JPH09270110A - 写真感光材料処理機器のクリーニング方法およびクリーニング用カートリッジ - Google Patents

写真感光材料処理機器のクリーニング方法およびクリーニング用カートリッジ

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JPH09270110A
JPH09270110A JP7912196A JP7912196A JPH09270110A JP H09270110 A JPH09270110 A JP H09270110A JP 7912196 A JP7912196 A JP 7912196A JP 7912196 A JP7912196 A JP 7912196A JP H09270110 A JPH09270110 A JP H09270110A
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cleaning
leader
film
cartridge
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JP7912196A
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Junichi Owaki
淳一 大脇
Mikio Inoue
幹雄 井上
Hiroshi Miyawaki
浩 宮脇
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Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真感光材料処理機器に好適なクリーニング
用の素材を選択し、これを利用して、写真感光材料処理
機器のクリーニングを自動的に行える方法を提供するこ
と。 【解決手段】 合成繊維に樹脂による硬化処理を施した
クリーニングリーダ80を写真感光材料処理機器5の搬
送経路内を搬送させ、そのクリーニングリーダ80によ
り前記搬送経路内に設けられている磁気ヘッド32aに
付着した付着物を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真感光材料処理
機器内の磁気ヘッドを含む各検出器等をクリーニングリ
ーダを利用してクリーニングする方法とそのクリーニン
グリーダを収納するためのカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料処理機器におけるフィルム
等の写真感光材料を搬送させる搬送経路には、フィルム
を何度も繰り返し搬送させているうちにフィルムから剥
離した塵埃が搬送経路内に堆積してくるので、写真感光
材料の搬送に悪影響を与える。特に、先進写真システム
に代表される磁気記録部を有するフィルムでは、磁気層
や、その磁気層を保護するための保護層が剥離すると、
これが磁気ヘッドに付着してしまい磁気ヘッドによる読
取り精度が低下してしまうと言う問題も生じる。このた
めに、フィルムの搬送経路や搬送経路上に配置されてい
る磁気ヘッドや各センサー等のクリーニングを定期的に
行っている。このようなクリーニングを行う技術として
実公昭63−38416号公報(公知技術1)に開示さ
れるヘッドクリーナや特開平3−203806号公報
(公知技術2)に開示されるクリーニング用カードや特
開平5−225532号公報(公知技術3)に開示され
る特殊な写真フィルムが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、不織布のよ
うな布には、これをクリーニング用として長期間にわた
って使用していると布を構成している繊維が毛羽だって
脱落するという自己発塵性があり、良好なクリーニング
が行えないと言う問題点がある。そこで、公知技術1で
はクリーニングテープに多数の孔をあけて、ここに清掃
液を保持するようにしている。このクリーニングテープ
はカセットテープ用のケース内に収納された状態で使用
される。このような使用状態では、クリーニング部材に
剛性は要求されないが、写真フィルムのような写真感光
材料のための処理機器では、クリーニング部材にある程
度の剛性がなければ搬送経路内をうまく搬送させること
ができない。その理由は、写真感光材料処理機器の構造
上、クリーニング部材をカセットテープのようにケース
に収納した状態でのクリーニングが難しいからである。
【0004】公知技術2は、薄板基板の一方の面に不織
布を貼付けて一体化して多数の孔を開けたクリーニング
用カードに関するものであり、これにより湿式と乾式の
両方に対応している。しかしながら、このクリーニング
