JP2004196364A - 包装構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】被包装液体を長期間にわたって変質なく保存するとともに、被包装液体等の注出時、それの停止時および停止後の包装袋内の外気の侵入を防止して袋内残留液体等の酸化等を阻止し、併せて、使用前後の占有体積を十分小さくする。
【解決手段】先端を封止した平坦な逆止注出ノズル3を、軟質の包装袋本体2の上端部分に、そこからの突出姿勢で融着させてなる包装袋1を箱体5内に収納し、その逆止注出ノズル3を、天蓋7の側部に連続させて設けた折曲げ差込み片10に局部的に固定もしくは固着するとともに、逆止注出ノズル3の一部を、折曲げ差込み片10の開閉屈曲部位に対応させて位置させてなる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、可撓性にすぐれる軟質の包装袋と箱体との組合わせになり、各種の液体、粘稠物等の包装に用いて好適な包装構造体に関するものであり、とくには、包装袋を開封して包装袋内の被包装物を複数回にわたって注出する場合に、包装袋内に残留する被包装物の、外気による酸化、外気に含まれることのある菌類、塵埃等による汚損その他を有効に防止できる技術を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば液体等の被包装物を複数回に分けて注出使用等するに用いられる包装構造体としては、いわゆるペットボトル、ブローボトル、ガラス瓶等が従来から広く使用されており、これらによれば、キャップの開閉によって被包装液体を所要に応じて注出することができ、また被包装液体の不測の漏出等を十分に防止することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、比較的硬質の材料からなるこれらのボルト類にあっては、被包装液体のそこからの注出に際しては、液体の注出量に相当する体積の外気の、ボルト内への取り込みが不可避となり、ボルト内に残留する被包装液体の減少に伴って外気の占める割合が大きくなるため、残留液体の、外気による酸化、外気に含まれることのある菌類、塵埃等による残留液体の汚損等が余儀なくされるという問題があった他、ガラス瓶を除いては、高いガスバリア性等を発揮し得ないことから、被包装液体の長期間の保存によってその液体が変質等するおそれが高かった。
【0004】
しかも、それらのボルト類は、未使用状態での保管、輸送等に当って大きな占有スペースが必要になるという問題があり、これらのことは、牛乳パック等の紙カートンについてもまたほぼ同様であった。
【0005】
この発明は、ボルト類および紙カートンが抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、すぐれたガスバリア性等の下で、被包装液体その他を変質等なしに長期間にわたって保存することができる他、被包装液体等の注出に際しては、軟質の包装袋それ自体を液体の注出量に応じて潰れ変形させることで外気の取り込みを不要とし、しかも、一回の注出の終了後は、逆止注出ノズルを平坦形状に自己復帰させて、その注出ノズルの注出流路を、注出液体等の介在下で密閉封止させることで、ボルト類に不可欠の螺合キャップを用いることなく、包装袋内に残留する被包装液体等の、外気との接触を十分に防止して、その残留液体等の酸化、汚損等のおそれを効果的に取り除くことができ、さらには、使用後においてはもちろん、未使用状態にあってなお、占有体積を大きく低減できる包装構造体を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る包装構造体は、先端を封止した、たとえば三方シール形包装袋のような形態の逆止注出ノズルを、軟質の包装袋本体の上端部分に、たとえばそれの上方側もしくは側方への突出姿勢で、ヒートシールその他によって融着させてなる包装袋を、好ましくは紙製の、より好ましくは耐水紙製の箱体内に収納し、前記逆注出ノズルを、箱体頂部の天蓋の側部に連続して設けた折曲げ差込み片に、縫着、針止め、接着、粘着等によって、局部的に固定もしくは固着して、逆止注出ノズルの、注出流路の拡縮変形を可能とするとともに、その逆止注出ノズルの一部を、折曲げ差込み片の開閉屈曲部位、いいかえれば、注出ノズルを取付けた、折曲げ差込み片の折曲げ個所に対応させて位置させたものである。
