JP2004198824A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱むら、光沢むら、用紙剥離不良等の不具合を誘発させることなく、定着ベルトを所望の定着温度に迅速かつ的確に加熱して、より高速の定着を行うことができる定着装置を提供する。
【解決手段】定着ベルト2を加熱する加熱手段3が、定着ベルト2の用紙剥離手段6の通過後から加圧手段4に達するまでの区間E1内で、そのベルト内周面側から加熱する1以上の内側加熱手段3Aと、そのベルト外周面側から加熱する1以上の外側加熱手段3Bとを有するものとした。また、加熱手段3が、定着ベルト2の加圧手段3に達する手前側の位置に配置されてベルト2を調整して加熱する調整加熱手段3Cと、この調整加熱手段3Cよりもベルト回転方向上流側の位置に配置されてベルト2を強力に加熱する強力加熱手段3Dとを有するものとした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着対象のトナー画像を担持する記録用紙を、加熱されて回転する無端状の定着ベルトに圧接させて密着させたままで冷却した後に剥離するタイプの定着装置に係り、特に、その定着ベルトを所望の定着温度に迅速かつ的確に加熱して高速の定着を行うことが可能な定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式、静電記録方式等を利用したプリンタ、複写機、複合機等の画像形成装置に使用される定着装置として、回転する張架状態の定着ベルトを使用し、その定着ベルトを加熱しつつそのベルト表面に対して未定着のトナー画像が担持された記録用紙を圧接させて密着させたままで搬送するとともに冷却手段で冷却した後にそのベルトから剥離することで定着を行うタイプのベルト定着装置が提案されている(特許文献1、2、3)。
【0003】
このタイプの定着装置によれば、記録用紙上のトナー画像が定着ベルトの平滑な表面にならい、その表面平滑な状態のままで冷却固化された後に定着ベルト側から剥離されるため、特に光沢感に優れた定着画像が得られるようになる。また、トナーが冷却固化された後に定着ベルトから剥離されるため、トナーの定着ベルトへのオフセットも発生しにくくなるというものである。
【0004】
【特許文献1】特開平5−72926号公報
【特許文献2】特開平7−210019号公報
【特許文献3】特開2002−99158号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような定着ベルトおよび冷却手段を備えた定着装置にあっては、次のような問題がある。
【0006】
すなわち、かかる定着装置では、より高速の定着(例えば普通紙等の記録用紙を使用する場合には毎分60枚以上の定着処理速度)を実現しようとすると、種々の障害があり、その実現が困難である。
【0007】
例えば、その高速の定着を実現できるようにするためには、冷却手段を通過してトナーの軟化温度程度にまで冷却された定着ベルトを次の定着のためにトナーの溶融温度以上に短時間で急激に加熱しなければならない。しかし、前記従来の定着装置では、定着ベルトの加熱を記録用紙との加圧部において同時に行う形態(特許文献1、2)や、それに加えて当該加圧部よりもベルト回転方向上流側においてベルト内周面側から行う形態(特許文献3)を採用しているため、そのような素早い加熱の対応ができなかった。
【0008】
特に定着ベルトの外周面を十分な温度まで加熱しようとすると、ベルトの厚さ方向での温度差ができやすくなったりあるいは過不足なく加熱することが難しくなるため、加熱むらになる場合がある。また、定着ベルトの内周面が高温になりすぎて、加圧部を通過した後も定着ベルトのもつ熱により記録用紙が必要以上に加熱されてしまうため、その用紙から過剰に水蒸気が発生して定着ベルトとの界面に滞留することで用紙が定着ベルトから部分的に剥がされてしまい、その用紙(トナー画像)部分が定着ベルトの平滑な平面に十分にならうことができず光沢むらになる場合がある。後者の問題は、加圧部において急激に加熱した場合にはより顕著に発生する。また、定着ベルトが加圧部を通過後においても高温状態にあり続けると、記録用紙やトナー画像を冷却手段により十分に冷却しきれず、特に薄めの記録用紙では定着ベルトからの良好な剥離が困難となる。
【0009】
これらの問題を回避するためには、定着ベルトの回転移動速度を十分に遅い速度にすればよいが、それでは高速の定着が不可能になる。また、定着ベルトの厚さを薄くすることも考えられるが、この場合には高速で回転させる定着ベルトとしての十分な強度を保つことができず、しかも定着ベルトにしわが発生しやすくなり光沢感に富む定着ができなくなる。