JP2004202530A - プレスブレーキの上型クランプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】金型の交換時間を短縮し、生産性の向上を図る。
【解決手段】プレスブレーキの上型クランプ装置は、プレススライド12に対して上型14を押圧する右側面53を有しかつ上または下に行く程右側面53に向かって接近する方向に傾斜させられた受圧面66が左側面54に形成されているクランパ41と、受圧面66と合致するテーパ状押圧面67をもった円錐状押圧部材42と、押圧部材42を偏心させるように押圧部材42にこれと一体的に連なりかつ受圧面66に押圧面67を接触させてこれを押圧しうるように回転自在に配置されている水平操作軸43と、受圧面66に押圧面67を接触させた状態で、押圧部材42の左方への移動を規制するストッパ44とを備えているものである。
【選択図】 図2
【解決手段】プレスブレーキの上型クランプ装置は、プレススライド12に対して上型14を押圧する右側面53を有しかつ上または下に行く程右側面53に向かって接近する方向に傾斜させられた受圧面66が左側面54に形成されているクランパ41と、受圧面66と合致するテーパ状押圧面67をもった円錐状押圧部材42と、押圧部材42を偏心させるように押圧部材42にこれと一体的に連なりかつ受圧面66に押圧面67を接触させてこれを押圧しうるように回転自在に配置されている水平操作軸43と、受圧面66に押圧面67を接触させた状態で、押圧部材42の左方への移動を規制するストッパ44とを備えているものである。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、長尺の板材の曲げ作業に用いられるプレスブレーキの上型クランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の上型クランプ装置としては、プレススライドに上型を押当てた状態でプレススライドと上型にまたがるように配されるクランプと、クランプを貫通してスライドにねじ込まれる締付ボルトとを備えているものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献】
特開平6−182447号公報
【0004】
【発明が解決すべき課題】
プレスブレーキでは、加工する製品により、頻繁に金型を交換する必要がある。上型を脱着する際は、ボルトを数回転させてクランプを開閉させる必要がある。そのため、金型交換作業に多大の時間を費やしている。
【0005】
この発明の目的は、金型の交換時間を短縮し、生産性の向上を図ることのできるプレスブレーキの上型クランプ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明によるプレスブレーキの上型クランプ装置は、プレススライドに対して上型を押圧する右側面を有しかつ上または下に行く程右側面に向かって接近する方向に傾斜させられた受圧面が左側面に形成されているクランパと、受圧面と合致するテーパ状押圧面をもった円錐状押圧部材と、押圧部材を偏心させるように押圧部材にこれと一体的に連なりかつ受圧面に押圧面を接触させてこれを押圧しうるように回転自在に配置されている水平操作軸と、受圧面に押圧面を接触させた状態で、押圧部材の左方への移動を規制するストッパとを備えているものである。
【0007】
この発明によるプレスブレーキの上型クランプ装置では、操作軸を回転させると、押圧部材の押圧面の最大回転半径部分と最小回転半径部分の回転方向の位置が変化させられる。受圧面に対する押圧面の接触部を同最小回転半径の小さい部分から最大回転半径部分に変化するように操作軸を回転させると、楔の作用によって、押圧面が受圧面を押圧する。その結果、クランパにクランプ力が発生し、スライドおよびクランパによって上型が締付けられる。この状態から、上記とは逆方向に、操作軸を回転させると、受圧面に対する押圧面の押圧力が減少していき、最終的に、クランパは開放される。したがって、ワンタッチでクランパを開閉することができ、金型の交換時間を短縮し、生産性の向上を図ることができる。
【0008】
さらに、操作軸が、押圧部材から右方に突出させられかつクランパに支持されている右軸部と、押圧部材から左方に突出させられかつストッパに支持されている左軸部とよりなり、左軸部の左端面がストッパの左側方に露出させられ、同左端面に角孔が形成されていると、角孔にレンチ等のハンドルを着脱することができる。クランパの開閉を行わない場合、角孔からレンチ等を取外しておけば、レンチ等がプレス作業の邪魔にならない。
【0009】
