JP2004204733A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置 Download PDF

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Hidekazu Yoshizawa
秀和 吉澤
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Abstract

【課題】触媒上流側の空燃比センサの出力特性のずれを修正する。
【解決手段】機関の排気通路12の触媒13を介装し、その上流側に第1空燃比センサ(A/Fセンサ)15を設け、下流側に第2空燃比(O2センサ)16を設ける。前記A/Fセンサ15の検出空燃比が理論空燃比で、かつ、前記O2センサ16の出力がリッチ又はリーンのときに、前記O2センサ16が理論空燃比を正しく検出するものとして、前記A/Fセンサ15の検出空燃比を補正する補正量を学習し、運転条件に基づいて区分けされた運転領域毎に記憶する。そして、A/Fセンサ15の検出空燃比を該当する運転領域に記憶された補正値で補正し、補正後の空燃比に基づいて空燃比制御を実行する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の空燃比制御装置に関し、詳しくは、排気浄化触媒の上流側に配設される空燃比センサの出力特性のずれを補正する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の排気通路に介装された三元触媒(以下、触媒という)の上流側に設けられた空燃比センサの劣化による出力特性のずれを修正し、触媒酸素ストレージ量が常に目標値となるように空燃比をフィードバック制御する空燃比制御装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この空燃比制御装置では、触媒下流側に設けた空燃比センサの出力がリーン側またはリッチ側で周期的に変動するときは、触媒上流側に設けた空燃比センサの出力特性がずれているものと見なして、上流側空燃比センサの出力を補正するための補正値を算出している。
【0004】
【特許文献1】特開2001−234784号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、空燃比センサはその温度特性によって雰囲気温度(排気温度)が異なれば、出力も変動する。
【0006】
しかし、上記従来のものでは、運転状態にかかわらず一定の補正値によって上流側空燃比センサの出力を補正することになるため、当該補正値を算出した運転状態と同じ運転状態のもとでは、上流側空燃比センサの出力特性のずれを修正できるものの、異なる運転状態、すなわち、雰囲気温度が異なる状態においては、十分に修正できるとは言えず、更なる改良の余地があった。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、空燃比センサの個体バラツキ、劣化及びその温度特性に基づく出力特性のずれを修正し、排気空燃比を精度よく検出できる内燃機関の空燃比制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置は、触媒上流側の第1空燃比センサの出力に基づいて空燃比を制御する構成において、触媒下流側の第2空燃比センサの出力を基準として、前記第1空燃比センサの検出空燃比を補正するための補正値を算出して運転領域毎に記憶し、該当する運転領域に応じた補正値で前記第1空燃比センサの検出空燃比を補正するようにした。
【0009】
このようにすれば、触媒上流側に設けられる第1空燃比センサに比べて、排気や熱等により影響が少なく、安定して空燃比を検出できる触媒下流側の第2空燃比センサの出力に基づいて前記第1空燃比センサの出力特性のずれを修正するための補正値を運転領域毎に学習し、該当する運転領域に記憶された補正値で前記第1空燃比センサの検出空燃比を補正し、該補正後の空燃比に基づいて空燃比制御が行われることになる。
【0010】
このように、第1空燃比センサの出力特性のずれを修正する補正値を運転領域毎に記憶することにより、同一の運転領域、すなわち、排気温度が略一定のもとで学習された補正値によって第1空燃比センサの検出空燃比を補正することになるので、排気温度の変化に基づく触媒の影響をも排除しつつ、第1空燃比センサの温度特性に基づくバラツキをも含めた個体バラツキや経時劣化によって生じる出力特性のずれを修正して実際の排気空燃比を精度よく検出できる。これにより、第1空燃比センサの検出空燃比に基づく空燃比制御の精度を向上させることができる。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、運転領域が変化したときには、前記第1空燃比センサの検出空燃比を補正する補正値を、変化前の運転領域に記憶された補正値から変化後の運転領域に記憶された補正値へと徐々に変化させるようにした。
