JP2004197409A - 組立簡易階段 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、階段の組み付け施工性が優れた組立簡易階段を提供するものである。
【解決手段】傾斜配置される一対の側板11、11と、この側板11に形成された嵌合用凹部110に嵌入する踏み板12と、前記側板11及び踏み板12を後方より支承する力桁13及び又は底板14とよりなる階段であって、
前記嵌合用凹部110は、側板11の後方より前記踏み板12が嵌入できるよう側板11の後方に開口部112を有し、かつ前方部に小傾斜部111が形成されてなり、
前記踏み板12は両端部において前記嵌合用凹部110に嵌入する嵌合凹部121を有し、該嵌合凹部121は小傾斜部111を有すると共に、該小傾斜部111には接着剤溜り部127、128、129が形成されていることを特徴とする組立簡易階段1である。
【選択図】図1
【解決手段】傾斜配置される一対の側板11、11と、この側板11に形成された嵌合用凹部110に嵌入する踏み板12と、前記側板11及び踏み板12を後方より支承する力桁13及び又は底板14とよりなる階段であって、
前記嵌合用凹部110は、側板11の後方より前記踏み板12が嵌入できるよう側板11の後方に開口部112を有し、かつ前方部に小傾斜部111が形成されてなり、
前記踏み板12は両端部において前記嵌合用凹部110に嵌入する嵌合凹部121を有し、該嵌合凹部121は小傾斜部111を有すると共に、該小傾斜部111には接着剤溜り部127、128、129が形成されていることを特徴とする組立簡易階段1である。
【選択図】図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、階段の組み付け施工性が優れた組立簡易階段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の階段9は、図13に示すごとく、箱階段と側桁階段とに大別される。
前記箱階段は、日本建築に古くから知られ、非特許文献1(102〜104頁)によれば、最も実用的かつ簡単な勾配の急なものとして知られている。
【0003】
一方、側桁階段は、最も一般的に使用され、踏み板92が図14に示すごとく、側板91に刻設された嵌合用凹部90内に嵌入されて取付けられている。
そして、前記箱階段は、踏み板92と蹴込み板93が傾斜配置された一対の側板91に取付けられている。
【0004】
また、側桁階段としては、図15に示すごとく、踏み板92の両端部に形成された突起部921を嵌合用凹部90内の嵌入穴901に嵌入して取付けられている。
そして、踏み板92を取り付けた側板91は、柱8の側部に刻設された階段傾斜を有する側桁欠込み部80に取付けられている。
【0005】
一方、箱階段は、図16に示すごとく、側板91に設けられた嵌合用凹部90内に踏み板92を側板91の後方より嵌入し、さらに「逆L字型」のくさび97を踏み板92上に嵌入した後、多数の釘98を用いて前記くさび97を側板91に取付け固定されている。これにより、踏み板92は、一対の傾斜配置された側板91に水平方向の雛段状に取付けられている。
【0006】
また、箱階段には、図17に示すごとく、側板91の前方部より嵌合用凹部910と踏み板92に設けた嵌合凹部920との合せ嵌合により取付け固定される方法も知られている。なお、この方法は、踏み板92の一端部のみと、両端部の双方が合せ嵌合される場合とがある。
【0007】
他方、特許文献2によれば、図18に示すごとく、「側板91の上方側に、予め段状に切り欠きによって形成された複数の水平段部にそれぞれ踏み板92が雛段状に載せられ固定され、蹴込み板93が下段側の踏み板92の後端部と上段側の踏み板92の前端部との間に接合凹部94内に立設されるように設けられた階段構造」が提案されている。
【0008】
【非特許文献1】
「図解・木造建築入門」(102貢〜104貢)
発行書 株式会社 井上書院
【特許文献2】
特開2000−129880号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非特許文献1に記載の箱階段9は、図16に示すごとく、くさび97を側板91に多数の釘98を用いて取付け固定するため、取付け作業が複雑になり、その作業には長時間を必要とするという問題点がある。
【0010】
また、図20に示すごとく、前記接合凹部94のスペースが蹴込み板93の板厚さよりも大きいため、蹴込み板93は前方か後方に傾斜し易い問題点がある。
また、図17に示すごとく、踏み板92の嵌合凹部920と側板91の嵌合用凹部910との合せ嵌合の場合は、踏み板92の前方部922の突出端部923が一般に120ミリメートル以上であると、踏み板92にかかる荷重により突出端部923が破損し易い問題点がある。この問題点は、例えば踏み板92を従来の集成材の如く、木材繊維方向が同一のものを使用した場合にも、図20に示すごとく、突出端部923が矢印方向に割れ易く破損し易い欠点がある。
【0011】
しかも図20に示すごとく、踏み板92の嵌合用部920は、接着剤が用いられていない場合には、側板91の嵌合用凹部910より容易に脱離して、踏み板92が側板91より外れ易い問題点がある。
【0012】
一方、図15に示すごとく、踏み板92が側板91の嵌合用凹部90に「くさび」を用いることなく嵌入されている場合には、側板91より踏み板92がより一層外れ易い欠点がある。
そして、図15に示すごとく、踏み板92の両端部に形成された突起部921が側板91の嵌合用凹部90内の嵌入穴901に嵌入して取付けられている場合には、踏み板92上に大きな荷重がかかると突起部921が破損し易い問題点がある。しかも、この突起部921と嵌入穴901との接着力が不十分である場合には、側板91より踏み板92の突起部901が容易に外れ易いという問題点がある。
【0013】
他方、特許文献2に大きさされた階段9においては、従来ののように長い釘(50ミリメートル以上のもの)を使用することなく、比較的短い釘(50ミリメートル以下のもの)が使用されることから、釘が外れ易く、しかも図18に示すごとく、釘が緩んだり外れた場合には、踏み板92が傾斜して階段の雛段に狂いを生じる場合がある。そのため、階段が破損し易く、従来のいずれの階段9にもそれぞれの問題点があり、この問題点を解消するためには、接着剤の使用量や釘による接合力の向上を図る必要がある。
【0014】
そこで本発明は、上記従来の階段9の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、側板と踏み板との接合脱離がなく、両者の接合力を向上させ、しかも両者の組み付け施工性が優れた組立簡易階段を提供しようとするものである。
以下に、本発明の解決手段を図面の符号を付して具体的に説明する。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明が採った手段は、側板11と踏み板12とを蟻掛け凹凸嵌合やサネ凹凸嵌合などの強固な接合力を有し、更に側板11と踏み板12の一部に接着剤溜り部127、128、129を設け、しかも高粘着性接着剤の使用量を増やして両者の接合力を向上させ、更には必要に応じて湿潤膨張性くさびを用いて、側板11と踏み板12との組み付け施工性が優れた組立簡易階段1を提供するものである。
【0016】
まず請求項1に大きさの発明が採用した手段は、傾斜配置される一対の側板11、11と、この側板11に形成された嵌合用凹部110に嵌入する踏み板12と、前記側板11及び踏み板12を後方より支承する力桁13及び又は底板14とよりなる階段であって、前記嵌合用凹部110は側板11の後方より前記踏み板12が嵌入できるよう側板11の後方に開口部112を有し、かつ前方部に小傾斜部111が形成されてなり、前記踏み板12は両端部において前記嵌合用凹部110に嵌入する嵌合用凸部121〜126を有し、該嵌合用凸部121〜126は小傾斜部111を有すると共に、該小傾斜部111には接着剤溜り部127〜129が形成されていることを特徴とするものである。
【0017】
これにより、前記側板11の嵌合用凹部110と蹴込み板12の嵌合用凸部121〜126とは強固な嵌合による接合が出来ると共に、側板11は小傾斜部111を有するため、高粘着性接着剤が徐々に小傾斜部111に沿って移動し、接着剤溜り部127〜129等内に溜まり、側板11と踏み板12とを高粘着性接着剤によっても、強力に接合することが出来る。そのため、従来の階段の組付けのごとく、多数の釘を用いて凹凸嵌合する必要がない。
【0018】
次に請求項2に記載の発明が採用した手段は、嵌合用凹部110は、踏み板12の両端部に形成された嵌合用凸部121〜126が嵌入できる相応形状および大きさを少なくとも有することを特徴とするものである。これにより、側板11と踏み板12との嵌合接合が容易となり、側板11と踏み板12との組み付け施工性が向上することになる。そのため、組立簡易階段1を容易な組み付け作業により得ることが出来る。
【0019】
そして請求項3に記載の発明が採用した手段は、嵌合用凹部110は、上下両辺サネ凹部124、上辺傾斜サネ凹部125、下辺傾斜サネ凹部126、上下両辺蟻掛け凹部121、上辺傾斜蟻掛け凹部122、下辺傾斜蟻掛け凹部123のいずれかであることを特徴とするものである。
