JP2004198499A - 光学機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】沈胴タイプのレンズ鏡筒の小型化を有効に図ることのできる光学機器を提供する。
【解決手段】光軸方向に移動する複数のレンズ群を有する光学系により結像面に結像した像を取得する光学機器で、複数のレンズ群の回転を規制し複数のレンズ群を光軸方向に移動自在に支持する直進ガイド部材と、直進ガイド部材に回転自在に支持され複数のレンズ群を光軸方向に移動させる複数のレンズ移動カム部を有し駆動源からの駆動により回転しつつ光軸方向に移動するカム部材と、カム部材をその回転に応じて光軸方向に移動させるカム部、および直進ガイド部材の回転を規制し直進ガイド部材の光軸方向の移動をガイドする直進ガイド部を有する固定部材とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】光軸方向に移動する複数のレンズ群を有する光学系により結像面に結像した像を取得する光学機器で、複数のレンズ群の回転を規制し複数のレンズ群を光軸方向に移動自在に支持する直進ガイド部材と、直進ガイド部材に回転自在に支持され複数のレンズ群を光軸方向に移動させる複数のレンズ移動カム部を有し駆動源からの駆動により回転しつつ光軸方向に移動するカム部材と、カム部材をその回転に応じて光軸方向に移動させるカム部、および直進ガイド部材の回転を規制し直進ガイド部材の光軸方向の移動をガイドする直進ガイド部を有する固定部材とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズ鏡筒およびこれを用いたフィルムカメラ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなどの光学機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レンズ鏡筒およびこれを用いたフィルムカメラ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなどの光学機器においては、撮影時にカメラ本体からレンズ鏡筒が繰り出されてズーミングを行い、非撮影時にレンズ鏡筒がカメラ本体内に収容される所謂沈胴タイプのズームレンズ鏡筒が用いられている。
【0003】
このようなズームレンズ鏡筒としては、固定筒にヘリコイド結合された回転筒を回転駆動させることにより回転筒を回転させつつ光軸方向に移動させ、回転筒にヘリコイド結合され直進ガイド筒により回転規制された前群レンズ支持筒を光軸方向に移動させ、回転筒に連動して回転する後群用カム筒のカム開口に係合され直進ガイド筒により回転規制された後群レンズ支持筒を光軸方向に移動させる構成の提案がある(特許文献1の図6参照)。特許文献1では、直進ガイド筒に光軸直交方向に幅を有する円弧状の導体パターン部材を設け、後群用カム筒に摺動子を設けて回転筒の回転(変倍)位置を検出する変倍位置検出手段の開示がある。
【0004】
また、沈胴タイプのズームレンズ鏡筒では、撮影時にカメラ本体からレンズ鏡筒が繰り出されてズーミングを行う。このようなズームレンズ鏡筒では、移動レンズを保持したレンズ保持部材を、光軸に沿って移動させる手段として、カム機構が知られている。カム機構は、レンズ保持部材の外周面に突設されたカムフォロアと、カム筒の内周面に形成され、カムフォロアが係合するカム溝と、レンズ保持部材の回転を止めて、レンズ保持部材を直進ガイドする直進ガイドとから構成され、レンズは、カム筒を回転させることにより、カム溝の光軸に沿った変位分だけ光軸に沿って直進移動する。ここで、レンズ保持部材にたとえば落下などにより外部から力が加わるとカムフォロアがカム溝から外れる場合がある。そこで、カム溝に、溝から外れる方向で先細りとなるテーパ部を設けてカムフォロアがカム溝から外れにくくした構成が提案されている(特許文献2)。
【0005】
さらに、沈胴タイプのズームレンズ鏡筒では、1つのカム筒で複数の移動レンズ枠を移動させる構成が取られている。このようなズームレンズ鏡筒としては、カム筒にそれぞれ幅のことなる複数のカム溝を設け、これらのカム溝を挿入溝で連結し、上述の各カム溝の幅に対応する径のカムフォロアを移動レンズ保持筒に設けて、これらの移動レンズ保持筒を各カムフォロアを挿入溝から挿入して、対応する各カム溝に挿入する構成が提案されている(特許文献3)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−56428号公報(図1、図3、図6等)
【特許文献2】
特開2002−23036号公報(図5等)
【特許文献3】
特開2000−321476号公報(図4等)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1のズームレンズ装置では、固定筒、回転筒、前群レンズ支持筒、直進ガイド筒、後群用カム筒、後群レンズ支持筒を有し各筒部材が重なった五重構造であるため、鏡筒全体の径が大きくなるという問題がある。また、特許文献1では、変倍位置検出手段として、直進ガイド筒に光軸直交方向に幅を有する円弧状の導体パターン部材を設け、後群用カム筒に摺動子を設けた構成であるため、この場合でも鏡筒全体の径が大きくなるという問題がある。
【0008】
また、上記特許文献2のズームレンズ装置では、カムフォロアおよびカム溝を径の異なる二重構造とするため、組み立てが複雑であり、コストアップの要因になるという問題がある。
【0009】
さらに、上記特許文献3のズームレンズ装置では、移動レンズ保持筒の径の異なる各カムフォロアを挿入溝から挿入して、各カムフォロアを対応する幅の異なる各カム溝に挿入する構成であり、複数のカム溝が同位相に形成されているため、カム部材の光軸方向の長さが長くなり鏡筒の全長が大型化するという問題がある。
【0010】
本発明は、光学系の小型化を有効に図ることのできる光学機器を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学機器は、(1)光軸方向に移動する複数のレンズ群を有する光学系により結像面に結像した像を取得する光学機器であって、前記複数のレンズ群の回転を規制し該複数のレンズ群を光軸方向に移動自在に支持する直進ガイド部材と、前記直進ガイド部材に回転自在に支持され前記複数のレンズ群を光軸方向に移動させる複数のレンズ移動カム部を有し駆動源からの駆動により回転しつつ光軸方向に移動するカム部材と、前記カム部材をその回転に応じて光軸方向に移動させるカム部、および前記直進ガイド部材の回転を規制し該直進ガイド部材の光軸方向の移動をガイドする直進ガイド部を有する固定部材と、を備えたものである。ここで、上記(1)の光学機器において、前記カム部材に前記結像面側に延出して設けられた突起片、および前記直進ガイド部材に設けられ前記突起片の変位を検出するセンサを有する位置検出手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の光学機器は、(2)外周に複数の第1のカムフォロアを有するレンズ保持部材と、前記複数の第1のカムフォロアを挿通する複数の直進孔を有する直進ガイド部材と、前記直進ガイド部材に回転自在に支持され内周に前記複数の第1のカムフォロアを係合する複数のレンズ移動カム部を有し外周に複数の第2のカムフォロアが設けられ駆動源からの駆動により回転しつつ光軸方向に移動するカム部材と、前記複数の第2のカムフォロアを係合する複数のカム部、および前記直進ガイド部材の回転を規制し該直進ガイド部材の光軸方向の移動をガイドする直進ガイド部を有する固定部材とを備え、前記複数の第1のカムフォロアの間に第1の剛性付与凸部を設け、前記複数の第2のカムフォロアの間に第2の剛性付与凸部を設けたことを特徴としている。
【0013】
また、本発明の光学機器は、(3)カムフォロアが設けられ光軸方向に移動される第1、第2、第3のレンズ保持部材と、前記第1、第2、第3のレンズ保持部材の前記各カムフォロアに対応し対応した前記カムフォロアを係合する第1、第2、第3のカム部を有するカム部材とを備え、前記カム部材には、前記第1、第2のカム部が同位相に設けられ、前記第3のカム部材は前記第1、第2のカム部とは位相が異なって設けられ、前記第1、第2のカム部の通常使用範囲からそれぞれ延びる延長部とこれら延長部を光軸方向に接続する第1の接続部と、前記第3のカムの通常使用範囲から延び前記第1の接続部に接続された第2の接続部と、前記第2の接続部から光軸方向に延びて該カム部材の端面に達する導入部とを設けたことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学機器の実施形態を図面を用いて説明する。
【0015】
(実施形態1)
図1は、本発明を実施した光学機器であるカメラの実施の形態を示すレンズ鏡筒部分の分解斜視図、図2は図1の光学系の第1レンズ群I、第2レンズ群II、第3レンズ群III、第4レンズ群IVのズーム状態を模式的に示す図で、図2(a)は沈胴状態、図2(b)はワイド(広角)状態、図2(c)はミドル状態、図2(d)はテレ(望遠)状態を示す。図3は図1の直進ガイド筒と1、2、3群鏡筒を示す斜視図である。
