JP2004195701A - 空気入りタイヤおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】不良導電性ゴムからなるキャップトレッドゴム層24と良導電性ゴムからなるベーストレッドゴム層26とを積層してなる未加硫の帯状トレッドゴム52に対し、キャップトレッドゴム層24の裏面から返し部64を備える突起物60をキャップトレッドゴム層24に差し込んで引き抜き、引き抜き時に返し部64によりベーストレッドゴム層26の良導電性ゴムの一部を引き上げてキャップトレッドゴム層24の表面に出現させて導電部30を形成し、良好な導電性を確保する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トレッドゴム層に不良導電性ゴムを使用したタイヤの通電性を安価に確保することができる空気入りタイヤの製造方法、及び該方法により得られた空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、タイヤのウェット性能、耐摩耗性、転がり抵抗の低減を同時に満足させるため、トレッドゴム層をカーボンブラックに代えてシリカを高い割合で配合した不良導電性ゴムから構成した空気入りタイヤが提案されている。このような空気入りタイヤは、トレッドゴム層が電気の通電を遮断するため、車両に蓄積された静電気がタイヤホイールからビード部、サイドウォール部を経てトレッド部から路面にアースされず、そのためラジオノイズの発生や電気回路に悪影響を与えるといった問題がある。
【0003】
このような問題を解決するため、トレッド構造の一部にカーボンブラックを配合した良導電性ゴムからなる導電部をタイヤ接地面に出現するように設けて、タイヤの導電性を確保しようとする技術が提案されている。
【0004】
例えば、特開平8−34204号公報には、不良導電性ゴムからなるトレッドゴム層におけるタイヤ幅方向の一部に、トレッドゴム層の表面から底面に至るまで良導電性ゴムからなる導電性ストリップを設け、このストリップを通じて放電することが開示されている。
【0005】
また、特開平11−42720号公報には、不良導電性ゴムからなる外側ゴム層と良導電性ゴムからなる内側ゴム層とからなるトレッドゴム層について、その未加硫状態の帯状トレッドゴムに対し、外側ゴム層の表面から穿孔体を押し付けて内側ゴム層まで延びる充填穴を設けるとともに、この充填穴に良導電性ゴムを充填してタイヤ接地面に露出する導電体を設けることが開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開平8−34204号公報。
【0007】
【特許文献2】特開平11−42720号公報。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1では、導電性ストリップを設けるために、トレッドゴム層を幅方向において3つに分割した形状に押し出す必要があり、そのため、押出機の設備変更のための投資が大きくなり、製造コストの大幅なアップを伴うことになる。
【0009】
また、上記特許文献2では、押出機には変更を要しないものの、穿孔体により設けた充填穴に良導電性ゴムを充填するために、穿孔体に複雑な充填機構を組み込む必要があり、従ってこの場合にも設備投資は安価とは言えない。
【0010】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、トレッドゴム層に不良導電性ゴムを使用したタイヤの通電性を安価に確保することができる空気入りタイヤの製造方法、及び該方法により得られた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、ベルト層の半径方向外側において、不良導電性ゴムからなりタイヤ接地面を形成する外側ゴム層と、該外側ゴム層の半径方向内側に位置する良導電性ゴムからなる内側ゴム層とを備え、前記外側ゴム層内に前記内側ゴム層からタイヤ接地面まで延びる良導電性ゴムからなる導電部が設けられた空気入りタイヤの製造方法であって、前記外側ゴム層と前記内側ゴム層とが積層された未加硫の帯状ゴム体に対し、前記外側ゴム層の表面から返し部を備える突起物を前記内側ゴム層に差し込んで引き抜き、これにより引き抜き時に前記返し部により内側ゴム層の良導電性ゴムの一部を引き上げて前記導電部を形成し、その後、前記導電部を形成した帯状ゴム体をベルト層の半径方向外側に配して加硫成形するというものである。
【0012】
本発明によれば、未加硫の帯状ゴム体の表面側から返し部を備える突起物を差し込み引き抜くという簡易な方法によってタイヤ接地面に出現する導電部を形成することができる。そのため、導電部を形成するための設備投資が安価であり、かつ、製造作業性も損なわないので、良好な導電性を有する空気入りタイヤを低コストにて製造することができる。
【0013】
本発明の製造方法においては、外側ゴム層がキャップトレッドゴム層であり、内側ゴム層がベーストレッドゴム層であってもよい。更に、この場合、内側ゴム層の裏面に良導電性ゴムからなるクッションゴム層を未加硫状態で積層しておいて、外側ゴム層の表面からクッションゴム層まで突起物を差し込み、クッションゴム層の良導電性ゴムの一部を引き上げて内側ゴム層の良導電性ゴムとともに上記導電部を設けてもよい。
