JP2004203276A - パーキングブレーキ装置 - Google Patents

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Satoru Masuda
覚 増田
Hiroyuki Ishigami
博行 石神
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Otsuka Koki Co Ltd
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Abstract

【課題】ブレーキレバーの操作性を高いものに維持した上で、装置を小型かつ軽量にすることができるパーキングブレーキ装置を提供する。
【解決手段】ブレーキレバー30を回動するときの中心を同心として、伝達部材Cに対して許容される最小の曲げ半径とほぼ同じ半径の円弧形状にガイド部材35を形成し、ブレーキレバー30を回動することにより、伝達部材Cをガイド部材35に沿って引き込むようにした。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーキレバーを回動することにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のパーキングブレーキ装置としては、そのブレーキレバーを倒伏位置から起立位置に回動操作すると、ブレーキレバーと一体的に回動するケーブルガイドがブレーキワイヤを巻き取ることによって、制動部に力を伝達して制動力を発生するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−233188号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のパーキングブレーキ装置では、制動力を発生させるために、ブレーキワイヤをどの程度巻き取ればよいかが決まっており、ブレーキワイヤを巻き取る巻取量に基づいて、ブレーキレバーによってケーブルガイドをどの程度回動させればよいかが決まる。また、ブレーキワイヤの張力に基づいて、ブレーキレバーを回動するときに発生させるべきトルクが決まり、かつ、ブレーキレバーを回動するときの回動操作力が決まっているから、ブレーキレバーの長さが決められる。ブレーキレバーの操作性を上げるには、ブレーキレバーを長くして、その回動操作力を減らしていけばよいが、ブレーキレバーを長くしていく程に、装置を小型かつ軽量にすることができないという問題点があった。
【0005】
本発明は、以上のような従来技術の有する問題点に着目してなされたもので、ブレーキレバーの操作性を高いものに維持した上で、装置を小型かつ軽量にすることができるパーキングブレーキ装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]ブレーキレバー(30)を回動することにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたものであって、伝達部材(C)とガイド部材(35)とを備えたパーキングブレーキ装置において、
前記伝達部材(C)は、前記ブレーキレバー(30)に連結され、前記ブレーキレバー(30)を回動することにより、前記ガイド部材(35)に沿うように引き込まれ、
前記ガイド部材(35)は、前記ブレーキレバー(30)を回動するときの中心を同心として、前記伝達部材(C)に対して許容される最小の曲げ半径とほぼ同じ半径の円弧形状に形成されている
ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
【0007】
[2]ブレーキレバー(30)を倒伏位置から起立位置に回動することにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置において、
前記ブレーキレバー(30)は、90度よりわずかに小さいかあるいはそれに等しい角度で前記倒伏位置から前記起立位置に回動するものである
ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
【0008】
[3]ブレーキレバー(30)を倒伏位置から起立位置に回動することにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたものであって、伝達部材(C)とガイド部材(35)とを備えたパーキングブレーキ装置において、
前記ブレーキレバー(30)は、90度よりわずかに小さいかあるいはそれに等しい角度で前記倒伏位置から前記起立位置に回動するものであり、
前記伝達部材(C)は、前記ブレーキレバー(30)に連結され、前記ブレーキレバー(30)を回動することにより、前記ガイド部材(35)に沿うように引き込まれ、