【0012】
このようにすれば、記憶した運転領域毎の補正値を基本としつつ、徐々に変化する実際の排気温度に対応させるように補正値を設定できるので、運転領域が変化する過渡状態においても適切な補正値によって第1空燃比センサの出力特性のずれを修正できる。これにより、過渡状態における実際の排気空燃比を精度よく検出できる。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、前記変化前の運転領域に記憶された補正値を変化させるための補正値変化量を検出した排気温度に応じて設定するようにした。このようにすれば、記憶した運転領域毎の補正値を基本としつつ、検出した実際の排気温度に応じて補正値を設定できるので、前記過渡状態における実際の排気空燃比を更に精度よく検出できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るエンジンのシステム構成図である。図1において、エンジン1の吸気通路2には、吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ3が設けられ、吸入空気量Qaはスロットルバルブ4により制御される。
【0015】
吸気マニホールド5に設けられた燃料噴射弁6は、マイクロコンピュータを内蔵したコントロールユニット(C/U)20からの噴射信号によって開弁駆動され、燃料を噴射供給する。
【0016】
吸気バルブ7を介して燃焼室8内に吸入された混合気は、点火栓9によって着火し燃焼する。燃焼排気は、排気バルブ10、排気マニホールド11を介して排気通路12に排出され、三元触媒13を通過した後に大気中の放出される。
【0017】
前記三元触媒13は、酸素ストレージ能力を有し、排気空燃比が理論空燃比よりリーンのときに酸素を吸着し、理論空燃比よりリッチのときに酸素を脱離しつつ、理論空燃比近傍で排気中のCO、HCを酸化し、NOxを還元して他の無害な成分(H2O、CO2、N2)に転換する。
【0018】
また、前記三元触媒13の上流側には、空燃比に対して出力がリニアに変化する、いわゆる広域型酸素濃度センサ(以下、A/Fセンサという)15が設けられており、三元触媒13の下流側には、理論空燃比近傍で出力値が急変するストイキ型の酸素濃度センサ(以下、O2センサという)16が設けられている。
【0019】
前記A/Fセンサ15は、中空部内の酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、前記中空部に対する酸素(酸素イオン)の汲み入れ・汲み出しを行う酸素ポンプ部と、を備えてなり、前記中空室内の酸素濃度を一定に保つよう前記酸素ポンプ部への印加電圧を制御したときに、該酸素ポンプ部の電極間に流れる限界電流を測定することによって、排気中の酸素濃度(排気空燃比)を検出する空燃比センサ(第1空燃比センサ)である。
【0020】
また、前記A/Fセンサ15のセンサ素子には、内部抵抗計測用(素子温度計測用)の所定の電圧V(例えば5V)が、スイッチング素子及び基準抵抗(いずれも図示省略)を介して印加されるようになっており、内部抵抗検出時には、スイッチング素子をONとして前記所定の電圧Vをセンサ素子に印加して、そのときのセンサ素子の出力Vsに基づいての内部抵抗を計測する。なお、センサ素子の内部抵抗とセンサ素子温度との間には相関があるので、センサ素子の内部抵抗を計測することによって、センサ素子温度、ひいては、排気温度を推定できる。
【0021】
前記O2センサ16は、排気通路12内に突出して設けられるジルコニアチューブを有しており、このジルコニアチューブ外側の排気中の酸素濃度と、内側の大気中の酸素濃度と、の比に応じた起電力を発生する公知の酸素濃淡電池型センサであって、理論空燃比よりもリッチであるときに起電力を発生し、理論空燃比よりもリーンであるときに殆ど起電力を発生せず、理論空燃比を境にON・OFF的に出力が切り換わる空燃比センサ(第2空燃比センサ)である。
【0022】
前記コントロールユニット20には、前記エアフローメータ3、A/Fセンサ15及びO2センサ16の他、エンジン回転速度Neを検出する回転速度センサ(クランク角センサ)17、エンジン冷却水温度を検出する水温センサ18等の各種センサからの検出信号が入力される。
【0023】
そして、コントロールユニット20は、所定のフィードバック制御条件が成立しているときに、前記三元触媒13における酸素ストレージ量を推定し、推定した酸素ストレージ量が、目標酸素ストレージ量(最大ストレージ量の半分程度)となるように空燃比をフィードバック制御する。
【0024】