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的とするところは、加熱むら、光沢むら、用紙剥離不良等の不具合を誘発させることなく、定着ベルトを所望の定着温度に迅速かつ的確に加熱して、より高速の定着を行うことができる定着装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明(第1発明)の定着装置は、図1aに例示するように、一定方向に回転する無端状の定着ベルト2と、この定着ベルト2を加熱する加熱手段3と、この加熱手段3で加熱された定着ベルト2の表面に定着対象のトナー画像Tが担持された記録用紙Pを圧接させる加圧手段4と、この加圧手段4で圧接されて定着ベルト2に密着したままの記録用紙Pを冷却する冷却手段5と、この冷却手段5を通過した後に記録用紙Pを定着ベルト2から剥離させる用紙剥離手段6とを備えた定着装置1を前提とし、前記加熱手段3が、定着ベルト2の用紙剥離手段6の通過後から加圧手段4に達するまでの区間E1内で、そのベルト内周面側から加熱する1以上の内側加熱手段3Aと、そのベルト外周面側から加熱する1以上の外側加熱手段3Bとを有することを特徴とするものである。図中の矢付き一点鎖線は記録用紙Pの一般的な搬送経路を示す。
【0012】
このような第1発明の定着装置1によれば、用紙剥離手段6を通過して1の定着動作を終了した後の定着ベルト2が、加圧手段4に再び達するまでの区間E1内で内側加熱手段3Aと外側加熱手段3Bによってそのベルト内周面および外周面の両面側からそれぞれ加熱される。これにより、後続の定着対象となる記録用紙Pが定着ベルト2と加圧手段4との定着ニップ部に到達する前に、冷却手段5を通過して低温状態にある定着ベルト2を再び所望の定着温度に効率よく加熱することができることとなり、この結果、かかる定着ベルト2を高速で回転させて高速の定着を行うことも可能になる。
【0013】
また、定着ベルト2を定着ニップ部に達する前の段階で所望の定着温度まで加熱できるので、かかる定着ニップ部において特に加熱する必要がなくなり、この結果、定着ニップ部通過において記録用紙が必要以上に加熱されるおそれがなくなり、過剰な水蒸気発生による用紙のベルト面からの剥がれが発生しなくなる。
【0014】
ここで、上記加熱手段3A、3Bとの定着ベルト回転移動方向に対する位置関係は、その回転移動方向に対して前後にずれた位置関係、互いに対向する同じ位置などがあり特に制約されるものではない。この位置関係については、定着ベルト2の加熱状態の最終的な調整を迅速かつ的確に行うことができる等の観点からすると、少なくとも加熱手段3A,3Bのすべてが配置される範囲内において1つの外側加熱手段3Bをベルト回転移動方向の最下流側位置に配置することが好ましい。
【0015】
また、高速の定着とは、例えば、OHPシート等のように基材部分が合成樹脂シートで構成されている記録用紙を使用する定着にあってはA4版用紙横送りで毎分40枚以上の処理速度で行う定着のことをいい、それ以外の記録用紙、基材が合成樹脂シート以外の紙(パルプ)製シートを使用する定着にあってはA4版用紙横送りで毎分60枚以上の処理速度で行う定着のことをいう。本発明の定着装置では、上記それ以外の記録用紙を使用して定着を行う場合、その定着処理速度については当該用紙の種類や厚さ等の条件に関係なく、すべて同じ速度に設定することが好ましい。これにより、より理想的な高速の定着を行うことが可能になる。
【0016】
この第1発明の定着装置1においては、定着ベルト2の記録用紙Pと接する前の部分の温度を検知する温度検知手段7を設置し、その温度検知手段7の検知情報に応じて前記外側加熱手段3Bの加熱動作を制御するように構成するとよい。
【0017】
この場合には、定着ベルト2の外周面における加熱温度が外側加熱手段3Bによって適宜調整される結果、定着ベルト2が所望の定着温度に迅速かつ的確に加熱された状態で定着ニップ部に到来するようになる。定着ベルト2の記録用紙Pと接する前の部分とは、定着ベルト2が定着ニップ部に到達する手前側の位置であり、少なくとも定着ベルト2が加熱手段3により加熱された状態を定着ニップ部に達する直前で最終確認できる位置であればよい。
【0018】
また、第1発明の上記各定着装置1においては、外側加熱手段3Bが定着ベルト2を非接触状態で加熱する非接触式加熱手段であることが好ましい。
【0019】
この場合には、定着ベルト1を接触状態で加熱する接触式加熱手段に比べて、定着ベルト2の定着結果に影響を及ぼす外周面を傷つけることが回避され、また、当該加熱手段3Bに到来する定着ベルト2の外周面の低温状態による直接的な影響を受けることなく当該加熱手段3Bを適切に加熱動作させることができ、高速の定着に有利となる。
【0020】
さらに、第1発明の上記各定着装置1においては、定着ベルト2の用紙剥離手段6を通過した後の部分の温度を検知する温度検知手段8を設置し、その温度検知手段8の検知情報に応じて前記冷却手段6の冷却動作を制御するように構成するとよい。
【0021】
この場合には、用紙剥離手段6に達する頃の定着ベルト2の温度状態が冷却動作(冷却能力、冷却の有無など)の調整により適切に管理されるようになる。これにより、かりに定着ベルト2が定着ニップ部の通過後においても高温状態が持続していても、冷却手段により適度に冷却されるようになるため、記録用紙として薄紙などを使用した場合であっても、用紙剥離手段6に達するまでの間に適切に冷却されるため、定着ベルト2からの良好な剥離が確保されるようになる。
【0022】
