JP2004200755A - 家電機器用ネットワークシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】運転動作蓄積ユニット3が、制御ユニット2から家電機器1の動作状態データや接続状態データを取り込み、記憶し、第1の通信ユニット4がデータを表示端末装置8へ送信することを備えたことにより、家電機器1をコントロールするユニットを3つに分類することにより、共有化がはかれ、従来の家電機器1に対するコストアップを低く抑えることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家電機器を遠隔で監視または操作するための通信装置を備えた家電機器用ネットワークシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から種々の家電機器を遠隔で操作や監視を行う装置が提案されているが、いずれの場合でも、家電機器に設けられた通信装置により、遠隔から家電機器の通信装置に操作信号を送信して機器を制御したり、操作信号による家電機器の動作状態の変化を遠隔に報知したりできる。
【0003】
こうした背景の中で、家電機器に設けられた通信装置により、遠隔から家電機器の通信装置に操作を行う家電機器のネットワークシステムが数多く提案されている。
【0004】
以下、従来の家電機器用ネットワークシステムについて図面を参照しながら説明する。
【0005】
図17は、家電機器のネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【0006】
図17において、家電機器のネットワークシステムは家庭の内部に位置する少なくとも一つの家電製品として冷蔵庫26、調理器27およびエアコン28等を含んでいる。家電機器には、それぞれにサブコントローラ26A、27A、28Aと家電機器を制御する冷蔵庫用コントローラ26B、調理機器用コントローラ27B、エアコン用コントローラ28Bとを含んでいる。30はメインコントローラ30Aとモデム30Bとを含む制御用のホームサーバ30である。31はホームサーバ30と冷蔵庫26、調理器27およびエアコン28との間の中継器である。ホームサーバ30はホームネットワーク回線29を介して冷蔵庫26、調理器27およびエアコン28とデータを取り交わすことができる。家庭の外部に位置する少なくとも一つの外部通信デバイスとしてセルラーホン22、23とパーソナルコンピュータ24とを含くみインターネット回線25を介して、ホームサーバ30とデータを送受信することができる。
【0007】
以上のように構成された家電機器用ネットワークシステムについて、以下その動作を説明する。
【0008】
ユーザーは、外部通信デバイスのセルラーホン22、23または、外部パーソナルコンピュータ24を介してシステムの所望の機能を選択する。例えば、遠隔制御機能、遠隔調理機能、遠隔サービス機能、遠隔家庭電化製品診断機能、遠隔警報機能等がある。所望の機能のために、送受信可能なインターネット回線25を介してホームサーバ30との間で双方向通信を行う。更にホームサーバ30は、ホームネットワーク回線29を介して冷蔵庫26、調理器27およびエアコン28等と通信を行うことで家庭の外部または内部から冷蔵庫26、調理器27およびエアコン28等を制御したり、状態を監視したりすることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−218282号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成は、家電機器(冷蔵庫26、調理器27、エアコン28等)を制御したり、ユーザーが遠隔から操作した要求に応じてデータを加工したり、サブコントロール26A、27A、28Aを制御したりするので、ホームネットワークに接続する専用の冷蔵庫制御コントローラ26B、調理器制御コントローラ27B、エアコン制御コントローラ28Bを作らなければならないため、従来から発売されている家電機器ではホームネットワークには接続することができないという欠点があった。
【0011】
また、サブコントロール26A、27A、28Aは、中継器31を介してホームサーバ30とのホームネットワーク回線29を制御したり、ユーザーが遠隔から操作した要求に応じて家電機器(冷蔵庫26、調理器27、エアコン28等)のデータを加工したりするので、家電機器に合わせて複数種類をつくなれければならないため、従来の家電機器に対するコストアップを低く抑えることができないという欠点があった。
【0012】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、家電機器の種類に関係なく共通ユニット化することで従来の家電機器に対するコストアップを低く抑えた家電機器用ネットワークシステムを提供することを目的とする。
【0013】
また、サブコントローラ26A、27A、28Aと家電機器側でさまざまな通信方式に合わせて家電機器に一体的に設けられているので、これらの部分は家電機器の種類に共通した規格がない、したがって複数種類の家電機器について種類に関係なく共有化できていないため、各種の家電機器同士の間や中継器31、ホームサーバ30に安定してネットワークに接続できないという欠点があった。
【0014】
また、ホームサーバ30や中継器31に不正なデータの入出力を阻止するファイヤーウォール機能がないので、他の家庭の家電機器を制御したり、第3者からの不正なアクセスしたりすることができるため、第3者が不正にアクセスしたりユーザーに不快感を与えてしまうという欠点があった。
【0015】
また、ホームネットワーク回線29やインターネット回線25での通信方式は無線や有線が多く用いられているが有線では、直接有線内の通信データを読み取ることで家電機器の動作内容や制御内容を読み取ることができたり、更に無線では、マンションや家と家が密集した大都会などでは、無線の到達距離が遠いので他の家庭の家電機器を制御したりすることができるため、第3者が不正にアクセスしたりすることでユーザーに不快感を与えてしますという欠点があった。
【0016】
また、ホームサーバ30、中継器31、家電機器(冷蔵庫26、調理器27、エアコン28等)に一度設定されたインターネット回線25やホームネットワーク回線29に接続するための識別アドレスを初期状態に戻すリセット端子がないため、引越しやインターネットに接続するための接続方法などを一度設定したら新たに識別アドレスを設定し直すことができないという欠点があった。
【0017】
また、ホームサーバ30、中継器31、家電機器(冷蔵庫26、調理器27、エアコン28等)に一度設定されたインターネット回線25やホームネットワーク回線29に接続するための情報などをメモリで記憶しているがバックアップ機能がないため、雷等で停電し、電源リセットがかかってしまうとメモリ内に記憶されたデータが消えしまうという欠点があった。
【0018】
