JP2004204416A - 軽質炭酸カルシウムスラリーおよびこれを用いた印刷用塗工紙 - Google Patents

軽質炭酸カルシウムスラリーおよびこれを用いた印刷用塗工紙 Download PDF

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Abstract

【課題】低粘性であり、且つ分散安定性に優れた高濃度軽質炭酸カルシウムスラリー、及びこれを用いて塗工し、白色度、不透明度、印刷光沢、インキ受理性、塗工紙面質に優れた印刷用塗工紙を提供する。
【解決手段】軽質炭酸カルシウムに少なくとも1種類以上の分散剤を添加し水中にて分散した後、平均粒子径が1.4μm以下になるように湿式粉砕処理して得られる軽質炭酸カルシウムスラリーであって、該スラリーが固形分濃度65質量%以上である時、せん断速度101/sの条件でキャピラリー粘度計による粘度が150mPa・s以下であり、且つ、回転速度3000rpmにて遠心沈降処理された時の処理時間x(分)が1≦x≦8の時に、処理前の液面と沈降後生じる沈降界面との距離y(mm)との相関関係の傾きが0.85以下であることを満足することを特徴とする軽質炭酸カルシウムスラリー及びこれを用いた印刷用塗工紙。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軽質炭酸カルシウムスラリーおよびこれを用いた印刷用塗工紙に関するものであり、さらに詳しくは、低粘性であり、且つ分散安定性に優れた高濃度軽質炭酸カルシウムスラリー、及びこれを用いて塗工し、白色度、不透明度、印刷光沢、インキ受理性、塗工紙面質に優れた印刷用塗工紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、塗工紙の生産量は増加しており、特に印刷用紙のA2、A3、微塗工紙といったグレードの伸びが大きい。これに伴い、抄紙機、塗工機の高速化が著しく、塗工液には、高速下での流動性と高濃度化が求められてきた。印刷用紙を製造する際の塗工機はブレードコーターが主流であり、塗工量の制御は、ベースシートに対してドクターブレードを押し付けることによって行われる為、塗工液は高速で高剪断力を受けながら塗工される。よってストリーク、ブリーディングや石筍などの塗工欠陥の発生の有無、塗工面質の良し悪しには塗工液の液性が大きく影響することになる。即ち、ブレードコーターによって塗工される印刷用紙用塗工液に対しては、高剪断下における低粘度が最も重要視される。
【0003】
印刷用塗工紙製造の為の塗工液は、顔料としてカオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、サチンホワイト、タルク、水酸化アルミニウム、プラスティックピグメントなどが様々なものが使用されているが、カオリン、重質炭酸カルシウムが主流となっている。
【0004】
軽質カルシウムは、紡錘状、角状、柱状、針状、凝集状など種々の形状のものが、様々の粒子径で粉体あるいはスラリーとして市販されており、これらは、白色度、不透明度、印刷光沢、インキ受理性、塗工紙面質などに優れ、カオリンや重質炭酸カルシウムと併用、あるいは単独で幅広く利用されている。
【0005】
軽質炭酸カルシウムは一般に凝集した状態で存在していることが多く、高濃度のスラリーにした場合、ホモディスパー等の分散機で分散させただけではスラリーの粘度は著しく高く、塗工用グレードの顔料として要求される液性とは言い難い。これを粉砕処理し一次粒子の状態で分散させることで、粘性が低下し、且つ品質特性は大きく向上する。固形分濃度60質量%の軽質炭酸カルシウムスラリーに粉体の軽質炭酸カルシウムを別途添加して、固形分濃度70質量%以上のスラリーにした後、アルミナビーズを使用して軽質炭酸カルシウムスラリーの湿式解砕処理を行うことで、塗工用グレードの軽質炭酸カルシウムを得るという方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
高濃度の軽質炭酸カルシウムスラリーは、粘度が高いだけでなく、分散安定に劣り、すぐに沈降してしまうという問題点がある。粉砕処理することで低粘度化のみならず、ある程度の分散安定化が得られるが、最適な分散性が得られていなければ、すぐに沈降が始まり、塗工用顔料として使用するには濃度の低下、凝集物の発生による塗工欠陥などの支障が生じることが多い。
【0007】
低粘度であり、且つ分散安定性に優れることを特徴とする高濃度軽質炭酸カルシウムスラリーは、印刷用塗工紙の顔料として用いた場合、塗工欠陥を生じることなく、良好な原紙被覆性、面質、均一な塗工層構造を与え、もともと軽質炭酸カルシウムが有する白紙光沢、不透明度、印刷光沢、インキ受理性、塗工紙面質がさらに顕著に向上することが期待される。
【0008】
