JP2004200838A - 基地局装置およびパケット通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パケット通信のスループットを向上すること。
【解決手段】セクタSaからセクタSbへのハンドオーバ時に、送出部133aは、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータを転送バッファ134bに送出する。転送バッファ134bは、送出されたパケットデータを蓄積する。読み出し転送部135bは、転送バッファ134bに蓄積されたパケットデータを読み出してパケットデータを無線送信部136bへ、エンドパケットデータを読み出し部132bへ転送する。読み出し部132bは、エンドパケットデータに従って受信バッファ131bに蓄積されたパケットデータを読み出して無線送信部136bへ出力する。無線送信部136bは、読み出し転送部135bから転送されたパケットデータを送信し、当該パケットデータの送信時でない時に読み出し部132bから出力されたパケットデータを送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】セクタSaからセクタSbへのハンドオーバ時に、送出部133aは、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータを転送バッファ134bに送出する。転送バッファ134bは、送出されたパケットデータを蓄積する。読み出し転送部135bは、転送バッファ134bに蓄積されたパケットデータを読み出してパケットデータを無線送信部136bへ、エンドパケットデータを読み出し部132bへ転送する。読み出し部132bは、エンドパケットデータに従って受信バッファ131bに蓄積されたパケットデータを読み出して無線送信部136bへ出力する。無線送信部136bは、読み出し転送部135bから転送されたパケットデータを送信し、当該パケットデータの送信時でない時に読み出し部132bから出力されたパケットデータを送信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信システムにおいてパケットデータを高速に伝送する基地局装置およびパケット通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、移動通信システムにおいて高速パケット通信を実現できる伝送技術に関する検討が盛んに行われている。特に、IMT−2000(International Mobile Telecommunications-2000)に代表される第3世代移動通信システムにおいて、たとえばHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)方式などのように、ネットワークから移動端末装置方向の下り通信において従来の数百[kbps]に比べて十数倍のスループットを実現する下り高速パケット伝送技術に関する検討が行われている。高速パケット伝送技術を実現するために、移動端末装置および基地局装置の間の無線区間における高速のデータ伝送技術に対応して、基地局装置および基地局制御装置の間の有線区間におけるデータ伝送のスループットを向上できるフロー制御技術が強く求められている。
【0003】
Iubインタフェース、すなわち基地局装置および基地局制御装置におけるFP(Frame Protocol)によるフロー制御方式(たとえば非特許文献1および非特許文献2参照)の1つとして、以下のようなフロー制御方式が挙げられる。移動端末装置が、ある基地局装置によってカバーされるエリア内の異なるセクタ間を移動する時、基地局装置は、移動端末装置が移動する前のセクタで行っていたパケット通信を一旦停止して移動端末装置が移動した後のセクタでパケット通信を再開する。
【0004】
このようにして、基地局装置は、呼を切断することなく移動端末装置とのパケット通信を継続する。このような移動端末装置のセクタ間の移動による通信の停止および再開をハンドオーバと呼んでいる。ハンドオーバ時に、基地局装置は、パケット通信が中断される期間中にハンドオーバ元の(すなわち移動端末装置が移動する前の)セクタに対応するバッファに蓄積されたパケットデータをハンドオーバ先の(すなわち移動端末装置が移動した後の)セクタに対応するバッファに転送する。そして、基地局装置は、この転送が完了した後に基地局制御装置からのパケットデータ受信を再開する。
【0005】
以下、従来の移動通信システムの構成およびその動作について説明する。図6は、従来の移動通信システムの構成の一例を示すブロック図である。図6に示す移動通信システムは、サーバ601、コアネットワーク602、基地局制御装置603、基地局装置604、移動端末装置605、有線伝送路606および無線伝送路607a、607bを具備している。基地局制御装置603は、バッファ610および有線送信部611を具備している。基地局装置604は、有線受信部620、スイッチ部621、制御部622、バッファ623、624および無線送信部625、626を具備している。ここで、基地局装置604は、通信可能エリアとして一般に複数のセクタを有しているが、ここでは2つのセクタ(セクタAおよびセクタB)を有しているものとして説明する。
【0006】
上記の構成を有する移動通信システムにおいてサーバ601からセクタAに在圏している移動端末装置605へパケットデータを送信する場合のパケット通信動作の一例について説明する。まず、サーバ601はパケットデータをコアネットワーク602を介して基地局制御装置603へ送信する。基地局制御装置603は、受信されたパケットデータをバッファ610に一時的に蓄積する。有線送信部611は、基地局装置604から送信許可を得た時にバッファ610に蓄積されたパケットデータを読み出す。そして、有線送信部611は、読み出されたパケットデータを有線伝送路606を介して基地局装置604へ送信する。
【0007】
基地局装置604の有線受信部620は、送信されたパケットデータを受信してスイッチ部621へ出力する。そして、スイッチ部621は、有線受信部620から得られたパケットデータをセクタAに対応するバッファ623に書き込む。無線送信部625は、バッファ623に書き込まれたパケットデータを読み出して、無線伝送路607aを介して移動端末装置605へ送信する。
【0008】
次いで、セクタAからセクタBへのハンドオーバが発生した場合のパケット通信動作の一例について図6および図7を参照しながら説明する。
【0009】
ハンドオーバ元のセクタAに対応する無線送信部625が移動端末装置605へパケットデータPKを送信している時に制御部622がセクタAからセクタBへのハンドオーバを検出した時に(ステップST701)、制御部622は、ハンドオーバ要求S702を無線送信部625、626へ出力する。無線送信部625は、ハンドオーバ要求S702を受信した時、基地局制御装置603に対して送信停止指示S703を出力する。また、無線送信部625は、移動端末装置605へのパケットデータ送信を停止する(ステップST704)。基地局制御装置603の有線送信部611は、送信停止指示S703に従って基地局装置604に対するパケットデータ送信を停止する(ステップST705)。基地局装置604から移動端末装置605へのパケットデータ送信の停止から基地局装置604の基地局制御装置603からのパケットデータ受信の停止までの期間に基地局装置604が基地局制御装置603から受信したパケットデータPKは、バッファ623に蓄積される。
【0010】
無線送信部625は、基地局制御装置603からのパケットデータ受信が停止したことを検出した時、受信停止通知S706を制御部622へ出力する。また、無線送信部625は、バッファ623に蓄積されているパケットデータPKを読み出して、セクタBに対応するバッファ624を介して無線送信部626へ転送する。そして、制御部622は、受信停止通知S706を受信した時、スイッチ部621に対して切替指示S707を出力する。スイッチ部621は、切替指示S707を受信した時、有線受信部620から得られるパケットデータPKを書き込むバッファをバッファ623からバッファ624に切り替える(ステップST708)。
【0011】
無線送信部626は、パケットデータPKの転送が完了したことを検出した時、基地局制御装置603に対して送信開始指示S709を出力する。基地局制御装置603の有線送信部611は、送信開始指示S709に従って基地局装置604へのパケットデータ送信を再開する(ステップST710)。スイッチ部621は、有線受信部615によって受信されたパケットデータPKをバッファ624に書き込む。無線送信部626は、バッファ624に書き込まれたパケットデータPKを読み出して、セクタBに移動した移動端末装置601に対してパケットデータを送信する。
【0012】
以上のように、従来の移動体通信システムは、ハンドオーバ時に、基地局制御装置603から基地局装置604へのパケットデータ送信を一旦停止してバッファ623に蓄積されたパケットデータをバッファ624に転送してからパケットデータ送信を再開することによって、ハンドオーバ時にパケットデータ損失のない継続的なパケット通信を実現している。
【0013】
【非特許文献1】
3GPP TS 25.435 V5.0.0 (2002-03): 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; UTRAN Iub Interface User Plane Protocols for Common Transport Channel Data Streams (Release 5) 2002年3月
【非特許文献2】
3GPP TR 25.877 V5.1.0 (2002-06): 3rd Generation Partnership Project; Technical specification Group Radio Access Network; High Speed Downlink Packet Access: Iub/Iur protocol aspects (Release 5) 2002年6月
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の移動通信システムにおいて、ハンドオーバ元のセクタに対応するバッファに蓄積されたパケットデータのハンドオーバ先のセクタに対応するバッファへの転送が完了するまでパケット通信を再開することができないため、無線伝送路および有線伝送路においてパケット通信を行えない通信中断期間(図7の無線伝送路通信中断期間および有線伝送路通信中断期間)が発生してしまうから、パケット通信のスループットが良くないという問題があった。特に、基地局装置および基地局制御装置の間で数百[ms]のデータ伝送遅延が発生する場合、従来の基地局装置においては、基地局装置における転送に要する期間およびパケットデータ送信の停止および再開に要する期間中もパケットデータ送信を行うことができないため、スループットがさらに悪化してしまうという問題があった。
