JP2004196855A - 水素化高分子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】主鎖および/または側鎖に不飽和環状構造を有する不飽和高分子を水素化して水素化高分子を製造する方法であって、該不飽和高分子を、金属原子濃度で2wtppm以上、5000wtppm以下の1族金属化合物の存在下、アルミニウム含有量が3.5wt%以上、10wt%以下のラネーニッケル固体触媒を用いて水素化することを特徴とする水素化高分子の製造方法。
【選択図】 選択図なし。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子主鎖および/または側鎖中の不飽和環状構造を水素化してなる水素化高分子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
樹脂の耐熱性、耐候性、加工時の熱安定性等を改良するために、高分子の主鎖および/または側鎖に存在する不飽和環状構造を水素化することは従来広く行われているが、高分子の組成、高分子の分子量、高分子構造の立体障害、反応中の高分子鎖の広がり具合、触媒との接触のし易さ、反応系中での水素の拡散などが問題となり、不飽和構造を有する低分子化合物と単純に同一の概念で水素化反応を考えることは出来ず、様々な検討が行われてきた。
【0003】
水素化触媒を使用して水素化された高分子としては、例えば有用な熱可塑性エラストマーである水素化スチレンブタジエンブロック共重合体、および有用な光学材料であるポリススチレンを水素化して得られる水素化ポリスチレン、シクロペンタジエン誘導体をタングステン金属化合物などの重合触媒で開環メタセシス重合後、主鎖中の不飽和結合を水素化したノルボルネン系非晶質環状オレフィン系高分子、更に耐熱性が向上した1,3−シクロヘキサジエンをアニオン重合により重合させたシクロヘキサジエン系重合体を水素化した非晶質環状オレフィン系高分子等が挙げられる。
【0004】
これら高分子の水素化方法としては、反応系に均一に溶解可能な、チタン錯体やルテニウム錯体の触媒やニッケル、コバルトなどのアセテート触媒等のいわゆる均一系水素化触媒を用いて水素と樹脂を反応させる方法と、プラチナ、ルテニウム、パラジウム、ロジウムなどのいわゆる貴金属を珪藻土、カーボン、アルミナ、マグネシア、シリカなどの担体に担持させたもの、およびニッケルをスポンジ状に加工したラネーニッケル固体触媒に代表される不均一系水素化触媒を用いて水素と樹脂を反応させる方法に大別される。
【0005】
均一系水素化触媒を使用する水素化法では芳香環に代表される高分子側鎖中の共役ジエン構造を水素化するのは困難であることが広く知られており、水素化可能な高分子構造が限定されるという問題点を有している。また、残留した触媒由来の金属原子が水素化後の反応溶液、および最終製品である水素化高分子の着色や熱劣化の原因になることが広く知られている。特に光学材料用途に供される非晶質環状オレフィン系高分子においては、水素化触媒由来の金属元素を脱灰する必要性を有し、結果として高分子回収に関して複雑な後処理が必要となっている。
【0006】
一方、不均一水素化触媒を使用する水素化方法の例としては、高分子側鎖の芳香環を水素化することで紫外線領域光の透過率を格段に向上させ、かつ低吸湿、高硬度をもった、優れた光学材料である水素化ポリスチレン系樹脂の製造法が挙げられる。一般に、該水素化方法においては珪藻土ニッケル触媒が使用されている(特許文献1参照)。しかしながら、該ニッケル珪藻土は高分子側鎖の芳香環を水素化するには十分な活性が無かった。そのため、必要な水素化反応率を有する製品を得るには、低活性を補うために、触媒の使用量が膨大となり、反応器の容量を大きくすることが必要で、プラント建設費用が大きくなるという問題があった。
【0007】
