JP2004198891A - 廃棄粉体搬送装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、廃トナーおよび廃現像剤を含む廃棄粉体を効率よく搬送することを目的とする。
【解決手段】本発明における廃棄粉体回収装置は、一次回収容器110aと、搬送部材としてのコイルオーガ120と、制御部170とを備えた構成とすることができる。この廃棄粉体搬送装置において、一次回収容器110aは、画像形成プロセスにおいて発生した廃トナーTや廃現像剤Dなどの廃棄粉体を回収し、コイルオーガ120は、この一次回収容器110aに搬入された廃棄粉体を一次回収容器110a外(二次回収容器132)に搬送する。そして制御部170は、画像プロセスの状態に基づいて駆動モータ161を駆動することによりコイルオーガ120の回転を制御する。この廃棄粉体回収装置は、画像形成装置に対して着脱可能な構造とすることにより、既存の画像形成装置に取り付けることができる。
【選択図】 図10
【解決手段】本発明における廃棄粉体回収装置は、一次回収容器110aと、搬送部材としてのコイルオーガ120と、制御部170とを備えた構成とすることができる。この廃棄粉体搬送装置において、一次回収容器110aは、画像形成プロセスにおいて発生した廃トナーTや廃現像剤Dなどの廃棄粉体を回収し、コイルオーガ120は、この一次回収容器110aに搬入された廃棄粉体を一次回収容器110a外(二次回収容器132)に搬送する。そして制御部170は、画像プロセスの状態に基づいて駆動モータ161を駆動することによりコイルオーガ120の回転を制御する。この廃棄粉体回収装置は、画像形成装置に対して着脱可能な構造とすることにより、既存の画像形成装置に取り付けることができる。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置で使用され、不要となった廃現像剤や廃トナー等の廃棄粉体の搬送に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置として、静電潜像を現像器で現像することにより得られたトナー像を形成担持する像担持体(例えば感光体ドラム)と、感光体ドラムに対向配置される中間転写体(中間転写ベルト)と、中間転写ベルト上に感光体ドラム上のトナー像を転写する一次転写装置と、記録媒体(例えば用紙)に中間転写ベルト上のトナー像を転写する二次転写装置とを備えたものがある。
このような画像形成装置では、一次転写後の感光体ドラム上にトナーが残留するため、この残留トナーをドラムクリーナで清掃・除去した後に、次のトナー像を形成する。そして、ドラムクリーナにより清掃・除去された残留トナーは、搬送スクリュ等の搬送手段により搬送されて回収容器に回収される(例えば特許文献1,2参照)。また、二次転写後の中間転写ベルト上にもトナーが残留するため、この残留トナーをベルトクリーナで清掃・除去した後に、次のトナー像を転写する。このベルトクリーナで回収された残留トナー(廃トナー)も、搬送手段により搬送され、回収容器に回収される。
【0003】
また、現像剤としてトナーおよびキャリアを有する二成分現像剤を用いる場合に、長時間の使用によるキャリアの劣化を考慮し、所定のタイミングで現像器の現像剤中に新たなトナーおよびキャリアを搬入し、余剰となったトナーおよびキャリアを現像器から廃現像剤として排出する所謂トリクル方式と呼ばれる現像方式が知られている。トリクル方式を採用した場合には、上述した廃トナーに加え、現像器から排出された廃現像剤が回収容器に回収される。
【0004】
ところで、一般的に廃トナー回収における上記の搬送手段としては、螺旋状のオーガ部材を回転させることにより回収容器に廃トナーを搬送している。このオーガ部材の回転動作は、画像形成が始まった際に開始され、この画像形成が終了するまで一定の回転数で回転し続ける。一方、オーガ部材による廃トナーの搬送レートは、廃トナーの詰まりが発生しないように、常に高い搬送能力を維持した搬送条件で(オーガ部材の回転数を、通常の搬送能力を発揮する回転数に種々の条件に応じた安全率をかけた回転数で)駆動される。また、過負荷によりオーガ部材自身が破損することのないように、オーガ部材の駆動を制御するのが望ましい。
【0005】
【特許文献1】
特開平1−133088号公報(第6頁、図1)
【特許文献2】
特開平2−64684号公報(第2頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記の特許文献1に記載された技術では、スクリュに過負荷がかかった際にスクリュの駆動を遮断しているが、スクリュへの動力を遮断してしまうと、過剰トナーが溢れ出す危険性を回避することができない。また、特許文献2に記載された技術では、搬送部材へのトルク負荷が増加した際に折れる細軸(破損回避手段)が設けられているが、この破損回避手段によって搬送部材への過負荷を回避すると修復作業が必要となる。この修復作業は、画像形成装置の稼働時間を低下させるばかりでなく、サービス作業のコストの増大をも招いてしまう。さらに、これらの技術では、感光体ドラムの中空または第1、第2回収ボックスからなる回収容器中に廃トナーおよび廃現像剤(以下、これらをまとめて廃棄粉体という)を単に収容しているだけなので、廃棄粉体のかさ密度が高くなって収容効率が低下し、回収容器がすぐに満杯になってしまうという問題がある。
【0007】
また、フルカラーでの画像形成が可能な画像形成装置では、単色での画像形成を行う場合よりも、画像形成の際に発生する廃棄粉体の量が増える。例えば、一般的な文書における単黒像密度が約5%のモノクロ画像を形成する場合に対して、ポップアート市場における各色像密度が約40%のフルカラー画像を形成する場合では、一定時間内に約30倍以上の廃棄粉体が排出されることが知られている。そこで、上述したように、予め高い搬送能力の安全率を有する搬送手段を設けることが強く求められている。しかし、フルカラーの画像形成時に発生する廃棄粉体の量に合わせた安全率にて搬送手段を制御すると、モノクロ(単色)の画像形成時には回収容器内で廃棄粉体が舞ってしまう場合がある。また、このような制御下にて搬送手段を制御し、上記の文書画像を形成する場合、搬送手段における消費電力の増大を招く要因となるばかりでなく、この搬送手段の駆動により余計な騒音が発生することが懸念される。しかしながら従来においては、上述のような問題が生じず、モノクロおよびフルカラーの画像形成にて発生した廃棄粉体を確実に、且つ効率良く搬送することのできる廃棄粉体搬送装置の提示には至っていない。
【0008】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、廃トナーおよび廃現像剤を含む廃棄粉体を効率よく搬送することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明では、以下のような構成の廃棄粉体搬送装置を提供することができる。すなわち、この廃棄粉体搬送装置は、回収容器と、搬送部材と、制御部とを備えた構成とすることができる。この廃棄粉体搬送装置において、回収容器は、画像形成プロセスにおいて発生した廃棄粉体を回収し、搬送部材は、この回収容器に搬入された廃棄粉体を回収容器外に搬送し、制御部は、画像プロセスの状態に基づいて搬送部材の駆動を制御する。また、この廃棄粉体搬送装置において、回収容器は、画像形成プロセスにて用いられる色材毎に複数形成された廃棄粉体搬入口を有する。
【0010】
ここで、このような構成の廃棄粉体搬送装置において、制御部は、画像形成プロセスにおける画像形成密度に応じて搬送部材の駆動を制御する。さらに、この制御部は、この画像形成密度に応じた搬送レートに対して所定の安全率をかけることにより求められる搬送レートにて搬送部材の駆動を制御する。
また、制御部は、画像形成プロセスにおける画像形成状態が、フルカラー画像形成であるかモノクロ画像形成であるかを判断して搬送部材の駆動を制御する。この場合においても、モノクロ画像形成時、若しくはフルカラー画像形成時に要する搬送レートに対して所定の安全率をかけて搬送レートを設定することができる。この制御部は、画像形成状態がモノクロ画像形成の際には、搬送部材の駆動をフルカラー画像形成の場合よりも低速に制御する。
【0011】
さらに、制御部は、画像形成プロセスにおけるページボリュームを計数し、このページボリュームが所定の閾値を超えた際に、搬送部材を所定時間駆動させる。このページボリュームの係数に際しては、モノクロ画像形成において出力されたページ数の値と、フルカラー画像形成において出力されたページ数に所定の値をかけて算出された値とを合算する等の手法を用いることができる。そして、この制御部における制御は、このページボリュームが所定の閾値を超えるまでは搬送部材の駆動をOFFとしておき、所定の閾値を超えた際に搬送部材の駆動をONとすることにより実現される。
【0012】
また、上記の目的を達成する本発明は、色毎に異なる複数の画像形成ユニットを並列配置し、この複数の画像形成ユニットによって形成されるトナー像を形成する画像形成装置を提供することができる。この画像形成装置は、複数の画像形成ユニットに沿って設けられる回収手段と、この回収手段に対して各画像形成ユニットから供給された廃棄粉体を外部へと搬送する搬送手段と、回転駆動により搬送手段を駆動する駆動手段と、画像形成状態に応じて駆動手段の回転駆動を制御する画像形成状態判別手段とを備えた構成とすることができる。そして画像形成状態判別手段は、画像形成プロセスにおいて形成されるトナー像がモノクロであるかフルカラーであるか、若しくは装置にて出力されたトナー像のプリントボリュームを判断し、この判断に基づいて駆動手段の回転駆動を制御する。
ここで、回収手段および搬送手段は一体のカートリッジとして構成することができる。このような構成において、搬送手段は、装置本体に設けられた駆動手段に接続されることにより回転駆動される。
【0013】
また、この画像形成装置は、複数の画像形成ユニットに対向配置される中間転写体を具備する中間転写手段と、画像形成プロセスにおいて中間転写体に残った残留トナーを除去するクリーニング手段とをさらに備えた構成とすることができる。そして画像形成状態判別手段は、画像形成ユニットおよびクリーニング手段より供給された廃棄粉体の量に応じて駆動手段の回転駆動を制御する。
さらに、この画像形成装置は、搬送手段によって搬送された廃棄粉体を収容する収容手段をさらに備えた構成とすることができる。そして、この収容手段が装置本体の外部に外付けされる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成装置は、プリンタ本体1とプリンタ本体1が載置される基台2とを有しており、プリンタ本体1には、プリンタ本体1から排出される廃トナーや廃現像剤を回収する収容手段としての回収装置100が外付けされている。なお図1は、プリンタ本体1の前扉1aを開放した状態を示している。
【0015】
図2は、プリンタ本体1を示した図である。プリンタ本体1は、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、記録用紙(シート)を搬送するシート搬送系40、例えばパーソナルコンピュータや画像読み取り装置等に接続され、受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理系であるIPS(Image Processing System)50を備えている。
【0016】