前記ガイド部材(35)は、前記ブレーキレバー(30)を回動するときの中心を同心として、前記伝達部材(C)に対して許容される最小の曲げ半径とほぼ同じ半径の円弧形状に形成されている
ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
【0009】
[4]前記最小の曲げ半径は、20mmよりわずかに小さいかあるいはそれに等しいものである
ことを特徴とする[1]または[3]に記載のパーキングブレーキ装置。
【0010】
[5]前記伝達部材(C)は2以上備えられ、
前記ガイド部材(35)は、前記2以上の伝達部材(C)を沿わせるようにそれぞれ案内するものである
ことを特徴とする[1]または[3]に記載のパーキングブレーキ装置。
【0011】
[6]前記ブレーキレバー(30)の先端部に装着される操作用ノブ(33)を備え、
前記操作用ノブ(33)は、前記ブレーキレバー(30)を回動するときの中心となる軸の方へ手のひらを向けて握ることができるように形成されている
ことを特徴とする[1]、[2]または[3]に記載のパーキングブレーキ装置。
【0012】
[7]前記ブレーキレバー(30)の先端部に装着される操作用ノブ(33)を備え、
前記操作用ノブ(33)は、前記ブレーキレバー(30)を回動するときの中心となる軸から120mmより小さいかあるいはそれに等しい距離の位置に装着されている
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]または[6]に記載のパーキングブレーキ装置。
【0013】
次に前記各項に記載された発明の作用を説明する。
ブレーキレバー(30)を回動し、伝達部材(C)をガイド部材(35)に沿って引き込むと、制動部に力を伝達して制動力を発生させることができる。ガイド部材(35)が、ブレーキレバー(30)と一体的に回動しあるいは、ブレーキレバー(30)に連動する態様がある。この態様では、ブレーキレバー(30)を回動すると、伝達部材(C)がガイド部材(35)に巻き込まれるようになる。また、ガイド部材(35)を、例えばベース部材などに一体的に形成しあるいは、ベース部材などに回転可能に支持する態様がある。この態様では、ブレーキレバー(30)を回動すると、伝達部材(C)がガイド部材(35)に沿って移動するようになる。
【0014】
ブレーキレバー(30)を回動すると、伝達部材(C)は、その伝達部材(C)に対して許容される最小の曲げ半径でガイド部材(35)に沿って引き込まれるので、ブレーキレバー(30)を回動するときの中心である中心位置から伝達部材(C)をブレーキレバー(30)に連結した連結位置までの距離が短くなる。それにより、伝達部材(C)の張力によってブレーキレバー(30)にかかるトルクが小さくなって、ブレーキレバー(30)を回動操作する力が小さくて済むようになる。
【0015】
ブレーキレバー(30)が、90度よりわずかに小さいかあるいはそれに等しい角度で倒伏位置から起立位置に回動することにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたものでは、ブレーキレバー(30)を90度回動することで、ガイド部材(35)に沿って引き込まれる伝達部材(C)の長さは、前記最小の曲げ半径をほぼ同じ半径とする円周の長さの1/4程度になる。例えば、最小の曲げ半径が20mmよりわずかに小さいかあるいはそれに等しいものでは、ブレーキレバー(30)を倒伏位置から起立位置に90度回動することにより、伝達部材(C)をガイド部材(35)に沿って引き込む長さは、10πmmとなる。その長さは、制動力を発生させるための十分な長さである。
【0016】
伝達部材(C)が2以上備えられ、ガイド部材(35)が2以上の伝達部材(C)を沿わせるようにそれぞれ案内するものでは、伝達部材(C)に例えばケーブルを用い、そのケーブルに対して許容される最小の曲げ半径例えば20mmでガイド部材(35)に沿って引き込むと、ケーブルが伸縮しない中立面からガイド部材(35)に対して近づくに応じて圧縮応力が大きくなり、また、中立面からガイド部材(35)に対して離れるに応じて引張応力が大きくなるので、圧縮応力や引張応力の許容値を超えないように、ケーブルに細径のものを用いる必要がある。しかしながら、細径のケーブルでは、制動部へ大きな力を伝達することができない場合がある。そのような場合には、2本以上のケーブルをガイド部材(35)に沿って引き込むようにすればよく、2本以上のケーブルを用いることによって大きな力を制動部に伝達することができるようにした。
【0017】