これらの改良方法として、パラジウム、ルテニウム、ロジウムに代表される貴金属金属を珪藻土、カーボン、アルミナ、マグネシア、シリカなどの担体に担持した担持貴金属触媒が検討され、以後、水素化ポリスチレン系樹脂の製造においては担持貴金属触媒が主要な水素化触媒になっている(特許文献2参照)。また、担持貴金属触媒の水素化活性向上の研究として、担持金属粒子径、金属粒子の密度、担体の幾何学表面積、担体と金属の組み合わせ、担体の細孔径の検討が実施されるに至っている(非特許文献1参照)。
しかしながら、高活性化により触媒使用量は減少したものの、これら担持貴金属触媒に使用される貴金属は極めて高価であり、触媒コスト低減という点では不十分であった。
そこで安価なラネーニッケル固体触媒を用い、水素化反応活性を高くする技術が求められていた。
【0008】
【特許文献1】
特公昭53−11556号公報
【特許文献2】
特開平11−286515号公報
【非特許文献1】
触媒、Vol.33、No.8、1991
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ラネーニッケル固体触媒を用いて、主鎖および/または側鎖に環式不飽和構造を有する不飽和高分子から水素化高分子を安価に、且つ生産性良く製造する方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
[1] 主鎖および/または側鎖に不飽和環状構造を有する不飽和高分子の該不飽和環状構造を水素化して水素化高分子を製造する方法であって、該不飽和高分子を、金属原子濃度で2wtppm以上、5000wtppm以下の1族金属化合物の存在下、アルミニウム含有量が3.5wt%以上、10wt%以下のラネーニッケル固体触媒を用いて水素化することを特徴とする水素化高分子の製造方法、
【0011】
[2] 1族金属化合物がリチウム化合物であることを特徴とする請求項1記載の水素化高分子の製造方法、
[3] ラネーニッケル固体触媒がモリブデンを含有することを特徴とする請求項1または2記載の水素化高分子の製造方法、
[4] 不飽和高分子が1,3−シクロヘキサジエン由来の不飽和環状構造を有することを特徴とする請求項1、2または3記載の水素化高分子の製造方法、
である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に関して具体的に説明する。
本発明において不飽和環状構造とは、炭素同士が環状に結合しておりその結合中に不飽和結合を少なくとも一個含む構造、または炭素と窒素、酸素もしくは硫黄とが環状に結合しており、その結合中に不飽和結合を少なくとも一個含む構造をいう。具体的にはシクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクタン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン環、ピリジン環、テトラフラン、チオフェン構造等が挙げられる。
【0013】
本発明において不飽和環状構造を有する不飽和高分子とは、主鎖もしくは側鎖に上記不飽和環状構造を有する高分子を言い、例えば、ジシクロペンタジエンを開環メタセシス触媒で重合することで得られる不飽和ノルボルネン系高分子、ホモポリスチレン、スチレンとブタジエン、イソプレン等のコモノマーとを共重合することで得られるブロックもしくはランダム不飽和スチレン系樹脂、ポリ2,6−キシレノール系樹脂、ポリビニルピリジン系樹脂、ポリチオフェン系樹脂、1,3−シクロヘキサジエン系高分子等が挙げられる。
【0014】
ここで、1,3−シクロヘキサジエン系高分子とは、少なくとも1,3−シクロヘキサジエンを用いて重合して得られる1,3−シクロヘキサジエン由来の不飽和環状構造を有する不飽和高分子であり、その重合法としてアニオン重合法が公知である。