びに基づき試験片に生じるくびれ部を特定すると共に、特定されたくびれ部の断面積を正確に求め、これにより引張り応力を高精度に測定する。
【解決手段】平行部に切欠きを有しない試験片12の引張り試験方法及び装置であり、試験片はその長手方向に沿って所定の間隔にて付された少なくとも一列の標点28を有する試験片であり、試験片をその両端部にて長手方向に引張りつつ長手方向を横切り且つ互いに交差する方向より複数のCCDカメラ30及び32にて試験片を撮像し、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により標点の間隔の増大変化量が最も大きい位置を試験片のくびれ部12Bとして特定すると共に、画像解析による試験片の外径に基づきくびれ部の形状及び大きさを特定しくびれ部の断面積を逐次演算する。
【選択図】 図1
【解決手段】平行部に切欠きを有しない試験片12の引張り試験方法及び装置であり、試験片はその長手方向に沿って所定の間隔にて付された少なくとも一列の標点28を有する試験片であり、試験片をその両端部にて長手方向に引張りつつ長手方向を横切り且つ互いに交差する方向より複数のCCDカメラ30及び32にて試験片を撮像し、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により標点の間隔の増大変化量が最も大きい位置を試験片のくびれ部12Bとして特定すると共に、画像解析による試験片の外径に基づきくびれ部の形状及び大きさを特定しくびれ部の断面積を逐次演算する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、引張り試験方法及び装置に係り、更に詳細にはCCDカメラを利用した引張り試験方法及び装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
材料の試験方法及び装置として、CCDカメラを利用した試験方法及び装置が従来より知られており、例えば下記の特許文献1には長手方向に互いに隔置され長手方向に垂直に延在する二つの標線が平行部に設けられた試験片を両端部にて長手方向に引張り、各標線をそれぞれ対応するCCDカメラにて撮像しつつ標線の移動に合せてCCDカメラを移動させ、CCDカメラよりの撮像信号に基づき試験片の伸びを逐次演算する引張り試験方法及び装置が記載されている。
【特許文献1】
特開2001−201320号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載された試験方法及び装置は、二つのCCDカメラによって試験片の対応する標線を撮像することにより荷重付与方向の試験片の寸法変化量を求めるものであるが、この特許文献1に記載された試験方法及び装置によっては材料の引張り試験中に試験片に発生するくびれ部を特定したりその断面積を求めることができず、そのため引張り試験中の引張り応力を求めることができない。
【0004】
また上述の如き従来のCCDカメラを利用した試験方法及び装置を応用し、材料の引張り試験中に試験片をCCDカメラにて撮像し、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により試験片に発生するくびれ部を特定したりその断面積を求めることが考えられる。しかし試験片が切欠きを有しない場合には、くびれ部は平行部の中央に発生するとは限らず、そのため上記従来の試験方法及び装置を応用しても材料の引張り試験に於ける試験片のくびれ部の断面積を正確に求めることができず、従って引張り応力を正確に測定することができない。特にこの問題は、引張り試験片が樹脂製のものであり、引張り試験が10000mm/min以上の引張り速度にて行われる高速引張り試験である場合に顕著である。
【0005】
本発明は、CCDカメラを利用した従来の引張り試験方法及び装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、引張り試験に於ける試験片を互いに異なる方向よりCCDカメラにて撮像し、画像解析により試験片の各部の伸びに基づき試験片に生じるくびれ部を特定すると共に、特定されたくびれ部の断面積を正確に求め、これにより引張り応力を高精度に測定することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の主要な課題は、本発明によれば、平行部に切欠きを有しない試験片の引張り試験方法にして、試験片はその長手方向に沿って所定の間隔にて付された少なくとも一列の標点を有する試験片であり、試験片をその両端部にて長手方向に引張りつつ前記長手方向を横切り且つ互いに交差する方向より複数のCCDカメラにて前記試験片を撮像し、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片のくびれ部を特定すると共に、前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を逐次演算することを特徴とする引張り試験方法(請求項1の構成)、又は平行部に切欠きを有しないがその長手方向に沿って所定の間隔にて付された少なくとも一列の標点を有する試験片の引張り試験装置にして、試験片を両端部にて長手方向に引張る引張り装置と、前記引張り装置により前記試験片に与えられる引張り荷重を検出する引張り荷重検出手段と、前記長手方向を横切り且つ互いに交差する方向より前記切欠きの部分を撮像する複数のCCDカメラと、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片のくびれ部を特定すると共に、前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を逐次演算する演算制御手段とを有することを特徴とする引張り試験装置(請求項4の構成)によって達成される。
【0007】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、試験片に与えられる引張り荷重と対応させて前記くびれ部の断面積を逐次演算するよう構成される(請求項2の構成)。
【0008】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を演算すると共に、前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片の伸びを演算するよう構成される(請求項3の構成)。
【0009】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4の構成に於いて、前記演算制御手段は前記引張り装置により試験片に与えられる引張り荷重と対応させて前記くびれ部の断面積を逐次演算するよう構成される(請求項5の構成)。
【0010】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4又は5の構成に於いて、前記演算制御手段は各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を演算すると共に、前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片の伸びを演算するよう構成される(請求項6の構成)。
【0011】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4乃至6の構成に於いて、試験片に対し各CCDカメラとは反対の側に試験片とは色彩が異なる背景板を有するよう構成される(請求項7の構成)。
【0012】
【発明の作用及び効果】
上記請求項1及び4の構成によれば、試験片は平行部に切欠きを有しないがその長手方向に沿って所定の間隔にて付された少なくとも一列の標点を有する試験片であり、試験片をその両端部にて長手方向に引張りつつ長手方向を横切り且つ互いに交差する方向より複数のCCDカメラにて試験片が撮像され、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により標点の間隔の変化に基づき試験片のくびれ部が特定されると共に、引張り試験中に試験片に発生するくびれ部を正確に特定することができ、またくびれ部の断面積を正確に求めることができ、これにより引張り試験中の引張り応力を逐次正確に求めることができる。
【0013】
また上記請求項2及び5の構成によれば、試験片に与えられる引張り荷重と対応させてくびれ部の断面積が逐次演算されるので、引張り荷重をくびれ部の断面積にて除算することにより引張り応力を正確に演算することができる。
【0014】
また上記請求項3及び6の構成によれば、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析によりくびれ部の形状及び大きさが特定されくびれ部の断面積が演算されると共に、標点の間隔の変化に基づき試験片の伸びが演算されるので、試験片の伸び歪をも演算することができる。
【0015】
また上記請求項7の構成によれば、試験片に対し各CCDカメラとは反対の側に試験片とは色彩が異なる背景板が設けられるので、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により切欠きの形状及び寸法の特定を容易に且つ正確に行うことができ、従って背景板が設けられない場合や背景板の色彩が試験片の色彩に近似している場合に比して、くびれ部の断面積を正確に演算することができる。