本発明の他の目的は、家電機器等に設定した情報が停電などで消えたりせず、更に第3者からに不正なアクセスができない家電機器用ネットワークシステムを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、家電機器をコントロールする制御ユニットと、前記制御ユニットに第1の通信ラインを介して接続された着脱可能な運転動作蓄積ユニットと、前記運転動作蓄積ユニットに第2の通信ラインを介して接続された着脱可能な第1の通信ユニットと、前記第1の通信ユニットとデータを送受信する表示端末装置とを設け、前記運転動作蓄積ユニットが、前記制御ユニットから前記家電機器の動作状態データや接続状態データを取り込み、記憶し、前記第1の通信ユニットが前記データを前記表示端末装置へ送信するものであり、制御ユニットについては従来からの家電機器をコントロールする制御を流用することができるので、後から運転動作蓄積ユニットや第1の通信ユニットをつけるだけでホームネットワークシステムを簡単に利用することができるという作用を有する。
【0020】
また、家電機器をコントロールするユニットを3つに分けることにより、運転動作蓄積ユニットや第1の通信ユニットは着脱可能になり、家電機器の種類に関係なく共通ユニットとして共有化がはかれ、従来の家電機器に対するコストアップを低く抑えることができるという作用を有する。
【0021】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、制御ユニット内に設けられた制御用マイコンと、運転動作蓄積ユニット内に設けられた運転動作蓄積マイコンと、第1の通信ユニット内に設けられた通信マイコンとが別体であるものであり、制御ユニットについては従来からの家電機器をコントロールする制御を流用することができるので、後から運転動作蓄積ユニットや第1の通信ユニットをつけるだけでホームネットワークシステムを簡単に利用することができるという作用を有する。
【0022】
また、家電機器をコントロールするユニットを3つに分類することにより、運転動作蓄積ユニットや第1の通信ユニットは着脱可能になり、家電機器の種類に関係なく共通ユニットとして共有化がはかれ、コストも安く合理化できる。更に冷蔵庫を購入後、後から天面に運転動作蓄積ユニットや第1の通信ユニットをつけるだけでホームネットワークシステムを簡単に利用することができ、従来の家電機器に対するコストアップを低く抑えることができるという作用を有する。
【0023】
また、独立したユニット内に1つ以上のマイコンを持つことにより、家電機器を制御していないユニットが停止しても、独立してマイコンを持つことで、家電機器が停止することなく使うことができる。特に冷蔵庫では食品等を保管しているので、冷蔵庫が停止すると食品を腐らせてしまうので、独立してユニット内にマイコンを持つことで、未然に防ぐことができるという作用を有する。
【0024】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、運転動作蓄積ユニット内に第1の記憶装置を設け、前記第1の記憶装置が前記家電機器の動作状態データや接続状態データを記憶するものであり、記憶装置を設けることにより、運転動作蓄積ユニット内で第1の記憶装置に動作状態データや接続状態データを記憶できるので、随時、運転動作蓄積ユニットのデータを、第1の通信ユニットを介して表示端末装置に送信しなくてもよいので、必要な時に表示端末装置からの呼びかけに対して運転動作蓄積ユニット内の第1の記憶装置に記憶された動作状態データを受信することができるという作用を有する。
【0025】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、第1の通信ユニットの通信方式が、電灯線、LANケーブル等の有線方式ネットワークと、bluetooth、特定小電力無線,微弱電波、無線LAN等の無線方式ネットワークシステムとから選択可能であるものであり、第1の通信ユニットを着脱可能とすることにより、使用者がご家庭で構築された環境に応じて有線方式や無線方式を選択することができ、使用者が費用をかけることなくホームネットワークシステムを簡単に利用することができるという作用を有する。
【0026】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、インターネットなどの電気通信回線と接続できるパーソナルコンピュータと、表示端末装置内の第2の通信ユニットがインターネット等の電気通信回線を介してサーバーに接続し、サーバー内に第2の記憶装置を設け、前記第2の記憶装置が、前記家電機器の動作状態データや接続状態データを記憶し、前記パーソナルコンピュータからサーバー内の第2の記憶装置に記憶された動作状態データを第2の表示装置に出力できるものであり、遠隔地から家電機器の動作状態データをグラフや文字等で表現するので一目で確認でき、出先から家電機器の動作状態を確認し、万が一電気等の消し忘れがあっても、インターネットに接続された端末から電気を消すことができるという作用を有する。
【0027】
また、記憶装置を分けることにより、第一の記憶装置を少なくでき、記憶装置の小型化がはかれ、片方のデータをバックアップデータにすることができるという作用を有する。
【0028】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、第1の通信ユニット、第2の通信ユニット及びサーバーのうちどれかに、データを送信する前に通信内容を暗号化するプロトコルを備えたものであり、データを送信する前に通信内容を暗号化することにより、有線や無線で流れるデータをハッキングしても、データが暗号化されているので第3者が不正にアクセスしたりすることもできないので、使用者は安心して家庭内にホームネットワークシステムを構築できるという作用を有する。
【0029】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、第1の通信ユニット、第2の通信ユニット及びサーバーのうちどれかに、データを受信した後に、暗号化された通信内容を複合化するプロトコルを備えたものであり、暗号化されたデータを必要に応じて複合化するので、他の家庭の家電機器を制御したりすることができない、また、第3者が不正にアクセスしたりすることもできないので、使用者は更に安心して家庭内にホームネットワークシステムを構築できるという作用を有する。
【0030】
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、第1、第2の通信ラインを3線以上で構成し、そのうち1線を送信用、もう1線を受信用にし、どちらか一方、もしくは両方を兼ね備えたものであり、第1、第2の通信ラインを最小限に抑えることにより、従来の家電機器に対してコストを削減でき、第1、第2の通信ラインも細くでき、従来の家電機器に配線するのに違和感なく取り付けることができるという作用を有する。
【0031】
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、両ユニット間の第1、第2の通信ラインを5mm以上離して接続し、ユニット間に距離を持たせたものであり、お互いのユニットから発生するノイズが干渉したりする。特に無線方式ではノイズによる影響で安定したデータ通信ができなくなるので、ユニット間に距離を設けることにより、ユニットの誤動作を未然に防ぐことができ、更に安定したデータ通信状態を保てることができるという作用を有する。