具体的な重合方法としては、シクロヘキサン、ノーマルヘキサン、トルエンなどの非極性溶媒中で、重合開始剤であるノルマルブチルリチウム、セカンダリーブチルリチウム、1,3−ビス[1−リチウオ−1,3,3−トリメチル−ブチル]ベンゼンに代表される有機リチウム化合物と、極性物質、例えばN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、トリエチルアミン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエチレングリコール、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン、1,1,−ジメトキシシクロヘキサンとを組み合わせた触媒系で重合される。重合して得られる1,3−シクロヘキサジエン系高分子は主鎖中に1,3−シクロヘキサジエン由来の不飽和環状構造である下記式(1)で示されるシクロヘキセン環構造を有している。
【0015】
該1,3−シクロヘキサジエン系高分子は、下記シクロヘキセン環構造からなるホモポリマーばかりでなく、1,3−シクロヘキサジエンとスチレン、αメチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、ビニルピリジン等のコモノマーとを共重合して得られるブロックもしくはランダム構造を有する共重合体をも含む。
【0016】
【化1】
【0017】
本発明の製造方法において用いられるラネーニッケル固体触媒とは、ニッケルとアルミニウムおよびその他の金属との合金、またはニッケルとアルミニウム、その他の金属およびこれら金属の酸化物との合金から、水酸化ナトリウム水溶液に代表されるアルカリ金属水溶液を用いて、該合金に含まれるアルカリ金属水溶液に溶解する成分を除去することにより製造される多数の空隙を有したニッケル金属を主体とした粒体である。
【0018】
本発明におけるアルミニウム含有量とはアルカリ金属水溶液による処理して得られたラネーニッケル固体触媒中に含まれるアルミニウム含有量であり、該ラネーニッケル固体触媒全体に対するアルミニウムの含有割合(wt%)で表される。
本発明のラネーニッケル固体触媒は、アルミニウム含有量が3.5wt%以上、10wt%以下であることが必要である。アルミニウム含有量が3.5wt%以上、10wt%以下であればラネーニッケル固体触媒の物理的構造が弱く水素化反応中に潰れてしまうということもなく、十分な水素化活性が得られる。好ましくは3.5wt%以上、8.5wt%以下、より好ましくは3.5wt%以上、6.5wt%以下である。
【0019】
本発明のラネーニッケル固体触媒においては、アルカリ金属水溶液による処理前の合金にその他の金属として第三成分の金属を含有させることが好ましい。第三成分の金属としては、モリブデン、ルテニウム、パラジウム、白金等が挙げられ、これらは一種でもニ種以上であってもかまわない。これらの中でモリブデンが、経済性に優れ、触媒としての使用後ステンレスの原料として再使用することが可能であることから好ましい。
【0020】
本発明におけるモリブデンの含有量は、ラネーニッケル固体触媒に含有されるモリブデン金属量であり、ラネーニッケル固体触媒全体に対する含有割合(wt%)で表される。モリブデン含有量は1wt%以上、10wt%以下であることが好ましい。1wt%以上であれば十分な水素化活性が得られることから好ましい。また、10wt%より多くとも水素化活性が飽和する。2wt%以上、10wt%以下であることがより好ましく、4wt%以上、10wt%以下であることが特に好ましい。
【0021】
本発明におけるラネーニッケル固体触媒の使用量(水中質量)は、不飽和高分子量に対し、0.1wt%以上、1000wt%以下の範囲が好ましく、0.5wt%以上、300wt%以下の範囲がより好ましく、1wt%以上、150wt%以下の範囲が特に好ましい。
本発明においては、助触媒として一族金属化合物を金属原子濃度で2wtppm以上、5000wtppm以下存在するように使用することが必要である。2wtppm以上であれば十分な水素化反応速度の向上が得られる。また、5000wtppmより多く用いても水素化速度は飽和してしまう一方、反応系から除去する一族金属原子が多くなり経済的に不都合である。
【0022】