【0016】
【課題解決手段の好ましい態様】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1又は4の構成に於いて、各標点間の長手方向の間隔の増大変化が最も大きい部分を試験片のくびれ部と特定するよう構成される(好ましい態様1)。
【0017】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1又は4の構成に於いて、試験片は平行部に長手方向に沿って所定の間隔にて付された複数列の標点を有し、試験片各標点間の長手方向に垂直な方向の間隔の減少変化が最も大きい部分を試験片のくびれ部と特定するよう構成される(好ましい態様2)。
【0018】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至7の構成に於いて、CCDカメラは2台であり、2台のCCDカメラの撮像光軸は試験片の軸線に垂直に互いに直交するよう構成される(好ましい態様3)。
【0019】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様3の構成に於いて、試験片は断面矩形の平板状の試験片であり、各CCDカメラの撮像光軸は試験片の互いに直交する面に垂直に延在するよう構成される(好ましい態様4)。
【0020】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様4の構成に於いて、試験片はその一つの平面に軸線に沿って配列された一列の標点を有するよう構成される(好ましい態様5)。
【0021】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様3の構成に於いて、試験片は断面円形の丸棒状の試験片であるよう構成される(好ましい態様6)。
【0022】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様6の構成に於いて、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析によりくびれ部の直径を求め、それらの直径に基づきくびれ部の断面積を演算するよう構成される(好ましい態様7)。
【0023】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様7の構成に於いて、求められた二つの直径の大きい方を長径とし短い方を短径とする楕円の面積としてくびれ部の断面積を演算するよう構成される(好ましい態様8)。
【0024】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様7の構成に於いて、求められた二つの直径の平均値を直径とする真円の面積としてくびれ部の断面積を演算するよう構成される(好ましい態様9)。
【0025】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2又は5の構成に於いて、引張り荷重をくびれ部の断面積にて除算することにより引張り応力を逐次演算するよう構成される(好ましい態様10)。
【0026】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は6の構成に於いて、くびれ部を含む所定の範囲内にて互いに長手方向に最も離れた標点の間の長さの増大量を試験片の伸びして演算するよう構成される(好ましい態様11)。
【0027】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は6の構成に於いて、試験片の伸びに基づき試験片の伸び歪を逐次演算するよう構成される(好ましい態様12)。
【0028】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項7の構成に於いて、背景板の色彩は試験片及び標点の色彩とは異なるよう構成される(好ましい態様13)。
【0029】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様13の構成に於いて、背景板の色彩は試験片及び標点の色彩とは色相、彩度、明度の少なくとも何れかの点に於いて異なるよう構成される(好ましい態様14)。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施の形態(以下単に実施形態という)について詳細に説明する。
【0031】
第一の実施形態
図1は一列の標点を有する平板状の引張り試験片の引張り試験に適用された本発明による引張り試験装置の第一の実施形態の概略構成を示す平面図、図2は図1に示された引張り試験装置の要部を示す縦断面図、図3は図2に示された平板状の引張り試験片を示す拡大図である。
【0032】
これらの図に於いて、引張り試験装置10は樹脂の如き材料にて形成された引張り試験片12をその軸線14に沿って長手方向に引張る引張り装置16を有している。引張り装置16は支持台18に固定された下側把持装置20と、図には示されていない駆動装置により下側把持装置20に対し相対的に上下方向へ駆動される上側把持装置22とを有している。
【0033】
下側把持装置20及び上側把持装置22はそれぞれ半割り式のチャック24及び26を有し、チャック24及び26はそれぞれ試験片12の下端部及び上端部を把持する閉位置と、試験片12の下端部及び上端部に対する把持を解除する開位置とをとり得るようになっている。下側把持装置20及び上側把持装置22がそれぞれチャック24及び26により試験片12の下端部及び上端部を把持すると、試験片12の軸線14は鉛直方向に延在するようになっている。
【0034】
図示の実施形態に於いては、図3に示されている如く、試験片12は軸線14に沿って延在する平板状をなし、その長手方向中央部に平行部12Aを有している。平行部12Aは切欠きを有しておらず、その全長に亘り一定の矩形断面形状を有している。また平行部12Aの幅の広い方の一方の面には軸線14に整合して複数の標点28が一定の間隔にて付されている。尚試験片12の長さ、平行部12Aの長さ、平行部12Aの断面の寸法、標点28の大きさ及び間隔は適宜に設定されてよい。
【0035】
また引張り試験装置10は二つのCCDカメラ30及び32を有し、CCDカメラ30及び32は試験片12の軸線14に対し互いに90°隔置された位置に配置され、それらの撮像光軸34及び36は軸線14上の同一の点Oに於いて互いに90°にて交差している。また撮像光軸34及び36はそれぞれ試験片12の幅の広い面及び幅の狭い面に垂直に延在し、標点28が付された幅の広い面はCCDカメラ30に対向している。
【0036】
CCDカメラ30及び32はそれらの撮像光軸34及び36の高さが引張り装置16に取り付けられた試験片12の平行部12Aの中央部の高さに一致すると共に、試験片12の対応する面までの距離が所定の距離になるよう、支持台18に設置された支持装置38により上下方向及び水平方向に位置調節可能に支持されている。また支持装置38は引張り試験中に発生するくびれの上昇に追従してCCDカメラ30及び32を自動的に上昇させるようになっている。
【0037】
試験片12の軸線14に対しCCDカメラ30及び32とは反対の側にはそれぞれ背景板40及び42が配置されており、背景板40及び42はCCDカメラ30及び32の撮像光軸34及び36に対し垂直に延在している。また背景板40及び42のそれぞれCCDカメラ30及び32に対向する面は、試験片12及び標点28の色彩とは色相、彩度、明度の点で異なる色彩を有している。
【0038】
図4(A)及び(B)に示されている如く、CCDカメラ30及び32はそれぞれ試験片12の平行部12Aを所定の時間毎に撮像し、その撮像画像信号を演算制御装置44へ逐次出力する。引張り装置16には該引張り装置により試験片12に与えられる引張り荷重Fを検出する荷重センサ46が設けられており、演算制御装置44にはCCDカメラ30及び32による撮像タイミングに同期して荷重センサ46より引張り荷重の検出値Fを示す信号も入力される。
【0039】
演算制御装置44はCCDカメラ30及び32よりの撮像画像信号に基づき画像解析を行って試験片12の平行部12Aの形状等を特定する画像解析部44Aと、画像解析部44Aによる画像解析結果に基づき種々の演算を行う演算部44Bと、演算部44Bによる演算結果を記憶する記憶部44Cと、記憶部44Cにより記憶された演算結果に基づき表示装置48へ測定結果情報を出力すると共に支持装置38及び引張り装置16の図には示されていない駆動装置へ制御信号を出力する出力部44Dと、オペレータにより操作され演算部44Bに対し試験条件情報を入力する条件設定部44Eとを有している。尚この実施形態に於いては、条件設定部44Eは試験片が一列の標点を有する平板状試験片であるよう設定される。
【0040】
特に図示の実施形態に於いては、図5(A)に示されている如く、CCDカメラ30により撮像された試験片12の標点28を上からP1〜Pnとすると、画像解析部44Aは画像解析により各標点P1〜Pnの中心位置を特定し、演算部44Bは互いに隣接する各標点P1〜Pnの中心間の距離ΔL1〜ΔLn-1を判定し、ΔL1〜ΔLn-1のうち増大量が最も大きい値とその次に大きい値とに共通する標点の位置をくびれ部12Bの最小断面積の部分として特定する。そして出力部44DはCCDカメラ30及び32の撮像光軸34及び36の高さがくびれ部12Bの最小断面積の部分の高さに一致するよう、CCDカメラ30及び32を上昇させる指令信号を支持装置38へ出力する。
