JP2004198783A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複写機構成が大掛かりにならず、待機時の消費電力の無駄が省け、新たな冷却装置等の設置によるコストアップをさせず、画像形成部の温度上昇を防ぐこと。
【解決手段】複写機を構成する画像形成部と定着部との間に、機外から取り入れた空気を導く空気案内部を配設し、画像形成部の温度変化に対して吸気部により、該空気案内部内に導かれる空気の風速を可変することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図2
【解決手段】複写機を構成する画像形成部と定着部との間に、機外から取り入れた空気を導く空気案内部を配設し、画像形成部の温度変化に対して吸気部により、該空気案内部内に導かれる空気の風速を可変することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に係わり、画像形成部の断熱・冷却に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、電子写真では高画質で高生産が性能として求められている。一般的に電子写真では、定着部で熱と圧力によりトナーを転写材に融着させ像を定着させるが、両面画像形成時のように一度加熱された転写材を画像形成部に再給紙したり、高温に加熱された定着部からの放熱により熱せられることで、機内の画像形成部や周辺機器の温度も上昇するようになる。
【0003】
ところが、トナーはその大部分がポリスチレン系、スチレン−アクリル共重合体、ポリエステル系等のバインダ樹脂で構成されており、融点が50〜70℃程度であり、高画質を得るためトナーが少粒径化(従来粒径約10μmであったのが、粒径約6.5μmになる)するほど熱容量が小さくなり耐熱性能は低下し、コピースピードが向上し高速になるほど装置内の温度も上昇し易くなる。
【0004】
そのため、現像部やクリーニング部、特にトナーリサイクルを行う画像形成部の場合、トナー回収部での熱による影響が大きいため軟化したトナー表面に、トナーの流動性、摩擦帯電性、クリーニング性等を向上させるために添加されている外添剤(粒径5〜200nmのコロイダルシリカ、酸化チタン、アルミナ等の無機微粒子で構成されている)が埋め込まれてしまい、外添剤としての効果が発揮できなくなってしまうことになり、トナーの流動性が低下し、溶解・凝集し、固着が起こり、パッキング等の問題となる。
【0005】
また、外添剤がトナーに埋め込まれることで、流動性・帯電特性にも影響を与えるため、転写不良や中間調画像の荒れといった問題も発生する。
【0006】
この問題を解決するため、定着部と画像形成部との距離を離したり、板金や熱伝導率の悪い部材で定着部の熱源を有するローラを覆うなどして断熱することで定着部からの放熱による画像形成部への影響を防ぐ手段が図られてきている。
【0007】
さらに、定着部付近の空気を画像形成装置本体内に設けたファンにて吸引し、定着部から放熱された熱を奪い、該部位を冷却している(例えば、特許文献1)。
【0008】
しかしながら、直接定着部付近の空気を吸引することでは対流により循環する熱を吸引することはある程度可能だが、輻射熱を防ぐことは困難であり、画像形成部への断熱に対しては不十分である。
【0009】
このため、機外の空気を空気案内部を介して吸引ファンにより定着部と画像形成部との間に吹き付けることにより、定着部から放熱された熱を画像形成部へ伝わるのを断熱し、画像形成部が高温化することを防いだり、或いは冷却ファンにより空気案内部を通して導かれた機内又は機外の空気を、定着部内に吹き込まれるように放熱された熱の低減を図っている(例えば、特許文献2)。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−181210号公報(段落番号0067、図1)
【0011】
【特許文献2】
特開2001−194970号公報(段落番号0038、図2)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしその場合、以下の問題を有する。
【0013】
(イ)装置の構成が大掛かりになり設計に制約を受ける(定着部と画像形成部との距離を離す等)。(ロ)装置内の定着部や画像形成部周辺を直接冷却することで、待機時の消費電力が無駄に消費される。(ハ)断熱部材、空気案内部、冷却ファン等を別途取り付けることでコストが掛かる。
【0014】
そこで、本発明はこのような問題を解決し、かつ、画像形成部の温度を下げることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の構成により達成することができる。
【0016】
(1) 少なくとも像担持体と現像部と帯電器とクリーニング部とを備え、該像担持体上にトナー画像を形成する画像形成部と、該像担持体上のトナー画像を転写材に転写する転写器と、転写材に転写されたトナー画像を転写材に定着する定着部と、該画像形成部と該定着部との間に機外から取り入れた空気を導く空気案内部を有し、該空気案内部内に導かれる該空気の風速は、機内温度にもとずき画像形成装置に配設された吸気部の吸気ファンを制御して風速を変更するための制御手段により可変されることを特徴とする画像形成装置。
【0017】
(2) 前記機内温度は、前記画像形成部に1又は複数配設された画像形成部の温度検知手段により検知されることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0018】
(3) 前記機外から取り入れた空気は、画像形成装置に配設された前記吸気部により前記空気案内部内に導かれ、排気部により前記空気案内部内から機外へ排出されることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0019】
(4) 前記空気案内部は、前記画像形成部と前記定着部との間を搬送される転写材搬送面に対し平行、かつ転写材搬送方向に対し交差して配設され、転写材画像形成面に対し画像形成部側に位置していることを特徴とする(1)又は(3)に記載の画像形成装置。
【0020】
(5) 前記空気案内部は、転写材と対面する該空気案内部を構成する面に、空気が転写材搬送面に対し鉛直に流れる吹き出し口を形成し、空気の流れによる壁を形成し、該壁により高温側の熱は低温側へ伝わるのを防ぐことを特徴とする(1)、(3)、(4)のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0021】
(6) 前記空気案内部は、前記画像形成部と前記定着部との間を搬送される転写材搬送面に対し鉛直、かつ転写材搬送方向に対し交差して配設され、転写材画像形成面に対し画像形成部側に位置し、該空気案内部の吹き出し口と該転写材画像形成面とが対面していることを特徴とする(1)又は(3)に記載の画像形成装置。
【0022】
(7) 前記排気部は、転写材画像形成面の裏面側に配設され、前記空気案内部の吹き出し口に相対して向き合って該排気部の受け口を有し、前記空気案内部内に導かれた空気を機外へ排出するように形成されることを特徴とする(1)、(3)、(6)のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0023】
(8) 前記空気案内部の吹き出し口と前記排気部の受け口との間に、空気の流れによる壁を形成し、該壁により高温側の熱が低温側へ伝わるのを防ぐことを特徴とする(1)、(3)、(6)、(7)のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0024】
(9) 前記空気案内部は、少なくとも転写材の搬送最大幅より長いことを特徴とする(1)、(3)〜(6)、(8)のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0025】
(10) 前記空気案内部内を導かれる空気の風速は、0.5〜5m/sの範囲にあることを特徴とする(1)、(3)〜(9)のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0026】
(11) 少なくとも像担持体と現像部と帯電器とクリーニング部とを備え、該像担持体上にトナー画像を形成する画像形成部と、該像担持体上のトナー画像を転写材に転写する転写器と、転写材に転写されたトナー画像を転写材に定着する定着部と、該画像形成部と該定着部との間に機外から取り入れた空気を導く空気案内部を有し、該空気は、該画像形成部に1又は複数配設された温度検知手段の中において最も高い検知温度を示した該温度検知手段が、予め規定された検知温度に達した場合には、画像形成装置に配設された吸気部により、予め規定された空気の風速の内の高速領域で該空気案内部内に導かれることを特徴とする画像形成装置。
【0027】
(12) 前記空気は、前記画像形成部に1又は複数配設された前記温度検知手段の中において最も高い検知温度を示した該温度検知手段が、予め規定された検知温度に達していない場合には、画像形成装置に配設された前記吸気部により、予め規定された空気の風速の内の低速領域で前記空気案内部内に導かれることを特徴とする(11)に記載の画像形成装置。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明に係る実施の形態の一例について、以下、図面を用いて説明する。
