JP2004197792A - 回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱して、第1軸受と第2軸受との芯ずれおよび平行ずれが所定の範囲内に収まるように調節する回転機器の軸受調芯方法。また、円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱したきの第1軸受と第2軸受との芯ずれおよび平行ずれの変化量を予め測定して作成したデータベースを元に、上記芯ずれおよび平行ずれを所定の範囲内に収めるのに適した局所加熱箇所を算出する加熱箇所算出手段と加熱手段を備えた回転機器の軸受調芯装置。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒シェル内に互いに離間して配置された2つの軸受により回転軸が支持された、例えばスクロール圧縮機のような回転機器の2つの軸受を調芯する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の回転機器の一種であるスクロール圧縮機の製造方法においては、渦巻方向が相異なる固定スクロールと揺動スクロールを組合せ、揺動スクロールを揺動自在に載置するとともに、外周に設けられた鍔部上に固定スクロールが固定され、かつ中心に軸受、外周に段付部を有するフレームと、上部をフレームの軸受に回転自在に保持され中央部に電動機ロータを支持するクランク軸の回転により上端に接続された揺動スクロールを揺動させるとともに、下部を回転自在に支持するサブフレームと、上部内周部にフレームの段付部と係合する段付部を有しフレームが固定され、その下方に電動機ステータが焼嵌固定され、さらにその下部にサブフレームが溶接固定されたセンタシェルを備え、このセンタシェルの両端にシェルを接合して密閉容器を構成するスクロール圧縮機を組み立てるに際して、前記センタシェルに電動機ステータを焼嵌固定し、次にフレームを固定したあと、このフレームを基準にしてサブフレームを保持しつつスポット溶接によりこれをセンタシェルに固定する組立工程において、サブフレーム固定後のサブフレームのフレームに対する平行度を測定し、平行度が基準値を越える場合に、フレームおよびサブフレームの間のセンタシェルを加熱し、加熱部を収縮させることにより、フレームとサブフレームの平行度が所定の範囲になるように修正している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、サブフレームの軸受部が水平方向に移動できるように2分割されたもので、フレームを基準としてサブフレームの位置を計測し、フレームとサブフレームの軸芯を調整、固定することにより、フレームおよびサブフレームの組立段階での両軸受の同芯度を確保することができることが記載されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、センタシェルのサブフレーム側にもフレーム側と平行になるように段付加工を施し、この段部でサブフレームを受けることによって、フレームとサブフレームとの平行度が確保できることが記載されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−69415号公報(第2−5頁、第4〜10図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の回転機器の製造は以上のように行われており、フレームとサブフレームの軸受の同心は分割型サブフレーム構造と同心調整方式で確保していた、具体的には、サブフレームの軸受部を2分割し、この軸受部の一方を固定した後に、他方を水平方向に移動させて芯ずれを調整し、ボルト締め固定していた。このため、芯ずれの調整に手間がかかるという問題点に加えて、軸受部を2分割しなければならないので部品点数が増え、加工に手間がかかり、コスト高の要因になっていた。
【0007】
また、センタシェルの両側に段付部を加工し、段付部にフレームおよびサブフレームを組付けることにより、フレームとサブフレームの平行度を確保する場合には、段付加工に手間がかかりコスト高の要因になっていた。
【0008】
本発明は、上記のような従来のものの問題点を解決するためになされたものであり、2つの軸受の平行ずれおよび芯ずれの調整作業を効率化することが可能な、回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る回転機器の軸受調芯方法は、円筒シェル内周の両端部にそれぞれ周方向の複数箇所で固定されて回転軸を支持する第1および第2軸受を備える回転機器の上記両軸受を調芯する方法であって、上記円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱して、第1軸受と第2軸受との芯ずれおよび平行ずれが所定の範囲内に収まるように調節するものである。