本発明において助触媒である一族金属化合物としてはリチウム、ナトリウム、カリウムの金属化合物であり、具体例を挙げれば、水酸化リチウム、メチルリチウム、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ペンチルリチウム、ヘキシルリチウム、アリルリチウム、シクロヘキシルリチウム、フェニルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、1,3−ビス[1−リチウオ−1,3,3−トリメチル−ブチル]ベンゼン、シクロペンタジエニルリチウム、インデニルリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウム、あるいはポリブタジエニルリチウム、ポリイソプレニルリチウム、ポリスチリルリチウム等の高分子鎖の一部にリチウム原子を含有するオリゴマーもしくは高分子化合物、メトキシリチウム、エトキシリチウム、プロパトキシリチウム、ブトキシリチウム、ペントキシリチウム、ヘキサトキシリチウム、ヘプタキシリチウム、オクタキシリチウム等のリチウム化合物、水酸化ナトリウム、ナフタレンナトリウム、α−メチルスチレンナトリウムリビング4量体、n−アミルナトリウム、あるいはポリブタジエニルナトリウム、ポリイソプレニルナトリウム、ポリスチリルナトリウム等高分子鎖の一部にナトリウム原子を含有するオリゴマーもしくは高分子化合物、エトキシナトリウム、プロパトキシナトリウム、ブトキシナトリウム、ペントキシナトリウム、ヘキサトキシナトリウム、ヘプタキシナトリウム、オクタキシナトリウム等のナトリウム化合物、水酸化カリウム、メチルカリウム、ブチルカリウム、スチリルカリウム、メトキシカリウム、エトキシカリウム、プロパトキシカリウム、ブトキシカリウム、ペントキシカリウム、ヘキサトキシカリウム、ヘプタキシカリウム、オクタキシカリウム等のカリウム化合物である。これらは一種であっても二種以上であっても良い。
【0023】
これら一族金属化合物の中でも、本発明の不飽和高分子を必要十分に溶解可能な極性の低い溶媒に溶解し易いリチウム化合物が望ましい。更に好ましくは、有機物を含有するリチウム金属化合物であり、特に好ましくはリチウムアルコキシ化合物である。
本発明の水素化反応は、本発明の反応物である主鎖および/または側鎖に不飽和環状構造を有する不飽和高分子を溶解することが可能な溶媒中で行う。不飽和環状構造を有する不飽和高分子の溶解可能な溶媒としては炭素数4以上10以下の飽和炭化水素化合物から適宜選択される。具体的にはノーマルブタン、ノーマルペンタン、ノーマルヘキサン、ノーマルヘプタン、ノーマルオクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、デカリン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、1,1−ジメトキシシクロヘキサンが挙げられ、これらは一種もしくはニ種以上であってもかまわない。この中でも、ノーマルヘキサン、シクロヘキサン、テトラヒドロフランが好ましい。
【0024】
本発明の水素化反応は、水素圧0.2MPa以上、20MPa以下で行われる。0.2MPa未満では水素化反応が著しく遅い。また20MPaより高い圧力では水素化速度はあがるが、水素化速度が速すぎ反応器の徐熱が困難である。好ましい水素圧としては1.5MPa以上、15MPa以下、更に好ましくは25MPa以上、10MPa以下である。
本発明の水素化反応における不飽和高分子濃度は1wt%以上、50wt%以下で行われる。1wt%未満では水素化速度が遅く著しく不経済であり、また50wt%以上では反応系の粘度が高すぎて攪拌が困難である。好ましくは10wt%以上、50wt%以下、さらに好ましくは25wt%以上45wt%以下である。
【0025】
本発明の水素化反応は20℃以上、240℃以下で行われる。20℃以上であれば水素化反応は進行し、また240度以下であればラネーニッケル固体触媒の失活が生じない。好ましい水素化反応の温度範囲は90℃以上180℃以下である。また本発明において水素化温度は反応途中で必要に応じて変えることが可能である。高分子主鎖および高分子側鎖中の非共役2重結合を20℃以上、140℃未満で水素化し、その後必要に応じて140℃以上、240℃以下の範囲で高分子側鎖の芳香環を水素化することが可能である。