【0029】
図1は、画像形成装置(以下、複写機という)の全体の構成を示す概略図、図2は画像形成部4と定着部7との間に配設された空気案内部20の位置を示す模式図、図3は空気案内部20内を風速Vで導かれる機外からの空気の方向を示す図2の関係を上から見た概略平面図、図4は空気案内部内を導かれる空気の風速Vとクリーニング部温度との関係を示すグラフ、図5は温度センサからの信号により吸気ファンの風速を切り換えるブロック図、図6は別の方式による空気案内部30の位置を示す模式図及び図7は空気案内部30内を風速Vで導かれる機外からの空気の方向を示す図6の概略断面図である。
【0030】
本実施の形態の複写機は、図1より複写機100の上部に自動原稿送り装置ADFを設けると共に、複写機100内に画像読み取り部1、画像処理部2、画像書き込み部3、画像形成部4、転写材収納部5、ベルト搬送部6、定着部7、排紙・切り換え部8及び再搬送部(ADU)9を有している。
【0031】
前記自動原稿送り装置ADF(以下、ADFという)は、原稿(図示せず)を1枚づつ送り出して画像読み取り位置へと搬送し、画像読み取りが終わった原稿を所定の場所に排紙処理する装置である。
【0032】
前記画像読み取り部1において、ADFで画像読み取り位置を通過する原稿、又は原稿台上のプラテンガラス101に載置された原稿からの画像情報の読み取りは、可動式の露光ランプとミラーを備えるミラーユニット102により反射し、結像レンズ104を介してライン状の撮像素子(以下、CCDという)105に結像させることにより行われる。
【0033】
CCD105上に結像されたライン状の光学像は順次電気信号(輝度信号)に変換された後、A/D変換され、画像処理部2において濃度変換、フィルタ処理等の処理が施された後、その画像データは一旦メモリに記憶される。
【0034】
画像形成部4は、感光体ドラム401と、現像部408と、画像転写部402と、分離極403と、クリーニング部407と、プレチャージランプ406と、スコロトロン帯電器404と、トナーリサイクル部410と、から構成されている。
【0035】
一方、画像形成部4は像担持体である感光体ドラム401上に予め帯電された潜像にトナーを反転して可視像のトナー像を形成する現像部408、感光体ドラム401上に形成したトナー像を転写材Pに転写する画像転写部402、感光体ドラム401に密着している転写材Pを分離する分離極403、搬送手段であるベルト搬送部6、感光体ドラム401に配設されたクリーニング部407及び光除電手段としてのプレチャージランプ(PCL)406が各々動作順に配置されている。
【0036】
感光体駆動モータ(図示せず)の始動により、感光体ドラム401は時計方向へと回転し、スコロトロン帯電器404の帯電作用により、感光体ドラム401に電位が付与される。
【0037】
しかる後、書き込み手段である像露光手段としての画像書き込み部3は、図示しないレーザダイオードを発光光源とし、回転するポリゴンミラー301を経て、反射ミラー302を介して、感光体ドラム401に対して矢示Rの位置で主操作方向の像露光を画像処理部2のメモリから呼び出された画像信号にもとづいて行い、また、感光体ドラム401の回転による副走査を介して感光体ドラム401上に潜像を形成する。
【0038】
続いて、感光体ドラム401上に形成された潜像は現像部408によって反転現像され、感光体ドラム401の表面に可視像のトナー像が形成される。
【0039】
なお、トナー収納容器420は搬送スクリュー421によりトナーを現像部408へ供給している。
【0040】
一方、転写材収納部5では、画像形成部4の下方に異なるサイズ、同サイズ又は材質等の異なる転写材Pが収納された転写材収納部5として、給紙トレイ511、521、531が設けられている。
【0041】
予め入力されたメモリにもとづき選択された給紙トレイ511(521、531)に収納された転写材Pは給紙ローラ512(522、532)により送り出され、分離ローラ513(523、533)により1枚づつ分離される。
【0042】
次いで、転写材Pは搬送路550内を案内ローラ(図示せず)で搬送され、レジストローラ対501によって一時停止を行った後、前記レジストローラ対501の回転により再給紙され、画像転写部402に案内され、感光体ドラム401上のトナー像は画像転写部402において転写材P上に転写される。
【0043】
次いで、転写材Pは分離極403の作用で感光体ドラム401面より分離された後、ベルト搬送部6により定着部7に向けて搬送される。
【0044】
また、定着部7は加熱部を有する定着ローラ701と加圧ローラ702とで構成されており、転写材Pが定着ローラ701と加圧ローラ702との間を通過する際に、加熱、加圧され、トナー像が溶融され、転写材P上に定着される。
【0045】
機外から取り入れた空気は、空気案内部20内を複写機操作方向である手前側から奥側に導かれている。但し、空気の流れは状況により逆方向(奥側から複写機操作方向の手前側)からでもよい
このように、画像形成部4と定着部7の転写材搬送方向の間隔を変更せず、その間の空間を利用して空気案内部20を設け、機外から取り入れた空気を複写機100内に導くことにより、複写機の大きさはそのままで、コストも安く、かつ空気を利用した断熱及び冷却効果の高い構造を取っている。
【0046】
さらに、トナー像が定着された転写材Pは、定着排紙ローラ703、排紙ローラ801により搬送されて、排紙トレイ802上に排出される。
【0047】
排紙・切り換え部8は、転写材Pをそのまま機外へ排出する場合と、表裏反転させた後に排出する場合と、転写材Pの裏面に画像形成するために再給紙する場合とで、搬送路を切り換えられるようになっている。
【0048】
再搬送部9は、反転搬送される転写材Pの表裏を反転させ、反転された転写材Pは再度搬送路550を通り、レジストローラ対501へ給紙され、画像形成される。
【0049】
一方、転写材Pが分離された後の感光体ドラム401は、分離極403により除電され、しかる後、クリーニングブレード405によって感光体ドラム401上の周面上に残っているトナーは摺擦され、清掃されることにより、履歴が解消されて、次の画像形成の準備がなされる。
【0050】
図2は、画像形成部4と定着部7との間における空気案内部20の配置を示す概略図である。
【0051】
感光体ドラム401に形成された画像は、転写部402にて転写材P上に転写され、分離極403にて感光体ドラム401から分離され、ベルト搬送部6上を搬送され、定着部7へ送られる。
【0052】
一方、感光体ドラム401上に残留したトナーは、クリーニングブレード405により掻き落とされ、クリーニング部407の底面に溜め、トナー搬送スクリュー409及びクリーニング部407から現像部408へ渡すトナーリサイクル部410(図3参照)内のトナーリサイクルスクリュー(図示せず)によって、現像部408へ運ばれ、回収される。
【0053】
回収されたトナーは、トナー収納容器420から搬送スクリュー421にて、現像部408内に運ばれた新しいトナーと共に、現像部408内にて攪拌スクリュー414、攪拌水車413によって、均質に混合されて、現像スリーブ412を介して、感光体ドラム401上に転写され、再利用される。
【0054】
最近は、高画質化への対応として、トナーは小粒径化の方向にあり、そのためトナーの耐熱性能が低下傾向にあり、一方両面コピーの増大やコピースピードが向上し高速になるほど複写機内の画像形成部4周りの温度は上昇傾向にある。
【0055】
このため、画像形成部4周りの雰囲気温度、特に、感光体ドラムの周囲に配設されているトナーの搬送、攪拌、現像に関与しているクリーニング部407、トナーリサイクル部410、現像部408における温度をトナーのパッキング等の発生防止温度以下に抑える必要がある。
【0056】
さらに、画像形成部4の温度上昇を押さえるために、本発明の実施の形態においては、空気案内部20を図2及び図3に示すように取り付けてある。
【0057】
すなわち、図2に示すように、空気案内部20は、画像形成部4と定着部7との間を搬送される転写材搬送面に対し平行、かつ転写材搬送方向に対し交差して配設され、転写材画像形成面に対し画像形成部4側に位置している。
【0058】
空気案内部20の通風路の断面形状は、本実施の形態においては、縦に長い矩形状を成しているが、他の形状(例えば、長円形状や楕円形状等)を採用することも可能である。
【0059】
また、空気案内部20の長さ方向(転写材走行幅方向)の取り付け姿勢は、本実施の形態においては、転写材走行面と略水平としたが、複写機100内における取り付けスペースによっては傾いた取り付け姿勢になっても断熱効果にはほとんど差がないため、採用は可能である。
【0060】
さらに、空気案内部20の長さは、画像形成部4に対する断熱効果を高めるため、少なくとも転写材Pの送り方向の最大幅は必要である。
【0061】
次に、空気案内部20を構成する転写材搬送面と向き合った面には、機外から取り入れた空気が転写材搬送面に対し鉛直に流れる吹き出し口26を有し、該吹き出し口26より吹き出された空気の層が壁となり流れているため、定着部7からの放熱が画像形成部4に伝わるのを防ぐ断熱壁として機能する。
【0062】
これにより、定着部7の放熱による画像形成部4の温度上昇を防ぐことが可能となり、特に、ベルト搬送部6から送られてきた転写材Pを通す定着部7の進入口Eは開放状態になっているため、ここから定着部7の熱が画像形成部4側へ流入するのを塞ぐことは従来は困難であった。