ここで、かかる空燃比フィードバック制御について説明する。図2は、前記三元触媒13の酸素ストレージ量に基づく空燃比フィードバック制御(OSC制御)を示すフローチャートである。
【0025】
図2において、ステップ1では、前記各種センサの検出信号を読み込む。
ステップ2では、酸素ストレージ量に基づく空燃比フィードバック制御の実行許可条件を判定する。具体的には、前記A/Fセンサ15等に故障がないこと、前記三元触媒13が活性状態にあること等、を実行許可条件とする。この実行許可条件が成立していればステップ3に進む。
【0026】
ステップ3では、前記A/Fセンサ15の検出空燃比を、そのときの運転領域に応じた補正値HOTi(図3参照)で補正して触媒上流側空燃比(実空燃比)λrを検出する。なお、かかる触媒上流側空燃比λrの検出及び前記補正量HOTiの算出(学習)については後述する(図3、図4参照)。
【0027】
ステップ4では、前記三元触媒13の酸素ストレージ量Osを次式により算出する。
Os=(λr−1)×Qa×os+Os0
ただし、Qa:吸入空気量、os:酸素吸着/脱離速度(λr>1のときos=oss>0、λr<1のときos=ops<0)、Os0:酸素ストレージ量の前回算出値
ステップ5では、算出した酸素ストレージ量Osと目標酸素ストレージ量OSCとの偏差ΔOs(=Os−OSC)を算出する。なお、前記目標酸素ストレージ量OSCは、通常、最大酸素ストレージ量の50%として設定されるが、運転状態に応じて設定するようにしてもよい。
【0028】
ステップ6では、前記偏差ΔOsに基づく所定の処理(例えば、比例積分微分制御)によって燃焼混合気の目標空燃比λtを算出する。
ここで、前記三元触媒13の酸素ストレージ量の算出値Osが前記目標酸素ストレージ量OSCより大きいとき(すなわち、ΔOs<0)は、前記目標空燃比λtはリッチとなり、算出値Osが前記目標酸素ストレージ量OSCより小さいとき(すなわち、ΔOs>0)は、前記目標空燃比λtはリーンとなる。
【0029】
ステップ7では、理論空燃比相当の基本燃料噴射量Tp(=K×Qa/Ne)と前記目標空燃比λtとから燃料噴射量Ti(Tp×1/λt)を算出する。
そして、コントロールユニット20は、算出された燃料噴射量Tiに相当する噴射パルス信号をエンジン回転に同期した所定のタイミングで燃料噴射弁6に出力し、燃料噴射を実行する。
【0030】
次に、A/Fセンサ15の検出空燃比を補正するための補正値HOTiの算出(学習)について図3に示すフローチャートに従って説明する。このフローチャートは、前記A/Fセンサ15よりも理論空燃比を安定的に検出できると共に、より三元触媒13の下流側に設けられていることから、排気や熱による影響が少ないO2センサ16の出力を基準として、運転領域毎にA/Fセンサ15の出力特性のずれを修正するための前記補正量HOTiを学習するものである。
【0031】
図3において、ステップ11では、前記各種センサからの検出信号に基づいて求められるエンジン運転状態を検出し、あらかじめ運転状態に基づいて区分けされた運転領域(例えば、エンジン回転速度Ne、基本燃料噴射Tpの格子軸で区分けされた領域)のうち対応する運転領域(現在の運転領域)を読み込む。
【0032】
ステップ12では、補正値算出条件が成立しているか否かを判定する。具体的には、前記三元触媒13が活性状態にあること、前記酸素ストレージ量に基づく空燃比フィードバック制御が実行中であること、前記A/Fセンサ15、O2センサ16が活性状態にあること、等を補正値算出条件とする。この算出条件が成立している場合はステップ13に進む。
【0033】
ステップ13では、前記A/Fセンサ15の検出空燃比が理論空燃比であるか否かを判定する。前記A/Fセンサ15の検出空燃比が理論空燃比の場合はステップ14に進む。
【0034】
ステップ14、15では、前記O2センサ16がリッチ又はリーンを検出している状態が所定時間以上継続しているか否かを判定する。具体的には、O2センサ16の出力電圧FLTO2が600〜650mVのときを理論空燃比とした場合において、O2センサの出力電圧FLTO2が所定の第1閾値(600−a;aは任意に設定)mVよりも小さい状態が所定時間以上継続しているか、又は所定の第2閾値(650+b;bは任意に設定)mVよりも大きい状態が所定時間以上継続しているかを判定する。前記O2センサ16がリッチ又はリーンを所定時間以上継続して検出している場合は、ステップ16に進む。
【0035】
ステップ16では、前記O2センサの出力電圧FLO2に応じて、図に示すようなテーブルTを参照して前記A/Fセンサ15の検出空燃比を補正するための補正値HOTHOSnewを設定する。
【0036】