以上のことより、低粘性であり、且つ分散安定性に優れることを特徴とする高濃度軽質炭酸カルシウムスラリーは、 その開発が強く望まれてきた。
【0009】
【特許文献1】
特開昭60−210521号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高濃度で低粘性であり、且つ分散安定性に優れた軽質炭酸カルシウムスラリー、及びこれを用いて塗工し、白色度、不透明度、印刷光沢、インキ受理性、塗工紙面質に優れた印刷用塗工紙を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の如き現状から、高濃度軽質炭酸カルシウムスラリーの調整方法の面から鋭意研究を重ねた結果、顕著に効果が確認された軽質炭酸カルシウムスラリーおよびこれを用いた印刷用塗工紙を提供する方法を見出し、遂に本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明における軽質炭酸カルシウムスラリーは、軽質炭酸カルシウムに少なくとも1種類以上の分散剤を添加し水中にて分散した後、平均粒子径が1.4μm以下になるように湿式粉砕処理して得られる軽質炭酸カルシウムスラリーであって、該スラリーが固形分濃度65質量%以上である時、せん断速度10/sの条件でキャピラリー粘度計による粘度が150mPa・s以下であり、且つ、回転速度3000rpmにて遠心沈降処理された時の処理時間x(分)が1≦x≦8の時に、処理前の液面と沈降後生じる沈降界面との距離y(mm)との相関関係の傾きが0.85以下であることを満足することを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の印刷用塗工紙は、上記軽質炭酸カルシウムスラリーを用い、該スラリーを主体として、原紙上に塗工層を設けてなることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、軽質炭酸カルシウムに少なくとも1種類以上の分散剤を添加し水中にて分散した後、平均粒子径が1.4μm以下になるように湿式粉砕処理して得られる軽質炭酸カルシウムスラリーであって、該スラリーが固形分濃度65質量%以上である時、せん断速度10/sでのキャピラリー粘度計による粘度が150mPa・s以下であり、且つ、回転速度3000rpmにて遠心沈降処理された時の処理時間x(分)が1≦x≦8の時に、処理前の液面と沈降後生じる沈降界面との距離y(mm)との相関関係の傾きが0.85以下であることを満足することを特徴とすることで、低粘性であり、且つ分散安定性に優れる事高濃度軽質炭酸カルシウムスラリーが提供される。
【0015】
また本発明によれば、前記軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた印刷用塗工紙において、該スラリーを主体として、原紙上に塗工層を設けてなることを特徴とすることで、白色度、不透明度、印刷光沢、インキ受理性、塗工紙面質に優れる印刷用塗工紙が提供される。
【0016】
以下、本発明について、さらに詳しく説明する。本発明に用いられる軽質炭酸カルシウムは、その形状において特に限定されることはない。例えば、紡錘状、角状、柱状、針状、凝集状等が挙げられ、それ以外の形状のものでも構わない。平均粒子径においては、湿式粉砕処理することで、平均粒子径が1.4μm以下になるという条件を満足するものであれば、特に限定されるものではない。また市販品以外でも、例えば一般的に広く知られているような水酸化カルシウムスラリーに炭酸ガスを吹き込むような反応方法で独自に合成したものでも構わない。また軽質炭酸カルシウムは、本発明の条件を全て満足するのであれば、複数の種類のものを混合したものでも構わない。
【0017】
本発明においては、湿式粉砕処理の前に一次分散を行う必要があり、この処理方法は特に限定されるものではないが、ミキサーで混合することが好ましい。例えば、コーレスミキサー、攪拌式ディスパーサーなどの剪断力の高いものがより好ましい。
【0018】
本発明は、少なくとも1種類以上の分散剤を添加し、軽質炭酸カルシウムスラリーを得ることを特徴とし、その種類は特に限定されるものではない。一般的に、水系分散剤として知られているものとして、例えば、ポリアクリル酸塩類、アクリル酸−マレイン酸塩コポリマー類、オレフィン−マレイン酸塩コポリマー類、ポリビニルアルコール類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類、クレゾールスルホン酸塩ホルマリン縮合物類、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリエチレングリコールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、脂肪酸アルカノールアミド類、アミンオキサイド類、ヘキサメタリン酸塩などの縮合リン酸塩類、リグニンスルホン酸塩類、カルボキシメチルセルロース類などが挙げられ、全てのものに関して、単独での使用、あるいは他種の界面活性剤との併用をすることが可能である。その添加量に関しても、請求項1に記載の条件を満足するものであれば、何ら制限されるものではない。