【0041】
また図5(A)及び(B)に示されている如く、画像解析部44AはそれぞれCCDカメラ30及び32により撮像された試験片12の平行部12Aの外形12a及び12bを画像解析により特定する。演算部44Bは条件設定部44Eにより設定された試験条件に基づき一列の標点を有する平板状試験片用の演算プログラムを選択し、画像解析により特定された外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2(mm)を演算し、寸法D1及びD2と補正係数Kaとの積としてくびれ部12Bの断面積S(mm2)を演算し、対応する引張り荷重の検出値F(kg)を断面積Sにて除算することにより引張り応力P(kg/mm2)を各撮像タイミングについて演算する。
【0042】
尚この場合、引張り試験の進行につれてくびれ部12Bの断面形状が矩形より丸みを帯びた形状に漸次変化する。従って補正係数Kaはこの断面形状の変化に起因して生じるくびれ部12Bの真の断面積と積D1D2とのずれを補償するためのものであり、例えば寸法D1又はD2(又は後述の間隔L又は伸び歪ε)の関数として予め求められた値であってよい。
【0043】
更に演算部44Bは、くびれ部12Bの最小断面積の部分より上下方向に等距離の位置にあるk(正の一定の整数)番目の二つの標点PxとPyとの間隔L(mm)を演算し、試験片12に対し引張り荷重が付与されていない状況に於ける標点PxとPyとの間隔をLoとして、下記の式1に従って撮像タイミング毎に伸び歪εを演算する。
【0044】
ε=(L−Lo)/Lo ……(1)
尚くびれ部12Bが特定されるまでの間は上記距離ΔL1〜ΔLn-1が各撮像タイミング毎に記憶され、また各標点28の位置について寸法D1及びD2が各撮像タイミング毎に記憶され、くびれ部12Bが特定された段階又は引張り試験が完了した時点に於いて各撮像タイミング毎の寸法D1及びD2に基づき各撮像タイミングについて断面積Sが演算されると共に、各撮像タイミング毎の上記距離ΔL1〜ΔLn-1に基づき各撮像タイミングについて上記間隔L及び伸び歪εが演算される。
【0045】
記憶部44Cは下記の表1に示されている如く、各撮像タイミングについて引張り応力P及び伸び歪εを相互に対応させて記憶し、表示装置48は図6に示されている如く、伸び歪εに対する引張り応力Pの関係を示すグラフとして引張り試験の測定結果を表示する。
【表1】
尚演算制御装置44は実際にはCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータ及び駆動回路よりなり、上述の画像解析部44A、演算部44B、出力部44Dの各機能は予め設定されROMに記憶されたプログラムに従って達成されるようになっていてよい。
【0046】
上述の如く構成された引張り試験装置10により樹脂の如き材料よりなる平板状の引張り試験片について引張り試験を行う場合には、まず下側把持装置20及び上側把持装置22にそれぞれ平板状試験片用のチャック24及び26をセットし、試験片12の下端部をチャック24により下側把持装置20に固定すると共に、試験片12の上端部をチャック26により上側把持装置22に固定する。
【0047】
次いでCCDカメラ30及び32の撮像光軸34及び36が軸線14上の同一の点Oに於いて互いに90°にて交差すると共にそれぞれ試験片12の幅の広い面及び幅の狭い面に垂直に延在し、撮像光軸34及び36の高さが試験片12の平行部12Aの中央の高さに一致し、試験片12の平行部12Aまでの距離が所定の距離になるよう、支持装置38によりCCDカメラ30及び32の位置を上下方向及び水平方向に調節する。
【0048】
次いで条件設定部44Eの操作により試験片を平板状に設定した後CCDカメラ30及び32による撮像を開始し、引張り装置16により試験片12をその軸線14に沿って長手方向に一定の引張り速度にて引張り、試験片12が破断するまでCCDカメラ30及び32による撮像を継続し、これにより演算制御装置44により所定の撮像タイミング毎に上記表1に示された測定結果を演算すると共に、測定結果を表示装置48のモニタ画面48Aに表示し、必要に応じて図には示されていない印刷装置により印刷する。
【0049】
第二の実施形態
図7は丸棒状の引張り試験片の引張り試験に適用された本発明による引張り試験装置の第二の実施形態の要部を示す図2と同様の縦断面図、図8は図7に示された丸棒状の引張り試験片を示す拡大図である。尚図7及び図8に於いて、それぞれ図2及び図3に示された部分に対応する部分には図2及び図3に於いて付された符号と同一の符号が付されている。
【0050】
この実施形態に於いては、下側把持装置20及び上側把持装置22にはそれぞれ丸棒状試験片用のチャック24及び26がセットされており、条件設定部44Eが操作されることにより試験片が丸棒状の引張り試験片である旨の情報が演算部44Bへ入力される。図8に示されている如く、試験片12は軸線14に沿って延在する丸棒状をなし、平行部12Aには軸線14に整合して複数の標点28が一定の間隔にて付されている。
【0051】
この実施形態の引張り試験装置10は他の点については上述の第一の実施形態と同様であり、図9(A)及び(B)に示されている如く、画像解析部44AはそれぞれCCDカメラ30及び32により撮像された各標点P1〜Pnの中心位置を特定すると共に試験片12の平行部12Aの外形12a及び12bを画像解析により特定し、演算部44Bは条件設定部44Eにより設定された試験条件に基づき丸棒状試験片用の演算プログラムを選択し、各標点P1〜Pnの中心間の距離ΔL1〜ΔLn-1の増大量に基づいてくびれ部12Bの最小断面積の部分を特定すると共に、撮像タイミング毎に伸び歪εを演算する。
【0052】
また演算部44Bは画像解析により特定された外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2(mm)を演算し、寸法D1及びD2の大きい方の値を長径とし小さい方の値を短径とする楕円の面積としてくびれ部12Bの最小直径の部分の断面積S(mm2)を演算し、対応する引張り荷重の検出値F(kg)を断面積Sにて除算することにより引張り応力P(kg/mm2)を各撮像タイミングについて演算する。
【0053】
第三の実施形態
図10は本発明による引張り試験装置の第三の実施形態に於いて使用される三列の標点を有する平板状の引張り試験片を示す拡大図、図11は二つのCCDカメラにより撮像され画像解析により特定された試験片のくびれ部及びその周囲の部分の外形を示す図である。尚図10及び図11に於いて、それぞれ図2及び図3に示された部分に対応する部分には図10及び図11に於いて付された符号と同一の符号が付されている。
【0054】
この実施形態に於いては、図10に示されている如く、試験片12は軸線14に沿って延在する平板状をなし、その平行部12Aの幅の広い方の一方の面には軸線14に整合する位置及び軸線14より等距離互いに隔置された位置に三列の標点28が軸線14に沿って一定の間隔にて付されている。尚図には示されていないが、引張り試験装置(10)は上述の第一の実施形態と同様であるが、条件設定部(44E)は試験片が二列の標点を有する平板状試験片であるよう設定される。
【0055】
またこの実施形態に於いては、図11(A)に示されている如く、CCDカメラ30により撮像された試験片12の左側の列の標点28を上からPL1〜PLnとし、中央の列の標点28を上からPC1〜PCnとし、右側の列の標点28を上からPR1〜PRnとすると、画像解析部44Aは画像解析により各標点PL1〜PLn、PC1〜PCn、PR1〜PRnの中心位置を特定する。演算部44Bは互いに幅方向に対応する各標点PL1〜PR1、PL2〜PR2…の中心間の距離ΔLw1〜ΔLwnを判定し、ΔLw1〜ΔLwnのうち減少量が最も大きい値に対応する標点の位置をくびれ部12Bの最小断面積の部分として特定する。
【0056】
尚上述の第一の実施形態と同様、演算部44Bは画像解析により特定された試験片12の外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2(mm)を演算し、寸法D1及びD2と補正係数Kaとの積としてくびれ部12Bの断面積S(mm2)を演算し、対応する引張り荷重の検出値F(kg)を断面積Sにて除算することにより引張り応力P(kg/mm2)を各撮像タイミングについて演算する。またくびれ部12Bの最小断面積の部分より上下方向に等距離の位置にあるk(正の一定の整数)番目の二つの標点PCxとPCyとの間隔L(mm)を演算し、試験片12に対し引張り荷重が付与されていない状況に於ける標点PCxとPCyとの間隔をLoとして、上記式1に従って撮像タイミング毎に伸び歪εを演算する。
【0057】