また、クランパと右軸部が相対的に軸方向に摺動自在にはめ合わされており、スライドとクランパの間に圧縮コイルばねが介在させられていると、受圧面に対する押圧面の押圧力が減少していくにしたがって、ばねによって、クランパが左側方に移動させられる。そうすると、クランパは開放された状態に保持されるため、上型交換時にクランパが邪魔にならない。
【0010】
また、上型の上縁部にそって上方突出フック状取付部が設けられており、クランパの右側面が上型を押圧した状態で、スライドおよびクランパの間に、取付部をはめ入れる内部拡大溝が形成されるようになされており、ストッパによって押圧部材の移動が規制された状態で、内部拡大溝から取付部が抜出すことが阻止されるようになされていると、クランパを開放した際に、上型が落下する心配が無く、上型交換作業を容易に行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照してつぎに説明する。
【0012】
以下の説明において、左右とは、図2および図3を基準として、同図の左右の側を左右といい、前後とは、左方よりみて、その左側を前(図1の左側)、その右側を後(同右側)というものとする。
【0013】
図1を参照すると、プレスブレーキのベッド11の上端部およびスライド12の下端部が示されている。前者には下型13が、後者には上型14がそれぞれ取付られている。上型14は、複数の分割片14Aを前後方向に一列に並べることによって構成されたものである。ここでは、1つの分割片14Aについて説明する。上型14の上面中央には、これの全長にわたって前後方向にのびた横断面輪郭フック状の取付部15が上方突出状に設けられている。
【0014】
スライド12下端部のほぼ左半分を切欠くことにより、スライド12下端部には水平状第1底面21、第2底面22および第3底面23がそれぞれ形成されるとともに、垂直状第1左側面31、第2左側面32および第3左側面33がそれぞれ形成されている。第1底面21、第2底面22および第3底面23は、右から左にかけて左右方向に順に並びかつ第1底面21を最下位レベルとして、上方に順にずれていってる。第1左側面31、第2左側面32および第3左側面33は、上から下にかけて上下方向に順に並びかつ第1左側面31を最左端の位置として、右方に順にずれていってる。
第2左側面32の上部には案内溝34が左向きに形成されている。案内溝34の上側面は、第3底面23と面一である。
【0015】
上型クランプ装置は、上型14の分割片14Aを1つずつ締付けるためのものであって、スライド12とともに上型14を左右方向から締付ているクランパ41と、クランパ41を右向きに押圧する水平円錐状押圧部材42と、押圧部材42と一体的に設けられ左右方向にのびた水平操作軸43と、押圧部材42の左方への移動を規制するストッパ44とを備えている。
【0016】
クランパ41は、前後方向にのびた水平方形ブロック状のもので、水平状頂面51および底面52と、垂直状右側面53および左側面54とを有している。スライド12の第3底面23に頂面51が密着させられるとともに、同第2左側面32に右側面53が密着させられている。
【0017】
右側面53の上端部には、案内溝34にはめ入れられた案内突条55が形成されている。右側面53の下部には、上型14に直接作用する作用面56がスライド12の第3側面33と所定間隔をおいて相対するように形成されている。そして、スライド12の第3左側面33および第2底面22と、作用面56とによって内部拡大溝57が形成されており、これに、上型14の取付部15がはめ入れられている。 右側面53の前後方向中央部を挟んでその両側には、2つの有底ばね孔58が形成されている。各ばね孔58には圧縮コイルばね59が圧縮させられた状態で挿入されている。
【0018】
左側面54高さの中央部には水平にのびた横断面輪郭V字状受圧溝61が形成されている。受圧溝61は、垂直平坦状底面62と、左拡りのテーパ状上側面62および下側面63とを有している。底面62の前後方向中央部には水平貫通状右軸孔65が形成されている。右軸孔65の軸線は、底面62を上下に2等分する線上よりもやや低レベルに位置させられている。上側面62および下側面63は、底面62を上下に2等分する線に対して、面対称の関係にある。上側面62は、右下りに傾斜させられていて、下に行く程右側面53に向かって接近している。上側面62の一部には、上側面62に含まれた受圧面66が形成されている。受圧面66は、上側面62前後方向中央部であって、右軸孔65を上方より臨みうる位置にある。
【0019】
押圧部材42は、略垂直板状のもので、受圧面66と合致する右細りのテーパ状押圧面57を有している。押圧部材42の高さは、受圧溝61の深さにほぼ等しい。
【0020】
