JP2004198704A - フィルムキャリア - Google Patents

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Shigeru Masuda
滋 増田
Yushi Akiba
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Abstract

【課題】光源と、光源から発し写真フィルムを透過した透過光に基づいて画像または画像データを生成する手段とを備えた画像読み取り装置と共に用いられ、透過光を受入れる開口部を有する筐体を有し、筐体内に写真フィルムを透過光を横切る方向に移動させる搬送ローラが設けられているフィルムキャリアにおいて、ユーザーが搬送ローラのクリーニングをより実施し易いものを提供する。
【解決手段】フィルムキャリア9を画像読み取り装置へ取り付けた連結状態においてのみ、搬送ローラを回転駆動するモータM1への給電が得られるように構成し、搬送ローラをモータM1と共に手動で回転操作するためのアクセス孔94が、筐体の底面内の、フィルムキャリア9を画像読み取り装置から取り外した非連結状態でのみアクセス可能な位置に形成した。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源と、前記光源から発し写真フィルムを透過した透過光に基づいて画像または画像データを生成する手段とを備えた画像読み取り装置と共に用いられ、前記透過光を受入れる開口部を有する筐体を有し、前記筐体内に前記写真フィルムを前記透過光を横切る方向に移動させる搬送ローラが設けられているフィルムキャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のフィルムキャリアとしては、本発明に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。
この特許文献1に記されたフィルムキャリアでは、フィルムキャリアをプリンタプロセッサのフィルムスキャナ部(画像読み取り装置)に取り付ける際に、両装置のコネクタどうしが連結され、プリンタプロセッサの本体側の定電圧回路からフィルムキャリアに設けられたパルスモータに給電可能となり、フィルムキャリアに挿入された写真フィルムは、フィルムキャリアのベース部材に設けられた複数の搬送ローラによって一定速度で直線状に搬送される。フィルムキャリアのカバー部材には遊転可能な圧着ローラが設けてあり、写真フィルムを各搬送ローラに押し付ける役目を果たす。写真フィルムの搬送経路には上部に配置された光源からの光を受入れる開口部が設けてあり、写真フィルムを透過した光をCCDによって光電変換して、画像データを格納手段に取り込み可能になっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−122943号公報(段落番号0016、0022〜0024、0030、図2〜図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のフィルムキャリアには、搬送ローラの周面に付着物(現像処理時に写真フィルムに生じた残留成分や室内の浮遊塵埃、等からなると考えられる)が堆積した場合に、これを定期的に取り除くためのクリーニング操作が難しいという問題があった。搬送ローラの周面に付いた付着物を放置すると、搬送ローラの周面の摩擦力が低下して写真フィルムの搬送に支障を生じたり、写真フィルムの面に搬送ローラの踏み痕が付く虞が高まる。因みに、フィルムキャリアのカバー部材の圧着ローラについては、フィルムキャリアをフィルムスキャナ部から取外し、カバー部材を開けた状態で作業者が圧着ローラ(遊転可能に設けてある)を手で回しながらクリーニングする操作が容易に可能である。
【0005】
すなわち、搬送ローラは一般に大きな減速比の減速機構を含む連動機構を介してパルスモータと連結されているので、搬送ローラを手動で直接回転操作することは難しく、搬送ローラの周面のうちのたまたま搬送路に露出している極一部しかクリーニングできず、他方、パルスモータへの給電はカバー部材を閉じたフィルムキャリアをフィルムスキャナ部に正規の状態に取り付けて初めて可能となるので、搬送ローラをパルスモータによって駆動させながら作業者が搬送ローラに布などを押し当てて搬送ローラの周面の全周をクリーニングする方法も取ることができない。
【0006】
したがって、本発明の目的は、上に例示した従来技術によるフィルムキャリアの持つ前述した欠点に鑑み、ユーザーが搬送ローラのクリーニングをより実施し易いフィルムキャリアを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るフィルムキャリアは請求項1に記された特徴構成を備えている。
すなわち、本発明の請求項1によるフィルムキャリアは、
光源と、前記光源から発し写真フィルムを透過した透過光に基づいて画像または画像データを生成する手段とを備えた画像読み取り装置と共に用いられ、
前記透過光を受入れる開口部を有する筐体を有し、前記筐体内に前記写真フィルムを前記透過光を横切る方向に移動させる搬送ローラが設けられているフィルムキャリアであって、
フィルムキャリアを前記画像読み取り装置へ取り付けた連結状態においてのみ、前記搬送ローラを回転駆動するモータへの給電が得られるように構成されており、