これにより、側板11と踏み板12との凹凸嵌合は、迅速容易でかつ円滑に行われるため、側板11と踏み板12との凹凸嵌合接合による組み付け施工性が向上する。そのため、組立簡易階段1を有利に得ることが出来る。特に、上下両辺蟻掛け凸部122はこれらの凹凸嵌合の中で最も強固な接合力を有する。踏み板12の両端部に形成された上下両辺の蟻掛け嵌合は、その水平方向において全く脱離することがないからである。
【0020】
一方、請求項4に記載の発明が採用した手段は、嵌合用凹部110は、下辺傾斜部113に接着剤溜り部119を有することを特徴とするものである。これにより、嵌合用凹部110内に塗布された高粘着性接着剤は、その大半が接着剤溜り部119内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力を向上させることになる。
【0021】
そして、請求項5に記載の発明によれば、嵌合用凸部121〜126は、上下両辺サネ凸部124、上辺傾斜サネ凸部125、下辺傾斜サネ凸部126、上下両辺蟻掛け凸部121、上辺傾斜蟻掛け凸部122、下辺傾斜蟻掛け凸部123のいずれかであることを特徴とするものである。
これにより、嵌合用凸部121〜126は、側板11の嵌合用凹部110内に容易に嵌入することが出来ることにより、側板11と踏み板12との嵌合接合力により組み付け施工性が向上することになる。
【0022】
また請求項6に記載の発明が採用した手段は、嵌合用凸部121〜126は、傾斜部のいずれかの部分において接着剤溜り部127〜129を有することを特徴とするものである。
これにより、踏み板12の傾斜部に塗布された高粘着性接着剤は、徐々にその大部分が接着剤溜り部127〜129内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力が向上することになる。
【0023】
そして、請求項7に大きさの発明が採用した手段は、接着剤溜り部127〜129は、穴、溝、連続溝128、樋状溝129のいずれかであることを特徴とするものである。
これにより、側板11又は踏み板12の前方部111、121において、塗布又は吹付けられた高粘着性接着剤が接着剤溜り部127〜129内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力を向上することになる。
【0024】
また、請求項8に大きさの発明が採用した手段は、嵌合用凸部121等を嵌入した嵌合用凹部110は、嵌合用凹部121等の上辺部又は下辺部の側板との間に湿潤膨張性のくさび2を有することを特徴とするものである。
これにより、湿潤膨張性くさび2が空気中の水分(湿分)を吸収して、その体積が膨張し、側板11と踏み板12との凹凸嵌合を更に強固なものとすることが出来る。そのため、従来の階段の凹凸嵌合の際に用いられる「くさび」のごとく、多数の釘98(図16参照)を用いる必要がない。」
【0025】
そして請求項9に記載の発明が採用した手段は、吸湿剤を含有した高粘着性接着剤を保有していることを特徴とするものである。
これにより、高粘着性接着剤が空気中の水分を吸収して接着剤自体の体積が膨張して、側板11と踏み板12との嵌合接合力が更に向上することになる。なお、吸湿剤には水分を吸収すると結晶水のごとき状態で水を保持するベントナイトやゼオライトのごとき粘土鉱物の微粉を有利に使用することが出来る。この点について、後に詳述する。
【0026】
また、請求項10に記載の発明の採用した手段は、踏み板12の後方部(下方部)には力桁13及びまたは底板14が配設されていることを特徴とするものである。
これにより、側板11及び踏み板12を後方より強固に支承すると共に、側板11の嵌合用凹部110内に嵌合した踏み板12の嵌合用凸部121〜126が力桁13及び又は底板14により後方への突出することが阻止されて、踏み板12が側板11より凹凸嵌合部において隔離脱出することがなくなる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例における実施の態様などに基づき、図面を参照して具体的に説明する。
本発明の組立簡易階段1は、傾斜配置される一対の側板11と、この側板11に形成された嵌合用凹部110に嵌入する踏み板と、これらの後方より支承する力桁13及び又は底板14とよりなる階段である。
【0028】
そのため、組立簡易階段1は主として側桁階段(図13)の形態を採るものであるが、側板11に蹴込み板(図示略)が嵌入出来る嵌合用凹部110を形成しておき、踏み板12を側板11の後方より嵌入する前に、蹴込み板を予め側板11に取付けておくことにより、箱階段(図14)の形態を採ることも出来る。
なお、力桁13及び又は底板14の形態は、力桁13又は底板14を配設する場合と、力桁13及び底板14の双方を配設する場合とがあり得ることを意味するものである。
【0029】
前記側板11の後方部には、開口部112を有しており、かつ前方部に小傾斜部111が形成されている。
開口部112より前記踏み板12を嵌入することによって側板11の嵌合用凹部110内に、踏み板12を嵌入し凹凸接合をするためである。
また、側板11の小傾斜部111が形成されているのは、側板11の嵌合用凹部110内に塗布又は吹き付けられた高粘着性接着剤が徐々に移動して接着剤溜り部127〜129又は側板11の連続溝118又は樋状溝119などの低い部に溜り易くするためである。
【0030】
前記高粘着性接着剤としては、比較的高粘度のゴム系接着剤又はエマルジョン系の酢酸ビニル接着剤やフェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂の比較的高粘度や増粘剤を添加混合したものがある。そして、更に吸湿剤を添加混合することにより、空気中の水分(湿分)を吸収して上記接着剤の体積が膨張して、側板11と踏み板12との接合力を向上させることが出来る。
【0031】
ここで吸湿剤としては、例えばベントナイト、ゼオライト、活性炭、活性白土、塩化カルシウムなどの微粉を用いることが出来る。この内、特にベントナイトやゼオライト微粉は空気中の水分を一旦吸収すると、結晶水の如き形態で高粘着性接着剤中の吸湿剤中に取り込まれ、冬期などの乾燥期においても容易に取り込まれた水分を遊離しないものがある。
【0032】
前記側板11の嵌合用凹部110としては、例えば上辺又は下辺において側板11の後方部より前方部に向って、その一部又は大部分に高粘着性接着剤が流動(移動)し易いような前方部111を有する。なお、前方部111としては、例えば0.5〜10度位の傾斜である。これにより、高粘着性接着剤が前方部111に沿って底部113に流れ込み溜まることになる(図2参照)。
【0033】
前記嵌合用凹部110は、踏み板12の両端部に形成された嵌合用凹部121〜126が嵌入できる相応形状および大きさを少なくとも有している。ここで相応形状とは、側板11の嵌合用凹部110と踏み板12の嵌合用凸部120とが凹凸嵌合できるよう相応した凹凸形状を有し、踏み板12の嵌合用凸部121〜126が若干小さく、側板11の嵌合用凹部110が若干大きい空間部を有している形態のことである。
なお、踏み板12の嵌合凸部121〜126は、側板11の嵌合用凹部110よりも接着剤溜り部127〜129又は小傾斜部111において、若干の小空間部を有する。
これにより、踏み板12の嵌合用凸部121〜126が、側板11の嵌合用凹部110内に容易に嵌入できると共に、嵌入後に両者の凹凸嵌合部が密着した状態で相互に嵌合接合することが出来る。
【0034】
前記側板11の嵌合用凹部110としては、例えば上下両辺サネ凸部114(図5参照)、上辺傾斜サネ凸部115(図6参照)、下辺傾斜サネ凸部、上下両辺蟻掛け凸部、上辺傾斜蟻掛け凸部、下辺傾斜蟻掛け凸部の如く、後述の踏み板11の嵌合用凸部121〜126に対応する形状を有する凹部である。
一方、踏み板12の嵌合用凸部121〜126としては、例えば上下両辺サネ凸部121(図1参照)、上辺傾斜サネ凸部122(図3〜図5参照)、下辺傾斜サネ凸部123(図6参照)、上下両辺蟻掛け凸部124(図7参照)、上辺傾斜蟻掛け凸部125(図8参照)、下辺傾斜蟻掛け凸部126(図9参照)などがある。
【0035】
踏み板12の嵌合凹部120としての上記上下両辺サネ凸部121、上辺傾斜サネ凸部122、下辺傾斜サネ凸部123、上下両辺蟻掛け凸部124、上辺傾斜蟻掛け凸部1245、下辺傾斜蟻掛け凸部126は、傾斜部のいずれかの部分において、接着剤溜り部127、128、129を有する。
上記接着剤溜り部127、128、129としては、例えば穴127、溝、連続溝128、樋状溝129などがある。これにより、例えば高粘着性接着剤は傾斜部上を流動(移動)して接着剤溜り部127〜129内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力を向上することになる。
【0036】
前記嵌合凹部120の上辺部又は下辺部の側板11の嵌合用凹部110との間に湿潤膨張性のくさび2を有する。
ここで湿潤膨張性くさび2とは、多孔性板状物が吸湿剤又は吸着材を含有しており、空気中の水分(湿分)を吸収して体積が膨張するくさびのことである。吸湿剤又は吸着剤は竹、針葉樹木材片、合成樹脂発泡体のごとき多孔質板状体の中に接着剤又は粘着剤と共に、その微粉末状態で圧入(注入)されたものである。
【0037】
前記湿潤膨張性のくさび2は、たとえば踏み板12の両端部に形成された上辺傾斜サネ凸部122と、側板11に形成された上辺傾斜サネ凹部115との間に嵌入して、空気中の水分を吸収することにより、その体積が膨張して上辺傾斜サネ凸部122を矢印方向(上方)に押しやることにより、上辺傾斜サネ凸部122と上辺傾斜サネ凹部115の内壁が密着すると共に、側板11と踏み板12の嵌合接合力が向上するものである。
