JP2001047525A - タイヤ製造装置及びタイヤ製造方法 - Google Patents

タイヤ製造装置及びタイヤ製造方法

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JP2001047525A
JP2001047525A JP11223897A JP22389799A JP2001047525A JP 2001047525 A JP2001047525 A JP 2001047525A JP 11223897 A JP11223897 A JP 11223897A JP 22389799 A JP22389799 A JP 22389799A JP 2001047525 A JP2001047525 A JP 2001047525A
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tire
tread rubber
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Takashi Ishiwatari
隆 石渡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押出装置を用いず、低転がり抵抗性で低導電
性のトレッドゴム内に高導電性縦ゴム層を容易に形成す
ることが可能な低コストのタイヤ製造装置及びタイヤ製
造方法を提供する。 【解決手段】 回転支持体に未加硫のトレッドゴム用
シート状部材を供給する供給装置と、回転支持体に接近
自在及び離隔自在なナイフをもつカッタ装置及び未加硫
ゴム組成物の溶解液状セメントの滴下装置とを有し、滴
下装置の筒状体開口部をカッタ装置のナイフ刃先の前方
で回転支持体の同一回転円周上に位置させる装置と、ナ
イフ刃先縁によりトレッドゴム用シート状部材に切れ目
を入れ、未加硫高導電性ゴム組成物の液状セメントを筒
状体開口部から切れ目内に連続して滴下充満させて未加
硫トレッドゴム部材に縦ゴム層を形成する製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タイヤ製造装置
及びタイヤ製造方法、より詳細には、空気入りラジアル
タイヤの製造装置及びこの装置を用いた空気入りラジア
ルタイヤの製造方法に関し、特に、超低コストの投資
で、1層の極薄ゲージの未加硫ゴム層を未加硫トレッド
ゴム中に縦方向に形成することが可能なタイヤ製造装置
と、この装置を用い、要求品質及び要求特性に十分に応
えるタイヤの提供が可能なタイヤ製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車などの比較的小型の車両用空気入
りラジアルタイヤやトラック及びバスなどの比較的大型
の車両用空気入りラジアルタイヤには、低燃費性に直接
係わる低転がり抵抗性の要求特性が強まる傾向にある。
【0003】この低転がり抵抗を実現する有力な手段と
して、タイヤのトレッドゴムに、これまでゴム補強剤と
して用いているカーボンブラックの大部分をシリカに代
替することが盛んに実施されるようになった。
【0004】しかし、カーボンブラックを多量に配合し
たトレッドゴムは導電性に優れる一方、多量のシリカを
代替補強剤として配合したトレッドゴムは、導電性が劣
り、その結果、多量のシリカ配合になるトレッドゴムを
備えるタイヤは、車両に発生する静電気を十分にアース
することができず、人体に電撃ショックを与え、とき
に、車両に火花放電現象をもたらす。
【0005】特に、ガソリンや重油の給油中の火花放電
は、爆発事故に結び付く危険な現象である。タイヤ以外
に導電性のアース用部材を用いることも試みられたが不
具合が多く、結局、低転がり抵抗性と、静電気のアース
特性とを兼ね備えるタイヤの要望が高まっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、低導電性トレ