本発明の請求項10に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、一定時間間隔毎に信号を出力するタイマーを備え、制御ユニットの動作状態データを前記タイマーの出力に基づいて、運転動作蓄積ユニットのマイコンの第1の記憶装置に動作状態データを時系列に保存するものであり、第1の記憶装置内に家電機器の運転動作状態を時系列に記憶することができ、時系列のデータを表示端末装置またはサーバーで分析することで、どの時間帯にどんな使われ方がしたか、または、どのタイミングで家電機器の故障が発生したかなどの原因究明を遠隔地のサーバーで分析して、使用者にお知らせしたりすることができ、使用者は表示端末装置を使って自ら分析し、原因を解明することができるという作用を有する。
【0032】
本発明の請求項11に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第1の記憶装置が不揮発性メモリを備えたものであり、不揮発性メモリを備えることにより、雷等で停電し、電源リセットがかかっても、第一の記憶装置内の動作状態データや接続状態データが消えることがないので、電源が復旧した後に、再設定する必要もなくそのまま使用者は使い続けることができるという作用を有する。
【0033】
本発明の請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、不揮発性メモリ内に書き込まれた初期接続情報を有し、前記初期接続情報が、IPアドレス、機器情報、製品番号、製造年月日等の家電機器に固有のIDで、家電機器が、電源投入時、初期接続情報を用いて表示端末装置と接続するものであり、家電機器にあらかじめ初期接続情報を設けていることにより、表示端末装置と自動で家電機器が接続されるので使用者はネットワークを設定する手間をかけずホームネットワークを利用することができるという作用を有する。
【0034】
本発明の請求項13に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第1の記憶装置内に記憶された内容を初期状態に戻せるリセット端子を設けたものであり、引越しやインターネットに接続するが変更になったときにでも、家電機器を初期状態に戻すことができ、使用者は簡単に再設定できるという作用を有する。
【0035】
本発明の請求項14に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、サーバー内に設けた第2の記憶装置内の動作状態データから消耗品やメンテナンス時期を判断する寿命判定手段を備え、前記第2の記憶装置内の動作内容から消耗品やメンテナンス時期を寿命予測手段で判定し、判定した結果を使用者へのお知らせ情報として前記電気通信回線を介して表示端末装置に表示するものであり、家電機器を構成する部品別のメンテナンス時期や消耗品などが近づいていることを表示端末装置により、使用者へお知らせすることができ、使用者は、消耗品やメンテナンス等にかかる必要な経費等を事前に準備することができるという作用を有する。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による家電機器用ネットワークシステムの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成については、同一符合を付して詳細な説明を省略する。
【0037】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による家電機器用ネットワークシステムのブロック図である。図2は同実施の形態の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャートである。
【0038】
図1において、1は家電機器であり、家電機器1は、冷蔵庫、洗濯機、エアコンディショナー、電子レンジ、調理器、炊飯器などのことを指し、特に今回は冷蔵庫を例としてあげて説明する。2は家電機器1をコントロールする制御ユニットであり、最近の冷蔵庫では機能が複雑化になっており、冷蔵庫全体を制御するマイコンや冷蔵庫の圧縮機のインバータを制御するマイコンと分かれており、それぞれのマイコンで独立して制御を行っている。
【0039】
また、マイコン間はUARTで接続されておりデータ通信することで各々の動作状態データを交換し、条件に応じてインバータの運転率を上げたりしている。また、ここで動作状態データは、家電機器1の動作を示すデータ(例えば、冷蔵庫では、圧縮機の回転情報や庫内温度状態等)や家電機器1の消耗品(例えば、冷蔵庫では、浄水フィルター等)、家電機器1を構成する部品の使用回数などのことである。
【0040】
3は制御ユニット2の動作状態データや接続状態データを取得し蓄積できる運転動作蓄積ユニットであり、家電機器1に対して着脱可能に取り付けられている。第1の通信ユニット4はデジタルやアナログの信号を送受信することができるインターフェースであり、着脱可能である。
【0041】
5は制御ユニット2と運転動作蓄積ユニット3とを接続し、デジタルもしくはアナログの信号を送受信することができる第1の通信ラインであり、6は運転動作蓄積ユニット3と第1の通信ユニット4とを接続し、デジタルもしくはアナログの信号を送受信することができる第2の通信ラインである。また、ここで第1の通信ライン5と第2の通信ライン6を3線以上で構成し、そのうち1つを送信用、もう1線を受信用にどちらか一方もしくは両方を兼ね備えた、両マイコン間を5mm以上はなし接続された第1の通信ライン5もしくは第2の通信ライン6である。
【0042】
8はインターネットなどに接続して通信できる表示端末装置であり、OSがインストールされたコンピュータもしくはOSがインストールされていないコンピュータである。7は表示端末装置8の前面に設けられた第1の表示装置であり、16色以上の表現色を表示できる液晶タイプのディスプレイである。
【0043】
以上のように構成された家電機器用ホームネットワークシステムについてその動作を説明する。
【0044】
まず、制御ユニット2で家電機器1を制御するとともに(STEP1)、制御した動作状態データを第1の通信ライン5を介して運転動作蓄積ユニット3内に記憶する(STEP2)。また、記憶された動作状態データを第2の通信ライン6を介して第1の通信ユニット4にデータが送られ(STEP3)、第1の通信ユニット4から表示端末装置8にデータを送信する(STEP4)。表示端末装置8に送信された動作状態データを第1の表示装置7に表示する(STEP5)。
【0045】
従って、制御ユニット2については従来からの家電機器1をコントロールする制御を流用することができるので、後から運転動作蓄積ユニット3や第1の通信ユニット4をつけるだけでホームネットワークシステムを簡単に利用することができる。
【0046】
また、家電機器1をコントロールするユニットを3つに分類することにより、運転動作蓄積ユニット3や第1の通信ユニット4は着脱可能になり、家電機器の種類に関係なく共通ユニットとして共有化がはかれ、コストも安く合理化できる。更に従来の家電機器1に対するコストアップを低く抑えることができる。
【0047】