一方、本発明(第2発明)の定着装置は、図1bに例示するように、前記第1発明の前提とする定着装置1において、前記加熱手段3が、定着ベルト2の加圧手段3に達する手前側の位置に配置されてベルト2を調整して加熱する調整加熱手段3Cと、この調整加熱手段3Cよりもベルト回転方向上流側の位置に配置されてベルト2を強力に加熱する強力加熱手段3Dとを有することを特徴とするものである。
【0023】
このような第2発明の定着装置1によれば、用紙剥離手段6を通過して1の定着動作を終了した後の定着ベルト2が、加圧手段4に再び達するまでの区間E1内で少なくとも強力加熱手段3Dで強力に加熱された後に調整加熱手段3Cで調整加熱される。これにより、後続の定着対象となる記録用紙Pが定着ベルト2と加圧手段4との定着ニップ部に到達する前に、冷却手段5を通過して低温状態にある定着ベルト2を再び所望の定着温度に効率よく的確に加熱することができることとなり、この結果、かかる定着ベルト2を高速で回転させて高速の定着を行うことも可能になる。
【0024】
また、第1発明の定着装置の場合と同様に、定着ベルト2を定着ニップ部に達する前の段階で所望の定着温度まで加熱できるので、かかる定着ニップ部において特に加熱する必要がなくなり、この結果、定着ニップ部通過において記録用紙が必要以上に加熱されるおそれがなくなり、過剰な水蒸気発生による用紙のベルト面からの剥がれが発生しなくなる。
【0025】
ここで、上記加熱手段3C、3Dは、定着ベルト2の外周面および内周面にいずれの側(またはその両面側)から加熱する形態のものであるかについては特に制約されるものではない。ただし、定着ベルト2の加熱状態の最終的な調整を迅速かつ的確に行うことができる等の観点からすると、調整加熱手段3Cについては少なくとも定着ベルト2の外周面側から加熱できる形態のものにすることが好ましい。
【0026】
この第2発明の定着装置1においては、定着ベルト2の記録用紙Pと接する前の外周面部分の温度を検知する温度検知手段7を設置し、その温度検知手段7の検知情報に応じて前記調整加熱手段3Cの加熱動作を制御するように構成するとよい。
【0027】
この場合には、定着ベルト2の外周面における加熱温度が調整加熱手段3Cによって適宜調整される結果、定着ベルト2が所望の定着温度に迅速かつ的確に加熱された状態で定着ニップ部に到来するようになる。定着ベルト2の記録用紙Pと接する前の部分とは、前述した第1発明における場合と同様である。
【0028】
また、第2発明の上記各定着装置1においては、調整加熱手段3Cが定着ベルト2を非接触状態で加熱する非接触式加熱手段であることが好ましい。
【0029】
この場合には、前述した第1発明における場合と同様に、接触式加熱手段に比べて、定着ベルト2の定着結果に影響を及ぼす外周面を傷つけることが回避され、また、調整加熱手段3Cに到来する定着ベルト2の外周面の低温状態による直接的な影響を受けることなく当該加熱手段3Cを適切に加熱動作させることができ、高速の定着に有利となる。
【0030】
さらに、第2発明の上記各定着装置1においては、定着ベルト2の用紙剥離手段6を通過した後の部分の温度を検知する温度検知手段8を設置し、その温度検知手段8の検知情報に応じて前記冷却手段6の冷却動作を制御するように構成するとよい。この場合には、前述した第1発明における場合と同様の作用効果が得られる。
【0031】
以上の第1発明および第2発明において、記録用紙は、定着装置内を搬送してトナー画像の定着が可能なものであればよく、通常の用紙に限らず、OHPシート、ハガキ、封筒等のような部材を含むものである。また、トナー画像を構成するトナーは、着色剤等を含有させたバイダー樹脂からなる微粉体であり、一般に一成分または二成分現像剤として使用されるものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
《実施の形態1》
図2は、本発明の実施の形態1に係る定着装置10の要部を示す概略構成図である。この定着装置10は、プリンタ、複写機等の画像形成装置における定着手段として使用される。図中の実線矢印は主な回転部品の回転方向を示す。
【0033】
定着装置10は、矢印方向に回転する無端状の定着ベルト20と、この定着ベルトを加熱する加熱ロール30、31と、加熱される定着ベルト20の表面に圧接した状態で所定の距離だけ同じ方向に回転する無端状の加圧ベルト40と、定着ベルト20の内周面内に配置される熱循環器50とでその主要部が構成されている。
【0034】
定着ベルト20は、カーボングラックを含有させたポリイミド等からなる厚さ50μm程度のベルト基材上に、厚さ60μm程度のシリコーン共重合体(硬度:例えば24°)等からなる弾性層を、さらに必要に応じて離型性を示す合成樹脂等からなる厚さ1〜100μm程度の表面離型層をこの順に形成した構造のものである。ベルト基材としては、一般に厚さ10〜100μmの耐熱性の高いシート材料を使用することが可能であり、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリイミドアミド、ポリアミド等からなるシートが使用可能である。表面離型層を形成する合成樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等が適用可能である。