かくして図示の各実施形態によれば、引張り試験中に試験片12の平行部12Aがその軸線14の周りに互いに90°隔置された方向よりCCDカメラ30及び32によって撮像され、演算制御装置44による画像解析により試験片12の平行部12Aの長手方向の伸び変形量が最も大きい位置又は幅方向の寸法減少量が最も大きい位置としてくびれ部12Bの位置が特定されると共に、くびれ部12B及びその周囲の部分の外形12a及び12bが特定され、外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの寸法D1、D2が演算され、寸法D1及びD2に基づきくびれ部12Bの断面積Sが演算され、対応する引張り荷重の検出値Fを断面積Sにて除算することにより引張り応力Pが各撮像タイミングについて演算される。
【0058】
従って試験片12のくびれ部12Bの位置を正確に特定することができ、また試験片が一方向より一台のCCDカメラによって撮像され、その撮像信号に対する画像解析によりくびれ部12B及びその周囲の部分の外形が特定され、特定された外形に基づき試験片12のくびれ部12Bの断面積が演算される場合に比して、くびれ部12Bの断面積Sを正確に求めることができ、これにより引張り応力Pを正確に測定することができる。
【0059】
特に上述の各実施形態によれば、試験片12のくびれ部12Bの断面積Sが所定の撮像タイミング毎に演算され、試験片12に与えられる引張り荷重FがCCDカメラ30及び32による撮像タイミングに同期して検出され、引張り荷重の検出値Fが断面積Sにて除算されることにより引張り応力Pが各撮像タイミングについて演算されるので、各撮像タイミングについて引張り応力Pを正確に測定することができる。
【0060】
また上述の第一及び第三の実施形態によれば、試験片が矩形断面形状を有する平板状の試験片である場合には、画像解析により特定された外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2が演算され、寸法D1及びD2と補正係数Kaとの積としてくびれ部12Bの断面積Sが演算されるので、引張り試験の進行につれて生じるくびれ部12Bの断面形状の変化に起因するくびれ部12Bの真の断面積と積D1D2とのずれを補償してくびれ部12Bの最小直径の部分の断面積Sを正確に求めることができ、このことによっても引張り応力Pを正確に測定することができる。
【0061】
また上述の第二の実施形態によれば、画像解析により特定された外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2が演算され、寸法D1及びD2の大きい方の値を長径とし小さい方の値を短径とする楕円の面積としてくびれ部12Bの最小直径の部分の断面積Sが演算され、対応する引張り荷重の検出値Fが断面積Sにて除算されることにより引張り応力Pが各撮像タイミングについて演算されるので、試験片12が一方向より一台のCCDカメラによって撮像され、くびれ部12Bの最小直径の部分の断面積が真円の断面積として演算される場合に比して、くびれ部12Bの最小直径の部分の断面積Sを正確に求めることができ、これにより引張り応力Pを正確に測定することができる。
【0062】
また上述の各実施形態によれば、くびれ部12Bの最小断面積の部分より上下方向に等距離の位置にあるk番目の二つの標点PxとPyとの間隔L又は二つの標点PCxとPCyとの間隔Lが演算され、試験片12に対し引張り荷重が付与されていない状況に於ける標点PxとPyとの間隔又は標点PCxとPCyとの間隔をLoとして、上記式1に従って撮像タイミング毎に伸び歪εが演算されるので、例えば試験片全体の長さの増大量が伸びとされる場合や、前述の特許文献1に記載されている如く長手方向に互いに隔置された二つの位置の間の間隔の増大量が伸びとされる場合に比して、試験片の伸び歪εを正確に演算し、伸び歪εに対する引張り応力Pの関係を正確に求めることができる。
【0063】
また上述の各実施形態によれば、試験片12の軸線14に対しCCDカメラ30及び32とは反対の側にはそれぞれ背景板40及び42が配置されており、背景板40及び42のそれぞれCCDカメラ30及び32に対向する面は、試験片12の色彩とは色相、彩度、明度の点で異なる色彩を有しているので、CCDカメラ30及び32により撮像された試験片12のくびれ部12Bの外形12a及び12bを撮像信号に対する画像解析により容易に且つ正確に特定することができる。
【0064】
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0065】
例えば各上述の実施形態に於いては、くびれ部12Bの最小断面積の部分より上下方向に等距離の位置にあるk番目の二つの標点PxとPyとの間隔L又は二つの標点PCxとPCyとの間隔Lが演算され、試験片12に対し引張り荷重が付与されていない状況に於ける標点PxとPyとの間隔又は標点PCxとPCyとの間隔をLoとして、上記式1に従って撮像タイミング毎に伸び歪εが演算されるようになっているが、伸び歪εは最上位の標点と最下位の標点との間隔に基づいて演算されてもよい。
【0066】
また上述の第一及び第三の実施形態に於いては、くびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2が演算され、寸法D1及びD2と補正係数Kaとの積としてくびれ部12Bの断面積Sが演算されるようになっているが、補正係数Kaは省略されてもよい。
【0067】
また上述の各実施形態に於いては、CCDカメラ30及び32は試験片12のくびれ部12Bの部分をその軸線14の周りに互いに90°隔置された方向より撮像するようになっているが、試験片が第二の実施形態の如く丸棒状の試験片である場合には、CCDカメラの撮像方向は90°以外の角度にて交差する方向に設定されてもよく、またCCDカメラは2台であるが、3台以上のCCDカメラが使用されてもよい。
【0068】
また上述の第二の実施形態に於いては、画像解析により特定された試験片12のくびれ部12B及びその周囲の部分の外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの寸法D1、D2が演算され、寸法D1、D2の大きい方の値を長径とし小さい方の値を短径とする楕円の面積としてくびれ部12Bの最小直径の部分の断面積Sが演算されるようになっているが、くびれ部12Bの最小直径の部分の断面積Sは最小直径D1、D2の平均値D12を直径とする真円の面積として演算されてもよい。
【0069】
また上述の第三の実施形態に於いても、画像解析により特定された外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2が演算されるようになっているが、試験片12の幅の広い面及び幅の狭い面の両方にそれらの辺に近接して左側の列の標点及び右側の列の標点を付し、それらの標点の中心位置が特定されることにより試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2が求められるよう修正されてもよい。
【0070】
更に上述の各実施形態に於いては、背景板40及び42のそれぞれCCDカメラ30及び32に対向する面は試験片12の色彩とは色相、彩度、明度の点で異なる色彩を有しているが、背景板の色彩は試験片の色彩とは色相、彩度、明度の何れかの点で異なる色彩に設定されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一列の標点を有する平板状の引張り試験片の引張り試験に適用された本発明による引張り試験装置の第一の実施形態の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1に示された引張り試験装置の要部を示す縦断面図である。
【図3】図2に示された平板状の引張り試験片を示す拡大図である。
【図4】二つのCCDカメラにより撮像された試験片のくびれ部及びその周囲の部分の画像を示す図である。
【図5】二つのCCDカメラにより撮像され画像解析により特定された試験片のくびれ部及びその周囲の部分の外形を示す図である。
【図6】伸び歪εに対する引張り応力Pの関係のグラフを表示する表示装置を示す正面図である。
【図7】丸棒状の引張り試験片の引張り試験に適用された本発明による引張り試験装置の第二の実施形態の要部を示す図2と同様の縦断面図である。
【図8】図7に示された丸棒状の引張り試験片を示す拡大図である。
【図9】二つのCCDカメラにより撮像され画像解析により特定された試験片のくびれ部及びその周囲の部分の外形を示す図である。
【図10】本発明による引張り試験装置の第三の実施形態に於いて使用される二列の標点を有する平板状の引張り試験片を示す拡大図である。
【図11】二つのCCDカメラにより撮像され画像解析により特定された試験片のくびれ部及びその周囲の部分の外形を示す図である。
【符号の説明】
10…引張り試験装置
12…引張り試験片
16…引張り装置
20…下側把持装置
22…上側把持装置
12B…くびれ部
30、32…CCDカメラ
40、42…背景板
44…演算制御装置
46…荷重センサ
48…表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、引張り試験方法及び装置に係り、更に詳細にはCCDカメラを利用した引張り試験方法及び装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