ッドゴムを除くタイヤ構成部材は全て高導電性材料であ
るため、低導電性トレッドゴムの中に高導電性ゴムを介
在させる手段が提案されている。この手段の一つは、タ
イヤ成型時に、図3に断面を示す押出未加硫トレッドゴ
ム20を適用するものである。
【0007】図3に示す未加硫トレッドゴム20は、加
硫後のタイヤにて、キャップゴムとなる未加硫ゴム層C
e、ベースゴムとなる未加硫ゴム層Be、トレッドアン
ダークッションゴムとなる未加硫ゴム層Ae及び一対の
翼状サイドウォールゴムとなる一対の未加硫ゴム層De
からなる。ゴム層Ae〜Deは、それぞれ配合組成が異
なるので、未加硫トレッドゴム20の押出しには、4基
の押出機を備える押出装置を用いる。
【0008】未加硫トレッドゴム20において、キャッ
プゴム用未加硫ゴム層Ceはシリカ多量配合のゴム組成
物であり、ベースゴム用未加硫ゴム層Beはカーボンブ
ラック多量配合のゴム組成物である。アース役を果たす
縦ゴム層Heは、高導電性とした未加硫ゴム層Beから
延びる同一未加硫ゴムである。当然に、トレッドアンダ
ークッションゴム用未加硫ゴム層Aeにも高導電性ゴム
組成物を適用する。
【0009】この未加硫トレッドゴム20を適用した製
品タイヤは、少なくとも、ベースゴムは低転がり抵抗性
に全く寄与しない。そのため、この種のタイヤは、静電
気のアース性には優れていても、低転がり抵抗性が不十
分となる。
【0010】この不具合回避のためには、縦ゴム層He
を独自の配合組成になる未加硫ゴムとしなければなら
ず、結局、5基の押出機本体を有する押出装置を用いな
ければならない。しかし、投資コスト面で、5基の押出
機本体を有する押出装置は極めて高額であり、加えて広
大なスペースを要し、実用性に欠ける。
【0011】従って、この発明の請求項1〜4に記載し
た発明は、押出装置を用いず、低コストで従来のスペー
スに収まり、低転がり抵抗性で低導電性のトレッドゴム
内に、アース役を担う縦ゴム層を容易に形成することが
可能なタイヤ製造装置及びタイヤ製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載した発明は、未加硫のタ
イヤ構成部材の供給装置と、該供給装置から供給する部
材を巻付け成型する回転支持体とを有するタイヤ製造装
置において、回転支持体に未加硫のトレッドゴム用シー
ト状部材を供給する供給装置と、回転支持体に対し接近
自在及び離隔自在なカッタ装置と、回転支持体の回転方
向でみてカッタ装置の前方で回転支持体に対し接近自在
及び離隔自在な、未加硫ゴム組成物の溶解液状セメント
の滴下装置とを有し、カッタ装置は、回転支持体の回転
方向に沿うナイフ状刃先縁を有し、滴下装置は、液状セ
メントの容器と、該容器に連通し回転支持体側に延び、
先端に開口部を備える筒状体とを有し、筒状体の開口部
と、カッタ装置のナイフ刃先縁とは、回転支持体の近接
位置にて、回転支持体の幅中央部の同一回転円周上に位
置して成ることを特徴とするタイヤ製造装置である。
【0013】また、上記目的を達成するため、この発明
の請求項2に記載した発明は、請求項1に記載したタイ
ヤ製造装置を用い、予め未加硫のベルト層部材を張合わ
せた、回転する回転支持体上に、低導電性ゴム組成物よ
りなる未加硫のトレッドゴム用シート状部材を張付けて
巻回し、この張付け開始から所定ゲージとなるまでの巻
回の間に、カッタ装置を回転支持体に近接させてナイフ
刃先縁によりトレッドゴム用シート状部材に、該部材の
全ゲージにわたり、回転支持体の回転方向に沿い連続す
る切れ目を入れ、同時に、未加硫高導電性ゴム組成物の
液状セメントを容器に収容する滴下装置を回転支持体に
近接させ、滴下装置の筒状体開口部から、トレッドゴム
用シート状部材の切れ目内に連続して液状セメントを滴
下充満させ、液状セメントの切れ目充満を伴いつつ、ト
レッドゴム用シート状部材を所定ゲージとなるまで巻回
積層し、この巻回積層体内部に液状セメントの縦断層を
