JP2004198143A - 電流検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小電流のときも分解能の高い検出が可能な電流検出装置を提供する。
【解決手段】増幅器11とPNPトランジスタ13の制御によって、負荷15に流れる負荷電流iと電流値が同じ電流iaを抵抗7に発生させる。電流値が小さいときにはスイッチ14がオフで、電流検出部20は、抵抗7の電圧Vaと抵抗7の抵抗値で負荷電流iを算出する。負荷電流iが上昇し電圧Vaが基準電源17の電圧V1より大きくなると、電圧比較器12の出力がHとなり、スイッチ14がオンとなる。このとき、抵抗7に抵抗8が並列に接続される。電流検出部20は、電圧比較器12の出力がHであることによって、抵抗7に抵抗8が並立に接続されたと判断し、その等価抵抗値で負荷電流iを算出する。これによって、抵抗7の抵抗値を大きく設定することができ、小電流を高分解能で検出可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】増幅器11とPNPトランジスタ13の制御によって、負荷15に流れる負荷電流iと電流値が同じ電流iaを抵抗7に発生させる。電流値が小さいときにはスイッチ14がオフで、電流検出部20は、抵抗7の電圧Vaと抵抗7の抵抗値で負荷電流iを算出する。負荷電流iが上昇し電圧Vaが基準電源17の電圧V1より大きくなると、電圧比較器12の出力がHとなり、スイッチ14がオンとなる。このとき、抵抗7に抵抗8が並列に接続される。電流検出部20は、電圧比較器12の出力がHであることによって、抵抗7に抵抗8が並立に接続されたと判断し、その等価抵抗値で負荷電流iを算出する。これによって、抵抗7の抵抗値を大きく設定することができ、小電流を高分解能で検出可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2000−166279号公報
従来の電流検出装置として、例えば図4に示すようなものが知られている。
この電流検出装置は、負荷15が抵抗1を介して電源に接続され、抵抗1は電流検出センサ用抵抗として負荷15に流れる負荷電流iを電圧に変換する。変換された電圧は抵抗3、抵抗2および抵抗4を介してそれぞれ増幅器11のプラス、マイナス入力端に出力される。増幅器11の出力端は、抵抗5を介してPNPトランジスタ13のベースに接続される。PNPトランジスタ13のベースと電源の間には抵抗6が接続されている。
【0003】
増幅器11は、PNPトランジスタ13を制御することで、抵抗7に負荷電流iと電流値が同じ電流iaを発生させている。
すなわち、負荷電流iが増加するときは、増幅器11のプラス入力端の電圧が下降し増幅器11の出力電圧が下降することによって、PNPトランジスタ13のベース電圧が下降する。この結果、抵抗7に流れる電流iが増加し、増幅器11のマイナス入力端の電圧が下降するから、増幅器11の出力電圧が電流iaの電流値と負荷電流iaの電流値が同じになるところで安定する。
抵抗7に流れる電流iaの電流値と負荷電流iaの電流値が同じであるから、抵抗7から出力される電圧Vと抵抗7の抵抗値とで、負荷電流iを演算して検出するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の装置では、負荷電流iと同様の電流を抵抗7に発生させ、抵抗7の両端の電圧に基づいて負荷電流iを検出するため、検出する電流値が小さいときには、抵抗7の両端の電圧が低くなり、検出分解能が低下するという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、小電流のときも検出分解能が低下しない電流検出装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、負荷に流れる負荷電流の電流値と関連づけた電流を発生させ、抵抗回路でそれを電圧に変換し、変換された電圧に基づいて負荷電流を検出する電流検出装置において、抵抗回路の抵抗値を変更可能とするとともに、抵抗回路の電圧と所定の基準電圧とを比較し、その比較の結果に基づいて抵抗回路の抵抗値を変更するようにした。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、抵抗回路の抵抗値が変更可能であり、抵抗回路の電圧と所定の基準電圧との比較の結果に基づいて抵抗回路の抵抗値を変更するから、抵抗回路の抵抗値を大きく設定し小電流時の分解能を上げることが可能になるとともに、大電流時には抵抗値を小さくなるように変更することによって大電流の検出も可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1は、第1の実施例を示す図である。