【0010】
また、本発明に係る回転機器の軸受調芯装置は、円筒シェル内周の両端部にそれぞれ周方向の複数箇所で固定されて回転軸を支持する第1および第2軸受を備える回転機器の上記両軸受を、上記円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱して調芯する装置であって、上記円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱したきの第1軸受と第2軸受との芯ずれおよび平行ずれの変化量を予め測定して作成したデータベースを元に、上記芯ずれおよび平行ずれを所定の範囲内に収めるのに適した局所加熱箇所を算出する加熱箇所算出手段と、上記算出された局所加熱箇所を局所加熱する加熱手段と、上記加熱箇所算出手段に上記芯ずれおよび平行ずれの測定値を入力する入力部とを備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図6は本発明の実施の形態1による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図であり、より具体的には、図1は第1軸受に対する第2軸受の芯ずれの調整を説明するための断面図、図2は第1軸受に対する第2軸受の平行ずれの調整を説明するための断面図、図3は回転機器の軸受調芯装置の要部の構成を示す正面図、図4は回転機器の軸受調芯方法を説明するフローチャート、図5は芯ずれ調整時の計算方法の一例を説明するための図、図6は平行ずれ調整時の計算方法の一例を説明するための図である。
【0012】
本実施の形態では、回転機器、例えば圧縮機は、図1および図2に示すように、円筒シェル5内周の両端部にそれぞれ配置されて回転軸(図示せず)を支持する第1軸受6および第2軸受7を備えており、図示していないが、円筒シェル5の内周にステータが固定され、回転軸の外周にロータが固定されている。
【0013】
本実施の形態では、第2軸受7は上記従来の場合とは異なって2分割されておらず1部品により構成されている。
【0014】
第1軸受6および第2軸受7は、例えば次の第1工程〜第5工程により、円筒シェル内周の両端部に調芯して組み立てられる。
第1工程として、第1軸受6を、動かないように保持された円筒シェル5内の所定位置に保持し、回転軸の所定位置に第1軸受6および第2軸受7を嵌合させた状態で回転軸および第2軸受7を第1軸受6の中心軸に対して所定の力で傾けて回転軸および第2軸受7を揺動運動させたときの第1軸受6に対する第2軸受7の相対的な、傾き移動限界および第1軸受6の中心軸に直交する方向での移動限界を検出する。
第2工程として、第1工程で得られた上記移動限界の情報に基づいて第1軸受6に対する第2軸受7の目標位置および目標姿勢を求める。
第3工程として、第2軸受7を第2工程で求められた目標位置および目標姿勢に位置決めし、その状態で保持する。
第4工程として、第1軸受6を保持されている位置で円筒シェル5に固定する。
第5工程として、第2軸受7を保持されている位置で円筒シェル5に固定する。
上記のような組立方法の詳細については、本出願と同一出願人により出願された特願2002−187876号明細書に詳細に記載されている。
【0015】
第1軸受6および第2軸受7の円筒シェル5への固定は、例えば、周方向複数箇所(本実施の形態では第1軸受側4箇所、第2軸受側3箇所)のアークスポット溶接により行われるが、溶接時の入熱アンバランスや部品の剛性ばらつき、入熱による部品の残留応力の開放によって位置ずれが生じ、第1軸受6と第2軸受7との芯ずれまたは平行ずれの仕様を満たさないものが発生する場合がある。
【0016】
ここで、平行ずれ量を、図2に示すように、第1軸受6の軸受中心軸6a(基準)の方向に対する第2軸受7の軸受中心軸7aの傾き量θと定義し、芯ずれ量を、図1に示すように、第1軸受6の軸受中心軸6aを基準としたときの第2軸受7の軸受中心7bのずれ量δ(第2軸受7の軸受中心7bから第1軸受6の軸受中心軸6aまでの距離)と定義し、以下では、この定義に基づいて、各軸受の固定部近傍を加熱した場合の芯ずれおよび平行ずれの挙動に関して説明する。
【0017】
図1に示すように、円筒シェル5における第1軸受6固定箇所561の第2軸受7固定側(以下では、第1軸受6固定箇所の上方と言うこともある。)を局所加熱すると、芯ずれの基準軸である第1軸受6の軸受中心軸6aが傾くため、第2軸受7の軸受中心7bから第1軸受6の中心軸6aまでの距離δ、すなわち芯ずれ量が変化する。