【0026】
本発明の水素化反応時間は、反応系の濃度、触媒量、反応温度などの反応条件と、製品として目標とする水素化率の値で変化するが、1時間以上、24時間以内で終了させることが可能である。
本発明の水素化反応においては重合体溶液とラネーニッケル固体触媒粒体を分散体として水素化反応に供することも、ラネーニッケル固体触媒粒体を反応塔に詰め、重合体溶液を下部から上部、もしくは上部から下部に流通させながら連続的に水素化させることも可能である。ラネーニッケル固体触媒粒体を分散体として水素化反応に供する場合には、使用するラネーニッケル固体触媒粒体の平均粒径は20μm以上、200μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以上、150μm以下であり、特に好ましくは35μm以上、100μm以下である。平均粒径が20μm以上であれば濾別が容易であり、200μm以下であれば十分な水素化活性が得られる。
【0027】
また、ラネーニッケル固体触媒粒体を反応塔に詰め、重合体溶液を流通させながら連続的に水素化させる場合には、該固体触媒の平均粒径は1000μm以上、10000μm以下が好ましく、より好ましくは2000μm以上、9000μm以下であり、特に好ましくは3000μm以上、8000μm以下である。平均粒径が1000μm以上であれば十分な物理的強度があり、10000μm以下であればアルカリ水溶液処理により十分な空隙構造を有するものが得られる。
【0028】
【実施例】
以下に、実施例、比較例によって本発明を更に具体的に説明する。
【0029】
【不飽和高分子の製造例1】
主鎖にシクロヘキセン環を有する不飽和高分子(ポリ1,3−シクロヘキサジエン:以下PCHDと記す。)を製造した。まず5dm3高圧反応器を乾燥窒素で十分に乾燥、脱酸素を実施した。反応溶媒として脱水したデカリン3150g、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン2.54gを反応器に加えた。次いで室温(20℃)下にて1.62規定ノーマルブチルリチウム5.40×10−3dm3を加えた。反応器内部温度を40℃に昇温し、その後CHD350gを加え、重合を開始した。8時間後メタノール2×10−3dm3を加えて重合を停止させた。次いで、反応器から重合溶液1250gを脱酸素状態の容器に移送した。この重合溶液には反応条件からリチウム原子が19wtppmの濃度で含まれている。また、この重合溶液の不飽和高分子の濃度は10wt%であることがわかった。この重合溶液を以後、PCHD−A(リチウム含有品)と称す。
【0030】
また、残りの重合溶液中1250gを、溶液容積の4倍のメタノールに注ぎ込み、析出後、回収を実施した。この回収不飽和高分子は真空乾燥器で乾燥し、残留溶媒を除去した。次いで、回収した不飽和高分子に脱水デカリンを加え10wt%の不飽和高分子溶液を調製し、アルゴンガスで24時間バブリングすることで脱酸素状態とした。その後、原子吸光度分析計((株)島津製作所社製 AA−6400)にてリチウム元素濃度を測定したところ、不飽和高分子溶液中のリチウム濃度は0.8wtppmであった。この不飽和高分子溶液をPCHD−B(リチウム除去品)と称す。
【0031】
【不飽和高分子の製造例2】