本実施例は、図4に示す従来例をベースに構成したもので、同じ部品については同じ番号を付してある。
負荷15が抵抗1を介して電源に接続される。抵抗1の電源側の端が抵抗2、抵抗4を介して増幅器11のマイナス入力端に接続される。抵抗1の他端すなわち負荷15の入力電圧の端が抵抗3を介して増幅器11のプラス入力端に接続されている。
【0008】
抵抗2と抵抗4の接続点には、PNPトランジスタ13のエミッタが接続されるとともに、PNPトランジスタ13のコレクタが抵抗7を介してグランドに接続される。PNPトランジスタ13のベースは、抵抗5を介して増幅器11の出力端に接続される。PNPトランジスタ13のベースと電源の間には抵抗6が接続されている。ここまでの構成は、従来例と同様である。
【0009】
抵抗7の両端に、スイッチ14を介して抵抗8が並列に接続される。抵抗7と抵抗8およびPNPトランジスタのコレクタが接続されるa点は、電圧比較器12のプラス入力端と電流検出部20に接続される。
電圧比較器12のマイナス入力端には、抵抗9を介して電圧V1の基準電源17が接続されている。抵抗9と基準電源17の直列接続の両端に、スイッチ16を介して抵抗10が並列に接続されている。
電圧比較器12の出力端cは、スイッチ14、スイッチ16および電流検出部20と接続されている。
【0010】
次に、上記回路の作用について説明する。
抵抗1は電流検出センサ用抵抗として負荷15に流れる負荷電流iを電圧に変換し、変換された電圧は抵抗3、抵抗2および抵抗4を介してそれぞれ増幅器11のプラス、マイナス入力端に出力される。増幅器11は抵抗1の両端の電圧を増幅してPNPトランジスタ13を制御する。負荷電流iが増加すると、抵抗1の両端の電圧が増加し、増幅器11の出力電圧が下降するから、PNPトランジスタ13のコレクタすなわちa端の電圧Vaが上昇し、抵抗7に負荷電流iと同じ電流値の電流iaが発生する。負荷電流iは、抵抗7の電圧によって以下の式(1)に基づいて算出される。
i=Va/R7 (1)
但し、R7は抵抗7の抵抗値である。
【0011】
本実施例では、抵抗7の両端にスイッチ14を介して抵抗8が並列に接続され、電圧比較器12で電圧Vaと電圧Vfとの比較結果でスイッチ14をオンオフする。スイッチ14とスイッチ16がオフとなっている初期の場合は、電圧Vfは基準電源の電圧V1であり、電圧Vaが電圧V1より小さい時は、電圧比較器12の出力はLとなり、スイッチ14とスイッチ16はオフ状態が維持される。電流検出部20は、電圧比較器12の出力がLであると検出すると、スイッチ14の状態がオフであると判断し、上記式(1)を用いて、抵抗7の電圧Vaから負荷電流iを算出する。
【0012】
負荷電流iが増加し、電圧Vaが電圧Vfを超えると電圧比較器12の出力がHとなるから、スイッチ14とスイッチ16はそれぞれオンとなる。このとき、増幅器11とPNPトランジスタ13の帰還制御で、抵抗7と抵抗8に流れる電流iaは、負荷電流iと同じであるから、電圧Vaは、並列に接続した抵抗7と抵抗8で以下の式(2)で決定される。
Va=i×Rt (2)
但し、Rtは、抵抗7と抵抗8の等価抵抗値で、R7×R8/(R7+R8)で演算される。なお、R7、R8は抵抗7、抵抗8の抵抗値である。
等価抵抗値Rtは、抵抗7の抵抗値R7よりも小さいから、電圧Vaが下がる。
【0013】
一方、基準電圧Vfは、抵抗10が基準電源17と抵抗9に並列に接続されることによって、以下の式(3)で決定される。
Vf=V1×R10/(R9+R10) (3)