また、図2に示すように、円筒シェル5における第2軸受7固定箇所571の第1軸受6固定側(以下では、第2軸受7固定箇所の下方と言うこともある。)を局所加熱すると、第2軸受7の軸受中心軸7aが傾くため、第1軸受6の軸受中心軸6aの方向に対する第2軸受7の軸受中心軸7aの傾き量θすなわち平行ずれ量が変化する。
【0018】
そこで、例えば図1(a)に示すように、芯ずれが仕様を満たさない場合(第1軸受6の軸受中心軸6aを基準としたときの第2軸受7の軸受中心7bのずれ量δが仕様となっている所定の範囲を超えている場合)は、例えば、第1軸受6の固定箇所の上方(図1(b)に矢印で示している。)の円筒シェル5を加熱する。加熱部には熱歪による収縮が生じて図1(b)に示すようにシェルが微小に変形し、第2軸受7に対する第1軸受6の姿勢が変化する。これにより第1軸受6に対する第2軸受7の芯ずれ量δを調整できる。
【0019】
円筒シェル5の板厚が4.5mm、直径が169mm、材質が溶接構造用圧延鋼材であり、第1軸受6と第2軸受7間の距離が200mmである圧縮機について、本発明者らが実験した結果によると、円筒シェル5における第1軸受6固定箇所から上方(第2軸受7側)に15mm離れた位置を、溶接電流が200A、溶接電圧が10V、溶接時間が1secでTIG(タングステン・イナート・ガス)溶接トーチにより加熱することにより、芯ずれを約12μm調整できた。なお、上記条件で加熱を行った場合のスポット(加熱痕)径は約8mmであり、この部分が加熱時に赤熱する。
【0020】
また、例えば図2(a)に示すように、平行ずれが仕様を満たさない場合(第1軸受6の軸受中心軸6aの方向に対する第2軸受7の軸受中心軸7aの傾き量θが仕様となっている所定の範囲を超えている場合)は、特開平6−272677号公報に記載されているように、第1軸受6および第2軸受7間の円筒シェル5を加熱し、加熱部に熱歪による収縮を発生させることで平行度を調整できる。例えば、第2軸受7の固定箇所の下方(図2(b)に矢印で示している。)の円筒シェル5を加熱する。加熱部には熱歪による収縮が生じて図2(b)に示すように円筒シェル5が微小に変形し、第1軸受6に対する第2軸受7の姿勢が変化する。これにより第1軸受6に対する第2軸受7の平行ずれを調整することができる。
【0021】
なお、ここで、平行ずれの表記法は、例えば図2(a)における第2軸受の傾き角度θを用い、評価する面の大きさを直径100mmとして
100×tanθ
の値を計算して表記する方法を用いる。例えば、第2軸受の傾き角度θが0.01度であるとき、平行ずれは以下の式により算出される。
これは、基準の平面に対し評価する面の傾きが直径100mmの範囲で17μmであることを意味する。
【0022】
上記の芯ずれの調整で説明したのと同じ材質で同じ寸法形状である圧縮機について、本発明者らが実験した結果によると、円筒シェル5における第2軸受7固定箇所から下方(第1軸受6側)に10mm離れた位置を、溶接電流が200A、溶接電圧が10V、溶接時間が2secでTIG溶接トーチにより加熱することにより、平行ずれを約26μm/φ100mm調整できた。上記条件で加熱を行った場合のスポット(加熱痕)径は約8mmであり、この部分が加熱時に赤熱する。
【0023】
なお、芯ずれおよび平行ずれの調整において、加熱位置、加熱時間、電流、電圧値のうちの少なくとも何れか1つを変化させることで、芯ずれおよび平行ずれ調整のストロークを変化させることができる。
例えば、上記のように第2軸受7の下方10mmの位置を局所加熱した後、第2軸受7の下方20mmの位置を局所加熱することで、さらに軸受の姿勢が変化するため、平行ずれ調整量を増すことができる。
【0024】
また、局所加熱する位置だけでなく、付加する熱量を調整することで、各ずれの変化量を調整することができる。例えば、本発明者らが実験した結果によると、上記のように、TIG電源を用いて、円筒シェル5における第2軸受7固定部から下方に10mm離れた位置を、電流が200A、電圧が10V、時間が2secで局所加熱することにより、平行ずれが約26μm/φ100mm変化した。調整目標範囲が狭い場合、この条件で加熱を行うとオーバーシュートしてスペックアウトする。そこで、加熱条件の時間を半分の1secとし平行ずれ変化量を13μm/φ100mm程度に抑えることによって、調整目標範囲内に効率よく調整することができる。また、調整目標位置と現在の芯ずれまたは平行ずれ位置が離れている場合(芯ずれ量δまたは平行ずれ量θが大きい場合)、例えば加熱時間を長くして付加熱量を増やすことで、芯ずれまたは平行ずれの変化量を増やすことができ、その結果加熱回数を減らし、調整作業を効率的に行うことができる。
【0025】