また、第1、第2の通信ライン5,6も細くでき、従来の家電機器1に配線するのに違和感なく取り付けることができる。
【0048】
また、お互いのユニットから発生するノイズが干渉したりする。特に無線方式ではノイズによる影響で安定したデータ通信ができなくなるので、ユニット間に距離を設けることにより、ユニットの誤動作を未然に防ぐことができ、更に安定したデータ通信状態を保てることができる。
【0049】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2による家電機器用ネットワークシステムのブロック図である。図4は同実施の形態の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャートである。
【0050】
図3において、9は制御ユニット2を制御するための制御用マイコンであり、NonOSタイプのマイコンである。10は運転動作蓄積ユニット3を制御するための運転動作蓄積用マイコンであり、OSを搭載したマイコンであり、OSは組み込み専用なμItronや軽装linuxなどを示す。11は第1の通信ユニット4を制御するための通信用マイコンであり、NonOSまたは、OS搭載したマイコンで脱着可能なユニットである。
【0051】
なお、第1の通信ユニット4の種類については、通信方式は、電灯線、LANケーブルとの有線ネットワーク方式と、bluetooth、特小電力無線、微弱電波、無線LAN等の無線ネットワークシステムとの中から選択可能であり、使用者がすでに他の家電機器1でホームネットワークを構築している使用環境に応じて第1の通信ユニット4を付け替えることもできる。また、独立することにより、通信用マイコンは相手側の通信処理状態に応じてデータを送信することも可能である。
【0052】
以上のように構成された家電機器用ホームネットワークシステムについてその動作を説明する。
【0053】
まず、制御ユニット2の制御用マイコン9で家電機器1を制御するとともに(STEP6)、制御した動作状態データを第1の通信ライン5を介して運転動作蓄積ユニット3の運転動作蓄積用マイコン10内に記憶する(STEP7)。また、記憶された動作状態データを第2の通信ライン6を介して第1の通信ユニット4の通信用マイコン11にデータが送られ(STEP8)、第1の通信ユニット4の通信用マイコン11から表示端末装置8にデータを送信する(STEP9)。表示端末装置8に送信された動作状態データを第1の表示装置7に表示する(STEP10)。
【0054】
各ユニット2,3,4内にマイコンを持つことにより、各々のユニット2,3,4で独立して制御することができる。今回の構成では、3つのマイコンを使って制御する説明を行ったがユニット内の制御の仕方によってはマイコンを2つ以上の構成が望ましい場合もある。
【0055】
従って、制御ユニット2については従来からの家電機器1をコントロールする制御を流用することができるので、後から運転動作蓄積ユニット3や第1の通信ユニット4をつけるだけでホームネットワークシステムを簡単に利用することができる。
【0056】
また、家電機器1をコントロールするユニットを3つに分類することにより、運転動作蓄積ユニット3や第1の通信ユニット4は着脱可能になり、家電機器1の種類に関係なく共通ユニットとして共有化が図れ、コストも安く合理化できる。更に冷蔵庫を購入後、後から天面に運転動作蓄積ユニット3や第1の通信ユニット4をつけるだけでホームネットワークシステムを簡単に利用することができ、従来の家電機器1に対するコストアップを低く抑えることができる。
【0057】
また、独立したユニット内に1つ以上のマイコンを持つことにより、家電機器1を制御していないユニットが停止しても、独立してマイコンを持つことで、家電機器1が停止することなく使うことができる。特に冷蔵庫では食品等を保管しているので、冷蔵庫が停止すると食品を腐らせてしまうので、独立してユニット内にマイコンを持つことで、未然に防ぐこともできる。
【0058】
また、使用者がご家庭で構築された環境に応じて有線方式や無線方式を選択することができ、使用者が費用をかけることなくホームネットワークシステムを簡単に利用することができるという作用を有する。
【0059】
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3による家電機器用ネットワークシステムのブロック図である。図6は同実施の形態の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャートである。
【0060】
図5において、12は家電機器1の電源が投入した時に表示端末装置8と接続するための初期接続設定情報やネットワークの接続状態や環境に応じた接続状態データ、制御ユニット2で制御した動作状態データを記憶することができる第1の記憶装置である。第1の記憶装置は不揮発性メモリで、EEPROMやPROM等の電源が切れても記憶したデータが消えない不揮発性の記憶装置である。また、初期接続情報や接続状態データは、IPアドレス、機器情報、製品番号、製造年月日などを含む情報のことである。
【0061】
また、ここで、今回は運転動作蓄積ユニット3内に第1の記憶装置12を設けて、動作状態データや接続データを記憶できるように説明したが、第1の通信ユニット4内に記憶装置を設け、その記憶装置に接続状態データを記憶させておいてユニットごとで機能を分割することもできる。
【0062】
以上のように構成された家電機器用ホームネットワークシステムについてその動作を説明する。
【0063】
まず、使用者は家電機器1を購入後、初めて家電機器1を電源したかを検出し(STEP11)、家電機器1が始めて電源投入されていなければ、表示端末装置8とのホームネットワーク接続を行う(STEP16)。また、家電機器1が初めて電源投入されれば、運転動作蓄積ユニット3内の第1の記憶装置12の初期接続情報が運転蓄積用マイコン10にIPドレスが読み出され、読み出されたデータを第2の通信ライン6を介して第1の通信ユニット4に送られる(STEP12)。
【0064】
第1の通信ユニット4は、読み出されたIPアドレスで、予め電源が投入されている表示端末装置8とのホームネットワーク接続を行う。ホームネットワーク接続が完了すると(STEP13)、表示端末装置8から接続された家電機器の初期設定情報(機器情報、製品番号、製造年月日など)を第1の通信ユニット4から第2の通信ライン6を介して、運転動作蓄積ユニット内3の第1の記憶装置内12に記憶された情報を読み取り、表示端末装置内8で初期設定情報を記憶する(STEP14)。
【0065】
また、表示端末装置8の利用環境に応じて加工した接続状態データを第1の記憶装置12で記憶することにより、雷等の停電時に再電源投入したときに予め記憶された使用者の利用環境の接続状態データを読み出すことにより、迅速に表示端末装置8とホームセットワーク接続が確立する(STEP15)。特に5月の梅雨時では、頻繁に雷等の停電時が起こりやすいので、第1の記憶装置12を不揮発性メモリとすることで記憶したデータが消えてなくならない。更に制御ユニット2で制御された運転データも第1の通信ライン5を介して運転動作蓄積ユニット3の第1の記憶装置12に記憶しているので、表示端末装置8から呼びかけに対して第1の通信ユニット4を経由して運転動作蓄積ユニット3内の第1の記憶装置12に記憶された動作状態データを表示端末装置8で受信する(STEP16)。