【0035】
また、定着ベルト20は、第1加熱ロール30、第2加熱ロール31、第1加圧ロール45、複数のベルト支持ロール27a〜e等に張架されており、駆動ロールとして兼用されている第1加熱ロール30によって矢印A方向に回転するようになっている。このベルト20は、その周長が約1300mm、その幅が約360mmである。
【0036】
ベルト支持ロール27cは、定着ベルト20を急激に曲がった状態で移動走行させるように支持し、これにより定着ベルト20に密着した記録用紙Pをそれ自身のこしの強さにより自力で剥離させる役割を果たす剥離用ロールとして機能する。第2加熱ロール31は、その回転軸の一端側が所定の方向に変位して定着ベルト20の蛇行走行(位置)を矯正するステアリングロールとして機能するようにもなっている。この第2加熱ロール31による蛇行制御機構は、定着ベルト20の端部の位置を検知する位置計測センサからの検知情報に基づいて加熱ロール31の一端部を所定量変位させるように動作する。
【0037】
第1加熱ロール30は、外径が50〜60mmからなる円筒状の金属(アルミニウム等)製ロールの内部にハロゲンランプ等の加熱源32を配置した構造からなるものであり、定着ベルト20をその内周面側から加熱する。また、第1加熱ロール30は、その加熱源32として第2加熱ロール31と比べて多数のものまたは加熱能力の高いものを使用し、定着ベルト2を強力に加熱できるように構成されている。この例では、加熱源32としてハロゲンランプを3本設置して加熱能力を強化している。
【0038】
第2加熱ロール31は、外径が80〜100mmからなる円筒状の金属製ロールの内部にハロゲンランプ等の加熱源33を配置した構造からなるものであり、定着ベルト20をその外周面側から加熱する。また、第2加熱ロール31は、その加熱源33として第1加熱ロール30と比べて例えば少数のものまたは加熱能力の低いものを使用し、定着ベルト2を微妙に調整しながら加熱できるように構成されている。この例では、加熱源33としてハロゲンランプを2本設置している。
【0039】
定着ベルト20については、この第1加熱ロール30と第2加熱ロール31に対してS字状に架け回されることにより、各加熱ロール30、31とのラップ領域をできるだけ多く確保して、両加熱ロール30、31による効率の良い加熱が行われるようになっている。また、第2加熱ロール31の表面には、巻取りウエブ方式の離型剤供給装置60が配置されており、そのウエブ61に含浸されたシリコーンオイル等の離型剤が加熱ロール31の表面を介して定着ベルト20の外周面に微量に(「1μリットル/A4版用紙1枚」以下の量)供給されるようになっている。
【0040】
加圧ベルト40は、ポリイミド等からなる厚さ80μm程度のベルト基材上に、シリコーンゴム等からなる厚さ45μm程度の弾性層を、さらに必要に応じて合成樹脂等からなる表面離型層をこの順に積層形成した構造のものである。この表面離型層は、特に記録用紙Pと定着ベルト20の表面離型層23との双方に対して良好な離型性を示す合成樹脂、例えばシリコーン樹脂にて形成される。このベルト40は、その周長が約900mm、その幅が360mm程度である。また、加圧ベルト40は、第2加圧ロール46、駆動ロール47、複数のベルト支持ロール48a〜c等に張架されており、駆動ロール47によって矢印B方向に回転するようになっている。この加圧ベルト40は、第2加圧ロール46とベルト支持ロール48aの所定の区間で定着ベルト20の外周面と接して同じ方向に回転移動する。
【0041】
加圧ロール45、46はいずれも、外形が80mm等からなる円筒形の金属(アルミニウム等)製ロール基体に、シリコーンゴム(硬度:例えば17度程度)等からなる厚さ6mm程度の耐熱弾性層を形成した構造のものであり、図示しない加圧機構により所定の加圧力(例えばニップ圧力が3.5×105Pa程度になる圧力)でもって圧接し、そのニップ幅が20mm程度となるように設置されている。また、この加圧ロール45、46では、その内部空間にハロゲンランプ等の加熱源を配し、このロールを定着動作時の温度まで上昇させるいわゆるウォームアップ時のみの加熱を行う(定着動作時には加熱しない)ようにしている。
【0042】
駆動ロール47は、その回転軸の一端側が変位して加圧ベルト40の蛇行走行を矯正するステアリングロールとして機能するようにもなっている。この駆動ロール47による蛇行制御機構も、前記第2加熱ロール31による蛇行制御機構の場合と同様に、加圧搬送ベルト40の端部の位置を検知する位置計測センサからの検知情報に基づいて動作する。
【0043】
熱循環器50は、第1加圧ロール45とベルト支持ロール27cとの間の所定間隔内で定着ベルト20の内周面に接する第1金属板51と、ベルト支持ロール27eと第1加熱ロール30の間で定着ベルト20の内周面と接する第2金属板52と、その第1金属板51と第2金属板52に結合されて第1金属板51の熱を第2金属板52に移動させて循環させる熱輸送体53とで構成されている。
【0044】