但し、R9、R10は、抵抗9、抵抗10の抵抗値である。
抵抗9と抵抗10の抵抗値は、スイッチ14とスイッチ16がオンするときに、Va>Vfの関係を保つように設定されており、電圧比較器12の出力はHを維持する。
【0014】
電流検出部20では、比較器12の出力がHであることを検出すると、以下の式(4)を用いて、負荷電流iを算出する。
i=Va/Rt (4)
【0015】
本実施例は、以上のように構成され、電圧Vaが基準電圧V1より小さいときは、抵抗7のみで電流iaを電圧に変換し、電圧Vaが基準電圧V1以上のときには、並列に接続した抵抗7と抵抗8で電流iaを電圧に変換するから、例えば基準電源17の電圧V1を電流検出部20で受け付けられる最大電圧に合わせて設定すれば、大電流の検出ができるとともに、負荷電流が小さいときにも、電圧Vaの値を大きくすることで、高分解能で負荷電流iを検出することが可能である。
本実施例では、抵抗7と抵抗8が抵抗回路を構成している。
スイッチ14が抵抗値変更手段を構成している。
電圧比較器12が電圧比較手段を構成している。
電流検出部20が電流検出手段を構成している。
抵抗9と抵抗10およびスイッチ16が基準電圧変更手段を構成している。
【0016】
図2は、第2の実施例を示す図である。
第2の実施例では、図1に示す第1の実施例における抵抗7の代わりに直列に接続した抵抗21から抵抗25の抵抗群を用い、負荷電流iを演算するための電圧を選択できるようにし、比較器12や基準電源17およびその周辺回路は廃した。
【0017】
抵抗21とPNPトランジスタ13の接続端aを含め各抵抗間の接続端b、c、dおよびeをそれぞれマルチプレクサー回路30に接続する。マルチプレクサー回路30は、マルチプレクサー制御回路40からの制御信号にしたがって接続端を選択して選択した接続端の電圧を出力電圧Vkとして電流検出部20Aに出力する。マルチプレクサー制御回路40は、電流検出部20Aに出力される電圧Vkを監視して制御信号を出力するようになっている。この制御信号は、また電流検出部20Aにも出力される。
【0018】
次に、上記回路の作用について説明する。
マルチプレクサー回路30は、まず、抵抗群での最大電圧であるa端の電圧Vaを選択して、出力電圧Vkとして出力する。
マルチプレクサー制御回路40は、出力された電圧Vkを内蔵の基準電圧Voとを比較して比較の結果に応じて、制御信号をマルチプレクサー30に出力する。
図3は、マルチプレクサー制御回路における制御の流れを示すフローチャートである。
【0019】
まず、ステップ100において、出力電圧Vkが基準電圧Voより高いか否かを判断する。基準電圧より高い場合は、ステップ110において、マルチプレクサー30で次の端の電圧を選択するための制御信号を出力する。
ステップ120において、出力した制御信号の種類を記憶してステップ100に戻る。
これを繰り返して、ステップ100において出力電圧Vkが基準電圧Vo以下になると、ステップ130に進んで、制御信号の種類を示す信号を電流検出部20Aに出力する。
【0020】
電流検出部20Aは、制御信号の種類を示す信号を受信すると、負荷電流iの検出を開始するとともに、制御信号の種類によって接続端a、b、c、d、eのどれかが選択されたかを判断し、a端の電圧Vaを演算する。演算されたVaから、以下の式(5)に基づいて負荷電流iを算出する。
i=Va/(R21+R22+R23+R24+R25) (5)
但し、R21、R22、R23、R24、R25は、それぞれ抵抗21、抵抗22、抵抗23、抵抗24、抵抗25の抵抗値である。
【0021】
例えば、抵抗21から抵抗25の抵抗値が全て1Ωで、負荷電流iを1Aとし、基準電圧Voを3.5Vとすると、マルチプレクサー回路30は、まず、a端子から入力される電圧Vaを選択するが、a端の電圧が5Vで、基準電圧3.5V以上であるので、マルチプレクサー制御回路40は、マルチプレクサー回路30に制御信号を送信する。
【0022】
マルチプレクサー回路30は、制御信号にしたがってb端子から入力される電圧Vbを選択するが、b端の電圧は4Vであるため、マルチプレクサー制御回路40は再び制御信号を送信する。マルチプレクサー回路30は制御信号に基づいてc端から入力される電圧Vcを選択する。ここで、c端子の電圧は3Vのために、マルチプレクサー制御回路40が制御信号の出力が終了する。