材料の試験方法及び装置として、CCDカメラを利用した試験方法及び装置が従来より知られており、例えば下記の特許文献1には長手方向に互いに隔置され長手方向に垂直に延在する二つの標線が平行部に設けられた試験片を両端部にて長手方向に引張り、各標線をそれぞれ対応するCCDカメラにて撮像しつつ標線の移動に合せてCCDカメラを移動させ、CCDカメラよりの撮像信号に基づき試験片の伸びを逐次演算する引張り試験方法及び装置が記載されている。
【特許文献1】
特開2001−201320号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載された試験方法及び装置は、二つのCCDカメラによって試験片の対応する標線を撮像することにより荷重付与方向の試験片の寸法変化量を求めるものであるが、この特許文献1に記載された試験方法及び装置によっては材料の引張り試験中に試験片に発生するくびれ部を特定したりその断面積を求めることができず、そのため引張り試験中の引張り応力を求めることができない。
【0004】
また上述の如き従来のCCDカメラを利用した試験方法及び装置を応用し、材料の引張り試験中に試験片をCCDカメラにて撮像し、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により試験片に発生するくびれ部を特定したりその断面積を求めることが考えられる。しかし試験片が切欠きを有しない場合には、くびれ部は平行部の中央に発生するとは限らず、そのため上記従来の試験方法及び装置を応用しても材料の引張り試験に於ける試験片のくびれ部の断面積を正確に求めることができず、従って引張り応力を正確に測定することができない。特にこの問題は、引張り試験片が樹脂製のものであり、引張り試験が10000mm/min以上の引張り速度にて行われる高速引張り試験である場合に顕著である。
【0005】
本発明は、CCDカメラを利用した従来の引張り試験方法及び装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、引張り試験に於ける試験片を互いに異なる方向よりCCDカメラにて撮像し、画像解析により試験片の各部の伸びに基づき試験片に生じるくびれ部を特定すると共に、特定されたくびれ部の断面積を正確に求め、これにより引張り応力を高精度に測定することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の主要な課題は、本発明によれば、平行部に切欠きを有しない試験片の引張り試験方法にして、試験片はその長手方向に沿って所定の間隔にて付された少なくとも一列の標点を有する試験片であり、試験片をその両端部にて長手方向に引張りつつ前記長手方向を横切り且つ互いに交差する方向より複数のCCDカメラにて前記試験片を撮像し、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片のくびれ部を特定すると共に、前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を逐次演算することを特徴とする引張り試験方法(請求項1の構成)、又は平行部に切欠きを有しないがその長手方向に沿って所定の間隔にて付された少なくとも一列の標点を有する試験片の引張り試験装置にして、試験片を両端部にて長手方向に引張る引張り装置と、前記引張り装置により前記試験片に与えられる引張り荷重を検出する引張り荷重検出手段と、前記長手方向を横切り且つ互いに交差する方向より前記切欠きの部分を撮像する複数のCCDカメラと、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片のくびれ部を特定すると共に、前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を逐次演算する演算制御手段とを有することを特徴とする引張り試験装置(請求項4の構成)によって達成される。
【0007】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、試験片に与えられる引張り荷重と対応させて前記くびれ部の断面積を逐次演算するよう構成される(請求項2の構成)。
【0008】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を演算すると共に、前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片の伸びを演算するよう構成される(請求項3の構成)。
【0009】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4の構成に於いて、前記演算制御手段は前記引張り装置により試験片に与えられる引張り荷重と対応させて前記くびれ部の断面積を逐次演算するよう構成される(請求項5の構成)。
【0010】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4又は5の構成に於いて、前記演算制御手段は各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を演算すると共に、前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片の伸びを演算するよう構成される(請求項6の構成)。
【0011】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4乃至6の構成に於いて、試験片に対し各CCDカメラとは反対の側に試験片とは色彩が異なる背景板を有するよう構成される(請求項7の構成)。
【0012】
【発明の作用及び効果】
上記請求項1及び4の構成によれば、試験片は平行部に切欠きを有しないがその長手方向に沿って所定の間隔にて付された少なくとも一列の標点を有する試験片であり、試験片をその両端部にて長手方向に引張りつつ長手方向を横切り且つ互いに交差する方向より複数のCCDカメラにて試験片が撮像され、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により標点の間隔の変化に基づき試験片のくびれ部が特定されると共に、引張り試験中に試験片に発生するくびれ部を正確に特定することができ、またくびれ部の断面積を正確に求めることができ、これにより引張り試験中の引張り応力を逐次正確に求めることができる。
【0013】
また上記請求項2及び5の構成によれば、試験片に与えられる引張り荷重と対応させてくびれ部の断面積が逐次演算されるので、引張り荷重をくびれ部の断面積にて除算することにより引張り応力を正確に演算することができる。
【0014】
また上記請求項3及び6の構成によれば、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析によりくびれ部の形状及び大きさが特定されくびれ部の断面積が演算されると共に、標点の間隔の変化に基づき試験片の伸びが演算されるので、試験片の伸び歪をも演算することができる。
【0015】
また上記請求項7の構成によれば、試験片に対し各CCDカメラとは反対の側に試験片とは色彩が異なる背景板が設けられるので、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により切欠きの形状及び寸法の特定を容易に且つ正確に行うことができ、従って背景板が設けられない場合や背景板の色彩が試験片の色彩に近似している場合に比して、くびれ部の断面積を正確に演算することができる。
【0016】
【課題解決手段の好ましい態様】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1又は4の構成に於いて、各標点間の長手方向の間隔の増大変化が最も大きい部分を試験片のくびれ部と特定するよう構成される(好ましい態様1)。
【0017】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1又は4の構成に於いて、試験片は平行部に長手方向に沿って所定の間隔にて付された複数列の標点を有し、試験片各標点間の長手方向に垂直な方向の間隔の減少変化が最も大きい部分を試験片のくびれ部と特定するよう構成される(好ましい態様2)。
【0018】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至7の構成に於いて、CCDカメラは2台であり、2台のCCDカメラの撮像光軸は試験片の軸線に垂直に互いに直交するよう構成される(好ましい態様3)。
【0019】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様3の構成に於いて、試験片は断面矩形の平板状の試験片であり、各CCDカメラの撮像光軸は試験片の互いに直交する面に垂直に延在するよう構成される(好ましい態様4)。
【0020】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様4の構成に於いて、試験片はその一つの平面に軸線に沿って配列された一列の標点を有するよう構成される(好ましい態様5)。
【0021】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様3の構成に於いて、試験片は断面円形の丸棒状の試験片であるよう構成される(好ましい態様6)。