【0007】
この包装構造体では、液体等をたとえば抜気包装した軟質の包装袋の不定形性を、それを収納した箱体、たとえば角柱形状をなす箱体をもって補うことができるので、この包装構造体をもって包装した液体等の商品の陳列、輸送等は、紙カートンによって包装した商品とほぼ同様にして、スペース効率良く行うことができる。
【0008】
ところで、この包装構造体における包装袋本体は、それを、プラスチックフィルムを主体とする積層フィルムにより構成することで、包装袋に所要の物質を適宜に付与することができるので、被包装液体等を、被包装の開封の前後を問わず長期間にわたって変質等なしに保存することができる。
一方、未使用状態のこの包装構造体は、プラスチックフィルム等からなる平坦な包装袋と、分解姿勢の紙箱等として極めてコンパクトに保管し、輸送等することができる。
【0009】
そして、このような包装構造体をもって包装した液体等の注出は、はじめに、箱体を開封して、少なくとも、逆止注出ノズルを局部的に固定等した、折曲げ差込み片を開放姿勢とした状態で、逆止注出ノズルの先端封止部を、たとえば手指をもって破断除去し、次いで、その逆止注出ノズルが包装構造体の下側に位置するように、包装構造体の全体を傾動変位させることにより行うことができ、これにより、軟質で平坦な逆止注出ノズルは、被包装液体等の重量の作用で、それの取付部分による拘束を受けない領域で注出流路を拡大してその被包装液体の流出を許容する。なおこの場合、液体の注出方向は、逆止注出ノズルを固定等した折曲げ差込み片の指向方向によって特定することができる。
【0010】
ここで、注出ノズルからの被包装液体のこのような注出は、軟質の包装袋本体の、液体注出量に対応する潰れ変形の下で、その液体の位置水頭に基いて行われるので、ボトル類のような、液体の注出量に応じた外気の取り込みは不要であり、従って、袋内残留液体の、外気との接触は十分に防止されることになる。
【0011】
これに対し、所要量の液体の注出後における注出の停止は、包装構造体を元の起立姿勢に復帰させることで行うことができ、この起立復帰に際しては、包装袋内の残留液体が袋内移動することに起因して、注出ノズルの注出流路が減圧雰囲気とされることおよび、逆止注出ノズルそれ自身が元の平坦形状への自己復元力を発揮することにより、注出流路の縮小と併せて、その注出流路の、注出液体等の介在下での密閉封止が行われ、この封止状態は、包装袋が包装袋内を減圧雰囲気とするような、それに固有の弾性復元力を発揮することによってもアシストされることになる。
【0012】
従って、被包装液体の注出の停止に際してもまた包装袋内に外気が取り込まれることはなく、袋内残留液体は、注出ノズルが開封されてなお、外気から十分に保護されることになり、これらのことは、被包装液体の、その後に行われる一回もしくは複数回の注出およびそれの停止に当ってもまた同様である。
【0013】
しかも、この包装構造体では逆止注出ノズルの一部を、それの取付部分である折曲げ差込み片の開閉屈曲部位に対応させて位置させていることから、被包装液体の注出作業の終了後に、上記取付部分を閉止操作したときおよび箱体全体を閉止したときは、逆止注出ノズルにもまた折曲げ変形部分が生じることになるので、包装袋への外気の侵入はより有利に防止されることになる。
この一方で、注出ノズルのその折曲げ変形部分は、箱体を誤って倒伏させた場合にあっても、注出流路の十分な封止状態を維持するので、被包装液体の不測の漏出を、螺合キャップ等なしに防止することができる。
【0014】
ところで、箱体を紙製とした場合には、被包装液体を注出し尽くした後に、包装構造体を、箱体と包装袋とに分離することで、その箱体をリサイクルに供することができるので、廃棄資源量を、ボルト類に比して大きく低減させることができる。
なお、箱体を耐水紙によって構成したときは、その箱体の使用中における水漏れ、結露等に起因する箱体の型崩れを防止することができる。
【0015】