金属板51、52はいずれもアルミニウム等の金属にて形成される板状のものであり、そのベルト接触面が少なくとも外側に突出しかつベルト走行方向に緩やかに湾曲した湾曲面(所定の曲率半径からなる曲面)に形成されている。このため、定着ベルト20は、この金属板51、52の当接により外周面側に湾曲したような状態に保持されている(図2)。熱輸送体53としては、管のなかに液体を減圧して封入し、熱抵抗が非常に小さく、小さな温度差でも多くの熱を低温側に高速で輸送できる複数本のヒートパイプを使用している。そのヒートパイプは、各金属板51、52の内面側にそれぞれ触れて通過しながら各板間を循環するようなほぼ四角形の環状形状に組んで使用している。
【0045】
この熱循環器50は、第1金属板51が加熱された状態にある定着ベルト20から熱を奪うと、その熱が熱輸送体53としてのヒートパイプの熱伝導作用により、第1金属板51に比べて低温状態にある第2金属板52側に伝えられる。これにより、第1金属板51が接する定着ベルト部分を吸熱して所定の温度まで冷却する一方、第2金属板52が接する定着ベルト部分を所定の温度になるまで加熱する仕組みになっている。
【0046】
以上のことから、この定着装置10では、定着動作時における定着ベルト20の加熱を、熱循環器50の第1金属板52(第1段階の加熱)、第1加熱ロール30(第2段階の加熱)および第2加熱ロール31(第3段階の加熱)という3つの加熱手段でこの順に行うようになっている。
【0047】
そして、この定着装置10においては、図2に示すように、第1加熱ロール30の表面温度を検知する第1温度センサ71と、第2加熱ロール31の表面温度を検知する第2温度センサ72を設置し、その各センサ71、72の検知情報に応じて各加熱ロール30、31の加熱動作について直接的に制御をしている。
【0048】
すなわち、上記各温度センサ71、72は、図3に示すように、定着装置10全体の各動作を総括的に管理制御する、マイクロコンピュータ等にて構成されるシステムコントローラ75と接続されて各検知情報(電気信号)を送信するようになっている。この温度センサ71、72の検知情報が入力されるシステムコントローラ75では、その各加熱ロール30、31に対して予め設定されている各加熱温度に保持されるように、その各加熱源32、33の加熱動作(給電のON/OFF動作)を制御するための第1加熱源コントローラ76や第2加熱源コントローラ77に加熱動作に関する所定の制御信号をそれぞれ送信するようになっている。
【0049】
特に、この実施の形態では、第1加熱ロール30による第2段階の加熱を熱循環器50の第1金属板52による第2段階の加熱よりも強力(急峻)に行えるように、第1加熱ロール30の加熱温度を第1金属板52による加熱温度よりも急激に高めた値(例えば50〜60℃ほど高めとなる値)に設定している。
【0050】
また、この定着装置10では、加圧ロール45、46が定着ベルト20および加圧搬送ベルト40を挟んで圧接する定着ニップ部に達する前のベルト支持ロール27bと支持ロール27aの間を通過する定着ベルト20の外周面温度を検知する非接触式の第3温度センサ70を配置し、そのセンサ70の検知情報(定着ニップ部の直前における定着ベルトの表面温度)に応じて調整加熱用の第2加熱ロール31の加熱動作について二重に制御をしている。
【0051】
すなわち、第3温度センサ70は、図3に示すように、システムコントローラ75に接続され、その検知情報(電気信号)を送信するようになっている。この温度センサ70の検知情報が入力されるシステムコントローラ80では、定着ベルト20の表面温度が所望の定着温度になるように、第2加熱源コントローラ77に加熱動作に関する調整用の制御信号を、前記第2温度センサ72の検知情報に基づく所定の制御信号と合わせて送信するようになっている。
【0052】
さらに、この定着装置10は、OHPシートを使用する定着にあってはA4版用紙横送りで毎分40枚の定着処理速度となるように定着ベルト20等を回転させ、また、それ以外の記録用紙を使用する定着にあってはA4版用紙横送りで毎分80枚の定着処理速度となるように定着ベルト20等を回転させるように設定されている。
【0053】
このような定着装置10では、画像形成装置の作像部側においてトナー画像Tが転写された記録用紙Pに対して以下のごとき定着が行われる。
【0054】
すなわち、まずトナー画像Tが転写された記録用紙Pが、そのトナー像担持面を定着ベルト20に当接させる姿勢で、定着ベルト20と加圧ベルト40とが互いに重なり合って走行する間の定着ニップ部(ベルトニップ部)に導入される。
【0055】
この定着動作時には、定着ベルト20が回転移動しながら以下のように複数の段階を経て加熱される。まず初めに、熱循環器50の第2金属板52を通過する際に熱循環される熱によりそのベルト内周面側から所定の温度まで加熱され、続いて、第1加熱ロール30を通過する際にそのベルト内周面側から所定の温度まで強力に加熱され、最後に、第2加熱ロール31を通過する際にそのベルト外周面側から定着温度になるように調整加熱される。
【0056】