形成した後、該部材の張付けを終了させて所定断面形状
を有する未加硫トレッドゴム部材とし、該未加硫トレッ
ドゴム部材を備える未加硫タイヤに加硫成型を施すこと
を特徴とするタイヤ製造方法である。
【0014】請求項2に記載した発明に関し、請求項3
に記載した発明のように、未加硫のトレッドゴム用シー
ト状部材に、加硫成型後タイヤのトレッドゴムにて、ト
レッドアンダークッションゴムとなる未加硫低導電性ゴ
ム組成物と、ベースゴムとなる未加硫低導電性ゴム組成
物と、キャップゴムとなる未加硫低導電性ゴム組成物と
を、この順に用いるものとする。
【0015】請求項3に記載した発明とは別に、請求項
2に記載した発明に関し、請求項4に記載した発明のよ
うに、未加硫のベルト層部材を張合わせた、回転する回
転支持体上に、加硫成型後タイヤのトレッドゴムにて、
トレッドアンダークッションゴムとなる未加硫高導電性
ゴム組成物のシート状部材を予め張付けて巻回し、その
後、ベースゴムとなる未加硫低導電性ゴム組成物と、キ
ャップゴムとなる未加硫低導電性ゴム組成物とを、この
順に張付けて巻回し、各未加硫低導電性ゴム組成物のシ
ート状部材にのみ切れ目を入れるものとする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1及び図2に基づき説明する。図1は、この発明のタイ
ヤ製造装置の簡略図解による側面図であり、図2は、こ
の発明の製造方法に従い回転支持体上に成型した未加硫
トレッドゴムの展開断面図である。
【0017】図1に示すタイヤ製造装置は、各種の未加
硫タイヤ構成部材を未加硫タイヤに組立てる工程で使用
する成型装置1である。成型装置1は回転支持体2を有
する。回転支持体2は回転軸3を有し、回転軸3は、回
転支持体2と共に、図示省略の回転駆動装置の駆動によ
り矢印X方向に回転する。ここに、回転支持体2は、分
解・組立自在な複数個の金属製コアのみ場合と、組立コ
ア周りに各種の未加硫タイヤ構成部材を張付けた複合体
の場合とを含む。
【0018】また、成型装置1は、ラジアルカーカスプ
ライ部材、ベルト部材及びトレッドゴム部材などの各種
未加硫タイヤ構成部材の供給装置(図示省略)を有す
る。成型装置1は、各種未加硫タイヤ構成部材のうち、
少なくとも未加硫トレッドゴム部材として未加硫のトレ
ッドゴム用シート状部材4の供給装置を有する。この供
給装置は、トレッドゴム用シート状部材4の案内ローラ
5のみの図示に止めている。
【0019】ここに、成型装置1は、回転支持体2に対
し接近自在及び離隔自在なカッタ装置6を有する。カッ
タ装置6は、回転支持体2に対し刃先を向けたナイフ7
を備える。図1に示すカッタ装置6は、そのナイフ7の
刃先が回転支持体2上に張付けた直後のトレッドゴム用
シート状部材4を全厚さにわたり切込む位置まで接近し
ている稼働状態をあらわす。非稼働状態のカッタ装置6
は、張付け作業や他の装置類の動作の妨げにならない位
置まで退避する構造(図示省略)を有する。
【0020】カッタ装置6のナイフ7は、回転支持体2
の回転方向Xに沿う刃先縁を有する。また、トレッドゴ
ム用シート状部材4は未加硫状態であるからナイフ7の
刃先は鋭い薄刃縁である必要はなく、寧ろ後のことを考
慮して刃先を僅か切り落とした厚刃縁であるのが適合す
る。
【0021】また、成型装置1は、回転支持体2に対し
接近自在及び離隔自在な滴下装置8を有する。滴下装置
8は、未加硫ゴム組成物を溶剤に溶解させた液状セメン
トを滴下させ、滴下を停止させる機能を有する。そのた
め、滴下装置8は、液状セメントを蓄える容器9と、容
器9の内部に連通し、連通位置から回転支持体2側に延
びる筒状体10とを有する。
【0022】滴下装置8の筒状体10は、回転支持体2
側に開口部を有する。また、滴下装置8は、回転支持体
2の回転方向Xでみて、カッタ装置6の前方に位置させ
る。より詳細には、カッタ装置6と滴下装置8との回転
支持体2に対する近接位置、すなわち稼働位置にて、ナ