なお、上記湿潤膨張性のくさび2は、側板11の嵌合用凹部110内に踏み板11の嵌合用凸部121〜126を側板11の後方112より嵌入した後に、同様に側板11の後方112より打設して容易に嵌入することが出来る。
【0038】
また、前記力桁13及び又は底板14は、踏み板12の嵌合用凸部121〜126を側板11の後方112より嵌入した後に、側板11を傾斜配置する角度と同じ傾斜辺を有するよう踏み板12の後方部は、本体部120及び嵌合用凸部121〜126と共に、予め形成しておくことが好ましい。
【0039】
以下、本発明の好ましい実施例について、図面を参照して符号を付して組立簡易階段1を構成する側板11、踏み板12、力桁13、底板14について順を追って具体的に説明する。なお、下記に示す実施例は、あくまでも本発明の一実施態様であるから、本発明の技術的範囲は何らこれに拘束されるものではない。
【0040】
(実施例1)
本例の組立簡易階段1は、図1及び図2、更には図10〜図12に示す力桁13及び又は底板14によって構成される。
まず、図1に示すごとく、側板11には嵌合用凹部110の一態様としての上下両辺サネ凹部114が形成されている。
そして、踏み板2の本体部の両端部(なお、図面では一端部のみ図示してある)において、上記嵌合用凹部110としての上下両辺サネ凹部114に嵌入できる相応形状および大きさを有する嵌合用凹部としての上下両辺サネ凸部121を形成する。
【0041】
また、上記上下両辺サネ凸部121の上辺傾斜部120には略(接着剤溜り部)字形状をした連続溝128を形成する。そして、この連続溝128は、その両端部において接着剤溜り部としての穴127を有する。
次に、踏み板12の端辺部1211及び嵌合用凹部としての上下両辺サネ凸部121の表面全体及び連続溝128には、高粘着性接着剤を塗布する。
高粘着性接着剤としては、高濃度で高粘度の酢酸ビニールエマルジヨン接着剤を用いる。そして、この高粘着性接着剤にはベントナイト微粉末と増粘剤としてのカルボキシリメチルセルロース等を添加混入してある。
【0042】
以上のように形成された踏み板12を、図2に示すごとく、側板11の後方112より矢印方向の前方部側へ打設して嵌入する。
これにより、踏み板12は側板11に形成された嵌合用凹部110としての上下両辺サネ凹部114内に容易に嵌入することが出来た。
【0043】
そして、高粘着性接着剤は上下両辺サネ凹部114内において、上下両辺サネ凹部114の接着剤溜り部としての凹部101や上下両辺サネ凸部121の表面全体及び連続溝128には、高粘着性接着剤が万遍に塗布された状態、更には、接着剤溜り部としての穴127及び連続溝128内に高粘着性接着剤が充填されていることが、放射線照射写真やその部分の結果確認することが出来た。
このように本例によれば、側板11と踏み板12との嵌合接合が容易で、階段の組み立てが迅速容易に出来る、組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を得ることが出来る。
【0044】
(実施例2)
本例は、実施例1における上下両辺サネ凸部12に代えて、図3に示すごとく、上辺傾斜サネ凸部122を用いて、組立簡易階段1を提供するものである。上記上辺傾斜サネ凸部122は、図2に示すごとく、上記傾斜部120において、接着剤溜り部としての樋状溝129を有する。
また、側板11は、上記上辺傾斜サネ凸部122の相応形状である上辺傾斜サネ凹部115を有する。なお、上辺傾斜サネ凸部122は約20ミリメートル位、前記踏み板2の両端部より突出した大きさを有する。そして、側板11は約40ミリメートルの板厚さで、奥行が上辺傾斜サネ凸部122の約20ミリメートルに相応した約20ミリメートル強の嵌合用凹部110の深さを有する。
【0045】
一方、実施例1で使用した高粘着性接着剤に代えて、比較的高濃度で高粘度のフェノール変性樹脂接着剤を使用した。その他の構成は、実施例1と同様にした。
本例によれば、上辺傾斜サネ凸部122の上辺傾斜部120の上記高粘着性接着剤が他の部分よりも多量に存在しており、側板11と踏み板12とを強固に凹凸嵌合した組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0046】
(実施例3)
本例は実施例2における上辺傾斜サネ凸部122に代えて、図4に示すごとく、上辺傾斜部120において連続溝128を有する上辺傾斜サネ凸部122を用いた組立簡易階段1を提供するものである。なお、上辺傾斜サネ凸部122は約25ミリメートルで嵌合用凹部110は奥行き深さはこれに相応して約25ミリメートルとしたものである。
【0047】
また、実施例2において使用した高粘着性接着剤に代え、比較的高濃度で高粘度のフェノール変性メラミン樹脂系の接着剤を用いた。その他は実施例1及び2と同様の構成とした。本例によれば、実施例2における上辺傾斜サネ凸部122の上辺傾斜部120よりも接着剤溜り部としての連続溝128に比較的多量の接着剤が存在し、凹凸嵌合が更に強固な組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0048】
(実施例4)
本例は、実施例2における上辺傾斜サネ凸部122に代えて、上辺傾斜部120に接着剤溜り部を有しない上辺傾斜サネ凸部122に代えて、図5に示すごとく、上辺傾斜サネ凸部122と嵌合用凹部110の下辺との間に、湿潤膨張性のくさび2を嵌入したものである。
【0049】
上記湿潤膨張性のくさび2は、竹を板状にし、これにポリビニールアルコール溶液にベントナイト微粉末と塩化カルシウムの微粉末を混合したものを2〜3気圧で圧入(注入)したものである。
本例によれば、組立簡易階段1の製作してから約2〜3か月経過後において、前記湿潤膨張性のくさび2の板厚さが約15〜16%増大し、上辺傾斜サネ凸部122を嵌合用凹部110の上方へ押しやり、側板11と踏み板12との凹凸嵌合がより強固となった組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0050】
(実施例5)
本例は、実施例1における上下両辺サネ凸部121に代えて、図6に示すごとく、側板11の略中央部に形成した嵌合用凹部110としての下辺傾斜サネ凹部の下辺傾斜部116に2本の平行な樋状溝117を形成した下辺傾斜サネ凸部123を用いた組立簡易階段1を提供するものである。
下辺傾斜サネ凸部123の突出長は約25ミリメートルとし、嵌合用凹部110の奥行き深さはこれに相応して約25ミリメートルとした。その他の構成は実施例1と同様とした。
【0051】
本例によれば、下辺傾斜サネ凸部123及び嵌合用凹部110の下辺傾斜部116、更には接着剤溜り部としての樋状溝129において、比較的多量の高粘着性接着剤が存在し、側板11と踏み板12とのより強固な凹凸嵌合接合力を有する組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0052】
(実施例6)
本例は、実施例1における上下両辺サネ凸部121に代えて、図7の(イ)及び(ロ)に示すごとく、上下両辺蟻掛け凸部124を使用する組立簡易階段1を提供するものである。
上記上下両辺蟻掛け凸部124には2種類のものがあって、その1つは図7の上段図(イ)に示すごとく、上辺傾斜部120に接着剤溜り部としての穴127を多数並列に形成したものである。
他の1つは、図7の下段図(ロ)に示すごとく、連続溝128を多数並列に形成したものである。
【0053】
これら2種類の上下両辺蟻掛け凸部124を有する踏み板2を組立簡易階段1の雛段の各段の1つ置き毎に配設したものである。その他の構成は、実施例1と同様とした。
本例によれば、凹凸嵌合構合のうちで最も嵌合接合力が高く、水平方向には嵌合が脱離しない強固な嵌合接合力を有し、寸法精度が高い、側板11と踏み板12との組み合わせ作業が迅速容易に出来る、組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を得ることが出来た。なお、寸法精度が高い理由は、踏み板12の両端部において、側板11の嵌合用凹部110により、強固に支承されるからである。
【0054】
(実施例7)
本例は、実施例6と同様に2種類の上辺傾斜蟻掛け凸部125を上下両辺蟻掛け凸部124に代えて使用する組立簡易階段1を提供するものである。
その1つは、図8の上段図(ホ)に示すごとく、上辺傾斜蟻掛け凸部125の突出長が約20ミリメートルで、上辺傾斜部120において、接着剤溜り部としての穴127を形成したものである。
他の1つは、図8の下段図(ヘ)に示すごとく、上辺傾斜蟻掛け凸部125の突出長を約25ミリメートルとし、上辺傾斜部120において、連続溝128を多数並列に形成したものである。そして、上辺傾斜部120に樋状溝129を形成したものである。その構成は、実施例7と同様とした。
【0055】
本例によれば、実施例7における上下両辺蟻掛け凸部124よりも若干凹凸嵌合接合力は低下するが、上辺傾斜蟻掛け凸部125及びこれに相応形状の側板11の嵌合凹部120の形成が比較的容易で強固な凹凸接合力を有し、寸法精度が高く、側板11と踏み板12との嵌合作業が迅速容易に出来る、組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0056】
(実施例8)