【0063】
しかしながら、前述の空気による断熱壁が定着部7と画像形成部4との間に形成されるため、定着部7の進入口Eから画像形成部4側へ流入する熱を塞ぐ効果があり、画像形成部4の温度上昇を防ぐことが可能となる。
【0064】
また、転写材搬送中に空気案内部20より転写材Pの画像形成面に吹き付けられた空気は、感光体ドラム401より転写され、未定着状態で転写材P上に静電気により画像形成しているトナー像を乱さない程度の風圧に調整されていることは言うまでもない。
【0065】
図3に示すように、機外の空気は、複写機100の正面側(操作パネル部側)に取り付けられた吸気部21の吸気ファン22により吸入口24から吸入され、空気案内部20内を複写機100操作方向である手前側から奥側へ空気の流れとして矢印の方向(a→b→c→d→e)に空気の風速Vで導かれ、操作方向とは反対側の複写機100の裏面側の排気部23を構成する排気口25から機外へ排気される。
【0066】
なお、吸気部21及び排気部23は、複写機100における空気の吸入口24、排気口25が空気案内部20の入口、出口に対して取り付け位置が必ずしも合致しないことを考慮し、ある程度の自由度を持たせるようになっている。
【0067】
さらに、前記の複写機100の空気の吸入口24、排気口25が複写機操作正面に対し、左右側面、上面及び底面に有る場合への対応にも可能である。
【0068】
空気案内部20の断熱効果については、表1に示すデータから空気案内部20内に機外の空気を導くことにより、機内の冷却効果が顕著であり、さらに定着部7の放熱に対する画像形成部4の構成であるクリーニング部407への断熱効果も高く、感光体ドラム401への定着部7の放熱の影響も遮断できることが認められる。
【0069】
なお、空気案内部20のみで機外の空気を流さない場合には冷却効果は期待できないことが分かる。
【0070】
上記の複写機実験条件は以下のようである。
複写機:コニカ製Sitios7165改/環境:20℃、50%RH(常温常湿)/空気案内部20形状:通風口サイズ{30(縦)×20(横)}×350(長)(mm)/空気案内部20内風速:3.9(m/s)/空気案内部20取り付け位置:図2におけるL=50mm。
【0071】
以上の条件のもとで、A4サイズ転写材を連続2時間両面通紙した。
温度測定個所は図2に示すように、(A)は空気案内部20の定着部7側、(B)は空気案内部20のクリーニング407部側、(C)は感光体ドラム401付近である。
【0072】
【表1】
【0073】
また、空気案内部20に導かれる空気の風速V(図3参照)を変化させた場合の画像形成部4の構成であるクリーニング部407の温度変化では、図4のグラフに示すような効果が得られている。
【0074】
すなわち、図4より空気の風速Vが高い場合には、空気の風速Vが4m/s以上になると、クリーニング部407の温度があまり低下しなくなり、特に、空気の風速Vが5m/s以上では温度低下効果に差はなくなってしまい、空気の風速Vが低い場合には、空気の風速Vは0.5m/sぐらいから上げてゆくとクリーニング部407の温度が下がりはじめ徐々に冷却効果が現れれてくることが分かる。
【0075】
一方、空気の風速Vの低速領域(0.5〜1.2m/s)においては吸気部21の吸気ファン22の送風に費やす消費電力は待機時の消費電力を含め少なくてよいから無駄な電力を低減でき、かつ、断熱・冷却効果が上げられる。
【0076】
また、吸気ファン22の風速アップに伴い、送風に費やされる消費電力も増加(吸気ファン自体も大型でコストアップするものを使用する必要がある)するが、空気の風速Vが5m/s以上になると温度低下効果に差はなく、吸気ファン22の送風に費やされる消費電力は無駄に消費されることになるため、空気の風速Vの内の高速領域(4〜5m/s)までが断熱・冷却効果に対する最適使用限界風速となる。
【0077】
以上のことから、空気案内部20へ導かれる空気の風速Vは0.5〜5m/sが最適使用範囲である。
【0078】
なお、図4はクリーニング部でのデータにもとづいたグラフだが、画像形成部4を構成する他の箇所、例えば、トナーリサイクル部、現像部においても同様のグラフが得られている。
【0079】
画像形成部4の温度に対し、空気の風速Vを前記高速領域と前記低速領域とに切り換えることで消費電力削減及び画像形成部の温度上昇防止の効果が効率的に選択できるようになる。
【0080】
次に、図5は、温度センサS1、S2、S3からの検知信号を温度検知手段を構成する制御手段201にて判断し、吸気部21の駆動回路202を制御して、吸気ファン22の風速を切り換えることを示すブロック図である。
【0081】
画像形成部4における温度上昇によるトナーのパッキング防止のために、画像形成部4を構成する感光体ドラム401の周囲に配設されたトナーの搬送、攪拌、現像に関与しているクリーニング部407、トナーリサイクル部410、現像部408の各々に温度検知手段として、例えば、サーミスタ等から成る、クリーニング部用の温度センサS1、トナーリサイクル部用の温度センサS2、現像部用の温度センサS3、を配設し、各部の検知温度をモニターする。
【0082】
温度センサS1、S2、S3が検知した検知温度の中で、予め規定された温度(すなわち、トナーが軟化する恐れのない温度であり、かつ、温度制御におけるダンピング等を考慮した温度、複写機構造の違いにより予め設定しておく)に達した検知温度があると温度検知手段を構成する制御手段201が判断した場合には、制御手段201から吸気部21の駆動回路202へ吸気ファン22の風速の切り換え信号を出す。
【0083】
この信号にもとづき、吸気ファン22は、画像形成部4の温度が前記の予め規定された温度以下になるよう空気案内部20内の空気の風速Vを予め規定された空気の風速(前記低速領域における消費電力低減効果及び前記高速領域における画像形成部4の温度上昇防止効果が得られる空気の風速を予め設定しておく)の内の前記高速領域の風速になるように切り換えられる。
【0084】
これにより、機外の空気を導いている空気案内部20自体の温度が下がり、周囲の熱を奪う冷却機能を発揮することになり、画像形成部4の温度が上昇するのを押さえることができる。
【0085】
この結果、画像形成部4のクリーニング部407、トナーリサイクル部410、現像部408の温度上昇も予め規定した温度以下に押さえることができ、トナーのパッキング防止が可能になる。
【0086】
一方、温度センサS1、S2、S3が検知した検知温度の中で、予め規定された温度に達した検知温度がないと制御手段201が判断した場合には、制御手段201から吸気部21の駆動回路202へ吸気ファン22の風速の切り換え信号は出さず、画像形成部4の温度が前記の予め規定された温度以下であり続ける限り、空気案内部20内の空気の風速Vが予め規定された空気の風速の内の前記低速領域の風速で駆動されることになる。
【0087】
これにより、吸気ファン22の送風に費やす消費電力が低減可能となり、かつ、断熱・冷却効果が上げられることになる。
【0088】
なお、本実施の形態においては温度センサS1、S2、S3の3ヶ所の場合にて説明したが、複写機100の構造等の違いによる画像形成部4の温度分布の違いにより温度センサの数及び配設場所は1又は複数であってもよい。
【0089】
すなわち、空気案内部20内に導かれる空気の風速Vは、画像形成部4に1又は複数配設された温度検知手段により検知される画像形成部4の温度にもとずき複写機100に配設された吸気部21により可変されることになる。
【0090】
以上のように、本発明の実施の形態においては、機外から取り入れられた空気は、画像形成部4に1又は複数配設された温度検知手段の中において最も高い検知温度を示した該温度検知手段が、予め規定された検知温度に達した場合には、複写機100に配設された吸気部21により、予め規定された空気の風速Vの内の高速領域で空気案内部20内に導かれ、同様にして、予め規定された検知温度に達していない場合には、複写機100に配設された吸気部21により、予め規定された空気の風速Vの内の低速領域で空気案内部20内に導かれる。
【0091】
このように、空気案内部20へ導かれた機外の空気の風速Vを、機内の画像形成部4の温度にもとづき可変することにより、高速領域においては冷却効果を図り、低速領域においては断熱効果および消費電力の効率化を図ることが可能になる。
【0092】
なお、今までの実施の形態の説明は、空気案内部20が転写材搬送面に対し平行の場合について行ったが、空気案内部30が転写材搬送面に対し鉛直の場合にも適用可能である。
【0093】
すなわち、図6において、画像形成部4と定着部7との間における空気案内部30及び空気案内部30より排出された空気を吸入し、複写機100の奥側から機外へ排出する機能を有する排気部33の配置及び機外の空気を吸気部31により機内へ通風する経路を示す概略図である。
【0094】
このため、画像形成部4周りの温度の上昇を押さえるために、本実施の形態においては、空気案内部30、吸気部31及び排気部33を図6、7に示すように取り付け、空気の流れによる断熱及び冷却効果を高めている。
【0095】
空気案内部30は、定着部7と画像形成部4との間を搬送される転写材搬送面に対し鉛直、かつ転写材搬送方向に対し交差して配設され、転写材画像形成面に対し画像形成部4側に位置し、空気案内部30の吹き出し口Sと転写材画像形成面とが対面している。
