JP2004197400A - 耐震壁の施工方法 - Google Patents

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JP2004197400A
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Yasuhiro Tozawa
康弘 戸沢
Yoshiyuki Furumiya
嘉之 古宮
Hiroshi Sekiguchi
博 関口
Kenichiro Yamamoto
憲一郎 山本
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Abstract

【課題】現場でのコンクリート打設作業が少なく、施工作業が容易である耐震壁の施工方法を提供する。
【解決手段】建築物の中央部に配置される耐震壁Aの施工方法であって、耐震壁の両端部11、13、及び、耐震壁同士の交差部12にプレキャスト化した略矩形の柱型1を設置した後に、この柱型間(11−12間、12−13間)にコンクリートを打設し、壁部2を形成することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐震壁の施工方法であって、特に中高層の集合住宅等、連層立体耐震壁構造における大断面の耐震壁に好適に利用できる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、中高層の連層立体耐震壁構造の建物における耐震壁は、建物に作用する地震力の殆どを耐震壁部分で負担するため、その形状が大断面となる。従って、耐震壁全体をプレキャスト化することが困難であり、耐震壁全体を現場打ちコンクリート造として施工していた。また、現場でコンクリートを打設する際には、通常、スライド型枠等の大型の型枠を用いてコンクリートを打設するため、床スラブ、梁等の周囲部位よりも先行して、耐震壁を施工していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、耐震壁を先行打設すると、床スラブ、梁等の周辺部位との接続のために配筋を行う際に、硬化した耐震壁内に配筋を定着させなければならず、機械継手を用いて配筋を行っていた。すなわち、床スラブ、梁の全ての配筋を機械継手を用いて、差込形式としていたため、周辺部位との接続に時間を要していた。
【0004】
さらに、耐震壁全体を現場打ちコンクリート造とするため、現場でのコンクリート打設量が多く、工期が長くかかっていた。一方、大断面の耐震壁全体をプレキャスト化すると、その重量が重過ぎてクレーンで揚重することが難しく、耐震壁全体をプレキャスト化して設置することは困難であった。
【0005】
本発明は、このような問題を鑑みて成されたものであり、現場でのコンクリート打設作業が少なく、施工作業が容易である耐震壁の施工方法を提供することを技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、耐震壁の施工方法であり、上記技術的課題を解決するために以下のように構成されている。
【0007】
すなわち、建築物の中央部に配置される耐震壁の施工方法であって、耐震壁の両端部、及び、耐震壁同士の交差部に設置する略矩形の柱型をプレキャスト化する。このプレキャスト化した柱型を設置し、この柱型間にコンクリートを打設し、壁部を形成することを特徴とする。
【0008】
耐震壁の両端部、及び、耐震壁同士の交差部には、プレキャスト化した略矩形の柱型を設置し、この柱型間を現場打ちコンクリートとするため、現場でのコンクリート打設作業を少なくすることができる。また、耐震壁の両端部、及び、耐震壁同士の交差部をプレキャスト化することにより、現場でコンクリートを打設する際の型枠を簡略化することが可能である。すなわち、コンクリート打設部分は、柱型と柱型との間の直線状であり、型枠を簡易な構成とすることができるからである。さらに、耐震壁の両端部、及び、耐震壁同士の交差部をプレキャスト化したことにより、梁の施工に際し、柱型に梁を乗せ掛けることが可能であり、作業の効率、及び、安全性が向上する。
【0009】
加えて、耐震壁全体でなく、部分的にプレキャスト化しているため、プレキャスト化した部材をクレーン等を用いて容易に揚重することができ、作業効率が向上し、工期を短縮することができる。すなわち、工期を短縮することにより、経済性が優れる。