ただし、上記のように、円筒シェル5における第1軸受6の固定箇所の上方を局所加熱して第1軸受6と第2軸受7との芯ずれを調整した場合、第1軸受6と第2軸受7との平行度も若干変化する場合がある。
また、上記のように、円筒シェル5における第2軸受7の固定箇所の下方を局所加熱して第1軸受6と第2軸受7との平行ずれを調整した場合、第1軸受6と第2軸受7との芯ずれ量も若干変化する場合がある。
【0026】
以下に、上記のような、芯ずれを調整した場合の平行度の変化、および平行ずれを調整した場合の芯ずれ量の変化を考慮して、第1軸受6と第2軸受7との芯ずれおよび平行ずれを効率的に調整することが可能な、回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置について説明する。
【0027】
本実施の形態による回転機器の軸受調芯装置は、被処理体(ワーク)である回転機器の芯ずれおよび平行ずれを測定した結果が入力され、芯ずれおよび平行ずれの何れかが仕様を満たしていない場合に、ずれ量を調整するために局所加熱する箇所を算出する加熱箇所算出手段と、加熱箇所算出手段で算出された箇所を局所加熱する加熱手段とを備えている。
【0028】
加熱箇所算出手段は、例えばマイクロコンピュータにより実現され、芯ずれおよび平行ずれの測定結果が入力される例えばキーボードなどの入力部を備えている。
加熱手段は、図3に示すように、例えばTIG溶接機などの加熱手段8、加熱手段8を保持する保持手段9、加熱手段8の高さを調整する高さ調整手段10、ワークとして回転機器を矢印の方向に回転可能に支持する支持手段11、高さ調整手段10および支持手段11が載置された架台12を備えている。さらに、加熱手段は、加熱手段8、高さ調整手段10および支持手段11を制御するマイクロコンピュータベースのコントローラ(図示せず)を備えており、局所加熱量、加熱時間、加熱手段8の高さ、ワークの回転角度等を制御することができる。また、コントローラに加熱箇所算出手段を備えていてもよい。
【0029】
以下では、芯ずれは円筒シェル5における第1軸受6固定箇所の上方の所定位置(1点あるいは複数点)を、平行ずれは円筒シェル5における第2軸受7固定箇所の下方の所定位置(1点あるいは複数点)を、所定の熱量(一定あるいは複数段階に変化)でそれぞれ局所加熱することにより調整する場合に、円筒シェル5の周方向に複数個ある軸受固定箇所(第1軸受6の固定箇所は周方向に均等に配置された561〜564の4箇所、第2軸受7の固定箇所は周方向に均等に配置された571〜573の3箇所であり、図1および図2では、固定箇所561、563、571、573のみを図示している。)のうちの、どの固定箇所の所定位置を何回、何点、あるいはどの程度の熱量で局所加熱するかを求める場合について説明する。
なお、第2軸受7の固定箇所は3箇所であり周方向に均等に配置されているので、図1および図2の断面図では2つの固定箇所571、573の断面が同時に見えることはないが、これらの図では模式的に2つの固定箇所571、573を示している。これは図7〜図9においても同様である。
【0030】
図4のフローチャートに示すように、まず、ステップ1において、例えば上述したような工程で、第1軸受6および第2軸受7を円筒シェル内周の両端部に調芯固定して組み立てられた回転機器(ワーク)の芯ずれ(第1軸受6の軸受中心軸6aを基準としたときの第2軸受7の軸受中心7bのずれ量δとずれ方向)および平行ずれ(第1軸受6の軸受中心軸6aの方向に対する第2軸受7の軸受中心軸7aの傾き量θとずれ方向)が測定される(ステップST1)。
【0031】
次に、ステップST2において、測定されたワークの芯ずれおよび平行ずれの両方が仕様を満たしていれば処理を終了して後行程に流れ、そうでなければ(芯ずれおよび平行ずれの少なくとも何れか一方が仕様を満たしていなければ)ステップST3に進んで調整行程に入る。
なお、ステップST2の処理は加熱箇所算出手段で行ってもよいし、作業者が判断し、仕様を満たしていない場合のみワークの芯ずれおよび平行ずれの測定結果を加熱箇所算出手段に入力するようにしてもよい。
【0032】
ステップST3において、円筒シェルにおける第1軸受6固定箇所の上方の所定位置を所定の熱量で局所加熱したきの芯ずれ変化量および芯ずれ変化方向並びに平行ずれ変化量および平行ずれ変化方向をあらかじめ調べて作成した第1の調整量データベースを基に、芯ずれを調整するために最適な局所加熱箇所を計算する。
なお、円筒シェルにおける第1軸受6固定箇所の上方の所定位置とは、例えば、上方15mmなどの1点の場合もあり、例えば、上方15mmなどの1点と上方15mmと25mmなどの2点以上とを含む場合もある。また、所定の熱量とは、一定の熱量の場合もあり、2倍、3倍というように複数段階に変化させる場合もある。一定の熱量としては、オーバーシュートしてスペックアウトするのを避けるため、ずれの変化量が調整目標範囲の1/2程度である熱量を選ぶのがよい。