用カードは乾式に対応するために基板の外側にばりを形
成させており、これが磁気ヘッドを傷つけてしまうと言
う問題点があった。従って、クリーニング用として好ま
しいものとは言えなかった。
【0005】公知技術3では、写真フィルムに段差部
(突起、凹部、穴)を設けることで、磁気ヘッドをクリ
ーニングする技術を開示している。写真フィルムをクリ
ーニング用にも利用しているので、搬送に耐え得る剛性
はあるものの、写真フィルムのうちの特定の部分しかク
リーニング用に使えないという問題があった。
【0006】上記公知技術の問題点に対処するため、不
織布とは違う素材である合成繊維に本発明者らは着目し
た。この合成繊維としてワイピングクロスという名称で
知られているものがある。このワイピングクロスは自己
発塵がきわめて微量であると言う特徴がある。この特徴
により、乾式と湿式の両方に対応できると言う利点も有
している。このワイピングクロスは光磁気ディスクの製
造工程、プリント基板の清掃、コンタクトレンズの製造
工程等の用途に使用できるものであるが、これが写真感
光材料処理機器のクリーニングの用途にも使用できるこ
とを本発明者らは、見いだした。
【0007】しかしながら、このワイピングクロスは写
真感光材料処理機器のクリーニングの用途には好適であ
るものの、剛性がないために、これを写真感光材料処理
機器の搬送経路内をうまく通過できないという問題があ
る。特に、写真感光材料処理機器の磁気ヘッドのクリー
ニングを行う場合には搬送に耐える剛性が必要であり、
このような場合に磁気ヘッドをわざわざ取り外して綿棒
などで磁気ヘッドの汚れを拭き取るのでは手間がかかり
好ましくない。従って、このような合成繊維を使用して
写真感光材料処理機器のクリーニングを自動的に行える
ようにするには剛性を向上させると言う工夫が必要であ
った。
【0008】本発明の目的は、写真感光材料処理機器に
好適なクリーニング用の素材を選択し、これを利用し
て、写真感光材料処理機器のクリーニングを自動的に行
える方法を提供することである。本発明の別の目的は、
写真感光材料処理機器における写真フィルムと同じ様な
取り扱いができるようなクリーニング用のカートリッジ
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の、本発明の特徴構成は、合成繊維に樹脂による硬化処
理を施したクリーニングリーダを写真感光材料処理機器
の搬送経路内を搬送させ、そのクリーニングリーダによ
り前記搬送経路内に設けられている磁気ヘッドに付着し
た付着物を除去することである。これによると、合成繊
維に樹脂による硬化処理を施しているので、このような
素材を利用してクリーニングリーダを形成すれば、写真
感光材料処理機器内を自動的に搬送させることができ、
磁気ヘッド等に付着した汚れを自動的に除去できる。
【0010】また、前記硬化処理としては、ウレタン系
樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂のうちから選
択される樹脂を前記合成繊維に含浸させるものがあげら
れる。このような樹脂含浸により、樹脂に添加物を添加
させることができる。この添加物により、色々な付加価
値が生じてくるという利点もある。このような、添加物
としては帯電防止材や顔料等が挙げられる。添加物の添
加により帯電防止、遮光性、摩擦力μのコントロール、
着色などを行うことができる。前記クリーニングリーダ
は前記写真感光材料処理機器内を搬送されるフィルムと
同一又は類似の長尺状の形状となるように形成されてい
ることが好ましい。これにより、クリーニングリーダを
フィルムを収納するためのカートリッジに収納すること
ができるようになり、その取り扱いもフィルムと同様に
なるので、簡便なものとなる。
【0011】前記硬化処理は、前記長尺状形状をしたク
リーニングリーダの少なくとも先端部分に施されていて
もよい。これは、カートリッジのスプールに巻取られた
クリーニングリーダを引き出す場合に、スプールを反巻
取り方向に回転させ、クリーニングリーダの先端を引出
し口から引き出させる(この動作を、スラスト動作とい
う)が、このスラスト動作の時に剛性が特に要求される
からである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態を、図
を基に説明する。写真焼付装置1は、図1に示すよう
に、フィルム2の画像情報を印画紙3に投影露光する露
光部100と、露光済の印画紙3を現像する現像処理部
101と、各部の作動を制御するコントローラ102と
からなる。コントローラ102には各種の制御指示を入