この際、第1加熱ロール30と第2加熱ロール31の加熱動作は、前述したように第1温度センサ71と第2温度センサ72の各検知情報に応じて制御される。また、定着ベルト20は、第3温度センサ70の検知情報に応じて第2加熱ロール31の加熱動作が制御されることにより、所望の定着温度になるように加熱されるようになっている。
【0057】
そして、前記トナー画像を担持する記録用紙Pは、この加熱された定着ベルト20と定着ニップ部において接して加熱され、これと同時に加圧ロール45、46により加圧される。
【0058】
続いて、記録用紙Pは、定着ベルト20と加圧ベルト40とに挟持されて定着ベルト20に密着した状態で搬送されるとともに、熱循環器50の熱循環により熱が奪われる第1金属板51を通過する際にトナー画像と一緒に所定の温度になるまで冷却される。この冷却によりトナー画像が固化される。熱循環器50の第1金属板51を通過した記録用紙Pは、ベルト支持ロール27cで構成される用紙剥離部において紙自身の腰の強さにより自力で定着ベルト20から、トナー画像とともに剥離される。この剥離された記録用紙Pは装置外に排出される。これによりトナー画像が記録用紙に定着される。
【0059】
このようにして定着された画像は、特に定着ベルト20の表面にならい平滑化された光沢感に富む画像として得られる。しかも、この定着装置10では、熱循環器50の第1金属板51および第2金属板52が定着ベルト20と接触して良好な熱循環が行われるため、トナー像に対する温度環境も良好となり、画質の向上が図られている。
【0060】
また、この定着装置10では、熱循環器50の第1金属板51により冷却された定着ベルト20が、定着ニップ部に至るまでの間に、熱循環器50の第1金属板52による第1段階の加熱、第1加熱ロール30による第2段階の加熱および第2加熱ロール31による第3段階の加熱という複数回にわけて順次加熱されるため、再び定着温度まで素早く加熱される。
【0061】
また、このときの加熱は、最初にベルト内周面側から2回にわけて加熱された後、ベルト外周面側から加熱されるため、定着ベルト20の厚さ方向での温度差がほとんどなく一様に効率よく加熱される。しかも、第1加熱ロール30による第2段階の加熱により、定着温度付近まで急激に加熱した後で、第2加熱ロール30で加熱度合いを調整しながら最終加熱されるため、常に定着温度にまで素早く安定して加熱される。
【0062】
さらに、この実施形態では、強力な加熱は定着ニップ部から比較的離れた第1加熱ロール30によって行われることと、定着動作に入ると、加圧ロール45、46により加熱されないこととにより、定着ニップ部において定着ベルト20が必要以上に加熱されることがない。これにより、定着ベルト20と加圧搬送ベルト40に挟持搬送される記録用紙Pが必要以上に加熱されて過剰の水蒸気を発生することにより定着ベルト20から剥がれてしまうおそれもない。
【0063】
従って、この定着装置10では、前記したような定着処理速度による高速の定着を行っても、加熱むら、光沢むら、用紙剥離不良等の問題が発生することなく、良好な定着を行うことが可能となる。
【0064】
<試験>
以下、この定着装置10を用いて行った試験について説明する。
【0065】
図4に示すように、熱循環器50の第1金属板52による加熱温度、第1加熱ロール30による加熱温度、および第2加熱ロール31による加熱温度についてそれぞれ設定するとともに記録用紙Pとして複数種のものを使用して、高速の定着(定着処理速度:A4版横送りで毎分80枚)を行い、定着結果(画質、光沢など)について調べた(実施例1および比較例1)。結果を図4に示す。
【0066】
このときの定着温度は175℃に設定した。また、熱循環器50の第1金属板(冷却板)51による冷却温度を100℃以下(好ましくは90℃以下)に設定した。記録用紙としての「S紙」とは56gsm(gram per square meter)の薄紙(富士ゼロック社製)、「J紙」とは82gsmのカラー複写専用の普通紙(富士ゼロック社製)、「コート紙」とは104.7および127.9gsmのコート紙(王子製紙製:OKトップコート紙)、「プラチナ紙」とは256gsmの高光沢コート紙(王子製紙製:ミラーコートプラチナ紙)である。
【0067】
図4の結果から、S紙、J紙およびコート紙のいずれの場合についても、オセットもない画質良好で、光沢むらのない高光沢の高速定着を行うことができた。これに対し、第1加熱ロール30の加熱温度を約130℃に設定した場合(比較例1)には、S紙の場合については問題がなかったが、J紙およびコート紙の場合については定着温度不足(定着ベルトの加熱不足)によるコールドオフセットが発生してしまった。
【0068】
この比較例1の場合、定着ベルト20の定着ニップ部手前における加熱温度(第3温度センサ70による検知温度)が定着温度175℃に対して不安定(増減)であった。特に連続定着を行う場合の初期数十枚ぐらいまでの定着段階においては、上記定着ニップ部手前における加熱温度が定着温度よりも15℃程度低下してしまうことが確認された。これに対し、実施例1では、連続定着を行う場合であっても、その初期段階も含め全定着動作時において上記定着ニップ部手前における加熱温度が定着温度175℃に対して±5℃以内の温度に保たれていることも確認されている。