【0014】
本発明の製造方法においては、また、外側ゴム層がトレッドゴム層であり、内側ゴム層がクッションゴム層であってもよい。すなわち、トレッドゴム層が不良導電性ゴムからなる単層構造の場合であっても、その内側のクッションゴム層を利用することにより、上記導電部を確保することができる。
【0015】
本発明の製造方法においては、前記突起物を前記内側ゴム層の裏面まで貫通させてもよい。帯状ゴム体を貫通するように突起物を差し込むことにより、返し部によって引き上げる良導電性ゴムの量を確保しやすく、十分な初期通電性を得ることができる。
【0016】
本発明の製造方法においては、前記未加硫の帯状ゴム体に対し、押し出し後、冷却する前の加熱状態で、前記突起物を差し込むことが好ましい。このように加熱状態の帯状ゴム体に対して加工することにより、突起物を差し込みやすく、加工性に優れる。
【0017】
本発明の製造方法においては、前記導電部をトレッドショルダー部においてトレッドセンター部よりも配設密度を高く設定してもよい。ショルダー部は一般にセンター部よりも溝が少ないので、導電部をショルダー部に集中させることにより導電性を確保しやすい。また、ショルダー部はセンター部よりもタイヤ接地圧が小さいため、接地面に導電部を設けたことに起因するトレッドゴム層の破損が発生しにくい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態について図1〜7に基づいて説明する。
【0019】
図7は、本実施形態に係る空気入りタイヤ10の断面図である。タイヤ10は、一対のビード部12及びサイドウォール部14と、両サイドウォール部14間にまたがるトレッド部16とを備えて構成されており、トレッド部16の半径方向内側に配されたカーカス18が、そこから両側のサイドウォール部14を経てビード部12でビードコア20により係止され、また、トレッド部16におけるカーカス18の半径方向外側にベルト層22が配されている。
【0020】
ベルト層22の半径方向外側には、タイヤ接地面を形成する外側ゴム層であるキャップトレッドゴム層24と、その半径方向内側に積層された内側ゴム層であるベーストレッドゴム層26とからなるトレッドゴム層28が設けられている。キャップトレッドゴム層24は不良導電性ゴムからなり、ベーストレッドゴム層26は良導電性ゴムからなる。ここで、良導電性ゴムとは電気抵抗値が108Ω・cm以下のゴムのことをいい、ゴム成分中にカーボンブラック等の導電性材料が所定量添加されたゴムを挙げることができる。一方、不良導電性ゴムとは電気抵抗値が108Ω・cmよりも大きいゴムのことをいい、ゴム成分中にシリカを高い割合で配合したゴムを挙げることができる。
【0021】
キャップトレッドゴム層24内には、ベーストレッドゴム層26からタイヤ接地面まで延びる柱状の導電部30が多数設けられている。導電部30はベーストレッドゴム層26と共通の良導電性ゴムからなり、従ってタイヤ10には良好な導電性が確保されている。導電部30の配置及び数は特に限定されないが、タイヤがその周上のどこで接地しても少なくとも1つの導電部30が接地面内にあるように設けられることが好ましい。
【0022】
次に、このタイヤ10を製造する方法について説明する。まず、図1に示すように、押出機50により未加硫の帯状トレッドゴム52を押出成形する。帯状トレッドゴム52は、図3に示すように、キャップトレッドゴム層24とベーストレッドゴム層26とが共に未加硫の状態で上下に積層一体化されたものである。
【0023】
押し出された帯状トレッドゴム52は、ベルトコンベヤー54上を搬送されながら、冷却槽56に投入される前の加熱状態で穿孔加工に供される。穿孔加工は、図2に示すように周面に複数の突起物60を持つローラー58を、図1に示すように前後のベルトコンベヤー54の間隙の上方に配して、帯状トレッドゴム52を走行させながら、その上面からローラー58を押し当て転動させることにより行われる。
【0024】
詳細には、突起物60はその先端に返し部64を備えており、この返し付突起物60を、図3に示すようにキャップトレッドゴム層24の表面(上面)からベーストレッドゴム層26まで差し込み、上方に引き抜く。その際、図4(a)に示すように、突起物60の返し部64がベーストレッドゴム層26の裏面(下面)から完全に突き出るように、突起物60を帯状トレッドゴム52に対し貫通させることが好ましい。すると、加熱状態の未加硫ゴムはある程度の柔軟性(流動性)と粘着性を有するので、ベーストレッドゴム層26の良導電性ゴムの一部が、突起物60の引き抜き動作に伴って、返し部64に引っ掛かって上方に引き上げられ、図4(b)に示すようにキャップトレッドゴム層24の表面に出現する。
【0025】
このようにして帯状トレッドゴム52に形成される貫通孔32は、未加硫ゴムの柔軟性・流動性により冷却槽56に入る前に自然と塞がれ、これにより、図6に示すように、キャップトレッドゴム層24内にベーストレッドゴム層26から連続して上方に延び帯状トレッドゴム52の表面に露出する円柱状の導電部30が形成される。
【0026】