力するための操作卓103と不図示のスキャナ部にて読
み取った画像情報等を表示するモニタ104とが接続さ
れている。
【0013】焼き付けようとするフィルム2が、露光部
100に挿入されると、フィルム2の画像情報を各駒毎
に読み取り、その画像情報はコントローラ102に送ら
れる。コントローラ102は、読み取られたフィルム2
の画像情報に基づいて、各駒毎の露光条件を決定する。
そして、その決定した露光条件によって印画紙3に投影
露光した際に得られるであろう画像をシミュレートして
モニタ104に表示する。
【0014】写真焼付装置1の操作者は、モニタ104
の表示をみて、適正な画像が得られていなければ、操作
卓103から決定した露光条件の修正指示を入力でき、
コントローラ102は、その修正指示に基づいて露光条
件を修正して最終的な露光条件を決定する。そしてその
決定した露光条件に基づいて、露光部100の各部の作
動を制御して、印画紙マガジン4から引き出された印画
紙3にフィルム2の画像情報を投影露光する。
【0015】フィルム2について、図10で説明する。
ここで説明するフィルム2は、いわゆる先進写真システ
ムで利用されるものであり、画像が写し込まれる画像領
域2aと、画像領域2aの上下に設けられる磁気記録部
2bと、パーフォレーション2cとからなる。フィルム
2は、カートリッジ70の内部に設けられたスプールに
巻き付けられた状態で収納されており、孔71に駆動軸
を挿入してスプールを回転させると引出し口72からフ
ィルム2が自動的に引き出されるように構成されてい
る。
【0016】以下、各部の構成について説明する。露光
部100には、フィルム2の搬送及び位置決めをするフ
ィルム搬送ユニット5、露光用光源6、露光用光路に
黄、マゼンタ、シアンの各フィルタが出退することによ
り露光用光源6からの照射光の色バランスを調整する調
光フィルタ7、調光フィルタ7にて色バランスを調整し
た光を均一に混色するミラートンネル8、フィルム2の
画像情報を印画紙3上に結像する焼付用レンズ9、シャ
ッタ10、印画紙3を搬送する搬送ローラ11、及び、
搬送ローラ11を駆動するモータ12が備えられてい
る。調光フィルタ7及びシャッタ10はコントローラ1
02に制御され、コントローラ102が決定した露光条
件に応じて、調光フィルタ7の各フィルタの位置、及
び、シャッタ10の開放時間つまり露光時間が制御され
る。
【0017】以下、露光部100に備えられたフィルム
搬送ユニット5の構成を説明する。このフィルム搬送ユ
ニット5は、写真感光材料処理機器の一例である。フィ
ルム搬送ユニット5は、一対の枠体である上部ユニット
20と下部ユニット21とを軸22周りに枢支連結した
構成としてあり、バネ23により開き側に復帰付勢され
ている。上部ユニット20と下部ユニット21とが開い
ている状態を図2に示し、下部ユニット21の上面図を
図3に示す。
【0018】下部ユニット21の詳細は、図2及び図3
に示される。駆動ローラ24,25,26が、フィルム
2を搬送するために設けられる。フィルム2の画像面通
過予定箇所を窪ませて、下部ガイド27を形成し、フィ
ルム2の左右両端部を案内支持する。モータ28は、駆
動ローラ24,25,26をベルト29を介して駆動す
る。光センサ30は発光部30aと受光部30bとから
なり、フィルム2の光学データを検出する。ネガマスク
31は、フィルム2の画像部分のうち印画紙3に焼き付
ける領域を規定する開口31aを有する。
【0019】磁気ヘッドユニット32は、フィルム2の
磁気記録部2bに磁気記録された情報を読み取るため
の、一対の磁気ヘッド32aを備えている。磁気ヘッド
32aは、図10に示される上下一対の磁気記録部2b
に対応して、一対備えられている。下部クリーニングベ
ルト46とファン48とは、フィルム面上のゴミを除去
する除塵装置の一部を構成するものである。駆動モータ
ー28は、ベルト29を介して、駆動ローラー24,2
5,26を駆動する。また、駆動モーター28は不図示
の伝達機構を介して下部クリーニングベルト46を駆動
する。
【0020】磁気ヘッドユニット32と下部クリーニン
グベルト46との間には、ガイド部材35が設けられて
いる。除塵装置を通過したフィルム2がスムースに磁気
ヘッドユニット32に搬送されるように、傾斜部35a
が形成されている。下部クリーニングベルト60の近傍
には、クリーニングヘッドの一部を構成する可動ヘッド
部材37が配置されている。
【0021】カートリッジ保持部40には、フィルム2
を収納するカートリッジ70が保持される。カートリッ
ジ70の長手方向の支持は、一対の壁面41により挟持
されることで行われる。また、壁面41に設けられた突