画像プロセス系10は、水平方向に一定の間隔を置いて並列に配置される、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の四つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K、これら画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト21上に多重転写させる転写ユニット20、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対してレーザ光を照射する光学系ユニットであるROS(Raster Output System)30を備えている。これら転写ユニット20および中間転写ベルト21によって中間転写手段が構成される。また、プリンタ本体1には、転写ユニット20によって二次転写された記録用紙上のトナー像を、熱および圧力を用いて記録用紙に定着させる定着器29を備えている。さらに、転写ユニット20の上部には、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対して各色のトナーを供給するためのトナーカートリッジ19Y,19M,19C,19Kが設けられている。
【0017】
転写ユニット20は、中間転写体である中間転写ベルト21を駆動するドライブロール22、中間転写ベルト21に一定のテンションを付与するテンションロール23、重畳された各色のトナー像を記録用紙に二次転写するためのバックアップロール24、中間転写ベルト21上に存在する残留トナー等を除去するベルトクリーナ(クリーニング手段)25を備えている。中間転写ベルト21は、このドライブロール22とテンションロール23およびバックアップロール24との間に一定のテンションで掛け渡されており、定速性に優れた専用のモータ(図示せず)によって回転駆動されるドライブロール22により、矢印方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。この中間転写ベルト21は、例えば、チャージアップを起こさないベルト素材(ゴムまたは樹脂)にて抵抗調整されたものが使用されている。ベルトクリーナ25は、中間転写ベルト21に接触配置されるクリーニングブラシ25aおよびクリーニングブレード25bを備えており、トナー像の二次転写工程が終了した後の中間転写ベルト21の表面から残留トナーや紙粉、タルク等を除去して、次の画像形成プロセスに備えるように構成されている。ベルトクリーナ25の下部には、これらクリーニングブラシ25aおよびクリーニングブレード25bによって除去された残留トナー(廃トナー)や紙粉等を、中間転写ベルト21の搬送方向に直交する方向に沿ってベルトクリーナ25の外部へと搬送するオーガ25cが設けられている。
【0018】
ROS30は、図示しないレーザダイオード、変調器の他、レーザダイオードから出射されたレーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)を偏向走査するポリゴンミラー31を備えている、図2に示す例では、ROS30は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの下側に備えられることから、トナー等の落下による汚損の危険性を有している。そこで、ROS30は、各構成部材を密閉するための直方体状のフレーム32を設け、また、レーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)が通過するガラス製のウィンドウ33をこのフレーム32の上方に設けて、走査露光と共にシールド効果を高めるように構成されている。
【0019】
シート搬送系40は、画像が記録される記録用紙を積載して供給する給紙装置41、給紙装置41から記録用紙を取り上げて供給するナジャーロール42、ナジャーロール42から供給された記録用紙を一枚ずつ分離して搬送するフィードロール43、フィードロール43により一枚ずつに分離された記録用紙を画像転写部に向けて搬送する搬送路44を備えている。また、搬送路44を介して搬送された記録用紙に対し、二次転写位置に向けてタイミングを合わせて搬送するレジストロール45、二次転写位置に設けられ記録用紙を介してバックアップロール24に圧接して記録用紙上に画像を二次転写する二次転写ロール46を備えている。さらに、定着器29によって画像が定着された記録用紙をプリンタ本体1の機外に排出する排出ロール47、排出ロール47によって排出された記録用紙を積載する排出トレイ48を有する。また、定着器29によって画像が定着された記録用紙を反転させて両面記録を可能とする両面用搬送ユニット49を備えている。
【0020】
次に、画像プロセス系10における画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kについて詳述する。図3は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの構成を説明するための図であり、ここでは、イエロー(Y)の画像形成ユニット11Yと、マゼンタ(M)の画像形成ユニット11Mとが示されている。他の画像形成ユニット11C,11Kについても略同様に構成されている。
【0021】
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、トナー像を担持させる像担持体としての感光体ドラム12、帯電ロール13aを用いて感光体ドラム12を帯電させる帯電器13、帯電器13によって帯電され、ROS30からのレーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)によって感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像ロール14aによって現像する現像器14、中間転写ベルト21を挟んで感光体ドラム12に対向して設けられ、感光体ドラム12上に現像されたトナー像を中間転写ベルト21上に転写する一次転写ロール15、一次転写後に感光体ドラム12上に残った残留トナーを除去するドラムクリーナ16を備えている。
【0022】
本実施の形態では、現像器14においてトナーおよびキャリアを有する所謂二成分現像剤(以下、現像剤という)を用いた二成分現像方式を採用している。この現像器14には、感光体ドラム12の軸方向に沿って並列に配設され、互いに逆方向に現像剤を攪拌搬送する一対のオーガ14b,14cが設けられている。この現像器14では、所定のタイミングでキャリアを含むトナーを新たに現像器14内に供給し、その結果現像器14内で余剰となった現像剤を廃現像剤として外部に排出するトリクル方式を採用することで、長期間の使用に伴って劣化したキャリアを除去できるようになっている。新たな現像剤は例えばオーガ14bの現像剤搬送方向上流側から供給され、廃棄される現像剤はオーガ14cの現像剤搬送方向下流側から排出される。また、ドラムクリーナ16は感光体ドラム12に接触配置されるクリーニングブレード16aを備えており、ドラムクリーナ16の内部には、クリーニングブレード16aによって除去された残留トナーを感光体ドラム12の軸方向に沿ってドラムクリーナ16の外側へと搬送するオーガ16bが設けられている。
【0023】
また、本実施の形態では、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12、帯電器13およびドラムクリーナ16を一体化し、図4に示すプロセスカートリッジ60とすることで、プリンタ本体1からこのプロセスカートリッジ60だけを取り外し、また、プロセスカートリッジ60だけをプリンタ本体1に対して取り付け可能とし、ユーザによる交換を可能としている。各プロセスカートリッジ60には、不揮発性メモリユニット61が搭載されている。この不揮発性メモリユニット61には、例えば、感光体ドラム12の回転数、高圧電圧印加時間、プリント枚数など、所定の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、そのプロセスカートリッジ60が装着された際の、各々のカートリッジ使用履歴情報が格納されている。そして、不揮発性メモリユニット61の側部には、ドラムクリーナ16のオーガ16b(図示せず。図3参照)が収容される排出パイプ62が配設されている。この排出パイプ62の端部下側(図中では上側)には廃トナーの排出口62aが形成されており、排出パイプ62の端部には側部に開口63aが形成されたキャップ63が回動可能に取り付けられている。キャップ63には排出パイプ62に巻き回されて固定されたねじりばね64が装着されており、プリンタ本体1にプロセスカートリッジ60が装着された場合にキャップ63が回動し、排出パイプ62の開口62aとキャップ63の開口63aとを合わせることで、外部に廃トナーを排出できるようにしている。
【0024】
さらに、図2に示すプリンタ本体1では、通常、図中破線で示す回収ボトル70が取り付けられている。図5(a)(b)は回収ボトル70を示している。この回収ボトル70には、不要となった廃トナーや廃現像剤を取り入れる開口71〜79が形成されている。これらのうち、開口71〜74には、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(図2参照)を構成するプロセスカートリッジ60に取り付けられたドラムクリーナ16(共に図4参照)で回収され、オーガ16b(図3参照)により搬送された廃トナー等が搬入される。また、開口76〜79には、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(図2参照)の現像器14からオーガ14c(共に図3参照)により搬送された廃現像剤が搬入される。さらに、開口75には、ベルトクリーナ25で回収されオーガ25c(共に図2参照)によって搬送された廃トナー等が搬入される。なお、各開口71〜79には、搬入される廃トナーや廃現像剤等の外部漏れを防止するスポンジが取り付けられる。
【0025】
図6は、回収装置100を示した図である。図6に示す回収装置100は、上述した回収ボトル70に代えてプリンタ本体1(共に図2参照)に取り付けられる一次回収部110と、一次回収部110で回収された廃トナーおよび廃現像剤を最終的に収容する二次回収部130と、一次回収部110と二次回収部130との間で廃トナーおよび廃現像剤を搬送する搬送部150とを有している。
【0026】
図7は一次回収部110を正面から見た図であり、図8は一次回収部110に四本のプロセスカートリッジ60を装着した状態を示す斜視図である。一次回収部110は中空状の一次回収容器(回収容器)110aを有している。一次回収容器110aには、図6および図7に示すように、不要となった廃トナーや廃現像剤を取り入れる開口111〜119が形成されている。ここで、開口111〜114には、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(図2参照)を構成するプロセスカートリッジ60に取り付けられたドラムクリーナ16(共に図4参照)で回収されオーガ16b(図3参照)により搬送された廃トナー等が搬入される。つまり開口111〜114は、廃トナー搬入口としての機能を有する。また、開口116〜119には、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(図2参照)の現像器14からオーガ14c(共に図3参照)により搬送された廃現像剤が搬入される。つまり、開口116〜119は、廃現像剤搬入口としての機能を有する。さらに、開口115には、ベルトクリーナ25(図2参照)で回収されオーガ25c(図2参照)によって搬送された廃トナー等が搬入される。つまり、開口115は、廃トナー搬入口としての機能を有する。また、開口111〜119は、廃トナーあるいは廃現像剤を一次回収容器110a内に落下させる落下手段としての機能を有する。なお、各開口111〜119には、所定形状の切り込みが入れられた漏れ防止用のスポンジが取り付けられる。