ここで、穿孔加工する際における帯状トレッドゴム52の温度については特に限定されないが、加工性を確保するため50℃以上であることが好ましい。
【0027】
また、突起物60は、この実施形態では、本体となる円錐体の頂部に返し部64となる円錐体を付加した形状としているが、これに限定されるものではない。なお、このように本体を円錐体としたのは強度確保のためであり、また、返し部64を円錐体としたのは帯状トレッドゴム52への挿入時における抵抗を小さくするためである。また、返し部64を円錐体としたことにより、突起物60の全周にわたって返しが形成され、突起物60の周りのゴムをその全周で引き上げることができる。返し部64の形状は、突起物60の引き抜き時に、その引き抜き動作に伴って周囲のゴムを上方に引き上げることができれば、特に限定されない。また、例えば、図5に示すように、先端の返し部64とともに、その内側に小さな凸条66を突起物の周上に1本又は複数本設けて、この凸条66も返し部として作用させ、引き上げるゴム量を増加させることもできる。
【0028】
上記のように穿孔された後、帯状トレッドゴム52は、冷却槽56で冷却され、その後、カッター62でタイヤ1本分の長さに切断される。そして、この切断された未加硫の帯状トレッドゴム52aを、公知のタイヤ成形方法に従ってベルト層22の半径方向外側に貼り付けて生タイヤを作製し、この生タイヤを加硫成形することにより、図7に示すようにタイヤ接地面に所定のトレッドパターンが刻まれた空気入りタイヤ10が製造される。
【0029】
以上説明した本実施形態であると、未加硫の帯状トレッドゴム52の表面から返し部64を備える突起物60を差し込み引き抜くという簡易な方法によって、タイヤ接地面に露出する導電部30を形成することができるので、少ない設備投資で、かつ、製造作業性も損なうことなく、良好な導電性を確実に確保することができる。
【0030】
図8は第2の実施形態に係る空気入りタイヤ40の断面図である。この実施形態では、導電部30がトレッドのショルダーリブ42のみに設けられており、センター領域のリブには導電部30は設けていない。そのため、この実施形態では、図9に示すように、軸方向の両端部のみに返し付突起物60を有するローラー58aを用いて、上記の穿孔加工を行うものである。
【0031】
このようにショルダーリブ42のみに導電部30を設けることの利点は、(1) ショルダー部はセンター部よりも溝が少ないので導電性を確保しやすい点(穿孔箇所が溝内に配されると、その箇所では導電部30をタイヤ接地面に出現させることができず、導電性が発揮されないため)、及び、(2) ショルダー部はセンター部よりもタイヤ接地圧が小さいことから導電部30を設けたことに起因するトレッドゴム層28の破損を低減することができる点、にある。
【0032】
図10は第3の実施形態に係る空気入りタイヤ45の断面図である。この実施形態は、トレッドゴム層28が単層構造であってこれが不良導電性ゴムからなる外側ゴム層を構成する点、及び、このトレッドゴム層28とベルト層22との間にクッションゴム層46が設けられこれが良導電性ゴムからなる内側ゴム層を構成する点が、上記第1の実施形態と異なる。
【0033】
そのため、この実施形態では、未加硫の状態で積層一体化されたトレッドゴム層28とクッションゴム層46に対し、その上面から上記ローラー58を押し当てて返し部64を備える突起物60により穿孔加工を行う。その他は第1の実施形態と同様である。
【0034】
なお、トレッドゴム層28とクッションゴム層46とは押出機により一体に押出成形してもよく、また、別々に押し出して一体に貼り付けてもよく、更に、押出成形されたトレッドゴム28の裏面にクッションゴム層46を形成するゴム組成物の流動体を塗布することによっても作製することができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれにより限定されるものではない。
【0036】
下記表1に従って、不良導電性ゴム配合である配合Aと、良導電性ゴム配合である配合Bとを調製した。両配合には、共通の添加剤として、ワックスを2重量部、老化防止剤6Cを2重量部、ステアリン酸を3重量部、ZnOを3重量部、硫黄を2重量部、加硫促進剤NSを1.5重量部添加した。
【0037】
【表1】
【0038】
次いで、配合Aをキャップトレッドゴム層24(厚み=約7mm)に、配合Bをベーストレッドゴム層26(厚み=約4mm)に用いて、上記した第1の実施形態の構成を持つ乗用車用ラジアルタイヤを、タイヤサイズ:195/65R15として作製し、これを実施例1,2のタイヤとした。ここで、実施例1は、穿孔加工において、返し部64を備える突起物60を、帯状トレッドゴム52を貫通させずに、ベーストレッドゴム層26まで差し込んだ例である。また、実施例2は、図4(a)に示すように、突起物60の返し部64が帯状トレッドゴム52を貫通するまで差し込んだ例である。
【0039】