起42は、カートリッジ70の穴71に挿入されること
により、カートリッジ70の位置決めが行われる。蓋4
3が回動軸44周りに、開閉可能に構成されており、カ
ートリッジ70を保持するためには、図2に示されるよ
うに、蓋43を開放状態にすればよい。なお、駆動モー
ター28はフィルム2の搬送と下部クリーニングベルト
46と後述するクリーニングリーダ80の駆動を行う。
【0022】上部ユニット20の詳細は、図2に示され
る。フィルム2の画像面通過予定箇所を窪ませて、上部
ガイド50が設けられ、上記の下部ガイド27と共にフ
ィルム2の左右両端部を支持案内する。圧着ローラ5
4,55,56は、上部ユニット20と下部ユニット2
1とが閉じている状態において夫々駆動ローラ24,2
5,26と相対する位置に設置される。光センサ30の
発光部30aと相対する位置に、受光部30bが設けら
れる。又、下部クリーニングベルト46と相対する位置
に上部クリーニングベルト47が設けられる。この上部
クリーニングベルト46は、不図示のモーターと伝達機
構により駆動される。
【0023】又、可動ヘッド部材37と対向する位置に
固定ヘッド部材38が設けられている。上部ユニット2
0と下部ユニット21とは、係合部45により係合され
る。係合部45は、下部ユニット21に設けられた引っ
かけ部45aと、上部ユニット20に設けられた爪部4
5bにより構成される。
【0024】次に、上記説明した写真焼付装置のフィル
ム2の焼付処理をする場合の作動について簡単に説明す
る。フィルム搬送ユニット5を開いた状態にして、カー
トリッジ保持部40にカートリッジ70をセットする。
カートリッジ70をセットした後、フィルム搬送ユニッ
ト5を閉じた状態とする。その後、所定のスタート信号
により、カートリッジ70からフィルム2が引き出され
る。引き出されたフィルム2は、駆動モーター28によ
って、図2または図3の矢印A方向に搬送される。
【0025】引き出されたフィルム2は、まず、光セン
サー30の部分を通過し、ここでフィルム2に光学的に
記録された情報を読み取る。次に、クリーニングヘッド
を通過し、フィルム2の磁気記録部2b上のゴミを除去
する。クリーニングヘッドを通過すると、直ちに、上下
のクリーニングベルト46,47の間を通過し、フィル
ム2の幅方向全域にわたって除塵作用が行われる。除去
されたゴミはファン48により、フィルム搬送ユニット
5の外部へと運び去られる。上下のクリーニングベルト
46,47を通過すると、磁気ヘッドユニット32によ
り、フィルム2の磁気記録部2bから情報が読み取られ
る。
【0026】フィルム2を矢印A方向に搬送し、全ての
駒2aに対応する磁気記録された情報を読み取った後、
一旦フィルム2を矢印B方向に搬送して巻戻す。そし
て、再びフィルム2を矢印A方向に搬送し、露光部10
0においてフィルム2の駒2aを焼付け露光する。フィ
ルム2の焼付露光をする際には、フィルム2の駒2aを
開口31aに位置決め停止をさせて露光を行う。あるい
は、矢印B方向に巻戻しながら、焼付露光を行ってもよ
い。
【0027】次に、フィルム搬送ユニット5の搬送経路
をクリーニングするための、クリーニングリーダについ
て説明する。クリーニングリーダ80は、図9のよう
に、フィルム2が巻取り収納されるカートリッジ70と
同じものに収納される。クリーニングリーダ80の外形
形状はフィルム2と類似の長尺状の形状をしており、そ
の幅寸法は同一としている。もちろん、同一形状にして
もよい。また、クリーニングリーダ80の幅寸法はフィ
ルム2よりも小さくしてもよい。なお、クリーニングリ
ーダ80の長さはフィルム2と一致させる必要はなく、
クリーニングするために必要な長さとすればよい。
【0028】次に、クリーニングリーダ80の好適な素
材について図4〜図7を基に説明する。図4は、後述す
る図8の矢印C部分の拡大図である。このクリーニング
リーダ80は合成繊維81と、この合成繊維81に含浸
した樹脂82とからなる(樹脂82の含浸については後
述する。)。この合成繊維81の具体例としては、例え
ば鐘紡株式会社のワイピングクロス(商品名ザヴィーナ
・ミニマックス)が挙げられる。この素材は自己発塵が
極めて微量であり不織布に比べて優れたクリーニング性
能を有している。また、吸水性と保水性に優れており、
磁気ヘッドの汚れの程度に応じて、「湿式」又は「乾
式」のいずれをも選択できる。又、残留イオンなどの溶
出成分が少なく、汚れを繊維の中に捉えるために再汚染
の発生が極めて少ない。そして、従来の不織布ではクリ
ーニングしきれなかったような微粒子をも拭き取ること
ができる。更にまた、研磨材を使用していないので、磁