【0019】
本発明においては、一次分散処理に続いて、湿式粉砕処理が必要である。湿式分酸処理法は特に限定されるものではないが、サンドミル、サンドグラインダー、ダイノーミルなどの湿式媒体攪拌式粉砕機を用いるのが好ましい。これらは、スラリー中の粒子を、例えばビーズのような粉砕媒体を用いて微粉砕する湿式粉砕機である。使用機器の形式、ディスク、粉砕媒体の材質、粉砕媒体の大きさ、粉砕媒体の充填率、スラリーの処理量などの条件は、請求項1記載のように、平均粒子径1.4μm以下の軽質炭酸カルシウムスラリーが65質量%以上で得られるのであれば、適宜調整して構わない。
【0020】
本発明においては、軽質炭酸カルシウムスラリーが、平均粒子径1.5μm以下になるように湿式粉砕処理されたものであることを特徴とする。平均粒子径の値は、MICROTRAC HRA(商品名、日機装社製、レーザー式粒度分布測定計)を用いて測定したものである。軽質炭酸カルシウムスラリーが、平均粒子径1.5μmを超える粒子径を有する場合は、軽質炭酸カルシウムスラリーの粘度の増大に繋がるだけでなく、この軽質炭酸カルシウムスラリーを主体として塗工液を調整した場合、製造された印刷用塗工紙が目標とする印刷適性を有していない場合がある。平均粒子径の下限については特に限定されるものではないが、例えば、平均粒子径が0.5μm未満といったように小さくなると、多量の接着剤を必要とし、塗工適性への影響や、さらには塗工紙品質に関しても、不透明度などの低下をもたらす可能性があり、一般的には0.5〜1.4μmの範囲で調整される。
【0021】
本発明における軽質炭酸カルシウムスラリーは、固形分濃度65質量%以上である時、せん断速度10/sでのキャピラリー粘度計による粘度が150mPa・s以下であることを特徴とする。固形分濃度が65質量%未満の軽質炭酸カルシウムスラリーを主体として塗工液を調整した場合、最終的な塗工液の濃度の低下に繋がる場合が多く、このことは高速塗工時に乾燥の負荷が増大するだけでなく、製造された印刷用塗工紙が目標とする印刷適性を有していない場合がある。
【0022】
本発明における軽質炭酸カルシウムスラリーは、固形分濃度65質量%以上である時、せん断速度10/sでのキャピラリー粘度計による粘度が150mPa・s以下であることを特徴とする。せん断速度10/sでのキャピラリー粘度計による粘度が150mPa・sを超える軽質炭酸カルシウムスラリーを主体として塗工液を調整した場合、最終的な塗工液の粘度も高くなり、このことは、ストリーク、ブリーディングや石筍などの塗工欠陥の発生、塗工面質の悪化に繋がる可能性が高い。
【0023】
本発明において、キャピラリー粘度計は、ACA Systems Oy社製「ACAV」を使用し、測定条件としては、圧力200バール、キャピラリー内径0.5mmで行った。
【0024】
本発明において、軽質炭酸カルシウムスラリーは、回転速度3000rpmにて遠心沈降処理された時の処理時間x(分)が1≦x≦8の時に、処理前の液面と沈降後生じる沈降界面との距離y(mm)との相関関係の傾きが0.85以下であることを満足することを特徴とする。傾きの値が0.85を超える場合、軽質炭酸カルシウムスラリーはすぐに沈降が始まり、塗工用顔料として使用するには濃度の低下、凝集物の発生による塗工欠陥などの支障が生じることが多い。
【0025】
本発明において、軽質炭酸カルシウムスラリーは、回転速度3000rpmにて遠心沈降処理された時の処理時間x(分)が1≦x≦8の時に、処理前の液面と沈降後生じる沈降界面との距離y(mm)との相関関係の傾きが0.85以下であることを満足することを特徴とし、この分散安定性の評価は以下のような方法で行った。10ml用内径15mmの遠心沈降管に軽質炭酸カルシウムスラリーを入れ、遠心沈降処理を施した。遠心沈降処理は、日音医理科器械製作所製「PORTA CENTRIFUGE」 を使用し、回転速度3000rpmで処理を行った。遠心沈降処理前の最初の液面と、遠心沈降処理によって生じる上澄みと沈積物との沈降界面との距離をy(mm)、遠心沈降処理時間をx(分)とした。y(mm)とx(分)との関係において、1≦x≦8の時に、xに対するyの相関関係の傾きが0.85以下であることを満足する時、軽質炭酸カルシウムスラリーは良好な分散安定性を有し、すぐに沈降が始まることがなく、塗工用顔料として使用する場合でも濃度の低下、凝集物の発生による塗工欠陥などの支障が生じ難い。遠心処理時間x(分)に関しては、あまりに短すぎると明確な沈降界面が観測できず、長すぎるとy(mm)値が飽和傾向を示す為、1≦x≦8の時とした。