以上のような包装構造体において、天蓋の側部に連続させて設けた折曲げ差込み片に、天蓋の遊端方向へ突出する舌片を設けるとともに、箱体上部の側壁に、それの外面側への折曲げ差込み片の重ね合わせ姿勢の下での、前記舌片の挿入を許容するスリットを設けた場合には、注出の終了後の、逆止注出ノズルの折曲げ保持を、箱体の外側から簡易に行うことができる。
【0016】
また、逆止注出ノズルは、上述したところに代えて、箱体上部の、一部を開閉可能とした側壁部分に局部的に固定もしくは固着することもでき、この場合にも、その逆止注出ノズルの一部を、側壁部分の開閉屈曲部位に対応させて位置させることで、被包装液体の注出および停止を、先に述べたところと同様にして行うことができる。
この場合、注出ノズルを取付ける側壁部分は垂直面内で揺動可能とすることもできるが、好ましくは、側壁部分を水平面内で揺動可能とするとともに、その側壁部分の先端に舌片を設け、そしてこの舌片の挿入を許容するスリットを側壁に設ける。これによれば、逆止注出ノズルの、使用の前後の折曲げ保持を、箱体の内外いずれの側からも簡易に行うことができる。
【0017】
ここで、軟質の包装袋本体は、プラスチックフィルムを主体とする積層フィルムにより構成することが、それに各種のバリア性その他の所要の物性を付与する上で好ましく、また、逆止注出ノズルを、10〜100μmの厚みの単層もしくは積層プラスチックフィルムにより構成することが、注出流路の開閉の応答性を高めるとともに、その流路の密閉性を高める上で好ましい。
なお、逆止注出ノズルを積層プラスチックフィルムにより構成したときは、その注出ノズルにもまた所要の物性を付与することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基いて説明する。
図1は、この発明に係る包装構造体の構成部材としての包装袋と、展開状態の箱体とを示す。
ここで包装袋1は、周知の一般的なシール形式、たとえば、図に斜線を施して示すような、ほぼ三方シール形の包装袋本体2と、この包装袋本体2の側方もしくは上方、図では側方への突出姿勢でそこに融着させた逆止注出ノズル3よりなる。
【0019】
ここにおける軟質の包装袋本体2は、単層のプラスチックフィルムにより構成することができる他、プラスチックフィルムを主体とする公知の各種の積層フィルムにて構成することもでき、後者にあってはたとえば、ナイロンフィルムとポリエチレンフィルム、ナイロンフィルムとポリプロイレンフィルムまたはポリエチレンテレフタレートフィルムとポリエチレンフィルム等の積層フィルムその他を用いることができるとともに、アルミニウムやシリカを蒸着させたフィルムの積層構造、アルミニウム箔や紙等を積層した積層構造のフィルムを用いることもできる。
【0020】
かかる包装袋本体2に、ヒートシールその他のシール方式をもって融着される、先端を封止された平坦な逆止注出ノズル3は、その平坦形状の確保のために、これも図に斜線を施すような三方シール形の包装袋形態とすることが好ましく、開放側端部分の外面を包装袋本体2の内面にヒートシール等によって融着されるこの逆止注出ノズル3は、好ましくは10〜100μmの厚みの単層もしくは積層フィルムにより構成する。
【0021】
この場合の単層フィルムとしては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロイレンフィルム等を用いることができ、また積層フィルムとしては、たとえば、ポリエチレン層/ナイロン層/ポリエチレン層からなるもの、ポリエチレン層/エチレンビニルアルコール共重合体(以下「EVOH層」という)/ポリエチレン層からなるもの等を用いることができる。これらの積層フィルムにあって、ナイロン層を用いたものは注出ノズル3の耐油性および耐水性をそして、EVOH層を用いたものはとくに酸素バリア性を大きく向上させることができる。
【0022】
このような包装袋1において、好ましくは、逆止注出ノズル3の、先端封止部の近傍に、その注出ノズル3、ひいては、包装袋1の手指による引き裂き開封を容易ならしめる、一ノッチ、Vノッチまたは、注出ノズル3の全幅にわたってフィルム厚みを筋状に減少させた溝その他からなる引裂誘導疵4を設ける。
【0023】