気ヘッド32aをクリーニングする際に磁気ヘッド32
aの摩耗を押さえることもできる。このような合成繊維
81をフィルム搬送ユニット5内のクリーニングに使用
すれば、多くの利点が期待できるのであるが、合成繊維
81そのものは剛性が少ないために、合成繊維81だけ
でクリーニングリーダ80を構成すると、フィルム2と
同じ様な形態で搬送させることには困難性がある。
【0029】そこで、図4のように、合成繊維81に剛
性をもたせるための硬化処理(硬仕上げ加工)を施して
いる。硬仕上げ加工としてここでは、樹脂含浸や樹脂コ
ーティングが好適である。含浸される樹脂82は、クリ
ーニングリーダ80の厚みの数分の1、好ましくは4分
の1程度である。樹脂82を含浸させることで、クリー
ニングリーダ80には実際にクリーニング作用をするク
リーニング面80aと含浸面80bとが形成される。樹
脂82を含浸させる量を調節することで、クリーニング
リーダ80の剛性を調節することができる。ただし、ク
リーニング面80aに樹脂82が染み出てこないように
する必要がある。図4を実際のものに近い形で表したの
が図5である。合成繊維81はよこ糸83とたて糸84
とから成っている。含浸させる樹脂82としては、ウレ
タン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂等が代
表的なものである。
【0030】樹脂82を含浸させることで、合成繊維8
1の有する上述した利点を損なうことなく、クリーニン
グリーダ80の剛性が向上するだけでなく、樹脂82に
帯電防止材や顔料などの添加物を添加することで、帯電
防止、遮光性、摩擦力μのコントロール、着色などの付
加的なメリットが生じる。例えば、黒色の顔料を添加す
るとクリーニングリーダ80の外観を黒色に仕上げるこ
とができ、遮光性が向上する。更に、樹脂82を含浸さ
せると加工性が向上する。クリーニングリーダ80はフ
ィルム2と同じように細長い長尺状に形成される。この
ような形状にするために、外形の端面をきれいに仕上げ
るには、樹脂82を含浸させない合成繊維81のままだ
とヒートカットや超音波加工が必要である。しかし、樹
脂82を含浸させて剛性を向上させると、汎用性の高い
トムソン刃による加工ができ、加工費の削減が可能にな
る。
【0031】次に、合成繊維81に使用される原糸60
の断面形状を図5に示す。これは、前述した商品名ザヴ
ィーナ・ミニマックスに使用される原糸60で「ベリー
マX」という商品名で呼ばれるものである。この原糸6
0は、0.1デニールの超極細繊維である。図7は、汚
れ61を捉える原理を示すものである。この原糸60
は、断面のくさび状になったポリエステルとナイロンで
効率よくフィルム搬送ユニット5の各検出器等の表面に
フィットし、汚れを確実に捉えることができる。
【0032】次に、フィルム搬送ユニット5内の搬送経
路をクリーニングする動作を図8で説明する。図8に
は、既に説明した図2と図3に示される各検出器等のう
ち主要なものが模式的に示される。まず、クリーニング
リーダ80が完全に収納された状態のカートリッジ70
を、フィルム搬送ユニット5のカートリッジ保持部40
にセットする。カートリッジ70をセットした後、フィ
ルム搬送ユニット5を閉じた状態とする。その後、所定
のスタート信号により、カートリッジ70のスプールを
反巻取り方向に回転させ、クリーニングリーダ80の先
端を引出し口72から引き出させる(この動作を、スラ
スト動作という)。このスラスト動作をするにはクリー
ニングリーダ80にフィルム2と同等の剛性が必要であ
るが、樹脂82を含浸させているので支障なくスラスト
動作を行うことができる。又、カートリッジ70のセッ
トされる位置と特にクリーニングすべき磁気ヘッド32
aとの距離があるので、少なくとも磁気ヘッド32aの
設けられている位置までクリーニングリーダ80を引き
出さねばならないが、樹脂82を含浸させて剛性を向上
させているのでスムースに搬送させることができる。
【0033】いったんクリーニングリーダ80が引き出
されると、搬送ローラ24,25,26により搬送経路
内を搬送され磁気ヘッド32a等のクリーニングを行
う。なお、このクリーニングリーダ80はカートリッジ
70から完全に引き出されてもよい。この場合には、搬
送ローラ24,25,26を、クリーニングリーダ80
をカートリッジ70内に収納させる方向に駆動する。こ
れにより、クリーニングリーダ80の一端を再びカート
リッジ70のスプールに取り付ける(これを、アタッチ
動作という)ことができる。なお、このアタッチ動作
も、剛性を向上させているのでスムースに行うことがで
きる。このように、クリーニングが完了すると、クリー