【0016】
これらの図において、11は1群鏡筒で、第1レンズ群Iを保持している。1群鏡筒11の後端外周にはその3箇所(たとえば120°間隔)にカムフォロア11aが設けられ、それらの基部には円形の凸部11bが形成されている。各カムフォロア11aの間には1群鏡筒11の外径より大径の剛性付与凸部11cが形成されている。
【0017】
12は2群鏡筒で、第2レンズ群IIを保持している。2群鏡筒12にはその3箇所に延長部12cが設けられ、各延長部12cにはカムフォロア12aが設けられ、それらの基部には円形の凸部12bが形成されている。ここで、1群鏡筒11のカムフォロア11a、凸部11bと2群鏡筒12のカムフォロア12a、凸部12bとは光軸方向で同位相に設けられている。
【0018】
13は3群鏡筒で、第3レンズ群IIIを保持し、第3レンズ群IIIの前側(被写体側)に光量調節ユニット22を保持している。3群鏡筒13にはその3箇所(たとえば120°間隔)にカムフォロア13aが設けられ、それらの基部には円形の凸部13bが形成されている。ここで、3群鏡筒13のカムフォロア13aは、上記の1群鏡筒11および2群鏡筒12のカムフォロア11a、12aと位相が異なる位置に設けられている。
【0019】
18は4群鏡筒で、第4レンズ群IVを保持している。
【0020】
14はカム部材である円筒形状のカム環を示している。カム環14の内周には有底でテーパ形状のカム部である第1のカム溝14−1、第2のカム溝14−2、第3のカム溝14−3がそれぞれ円周の3箇所に形成されている。また、内周の先端(被写体)側には円周溝14−4が形成されている。
【0021】
カム環14の外周の後端側には、その3箇所にカムフォロア14aが形成され、さらに後端の外周には、円周に沿ってギア部14bが形成されている。ギア部14bは円周の120°以下の範囲で形成されている。またギア部14bと同一の円周上のギア部が形成されていない部分には、カムフォロア14a、14aの間の範囲でカム環14の外径より大径の剛性付与凸部14c、14cが形成されている。ここで、ギア部14bは剛性付与凸部の機能を兼ねている。さらにカム環14の後端には光軸方向で後方(結像面方向)に伸びた円弧状の突起片14sが形成されている。突起片14sはカム環14の肉厚と同等あるいはそれより薄い肉厚とされている。
【0022】
上記のカム環14に形成された各カム溝について、図4に示すカム環14の内周の展開図を用いて説明する。図4にも示すように、カム環14の内周には有底でテーパ形状のカム部である第1のカム溝14−1、第2のカム溝14−2、第3のカム溝14−3がそれぞれ円周の3箇所に形成されている。第1、第2のカム溝14−1、14−2は同位相の位置に形成されており、第3のカム溝14−3は第1、第2のカム溝14−1、14−2の位相と異なる位置に形成されている。P1−1、P2−1、P3−1は各カム溝に案内される各レンズ群(第1、第2、第3レンズ群)の沈胴状態の位置、P1−2、P2−2、P3−2はワイド状態の位置、P1−3、P2−3、P3−3はテレ状態の位置を示している。
14yは第1のカム溝14−1および第2のカム溝14−2のテレ状態の位置から延長された延長溝14−1a、14−2aを光軸方向で接続する第1の接続溝を示している。14zは第3のカム溝14−3のテレ状態の位置から延長された延長溝14−3aと第1の接続溝14yを接続する第2の接続溝を示し、第2の接続溝14zには、カム環14の端面に達する光軸方向に延びる導入溝14xが接続されて形成されている。14yaは後述する直進ガイド筒を装着させるための装着案内溝であり、第1の接続溝14yの溝の深さより浅い溝とされ第1の接続溝14yに接続され光軸方向に延びてカム環14の端面に達して形成されている。なお、第1の接続溝14yは光軸方向に沿う直線状の形状のほか、「S」の字状、「く」の字状などの曲線形状としてもよい。このように接続溝を曲線形状とすることにより、カム環14の全周における強度を均一化することができる。
【0023】
図1および図3に示すように、15は直進ガイド筒であり、直進ガイド筒15の先端側外周にはその3箇所に回転ガイド用の凸部15eが形成され、各凸部15eはカム環14の円周溝14−4に係合されるようになっている。直進ガイド筒15の円周にはその3箇所にそれぞれ第1の直進ガイド孔15bと第2の直進ガイド孔15cが設けられている。第1の直進ガイド孔15bには、1群鏡筒11の凸部11bと2群鏡筒12の凸部12bとが係合され、1群鏡筒11および2群鏡筒12は直進ガイド孔15bにより案内されて光軸方向に移動可能に支持されている。第2の直進ガイド孔15cには、3群鏡筒13の凸部13bが係合され、3群鏡筒13は直進ガイド孔15cにより案内されて光軸方向に移動可能に支持されている。1群鏡筒11のカムフォロア11aはカム環14の第1のカム溝14−1に係合され、2群鏡筒12のカムフォロア12aはカム環14の第2のカム溝14−2に係合され、3群鏡筒13のカムフォロア13aはカム環14の第3のカム溝14−3に係合されている。したがって、直進ガイド筒15に対してカム環14が回転されることにより、1群鏡筒11、2群鏡筒12および3群鏡筒13は、光軸方向に移動されるように構成されている。
【0024】
また、直進ガイド筒15の後端にはフランジ15d、後端から後方(結像面)に延びたセンサ取付け部15fが設けられている。フランジ15d、センサ取付け部15fの外周には、直進ガイド筒15の外周の3個所(たとえば120°間隔)に対応する位置に、直進ガイド用の凸部15aが形成されている。
【0025】
直進ガイド筒15の回転ガイド用の各凸部15eはカム環14の円周溝14−4に係合され、カム環14は凸部15eとフランジ15dとの間で回転自在とされ、直進ガイド筒15に対してカム環14が回転可能に支持される。また、図3、図5、図6に示すように、センサ取付け部15fにはボス部15g、15hが形成されており、ボス部15g、15hには、カム環14の突起片14sの変位を検出するセンサであるフォトインタラプタ20a、20bを保持した保持板21がビス21a、21aにより固定されて取付けられている。ボス部15g、15hは図6に示すように、カム環14の突起片14sの作動範囲(組み立て時も含めた範囲)を規制する位置に形成されている。
【0026】
また図1に示すように、16は固定部材である前側固定鏡筒を示している。前側固定鏡筒16には、図1、図7に示すように、前側固定鏡筒16の内周の3箇所にカム環14のカムフォロア14aが係合されるカム溝16aが形成されている。また前側固定鏡筒16の内周の3箇所には、直進ガイド筒15の直進ガイド用の凸部15aが係合される直進ガイド溝16mが形成されている。16s、16sはセンサ逃げ溝で、直進ガイド筒15が直進されたときに直進ガイド筒15に固定されたフォトインタラプタ20a、20bが前側固定鏡筒16に接触しない形状とされている。また16tは後述する円筒ギアを挿通する貫通孔である。図7に示すように、カム溝16aにおいて、B1は沈胴状態の位置、B2はワイド状態の位置、B3はテレ状態の位置を示している。またカム溝16aには沈胴状態の位置B1部分に接続する導入溝16bが接続されており、導入溝16bは光軸方向に延び前側固定鏡筒16の端面にまで達している。
【0027】
また図1において、17は後側固定鏡筒を示している。後側固定鏡筒17には、回転軸がリードスクリュー(図示省略)とされたステッピングモータ23が取付けられている。ステッピングモータ23のリードスクリューには、上述した4群鏡筒18のラック18aが噛合わされている。4群鏡筒18は、後側固定鏡筒17に形成されたガイド部材17aによりガイドされ、ステッピングモータ23の駆動により光軸方向に移動されるように構成されている。また24は図示を省略したIRカットフィルタを光路内外(光路に対して出し入れする)に駆動するアクチュエータ、25は図示を省略したステッピングモータにより回転駆動される駆動ギア機構であり、ステッピングモータの駆動が駆動ギア機構25により円筒ギア26に伝達され、円筒ギア26が回転される。この円筒ギア26は、上述した前側固定鏡筒16の貫通孔16tを挿通してカム環14のギア部14bに噛合うように構成されている。また、後側固定鏡筒17には、図示を省略しているが、上記の光学系により得られる光学像を取得するCCDやCMOSなどの撮像素子が取付けられている。
【0028】
上記のように構成されたレンズ鏡筒では、ステッピングモータの駆動により駆動ギア機構25を介して円筒ギア26が回転されると、円筒ギア26に噛合したカム環14のギア部14bに回転が伝達され、カム環14が回転される。この回転により、カム環14は、カム環14のカムフォロア14aが前側固定鏡筒16のカム溝16aにより案内され、カム環14が回転しつつ光軸方向に移動する。
このとき同時に、カム環14を回転自在に支持している直進ガイド筒15は、凸部15aが前側固定鏡筒16の直進ガイド溝16mにより案内され、カム環14とともに光軸方向に移動される(回転はしない)。また、これと同時に、直進ガイド筒15、カム環14に支持された1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13が光軸方向に移動される。このように、円筒ギア26が回転されることにより、カム環14、各群鏡筒11、12、13が、沈胴位置から、撮影状態となるワイド位置に移動され(繰り出す)、さらに円筒ギア26が回転されることによりワイド位置とテレ位置との間でカム環14、各群鏡筒11、12、13が移動されてズームが行われる。