【0027】
また、一次回収容器110aの内側底部には、長手方向に沿って搬送部材としてのコイルオーガ120が配設されている。コイルオーガ120は硬鋼線にて構成され、その外径はφ16、線径はφ1、ピッチは5mmである。コイルオーガ120は、その一端が一次回収容器110aの外側に配設されたギヤ121に接続されており、他端が一次回収容器110aの下側側部に設けられた排出口122よりさらに外側まで、具体的には、搬送部150の搬送パイプ151の下流側端部まで延設されている。また、コイルオーガ120を駆動するギヤ121は、カップリング124と一体的に形成されるギヤ123と噛合しており、プリンタ本体1側に設けられる駆動装置160によって駆動されるようになっている。これによりコイルオーガ120は、一次回収容器110a内に搬入された廃トナーや廃現像剤を搬送パイプ151側に向けて搬送することができる。なお、図から明らかなように、搬送パイプ151は屈曲しているが、コイルオーガ120がフレキシビリティを有しているため、屈曲した搬送パイプ151内においても十分に廃トナーや廃現像剤を搬送することが可能である。
【0028】
さらに、一次回収部110には、四つの開口125〜128が並列に設けられている。これら開口125〜128は、レーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)が通過するガラス製のウィンドウ33(図2参照)を清掃するためのものである。なお図6は、これら開口125〜128がプリンタ本体1に対する取り付け用の板129で隠された状態を示している。
【0029】
また、二次回収部130は、図6に示す筐体カバー131を有しており、その内部には、図9に示す二次回収容器132が収容されている。ここで、図9(a)は二次回収容器132および搬送部150の主要部を示す斜視図であり、図9(b)はその側面図である。
二次回収容器132は、略直方体状の形状を有し、その上部側には取っ手133が形成されている。また、二次回収容器132の上面には、廃トナーおよび廃現像剤を搬入するための開口134が形成されている。
一方、搬送部150の搬送パイプ151端部には、二次回収容器132を着脱するコネクタ152が取り付けられている。コネクタ152は、二次回収容器132を取り付けた場合に二次回収容器132内に廃トナーおよび廃現像剤を搬入でき、且つ、二次回収容器132を取り外した場合に外部に廃トナーや廃現像剤が漏れないように蓋ができるように構成されている。なお、搬送パイプ151は、図6に示すカバー153が取り付けられる。このカバー153は、プリンタ本体1(図1参照)に装着される。
【0030】
そして、本実施の形態では、図9(b)から明らかなように、二次回収容器132が所定の角度だけ傾斜した状態でコネクタ152に取り付けられるようになっている。このように二次回収容器132を配設することで、二次回収容器132内を落下する廃トナーおよび廃現像剤が、二次回収容器132の内部側壁を滑り落ちるようになるため、内部での廃トナーおよび廃現像剤の飛散を抑制することが可能となっている。
【0031】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の動作について説明する。図示しない原稿読み取り装置によって読み取られた原稿の色材反射光像や、図示しないパーソナルコンピュータ等にて形成された色材画像データは、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の各8ビットの反射率データとしてIPS50に入力される。IPS50では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間補正、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の四色の色材階調データに変換され、ROS30に出力される。
【0032】
ROS30では、入力された色材階調データに応じて、レーザダイオード(図示せず)から出射されたレーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)を、f-θレンズ(図示せず)を介してポリゴンミラー31に出射している。ポリゴンミラー31では、入射されたレーザ光を各色の階調データに応じて変調し、偏向走査して、図示しない結像レンズおよび複数枚のミラーを介して画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に照射している。画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12では、帯電された表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像として現像される。
【0033】
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、中間転写体である中間転写ベルト21上に順次転写される。このとき、ブラックのトナー像を形成するブラックの画像形成ユニット11Kは、中間転写ベルト21の移動方向の最下流側に設けられ、ブラックのトナー像は、中間転写ベルト21に対して最後に転写される。
【0034】
一方、シート搬送系40では、画像形成のタイミングに合わせてナジャーロール42が回転し、給紙装置41から所定サイズの記録用紙が供給される。フィードロール43により一枚ずつ分離された記録用紙は、搬送路44を経てレジストロール45に移送され、一旦、停止される。その後、トナー像が形成された中間転写ベルト21の移動タイミングに合わせてレジストロール45が回転し、記録用紙は、バックアップロール24および二次転写ロール46によって形成される二次転写位置に搬送される。二次転写位置にて下方から上方に向けて搬送される記録用紙には、圧接力および所定の電界を用いて、四色が重ね転写されたトナー像が副走査方向に順次、二次転写される。そして、トナー像が二次転写された記録用紙は、定着器29によって熱および圧力で定着処理を受けた後、排出ロール47によってプリンタ本体1の上部に設けられた排出トレイ48に排出される。なお、排出トレイ48にそのまま排出せずに、図示しない切り替えゲートによって記録用紙を両面用搬送ユニット49によって反転させることもできる。この反転された記録用紙をレジストロール45に搬送した後、前述と同様な流れによって、印刷されていない他の面について画像を形成することで、記録用紙の両面に画像を形成することが可能となる。
【0035】
次に、この画像形成装置における廃トナーや廃現像剤等の回収動作について説明する。図10は、廃トナーや廃現像剤等の回収動作を説明するための図である。一次回収容器110a内には、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの現像器14からオーガ14cによってトナーおよびキャリアを含む廃現像剤Dが搬入される。また、一次回収容器110a内には、ドラムクリーナ16からオーガ16bによって廃トナーTが搬入される。さらに、一次回収容器110a内には、ベルトクリーナ25からオーガ25cによって紙粉やタルク等を含む廃トナーTが搬入される。そして、一次回収容器110a内に搬入された廃現像剤Dや廃トナーT等を含む廃棄粉体は、コイルオーガ120によって搬送パイプ151内を搬送され、最終的に二次回収容器132に回収される。
【0036】
また、上述した回収動作において回収装置100の搬送手段であるコイルオーガ120は、このコイルオーガ120を駆動する駆動源としてプリンタ本体1側に設けられた駆動モータ161と、この駆動モータ161の駆動を制御する制御部170とにより回転される。すなわち、この回収動作にて廃棄粉体を回収するにあたっては、上記の回収装置100と、プリンタ本体1の駆動モータ161および制御部170とにより、廃棄粉体の回収機構である廃棄粉体搬送装置が構成される。駆動モータ161は、画像形成装置からの情報にしたがって後述する制御を行う制御部170によってその駆動を制御され、カップリング124(図示せず)およびギヤ123を介して伝達された動力(回転)によりギヤ121を矢印方向に回転させる。そして、このギヤ121を介してコイルオーガ120を回転させることにより廃棄粉体を搬送する。
【0037】
上記の制御部170は、画像形成時にIPS50(図2参照)に送られてくる画像データより、この画像データに基づいて形成される画像状態を判別すると共に、駆動モータ161の駆動速度(駆動モータ161の回転数)を制御する画像形成状態判別手段としての機能を有する。この画像形成状態判別手段にて判別される画像状態としては、例えば形成される画像がフルカラー画像であるか、またはモノクロ画像であるか等が挙げられる。そして画像形成状態判別手段は、判別された画像形成状態に応じて、例えばフルカラー画像である場合には回転数を上げ、モノクロ画像である場合には回転数を下げる等の制御を行う。これにより、画像形成状態に応じてコイルオーガ120の搬送レートを適宜変更することができる。
【0038】
ここで、コイルオーガ120による廃棄粉体の搬送方向と、コイルオーガ120に供給される廃棄粉体の種類との関係に着目してみると、コイルオーガ120による廃棄粉体の搬送方向に対して廃トナーTと廃現像剤Dとが交互に供給されていることがわかる。
すなわち、これを具体的に説明すると、フルカラーにて画像を形成した際には、最初にブラック画像形成ユニット11Kのドラムクリーナ16から廃トナーTが供給され、ブラック画像形成ユニット11Kの現像器14から廃現像剤Dが供給され、シアン画像形成ユニット11Cのドラムクリーナ16から廃トナーTが供給され、シアン画像形成ユニット11Cの現像器14から廃現像剤Dが供給され、マゼンタ画像形成ユニット11Mのドラムクリーナ16から廃トナーTが供給され、マゼンタ画像形成ユニット11Mの現像器14から廃現像剤Dが供給され、イエロー画像形成ユニット11Yのドラムクリーナ16から廃トナーTが供給され、イエロー画像形成ユニット11Yの現像器14から廃現像剤Dが供給され、最後にベルトクリーナ25から廃トナーTが供給される。
また、白黒にて画像を形成した際には、ブラック画像形成ユニット11Kのドラムクリーナ16から廃トナーTが供給され、ブラック画像形成ユニット11Kの現像器14から廃現像剤Dが供給され、ベルトクリーナ25から廃トナーTが供給されるだけである。
【0039】
上述したように、フルカラーで画像を形成した場合と、モノクロで画像を形成した場合とでは、一次回収容器110a内に供給される廃トナーTおよび廃現像剤Dの量が異なる。モノクロ画像形成を行った場合にフルカラー画像形成時と同様の回転数にてコイルオーガ120を回転させると、一次回収容器110a内で廃棄粉体が舞い上がってしまうことが考えられる。また、消費電力の増大、および余計な騒音の発生が懸念される。そこでモノクロ画像形成を行う場合には、コイルオーガ120の搬送レートをフルカラー画像形成時の搬送レートよりも下げるのが望ましい。一方、フルカラー画像形成を行う場合には、モノクロ画像形成時に比べて多くの廃棄粉体が発生するので、コイルオーガ120の搬送レートを上げる必要がある。
そこで、本実施の形態では、画像形成状態判別手段としての制御部170にて、駆動モータ161の回転、すなわちコイルオーガ120の回転を制御し、搬送レートを適宜コントロールする。
【0040】
ところで、発明者による鋭意検討の結果、駆動モータ161にて駆動されるコイルオーガ120の回転数と、このコイルオーガ120の回転数に応じた廃棄粉体の搬送レートとの間には、以下のような相関関係があることがわかった。図11は、コイルオーガ120の回転数と廃棄粉体の搬送レートとの相関関係を示す図である。ここで、図11において、横軸は駆動モータ161にて駆動されるコイルオーガ120の回転数[rpm]を、縦軸はコイルオーガ120による廃棄粉体の搬送レート[g/min]を示している。