【0096】
空気案内部30の形状は、本実施の形態においては、空気の流れ方向(上から下へ鉛直方向に流れる)、すなわち、図6における上側の吸い込み口N及び下側の吹き出し口Sは、断熱効果を高めるため、少なくとも転写材搬送幅より長い開口面を有している。
【0097】
前記吸い込み口N及び吹き出し口Sは、空気の風量バランス調整(吸気部31を構成する吸気ファン32にて吹き込まれた転写材搬送幅方向の空気風量をほぼ均一にするために設けている)し易くするため、多数の開口穴又はスリットで形成されている。
【0098】
なお、空気案内部30の空気の流れる方向(上から下へ鉛直方向に空気が流れる方向)の長さは、ベルト搬送部6にて、転写材Pを搬送させる上で問題ないところまで長く伸ばすことも可能である。
【0099】
又、吸い込み口N及び吹き出し口Sは、前記のように多数の開口穴又はスリット以外に風量バランス上問題なければ、全面が開口形状をしていてもよい。
【0100】
さらに、吸気部31として図7の矢示K(空気案内部30の複写機100前面扉側)の面としてもよい。
【0101】
一方、排気部33は、図6及び図7に示すように、上部の空気案内部30より吸入した空気を転写材搬送方向に対し交差し、かつ転写材搬送面に対し略平行に流し、本体奥側から機外へ排出させるために、中空で矩形状の断面を有した転写材搬送幅方向に細長い形状をしている。
【0102】
なお、図7において、Fは複写機100の前面扉(操作面)側を示している。
前記断面は、ベルト搬送部6の排気部33を挟んだ上下のベルト搬送部6のベルト間隔によっては、正方形状等で構成されてもよい。
【0103】
排気部33の吸入口Tは、空気案内部30の直下に配設され、吸入口Tと空気案内部30の吹き出し口Sとは相対して向き合っている。
【0104】
排気部33の空気案内部30の吹き出し口Sに相対している排気部33の吸入口Tは、空気案内部30から排出された空気を吸入するために、図7に示すように多数の穴を開けた形状を成している。
【0105】
吸入口Tの多数の穴は、真上に配設された空気案内部30から排出された空気風量を転写材搬送幅方向にほぼ均一にするため、及び吸入した空気を排気部33の排気ファン34にてスムースに機外へ排出するために設けてあり、空気の風量バランス調整をし易くしている。
【0106】
なお、吸入口Tの穴として、転写材搬送幅方向に長いスリット状の長穴(長さはベルト搬送部6のベルト全体の幅とほぼ等しい)としてもよい。
【0107】
吸入口Tは、空気の吸入ロスを防ぎ、断熱効果を高めるために、少なくとも転写材搬送最大幅より長く、かつ、空気案内部30の吹き出し口Sより長くしてある。
【0108】
図6、7に示すように、機外の空気は、吸気部31により矢示の方向eとして機内に吹き込まれ、空気案内部30の直上に吸気部31の吸気ファン32により矢示の方向e→fへと導かれ、空気案内部30へ鉛直に矢示の方向gへと上側の吸い込み口Nから空気の風速Vで導かれる。
【0109】
なお、吸気ファン32は、空気案内部30の吸い込み口Nの長さ方向へ空気が略均一に流入するよう、転写材搬送幅方向に複数配設してもよい。
【0110】
又、図示する吸気ファン32はプロペラファンの代わりにクロスフローファンを吸い込み口Nと平行に設けてもよい。
【0111】
空気案内部30に導かれた空気は吹き出し口Sから吹き出され、矢示の方向hへと流れ直下の吸入口Tから排気部33内に排気ファン34により機外へ排出される。
【0112】
このため、空気案内部30の吹き出し口Sから排気部33の吸入口Tまでの間は、矢示の方向hへと機外から取り入れた空気が、ほぼ吹き出し口Sの形状の束の壁となり流れているため、定着部7からの放熱が、画像形成部4に伝わるのを防ぐ、いわゆる断熱壁として機能する。
【0113】
これにより、定着部7の放熱による画像形成部4の温度上昇を防ぐことが可能となり、特に、ベルト搬送部6から送られてきた転写材Pを通す定着部7の進入口E(図6参照)は開放状態になっているため、ここから定着部7の熱が画像形成部4側へ流入するのを塞ぐことは従来は困難であった。
【0114】
しかしながら、前述の空気による断熱壁が定着部7と画像形成部4との間に形成されるため、定着部7の進入口Eから画像形成部4側へ流入する熱を塞ぐ効果があり、画像形成部4の温度上昇を防ぐことが可能となる。
【0115】
引き続き、排気部33へ吸入された空気は、排気部33内を矢示の方向iへと流れ、排気ファン34により機外へ矢示の方向kへと排気口36を通り、排出される。
【0116】
なお、排気部33は、複写機100の排気口36が排気部33の出口に対して、取り付け位置が必ずしも合致しないことを考慮し、ある程度取り付けの自由度を有する構造を採用している。
【0117】
また、転写材搬送中に空気案内部30より転写材Pの画像形成面に吹き付けられた空気は、感光体ドラム401より転写され未定着状態で転写材P上に静電気により画像形成しているトナー像を乱さない程度の風圧に調整されていることは言うまでもない。
【0118】
なお、空気案内部30の断熱効果については、表1に示すデータと同じ結果が得られている。
【0119】
また、空気案内部30に導かれる空気の風速V(図7参照)を変化させた場合の画像形成部4のクリーニング部407の温度変化は、図4に示す効果が同様に得られている。
【0120】
このように、画像形成部4と定着部7の転写材搬送方向の間隔を変更せず、その間の空間を利用して空気案内部20を設け、機外から取り入れた空気を複写機100内に導くことにより、複写機100の大きさはそのままで、コストも安く、かつ空気を利用した断熱及び冷却効果の高い構造を取っている。
【0121】
本発明の実施の形態においては、複写機内の画像形成に係る転写材搬送が設置面に対し水平の場合について説明したが、転写材搬送が鉛直で構成された複写機への適用も可能である。
【0122】
【発明の効果】
コピースピードの高速化、多量コピー処理の増加等による複写機内温度上昇を防ぎ、かつ、高画質化への対応としてのトナーの小粒径化に伴う耐熱性の低下を複写機の内部構造を変更することなく簡便な方法で防止でき、かつ待機時の消費電力の低減も図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複写機の全体の構成を示す概略図。
【図2】画像形成部と定着部との間に配設された空気案内部の位置を示す模式図。
【図3】空気案内部内を風速Vで導かれる機外からの空気の方向を示す図2の関係を上から見た概略平面図。
【図4】空気案内部内を導かれる空気の風速Vとクリーニング部温度の関係を示すグラフ。
【図5】温度センサからの信号により吸気ファンの風速を切り換えることを示すブロック図
【図6】別の方式による空気案内部の位置を示す模式図。
【図7】空気案内部内を風速Vで導かれる機外からの空気の方向を示す図6の概略断面図。
【符号の説明】
4 画像形成部
6 ベルト搬送部
7 定着部
20 空気案内部
21 吸気部
22 吸気ファン
30 空気案内部
100 複写機
201 制御手段
401 感光体ドラム
407 クリーニング部
408 現像部
410 トナーリサイクル部
E 進入口
P 転写材
S1 温度センサ(クリーニング部用)
S2 温度センサ(トナーリサイクル部用)
S3 温度センサ(現像部用)
V 空気の風速
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に係わり、画像形成部の断熱・冷却に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、電子写真では高画質で高生産が性能として求められている。一般的に電子写真では、定着部で熱と圧力によりトナーを転写材に融着させ像を定着させるが、両面画像形成時のように一度加熱された転写材を画像形成部に再給紙したり、高温に加熱された定着部からの放熱により熱せられることで、機内の画像形成部や周辺機器の温度も上昇するようになる。
【0003】
ところが、トナーはその大部分がポリスチレン系、スチレン−アクリル共重合体、ポリエステル系等のバインダ樹脂で構成されており、融点が50〜70℃程度であり、高画質を得るためトナーが少粒径化(従来粒径約10μmであったのが、粒径約6.5μmになる)するほど熱容量が小さくなり耐熱性能は低下し、コピースピードが向上し高速になるほど装置内の温度も上昇し易くなる。
【0004】
そのため、現像部やクリーニング部、特にトナーリサイクルを行う画像形成部の場合、トナー回収部での熱による影響が大きいため軟化したトナー表面に、トナーの流動性、摩擦帯電性、クリーニング性等を向上させるために添加されている外添剤(粒径5〜200nmのコロイダルシリカ、酸化チタン、アルミナ等の無機微粒子で構成されている)が埋め込まれてしまい、外添剤としての効果が発揮できなくなってしまうことになり、トナーの流動性が低下し、溶解・凝集し、固着が起こり、パッキング等の問題となる。
【0005】
また、外添剤がトナーに埋め込まれることで、流動性・帯電特性にも影響を与えるため、転写不良や中間調画像の荒れといった問題も発生する。
【0006】
この問題を解決するため、定着部と画像形成部との距離を離したり、板金や熱伝導率の悪い部材で定着部の熱源を有するローラを覆うなどして断熱することで定着部からの放熱による画像形成部への影響を防ぐ手段が図られてきている。
【0007】