イフ7の刃先と筒状体10の開口部とは、回転支持体2
の幅中央部の同一円周上に位置させる。
【0023】この成型装置1を用いれば、トレッドゴム
用シート状部材4の積層体の中央で、積層体の全厚さに
わたる切込みに、トレッドゴム用シート状部材4とは異
なる配合組成になる未加硫ゴム組成物の薄い縦層を形成
することができる。これにより、押出装置を用いずに、
従って、余分な極めて高額な設備投資を省き、カッタ装
置6及び滴下装置8が小型簡便である故に著しく些少な
投資金額の下で、トレッドゴム用シート状部材4の積層
体中に所望の縦ゴム層を形成するタイヤ製造装置を実現
することができる。
【0024】次に、図1及び図2に従い、上述の成型装
置1を用いたタイヤ製造方法を説明する。図1におい
て、予め、回転支持体2には、未加硫トレッドゴム15
を除き、必要な各種の未加硫タイヤ構成部材を張付けて
おく。製品タイヤがラジアルプライタイヤであれば、未
加硫トレッドゴム15の張合わせ対象となる未加硫のベ
ルト層部材13も張付け、これらを含め、回転支持体2
と呼ぶことにする。以下、ラジアルプライタイヤの製造
方法について述べる。
【0025】図1に示すように、ベルト層部材13を張
付け、矢印X方向に回転する回転支持体2上に、図示省
略の供給装置から導き出す未加硫のトレッドゴム用シー
ト状部材4(以下シート状部材という)を張付け、巻回
する。
【0026】図2を参照し、トレッドゴム用シート状部
材4は、シート状部材4A、4B、4C、4Dの4種類
の互いに異なる配合になる未加硫ゴム組成物である。製
品タイヤにて、シート状部材4Aは、ベルトのコード被
覆ゴムと結合するトレッドアンダークッションゴムとな
り、シート状部材4Bはベースゴムとなり、シート状部
材4Cはキャップゴムとなり、そして、シート状部材4
Dは翼状ミニサイドウォールゴムとなる。
【0027】最初に張付け巻回する第一のシート状部材
4Aは、低導電性ゴム組成物の場合と、高導電性ゴム組
成物の場合の双方を可とする。第二のシート状部材4B
及び第三のシート状部材4Cは低導電性ゴム組成物とす
る。第四のシート状部材4Dは、高導電性ゴム組成物又
は低導電性ゴム組成物のいずれでも可とする。
【0028】ここで、シート状部材4A〜4Cが低導電
性ゴム組成物の場合は、シート状部材4A〜4Cの張付
け開始から、未加硫トレッドゴム15が所定ゲージとな
るまでの巻回の間に、回転する回転支持体2の幅中央位
置でカッタ装置6を近接させ、ナイフ7の刃先縁により
シート状部材4A〜4Cに切れ目を入れる。一対のシー
ト状部材4Dには切れ目を入れない。切れ目はシート状
部材4A〜4Cの全ゲージにわたるものとする。
【0029】シート状部材4Aが高導電性ゴム組成物で
ある場合は、切れ目入れを省略する。ただし、シート状
部材4B、4Cは、全ゲージにわたり切れ目を入れるも
のとする。また、図2を参照し、未加硫トレッドゴム1
5の展開幅Wの1/2幅位置CPの両側に1/8幅(1/
8 ×W ) を振り分けた中央領域Rcに切れ目を入れるも
のとする。この中央領域Rcは、回転支持体2の幅中央
に相当する。以下、主として、シート状部材4A〜4C
が低導電性ゴム組成物の場合について述べる。
【0030】よって、未加硫トレッドゴム15の断面形
状が、図2に示すように、中央領域Rcに凹部を有する
場合は、この凹部領域内に位置するシート状部材4A〜
4Cに切れ目を入れることを第一義とする。しかし、第
二義的には、凸部となる部分の一対のシート状部材4C
の少なくとも一方部分に切れ目を入れても良い。
【0031】さて、シート状部材4A〜4Cに切れ目を
形成するとき、同時に、回転する回転支持体2に滴下装
置8を近接させておく。すなわち、滴下装置8の筒状体
10の開口部先端が、張付け巻回するシート状部材4A
〜4Cの切れ目に近接するように位置させる。
【0032】また、予め、滴下装置8の容器9には、未
加硫高導電性ゴム組成物を溶剤に溶解させた液状セメン