【0015】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、パケット通信のスループットを向上させることができる基地局装置およびパケット通信方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の基地局装置は、複数のセクタに各々対応する複数の送信ユニットを具備し、前記複数の送信ユニットの各々が、入力されるパケットデータを一時的に蓄積するパケットデータ蓄積手段と、前記パケットデータ蓄積手段によって蓄積された前記パケットデータを前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ先の送信ユニットに送出するパケットデータ送出手段と、前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットから送出されるパケットデータを受信すると同時に転送するパケットデータ転送手段と、前記パケットデータ転送手段によって転送される前記パケットデータを受信すると同時に送信すると共に当該パケットデータの送信時でない時に前記パケットデータ蓄積手段に蓄積された前記パケットデータを読み出して送信するパケットデータ送信手段と、を具備する構成を採る。
【0017】
この構成によれば、ハンドオーバ元の送信ユニットに蓄積された全てのパケットデータのハンドオーバ元の送信ユニットからの送出の完了を待たずにハンドオーバ先の送信ユニットにおいて転送されるパケットデータのハンドオーバ先の送信ユニットからの送信を行うことができるため、無線伝送路および有線伝送路における通信を中断しなくて良いから、パケット通信のスループットを向上させることができる。
【0018】
本発明の基地局装置は、上記構成において、前記パケットデータ転送手段が、前記ハンドオーバ元の前記送信ユニットから送出される前記パケットデータを一時的に蓄積する転送パケットデータ蓄積手段と、前記転送パケットデータ蓄積手段によって蓄積された前記パケットデータを読み出して前記パケットデータ送信手段に転送するパケットデータ読み出し転送手段と、を具備する構成を採る。
【0019】
この構成によれば、上記効果に加えて、ハンドオーバ元の送信ユニットに蓄積された全てのパケットデータのハンドオーバ元の送信ユニットからの送出の完了を待たずに、ハンドオーバ先の送信ユニットにおいて一時的に蓄積されたパケットデータを読み出して転送してハンドオーバ先の送信ユニットから送信することができるため、無線伝送路および有線伝送路における通信を中断しなくて良いから、パケット通信のスループットを向上させることができる。
【0020】
本発明のパケット通信方法は、複数のセクタに各々対応する複数の送信ユニットを具備する基地局装置におけるパケット通信方法であって、入力されるパケットデータを一時的に蓄積するパケットデータ蓄積ステップと、前記パケットデータ蓄積ステップにおいて蓄積された前記パケットデータを前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ先の送信ユニットに送出するパケットデータ送出ステップと、前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットから送出されるパケットデータを受信すると同時に転送するパケットデータ転送ステップと、前記パケットデータ転送ステップにおいて転送される前記パケットデータを受信すると同時に送信する転送パケットデータ送信ステップと、前記転送パケットデータ送信ステップにおける前記パケットデータの送信時でない時に前記パケットデータ蓄積ステップにおいて蓄積された前記パケットデータを読み出して送信する入力パケットデータ送信ステップと、を具備するようにした。
【0021】
この方法によれば、ハンドオーバ元の送信ユニットに蓄積された全てのパケットデータのハンドオーバ元の送信ユニットからの送出の完了を待たずにハンドオーバ先の送信ユニットにおいて転送されるパケットデータのハンドオーバ先の送信ユニットからの送信を行うことができるため、無線伝送路および有線伝送路における通信を中断しなくて良いから、パケット通信のスループットを向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、複数のセクタに各々対応する複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットからのパケットデータをパケットデータ転送手段が受信すると同時に転送して、転送される前記パケットデータをパケットデータ送信手段が受信すると同時に送信することである。
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施の形態に係る基地局装置を具備する移動通信システムの構成を示すブロック図である。
【0025】
図1に示す移動通信システムは、サーバ101、コアネットワーク102、基地局制御装置103、基地局装置104、移動端末装置105、有線伝送路106および無線伝送路107a、107bを具備している。基地局制御装置103は、バッファ110および有線送信部111を具備している。基地局装置104は、有線受信部120、スイッチ部121、通信バス122、制御部123および送信ユニット124a、124bを具備している。送信ユニット124aは、フレームプロトコル処理部(以下、「FP処理部」と言う)130a、受信バッファ131a、読み出し部132a、送出部133a、転送バッファ134a、読み出し転送部135aおよび無線送信部136aを具備している。送信ユニット124bは、FP処理部130b、受信バッファ131b、読み出し部132b、送出部133b、転送バッファ134b、読み出し転送部135bおよび無線送信部136bを具備している。
【0026】
バッファ110の入力端子は、コアネットワーク102を介してサーバ101に接続されている。有線送信部111の入力端子は、バッファ110に接続されていると共に、有線伝送路106を介して有線受信部120に接続されている。
有線受信部120の入力端子は、有線伝送路106を介して有線送信部111に接続されていると共に、スイッチ部121に接続されている。スイッチ部121の入力端子は、有線受信部120、通信バス122および制御部123に接続されている。制御部123の入力端子は、通信バス122およびFP処理部130a、130bに接続されている。
【0027】
FP処理部130aの入力端子は、制御部123および通信バス122に接続されている。受信バッファ131aの入力端子は、FP処理部130aに接続されている。読み出し部132aの入力端子は、制御部123、受信バッファ131aおよび読み出し転送部135aに接続されている。送出部133aの入力端子は、読み出し部132aに接続されている。転送バッファ134aの入力端子は、通信バス122に接続されている。読み出し転送部135aの入力端子は、制御部123および転送バッファ134aに接続されている。無線送信部136aの入力端子は、読み出し部132aおよび読み出し転送部135aに接続されている。
【0028】
FP処理部130bの入力端子は、制御部123および通信バス122に接続されている。受信バッファ131bの入力端子は、FP処理部130bに接続されている。読み出し部132bの入力端子は、制御部123、受信バッファ131bおよび読み出し転送部135bに接続されている。送出部133bの入力端子は、読み出し部132bに接続されている。転送バッファ134bの入力端子は、通信バス122に接続されている。読み出し転送部135bの入力端子は、制御部123および転送バッファ134bに接続されている。無線送信部136bの入力端子は、読み出し部132bおよび読み出し転送部135bに接続されている。
【0029】
ここで、基地局装置104によってカバーされている通信可能エリアは、2つのセクタSa、Sbに分割されている。送信ユニット124aはセクタSaに対応し、送信ユニット124bはセクタSbに対応する。すなわち、本実施の形態の基地局装置104は2つのセクタをカバーする構成を有する。移動端末装置105は、セクタSaに在圏している時に無線伝送路107aを介して無線送信部136aに接続し、セクタSbに在圏している時に無線伝送路107bを介して無線送信部136bに接続する。
【0030】
サーバ101は、パケットデータ(たとえばユーザ情報)をコアネットワーク102を介して基地局制御装置103へ送信する。基地局制御装置103において、バッファ110は、サーバ101から送信されたパケットデータを一時的に蓄積する。
【0031】
有線送信部111は、有線伝送路106を介して得られた送信開始指示を示す制御フレーム信号に従ってバッファ110に蓄積されたパケットデータを読み出して、有線伝送路106を介して有線受信部120へ送信する。有線送信部111は、有線伝送路106を介して得られた送信停止指示を示す制御フレーム信号に従ってバッファ110に蓄積されたパケットデータの読み出しおよび送信を停止する。有線送信部111は、有線伝送路106を介して得られた送信すべきパケットデータの量を指示するための制御フレーム信号に基づいて指示された量のパケットデータをバッファ110から読み出して出力する。
【0032】
有線受信部120は、有線送信部111によって送信されたパケットデータを有線伝送路106を介して受信する。有線受信部120は、受信されたパケットデータをスイッチ部121へ出力する。
【0033】
スイッチ部121は、有線受信部120から得られたパケットデータをFP処理部130a、130bのうち移動端末装置105がハンドオーバ前に在圏しているセクタに対応する(すなわちハンドオーバ元の)送信ユニットにおけるFP処理部へ通信バス122を介して出力する。より具体的には、スイッチ部121は、移動端末装置105がハンドオーバ前にセクタSaに在圏している時に、有線受信部120から得られたパケットデータをFP処理部130aに出力する。
一方、スイッチ部121は、移動端末装置105がハンドオーバ前にセクタSbに在圏している時に、有線受信部120から得られたパケットデータをFP処理部130bに出力する。
【0034】
また、スイッチ部121は、制御部123から得られた切り替え指示を示す信号に従って有線受信部120から得られたパケットデータの出力先を切り替えて、有線受信部120から得られたパケットデータを出力する。より具体的には、スイッチ部121は、セクタSaからセクタSbへのハンドオーバの場合、有線受信部120から得られたパケットデータをハンドオーバ先であるセクタSbの送信ユニット124bにおけるFP処理部130bへ通信バス122を介して出力する。一方、スイッチ部121は、セクタSbからセクタSaへのハンドオーバの場合、有線受信部120から得られたパケットデータをハンドオーバ先であるセクタSaの送信ユニット124aにおけるFP処理部130aへ通信バス122を介して出力する。
【0035】
制御部123は、基地局装置104によってカバーされているセクタSa、Sbのいずれか一方に在圏している移動端末装置105が他方のセクタに移動したことを検出する。そして、制御部123は、移動端末装置105の移動を検出した時に、ハンドオーバ要求を示す信号を出力する。より具体的には、制御部123は、移動端末装置105がセクタSaからセクタSbへ移動したことを検出した時、ハンドオーバ要求を示す信号をハンドオーバ元の送信ユニット124aにおけるFP処理部130aおよび読み出し部132a並びにハンドオーバ先の送信ユニット124bにおけるFP処理部130bおよび読み出し転送部135bに出力する。一方、制御部123は、移動端末装置105がセクタSbからセクタSaへ移動したことを検出した時、ハンドオーバ要求を示す信号をハンドオーバ元の送信ユニット124bにおけるFP処理部130bおよび読み出し部132b並びにハンドオーバ先の送信ユニット124aにおけるFP処理部130aおよび読み出し転送部135aに出力する。