そして、以上のような包装袋1に液体等の被包装物を、好ましくは抜気状態で充填包装して、図に示すところでは底部を封止してなるものを収納する箱体5、好ましくは紙製、より好適には耐水紙製の箱体5は、被包装液体等を充填包装した形態の定まらない軟質包装袋1に定形性をもたせそれの特定の起立姿勢の確保を可能とするものであり、箱体5の、厚みを含む各種寸法は、被包装液体の体積との関連において決定することができる。
ちなみに、1リットル程度の液体の包装のための箱体厚みとしては、80%以上の再生紙を使用した280g/m〜500g/mとすることができる。
【0024】
ところで図示の箱体5は、図面の側壁6、天蓋7および底蓋8を具える柱状六面体形状をなし、この箱体5は、商品としての被包装液体等の、従来の紙カートンのような無駄のない整列配置を可能とするので、それの陳列、輸送、保管等に当ってのスペース効率を十分に高めることができる。
【0025】
なおこの図に示す箱体5はまた、天蓋7を設けた側壁6の一方側に隣接する側壁6の上端に形成した側部折曲げ片9と、その天蓋7の側部に連続させて設けられて、他方側の側壁6の側へ図では水平に突出する折曲げ差込み片10とを具えるとともに、底蓋8を設けた側壁6に隣接するそれぞれの側壁6の下端に設けたそれぞれの側部折曲げ片11とを具え、さらに、側壁相互の接合のために、一の側壁6に連続させて設けられてそれの全長にわたって延びる接合代12を具える。
【0026】
接合代12を側壁6に接合して組立てた箱体5に対する、被包装物を充填した包装袋1の収納は、たとえば図2に展開姿勢の箱体上に仮想線をもって示すような相対姿勢の下にて行われることになり、この場合、定形性のない軟質の包装袋1の、箱体5に対する位置決めの保持は、たとえば、図に斜線を施して示すように、包装体本体2の上端部分を天蓋7に、そして逆止注出ノズル3の上端部分を折曲げ差込み片10に、縫着、接着等をもって、それぞれ局部的に固定もしくは固着することによって行うことができる。
【0027】
これによれば、たとえば、被包装液体を充填された包装袋全体の底蓋8上への弛み変形を有効に拘束することができ、また、天蓋7を図3(a)に示すような開放状態とすることで、包装袋1から弛みを十分に取り除いて、被包装液体の注出を容易かつ確実ならしめることができる。
【0028】
ところで、被包装液体のこの注出は、天蓋7の開放によって折曲げ差込み片10を、図3(a)に示すように箱体5内から抜け出させた後、その折曲げ差込み片10に局部的に固定等した逆止注出ノズル3の先端封止部を、たとえば、引裂誘導疵4の位置からの包装袋1の開封によって除去するとともに、その注出ノズル3を折曲げ差込み片10とともに、図に仮想線で示す開放位置とし、次いで、箱体5を、図3(b)に示すように、注出ノズル3の先端開口が下方に向く傾動姿勢とすることにより行うことができる。
【0029】
被包装液体のこのような注出に際しては、逆止注出ノズル3は、それの、折曲げ差込み片10への局部的な固定等に基づき、注出流路を十分大きく拡大できるので、液体の注出は極めて円滑に行われることになり、そして、軟質の包装袋1は液体の注出量に応じて潰れ変形することになるので、その包装袋1内に外気が流入することはなく、外気と袋内液体との接触は確実に阻止されることになる。
【0030】
一方、液体の注出の停止は、箱体5を図3(a)に示す起立姿勢に復帰させることによって行うことができ、この場合には、逆止注出ノズル3が、注出流路を縮小する原形状に弾性復帰すること、包装袋1内の残留液体が、包装袋1の頂部側から底部側へ袋内移動して注出ノズル3の注出流路を減圧雰囲気とすること等により、注出ノズル3の前後のフィルムが注出液体の介在下で密着することによる注出流路の密閉封止がもたらされ、この封止状態は、包装袋1が袋内を減圧雰囲気とするような、それに固有の弾性復元力を発揮することとも相俟って、その後の箱体5の傾動変位まで確実に維持されることになる。
【0031】