主鎖にシクロヘキセン環、側鎖に芳香環を有する不飽和高分子(1,3−シクロヘキサジエン/αメチルスチレンランダム共重合体:P(CHD/αMS)と以下記す。)を製造した。5dm3高圧反応器を乾燥窒素で十分に乾燥、脱酸素を実施した。次いで反応溶媒としてシクロヘキサン1811g、テトラヒドロフラン575gを加え、攪拌を実施しながら内部温度を5℃まで冷却した。0.8規定1,3−ビス[1−リチウオ−1,3,3−トリメチル−ブチル]ベンゼン/トリエチルアミン等モル混合物のシクロヘキサン溶液19.75gを加え、α−メチルスチレン151g、CHD454gを順に添加した。反応中の温度は5℃から15℃で制御した。11時間後メタノール0.7gで反応を停止した。次いで、反応液にシクロヘキサン3000gを加え、固形分濃度を10wt%に調整した。この不飽和高分子溶液をP(CHD/αMS)−Cと称す。反応条件から、該P(CHD/αMS)−C(リチウム含有品)中にはリチウム原子が51wtppmの濃度で含まれている。
【0032】
<触媒中の残留アルミニウム、モリブデン金属分析方法>
アルカリ金属水溶液での処理後、原子吸光度分析計((株)島津製作所社製AA−6400)で、ラネーニッケル固体触媒中のニッケル、アルミニウム、モリブデンの量を測定し、アルミニウム、モリブデンの含有量を求めた。
<水素化率の測定方法>
紫外吸光度分析((株)島津製作所製UV−2550)とNMR解析(NMR解析装置:日本電子(株)製JEOL−EX270、測定条件:測定溶媒o−ジクロロベンゼン−d4、濃度0.0125g/0.5×10−3dm3重水素化o−ジクロロベンゼン、135℃測定)を併用して水素化率を求めた。まず紫外吸光度分析から水素化後の高分子中の残存ベンゼン環を求めてスチレンの水素化率を求めた。次いでNMRを使用して、その他の不飽和結合の水素化率を求めた。
【0033】
<ラネーニッケル固体触媒の水中質量測定方法>
アルカリ水溶液処理後のラネーニッケル固体触媒は、乾燥すると空気中で容易に発火する。そこで、水中質量という特別な計量方法を用いる。まず、計量するラネー固体触媒の容積に比較して十分に大きい容器を用意する。次いでラネー固体触媒の容積に比較して十分に多い量の精製水を注ぎ、容器と精製水を含めた質量と液面を記録する。次いで使用するアルカリ水溶液処理後のラネーニッケル固体触媒を乾燥しないように素早く精製水中に加える。次いで上昇した液面が当初記録した液面になるまで水を取り除く。その後、容器と精製水とラネーニッケル固体触媒を含めた質量を測定する。この測定質量から当初の容器と精製水の質量を差し引いた質量をラネーニッケル固体触媒の水中質量とした。
【0034】
【実施例1】
ラネーニッケル固体触媒(アルミニウム含有量8.1wt% 日興リカ製:ニッケル70wt%、アルミニウム30wt%合金をアルカリ金属水溶液で処理。)を水中質量で25g計量した。次いで300×10−3dm3のメタノールで3回、300×10−3dm3のテトラヒドロフランで3回、300×10−3dm3のデカリンで3回溶媒置換した。
その後、上記PCHD−A(ポリシクロヘキサジエン高分子溶液、10wt%、リチウム金属濃度19wtppm)250gを混合し、最終的にデカリンを加えて高分子固形分濃度を5wt%に調整した。結果として、水素化反応時のリチウム金属濃度は9.5wtppmとなった。
【0035】
次いで、1dm3高圧反応器を乾燥窒素で十分に置換し、混合した反応溶液を仕込んだ。高純度窒素、次いで高純度水素で十分に内部ガスを置換し、その後反応器内部の攪拌を500rpmの速度で実施しながら、反応器内の圧力を7.85MPaにした。その後、水素圧を保ちながら、じょじょに反応器内部温度を180℃まで上昇させた。反応器内部温度が180℃に到達してから4時間後にサンプリングを実施し、次いで8時間まで反応を継続後、内部温度を室温まで冷却した。
【0036】
サンプリングした反応溶液、最終的な反応溶液は共に窒素下にて減圧濾過をおこない、ラネーニッケル固体触媒を濾別除去することで透明な高分子溶液を得た。濾過後の各高分子溶液を全容積の4倍のイソプロパノールに注ぎ込み、高分子を析出回収した。濾別回収後、上記濾過後の高分子溶液と同容積のイソプロパノールで洗浄後、真空乾燥器で乾燥し、残留溶媒を除去した。回収した高分子の水素化率はNMR測定で求めた。表1に結果を示す。
【0037】
【実施例2】