【0022】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様6の構成に於いて、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析によりくびれ部の直径を求め、それらの直径に基づきくびれ部の断面積を演算するよう構成される(好ましい態様7)。
【0023】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様7の構成に於いて、求められた二つの直径の大きい方を長径とし短い方を短径とする楕円の面積としてくびれ部の断面積を演算するよう構成される(好ましい態様8)。
【0024】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様7の構成に於いて、求められた二つの直径の平均値を直径とする真円の面積としてくびれ部の断面積を演算するよう構成される(好ましい態様9)。
【0025】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2又は5の構成に於いて、引張り荷重をくびれ部の断面積にて除算することにより引張り応力を逐次演算するよう構成される(好ましい態様10)。
【0026】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は6の構成に於いて、くびれ部を含む所定の範囲内にて互いに長手方向に最も離れた標点の間の長さの増大量を試験片の伸びして演算するよう構成される(好ましい態様11)。
【0027】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は6の構成に於いて、試験片の伸びに基づき試験片の伸び歪を逐次演算するよう構成される(好ましい態様12)。
【0028】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項7の構成に於いて、背景板の色彩は試験片及び標点の色彩とは異なるよう構成される(好ましい態様13)。
【0029】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様13の構成に於いて、背景板の色彩は試験片及び標点の色彩とは色相、彩度、明度の少なくとも何れかの点に於いて異なるよう構成される(好ましい態様14)。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施の形態(以下単に実施形態という)について詳細に説明する。
【0031】
第一の実施形態
図1は一列の標点を有する平板状の引張り試験片の引張り試験に適用された本発明による引張り試験装置の第一の実施形態の概略構成を示す平面図、図2は図1に示された引張り試験装置の要部を示す縦断面図、図3は図2に示された平板状の引張り試験片を示す拡大図である。
【0032】
これらの図に於いて、引張り試験装置10は樹脂の如き材料にて形成された引張り試験片12をその軸線14に沿って長手方向に引張る引張り装置16を有している。引張り装置16は支持台18に固定された下側把持装置20と、図には示されていない駆動装置により下側把持装置20に対し相対的に上下方向へ駆動される上側把持装置22とを有している。
【0033】
下側把持装置20及び上側把持装置22はそれぞれ半割り式のチャック24及び26を有し、チャック24及び26はそれぞれ試験片12の下端部及び上端部を把持する閉位置と、試験片12の下端部及び上端部に対する把持を解除する開位置とをとり得るようになっている。下側把持装置20及び上側把持装置22がそれぞれチャック24及び26により試験片12の下端部及び上端部を把持すると、試験片12の軸線14は鉛直方向に延在するようになっている。
【0034】
図示の実施形態に於いては、図3に示されている如く、試験片12は軸線14に沿って延在する平板状をなし、その長手方向中央部に平行部12Aを有している。平行部12Aは切欠きを有しておらず、その全長に亘り一定の矩形断面形状を有している。また平行部12Aの幅の広い方の一方の面には軸線14に整合して複数の標点28が一定の間隔にて付されている。尚試験片12の長さ、平行部12Aの長さ、平行部12Aの断面の寸法、標点28の大きさ及び間隔は適宜に設定されてよい。
【0035】
また引張り試験装置10は二つのCCDカメラ30及び32を有し、CCDカメラ30及び32は試験片12の軸線14に対し互いに90°隔置された位置に配置され、それらの撮像光軸34及び36は軸線14上の同一の点Oに於いて互いに90°にて交差している。また撮像光軸34及び36はそれぞれ試験片12の幅の広い面及び幅の狭い面に垂直に延在し、標点28が付された幅の広い面はCCDカメラ30に対向している。
【0036】
CCDカメラ30及び32はそれらの撮像光軸34及び36の高さが引張り装置16に取り付けられた試験片12の平行部12Aの中央部の高さに一致すると共に、試験片12の対応する面までの距離が所定の距離になるよう、支持台18に設置された支持装置38により上下方向及び水平方向に位置調節可能に支持されている。また支持装置38は引張り試験中に発生するくびれの上昇に追従してCCDカメラ30及び32を自動的に上昇させるようになっている。
【0037】
試験片12の軸線14に対しCCDカメラ30及び32とは反対の側にはそれぞれ背景板40及び42が配置されており、背景板40及び42はCCDカメラ30及び32の撮像光軸34及び36に対し垂直に延在している。また背景板40及び42のそれぞれCCDカメラ30及び32に対向する面は、試験片12及び標点28の色彩とは色相、彩度、明度の点で異なる色彩を有している。
【0038】
図4(A)及び(B)に示されている如く、CCDカメラ30及び32はそれぞれ試験片12の平行部12Aを所定の時間毎に撮像し、その撮像画像信号を演算制御装置44へ逐次出力する。引張り装置16には該引張り装置により試験片12に与えられる引張り荷重Fを検出する荷重センサ46が設けられており、演算制御装置44にはCCDカメラ30及び32による撮像タイミングに同期して荷重センサ46より引張り荷重の検出値Fを示す信号も入力される。
【0039】
演算制御装置44はCCDカメラ30及び32よりの撮像画像信号に基づき画像解析を行って試験片12の平行部12Aの形状等を特定する画像解析部44Aと、画像解析部44Aによる画像解析結果に基づき種々の演算を行う演算部44Bと、演算部44Bによる演算結果を記憶する記憶部44Cと、記憶部44Cにより記憶された演算結果に基づき表示装置48へ測定結果情報を出力すると共に支持装置38及び引張り装置16の図には示されていない駆動装置へ制御信号を出力する出力部44Dと、オペレータにより操作され演算部44Bに対し試験条件情報を入力する条件設定部44Eとを有している。尚この実施形態に於いては、条件設定部44Eは試験片が一列の標点を有する平板状試験片であるよう設定される。
【0040】
特に図示の実施形態に於いては、図5(A)に示されている如く、CCDカメラ30により撮像された試験片12の標点28を上からP1〜Pnとすると、画像解析部44Aは画像解析により各標点P1〜Pnの中心位置を特定し、演算部44Bは互いに隣接する各標点P1〜Pnの中心間の距離ΔL1〜ΔLn-1を判定し、ΔL1〜ΔLn-1のうち増大量が最も大きい値とその次に大きい値とに共通する標点の位置をくびれ部12Bの最小断面積の部分として特定する。そして出力部44DはCCDカメラ30及び32の撮像光軸34及び36の高さがくびれ部12Bの最小断面積の部分の高さに一致するよう、CCDカメラ30及び32を上昇させる指令信号を支持装置38へ出力する。
【0041】
また図5(A)及び(B)に示されている如く、画像解析部44AはそれぞれCCDカメラ30及び32により撮像された試験片12の平行部12Aの外形12a及び12bを画像解析により特定する。演算部44Bは条件設定部44Eにより設定された試験条件に基づき一列の標点を有する平板状試験片用の演算プログラムを選択し、画像解析により特定された外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2(mm)を演算し、寸法D1及びD2と補正係数Kaとの積としてくびれ部12Bの断面積S(mm2)を演算し、対応する引張り荷重の検出値F(kg)を断面積Sにて除算することにより引張り応力P(kg/mm2)を各撮像タイミングについて演算する。
【0042】
尚この場合、引張り試験の進行につれてくびれ部12Bの断面形状が矩形より丸みを帯びた形状に漸次変化する。従って補正係数Kaはこの断面形状の変化に起因して生じるくびれ部12Bの真の断面積と積D1D2とのずれを補償するためのものであり、例えば寸法D1又はD2(又は後述の間隔L又は伸び歪ε)の関数として予め求められた値であってよい。
【0043】
更に演算部44Bは、くびれ部12Bの最小断面積の部分より上下方向に等距離の位置にあるk(正の一定の整数)番目の二つの標点PxとPyとの間隔L(mm)を演算し、試験片12に対し引張り荷重が付与されていない状況に於ける標点PxとPyとの間隔をLoとして、下記の式1に従って撮像タイミング毎に伸び歪εを演算する。
【0044】
ε=(L−Lo)/Lo ……(1)