【0066】
従って、運転動作蓄積ユニット3内で第1の記憶装置12に動作状態データや接続状態データを記憶できるので、随時、運転動作蓄積ユニット3のデータを、第1の通信ユニット4を介して表示端末装置8に送信しなくてもよいので、必要な時に表示端末装置8からの呼びかけに対して運転動作蓄積ユニット3内の第1の記憶装置12に記憶された動作状態データを受信することができる。
【0067】
また、不揮発性メモリを備えることにより、雷等で停電し、電源リセットがかかっても、第1の記憶装置12内の動作状態データや接続状態データが消えることがないので、電源が復旧した後に、再設定する必要もなくそのまま使用者は使い続けることができる。
【0068】
また、家電機器1にあらかじめ初期接続情報を設けていることにより、表示端末装置8と自動で家電機器1が接続されるので使用者はネットワークを設定する手間をかけずホームネットワークを利用することができる。
【0069】
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4による家電機器用ネットワークシステムのブロック図である。図8は同実施の形態の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャートである。図9は同実施の形態の家電機器用ネットワークシステムの使用者が用いる時の動作を示すフローチャートである。
【0070】
図7において、14はインターネットなどの電気通信回線13に接続でき、インターネットを利用できるパーソナルコンピュータである。15はパーソナルコンピュータ14の前面に設けられた第2の表示装置である。また、今回はパーソナルコンピュータ16で説明したがインターネットに接続できる携帯電話などでも代替することができる。
【0071】
16は電気通信回線13に接続され、24時間フル稼働でき高速なインターネット回線やアプリケーションの運用・管理ができるサーバーである。17はサーバー16の顧客管理や動作状態データ、接続情報データを保存できる1ギガ以上の記憶容量を持った第2の記憶装置である。18は表示端末装置8内に設けられインターネットなどの電気通信回線13に接続でき、第一の通信ユニット4から送信されたデータを送受信することができる第2の通信ユニットである。
【0072】
第2の通信ユニット18は、遠くはなれた場所に動作状態データや接続情報データを送信することができる制御装置であり、デジタルやアナログの信号を送受信できるインターフェースである。また、第1の通信ユニット8や第2の通信ユニット13及びサーバー16のうちどれかにデータを送信する前に通信内容を暗号化するプロトコルを用いて第三者が侵入できないようにしてもよい。また更に、第1の通信ユニット8や第2の通信ユニット13及びサーバー16のうちどれかに受信後した後に暗号化されたデータを複合化できるプロトコルを用いることもできる。
【0073】
以上のように構成された家電機器用ホームネットワークシステムについてその動作を説明する。
【0074】
まず、制御ユニット2で家電機器1を制御するとともに(STEP17)、制御した動作状態データを第1の通信ライン5を介して運転動作蓄積ユニット3内で記憶する(STEP18)。さらに、記憶された動作状態データを第2の通信ライン6を介して第1の通信ユニット4から表示端末装置8にデータを送信する(STEP19)。表示端末装置8に送信された動作状態データを第1の表示装置7に表示する(STEP20)。
【0075】
表示端末装置8で記憶された動作状態データを第2の通信ユニットを経由して電気通信回線13に接続し(STEP21)、電機通信回線13に接続されたサーバー6に動作状態データを送信する(STEP22)。電気通信回線13を経由して送信された動作状態データをサーバー16に内蔵された第2の記憶装置17に動作状態データを記憶する(STEP23)。
【0076】
そして使用者は遠く離れた場所や勤務先などでパーソナルコンピュータ16からサーバー16の第2の記憶装置17に記憶された動作状態データの読み込み要求を行う(STEP24)。サーバー16から動作状態データを取り込まれたかを検出し(STEP25)、動作状態データが転送されてこなければパーソナルコンピュータ14から電気通信回線13に接続を行う(STEP26)。
【0077】
サーバー6の第2の記憶装置17に記憶された動作状態データを取り出し(STEP27)、動作状態データを電気通信回線13を経由し、パーソナルコンピュータ14に動作状態データを転送する(STEP28)。サーバー16から動作状態データを取り込まれたかを検出し(STEP25)、動作状態データが検出されたらパーソナルコンピュータ14の前面に取り付けられた第2の表示装置15に動作状態データを出力する(STEP29)。また、表示端末装置8に出力する前に使用者にわかりやすいように絵やグラフまたは文字を加工して表示することもできる。
【0078】
従って、遠隔地から家電機器1の動作状態データをグラフや文字等で表現するので一目で確認でき、出先から家電機器1の動作状態を確認し、万が一電気等の消し忘れがあっても、インターネットに接続された端末から電気を消すことができる。
【0079】
また、記憶装置を分けることにより、第1の記憶装置12を少なくでき、記憶装置の小型化がはかれ、片方のデータをバックアップデータになるということができる。
【0080】
また、データを送信する前に通信内容を暗号化することにより、有線や無線で流れるデータをハッキングしても、データが暗号化されているので第3者が不正にアクセスしたりすることもできないので、使用者は安心して家庭内にホームネットワークシステムを構築できる。
【0081】
また、暗号化されたデータを必要に応じて複合化するので、他の家庭の家電機器1を制御したりすることができない、また、第3者が不正にアクセスしたりすることもできないので、使用者は更に安心して家庭内にホームネットワークシステムを構築できる。
【0082】
(実施の形態5)
図10は、本発明の実施の形態5による家電機器用ネットワークシステムのブロック図である。図11は同実施の形態の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャートである。
【0083】
図10において、19は一定時間毎に信号を出力するタイマーである。タイマー19の出力信号に応じて、制御ユニット2で制御された動作状態データを第1の通信ライン5を経由して、運転動作蓄積ユニット3内の第1の記憶装置12に時系列に動作状態データを記憶することができる。
【0084】
以上のように構成された家電機器用ホームネットワークシステムについてその動作を説明する。
【0085】
まず、タイマー18がある一定時間間隔で出力信号を出力し(STEP30)、出力信号に応じて制御ユニット2で制御された動作状態データの読み込み要求を行う(STEP31)。制御ユニット2から動作状態データを取り込まれたかを検出し(STEP32)、動作状態データが転送されてこなければタイマー出力信号に応じて再度制御ユニット2に読み込み要求を行う(STEP30)。制御ユニット2から動作状態データを取り出し(STEP33)、第1の通信ライン5を経由して運転動作蓄積ユニット3内の第1の記憶装置12に記憶する(STEP34)。