【0041】
図11に示すように、或る画像形成条件において、例えばコイルオーガ120の回転数が10[rpm]の場合は搬送レートが約6.95[g/min]である。また、回転数が20[rpm]の場合は搬送レートが約14.2[g/min]、さらに、回転数が40[rpm]の場合は搬送レートが約27.4[g/min]、そして、回転数が60[rpm]の場合は搬送レートが約40.8[g/min]である。このデータより、駆動モータ161の回転数の増加にしたがいコイルオーガ120による廃棄粉体の搬送レートは、略一次関数的に増加していることがわかる。
制御部170は、上述のようなコイルオーガ120の回転数と搬送レートとの相関関係に基づいて、判別された画像形成状態に応じた駆動モータ161の制御を行う。
【0042】
図12は、制御部170において画像形成状態に応じて駆動モータ161を制御する際の処理の流れを示すフローチャートである。
まず制御部170は、画像形成時にIPS50に画像データが送られてきた際に、この画像データに基づいて形成され、出力される画像の状態がフルカラーであるか否かの判断を行う(ステップ1201)。ステップ1201において、出力される画像がフルカラー画像であると判断された場合、制御部170は、駆動モータ161の回転数を例えば40[rpm]に設定する(ステップ1202)。すると、この駆動モータ161の駆動によりコイルオーガ120が回転し、廃棄粉体を一次回収容器110aから二次回収容器132に搬送する。ステップ1202にて設定された回転数にてコイルオーガ120を回転させることにより、このコイルオーガ120は、フルカラー画像形成時に一次回収容器110aに供給される廃棄粉体を搬送するのに充分な安全率の搬送能力を得ることができ、廃棄粉体の詰まりを抑制することができる。
【0043】
また、ステップ1202において、出力される画像がモノクロ画像であると判断された場合、制御部170は、駆動モータ161の回転数を例えば15[rpm]に設定する(ステップ1203)。ステップ1203にて設定された回転数にてコイルオーガ120を回転させることにより、このコイルオーガ120は、モノクロ画像形成時に一次回収容器110aに供給される廃棄粉体を搬送するのに充分な安全率の搬送能力を得ることができ、廃棄粉体の詰まりを抑制することができる。また、コイルオーガ120を必要以上に速く回転させないので、一次回収容器110a内で廃棄粉体が舞い上がることがなくなり、この廃棄粉体が一次回収容器110aから飛び出すのを抑制することができる。さらに、画像形成状態に応じた制御を行うことにより、駆動モータ161の駆動に必要な消費電力を軽減すると共に、駆動モータ161およびコイルオーガ120の回転による騒音を抑制することができる。ステップ1202またはステップ1203の制御が行われた後に、制御部170は処理を終了し、IPS50から次の画像データが送られてくるまで待機する。ここでは、駆動モータ161の回転数を40または15[rpm]に設定する場合について例示したが、この回転数はこれに限られるものではなく、画像形成時の環境条件等に応じて適宜設定を変更できるものとする。
【0044】
図12に示した処理では、画像データがフルカラーであるか否かを判断してコイルオーガ120の回転を制御する処理について説明したが、制御部170は、例えば出力されたページ数に応じて(必要に応じて)、駆動モータ161を駆動させることもできる。図13は、制御部170において出力ページ数に応じて駆動モータ161を制御する際の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部170は、プリンタ本体1に設けられたメモリの所定領域に保持されている出力ページボリュームを読み込み、この出力ページボリュームの値に基づいた判断を行う(ステップ1301)。この出力ページボリュームの値は、例えば、フルカラーにて画像を形成した枚数に4をかけた値と、モノクロで画像を形成した枚数とを合算することによって求められる。そしてステップ1301では、合算された値が500枚上であるか否かが判断される。ステップ1301において、合算値が500枚以上であると判断された場合、制御部170は、駆動モータ161を所定時間(例えば3[min])だけ回転させる(ステップ1302)。すなわち駆動モータ161は、上記のページボリュームが所定の閾値を超えた場合に所定時間だけ駆動され、それ以外の場合には駆動されない。つまり、制御部170は、駆動モータ161のON/OFFを制御している。これによりコイルオーガ120が回転し、複数回にわたる画像形成において一次回収容器110a内に供給され、残留した廃棄粉体を搬送することができる。このような制御を行うことにより、画像形成プロセス毎に駆動モータ161を駆動してコイルオーガ120を回転させることが無くなるので、廃棄粉体の搬送に関するコストを軽減することができる。ステップ1303における駆動モータ161の駆動が終了したら、上記のメモリに保持されていた出力ページボリュームをリセットする(ステップ1303)。また、ステップ1301にて出力ページボリュームが500枚以上ではないと判断された場合には、処理を終了し、次の画像形成が行われるまで待機する。
【0045】
以上では、出力されたページボリュームに応じて駆動モータ161を駆動させる場合について例示したが、本実施の形態はこれに限られるものではない。制御部170がページボリュームに応じた判断を行うのに代えて、光センサなどを用いて一次回収容器110a内の廃棄粉体の量を検知して駆動モータ161の駆動を制御するようにしても良いし、出力された画像密度(画像形成プロセスにおける画像形成密度)やピクセル等に基づいた判断を行って駆動モータ161の駆動を制御するようにしても構わない。
【0046】
図12のフローチャートで説明したように、モノクロ画像を形成している場合、制御部170により駆動モータ161の回転数が15[rpm]となるように駆動制御が行われ、コイルオーガ120も同回転数にて回転する。この場合における画像形成条件を、例えば、単位面積あたりのトナー量であるTMA(Toner Mass Per Area)が0.8mg/cm2、画像サイズがA4、最大像密度60%、転写効率90%、22ppmの画像を出力した場合とする。するとこのとき、コイルオーガ120は、最大で10[g/min]の搬送能力を有し、モノクロ画像形成における最高像密度で発生し得る廃棄粉体量である6.6[g/min]に対して約1.5倍の安全率に設定される。
一方、上記の例では、フルカラー画像を形成している場合、コイルオーガ120は40[rpm]にて回転する。画像形成条件は、上述したのと同じものとする。このときコイルオーガ120は、最大で40[g/min]の搬送能力を有し、フルカラー画像形成における最高像密度で発生し得る廃棄粉体量である26.4[g/min]に対して約1.5倍の安全率に設定される。
【0047】
このように、本実施の形態では、上記のような回転数の制御を行った場合であっても、モノクロ画像形成時およびフルカラー画像形成時において、約1.5倍程度の安全率が確保されているので、一次回収容器110a内で廃棄粉体が詰まることが無くなる。これにより、廃棄粉体の搬送に要する必要且つ十分なトルクを得ることができ、信頼性が向上する。また、上記の制御により、余計に速い回転数で駆動モータ161を駆動しコイルオーガ120を回転させることがないので、特にモノクロ画像形成時に廃棄粉体が舞い上がるといった問題を回避することができる。さらに、上記の制御により、駆動モータ161およびコイルオーガ120にかかる負担を軽減することができる。これにより、廃棄粉体の搬送に要する消費電力を低下させることができる。また、駆動モータ161の駆動およびコイルオーガ120の回転に関する騒音の問題を改善することができる。さらに、駆動モータ161に対する過負荷が原因となって発生する、駆動モータ161自身や各部の軸受け等の磨耗を抑制することができ、廃棄粉体を搬送する装置の信頼性を向上させることができる。
【0048】
なお、本実施の形態では、所謂四連タンデム方式の画像形成装置を例にして説明を行ったが、上述した制御部170における制御は、これに限られるものではなく、例えば、二成分現像剤を用いないタイプの画像形成装置に対しても適用することができるし、廃現像剤Dを回収しないタイプの画像形成装置に対しても適用することが可能である。さらに、本実施の形態に示した機能を実現する廃棄粉体搬送装置を既存の画像形成装置等に対して取り付けるだけで従来の問題を回避することができる。
また、モノクロの画像を形成する場合であっても、ページ数に基づいた制御を行うことのできる画像形成装置を提供することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、廃トナーおよび廃現像剤を含む廃棄粉体を効率よく且つ確実に搬送すると共に、装置の騒音を改善することができる。また、本発明によれば、消費電力を軽減し、騒音を改善すると共に、低摩耗を実現することにより、装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図2】プリンタ本体を示す図である。
【図3】画像形成ユニットの構成を示す図である。
【図4】プロセスカートリッジを示す図である。
【図5】(a)(b)は回収ボトルを示す図である。
【図6】回収装置を示す図である。
【図7】一次回収部を正面から見た図である。
【図8】一次回収部に四本のプロセスカートリッジを装着した状態を示す図である。
【図9】(a)は二次回収容器および搬送部の主要部を示す斜視図であり、(b)はその側面図である。
【図10】廃棄粉体の回収動作を説明するための図である。
【図11】コイルオーガの回転数と廃棄粉体の搬送レートとの相関関係を示す図である。
【図12】制御部における処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】制御部における処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…プリンタ本体、10…画像プロセス系、11Y…イエロー画像形成ユニット、11M…マゼンタ画像形成ユニット、11C…シアン画像形成ユニット、11K…ブラック画像形成ユニット、12…感光体ドラム、13…帯電器、14…現像器、15…一次転写ロール、16…ドラムクリーナ、20…転写ユニット、25…ベルトクリーナ、30…ROS、40…シート搬送系、50…IPS、60…プロセスカートリッジ、70…回収ボトル、100…回収装置、110…一次回収部、110a…一次回収容器、111〜119…開口、120…コイルオーガ、130…二次回収部、132…二次回収容器、150…搬送部、151…搬送パイプ、152…コネクタ、D…廃現像剤、T…廃トナー
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置で使用され、不要となった廃現像剤や廃トナー等の廃棄粉体の搬送に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置として、静電潜像を現像器で現像することにより得られたトナー像を形成担持する像担持体(例えば感光体ドラム)と、感光体ドラムに対向配置される中間転写体(中間転写ベルト)と、中間転写ベルト上に感光体ドラム上のトナー像を転写する一次転写装置と、記録媒体(例えば用紙)に中間転写ベルト上のトナー像を転写する二次転写装置とを備えたものがある。