ブレーキレバー(30)の先端部に装着される操作用ノブ(33)を備え、操作用ノブ(33)がブレーキレバー(30)を回動するときの中心となる軸の方へ手のひらを向けて握ることができるものでは、倒伏位置にあるブレーキレバー(30)を握っている手首の角度と、倒伏位置から起立位置へ90度回動させ、起立位置にあるブレーキレバー(30)を握っている手首の角度とが大きく変わることがなく、ブレーキレバー(30)を回動操作するときに、主に、肘を屈伸させるだけでよく、手首の動きを使う必要がなく、手首に負担がかからない。
【0018】
操作用ノブ(33)がブレーキレバー(30)を回動するときの中心となる軸から120mmより小さいかあるいはそれに等しい距離の位置に装着されているものでは、操作用ノブ(33)と回動するときの中心となる軸との間の距離が短くなると、一般的に、操作用ノブ(33)を操作するときの操作力を大きくする必要がある。しかし、前述したように、伝達部材(C)を許容される最小の曲げ半径でガイド部材(35)に沿って引き込むようにしたので、ブレーキレバー(30)にかかるトルクが小さくなって、ブレーキレバー(30)を回動操作する力も小さくて済み、操作用ノブ(33)を操作するときの操作力を大きくする必要がない。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施の形態を説明する。
図1〜図5は本発明の一実施の形態を示している。図1は本発明の一実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の分解斜視図、図5は、車両のシフトレバーの脇にパーキングブレーキ装置を装着した状態を示す斜視図である。図1および図5に示すように、パーキングブレーキ装置10は、車両の運転席近傍に据え付けられたベース部材20と、そのベース部材20に設けた枢軸32によって、倒伏位置と起立位置とに揺動可能に支持されたブレーキレバー30とを備えている。
【0020】
図2は同じくパーキングブレーキ装置の側面図、図3は同じくパーキングブレーキ装置の平面図、図4は同じくパーキングブレーキ装置の背面図である。図1〜図5に示すように、ブレーキレバー30には、ケーブルである伝達部材Cの基端部C1が連結され、伝達部材Cの先端部C2は、連結ブラケットB、ブレーキワイヤWを介して制動部(図示せず)に連結されている。パーキングブレーキ装置10は、ブレーキレバー30を倒伏位置から起立位置に90度よりわずかに小さいかあるいはそれに等しい角度で回動することにより、伝達部材Cを介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるものである。
【0021】
ブレーキレバー30は一対のレバー部材31を備えている。一対のレバー部材31は、ベース部材20の支持壁21を間にして対称的に配され、枢軸32および2つの連結ピン32aによって相互に連結されている。支持壁21には、枢軸32を中心として円弧形状の長孔24が形成されている。2つの連結ピン32aの1つは、支持壁21の長孔24に移動可能に嵌合していて、長孔24の両端縁にそれぞれ当接することで、ブレーキレバー30を倒伏位置と起立位置とにそれぞれ位置規制するように配されている。
【0022】
ブレーキレバー30はガイド部材35を備えている。ガイド部材35は、枢軸32を同心として、伝達部材Cに対して許容される最小の曲げ半径とほぼ同じ半径の円弧形状に形成されている。ガイド部材35は、レバー部材31と一体的に形成されている。伝達部材Cに対して許容される最小の曲げ半径は、20mmよりわずかに小さいかあるいはそれに等しいものである。ガイド部材35は、フランジ36を備えている。フランジ36とベース部材20の支持壁21とは、両者間の隙間に伝達部材Cを嵌合させるようにして案内するものである。フランジ36に連続してコ字状断面形状の挿通溝37が形成されている。
【0023】
各伝達部材Cは挿通溝37に挿通している。各伝達部材Cの基端部C1が挿通溝37の溝口縁37aに係止している。各伝達部材Cの先端部C2が、連結ブラケットBに連結されている。各伝達部材Cは、ブレーキレバー30を回動することにより、許容される最小の曲げ半径で各ガイド部材35に沿うように引き込まれる。また、パーキングブレーキ装置10は、ブレーキレバー30を起立位置に拘束するロック機構40と、ブレーキレバー30の拘束を解除操作するリリース機構50と、付勢手段60とを備えている。
【0024】
また、ブレーキレバー30の先端部には操作用ノブ33が装着されている。操作用ノブ33は、ブレーキレバー30を回動するときの中心となる軸の方へ手のひらを向けて握ることができるように形成されている。具体的には、操作用ノブ33は、ブレーキレバー30を倒伏位置から起立位置に回動操作するとき、親指以外の指を掛けることができるように掛止部33aを備えている。また、操作用ノブ33は、ブレーキレバー30を起立位置から倒伏位置に回動操作するとき、手のひらで押し込むことができるように被押込部33bを備えている。