本例は、実施例7における上辺傾斜蟻掛け凸部125に代えて、図9に示すごとく、下辺傾斜蟻掛け凸部126を用いた組立簡易階段1を提供するものである。その1つは、図9の上段図に示すごとく、下辺傾斜蟻掛け凸部126の突出長が約20ミリメートルで、該下辺傾斜蟻掛け凸部126の付け基端部に樋状溝129を形成したものである。
他の1つは、図9の上段図に示すごとく、下辺傾斜蟻掛け凸部126の突出長を約25ミリメートルとし、該下辺傾斜蟻掛け凸部126の下辺傾斜部の略中央平坦部に樋状溝129を形成したものである。その他の構成は実施例7と同様とした。
【0057】
本例によれば、下辺傾斜蟻掛け凸部126の下方部及び側板11の嵌合用凹部110における下辺傾斜部としての下辺傾斜蟻掛け凹部に、他の部分よりも高粘着性接着剤が比較的多量に存在し、強固な凹凸嵌合を形成し、側板11と踏み板12との嵌合組み付けが容易で、寸法精度及び組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を得ることが出来た。
なお、実施例1〜8においては、主に側板11と踏み板12との凹凸嵌合の組み付けについて説明したが、その他の組み付けについては、実施例9におて、側板11と踏み板12との凹凸嵌合を終了した後の組立簡易階段1の組み付け作業について主に説明する。
【0058】
(実施例9)
本例は実施例1〜9において組み付けた側板11と踏み板12とを、図10〜図12に示すごとく、側板11の受け材としての「はり」4及び柱5に取り付け配置するものである。なお、側板には、予め踏込み板15を常法手段により装設してある。
まず、図10の下段図(ヌ)に示すごとく、側板11の受け材としての「はり」4に、力桁13を嵌入装着する彫り込み凹部40を形成する。
次に、力桁13の上端部に、左右両辺蟻掛け凹部131を形成する。
【0059】
そして、図10の上段図(リ)に示すごとく、上記力桁13の形成した彫り込み凹部40に、力桁13の左右両辺蟻掛け凸部を嵌入接合する。これにより、側板11の上段部は、受け部材としての「はり」4及び柱5に隣接した側板11を取り付けることが出来た。このようにして、側板11に踏み板12と蹴り込み板15とを離段状に形成した組立簡易階段1を形成することができた。なお、図11及び図12に示すごとく、踏み板11と蹴込み板15との裏面側(下方側)においては、踏み板12と蹴込み板15との上段接合部に、断面形状が略三角形状の「すみ木」17を配設し、両者を補強すると共に、側板11には踏み板12の裏面に板厚さが約30ミリメートルの受け板16を配設した。
これにより、図11に示すごとく、踏み板11と蹴込み板15とが力桁13に強固に取り付けられた組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0060】
なお、本例においては、箱階段の組み付けについて説明したが、力桁13に代えて板厚さが20〜30ミリメートル位の底板14を使用した側桁階段(図13の下段図参照)とすることもできる。この場合においては、階段11に踏み板12を実施例1〜8に示したごとく組み付け施工した後に、踏み板12の傾斜配置に適応する最後端部に底板14が当設し、密着接合するようにこれらを強固に取り付け施工することが出来る。したがって、側板11には蹴込み板は配設しない。
【0061】
以上説明した如く、本発明の実施例によれば、まず(1)側板11と踏み板12との凹凸嵌合接合が容易で、しかも(2)側板11と踏み板12との強固な接合力を有し、かつ(3)寸法精度が良好で、側板11と踏み板12との組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を得ることが出来る。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、前述の通り、請求項1〜請求項10により構成されているため、下記に示すごとく、諸々の効果を発揮するものである。
【0063】
請求項1に記載の発明によれば、前記嵌合用凹部110と嵌合用凸部121〜126は強固な嵌合による接合が出来ると共に、側板11は小傾斜部111を有するため、高粘着性接着剤が徐々に小傾斜部111に沿って移動し、接着剤溜り部127〜129等内に溜り、側板11と踏み板12とを高粘着性接着剤によっても強固に接合することが出来る。
【0064】
請求項2に記載の発明によれば側板11と踏み板12との嵌合接合が容易となり、側板11踏み板12との組み付け施工性が向上することになる。そのため、組立簡易階段1を容易な取付け作業により得ることが出来る。
そして、請求項3に記載の発明によれば、側板11と踏み板12との凹凸嵌合は迅速容易で円滑に行われるため、側板11と踏み板12との凹凸嵌合接合による組み付け施工性が向上する。そのため、組立簡易階段1を有利に提供することが出来る。
【0065】
請求項4に記載の発明によれば、嵌合用凹部110内に塗布された高粘着性接着剤は、その大半が接着剤溜り部119内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力を向上させることが出来る。
【0066】
請求項5に記載の発明によれば、嵌合用凹部121〜126は、側板11の嵌合用凹部110内に容易に嵌入することが出来るため、側板11と踏み板12との嵌合接合により組み付け施工性が向上することになる。
【0067】
請求項6に記載の発明によれば、踏み板12の傾斜部に塗布された高粘着性接着剤は、徐々にその大部分が接着剤溜り部127〜129内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力が向上することになる。
【0068】
請求項7に大きさの発明によれば、側板11は踏み板12の前方部111、121において、塗布又は吹き付けられた高粘着性接着剤が接着剤溜り部127〜129に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力を向上することが出来る。
また、請求項8に記載の発明によれば、湿潤膨張性のくさび2が空気中の水分を吸収して、その体積が膨張し、側板11と踏み板12との凹凸嵌合を更に強固なものとすることが出来る。
【0069】
請求項9に記載の発明によれば、接着剤としての例えば高粘着性接着剤が空気中の水分を吸収して接着剤自体が膨張して、側板11と踏み板12との嵌合接合力が更に向上する。なお、ベントナイトのごとき水分保持力の優れた吸湿剤を使用する場合には、長時間上記の効果が保持される。
【0070】
請求項10に記載の発明によれば側板11及び踏み板12を後方より支承すると共に、側板11の嵌合用凹部110内に嵌合した踏み板12の嵌合用凸部121〜126が力桁13及び又は底板14により突出が阻止されて、踏み板12が側板11の後方側より剥離脱出することがなくなる。
【0071】
以上の如く、本発明によれば、側板11と踏み板12との凹凸嵌合接合が容易で、しかも側板11と踏み板12との強固な接合力を有し、かつ踏み板12の両端部は側板11によって強固に取付け固定されるため、寸法精度が良好で、側板11と踏み板12との組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る側板と踏み板との嵌合接合状態を示す一部斜視図である。
【図2】図1における(カ)−(カ)線の側板の一部断面図である。
【図3】本発明の実施例2に係る側板と踏み板の嵌合状態の一部斜視図である。
【図4】本発明の実施例3に係る側板と踏み板の嵌合状態の一部斜視図である。
【図5】本発明の実施例4に係る側板と踏み板の嵌合状態の一部斜視図である。
【図6】本発明の実施例5に係る側板と踏み板の嵌合状態の一部斜視図である。
【図7】本発明の実施例6に係る踏み板の上下両辺蟻掛け凸部を示す一部斜視図である。
【図8】本発明の実施例7に係る踏み板の上辺傾斜蟻掛け凸部を示す一部斜視図である。
【図9】本発明の実施例8に係る踏み板の下辺傾斜蟻掛け凸部を示す一部斜視図である。
【図10】本発明の実施例9に係る係る力桁の取付け状態を示す一部斜視図である。
【図11】本発明の実施例9に係る側板に踏み板等を取付けた状態を示す一部側面である。
【図12】本発明の実施例9に係る階段の裏側から見た側板に踏み板等の取付け状態を示す一部斜視図である。
【図13】従来の箱階段の斜視図である。
【図14】従来の側桁階段の斜視図である。
【図15】従来の階段における側板に踏み板を取付ける状態を示す一部斜視図である。
【図16】従来の階段における裏側から見た側板に踏み板の取付け状態の他の態様を示す一部斜視図である。
【図17】従来の階段における側板に踏み板を取付ける他の態様を示す一部斜視図である。
【図18】従来の階段の側部断面図である。
【図19】従来の階段の問題点を示す断面説明図である。
【図20】従来の階段における側板に踏み板を取付けた状態を示す一部斜視図である。
【符号の説明】
1 組立簡易階段
11 側板
12 踏み板
13 力桁
14 底板
15 蹴込み板
121〜126 嵌合用凸部
114 上下両辺サネ凹部
115 上辺傾斜サネ凹部
127〜129 接着剤溜り部
2 湿潤膨張性のくさび
【産業上の利用分野】
本発明は、階段の組み付け施工性が優れた組立簡易階段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の階段9は、図13に示すごとく、箱階段と側桁階段とに大別される。
前記箱階段は、日本建築に古くから知られ、非特許文献1(102〜104頁)によれば、最も実用的かつ簡単な勾配の急なものとして知られている。