尚くびれ部12Bが特定されるまでの間は上記距離ΔL1〜ΔLn-1が各撮像タイミング毎に記憶され、また各標点28の位置について寸法D1及びD2が各撮像タイミング毎に記憶され、くびれ部12Bが特定された段階又は引張り試験が完了した時点に於いて各撮像タイミング毎の寸法D1及びD2に基づき各撮像タイミングについて断面積Sが演算されると共に、各撮像タイミング毎の上記距離ΔL1〜ΔLn-1に基づき各撮像タイミングについて上記間隔L及び伸び歪εが演算される。
【0045】
記憶部44Cは下記の表1に示されている如く、各撮像タイミングについて引張り応力P及び伸び歪εを相互に対応させて記憶し、表示装置48は図6に示されている如く、伸び歪εに対する引張り応力Pの関係を示すグラフとして引張り試験の測定結果を表示する。
【表1】
尚演算制御装置44は実際にはCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータ及び駆動回路よりなり、上述の画像解析部44A、演算部44B、出力部44Dの各機能は予め設定されROMに記憶されたプログラムに従って達成されるようになっていてよい。
【0046】
上述の如く構成された引張り試験装置10により樹脂の如き材料よりなる平板状の引張り試験片について引張り試験を行う場合には、まず下側把持装置20及び上側把持装置22にそれぞれ平板状試験片用のチャック24及び26をセットし、試験片12の下端部をチャック24により下側把持装置20に固定すると共に、試験片12の上端部をチャック26により上側把持装置22に固定する。
【0047】
次いでCCDカメラ30及び32の撮像光軸34及び36が軸線14上の同一の点Oに於いて互いに90°にて交差すると共にそれぞれ試験片12の幅の広い面及び幅の狭い面に垂直に延在し、撮像光軸34及び36の高さが試験片12の平行部12Aの中央の高さに一致し、試験片12の平行部12Aまでの距離が所定の距離になるよう、支持装置38によりCCDカメラ30及び32の位置を上下方向及び水平方向に調節する。
【0048】
次いで条件設定部44Eの操作により試験片を平板状に設定した後CCDカメラ30及び32による撮像を開始し、引張り装置16により試験片12をその軸線14に沿って長手方向に一定の引張り速度にて引張り、試験片12が破断するまでCCDカメラ30及び32による撮像を継続し、これにより演算制御装置44により所定の撮像タイミング毎に上記表1に示された測定結果を演算すると共に、測定結果を表示装置48のモニタ画面48Aに表示し、必要に応じて図には示されていない印刷装置により印刷する。
【0049】
第二の実施形態
図7は丸棒状の引張り試験片の引張り試験に適用された本発明による引張り試験装置の第二の実施形態の要部を示す図2と同様の縦断面図、図8は図7に示された丸棒状の引張り試験片を示す拡大図である。尚図7及び図8に於いて、それぞれ図2及び図3に示された部分に対応する部分には図2及び図3に於いて付された符号と同一の符号が付されている。
【0050】
この実施形態に於いては、下側把持装置20及び上側把持装置22にはそれぞれ丸棒状試験片用のチャック24及び26がセットされており、条件設定部44Eが操作されることにより試験片が丸棒状の引張り試験片である旨の情報が演算部44Bへ入力される。図8に示されている如く、試験片12は軸線14に沿って延在する丸棒状をなし、平行部12Aには軸線14に整合して複数の標点28が一定の間隔にて付されている。
【0051】
この実施形態の引張り試験装置10は他の点については上述の第一の実施形態と同様であり、図9(A)及び(B)に示されている如く、画像解析部44AはそれぞれCCDカメラ30及び32により撮像された各標点P1〜Pnの中心位置を特定すると共に試験片12の平行部12Aの外形12a及び12bを画像解析により特定し、演算部44Bは条件設定部44Eにより設定された試験条件に基づき丸棒状試験片用の演算プログラムを選択し、各標点P1〜Pnの中心間の距離ΔL1〜ΔLn-1の増大量に基づいてくびれ部12Bの最小断面積の部分を特定すると共に、撮像タイミング毎に伸び歪εを演算する。
【0052】
また演算部44Bは画像解析により特定された外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2(mm)を演算し、寸法D1及びD2の大きい方の値を長径とし小さい方の値を短径とする楕円の面積としてくびれ部12Bの最小直径の部分の断面積S(mm2)を演算し、対応する引張り荷重の検出値F(kg)を断面積Sにて除算することにより引張り応力P(kg/mm2)を各撮像タイミングについて演算する。
【0053】
第三の実施形態
図10は本発明による引張り試験装置の第三の実施形態に於いて使用される三列の標点を有する平板状の引張り試験片を示す拡大図、図11は二つのCCDカメラにより撮像され画像解析により特定された試験片のくびれ部及びその周囲の部分の外形を示す図である。尚図10及び図11に於いて、それぞれ図2及び図3に示された部分に対応する部分には図10及び図11に於いて付された符号と同一の符号が付されている。
【0054】
この実施形態に於いては、図10に示されている如く、試験片12は軸線14に沿って延在する平板状をなし、その平行部12Aの幅の広い方の一方の面には軸線14に整合する位置及び軸線14より等距離互いに隔置された位置に三列の標点28が軸線14に沿って一定の間隔にて付されている。尚図には示されていないが、引張り試験装置(10)は上述の第一の実施形態と同様であるが、条件設定部(44E)は試験片が二列の標点を有する平板状試験片であるよう設定される。
【0055】
またこの実施形態に於いては、図11(A)に示されている如く、CCDカメラ30により撮像された試験片12の左側の列の標点28を上からPL1〜PLnとし、中央の列の標点28を上からPC1〜PCnとし、右側の列の標点28を上からPR1〜PRnとすると、画像解析部44Aは画像解析により各標点PL1〜PLn、PC1〜PCn、PR1〜PRnの中心位置を特定する。演算部44Bは互いに幅方向に対応する各標点PL1〜PR1、PL2〜PR2…の中心間の距離ΔLw1〜ΔLwnを判定し、ΔLw1〜ΔLwnのうち減少量が最も大きい値に対応する標点の位置をくびれ部12Bの最小断面積の部分として特定する。
【0056】
尚上述の第一の実施形態と同様、演算部44Bは画像解析により特定された試験片12の外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2(mm)を演算し、寸法D1及びD2と補正係数Kaとの積としてくびれ部12Bの断面積S(mm2)を演算し、対応する引張り荷重の検出値F(kg)を断面積Sにて除算することにより引張り応力P(kg/mm2)を各撮像タイミングについて演算する。またくびれ部12Bの最小断面積の部分より上下方向に等距離の位置にあるk(正の一定の整数)番目の二つの標点PCxとPCyとの間隔L(mm)を演算し、試験片12に対し引張り荷重が付与されていない状況に於ける標点PCxとPCyとの間隔をLoとして、上記式1に従って撮像タイミング毎に伸び歪εを演算する。
【0057】
かくして図示の各実施形態によれば、引張り試験中に試験片12の平行部12Aがその軸線14の周りに互いに90°隔置された方向よりCCDカメラ30及び32によって撮像され、演算制御装置44による画像解析により試験片12の平行部12Aの長手方向の伸び変形量が最も大きい位置又は幅方向の寸法減少量が最も大きい位置としてくびれ部12Bの位置が特定されると共に、くびれ部12B及びその周囲の部分の外形12a及び12bが特定され、外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの寸法D1、D2が演算され、寸法D1及びD2に基づきくびれ部12Bの断面積Sが演算され、対応する引張り荷重の検出値Fを断面積Sにて除算することにより引張り応力Pが各撮像タイミングについて演算される。
【0058】
従って試験片12のくびれ部12Bの位置を正確に特定することができ、また試験片が一方向より一台のCCDカメラによって撮像され、その撮像信号に対する画像解析によりくびれ部12B及びその周囲の部分の外形が特定され、特定された外形に基づき試験片12のくびれ部12Bの断面積が演算される場合に比して、くびれ部12Bの断面積Sを正確に求めることができ、これにより引張り応力Pを正確に測定することができる。
【0059】
特に上述の各実施形態によれば、試験片12のくびれ部12Bの断面積Sが所定の撮像タイミング毎に演算され、試験片12に与えられる引張り荷重FがCCDカメラ30及び32による撮像タイミングに同期して検出され、引張り荷重の検出値Fが断面積Sにて除算されることにより引張り応力Pが各撮像タイミングについて演算されるので、各撮像タイミングについて引張り応力Pを正確に測定することができる。
【0060】
また上述の第一及び第三の実施形態によれば、試験片が矩形断面形状を有する平板状の試験片である場合には、画像解析により特定された外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2が演算され、寸法D1及びD2と補正係数Kaとの積としてくびれ部12Bの断面積Sが演算されるので、引張り試験の進行につれて生じるくびれ部12Bの断面形状の変化に起因するくびれ部12Bの真の断面積と積D1D2とのずれを補償してくびれ部12Bの最小直径の部分の断面積Sを正確に求めることができ、このことによっても引張り応力Pを正確に測定することができる。
【0061】