従って、被包装液体の注出の停止時およびその後における包装袋1内への外気の侵入は、注出流路の密閉下で十分に阻止されることになる。そしてこのことは、逆止注出ノズル3を、10〜100μm、とくには10〜60μmの可撓性の高いフィルムによって構成して、表裏のフィルムの密着性を高めた場合および、その注出ノズル3の、包装袋本体からの突出長さを、30〜60mm、なかでも、40〜50mmの比較的長い長さとして、表裏のフィルムの密着の機会を高めた場合のそれぞれにおいてとくに有利である。
【0032】
またこの包装構造体では、注出の停止後における天蓋7の閉止に当って、折曲げ差込み片10を、図3(a)に実線で示す閉止位置まで折曲げ変形させることによって注出ノズル3もまた、包装袋本体1に対してほぼ90度となる位置まで折曲げ変形され、これにより、注出ノズル3の表裏のフィルムがその折曲げ部分で確実に密着することになる。従って、天蓋7の閉止に伴って、折曲げ差込み片10をそれの遊端側から箱体側壁6の内側に入れ込んだ場合には、注出ノズル3の表裏両フィルムのその密着状態は十分に維持されることになり、たとえ箱体5を誤って倒伏させることがあっても、袋内被包装液体の不測の漏出はその密着によって確実に阻止されることになる。
【0033】
なお、その後における被包装液体の再度の注出および停止は、逆止注出ノズル3の先端封止部を切除する点を除いて、上述したところと同様にして行うことができる。
【0034】
図4は他の実施形態を示す要部斜視図であり、これは、逆止注出ノズル3を局部的に固定等する折曲げ差込み片10の上端から天蓋7の遊端方向へ突出する、たとえば四半円形状の舌片13を設けるとともに、箱体上部の一の側壁6に、図では手前側へのほぼ90度の折り曲げ姿勢としたその舌片13の挿入を許容するスリット14を設けたものである。
【0035】
なお図中15は、天蓋7に連続させて設けた折曲げ差込み片10の側の側壁上に設けられて、その天蓋7から遠去かる側に偏って位置する側部小折曲げ片を示し、この側部小折曲げ片15は、開封後の箱体5の、上記舌片13およびスリット14が機能する場合にそれ本来の上端閉止機能を発揮する。
【0036】
すなわち、箱体5の未開封状態では、折曲げ差込み片10に対し、図の手前側へほぼ90度に折り曲げられた舌片13が、その差込み片10とともに、箱体5の内側に収納されることから、上記側部小折曲げ片15は、その先端が箱体5の底蓋8に向くようにほぼ180度に折り曲げられることになる一方、箱体5の開封後は、折曲げ差込み片10は、多くは、図5に示すように、そこに固定等された注出ノズル3とともに、側壁6の外側に折曲げられて、舌片13を、側壁6の外側からスリット14内へ挿入することによって収納姿勢とされるので、この場合には、側部小折曲げ片15が機能して、箱体5内への塵埃等の侵入を阻止することになる。
【0037】
ところで、この包装構造体における被包装液体の注出は、箱体5を図4に示すような開放姿勢とし、逆止注出ノズル3の先端封止部を切除した後、箱体5を図3(b)に示すように傾動させることにより行うことができ、この場合の液体の注出方向は、折曲げ差込み片10の向きを調整することで適宜に変更することができる。
【0038】
一方、注出の停止は、箱体5を起立姿勢に復帰させることにより、先の場合と同様にして行われることになり、液体の注出中はもちろん、注出の停止時およびその後においても、包装袋一内への外気の侵入は十分に防止されることになる。
【0039】
そして注出ノズル3の注出流路は、折曲げ差込み片10を、図4に矢印Aで示すように、天蓋7の手前側へ約90度に折り曲げたそれの閉止姿勢とすることでより確実に密閉されることになる。
このようにして一回の注出を終えた後は、図5に示すように、折曲げ差込み片10に設けた舌片13をスリット14内へ挿入することで一連の作業を終了する。
【0040】
図6はさらに他の実施形態を示し、これは、箱体5の上部で、一の側壁6、図では天蓋7を設けた側壁と対向する側壁6に、水平面内で揺動変位できる開閉部分6を設けるとともに、この開閉部分16の先端に、そこから突出する舌片17を連続させて設け、そして、この開閉部分16を形成した側壁6に、その舌片17の挿入を許容するスリット18を設けたところにおいて、包装袋1の逆止注出ノズル3を、開閉部分16に局部的に固定等したものである。
ここでは、舌片17は、箱体5の外側からそれをスリット18に挿入することができる他、箱体5の内側からスリット18に挿入することもできる。