前記A/Fセンサ15が理論空燃比を検出しているとき(すなわち、触媒上流側空燃比が理論空燃比に制御されているとき)に、前記O2センサ16がリッチ又はリーンを所定時間以上継続して検出しているときは、前記A/Fセンサ15の出力特性にずれが生じているために、実際の空燃比がリッチ又はリーンとなっており、この結果、前記三元触媒13の酸素ストレージ量がその最小量又は最大量になってしまったと考えられる。
【0037】
そして、前記O2センサ16がリッチを検出する場合は、前記A/Fセンサ15の検出空燃比が実際の空燃比よりもリーンとなっている(すなわち、理論空燃比を検出しているときは、実際の空燃比はリッチである)と推定でき、逆に、前記O2センサ16がリーンを検出する場合は、前記A/Fセンサ15の検出空燃比が実際の空燃比よりもリッチとなっている(すなわち、理論空燃比を検出しているときは、実際の空燃比はリーンである)と推定できる。
【0038】
従って、O2センサ16がリッチを検出する場合は、リッチであるほどA/Fセンサ15の検出空燃比を減少させるような補正値を設定し、O2センサ16がリーンを検出する場合は、リーンであるほどA/Fセンサ15の検出空燃比を増加させるような補正値を設定すれば、A/Fセンサ15の出力特性のずれを修正できることになる。
【0039】
このステップ16で用いるテーブルTは、以上の点を考慮してあらかじめ設定されたものであり、O2センサの出力電圧FLO2に基づいて前記テーブルを参照することにより、A/Fセンサ15の出力特性のずれに応じた適切な補正値HOTHOSnew(α1〜α5)が設定できるようになっている。
【0040】
ステップ17では、現在の運転領域(これを運転領域1とする)における補正値の前回値HOT1oldがすでに記憶されているか否かを判定する。前回値HOT1oldが記憶されていなければステップ22に進み、上記ステップ16で(今回)設定された補正値HOTHOSnewを、運転領域1における前記A/Fセンサ15の検出空燃比を補正するための補正値HOT1として記憶する。一方、運転領域1における補正値の前回値HOT1oldが記憶されていれば、ステップ18に進み、前回値HOT1oldを読み込む。
【0041】
ステップ19では、次式のようにして、運転領域1における補正値の変化割合HOTRATIOを算出する。
HOTRATIO=(HOTHOSnew+HOT1old)/HOT1old
ステップ20では、運転領域が変化したか否か(すなわち、運転領域1から運転領域2となったか否か)を判定する。運転領域が変化していない場合には、ステップ23に進んで、前記ステップ16において(今回)設定された補正値HOTHOSnewに運転領域1における補正値の前回値HOT1oldを加算して、運転領域1における今回の補正値HOT1(=HOTHOSnew+HOT1old)を算出する。一方、運転領域が変化した場合には、ステップ21に進み、運転領域2における補正値HOT2を以下のようにして算出する。
【0042】
HOT2=HOTRATIO×HOT2old
但し、HOT2oldは変化後の運転領域2における補正値の前回値である。運転領域が変化すれば排気温度も変化するため、その温度特性によってA/Fセンサ15の出力(検出空燃比)も変化する。A/Fセンサ15の出力が変化すれば、制御された実空燃比も変化することになるから、O2センサ16の出力電圧FLO2も変化することになる。しかし、前記補正値HOTHOSnewは、変化前の運転領域1におけるO2センサ16の出力電圧FLO2に基づいて設定されているので、運転領域1において設定された補正値HOTHOSnewを、運転領域2における前回値HOT2oldに加算したとしても、運転領域2における補正値HOT2を適切に算出することにはならない。
【0043】
そこで、運転領域毎に補正値HOTiを記憶しておくことに加えて、変化後の運転領域においても、変化前の運転領域と同様の傾向で補正値が変化するものとして、上記にように、変化後の運転領域2における補正値の前回値HOT2oldに、変化前の運転領域1における補正値変化割合HOTRATIOを乗算することで、運転領域2における今回の補正値HOT2を算出するようにしたのである。これにより、補正値HOTiの算出途中で運転領域が変化した場合でも、変更後の運転領域に対応した補正値HOTiの算出・更新ができる。
【0044】
そして、ステップ24では、以上のようにして算出した補正値HOTiを用いて(すなわち、該当する運転領域の補正値を用いて)、前記A/Fセンサ15の検出空燃比+補正値HOTi=触媒上流側空燃比とする。そして、この触媒上流側空燃比に基づいて上記空燃比フィードバック制御が実行される。
【0045】
ステップ25では、前記補正値HOTiを運転領域毎に更新し、記憶する。