【0036】
また、制御部123は、ハンドオーバ元の送信ユニットにおけるFP処理部から得られた受信停止を示す信号に従って、切り替え指示を示す信号および切り替え完了を示す信号を出力する。より具体的には、セクタSaからセクタSbへのハンドオーバの場合、制御部123は、切り替え指示を示す信号をスイッチ部121に出力し、切り替え完了を示す信号をハンドオーバ元の送信ユニット124aにおける読み出し部132aに出力する。一方、セクタSbからセクタSaへのハンドオーバの場合、制御部123は、切り替え指示を示す信号をスイッチ部121に出力し、切り替え完了を示す信号をハンドオーバ元の送信ユニット124bにおける読み出し部132bに出力する。
【0037】
送信ユニット124aのFP処理部130aは、通信バス122を介してスイッチ部121から得られたパケットデータを受信バッファ131aに入力する。
【0038】
また、FP処理部130aは、セクタSaがハンドオーバ元である場合、制御部123から得られたハンドオーバ要求を示す信号に従って送信停止指示を示す制御フレーム信号を生成して、通信バス122、スイッチ部121、有線受信部120および有線伝送路106を介して有線送信部111に出力する。また、FP処理部130aは、送信停止指示を示す制御フレーム信号を有線送信部110へ出力した時に、受信停止を示す信号を生成して制御部123に出力する。また、FP処理部130aは、セクタSaがハンドオーバ先である場合、制御部123から得られたハンドオーバ要求を示す信号に従って送信開始指示を示す制御フレーム信号を生成して、通信バス122、スイッチ部121、有線受信部120および有線伝送路106を介して有線送信部111に出力する。
【0039】
なお、上記の通り、FP処理部130aは、ハンドオーバ要求に従って送信停止指示を示す信号または送信開始指示を示す信号の生成および出力を行う構成を有している。しかしながら、FP処理部130aの構成は上記に限定されない。
たとえば、FP処理部130aは、送信停止指示を示す信号および送信開始指示を示す信号の生成および出力を行わない構成であっても良い。
【0040】
また、FP処理部130aは、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータの量を監視し、受信バッファ131a内のパケットデータの量が所定の範囲内を維持するように、送信すべきパケットデータの量を指示するための制御フレーム信号を生成して、通信バス122、スイッチ部121、有線受信部120および有線伝送路106を介して有線送信部111に出力する構成を有しても良い。
【0041】
ここで、FP処理部130aによって生成される制御フレーム信号の一例として、図2に示すようなフレームフォーマットを有するHS-DSCH[High Speed - Downlink Shared CHannel] Capacity Allocation Control Frame(非特許文献1および非特許文献2参照)を上記の制御フレーム信号に適用することができる。たとえば、受信バッファ131aのパケットデータが溢れそうになった時、FP処理部130aは、送信停止指示を示す(すなわち送信量=Credit=0の)HS-DSCH Capacity Allocation Control Frameを生成して出力する。また、受信バッファ131aのパケットデータが無くなりそうな時、FP処理部130aは、パケットデータの送信を要求する(たとえば送信量=無限大の)HS-DSCH Capacity Allocation Control Frameを生成して出力する。
【0042】
送信ユニット124aの受信バッファ131aは、FP処理部130aによって入力されたパケットデータを一時的に蓄積する。すなわち、受信バッファ131aは、入力されるパケットデータを一時的に蓄積するパケットデータ蓄積部としての動作を実行する。
【0043】
送信ユニット124aの読み出し部132aは、移動端末装置105がハンドオーバ前にセクタSaに在圏している時に受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータを読み出して無線送信部136aに出力する。また、読み出し部132aは、移動端末装置105がハンドオーバ時にセクタSaに移動してきた時に受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータを読み出して無線送信部136aに出力する。また、読み出し部132aは、制御部123から得られたハンドオーバ要求を示す信号に従ってパケットデータの出力先を無線送信部136aから送出部133aに切り替えて、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータを読み出して送出部133aに出力する。また、読み出し部132aは、パケットデータの出力先が送出部133aである時に、制御部123から切り替え完了を示す信号を得て、かつ、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータの全ての読み出しを完了した場合、エンドパケットデータを生成して送出部133aに出力する。
【0044】
送信ユニット124aの送出部133aは、読み出し部132aから得られたパケットデータ(エンドパケットデータを含む)をハンドオーバ先の送信ユニット124bにおける転送バッファ134bに通信バス122を介して送出する。すなわち、送出部133aは、前記パケットデータ蓄積部によって蓄積されたパケットデータを複数の送信ユニットのうちハンドオーバ先の送信ユニットに送出するパケットデータ送出部としての動作を実行する。
【0045】
なお、本実施の形態における送信ユニット124aは、読み出し部132aによってエンドパケットデータの生成が行われる構成を有している。が、送信ユニット124aの構成はこれに限定されない。たとえば、送信ユニット124aにおいて、蓄積されたパケットデータの全てが読み出し部132aから送出部133aに出力され出力されたパケットデータの全てが送出部133aから転送バッファ134bに送出された時に、エンドパケットデータが送出部133aによって生成され送出される構成であっても良い。この場合、送出部133aは、制御部123からの切り替え完了を示す信号を受信する構成を有する。
【0046】
送信ユニット124aの転送バッファ134aは、ハンドオーバ元の送信ユニット124bにおける送出部133bから通信バス122を介してパケットデータ(エンドパケットデータを含む)を受信して一時的に蓄積する。すなわち、転送バッファ134aは、複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットから送出されるパケットデータを一時的に蓄積する転送パケットデータ蓄積部としての動作を実行する。
【0047】
送信ユニット124aの読み出し転送部135aは、制御部123からのハンドオーバ要求を示す信号に従って、転送バッファ134aに蓄積されたパケットデータ(エンドパケットデータを含む)を読み出す。そして、読み出し転送部135aは、読み出されたパケットデータがエンドパケットデータでない場合に読み出されたパケットデータを無線送信部136aに転送し、読み出されたパケットデータがエンドパケットデータである場合に読み出されたエンドパケットデータを読み出し部132aに転送する。
【0048】
ここで、送信ユニット124aにおいて、転送バッファ134aおよび読み出し転送部135aの組み合わせは、ハンドオーバ元の送信ユニットにおける送出部から送出されるパケットデータを受信すると同時に転送するパケットデータ転送部を構成する。
【0049】
送信ユニット124aの無線送信部136aは、読み出し部132aから得られたパケットデータをハンドオーバ前にセクタSaに在圏している移動端末装置105に無線伝送路107aを介して送信する。また、無線送信部136aは、読み出し転送部135aから転送されたパケットデータをハンドオーバ時にセクタSaに移動してきた移動端末装置105に無線伝送路107aを介して送信する。
【0050】
ここで、送信ユニット124aにおいて、読み出し部132aおよび無線送信部136aの組み合わせは、上記のパケットデータ転送部によって転送されるパケットデータを受信すると同時に送信すると共に転送されるパケットデータの送信時でない時に受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータを読み出して送信するパケットデータ送信部を構成する。
【0051】
送信ユニット124bは、送信ユニット124aと同様の動作を実行する。すなわち、送信ユニット124bのFP処理部130b、受信バッファ131b、読み出し部132b、送出部133b、転送バッファ134b、読み出し転送部135bおよび無線送信部136bは、送信ユニット124aのFP処理部130a、受信バッファ131a、読み出し部132a、送出部133a、転送バッファ134a、読み出し転送部135aおよび無線送信部136aと同様の動作を実行する。
【0052】
次いで、上記構成を有する移動通信システム100の動作の一例について説明する。図3は、本発明の一実施の形態に係る基地局装置を具備する移動通信システムの動作を説明するための図である。
【0053】
移動端末装置105は、ハンドオーバ前にセクタSa(ハンドオーバ元)に在圏している。この時、有線送信部111から送信されたパケットデータPKは、ハンドオーバ元の受信バッファ131aに蓄積され、蓄積されたパケットデータPKは、読み出し部132aによって読み出され、読み出されたパケットデータPKは、無線送信部136aに出力され、出力されたパケットデータPKは、無線送信部136aによって移動端末装置105に送信されている。
【0054】
そして、制御部123は、移動端末装置105がセクタSaからセクタSb(ハンドオーバ先)へ移動したことを検出した時(ステップST301)、ハンドオーバ要求を示す信号(以下、「ハンドオーバ要求S302」と言う)をハンドオーバ元のFP処理部130aおよび読み出し部132a並びにハンドオーバ先のFP処理部130bおよび読み出し転送部135bに出力する。
【0055】
そして、FP処理部130aは、制御部123からのハンドオーバ要求S302に従って送信停止指示を示す制御フレーム信号S303を生成して、有線送信部111に出力する。また、FP処理部130bは、制御部123からのハンドオーバ要求S302に従って送信開始指示を示す制御フレーム信号S304を生成して有線送信部111に出力する。そして、有線送信部111から送信されたパケットデータPKは、ハンドオーバ先の受信バッファ131bに蓄積される。
【0056】
このように実質的に同時に制御フレーム信号S303、S304を有線送信部111へ出力することによって、有線送信部111がバッファ110に蓄積されたパケットデータPKの読み出しおよび送信を中断することがなくなるから、有線伝送路106におけるパケットデータPKの伝送を無瞬断で行うことができる。なお、上で説明したようにFP処理部130aが制御フレーム信号S303および制御フレーム信号S304の生成および出力を行わない構成である場合においても、上記と同様の作用効果を実現することができる。