操作軸43は、押圧部材42の右端面にこれと一体的に右方突出状に設けられかつ右軸孔65に回転方向および軸方向に摺動自在にはめ入れられている小径右軸部71と、押圧部材42の左端面にこれと一体的に左方突出状に設けられかつ右軸部71と同心である大径左軸部72とよりなる。左軸部72の左端面には有底六角孔73が形成されている。
【0021】
押圧部材42の軸線と、右軸部71および左軸部72の軸線とは、所定距離だけずれている。すなわち、押圧部材42は、右軸部71および左軸部72に対して偏心させられている。
【0022】
ストッパ44は、押圧部材42を左方より被覆するように配された垂直方形板状のものである。ストッパ44の上縁部には3つのボルト孔74が前後一列に並んで形成されている。各ボルト孔74を通して締付ボルト75がスライド12の第1左側面31にねじ込まれることにより、ストッパ44の固定が果たされている。ストッパ44には、左軸部72を回転方向および軸方向に摺動自在にはめ入れた左軸孔76が左右貫通状に形成されている。左軸孔76の左端開口縁部にほぼ同じところに左軸部72の左端面が位置させられていて、同左端面は露出させられている。また、クランプ左側面54とストッパ44の右側面77間にはわずかな隙間Cが生じている。
【0023】
ここで、図4を参照しながら、受圧面66と押圧部材42の関係をより詳細に説明する。O1は押圧部材42の軸心、O2は操作軸43の軸心である。双方の軸心の偏心量は、εである。また、模式的であるが、押圧部材42の最大回転半径をR1、同最小回転半径をR2とする。さらに、右軸部71および左軸部72の軸心O2から受圧面66までの最短距離をR3とする。そうすると、R1>R3>R2の関係が成立する。
【0024】
押圧部材42の最小回転半径部分が受圧面66の方に向けられたときは、受圧面66と押圧部材42の押圧面57との間には隙間が生じる。押圧部材42の最大回転半径部分を完全に受圧面66の方に向けることはできず、向けられるのはその手前の部分までである。したがって、押圧部材42を回転させて、受圧面66に対する押圧面57の接触部を同最小回転半径の小さい部分から最大回転半径部分に変化させていくと、楔の作用によって、押圧面57が受圧面66を右斜め上向きに押圧する。この押圧力によって、上型14の取付部15が締付けられてクランプされる。クランプする際の押圧力の反力は、ストッパ44で受けられる。したがって、押圧部材42は隙間Cの分だけ受圧溝61から左方に突出させられる。
【0025】
クランプする際とは反対方向に押圧部材42を回転させると、アンクランプされる。クランプ・アンクランプする際に押圧部材42を回転させるときは、六角レンチLを六角孔73をはめ入れて行えばよい。また、このときの回転角度は、60度程度となるように偏心量ε等の寸法が設定されている。
【0026】
アンクランプした際は、押圧部材42は受圧溝61内で左右方向に移動自在となる。これにともない、クランパ41も左右方向に移動自在となるため、ばね59によってクランパ41は左向きに押圧される。そうすると、クランパ41は隙間Cの分だけ左向きに移動させられ、ストッパ44に当接させられる。これにより、内部拡大溝57の開口幅が拡げられるが、内部拡大溝57の開口縁部に上型14の取付部15は係合されたままである。上型14の交換は、内部拡大溝57にそって上型14をスライドさせることによる。
【0027】
【発明の効果】
この発明によれば、金型の交換時間を短縮し、生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるプレスブレーキおよび上型クランプ装置の正面図である。
【図2】図1のII−II線にそう断面図である。
【図3】図1のIII−III線にそう断面図である。
【図4】この発明によるクランプ装置のクランプ力発生のメカニズム説明図である。
【符号の説明】
12 スライド
14 上型
41 クランパ
42 押圧部材
43 操作軸
44 ストッパ
【産業上の利用分野】
この発明は、長尺の板材の曲げ作業に用いられるプレスブレーキの上型クランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の上型クランプ装置としては、プレススライドに上型を押当てた状態でプレススライドと上型にまたがるように配されるクランプと、クランプを貫通してスライドにねじ込まれる締付ボルトとを備えているものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献】
特開平6−182447号公報
【0004】
【発明が解決すべき課題】
プレスブレーキでは、加工する製品により、頻繁に金型を交換する必要がある。上型を脱着する際は、ボルトを数回転させてクランプを開閉させる必要がある。そのため、金型交換作業に多大の時間を費やしている。
【0005】