このような補正値HOTiの算出(学習)は、前記ステップ14において、前記O2センサ16が理論空燃比を検出するまで繰り返されることになるので、最終的には、O2センサ16が理論空燃比を検出するまでの補正値HOTiがA/Fセンサ15の検出空燃比を補正するものとして運転領域毎、すなわち、エンジン回転速度Ne、基本燃料噴射量Tpの格子軸で区分けされた領域毎に記憶されることになる。そして、その後は、運転状態に応じて該当する運転領域に記憶された補正値HOTiを読み出して、前記A/Fセンサ15の検出空燃比を補正することになる。なお、前記補正量HOTiを運転領域毎に記憶するようにしたのは、運転領域が変化すれば排気温度も変化するため、A/Fセンサ15自体の温度特性によって生じる出力特性のずれの影響を排除するためである。
【0046】
次に、前記補正値HOTiを用いた前記A/Fセンサ15の検出空燃比の補正について図4のフローチャートに従って具体的に説明する。なお、以下の説明においても、前記補正値HOTiの算出(図3)の場合と同様に変化前の運転領域を運転領域1とし、変化後の運転領域を運転領域2とする。
【0047】
図4において、ステップ31では、検出した運転条件に基づいて該当する運転領域が変化したか否か判定する。運転領域が変化しない場合はステップ38に進み、現在の運転領域(すなわち、運転領域1)に対応する補正量HOT1によって前記A/Fセンサ15の検出空燃比を補正する。運転領域が変化した場合にはステップ32に進む。
【0048】
ステップ32では、記憶した補正値HOTiのうち、変化後の運転領域(すなわち、運転領域2)に対応する補正値HOT2を読み込む。
ステップ33では、A/Fセンサ15のセンサ素子の内部抵抗Riを計測し、所定時間の経過に伴う内部抵抗Riの変化量(内部抵抗変化量)ΔRiを算出する。
【0049】
ステップ34では、算出した内部抵抗変化量ΔRiに応じて、あらかじめ設定されたテーブル等を検索して、変化前の運転領域1に対応する補正値HOT1を変化させるための補正値変化量Δh1を算出する。
【0050】
なお、前記テーブルは運転領域毎に設定されており、例えば運転領域2から運転領域3へと変化するときは、補正値変化量Δh2が算出されることになる。また、各テーブルにおいて、前記内部抵抗変化量ΔRiが大きいほど、すなわち、排気温度(A/Fセンサ15)の温度変化が大きいほど、前記補正値変化量Δhiも大きく設定される。例えば運転領域1から運転領域2へと変化するときは、前記内部抵抗変化量ΔRiが大きいほど、補正値変化量Δhi(>0)も大きく設定される(増加量が大きく設定される)ものとすれば、逆に、運転領域2から運転領域1へと変化するときは、前記内部抵抗変化量ΔRiが大きいほど、補正値変化量Δhi(<0)の絶対値が大きく設定される(減少量が大きく設定される)。
【0051】
また、前記内部抵抗変化量ΔRiは、排気温度(センサ素子温度)と相関があるものの代表として採用したものであるので、これに代えて、排気温度を直接検出したり、A/Fセンサ15自身の温度を検出したり、あるいは、前記三元触媒13の温度を推定又は検出したりして、これらの変化量に応じて前記補正値変化量Δhiを設定するようにしてもよい。
【0052】
ステップ35では、下式のように、前回の補正値HOT1(n−1)に、算出した補正値変化量Δh1を加算して補正値HOT1(n)を更新する。
HOT1(n)=HOT1(n−1)+Δh1
これにより、前記A/Fセンサ15の検出空燃比は、更新した補正値HOT1(n)により補正される。
【0053】
ステップ36では、更新した補正値HOT1(n)が変化後の運転領域2に対応する補正値HOT2に到達したか否かを判定する。運転領域2に対応する補正値HOT2に到達していれば本フローを終了する。これにより、再度、運転領域が変化するまでは、前記A/Fセンサ15の検出空燃比は、運転領域2に対応する補正値HOT2により補正されることになる。
【0054】
一方、運転領域2に対応する補正値HOT2に到達していないときは、ステップ37に進む。
ステップ37では、運転領域が変化したか否かを判定する。運転領域が変化せず運転領域2のままであれば、運転領域2に対応する補正値HOT2に到達するまでステップ33からステップ36までを繰り返す。
【0055】
一方、運転領域2から運転領域3へと変化したときは、ステップ32において運転領域3に対応する補正値HOT3を読み込み、この運転領域3に対応する補正値HOT3に到達するまでステップ33からステップ36までを繰り返す。
【0056】
図5は、運転領域1から運転領域2へと変化したときの補正値の変化を示したものである。なお、図5において、実線で示したものは、A/Fセンサ15の温度変化(図中、排気温度の変化として示す)が比較的緩やかな場合であり、破線で示したものは、A/Fセンサ15の温度変化が比較的急激な場合である。
【0057】