【0057】
そして、FP処理部130aは、受信停止を示す信号(以下、「受信停止S305」と言う)を生成して制御部123に出力する。
【0058】
そして、制御部123は、FP処理部130aからの受信停止S305に従って切り替え指示を示す信号(以下、「切り替え指示S306」と言う)を生成してスイッチ部121に出力する。
【0059】
そして、スイッチ部121は、制御部123からの切り替え指示S306に従って有線受信部120から得られたパケットデータの出力先をハンドオーバ元のFP処理部130aからハンドオーバ先のFP処理部130bに切り替える(ステップST307)。
【0060】
また、制御部123は、切り替え完了を示す信号(以下、「切り替え完了S308」と言う)を生成してハンドオーバ元の読み出し部132aに出力する。
【0061】
また、ハンドオーバ元の読み出し部132aは、制御部123からのハンドオーバ要求S302に従って受信バッファ131aから読み出されたパケットデータPKの出力先を無線送信部136aから送出部133aに切り替えて、パケットデータPKを送出部133aに出力する。送出部133aに出力されたパケットデータPKは、ハンドオーバ先の転送バッファ134bに送出され、転送バッファ134bに蓄積される。
【0062】
そして、読み出し転送部135aは、制御部123からのハンドオーバ要求S302に従って転送バッファ134bに蓄積されたパケットデータPKを読み出して、無線送信部136bに転送する。
【0063】
そして、無線送信部136bは、転送バッファ134bから出力されたパケットデータPKを移動端末装置105に送信する。
【0064】
そして、読み出し部132aは、制御部123から切り替え完了S308を受信し、かつ、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータの全ての読み出しを完了した時に、エンドパケットデータEPKを生成して送出部133aに出力する。送出部133aに出力されたエンドパケットデータEPKは、ハンドオーバ先の転送バッファ134bに送出され、転送バッファ134bに一時的に蓄積される。
【0065】
そして、読み出し転送部135bは、転送バッファ134bに蓄積されたエンドパケットデータEPKを読み出して、読み出し部132bに転送する。
【0066】
そして、読み出し部132bは、転送バッファ135bから得られたエンドパケットデータEPKに従って受信バッファ131bに蓄積されたパケットデータPKを読み出す。読み出されたパケットデータPKは、無線送信部136bに出力され、出力されたパケットデータPKは、無線送信部136bによってハンドオーバ時にセクタSbに移動してきた移動端末装置105に送信される。
【0067】
以上のような動作を行うことによって、ハンドオーバ時に基地局装置104から移動端末装置105へのパケットデータPKの送信が中断されない。
【0068】
次いで、上記の基地局装置104におけるハンドオーバ元の読み出し部132aの動作の一例について詳細に説明する。図4は、基地局装置104における読み出し部132aの動作を説明するためのフロー図である。
【0069】
ハンドオーバ前に、読み出し部132aは、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータPKを読み出し(ステップST401)、無線送信部136aに出力する(ステップST402)。
【0070】
そして、読み出し部132aは、制御部123からハンドオーバ要求S302を受信しない時に(ステップST403:NO)、上記のステップST401およびステップST402を再度実行する。
【0071】
一方、読み出し部132aは、制御部123からハンドオーバ要求S302を受信した時に(ステップST403:YES)、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータPKを読み出し(ステップST404)、送出部133aに出力する(ステップST405)。
【0072】
そして、読み出し部132aは、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータPKの全ての読み出しを完了していない時に、または、制御部123から切り替え完了S308を受信していない時に(ステップST406:NO)、上記のステップST404およびステップST405を再度実行する。
【0073】
一方、読み出し部132aは、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータPKの全ての読み出しを完了し、かつ、制御部123から切り替え完了S308を受信した時に(ステップST406:YES)、エンドパケットデータEPKを生成して(ステップST407)、エンドパケットデータEPKを送出部133aに出力する(ステップST408)。
【0074】
次いで、上記の基地局装置104におけるハンドオーバ先の読み出し転送部135bの動作の一例について詳細に説明する。図5は、基地局装置104における読み出し転送部135bの動作を説明するためのフロー図である。
【0075】
読み出し転送部135bは、制御部123からのハンドオーバ要求S302に従って転送バッファ134bに蓄積されたパケットデータPK(エンドパケットデータEPKを含む)を読み出す(ステップST501)。
【0076】
そして、読み出されたパケットデータPKがエンドパケットデータEPKでない時に(ステップST502:NO)、読み出し転送部135bは、読み出されたパケットデータPKを無線送信部136bに転送する(ステップST503)。そして、読み出し転送部135bは、上記のステップST501を再度実行する。
【0077】
一方、読み出されたパケットデータPKがエンドパケットデータEPKである時に(ステップST502:YES)、読み出し転送部135bは、読み出されたエンドパケットデータEPKを読み出し部132bに転送して、蓄積されたパケットデータPKの読み出し転送を終了する(ステップST504)。
【0078】
なお、本実施の形態において、セクタSaからセクタSbへのハンドオーバ時の移動通信システム100の動作を説明したが、移動通信システム100は、セクタSbからセクタSaへのハンドオーバ時も上記と同様の動作を実行することができる。
【0079】
また、本実施の形態において、基地局装置104は2つのセクタSa、Sbをカバーする構成を有するが、基地局装置104の構成はこれに限定されない。たとえば、基地局装置104は、複数[たとえばN個(Nは2以上の整数)]のセクタをカバーする構成を有しても良い。基地局装置104がN個のセクタをカバーする場合、基地局装置104はN個のセクタの各々に対応するN個の送信ユニットを具備する。この場合、移動通信システム100は、N個のセクタのうち1つのセクタから他のセクタへのハンドオーバ時も上記と同様の動作を実行することができる。
【0080】
このように、本発明の一実施の形態によれば、ハンドオーバ元の送信ユニットにおける受信バッファに蓄積された全てのパケットデータのハンドオーバ元の送信ユニットにおける送出部からの送出の完了を待たずに、ハンドオーバ先の送信ユニットにおけるパケットデータ転送部によって転送されるパケットデータのハンドオーバ先の送信ユニットにおけるパケットデータ送信部からの送信を行うことができるため、無線伝送路および有線伝送路における通信を中断しなくて良いから、パケット通信のスループットを向上させることができる。
【0081】
特に、移動通信システム100において基地局制御装置103および基地局装置104の間のデータ伝送遅延が大きい場合、一般的に、基地局制御装置103において送信開始までに要する期間が長いため、基地局装置104が上記のような構成を有することによってパケット通信のスループットを著しく向上させることができる。
【0082】
なお、本実施の形態の送信ユニット124aにおいて、前記パケットデータ転送部の構成は、上記のものに限定されない。たとえば、送信ユニット124aにおいて、前記パケットデータ転送部は、転送バッファ134aを具備しない構成であっても良い。転送バッファ134aはハンドオーバ元から送出されてくるパケットデータのデータ速度を調整するために用いられるものであるから、データ速度の調整の必要がない場合、転送バッファ134aを用いることなく上記と同様の効果を実現することができる。
【0083】
また、本実施の形態の送信ユニット124bにおいても、前記パケットデータ転送部の構成は、上記のものに限定されない。たとえば、送信ユニット124bにおいて、前記パケットデータ転送部は、転送バッファ134bを具備しない構成であっても良い。転送バッファ134bはハンドオーバ元から送出されてくるパケットデータのデータ速度を調整するために用いられるものであるから、データ速度の調整の必要がない場合、転送バッファ134bを用いることなく上記と同様の効果を実現することができる。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のセクタに各々対応する複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットからのパケットデータをパケットデータ転送手段が受信すると同時に転送して、転送される前記パケットデータをパケットデータ送信手段が受信すると同時に送信するため、有線伝送路および無線伝送路における通信を中断しなくても良いから、パケット通信のスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る基地局装置を具備する移動通信システムの構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態に係る基地局装置において生成される制御フレーム信号のフォーマットの一例を説明するための図
【図3】本発明の一実施の形態に係る基地局装置を具備する移動通信システムの動作を説明するための図
【図4】本発明の一実施の形態に係る基地局装置における読み出し部の動作を説明するためのフロー図
【図5】本発明の一実施の形態に係る基地局装置における読み出し転送部の動作を説明するためのフロー図
【図6】従来の移動通信システムの構成の一例を示すブロック図
【図7】従来の移動通信システムの動作の一例を説明するための図
【符号の説明】
100 移動通信システム
101 サーバ
102 コアネットワーク
103 基地局制御装置
104 基地局装置
105 移動端末装置
106 有線伝送路
107a、107b 無線伝送路
110 バッファ
111 有線送信部
120 有線受信部
121 スイッチ部
122 通信バス
123 制御部
124a、124b 送信ユニット
130a、130b FP処理部
131a、131b 受信バッファ
132a、132b 読み出し部
133a、133b 送出部
134a、134b 転送バッファ
135a、135b 読み出し転送部
136a、136b 無線送信部