このような画像形成装置では、一次転写後の感光体ドラム上にトナーが残留するため、この残留トナーをドラムクリーナで清掃・除去した後に、次のトナー像を形成する。そして、ドラムクリーナにより清掃・除去された残留トナーは、搬送スクリュ等の搬送手段により搬送されて回収容器に回収される(例えば特許文献1,2参照)。また、二次転写後の中間転写ベルト上にもトナーが残留するため、この残留トナーをベルトクリーナで清掃・除去した後に、次のトナー像を転写する。このベルトクリーナで回収された残留トナー(廃トナー)も、搬送手段により搬送され、回収容器に回収される。
【0003】
また、現像剤としてトナーおよびキャリアを有する二成分現像剤を用いる場合に、長時間の使用によるキャリアの劣化を考慮し、所定のタイミングで現像器の現像剤中に新たなトナーおよびキャリアを搬入し、余剰となったトナーおよびキャリアを現像器から廃現像剤として排出する所謂トリクル方式と呼ばれる現像方式が知られている。トリクル方式を採用した場合には、上述した廃トナーに加え、現像器から排出された廃現像剤が回収容器に回収される。
【0004】
ところで、一般的に廃トナー回収における上記の搬送手段としては、螺旋状のオーガ部材を回転させることにより回収容器に廃トナーを搬送している。このオーガ部材の回転動作は、画像形成が始まった際に開始され、この画像形成が終了するまで一定の回転数で回転し続ける。一方、オーガ部材による廃トナーの搬送レートは、廃トナーの詰まりが発生しないように、常に高い搬送能力を維持した搬送条件で(オーガ部材の回転数を、通常の搬送能力を発揮する回転数に種々の条件に応じた安全率をかけた回転数で)駆動される。また、過負荷によりオーガ部材自身が破損することのないように、オーガ部材の駆動を制御するのが望ましい。
【0005】
【特許文献1】
特開平1−133088号公報(第6頁、図1)
【特許文献2】
特開平2−64684号公報(第2頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記の特許文献1に記載された技術では、スクリュに過負荷がかかった際にスクリュの駆動を遮断しているが、スクリュへの動力を遮断してしまうと、過剰トナーが溢れ出す危険性を回避することができない。また、特許文献2に記載された技術では、搬送部材へのトルク負荷が増加した際に折れる細軸(破損回避手段)が設けられているが、この破損回避手段によって搬送部材への過負荷を回避すると修復作業が必要となる。この修復作業は、画像形成装置の稼働時間を低下させるばかりでなく、サービス作業のコストの増大をも招いてしまう。さらに、これらの技術では、感光体ドラムの中空または第1、第2回収ボックスからなる回収容器中に廃トナーおよび廃現像剤(以下、これらをまとめて廃棄粉体という)を単に収容しているだけなので、廃棄粉体のかさ密度が高くなって収容効率が低下し、回収容器がすぐに満杯になってしまうという問題がある。
【0007】
また、フルカラーでの画像形成が可能な画像形成装置では、単色での画像形成を行う場合よりも、画像形成の際に発生する廃棄粉体の量が増える。例えば、一般的な文書における単黒像密度が約5%のモノクロ画像を形成する場合に対して、ポップアート市場における各色像密度が約40%のフルカラー画像を形成する場合では、一定時間内に約30倍以上の廃棄粉体が排出されることが知られている。そこで、上述したように、予め高い搬送能力の安全率を有する搬送手段を設けることが強く求められている。しかし、フルカラーの画像形成時に発生する廃棄粉体の量に合わせた安全率にて搬送手段を制御すると、モノクロ(単色)の画像形成時には回収容器内で廃棄粉体が舞ってしまう場合がある。また、このような制御下にて搬送手段を制御し、上記の文書画像を形成する場合、搬送手段における消費電力の増大を招く要因となるばかりでなく、この搬送手段の駆動により余計な騒音が発生することが懸念される。しかしながら従来においては、上述のような問題が生じず、モノクロおよびフルカラーの画像形成にて発生した廃棄粉体を確実に、且つ効率良く搬送することのできる廃棄粉体搬送装置の提示には至っていない。
【0008】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、廃トナーおよび廃現像剤を含む廃棄粉体を効率よく搬送することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明では、以下のような構成の廃棄粉体搬送装置を提供することができる。すなわち、この廃棄粉体搬送装置は、回収容器と、搬送部材と、制御部とを備えた構成とすることができる。この廃棄粉体搬送装置において、回収容器は、画像形成プロセスにおいて発生した廃棄粉体を回収し、搬送部材は、この回収容器に搬入された廃棄粉体を回収容器外に搬送し、制御部は、画像プロセスの状態に基づいて搬送部材の駆動を制御する。また、この廃棄粉体搬送装置において、回収容器は、画像形成プロセスにて用いられる色材毎に複数形成された廃棄粉体搬入口を有する。
【0010】
ここで、このような構成の廃棄粉体搬送装置において、制御部は、画像形成プロセスにおける画像形成密度に応じて搬送部材の駆動を制御する。さらに、この制御部は、この画像形成密度に応じた搬送レートに対して所定の安全率をかけることにより求められる搬送レートにて搬送部材の駆動を制御する。
また、制御部は、画像形成プロセスにおける画像形成状態が、フルカラー画像形成であるかモノクロ画像形成であるかを判断して搬送部材の駆動を制御する。この場合においても、モノクロ画像形成時、若しくはフルカラー画像形成時に要する搬送レートに対して所定の安全率をかけて搬送レートを設定することができる。この制御部は、画像形成状態がモノクロ画像形成の際には、搬送部材の駆動をフルカラー画像形成の場合よりも低速に制御する。
【0011】
さらに、制御部は、画像形成プロセスにおけるページボリュームを計数し、このページボリュームが所定の閾値を超えた際に、搬送部材を所定時間駆動させる。このページボリュームの係数に際しては、モノクロ画像形成において出力されたページ数の値と、フルカラー画像形成において出力されたページ数に所定の値をかけて算出された値とを合算する等の手法を用いることができる。そして、この制御部における制御は、このページボリュームが所定の閾値を超えるまでは搬送部材の駆動をOFFとしておき、所定の閾値を超えた際に搬送部材の駆動をONとすることにより実現される。
【0012】
また、上記の目的を達成する本発明は、色毎に異なる複数の画像形成ユニットを並列配置し、この複数の画像形成ユニットによって形成されるトナー像を形成する画像形成装置を提供することができる。この画像形成装置は、複数の画像形成ユニットに沿って設けられる回収手段と、この回収手段に対して各画像形成ユニットから供給された廃棄粉体を外部へと搬送する搬送手段と、回転駆動により搬送手段を駆動する駆動手段と、画像形成状態に応じて駆動手段の回転駆動を制御する画像形成状態判別手段とを備えた構成とすることができる。そして画像形成状態判別手段は、画像形成プロセスにおいて形成されるトナー像がモノクロであるかフルカラーであるか、若しくは装置にて出力されたトナー像のプリントボリュームを判断し、この判断に基づいて駆動手段の回転駆動を制御する。
ここで、回収手段および搬送手段は一体のカートリッジとして構成することができる。このような構成において、搬送手段は、装置本体に設けられた駆動手段に接続されることにより回転駆動される。
【0013】
また、この画像形成装置は、複数の画像形成ユニットに対向配置される中間転写体を具備する中間転写手段と、画像形成プロセスにおいて中間転写体に残った残留トナーを除去するクリーニング手段とをさらに備えた構成とすることができる。そして画像形成状態判別手段は、画像形成ユニットおよびクリーニング手段より供給された廃棄粉体の量に応じて駆動手段の回転駆動を制御する。
さらに、この画像形成装置は、搬送手段によって搬送された廃棄粉体を収容する収容手段をさらに備えた構成とすることができる。そして、この収容手段が装置本体の外部に外付けされる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成装置は、プリンタ本体1とプリンタ本体1が載置される基台2とを有しており、プリンタ本体1には、プリンタ本体1から排出される廃トナーや廃現像剤を回収する収容手段としての回収装置100が外付けされている。なお図1は、プリンタ本体1の前扉1aを開放した状態を示している。
【0015】
図2は、プリンタ本体1を示した図である。プリンタ本体1は、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、記録用紙(シート)を搬送するシート搬送系40、例えばパーソナルコンピュータや画像読み取り装置等に接続され、受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理系であるIPS(Image Processing System)50を備えている。
【0016】
画像プロセス系10は、水平方向に一定の間隔を置いて並列に配置される、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の四つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K、これら画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト21上に多重転写させる転写ユニット20、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対してレーザ光を照射する光学系ユニットであるROS(Raster Output System)30を備えている。これら転写ユニット20および中間転写ベルト21によって中間転写手段が構成される。また、プリンタ本体1には、転写ユニット20によって二次転写された記録用紙上のトナー像を、熱および圧力を用いて記録用紙に定着させる定着器29を備えている。さらに、転写ユニット20の上部には、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対して各色のトナーを供給するためのトナーカートリッジ19Y,19M,19C,19Kが設けられている。
【0017】
転写ユニット20は、中間転写体である中間転写ベルト21を駆動するドライブロール22、中間転写ベルト21に一定のテンションを付与するテンションロール23、重畳された各色のトナー像を記録用紙に二次転写するためのバックアップロール24、中間転写ベルト21上に存在する残留トナー等を除去するベルトクリーナ(クリーニング手段)25を備えている。中間転写ベルト21は、このドライブロール22とテンションロール23およびバックアップロール24との間に一定のテンションで掛け渡されており、定速性に優れた専用のモータ(図示せず)によって回転駆動されるドライブロール22により、矢印方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。この中間転写ベルト21は、例えば、チャージアップを起こさないベルト素材(ゴムまたは樹脂)にて抵抗調整されたものが使用されている。ベルトクリーナ25は、中間転写ベルト21に接触配置されるクリーニングブラシ25aおよびクリーニングブレード25bを備えており、トナー像の二次転写工程が終了した後の中間転写ベルト21の表面から残留トナーや紙粉、タルク等を除去して、次の画像形成プロセスに備えるように構成されている。ベルトクリーナ25の下部には、これらクリーニングブラシ25aおよびクリーニングブレード25bによって除去された残留トナー(廃トナー)や紙粉等を、中間転写ベルト21の搬送方向に直交する方向に沿ってベルトクリーナ25の外部へと搬送するオーガ25cが設けられている。
【0018】