【0010】
また、前記柱型は、前記壁部との接合面に凹凸部と、後打ち部分との接合面に配筋される鉄筋を支持する継手部材を予め設けて、耐震壁の両端部、及び、耐震壁同士の交差部に設置し、前記継手部材に鉄筋を接続した後、前記柱型間にコンクリートを打設することが望ましい。
【0011】
前記柱型の壁部との接合面に凹凸部が形成されていることにより、柱型と後施工する壁部との接合が強固なものとなる。すなわち、柱型と後施工する壁部との接合面に生じる剪断力を、凹凸部の支圧強度で負担することができる。
【0012】
さらに、前記柱型の後打ち部分との接合面に継手部材を予め設けておくことにより、プレキャスト化された柱型に容易に配筋することが可能となる。
【0013】
加えて、柱型と壁部に鉄筋を配することにより、接合面に生じる剪断力を鉄筋のダボ効果によって負担することができる。上述した凹凸部の支圧強度との相乗効果により、耐震壁を一体化させることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態は、連層立体耐震壁構造の高層集合住宅であり、この住宅の高さは100m以上である。本実施の形態のような中高層の連層立体耐震壁構造においては、建物平面の1部に集中的に耐震壁を配置し、建物に作用する地震力の殆どをこの耐震壁によって負担させる構造が用いられる。そのため、耐震壁の壁厚は非常に大きくなり、その重量も大きくなる。本実施の形態に係る耐震壁は、壁厚が1mであり、1階あたりの重量が約50tonである。
【0015】
一方、この連層立体耐震壁構造においては、耐震壁により建物の殆どの地震力を負担するため、耐震壁以外の躯体寸法を小さくすることが可能である。そのため、建物全体として躯体コストの低減を図ることができるとともに、建物内部の空間を広く確保することが可能となる。例えば、一体化した空間を要する事務所や、広い無注の居住空間を要する集合住宅に好適に利用することができる。
【0016】
図1は、本実施の形態に係る高層集合住宅の基準階平面図である。建物の外壁側に沿って住戸Bが配置されており、建物の中央部に略L字型の部分の耐震壁Aが配置されている。図2には、この略L字型の耐震壁Aの断面形状を表した平面図が示されている。図2に示すように、この耐震壁Aは、その両端部11、13及び、耐震壁同士の交差部12が平面矩形の柱型1としてプレキャスト化されている。耐震壁の両端部11、13及び耐震壁同士の交差部12は、略L字型の耐震壁Aの中で最も応力が集中する部分である。そして、このプレキャスト化した柱型間(11−12間、12−13間)は、現場にてコンクリートを打設し、壁部2となる。
【0017】
次いで、図3には、図2のX−X線で断面した耐震壁Aの正面図が示されている。耐震壁の両側部の斜線部は柱型11、12であり、柱型間(11−12間)と上部は、現場打ちコンクリート部分である。この上部は、梁となる部分である。柱型1の壁部2との接合面11a、12aには、凹凸部としてのコッター3が形成されている。そして、この接合面11a、12aには、壁部2との接続鉄筋4を支持する継手部材5が埋設されている。
【0018】
図4には、柱型のコッターを設けた面の正面図が示されている。コッター3は、柱型1の面全体にわたって、凹部3aと凸部3bが交互に形成されている。この凹部3aと凸部3bとの段差(コッター深さ)3cは、支圧効果を発揮させるため、25mmから40mm程度が望ましい。また、凹部3a及び凸部3bの垂直方向の長さ(コッター長さ)3dは、コッター深さ3cの10倍以上であることが望ましい。これは、実験から得た結果であり、コッター長さ3dが、コッター深さ3cの10倍以上であると、最終破壊状況で、剪断破壊ではなく、支圧破壊することが判明しており、一般的にもろい破壊形状となると考えられている剪断破壊としないためである。
【0019】
加えて、前記継手部材5について説明する。前記継手部材5は、筒状であり、中空部に雌ねじが設けられている。そして、雄ねじを設けた鉄筋を挿入することにより、螺合し、鉄筋を固定することができる。この継手部材5のように、鉄筋を回転挿入するのみで締結できる構成にすることにより、鉄筋の配筋作業を効率的に行うことができる。
【0020】