電流検出部20Aは、マルチプレクサー制御回路40からの制御信号の種類によって、選択された接続端の電圧と、制御信号の種類に基づいてa端の電圧Vaを演算して負荷電流iを算出する。
【0023】
本実施例は、以上のように構成され、電流検出部20Aに出力される電圧Vkとして抵抗間の接続端を選択するようにしたから、抵抗21から抵抗25の各抵抗の抵抗値の設定は、電流検出部20Aで受け付けられる最大電圧から解放される。したがって、抵抗21から抵抗25の各抵抗の抵抗値を大きく設定することによって、電流が小さいときでも、高分解能で検出することが可能になる。
本実施例では、マルチプレクサー回路30とマルチプレクサー制御回路40が電圧選択手段を構成している。
抵抗21から抵抗25の抵抗が抵抗回路を構成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を示す図である。
【図2】第1の実施例を示す回路図である。
【図3】第2の実施例を示す回路図である。
【図4】マルチプレクサー制御回路における制御の流れを示す図である。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6 抵抗
7 抵抗(第1の抵抗)
8 抵抗(第2の抵抗)
9、10、21、22、23、24、25 抵抗
11 増幅器
12 電圧比較器
13 PNPトランジスタ
14 スイッチ
16 スイッチ
17 基準電源
20、20A 電流検出部
30 マルチプレクサー回路
40 マルチプレクサー制御回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2000−166279号公報
従来の電流検出装置として、例えば図4に示すようなものが知られている。
この電流検出装置は、負荷15が抵抗1を介して電源に接続され、抵抗1は電流検出センサ用抵抗として負荷15に流れる負荷電流iを電圧に変換する。変換された電圧は抵抗3、抵抗2および抵抗4を介してそれぞれ増幅器11のプラス、マイナス入力端に出力される。増幅器11の出力端は、抵抗5を介してPNPトランジスタ13のベースに接続される。PNPトランジスタ13のベースと電源の間には抵抗6が接続されている。
【0003】
増幅器11は、PNPトランジスタ13を制御することで、抵抗7に負荷電流iと電流値が同じ電流iaを発生させている。
すなわち、負荷電流iが増加するときは、増幅器11のプラス入力端の電圧が下降し増幅器11の出力電圧が下降することによって、PNPトランジスタ13のベース電圧が下降する。この結果、抵抗7に流れる電流iが増加し、増幅器11のマイナス入力端の電圧が下降するから、増幅器11の出力電圧が電流iaの電流値と負荷電流iaの電流値が同じになるところで安定する。
抵抗7に流れる電流iaの電流値と負荷電流iaの電流値が同じであるから、抵抗7から出力される電圧Vと抵抗7の抵抗値とで、負荷電流iを演算して検出するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の装置では、負荷電流iと同様の電流を抵抗7に発生させ、抵抗7の両端の電圧に基づいて負荷電流iを検出するため、検出する電流値が小さいときには、抵抗7の両端の電圧が低くなり、検出分解能が低下するという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、小電流のときも検出分解能が低下しない電流検出装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、負荷に流れる負荷電流の電流値と関連づけた電流を発生させ、抵抗回路でそれを電圧に変換し、変換された電圧に基づいて負荷電流を検出する電流検出装置において、抵抗回路の抵抗値を変更可能とするとともに、抵抗回路の電圧と所定の基準電圧とを比較し、その比較の結果に基づいて抵抗回路の抵抗値を変更するようにした。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、抵抗回路の抵抗値が変更可能であり、抵抗回路の電圧と所定の基準電圧との比較の結果に基づいて抵抗回路の抵抗値を変更するから、抵抗回路の抵抗値を大きく設定し小電流時の分解能を上げることが可能になるとともに、大電流時には抵抗値を小さくなるように変更することによって大電流の検出も可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1は、第1の実施例を示す図である。