前記搬送ローラを前記モータと共に手動で回転操作するためのアクセス孔が、前記筐体の底面内の、フィルムキャリアを前記画像読み取り装置から取り外した非連結状態でのみアクセス可能な位置に形成されていることを特徴構成としている。
【0008】
このような特徴構成を備えているために、本発明の請求項1項によるフィルムキャリアでは、
ユーザーが搬送ローラをクリーニングしたい場合、フィルムキャリアをフィルムスキャナ(画像読み取り装置)から取外した非連結状態とし、フィルムキャリアの筐体の底面内のアクセス孔からモータを手動で回転操作すると、搬送ローラが更に低速ながら回転するので、搬送ローラの周面の全周を容易にクリーニングできる。しかも、アクセス孔はフィルムキャリアを画像読み取り装置から取り外した非連結状態、言い換えれば、モータへの給電が不可能な時にのみアクセス可能な位置に形成されているので、クリーニング中にモータが不用意に回転する虞がなく、作業者は安心してクリーニング作業ができる。尚、実際の作業では、モータの軸芯に同軸芯よりも大径の円板などを取り付け、アクセス孔からこの円板が覗いている構成にすれば、更に搬送ローラを回転させながらクリーニングし易い。
【0009】
本発明によるその他の特徴および利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるであろう。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態の一例について図面に基づいて解説する。
図1は、本発明によるフィルムキャリア9を含むフィルムスキャナ1(画像読み取り装置の一例)の外観を示す。
(フィルムスキャナとその構成)
このフィルムスキャナ1は、現像済みの写真フィルムFに形成されたアナログ画像データを、写真フィルムの各画像駒を透過する透過光をCCDで受光することによってデジタル画像データに変換する装置である。得られたデジタル画像データは、一般に、フィルムスキャナ1に接続されたデジタルプリント装置(不図示)乃至はコンピュータ(不図示)のハードディスクなどに一旦格納され、適当な時期に所望の方式で出力することができる。出力方式としては、前記デジタルプリント装置などによる銀塩式の写真プリントの作成の他に、コンパクトディスク、MOその他の記憶媒体上への画像ファイルの書き込みという出力形態が可能である。
【0011】
フィルムスキャナ1は、下面に移動用のキャスタ4が付けられた直方体のキャビネット3を有するスキャナ本体2と、キャビネット3の上面に着脱自在に設けられたフィルムキャリア9とを備えている。尚、ここでは、135フィルムF1と240フィルムF2の2種類のフィルムに対応した兼用型のフィルムキャリア9について解説するが、市中にはフィルムの外形の幅が約35mmの135フィルム、幅が24mmでAPSフィルムとも呼ばれる240フィルムの他に、幅が16mmの110フィルム、幅が60mmの120或いは220フィルム等が存在するので、これらのフィルムのためのフィルムキャリア(不図示)も別途用意されている。また、ここでは、135フィルムF1としては、6駒程度以下の画像駒を備えた短いピースフィルムの状態の写真フィルムを、240フィルムF2としては、APS規格のカートリッジFC内に引き出し可能に収納されている240フィルムF2を処理するものとして説明する。
【0012】
(スキャナ本体の構成)
図1に示すように、スキャナ本体2の内部には光源ランプ5が配置されており、スキャナ本体2の上面には、光源ランプ5からの光ビームをフィルムキャリア9内に支持された写真フィルムFを透過する下向きの光ビームに変換する導光アーム6が設けられている。導光アーム6内には、光源ランプ5から発され導光アーム6の基端部まで進む上向きの光路を水平の光路に変換する第1反射ミラー6aと、この水平の光路を更に下向きの光路に変換して、フィルムキャリア9内に支持された写真フィルムに導く第2反射ミラー6bとが設けられている。但し、第1反射ミラー6aと第2反射ミラー6bとからなる構成の代わりに、プリズム或いは光ファイバー束などからなる導光手段を用いても良い。
スキャナ本体2の内部にはさらに、写真フィルムFの画像駒を透過した透過光を受光し、デジタル画像データに光電変換するためのラインCCD8、幾つかのフィルム幅規格から選択される任意の幅を備えた写真フィルムFから届けられる光ビームの幅をラインCCD8の幅に適合させ、同時に、前記透過光が形成するアナログ画像をCCD8の入力面に合焦させるズームレンズ7などが配置されている。ラインCCD8は、スキャニングの主走査方向と一致する図1の矢印Aと平行に延びている。
【0013】
(フィルムキャリアの構成)
図2と図3に示すように、フィルムキャリア9は、合成樹脂などで形成された筐体状のフィルムキャリア本体10を有する。フィルムキャリア本体10は、スキャナ本体2の上面に設けられた位置決めレールを受け入れる係合溝(不図示)を下面に備えた下側本体10Lと、下側本体10Lの上面を覆う上側本体10Uとからなる。フィルムキャリア本体10の右辺には、オペレータが装入する135フィルムF1を受け入れる装入口10aが設けられており、左辺には135フィルムF1を左側から排出するための排出口10bが設けられている。
【0014】