【0029】
ここで、図2に示した4群ズームのレンズ構成では、ズーム倍率で4倍を超えると1群鏡筒11のテレ側の移動量が増え、例えば図8に示したように傾きが大きくなる。したがって、1群鏡筒11を移動させるためのカム溝の立ち角も角度の大きなカム形状とする必要がある。このため、本実施形態では、カム環14を駆動する固定鏡筒16のカム溝16aにもズーム域でリード(傾き)を持たせ、テレ近傍でカム環14を繰り出す構成としている。これにより、各群鏡筒の動き量は、固定鏡筒16のカム溝16aと、カム環14の各カム溝14−1、14−2、14−3とに2分され、各カム溝の立ち角を低く押さえることができている。本実施形態では、各カム溝の立ち角度を40度以下としている。
【0030】
次に、上記のカム環14の回転による沈胴位置、ズーム位置の検出動作について、図6および図8を用いて説明する。
【0031】
図8はカム環14の回転に伴う沈胴位置、ズーム位置と、カム環14の突起片14sを検出するフォトインタラプタ20a、20bの切り替わり位置の関係を1群鏡筒の移動軌跡とともに示す図である。フォトインタラプタは、所定の間隔をおいて対向配置された発光部と受光部とを有し、突起片14sが発光部と受光部との間を変位することにより投光が受光される状態と遮光された状態を検出し、受光状態でHighを出力し、遮光状態でLowの出力となる。
【0032】
図6は、カム環14の突起片14sの端面14saが、沈胴位置に位置している状態(図8の沈胴位置)を示している。この状態では前側固定鏡筒16に対して、カム環14、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13が沈胴した(収容された非撮影状態)位置となっている。また、この沈胴位置は、突起片14sにより各フォトインタラプタ20a、20bの受光部が遮光された状態の出力がLowとなるB位置を越えた位置(ボス部15gの沈胴側メカ端より手前の位置)であり、B位置から沈胴位置までのずれ量はカム環4を回転させる駆動ギア機構25のステッピングモータ(図示省略)のパルス数を予め測定し、そのパルス数を、レンズの駆動制御を司る図示を省略したマイクロコンピュータ(以下制御部という)のメモリ部あるいは制御部とは別のメモリに記憶させている。
【0033】
そして図6の沈胴位置の状態からカム環14が時計回転方向に回転されると、突起片14sの端面14saがB位置を過ぎてフォトインタラプタ20bの出力がHighとなる。このとき、カム環14(直進ガイド筒15もカム環とともに移動)、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13が沈胴位置から繰り出す。
そして、さらにカム環14が時計回転方向に回転されると、突起片14sの端面14saがA位置を過ぎてフォトインタラプタ20aの出力がHighとなる。
したがって、このA位置を検出することにより、ズームの初期位置を検出する(リセット位置)動作を行うことができる。このとき、カム環14(直進ガイド筒15もカム環とともに移動)、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13が撮影状態の初期位置に繰り出す。なお、リセット位置(A位置)が光学系のワイド端位置とずれている場合は、リセット位置(A位置)からワイド端位置までのずれ量をカム環4を回転させる駆動ギア機構25のステッピングモータ(図示省略)のパルス数により予め測定し、そのパルス数を、レンズの駆動制御を司る図示を省略したマイクロコンピュータ(以下制御部という)のメモリ部あるいは制御部とは別のメモリに記憶させている。そして、光学系のワイドからテレのズーム位置制御は、予め決められたワイドからテレまでの移動量(パルス量)を、駆動ギア機構25のステッピングモータ(図示省略)のパルスをカウントすることにより行う。
【0034】
次に、上記のレンズ鏡筒の組み立て動作について説明する。先ず、カム環14の内周に直進ガイド筒15をバヨネット結合させる組み立てについて図9を用いて説明する。
【0035】
直進ガイド筒15の外周の先端側に3箇所設けられた凸部15eを、カム環14の導入溝14xから挿入させ、直進ガイド筒15を直進および回転させて凸部15eを第2の導入溝14z、第1の接続溝14y、装着案内溝14yaを通過させる。この状態で直進ガイド筒15の凸部15eがカム環14の円周溝14−4に係合され、カム環14と直進ガイド筒15とがバヨネット結合され互いに一体となり、かつ互いに回動可能な状態となる。
【0036】
次に、カム環14の導入溝14xと直進ガイド孔15bとの位相を合わせた状態(図9では上記の位相の位置を理解しやすいように直進ガイド筒15をカム環14に重ならない位置に2点鎖線で示す)で、1群鏡筒11のカムフォロア11aを導入溝14x(同時に直進ガイド孔15bに凸部11bも挿入される)に挿入する。次いで、直進ガイド筒15を回転、および1群鏡筒11を直進させることにより、1群鏡筒11のカムフォロア11aを第1のカム溝14−1に係合する。この後、カム環14の導入溝14xと直進ガイド孔15bとの位相を合わせた状態(このとき1群鏡筒11のカムフォロア11aも上記の位相に合っている)で、2群鏡筒12のカムフォロア12aを導入溝14x(同時に直進ガイド孔15bに凸部12bも挿入される)に挿入する。次いで、直進ガイド筒15を回転、および2群鏡筒12を直進させることにより、2群鏡筒12のカムフォロア12aを第2のカム溝14−2に係合する手前の位置14−2aに位置させる。このとき1群鏡筒11のカムフォロア11aも第1のカム溝14−1に係合する手前の位置14−1aに位置している。この状態を図10に示す(図10でも、図9と同様に位相の位置を理解しやすいように直進ガイド筒15をカム環14に重ならない位置に2点鎖線で示す)。そして、直進ガイド筒15の第2の直進ガイド孔15cとカム環14の導入溝14xとの位相が合っている状態で、3群鏡筒13のカムフォロア13aを導入溝14x(同時に直進ガイド孔15cに凸部13bも挿入される)に挿入し、カムフォロア13aを第3のカム溝14−3のテレ状態の位置P3−3の手前の位置14−3aに位置させる。この状態から、カム環14を直進ガイド筒15に対して回転させて、各群鏡筒11、12、13の各カムフォロア11a、12a、13aを対応する各カム溝14−1、14−2、14−3の各テレ位置P1−3、P2−3、P3−3に位置させる。
【0037】
この状態で、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13がカム環14および直進ガイド筒15に組み込まれた状態となる。
【0038】
上記のように、各群鏡筒11、12、13はカム環14のカム溝のズーム使用域であるテレ側から組み込むこと構成としている。これにより、図11(a)に示すように、組み込み時のカム環14と直進ガイド筒15との間の回転範囲Aを、120°以下の少ない回転範囲とすることができる。したがって、ズーム位置を検出するセンサ用の遮光部である突起片14sの回転量も少なくすることができる。なお、上記の実施形態では、図9を用いて説明したように、各群鏡筒11、12、13をカム環14のカム溝のズーム使用域のテレ側から組み込む構成(図11(a))について説明したが、図11(b)に示すように、各群鏡筒11、12、13をカム環14のカム溝のズーム使用域の沈胴側から組み込む構成とするように、導入溝14xaをカム環14に設けるようにしてもよい。この場合の各群鏡筒11、12、13の組み立て動作は、図9、図10の説明と同様に行うことができる。なお、組み込み時のカム環14と直進ガイド筒15の回転範囲Bは図9の回転範囲Aより大きくなるが組み込みは可能である。
【0039】
このように、本実施形態におけるカム環14のカム形状では、各群鏡筒の組み込み用の導入溝14xをカム環14の後方(像面側)に1箇所とし、1群鏡筒11、2群鏡筒12のカム溝を同位相とし、3群鏡筒13のカム溝を位相をずらして形成しこれらのカム溝を接続溝14y、14zで連結した構成であるので、カム環14の径を小型化することができ、これに応じて直進ガイド筒15、各群鏡筒11、12、13の径を小型化することができる。
【0040】
そして、上記のようにカム環14および直進ガイド筒15に、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13を組み付けた状態で、図7に示すように、カム環14の外周3箇所に設けられたカムフォロア14aを前側固定鏡筒16の導入溝16bに挿入する。このとき、直進ガイド筒15の外周3箇所に設けられた直進ガイド用の凸部15aを前側固定鏡筒16の直進ガイド溝16mに挿入され、また、各インタラプタ20a、20bがセンサ逃げ溝16s、16sの位置に位置する(挿入される)。この後、前側固定鏡筒16に対してカム環14を回転(直進ガイド筒15は前側固定鏡筒16に対して回転しない)させてカムフォロア14aをカム溝16aの沈胴位置B1に位置させる。この状態で、前側固定鏡筒16を後側固定鏡筒17に取付け、前側固定鏡筒16の貫通孔16tに円筒ギア26が配置され、円筒ギア26がカム環14のギア部14bに噛合する。