【0033】
図5は芯ずれを調整するために最適な局所加熱箇所の計算方法の一例である。図5において、Aは現在の芯ずれ位置(図1で示す第2軸受7の軸受中心7bの位置)、Oは理想中心位置(図1で示す第1軸受6の軸受中心軸6aの位置)を意味する。G1〜G4は円筒シェル5における第1軸受6の各固定箇所561、562、563、564の所定位置を所定の熱量でそれぞれ局所加熱したときに芯ずれが変化する方向を示している。理想中心位置Oすなわち第1軸受6の軸受中心軸6aの位置はG1〜G4の各矢印方向に対して反対方向に変化する。本実施の形態では固定箇所561、562、563、564が4箇所あるため、各固定箇所の上方(例えば15mm)を加熱すると図5に示すようなG1、G2、G3、G4の4つの方向に芯ずれが変化する。なお、G1〜G4は方向を示す単位ベクトルである。
【0034】
ベクトルAOを単位ベクトルG1〜G4の方向に分解すると、図5の場合は単位ベクトルG1とG2で表され、例えば下記に示すような式で表される。
AO= α・G1+β・G2 (ただし、α≧0かつβ≧0)
次にこのαとβを比較する。図5の場合はα>βであるので、単位ベクトルG1の方向すなわち固定箇所561の上方を局所加熱箇所とする。
【0035】
ステップST4において、上記第1の調整量データベースを用いて、ステップST3で求められた円筒シェル5における第1軸受6固定箇所561の所定位置を所定熱量で局所加熱したときの芯ずれおよび平行ずれの位置を計算し、計算結果が芯ずれ仕様を満足すればステップST5に進み、満足していなければもう一度ステップST3に戻って以下に説明するように、2点目の局所加熱箇所を算出する。
【0036】
すなわち、ステップST3では、上記ステップST4で計算された円筒シェル5における第1軸受6固定箇所561の所定位置を所定熱量で局所加熱するときの芯ずれを調整するために最適な局所加熱箇所を計算する。
【0037】
ステップST4では、ステップST3で求められた2点目の局所加熱箇所が、前回求められた1点目の局所加熱箇所(固定箇所561)と異なる、例えば固定箇所562である場合には、上記の芯ずれ調整量データベースを用いて、ステップST3で求められた円筒シェル5における第1軸受6固定箇所562の所定位置を所定熱量で局所加熱したときの芯ずれおよび平行ずれの位置を計算し、計算結果が芯ずれ仕様を満足すればステップST5に進み、満足していなければもう一度ステップST3に戻るというルーチンを芯ずれ仕様を満足するまで繰り返す。
また、ステップST4では、ステップST3で2点目の局所加熱箇所として求められた局所加熱箇所が、前回求められた1点目の局所加熱箇所(固定箇所561)と同じである場合には、加熱量を2倍、3倍にする、あるいは所定熱量で一点目の局所加熱位置周辺の別の位置(一点目の局所加熱位置の上または下)を局所加熱することにより仕様を満足させる。
【0038】
ステップST5において、円筒シェルにおける第2軸受7固定箇所の下方の所定位置を所定の熱量で局所加熱したきの平行ずれ量および平行ずれ方向並びに芯ずれ変化量および芯ずれ変化方向を予め調べて作成した第2の調整量データベースを基に、平行ずれを調整するために最適な局所加熱箇所を計算する。
なお、円筒シェルにおける第2軸受7固定箇所の下方の所定位置とは、例えば、下方10mmなどの1点の場合もあり、例えば、下方10mmなどの1点と下方10mmと20mmなどの2点以上とを含む場合もある。また、所定の熱量とは、一定の熱量の場合もあり、2倍、3倍というように複数段階に変化させる場合もある。一定の熱量としては、オーバーシュートしてスペックアウトするのを避けるため、ずれの変化量が調整目標範囲の1/2程度である熱量を選ぶのがよい。
【0039】
図6は平行ずれを調整するために最適な局所加熱箇所の計算方法の一例である。図6において、Bは現在の平行ずれの位置、すなわち第1軸受6中心軸6aに対する第2軸受7の中心軸7aの傾き量および傾き方向を示す点、Oは理想中心位置である。図2に対応して説明すると、ベクトルOBは第2軸受の中心軸7aの方向ベクトルを第1軸受6の中心軸6aと直交する平面に投影したベクトルを意味し、評価範囲をφ100mmの領域として換算したベクトルである。これを数式で説明すると、下記のようになる。
OB=100・tanθ
【0040】
第2軸受7の固定箇所は571、572、573の3箇所であるため、各固定箇所の下方(例えば10mm)を加熱すると図6に示すようなS1、S2、S3の3つの方向に平行ずれが変化する。なお、S1〜S3は方向を示す単位ベクトルである。ベクトルBOを単位ベクトルS1〜S3の方向に分解すると図6の場合は単位ベクトルS1とS3で表され、例えば下記に示すような式で表される。