上側本体10Uは、オペレータから見て奥側の第1部位10Fと、オペレータから見て手前側の第2部位10Gとからなり、これら2つの部位10F,10Gは水平な軸芯を備えたヒンジ(不図示)によって連結されている。そして、第1部位10Fは全体的に下側本体10Lにネジ止めされているが、第2部位10Gは、下側本体10Lの上面を閉じた閉鎖姿勢(図2の状態)と、下側本体10Lの上面が開放されて、内部の構造にアクセス可能な開放姿勢(不図示)との間で切り換え可能に設けられている。第2部位10Gと下側本体10Lの間には、第2部位10Gを閉鎖姿勢で保持するロック機構(不図示)が設けられている。フィルムキャリア9はこの閉鎖姿勢でのみスキャナ本体2の導光アーム6の下に設置可能、すなわち、スキャナ本体2に連結可能となる。
【0015】
上側本体10U(第2部位10G)には、導光アーム6の先端から下向きに延びるスキャニング用の光ビームを受け入れる上側開口部11Uが形成されている。同様に、下側本体10Lには、写真フィルムFの画像駒を透過した透過光をスキャナ本体2の内部のラインCCDに導く下側開口部(不図示)が形成されている。上側開口部11Uと下側開口部の副走査方向に延びた中心軸は、ラインCCD8によるスキャニングポイントSPと略一致する。装入口10aから受け入れられた135フィルムF1は(240フィルムF2も基本的に同様であるが)、装入口10aと排出口10bを結ぶ直線と一致する固定された搬送軸芯Xm(図2を参照)に沿って、言い換えれば、矢印Aと直交する副走査方向に搬送されながらスキャニングポイントSPでスキャニングされる。
【0016】
また、図3と図6に示すように、フィルムキャリア本体10内には、135フィルムF1用の第1搬送レーンFL1と240フィルムF2用の第2搬送レーンFL2の双方を備えたデュアルレーンユニット30が設けられている。第1搬送レーンFL1と第2搬送レーンFL2の各搬送方向の軸芯X1,X2上には、それぞれ、導光アーム6の先端から送られる光ビームを、その断面形状を適切に整えた状態で各写真フィルムに照射する第1と第2スリットSL1,SL2が設けられている。
図6(イ)と図6(ロ)とに示すように、デュアルレーンユニット30は、下側本体10Lの床面に形成された一対のレール(不図示)上を副走査方向に沿って摺動自在に支持されている。そして、デュアルレーンユニット30は、135フィルムF1用の第1スリットSL1がスキャニングポイントSPと一致する第1位置(図6(イ)の状態)と、240フィルムF2用の第2スリットSL2がスキャニングポイントSPと一致する第2位置(図6(ロ)の状態)との間を任意に移動可能であり、オペレータはフィルムを装入する前に、手動操作によってデュアルレーンユニット30を適宜移動させ、前記第1と第2位置のいずれか一方の位置で選択的に仮止めすることができる。尚、このデュアルレーンユニット30の位置の切り換え、及び、仮止めは、フィルムキャリア9外に突出した第1操作ハンドルH1を介して行われる。
【0017】
(フィルム搬送機構)
フィルムキャリア9には、写真フィルムFを一定の速度で副走査方向に搬送するフィルム搬送機構20が搭載されている。図4と図5に示すように、フィルム搬送機構20は、デュアルレーンユニット30の第1搬送レーンFL1上に副走査方向に沿って配置された4組の搬送ローラ対(12aと13aの対、12bと13bの対、12cと13cの対、12dと13dの対である)、第2搬送レーンFL2上に副走査方向に沿って配置された3組の搬送ローラ対(14aと15aの対、14bと15bの対、14cと15cの対である)、デュアルレーンユニット30上に設置されたパルスモータM1、及び、パルスモータM1の回転駆動力をこれらの各搬送ローラ対に伝達するために適宜回転自在に配置されたタイミングプーリ並びにタイミングベルトTB1,TB2(TB1はパルスモータM1の回転軸に固定されたタイミングプーリに巻き掛けられ減速機能を備えたタイミングベルトである)等を有する。パルスモータM1が正転すると、写真フィルムFは、第1搬送レーンFL1或いは第2搬送レーンFL2上を図4における左向きに搬送され、パルスモータM1が逆転すると、第1搬送レーンFL1或いは第2搬送レーンFL2上を図4における右向きに搬送される。
【0018】
尚、図3に示すように、デュアルレーンユニット30は、フィルムキャリア9の下側本体10Lに直接支持されたレーンユニット本体30aと、レーンユニット本体30aの上面に揺動自在に支持された第1揺動プレート31aならびに第2揺動プレート31bを有する。第1と第2揺動プレート31a,31bは、これらの揺動プレート31a,31bの奥側の辺に配置されたヒンジを介して、揺動プレート31a,31bがレーンユニット本体30aに近接した閉鎖位置(図2の状態では、揺動プレート31a,31bは示されていないが、この閉鎖位置が実現されている)と、レーンユニット本体30aが傾斜姿勢を取って揺動プレート31a,31bがレーンユニット本体30aから離間した開放位置(図3に示す状態)との間で切り換え可能に設けられている。第1と第2揺動プレート31a,31bの手前側の辺付近には、オペレータが第1と第2揺動プレート31a,31bを下向きに押付ける操作に応じて、第1と第2揺動プレート31a,31bを自動的に前記閉鎖位置に固定するロック手段(不図示)が設けられている。逆に前記ロック手段を手で解除操作すれば、第1と第2揺動プレート31a,31bはコイルバネ等の付勢手段(不図示)によって自動的に開放位置に変位する。因みに、当然ながら、揺動プレート31a,31bを開放位置に引き上げる操作は、フィルムキャリア本体10の第2部位10Gを開放姿勢に切り換えた後で初めて可能であるが、図3では第2部位10Gの記載を省略している。