ニングリーダ80をカートリッジ70に収納させる。
【0034】クリーニングリーダ80の使用方法として
は、図11のようなことも考えられる。つまり、クリー
ニングするために必要なクリーニングリーダ80の長手
方向の長さLが決っておれば、この長さLを使用する毎
にカットし(カットラインをDで示す。)、カットされ
た断片部分を廃棄する。そうすれば、クリーニングリー
ダ80を、常に汚れていない状態で使用することができ
る。なお、カットするに当たり、クリーニングリーダ8
0の先端部分が常に同じ形状になるようにカットするの
が好ましい。また、予めカットするための目印となるも
のを付けておくこともできる。
【0035】更に、本発明の別実施形態について説明す
る。 (1) 硬化処理としては、樹脂82を含浸させるものの他
に、合成繊維81にPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)等で形成されるシート状のものをはりつけてもよ
い。 (2) 写真感光材料処理機器の例としてフィルム搬送ユニ
ット5を説明したが、機器がユニット化していることは
必ずしも必要でない。また、フィルム2だけでなく印画
紙3の搬送経路をクリーニングする場合にも使用でき
る。 (3) 長尺状に形成されたクリーニングリーダ80の全領
域にわたって硬化処理をする必要はなく、先端部分にの
み硬化処理をしてもよい。これは、最初にクリーニング
リーダ80の先端をフィルム搬送ユニット5内に送り込
んで行くときに、特に剛性が必要とされるからである。 (4) クリーニングリーダ80を収納するクリーニング用
のカートリッジ70として、フィルム2を収納するカー
トリッジ70と全く同じものを使用しているが、フィル
ム搬送ユニット5のカートリッジ保持部40に取付可能
であれば全く同じである必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真焼付装置の全体構成図
【図2】フィルム搬送ユニットの全体斜視図
【図3】フィルム搬送ユニットの平面図
【図4】クリーニングリーダの拡大断面図
【図5】クリーニングリーダの拡大断面図
【図6】合成繊維(ワイピングクロス)の原糸の拡大断
面図
【図7】合成繊維(ワイピングクロス)が汚れを捉える
原理図
【図8】クリーニング動作を表す図
【図9】クリーニングリーダをカートリッジから引き出
した状態を示す図
【図10】フィルムをカートリッジから引き出した状態
を示す図
【図11】クリーニングリーダの別使用方法例
【符号の説明】
2 フィルム 5 フィルム搬送ユニット 32 磁気ヘッドユニット 32a磁気ヘッド 60 原糸 70 カートリッジ 80 クリーニングリーダ 81 合成繊維 82 樹脂

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維に樹脂による硬化処理を施した
    クリーニングリーダを写真感光材料処理機器の搬送経路
    内を搬送させ、そのクリーニングリーダにより前記搬送
    経路内に設けられている磁気ヘッドに付着した付着物を
    除去する写真感光材料処理機器のクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 前記硬化処理は、ウレタン系樹脂、アク
    リル系樹脂、シリコーン系樹脂のうちから選択される樹
    脂を前記合成繊維に含浸させるものである請求項1に記
    載の写真感光材料処理機器のクリーニング方法。
  3. 【請求項3】 前記クリーニングリーダは前記写真感光
    材料処理機器内を搬送されるフィルムと同一又は類似の
    長尺状の形状となるように形成されている請求項1又は
    2に記載の写真感光材料処理機器のクリーニング方法。
  4. 【請求項4】 前記硬化処理は、前記長尺状形状をした
    クリーニングリーダの少なくとも先端部分に施されてい
    る請求項1〜3いずれかに記載の写真感光材料処理機器
    のクリーニング方法。
  5. 【請求項5】 前記クリーニングリーダがカートリッジ
    内に収納されている請求項1〜4いずれかに記載の写真
    感光材料処理機器のクリーニング方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4いずれかに記載の写真感光
    材料処理機器のクリーニング方法において使用されるク
    リーニングリーダを収納するためのクリーニング用カー
    トリッジ。
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