【0086】
従って、時系列のデータを表示端末装置8またはサーバー16で分析することで、どの時間帯にどんな使われ方がしたか、または、どのタイミングで家電機器1の故障が発生したかなどの原因究明を遠隔地のサーバー16で分析して、使用者にお知らせしたりすることができ、使用者は表示端末装置8を使って自ら分析し、原因を解明することができる。
【0087】
(実施の形態6)
図12は、本発明の実施の形態6による家電機器用ネットワークシステムのブロック図である。図13は同実施の形態の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャートである。
【0088】
図12において、20は使用環境に応じて変更された接続情報データを記憶した第1の記憶装置12を初期設定状態に戻すことができるリセット端子である。また、リセット端子20は、運転動作蓄積ユニット3内にあり、第1の記憶装置12またはマイクロコンピュータと直結している。またここで、運転動作蓄積ユニット3内にリセット端子20を設けて説明したが、各ユニット内にリセット端子を設けて、マイクロコンピュータなども初期状態に戻すこともできる。
【0089】
以上のように構成された家電機器用ホームネットワークシステムについてその動作を説明する。
【0090】
まず、運転動作蓄積ユニット3内にあるリセット端子20の信号が出力されたかを検出し(STEP35)、リセット端子20の信号が出力され、運転動作気蓄積ユニット3内の第1の記憶装置12に記憶された接続状態データが置き換わっているか検出し(STEP36)、運転動作気蓄積ユニット3内の第1の記憶装置12に記憶された接続状態データを初期状態に変更し、変更した内容を運転動作気蓄積ユニット3内の第1の記憶装置12に記憶する(STEP37)。
【0091】
従って、引越しやインターネットに接続するが変更になったときにでも、家電機器を初期状態に戻すことができ、使用者は簡単に再設定できる。
【0092】
(実施の形態7)
図14は、本発明の実施の形態7による家電機器用ネットワークシステムのブロック図である。図15は同実施の形態の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャートである。
【0093】
図14において、21はサーバー16内に設けた第2の記憶装置17の動作状態データから消耗品やメンテナンス時期を判断する寿命判定手段である。
【0094】
以下制御ユニット2で家電機器1を制御するとともに(STEP38)、制御した動作状態データを第1の通信ライン5を介して運転動作蓄積ユニット3内で記憶する(STEP39)。さらに、記憶された動作状態データを第2の通信ライン6を介して第1の通信ユニット4から表示端末装置8にデータを送信する(STEP40)。表示端末装置8に送信された動作状態データを第2の通信ユニットを経由して電気通信回線13に接続し(STEP41)、電機通信回線13に接続されたサーバー6に動作状態データを送信する(STEP42)。
【0095】
電気通信回線13を経由して送信された動作状態データをサーバー16に内蔵された第2の記憶装置17に動作状態データを記憶する(STEP43)。第2の記憶装置17内に記憶された動作状態データを読み込み(STEP44)、読み込まれた運転状態データを寿命予測手段21を用いて判定する(STEP45)(例えば、冷蔵庫などでは浄水フィルタであれば実使用した時間や実使用回数などで判定する)。
【0096】
運転状態データを寿命予測手段21で判定した結果、交換が必要であれば、再度電気回線通信13を経由して表示端末装置8に交換部品名・交換箇所データを転送する(STEP46)。転送された交換部品名・交換箇所データを表示端末装置8内の第1の表示装置7に出力する(STEP47)。
【0097】
従って、家電機器1を構成する部品別のメンテナンス時期や消耗品などが近づいていることを表示端末装置8により、使用者へお知らせすることができ、使用者は、消耗品やメンテナンス等にかかる必要な経費等を事前に準備することができる。
【0098】
【発明の効果】
以上のように説明したように請求項1に記載の発明は、家電機器をコントロールする制御ユニットと、前記制御ユニットに第1の通信ラインを介して接続された着脱可能な運転動作蓄積ユニットと、前記運転動作蓄積ユニットに第2の通信ラインを介して接続された着脱可能な第1の通信ユニットと、前記第1の通信ユニットとデータを送受信する表示端末装置とを設け、前記運転動作蓄積ユニットが、前記制御ユニットから前記家電機器の動作状態データや接続状態データを取り込み、記憶し、前記第1の通信ユニットが前記データを前記表示端末装置へ送信するものであり、制御ユニットについては従来からの家電機器をコントロールする制御を流用することができるので、後から運転動作蓄積ユニットや第1の通信ユニットをつけるだけでホームネットワークシステムを簡単に利用することができる。
【0099】
また、家電機器をコントロールするユニットを3つに分けることにより、運転動作蓄積ユニットや第1の通信ユニットは着脱可能になり、家電機器の種類に関係なく共通ユニットとして共有化がはかれ、従来の家電機器に対するコストアップを低く抑えることができる。
【0100】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、制御ユニット内に設けられた制御用マイコンと、運転動作蓄積ユニット内に設けられた運転動作蓄積マイコンと、第1の通信ユニット内に設けられた通信マイコンとが別体であるものであり、制御ユニットについては従来からの家電機器をコントロールする制御を流用することができるので、後から運転動作蓄積ユニットや第1の通信ユニットをつけるだけでホームネットワークシステムを簡単に利用することができる。
【0101】
また、家電機器をコントロールするユニットを3つに分類することにより、運転動作蓄積ユニットや第1の通信ユニットは着脱可能になり、家電機器の種類に関係なく共通ユニットとして共有化がはかれ、コストも安く合理化できる。更に冷蔵庫を購入後、後から天面に運転動作蓄積ユニットや第1の通信ユニットをつけるだけでホームネットワークシステムを簡単に利用することができ、従来の家電機器に対するコストアップを低く抑えることができる。
【0102】
また、独立したユニット内に1つ以上のマイコンを持つことにより、家電機器を制御していないユニットが停止しても、独立してマイコンを持つことで、家電機器が停止することなく使うことができる。特に冷蔵庫では食品等を保管しているので、冷蔵庫が停止すると食品を腐らせてしまうので、独立してユニット内にマイコンを持つことで、未然に防ぐことができる。
【0103】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、運転動作蓄積ユニット内に第1の記憶装置を設け、前記第1の記憶装置が前記家電機器の動作状態データや接続状態データを記憶するものであり、記憶装置を設けることにより、運転動作蓄積ユニット内で第1の記憶装置に動作状態データや接続状態データを記憶できるので、随時、運転動作蓄積ユニットのデータを、第1の通信ユニットを介して表示端末装置に送信しなくてもよいので、必要な時に表示端末装置からの呼びかけに対して運転動作蓄積ユニット内の第1の記憶装置に記憶された動作状態データを受信することができる。