【0019】
レーンユニット本体30aには、第1と第2搬送レーンFL1,FL2の下面(写真フィルムFの下向き面、すなわち乳剤面と対向する)が形成されており、第1と第2揺動プレート31a,31bには、第1と第2搬送レーンFL1,FL2の上面(写真フィルムFの上向き面、すなわちベース面と対向する)が形成されている。
より具体的には、図3に示すように、第1揺動プレート31aには、第1搬送レーンFL1の上流側の上方の搬送ローラ13a,13bと第2搬送レーンFL2の上方の最初の搬送ローラ15aとが遊転可能に支持されており、第1揺動プレート31aが前記閉鎖位置を取った状態では、これらの各搬送ローラは、レーンユニット本体30a側の対応位置に配置された下方の搬送ローラ12a,12b,14a(いずれもパルスモータM1によって駆動されるため遊転可能ではない)に押付けられる、或いは、装入されたフィルムFを下方の搬送ローラ12a,12b,14aに押付ける。
【0020】
同様に、第2揺動プレート31bには、第1搬送レーンFL1の下流側の上方の搬送ローラ13c,13dと、第2搬送レーンFL2の下流側の上方の搬送ローラ15b,15cが遊転可能に支持されており、第2揺動プレート31bが前記閉鎖位置を取った状態では、これらの各搬送ローラは、レーンユニット本体30a側の対応位置に配置された下方の搬送ローラ12c,12d,14b,14cに押付けられる。
尚、レーンユニット本体30aに支持された下方の搬送ローラ12a,12b,12c,12d,14a,14b,14cは、タイミングギヤとタイミングベルトを介してパルスモータM1によって直接回転駆動される駆動ローラであるが、第1揺動プレート31aと第2揺動プレート31bに支持された上方の搬送ローラ13a,13b,13c,13d,15a,15b,15cは、下方の搬送ローラ12a,12b,12c,12d,14a,14b,14cとの互いの周面の間で発生する摩擦(乃至は、各ローラ対の間に挟着された写真フィルムFと前記周面との間で発生する摩擦)に基づいて従動的に駆動される従動ローラになっている。
【0021】
図4に示すように、下側本体10Lの右手後方端部のパルスモータM1に近接した位置には、パルスモータM1等から発生する熱や浮遊塵埃などをフィルムキャリア9外に排出する第1排気ファン75と第1排気口75aが配置されている。尚、下側本体10Lの中央寄りの後方端部には、吸気孔77と、これに続くチャンネル状の空気案内路78が形成されており、第1排気口75aと後述する第2排気口76aを介した排気のためのエアフローを形成するために必要な空気の殆どは、この吸気孔77と空気案内路78からフィルムキャリア9内に取り入れられる。空気案内路78は第1と第2スリットSL1,SL2に向かって直線的に延び、光ビームを受け入れる上側開口部11Uの手前付近まで続きここで開放されている。
【0022】
(搬送ローラの詳細)
図8に例示した第1搬送レーンFL1の搬送ローラ対12a,13aの断面図から判るように、フィルム搬送機構20に用いられている各搬送ローラは、金属製のローラ基体80,81と、ローラ基体80,81の周面に固着されたゴム製の被覆層90,91とからなる。
下方の搬送ローラ12aのローラ基体80は、ステンレス鋼製の駆動軸83の外周から一体的に突出形成された円柱状の大径部83aによって構成されている。そして、この大径部83aの外周に厚さが約2mmで円筒状の被覆層90が接着されている。
上方の搬送ローラ13aのローラ基体81は、概して筒状を呈したアルミニウム製部材であり、ボールベアリング85等を介して固定軸84上に遊転自在に支持されている。ローラ基体81の外周に厚さが約2mmで円筒状の被覆層91が接着されている。ローラ基体81の周面の全面には、被覆層91との接着性を高める目的で多数の細かい溝(ノッチ)が形成されている。
【0023】
図9に示すように、搬送ローラ対12a,13aのゴム製の被覆層90,91のフィルムと接触する周面は約2.5mmの幅を有し、135フィルムF1のパーフォレーションを僅かに内側に避けた個所を踏みながら搬送するように配置されている。このため、パーフォレーションの縁部によって形成されている厚さ方向の凹凸から搬送ローラが拾う微妙な振動などによって搬送速度にむらが生じる現象が抑制される。その代わりに、被覆層90,91は画像領域内に数ミリメートルだけ進入した個所を踏むことになる。
以上、第1搬送レーンFL1の搬送ローラ対を例示して解説したが、搬送ローラ対14a,14aを始めとする第2搬送レーンFL2の搬送ローラ対も略同様の構成を備える。但し、第2搬送レーンFL2の搬送ローラ対の被覆層90′,91′は約5.0mmの幅を有し、これも240フィルムF2のパーフォレーションを僅かに内側に避け、画像領域内に数ミリメートルだけ進入した個所を踏みながら搬送するように配置されている。
【0024】