【0026】
本発明によれば、軽質炭酸カルシウムに少なくとも1種類以上の分散剤を添加し水中にて分散した後、平均粒子径が1.4μm以下になるように湿式粉砕処理して得られる軽質炭酸カルシウムスラリーであって、該スラリーが固形分濃度が65質量%以上である時、せん断速度10/sでのキャピラリー粘度計による粘度が150mPa・s以下であり、且つ、回転速度3000rpmにて遠心沈降処理された時の処理時間x(分)が1≦x≦8の時に、処理前の液面と沈降後生じる沈降界面との距離y(mm)との相関関係の傾きが0.85以下であることを満足することを特徴としており、これらの条件の全てを満たすことで、低粘性であり、且つ分散安定性に優れることを特徴とする高濃度軽質炭酸カルシウムスラリーが提供される。
【0027】
本発明における印刷用塗工紙は、本発明による軽質炭酸カルシウムスラリーを主体として用いた塗工液を原紙に塗工し、塗工層を設けたものであり、そのまま塗工液用の顔料組成物としてもよい。また軽質炭酸カルシウム以外の他種の顔料と併用することは何ら限定されるものではない。例えば、併用する他種の顔料としては、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、二酸化チタン、サチンホワイト、タルク、水酸化アルミニウム、プラスティックピグメントなどが挙げられる。
【0028】
本発明における印刷用塗工紙は、本発明による軽質炭酸カルシウムスラリーを主体として用いた塗工液を原紙に塗工し、塗工層を設けたものであり、塗工液には、接着剤、増粘剤など、一般的に塗工紙を製造する上で用いられるものは全て配合して構わない。接着剤としては、通常の澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、酵素変性澱粉やそれらをフレッシュドライして得られる冷水可溶性澱粉などの澱粉類、スチレン−ブタジエン系、アクリル系、酢酸ビニル系などの各種共重合ラテックス、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ユリアまたはメラミン/ホルマリン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアミドポリアミン/エピクロルヒドリンなどの水溶性合成物、ワックス、カゼイン、大豆蛋白などの天然物およびこれらをカチオン化したものなどが挙げられる。増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ポリアクリル酸ソーダなどの水溶性高分子、ポリアクリル酸塩、スチレンマレイン酸無水共重合体などの合成重合体、珪酸塩などが挙げられる。その他、必要に応じて、消泡剤、耐水化剤、着色剤などの通常塗工紙を作成する上で使用されている各種助剤、およびこれらの各種助剤をカチオン化したものが好適に用いられる。
【0029】
本発明において用いられる原紙としては、LBKP、NBKPなどの化学パルプ、GP、PGWRMP、TMP、CTMP、CGPなどの機械パルプ、および故紙パルプなどの各種パルプを含み、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリンなどの各種填料、サイズ剤、定着剤、歩留り剤、紙力増強剤などの各種配合剤を好適に配合し、酸性、中性、アルカリ性のいずれかでも抄造できる。
【0030】
本発明の原紙においては、ノーサイズプレス原紙、あるいは澱粉、ポリビニルアルコールなどでサイズプレスされた原紙などを用いることができる。また、必要とする原紙の密度、平滑度を得る為に各種カレンダー処理を施す場合もある。一連の操業で、塗工、乾燥された印刷用塗工紙は、必要に応じて各種カレンダー処理が施される。
【0031】
本発明において、印刷用塗工紙を製造する際の塗工方式は特に限定されるものではなく、サイズプレス、ゲートロール、シムサイザーなどの各種メタードフィルムトランスファー、エアナイフ、ロッド、ダイレクトファウンテン、ブレードなど各方式を適宜使用して構わないが、より良好な印刷適性を有する塗工紙を製造するには、ブレード方式によって塗工されるのが好ましい。
【0032】
本発明の印刷用塗工紙において、原紙上に設けられる塗工層の、乾燥後の質量としては特に限定されるものではないが、通常1〜20g/m、好ましくは2〜15g/mである。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0034】
軽質炭酸カルシウムスラリーの調整は以下のようにして行った。軽質炭酸カルシウムに少なくとも1種類以上の分散剤を添加し、水中で、コーレスミキサーを用いて一次分散を行った(6400rpm、周速25m/s)。得られた分散液を、直径0.7mmのガラスビーズを粉砕媒体として、80%の充填率でボールミルにより湿式粉砕処理した。