【0003】
一方、側桁階段は、最も一般的に使用され、踏み板92が図14に示すごとく、側板91に刻設された嵌合用凹部90内に嵌入されて取付けられている。
そして、前記箱階段は、踏み板92と蹴込み板93が傾斜配置された一対の側板91に取付けられている。
【0004】
また、側桁階段としては、図15に示すごとく、踏み板92の両端部に形成された突起部921を嵌合用凹部90内の嵌入穴901に嵌入して取付けられている。
そして、踏み板92を取り付けた側板91は、柱8の側部に刻設された階段傾斜を有する側桁欠込み部80に取付けられている。
【0005】
一方、箱階段は、図16に示すごとく、側板91に設けられた嵌合用凹部90内に踏み板92を側板91の後方より嵌入し、さらに「逆L字型」のくさび97を踏み板92上に嵌入した後、多数の釘98を用いて前記くさび97を側板91に取付け固定されている。これにより、踏み板92は、一対の傾斜配置された側板91に水平方向の雛段状に取付けられている。
【0006】
また、箱階段には、図17に示すごとく、側板91の前方部より嵌合用凹部910と踏み板92に設けた嵌合凹部920との合せ嵌合により取付け固定される方法も知られている。なお、この方法は、踏み板92の一端部のみと、両端部の双方が合せ嵌合される場合とがある。
【0007】
他方、特許文献2によれば、図18に示すごとく、「側板91の上方側に、予め段状に切り欠きによって形成された複数の水平段部にそれぞれ踏み板92が雛段状に載せられ固定され、蹴込み板93が下段側の踏み板92の後端部と上段側の踏み板92の前端部との間に接合凹部94内に立設されるように設けられた階段構造」が提案されている。
【0008】
【非特許文献1】
「図解・木造建築入門」(102貢〜104貢)
発行書 株式会社 井上書院
【特許文献2】
特開2000−129880号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非特許文献1に記載の箱階段9は、図16に示すごとく、くさび97を側板91に多数の釘98を用いて取付け固定するため、取付け作業が複雑になり、その作業には長時間を必要とするという問題点がある。
【0010】
また、図20に示すごとく、前記接合凹部94のスペースが蹴込み板93の板厚さよりも大きいため、蹴込み板93は前方か後方に傾斜し易い問題点がある。
また、図17に示すごとく、踏み板92の嵌合凹部920と側板91の嵌合用凹部910との合せ嵌合の場合は、踏み板92の前方部922の突出端部923が一般に120ミリメートル以上であると、踏み板92にかかる荷重により突出端部923が破損し易い問題点がある。この問題点は、例えば踏み板92を従来の集成材の如く、木材繊維方向が同一のものを使用した場合にも、図20に示すごとく、突出端部923が矢印方向に割れ易く破損し易い欠点がある。
【0011】
しかも図20に示すごとく、踏み板92の嵌合用部920は、接着剤が用いられていない場合には、側板91の嵌合用凹部910より容易に脱離して、踏み板92が側板91より外れ易い問題点がある。
【0012】
一方、図15に示すごとく、踏み板92が側板91の嵌合用凹部90に「くさび」を用いることなく嵌入されている場合には、側板91より踏み板92がより一層外れ易い欠点がある。
そして、図15に示すごとく、踏み板92の両端部に形成された突起部921が側板91の嵌合用凹部90内の嵌入穴901に嵌入して取付けられている場合には、踏み板92上に大きな荷重がかかると突起部921が破損し易い問題点がある。しかも、この突起部921と嵌入穴901との接着力が不十分である場合には、側板91より踏み板92の突起部901が容易に外れ易いという問題点がある。
【0013】
他方、特許文献2に大きさされた階段9においては、従来ののように長い釘(50ミリメートル以上のもの)を使用することなく、比較的短い釘(50ミリメートル以下のもの)が使用されることから、釘が外れ易く、しかも図18に示すごとく、釘が緩んだり外れた場合には、踏み板92が傾斜して階段の雛段に狂いを生じる場合がある。そのため、階段が破損し易く、従来のいずれの階段9にもそれぞれの問題点があり、この問題点を解消するためには、接着剤の使用量や釘による接合力の向上を図る必要がある。
【0014】
そこで本発明は、上記従来の階段9の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、側板と踏み板との接合脱離がなく、両者の接合力を向上させ、しかも両者の組み付け施工性が優れた組立簡易階段を提供しようとするものである。
以下に、本発明の解決手段を図面の符号を付して具体的に説明する。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明が採った手段は、側板11と踏み板12とを蟻掛け凹凸嵌合やサネ凹凸嵌合などの強固な接合力を有し、更に側板11と踏み板12の一部に接着剤溜り部127、128、129を設け、しかも高粘着性接着剤の使用量を増やして両者の接合力を向上させ、更には必要に応じて湿潤膨張性くさびを用いて、側板11と踏み板12との組み付け施工性が優れた組立簡易階段1を提供するものである。
【0016】
まず請求項1に大きさの発明が採用した手段は、傾斜配置される一対の側板11、11と、この側板11に形成された嵌合用凹部110に嵌入する踏み板12と、前記側板11及び踏み板12を後方より支承する力桁13及び又は底板14とよりなる階段であって、前記嵌合用凹部110は側板11の後方より前記踏み板12が嵌入できるよう側板11の後方に開口部112を有し、かつ前方部に小傾斜部111が形成されてなり、前記踏み板12は両端部において前記嵌合用凹部110に嵌入する嵌合用凸部121〜126を有し、該嵌合用凸部121〜126は小傾斜部111を有すると共に、該小傾斜部111には接着剤溜り部127〜129が形成されていることを特徴とするものである。
【0017】
これにより、前記側板11の嵌合用凹部110と蹴込み板12の嵌合用凸部121〜126とは強固な嵌合による接合が出来ると共に、側板11は小傾斜部111を有するため、高粘着性接着剤が徐々に小傾斜部111に沿って移動し、接着剤溜り部127〜129等内に溜まり、側板11と踏み板12とを高粘着性接着剤によっても、強力に接合することが出来る。そのため、従来の階段の組付けのごとく、多数の釘を用いて凹凸嵌合する必要がない。
【0018】
次に請求項2に記載の発明が採用した手段は、嵌合用凹部110は、踏み板12の両端部に形成された嵌合用凸部121〜126が嵌入できる相応形状および大きさを少なくとも有することを特徴とするものである。これにより、側板11と踏み板12との嵌合接合が容易となり、側板11と踏み板12との組み付け施工性が向上することになる。そのため、組立簡易階段1を容易な組み付け作業により得ることが出来る。
【0019】
そして請求項3に記載の発明が採用した手段は、嵌合用凹部110は、上下両辺サネ凹部124、上辺傾斜サネ凹部125、下辺傾斜サネ凹部126、上下両辺蟻掛け凹部121、上辺傾斜蟻掛け凹部122、下辺傾斜蟻掛け凹部123のいずれかであることを特徴とするものである。
これにより、側板11と踏み板12との凹凸嵌合は、迅速容易でかつ円滑に行われるため、側板11と踏み板12との凹凸嵌合接合による組み付け施工性が向上する。そのため、組立簡易階段1を有利に得ることが出来る。特に、上下両辺蟻掛け凸部122はこれらの凹凸嵌合の中で最も強固な接合力を有する。踏み板12の両端部に形成された上下両辺の蟻掛け嵌合は、その水平方向において全く脱離することがないからである。
【0020】
一方、請求項4に記載の発明が採用した手段は、嵌合用凹部110は、下辺傾斜部113に接着剤溜り部119を有することを特徴とするものである。これにより、嵌合用凹部110内に塗布された高粘着性接着剤は、その大半が接着剤溜り部119内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力を向上させることになる。
【0021】
そして、請求項5に記載の発明によれば、嵌合用凸部121〜126は、上下両辺サネ凸部124、上辺傾斜サネ凸部125、下辺傾斜サネ凸部126、上下両辺蟻掛け凸部121、上辺傾斜蟻掛け凸部122、下辺傾斜蟻掛け凸部123のいずれかであることを特徴とするものである。
これにより、嵌合用凸部121〜126は、側板11の嵌合用凹部110内に容易に嵌入することが出来ることにより、側板11と踏み板12との嵌合接合力により組み付け施工性が向上することになる。
【0022】
また請求項6に記載の発明が採用した手段は、嵌合用凸部121〜126は、傾斜部のいずれかの部分において接着剤溜り部127〜129を有することを特徴とするものである。
これにより、踏み板12の傾斜部に塗布された高粘着性接着剤は、徐々にその大部分が接着剤溜り部127〜129内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力が向上することになる。
【0023】
そして、請求項7に大きさの発明が採用した手段は、接着剤溜り部127〜129は、穴、溝、連続溝128、樋状溝129のいずれかであることを特徴とするものである。
これにより、側板11又は踏み板12の前方部111、121において、塗布又は吹付けられた高粘着性接着剤が接着剤溜り部127〜129内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力を向上することになる。