また、これは第1搬送レーンFL1の搬送ローラ対と第2搬送レーンFL2の搬送ローラ対の双方に共通する事項であるが、固定軸84の中心寄りの2箇所には平坦な受圧面84aが形成されている。第1と第2揺動プレート31a,31bが閉鎖位置を取った状態では、これらの受圧面84aとバネ押さえ87,87′の間に介装された圧縮スプリング86の作用で、上方の搬送ローラ13aは下方の搬送ローラ12aに向けて付勢され、一対(左右の一方の一対)の上下ローラ間に約9〜10Nの圧着力が発生する。これによって写真フィルムF1,F2には一対(左右の両方の一対)の上下ローラから約400グラムの搬送力が加えられる。
【0025】
(被覆層の処理条件)
ところで以前は、このような搬送ローラのゴム製の被覆層は、スキャニングなどフィルムキャリアを通した処理後の写真フィルムの面に無視できない踏み痕を残す傾向があると考えられていたため、被覆層を写真フィルムの画像領域を踏まないように設けるのが通例であった。その結果、少なくとも被覆層の周面の一部がパーフォレーションの縁部を踏む構成とならざるを得ず、場合によっては搬送速度及び得られる画像データに影響が生じる場合があった。
しかし、本願の搬送ローラ対は、写真フィルムに踏み痕を残し難い被覆層が設けられているので、前述したように、パーフォレーションを避け、画像領域内に数ミリメートルだけ進入した個所を踏む構成を実現することができる。すなわち、本願の搬送ローラ対の被覆層は、被覆層を構成するウレタンゴムの加硫炉内での加硫条件のうち、一次加硫と二次加硫を含めた加硫時間を従来の15時間から原則的に24時間以上に延長するという新たな処理方法を適用することによって、写真フィルムに踏み痕を残さないという非常に有利な特性が得られた。実際には、被覆層を構成するゴム(ウレタンゴムを主成分とする)は、金属製のローラ基体80,81の周面にモールド内での射出成形によって配置され、固化後モールドから脱型して、上記の加硫処理を行い、成形済みゴムの周面(必要に応じて側面も)を所定の寸法になるよう切削加工して被覆層を得る。尚、特別な事情によって上記の24時間の加硫時間という原則が守れない場合には、加硫後に50°〜70°(85°を超えない)の水(水素原子を主組成として含むものであれば水以外の液体でも良い)に3時間以上浸漬するという処置を行うことによって、24時間の加硫時間と略同等の効果、すなわち、写真フィルムに踏み痕が残らないことも判った。
【0026】
現段階では、ゴムの被覆層によって写真フィルムに踏み痕が形成される原因として、現像処理を終えた写真フィルムの表面に僅かに残留する化学物質の成分(例えば現像処理液に含まれる硫黄成分)が、被覆層のゴムの表面から発散されるガス成分などと何らかの化学反応を起こして、粉末状などの物質を生成し、これが踏み痕となるという機構を仮説として提唱することができる。そして、この仮説に即して考えれば、上記のような処理条件の変更によって写真フィルムに踏み痕を残さない被覆層が得られるのは、被覆層の表層部において完結していなかった加硫反応が、加硫時間の延長や温水への浸漬によって急速に完結に向かって進行し、ガス成分の発散が抑制される、等の推察が可能である。
【0027】
(搬送ローラのクリーニング手段)
後述する磁気トラックリーダ66の読み取りヘッドやフィルム搬送機構20の搬送ローラの周面を良好な状態に保つために、少なくとも日に一回、フィルムキャリア9に写真フィルムの代わりにクリーニングテープを通すことが推奨されているが、これだけでは搬送ローラの周面を十分に良好な状態に保つことはできず、長期の使用により搬送ローラの周面には付着物が蓄積され、適切な摩擦力が得られなくなる等の支障が生じるので、付着物を定期的にクリーニングする必要がある。
フィルムキャリア9には、上記のクリーニングを行うためのクリーニング手段が設けられている。このクリーニング手段は、図7に示すように、パルスモータM1の駆動軸93、或いは、この駆動軸93に固定されたダンパーMD(フライホイール)へのアクセスを可能にするアクセス孔94からなる。すなわち、フィルムキャリア9の裏面には、上記のアクセス孔94が形成されており、アクセス孔94はスライド式の裏蓋95によって閉じられている。
クリーニングを行う際には、先ず、フィルムキャリア9をスキャナ本体2から完全に取り外し、デュアルレーンユニット30を135フィルムF1用の第1スリットSL1がスキャニングポイントSPと一致する第1位置に切り換えた状態で、フィルムキャリア9を裏向きにして卓上などに置き、裏蓋95をスライドさせて外す。すると、アクセス孔94からはパルスモータM1の回転軸の後端に固定されたダンパーMDが見えるので、オペレータはこのダンパーMDを指などで回転させれば、これと連動して下方の搬送ローラ(レーンユニット本体30aに支持された搬送ローラ)が低速で回転する。従って、裏蓋95を外したままでアクセス孔94の部位のみが卓上からはみ出るような状態でフィルムキャリア9を卓上などに表向きに置き直し、上側本体10Uの第2部位10Gを開放して、搬送ローラの周面にアルコールを含ませた布などを押し付けながらダンパーMDを回転させれば、各搬送ローラの周面の全周をクリーニングできる。
【0028】