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信システムにおいてパケットデータを高速に伝送する基地局装置およびパケット通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、移動通信システムにおいて高速パケット通信を実現できる伝送技術に関する検討が盛んに行われている。特に、IMT−2000(International Mobile Telecommunications-2000)に代表される第3世代移動通信システムにおいて、たとえばHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)方式などのように、ネットワークから移動端末装置方向の下り通信において従来の数百[kbps]に比べて十数倍のスループットを実現する下り高速パケット伝送技術に関する検討が行われている。高速パケット伝送技術を実現するために、移動端末装置および基地局装置の間の無線区間における高速のデータ伝送技術に対応して、基地局装置および基地局制御装置の間の有線区間におけるデータ伝送のスループットを向上できるフロー制御技術が強く求められている。
【0003】
Iubインタフェース、すなわち基地局装置および基地局制御装置におけるFP(Frame Protocol)によるフロー制御方式(たとえば非特許文献1および非特許文献2参照)の1つとして、以下のようなフロー制御方式が挙げられる。移動端末装置が、ある基地局装置によってカバーされるエリア内の異なるセクタ間を移動する時、基地局装置は、移動端末装置が移動する前のセクタで行っていたパケット通信を一旦停止して移動端末装置が移動した後のセクタでパケット通信を再開する。
【0004】
このようにして、基地局装置は、呼を切断することなく移動端末装置とのパケット通信を継続する。このような移動端末装置のセクタ間の移動による通信の停止および再開をハンドオーバと呼んでいる。ハンドオーバ時に、基地局装置は、パケット通信が中断される期間中にハンドオーバ元の(すなわち移動端末装置が移動する前の)セクタに対応するバッファに蓄積されたパケットデータをハンドオーバ先の(すなわち移動端末装置が移動した後の)セクタに対応するバッファに転送する。そして、基地局装置は、この転送が完了した後に基地局制御装置からのパケットデータ受信を再開する。
【0005】
以下、従来の移動通信システムの構成およびその動作について説明する。図6は、従来の移動通信システムの構成の一例を示すブロック図である。図6に示す移動通信システムは、サーバ601、コアネットワーク602、基地局制御装置603、基地局装置604、移動端末装置605、有線伝送路606および無線伝送路607a、607bを具備している。基地局制御装置603は、バッファ610および有線送信部611を具備している。基地局装置604は、有線受信部620、スイッチ部621、制御部622、バッファ623、624および無線送信部625、626を具備している。ここで、基地局装置604は、通信可能エリアとして一般に複数のセクタを有しているが、ここでは2つのセクタ(セクタAおよびセクタB)を有しているものとして説明する。
【0006】
上記の構成を有する移動通信システムにおいてサーバ601からセクタAに在圏している移動端末装置605へパケットデータを送信する場合のパケット通信動作の一例について説明する。まず、サーバ601はパケットデータをコアネットワーク602を介して基地局制御装置603へ送信する。基地局制御装置603は、受信されたパケットデータをバッファ610に一時的に蓄積する。有線送信部611は、基地局装置604から送信許可を得た時にバッファ610に蓄積されたパケットデータを読み出す。そして、有線送信部611は、読み出されたパケットデータを有線伝送路606を介して基地局装置604へ送信する。
【0007】
基地局装置604の有線受信部620は、送信されたパケットデータを受信してスイッチ部621へ出力する。そして、スイッチ部621は、有線受信部620から得られたパケットデータをセクタAに対応するバッファ623に書き込む。無線送信部625は、バッファ623に書き込まれたパケットデータを読み出して、無線伝送路607aを介して移動端末装置605へ送信する。
【0008】
次いで、セクタAからセクタBへのハンドオーバが発生した場合のパケット通信動作の一例について図6および図7を参照しながら説明する。
【0009】
ハンドオーバ元のセクタAに対応する無線送信部625が移動端末装置605へパケットデータPKを送信している時に制御部622がセクタAからセクタBへのハンドオーバを検出した時に(ステップST701)、制御部622は、ハンドオーバ要求S702を無線送信部625、626へ出力する。無線送信部625は、ハンドオーバ要求S702を受信した時、基地局制御装置603に対して送信停止指示S703を出力する。また、無線送信部625は、移動端末装置605へのパケットデータ送信を停止する(ステップST704)。基地局制御装置603の有線送信部611は、送信停止指示S703に従って基地局装置604に対するパケットデータ送信を停止する(ステップST705)。基地局装置604から移動端末装置605へのパケットデータ送信の停止から基地局装置604の基地局制御装置603からのパケットデータ受信の停止までの期間に基地局装置604が基地局制御装置603から受信したパケットデータPKは、バッファ623に蓄積される。
【0010】
無線送信部625は、基地局制御装置603からのパケットデータ受信が停止したことを検出した時、受信停止通知S706を制御部622へ出力する。また、無線送信部625は、バッファ623に蓄積されているパケットデータPKを読み出して、セクタBに対応するバッファ624を介して無線送信部626へ転送する。そして、制御部622は、受信停止通知S706を受信した時、スイッチ部621に対して切替指示S707を出力する。スイッチ部621は、切替指示S707を受信した時、有線受信部620から得られるパケットデータPKを書き込むバッファをバッファ623からバッファ624に切り替える(ステップST708)。
【0011】
無線送信部626は、パケットデータPKの転送が完了したことを検出した時、基地局制御装置603に対して送信開始指示S709を出力する。基地局制御装置603の有線送信部611は、送信開始指示S709に従って基地局装置604へのパケットデータ送信を再開する(ステップST710)。スイッチ部621は、有線受信部615によって受信されたパケットデータPKをバッファ624に書き込む。無線送信部626は、バッファ624に書き込まれたパケットデータPKを読み出して、セクタBに移動した移動端末装置601に対してパケットデータを送信する。
【0012】
以上のように、従来の移動体通信システムは、ハンドオーバ時に、基地局制御装置603から基地局装置604へのパケットデータ送信を一旦停止してバッファ623に蓄積されたパケットデータをバッファ624に転送してからパケットデータ送信を再開することによって、ハンドオーバ時にパケットデータ損失のない継続的なパケット通信を実現している。
【0013】
【非特許文献1】
3GPP TS 25.435 V5.0.0 (2002-03): 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; UTRAN Iub Interface User Plane Protocols for Common Transport Channel Data Streams (Release 5) 2002年3月
【非特許文献2】
3GPP TR 25.877 V5.1.0 (2002-06): 3rd Generation Partnership Project; Technical specification Group Radio Access Network; High Speed Downlink Packet Access: Iub/Iur protocol aspects (Release 5) 2002年6月
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の移動通信システムにおいて、ハンドオーバ元のセクタに対応するバッファに蓄積されたパケットデータのハンドオーバ先のセクタに対応するバッファへの転送が完了するまでパケット通信を再開することができないため、無線伝送路および有線伝送路においてパケット通信を行えない通信中断期間(図7の無線伝送路通信中断期間および有線伝送路通信中断期間)が発生してしまうから、パケット通信のスループットが良くないという問題があった。特に、基地局装置および基地局制御装置の間で数百[ms]のデータ伝送遅延が発生する場合、従来の基地局装置においては、基地局装置における転送に要する期間およびパケットデータ送信の停止および再開に要する期間中もパケットデータ送信を行うことができないため、スループットがさらに悪化してしまうという問題があった。
【0015】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、パケット通信のスループットを向上させることができる基地局装置およびパケット通信方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の基地局装置は、複数のセクタに各々対応する複数の送信ユニットを具備し、前記複数の送信ユニットの各々が、入力されるパケットデータを一時的に蓄積するパケットデータ蓄積手段と、前記パケットデータ蓄積手段によって蓄積された前記パケットデータを前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ先の送信ユニットに送出するパケットデータ送出手段と、前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットから送出されるパケットデータを受信すると同時に転送するパケットデータ転送手段と、前記パケットデータ転送手段によって転送される前記パケットデータを受信すると同時に送信すると共に当該パケットデータの送信時でない時に前記パケットデータ蓄積手段に蓄積された前記パケットデータを読み出して送信するパケットデータ送信手段と、を具備する構成を採る。
【0017】
この構成によれば、ハンドオーバ元の送信ユニットに蓄積された全てのパケットデータのハンドオーバ元の送信ユニットからの送出の完了を待たずにハンドオーバ先の送信ユニットにおいて転送されるパケットデータのハンドオーバ先の送信ユニットからの送信を行うことができるため、無線伝送路および有線伝送路における通信を中断しなくて良いから、パケット通信のスループットを向上させることができる。
【0018】
本発明の基地局装置は、上記構成において、前記パケットデータ転送手段が、前記ハンドオーバ元の前記送信ユニットから送出される前記パケットデータを一時的に蓄積する転送パケットデータ蓄積手段と、前記転送パケットデータ蓄積手段によって蓄積された前記パケットデータを読み出して前記パケットデータ送信手段に転送するパケットデータ読み出し転送手段と、を具備する構成を採る。
【0019】
この構成によれば、上記効果に加えて、ハンドオーバ元の送信ユニットに蓄積された全てのパケットデータのハンドオーバ元の送信ユニットからの送出の完了を待たずに、ハンドオーバ先の送信ユニットにおいて一時的に蓄積されたパケットデータを読み出して転送してハンドオーバ先の送信ユニットから送信することができるため、無線伝送路および有線伝送路における通信を中断しなくて良いから、パケット通信のスループットを向上させることができる。