このように、運転領域が切り換わったときは、A/Fセンサ15の検出空燃比を補正する補正値を変化前の値(例えば、HOT1)から変化後の値(例えば、HOT2)へと徐々に変化させていくので、運転領域が変化したとしても、急激にではなく徐々に変化する実際の排気温度に、すなわち、前記A/Fセンサ15の温度特性に基づく出力特性のずれに、精度よく対応させた補正値を設定できるので、空燃比制御を高精度に維持できる。
【0058】
更に、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項1記載の内燃機関の空燃比制御装置において、前記補正値学習手段は、前記第1空燃比センサの検出空燃比が理論空燃比で、かつ、前記第2空燃比センサの出力がリッチ又はリーンであるときに、前記第2空燃比センサの出力が理論空燃比近傍となるまで前記補正値を変化させていくことを特徴とする。
【0059】
このようにすれば、補正値学習手段は、第1空燃比センサが理論空燃比を検出しているときに、理論空燃比を精度よくかつ安定して検出できる第2空燃比センサがリッチ又はリーン出力を発生している場合には、前記第1空燃比センサの検出空燃比が実際の空燃比からずれているものと判断して、第2空燃比センサの出力が理論空燃比近傍となるまで、すなわち、実際の空燃比が理論空燃比近傍となるまで補正値を変化させていく。これにより、実空燃比が理論空燃比のときに、第1空燃比センサの検出空燃比が理論空燃比となるような補正値が学習されることになるので、第2空燃比センサの出力を基準として第1空燃比センサの出力特性のずれを精度よく補正できる。
(ロ)請求項3記載の内燃機関の空燃比制御装置において、前記空燃比補正手段は、所定時間における排気温度の変化が大きいほど、前記補正値変化量を大きく設定することを特徴とする。
【0060】
このようにすれば、運転領域の変化に伴う実際の排気温度の変化速度に応じて補正値変化量が設定できるので、排気空燃比の検出精度を向上できる。
(ハ)請求項3又は上記(ロ)記載の内燃機関の空燃比制御装置において、前記温度検出手段が、前記第1空燃比センサのセンサ素子温度又は触媒温度に基づいて排気温度を推定するものであることを特徴とする。
(ニ)上記(ハ)記載の内燃機関の空燃比制御装置において、前記温度検出手段は、前記第1空燃比センサのセンサ素子の内部抵抗に基づいてセンサ素子温度を検出することを特徴とする。
【0061】
上記(ハ)又は(ニ)のようにすれば、既存のセンサ等を利用しつつ、容易に前記補正値変化量を設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジンのシステム構成図。
【図2】触媒の酸素ストレージ量に基づく空燃比制御を示すフローチャート。
【図3】A/Fセンサの検出空燃比を補正する補正値HOTiの学習を示すフローチャート。
【図4】前記補正値HOTiを用いてA/Fセンサの検出空燃比の補正を示すフローチャート。
【図5】運転領域が変化したときに設定される補正値の変化を示す図。
【符号の説明】
1…エンジン、3…エアフローメータ、6…燃料噴射弁、12…排気通路、13…三元触媒、15…A/Fセンサ、16…O2センサ、20…コントロー
ルユニット

Claims (3)

  1. 機関の排気通路に介装される触媒の上流側に第1空燃比センサが配設されると共に、前記触媒の下流側に第2空燃比センサが配設され、前記第1空燃比センサの出力に基づいて空燃比を制御する内燃機関の空燃比制御装置であって、
    機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記第2空燃比センサの出力を基準として前記第1空燃比センサの検出空燃比を補正するための補正値を算出し、運転状態に基づき区分けされた運転領域毎に記憶する補正値学習手段と、
    該当する運転領域に記憶された補正値で前記第1空燃比センサの検出空燃比を補正する空燃比補正手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 前記空燃比補正手段は、運転領域が変化したときには、前記第1空燃比センサの検出空燃比を補正する補正値を、変化前の運転領域に記憶された補正値から変化後の運転領域に記憶された補正値へと徐々に変化させることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 排気温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記空燃比補正手段は、前記変化前の運転領域に記憶された補正値を変化させる補正値変化量を排気温度に応じて設定することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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