因みに、図1に示すように、フィルムキャリア9をスキャナ本体2に連結した状態では、フィルムキャリア9の底面には、スキャナ本体2のキャビネット3の上面が極僅かな隙間を介して近接しているので、仮に裏蓋95が閉じられていなくても、オペレータなどが誤ってアクセス孔94内に手を入り込ませる虞はない構成になっている。しかし、クリーニングを終了して、通常のスキャニング操作に戻る際には、裏蓋95を再び取り付けることが必要である。これは、フィルムキャリア9内の半密閉状態を保つことで、設定されたフィルムキャリア9内の排気用のエアフローの流速を所期のレベルに保つためである。すなわち、排気用のエアフローの流速は、エアフローを形成する吸気の殆どが吸気孔77と空気案内路78からフィルムキャリア9内に取り入れられ、一方はパルスモータM1に近接した第1排気ファン75によって第1排気口75aから、他方は後述する除塵ブラシ74付近に設けられた第2排気ファン76によって第2排気口76aから排出される時に、初めて所期のレベルに保たれることが約束される。従って、仮に、裏蓋95が取り外された状態で持ちいられると、アクセス孔94から予定外の吸気が進入して、第1排気ファン75によって第1排気口75aから排出される新たなエアフローが形成されるために、パルスモータM1から生じる熱によって形成される高温空気を効果的に排出できない虞がある。
裏蓋95の左右の辺に一体的に形成されたフランジ部をアクセス孔94の溝に嵌合させた上で裏蓋95を水平にスライドさせれば、裏蓋95の先端に弾性変形可能に形成された係止爪95aが、フィルムキャリア9の下側本体10Lに形成された斜面部を乗越え、裏蓋95が確実に固定される。
尚、上方の搬送ローラ(第1揺動プレート31aと第2揺動プレート31bに支持された搬送ローラ、及び上方の固定排出ローラ17)は正逆の双方向に遊転可能に支持されているので、裏蓋95を外す必要はない。すなわち、フィルムキャリア9を卓上などに表向きに置き、上側本体10Uの第2部位10Gを開放して、搬送ローラを回転させながら各搬送ローラの周面の全周をクリーニングできる。尚、下方の固定排出ローラ16も、一方向のみながら遊転可能に支持されているので、搬送ローラを回転させながら各搬送ローラの周面の全周をクリーニングできる。
【0029】
(巻取りユニットについて)
図3から図5に示すように、フィルム搬送機構20は、排出口10bの直前に配置された固定排出ローラ対(すなわち、下方の固定排出ローラ16と上方の固定排出ローラ17)、および、固定排出ローラ対16,17とデュアルレーンユニット30の下流側端部の間に配置された巻取りユニット40とを含む。図5に示すように、巻取りユニット40は、主に、巻取りドラム41と、パルスモータM1の正転に基づく回転力を巻取りドラム41に伝えて巻取りドラム41をフィルム巻取り方向に回転駆動するための入力部41B等を含む。
巻取りユニット40は、排出口10bからフィルムキャリア9外に排出させたくない135フィルムF1及び240フィルムF2をその先端から巻き取って一時的にフィルムキャリア9内に保管するためのものである。但し、巻取りユニット40は、デュアルレーンユニット30側から供給されてくる写真フィルムFを巻取りユニット40のドラム41の周面上に巻き取る巻取りモード(不図示)と、供給されてくる写真フィルムFを巻き取ることなく、そのまま素通りさせ、下流の固定排出ローラ対16,17に供給する通過モード(不図示)との間で切り換え可能に設けられている。
【0030】
他方、固定排出ローラ対16,17は、デュアルレーンユニット30側から供給されてくる135フィルムF1を、右側の装入口10a側に戻すことなく、左側の排出口10bからフィルムキャリア9外に排出するために設けられている。固定排出ローラ対16,17は、写真フィルムを前記主搬送機構と等しい搬送速度で搬送するために巻取りユニット40と排出口10bの間に設けられた補助搬送機構を構成する。
巻取りユニット40と固定排出ローラ対16,17とは、移動可能なデュアルレーンユニット30上ではなく、フィルムキャリア9内の一定の位置に固定設置されているが、デュアルレーンユニット30上の各ローラ対と同様にパルスモータM1からの回転駆動力によって駆動される。すなわち、図5に示すように、デュアルレーンユニット30の下流側端部の手前側の下面には、パルスモータM1の回転駆動力をデュアルレーンユニット30外に分配する出力ギヤDGが設けられており、他方、下側本体10Lには、出力ギヤDGと噛合する入力ギヤLGが回転自在に支持されている。この入力ギヤLGは、デュアルレーンユニット30の前記第1と第2位置の間での移動に関わらず常に出力ギヤDGと噛合状態を保持可能なように、主走査方向に長く延びた特殊な形状を有する。
【0031】
(2つのスキャニング操作方法について)
フィルムキャリア9では、ツーパス方式とワンパス方式という2種類のスキャニング操作方法が可能となる。
ツーパス方式では、先ず、第1工程として、装入口10aから受け入れられた写真フィルムFを左向きに高速で搬送し、スキャニングポイントSPを越えた写真フィルムFの部位を巻取りユニット40に巻き取りながら、指定された画像駒のプレスキャンを行う。次に、第2工程として、巻き取られた写真フィルムFの部位を巻取りユニット40から引き出しながら、写真フィルムFを今度は右向きに低速で搬送しながら搬送しながら本スキャンを行う。
【0032】