【0069】
なお、実施例1においてプラチナ紙の場合には、トナー量が多く多重色の高濃度部においてコールドオフセットが発生した。そこで、定着温度を185℃に変更し、これに伴い第2加熱ロール31の加熱温度を185℃、第1加熱ロール30の加熱温度を170〜180℃にそれぞれ変更設定した以外は同じ条件で定着試験を行った(実施例2)。その結果、オセットもない画質良好で、光沢むらのない高光沢の高速定着を行うことができた。
【0070】
また、OHPシート(富士ゼロックス社製:V556)を使用するとともに、図5に示すように各加熱温度を設定して、OHPシート用の高速定着(定着処理速度:A4版横送りで毎分40枚)を行った(実施例3)。その結果、オセットもない画質良好で、光沢むらのない高光沢の高速定着を行うことができた。これに対し、第1加熱ロール30の加熱温度を約130〜140℃に設定した場合(比較例2)には、定着ベルトの加熱不足によるトナー画像の高濃度におけるコールドオフセットの発生および光透過性の低下(投影時に画像黒ずみが発生)等の不具合が発生してしまった。このような結果になったのは、比較例1の場合と同様に、定着ニップ部手前での定着ベルト20の温度が不安定になるためであると考えられる。
【0071】
《実施の形態2》
図6は、本発明の実施の形態2に係る定着装置10の要部を示す概略構成図である。この実施形態に係る定着装置は、第2加熱ロール31に代えて非接触式の加熱ランプ35を使用した以外は実施形態1に係る定着装置10と同じ構成からなるものである。図中において実施形態1の場合と共通する構成部品については同じ符号を付している。
【0072】
非接触式の加熱ランプ35は、定着ベルト20にむけて反射面をもつ反射板36の内部にハロゲンランプ等のランプ加熱源37を配置した構造の輻射加熱装置である。そして、この加熱ランプ35は、第1加熱ロール30と支持ロール27aの間を通過する定着ベルト20の外周面側において所定の距離をあけた位置に配置されている。
【0073】
また、この加熱ランプ35も、定着ベルト20の調整加熱用として使用される。このため、この加熱ランプ35の加熱動作については、前記第3センサー70による検知情報に応じて制御されるようになっている(図3)。この加熱ランプ35のランプ加熱源37の制御は、その給電のON/OFF動作によるものではなく、常にON状態でかつその給電量(電流または電圧)を変更することで行った。
【0074】
このような非接触式の加熱ランプ35を適用した定着装置10では、前記第2加熱ロール31のような接触式加熱手段に比べて、定着ベルト10の外周面に触れることがないため傷つけるおそれがなく、ベルト表面の平滑性を保持することができる。このため、定着ベルト20の平滑な表面にならって定着されることによる光沢感に優れた定着が行われる。また、この他については、実施の形態1に係る定着装置10と同様の定着性能が得られ、また、高速定着を行うことも可能であった。
【0075】
《実施の形態3》
図7は、本発明の実施の形態3に係る定着装置10の要部を示す概略構成図である。この実施形態に係る定着装置は、熱循環器50に代えて送風付きヒートシンク55を使用した以外は実施形態1に係る定着装置10と同じ構成からなるものである。なお、この定着装置では、熱循環器50の不使用により、第2金属板52による第1段階の加熱がなくなるが、定着ベルト20の加熱は同程度のレベルで加熱することが可能である。図中において実施形態1の場合と共通する構成部品については同じ符号を付している。
【0076】
送風付きヒートシンク55は、加圧ロール45と支持ロール27cの間における定着ベルト20の内周面に当接する接触放熱板部56とその放熱板部56から立設されている複数枚の放熱フィン57とからなるヒートシンク本体と、このヒートシンクの放熱フィン57間等にダクト(2点鎖線で示す部分)を介して送風ファン58から送風を行うものである。接触放熱板部56は、その下面が定着ベルト20の内周面に接触した状態になっている。
【0077】
また、このヒートシンク55は、剥離ロールとしてのベルト支持ロール27cを通過した定着ベルト20の外周面の温度を検知する第4温度センサ80を設置し、その温度センサ80の検知情報に応じて送風ファン58の送風動作を制御し、ヒートシンクによる冷却動作を調整するようになっている。第4温度センサ80は、図3に2点鎖線で示すように、システムコントローラ75に接続され、そのシステムコントローラ75から送風ファン58の駆動モータの回転動作(ON/OFF動作、回転速度など)を制御するモータドライバ86に所定の制御信号を送信するようになっている。このときの制御は、予め設定する冷却温度(例えば100℃以下、好ましくは90℃以下)に保たれるように行われる。
【0078】
このような送風付きヒートシンク55を適用した定着装置10では、そのヒートシンク55による記録用紙、トナー画像の冷却が所望の冷却温度で行われるようになるため、記録用紙として薄紙を使用した場合であっても、定着ベルト20からの良好な剥離が可能となり、この結果、高速の定着も可能となる。
【0079】