BO= α・S1+β・S3 (ただし、α≧0かつβ≧0)
次にこのαとβを比較する。図6の場合はα>βであるので、S1の方向すなわち固定箇所571の下方を局所加熱箇所とする。
【0041】
ステップST6において、上記第2の調整量データベースを用いて、ステップST5で求められた円筒シェル5における第2軸受7固定箇所571の所定位置を所定熱量で局所加熱したときの平行ずれおよび芯ずれおよび平行ずれの位置を計算し、計算結果が芯ずれ仕様および平行ずれ仕様の両方を満足すればステップST7に進む。
計算結果が芯ずれ仕様を満足していない場合または芯ずれ仕様および平行ずれ仕様の両方を満足していない場合には、もう一度ステップST3に戻る。
計算結果が平行ずれ仕様のみを満足していない場合には、もう一度ステップST5に戻って以下に説明するように、さらなる局所加熱箇所を算出する。
【0042】
すなわち、ステップST5では、上記ステップST6で計算された円筒シェル5における第2軸受7固定箇所571の所定位置を所定熱量で局所加熱したときの平行ずれを調整するために最適な更なる局所加熱箇所を計算する。
【0043】
ステップST6では、ステップST5で求められた更なる局所加熱箇所の所定位置を所定熱量で局所加熱したときの芯ずれおよび平行ずれの位置を計算し、計算結果が芯ずれ仕様および平行ずれ仕様の両方を満足すればステップST7に進み、満足していなければもう一度ステップST3またはステップST5に戻るというルーチンを芯ずれ仕様および平行ずれ仕様の両方を満足するまで繰り返す。
なお、ステップST3またはステップST5で求められた更なる局所加熱箇所が、前回求められた局所加熱箇所(固定箇所561または571)と同じである場合には、ステップST4またはステップST6では、加熱量を2倍、3倍にする、あるいは所定熱量で一点目の局所加熱位置周辺の別の位置(一点目の局所加熱位置の上または下)を局所加熱することにより仕様を満足させる。
【0044】
加熱箇所算出手段で加熱箇所が決定されれば、その結果に基づいて、加熱手段にて、円筒シェル5の所定箇所を局所加熱する(ステップST7)。
具体的には、例えば、ワークすなわち回転機器13をワーク支持手段11、例えば回転機構を備えたテーブル上に設置し、加熱箇所算出手段で算出された加熱箇所の位相に固定する。加熱部の高さは、高さ調整手段10(例えば送りねじを回転させる。)により加熱手段8を保持している保持手段9を移動させて加熱手段8を加熱箇所算出手段で算出された加熱箇所の高さに固定する。ワーク13の位相と加熱手段8の高さを固定した後、局所加熱を行い、軸受位置および姿勢(第1軸受6に対する第2軸受7の芯ずれおよび平行ずれ)を調整する。加熱箇所が2点以上のときは、続けてワーク13の位相固定および加熱手段8の高さ固定を行った後、局所加熱を行う。
【0045】
局所加熱後、再び調芯位置測定装置にて芯ずれおよび平行ずれを測定し、芯ずれおよび平行ずれの両方が仕様を満足するか否かを確認するとともに、芯ずれ、平行ずれのデータベースとして蓄積して第1の調整量データベースおよび第2の調整量データベースを更新していく(ステップST8)。
【0046】
以上のように、本実施の形態によれば、調芯不良となっていた回転機器に熱歪を与えることで調芯位置を調整することができるため、調芯不良回転機器を良品にすることができ、歩留まりを向上することができる。
また、従来、第1軸受と第2軸受との芯ずれ調整は、第2軸受を2分割し、一方を固定した後に、他方を水平方向に移動させて行っていたが、本実施の形態によれば、第2軸受を2分割しないで1部品にすることができ、コストを抑えることができる。さらに、局所加熱するだけで芯ずれを調整できるため、調整作業を効率化することができる。
【0047】
また、第1および第2の調整量データベースを元に、芯ずれおよび平行ずれを所定の範囲内に収めるのに適した局所加熱箇所を算出するので、確実かつ効率的に軸受を調芯することができる。
【0048】
なお、上記では、第1軸受6の円筒シェル5への固定箇所561〜654は4箇所、第2軸受7の円筒シェル5への固定箇所571〜573は3箇所である場合について説明したが、これに限るものではなく、3箇所以上で固定されていればよく、同様の効果が得られる。なお、その場合の芯ずれ調整時および平行ずれ調整時の計算方法は、図5および図6で示した固定箇所の上方または下方を局所加熱したときの変化方向ベクトル(例えば図5においては単位ベクトルG1〜G4)の数、方向が異なるだけであり、上記で説明したのと同様に芯ずれおよび平行ずれを調整するために最適な局所加熱箇所を算出することができる。
【0049】
実施の形態2.