【0035】
各物性については次の通りである。平均粒子径の値は、MICROTRAC HRA(商品名、日機装社製、レーザー式粒度分布測定計)を用いて測定したものである。キャピラリー粘度は、ACA Systems Oy社製「ACAV」を使用し、測定条件としては、圧力200バール、キャピラリー内径0.5mmで行った。
【0036】
分散安定性の評価は、以下のようにして行った。10ml用内径15mmの遠心沈降管に軽質炭酸カルシウムスラリーを適量入れ、遠心沈降処理を施した。遠心沈降処理は、日音医理科器械製作所製「PORTA CENTRIFUGE」を使用し、回転速度3000rpmで処理を行った。遠心沈降処理前の最初の液面と、遠心沈降処理によって生じる上澄みと沈積物との沈降界面との距離をy(mm)、遠心沈降処理時間をx(分)とした。1≦x≦8の範囲におけるy(mm)とx(分)との相関関係の傾きの値を算出した。
【0037】
原紙は以下のような配合で調整し、坪量70g/mの原紙を抄造した。
<原紙配合>
LBKP(濾水度440mlcsf) 70質量部
NBKP(濾水度490mlcsf) 30質量部
<内添薬品>
軽質炭酸カルシウム(*原紙中灰分で表示) *6質量部
市販カチオン化澱粉 1.0質量部
市販カチオン系ポリアクリルアミド歩留り向上剤 0.03質量部
【0038】
この原紙に対して、サイズプレスで0.30g/mの酸化澱粉を付着し、塗工用原紙を得た。
【0039】
印刷用塗工紙の製造に当たって、以下のような配合の塗工液を調整した。
Figure 2004204416
【0040】
印刷用塗工紙の製造は以下のようにして行った。上記のようにして製造した塗工用原紙に対して、ブレードコーターを用いて塗工速度1300m/分で、下記のそれぞれの実施例、比較例における配合からなる固形分濃度63質量%の塗工液を、片面14g/m塗工し、乾燥した。得られた塗工紙をスーパーカレンダー仕上げ装置(段数:10段、剛性ロール:外径400mmのチルドロール、弾性ロール:外径400mmのコットンロール、線圧:220kg/cm)を用いてカレンダリング処理を施し、印刷用塗工紙を製造した。
【0041】
軽質炭酸カルシウムスラリーの評価として、各実施例、比較例の条件で調整した軽質炭酸カルシウムを主体として用いた塗工液を上記のような配合で調整し、上記のようにブレードコーターを用いて塗工した時のストリーク、ブリーディングや石筍などの塗工欠陥、面質について、1〜5点の範囲で目視評価を行った。5点が塗工欠陥が全く生じることなく良好な面質を与えることを示し、1点は塗工欠陥が頻繁に発生し、面質が著しく悪化することを示す。ただし本発明においては、4点以上を発明の対象とした。
【0042】
また塗工液調液時における、軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性について、1〜5点の範囲で目視評価を行った。5点が軽質炭酸カルシウムスラリーの液性も良好で、すぐに沈降し濃度の変化をおこすこともなく、凝集物が発生することもないことを示す。1点は軽質炭酸カルシウムスラリーの液性が良くなく、すぐに沈降が始まり、凝集物の発生も見られることを示す。ただし本発明においては、4点以上を発明の対象とした。
【0043】
各実施例、比較例における配合からなる塗工液を用いて製造した印刷用塗工紙の物性評価は以下の方法で行った。
<評価方法>
1)白色度
JIS P8123に準じて測定した。評価基準を以下に示す。ただし本発明においては、4点以上を発明の対象とした。
5点:白色度が84%以上
4点:白色度が82%以上84%未満
3点:白色度が80%以上82%未満
2点:白色度が78%以上80%未満
1点:白色度が78%未満
【0044】
2)不透明度
JIS P8138に準じて測定した。評価基準を以下に示す。ただし本発明においては、4点以上を発明の対象とした。
5点:不透明度が88%以上
4点:不透明度が86%以上88%未満
3点:不透明度が84%以上86%未満
2点:不透明度が82%以上84%未満
1点:不透明度が82%未満
【0045】
3)印刷光沢
RI印刷適性試験機を用い、藍色、紅色、黄色の重色ベタ印刷を施した後、グロスメーターにて、光沢を60°−60°反射率で評価した。評価基準を以下に示す。ただし本発明においては、4点以上を発明の対象とした。
5点:印刷光沢が72%以上
4点:印刷光沢が68%以上72%未満
3点:印刷光沢が65%以上68%未満
2点:印刷光沢が62%以上65%未満
1点:印刷光沢が62%未満
【0046】
4)インキ受理性