【0024】
また、請求項8に大きさの発明が採用した手段は、嵌合用凸部121等を嵌入した嵌合用凹部110は、嵌合用凹部121等の上辺部又は下辺部の側板との間に湿潤膨張性のくさび2を有することを特徴とするものである。
これにより、湿潤膨張性くさび2が空気中の水分(湿分)を吸収して、その体積が膨張し、側板11と踏み板12との凹凸嵌合を更に強固なものとすることが出来る。そのため、従来の階段の凹凸嵌合の際に用いられる「くさび」のごとく、多数の釘98(図16参照)を用いる必要がない。」
【0025】
そして請求項9に記載の発明が採用した手段は、吸湿剤を含有した高粘着性接着剤を保有していることを特徴とするものである。
これにより、高粘着性接着剤が空気中の水分を吸収して接着剤自体の体積が膨張して、側板11と踏み板12との嵌合接合力が更に向上することになる。なお、吸湿剤には水分を吸収すると結晶水のごとき状態で水を保持するベントナイトやゼオライトのごとき粘土鉱物の微粉を有利に使用することが出来る。この点について、後に詳述する。
【0026】
また、請求項10に記載の発明の採用した手段は、踏み板12の後方部(下方部)には力桁13及びまたは底板14が配設されていることを特徴とするものである。
これにより、側板11及び踏み板12を後方より強固に支承すると共に、側板11の嵌合用凹部110内に嵌合した踏み板12の嵌合用凸部121〜126が力桁13及び又は底板14により後方への突出することが阻止されて、踏み板12が側板11より凹凸嵌合部において隔離脱出することがなくなる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例における実施の態様などに基づき、図面を参照して具体的に説明する。
本発明の組立簡易階段1は、傾斜配置される一対の側板11と、この側板11に形成された嵌合用凹部110に嵌入する踏み板と、これらの後方より支承する力桁13及び又は底板14とよりなる階段である。
【0028】
そのため、組立簡易階段1は主として側桁階段(図13)の形態を採るものであるが、側板11に蹴込み板(図示略)が嵌入出来る嵌合用凹部110を形成しておき、踏み板12を側板11の後方より嵌入する前に、蹴込み板を予め側板11に取付けておくことにより、箱階段(図14)の形態を採ることも出来る。
なお、力桁13及び又は底板14の形態は、力桁13又は底板14を配設する場合と、力桁13及び底板14の双方を配設する場合とがあり得ることを意味するものである。
【0029】
前記側板11の後方部には、開口部112を有しており、かつ前方部に小傾斜部111が形成されている。
開口部112より前記踏み板12を嵌入することによって側板11の嵌合用凹部110内に、踏み板12を嵌入し凹凸接合をするためである。
また、側板11の小傾斜部111が形成されているのは、側板11の嵌合用凹部110内に塗布又は吹き付けられた高粘着性接着剤が徐々に移動して接着剤溜り部127〜129又は側板11の連続溝118又は樋状溝119などの低い部に溜り易くするためである。
【0030】
前記高粘着性接着剤としては、比較的高粘度のゴム系接着剤又はエマルジョン系の酢酸ビニル接着剤やフェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂の比較的高粘度や増粘剤を添加混合したものがある。そして、更に吸湿剤を添加混合することにより、空気中の水分(湿分)を吸収して上記接着剤の体積が膨張して、側板11と踏み板12との接合力を向上させることが出来る。
【0031】
ここで吸湿剤としては、例えばベントナイト、ゼオライト、活性炭、活性白土、塩化カルシウムなどの微粉を用いることが出来る。この内、特にベントナイトやゼオライト微粉は空気中の水分を一旦吸収すると、結晶水の如き形態で高粘着性接着剤中の吸湿剤中に取り込まれ、冬期などの乾燥期においても容易に取り込まれた水分を遊離しないものがある。
【0032】
前記側板11の嵌合用凹部110としては、例えば上辺又は下辺において側板11の後方部より前方部に向って、その一部又は大部分に高粘着性接着剤が流動(移動)し易いような前方部111を有する。なお、前方部111としては、例えば0.5〜10度位の傾斜である。これにより、高粘着性接着剤が前方部111に沿って底部113に流れ込み溜まることになる(図2参照)。
【0033】
前記嵌合用凹部110は、踏み板12の両端部に形成された嵌合用凹部121〜126が嵌入できる相応形状および大きさを少なくとも有している。ここで相応形状とは、側板11の嵌合用凹部110と踏み板12の嵌合用凸部120とが凹凸嵌合できるよう相応した凹凸形状を有し、踏み板12の嵌合用凸部121〜126が若干小さく、側板11の嵌合用凹部110が若干大きい空間部を有している形態のことである。
なお、踏み板12の嵌合凸部121〜126は、側板11の嵌合用凹部110よりも接着剤溜り部127〜129又は小傾斜部111において、若干の小空間部を有する。
これにより、踏み板12の嵌合用凸部121〜126が、側板11の嵌合用凹部110内に容易に嵌入できると共に、嵌入後に両者の凹凸嵌合部が密着した状態で相互に嵌合接合することが出来る。
【0034】
前記側板11の嵌合用凹部110としては、例えば上下両辺サネ凸部114(図5参照)、上辺傾斜サネ凸部115(図6参照)、下辺傾斜サネ凸部、上下両辺蟻掛け凸部、上辺傾斜蟻掛け凸部、下辺傾斜蟻掛け凸部の如く、後述の踏み板11の嵌合用凸部121〜126に対応する形状を有する凹部である。
一方、踏み板12の嵌合用凸部121〜126としては、例えば上下両辺サネ凸部121(図1参照)、上辺傾斜サネ凸部122(図3〜図5参照)、下辺傾斜サネ凸部123(図6参照)、上下両辺蟻掛け凸部124(図7参照)、上辺傾斜蟻掛け凸部125(図8参照)、下辺傾斜蟻掛け凸部126(図9参照)などがある。
【0035】
踏み板12の嵌合凹部120としての上記上下両辺サネ凸部121、上辺傾斜サネ凸部122、下辺傾斜サネ凸部123、上下両辺蟻掛け凸部124、上辺傾斜蟻掛け凸部1245、下辺傾斜蟻掛け凸部126は、傾斜部のいずれかの部分において、接着剤溜り部127、128、129を有する。
上記接着剤溜り部127、128、129としては、例えば穴127、溝、連続溝128、樋状溝129などがある。これにより、例えば高粘着性接着剤は傾斜部上を流動(移動)して接着剤溜り部127〜129内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力を向上することになる。
【0036】
前記嵌合凹部120の上辺部又は下辺部の側板11の嵌合用凹部110との間に湿潤膨張性のくさび2を有する。
ここで湿潤膨張性くさび2とは、多孔性板状物が吸湿剤又は吸着材を含有しており、空気中の水分(湿分)を吸収して体積が膨張するくさびのことである。吸湿剤又は吸着剤は竹、針葉樹木材片、合成樹脂発泡体のごとき多孔質板状体の中に接着剤又は粘着剤と共に、その微粉末状態で圧入(注入)されたものである。
【0037】
前記湿潤膨張性のくさび2は、たとえば踏み板12の両端部に形成された上辺傾斜サネ凸部122と、側板11に形成された上辺傾斜サネ凹部115との間に嵌入して、空気中の水分を吸収することにより、その体積が膨張して上辺傾斜サネ凸部122を矢印方向(上方)に押しやることにより、上辺傾斜サネ凸部122と上辺傾斜サネ凹部115の内壁が密着すると共に、側板11と踏み板12の嵌合接合力が向上するものである。
なお、上記湿潤膨張性のくさび2は、側板11の嵌合用凹部110内に踏み板11の嵌合用凸部121〜126を側板11の後方112より嵌入した後に、同様に側板11の後方112より打設して容易に嵌入することが出来る。
【0038】
また、前記力桁13及び又は底板14は、踏み板12の嵌合用凸部121〜126を側板11の後方112より嵌入した後に、側板11を傾斜配置する角度と同じ傾斜辺を有するよう踏み板12の後方部は、本体部120及び嵌合用凸部121〜126と共に、予め形成しておくことが好ましい。
【0039】
以下、本発明の好ましい実施例について、図面を参照して符号を付して組立簡易階段1を構成する側板11、踏み板12、力桁13、底板14について順を追って具体的に説明する。なお、下記に示す実施例は、あくまでも本発明の一実施態様であるから、本発明の技術的範囲は何らこれに拘束されるものではない。
【0040】
(実施例1)
本例の組立簡易階段1は、図1及び図2、更には図10〜図12に示す力桁13及び又は底板14によって構成される。
まず、図1に示すごとく、側板11には嵌合用凹部110の一態様としての上下両辺サネ凹部114が形成されている。
そして、踏み板2の本体部の両端部(なお、図面では一端部のみ図示してある)において、上記嵌合用凹部110としての上下両辺サネ凹部114に嵌入できる相応形状および大きさを有する嵌合用凹部としての上下両辺サネ凸部121を形成する。
【0041】
また、上記上下両辺サネ凸部121の上辺傾斜部120には略(接着剤溜り部)字形状をした連続溝128を形成する。そして、この連続溝128は、その両端部において接着剤溜り部としての穴127を有する。
次に、踏み板12の端辺部1211及び嵌合用凹部としての上下両辺サネ凸部121の表面全体及び連続溝128には、高粘着性接着剤を塗布する。
高粘着性接着剤としては、高濃度で高粘度の酢酸ビニールエマルジヨン接着剤を用いる。そして、この高粘着性接着剤にはベントナイト微粉末と増粘剤としてのカルボキシリメチルセルロース等を添加混入してある。