ラネーニッケル固体触媒(アルミニウム含有量5.5wt% 日興リカ製:ニッケル70wt%、アルミニウム30wt%合金をアルカリ金属水溶液で処理。)を水中質量で25g計量した。以後は実施例1と同様に実施した。回収した高分子の水素化率は実施例1同様にNMR測定で求めた。表1に結果を示す。
【0038】
【実施例3】
ラネーニッケル固体触媒(アルミニウム含有量4.9wt% 日興リカ製:ニッケル58wt%、アルミニウム42wt%合金をアルカリ金属水溶液で処理。)を水中質量で25g計量した。以後は実施例1と同様に実施した。回収した高分子の水素化率は実施例1と同様にNMR測定で求めた。表1に結果を示す。
【0039】
【実施例4】
ラネーニッケル固体触媒(アルミニウム含有量4.8wt%、モリブデン含有量4.5wt% 日興リカ製:ニッケル52wt%、アルミニウム38wt%、モリブデン10wt%の合金をアルカリ金属水溶液で処理。)を使用し実施例1と同様に計量、溶媒置換を実施した。以後は実施例1と同様に実施した。
回収した高分子の水素化率は実施例1と同様にNMR測定で求めた。表1に結果を示す。
【0040】
【実施例5】
上記PCHD−B(ポリシクロヘキサジエン高分子溶液、固形分10wt%、リチウム金属濃度0.8wtppm)から250gを、事前に十分にアルゴン置換した乾燥耐圧瓶に移した。次いで該耐圧瓶に2.2×10−3dm3の1.62規定ノーマルブチルリチウムを加えた。十分攪拌後、脱水メタノール0.15×10−3dm3を加え、更に攪拌した。この操作により、100wtppmのリチウム金属濃度を有する不飽和高分子溶液を得た。
【0041】
ラネーニッケル固体触媒(アルミ含有量8.1wt% 日興リカ製:ニッケル70wt%、アルミニウム30wt%合金をアルカリ金属水溶液で処理。)を水中質量で25g計量した。次いで300×10−3dm3のメタノールで3回、300×10−3dm3のテトラヒドロフランで3回、300×10−3dm3のデカリンで3回溶媒置換した。
その後、上記で調整した不飽和高分子溶液(ポリシクロヘキサジエン高分子溶液、固形分10wt%、リチウム金属濃度100質量ppm)250gを混合し、最終的にデカリンを加えて高分子固形分濃度を5wt%に調整した。結果として、水素化反応時のリチウム金属濃度は50wtppmとなった。以後、実施例1と同様に実施した。回収した高分子の水素化率はNMR測定で求めた。表1に結果を示した。
【0042】
【比較例1】
ラネーニッケル固体触媒(アルミニウム含有量8.1wt% 日興リカ製:ニッケル70wt%、アルミニウム30wt%合金をアルカリ金属水溶液で処理。)を水中質量で50g計量した。次いで600×10−3dm3のメタノールで3回、600×10−3dm3のテトラヒドロフランで3回、300×10−3dm3のデカリンで3回溶媒置換した。
その後、上記PCHD−B(ポリシクロヘキサジエン高分子溶液、固形分10wt%、リチウム金属濃度0.8質量ppm)250gを混合し、最終的にデカリンを加えて高分子固形分濃度を5wt%に調整した。結果として、水素化反応時のリチウム金属濃度は0.4wtppmで実施した。以後、実施例1と同様に実施した。回収した高分子の水素化率はNMR測定で求めた。表1に結果を示す。
【0043】
【比較例2】
ラネーニッケル固体触媒(アルミニウム含有量12.9wt% 日興リカ製:ニッケル70wt%、アルミニウム30wt%合金をアルカリ金属水溶液で処理。)を水中質量で50g計量した。次いで600×10−3dm3のメタノールで3回、600×10−3dm3のテトラヒドロフランで3回、300×10−3dm3のデカリンで3回溶媒置換した。
その後、上記PCHD−B(ポリシクロヘキサジエン高分子溶液、固形分10wt%、リチウム金属濃度0.8wtppm)250gを混合し、最終的にデカリンを加えて高分子固形分濃度を5wt%に調整した。結果として、水素化反応時のリチウム金属濃度は0.4wtppmとなった。
以後、実施例1と同様に実施した。回収した高分子の水素化率はNMR測定で求めた。表1に結果を示した。
【0044】
【実施例6】