さらに、定着部付近の空気を画像形成装置本体内に設けたファンにて吸引し、定着部から放熱された熱を奪い、該部位を冷却している(例えば、特許文献1)。
【0008】
しかしながら、直接定着部付近の空気を吸引することでは対流により循環する熱を吸引することはある程度可能だが、輻射熱を防ぐことは困難であり、画像形成部への断熱に対しては不十分である。
【0009】
このため、機外の空気を空気案内部を介して吸引ファンにより定着部と画像形成部との間に吹き付けることにより、定着部から放熱された熱を画像形成部へ伝わるのを断熱し、画像形成部が高温化することを防いだり、或いは冷却ファンにより空気案内部を通して導かれた機内又は機外の空気を、定着部内に吹き込まれるように放熱された熱の低減を図っている(例えば、特許文献2)。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−181210号公報(段落番号0067、図1)
【0011】
【特許文献2】
特開2001−194970号公報(段落番号0038、図2)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしその場合、以下の問題を有する。
【0013】
(イ)装置の構成が大掛かりになり設計に制約を受ける(定着部と画像形成部との距離を離す等)。(ロ)装置内の定着部や画像形成部周辺を直接冷却することで、待機時の消費電力が無駄に消費される。(ハ)断熱部材、空気案内部、冷却ファン等を別途取り付けることでコストが掛かる。
【0014】
そこで、本発明はこのような問題を解決し、かつ、画像形成部の温度を下げることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の構成により達成することができる。
【0016】
(1) 少なくとも像担持体と現像部と帯電器とクリーニング部とを備え、該像担持体上にトナー画像を形成する画像形成部と、該像担持体上のトナー画像を転写材に転写する転写器と、転写材に転写されたトナー画像を転写材に定着する定着部と、該画像形成部と該定着部との間に機外から取り入れた空気を導く空気案内部を有し、該空気案内部内に導かれる該空気の風速は、機内温度にもとずき画像形成装置に配設された吸気部の吸気ファンを制御して風速を変更するための制御手段により可変されることを特徴とする画像形成装置。
【0017】
(2) 前記機内温度は、前記画像形成部に1又は複数配設された画像形成部の温度検知手段により検知されることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0018】
(3) 前記機外から取り入れた空気は、画像形成装置に配設された前記吸気部により前記空気案内部内に導かれ、排気部により前記空気案内部内から機外へ排出されることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0019】
(4) 前記空気案内部は、前記画像形成部と前記定着部との間を搬送される転写材搬送面に対し平行、かつ転写材搬送方向に対し交差して配設され、転写材画像形成面に対し画像形成部側に位置していることを特徴とする(1)又は(3)に記載の画像形成装置。
【0020】
(5) 前記空気案内部は、転写材と対面する該空気案内部を構成する面に、空気が転写材搬送面に対し鉛直に流れる吹き出し口を形成し、空気の流れによる壁を形成し、該壁により高温側の熱は低温側へ伝わるのを防ぐことを特徴とする(1)、(3)、(4)のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0021】
(6) 前記空気案内部は、前記画像形成部と前記定着部との間を搬送される転写材搬送面に対し鉛直、かつ転写材搬送方向に対し交差して配設され、転写材画像形成面に対し画像形成部側に位置し、該空気案内部の吹き出し口と該転写材画像形成面とが対面していることを特徴とする(1)又は(3)に記載の画像形成装置。
【0022】
(7) 前記排気部は、転写材画像形成面の裏面側に配設され、前記空気案内部の吹き出し口に相対して向き合って該排気部の受け口を有し、前記空気案内部内に導かれた空気を機外へ排出するように形成されることを特徴とする(1)、(3)、(6)のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0023】
(8) 前記空気案内部の吹き出し口と前記排気部の受け口との間に、空気の流れによる壁を形成し、該壁により高温側の熱が低温側へ伝わるのを防ぐことを特徴とする(1)、(3)、(6)、(7)のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0024】
(9) 前記空気案内部は、少なくとも転写材の搬送最大幅より長いことを特徴とする(1)、(3)〜(6)、(8)のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0025】
(10) 前記空気案内部内を導かれる空気の風速は、0.5〜5m/sの範囲にあることを特徴とする(1)、(3)〜(9)のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0026】
(11) 少なくとも像担持体と現像部と帯電器とクリーニング部とを備え、該像担持体上にトナー画像を形成する画像形成部と、該像担持体上のトナー画像を転写材に転写する転写器と、転写材に転写されたトナー画像を転写材に定着する定着部と、該画像形成部と該定着部との間に機外から取り入れた空気を導く空気案内部を有し、該空気は、該画像形成部に1又は複数配設された温度検知手段の中において最も高い検知温度を示した該温度検知手段が、予め規定された検知温度に達した場合には、画像形成装置に配設された吸気部により、予め規定された空気の風速の内の高速領域で該空気案内部内に導かれることを特徴とする画像形成装置。
【0027】
(12) 前記空気は、前記画像形成部に1又は複数配設された前記温度検知手段の中において最も高い検知温度を示した該温度検知手段が、予め規定された検知温度に達していない場合には、画像形成装置に配設された前記吸気部により、予め規定された空気の風速の内の低速領域で前記空気案内部内に導かれることを特徴とする(11)に記載の画像形成装置。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明に係る実施の形態の一例について、以下、図面を用いて説明する。
【0029】
図1は、画像形成装置(以下、複写機という)の全体の構成を示す概略図、図2は画像形成部4と定着部7との間に配設された空気案内部20の位置を示す模式図、図3は空気案内部20内を風速Vで導かれる機外からの空気の方向を示す図2の関係を上から見た概略平面図、図4は空気案内部内を導かれる空気の風速Vとクリーニング部温度との関係を示すグラフ、図5は温度センサからの信号により吸気ファンの風速を切り換えるブロック図、図6は別の方式による空気案内部30の位置を示す模式図及び図7は空気案内部30内を風速Vで導かれる機外からの空気の方向を示す図6の概略断面図である。
【0030】
本実施の形態の複写機は、図1より複写機100の上部に自動原稿送り装置ADFを設けると共に、複写機100内に画像読み取り部1、画像処理部2、画像書き込み部3、画像形成部4、転写材収納部5、ベルト搬送部6、定着部7、排紙・切り換え部8及び再搬送部(ADU)9を有している。
【0031】
前記自動原稿送り装置ADF(以下、ADFという)は、原稿(図示せず)を1枚づつ送り出して画像読み取り位置へと搬送し、画像読み取りが終わった原稿を所定の場所に排紙処理する装置である。
【0032】
前記画像読み取り部1において、ADFで画像読み取り位置を通過する原稿、又は原稿台上のプラテンガラス101に載置された原稿からの画像情報の読み取りは、可動式の露光ランプとミラーを備えるミラーユニット102により反射し、結像レンズ104を介してライン状の撮像素子(以下、CCDという)105に結像させることにより行われる。
【0033】
CCD105上に結像されたライン状の光学像は順次電気信号(輝度信号)に変換された後、A/D変換され、画像処理部2において濃度変換、フィルタ処理等の処理が施された後、その画像データは一旦メモリに記憶される。
【0034】
画像形成部4は、感光体ドラム401と、現像部408と、画像転写部402と、分離極403と、クリーニング部407と、プレチャージランプ406と、スコロトロン帯電器404と、トナーリサイクル部410と、から構成されている。
【0035】
一方、画像形成部4は像担持体である感光体ドラム401上に予め帯電された潜像にトナーを反転して可視像のトナー像を形成する現像部408、感光体ドラム401上に形成したトナー像を転写材Pに転写する画像転写部402、感光体ドラム401に密着している転写材Pを分離する分離極403、搬送手段であるベルト搬送部6、感光体ドラム401に配設されたクリーニング部407及び光除電手段としてのプレチャージランプ(PCL)406が各々動作順に配置されている。
【0036】
感光体駆動モータ(図示せず)の始動により、感光体ドラム401は時計方向へと回転し、スコロトロン帯電器404の帯電作用により、感光体ドラム401に電位が付与される。
【0037】