【0025】
被押込部33bは、ブレーキレバー30の長手方向に対して直交方向かつ水平方向に延びるように形成されている。被押込部33bの幅は、手のひらの幅にほぼ相当している。操作用ノブ33は略球形状に形成されたものであってもよい。操作用ノブ33は、ブレーキレバー30を回動するときの中心となる軸から120mmより小さいかあるいはそれに等しい距離の位置に装着されている。本実施の形態では、ブレーキレバー30を回動するときの中心となる軸から掛止部33aまでの距離が120mmになっている。
【0026】
ロック機構40は、ブレーキレバー30に枢軸28を介して揺動可能に枢支された爪部材41と、ベース部材20に設けられた被係合部26とを有して成る。爪部材41の一端は、係合部43を成している。また、爪部材41の他端は被当接部44を成している。被係合部26は、枢軸32を中心とする円弧方向に多数の歯を連結して成り、爪部材41の係合部43が次々に噛合可能なセクタギアである。
【0027】
ブレーキレバー30の先端側および操作用ノブ33は筒状に形成され、筒内には、ブレーキ制動時におけるブレーキレバー30の拘束を解除操作するためのリリースレバー52が筒軸方向に移動可能に嵌装されている。リリースレバー52には長孔52aが形成され、ブレーキレバー30には、リリースレバー52の移動を制限するための移動制限部材である連結ピン32aが設けられ、連結ピン32aがリリースレバー52の長孔52aに移動可能に嵌合している。
【0028】
また、操作用ノブ33内には、リリースボタン53および圧縮ばね70が設けられている。リリースボタン53の先端部は操作用ノブ33から側方へ突出するように配されている。リリースレバー52の一端部は、リリースボタン53のカム溝53aに嵌合している。リリースボタン53は、圧縮ばね70によって、ブレーキレバー30の拘束を解除操作しない非解除操作状態にする方向へ付勢されている。リリースレバー52の他端部は爪部材41側に延ばされている。爪部材41は、リリースレバー52の押し操作により、揺動して被係合部26から外れるように設定されている。
【0029】
リリースレバー52には嵌合凹部55と嵌合溝56とがそれぞれ形成され、嵌合凹部55には巻ばねである付勢手段60のコイル部63が嵌着されている。嵌合溝56は嵌合凹部55に連続して形成され、付勢手段60の一端部61が嵌着されている。付勢手段60は、リリースレバー52の当接部54を爪部材41の被当接部44に当接させることで、爪部材41を被係合部26に係合する第1方向へ付勢し、かつ、リリースレバー52を解除操作する解除操作状態から解除操作しない非解除操作状態にする第2方向へ付勢している。また、付勢手段60は、その付勢力に抗してリリースレバー52を解除操作し、リリースレバー52の当接部54を爪部材41の被当接部44から離間させることで、爪部材41を被係合部26から外す方向に付勢している。
【0030】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
ブレーキレバー30が倒伏位置にあるとき、付勢手段60は、ブレーキレバー30の拘束をする第1方向にロック機構40を付勢し、かつ、ブレーキレバー30の拘束を解除操作する解除操作状態から解除操作しない非解除操作状態にする第2方向へリリース機構50を付勢している。
【0031】
ブレーキレバー30が倒伏位置から起立位置に回動し、ブレーキレバー30から手を離すと、爪部材41の係合部43が被係合部26の1つの歯に係合する。ブレーキレバー30が起立位置にある状態では、付勢手段60の第1方向の付勢力により、爪部材41の係合部43は被係合部26の1つの歯に係合した状態に保持され、それにより、ブレーキレバー30が起立位置に拘束される。このような拘束状態では、ブレーキレバー30の基端側に連結された伝達部材Cが引かれて、連結ブラケットBおよびブレーキワイヤWを介して制動部(図示せず)に力を伝達し、制動部が作動して制動力が発生し、ブレーキのかかった状態となり、伝達部材Cは引かれた状態に維持される。
【0032】
具体的には、ブレーキレバー30を倒伏位置から起立位置に回動すると、ガイド部材35がブレーキレバー30と一体的に回動し、各伝達部材Cが各ガイド部材35に沿って引き込まれる。このとき、伝達部材Cが、その伝達部材Cに対して許容される最小の曲げ半径である20mmでガイド部材35に沿って移動するようになるので、ブレーキレバー30を回動するときの中心である中心位置から伝達部材Cをブレーキレバー30に連結した連結位置までの距離が20mmと短くなる。ブレーキレバー30にかかるトルクは、前記距離20mmと伝達部材Cの張力との積であるから、前記距離が短くなる分だけそのトルクが小さくなって、ブレーキレバー30を回動操作する力も小さくて済む。
【0033】