ラネーニッケル固体触媒(アルミニウム含有量4.9wt% 日興リカ製:ニッケル58wt%、アルミニウム42wt%合金をアルカリ金属水溶液で処理。)を水中質量で25g計量した。次いで300×10−3dm3のメタノールで3回、300×10−3dm3のテトラヒドロフランで3回、300×10−3dm3のシクロヘキサンで3回溶媒置換した。
その後、上記P(CHD/αMS)−C(ポリシクロヘキサジエン/αメチルスチレン共重合体高分子溶液、固形分10wt%、リチウム金属濃度51wtppm)250gを混合し、最終的にシクロヘキサンを加えて高分子固形分濃度を5wt%に調整した。結果として、水素化反応時のリチウム金属濃度は25.5wtppmとなった。以後、実施例1同様に実施した。回収した高分子の水素化率はNMR測定で求めた。表1に結果を示す。
【0045】
【実施例7】
ラネーニッケル固体触媒(アルミニウム含有量4.8wt%、モリブデン含有量4.5wt% 日興リカ製:ニッケル52wt%、アルミニウム38wt%、モリブデン10wt%合金をアルカリ金属水溶液で処理。)を水中質量で25gを計量した。次いで300×10−3dm3のメタノールで3回、300×10−3dm3のテトラヒドロフランで3回、300×10−3dm3のシクロヘキサンで3回溶媒置換した。その後、実施例6同様に実施した。回収した高分子の水素化率はNMR測定で求めた。表1に結果を示した。
【0046】
【比較例3】
ラネーニッケル固体触媒(アルミニウム含有量12.9wt% 日興リカ製:ニッケル70wt%、アルミニウム30wt%合金をアルカリ金属水溶液で処理。)を水中質量で25g計量した。次いで300×10−3dm3のメタノールで3回、300×10−3dm3のテトラヒドロフランで3回、300×10−3dm3のシクロヘキサンで3回溶媒置換した。その後、実施例6同様に実施した。回収した高分子の水素化率はNMR測定で求めた。表1に結果を示す。
【0047】
【表1】
【0048】
実施例1と比較例1を比べると、ラネーニッケル固体触媒量は比較例1の方が多いが、主鎖中環状ニ重結合水素化率は実施例1の方が高い。また同様に、実施例5と比較例1とを比べても、ラネーニッケル固体触媒量は比較例1の方が多いが、主鎖中環状ニ重結合水素化率は実施例5の方が高い。これらの事実から反応液中のリチウム原子が助触媒として作用し、水素化活性が向上していることが判る。
【0049】
実施例6、7と比較例3を比べると、反応溶液中のリチウム原子濃度は同一であるがアルミニウム含量が10wt%以下の実施例6、7は主鎖中環状ニ重結合水素化率、側鎖中芳香環水素化率とも、10wt%を越える比較例3よりも大幅に高い。
実施例3と実施例4および実施例6と実施例7の比較から第三金属成分であるモリブデンを用いた方が、水素化活性が高いことが判る。
【0050】
【発明の効果】
本発明は、主鎖および/または側鎖に不飽和環状構造を有する不飽和高分子を、助触媒として作用する一族金属化合物の存在下、安価なラネーニッケル固体触媒を用いて水素化することで、効率的に水素化高分子を製造することを可能としたものであり、産業上大いに有用である。
Claims (4)
- 主鎖および/または側鎖に不飽和環状構造を有する不飽和高分子の該不飽和環状構造を水素化して水素化高分子を製造する方法であって、該不飽和高分子を、金属原子濃度で2wtppm以上、5000wtppm以下の1族金属化合物の存在下、アルミニウム含有量が3.5wt%以上、10wt%以下のラネーニッケル固体触媒を用いて水素化することを特徴とする水素化高分子の製造方法。
- 1族金属化合物がリチウム化合物であることを特徴とする請求項1記載の水素化高分子の製造方法。
- ラネーニッケル固体触媒がモリブデンを含有することを特徴とする請求項1または2記載の水素化高分子の製造方法。
- 不飽和高分子が1,3−シクロヘキサジエン由来の不飽和環状構造を有することを特徴とする請求項1、2または3記載の水素化高分子の製造方法。
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