しかる後、書き込み手段である像露光手段としての画像書き込み部3は、図示しないレーザダイオードを発光光源とし、回転するポリゴンミラー301を経て、反射ミラー302を介して、感光体ドラム401に対して矢示Rの位置で主操作方向の像露光を画像処理部2のメモリから呼び出された画像信号にもとづいて行い、また、感光体ドラム401の回転による副走査を介して感光体ドラム401上に潜像を形成する。
【0038】
続いて、感光体ドラム401上に形成された潜像は現像部408によって反転現像され、感光体ドラム401の表面に可視像のトナー像が形成される。
【0039】
なお、トナー収納容器420は搬送スクリュー421によりトナーを現像部408へ供給している。
【0040】
一方、転写材収納部5では、画像形成部4の下方に異なるサイズ、同サイズ又は材質等の異なる転写材Pが収納された転写材収納部5として、給紙トレイ511、521、531が設けられている。
【0041】
予め入力されたメモリにもとづき選択された給紙トレイ511(521、531)に収納された転写材Pは給紙ローラ512(522、532)により送り出され、分離ローラ513(523、533)により1枚づつ分離される。
【0042】
次いで、転写材Pは搬送路550内を案内ローラ(図示せず)で搬送され、レジストローラ対501によって一時停止を行った後、前記レジストローラ対501の回転により再給紙され、画像転写部402に案内され、感光体ドラム401上のトナー像は画像転写部402において転写材P上に転写される。
【0043】
次いで、転写材Pは分離極403の作用で感光体ドラム401面より分離された後、ベルト搬送部6により定着部7に向けて搬送される。
【0044】
また、定着部7は加熱部を有する定着ローラ701と加圧ローラ702とで構成されており、転写材Pが定着ローラ701と加圧ローラ702との間を通過する際に、加熱、加圧され、トナー像が溶融され、転写材P上に定着される。
【0045】
機外から取り入れた空気は、空気案内部20内を複写機操作方向である手前側から奥側に導かれている。但し、空気の流れは状況により逆方向(奥側から複写機操作方向の手前側)からでもよい
このように、画像形成部4と定着部7の転写材搬送方向の間隔を変更せず、その間の空間を利用して空気案内部20を設け、機外から取り入れた空気を複写機100内に導くことにより、複写機の大きさはそのままで、コストも安く、かつ空気を利用した断熱及び冷却効果の高い構造を取っている。
【0046】
さらに、トナー像が定着された転写材Pは、定着排紙ローラ703、排紙ローラ801により搬送されて、排紙トレイ802上に排出される。
【0047】
排紙・切り換え部8は、転写材Pをそのまま機外へ排出する場合と、表裏反転させた後に排出する場合と、転写材Pの裏面に画像形成するために再給紙する場合とで、搬送路を切り換えられるようになっている。
【0048】
再搬送部9は、反転搬送される転写材Pの表裏を反転させ、反転された転写材Pは再度搬送路550を通り、レジストローラ対501へ給紙され、画像形成される。
【0049】
一方、転写材Pが分離された後の感光体ドラム401は、分離極403により除電され、しかる後、クリーニングブレード405によって感光体ドラム401上の周面上に残っているトナーは摺擦され、清掃されることにより、履歴が解消されて、次の画像形成の準備がなされる。
【0050】
図2は、画像形成部4と定着部7との間における空気案内部20の配置を示す概略図である。
【0051】
感光体ドラム401に形成された画像は、転写部402にて転写材P上に転写され、分離極403にて感光体ドラム401から分離され、ベルト搬送部6上を搬送され、定着部7へ送られる。
【0052】
一方、感光体ドラム401上に残留したトナーは、クリーニングブレード405により掻き落とされ、クリーニング部407の底面に溜め、トナー搬送スクリュー409及びクリーニング部407から現像部408へ渡すトナーリサイクル部410(図3参照)内のトナーリサイクルスクリュー(図示せず)によって、現像部408へ運ばれ、回収される。
【0053】
回収されたトナーは、トナー収納容器420から搬送スクリュー421にて、現像部408内に運ばれた新しいトナーと共に、現像部408内にて攪拌スクリュー414、攪拌水車413によって、均質に混合されて、現像スリーブ412を介して、感光体ドラム401上に転写され、再利用される。
【0054】
最近は、高画質化への対応として、トナーは小粒径化の方向にあり、そのためトナーの耐熱性能が低下傾向にあり、一方両面コピーの増大やコピースピードが向上し高速になるほど複写機内の画像形成部4周りの温度は上昇傾向にある。
【0055】
このため、画像形成部4周りの雰囲気温度、特に、感光体ドラムの周囲に配設されているトナーの搬送、攪拌、現像に関与しているクリーニング部407、トナーリサイクル部410、現像部408における温度をトナーのパッキング等の発生防止温度以下に抑える必要がある。
【0056】
さらに、画像形成部4の温度上昇を押さえるために、本発明の実施の形態においては、空気案内部20を図2及び図3に示すように取り付けてある。
【0057】
すなわち、図2に示すように、空気案内部20は、画像形成部4と定着部7との間を搬送される転写材搬送面に対し平行、かつ転写材搬送方向に対し交差して配設され、転写材画像形成面に対し画像形成部4側に位置している。
【0058】
空気案内部20の通風路の断面形状は、本実施の形態においては、縦に長い矩形状を成しているが、他の形状(例えば、長円形状や楕円形状等)を採用することも可能である。
【0059】
また、空気案内部20の長さ方向(転写材走行幅方向)の取り付け姿勢は、本実施の形態においては、転写材走行面と略水平としたが、複写機100内における取り付けスペースによっては傾いた取り付け姿勢になっても断熱効果にはほとんど差がないため、採用は可能である。
【0060】
さらに、空気案内部20の長さは、画像形成部4に対する断熱効果を高めるため、少なくとも転写材Pの送り方向の最大幅は必要である。
【0061】
次に、空気案内部20を構成する転写材搬送面と向き合った面には、機外から取り入れた空気が転写材搬送面に対し鉛直に流れる吹き出し口26を有し、該吹き出し口26より吹き出された空気の層が壁となり流れているため、定着部7からの放熱が画像形成部4に伝わるのを防ぐ断熱壁として機能する。
【0062】
これにより、定着部7の放熱による画像形成部4の温度上昇を防ぐことが可能となり、特に、ベルト搬送部6から送られてきた転写材Pを通す定着部7の進入口Eは開放状態になっているため、ここから定着部7の熱が画像形成部4側へ流入するのを塞ぐことは従来は困難であった。
【0063】
しかしながら、前述の空気による断熱壁が定着部7と画像形成部4との間に形成されるため、定着部7の進入口Eから画像形成部4側へ流入する熱を塞ぐ効果があり、画像形成部4の温度上昇を防ぐことが可能となる。
【0064】
また、転写材搬送中に空気案内部20より転写材Pの画像形成面に吹き付けられた空気は、感光体ドラム401より転写され、未定着状態で転写材P上に静電気により画像形成しているトナー像を乱さない程度の風圧に調整されていることは言うまでもない。
【0065】
図3に示すように、機外の空気は、複写機100の正面側(操作パネル部側)に取り付けられた吸気部21の吸気ファン22により吸入口24から吸入され、空気案内部20内を複写機100操作方向である手前側から奥側へ空気の流れとして矢印の方向(a→b→c→d→e)に空気の風速Vで導かれ、操作方向とは反対側の複写機100の裏面側の排気部23を構成する排気口25から機外へ排気される。
【0066】
なお、吸気部21及び排気部23は、複写機100における空気の吸入口24、排気口25が空気案内部20の入口、出口に対して取り付け位置が必ずしも合致しないことを考慮し、ある程度の自由度を持たせるようになっている。
【0067】
さらに、前記の複写機100の空気の吸入口24、排気口25が複写機操作正面に対し、左右側面、上面及び底面に有る場合への対応にも可能である。
【0068】
空気案内部20の断熱効果については、表1に示すデータから空気案内部20内に機外の空気を導くことにより、機内の冷却効果が顕著であり、さらに定着部7の放熱に対する画像形成部4の構成であるクリーニング部407への断熱効果も高く、感光体ドラム401への定着部7の放熱の影響も遮断できることが認められる。
【0069】
なお、空気案内部20のみで機外の空気を流さない場合には冷却効果は期待できないことが分かる。
【0070】
上記の複写機実験条件は以下のようである。
複写機:コニカ製Sitios7165改/環境:20℃、50%RH(常温常湿)/空気案内部20形状:通風口サイズ{30(縦)×20(横)}×350(長)(mm)/空気案内部20内風速:3.9(m/s)/空気案内部20取り付け位置:図2におけるL=50mm。
【0071】
以上の条件のもとで、A4サイズ転写材を連続2時間両面通紙した。
温度測定個所は図2に示すように、(A)は空気案内部20の定着部7側、(B)は空気案内部20のクリーニング407部側、(C)は感光体ドラム401付近である。
【0072】
【表1】
【0073】
また、空気案内部20に導かれる空気の風速V(図3参照)を変化させた場合の画像形成部4の構成であるクリーニング部407の温度変化では、図4のグラフに示すような効果が得られている。
【0074】