トを収容し、液状セメントが筒状体10の開口部から漏
れ出ないように、容器9と筒状体10との間、乃至筒状
体10内部に配置したバルブ(図示省略)を閉じてお
く。
【0033】シート状部材4A〜4Cに切れ目を形成し
た直後に、滴下装置8のバルブを開とし、筒状体10の
開口部から同一円周上の切れ目内に連続して液状セメン
トを滴下し、切れ目内に液状セメントを充満させる。液
状セメントが切れ目内で断続しないようにするため、切
れ目は所定幅を有する必要がある。そこで、切れ目を形
成するナイフ7の刃先縁は鋭くなく、寧ろ僅かな幅を有
するのが好ましい。
【0034】また、液状セメントは高粘度の性質を有す
るので、自然滴下が断続するようであれば、滴下装置8
の容器9内の液状セメントを加圧する。この場合は、容
器9を圧力容器として構成する。加圧手段として、加圧
空気が簡単で済むが、より一層確実を期す場合は、容器
9をシリンダとピストンとで構成する。
【0035】このようにして、切れ目に液状セメントを
隙間なく充満させながら、図2に示すように、シート状
部材4A〜4C、又はシート状部材4Aが高導電性ゴム
組成物である場合は、シート状部材4B、4Cを所定ゲ
ージとなるまで巻回積層する。積層完了時には、積層シ
ート状部材4A〜4C、又は積層シート状部材4B、4
Cを連続縦断する高導電性ゴム組成物層Eが形成され
る。その後、シート状部材4Dを張付け巻回して成型を
終了させる。高導電性ゴム組成物層Eは極く幅狭であ
る。図2は、この張付け終了後の、所定断面形状を有す
る未加硫トレッドゴム部材15を示す。
【0036】未加硫トレッドゴム部材15における積層
シート状部材4A〜4Dに、大きな部材段差が生じない
ように、シート状部材ゲージを選定する。このようにし
て、回転支持体2に成型した未加硫タイヤは、既知の方
法により加硫成型を施し製品タイヤとする。
【0037】未加硫トレッドゴム部材15は、上表面1
5sと下表面15bとの間にわたり、高導電性ゴム組成
物層Eが形成されているので、製品タイヤでは、ベルト
からビード部に至る間の高導電性ゴムと、低導電性トレ
ッドゴム中に形成する高導電性ゴム層との間で優れた通
電性を得ることができ、車両の静電気を高導電性ゴム層
を介して路面に有効にアースすることができる。
【0038】また、未加硫トレッドゴム部材15は、高
導電性ゴム組成物層Eを除く他の未加硫ゴム部材を低導
電性ゴム組成物とすることで、製品タイヤにて、優れた
低転がり抵抗性を発揮させることができる。ただし、薄
ゲージの未加硫ゴム部材4Aをベルトのコード被覆ゴム
と同じ配合組成の高導電性ゴム組成物とすることができ
る。また、高導電性ゴム組成物層Eは極く幅狭であるか
ら、製品タイヤでの偏摩耗発生などの不具合を伴ううれ
いもない。
【0039】以上述べたように、このタイヤ製造方法に
よれば、押出装置を用いずとも、極く僅かな投資金額
で、低転がり抵抗性と、静電気アース特性との双方に優
れる空気入りタイヤ、なかでも空気入りラジアルタイヤ
を製造することができる。
【0040】
【発明の効果】この発明の請求項1に記載した発明によ
れば、押出装置を用いずに、僅かなコスト投資で、未加
硫トレッドゴム部材中に所望の特性をもつ薄い縦ゴム層
を形成するタイヤ製造装置を提供することができ、この
発明の請求項2〜4に記載した発明によれば、請求項1
に記載した発明の装置を用い、優れた低転がり抵抗性
と、十分な静電気アース特性とを兼ね備える製品タイヤ
を得ることができるタイヤ製造方法を提供することがで
きる。〜
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のタイヤ製造装置の簡略図解による
側面図である。
【図2】 この発明の製造方法に従い回転支持体上に成
型した未加硫トレッドゴムの展開断面図である。