【0041】
このように組み立てられて構成されたレンズ鏡筒は、図12に示す沈胴状態から、円筒ギア26が駆動ギア機構25(図1に示す)により回転されると、カム環14が回転しつつ光軸方向に移動(直進ガイド筒15もカム環14の移動と一体に光軸方向に移動)し、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13も光軸方向に移動(各群鏡筒11、12、13は直進ガイド筒15の直進ガイド孔にて回転規制されている)し、図13に示すワイド位置に位置する。そして、円筒ギア26が駆動ギア機構25により回転されることにより、図13に示すワイド位置と図14に示すテレ位置との間で、ズームが行われる。なお、撮影を終了して機器(撮像装置)の電源をオフとすると図12に示した沈胴状態となるように構成されている。
【0042】
次に、1群鏡筒11の変形防止の構成について説明する。
【0043】
図1を用いて説明したように、1群鏡筒11は外周形状がほぼ筒形状とされている。1群鏡筒11の筒形状部分の最後部の外周3箇所にはカムフォロア11aが設けられ、これらのカムフォロア11aの間には、1群鏡筒11の外径より一段高くなる大径で円弧状の剛性付与凸部11cが形成されている。
【0044】
これらの剛性付与凸部11cは、たとえば図14に示したレンズが繰り出された撮影状態において、落下などによりレンズ鏡筒先端に衝撃が加わったときに、1群鏡筒11のカムフォロア11aがカム環14のカム溝14−1から外れてしまう状態を防止するために設けている。
【0045】
上記のように、落下などにより、レンズ鏡筒先端に衝撃が加わった場合、衝撃を受けた瞬間、1群鏡筒11のカムフォロア11aがカム溝14−1から、外れる方向に力を受けることにより、1群鏡筒11が円筒形状であるため、1群鏡筒11のカムフォロア11aが形成された位相位置が径方向の内周側に撓み、またカムフォロア11aから60度ずれた位相位置(剛性付与凸部11cの位置)が径方向に広がる状態となるが、ここで、剛性付与凸部11cが形成されていることにより、1群鏡筒11の変形が防止される。したがって、これらの変化量を押さえることで、カム環14のカム溝からカムフォロアの乗り上げ脱落を防止することができる。
【0046】
ここで各寸法設定値は、カム溝14−1へのカムフォロア11aの係合量が0.8mmで、リング形状の剛性付与凸部11cとその外側の直進ガイド筒15の内径との間隔が0.1mmとしているため、カムフォロア11aがカム溝14−1から外れる前に、1群鏡筒11の変形を押さえ込むことができる。また、直進ガイド筒15の外周にはカム環14が配置されており、これらの直進ガイド筒15およびカム環14の2部品によっても、1群鏡筒11の変形が防止されている。
【0047】
このように本実施形態では、1群鏡筒11のスラスト方向でカムフォロア11aと同位置となる個所(カムフォロア11a、11aの間の個所)に円弧状の剛性付与凸部11cを設け、衝撃受け時の1群鏡筒11の変形時にその外側で変形を押さえるように、直進ガイド筒15の内径に押圧するように径を合わせている。ここで剛性付与凸部11cが1群鏡筒11の外形より一段高く形成しているのは、1群鏡筒11が撮影状態で外部に露出する外観部分であるため、その外観部分が落下衝撃による変形で直進ガイド筒15の内径部分に接触してキズ等が付くことを避けるためである。なお、剛性付与凸部は、カムフォロア11a、11aの間の個所に円弧状で形成したが、カムフォロア11aに対して60度位相がずれた位置に、それぞれ角形状あるいは円形状の凸部を形成する構成としてもよい。
【0048】
また、本実施形態では、1群鏡筒11のカムフォロア11aを鏡筒外径の最後部に配置しているが、これは沈胴時のレンズ鏡筒全長を短くするためである。したがって、上記の衝撃による1群鏡筒11の変形をさらに強固に防止する場合は、1群鏡筒11の形状を、カムフォロア11aより後方に延長部分を設けた円筒形状としこの延長部分にカムフォロア11aの位相から60度ずらした個所に上記の円弧状、角形状あるいは円形状の剛性付与凸部を形成する構成としてもよい。
【0049】
次に、カム環14の変形防止の構成について説明する。図1を用いて説明したように、カム環14の外周の後端側には、その3箇所にカムフォロア14aが形成され、さらに後端の外周には、円周に沿ってギア部14bが形成されている。
ギア部14bは円周の120°以下の範囲で形成されている。またギア部14bと同一の円周上のギア部が形成されていない部分には、カムフォロア14a、14aの間の範囲でカム環14の外径より大径の剛性付与凸部14c、14cが形成されている。ここで、ギア部14bは剛性付与凸部の機能を兼ねている。
【0050】
上記のように、落下などによりレンズ鏡筒に衝撃が加わった場合、1群鏡筒11以外に、カム環14にも衝撃の力が加わり、カム環14のカムフォロア14aが前側固定鏡筒16のカム溝16aから外れる方向に力を受け、1群鏡筒11の変形と同様の変形が起こるが、上記の剛性付与凸部14cおよびギア部(剛性付与凸部の機能を兼ねる)14bによりカム環14の変形が防止される。また、剛性付与凸部14cは、カムフォロア14aの位相から60度ずらした個所に上記の円弧状、角形状あるいは円形状の剛性付与凸部を形成する構成としてもよい。
【0051】
以上説明したように、上記の実施形態では、各群鏡筒11、12、13の回転を規制し光軸方向に移動自在に支持する直進ガイド筒15と、直進ガイド筒15に回転自在に支持され各群鏡筒11、12、13を光軸方向に移動させる複数のカム溝を有し駆動源からの駆動により回転しつつ光軸方向に移動するカム環14と、カム環14をその回転に応じて光軸方向に移動させるカム溝16a、および直進ガイド筒15の回転を規制し直進ガイド筒15の光軸方向の移動をガイドする直進ガイド溝16mを有する前側固定鏡筒16と、位置検出手段を構成するカム環14に延出して設けられた突起片14sおよび直進ガイド筒15に設けられ突起片14sの変位を検出するフォトインタラプタ20a、20bとを備えた構成としたので、鏡筒全体の径を小径化することができ、これにより鏡筒の小型化を図ることができ、また、ズーム変位(突起片の回転変位)を正確に検出することができる。
【0052】
また、上記の実施形態では、1群鏡筒11およびカム環14に剛性付与凸部を形成したので、レンズ鏡筒に外部からの衝撃が加わった時の、変形を有効に防止することができ、カムフォロアおよびカム溝で構成されるカム部の係合状態を確実に維持することができる。
【0053】
また、上記の実施形態では、カム環14に複数のカム溝を設け、1つのカム溝を他のカム溝と異なる位相位置に設け、これらのカム溝を接続溝および導入溝で連結した構成としたので、カム環の光軸方向の長さを小型のものとすることができ、これにより鏡筒の小型化を図ることができる。また共通の導入溝から各群鏡筒を組み込むことができ、組み立て効率も向上するという効果を有する。
【0054】
なお、上述した実施形態では、カム溝およびカムフォロアでカム部を構成したが、カム部は凸状カムとこれに係合する凹部(凸状カムを挟む突起でもよい)とする構成としてもよい。
【0055】
また、上述した実施形態では、位置検出手段として突起片およびこれの変位(回転変位)を検出するセンサであるフォトインタラプタを用いた構成としたが、他の非接触の光学式センサ、あるいは突起片を磁気スケールとしこれを検出する磁気センサの構成としてもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光学系の小型化を有効に図ることができる光学機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の光学機器の構成を示す分解斜視図。
【図2】本発明の実施形態の光学機器の光学系の動きを示す図。
【図3】本発明の実施形態の光学機器の直進ガイド筒および各群鏡筒を示す斜視図。
【図4】本発明の実施形態の光学機器のカム環の構成を示す展開図。
【図5】本発明の実施形態の光学機器のカム環および直進ガイド筒を示す側面図。
【図6】図5の矢印VIの位置で切断した断面図。
【図7】本発明の実施形態の光学機器の前側固定鏡筒の構成を示す展開図。
【図8】本発明の実施形態の光学機器の光学系の動きおよびセンサの出力を説明するための図。
【図9】本発明の実施形態の光学機器の組み立て動作を説明するためのカム環の展開図。
【図10】本発明の実施形態の光学機器の組み立て動作を説明するためのカム環の展開図。
【図11】本発明の実施形態の光学機器のカム環の構成を示す展開図。
【図12】本発明の実施形態の光学機器の沈胴状態を示す側面断面図。
【図13】本発明の実施形態の光学機器の光学系のワイド状態を示す側面断面図。
【図14】本発明の実施形態の光学機器の光学系のテレ状態を示す側面断面図。
【符号の説明】
11 1群鏡筒