RI印刷適性試験機を用い、亜麻仁油を転写し、藍色ベタ印刷を施した後、印刷濃度および印刷むらを、1〜5点の範囲で目視評価を行った。5点はインキ受理性が非常に良好であることを示し、1点はインキ受理性が不良であることを示す。ただし本発明においては、4点以上を発明の対象とした。
【0047】
5)塗工紙面質
塗工紙面質、1〜5点の範囲で目視評価を行った。5点は塗工欠陥、塗工スジなどがなく塗工紙面質が非常に良好であることを示し、1点は塗工欠陥が存在するなど、塗工紙面質が不良であることを示す。ただし本発明においては、4点以上を発明の対象とした。
【0048】
比較例1
市販紡錘形軽質炭酸カルシウムを、ポリカルボン酸ナトリウム型の分散剤0.6質量部を用いて、固形分質量濃度が67質量%になるように水中で分散し、得られた分散液を平均粒子径が1.2μmになるまで湿式粉砕処理して、軽質炭酸カルシウムスラリーを得た。せん断速度10/sでのキャピラリー粘度計による粘度は40cps、分散安定性を示す傾きの値は1.12であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は3点であった。
【0049】
比較例2
比較例1において、分散剤をイソブチレン無水マレイン酸共重合樹脂型のもの0.6質量部に変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/s でのキャピラリー粘度計による粘度は90cps、分散安定性を示す傾きの値は1.08であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は3点であった。
【0050】
比較例3
比較例1において、分散剤をスルホン化スチレン樹脂型のもの0.6質量部に変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は170cps、分散安定性を示す傾きの値は1.35であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は2点であった。
【0051】
比較例4
比較例1において、分散剤をポリエチレングリコールエステル型のもの0.6質量部に変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は200cps、分散安定性を示す傾きの値は0.42であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は2点であった。
【0052】
比較例5
比較例1において、分散剤をポリエチレングリコールエ−テル型のもの0.6質量部に変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は210cps、分散安定性を示す傾きの値は0.45であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は2点であった。
【0053】
比較例6
比較例1において、分散剤を脂肪酸ジエタノールアミド型のもの0.6質量部に変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は250cps、分散安定性を示す傾きの値は0.65であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は2点であった。
【0054】
比較例7
比較例1において、分散剤を、ポリカルボン酸ナトリウム型のもの0.3質量部とイソブチレン無水マレイン酸共重合樹脂型のもの0.3質量部とを併用したものに変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は80cps、分散安定性を示す傾きの値は1.11であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は3点であった。
【0055】
比較例8
比較例1において、固形分質量濃度を70質量%に変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は50cps、分散安定性を示す傾きの値は1.16であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は3点であった。
【0056】
比較例9
比較例1において、湿式粉砕処理を平均粒子径が1.5μmになるまでに変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は500cps、分散安定性を示す傾きの値は1.35であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は1点であった。
【0057】
比較例10