この発明の目的は、金型の交換時間を短縮し、生産性の向上を図ることのできるプレスブレーキの上型クランプ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明によるプレスブレーキの上型クランプ装置は、プレススライドに対して上型を押圧する右側面を有しかつ上または下に行く程右側面に向かって接近する方向に傾斜させられた受圧面が左側面に形成されているクランパと、受圧面と合致するテーパ状押圧面をもった円錐状押圧部材と、押圧部材を偏心させるように押圧部材にこれと一体的に連なりかつ受圧面に押圧面を接触させてこれを押圧しうるように回転自在に配置されている水平操作軸と、受圧面に押圧面を接触させた状態で、押圧部材の左方への移動を規制するストッパとを備えているものである。
【0007】
この発明によるプレスブレーキの上型クランプ装置では、操作軸を回転させると、押圧部材の押圧面の最大回転半径部分と最小回転半径部分の回転方向の位置が変化させられる。受圧面に対する押圧面の接触部を同最小回転半径の小さい部分から最大回転半径部分に変化するように操作軸を回転させると、楔の作用によって、押圧面が受圧面を押圧する。その結果、クランパにクランプ力が発生し、スライドおよびクランパによって上型が締付けられる。この状態から、上記とは逆方向に、操作軸を回転させると、受圧面に対する押圧面の押圧力が減少していき、最終的に、クランパは開放される。したがって、ワンタッチでクランパを開閉することができ、金型の交換時間を短縮し、生産性の向上を図ることができる。
【0008】
さらに、操作軸が、押圧部材から右方に突出させられかつクランパに支持されている右軸部と、押圧部材から左方に突出させられかつストッパに支持されている左軸部とよりなり、左軸部の左端面がストッパの左側方に露出させられ、同左端面に角孔が形成されていると、角孔にレンチ等のハンドルを着脱することができる。クランパの開閉を行わない場合、角孔からレンチ等を取外しておけば、レンチ等がプレス作業の邪魔にならない。
【0009】
また、クランパと右軸部が相対的に軸方向に摺動自在にはめ合わされており、スライドとクランパの間に圧縮コイルばねが介在させられていると、受圧面に対する押圧面の押圧力が減少していくにしたがって、ばねによって、クランパが左側方に移動させられる。そうすると、クランパは開放された状態に保持されるため、上型交換時にクランパが邪魔にならない。
【0010】
また、上型の上縁部にそって上方突出フック状取付部が設けられており、クランパの右側面が上型を押圧した状態で、スライドおよびクランパの間に、取付部をはめ入れる内部拡大溝が形成されるようになされており、ストッパによって押圧部材の移動が規制された状態で、内部拡大溝から取付部が抜出すことが阻止されるようになされていると、クランパを開放した際に、上型が落下する心配が無く、上型交換作業を容易に行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照してつぎに説明する。
【0012】
以下の説明において、左右とは、図2および図3を基準として、同図の左右の側を左右といい、前後とは、左方よりみて、その左側を前(図1の左側)、その右側を後(同右側)というものとする。
【0013】
図1を参照すると、プレスブレーキのベッド11の上端部およびスライド12の下端部が示されている。前者には下型13が、後者には上型14がそれぞれ取付られている。上型14は、複数の分割片14Aを前後方向に一列に並べることによって構成されたものである。ここでは、1つの分割片14Aについて説明する。上型14の上面中央には、これの全長にわたって前後方向にのびた横断面輪郭フック状の取付部15が上方突出状に設けられている。
【0014】
スライド12下端部のほぼ左半分を切欠くことにより、スライド12下端部には水平状第1底面21、第2底面22および第3底面23がそれぞれ形成されるとともに、垂直状第1左側面31、第2左側面32および第3左側面33がそれぞれ形成されている。第1底面21、第2底面22および第3底面23は、右から左にかけて左右方向に順に並びかつ第1底面21を最下位レベルとして、上方に順にずれていってる。第1左側面31、第2左側面32および第3左側面33は、上から下にかけて上下方向に順に並びかつ第1左側面31を最左端の位置として、右方に順にずれていってる。
第2左側面32の上部には案内溝34が左向きに形成されている。案内溝34の上側面は、第3底面23と面一である。
【0015】
上型クランプ装置は、上型14の分割片14Aを1つずつ締付けるためのものであって、スライド12とともに上型14を左右方向から締付ているクランパ41と、クランパ41を右向きに押圧する水平円錐状押圧部材42と、押圧部材42と一体的に設けられ左右方向にのびた水平操作軸43と、押圧部材42の左方への移動を規制するストッパ44とを備えている。