11a、12a、13a、14a カムフォロア
12 2群鏡筒
13 3群鏡筒
14 カム環
14−1 第1のカム溝
14−2 第2のカム溝
14−3 第3のカム溝
14b ギア部
15 直進ガイド筒
15a 凸部
15b、15c 直進ガイド孔
16 前側固定鏡筒
16a カム溝
16m 直進ガイド溝
20a、20b フォトインタラプタ
26 円筒ギア
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズ鏡筒およびこれを用いたフィルムカメラ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなどの光学機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レンズ鏡筒およびこれを用いたフィルムカメラ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなどの光学機器においては、撮影時にカメラ本体からレンズ鏡筒が繰り出されてズーミングを行い、非撮影時にレンズ鏡筒がカメラ本体内に収容される所謂沈胴タイプのズームレンズ鏡筒が用いられている。
【0003】
このようなズームレンズ鏡筒としては、固定筒にヘリコイド結合された回転筒を回転駆動させることにより回転筒を回転させつつ光軸方向に移動させ、回転筒にヘリコイド結合され直進ガイド筒により回転規制された前群レンズ支持筒を光軸方向に移動させ、回転筒に連動して回転する後群用カム筒のカム開口に係合され直進ガイド筒により回転規制された後群レンズ支持筒を光軸方向に移動させる構成の提案がある(特許文献1の図6参照)。特許文献1では、直進ガイド筒に光軸直交方向に幅を有する円弧状の導体パターン部材を設け、後群用カム筒に摺動子を設けて回転筒の回転(変倍)位置を検出する変倍位置検出手段の開示がある。
【0004】
また、沈胴タイプのズームレンズ鏡筒では、撮影時にカメラ本体からレンズ鏡筒が繰り出されてズーミングを行う。このようなズームレンズ鏡筒では、移動レンズを保持したレンズ保持部材を、光軸に沿って移動させる手段として、カム機構が知られている。カム機構は、レンズ保持部材の外周面に突設されたカムフォロアと、カム筒の内周面に形成され、カムフォロアが係合するカム溝と、レンズ保持部材の回転を止めて、レンズ保持部材を直進ガイドする直進ガイドとから構成され、レンズは、カム筒を回転させることにより、カム溝の光軸に沿った変位分だけ光軸に沿って直進移動する。ここで、レンズ保持部材にたとえば落下などにより外部から力が加わるとカムフォロアがカム溝から外れる場合がある。そこで、カム溝に、溝から外れる方向で先細りとなるテーパ部を設けてカムフォロアがカム溝から外れにくくした構成が提案されている(特許文献2)。
【0005】
さらに、沈胴タイプのズームレンズ鏡筒では、1つのカム筒で複数の移動レンズ枠を移動させる構成が取られている。このようなズームレンズ鏡筒としては、カム筒にそれぞれ幅のことなる複数のカム溝を設け、これらのカム溝を挿入溝で連結し、上述の各カム溝の幅に対応する径のカムフォロアを移動レンズ保持筒に設けて、これらの移動レンズ保持筒を各カムフォロアを挿入溝から挿入して、対応する各カム溝に挿入する構成が提案されている(特許文献3)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−56428号公報(図1、図3、図6等)
【特許文献2】
特開2002−23036号公報(図5等)
【特許文献3】
特開2000−321476号公報(図4等)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1のズームレンズ装置では、固定筒、回転筒、前群レンズ支持筒、直進ガイド筒、後群用カム筒、後群レンズ支持筒を有し各筒部材が重なった五重構造であるため、鏡筒全体の径が大きくなるという問題がある。また、特許文献1では、変倍位置検出手段として、直進ガイド筒に光軸直交方向に幅を有する円弧状の導体パターン部材を設け、後群用カム筒に摺動子を設けた構成であるため、この場合でも鏡筒全体の径が大きくなるという問題がある。
【0008】
また、上記特許文献2のズームレンズ装置では、カムフォロアおよびカム溝を径の異なる二重構造とするため、組み立てが複雑であり、コストアップの要因になるという問題がある。
【0009】
さらに、上記特許文献3のズームレンズ装置では、移動レンズ保持筒の径の異なる各カムフォロアを挿入溝から挿入して、各カムフォロアを対応する幅の異なる各カム溝に挿入する構成であり、複数のカム溝が同位相に形成されているため、カム部材の光軸方向の長さが長くなり鏡筒の全長が大型化するという問題がある。
【0010】
本発明は、光学系の小型化を有効に図ることのできる光学機器を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学機器は、(1)光軸方向に移動する複数のレンズ群を有する光学系により結像面に結像した像を取得する光学機器であって、前記複数のレンズ群の回転を規制し該複数のレンズ群を光軸方向に移動自在に支持する直進ガイド部材と、前記直進ガイド部材に回転自在に支持され前記複数のレンズ群を光軸方向に移動させる複数のレンズ移動カム部を有し駆動源からの駆動により回転しつつ光軸方向に移動するカム部材と、前記カム部材をその回転に応じて光軸方向に移動させるカム部、および前記直進ガイド部材の回転を規制し該直進ガイド部材の光軸方向の移動をガイドする直進ガイド部を有する固定部材と、を備えたものである。ここで、上記(1)の光学機器において、前記カム部材に前記結像面側に延出して設けられた突起片、および前記直進ガイド部材に設けられ前記突起片の変位を検出するセンサを有する位置検出手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の光学機器は、(2)外周に複数の第1のカムフォロアを有するレンズ保持部材と、前記複数の第1のカムフォロアを挿通する複数の直進孔を有する直進ガイド部材と、前記直進ガイド部材に回転自在に支持され内周に前記複数の第1のカムフォロアを係合する複数のレンズ移動カム部を有し外周に複数の第2のカムフォロアが設けられ駆動源からの駆動により回転しつつ光軸方向に移動するカム部材と、前記複数の第2のカムフォロアを係合する複数のカム部、および前記直進ガイド部材の回転を規制し該直進ガイド部材の光軸方向の移動をガイドする直進ガイド部を有する固定部材とを備え、前記複数の第1のカムフォロアの間に第1の剛性付与凸部を設け、前記複数の第2のカムフォロアの間に第2の剛性付与凸部を設けたことを特徴としている。
【0013】
また、本発明の光学機器は、(3)カムフォロアが設けられ光軸方向に移動される第1、第2、第3のレンズ保持部材と、前記第1、第2、第3のレンズ保持部材の前記各カムフォロアに対応し対応した前記カムフォロアを係合する第1、第2、第3のカム部を有するカム部材とを備え、前記カム部材には、前記第1、第2のカム部が同位相に設けられ、前記第3のカム部材は前記第1、第2のカム部とは位相が異なって設けられ、前記第1、第2のカム部の通常使用範囲からそれぞれ延びる延長部とこれら延長部を光軸方向に接続する第1の接続部と、前記第3のカムの通常使用範囲から延び前記第1の接続部に接続された第2の接続部と、前記第2の接続部から光軸方向に延びて該カム部材の端面に達する導入部とを設けたことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学機器の実施形態を図面を用いて説明する。
【0015】
(実施形態1)
図1は、本発明を実施した光学機器であるカメラの実施の形態を示すレンズ鏡筒部分の分解斜視図、図2は図1の光学系の第1レンズ群I、第2レンズ群II、第3レンズ群III、第4レンズ群IVのズーム状態を模式的に示す図で、図2(a)は沈胴状態、図2(b)はワイド(広角)状態、図2(c)はミドル状態、図2(d)はテレ(望遠)状態を示す。図3は図1の直進ガイド筒と1、2、3群鏡筒を示す斜視図である。
【0016】
これらの図において、11は1群鏡筒で、第1レンズ群Iを保持している。1群鏡筒11の後端外周にはその3箇所(たとえば120°間隔)にカムフォロア11aが設けられ、それらの基部には円形の凸部11bが形成されている。各カムフォロア11aの間には1群鏡筒11の外径より大径の剛性付与凸部11cが形成されている。
【0017】
12は2群鏡筒で、第2レンズ群IIを保持している。2群鏡筒12にはその3箇所に延長部12cが設けられ、各延長部12cにはカムフォロア12aが設けられ、それらの基部には円形の凸部12bが形成されている。ここで、1群鏡筒11のカムフォロア11a、凸部11bと2群鏡筒12のカムフォロア12a、凸部12bとは光軸方向で同位相に設けられている。
【0018】
13は3群鏡筒で、第3レンズ群IIIを保持し、第3レンズ群IIIの前側(被写体側)に光量調節ユニット22を保持している。3群鏡筒13にはその3箇所(たとえば120°間隔)にカムフォロア13aが設けられ、それらの基部には円形の凸部13bが形成されている。ここで、3群鏡筒13のカムフォロア13aは、上記の1群鏡筒11および2群鏡筒12のカムフォロア11a、12aと位相が異なる位置に設けられている。