【0042】
以上のように形成された踏み板12を、図2に示すごとく、側板11の後方112より矢印方向の前方部側へ打設して嵌入する。
これにより、踏み板12は側板11に形成された嵌合用凹部110としての上下両辺サネ凹部114内に容易に嵌入することが出来た。
【0043】
そして、高粘着性接着剤は上下両辺サネ凹部114内において、上下両辺サネ凹部114の接着剤溜り部としての凹部101や上下両辺サネ凸部121の表面全体及び連続溝128には、高粘着性接着剤が万遍に塗布された状態、更には、接着剤溜り部としての穴127及び連続溝128内に高粘着性接着剤が充填されていることが、放射線照射写真やその部分の結果確認することが出来た。
このように本例によれば、側板11と踏み板12との嵌合接合が容易で、階段の組み立てが迅速容易に出来る、組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を得ることが出来る。
【0044】
(実施例2)
本例は、実施例1における上下両辺サネ凸部12に代えて、図3に示すごとく、上辺傾斜サネ凸部122を用いて、組立簡易階段1を提供するものである。上記上辺傾斜サネ凸部122は、図2に示すごとく、上記傾斜部120において、接着剤溜り部としての樋状溝129を有する。
また、側板11は、上記上辺傾斜サネ凸部122の相応形状である上辺傾斜サネ凹部115を有する。なお、上辺傾斜サネ凸部122は約20ミリメートル位、前記踏み板2の両端部より突出した大きさを有する。そして、側板11は約40ミリメートルの板厚さで、奥行が上辺傾斜サネ凸部122の約20ミリメートルに相応した約20ミリメートル強の嵌合用凹部110の深さを有する。
【0045】
一方、実施例1で使用した高粘着性接着剤に代えて、比較的高濃度で高粘度のフェノール変性樹脂接着剤を使用した。その他の構成は、実施例1と同様にした。
本例によれば、上辺傾斜サネ凸部122の上辺傾斜部120の上記高粘着性接着剤が他の部分よりも多量に存在しており、側板11と踏み板12とを強固に凹凸嵌合した組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0046】
(実施例3)
本例は実施例2における上辺傾斜サネ凸部122に代えて、図4に示すごとく、上辺傾斜部120において連続溝128を有する上辺傾斜サネ凸部122を用いた組立簡易階段1を提供するものである。なお、上辺傾斜サネ凸部122は約25ミリメートルで嵌合用凹部110は奥行き深さはこれに相応して約25ミリメートルとしたものである。
【0047】
また、実施例2において使用した高粘着性接着剤に代え、比較的高濃度で高粘度のフェノール変性メラミン樹脂系の接着剤を用いた。その他は実施例1及び2と同様の構成とした。本例によれば、実施例2における上辺傾斜サネ凸部122の上辺傾斜部120よりも接着剤溜り部としての連続溝128に比較的多量の接着剤が存在し、凹凸嵌合が更に強固な組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0048】
(実施例4)
本例は、実施例2における上辺傾斜サネ凸部122に代えて、上辺傾斜部120に接着剤溜り部を有しない上辺傾斜サネ凸部122に代えて、図5に示すごとく、上辺傾斜サネ凸部122と嵌合用凹部110の下辺との間に、湿潤膨張性のくさび2を嵌入したものである。
【0049】
上記湿潤膨張性のくさび2は、竹を板状にし、これにポリビニールアルコール溶液にベントナイト微粉末と塩化カルシウムの微粉末を混合したものを2〜3気圧で圧入(注入)したものである。
本例によれば、組立簡易階段1の製作してから約2〜3か月経過後において、前記湿潤膨張性のくさび2の板厚さが約15〜16%増大し、上辺傾斜サネ凸部122を嵌合用凹部110の上方へ押しやり、側板11と踏み板12との凹凸嵌合がより強固となった組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0050】
(実施例5)
本例は、実施例1における上下両辺サネ凸部121に代えて、図6に示すごとく、側板11の略中央部に形成した嵌合用凹部110としての下辺傾斜サネ凹部の下辺傾斜部116に2本の平行な樋状溝117を形成した下辺傾斜サネ凸部123を用いた組立簡易階段1を提供するものである。
下辺傾斜サネ凸部123の突出長は約25ミリメートルとし、嵌合用凹部110の奥行き深さはこれに相応して約25ミリメートルとした。その他の構成は実施例1と同様とした。
【0051】
本例によれば、下辺傾斜サネ凸部123及び嵌合用凹部110の下辺傾斜部116、更には接着剤溜り部としての樋状溝129において、比較的多量の高粘着性接着剤が存在し、側板11と踏み板12とのより強固な凹凸嵌合接合力を有する組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0052】
(実施例6)
本例は、実施例1における上下両辺サネ凸部121に代えて、図7の(イ)及び(ロ)に示すごとく、上下両辺蟻掛け凸部124を使用する組立簡易階段1を提供するものである。
上記上下両辺蟻掛け凸部124には2種類のものがあって、その1つは図7の上段図(イ)に示すごとく、上辺傾斜部120に接着剤溜り部としての穴127を多数並列に形成したものである。
他の1つは、図7の下段図(ロ)に示すごとく、連続溝128を多数並列に形成したものである。
【0053】
これら2種類の上下両辺蟻掛け凸部124を有する踏み板2を組立簡易階段1の雛段の各段の1つ置き毎に配設したものである。その他の構成は、実施例1と同様とした。
本例によれば、凹凸嵌合構合のうちで最も嵌合接合力が高く、水平方向には嵌合が脱離しない強固な嵌合接合力を有し、寸法精度が高い、側板11と踏み板12との組み合わせ作業が迅速容易に出来る、組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を得ることが出来た。なお、寸法精度が高い理由は、踏み板12の両端部において、側板11の嵌合用凹部110により、強固に支承されるからである。
【0054】
(実施例7)
本例は、実施例6と同様に2種類の上辺傾斜蟻掛け凸部125を上下両辺蟻掛け凸部124に代えて使用する組立簡易階段1を提供するものである。
その1つは、図8の上段図(ホ)に示すごとく、上辺傾斜蟻掛け凸部125の突出長が約20ミリメートルで、上辺傾斜部120において、接着剤溜り部としての穴127を形成したものである。
他の1つは、図8の下段図(ヘ)に示すごとく、上辺傾斜蟻掛け凸部125の突出長を約25ミリメートルとし、上辺傾斜部120において、連続溝128を多数並列に形成したものである。そして、上辺傾斜部120に樋状溝129を形成したものである。その構成は、実施例7と同様とした。
【0055】
本例によれば、実施例7における上下両辺蟻掛け凸部124よりも若干凹凸嵌合接合力は低下するが、上辺傾斜蟻掛け凸部125及びこれに相応形状の側板11の嵌合凹部120の形成が比較的容易で強固な凹凸接合力を有し、寸法精度が高く、側板11と踏み板12との嵌合作業が迅速容易に出来る、組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0056】
(実施例8)
本例は、実施例7における上辺傾斜蟻掛け凸部125に代えて、図9に示すごとく、下辺傾斜蟻掛け凸部126を用いた組立簡易階段1を提供するものである。その1つは、図9の上段図に示すごとく、下辺傾斜蟻掛け凸部126の突出長が約20ミリメートルで、該下辺傾斜蟻掛け凸部126の付け基端部に樋状溝129を形成したものである。
他の1つは、図9の上段図に示すごとく、下辺傾斜蟻掛け凸部126の突出長を約25ミリメートルとし、該下辺傾斜蟻掛け凸部126の下辺傾斜部の略中央平坦部に樋状溝129を形成したものである。その他の構成は実施例7と同様とした。
【0057】
本例によれば、下辺傾斜蟻掛け凸部126の下方部及び側板11の嵌合用凹部110における下辺傾斜部としての下辺傾斜蟻掛け凹部に、他の部分よりも高粘着性接着剤が比較的多量に存在し、強固な凹凸嵌合を形成し、側板11と踏み板12との嵌合組み付けが容易で、寸法精度及び組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を得ることが出来た。
なお、実施例1〜8においては、主に側板11と踏み板12との凹凸嵌合の組み付けについて説明したが、その他の組み付けについては、実施例9におて、側板11と踏み板12との凹凸嵌合を終了した後の組立簡易階段1の組み付け作業について主に説明する。
【0058】
(実施例9)
本例は実施例1〜9において組み付けた側板11と踏み板12とを、図10〜図12に示すごとく、側板11の受け材としての「はり」4及び柱5に取り付け配置するものである。なお、側板には、予め踏込み板15を常法手段により装設してある。
まず、図10の下段図(ヌ)に示すごとく、側板11の受け材としての「はり」4に、力桁13を嵌入装着する彫り込み凹部40を形成する。
次に、力桁13の上端部に、左右両辺蟻掛け凹部131を形成する。
【0059】