すなわち、図4より空気の風速Vが高い場合には、空気の風速Vが4m/s以上になると、クリーニング部407の温度があまり低下しなくなり、特に、空気の風速Vが5m/s以上では温度低下効果に差はなくなってしまい、空気の風速Vが低い場合には、空気の風速Vは0.5m/sぐらいから上げてゆくとクリーニング部407の温度が下がりはじめ徐々に冷却効果が現れれてくることが分かる。
【0075】
一方、空気の風速Vの低速領域(0.5〜1.2m/s)においては吸気部21の吸気ファン22の送風に費やす消費電力は待機時の消費電力を含め少なくてよいから無駄な電力を低減でき、かつ、断熱・冷却効果が上げられる。
【0076】
また、吸気ファン22の風速アップに伴い、送風に費やされる消費電力も増加(吸気ファン自体も大型でコストアップするものを使用する必要がある)するが、空気の風速Vが5m/s以上になると温度低下効果に差はなく、吸気ファン22の送風に費やされる消費電力は無駄に消費されることになるため、空気の風速Vの内の高速領域(4〜5m/s)までが断熱・冷却効果に対する最適使用限界風速となる。
【0077】
以上のことから、空気案内部20へ導かれる空気の風速Vは0.5〜5m/sが最適使用範囲である。
【0078】
なお、図4はクリーニング部でのデータにもとづいたグラフだが、画像形成部4を構成する他の箇所、例えば、トナーリサイクル部、現像部においても同様のグラフが得られている。
【0079】
画像形成部4の温度に対し、空気の風速Vを前記高速領域と前記低速領域とに切り換えることで消費電力削減及び画像形成部の温度上昇防止の効果が効率的に選択できるようになる。
【0080】
次に、図5は、温度センサS1、S2、S3からの検知信号を温度検知手段を構成する制御手段201にて判断し、吸気部21の駆動回路202を制御して、吸気ファン22の風速を切り換えることを示すブロック図である。
【0081】
画像形成部4における温度上昇によるトナーのパッキング防止のために、画像形成部4を構成する感光体ドラム401の周囲に配設されたトナーの搬送、攪拌、現像に関与しているクリーニング部407、トナーリサイクル部410、現像部408の各々に温度検知手段として、例えば、サーミスタ等から成る、クリーニング部用の温度センサS1、トナーリサイクル部用の温度センサS2、現像部用の温度センサS3、を配設し、各部の検知温度をモニターする。
【0082】
温度センサS1、S2、S3が検知した検知温度の中で、予め規定された温度(すなわち、トナーが軟化する恐れのない温度であり、かつ、温度制御におけるダンピング等を考慮した温度、複写機構造の違いにより予め設定しておく)に達した検知温度があると温度検知手段を構成する制御手段201が判断した場合には、制御手段201から吸気部21の駆動回路202へ吸気ファン22の風速の切り換え信号を出す。
【0083】
この信号にもとづき、吸気ファン22は、画像形成部4の温度が前記の予め規定された温度以下になるよう空気案内部20内の空気の風速Vを予め規定された空気の風速(前記低速領域における消費電力低減効果及び前記高速領域における画像形成部4の温度上昇防止効果が得られる空気の風速を予め設定しておく)の内の前記高速領域の風速になるように切り換えられる。
【0084】
これにより、機外の空気を導いている空気案内部20自体の温度が下がり、周囲の熱を奪う冷却機能を発揮することになり、画像形成部4の温度が上昇するのを押さえることができる。
【0085】
この結果、画像形成部4のクリーニング部407、トナーリサイクル部410、現像部408の温度上昇も予め規定した温度以下に押さえることができ、トナーのパッキング防止が可能になる。
【0086】
一方、温度センサS1、S2、S3が検知した検知温度の中で、予め規定された温度に達した検知温度がないと制御手段201が判断した場合には、制御手段201から吸気部21の駆動回路202へ吸気ファン22の風速の切り換え信号は出さず、画像形成部4の温度が前記の予め規定された温度以下であり続ける限り、空気案内部20内の空気の風速Vが予め規定された空気の風速の内の前記低速領域の風速で駆動されることになる。
【0087】
これにより、吸気ファン22の送風に費やす消費電力が低減可能となり、かつ、断熱・冷却効果が上げられることになる。
【0088】
なお、本実施の形態においては温度センサS1、S2、S3の3ヶ所の場合にて説明したが、複写機100の構造等の違いによる画像形成部4の温度分布の違いにより温度センサの数及び配設場所は1又は複数であってもよい。
【0089】
すなわち、空気案内部20内に導かれる空気の風速Vは、画像形成部4に1又は複数配設された温度検知手段により検知される画像形成部4の温度にもとずき複写機100に配設された吸気部21により可変されることになる。
【0090】
以上のように、本発明の実施の形態においては、機外から取り入れられた空気は、画像形成部4に1又は複数配設された温度検知手段の中において最も高い検知温度を示した該温度検知手段が、予め規定された検知温度に達した場合には、複写機100に配設された吸気部21により、予め規定された空気の風速Vの内の高速領域で空気案内部20内に導かれ、同様にして、予め規定された検知温度に達していない場合には、複写機100に配設された吸気部21により、予め規定された空気の風速Vの内の低速領域で空気案内部20内に導かれる。
【0091】
このように、空気案内部20へ導かれた機外の空気の風速Vを、機内の画像形成部4の温度にもとづき可変することにより、高速領域においては冷却効果を図り、低速領域においては断熱効果および消費電力の効率化を図ることが可能になる。
【0092】
なお、今までの実施の形態の説明は、空気案内部20が転写材搬送面に対し平行の場合について行ったが、空気案内部30が転写材搬送面に対し鉛直の場合にも適用可能である。
【0093】
すなわち、図6において、画像形成部4と定着部7との間における空気案内部30及び空気案内部30より排出された空気を吸入し、複写機100の奥側から機外へ排出する機能を有する排気部33の配置及び機外の空気を吸気部31により機内へ通風する経路を示す概略図である。
【0094】
このため、画像形成部4周りの温度の上昇を押さえるために、本実施の形態においては、空気案内部30、吸気部31及び排気部33を図6、7に示すように取り付け、空気の流れによる断熱及び冷却効果を高めている。
【0095】
空気案内部30は、定着部7と画像形成部4との間を搬送される転写材搬送面に対し鉛直、かつ転写材搬送方向に対し交差して配設され、転写材画像形成面に対し画像形成部4側に位置し、空気案内部30の吹き出し口Sと転写材画像形成面とが対面している。
【0096】
空気案内部30の形状は、本実施の形態においては、空気の流れ方向(上から下へ鉛直方向に流れる)、すなわち、図6における上側の吸い込み口N及び下側の吹き出し口Sは、断熱効果を高めるため、少なくとも転写材搬送幅より長い開口面を有している。
【0097】
前記吸い込み口N及び吹き出し口Sは、空気の風量バランス調整(吸気部31を構成する吸気ファン32にて吹き込まれた転写材搬送幅方向の空気風量をほぼ均一にするために設けている)し易くするため、多数の開口穴又はスリットで形成されている。
【0098】
なお、空気案内部30の空気の流れる方向(上から下へ鉛直方向に空気が流れる方向)の長さは、ベルト搬送部6にて、転写材Pを搬送させる上で問題ないところまで長く伸ばすことも可能である。
【0099】
又、吸い込み口N及び吹き出し口Sは、前記のように多数の開口穴又はスリット以外に風量バランス上問題なければ、全面が開口形状をしていてもよい。
【0100】
さらに、吸気部31として図7の矢示K(空気案内部30の複写機100前面扉側)の面としてもよい。
【0101】
一方、排気部33は、図6及び図7に示すように、上部の空気案内部30より吸入した空気を転写材搬送方向に対し交差し、かつ転写材搬送面に対し略平行に流し、本体奥側から機外へ排出させるために、中空で矩形状の断面を有した転写材搬送幅方向に細長い形状をしている。
【0102】
なお、図7において、Fは複写機100の前面扉(操作面)側を示している。
前記断面は、ベルト搬送部6の排気部33を挟んだ上下のベルト搬送部6のベルト間隔によっては、正方形状等で構成されてもよい。
【0103】
排気部33の吸入口Tは、空気案内部30の直下に配設され、吸入口Tと空気案内部30の吹き出し口Sとは相対して向き合っている。
【0104】
排気部33の空気案内部30の吹き出し口Sに相対している排気部33の吸入口Tは、空気案内部30から排出された空気を吸入するために、図7に示すように多数の穴を開けた形状を成している。
【0105】
吸入口Tの多数の穴は、真上に配設された空気案内部30から排出された空気風量を転写材搬送幅方向にほぼ均一にするため、及び吸入した空気を排気部33の排気ファン34にてスムースに機外へ排出するために設けてあり、空気の風量バランス調整をし易くしている。
【0106】
なお、吸入口Tの穴として、転写材搬送幅方向に長いスリット状の長穴(長さはベルト搬送部6のベルト全体の幅とほぼ等しい)としてもよい。
【0107】
吸入口Tは、空気の吸入ロスを防ぎ、断熱効果を高めるために、少なくとも転写材搬送最大幅より長く、かつ、空気案内部30の吹き出し口Sより長くしてある。
【0108】
図6、7に示すように、機外の空気は、吸気部31により矢示の方向eとして機内に吹き込まれ、空気案内部30の直上に吸気部31の吸気ファン32により矢示の方向e→fへと導かれ、空気案内部30へ鉛直に矢示の方向gへと上側の吸い込み口Nから空気の風速Vで導かれる。