また、2本の伝達部材Cがガイド部材35に沿って引き込まれるようにしたので、各々の伝達部材Cを小さな引き込み力で引けばよく、細径の伝達部材Cであっても、その引き込み力に十分に耐えることができる。また、細径の伝達部材Cを用いることで、伝達部材Cを最小の曲げ半径で曲げた場合でも、伝達部材Cの圧縮応力や引張応力の許容値を超えることがない。
【0034】
さらに、ブレーキレバー30を倒伏位置から起立位置に90度回動することで、ガイド部材35に沿って引き込まれる伝達部材Cの長さは、伝達部材Cに対して許容される最小の曲げ半径をほぼ同じ半径とする円周の長さの1/4程度になる。例えば、最小の曲げ半径が20mmとし、ブレーキレバー30を90度回動すると、伝達部材Cの引き込まれる長さは、10π(=2・20・π/4)mmとなる。ブレーキレバー30を倒伏位置から起立位置に90度回動すると、伝達部材Cはガイド部材35に沿って10πmm引き込まれ、それによって、制動部に力を伝達し、制動力を発生させることができる。
【0035】
さらに、ブレーキレバー30を倒伏位置から起立位置に回動するときの中心となる軸から120mmの位置に操作用ノブ33が装着されているので、操作用ノブ33と回動するときの中心となる軸との間の距離が短くなる分だけ、操作用ノブ33を操作するときの操作力を大きくする必要がある。しかしながら、伝達部材Cをその伝達部材Cに対して許容される最小の曲げ半径でガイド部材35に沿って引き込むようにしたので、伝達部材Cの張力によってブレーキレバー30にかかるトルクは、小さくなって、ブレーキレバー30を回動操作する力も小さくてよく、操作用ノブ33を操作するときの操作力を特別に大きくする必要はなく、操作性を高いものに維持することができる。
【0036】
さらに、ブレーキレバー30を倒伏位置から起立位置に90度回動するとき、ブレーキレバー30を回動するときに中心となる軸の方へ手のひらを向けて操作用ノブ33を握るようにする。このとき、肘を伸ばして、指を操作用ノブ33の掛止部33aに掛けるようにする。次に、伸ばした肘を曲げるようにして、操作用ノブ33を手前に引くことで、倒伏位置にあるブレーキレバー30を起立位置に回動することができる。倒伏位置にあるブレーキレバー30を握っている手首の角度と、起立位置にあるブレーキレバー30を握っている手首の角度とが大きく変わることがなく、ブレーキレバー30を回動操作するときに、手首の動きを使う必要がなく、手首に負担がかからない。
【0037】
一方、圧縮ばね70の付勢力および付勢手段60の第2方向の付勢力に抗して、リリースボタン53を押し込み、リリースレバー52を解除操作すると、カム溝53aがリリースレバー52の一端部を押すことで、リリースレバー52の当接部54が爪部材41の被当接部44から離れ、リリースレバー52の当接部54が爪部材41の被当接部44から離れた分だけ、爪部材41が図2において時計方向に揺動可能になる。そして、爪部材41の係合部43が被係合部26の歯から外れ、ブレーキレバー30を起立位置から倒伏位置まで倒すことができるようになる。ブレーキレバー30を起立位置から倒伏位置まで倒すと、伝達部材Cの張力は戻り、制動部は作動せず、ブレーキが解除された状態になる。また、ブレーキレバー30を起立位置から倒伏位置に回動操作するとき、操作用ノブ33の被押込部33bを手のひらで押し込むようにすればよい。
【0038】
ブレーキレバー30を倒伏位置に戻した後に、リリースレバー52を解除操作していた力を抜くと、付勢手段60の第2方向の付勢力によって、爪部材41の被当接部44はリリースレバー52の当接部54に当接し、それにより、爪部材41の係合部43は被係合部26の各歯に連なる下端縁に爪部材41の係合部43は当接した状態を保持され、爪部材41は時計および反時計方向のいずれへも揺動しない状態に戻る。
【0039】
前記実施の形態に係るパーキングブレーキ装置10においては、ガイド部材35を、伝達部材Cに対して許容される最小の曲げ半径とほぼ同じ半径である20mmの円弧形状に形成し、ブレーキレバー30にかかるトルクが小さくなるので、ベース部材20やブレーキレバー30の剛性を上げる必要がなく、装置全体を小型にすることができる。また、操作用ノブ33をブレーキレバー30を回動するときの中心となる軸から120mmの位置に装着したので、ブレーキレバー30を短くすることができ、この点からも装置全体を小型にすることができる。さらに、パーキングブレーキ装置10を例えば0.5kgと軽量にすることができる。
【0040】