そして、図10の上段図(リ)に示すごとく、上記力桁13の形成した彫り込み凹部40に、力桁13の左右両辺蟻掛け凸部を嵌入接合する。これにより、側板11の上段部は、受け部材としての「はり」4及び柱5に隣接した側板11を取り付けることが出来た。このようにして、側板11に踏み板12と蹴り込み板15とを離段状に形成した組立簡易階段1を形成することができた。なお、図11及び図12に示すごとく、踏み板11と蹴込み板15との裏面側(下方側)においては、踏み板12と蹴込み板15との上段接合部に、断面形状が略三角形状の「すみ木」17を配設し、両者を補強すると共に、側板11には踏み板12の裏面に板厚さが約30ミリメートルの受け板16を配設した。
これにより、図11に示すごとく、踏み板11と蹴込み板15とが力桁13に強固に取り付けられた組立簡易階段1を得ることが出来た。
【0060】
なお、本例においては、箱階段の組み付けについて説明したが、力桁13に代えて板厚さが20〜30ミリメートル位の底板14を使用した側桁階段(図13の下段図参照)とすることもできる。この場合においては、階段11に踏み板12を実施例1〜8に示したごとく組み付け施工した後に、踏み板12の傾斜配置に適応する最後端部に底板14が当設し、密着接合するようにこれらを強固に取り付け施工することが出来る。したがって、側板11には蹴込み板は配設しない。
【0061】
以上説明した如く、本発明の実施例によれば、まず(1)側板11と踏み板12との凹凸嵌合接合が容易で、しかも(2)側板11と踏み板12との強固な接合力を有し、かつ(3)寸法精度が良好で、側板11と踏み板12との組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を得ることが出来る。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、前述の通り、請求項1〜請求項10により構成されているため、下記に示すごとく、諸々の効果を発揮するものである。
【0063】
請求項1に記載の発明によれば、前記嵌合用凹部110と嵌合用凸部121〜126は強固な嵌合による接合が出来ると共に、側板11は小傾斜部111を有するため、高粘着性接着剤が徐々に小傾斜部111に沿って移動し、接着剤溜り部127〜129等内に溜り、側板11と踏み板12とを高粘着性接着剤によっても強固に接合することが出来る。
【0064】
請求項2に記載の発明によれば側板11と踏み板12との嵌合接合が容易となり、側板11踏み板12との組み付け施工性が向上することになる。そのため、組立簡易階段1を容易な取付け作業により得ることが出来る。
そして、請求項3に記載の発明によれば、側板11と踏み板12との凹凸嵌合は迅速容易で円滑に行われるため、側板11と踏み板12との凹凸嵌合接合による組み付け施工性が向上する。そのため、組立簡易階段1を有利に提供することが出来る。
【0065】
請求項4に記載の発明によれば、嵌合用凹部110内に塗布された高粘着性接着剤は、その大半が接着剤溜り部119内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力を向上させることが出来る。
【0066】
請求項5に記載の発明によれば、嵌合用凹部121〜126は、側板11の嵌合用凹部110内に容易に嵌入することが出来るため、側板11と踏み板12との嵌合接合により組み付け施工性が向上することになる。
【0067】
請求項6に記載の発明によれば、踏み板12の傾斜部に塗布された高粘着性接着剤は、徐々にその大部分が接着剤溜り部127〜129内に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力が向上することになる。
【0068】
請求項7に大きさの発明によれば、側板11は踏み板12の前方部111、121において、塗布又は吹き付けられた高粘着性接着剤が接着剤溜り部127〜129に溜まり、側板11と踏み板12との嵌合接合力を向上することが出来る。
また、請求項8に記載の発明によれば、湿潤膨張性のくさび2が空気中の水分を吸収して、その体積が膨張し、側板11と踏み板12との凹凸嵌合を更に強固なものとすることが出来る。
【0069】
請求項9に記載の発明によれば、接着剤としての例えば高粘着性接着剤が空気中の水分を吸収して接着剤自体が膨張して、側板11と踏み板12との嵌合接合力が更に向上する。なお、ベントナイトのごとき水分保持力の優れた吸湿剤を使用する場合には、長時間上記の効果が保持される。
【0070】
請求項10に記載の発明によれば側板11及び踏み板12を後方より支承すると共に、側板11の嵌合用凹部110内に嵌合した踏み板12の嵌合用凸部121〜126が力桁13及び又は底板14により突出が阻止されて、踏み板12が側板11の後方側より剥離脱出することがなくなる。
【0071】
以上の如く、本発明によれば、側板11と踏み板12との凹凸嵌合接合が容易で、しかも側板11と踏み板12との強固な接合力を有し、かつ踏み板12の両端部は側板11によって強固に取付け固定されるため、寸法精度が良好で、側板11と踏み板12との組み付け施工性に優れた組立簡易階段1を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る側板と踏み板との嵌合接合状態を示す一部斜視図である。
【図2】図1における(カ)−(カ)線の側板の一部断面図である。
【図3】本発明の実施例2に係る側板と踏み板の嵌合状態の一部斜視図である。
【図4】本発明の実施例3に係る側板と踏み板の嵌合状態の一部斜視図である。
【図5】本発明の実施例4に係る側板と踏み板の嵌合状態の一部斜視図である。
【図6】本発明の実施例5に係る側板と踏み板の嵌合状態の一部斜視図である。
【図7】本発明の実施例6に係る踏み板の上下両辺蟻掛け凸部を示す一部斜視図である。
【図8】本発明の実施例7に係る踏み板の上辺傾斜蟻掛け凸部を示す一部斜視図である。
【図9】本発明の実施例8に係る踏み板の下辺傾斜蟻掛け凸部を示す一部斜視図である。
【図10】本発明の実施例9に係る係る力桁の取付け状態を示す一部斜視図である。
【図11】本発明の実施例9に係る側板に踏み板等を取付けた状態を示す一部側面である。
【図12】本発明の実施例9に係る階段の裏側から見た側板に踏み板等の取付け状態を示す一部斜視図である。
【図13】従来の箱階段の斜視図である。
【図14】従来の側桁階段の斜視図である。
【図15】従来の階段における側板に踏み板を取付ける状態を示す一部斜視図である。
【図16】従来の階段における裏側から見た側板に踏み板の取付け状態の他の態様を示す一部斜視図である。
【図17】従来の階段における側板に踏み板を取付ける他の態様を示す一部斜視図である。
【図18】従来の階段の側部断面図である。
【図19】従来の階段の問題点を示す断面説明図である。
【図20】従来の階段における側板に踏み板を取付けた状態を示す一部斜視図である。
【符号の説明】
1 組立簡易階段
11 側板
12 踏み板
13 力桁
14 底板
15 蹴込み板
121〜126 嵌合用凸部
114 上下両辺サネ凹部
115 上辺傾斜サネ凹部
127〜129 接着剤溜り部
2 湿潤膨張性のくさび
Claims (10)
- 傾斜配置される一対の側板と、この側板に形成された嵌合用凹部に嵌入する踏み板と、前記側板及び踏み板を後方より支承する力桁及び又は底板とよりなる階段であって、
前記嵌合用凹部は、側板の後方より前記踏み板が嵌入できるよう側板の後方に開口部を有し、かつ前方部に小傾斜部が形成されてなり、前記踏み板は両端部において前記嵌合用凹部に嵌入する嵌合用凸部を有し、該嵌合用凸部は小傾斜部を有すると共に、該小傾斜部には接着剤溜り部が形成されていることを特徴とする組立簡易階段。 - 側板の嵌合用凹部は、踏み板の両端部に形成された嵌合用凸部が嵌入できる相応形状および大きさを少なくとも有することを特徴とする請求項1に記載の組立簡易階段。
- 側板の嵌合用凹部は、上下両辺サネ凹部、上辺傾斜サネ凹部、下辺傾斜サネ凹部、上下両辺蟻掛け凹部、上辺傾斜蟻掛け凹部、下辺傾斜蟻掛け凹部のいずれかであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の組立簡易階段。
- 側板の嵌合用凹部は、下辺傾斜部に接着剤溜り部を有することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の組立簡易階段。
- 踏み板の嵌合凹部は、上下両辺サネ凸部、上辺傾斜サネ凸部、下辺傾斜サネ凸部、上下両辺蟻掛け凸部、上辺傾斜蟻掛け凸部、下辺傾斜蟻掛け凸部のいずれかであることを特徴とする請求項1に大きさの組立簡易階段。
- 踏み板の嵌合用凹部は、傾斜部のいずれかの部分において接着剤溜り部を有することを特徴とする請求項1又は請求項5に記載の組立簡易階段。
- 接着剤溜り部は、穴、溝、連続溝、樋状溝のいずれかであることを特徴とする請求項1、請求項4、請求項6のいずれかに記載の組立簡易階段。
- 嵌合用凹部を嵌入した嵌合用凸部は、嵌合用凹部の上辺部又は下辺部の側板との間に湿潤膨張性のくさびを有することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7のいずれかに記載の組立簡易階段。
- 接着剤溜り部は、吸湿剤を含有した高粘着性接着剤を保有していることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8のいずれかに記載の組立簡易階段。
- 踏み板の後方部には、力桁及び又は底板が配設されていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9のいずれかに記載の組立簡易階段。
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