また上述の第二の実施形態によれば、画像解析により特定された外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2が演算され、寸法D1及びD2の大きい方の値を長径とし小さい方の値を短径とする楕円の面積としてくびれ部12Bの最小直径の部分の断面積Sが演算され、対応する引張り荷重の検出値Fが断面積Sにて除算されることにより引張り応力Pが各撮像タイミングについて演算されるので、試験片12が一方向より一台のCCDカメラによって撮像され、くびれ部12Bの最小直径の部分の断面積が真円の断面積として演算される場合に比して、くびれ部12Bの最小直径の部分の断面積Sを正確に求めることができ、これにより引張り応力Pを正確に測定することができる。
【0062】
また上述の各実施形態によれば、くびれ部12Bの最小断面積の部分より上下方向に等距離の位置にあるk番目の二つの標点PxとPyとの間隔L又は二つの標点PCxとPCyとの間隔Lが演算され、試験片12に対し引張り荷重が付与されていない状況に於ける標点PxとPyとの間隔又は標点PCxとPCyとの間隔をLoとして、上記式1に従って撮像タイミング毎に伸び歪εが演算されるので、例えば試験片全体の長さの増大量が伸びとされる場合や、前述の特許文献1に記載されている如く長手方向に互いに隔置された二つの位置の間の間隔の増大量が伸びとされる場合に比して、試験片の伸び歪εを正確に演算し、伸び歪εに対する引張り応力Pの関係を正確に求めることができる。
【0063】
また上述の各実施形態によれば、試験片12の軸線14に対しCCDカメラ30及び32とは反対の側にはそれぞれ背景板40及び42が配置されており、背景板40及び42のそれぞれCCDカメラ30及び32に対向する面は、試験片12の色彩とは色相、彩度、明度の点で異なる色彩を有しているので、CCDカメラ30及び32により撮像された試験片12のくびれ部12Bの外形12a及び12bを撮像信号に対する画像解析により容易に且つ正確に特定することができる。
【0064】
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0065】
例えば各上述の実施形態に於いては、くびれ部12Bの最小断面積の部分より上下方向に等距離の位置にあるk番目の二つの標点PxとPyとの間隔L又は二つの標点PCxとPCyとの間隔Lが演算され、試験片12に対し引張り荷重が付与されていない状況に於ける標点PxとPyとの間隔又は標点PCxとPCyとの間隔をLoとして、上記式1に従って撮像タイミング毎に伸び歪εが演算されるようになっているが、伸び歪εは最上位の標点と最下位の標点との間隔に基づいて演算されてもよい。
【0066】
また上述の第一及び第三の実施形態に於いては、くびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2が演算され、寸法D1及びD2と補正係数Kaとの積としてくびれ部12Bの断面積Sが演算されるようになっているが、補正係数Kaは省略されてもよい。
【0067】
また上述の各実施形態に於いては、CCDカメラ30及び32は試験片12のくびれ部12Bの部分をその軸線14の周りに互いに90°隔置された方向より撮像するようになっているが、試験片が第二の実施形態の如く丸棒状の試験片である場合には、CCDカメラの撮像方向は90°以外の角度にて交差する方向に設定されてもよく、またCCDカメラは2台であるが、3台以上のCCDカメラが使用されてもよい。
【0068】
また上述の第二の実施形態に於いては、画像解析により特定された試験片12のくびれ部12B及びその周囲の部分の外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの寸法D1、D2が演算され、寸法D1、D2の大きい方の値を長径とし小さい方の値を短径とする楕円の面積としてくびれ部12Bの最小直径の部分の断面積Sが演算されるようになっているが、くびれ部12Bの最小直径の部分の断面積Sは最小直径D1、D2の平均値D12を直径とする真円の面積として演算されてもよい。
【0069】
また上述の第三の実施形態に於いても、画像解析により特定された外形12a及び12bに基づき試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2が演算されるようになっているが、試験片12の幅の広い面及び幅の狭い面の両方にそれらの辺に近接して左側の列の標点及び右側の列の標点を付し、それらの標点の中心位置が特定されることにより試験片12のくびれ部12Bの最小断面積の部分の寸法D1、D2が求められるよう修正されてもよい。
【0070】
更に上述の各実施形態に於いては、背景板40及び42のそれぞれCCDカメラ30及び32に対向する面は試験片12の色彩とは色相、彩度、明度の点で異なる色彩を有しているが、背景板の色彩は試験片の色彩とは色相、彩度、明度の何れかの点で異なる色彩に設定されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一列の標点を有する平板状の引張り試験片の引張り試験に適用された本発明による引張り試験装置の第一の実施形態の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1に示された引張り試験装置の要部を示す縦断面図である。
【図3】図2に示された平板状の引張り試験片を示す拡大図である。
【図4】二つのCCDカメラにより撮像された試験片のくびれ部及びその周囲の部分の画像を示す図である。
【図5】二つのCCDカメラにより撮像され画像解析により特定された試験片のくびれ部及びその周囲の部分の外形を示す図である。
【図6】伸び歪εに対する引張り応力Pの関係のグラフを表示する表示装置を示す正面図である。
【図7】丸棒状の引張り試験片の引張り試験に適用された本発明による引張り試験装置の第二の実施形態の要部を示す図2と同様の縦断面図である。
【図8】図7に示された丸棒状の引張り試験片を示す拡大図である。
【図9】二つのCCDカメラにより撮像され画像解析により特定された試験片のくびれ部及びその周囲の部分の外形を示す図である。
【図10】本発明による引張り試験装置の第三の実施形態に於いて使用される二列の標点を有する平板状の引張り試験片を示す拡大図である。
【図11】二つのCCDカメラにより撮像され画像解析により特定された試験片のくびれ部及びその周囲の部分の外形を示す図である。
【符号の説明】
10…引張り試験装置
12…引張り試験片
16…引張り装置
20…下側把持装置
22…上側把持装置
12B…くびれ部
30、32…CCDカメラ
40、42…背景板
44…演算制御装置
46…荷重センサ
48…表示装置
Claims (7)
- 平行部に切欠きを有しない試験片の引張り試験方法にして、試験片はその長手方向に沿って所定の間隔にて付された少なくとも一列の標点を有する試験片であり、試験片をその両端部にて長手方向に引張りつつ前記長手方向を横切り且つ互いに交差する方向より複数のCCDカメラにて前記試験片を撮像し、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片のくびれ部を特定すると共に、前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を逐次演算することを特徴とする引張り試験方法。
- 試験片に与えられる引張り荷重と対応させて前記くびれ部の断面積を逐次演算することを特徴とする請求項1に記載の引張り試験方法。
- 各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を演算すると共に、前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片の伸びを演算することを特徴とする請求項1又は2に記載の引張り試験方法。
- 平行部に切欠きを有しないがその長手方向に沿って所定の間隔にて付された少なくとも一列の標点を有する試験片の引張り試験装置にして、試験片を両端部にて長手方向に引張る引張り装置と、前記引張り装置により前記試験片に与えられる引張り荷重を検出する引張り荷重検出手段と、前記長手方向を横切り且つ互いに交差する方向より前記切欠きの部分を撮像する複数のCCDカメラと、各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片のくびれ部を特定すると共に、前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を逐次演算する演算制御手段とを有することを特徴とする引張り試験装置。
- 前記演算制御手段は前記引張り装置により試験片に与えられる引張り荷重と対応させて前記くびれ部の断面積を逐次演算することを特徴とする請求項4に記載の引張り試験装置。
- 前記演算制御手段は各CCDカメラよりの撮像信号に基づく画像解析により前記くびれ部の形状及び大きさを特定し前記くびれ部の断面積を演算すると共に、前記標点の間隔の変化に基づき前記試験片の伸びを演算することを特徴とする請求項4又は5に記載の引張り試験装置。
- 試験片に対し各CCDカメラとは反対の側に試験片とは色彩が異なる背景板を有することを特徴とする請求項4乃至6に記載の引張り試験装置。
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