本実施例は、図4に示す従来例をベースに構成したもので、同じ部品については同じ番号を付してある。
負荷15が抵抗1を介して電源に接続される。抵抗1の電源側の端が抵抗2、抵抗4を介して増幅器11のマイナス入力端に接続される。抵抗1の他端すなわち負荷15の入力電圧の端が抵抗3を介して増幅器11のプラス入力端に接続されている。
【0008】
抵抗2と抵抗4の接続点には、PNPトランジスタ13のエミッタが接続されるとともに、PNPトランジスタ13のコレクタが抵抗7を介してグランドに接続される。PNPトランジスタ13のベースは、抵抗5を介して増幅器11の出力端に接続される。PNPトランジスタ13のベースと電源の間には抵抗6が接続されている。ここまでの構成は、従来例と同様である。
【0009】
抵抗7の両端に、スイッチ14を介して抵抗8が並列に接続される。抵抗7と抵抗8およびPNPトランジスタのコレクタが接続されるa点は、電圧比較器12のプラス入力端と電流検出部20に接続される。
電圧比較器12のマイナス入力端には、抵抗9を介して電圧V1の基準電源17が接続されている。抵抗9と基準電源17の直列接続の両端に、スイッチ16を介して抵抗10が並列に接続されている。
電圧比較器12の出力端cは、スイッチ14、スイッチ16および電流検出部20と接続されている。
【0010】
次に、上記回路の作用について説明する。
抵抗1は電流検出センサ用抵抗として負荷15に流れる負荷電流iを電圧に変換し、変換された電圧は抵抗3、抵抗2および抵抗4を介してそれぞれ増幅器11のプラス、マイナス入力端に出力される。増幅器11は抵抗1の両端の電圧を増幅してPNPトランジスタ13を制御する。負荷電流iが増加すると、抵抗1の両端の電圧が増加し、増幅器11の出力電圧が下降するから、PNPトランジスタ13のコレクタすなわちa端の電圧Vaが上昇し、抵抗7に負荷電流iと同じ電流値の電流iaが発生する。負荷電流iは、抵抗7の電圧によって以下の式(1)に基づいて算出される。
i=Va/R7 (1)
但し、R7は抵抗7の抵抗値である。
【0011】
本実施例では、抵抗7の両端にスイッチ14を介して抵抗8が並列に接続され、電圧比較器12で電圧Vaと電圧Vfとの比較結果でスイッチ14をオンオフする。スイッチ14とスイッチ16がオフとなっている初期の場合は、電圧Vfは基準電源の電圧V1であり、電圧Vaが電圧V1より小さい時は、電圧比較器12の出力はLとなり、スイッチ14とスイッチ16はオフ状態が維持される。電流検出部20は、電圧比較器12の出力がLであると検出すると、スイッチ14の状態がオフであると判断し、上記式(1)を用いて、抵抗7の電圧Vaから負荷電流iを算出する。
【0012】
負荷電流iが増加し、電圧Vaが電圧Vfを超えると電圧比較器12の出力がHとなるから、スイッチ14とスイッチ16はそれぞれオンとなる。このとき、増幅器11とPNPトランジスタ13の帰還制御で、抵抗7と抵抗8に流れる電流iaは、負荷電流iと同じであるから、電圧Vaは、並列に接続した抵抗7と抵抗8で以下の式(2)で決定される。
Va=i×Rt (2)
但し、Rtは、抵抗7と抵抗8の等価抵抗値で、R7×R8/(R7+R8)で演算される。なお、R7、R8は抵抗7、抵抗8の抵抗値である。
等価抵抗値Rtは、抵抗7の抵抗値R7よりも小さいから、電圧Vaが下がる。
【0013】
一方、基準電圧Vfは、抵抗10が基準電源17と抵抗9に並列に接続されることによって、以下の式(3)で決定される。
Vf=V1×R10/(R9+R10) (3)
但し、R9、R10は、抵抗9、抵抗10の抵抗値である。