【0020】
本発明のパケット通信方法は、複数のセクタに各々対応する複数の送信ユニットを具備する基地局装置におけるパケット通信方法であって、入力されるパケットデータを一時的に蓄積するパケットデータ蓄積ステップと、前記パケットデータ蓄積ステップにおいて蓄積された前記パケットデータを前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ先の送信ユニットに送出するパケットデータ送出ステップと、前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットから送出されるパケットデータを受信すると同時に転送するパケットデータ転送ステップと、前記パケットデータ転送ステップにおいて転送される前記パケットデータを受信すると同時に送信する転送パケットデータ送信ステップと、前記転送パケットデータ送信ステップにおける前記パケットデータの送信時でない時に前記パケットデータ蓄積ステップにおいて蓄積された前記パケットデータを読み出して送信する入力パケットデータ送信ステップと、を具備するようにした。
【0021】
この方法によれば、ハンドオーバ元の送信ユニットに蓄積された全てのパケットデータのハンドオーバ元の送信ユニットからの送出の完了を待たずにハンドオーバ先の送信ユニットにおいて転送されるパケットデータのハンドオーバ先の送信ユニットからの送信を行うことができるため、無線伝送路および有線伝送路における通信を中断しなくて良いから、パケット通信のスループットを向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、複数のセクタに各々対応する複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットからのパケットデータをパケットデータ転送手段が受信すると同時に転送して、転送される前記パケットデータをパケットデータ送信手段が受信すると同時に送信することである。
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施の形態に係る基地局装置を具備する移動通信システムの構成を示すブロック図である。
【0025】
図1に示す移動通信システムは、サーバ101、コアネットワーク102、基地局制御装置103、基地局装置104、移動端末装置105、有線伝送路106および無線伝送路107a、107bを具備している。基地局制御装置103は、バッファ110および有線送信部111を具備している。基地局装置104は、有線受信部120、スイッチ部121、通信バス122、制御部123および送信ユニット124a、124bを具備している。送信ユニット124aは、フレームプロトコル処理部(以下、「FP処理部」と言う)130a、受信バッファ131a、読み出し部132a、送出部133a、転送バッファ134a、読み出し転送部135aおよび無線送信部136aを具備している。送信ユニット124bは、FP処理部130b、受信バッファ131b、読み出し部132b、送出部133b、転送バッファ134b、読み出し転送部135bおよび無線送信部136bを具備している。
【0026】
バッファ110の入力端子は、コアネットワーク102を介してサーバ101に接続されている。有線送信部111の入力端子は、バッファ110に接続されていると共に、有線伝送路106を介して有線受信部120に接続されている。
有線受信部120の入力端子は、有線伝送路106を介して有線送信部111に接続されていると共に、スイッチ部121に接続されている。スイッチ部121の入力端子は、有線受信部120、通信バス122および制御部123に接続されている。制御部123の入力端子は、通信バス122およびFP処理部130a、130bに接続されている。
【0027】
FP処理部130aの入力端子は、制御部123および通信バス122に接続されている。受信バッファ131aの入力端子は、FP処理部130aに接続されている。読み出し部132aの入力端子は、制御部123、受信バッファ131aおよび読み出し転送部135aに接続されている。送出部133aの入力端子は、読み出し部132aに接続されている。転送バッファ134aの入力端子は、通信バス122に接続されている。読み出し転送部135aの入力端子は、制御部123および転送バッファ134aに接続されている。無線送信部136aの入力端子は、読み出し部132aおよび読み出し転送部135aに接続されている。
【0028】
FP処理部130bの入力端子は、制御部123および通信バス122に接続されている。受信バッファ131bの入力端子は、FP処理部130bに接続されている。読み出し部132bの入力端子は、制御部123、受信バッファ131bおよび読み出し転送部135bに接続されている。送出部133bの入力端子は、読み出し部132bに接続されている。転送バッファ134bの入力端子は、通信バス122に接続されている。読み出し転送部135bの入力端子は、制御部123および転送バッファ134bに接続されている。無線送信部136bの入力端子は、読み出し部132bおよび読み出し転送部135bに接続されている。
【0029】
ここで、基地局装置104によってカバーされている通信可能エリアは、2つのセクタSa、Sbに分割されている。送信ユニット124aはセクタSaに対応し、送信ユニット124bはセクタSbに対応する。すなわち、本実施の形態の基地局装置104は2つのセクタをカバーする構成を有する。移動端末装置105は、セクタSaに在圏している時に無線伝送路107aを介して無線送信部136aに接続し、セクタSbに在圏している時に無線伝送路107bを介して無線送信部136bに接続する。
【0030】
サーバ101は、パケットデータ(たとえばユーザ情報)をコアネットワーク102を介して基地局制御装置103へ送信する。基地局制御装置103において、バッファ110は、サーバ101から送信されたパケットデータを一時的に蓄積する。
【0031】
有線送信部111は、有線伝送路106を介して得られた送信開始指示を示す制御フレーム信号に従ってバッファ110に蓄積されたパケットデータを読み出して、有線伝送路106を介して有線受信部120へ送信する。有線送信部111は、有線伝送路106を介して得られた送信停止指示を示す制御フレーム信号に従ってバッファ110に蓄積されたパケットデータの読み出しおよび送信を停止する。有線送信部111は、有線伝送路106を介して得られた送信すべきパケットデータの量を指示するための制御フレーム信号に基づいて指示された量のパケットデータをバッファ110から読み出して出力する。
【0032】
有線受信部120は、有線送信部111によって送信されたパケットデータを有線伝送路106を介して受信する。有線受信部120は、受信されたパケットデータをスイッチ部121へ出力する。
【0033】
スイッチ部121は、有線受信部120から得られたパケットデータをFP処理部130a、130bのうち移動端末装置105がハンドオーバ前に在圏しているセクタに対応する(すなわちハンドオーバ元の)送信ユニットにおけるFP処理部へ通信バス122を介して出力する。より具体的には、スイッチ部121は、移動端末装置105がハンドオーバ前にセクタSaに在圏している時に、有線受信部120から得られたパケットデータをFP処理部130aに出力する。
一方、スイッチ部121は、移動端末装置105がハンドオーバ前にセクタSbに在圏している時に、有線受信部120から得られたパケットデータをFP処理部130bに出力する。
【0034】
また、スイッチ部121は、制御部123から得られた切り替え指示を示す信号に従って有線受信部120から得られたパケットデータの出力先を切り替えて、有線受信部120から得られたパケットデータを出力する。より具体的には、スイッチ部121は、セクタSaからセクタSbへのハンドオーバの場合、有線受信部120から得られたパケットデータをハンドオーバ先であるセクタSbの送信ユニット124bにおけるFP処理部130bへ通信バス122を介して出力する。一方、スイッチ部121は、セクタSbからセクタSaへのハンドオーバの場合、有線受信部120から得られたパケットデータをハンドオーバ先であるセクタSaの送信ユニット124aにおけるFP処理部130aへ通信バス122を介して出力する。
【0035】
制御部123は、基地局装置104によってカバーされているセクタSa、Sbのいずれか一方に在圏している移動端末装置105が他方のセクタに移動したことを検出する。そして、制御部123は、移動端末装置105の移動を検出した時に、ハンドオーバ要求を示す信号を出力する。より具体的には、制御部123は、移動端末装置105がセクタSaからセクタSbへ移動したことを検出した時、ハンドオーバ要求を示す信号をハンドオーバ元の送信ユニット124aにおけるFP処理部130aおよび読み出し部132a並びにハンドオーバ先の送信ユニット124bにおけるFP処理部130bおよび読み出し転送部135bに出力する。一方、制御部123は、移動端末装置105がセクタSbからセクタSaへ移動したことを検出した時、ハンドオーバ要求を示す信号をハンドオーバ元の送信ユニット124bにおけるFP処理部130bおよび読み出し部132b並びにハンドオーバ先の送信ユニット124aにおけるFP処理部130aおよび読み出し転送部135aに出力する。
【0036】
また、制御部123は、ハンドオーバ元の送信ユニットにおけるFP処理部から得られた受信停止を示す信号に従って、切り替え指示を示す信号および切り替え完了を示す信号を出力する。より具体的には、セクタSaからセクタSbへのハンドオーバの場合、制御部123は、切り替え指示を示す信号をスイッチ部121に出力し、切り替え完了を示す信号をハンドオーバ元の送信ユニット124aにおける読み出し部132aに出力する。一方、セクタSbからセクタSaへのハンドオーバの場合、制御部123は、切り替え指示を示す信号をスイッチ部121に出力し、切り替え完了を示す信号をハンドオーバ元の送信ユニット124bにおける読み出し部132bに出力する。
【0037】
送信ユニット124aのFP処理部130aは、通信バス122を介してスイッチ部121から得られたパケットデータを受信バッファ131aに入力する。
【0038】
また、FP処理部130aは、セクタSaがハンドオーバ元である場合、制御部123から得られたハンドオーバ要求を示す信号に従って送信停止指示を示す制御フレーム信号を生成して、通信バス122、スイッチ部121、有線受信部120および有線伝送路106を介して有線送信部111に出力する。また、FP処理部130aは、送信停止指示を示す制御フレーム信号を有線送信部110へ出力した時に、受信停止を示す信号を生成して制御部123に出力する。また、FP処理部130aは、セクタSaがハンドオーバ先である場合、制御部123から得られたハンドオーバ要求を示す信号に従って送信開始指示を示す制御フレーム信号を生成して、通信バス122、スイッチ部121、有線受信部120および有線伝送路106を介して有線送信部111に出力する。
【0039】
なお、上記の通り、FP処理部130aは、ハンドオーバ要求に従って送信停止指示を示す信号または送信開始指示を示す信号の生成および出力を行う構成を有している。しかしながら、FP処理部130aの構成は上記に限定されない。