ROS30は、図示しないレーザダイオード、変調器の他、レーザダイオードから出射されたレーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)を偏向走査するポリゴンミラー31を備えている、図2に示す例では、ROS30は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの下側に備えられることから、トナー等の落下による汚損の危険性を有している。そこで、ROS30は、各構成部材を密閉するための直方体状のフレーム32を設け、また、レーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)が通過するガラス製のウィンドウ33をこのフレーム32の上方に設けて、走査露光と共にシールド効果を高めるように構成されている。
【0019】
シート搬送系40は、画像が記録される記録用紙を積載して供給する給紙装置41、給紙装置41から記録用紙を取り上げて供給するナジャーロール42、ナジャーロール42から供給された記録用紙を一枚ずつ分離して搬送するフィードロール43、フィードロール43により一枚ずつに分離された記録用紙を画像転写部に向けて搬送する搬送路44を備えている。また、搬送路44を介して搬送された記録用紙に対し、二次転写位置に向けてタイミングを合わせて搬送するレジストロール45、二次転写位置に設けられ記録用紙を介してバックアップロール24に圧接して記録用紙上に画像を二次転写する二次転写ロール46を備えている。さらに、定着器29によって画像が定着された記録用紙をプリンタ本体1の機外に排出する排出ロール47、排出ロール47によって排出された記録用紙を積載する排出トレイ48を有する。また、定着器29によって画像が定着された記録用紙を反転させて両面記録を可能とする両面用搬送ユニット49を備えている。
【0020】
次に、画像プロセス系10における画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kについて詳述する。図3は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの構成を説明するための図であり、ここでは、イエロー(Y)の画像形成ユニット11Yと、マゼンタ(M)の画像形成ユニット11Mとが示されている。他の画像形成ユニット11C,11Kについても略同様に構成されている。
【0021】
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、トナー像を担持させる像担持体としての感光体ドラム12、帯電ロール13aを用いて感光体ドラム12を帯電させる帯電器13、帯電器13によって帯電され、ROS30からのレーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)によって感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像ロール14aによって現像する現像器14、中間転写ベルト21を挟んで感光体ドラム12に対向して設けられ、感光体ドラム12上に現像されたトナー像を中間転写ベルト21上に転写する一次転写ロール15、一次転写後に感光体ドラム12上に残った残留トナーを除去するドラムクリーナ16を備えている。
【0022】
本実施の形態では、現像器14においてトナーおよびキャリアを有する所謂二成分現像剤(以下、現像剤という)を用いた二成分現像方式を採用している。この現像器14には、感光体ドラム12の軸方向に沿って並列に配設され、互いに逆方向に現像剤を攪拌搬送する一対のオーガ14b,14cが設けられている。この現像器14では、所定のタイミングでキャリアを含むトナーを新たに現像器14内に供給し、その結果現像器14内で余剰となった現像剤を廃現像剤として外部に排出するトリクル方式を採用することで、長期間の使用に伴って劣化したキャリアを除去できるようになっている。新たな現像剤は例えばオーガ14bの現像剤搬送方向上流側から供給され、廃棄される現像剤はオーガ14cの現像剤搬送方向下流側から排出される。また、ドラムクリーナ16は感光体ドラム12に接触配置されるクリーニングブレード16aを備えており、ドラムクリーナ16の内部には、クリーニングブレード16aによって除去された残留トナーを感光体ドラム12の軸方向に沿ってドラムクリーナ16の外側へと搬送するオーガ16bが設けられている。
【0023】
また、本実施の形態では、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12、帯電器13およびドラムクリーナ16を一体化し、図4に示すプロセスカートリッジ60とすることで、プリンタ本体1からこのプロセスカートリッジ60だけを取り外し、また、プロセスカートリッジ60だけをプリンタ本体1に対して取り付け可能とし、ユーザによる交換を可能としている。各プロセスカートリッジ60には、不揮発性メモリユニット61が搭載されている。この不揮発性メモリユニット61には、例えば、感光体ドラム12の回転数、高圧電圧印加時間、プリント枚数など、所定の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、そのプロセスカートリッジ60が装着された際の、各々のカートリッジ使用履歴情報が格納されている。そして、不揮発性メモリユニット61の側部には、ドラムクリーナ16のオーガ16b(図示せず。図3参照)が収容される排出パイプ62が配設されている。この排出パイプ62の端部下側(図中では上側)には廃トナーの排出口62aが形成されており、排出パイプ62の端部には側部に開口63aが形成されたキャップ63が回動可能に取り付けられている。キャップ63には排出パイプ62に巻き回されて固定されたねじりばね64が装着されており、プリンタ本体1にプロセスカートリッジ60が装着された場合にキャップ63が回動し、排出パイプ62の開口62aとキャップ63の開口63aとを合わせることで、外部に廃トナーを排出できるようにしている。
【0024】
さらに、図2に示すプリンタ本体1では、通常、図中破線で示す回収ボトル70が取り付けられている。図5(a)(b)は回収ボトル70を示している。この回収ボトル70には、不要となった廃トナーや廃現像剤を取り入れる開口71〜79が形成されている。これらのうち、開口71〜74には、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(図2参照)を構成するプロセスカートリッジ60に取り付けられたドラムクリーナ16(共に図4参照)で回収され、オーガ16b(図3参照)により搬送された廃トナー等が搬入される。また、開口76〜79には、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(図2参照)の現像器14からオーガ14c(共に図3参照)により搬送された廃現像剤が搬入される。さらに、開口75には、ベルトクリーナ25で回収されオーガ25c(共に図2参照)によって搬送された廃トナー等が搬入される。なお、各開口71〜79には、搬入される廃トナーや廃現像剤等の外部漏れを防止するスポンジが取り付けられる。
【0025】
図6は、回収装置100を示した図である。図6に示す回収装置100は、上述した回収ボトル70に代えてプリンタ本体1(共に図2参照)に取り付けられる一次回収部110と、一次回収部110で回収された廃トナーおよび廃現像剤を最終的に収容する二次回収部130と、一次回収部110と二次回収部130との間で廃トナーおよび廃現像剤を搬送する搬送部150とを有している。
【0026】
図7は一次回収部110を正面から見た図であり、図8は一次回収部110に四本のプロセスカートリッジ60を装着した状態を示す斜視図である。一次回収部110は中空状の一次回収容器(回収容器)110aを有している。一次回収容器110aには、図6および図7に示すように、不要となった廃トナーや廃現像剤を取り入れる開口111〜119が形成されている。ここで、開口111〜114には、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(図2参照)を構成するプロセスカートリッジ60に取り付けられたドラムクリーナ16(共に図4参照)で回収されオーガ16b(図3参照)により搬送された廃トナー等が搬入される。つまり開口111〜114は、廃トナー搬入口としての機能を有する。また、開口116〜119には、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(図2参照)の現像器14からオーガ14c(共に図3参照)により搬送された廃現像剤が搬入される。つまり、開口116〜119は、廃現像剤搬入口としての機能を有する。さらに、開口115には、ベルトクリーナ25(図2参照)で回収されオーガ25c(図2参照)によって搬送された廃トナー等が搬入される。つまり、開口115は、廃トナー搬入口としての機能を有する。また、開口111〜119は、廃トナーあるいは廃現像剤を一次回収容器110a内に落下させる落下手段としての機能を有する。なお、各開口111〜119には、所定形状の切り込みが入れられた漏れ防止用のスポンジが取り付けられる。
【0027】
また、一次回収容器110aの内側底部には、長手方向に沿って搬送部材としてのコイルオーガ120が配設されている。コイルオーガ120は硬鋼線にて構成され、その外径はφ16、線径はφ1、ピッチは5mmである。コイルオーガ120は、その一端が一次回収容器110aの外側に配設されたギヤ121に接続されており、他端が一次回収容器110aの下側側部に設けられた排出口122よりさらに外側まで、具体的には、搬送部150の搬送パイプ151の下流側端部まで延設されている。また、コイルオーガ120を駆動するギヤ121は、カップリング124と一体的に形成されるギヤ123と噛合しており、プリンタ本体1側に設けられる駆動装置160によって駆動されるようになっている。これによりコイルオーガ120は、一次回収容器110a内に搬入された廃トナーや廃現像剤を搬送パイプ151側に向けて搬送することができる。なお、図から明らかなように、搬送パイプ151は屈曲しているが、コイルオーガ120がフレキシビリティを有しているため、屈曲した搬送パイプ151内においても十分に廃トナーや廃現像剤を搬送することが可能である。
【0028】
さらに、一次回収部110には、四つの開口125〜128が並列に設けられている。これら開口125〜128は、レーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)が通過するガラス製のウィンドウ33(図2参照)を清掃するためのものである。なお図6は、これら開口125〜128がプリンタ本体1に対する取り付け用の板129で隠された状態を示している。
【0029】
また、二次回収部130は、図6に示す筐体カバー131を有しており、その内部には、図9に示す二次回収容器132が収容されている。ここで、図9(a)は二次回収容器132および搬送部150の主要部を示す斜視図であり、図9(b)はその側面図である。
二次回収容器132は、略直方体状の形状を有し、その上部側には取っ手133が形成されている。また、二次回収容器132の上面には、廃トナーおよび廃現像剤を搬入するための開口134が形成されている。
一方、搬送部150の搬送パイプ151端部には、二次回収容器132を着脱するコネクタ152が取り付けられている。コネクタ152は、二次回収容器132を取り付けた場合に二次回収容器132内に廃トナーおよび廃現像剤を搬入でき、且つ、二次回収容器132を取り外した場合に外部に廃トナーや廃現像剤が漏れないように蓋ができるように構成されている。なお、搬送パイプ151は、図6に示すカバー153が取り付けられる。このカバー153は、プリンタ本体1(図1参照)に装着される。