図7および図8は本発明の実施の形態2による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図であり、より具体的には、図7は第1軸受に対する第2軸受の芯ずれの調整を説明するための断面図、図8は第1軸受に対する第2軸受の平行ずれの調整を説明するための断面図である。
以下では主に実施の形態1と異なる点について説明する。
【0050】
上記実施の形態1では、円筒シェル5における第1軸受6固定箇所の第2軸受7固定側および第2軸受7固定箇所の第1軸受6固定側、すなわち第1軸受6と第2軸受7間に熱歪を与える(局所加熱する)場合について説明したが、局所加熱箇所は円筒シェル5における第1軸受6と第2軸受間に限らず、円筒シェル5における第1軸受6の第2軸受7固定側と反対側、円筒シェル5における第2軸受7の第1軸受6固定側と反対側等であってもよく、上記実施の形態1の場合と同様に、これらの箇所の少なくとも何れか1箇所を局所加熱することにより、第1軸受と第2軸受との芯ずれおよび平行ずれが所定の範囲内に収まるように調節することができる。
【0051】
例えば、図7に示したように、円筒シェル5における第1軸受6の第2軸受7固定側と反対側(以下では、第1軸受6固定箇所の下方と言うこともある。)を局所加熱すると、第1軸受6の姿勢が変化して芯ずれの基準軸である第1軸受6の軸受中心軸が6a1から6a2へ変化するために、第1軸受6に対する第2軸受7の芯ずれが主に調整される。調整される方向は、実施の形態1の図1で示した、第1軸受6固定箇所の上方を局所加熱したときと逆方向になる。
【0052】
また、例えば、図8に示したように、円筒シェル5における第2軸受7の第1軸受6固定側と反対側(以下では、第2軸受7固定箇所の上方と言うこともある。)を局所加熱すると、第2軸受7の姿勢が変化して第2軸受7の軸受中心軸が7a1から7a2へ変化するために、第1軸受6に対する第2軸受7の平行ずれが主に調整される。このときの調整される方向も、実施の形態1の図2で示した、第2軸受7固定箇所の下方を局所加熱したときと逆方向になる。
【0053】
また、芯ずれのみを調整したい場合、円筒シェル5における第1軸受6または第2軸受7の各固定箇所の周方向に沿った両側(以下では、第1軸受6固定箇所の左右、または第2軸受7固定箇所の左右と言うこともある。)を局所加熱することにより、平行ずれ量をほとんど変化させずに芯ずれ量のみを変化させることができる。例えば、実施の形態1で説明したのと同じ圧縮機について、本発明者らが実験した結果によると、円筒シェル5における第2軸受7の固定箇所の左右で固定箇所から周方向にそれぞれ10mm離れた2点を、溶接電流が200A、溶接電圧が10V、溶接時間が2secでTIG溶接トーチにより加熱することにより、芯ずれを約10μm調整でき、平行ずれの変化はほとんどなかった。
【0054】
なお、上記実施の形態1および2において、円筒シェルにおける軸受固定箇所の左右上下の何れかを局所加熱するにあたり、局所加熱位置が軸受固定箇所と近過ぎる場合には軸受固定箇所を損傷する恐れがあるので、例えば溶接により加熱する場合にはスポット(加熱痕)が軸受固定箇所に架からない程度に離した方がよく、また、局所加熱位置が軸受固定箇所から離れすぎている場合には、十分な芯ずれ変化量または平行ずれ変化量が得られなくなるため、例えば、軸受固定箇所から30mm以内、望ましくは20mm以内というように、軸受固定箇所の近傍を局所加熱するのが望ましい。
【0055】
実施の形態3.