前記実施の形態においては、車両のシフトレバーの脇にパーキングブレーキ装置10を装着したものを示したが、図6に示すように、車両のステアリング80のアウターチューブ81にパーキングブレーキ装置10を装着してもよい。ブレーキレバー30を倒伏位置から起立位置に回動するとき、操作用ノブ33を斜め上方へ引くようにすればよい。また、図7に示すように、車両のインストルメントパネル90にパーキングブレーキ装置10を装着してもよい。このとき、ブレーキレバー30を倒伏位置から起立位置に回動するとき、操作用ノブ33を上方へ引くようにすればよい。さらに、パーキングブレーキ装置10を小型かつ軽量にしたので、パーキングブレーキ装置10を装着する場所としては、図6および図7に示す場所に限らず、操作者の手が届く広範囲の中から適宜選択することができる。
【0041】
また、ガイド部材35を、例えばベース部材20に一体的に形成してもよく、また、ベース部材20に回転可能に支持するようにしてもよい。それによって、ブレーキレバー30を回動すると、伝達部材Cがガイド部材35に沿って移動するようになる。さらに、伝達部材Cがケーブルであるものを示したが、伝達部材Cはベルトやチェーンであってもよい。チェーンである場合には、ガイド部材35はドラムであってもよく、スプロケットであってもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係るパーキングブレーキ装置によれば、ブレーキレバーを回動することにより、ガイド部材がブレーキレバーを回動するときの中心を同心として、伝達部材に対して許容される最小の曲げ半径とほぼ同じ半径の円弧形状に形成されるようにし、ブレーキレバーを回動すると、伝達部材をガイド部材に沿って引き込むようにしたので、ブレーキレバーを回動するときの中心である中心位置から伝達部材をブレーキレバーに連結した連結位置までの距離が短くなり、伝達部材の張力によってブレーキレバーにかかるトルクが小さくなって、ブレーキレバーを回動操作する力が小さくて済むようになり、ブレーキレバーの操作性を高くし、また、ブレーキレバーおよびブレーキレバーを支持する部品などの剛性を上げる必要がなく、装置全体を小型かつ軽量にすることができる。さらに、パーキングブレーキ装置を小型かつ軽量にすることで、パーキングブレーキ装置を装着する場所としては、操作者の手が届く広範囲の中から適宜選択することができる。
【0043】
また、ブレーキレバーが90度よりわずかに小さいかあるいはそれに等しい角度で倒伏位置から起立位置に回動するようにしたので、伝達部材がその伝達部材に対して許容される最小の曲げ半径でガイド部材に沿って引き込まれたとしても、ブレーキレバーを90度回動することで、ガイド部材に沿って引き込まれる伝達部材の長さを十分なものにし、制動力を発生させるための力を制動部に伝達することができる。さらに、伝達部材に対して許容される最小の曲げ半径を20mmよりわずかに小さいかあるいはそれに等しくしたので、伝達部材の張力によってブレーキレバーにかかるトルクが小さくなって、ブレーキレバーの操作性を高くすることができ、また、ブレーキレバーおよびブレーキレバーを支持する部品などの剛性を上げる必要がなく、装置全体を小型かつ軽量にすることができる。さらに、ブレーキレバーを倒伏位置から起立位置に90度回動することにより、伝達部材をガイド部材に沿って引き込む長さを、制動力を発生させるための十分な長さにすることができる。
【0044】
2以上の伝達部材をガイド部材に沿ってそれぞれ引き込むようにしたので、各伝達部材に細径のものを使用することができ、細径の伝達部材であれば、その伝達部材に対して許容される最小の曲げ半径も小さくなっていくので、さらに、装置全体を小型軽量にすることができる。さらに、ブレーキレバーを回動するときの中心となる軸の方へ手のひらを向けて操作用ノブを握ることができるようにしたので、倒伏位置にあるブレーキレバーを握っている手首の角度と、起立位置にあるブレーキレバーを握っている手首の角度とが大きく変わることがなく、ブレーキレバーを回動操作するときに、手首の動きを使う必要がなく、手首に負担がかからず、ブレーキレバーの操作性を高くすることができる。
【0045】
さらに、ブレーキレバーを回動するときの中心となる軸から120mmより小さいかあるいはそれに等しい距離の位置に操作用ノブを装着したので、操作用ノブと回動するときの中心となる軸との間の距離が短くなり、装置全体を小型かつ軽量にすることができる。また、前記距離を短くすると、操作用ノブを操作するときの操作力を大きくする必要があるが、伝達部材を許容される最小の曲げ半径でガイド部材に沿って引き込むようにすれば、ブレーキレバーにかかるトルクが小さくなって、ブレーキレバーを回動操作する力も小さくて済み、ブレーキレバーの操作性を高いものに維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の側面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の平面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の背面図である。