比較例1において、分散剤を、ポリカルボン酸ナトリウム型のもの0.3質量部とポリエチレングリコールエステル型のもの0.3質量部とを併用したものに変更し、さらに湿式粉砕処理を平均粒子径が1.5μmになるまでに変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は580cps、分散安定性を示す傾きの値は0.92であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は3点であった。
【0058】
実施例1
比較例1において、分散剤を、ポリカルボン酸ナトリウム型のもの0.3質量部とポリエチレングリコールエステル型のもの0.3質量部とを併用したものに変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は50cps、分散安定性を示す傾きの値は0.47であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は5点であった。
【0059】
実施例2
比較例1において、分散剤を、ポリカルボン酸ナトリウム型のもの0.3質量部とポリエチレングリコールエ−テル型のもの0.3質量部とを併用したものに変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は50cps、分散安定性を示す傾きの値は0.51であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は5点であった。
【0060】
実施例3
比較例1において、分散剤を、ポリカルボン酸ナトリウム型のもの0.3質量部とポリエチレングリコールエステル型のもの0.3質量部とを併用したものに変更し、さらに固形分質量濃度を70質量%に変更した以外は、全て比較例1と同様に行った。せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度は80cps、分散安定性を示す傾きの値は0.51であった。軽質炭酸カルシウムスラリーの取扱い性は4点であった。
【0061】
【表1】
Figure 2004204416
【0062】
実施例4
固形分質量濃度が68質量%、平均粒子径1.2μm、せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度が100cps、分散安定性を示す傾きの値は0.80である軽質炭酸カルシウムスラリーを用いて塗工液を調整し、ブレードコーターを用いて塗工紙を製造した。得られた塗工紙の白色度は4点、不透明度4点、印刷光沢は4点、インキ受理性は4点、塗工紙面質は4点であった。
【0063】
実施例5
実施例4において、分散安定性を示す傾きの値が0.85であり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は4点、不透明度4点、印刷光沢は4点、インキ受理性は4点、塗工紙面質は4点であった。
【0064】
実施例6
実施例4において、分散安定性を示す傾きの値が0.7であり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は4点、不透明度4点、印刷光沢は4点、インキ受理性は4点、塗工紙面質は4点であった。
【0065】
実施例7
実施例4において、せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度が80cpsであり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は4点、不透明度4点、印刷光沢は5点、インキ受理性は5点、塗工紙面質は5点であった。
【0066】
実施例8
実施例4において、せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度が150cpsであり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は4点、不透明度4点、印刷光沢は4点、インキ受理性は4点、塗工紙面質は4点であった。
【0067】
実施例9
実施例4において、固形分質量濃度が65質量%であり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は4点、不透明度4点、印刷光沢は4点、インキ受理性は4点、塗工紙面質は5点であった。
【0068】
実施例10
実施例4において、固形分質量濃度が70質量%であり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は5点、不透明度5点、印刷光沢は5点、インキ受理性は5点、塗工紙面質は4点であった。
【0069】
実施例11
実施例4において、平均粒子径が1.4μmであり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は4点、不透明度4点、印刷光沢は4点、インキ受理性は4点、塗工紙面質は4点であった。