【0030】
そして、本実施の形態では、図9(b)から明らかなように、二次回収容器132が所定の角度だけ傾斜した状態でコネクタ152に取り付けられるようになっている。このように二次回収容器132を配設することで、二次回収容器132内を落下する廃トナーおよび廃現像剤が、二次回収容器132の内部側壁を滑り落ちるようになるため、内部での廃トナーおよび廃現像剤の飛散を抑制することが可能となっている。
【0031】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の動作について説明する。図示しない原稿読み取り装置によって読み取られた原稿の色材反射光像や、図示しないパーソナルコンピュータ等にて形成された色材画像データは、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の各8ビットの反射率データとしてIPS50に入力される。IPS50では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間補正、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の四色の色材階調データに変換され、ROS30に出力される。
【0032】
ROS30では、入力された色材階調データに応じて、レーザダイオード(図示せず)から出射されたレーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)を、f-θレンズ(図示せず)を介してポリゴンミラー31に出射している。ポリゴンミラー31では、入射されたレーザ光を各色の階調データに応じて変調し、偏向走査して、図示しない結像レンズおよび複数枚のミラーを介して画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に照射している。画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12では、帯電された表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像として現像される。
【0033】
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、中間転写体である中間転写ベルト21上に順次転写される。このとき、ブラックのトナー像を形成するブラックの画像形成ユニット11Kは、中間転写ベルト21の移動方向の最下流側に設けられ、ブラックのトナー像は、中間転写ベルト21に対して最後に転写される。
【0034】
一方、シート搬送系40では、画像形成のタイミングに合わせてナジャーロール42が回転し、給紙装置41から所定サイズの記録用紙が供給される。フィードロール43により一枚ずつ分離された記録用紙は、搬送路44を経てレジストロール45に移送され、一旦、停止される。その後、トナー像が形成された中間転写ベルト21の移動タイミングに合わせてレジストロール45が回転し、記録用紙は、バックアップロール24および二次転写ロール46によって形成される二次転写位置に搬送される。二次転写位置にて下方から上方に向けて搬送される記録用紙には、圧接力および所定の電界を用いて、四色が重ね転写されたトナー像が副走査方向に順次、二次転写される。そして、トナー像が二次転写された記録用紙は、定着器29によって熱および圧力で定着処理を受けた後、排出ロール47によってプリンタ本体1の上部に設けられた排出トレイ48に排出される。なお、排出トレイ48にそのまま排出せずに、図示しない切り替えゲートによって記録用紙を両面用搬送ユニット49によって反転させることもできる。この反転された記録用紙をレジストロール45に搬送した後、前述と同様な流れによって、印刷されていない他の面について画像を形成することで、記録用紙の両面に画像を形成することが可能となる。
【0035】
次に、この画像形成装置における廃トナーや廃現像剤等の回収動作について説明する。図10は、廃トナーや廃現像剤等の回収動作を説明するための図である。一次回収容器110a内には、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの現像器14からオーガ14cによってトナーおよびキャリアを含む廃現像剤Dが搬入される。また、一次回収容器110a内には、ドラムクリーナ16からオーガ16bによって廃トナーTが搬入される。さらに、一次回収容器110a内には、ベルトクリーナ25からオーガ25cによって紙粉やタルク等を含む廃トナーTが搬入される。そして、一次回収容器110a内に搬入された廃現像剤Dや廃トナーT等を含む廃棄粉体は、コイルオーガ120によって搬送パイプ151内を搬送され、最終的に二次回収容器132に回収される。
【0036】
また、上述した回収動作において回収装置100の搬送手段であるコイルオーガ120は、このコイルオーガ120を駆動する駆動源としてプリンタ本体1側に設けられた駆動モータ161と、この駆動モータ161の駆動を制御する制御部170とにより回転される。すなわち、この回収動作にて廃棄粉体を回収するにあたっては、上記の回収装置100と、プリンタ本体1の駆動モータ161および制御部170とにより、廃棄粉体の回収機構である廃棄粉体搬送装置が構成される。駆動モータ161は、画像形成装置からの情報にしたがって後述する制御を行う制御部170によってその駆動を制御され、カップリング124(図示せず)およびギヤ123を介して伝達された動力(回転)によりギヤ121を矢印方向に回転させる。そして、このギヤ121を介してコイルオーガ120を回転させることにより廃棄粉体を搬送する。
【0037】
上記の制御部170は、画像形成時にIPS50(図2参照)に送られてくる画像データより、この画像データに基づいて形成される画像状態を判別すると共に、駆動モータ161の駆動速度(駆動モータ161の回転数)を制御する画像形成状態判別手段としての機能を有する。この画像形成状態判別手段にて判別される画像状態としては、例えば形成される画像がフルカラー画像であるか、またはモノクロ画像であるか等が挙げられる。そして画像形成状態判別手段は、判別された画像形成状態に応じて、例えばフルカラー画像である場合には回転数を上げ、モノクロ画像である場合には回転数を下げる等の制御を行う。これにより、画像形成状態に応じてコイルオーガ120の搬送レートを適宜変更することができる。
【0038】
ここで、コイルオーガ120による廃棄粉体の搬送方向と、コイルオーガ120に供給される廃棄粉体の種類との関係に着目してみると、コイルオーガ120による廃棄粉体の搬送方向に対して廃トナーTと廃現像剤Dとが交互に供給されていることがわかる。
すなわち、これを具体的に説明すると、フルカラーにて画像を形成した際には、最初にブラック画像形成ユニット11Kのドラムクリーナ16から廃トナーTが供給され、ブラック画像形成ユニット11Kの現像器14から廃現像剤Dが供給され、シアン画像形成ユニット11Cのドラムクリーナ16から廃トナーTが供給され、シアン画像形成ユニット11Cの現像器14から廃現像剤Dが供給され、マゼンタ画像形成ユニット11Mのドラムクリーナ16から廃トナーTが供給され、マゼンタ画像形成ユニット11Mの現像器14から廃現像剤Dが供給され、イエロー画像形成ユニット11Yのドラムクリーナ16から廃トナーTが供給され、イエロー画像形成ユニット11Yの現像器14から廃現像剤Dが供給され、最後にベルトクリーナ25から廃トナーTが供給される。
また、白黒にて画像を形成した際には、ブラック画像形成ユニット11Kのドラムクリーナ16から廃トナーTが供給され、ブラック画像形成ユニット11Kの現像器14から廃現像剤Dが供給され、ベルトクリーナ25から廃トナーTが供給されるだけである。
【0039】
上述したように、フルカラーで画像を形成した場合と、モノクロで画像を形成した場合とでは、一次回収容器110a内に供給される廃トナーTおよび廃現像剤Dの量が異なる。モノクロ画像形成を行った場合にフルカラー画像形成時と同様の回転数にてコイルオーガ120を回転させると、一次回収容器110a内で廃棄粉体が舞い上がってしまうことが考えられる。また、消費電力の増大、および余計な騒音の発生が懸念される。そこでモノクロ画像形成を行う場合には、コイルオーガ120の搬送レートをフルカラー画像形成時の搬送レートよりも下げるのが望ましい。一方、フルカラー画像形成を行う場合には、モノクロ画像形成時に比べて多くの廃棄粉体が発生するので、コイルオーガ120の搬送レートを上げる必要がある。
そこで、本実施の形態では、画像形成状態判別手段としての制御部170にて、駆動モータ161の回転、すなわちコイルオーガ120の回転を制御し、搬送レートを適宜コントロールする。
【0040】
ところで、発明者による鋭意検討の結果、駆動モータ161にて駆動されるコイルオーガ120の回転数と、このコイルオーガ120の回転数に応じた廃棄粉体の搬送レートとの間には、以下のような相関関係があることがわかった。図11は、コイルオーガ120の回転数と廃棄粉体の搬送レートとの相関関係を示す図である。ここで、図11において、横軸は駆動モータ161にて駆動されるコイルオーガ120の回転数[rpm]を、縦軸はコイルオーガ120による廃棄粉体の搬送レート[g/min]を示している。
【0041】
図11に示すように、或る画像形成条件において、例えばコイルオーガ120の回転数が10[rpm]の場合は搬送レートが約6.95[g/min]である。また、回転数が20[rpm]の場合は搬送レートが約14.2[g/min]、さらに、回転数が40[rpm]の場合は搬送レートが約27.4[g/min]、そして、回転数が60[rpm]の場合は搬送レートが約40.8[g/min]である。このデータより、駆動モータ161の回転数の増加にしたがいコイルオーガ120による廃棄粉体の搬送レートは、略一次関数的に増加していることがわかる。
制御部170は、上述のようなコイルオーガ120の回転数と搬送レートとの相関関係に基づいて、判別された画像形成状態に応じた駆動モータ161の制御を行う。
【0042】
図12は、制御部170において画像形成状態に応じて駆動モータ161を制御する際の処理の流れを示すフローチャートである。
まず制御部170は、画像形成時にIPS50に画像データが送られてきた際に、この画像データに基づいて形成され、出力される画像の状態がフルカラーであるか否かの判断を行う(ステップ1201)。ステップ1201において、出力される画像がフルカラー画像であると判断された場合、制御部170は、駆動モータ161の回転数を例えば40[rpm]に設定する(ステップ1202)。すると、この駆動モータ161の駆動によりコイルオーガ120が回転し、廃棄粉体を一次回収容器110aから二次回収容器132に搬送する。ステップ1202にて設定された回転数にてコイルオーガ120を回転させることにより、このコイルオーガ120は、フルカラー画像形成時に一次回収容器110aに供給される廃棄粉体を搬送するのに充分な安全率の搬送能力を得ることができ、廃棄粉体の詰まりを抑制することができる。
【0043】