次いで、この耐震壁Aの施工方法を説明する。予め工場等で柱型を製作する。まず、柱主筋1a及び帯筋1bを配筋し、壁部2と接合する側面は、コッター3を形成し、凹凸面とする。また、壁部2と柱型1を接続する継手部材5を予め埋設しておく。継手部材5を予め設けておくことにより、機械式継手等を用いることなく、柱型1を設置した後に、壁部2との接続を容易にすることが可能となる。
【0021】
製作した柱型1をクレーン等の適宜の揚重装置を用いて吊り上げ、所定位置に配置する。そして、柱型1に設けた継手部材5に接続鉄筋4を挿入する。配筋を行った後、柱型1の内部に配筋されている柱主筋1aのグラウト材を充填し、硬化させる。グラウト材とは、セメントが主材料の注入材であり、例えばセメントペースト、モルタルが挙げられる。
【0022】
次いで、壁部2を施工する。まず、壁部の配筋を行い、コンクリートを打設する側部に型枠を配設する。そして、この型枠内にコンクリートを打設する。この打設したコンクリートが硬化することにより、壁部2と柱型1のコッター3が密着し、柱型1と壁部2とを接続する接続鉄筋4が定着し、L字型の耐震壁Aとして一体化する。
【0023】
このようにして施工された耐震壁Aは、柱型1と壁面2との境界面に剪断力が作用しても、柱型1に設けたコッター3の支圧強度と接続鉄筋4のダボ効果で、剪断力を負担することができる。そのため、地震時等においても、剪断力により境界面がずれるおそれはなく、耐震性に優れている。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、耐震壁の施工に際し、現場でのコンクリート打設作業が少なくすることができる。現場でのコンクリート打設作業が少なくなることにより、大幅に工期を短縮することができる。
【0025】
さらに、プレキャスト化する柱型は、耐震壁の一部であるため、その大きさ、重量は小さく、現場への搬送等には障害が生じにくい。また、大断面の耐震壁を分割することにより、プレキャスト化部分を容易にクレーン等で揚重することができ、作業効率を向上させることができる。
【0026】
また、現場打ち部分にスラブ鉄筋を配筋、定着できるため、従来の差し込み工法に比べ、配筋作業が容易となる。従って、更なる工期の短縮が可能である。
【0027】
加えて、柱型と壁部との接合面に凹凸部を設けることで、凹凸部の支圧効果により、柱型と壁部との接合が強固なものとなる。従って、接合面に生じる剪断力を負担することが可能であり、耐震性に優れた耐震壁となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る高層集合住宅の基準階平面図である。
【図2】本実施の形態に係る耐震壁の断面形状を表した平面図である。
【図3】本実施の形態に係る耐震壁のX−X断面図である。
【図4】本実施の形態に係る耐震壁の柱型のコッターを設けた面の正面図である。
【符号の説明】
1 柱型
1a 柱主筋
1b 帯筋
2 壁部
3 コッター
3a 凹部
3b 凸部
4 接続鉄筋
5 継手部材
11 柱型
12 柱型
13 柱型
A 耐震壁
B 住戸

Claims (2)

  1. 建築物の中央部に配置される耐震壁の施工方法であって、
    耐震壁の両端部、及び、耐震壁同士の交差部にプレキャスト化した略矩形の柱型を設置した後に、この柱型間にコンクリートを打設し、壁部を形成することを特徴とする耐震壁の施工方法。
  2. 前記柱型は、後施工する前記壁部との接合面に凹凸部と、後打ち部分との接合面に配筋される鉄筋を支持する継手部材を予め設けて、耐震壁の両端部、及び、耐震壁同士の交差部に設置し、
    前記継手部材に鉄筋を接続した後、前記柱型間にコンクリートを打設することを特徴とする請求項1に記載の耐震壁の施工方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010065381A (ja) * 2008-09-08 2010-03-25 Shimizu Corp コア壁の施工方法及びコア壁
JP2013185327A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Kanji Enokida 建築物
JP2015014134A (ja) * 2013-07-05 2015-01-22 株式会社竹中工務店 建築物のコア函体、当該コア函体を具備する建築物、及び建築物のコア函体の構築工法

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