ツーパス方式におけるプレスキャンでは、スキャニングを必要とする画像駒の位置(言い換えれば画像駒どうしの間に位置する素抜け部の位置)の特定など補助的な情報の入手を行うと共に、前記デジタルプリント装置などのモニタスクリーンに表示された画像に基づいて色補正操作等のプレジャッジを実施するために最小限必要な低解像度の画像データを、前記画像駒からラインCCD8によって前記記憶部の所定領域に取込む。ツーパス方式における本スキャンでは、前記プレスキャンで得られた画像駒の位置情報などに基づいて、前記デジタルプリント装置によるプリント出力などに必要な高解像度の画像データを前記画像駒からラインCCD8によって前記記憶部の別の所定領域に取込む。次に、前記記憶部に取込まれた高解像度の画像データに前記プレジャッジで得られた色補正条件を反映したプリントデータが作成され、例えば、前記記憶部の前記所定領域に上書きされ、適宜プリント等に出力される。前記プレスキャンで得られた画像データは、対応する画像駒のプリントデータの格納に応じて次々に削除されるので、その分だけ前記記憶部の容量が小さくて済む。
【0033】
ワンパス方式では、装入口10aから受け入れられた写真フィルムFを左向きに低速で搬送しながら、指定された画像駒の一度限りのスキャンを、プレスキャンと本スキャンを兼ねたスキャニングとして行う。135フィルムF1に対してワンパス方式を行う場合には、デュアルレーンユニット30から下流側に供給される写真フィルムFの部位を巻取りユニット40に巻き取る操作は行われず、巻取りユニット40を通過モードに設定しておくことで、135フィルムF1が巻取りユニット40の巻取りドラム41上を素通りし、下流の固定排出ローラ対R1e,R1eの搬送力によって排出口10bからフィルムキャリア9外に排出される。これによって、スキャンを完了した135フィルムF1を右向きに戻す必要がなくなることから、スキャニングの処理効率が大きく向上する。尚、240フィルムF2に対しては、一般にワンパス方式のスキャニングは行われない。
【0034】
(カートリッジ操作機構)
フィルムキャリア9には、専用のカートリッジFC内に収納されている240フィルムF2をスキャニング処理するためのカートリッジ操作機構60が設けられている。図3と図4に示すように、カートリッジ操作機構60は、カートリッジFCを係止するためにデュアルレーンユニット30の第2搬送レーンFL2の上流側端部に設けられたポケット状のカートリッジホルダ61と、カートリッジホルダ61内に係止されたカートリッジFCのスプール軸FC1の端面内に係入するようにカートリッジホルダ61の対向する一対の壁面61a,61bから内側に突出した1対のスピンドル62a,62bと、カートリッジFCの開口部を開閉する遮光扉FC2の被走査軸の端面内に係入するように奥側の壁面61aから内側に突出した扉操作軸63と、手前側のスピンドル62bと扉操作軸63とを適宜のタイミングで必要な方向に回転駆動するためにデュアルレーンユニット30の手前側の端部に固定されたモータM2とを有する。
【0035】
カートリッジホルダ61の奥側の壁面61aは、カートリッジFCの軸芯方向に沿って移動可能なブロック状部材64に形成されている。ブロック状部材64は、図4の双方向を向いた矢印が示すように、1対のスピンドル62a,62b間の間隔がカートリッジFCの長さを超える開放位置と、1対のスピンドル62a,62bがカートリッジFCのスプール軸FC1の端面内に係入する係止位置との間で切り換え可能になっている。ブロック状部材64の位置の切り換えは、フィルムキャリア9外に突出した第2操作ハンドルH2を介してオペレータの手動操作によって行われる。
デュアルレーンユニット30を前記第1位置に切り換え、ブロック状部材64を開放位置にした状態で240フィルムF2のカートリッジFCをカートリッジホルダ61内に投入し、第2操作ハンドルH2によってブロック状部材64を係止位置に切り換えると、自動的に、モータM2によって先ず扉操作軸63が駆動されて、カートリッジFCの遮光扉FC2が開放され、引き続き、スピンドル62aが駆動されて、カートリッジFCの開口部から240フィルムF2が、第2搬送レーンFL2に供給されるように構成されている。
尚、第2搬送レーンFL2には、240フィルムF2の磁気トラック上に記録された磁気記録の内容を読み取る磁気トラックリーダ66が配置されている。磁気記録の内容は、撮影に使用されたカメラから記録された撮影データや、前回のプリント処理を行ったプリント装置等から記録された露光条件に関しており、現在実施しようとしているプリント用の露光操作等に反映させることができる。
【0036】
(除塵機構の構成)
図4と図5に示すように、フィルムキャリア9には、第2搬送レーンFL2を通過中の240フィルムF2の面に存在する塵埃などを物理的に除去するための除塵機構70が設けられている。除塵機構70は、磁気記録リーダ66の直前に配置された一対の無端状のクリーニングベルト71と、クリーニングベルト71の手前側の端部に隣接して配置された除塵ブラシ74と、除塵ブラシ74に隣接するようにフィルムキャリア本体10の下側本体10Lに設けられた排気ファン75とを有する。クリーニングベルト71は、デュアルレーンユニット30のレーンユニット本体30aに支持された下側ベルト71aと、第1揺動プレート31a側に支持された上側ベルト71bとからなる。下側ベルト71aと上側ベルト71bはいずれも第2搬送レーンFL2の軸芯X2と直角に延びている。下側ベルト71aと上側ベルト71bの内側面は、軸芯X2と平行に延びた軸芯を持つタイミングプーリの歯と噛合するタイミングベルトの形態を有するが、その外側面には、クリーニング用の別珍かそれに類似の起毛されたファブリックシートが貼付されている。