【0016】
クランパ41は、前後方向にのびた水平方形ブロック状のもので、水平状頂面51および底面52と、垂直状右側面53および左側面54とを有している。スライド12の第3底面23に頂面51が密着させられるとともに、同第2左側面32に右側面53が密着させられている。
【0017】
右側面53の上端部には、案内溝34にはめ入れられた案内突条55が形成されている。右側面53の下部には、上型14に直接作用する作用面56がスライド12の第3側面33と所定間隔をおいて相対するように形成されている。そして、スライド12の第3左側面33および第2底面22と、作用面56とによって内部拡大溝57が形成されており、これに、上型14の取付部15がはめ入れられている。 右側面53の前後方向中央部を挟んでその両側には、2つの有底ばね孔58が形成されている。各ばね孔58には圧縮コイルばね59が圧縮させられた状態で挿入されている。
【0018】
左側面54高さの中央部には水平にのびた横断面輪郭V字状受圧溝61が形成されている。受圧溝61は、垂直平坦状底面62と、左拡りのテーパ状上側面62および下側面63とを有している。底面62の前後方向中央部には水平貫通状右軸孔65が形成されている。右軸孔65の軸線は、底面62を上下に2等分する線上よりもやや低レベルに位置させられている。上側面62および下側面63は、底面62を上下に2等分する線に対して、面対称の関係にある。上側面62は、右下りに傾斜させられていて、下に行く程右側面53に向かって接近している。上側面62の一部には、上側面62に含まれた受圧面66が形成されている。受圧面66は、上側面62前後方向中央部であって、右軸孔65を上方より臨みうる位置にある。
【0019】
押圧部材42は、略垂直板状のもので、受圧面66と合致する右細りのテーパ状押圧面57を有している。押圧部材42の高さは、受圧溝61の深さにほぼ等しい。
【0020】
操作軸43は、押圧部材42の右端面にこれと一体的に右方突出状に設けられかつ右軸孔65に回転方向および軸方向に摺動自在にはめ入れられている小径右軸部71と、押圧部材42の左端面にこれと一体的に左方突出状に設けられかつ右軸部71と同心である大径左軸部72とよりなる。左軸部72の左端面には有底六角孔73が形成されている。
【0021】
押圧部材42の軸線と、右軸部71および左軸部72の軸線とは、所定距離だけずれている。すなわち、押圧部材42は、右軸部71および左軸部72に対して偏心させられている。
【0022】
ストッパ44は、押圧部材42を左方より被覆するように配された垂直方形板状のものである。ストッパ44の上縁部には3つのボルト孔74が前後一列に並んで形成されている。各ボルト孔74を通して締付ボルト75がスライド12の第1左側面31にねじ込まれることにより、ストッパ44の固定が果たされている。ストッパ44には、左軸部72を回転方向および軸方向に摺動自在にはめ入れた左軸孔76が左右貫通状に形成されている。左軸孔76の左端開口縁部にほぼ同じところに左軸部72の左端面が位置させられていて、同左端面は露出させられている。また、クランプ左側面54とストッパ44の右側面77間にはわずかな隙間Cが生じている。
【0023】
ここで、図4を参照しながら、受圧面66と押圧部材42の関係をより詳細に説明する。O1は押圧部材42の軸心、O2は操作軸43の軸心である。双方の軸心の偏心量は、εである。また、模式的であるが、押圧部材42の最大回転半径をR1、同最小回転半径をR2とする。さらに、右軸部71および左軸部72の軸心O2から受圧面66までの最短距離をR3とする。そうすると、R1>R3>R2の関係が成立する。
【0024】
押圧部材42の最小回転半径部分が受圧面66の方に向けられたときは、受圧面66と押圧部材42の押圧面57との間には隙間が生じる。押圧部材42の最大回転半径部分を完全に受圧面66の方に向けることはできず、向けられるのはその手前の部分までである。したがって、押圧部材42を回転させて、受圧面66に対する押圧面57の接触部を同最小回転半径の小さい部分から最大回転半径部分に変化させていくと、楔の作用によって、押圧面57が受圧面66を右斜め上向きに押圧する。この押圧力によって、上型14の取付部15が締付けられてクランプされる。クランプする際の押圧力の反力は、ストッパ44で受けられる。したがって、押圧部材42は隙間Cの分だけ受圧溝61から左方に突出させられる。
【0025】
クランプする際とは反対方向に押圧部材42を回転させると、アンクランプされる。クランプ・アンクランプする際に押圧部材42を回転させるときは、六角レンチLを六角孔73をはめ入れて行えばよい。また、このときの回転角度は、60度程度となるように偏心量ε等の寸法が設定されている。