【0104】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、第1の通信ユニットの通信方式が、電灯線、LANケーブル等の有線方式ネットワークと、bluetooth、特定小電力無線,微弱電波、無線LAN等の無線方式ネットワークシステムとから選択可能であるものであり、第1の通信ユニットを着脱可能とすることにより、使用者がご家庭で構築された環境に応じて有線方式や無線方式を選択することができ、使用者が費用をかけることなくホームネットワークシステムを簡単に利用することができる。
【0105】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、インターネットなどの電気通信回線と接続できるパーソナルコンピュータと、表示端末装置内の第2の通信ユニットがインターネット等の電気通信回線を介してサーバーに接続し、サーバー内に第2の記憶装置を設け、前記第2の記憶装置が、前記家電機器の動作状態データや接続状態データを記憶し、前記パーソナルコンピュータからサーバー内の第2の記憶装置に記憶された動作状態データを第2の表示装置に出力できるものであり、遠隔地から家電機器の動作状態データをグラフや文字等で表現するので一目で確認でき、出先から家電機器の動作状態を確認し、万が一電気等の消し忘れがあっても、インターネットに接続された端末から電気を消すことができる。
【0106】
また、記憶装置を分けることにより、第一の記憶装置を少なくでき、記憶装置の小型化がはかれ、片方のデータをバックアップデータにすることができる。
【0107】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、第1の通信ユニット、第2の通信ユニット及びサーバーのうちどれかに、データを送信する前に通信内容を暗号化するプロトコルを備えたものであり、データを送信する前に通信内容を暗号化することにより、有線や無線で流れるデータをハッキングしても、データが暗号化されているので第3者が不正にアクセスしたりすることもできないので、使用者は安心して家庭内にホームネットワークシステムを構築できる。
【0108】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、第1の通信ユニット、第2の通信ユニット及びサーバーのうちどれかに、データを受信した後に、暗号化された通信内容を複合化するプロトコルを備えたものであり、暗号化されたデータを必要に応じて複合化するので、他の家庭の家電機器を制御したりすることができない、また、第3者が不正にアクセスしたりすることもできないので、使用者は更に安心して家庭内にホームネットワークシステムを構築できる。
【0109】
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、第1、第2の通信ラインを3線以上で構成し、そのうち1線を送信用、もう1線を受信用にし、どちらか一方、もしくは両方を兼ね備えたものであり、第1、第2の通信ラインを最小限に抑えることにより、従来の家電機器に対してコストを削減でき、第1、第2の通信ラインも細くでき、従来の家電機器に配線するのに違和感なく取り付けることができる。
【0110】
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、両ユニット間の第1、第2の通信ラインを5mm以上離して接続し、ユニット間に距離を持たせたものであり、お互いのユニットから発生するノイズが干渉したりする。特に無線方式ではノイズによる影響で安定したデータ通信ができなくなるので、ユニット間に距離を設けることにより、ユニットの誤動作を未然に防ぐことができ、更に安定したデータ通信状態を保てることができる。
本発明の請求項10に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、一定時間間隔毎に信号を出力するタイマーを備え、制御ユニットの動作状態データを前記タイマーの出力に基づいて、運転動作蓄積ユニットのマイコンの第1の記憶装置に動作状態データを時系列に保存するものであり、第1の記憶装置内に家電機器の運転動作状態を時系列に記憶することができ、時系列のデータを表示端末装置またはサーバーで分析することで、どの時間帯にどんな使われ方がしたか、または、どのタイミングで家電機器の故障が発生したかなどの原因究明を遠隔地のサーバーで分析して、使用者にお知らせしたりすることができ、使用者は表示端末装置を使って自ら分析し、原因を解明することができる。
【0111】
本発明の請求項11に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第1の記憶装置が不揮発性メモリを備えたものであり、不揮発性メモリを備えることにより、雷等で停電し、電源リセットがかかっても、第一の記憶装置内の動作状態データや接続状態データが消えることがないので、電源が復旧した後に、再設定する必要もなくそのまま使用者は使い続けることができる。
【0112】
本発明の請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、不揮発性メモリ内に書き込まれた初期接続情報を有し、前記初期接続情報が、IPアドレス、機器情報、製品番号、製造年月日等の家電機器に固有のIDで、家電機器が、電源投入時、初期接続情報を用いて表示端末装置と接続するものであり、家電機器にあらかじめ初期接続情報を設けていることにより、表示端末装置と自動で家電機器が接続されるので使用者はネットワークを設定する手間をかけずホームネットワークを利用することができる。
【0113】
本発明の請求項13に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第1の記憶装置内に記憶された内容を初期状態に戻せるリセット端子を設けたものであり、引越しやインターネットに接続するが変更になったときにでも、家電機器を初期状態に戻すことができ、使用者は簡単に再設定できる。
【0114】
本発明の請求項14に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、サーバー内に設けた第2の記憶装置内の動作状態データから消耗品やメンテナンス時期を判断する寿命判定手段を備え、前記第2の記憶装置内の動作内容から消耗品やメンテナンス時期を寿命予測手段で判定し、判定した結果を使用者へのお知らせ情報として前記電気通信回線を介して表示端末装置に表示するものであり、家電機器を構成する部品別のメンテナンス時期や消耗品などが近づいていることを表示端末装置により、使用者へお知らせすることができ、使用者は、消耗品やメンテナンス等にかかる必要な経費等を事前に準備することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の家電機器用ネットワークシステムのブロック図