【図3】 従来の押出未加硫トレッドゴムの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 成型装置 2 回転支持体 3 回転軸 4、4A、4B、4C、4D シート状部材 5 案内ローラ 6 カッタ装置 7 ナイフ 8 滴下装置 9 液状セメント容器 10 筒状体 13 未加硫ベルト部材 15 未加硫トレッドゴム 15s 上表面 15b 下表面 X 回転支持体の回転方向 E 高導電性ゴム組成物層 W 未加硫トレッドゴム展開幅 Rc 未加硫トレッドゴム中央領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未加硫のタイヤ構成部材の供給装置と、
    該供給装置から供給する部材を巻付け成型する回転支持
    体とを有するタイヤ製造装置において、 回転支持体に未加硫のトレッドゴム用シート状部材を供
    給する供給装置と、 回転支持体に対し接近自在及び離隔自在なカッタ装置
    と、 回転支持体の回転方向でみてカッタ装置の前方で回転支
    持体に対し接近自在及び離隔自在な、未加硫ゴム組成物
    の溶解液状セメントの滴下装置とを有し、 カッタ装置は、回転支持体の回転方向に沿うナイフ状刃
    先縁を有し、 滴下装置は、液状セメントの容器と、該容器に連通し回
    転支持体側に延び、先端に開口部を備える筒状体とを有
    し、 筒状体の開口部と、カッタ装置のナイフ刃先縁とは、回
    転支持体の近接位置にて、回転支持体の幅中央部の同一
    回転円周上に位置して成ることを特徴とするタイヤ製造
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したタイヤ製造装置を用
    い、 予め未加硫のベルト層部材を張合わせた、回転する回転
    支持体上に、低導電性ゴム組成物よりなる未加硫のトレ
    ッドゴム用シート状部材を張付けて巻回し、 この張付け開始から所定ゲージとなるまでの巻回の間
    に、カッタ装置を回転支持体に近接させてナイフ刃先縁
    によりトレッドゴム用シート状部材に、該部材の全ゲー
    ジにわたり、回転支持体の回転方向に沿い連続する切れ
    目を入れ、同時に、未加硫高導電性ゴム組成物の液状セ
    メントを容器に収容する滴下装置を回転支持体に近接さ
    せ、滴下装置の筒状体開口部から、トレッドゴム用シー
    ト状部材の切れ目内に連続して液状セメントを滴下充満
    させ、 液状セメントの切れ目充満を伴いつつ、トレッドゴム用
    シート状部材を所定ゲージとなるまで巻回積層し、この
    巻回積層体内部に液状セメントの縦断層を形成した後、
    該部材の張付けを終了させて所定断面形状を有する未加
    硫トレッドゴム部材とし、 該未加硫トレッドゴム部材を備える未加硫タイヤに加硫
    成型を施すことを特徴とするタイヤ製造方法。
  3. 【請求項3】 未加硫のトレッドゴム用シート状部材
    に、加硫成型後タイヤのトレッドゴムにて、トレッドア
    ンダークッションゴムとなる未加硫低導電性ゴム組成物
    と、ベースゴムとなる未加硫低導電性ゴム組成物と、キ
    ャップゴムとなる未加硫低導電性ゴム組成物とを、この
    順に用いる請求項2に記載したタイヤ製造方法。
  4. 【請求項4】 未加硫のベルト層部材を張合わせた、回
    転する回転支持体上に、加硫成型後タイヤのトレッドゴ
    ムにて、トレッドアンダークッションゴムとなる未加硫
    高導電性ゴム組成物のシート状部材を予め張付けて巻回
    し、その後、ベースゴムとなる未加硫低導電性ゴム組成
    物と、キャップゴムとなる未加硫低導電性ゴム組成物と
    を、この順に張付けて巻回し、各未加硫低導電性ゴム組
    成物のシート状部材にのみ切れ目を入れる請求項2に記
    載したタイヤ製造方法。
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