【0019】
18は4群鏡筒で、第4レンズ群IVを保持している。
【0020】
14はカム部材である円筒形状のカム環を示している。カム環14の内周には有底でテーパ形状のカム部である第1のカム溝14−1、第2のカム溝14−2、第3のカム溝14−3がそれぞれ円周の3箇所に形成されている。また、内周の先端(被写体)側には円周溝14−4が形成されている。
【0021】
カム環14の外周の後端側には、その3箇所にカムフォロア14aが形成され、さらに後端の外周には、円周に沿ってギア部14bが形成されている。ギア部14bは円周の120°以下の範囲で形成されている。またギア部14bと同一の円周上のギア部が形成されていない部分には、カムフォロア14a、14aの間の範囲でカム環14の外径より大径の剛性付与凸部14c、14cが形成されている。ここで、ギア部14bは剛性付与凸部の機能を兼ねている。さらにカム環14の後端には光軸方向で後方(結像面方向)に伸びた円弧状の突起片14sが形成されている。突起片14sはカム環14の肉厚と同等あるいはそれより薄い肉厚とされている。
【0022】
上記のカム環14に形成された各カム溝について、図4に示すカム環14の内周の展開図を用いて説明する。図4にも示すように、カム環14の内周には有底でテーパ形状のカム部である第1のカム溝14−1、第2のカム溝14−2、第3のカム溝14−3がそれぞれ円周の3箇所に形成されている。第1、第2のカム溝14−1、14−2は同位相の位置に形成されており、第3のカム溝14−3は第1、第2のカム溝14−1、14−2の位相と異なる位置に形成されている。P1−1、P2−1、P3−1は各カム溝に案内される各レンズ群(第1、第2、第3レンズ群)の沈胴状態の位置、P1−2、P2−2、P3−2はワイド状態の位置、P1−3、P2−3、P3−3はテレ状態の位置を示している。
14yは第1のカム溝14−1および第2のカム溝14−2のテレ状態の位置から延長された延長溝14−1a、14−2aを光軸方向で接続する第1の接続溝を示している。14zは第3のカム溝14−3のテレ状態の位置から延長された延長溝14−3aと第1の接続溝14yを接続する第2の接続溝を示し、第2の接続溝14zには、カム環14の端面に達する光軸方向に延びる導入溝14xが接続されて形成されている。14yaは後述する直進ガイド筒を装着させるための装着案内溝であり、第1の接続溝14yの溝の深さより浅い溝とされ第1の接続溝14yに接続され光軸方向に延びてカム環14の端面に達して形成されている。なお、第1の接続溝14yは光軸方向に沿う直線状の形状のほか、「S」の字状、「く」の字状などの曲線形状としてもよい。このように接続溝を曲線形状とすることにより、カム環14の全周における強度を均一化することができる。
【0023】
図1および図3に示すように、15は直進ガイド筒であり、直進ガイド筒15の先端側外周にはその3箇所に回転ガイド用の凸部15eが形成され、各凸部15eはカム環14の円周溝14−4に係合されるようになっている。直進ガイド筒15の円周にはその3箇所にそれぞれ第1の直進ガイド孔15bと第2の直進ガイド孔15cが設けられている。第1の直進ガイド孔15bには、1群鏡筒11の凸部11bと2群鏡筒12の凸部12bとが係合され、1群鏡筒11および2群鏡筒12は直進ガイド孔15bにより案内されて光軸方向に移動可能に支持されている。第2の直進ガイド孔15cには、3群鏡筒13の凸部13bが係合され、3群鏡筒13は直進ガイド孔15cにより案内されて光軸方向に移動可能に支持されている。1群鏡筒11のカムフォロア11aはカム環14の第1のカム溝14−1に係合され、2群鏡筒12のカムフォロア12aはカム環14の第2のカム溝14−2に係合され、3群鏡筒13のカムフォロア13aはカム環14の第3のカム溝14−3に係合されている。したがって、直進ガイド筒15に対してカム環14が回転されることにより、1群鏡筒11、2群鏡筒12および3群鏡筒13は、光軸方向に移動されるように構成されている。
【0024】
また、直進ガイド筒15の後端にはフランジ15d、後端から後方(結像面)に延びたセンサ取付け部15fが設けられている。フランジ15d、センサ取付け部15fの外周には、直進ガイド筒15の外周の3個所(たとえば120°間隔)に対応する位置に、直進ガイド用の凸部15aが形成されている。
【0025】
直進ガイド筒15の回転ガイド用の各凸部15eはカム環14の円周溝14−4に係合され、カム環14は凸部15eとフランジ15dとの間で回転自在とされ、直進ガイド筒15に対してカム環14が回転可能に支持される。また、図3、図5、図6に示すように、センサ取付け部15fにはボス部15g、15hが形成されており、ボス部15g、15hには、カム環14の突起片14sの変位を検出するセンサであるフォトインタラプタ20a、20bを保持した保持板21がビス21a、21aにより固定されて取付けられている。ボス部15g、15hは図6に示すように、カム環14の突起片14sの作動範囲(組み立て時も含めた範囲)を規制する位置に形成されている。
【0026】
また図1に示すように、16は固定部材である前側固定鏡筒を示している。前側固定鏡筒16には、図1、図7に示すように、前側固定鏡筒16の内周の3箇所にカム環14のカムフォロア14aが係合されるカム溝16aが形成されている。また前側固定鏡筒16の内周の3箇所には、直進ガイド筒15の直進ガイド用の凸部15aが係合される直進ガイド溝16mが形成されている。16s、16sはセンサ逃げ溝で、直進ガイド筒15が直進されたときに直進ガイド筒15に固定されたフォトインタラプタ20a、20bが前側固定鏡筒16に接触しない形状とされている。また16tは後述する円筒ギアを挿通する貫通孔である。図7に示すように、カム溝16aにおいて、B1は沈胴状態の位置、B2はワイド状態の位置、B3はテレ状態の位置を示している。またカム溝16aには沈胴状態の位置B1部分に接続する導入溝16bが接続されており、導入溝16bは光軸方向に延び前側固定鏡筒16の端面にまで達している。
【0027】
また図1において、17は後側固定鏡筒を示している。後側固定鏡筒17には、回転軸がリードスクリュー(図示省略)とされたステッピングモータ23が取付けられている。ステッピングモータ23のリードスクリューには、上述した4群鏡筒18のラック18aが噛合わされている。4群鏡筒18は、後側固定鏡筒17に形成されたガイド部材17aによりガイドされ、ステッピングモータ23の駆動により光軸方向に移動されるように構成されている。また24は図示を省略したIRカットフィルタを光路内外(光路に対して出し入れする)に駆動するアクチュエータ、25は図示を省略したステッピングモータにより回転駆動される駆動ギア機構であり、ステッピングモータの駆動が駆動ギア機構25により円筒ギア26に伝達され、円筒ギア26が回転される。この円筒ギア26は、上述した前側固定鏡筒16の貫通孔16tを挿通してカム環14のギア部14bに噛合うように構成されている。また、後側固定鏡筒17には、図示を省略しているが、上記の光学系により得られる光学像を取得するCCDやCMOSなどの撮像素子が取付けられている。
【0028】
上記のように構成されたレンズ鏡筒では、ステッピングモータの駆動により駆動ギア機構25を介して円筒ギア26が回転されると、円筒ギア26に噛合したカム環14のギア部14bに回転が伝達され、カム環14が回転される。この回転により、カム環14は、カム環14のカムフォロア14aが前側固定鏡筒16のカム溝16aにより案内され、カム環14が回転しつつ光軸方向に移動する。
このとき同時に、カム環14を回転自在に支持している直進ガイド筒15は、凸部15aが前側固定鏡筒16の直進ガイド溝16mにより案内され、カム環14とともに光軸方向に移動される(回転はしない)。また、これと同時に、直進ガイド筒15、カム環14に支持された1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13が光軸方向に移動される。このように、円筒ギア26が回転されることにより、カム環14、各群鏡筒11、12、13が、沈胴位置から、撮影状態となるワイド位置に移動され(繰り出す)、さらに円筒ギア26が回転されることによりワイド位置とテレ位置との間でカム環14、各群鏡筒11、12、13が移動されてズームが行われる。
【0029】
ここで、図2に示した4群ズームのレンズ構成では、ズーム倍率で4倍を超えると1群鏡筒11のテレ側の移動量が増え、例えば図8に示したように傾きが大きくなる。したがって、1群鏡筒11を移動させるためのカム溝の立ち角も角度の大きなカム形状とする必要がある。このため、本実施形態では、カム環14を駆動する固定鏡筒16のカム溝16aにもズーム域でリード(傾き)を持たせ、テレ近傍でカム環14を繰り出す構成としている。これにより、各群鏡筒の動き量は、固定鏡筒16のカム溝16aと、カム環14の各カム溝14−1、14−2、14−3とに2分され、各カム溝の立ち角を低く押さえることができている。本実施形態では、各カム溝の立ち角度を40度以下としている。
【0030】