抵抗9と抵抗10の抵抗値は、スイッチ14とスイッチ16がオンするときに、Va>Vfの関係を保つように設定されており、電圧比較器12の出力はHを維持する。
【0014】
電流検出部20では、比較器12の出力がHであることを検出すると、以下の式(4)を用いて、負荷電流iを算出する。
i=Va/Rt (4)
【0015】
本実施例は、以上のように構成され、電圧Vaが基準電圧V1より小さいときは、抵抗7のみで電流iaを電圧に変換し、電圧Vaが基準電圧V1以上のときには、並列に接続した抵抗7と抵抗8で電流iaを電圧に変換するから、例えば基準電源17の電圧V1を電流検出部20で受け付けられる最大電圧に合わせて設定すれば、大電流の検出ができるとともに、負荷電流が小さいときにも、電圧Vaの値を大きくすることで、高分解能で負荷電流iを検出することが可能である。
本実施例では、抵抗7と抵抗8が抵抗回路を構成している。
スイッチ14が抵抗値変更手段を構成している。
電圧比較器12が電圧比較手段を構成している。
電流検出部20が電流検出手段を構成している。
抵抗9と抵抗10およびスイッチ16が基準電圧変更手段を構成している。
【0016】
図2は、第2の実施例を示す図である。
第2の実施例では、図1に示す第1の実施例における抵抗7の代わりに直列に接続した抵抗21から抵抗25の抵抗群を用い、負荷電流iを演算するための電圧を選択できるようにし、比較器12や基準電源17およびその周辺回路は廃した。
【0017】
抵抗21とPNPトランジスタ13の接続端aを含め各抵抗間の接続端b、c、dおよびeをそれぞれマルチプレクサー回路30に接続する。マルチプレクサー回路30は、マルチプレクサー制御回路40からの制御信号にしたがって接続端を選択して選択した接続端の電圧を出力電圧Vkとして電流検出部20Aに出力する。マルチプレクサー制御回路40は、電流検出部20Aに出力される電圧Vkを監視して制御信号を出力するようになっている。この制御信号は、また電流検出部20Aにも出力される。
【0018】
次に、上記回路の作用について説明する。
マルチプレクサー回路30は、まず、抵抗群での最大電圧であるa端の電圧Vaを選択して、出力電圧Vkとして出力する。
マルチプレクサー制御回路40は、出力された電圧Vkを内蔵の基準電圧Voとを比較して比較の結果に応じて、制御信号をマルチプレクサー30に出力する。
図3は、マルチプレクサー制御回路における制御の流れを示すフローチャートである。
【0019】
まず、ステップ100において、出力電圧Vkが基準電圧Voより高いか否かを判断する。基準電圧より高い場合は、ステップ110において、マルチプレクサー30で次の端の電圧を選択するための制御信号を出力する。
ステップ120において、出力した制御信号の種類を記憶してステップ100に戻る。
これを繰り返して、ステップ100において出力電圧Vkが基準電圧Vo以下になると、ステップ130に進んで、制御信号の種類を示す信号を電流検出部20Aに出力する。
【0020】
電流検出部20Aは、制御信号の種類を示す信号を受信すると、負荷電流iの検出を開始するとともに、制御信号の種類によって接続端a、b、c、d、eのどれかが選択されたかを判断し、a端の電圧Vaを演算する。演算されたVaから、以下の式(5)に基づいて負荷電流iを算出する。
i=Va/(R21+R22+R23+R24+R25) (5)
但し、R21、R22、R23、R24、R25は、それぞれ抵抗21、抵抗22、抵抗23、抵抗24、抵抗25の抵抗値である。
【0021】
例えば、抵抗21から抵抗25の抵抗値が全て1Ωで、負荷電流iを1Aとし、基準電圧Voを3.5Vとすると、マルチプレクサー回路30は、まず、a端子から入力される電圧Vaを選択するが、a端の電圧が5Vで、基準電圧3.5V以上であるので、マルチプレクサー制御回路40は、マルチプレクサー回路30に制御信号を送信する。
【0022】
マルチプレクサー回路30は、制御信号にしたがってb端子から入力される電圧Vbを選択するが、b端の電圧は4Vであるため、マルチプレクサー制御回路40は再び制御信号を送信する。マルチプレクサー回路30は制御信号に基づいてc端から入力される電圧Vcを選択する。ここで、c端子の電圧は3Vのために、マルチプレクサー制御回路40が制御信号の出力が終了する。