たとえば、FP処理部130aは、送信停止指示を示す信号および送信開始指示を示す信号の生成および出力を行わない構成であっても良い。
【0040】
また、FP処理部130aは、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータの量を監視し、受信バッファ131a内のパケットデータの量が所定の範囲内を維持するように、送信すべきパケットデータの量を指示するための制御フレーム信号を生成して、通信バス122、スイッチ部121、有線受信部120および有線伝送路106を介して有線送信部111に出力する構成を有しても良い。
【0041】
ここで、FP処理部130aによって生成される制御フレーム信号の一例として、図2に示すようなフレームフォーマットを有するHS-DSCH[High Speed - Downlink Shared CHannel] Capacity Allocation Control Frame(非特許文献1および非特許文献2参照)を上記の制御フレーム信号に適用することができる。たとえば、受信バッファ131aのパケットデータが溢れそうになった時、FP処理部130aは、送信停止指示を示す(すなわち送信量=Credit=0の)HS-DSCH Capacity Allocation Control Frameを生成して出力する。また、受信バッファ131aのパケットデータが無くなりそうな時、FP処理部130aは、パケットデータの送信を要求する(たとえば送信量=無限大の)HS-DSCH Capacity Allocation Control Frameを生成して出力する。
【0042】
送信ユニット124aの受信バッファ131aは、FP処理部130aによって入力されたパケットデータを一時的に蓄積する。すなわち、受信バッファ131aは、入力されるパケットデータを一時的に蓄積するパケットデータ蓄積部としての動作を実行する。
【0043】
送信ユニット124aの読み出し部132aは、移動端末装置105がハンドオーバ前にセクタSaに在圏している時に受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータを読み出して無線送信部136aに出力する。また、読み出し部132aは、移動端末装置105がハンドオーバ時にセクタSaに移動してきた時に受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータを読み出して無線送信部136aに出力する。また、読み出し部132aは、制御部123から得られたハンドオーバ要求を示す信号に従ってパケットデータの出力先を無線送信部136aから送出部133aに切り替えて、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータを読み出して送出部133aに出力する。また、読み出し部132aは、パケットデータの出力先が送出部133aである時に、制御部123から切り替え完了を示す信号を得て、かつ、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータの全ての読み出しを完了した場合、エンドパケットデータを生成して送出部133aに出力する。
【0044】
送信ユニット124aの送出部133aは、読み出し部132aから得られたパケットデータ(エンドパケットデータを含む)をハンドオーバ先の送信ユニット124bにおける転送バッファ134bに通信バス122を介して送出する。すなわち、送出部133aは、前記パケットデータ蓄積部によって蓄積されたパケットデータを複数の送信ユニットのうちハンドオーバ先の送信ユニットに送出するパケットデータ送出部としての動作を実行する。
【0045】
なお、本実施の形態における送信ユニット124aは、読み出し部132aによってエンドパケットデータの生成が行われる構成を有している。が、送信ユニット124aの構成はこれに限定されない。たとえば、送信ユニット124aにおいて、蓄積されたパケットデータの全てが読み出し部132aから送出部133aに出力され出力されたパケットデータの全てが送出部133aから転送バッファ134bに送出された時に、エンドパケットデータが送出部133aによって生成され送出される構成であっても良い。この場合、送出部133aは、制御部123からの切り替え完了を示す信号を受信する構成を有する。
【0046】
送信ユニット124aの転送バッファ134aは、ハンドオーバ元の送信ユニット124bにおける送出部133bから通信バス122を介してパケットデータ(エンドパケットデータを含む)を受信して一時的に蓄積する。すなわち、転送バッファ134aは、複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットから送出されるパケットデータを一時的に蓄積する転送パケットデータ蓄積部としての動作を実行する。
【0047】
送信ユニット124aの読み出し転送部135aは、制御部123からのハンドオーバ要求を示す信号に従って、転送バッファ134aに蓄積されたパケットデータ(エンドパケットデータを含む)を読み出す。そして、読み出し転送部135aは、読み出されたパケットデータがエンドパケットデータでない場合に読み出されたパケットデータを無線送信部136aに転送し、読み出されたパケットデータがエンドパケットデータである場合に読み出されたエンドパケットデータを読み出し部132aに転送する。
【0048】
ここで、送信ユニット124aにおいて、転送バッファ134aおよび読み出し転送部135aの組み合わせは、ハンドオーバ元の送信ユニットにおける送出部から送出されるパケットデータを受信すると同時に転送するパケットデータ転送部を構成する。
【0049】
送信ユニット124aの無線送信部136aは、読み出し部132aから得られたパケットデータをハンドオーバ前にセクタSaに在圏している移動端末装置105に無線伝送路107aを介して送信する。また、無線送信部136aは、読み出し転送部135aから転送されたパケットデータをハンドオーバ時にセクタSaに移動してきた移動端末装置105に無線伝送路107aを介して送信する。
【0050】
ここで、送信ユニット124aにおいて、読み出し部132aおよび無線送信部136aの組み合わせは、上記のパケットデータ転送部によって転送されるパケットデータを受信すると同時に送信すると共に転送されるパケットデータの送信時でない時に受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータを読み出して送信するパケットデータ送信部を構成する。
【0051】
送信ユニット124bは、送信ユニット124aと同様の動作を実行する。すなわち、送信ユニット124bのFP処理部130b、受信バッファ131b、読み出し部132b、送出部133b、転送バッファ134b、読み出し転送部135bおよび無線送信部136bは、送信ユニット124aのFP処理部130a、受信バッファ131a、読み出し部132a、送出部133a、転送バッファ134a、読み出し転送部135aおよび無線送信部136aと同様の動作を実行する。
【0052】
次いで、上記構成を有する移動通信システム100の動作の一例について説明する。図3は、本発明の一実施の形態に係る基地局装置を具備する移動通信システムの動作を説明するための図である。
【0053】
移動端末装置105は、ハンドオーバ前にセクタSa(ハンドオーバ元)に在圏している。この時、有線送信部111から送信されたパケットデータPKは、ハンドオーバ元の受信バッファ131aに蓄積され、蓄積されたパケットデータPKは、読み出し部132aによって読み出され、読み出されたパケットデータPKは、無線送信部136aに出力され、出力されたパケットデータPKは、無線送信部136aによって移動端末装置105に送信されている。
【0054】
そして、制御部123は、移動端末装置105がセクタSaからセクタSb(ハンドオーバ先)へ移動したことを検出した時(ステップST301)、ハンドオーバ要求を示す信号(以下、「ハンドオーバ要求S302」と言う)をハンドオーバ元のFP処理部130aおよび読み出し部132a並びにハンドオーバ先のFP処理部130bおよび読み出し転送部135bに出力する。
【0055】
そして、FP処理部130aは、制御部123からのハンドオーバ要求S302に従って送信停止指示を示す制御フレーム信号S303を生成して、有線送信部111に出力する。また、FP処理部130bは、制御部123からのハンドオーバ要求S302に従って送信開始指示を示す制御フレーム信号S304を生成して有線送信部111に出力する。そして、有線送信部111から送信されたパケットデータPKは、ハンドオーバ先の受信バッファ131bに蓄積される。
【0056】
このように実質的に同時に制御フレーム信号S303、S304を有線送信部111へ出力することによって、有線送信部111がバッファ110に蓄積されたパケットデータPKの読み出しおよび送信を中断することがなくなるから、有線伝送路106におけるパケットデータPKの伝送を無瞬断で行うことができる。なお、上で説明したようにFP処理部130aが制御フレーム信号S303および制御フレーム信号S304の生成および出力を行わない構成である場合においても、上記と同様の作用効果を実現することができる。
【0057】
そして、FP処理部130aは、受信停止を示す信号(以下、「受信停止S305」と言う)を生成して制御部123に出力する。
【0058】
そして、制御部123は、FP処理部130aからの受信停止S305に従って切り替え指示を示す信号(以下、「切り替え指示S306」と言う)を生成してスイッチ部121に出力する。
【0059】
そして、スイッチ部121は、制御部123からの切り替え指示S306に従って有線受信部120から得られたパケットデータの出力先をハンドオーバ元のFP処理部130aからハンドオーバ先のFP処理部130bに切り替える(ステップST307)。
【0060】
また、制御部123は、切り替え完了を示す信号(以下、「切り替え完了S308」と言う)を生成してハンドオーバ元の読み出し部132aに出力する。
【0061】
また、ハンドオーバ元の読み出し部132aは、制御部123からのハンドオーバ要求S302に従って受信バッファ131aから読み出されたパケットデータPKの出力先を無線送信部136aから送出部133aに切り替えて、パケットデータPKを送出部133aに出力する。送出部133aに出力されたパケットデータPKは、ハンドオーバ先の転送バッファ134bに送出され、転送バッファ134bに蓄積される。
【0062】
そして、読み出し転送部135aは、制御部123からのハンドオーバ要求S302に従って転送バッファ134bに蓄積されたパケットデータPKを読み出して、無線送信部136bに転送する。
【0063】
そして、無線送信部136bは、転送バッファ134bから出力されたパケットデータPKを移動端末装置105に送信する。
【0064】
そして、読み出し部132aは、制御部123から切り替え完了S308を受信し、かつ、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータの全ての読み出しを完了した時に、エンドパケットデータEPKを生成して送出部133aに出力する。送出部133aに出力されたエンドパケットデータEPKは、ハンドオーバ先の転送バッファ134bに送出され、転送バッファ134bに一時的に蓄積される。