【図5】同じく、パーキングブレーキ装置を車両のシフトレバーの脇に装着した状態を示す斜視図である。
【図6】同じく、パーキングブレーキ装置を車両のステアリングを支持するための支持部材に装着した状態を示す斜視図である。
【図7】同じく、パーキングブレーキ装置を車両のインストルメントパネルに装着した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
B…連結ブラケット
C…伝達部材
C1…基端部
C2…先端部
W…ブレーキワイヤ
10…パーキングブレーキ装置
20…ベース部材
21…支持壁
24…長孔
26…被係合部
28…枢軸
30…ブレーキレバー
31…レバー部材
32…枢軸
32a…連結ピン
33…操作用ノブ
33a…掛止部
33b…被押込部
35…ガイド部材
36…フランジ
37…挿通溝
37a…溝口縁
40…ロック機構
41…爪部材
43…係合部
44…被当接部
50…リリース機構
52…リリースレバー
52a…長孔
53…リリースボタン
53a…カム溝
54…当接部
55…嵌合凹部
56…嵌合溝
60…付勢手段
63…コイル部
70…圧縮ばね
80…ステアリング
81…アウターチューブ
90…インストルメントパネル

Claims (7)

  1. ブレーキレバーを回動することにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたものであって、伝達部材とガイド部材とを備えたパーキングブレーキ装置において、
    前記伝達部材は、前記ブレーキレバーに連結され、前記ブレーキレバーを回動することにより、前記ガイド部材に沿うように引き込まれ、
    前記ガイド部材は、前記ブレーキレバーを回動するときの中心を同心として、前記伝達部材に対して許容される最小の曲げ半径とほぼ同じ半径の円弧形状に形成されている
    ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
  2. ブレーキレバーを倒伏位置から起立位置に回動することにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置において、
    前記ブレーキレバーは、90度よりわずかに小さいかあるいはそれに等しい角度で前記倒伏位置から前記起立位置に回動するものである
    ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
  3. ブレーキレバーを倒伏位置から起立位置に回動することにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたものであって、伝達部材とガイド部材とを備えたパーキングブレーキ装置において、
    前記ブレーキレバーは、90度よりわずかに小さいかあるいはそれに等しい角度で前記倒伏位置から前記起立位置に回動するものであり、
    前記伝達部材は、前記ブレーキレバーに連結され、前記ブレーキレバーを回動することにより、前記ガイド部材に沿うように引き込まれ、
    前記ガイド部材は、前記ブレーキレバーを回動するときの中心を同心として、前記伝達部材に対して許容される最小の曲げ半径とほぼ同じ半径の円弧形状に形成されている
    ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
  4. 前記最小の曲げ半径は、20mmよりわずかに小さいかあるいはそれに等しいものである
    ことを特徴とする請求項1または3に記載のパーキングブレーキ装置。
  5. 前記伝達部材は2以上備えられ、
    前記ガイド部材は、前記2以上の伝達部材を沿わせるようにそれぞれ案内するものである
    ことを特徴とする請求項1または3に記載のパーキングブレーキ装置。
  6. 前記ブレーキレバーの先端部に装着される操作用ノブを備え、
    前記操作用ノブは、前記ブレーキレバーを回動するときの中心となる軸の方へ手のひらを向けて握ることができるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のパーキングブレーキ装置。
  7. 前記ブレーキレバーの先端部に装着される操作用ノブを備え、
    前記操作用ノブは、前記ブレーキレバーを回動するときの中心となる軸から120mmより小さいかあるいはそれに等しい距離の位置に装着されている
    ことを特徴とする請求項1、2、3または6に記載のパーキングブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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