また、ステップ1202において、出力される画像がモノクロ画像であると判断された場合、制御部170は、駆動モータ161の回転数を例えば15[rpm]に設定する(ステップ1203)。ステップ1203にて設定された回転数にてコイルオーガ120を回転させることにより、このコイルオーガ120は、モノクロ画像形成時に一次回収容器110aに供給される廃棄粉体を搬送するのに充分な安全率の搬送能力を得ることができ、廃棄粉体の詰まりを抑制することができる。また、コイルオーガ120を必要以上に速く回転させないので、一次回収容器110a内で廃棄粉体が舞い上がることがなくなり、この廃棄粉体が一次回収容器110aから飛び出すのを抑制することができる。さらに、画像形成状態に応じた制御を行うことにより、駆動モータ161の駆動に必要な消費電力を軽減すると共に、駆動モータ161およびコイルオーガ120の回転による騒音を抑制することができる。ステップ1202またはステップ1203の制御が行われた後に、制御部170は処理を終了し、IPS50から次の画像データが送られてくるまで待機する。ここでは、駆動モータ161の回転数を40または15[rpm]に設定する場合について例示したが、この回転数はこれに限られるものではなく、画像形成時の環境条件等に応じて適宜設定を変更できるものとする。
【0044】
図12に示した処理では、画像データがフルカラーであるか否かを判断してコイルオーガ120の回転を制御する処理について説明したが、制御部170は、例えば出力されたページ数に応じて(必要に応じて)、駆動モータ161を駆動させることもできる。図13は、制御部170において出力ページ数に応じて駆動モータ161を制御する際の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部170は、プリンタ本体1に設けられたメモリの所定領域に保持されている出力ページボリュームを読み込み、この出力ページボリュームの値に基づいた判断を行う(ステップ1301)。この出力ページボリュームの値は、例えば、フルカラーにて画像を形成した枚数に4をかけた値と、モノクロで画像を形成した枚数とを合算することによって求められる。そしてステップ1301では、合算された値が500枚上であるか否かが判断される。ステップ1301において、合算値が500枚以上であると判断された場合、制御部170は、駆動モータ161を所定時間(例えば3[min])だけ回転させる(ステップ1302)。すなわち駆動モータ161は、上記のページボリュームが所定の閾値を超えた場合に所定時間だけ駆動され、それ以外の場合には駆動されない。つまり、制御部170は、駆動モータ161のON/OFFを制御している。これによりコイルオーガ120が回転し、複数回にわたる画像形成において一次回収容器110a内に供給され、残留した廃棄粉体を搬送することができる。このような制御を行うことにより、画像形成プロセス毎に駆動モータ161を駆動してコイルオーガ120を回転させることが無くなるので、廃棄粉体の搬送に関するコストを軽減することができる。ステップ1303における駆動モータ161の駆動が終了したら、上記のメモリに保持されていた出力ページボリュームをリセットする(ステップ1303)。また、ステップ1301にて出力ページボリュームが500枚以上ではないと判断された場合には、処理を終了し、次の画像形成が行われるまで待機する。
【0045】
以上では、出力されたページボリュームに応じて駆動モータ161を駆動させる場合について例示したが、本実施の形態はこれに限られるものではない。制御部170がページボリュームに応じた判断を行うのに代えて、光センサなどを用いて一次回収容器110a内の廃棄粉体の量を検知して駆動モータ161の駆動を制御するようにしても良いし、出力された画像密度(画像形成プロセスにおける画像形成密度)やピクセル等に基づいた判断を行って駆動モータ161の駆動を制御するようにしても構わない。
【0046】
図12のフローチャートで説明したように、モノクロ画像を形成している場合、制御部170により駆動モータ161の回転数が15[rpm]となるように駆動制御が行われ、コイルオーガ120も同回転数にて回転する。この場合における画像形成条件を、例えば、単位面積あたりのトナー量であるTMA(Toner Mass Per Area)が0.8mg/cm2、画像サイズがA4、最大像密度60%、転写効率90%、22ppmの画像を出力した場合とする。するとこのとき、コイルオーガ120は、最大で10[g/min]の搬送能力を有し、モノクロ画像形成における最高像密度で発生し得る廃棄粉体量である6.6[g/min]に対して約1.5倍の安全率に設定される。
一方、上記の例では、フルカラー画像を形成している場合、コイルオーガ120は40[rpm]にて回転する。画像形成条件は、上述したのと同じものとする。このときコイルオーガ120は、最大で40[g/min]の搬送能力を有し、フルカラー画像形成における最高像密度で発生し得る廃棄粉体量である26.4[g/min]に対して約1.5倍の安全率に設定される。
【0047】
このように、本実施の形態では、上記のような回転数の制御を行った場合であっても、モノクロ画像形成時およびフルカラー画像形成時において、約1.5倍程度の安全率が確保されているので、一次回収容器110a内で廃棄粉体が詰まることが無くなる。これにより、廃棄粉体の搬送に要する必要且つ十分なトルクを得ることができ、信頼性が向上する。また、上記の制御により、余計に速い回転数で駆動モータ161を駆動しコイルオーガ120を回転させることがないので、特にモノクロ画像形成時に廃棄粉体が舞い上がるといった問題を回避することができる。さらに、上記の制御により、駆動モータ161およびコイルオーガ120にかかる負担を軽減することができる。これにより、廃棄粉体の搬送に要する消費電力を低下させることができる。また、駆動モータ161の駆動およびコイルオーガ120の回転に関する騒音の問題を改善することができる。さらに、駆動モータ161に対する過負荷が原因となって発生する、駆動モータ161自身や各部の軸受け等の磨耗を抑制することができ、廃棄粉体を搬送する装置の信頼性を向上させることができる。
【0048】
なお、本実施の形態では、所謂四連タンデム方式の画像形成装置を例にして説明を行ったが、上述した制御部170における制御は、これに限られるものではなく、例えば、二成分現像剤を用いないタイプの画像形成装置に対しても適用することができるし、廃現像剤Dを回収しないタイプの画像形成装置に対しても適用することが可能である。さらに、本実施の形態に示した機能を実現する廃棄粉体搬送装置を既存の画像形成装置等に対して取り付けるだけで従来の問題を回避することができる。
また、モノクロの画像を形成する場合であっても、ページ数に基づいた制御を行うことのできる画像形成装置を提供することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、廃トナーおよび廃現像剤を含む廃棄粉体を効率よく且つ確実に搬送すると共に、装置の騒音を改善することができる。また、本発明によれば、消費電力を軽減し、騒音を改善すると共に、低摩耗を実現することにより、装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図2】プリンタ本体を示す図である。
【図3】画像形成ユニットの構成を示す図である。
【図4】プロセスカートリッジを示す図である。
【図5】(a)(b)は回収ボトルを示す図である。
【図6】回収装置を示す図である。
【図7】一次回収部を正面から見た図である。
【図8】一次回収部に四本のプロセスカートリッジを装着した状態を示す図である。
【図9】(a)は二次回収容器および搬送部の主要部を示す斜視図であり、(b)はその側面図である。
【図10】廃棄粉体の回収動作を説明するための図である。
【図11】コイルオーガの回転数と廃棄粉体の搬送レートとの相関関係を示す図である。
【図12】制御部における処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】制御部における処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…プリンタ本体、10…画像プロセス系、11Y…イエロー画像形成ユニット、11M…マゼンタ画像形成ユニット、11C…シアン画像形成ユニット、11K…ブラック画像形成ユニット、12…感光体ドラム、13…帯電器、14…現像器、15…一次転写ロール、16…ドラムクリーナ、20…転写ユニット、25…ベルトクリーナ、30…ROS、40…シート搬送系、50…IPS、60…プロセスカートリッジ、70…回収ボトル、100…回収装置、110…一次回収部、110a…一次回収容器、111〜119…開口、120…コイルオーガ、130…二次回収部、132…二次回収容器、150…搬送部、151…搬送パイプ、152…コネクタ、D…廃現像剤、T…廃トナー
Claims (11)
- 画像形成プロセスにおいて発生した廃棄粉体を回収する回収容器と、
前記回収容器に搬入された前記廃棄粉体を当該回収容器外に搬送する搬送部材と、
前記画像形成プロセスの状態に基づいて前記搬送部材の駆動を制御する制御部と
を備えたことを特徴とする廃棄粉体搬送装置。 - 前記回収容器は、前記画像形成プロセスにて用いられる色材毎に複数形成された廃棄粉体搬入口を有することを特徴とする請求項1に記載の廃棄粉体搬送装置。
- 前記制御部は、前記画像形成プロセスにおける画像形成密度に応じて、所定の安全率をかけた搬送レートにて前搬送部材の駆動を制御することを特徴とする請求項1に記載の廃棄粉体搬送装置。
- 前記制御部は、前記画像形成プロセスにおける画像形成状態が、フルカラー画像形成であるかモノクロ画像形成であるかを判断して前記搬送部材の駆動を制御することを特徴とする請求項1に記載の廃棄粉体搬送装置。
- 前記制御部は、前記画像形成状態が前記モノクロ画像形成の際には、前記搬送部材の駆動を前記フルカラー画像形成の場合よりも低速に制御することを特徴とする請求項4に記載の廃棄粉体搬送装置。
- 前記制御部は、前記画像形成プロセスにおけるページボリュームを計数し、当該ページボリュームが所定の閾値を超えた際に、前記搬送部材を所定時間駆動させることを特徴とする請求項1に記載の廃棄粉体搬送装置。
- 色毎に異なる複数の画像形成ユニットを並列配置し、当該複数の画像形成ユニットによって形成されるトナー像を形成する画像形成装置であって、
前記複数の画像形成ユニットに沿って設けられる回収手段と、
前記回収手段に対して各画像形成ユニットから供給された廃棄粉体を外部へと搬送する搬送手段と、
回転駆動により前記搬送手段を駆動する駆動手段と、
画像形成状態に応じて前記駆動手段の回転駆動を制御する画像形成状態判別手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像形成状態判別手段は、画像形成プロセスにおいて形成される前記トナー像がモノクロであるかフルカラーであるか、若しくは装置にて出力されたトナー像のプリントボリュームを判断し、当該判断に基づいて前記駆動手段の回転駆動を制御することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記回収手段および前記搬送手段は一体のカートリッジとして構成され、
前記搬送手段は、装置本体に設けられた前記駆動手段に接続されることにより回転駆動されることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記複数の画像形成ユニットに対向配置される中間転写体を具備する中間転写手段と、
画像形成プロセスにおいて前記中間転写体に残った残留トナーを除去するクリーニング手段とをさらに備え、
前記画像形成状態判別手段は、前記画像形成ユニットおよび前記クリーニング手段より供給された廃棄粉体の量に応じて前記駆動手段の回転駆動を制御することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記搬送手段によって搬送された前記廃棄粉体を収容する収容手段をさらに備え、
前記収容手段が装置本体の外部に外付けされることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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