【0026】
アンクランプした際は、押圧部材42は受圧溝61内で左右方向に移動自在となる。これにともない、クランパ41も左右方向に移動自在となるため、ばね59によってクランパ41は左向きに押圧される。そうすると、クランパ41は隙間Cの分だけ左向きに移動させられ、ストッパ44に当接させられる。これにより、内部拡大溝57の開口幅が拡げられるが、内部拡大溝57の開口縁部に上型14の取付部15は係合されたままである。上型14の交換は、内部拡大溝57にそって上型14をスライドさせることによる。
【0027】
【発明の効果】
この発明によれば、金型の交換時間を短縮し、生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるプレスブレーキおよび上型クランプ装置の正面図である。
【図2】図1のII−II線にそう断面図である。
【図3】図1のIII−III線にそう断面図である。
【図4】この発明によるクランプ装置のクランプ力発生のメカニズム説明図である。
【符号の説明】
12 スライド
14 上型
41 クランパ
42 押圧部材
43 操作軸
44 ストッパ
Claims (4)
- プレススライド12に対して上型14を押圧する右側面53を有しかつ上または下に行く程右側面53に向かって接近する方向に傾斜させられた受圧面66が左側面54に形成されているクランパ41と、受圧面66と合致するテーパ状押圧面67をもった円錐状押圧部材42と、押圧部材42を偏心させるように押圧部材42にこれと一体的に連なりかつ受圧面66に押圧面67を接触させてこれを押圧しうるように回転自在に配置されている水平操作軸43と、受圧面66に押圧面67を接触させた状態で、押圧部材42の左方への移動を規制するストッパ44とを備えているプレスブレーキの上型クランプ装置。
- 操作軸43が、押圧部材42から右方に突出させられかつクランパ41に支持されている右軸部71と、押圧部材42から左方に突出させられかつストッパ44に支持されている左軸部72とよりなり、左軸部72の左端面がストッパ44の左側方に露出させられ、同左端面に角孔73が形成されている請求項1に記載のプレスブレーキの上型クランプ装置。
- クランパ41と右軸部71が相対的に軸方向に摺動自在にはめ合わされており、スライド12とクランパ41の間に圧縮コイルばね59が介在させられている請求項2に記載のプレスブレーキの上型クランプ装置。
- 上型14の上縁部にそって上方突出フック状取付部15が設けられており、クランパ41の右側面53が上型14を押圧した状態で、スライド12およびクランパ41の間に、取付部15をはめ入れる内部拡大溝57が形成されるようになされており、ストッパ44によって押圧部材42の移動が規制された状態で、内部拡大溝57から取付部15が抜出すことが阻止されるようになされている請求項1〜3のいずれか1つに記載のプレスブレーキの上型クランプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002374021A JP2004202530A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | プレスブレーキの上型クランプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002374021A JP2004202530A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | プレスブレーキの上型クランプ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004202530A true JP2004202530A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32812161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002374021A Withdrawn JP2004202530A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | プレスブレーキの上型クランプ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004202530A (ja) |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002374021A patent/JP2004202530A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060307 |