【0109】
なお、吸気ファン32は、空気案内部30の吸い込み口Nの長さ方向へ空気が略均一に流入するよう、転写材搬送幅方向に複数配設してもよい。
【0110】
又、図示する吸気ファン32はプロペラファンの代わりにクロスフローファンを吸い込み口Nと平行に設けてもよい。
【0111】
空気案内部30に導かれた空気は吹き出し口Sから吹き出され、矢示の方向hへと流れ直下の吸入口Tから排気部33内に排気ファン34により機外へ排出される。
【0112】
このため、空気案内部30の吹き出し口Sから排気部33の吸入口Tまでの間は、矢示の方向hへと機外から取り入れた空気が、ほぼ吹き出し口Sの形状の束の壁となり流れているため、定着部7からの放熱が、画像形成部4に伝わるのを防ぐ、いわゆる断熱壁として機能する。
【0113】
これにより、定着部7の放熱による画像形成部4の温度上昇を防ぐことが可能となり、特に、ベルト搬送部6から送られてきた転写材Pを通す定着部7の進入口E(図6参照)は開放状態になっているため、ここから定着部7の熱が画像形成部4側へ流入するのを塞ぐことは従来は困難であった。
【0114】
しかしながら、前述の空気による断熱壁が定着部7と画像形成部4との間に形成されるため、定着部7の進入口Eから画像形成部4側へ流入する熱を塞ぐ効果があり、画像形成部4の温度上昇を防ぐことが可能となる。
【0115】
引き続き、排気部33へ吸入された空気は、排気部33内を矢示の方向iへと流れ、排気ファン34により機外へ矢示の方向kへと排気口36を通り、排出される。
【0116】
なお、排気部33は、複写機100の排気口36が排気部33の出口に対して、取り付け位置が必ずしも合致しないことを考慮し、ある程度取り付けの自由度を有する構造を採用している。
【0117】
また、転写材搬送中に空気案内部30より転写材Pの画像形成面に吹き付けられた空気は、感光体ドラム401より転写され未定着状態で転写材P上に静電気により画像形成しているトナー像を乱さない程度の風圧に調整されていることは言うまでもない。
【0118】
なお、空気案内部30の断熱効果については、表1に示すデータと同じ結果が得られている。
【0119】
また、空気案内部30に導かれる空気の風速V(図7参照)を変化させた場合の画像形成部4のクリーニング部407の温度変化は、図4に示す効果が同様に得られている。
【0120】
このように、画像形成部4と定着部7の転写材搬送方向の間隔を変更せず、その間の空間を利用して空気案内部20を設け、機外から取り入れた空気を複写機100内に導くことにより、複写機100の大きさはそのままで、コストも安く、かつ空気を利用した断熱及び冷却効果の高い構造を取っている。
【0121】
本発明の実施の形態においては、複写機内の画像形成に係る転写材搬送が設置面に対し水平の場合について説明したが、転写材搬送が鉛直で構成された複写機への適用も可能である。
【0122】
【発明の効果】
コピースピードの高速化、多量コピー処理の増加等による複写機内温度上昇を防ぎ、かつ、高画質化への対応としてのトナーの小粒径化に伴う耐熱性の低下を複写機の内部構造を変更することなく簡便な方法で防止でき、かつ待機時の消費電力の低減も図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複写機の全体の構成を示す概略図。
【図2】画像形成部と定着部との間に配設された空気案内部の位置を示す模式図。
【図3】空気案内部内を風速Vで導かれる機外からの空気の方向を示す図2の関係を上から見た概略平面図。
【図4】空気案内部内を導かれる空気の風速Vとクリーニング部温度の関係を示すグラフ。
【図5】温度センサからの信号により吸気ファンの風速を切り換えることを示すブロック図
【図6】別の方式による空気案内部の位置を示す模式図。
【図7】空気案内部内を風速Vで導かれる機外からの空気の方向を示す図6の概略断面図。
【符号の説明】
4 画像形成部
6 ベルト搬送部
7 定着部
20 空気案内部
21 吸気部
22 吸気ファン
30 空気案内部
100 複写機
201 制御手段
401 感光体ドラム
407 クリーニング部
408 現像部
410 トナーリサイクル部
E 進入口
P 転写材
S1 温度センサ(クリーニング部用)
S2 温度センサ(トナーリサイクル部用)
S3 温度センサ(現像部用)
V 空気の風速
Claims (12)
- 少なくとも像担持体と現像部と帯電器とクリーニング部とを備え、該像担持体上にトナー画像を形成する画像形成部と、該像担持体上のトナー画像を転写材に転写する転写器と、転写材に転写されたトナー画像を転写材に定着する定着部と、該画像形成部と該定着部との間に機外から取り入れた空気を導く空気案内部を有し、該空気案内部内に導かれる該空気の風速は、機内温度にもとずき画像形成装置に配設された吸気部の吸気ファンを制御して風速を変更するための制御手段により可変されることを特徴とする画像形成装置。
- 前記機内温度は、前記画像形成部に1又は複数配設された温度検知手段により検知されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記機外から取り入れた空気は、画像形成装置に配設された前記吸気部により前記空気案内部内に導かれ、排気部により前記空気案内部内から機外へ排出されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記空気案内部は、前記画像形成部と前記定着部との間を搬送される転写材搬送面に対し平行、かつ転写材搬送方向に対し交差して配設され、転写材画像形成面に対し画像形成部側に位置していることを特徴とする請求項1又は3に記載の画像形成装置。
- 前記空気案内部は、転写材と対面する該空気案内部を構成する面に、空気が転写材搬送面に対し鉛直に流れる吹き出し口を形成し、空気の流れによる壁を形成し、該壁により高温側の熱が低温側へ伝わるのを防ぐことを特徴とする請求項1、3、4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記空気案内部は、前記画像形成部と前記定着部との間を搬送される転写材搬送面に対し鉛直、かつ転写材搬送方向に対し交差して配設され、転写材画像形成面に対し画像形成部側に位置し、該空気案内部の吹き出し口と該転写材画像形成面とが対面していることを特徴とする請求項1又は3に記載の画像形成装置
- 前記排気部は、転写材画像形成面の裏面側に配設され、前記空気案内部の吹き出し口に相対して向き合って該排気部の受け口を有し、前記空気案内部内に導かれた空気を機外へ排出するように形成されることを特徴とする請求項1、3、6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記空気案内部の吹き出し口と前記排気部の受け口との間に、空気の流れによる壁を形成し、該壁により高温側の熱が低温側へ伝わるのを防ぐことを特徴とする請求項1、3、6、7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記空気案内部は、少なくとも転写材の搬送最大幅より長いことを特徴とする請求項1、3〜6、8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記空気案内部内を導かれる空気の風速は、0.5〜5m/sの範囲にあることを特徴とする請求項1、3〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 少なくとも像担持体と現像部と帯電器とクリーニング部とを備え、該像担持体上にトナー画像を形成する画像形成部と、該像担持体上のトナー画像を転写材に転写する転写器と、転写材に転写されたトナー画像を転写材に定着する定着部と、該画像形成部と該定着部との間に機外から取り入れた空気を導く空気案内部を有し、該空気は、該画像形成部に1又は複数配設された温度検知手段の中において最も高い検知温度を示した該温度検知手段が、予め規定された検知温度に達した場合には、画像形成装置に配設された吸気部により、予め規定された空気の風速の内の高速領域で該空気案内部内に導かれることを特徴とする画像形成装置。
- 前記空気は、前記画像形成部に1又は複数配設された前記温度検知手段の中において最も高い検知温度を示した該温度検知手段が、予め規定された検知温度に達していない場合には、画像形成装置に配設された前記吸気部により、予め規定された空気の風速の内の低速領域で前記空気案内部内に導かれることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
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Cited By (3)
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JP2017215373A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置、搬送制御方法 |
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- 2002-12-19 JP JP2002368023A patent/JP2004198783A/ja active Pending
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