【0070】
比較例11
実施例4において、分散安定性を示す傾きの値が0.95であり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は3点、不透明度3点、印刷光沢は3点、インキ受理性は3点、塗工紙面質は3点であった。
【0071】
比較例12
実施例4において、せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度が160cpsであり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は3点、不透明度3点、印刷光沢は2点、インキ受理性は2点、塗工紙面質は1点であった。
【0072】
比較例13
実施例4において、固形分質量濃度が63質量%であり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は4点、不透明度4点、印刷光沢は3点、インキ受理性は3点、塗工紙面質は5点であった。
【0073】
比較例14
実施例4において、平均粒子径が1.6μmであり、それ以外の物性は実施例4と同じである軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた以外は全て実施例4と同様に行った。得られた塗工紙の白色度は1点、不透明度1点、印刷光沢は1点、インキ受理性は1点、塗工紙面質は2点であった。
【0074】
【表2】
Figure 2004204416
【0075】
以上の結果から明らかなように、本発明によれば、軽質炭酸カルシウムに少なくとも1種類以上の分散剤を添加し水中にて分散した後、平均粒子径が1.4μm以下になるように湿式粉砕処理して得られる軽質炭酸カルシウムスラリーであって、該スラリーが固形分濃度が65質量%以上である時、せん断速度101/sでのキャピラリー粘度計による粘度が150mPa・s以下であり、且つ、回転速度3000rpmにて遠心沈降処理された時の処理時間x(分)が1≦x≦8の時に、処理前の液面と沈降後生じる沈降界面との距離y(mm)との相関関係の傾きが0.85以下であることを満足することを特徴とすることで、低粘性であり、且つ分散安定性に優れることを特徴とする高濃度軽質炭酸カルシウムスラリーが提供される。
【0076】
また、本発明の軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた印刷用塗工紙において、該スラリーを主体として、原紙上に塗工層を設けてなることを特徴とすることで、白色度、不透明度、印刷光沢、インキ受理性、塗工紙面質に優れる印刷用塗工紙が提供される。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による軽質炭酸カルシウムスラリーは、高濃度で低粘性を有し、且つ分散安定性に優れ、また、これを用いて塗工した印刷用塗工紙は、白色度、不透明度、印刷光沢、インキ受理性、塗工紙面質に優れている。

Claims (2)

  1. 軽質炭酸カルシウムに少なくとも1種類以上の分散剤を添加し水中にて分散した後、平均粒子径が1.4μm以下になるように湿式粉砕処理して得られる軽質炭酸カルシウムスラリーであって、該スラリーが固形分濃度65質量%以上である時、せん断速度101/sの条件でキャピラリー粘度計による粘度が150mPa・s以下であり、且つ、回転速度3000rpmにて遠心沈降処理された時の処理時間x(分)が1≦x≦8の時に、処理前の液面と沈降後生じる沈降界面との距離y(mm)との相関関係の傾きが0.85以下であることを満足することを特徴とする軽質炭酸カルシウムスラリー。
  2. 前記請求項1記載の軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた印刷用塗工紙において、該スラリーを主体として、原紙上に塗工層を設けてなることを特徴とする軽質炭酸カルシウムスラリーを用いた印刷用塗工紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007050763A1 (en) * 2005-10-27 2007-05-03 Hewlett-Packard Development Company, L.P. System and method for reducing a re-floccing tendency of nanomilled calcium carbonate
JP2010090491A (ja) * 2008-10-06 2010-04-22 Daio Paper Corp 再生粒子の製造方法

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