【図2】本発明の実施の形態1の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャート
【図3】本発明の実施の形態2の家電機器用ネットワークシステムのブロック図
【図4】本発明の実施の形態2の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャート
【図5】本発明の実施の形態3の家電機器用ネットワークシステムのブロック図
【図6】本発明の実施の形態3の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャート
【図7】本発明の実施の形態4の家電機器用ネットワークシステムのブロック図
【図8】本発明の実施の形態4の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャート
【図9】本発明の実施の形態4の家電機器用ネットワークシステムの使用者が用いる時の動作を示すフローチャート
【図10】本発明の実施の形態5による家電機器用ネットワークシステムのブロック図
【図11】本発明の実施の形態5の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャート
【図12】本発明の実施の形態6による家電機器用ネットワークシステムのブロック図
【図13】本発明の実施の形態6の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャート
【図14】本発明の実施の形態7による家電機器用ネットワークシステムのブロック図
【図15】本発明の実施の形態7の家電機器用ネットワークシステムの動作を示すフローチャート
【図16】従来技術による家電機器用ネットワークシステムのブロック図
【符号の説明】
1 家電機器
2 制御ユニット
3 運転動作蓄積ユニット
4 第1の通信ユニット
5 第1の通信ライン
6 第2の通信ライン
7 第1の表示装置
8 表示端末装置
9 制御用マイコン
10 運転動作蓄積用マイコン
11 通信用マイコン
12 第1の記憶装置
13 電気通信回線
14 パーソナルコンピュータ
15 第2の表示装置
16 サーバー
17 第2の記憶装置
18 第2の通信ユニット
19 タイマー
20 リセット端子
21 寿命判定手段
Claims (14)
- 家電機器をコントロールする制御ユニットと、前記制御ユニットに第1の通信ラインを介して接続された着脱可能な運転動作蓄積ユニットと、前記運転動作蓄積ユニットに第2の通信ラインを介して接続された着脱可能な第1の通信ユニットと、前記第1の通信ユニットとデータを送受信する表示端末装置とを設け、前記運転動作蓄積ユニットが、前記制御ユニットから前記家電機器の動作状態データや接続状態データを取り込み、記憶し、前記第1の通信ユニットが前記データを前記表示端末装置へ送信することを特徴とする家電機器用ネットワークシステム。
- 制御ユニット内に設けられた制御用マイコンと、運転動作蓄積ユニット内に設けられた運転動作蓄積用マイコンと、第1の通信ユニット内に設けられた通信用マイコンとが別体であることを特徴とする請求項1に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- 運転動作蓄積ユニット内に第1の記憶装置を設け、前記第1の記憶装置が前記家電機器の動作状態データや接続状態データを記憶することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- 第1の通信ユニットの通信方式が、電灯線、LANケーブル等の有線方式ネットワークと、bluetooth、特定小電力無線,微弱電波、無線LAN等の無線方式ネットワークシステムとから選択可能であることを特徴とする請求項2に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- インターネットなどの電気通信回線と接続できるパーソナルコンピュータと、表示端末装置内に設けた第2の通信ユニットがインターネット等の電気通信回線を介してサーバーに接続し、サーバー内に第2の記憶装置を設け、前記第2の記憶装置が、前記家電機器の動作状態データや接続状態データを記憶し、前記パーソナルコンピュータからサーバー内の第2の記憶装置に記憶された動作状態データを第2の表示装置に出力できることを特徴とする請求項4に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- 第1の通信ユニット、第2の通信ユニット及びサーバーのうちどれかに、データを送信する前に通信内容を暗号化するプロトコルを備えたことを特徴とする請求項4に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- 第1の通信ユニット、第2の通信ユニット及びサーバーのうちどれかに、データを受信した後に、暗号化された通信内容を複合化するプロトコルを備えたことを特徴とする請求項6に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- 第1、第2の通信ラインを3線以上で構成し、そのうち1線を送信用、もう1線を受信用にし、どちらか一方、もしくは両方を兼ね備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- 両マイコン間の第1、第2の通信ラインを5mm以上離して接続し、マイコン間に距離を持たせたことを特徴とする請求項2に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- 一定時間間隔毎に信号を出力するタイマーを備え、制御ユニットの動作状態データを前記タイマーの出力に基づいて、運転動作蓄積ユニットのマイコンの第1の記憶装置に動作状態データを時系列に保存することを特徴とする請求項2に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- 第1の記憶装置が不揮発性メモリを備えたことを特徴とする請求項3に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- 不揮発性メモリ内に書き込まれた初期接続情報を有し、前記初期接続情報が、IPアドレス、機器情報、製品番号、製造年月日等の家電機器に固有のIDで、家電機器が、電源投入時、初期接続情報を用いて表示端末装置と接続することを特徴とする請求項11に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- 第1の記憶装置内に記憶された内容を初期状態に戻せるリセット端子を設けたことを特徴とする請求項3に記載の家電機器用ネットワークシステム。
- サーバー内に設けた第2の記憶装置内の動作状態データから消耗品やメンテナンス時期を判断する寿命判定手段を備え、前記第2の記憶装置内の動作内容から消耗品やメンテナンス時期を寿命予測手段で判定し、判定した結果を使用者へのお知らせ情報として前記電気通信回線を介して表示端末装置に表示することを特徴とする請求項5に記載の家電機器ネットワークシステム。
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