次に、上記のカム環14の回転による沈胴位置、ズーム位置の検出動作について、図6および図8を用いて説明する。
【0031】
図8はカム環14の回転に伴う沈胴位置、ズーム位置と、カム環14の突起片14sを検出するフォトインタラプタ20a、20bの切り替わり位置の関係を1群鏡筒の移動軌跡とともに示す図である。フォトインタラプタは、所定の間隔をおいて対向配置された発光部と受光部とを有し、突起片14sが発光部と受光部との間を変位することにより投光が受光される状態と遮光された状態を検出し、受光状態でHighを出力し、遮光状態でLowの出力となる。
【0032】
図6は、カム環14の突起片14sの端面14saが、沈胴位置に位置している状態(図8の沈胴位置)を示している。この状態では前側固定鏡筒16に対して、カム環14、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13が沈胴した(収容された非撮影状態)位置となっている。また、この沈胴位置は、突起片14sにより各フォトインタラプタ20a、20bの受光部が遮光された状態の出力がLowとなるB位置を越えた位置(ボス部15gの沈胴側メカ端より手前の位置)であり、B位置から沈胴位置までのずれ量はカム環4を回転させる駆動ギア機構25のステッピングモータ(図示省略)のパルス数を予め測定し、そのパルス数を、レンズの駆動制御を司る図示を省略したマイクロコンピュータ(以下制御部という)のメモリ部あるいは制御部とは別のメモリに記憶させている。
【0033】
そして図6の沈胴位置の状態からカム環14が時計回転方向に回転されると、突起片14sの端面14saがB位置を過ぎてフォトインタラプタ20bの出力がHighとなる。このとき、カム環14(直進ガイド筒15もカム環とともに移動)、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13が沈胴位置から繰り出す。
そして、さらにカム環14が時計回転方向に回転されると、突起片14sの端面14saがA位置を過ぎてフォトインタラプタ20aの出力がHighとなる。
したがって、このA位置を検出することにより、ズームの初期位置を検出する(リセット位置)動作を行うことができる。このとき、カム環14(直進ガイド筒15もカム環とともに移動)、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13が撮影状態の初期位置に繰り出す。なお、リセット位置(A位置)が光学系のワイド端位置とずれている場合は、リセット位置(A位置)からワイド端位置までのずれ量をカム環4を回転させる駆動ギア機構25のステッピングモータ(図示省略)のパルス数により予め測定し、そのパルス数を、レンズの駆動制御を司る図示を省略したマイクロコンピュータ(以下制御部という)のメモリ部あるいは制御部とは別のメモリに記憶させている。そして、光学系のワイドからテレのズーム位置制御は、予め決められたワイドからテレまでの移動量(パルス量)を、駆動ギア機構25のステッピングモータ(図示省略)のパルスをカウントすることにより行う。
【0034】
次に、上記のレンズ鏡筒の組み立て動作について説明する。先ず、カム環14の内周に直進ガイド筒15をバヨネット結合させる組み立てについて図9を用いて説明する。
【0035】
直進ガイド筒15の外周の先端側に3箇所設けられた凸部15eを、カム環14の導入溝14xから挿入させ、直進ガイド筒15を直進および回転させて凸部15eを第2の導入溝14z、第1の接続溝14y、装着案内溝14yaを通過させる。この状態で直進ガイド筒15の凸部15eがカム環14の円周溝14−4に係合され、カム環14と直進ガイド筒15とがバヨネット結合され互いに一体となり、かつ互いに回動可能な状態となる。
【0036】
次に、カム環14の導入溝14xと直進ガイド孔15bとの位相を合わせた状態(図9では上記の位相の位置を理解しやすいように直進ガイド筒15をカム環14に重ならない位置に2点鎖線で示す)で、1群鏡筒11のカムフォロア11aを導入溝14x(同時に直進ガイド孔15bに凸部11bも挿入される)に挿入する。次いで、直進ガイド筒15を回転、および1群鏡筒11を直進させることにより、1群鏡筒11のカムフォロア11aを第1のカム溝14−1に係合する。この後、カム環14の導入溝14xと直進ガイド孔15bとの位相を合わせた状態(このとき1群鏡筒11のカムフォロア11aも上記の位相に合っている)で、2群鏡筒12のカムフォロア12aを導入溝14x(同時に直進ガイド孔15bに凸部12bも挿入される)に挿入する。次いで、直進ガイド筒15を回転、および2群鏡筒12を直進させることにより、2群鏡筒12のカムフォロア12aを第2のカム溝14−2に係合する手前の位置14−2aに位置させる。このとき1群鏡筒11のカムフォロア11aも第1のカム溝14−1に係合する手前の位置14−1aに位置している。この状態を図10に示す(図10でも、図9と同様に位相の位置を理解しやすいように直進ガイド筒15をカム環14に重ならない位置に2点鎖線で示す)。そして、直進ガイド筒15の第2の直進ガイド孔15cとカム環14の導入溝14xとの位相が合っている状態で、3群鏡筒13のカムフォロア13aを導入溝14x(同時に直進ガイド孔15cに凸部13bも挿入される)に挿入し、カムフォロア13aを第3のカム溝14−3のテレ状態の位置P3−3の手前の位置14−3aに位置させる。この状態から、カム環14を直進ガイド筒15に対して回転させて、各群鏡筒11、12、13の各カムフォロア11a、12a、13aを対応する各カム溝14−1、14−2、14−3の各テレ位置P1−3、P2−3、P3−3に位置させる。
【0037】
この状態で、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13がカム環14および直進ガイド筒15に組み込まれた状態となる。
【0038】
上記のように、各群鏡筒11、12、13はカム環14のカム溝のズーム使用域であるテレ側から組み込むこと構成としている。これにより、図11(a)に示すように、組み込み時のカム環14と直進ガイド筒15との間の回転範囲Aを、120°以下の少ない回転範囲とすることができる。したがって、ズーム位置を検出するセンサ用の遮光部である突起片14sの回転量も少なくすることができる。なお、上記の実施形態では、図9を用いて説明したように、各群鏡筒11、12、13をカム環14のカム溝のズーム使用域のテレ側から組み込む構成(図11(a))について説明したが、図11(b)に示すように、各群鏡筒11、12、13をカム環14のカム溝のズーム使用域の沈胴側から組み込む構成とするように、導入溝14xaをカム環14に設けるようにしてもよい。この場合の各群鏡筒11、12、13の組み立て動作は、図9、図10の説明と同様に行うことができる。なお、組み込み時のカム環14と直進ガイド筒15の回転範囲Bは図9の回転範囲Aより大きくなるが組み込みは可能である。
【0039】
このように、本実施形態におけるカム環14のカム形状では、各群鏡筒の組み込み用の導入溝14xをカム環14の後方(像面側)に1箇所とし、1群鏡筒11、2群鏡筒12のカム溝を同位相とし、3群鏡筒13のカム溝を位相をずらして形成しこれらのカム溝を接続溝14y、14zで連結した構成であるので、カム環14の径を小型化することができ、これに応じて直進ガイド筒15、各群鏡筒11、12、13の径を小型化することができる。
【0040】
そして、上記のようにカム環14および直進ガイド筒15に、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13を組み付けた状態で、図7に示すように、カム環14の外周3箇所に設けられたカムフォロア14aを前側固定鏡筒16の導入溝16bに挿入する。このとき、直進ガイド筒15の外周3箇所に設けられた直進ガイド用の凸部15aを前側固定鏡筒16の直進ガイド溝16mに挿入され、また、各インタラプタ20a、20bがセンサ逃げ溝16s、16sの位置に位置する(挿入される)。この後、前側固定鏡筒16に対してカム環14を回転(直進ガイド筒15は前側固定鏡筒16に対して回転しない)させてカムフォロア14aをカム溝16aの沈胴位置B1に位置させる。この状態で、前側固定鏡筒16を後側固定鏡筒17に取付け、前側固定鏡筒16の貫通孔16tに円筒ギア26が配置され、円筒ギア26がカム環14のギア部14bに噛合する。
【0041】
このように組み立てられて構成されたレンズ鏡筒は、図12に示す沈胴状態から、円筒ギア26が駆動ギア機構25(図1に示す)により回転されると、カム環14が回転しつつ光軸方向に移動(直進ガイド筒15もカム環14の移動と一体に光軸方向に移動)し、1群鏡筒11、2群鏡筒12、3群鏡筒13も光軸方向に移動(各群鏡筒11、12、13は直進ガイド筒15の直進ガイド孔にて回転規制されている)し、図13に示すワイド位置に位置する。そして、円筒ギア26が駆動ギア機構25により回転されることにより、図13に示すワイド位置と図14に示すテレ位置との間で、ズームが行われる。なお、撮影を終了して機器(撮像装置)の電源をオフとすると図12に示した沈胴状態となるように構成されている。
【0042】