【0041】
ここでの被包装液体の注出は、箱体5の開閉部分16を図示のような開放姿勢とした状態で注出ノズル3の先端封止部を切除し、次いで、箱体5の全体を図3(b)に示すように傾動させることによって行うことができる。この一方で、注出の停止は、箱体5を図6に示す起立姿勢に復帰させることより行うことができ、この場合、開閉部分16を、それを設けた側壁6に沿う閉止姿勢とし、また、舌方17をスリット18に挿入することで、逆止注出ノズル3の注出流路のより確実な密閉を実現することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、包装袋の材質の選択に基く包装袋のすぐれた各種バリア性の下で、包装袋の開封の前後を問わず被包装液体等を十分に保護するとともに、紙製とすることが好ましい箱体の遮光性によってもまた被包装液体を有効に保護することができる。
【0043】
またここでは、被包装液体の注出時、注出の停止時およびその後においてなお、包装袋への外気の侵入を十分に防止して、袋内被包装液体等の、外気による酸化、外気に含まれることのある菌類、塵埃等によるそれの汚損等を効果的に阻止することができる。
【0044】
そしてさらには、包装構造体の使用の前後のいずれにおいても、箱体および包装体をコンパクトに収納等できるので、占有体積を、従来のボトル類に比して大きく低減させることができる。
ところで、箱体を紙製とした場合には、包装構造体の使用後にその箱体をリサイクルに供することで、廃棄資源を包装袋のみとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を箱体の展開状態で示す分解図である。
【図2】組立てた箱体への包装袋への収納状態を相対的に示す展開図である。
【図3】被包装液体の注出工程を示す図である。
【図4】他の実施形態を示す要部斜視図である。
【図5】折曲げ差込み片の収納過程を示す図である。
【図6】さらに他の実施形態を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1 包装袋
2 包装袋本体
3 逆止注出ノズル
4 引裂誘導疵
5 箱体
6 側壁
7 天蓋
8 底蓋
9、11 側部折曲げ片
10 折曲げ差込み片
12 接合代
13,17 舌片
14,18 スリット
15 側部小折曲げ片
16 開閉部分

Claims (7)

  1. 先端を封止した平坦な逆止注出ノズルを、軟質の包装袋本体の上端部分に、そこからの突出姿勢で融着させてなる包装袋を箱体内に収納し、その逆止注出ノズルを、天蓋の側部に連続させて設けた折曲げ差込み片に局部的に固定もしくは固着するとともに、逆止注出ノズルの一部を、折曲げ差込み片の開閉屈曲部位に対応させて位置させてなる包装構造体。
  2. 前記折曲げ差込み片に、天蓋の遊端方向へ突出する舌片を設けるとともに、箱体上部の側壁に、それの外面側への折曲げ差込み片の重ね合わせ姿勢の下での、前記舌片の挿入を許容するスリットを設けてなる請求項1に記載の包装構造体。
  3. 先端を封止した平坦な逆止注出ノズルを、軟質の包装袋本体の上端部分に、そこからの突出姿勢で融着させてなる包装袋を箱体内に収納し、その逆止注出ノズルを、箱体上部の、一部を開閉可能とした側壁部分に局部的に固定もしくは固着するとともに、逆止注出ノズルの一部を、上記側壁部分の開閉屈曲部位に対応させて位置させてなる包装構造体。
  4. 前記側壁部分を水平面内で揺動可能とするとともに、その側壁部分の先端に舌片を設け、この舌片の挿入を許容するスリットを側壁に設けてなる請求項3に記載の包装構造体。
  5. 包装袋本体を、プラスチックフィルムを主体とする積層フィルムにより構成するとともに、逆止注出ノズルを、10〜100μmの厚みの単層もしくは積層プラスチックフィルムにより構成してなる請求項1〜4のいずれかに記載の包装構造体。
  6. 箱体を紙製としてなる請求項1〜5のいずれかに記載の包装構造体。
  7. 箱体を耐水紙製としてなる請求項1〜6のいずれかに記載の包装構造体。
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