電流検出部20Aは、マルチプレクサー制御回路40からの制御信号の種類によって、選択された接続端の電圧と、制御信号の種類に基づいてa端の電圧Vaを演算して負荷電流iを算出する。
【0023】
本実施例は、以上のように構成され、電流検出部20Aに出力される電圧Vkとして抵抗間の接続端を選択するようにしたから、抵抗21から抵抗25の各抵抗の抵抗値の設定は、電流検出部20Aで受け付けられる最大電圧から解放される。したがって、抵抗21から抵抗25の各抵抗の抵抗値を大きく設定することによって、電流が小さいときでも、高分解能で検出することが可能になる。
本実施例では、マルチプレクサー回路30とマルチプレクサー制御回路40が電圧選択手段を構成している。
抵抗21から抵抗25の抵抗が抵抗回路を構成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を示す図である。
【図2】第1の実施例を示す回路図である。
【図3】第2の実施例を示す回路図である。
【図4】マルチプレクサー制御回路における制御の流れを示す図である。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6 抵抗
7 抵抗(第1の抵抗)
8 抵抗(第2の抵抗)
9、10、21、22、23、24、25 抵抗
11 増幅器
12 電圧比較器
13 PNPトランジスタ
14 スイッチ
16 スイッチ
17 基準電源
20、20A 電流検出部
30 マルチプレクサー回路
40 マルチプレクサー制御回路
Claims (6)
- 負荷に流れる負荷電流の電流値と関連づけた電流を発生する電流発生手段と、
該電流発生手段で発生した電流を電圧に変換する抵抗回路と、
前記抵抗回路の電圧に基づいて前記負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出手段とを有する電流検出装置において、
前記抵抗回路の抵抗値を変更する抵抗値変更手段と、
前記抵抗回路の電圧と所定の基準電圧とを比較する電圧比較手段とを備え、
前記抵抗値変更手段は、前記電圧比較手段の比較結果に基づいて前記抵抗回路の抵抗値を変更することを特徴とする電流検出装置。 - 前記抵抗値変更手段は、前記電圧比較手段の比較結果が前記抵抗回路の電圧が前記基準電圧以上である場合に、前記抵抗回路の抵抗値を減少するように前記抵抗値の変更を行うことを特徴とする請求項1記載の電流検出装置。
- 前記基準電圧を変更する基準電圧変更手段を備え、該基準電圧変更手段は前記抵抗回路の抵抗値が減少した場合には、前記基準電圧を低下させることを特徴とする請求項1または2記載の電流検出装置。
- 前記抵抗回路は、第1の抵抗と当該第1の抵抗に電気的に並列に接続可能な第2の抵抗とを備え、
前記抵抗値変更手段は、前記第1の抵抗に前記第2の抵抗を電気的に並列に接続することによって前記抵抗回路の抵抗値を減少させることを特徴とする請求項3記載の電流検出装置。 - 負荷に流れる負荷電流の電流値と関連づけた電流を発生する電流発生手段と、
該電流発生手段で発生した電流を電圧に変換する抵抗回路と、
前記抵抗回路の電圧に基づいて前記負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出手段とを有する電流検出装置において、
前記抵抗回路は複数の抵抗素子を直列に接続した抵抗群であるとともに、前記抵抗素子間の電圧を選択可能な電圧選択手段を備えたことを特徴とする電流検出装置。 - 前記電流発生手段は、エミッタ端子が前記負荷に電流供給を行う電源に接続されると共にコレクタ端子が前記抵抗回路に接続されたPNPトランジスタと、
前記負荷の入力電圧と前記PNPトランジスタのエミッタ端子の入力電圧との電圧差を増幅する増幅器とを備え、
前記増幅器の出力が前記PNPトランジスタのベース端子に接続されて構成されることを特徴とする請求項1から5記載のいずれかの電流検出装置。
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