また、比較例として、下記表2に示す構成のタイヤを作製した。ここで、比較例1は配合Aからなる単層構造のトレッドゴム層を備えて穿孔加工を行っていない点で実施例1と相違するタイヤである。また、比較例2は穿孔加工をしていないことを除いて、実施例1と同じ構成を持つタイヤである。更に、比較例3,4は穿孔加工のやり方が実施例1とは相違したものである。すなわち、比較例3,4は返し部のない単なる円錐状の突起物を持つローラーを用いた例であり、比較例3ではこの突起物を帯状トレッドゴムの上面から差し込んで下面まで貫通しない穴を設けた例であり、比較例4はこの突起物を帯状トレッドゴムの上面から差し込んで下面まで貫通させた例である。
【0040】
上記で得られた各タイヤについて、新品時の初期通電性と15000km走行後の摩耗後通電性を評価した。通電性は、タイヤをホイールに組み付け、内圧2kg/cm2とし、鉄板上に荷重400kgで押し付け、鉄板とホイールの間に200Vの電圧をかけて通電の有無及び電気抵抗値を測定した。電気抵抗値が108Ω・cm以下の場合を「○」、108〜1011Ω・cm以下の場合を「△」、通電が確認できなかった場合を「×」とした。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
表2に示すように、穿孔加工を全く行っていない比較例1,2では導電性が得られなかった。また、比較例3,4は穿孔加工を行っているものの、突起物に返し部がないため、ベーストレッドゴム層の良導電性ゴムがトレッド表面に露出せず、満足した導電性は得られなかった。
【0043】
これに対し、返し部を持つ突起物を用いて穿孔加工を行った実施例1,2では初期通電性及び摩耗後通電性ともに改善効果が認められた。特に、実施例2では、返し部付きの突起物をベーストレッドゴム層の下面まで貫通するように差し込んだので、ベーストレッドゴム層から十分な量の良導電性ゴムを引き上げることができ、そのためトレッド表面に十分な通電箇所が確保されており、新品時から摩耗後に至るまで満足できる導電性が確保されていた。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、未加硫の帯状ゴム体の表面側から返し部を備える突起物を差し込み引き抜くという簡易な方法によってタイヤ接地面に出現する導電部を形成することができるので、良好な導電性を有する空気入りタイヤを低コストにて製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤの製造工程の一部を示す概略図である。
【図2】同製造工程で用いるローラーの斜視図である。
【図3】同製造工程における穿孔加工時の斜視断面図である。
【図4】(a)は図3の要部拡大断面図であり、(b)はその後突起物を引き抜いた状態を示す断面図である。
【図5】突起物の変更例を示す図である。
【図6】導電部が形成された帯状トレッドゴムの斜視断面図である。
【図7】同実施形態に係るタイヤの断面図である。
【図8】第2の実施形態に係るタイヤの断面図である。
【図9】第2の実施形態における穿孔加工時の斜視断面図である。
【図10】第3の実施形態に係るタイヤの断面図である。
【符号の説明】
10,40,45……空気入りタイヤ
24……キャップトレッドゴム層
26……ベーストレッドゴム層
28……トレッドゴム層
30……導電部
46……クッションゴム層
52……帯状トレッドゴム
60……突起物
64……返し部
Claims (7)
- ベルト層の半径方向外側において、不良導電性ゴムからなりタイヤ接地面を形成する外側ゴム層と、該外側ゴム層の半径方向内側に位置する良導電性ゴムからなる内側ゴム層とを備え、前記外側ゴム層内に前記内側ゴム層からタイヤ接地面まで延びる良導電性ゴムからなる導電部が設けられた空気入りタイヤの製造方法であって、
前記外側ゴム層と前記内側ゴム層とを積層してなる未加硫の帯状ゴム体に対し、前記外側ゴム層の表面から返し部を備える突起物を前記内側ゴム層に差し込んで引き抜き、該引き抜き時に前記返し部により内側ゴム層の良導電性ゴムの一部を引き上げて前記導電部を形成する工程と、
前記導電部を形成した帯状ゴム体をベルト層の半径方向外側に配して加硫成形する工程と、
を含む空気入りタイヤの製造方法。 - 前記外側ゴム層がキャップトレッドゴム層であり、前記内側ゴム層がベーストレッドゴム層である請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記外側ゴム層がトレッドゴム層であり、前記内側ゴム層がクッションゴム層である請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記突起物を前記内側ゴム層の裏面まで貫通させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記未加硫の帯状ゴム体に対し、押し出し後の加熱状態で前記突起物を差し込むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記導電部を、トレッドショルダー部においてトレッドセンター部よりも配設密度を高く設定した請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の方法により製造された空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
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