図9は本発明の実施の形態3による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図であり、より具体的には、第1軸受に対する第2軸受の平行ずれの調整を説明するための断面図である。
以下では主に実施の形態1と異なる点について説明する。
【0056】
上記実施の形態1および2では、円筒シェル5における軸受固定箇所の近傍に熱歪を与える(局所加熱する)場合について説明したが、熱歪を与える場所は円筒シェル5に限らず、軸受等の内臓部品であってもよい。
【0057】
例えば図9に示すように、第2軸受7の一部を局所加熱すると、第2軸受7が変形して第2軸受7の姿勢が変化し、第2軸受7の軸受中心軸が7a1から7a2へ変化するために、第1軸受6の軸受中心軸6a(基準)の方向に対する第2軸受7の軸受中心軸7aの傾きである平行ずれが調整される。
なお、第2軸受7の局所加熱箇所は、第2軸受7における円筒シェル5への固定箇所から第2軸受7の軸受穴に至る経路であれば何処であってもよい。ただし軸受穴の近傍は加熱により軸受穴の円筒度に影響を及ぼす可能性があるため避けるのが望ましい。
【0058】
なお、上記各実施の形態では、第1軸受6および第2軸受7は、それぞれ円筒シェル5内周の両端部に周方向の複数箇所で溶接接合により固定されている場合について示したが、複数箇所をより密にして全周にわたって溶接接合されていてもよく、同様の効果が得られる。
【0059】
また、第1軸受6および第2軸受7は、それぞれ円筒シェル5内周の両端部に周方向の複数箇所で、円筒シェル5を変形させて固定するかしめ固定により固定されていてもよく、この場合にも上記各実施の形態と同様の効果が得られる。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、円筒シェル内周の両端部にそれぞれ周方向の複数箇所で固定されて回転軸を支持する第1および第2軸受を備える回転機器の上記両軸受を調芯する方法であって、上記円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱して、第1軸受と第2軸受との芯ずれおよび平行ずれが所定の範囲内に収まるように調節するので、2つの軸受の平行ずれおよび芯ずれの調整作業を効率化することが可能となる。
【0061】
また、本発明によれば、円筒シェル内周の両端部にそれぞれ周方向の複数箇所で固定されて回転軸を支持する第1および第2軸受を備える回転機器の上記両軸受を、上記円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱して調芯する装置であって、上記円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱したきの第1軸受と第2軸受との芯ずれおよび平行ずれの変化量を予め測定して作成したデータベースを元に、上記芯ずれおよび平行ずれを所定の範囲内に収めるのに適した局所加熱箇所を算出する加熱箇所算出手段と、上記算出された局所加熱箇所を局所加熱する加熱手段と、上記加熱箇所算出手段に上記芯ずれおよび平行ずれの測定値を入力する入力部とを備えたので、2つの軸受の平行ずれおよび芯ずれの調整作業を効率化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図である。
【図2】本発明の実施の形態1による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態1による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態1による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態1による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図である。
【図6】本発明の実施の形態1による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態2による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態2による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図である。
【図9】本発明の実施の形態3による回転機器の軸受調芯方法および軸受調芯装置を説明するための図である。
【符号の説明】
5 円筒シェル、6 第1軸受、7 第2軸受、8 加熱手段、9 保持手段、10 高さ調整手段、11 支持手段、12 架台、13 ワーク。
Claims (3)
- 円筒シェル内周の両端部にそれぞれ周方向の複数箇所で固定されて回転軸を支持する第1および第2軸受を備える回転機器の上記両軸受を調芯する方法であって、上記円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱して、第1軸受と第2軸受との芯ずれおよび平行ずれが所定の範囲内に収まるように調節することを特徴とする回転機器の軸受調芯方法。
- 円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱したきの第1軸受と第2軸受との芯ずれおよび平行ずれの変化量を予め測定して作成したデータベースを元に、上記芯ずれおよび平行ずれを所定の範囲内に収めるのに適した局所加熱箇所を算出する工程と、上記算出された局所加熱箇所を局所加熱する工程とを備えたことを特徴とする請求項1記載の回転機器の軸受調芯方法。
- 円筒シェル内周の両端部にそれぞれ周方向の複数箇所で固定されて回転軸を支持する第1および第2軸受を備える回転機器の上記両軸受を、上記円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱して調芯する装置であって、
上記円筒シェルにおける第1および第2の少なくとも一方の軸受固定箇所の近傍、または第1および第2の少なくとも一方の軸受の一部を局所加熱したきの第1軸受と第2軸受との芯ずれおよび平行ずれの変化量を予め測定して作成したデータベースを元に、上記芯ずれおよび平行ずれを所定の範囲内に収めるのに適した局所加熱箇所を算出する加熱箇所算出手段と、
上記算出された局所加熱箇所を局所加熱する加熱手段と、
上記加熱箇所算出手段に上記芯ずれおよび平行ずれの測定値を入力する入力部とを備えたことを特徴とする回転機器の軸受調芯装置。
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JP2009024676A (ja) * | 2007-07-23 | 2009-02-05 | Daikin Ind Ltd | 圧縮機の溶接方法 |
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2002
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