尚、パルスモータM1の正転に応じて、240フィルムF2が左向きに搬送されるプレスキャンのモードでは下側ベルト71aと上側ベルト71bが回転駆動されるが、パルスモータM1の逆転に応じて、240フィルムF2が右向きに搬送される本スキャンのモードでは下側ベルト71aと上側ベルト71bが回転駆動されず、静止状態に保持される。これは、回転操作中のベルト71a,71bが、本スキャンの際の240フィルムF2の搬送速度にむらを生じる要素を排除するためである。
除塵ブラシ74は、ベルト71a,71bと同様に、第2搬送レーンFL2の軸芯X2と平行な軸芯周りで回転自在に支持されており、除塵ブラシ74から径方向外向きに延びた多数の剛毛体は、ベルト71a,71bの面と直角に延び、双方のベルト71a,71bの面に常に押付けられている。除塵ブラシ74は、パルスモータM1の正転に応じて回転操作されるベルト71a,71bと常に同期回転され、下側ベルト71aと上側ベルト71bの双方と逆向きに回転駆動されて、ベルト71a,71b上に付着している塵埃などを掻き取り、下方に送る。下方に送られた塵埃は、下側本体10Lに設けられた第2排気ファン76によって第2通気孔76aからフィルムキャリア本体10外に排出される。この第2排気ファン76は、パルスモータM1付近の第1排気ファン75と協働して、半密閉状態の筐体状のフィルムキャリア本体10に前述したエアフローを作ることで、フィルムキャリア本体10の内部が高温化することを防止する働きもする。
【0037】
〔別実施形態〕
<1>ダンパーMDの周面などに刻みなどを形成して、手動によるダンパーMDの回転操作を容易にすることも可能である。
【0038】
<2>クリーニング手段としては、パルスモータM1の回転軸と一体回転し、アクセス孔94を介してオペレータによって回転操作される円板などを、ダンパーMDとは別に設けても良い。
【0039】
<3>クリーニング手段の補助機構として、ダンパーMDの周面に押し付けて回転操作するクリーニング補助装置を設けることもできる。このクリーニング補助装置としては、例えば、フィルムキャリア9の裏面に対して位置決め可能な筐体状の本体と、この本体の一部から突出した駆動ローラ部材とから構成し、この駆動ローラ部材を一定の速度で回転させるモータとスイッチを前記本体に設ければ良い。駆動ローラ部材の周面にゴムのライニングなどを設け、この駆動ローラ部材のゴム製の周面をダンパーMDの周面に押し付けた状態で、モータのスイッチをONすれば、駆動ローラ部材の周面との摩擦力でダンパーMDが回転するので、オペレータは搬送ローラの周面に布などを押し付ければ、各搬送ローラの周面の全周をクリーニングできる。
【0040】
<4>本発明によるフィルムキャリアは、写真フィルムのスキャニング用に用いるオートフィルムキャリアのみならず、光源と印画紙の間の光路に写真フィルムを配置し、露光の動作(写真フィルムを停止させたまま透過光で直接露光する)に応じて写真フィルムを一駒ずつ送るタイプのフィルムキャリア(オートネガマスク)にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのスキャナ装置の外観斜視図
【図2】図1のスキャナ装置に設けられたフィルムキャリアの外観斜視図
【図3】フィルムキャリアの内部を示す斜視図
【図4】フィルムキャリアの内部を示す平面図
【図5】フィルムキャリアの回転駆動系を主に示す平面図
【図6】フィルムキャリアのデュアルレーンユニットの動きを主に示す平面図
【図7】アクセス孔が形成されたフィルムキャリアの要部の斜視図
【図8】フィルムキャリアに設けられた搬送ローラ対の断面図
【図9】写真フィルムを搬送中の搬送ローラ対を示す斜視図
【符号の説明】
1 スキャナ装置
2 スキャナ本体
3 キャビネット
9 フィルムキャリア
10 フィルムキャリア本体
12 下方の搬送ローラ(FL1)
13 上方の搬送ローラ(FL1)
14 下方の搬送ローラ(FL2)
15 上方の搬送ローラ(FL2)
30 デュアルレーンユニット
F1 135フィルム
F2 240フィルム
FL1 第1搬送レーン
FL2 第2搬送レーン
M1 パルスモータ
75 第1排気ファン
76 第2排気ファン
77 吸気孔
78 空気案内路
94 アクセス孔
95 裏蓋

Claims (1)

  1. 光源と、前記光源から発し写真フィルムを透過した透過光に基づいて画像または画像データを生成する手段とを備えた画像読み取り装置と共に用いられ、
    前記透過光を受入れる開口部を有する筐体を有し、前記筐体内に前記写真フィルムを前記透過光を横切る方向に移動させる搬送ローラが設けられているフィルムキャリアであって、
    フィルムキャリアを前記画像読み取り装置へ取り付けた連結状態においてのみ、前記搬送ローラを回転駆動するモータへの給電が得られるように構成されており、
    前記搬送ローラを前記モータと共に手動で回転操作するためのアクセス孔が、前記筐体の底面内の、フィルムキャリアを前記画像読み取り装置から取り外した非連結状態でのみアクセス可能な位置に形成されているフィルムキャリア。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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