【0065】
そして、読み出し転送部135bは、転送バッファ134bに蓄積されたエンドパケットデータEPKを読み出して、読み出し部132bに転送する。
【0066】
そして、読み出し部132bは、転送バッファ135bから得られたエンドパケットデータEPKに従って受信バッファ131bに蓄積されたパケットデータPKを読み出す。読み出されたパケットデータPKは、無線送信部136bに出力され、出力されたパケットデータPKは、無線送信部136bによってハンドオーバ時にセクタSbに移動してきた移動端末装置105に送信される。
【0067】
以上のような動作を行うことによって、ハンドオーバ時に基地局装置104から移動端末装置105へのパケットデータPKの送信が中断されない。
【0068】
次いで、上記の基地局装置104におけるハンドオーバ元の読み出し部132aの動作の一例について詳細に説明する。図4は、基地局装置104における読み出し部132aの動作を説明するためのフロー図である。
【0069】
ハンドオーバ前に、読み出し部132aは、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータPKを読み出し(ステップST401)、無線送信部136aに出力する(ステップST402)。
【0070】
そして、読み出し部132aは、制御部123からハンドオーバ要求S302を受信しない時に(ステップST403:NO)、上記のステップST401およびステップST402を再度実行する。
【0071】
一方、読み出し部132aは、制御部123からハンドオーバ要求S302を受信した時に(ステップST403:YES)、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータPKを読み出し(ステップST404)、送出部133aに出力する(ステップST405)。
【0072】
そして、読み出し部132aは、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータPKの全ての読み出しを完了していない時に、または、制御部123から切り替え完了S308を受信していない時に(ステップST406:NO)、上記のステップST404およびステップST405を再度実行する。
【0073】
一方、読み出し部132aは、受信バッファ131aに蓄積されたパケットデータPKの全ての読み出しを完了し、かつ、制御部123から切り替え完了S308を受信した時に(ステップST406:YES)、エンドパケットデータEPKを生成して(ステップST407)、エンドパケットデータEPKを送出部133aに出力する(ステップST408)。
【0074】
次いで、上記の基地局装置104におけるハンドオーバ先の読み出し転送部135bの動作の一例について詳細に説明する。図5は、基地局装置104における読み出し転送部135bの動作を説明するためのフロー図である。
【0075】
読み出し転送部135bは、制御部123からのハンドオーバ要求S302に従って転送バッファ134bに蓄積されたパケットデータPK(エンドパケットデータEPKを含む)を読み出す(ステップST501)。
【0076】
そして、読み出されたパケットデータPKがエンドパケットデータEPKでない時に(ステップST502:NO)、読み出し転送部135bは、読み出されたパケットデータPKを無線送信部136bに転送する(ステップST503)。そして、読み出し転送部135bは、上記のステップST501を再度実行する。
【0077】
一方、読み出されたパケットデータPKがエンドパケットデータEPKである時に(ステップST502:YES)、読み出し転送部135bは、読み出されたエンドパケットデータEPKを読み出し部132bに転送して、蓄積されたパケットデータPKの読み出し転送を終了する(ステップST504)。
【0078】
なお、本実施の形態において、セクタSaからセクタSbへのハンドオーバ時の移動通信システム100の動作を説明したが、移動通信システム100は、セクタSbからセクタSaへのハンドオーバ時も上記と同様の動作を実行することができる。
【0079】
また、本実施の形態において、基地局装置104は2つのセクタSa、Sbをカバーする構成を有するが、基地局装置104の構成はこれに限定されない。たとえば、基地局装置104は、複数[たとえばN個(Nは2以上の整数)]のセクタをカバーする構成を有しても良い。基地局装置104がN個のセクタをカバーする場合、基地局装置104はN個のセクタの各々に対応するN個の送信ユニットを具備する。この場合、移動通信システム100は、N個のセクタのうち1つのセクタから他のセクタへのハンドオーバ時も上記と同様の動作を実行することができる。
【0080】
このように、本発明の一実施の形態によれば、ハンドオーバ元の送信ユニットにおける受信バッファに蓄積された全てのパケットデータのハンドオーバ元の送信ユニットにおける送出部からの送出の完了を待たずに、ハンドオーバ先の送信ユニットにおけるパケットデータ転送部によって転送されるパケットデータのハンドオーバ先の送信ユニットにおけるパケットデータ送信部からの送信を行うことができるため、無線伝送路および有線伝送路における通信を中断しなくて良いから、パケット通信のスループットを向上させることができる。
【0081】
特に、移動通信システム100において基地局制御装置103および基地局装置104の間のデータ伝送遅延が大きい場合、一般的に、基地局制御装置103において送信開始までに要する期間が長いため、基地局装置104が上記のような構成を有することによってパケット通信のスループットを著しく向上させることができる。
【0082】
なお、本実施の形態の送信ユニット124aにおいて、前記パケットデータ転送部の構成は、上記のものに限定されない。たとえば、送信ユニット124aにおいて、前記パケットデータ転送部は、転送バッファ134aを具備しない構成であっても良い。転送バッファ134aはハンドオーバ元から送出されてくるパケットデータのデータ速度を調整するために用いられるものであるから、データ速度の調整の必要がない場合、転送バッファ134aを用いることなく上記と同様の効果を実現することができる。
【0083】
また、本実施の形態の送信ユニット124bにおいても、前記パケットデータ転送部の構成は、上記のものに限定されない。たとえば、送信ユニット124bにおいて、前記パケットデータ転送部は、転送バッファ134bを具備しない構成であっても良い。転送バッファ134bはハンドオーバ元から送出されてくるパケットデータのデータ速度を調整するために用いられるものであるから、データ速度の調整の必要がない場合、転送バッファ134bを用いることなく上記と同様の効果を実現することができる。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のセクタに各々対応する複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットからのパケットデータをパケットデータ転送手段が受信すると同時に転送して、転送される前記パケットデータをパケットデータ送信手段が受信すると同時に送信するため、有線伝送路および無線伝送路における通信を中断しなくても良いから、パケット通信のスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る基地局装置を具備する移動通信システムの構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態に係る基地局装置において生成される制御フレーム信号のフォーマットの一例を説明するための図
【図3】本発明の一実施の形態に係る基地局装置を具備する移動通信システムの動作を説明するための図
【図4】本発明の一実施の形態に係る基地局装置における読み出し部の動作を説明するためのフロー図
【図5】本発明の一実施の形態に係る基地局装置における読み出し転送部の動作を説明するためのフロー図
【図6】従来の移動通信システムの構成の一例を示すブロック図
【図7】従来の移動通信システムの動作の一例を説明するための図
【符号の説明】
100 移動通信システム
101 サーバ
102 コアネットワーク
103 基地局制御装置
104 基地局装置
105 移動端末装置
106 有線伝送路
107a、107b 無線伝送路
110 バッファ
111 有線送信部
120 有線受信部
121 スイッチ部
122 通信バス
123 制御部
124a、124b 送信ユニット
130a、130b FP処理部
131a、131b 受信バッファ
132a、132b 読み出し部
133a、133b 送出部
134a、134b 転送バッファ
135a、135b 読み出し転送部
136a、136b 無線送信部
Claims (3)
- 複数のセクタに各々対応する複数の送信ユニットを具備し、
前記複数の送信ユニットの各々は、
入力されるパケットデータを一時的に蓄積するパケットデータ蓄積手段と、
前記パケットデータ蓄積手段によって蓄積された前記パケットデータを前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ先の送信ユニットに送出するパケットデータ送出手段と、
前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットから送出されるパケットデータを受信すると同時に転送するパケットデータ転送手段と、
前記パケットデータ転送手段によって転送される前記パケットデータを受信すると同時に送信すると共に当該パケットデータの送信時でない時に前記パケットデータ蓄積手段に蓄積された前記パケットデータを読み出して送信するパケットデータ送信手段と、
を具備することを特徴とする基地局装置。 - 前記パケットデータ転送手段は、
前記ハンドオーバ元の前記送信ユニットから送出される前記パケットデータを一時的に蓄積する転送パケットデータ蓄積手段と、
前記転送パケットデータ蓄積手段によって蓄積された前記パケットデータを読み出して前記パケットデータ送信手段に転送するパケットデータ読み出し転送手段と、
を具備することを特徴とする請求項1記載の基地局装置。 - 複数のセクタに各々対応する複数の送信ユニットを具備する基地局装置におけるパケット通信方法であって、
入力されるパケットデータを一時的に蓄積するパケットデータ蓄積ステップと、
前記パケットデータ蓄積ステップにおいて蓄積された前記パケットデータを前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ先の送信ユニットに送出するパケットデータ送出ステップと、
前記複数の送信ユニットのうちハンドオーバ元の送信ユニットから送出されるパケットデータを受信すると同時に転送するパケットデータ転送ステップと、
前記パケットデータ転送ステップにおいて転送される前記パケットデータを受信すると同時に送信する転送パケットデータ送信ステップと、
前記転送パケットデータ送信ステップにおける前記パケットデータの送信時でない時に前記パケットデータ蓄積ステップにおいて蓄積された前記パケットデータを読み出して送信する入力パケットデータ送信ステップと、
を具備することを特徴とするパケット通信方法。
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