次に、1群鏡筒11の変形防止の構成について説明する。
【0043】
図1を用いて説明したように、1群鏡筒11は外周形状がほぼ筒形状とされている。1群鏡筒11の筒形状部分の最後部の外周3箇所にはカムフォロア11aが設けられ、これらのカムフォロア11aの間には、1群鏡筒11の外径より一段高くなる大径で円弧状の剛性付与凸部11cが形成されている。
【0044】
これらの剛性付与凸部11cは、たとえば図14に示したレンズが繰り出された撮影状態において、落下などによりレンズ鏡筒先端に衝撃が加わったときに、1群鏡筒11のカムフォロア11aがカム環14のカム溝14−1から外れてしまう状態を防止するために設けている。
【0045】
上記のように、落下などにより、レンズ鏡筒先端に衝撃が加わった場合、衝撃を受けた瞬間、1群鏡筒11のカムフォロア11aがカム溝14−1から、外れる方向に力を受けることにより、1群鏡筒11が円筒形状であるため、1群鏡筒11のカムフォロア11aが形成された位相位置が径方向の内周側に撓み、またカムフォロア11aから60度ずれた位相位置(剛性付与凸部11cの位置)が径方向に広がる状態となるが、ここで、剛性付与凸部11cが形成されていることにより、1群鏡筒11の変形が防止される。したがって、これらの変化量を押さえることで、カム環14のカム溝からカムフォロアの乗り上げ脱落を防止することができる。
【0046】
ここで各寸法設定値は、カム溝14−1へのカムフォロア11aの係合量が0.8mmで、リング形状の剛性付与凸部11cとその外側の直進ガイド筒15の内径との間隔が0.1mmとしているため、カムフォロア11aがカム溝14−1から外れる前に、1群鏡筒11の変形を押さえ込むことができる。また、直進ガイド筒15の外周にはカム環14が配置されており、これらの直進ガイド筒15およびカム環14の2部品によっても、1群鏡筒11の変形が防止されている。
【0047】
このように本実施形態では、1群鏡筒11のスラスト方向でカムフォロア11aと同位置となる個所(カムフォロア11a、11aの間の個所)に円弧状の剛性付与凸部11cを設け、衝撃受け時の1群鏡筒11の変形時にその外側で変形を押さえるように、直進ガイド筒15の内径に押圧するように径を合わせている。ここで剛性付与凸部11cが1群鏡筒11の外形より一段高く形成しているのは、1群鏡筒11が撮影状態で外部に露出する外観部分であるため、その外観部分が落下衝撃による変形で直進ガイド筒15の内径部分に接触してキズ等が付くことを避けるためである。なお、剛性付与凸部は、カムフォロア11a、11aの間の個所に円弧状で形成したが、カムフォロア11aに対して60度位相がずれた位置に、それぞれ角形状あるいは円形状の凸部を形成する構成としてもよい。
【0048】
また、本実施形態では、1群鏡筒11のカムフォロア11aを鏡筒外径の最後部に配置しているが、これは沈胴時のレンズ鏡筒全長を短くするためである。したがって、上記の衝撃による1群鏡筒11の変形をさらに強固に防止する場合は、1群鏡筒11の形状を、カムフォロア11aより後方に延長部分を設けた円筒形状としこの延長部分にカムフォロア11aの位相から60度ずらした個所に上記の円弧状、角形状あるいは円形状の剛性付与凸部を形成する構成としてもよい。
【0049】
次に、カム環14の変形防止の構成について説明する。図1を用いて説明したように、カム環14の外周の後端側には、その3箇所にカムフォロア14aが形成され、さらに後端の外周には、円周に沿ってギア部14bが形成されている。
ギア部14bは円周の120°以下の範囲で形成されている。またギア部14bと同一の円周上のギア部が形成されていない部分には、カムフォロア14a、14aの間の範囲でカム環14の外径より大径の剛性付与凸部14c、14cが形成されている。ここで、ギア部14bは剛性付与凸部の機能を兼ねている。
【0050】
上記のように、落下などによりレンズ鏡筒に衝撃が加わった場合、1群鏡筒11以外に、カム環14にも衝撃の力が加わり、カム環14のカムフォロア14aが前側固定鏡筒16のカム溝16aから外れる方向に力を受け、1群鏡筒11の変形と同様の変形が起こるが、上記の剛性付与凸部14cおよびギア部(剛性付与凸部の機能を兼ねる)14bによりカム環14の変形が防止される。また、剛性付与凸部14cは、カムフォロア14aの位相から60度ずらした個所に上記の円弧状、角形状あるいは円形状の剛性付与凸部を形成する構成としてもよい。
【0051】
以上説明したように、上記の実施形態では、各群鏡筒11、12、13の回転を規制し光軸方向に移動自在に支持する直進ガイド筒15と、直進ガイド筒15に回転自在に支持され各群鏡筒11、12、13を光軸方向に移動させる複数のカム溝を有し駆動源からの駆動により回転しつつ光軸方向に移動するカム環14と、カム環14をその回転に応じて光軸方向に移動させるカム溝16a、および直進ガイド筒15の回転を規制し直進ガイド筒15の光軸方向の移動をガイドする直進ガイド溝16mを有する前側固定鏡筒16と、位置検出手段を構成するカム環14に延出して設けられた突起片14sおよび直進ガイド筒15に設けられ突起片14sの変位を検出するフォトインタラプタ20a、20bとを備えた構成としたので、鏡筒全体の径を小径化することができ、これにより鏡筒の小型化を図ることができ、また、ズーム変位(突起片の回転変位)を正確に検出することができる。
【0052】
また、上記の実施形態では、1群鏡筒11およびカム環14に剛性付与凸部を形成したので、レンズ鏡筒に外部からの衝撃が加わった時の、変形を有効に防止することができ、カムフォロアおよびカム溝で構成されるカム部の係合状態を確実に維持することができる。
【0053】
また、上記の実施形態では、カム環14に複数のカム溝を設け、1つのカム溝を他のカム溝と異なる位相位置に設け、これらのカム溝を接続溝および導入溝で連結した構成としたので、カム環の光軸方向の長さを小型のものとすることができ、これにより鏡筒の小型化を図ることができる。また共通の導入溝から各群鏡筒を組み込むことができ、組み立て効率も向上するという効果を有する。
【0054】
なお、上述した実施形態では、カム溝およびカムフォロアでカム部を構成したが、カム部は凸状カムとこれに係合する凹部(凸状カムを挟む突起でもよい)とする構成としてもよい。
【0055】
また、上述した実施形態では、位置検出手段として突起片およびこれの変位(回転変位)を検出するセンサであるフォトインタラプタを用いた構成としたが、他の非接触の光学式センサ、あるいは突起片を磁気スケールとしこれを検出する磁気センサの構成としてもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光学系の小型化を有効に図ることができる光学機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の光学機器の構成を示す分解斜視図。
【図2】本発明の実施形態の光学機器の光学系の動きを示す図。
【図3】本発明の実施形態の光学機器の直進ガイド筒および各群鏡筒を示す斜視図。
【図4】本発明の実施形態の光学機器のカム環の構成を示す展開図。
【図5】本発明の実施形態の光学機器のカム環および直進ガイド筒を示す側面図。
【図6】図5の矢印VIの位置で切断した断面図。
【図7】本発明の実施形態の光学機器の前側固定鏡筒の構成を示す展開図。
【図8】本発明の実施形態の光学機器の光学系の動きおよびセンサの出力を説明するための図。
【図9】本発明の実施形態の光学機器の組み立て動作を説明するためのカム環の展開図。
【図10】本発明の実施形態の光学機器の組み立て動作を説明するためのカム環の展開図。
【図11】本発明の実施形態の光学機器のカム環の構成を示す展開図。
【図12】本発明の実施形態の光学機器の沈胴状態を示す側面断面図。
【図13】本発明の実施形態の光学機器の光学系のワイド状態を示す側面断面図。
【図14】本発明の実施形態の光学機器の光学系のテレ状態を示す側面断面図。
【符号の説明】
11 1群鏡筒
11a、12a、13a、14a カムフォロア
12 2群鏡筒
13 3群鏡筒
14 カム環
14−1 第1のカム溝
14−2 第2のカム溝
14−3 第3のカム溝
14b ギア部
15 直進ガイド筒
15a 凸部
15b、15c 直進ガイド孔
16 前側固定鏡筒
16a カム溝
16m 直進ガイド溝
20a、20b フォトインタラプタ
26 円筒ギア
Claims (1)
- 光軸方向に移動する複数のレンズ群を有する光学系により結像面に結像した像を取得する光学機器であって、
前記複数のレンズ群の回転を規制し該複数のレンズ群を光軸方向に移動自在に支持する直進ガイド部材と、
前記直進ガイド部材に回転自在に支持され前記複数のレンズ群を光軸方向に移動させる複数のレンズ移動カム部を有し駆動源からの駆動により回転しつつ光軸方向に移動するカム部材と、
前記カム部材をその回転に応じて光軸方向に移動させるカム部、および前記直進ガイド部材の回転を規制し該直進ガイド部材の光軸方向の移動をガイドする直進ガイド部を有する固定部材と、
を備えたことを特徴とする光学機器。
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