この実施の形態においては、図7に2点鎖線で示すように第4温度センサ80をヒートシンク本体の接触放熱板部56のベルト回転移動方向下流側となる部位に設置して、そのヒートシンク自体の温度を検知し、かかる検知情報に基づいて送風ファン58の送風動作を制御するように構成してもよい。
【0080】
《他の実施の形態》
なお、実施の形態1〜3では、加圧ベルト40がなく、第1加圧ロール45と第2加圧ロール46とで加圧手段を構成した定着装置としてもよい。また、冷却手段を剥離用の支持ロール27cと支持ロール27dの間のベルト内周面側に設置してもよい。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の定着装置によれば、加熱むら、光沢むら、用紙剥離不良等の不具合を誘発させることなく、定着ベルトを所望の定着温度に迅速かつ的確に加熱することができ、より高速の定着を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は第1発明の定着装置を示す概念図、(b)は第2発明の定着装置を示す概念図。
【図2】実施の形態1に係る定着装置の要部を示す概略構成図。
【図3】定着ベルトの加熱システムに関する主な制御系の構成を示す概略ブロック図。
【図4】試験(実施例1〜2、比較例1)の条件および結果を示す図表。
【図5】試験(実施例3、比較例2)の条件および結果を示す図表。
【図6】実施の形態2に係る定着装置の要部を示す概略構成図。
【図7】実施の形態3に係る定着装置の要部を示す概略構成図。
【符号の説明】
1,10…定着装置、2,20…定着ベルト、3A…内側加熱手段、3B…外側加熱手段、3C…調整加熱手段、3D…強力加熱手段、4…加圧手段、5…冷却手段、6…用紙剥離手段、7,8…温度検知手段、27c…支持ロール、30…第1加熱ロール(内側加熱手段、強力加熱手段)、31…第2加熱ロール(外側加熱手段、調整加熱手段)、40…加圧搬送ベルト(加圧手段)、50…熱循環器(加熱手段および冷却手段)、55…送風付きヒートシンク(冷却手段)、70…第3温度センサ(温度検知手段)、80…第4温度センサ(温度検知手段)、T…トナー画像、P…記録用紙、E1…区間。

Claims (8)

  1. 一定方向に回転する無端状の定着ベルトと、この定着ベルトを加熱する加熱手段と、この加熱手段で加熱された定着ベルトの表面に定着対象のトナー画像が担持された記録用紙を圧接させる加圧手段と、この加圧手段で圧接されて定着ベルトに密着したままの記録用紙を冷却する冷却手段と、この冷却手段を通過した後に記録用紙を定着ベルトから剥離させる用紙剥離手段とを備えた定着装置において、
    前記加熱手段が、定着ベルトの用紙剥離手段の通過後から加圧手段に達するまでの区間内で、そのベルト内周面側から加熱する1以上の内側加熱手段と、そのベルト外周面側から加熱する1以上の外側加熱手段とを有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着ベルトの記録用紙と接する前の部分の温度を検知する温度検知手段を設置し、その温度検知手段の検知情報に応じて前記外側加熱手段の加熱動作を制御する請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記外側加熱手段が定着ベルトを非接触状態で加熱する非接触式加熱手段である請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記定着ベルトの用紙剥離手段を通過した後の部分の温度を検知する温度検知手段を設置し、その温度検知手段の検知情報に応じて前記冷却手段の冷却動作を制御する請求項1又は2に記載の定着装置。
  5. 一定方向に回転する無端状の定着ベルトと、この定着ベルトを加熱する加熱手段と、この加熱手段で加熱された定着ベルトの表面に定着対象のトナー画像が担持された記録用紙を圧接させる加圧手段と、この加圧手段で圧接されて定着ベルトに密着したままの記録用紙を冷却する冷却手段と、この冷却手段を通過した後に記録用紙を定着ベルトから剥離させる用紙剥離手段とを備えた定着装置において、
    前記加熱手段が、定着ベルトの加圧手段に達する手前側の位置に配置されてベルトを調整して加熱する調整加熱手段と、この調整加熱手段よりもベルト回転方向上流側の位置に配置されてベルトを強力に加熱する強力加熱手段とを有することを特徴とする定着装置。
  6. 前記定着ベルトの記録用紙と接する前の外周面部分の温度を検知する温度検知手段を設置し、その温度検知手段の検知情報に応じて前記調整加熱手段の加熱動作を制御する請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記調整加熱手段が定着ベルトを非接触状態で加熱する非接触式加熱手段である請求項5又は6に記載の定着装置。
  8. 前記定着ベルトの用紙剥離手段を通過した後の部分の温度を検知する温度検知手段を設置し、その温度検知手段の検知情報に応じて前記冷却手段の冷却動作を制御する請求項5又は6に記載の定着装置。
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